2017年10月17日

自民圧勝?でも巨悪は眠らせない

惑星、太陽系、太陽、恒星、銀河、銀河団、さらにそれらの総体としての宇宙までを対象にする宇宙に生起する諸現象を物理学の立場から解明しようとする学問をオジサンの若い頃は「宇宙物理学」と呼ばれていた。
 
19世紀の終りころまでの天文学では、天体力学が主流であったが、20世紀に入ってから、とくに1920年代に入り量子力学が完成してからは、天体物理学の分野が大きく発展し、欧米では、宇宙物理学言葉はあまり用いられず、むしろ天体物理学が主流となっているという。
 
いずれにしても、基本は仮説を立て理論を組み立てる理論物理学がベースであるのだが、宇宙全体を研究の対象とする宇宙研究者たちは、「我々と別の宇宙は本当にある」と日経サイエンス2017年9月号に掲載されていた。   
 
101年前にアインシュタインが理論的な考察から予言したことが、長い年月の観測の結果明らかにされた。
 

  「星の合体、重力波で観測 発生源からの光も確認 米欧の研究グループ発表」 
 
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【朝日新聞FDIGITALより】

 
<重力波 発生源とらえた 合体 中性子星から光>
 2017年10月17日 朝刊 東京新聞
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日本チームが観測した中性子星合体の光(2本の直線の交点にある小さな点)。直後の8月18〜19日は可視光が強かったが、24〜25日には赤外線が強くなった。右下の大きな明るい輝きは銀河=国立天文台・名古屋大提供
 
 2つの中性子星が合体して発生した重力波を初めてとらえたと欧米の観測チームが16日、発表した。これまではブラックホールから出た重力波しか観測されていなかった。また、日本などの天文台が合体後の中性子星から出る光をとらえた。重力波の発生源となった星を特定したのは今回が初めて。新しい天文学の始まりを告げる成果だ。
 重力波をとらえたのは米国のLIGO(ライゴ)、欧州のVIRGO(バーゴ)という二つの重力波望遠鏡。波の形を分析した結果、恒星が爆発した後にできる密度の高い中性子星が互いに周回しながら徐々に近づいて合体する際に出た重力波と分かった。ブラックホールの合体による重力波は、明確なものはこれまで4回観測されているが、中性子星では初めて。
 重力波の形など特徴の分析から、衝突した2つの中性子星の重さは太陽のおよそ1.2〜1.6倍。半径は15キロ以下と推定される。地球からの距離は約1億3000万光年という。
 重力波の観測直後に、国立天文台や名古屋大など、日本を含む世界約70カ所以上の望遠鏡で、波が飛来した「うみへび座」の方角を観測。合体後の中性子星の周囲が光っている様子をとらえた。重力波を出した天体の位置がはっきり分かったのは初めてだ。ブラックホールは光らないため発生源の特定が難しかった。
 また、合体した中性子星から放たれる光が弱まる様子から、これまで謎に包まれていた金やプラチナなどの重い元素が合成される仕組みを解き明かす有力な証拠が得られたという。
 重力波は一昨年、初めて観測され、10月には米観測チームの3人がノーベル物理学賞を受けることが決まったばかり。宇宙の謎を解く有力な観測手段として期待されている。
 <重力波> 物体が動くと周囲の空間がゆがみ、波のように宇宙に広がっていく現象。「時空のさざ波」とも呼ばれる。アインシュタインが1916年に存在を予言した。重い天体が動くと大きな重力波が出て地球にも到達するが、空間のゆがみがごくわずかなため長く検出できなかった。2015年に重力波望遠鏡「LIGO」のチームが二つのブラックホールが合体して出た重力波を初めて観測し、今年のノーベル物理学賞に決まった。(共同)
 
「太陽のおよそ1.2〜1.6倍」とか、「地球からの距離は約1億3000万光年」などという数値は我々の日常生活からは容易には想像できず、まさに「天文学的数字」なのである。
 
しかし、現在の日本列島は先月の末から権力闘争とか理念や心信条をかなぐり捨てた連中が右往左往しており、宇宙のロマンからはほど遠い状況にある。
 
前回の2014年衆院選の同じ時期と比べて1.5倍に達した今回の衆院選の期日前投票者数は15日時点で410万7108人とか。
 
実際に投票した有権者は全体の3.86%に過ぎないのだが、マスメディアは盛んに「自民党単独で300超」などと囃し立てている。
 
それに気を良くしたのか、「憲法9条改正案、国会提示 自民勝利なら年内も 公明は慎重 衆院選」という動きが出始めている。
 
たしかに自民党は選挙公約の重点項目に、自衛隊を明記することを初めて盛り込んではいるが、各候補者は改憲に関しては地域差や個人差がでている。
 
衆院憲法審査会で与党筆頭幹事も務め、改憲に積極的な自民元防衛相の中谷元は、地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」が配備された高知1区の地元の演説会でこう強調していた。
 
「国を守る組織として自衛隊を明文化したい」、「厳しい国際情勢に対して国民の命を守っていかないといけない」
 
同じく県内にPAC3が配備された広島では安保法成立時の外相で自民党政調会長の前職、岸田文雄は慎重な発言だった。
 
「色々な考え方がある。真剣に丁寧に議論を続けている」
 
やはり、「9条1項、2項を維持したまま、自衛隊を明記」という提案は安倍晋三首相の独断専行の感が強い。
 
もっとも最大の大義が「モリ・カケ疑惑隠し」と言われた衆院選なので、たとえ自民党が過半数を確保したところで、張本人が全く「丁寧な説明」ができないため、国民は疑惑解明とは認めてはいないはずである。
日本の東西では関係者らに対する告発が相次いだ。
 
東では、弁護士や学者らでつくる市民団体が16日、前財務省理財局長の佐川宣寿・国税庁長官ら2人に対する証拠隠滅容疑などの告発状を東京地検に提出した。
   
<森友学園 売却問題巡り市民団体が佐川・前理財局長ら告発>
 毎日新聞 2017年10月16日 13時05分
 学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題で、学園側との交渉記録の電子データを「復元できない」と虚偽の国会答弁をして隠したなどとして、弁護士や学者らでつくる市民団体が16日、前財務省理財局長の佐川宣寿・国税庁長官ら2人に対する証拠隠滅容疑などの告発状を東京地検に提出した。
 他に告発されたのは学園側と交渉した近畿財務局の担当者。
 告発状によると、担当者は昨年3〜6月、学園側と大阪府豊中市の国有地の売買交渉をした際、地中のゴミの撤去費用を過大に見積もるなどし、時価評価額より約8億1900万円安い1億3400万円で売却して国に損害を与えた背任の疑いがあるとしている。
 また、佐川氏は今年3〜4月、交渉の面談記録について「紙もパソコンのデータも廃棄している。パソコン上のデータは復元できないシステムになっている」と国会で答弁し、担当者の背任容疑の証拠となるデータを隠した疑いがあるとしている。
 佐川氏を巡っては、交渉記録を廃棄したとする公用文書毀棄(きき)容疑での告発状が別団体から東京地検特捜部に出され、大阪地検特捜部に移送されている。
 東京都内で記者会見した告発人代表の醍醐聡・東京大名誉教授は「不適切な取引の過程が明るみに出てきており、そんたくをしない刑事司法に期待したい」と話した。
 
西では、安倍晋三首相の地元から立候補している「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦氏らが山口地検に告発した。

<黒川候補らが安倍首相を刑事告発 山口地検>
 2017年10月16日19:18 高橋清隆の文書館
 衆院選に山口4区から無所属で立候補している黒川敦彦氏(39)らが16日、山口地方検察庁に安倍晋三首相(63)を詐欺幇助(ほうじょ)罪で刑事告発した。首相が刑事告発されるのは前代未聞。しかも、選挙中、同じ選挙区の対立候補から提出された。
 黒川氏は愛媛県今治市で「今治加計(かけ)獣医学部問題を考える会」を3月に結成し、国家戦略特区による同市での獣医学部設置に関する行政文書1万4000枚を情報公開請求で入手。野党議員やマスコミに提供してきた。
 告発状は安倍首相を被告発人とし、告発人に黒川氏と「森友学園問題を考える会」の木村真・豊中市議が名を連ねる。両氏9月26日、森友・加計の両疑惑の幕引きを阻止するため、モリカケ共同追及プロジェクトを発足させている。
 両氏は「森友・加計告発プロジェクト」の田中正道共同代表とともに、山口地検を訪れ、告発状を提出した。形式に問題はなく、受け付けられた。受理された場合には、後日連絡がある。
 告発状によれば、安倍首相は加計孝太郎理事長の犯罪行為を知りながら、幇助したとしている。主要な犯罪の1つは、大学施設の建設費水増しによる今治市への補助金詐欺である。
 学園側が同市に提出した開設計画は建設費を坪当たり約150万円としているが、建築確認申請では坪88万円となっている。内部告発によって入手した図面を見た専門家の意見を勘案すると、約倍の金額で、同市が負担する補助金96億円の半額、約50億円が略取されたことになる。
 この時機に告発した理由について黒川氏は、「今回の選挙の争点は、本当は森友・加計学園問題のはず。特に山口4区の場合は。しかし、安倍総理は全く説明責任を果たしていない」と説明する。
 木村氏も「この問題の追及を避けて国会を閉じた安倍総理は、『選挙が最大の論戦の場』と主張してきた。ところが選挙期間中に全く語らず、党首討論では『国会を開いたらそのとき』などと言っている。アホかと言いたい」と重ねた。
 黒川氏は公示日の10日、安倍昭恵夫人に公開討論の場を設けることを直接申し出た。この提案は13日、事務所を通じ正式に断られている。このことが、選挙期間中に説明がなされないことを黒川氏に確信させた。
 今後について黒川氏は「選挙の結果にかかわらず、森・加計の両問題はちゃんと真相が究明されるまで追及を続けていく」と話す。告発の賛同人が現在200人を超え、年末から春をめどに1万人まで増やす予定だという。
  
今回は直接の告発対象ではないが、犯罪行為を働いたとされる加計学園の加計孝太郎理事長は、 「【速報】加計学園獣医学部、23日にも認可 同日に孝太郎理事長が記者会見」と今頃になって公の前に現れるという。
 
投票後の獣医学部建設認可発表と加計孝太郎の記者会見とは、まさに安倍晋三の保身のための「モリ・カケ」疑惑隠し解散であったことをいみじくも証明したようなもので、選挙結果にかかわらず、巨悪は決して許さず眠らせてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:20| 神奈川 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする