2017年12月17日

政権に逆らうと微罪でも長期拘留という司法の忖度振り


基本政策である専守防衛については「当然の大前提」と語り、堅持する考えを示していたにもかかわらず、安倍晋三首相は15日、東京都内の講演では、防衛政策の基本方針を示す防衛計画の大綱(防衛大綱)について、「従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていきたい」と言い放ち、年明けから見直しの議論を本格化させる考えを示していた。

そして、敵基地攻撃にも転用可能な長射程巡航ミサイルの導入などを念頭に置いた発言が既に現実的になりつつある。
 
<ミサイル防衛、対象拡大 新大綱検討、巡航ミサイルも迎撃 来年末改定>
 2017年12月17日05時00分 朝日新聞
20171217_asahi.jpg 政府は来年末に見直す防衛計画の大綱に、弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルなども迎撃対象とする新構想「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」を盛り込む検討に入った。陸上からミサイルを迎撃する「イージス・アショア」導入もその一環で、19日に閣議決定する。米軍が描く構想の下、日米の連携を深める方針だが、費用や技術、法的に課題は少なくない。
 弾道ミサイルは原則、放物線を描いて落下してくるため、軌道が予測しやすい。これに対し、巡航ミサイルは飛行経路の変更が可能で、低空を飛ぶためレーダーで捉えにくく、迎撃が難しいとされる。
 中国は近年、高速で長射程の新型巡航ミサイル開発に力を入れている。政府は北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃能力の向上に加え、巡航ミサイルへの対策も講じる必要があると判断。新構想盛り込みの検討に入った。
 安倍晋三首相は15日の講演で大綱改定に触れ、「我が国を取り巻く厳しい現実に真正面から向き合い、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていきたい」と述べ、防衛構想を大胆に見直す考えを示した。
 IAMDは、米国防総省が巡航ミサイルや無人機などに対応するため、2013年に構想を発表。20年を目標に「敵のミサイル攻撃阻止のため、防衛的、攻撃的能力をすべて包括的に結集させる」との方針を打ち出した。
 IAMDの中核を担うのが次期迎撃ミサイル「SM6」だ。イージス艦に配備する現在の「SM3」は弾道ミサイルにしか対処できないが、SM6をイージス艦やイージス・アショアに導入すれば巡航ミサイルにも広範囲で対応できる。政府は来年度予算案の概算要求にSM6の試験弾薬の取得(21億円)を盛り込む。
 高度なミサイルに対応するため、米軍のIAMDはイージス艦のほか、陸上設備や航空機をネットワークで「統合」して瞬時に情報共有する「NIFC―CA(ニフカ)」と呼ばれるシステムを導入している。日本の構想も順次、これを導入する。
 今後は米軍と自衛隊がどう連携してIAMD構想を実現していくかが焦点。政府関係者は「自衛隊だけでは不十分。米軍と目標を探知する『目』を増やすことで効果が見込める」と語る。
 だが、米側の早期警戒機が捉えた情報をもとに自衛隊のイージス艦がミサイルを発射することは、憲法9条が禁じる「武力行使の一体化」につながる可能性がある。高度化されるミサイルをどの程度迎撃できるのか、技術的にも発展途上。さらに構想実現にどれほど費用がかさむのか、政府内でも懸念する声がある。(相原亮、編集委員・佐藤武嗣)
     ◇
 〈統合防空ミサイル防衛(IAMD=Integrated Air and Missile Defense)〉 現在の日本の防空システムは「弾道ミサイル防衛(BMD=Ballistic Missile Defense)」構想のもと、陸上にPAC3、イージス艦にSM3を配して弾道ミサイルの迎撃に備えている。中国やロシアは近年、マッハ5以上で飛行するなど新タイプのミサイル開発を進めており、米国防総省はリアルタイムの進路把握や確実な迎撃に向けて陸、海、空、宇宙のあらゆる装備の統合を意味するIAMD構想を打ち出している。
 
「安倍政権が際限なき軍拡を進めるのはなぜか。北朝鮮や中国は口実に過ぎない。米国から武器を大量購入し、米国の軍事費を肩代わりするためだ。米国への貢ぎ物なのだ。その本質を脇に置いてミサイルの性能を取説通りに解説するだけなら米国製兵器のセールスマンと同じである。」
という批判もあった朝日新聞の記事。 

  「北朝鮮名目の防空網強化、真の狙いは中国 経費は膨大に
 
「米側の早期警戒機が捉えた情報をもとに自衛隊のイージス艦がミサイルを発射することは、憲法9条が禁じる『武力行使の一体化』につながる可能性がある」どころか、武力行使の一体化そのものではないか。
 
真正面から批判すべきであろう。 
 
「高度化されるミサイルをどの程度迎撃できるのか、技術的にも発展途上。さらに構想実現にどれほど費用がかさむのか、政府内でも懸念する声がある」
 
こんな中途半端な紹介記事ではなく、具体的に「政府内の懸念する声」を国民に届けることがメディアの役目ではないのだろうか。
 
もっとも今さら「無い物ねだり」をしても仕方がないのかもしれない。
 
5か月前の7月には、社会保障費の削減費は「1300億円削減へ 18年度、薬価下げなどで圧縮」であったが、その3か月後には「社会保障費抑制 道半ば 来年度予算、1800億円削減へ」と拡大している。
 
それに反して、「防衛費、過去最高の5兆1900億円 18年度予算案 」と6年連続で増額している。
 
先の総選挙で安倍政権を倒せなかったツケが国民生活の犠牲という形で表れている。
 
さて、沖縄県の沖縄平和運動センターの山城博治議長は、昨年10月17日、沖縄県高江の米軍ヘリパッド建設に反対する抗議活動中に逮捕され、勾留された。
 
この間、家族にも会えない接見禁止下に置かれ、初公判が3月17日に行われ、その翌日の夜に保釈された。
 
せいぜい罰金刑くらいの微罪だが、辺野古新基地建設反対運動のリーダーということもあり、見せしめ的な不当拘留であった。
 
山城博治議長が保釈されたころ、籠池泰典夫妻が、大阪地検特捜部に、「詐欺」の容疑で逮捕された。
 
ヤメ検の郷原信郎弁護士は、当時、「検察はなぜ"常識外れの籠池夫妻逮捕"に至ったのか」と題するブログの中でこう語っていた。
 
 驚くべきことに、この「詐欺」の容疑は、今年3月下旬に大阪地検が告発を受理した「補助金適正化法違反」の事実と同じ、森友学園が受給していた国土交通省の「サスティナブル建築物先導事業に対する補助金」の不正受給であり、「補助金適正化法違反」を、「詐欺罪」の事実に構成して逮捕したということなのである。・・・。
 本来、詐欺罪が適用されるはずのない「国の補助金の不正受給」に対して、詐欺の被疑事実で逮捕したのは、余程の事情があるからであろう。・・・。
 法務・検察の幹部が関わっているとしか考えられない「告発受理」の大々的な報道の後始末として、何らかの形で事件を立件して籠池夫妻を逮捕せざるを得なくなったとすると、「検察が追い込まれた末」の籠池夫妻逮捕だということになる。それは、法務検察幹部が政治的意図で告発受理を大々的に報じさせたことが発端となって、自ら招いた事態だと言わざるを得ない。
 
その後、籠池夫妻は拘留されて4か月になり、夫妻の長男の籠池佳茂が週刊現代のインタビューでこう訴えていた。 
 
<籠池夫婦の長男が語る「父母勾留4ヵ月。いくらなんでも酷すぎる」>
 2017.12.16 現代ビジネス
囚人扱いですよ
父や母は一時期まで、誰よりも安倍総理を応援していました。あのまま何事もなく応援し続けていたら、(加計学園理事長の)加計孝太郎さんのように学校は認可され、安倍夫妻との関係も良好なままだったと思うんです。しかし途中で梯子を外され、逮捕されてしまった
こう語るのは籠池佳茂氏(37歳)。森友学園の籠池夫妻の長男だ。
森友学園への不自然な国有地売却について、疑惑が解明される気配はない。当事者が口を閉ざしているからだ。森友小学校の名誉校長だった安倍昭恵夫人、近畿財務局職員、財務省理財局長だった佐川宣寿氏……。
だが、最大の当事者・前理事長の籠池泰典氏と、妻の諄子氏(ともに被告)は、発言したくてもできる状況にない。
7月31日、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕されてから4ヵ月にわたり、夫妻は大阪拘置所に勾留されているからだ。
この間、家族さえ接見は禁止、保釈される見込みもない。森友問題を封印させるための「口封じ」ではないか?長男・佳茂氏が、両親に代わって重い口を開いた。
4ヵ月、この国の良識、世の中のバランス感覚がきちんと作動するかどうかを見定めてきました。心休まる日はなかったです。なぜこんなことになってしまったのか……
――すでに森友学園には民事再生法が適用され、経営する塚本幼稚園は、事実上の閉園状態です。
上の妹・町浪は幼稚園の理事長として、世間の風当たりも受けながら、職務をこなしています。下の妹は、両親の差し入れに行ったり代理人と接触したりしています。私も2〜3週間に一度は差し入れに通っています
――籠池夫妻が勾留されている大阪拘置所内には冷暖房がありません。夫妻は弁護人以外との面会ができない状況だとか。
もうすぐ真冬ですから、母には厚手の靴下を差し入れています。母が父と同じように勾留されていること自体ありえないことです。接見禁止のまま勾留4ヵ月。はっきり言って囚人扱いですよ。
『これ自体が懲罰ではないか、日本の司法制度は中世並みだ』と言った人がいますが、本当にそうかもしれないと思います。公平公正な取り調べ、調査、裁きが機能して初めて近代国家と言えるのに、その大前提が崩れています。
これまでも、日本の司法制度によって理不尽な思いを余儀なくされてきた人がたくさんいます。だから、冤罪事件に巻き込まれた元厚労次官・村木厚子さんの『私は負けない』のような書籍も差し入れているんです」
――特捜部は、籠池夫妻は立件に踏み切ったが、本丸の近畿財務局に対しては動きがありませんね。
特捜部がなぜ財務省をやれないかというと、国税庁から情報をリークしてもらう関係があるのと、検察庁自体が財務省から予算をつけてもらう立場だからです。
そういう組織が抱える宿痾ですね。父と母だけが逮捕され4ヵ月も勾留されていることは出来レース以外の何物でもないと思います

みんな去っていった
――10月、安倍総理は「籠池さんは詐欺を働く人間。昭恵も騙された」と発言しました。それについてはどう思いますか?
名誉毀損で訴えることも検討したんですが、両親の刑事問題に不具合が生じる可能性を考えてやめました。
政権の森友問題に対する見解を知るたび、どうしようもない気持ちになります。反論したいものがたくさんある。だからこそ接見禁止が続くのはよくないのです

――11月20日、籠池夫妻は保釈請求を出したものの、却下されました。
「特捜部としては総理が『詐欺』だと繰り返している以上、詐欺罪で立件して『総理の意向』とのあいだに整合性をつけなければならないのでしょう。これが日本という国の実態かと思うと愕然とします。こんなこと絶対許しちゃあかんと思う。
いま安倍総理をヨイショしている人たちの中には、父母の顛末を意識している人がいるんじゃないですか。自分も一歩間違えれば籠池のようになりかねないと。それは一種の恐怖政治なんです」
――そして11月22日に、国有地の売却経緯を調べた会計検査院が、試算では最大でごみの量は約7割減ると指摘。森友学園への不自然な売却に関して、疑惑が深まります。
言えることは、国有地の購入価格についてはどんなにこちらがお願いしても決裁できるのは財務省であって森友学園ではないということです
――気がつけば、籠池さんの周囲にいた人が、安倍総理を含め、みんな籠池攻撃にまわった。
2月、安倍総理が国会答弁で『しつこい方だ』と手のひらを返すやいなや、保守団体・日本会議は『6年前に退会している』と言い出し、父を突き放した。塚本幼稚園を素晴らしいと言っていた保守の人たちも一気に離れていったのです。
国会での証人喚問で、父は松井一郎(大阪府知事)の名を何度もあげました。自分はまったく関係ないかのような態度ですが、学校建設の地鎮祭の時に祝電まで送ってくれてるんです。
忘れたとは言わせん。『籠池さんとは会ったこともない』なんて、よく言えたもんやなと

昭恵夫人に仁義をきった
――その結果、籠池さんは「反安倍」ととれる発言を繰り返しました。その真意はなんでしょうか。
3月の小学校認可取り下げと理事長辞任だけで、幕が引かれていたらどうなっていたか。世間は『なにか悪いことをしたんやろうけど、安倍総理を応援している人たちだから権力が守ってあげてんのやろな』と思うでしょう。
父はそういう道をとらず、どこまでも筋を通そうとした。それは親父の小学校開設にかける想いゆえです。10年間もかけて開設準備をしていた。安倍政権の皆さんにはわかってほしかった

――「交渉資料は破棄した」と言い続けた佐川氏は国税庁長官に栄転し、かたや籠池氏は詐欺罪で逮捕されました。
父も母も逃亡するはずないし、証拠隠滅する気もないから、逮捕はないと思っていた。下の妹は泣き崩れていましたが、夢を見ているようでした。
逮捕前、父は一貫して誠意ある対応をしてきました。国有地払い下げに関して、情報も資料も、出したのはすべて父の側からです。政権からは一つも出ていない。非難されるいわれはないんです。
父が今こうなっていることに口をつぐみ、一転して父を悪者のように平気で言う人たちには二度と改憲だの教育だのと言ってほしくありません。

彼らは利権のために安倍さんに付き従っているだけではないか。それは『保守』ではなく『エセ保守』だよと言いたい
――安倍昭恵夫人が籠池氏に100万円を寄付した疑惑もうやむやです。
父は当初、表に出すつもりは毛頭なかったんです。でも、出さざるをえないほど追い詰められていた。昭恵さんには、仁義もきりました。
3月16日、父は視察団を前に『100万円を頂戴した』という事実を明かしますが、その前日の15日、昭恵さんから両親のもとに電話がありました。
父は昭恵さんに『もう、あの話を言わなければならなくなりました』と伝えています。私はやりとりを隣で聞いていましたから、父の苦渋はよくわかる

――森友学園の小学校名誉校長を務めていた昭恵夫人の証人喚問を野党は求めてきましたが、実現しないままです。
昭恵さんは周囲から黙っているように言われてかなり苦しんでいると思うんです。幼稚園の園児たちの姿に本当に感動していたのですから、思い切って本当のことをお話しになったほうが楽になるんじゃないでしょうか。
3月ごろ、安倍さんの秘書の初村滝一郎さんから頻繁に電話やFAXで『昭恵さんを名誉校長から降ろしてほしい』と要請がありました。だけど父にはその理由がまったくわからない。
小学校開設という悲願達成まであと少しなのに、なんで一緒に頑張ってきた昭恵さんを名誉校長から降ろさないといけないのか

――安倍昭恵氏への忖度は、あったのかなかったのか。肝心な点が、今回の国会でもまったく解明できませんでした。
私たちは日本社会に大きな石を投げたつもりです。残念ながら響いていませんが、国民の皆様も他人事とは思わずに、自分自身の問題として考えてほしいんです
籠池夫妻は、7月の逮捕後、勾留期限の8月21日に再逮捕、その勾留期限の9月11日に追起訴というように、勾留延長が続いてきた。今、接見禁止すら解除される見込みはない。背後にはなんらかの忖度がある、というのはうがち過ぎだろうか。
 
「背後にはなんらかの忖度がある」ことは確かなのだろうが、すでに、「籠池夫妻4カ月勾留のウラ…検察は司法取引で口封じ画策か」という話もでており、籠池夫妻の口封じをしてまでも、安倍晋三・昭恵のバカップルを守らなければならいほど、日本の検察は腐ってしまったのだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:10| 神奈川 ☀| Comment(0) | 補助金詐欺疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする