2014年12月31日

JAL不当解雇撤回原告団、あれから4年

整理解雇と称してJALの客室乗務員84名、乗員81名の計165名が「整理解雇」されてから4年が経った。
 
2011年に東京地裁に提訴して闘った「JAL整理解雇原告団」は2012年3月の相次ぐ不当判決により、その後は「JAL不当解雇撤回原告団」と名称を変えて、単なる整理解雇ではなく、会社側の真の狙いである「不当労働行為」を全面に押し出して、東京高裁に控訴した。
 
そして、その高裁における控訴審もほとんどが東京地裁の判決の焼き直しのような内容の不当判決だった。
 
ここで少々今までを簡単に振り返ってみよう。
 
■JAL破綻から不当解雇裁判までの経緯
・2010年1月    JAL経営破綻 管財人は労働組合に「解雇はしない」と約束する
・2010年12月31日 165名を不当解雇
・2012年3月    東京地裁で原告に不当判決
・2014年8月    JALは不当労働行裁判で敗訴
・2014年9月    東京高裁判決に対して最高裁に上告
 
■JAL破綻の原因は放漫経営
@米国との貿易不均衡の解消のためにジャンボ機113機を購入
A99か所もの地方空港乱造で赤字路線が拡大
BJAL経営の長年にわたる乱脈、放漫経営
 ★ホテル・リゾート事業・・・・1300億円損失
 ★ドル物先買い・・・・・・・・2200億円損失
 ★燃油の先物取引・・・・・・・1900億円の損失
 ⇒ この莫大な損失に対して当時の経営者は誰も責任を取っていない
  
結局、165名の解雇を強行した本当の狙いは、JAL経営に対して安全や労働条件の向上を求める労働組合を潰すことだった。
 
不当解雇時のJALの解雇基準はまさに安全を脅かす内容だった。
 ●年齢での解雇基準
  ◇機長    55歳以上
  ◇副操縦士  48歳以上
  ◇客室乗務員 53歳以上
 ●病歴での解雇基準
  一定日数以上の病欠者を対象に多くが30歳〜40歳代
そして、165名が解雇された時点での状況は、
 @人員削減目標を、パイロット110名、客室乗務員78名も超過して退職していた
 A営業利益は、約1600億円もあり
まさに解雇する理由がなく、ますます解雇の正当性が疑われている。
   
さらに驚くことに、解雇後1年数か月で、客室乗務員の新規採用が始まり、すでに1820名も入社している。
 
パイロットもそれまで中止されていた訓練が再開され新規採用も行われており、現場は人手不足状態になっている。
 
「JAL不当解雇撤回裁判原告団」が作成したニュースから、JAL再建の真相を明らかにしたい。
 
<片山管財人は、破綻したJALから約1億円の報酬を得ていた!>
 JALは政府指導の下で、2010年1月19日に会社更生法を適用して、企業再生支援機構の支援を受け、事前調整型で再建が進められてきました。更生手続き開始決定を受けて、東京地裁は管財人として、企業再生支援機構(法人管財人)と片山英二弁護士を選任しました。その後8月31日には企業再生支援機構から3500億円の出資が決められました。企業再生支援機構(現在は名称を地域経済活性化支援機構に変更)は、官民ファンド(基金)で運営される会社で、出資された3500億円は「公的資金」と言われてきたものです。
 管財人の片山英二氏は、職務遂行上の必要として、当初、弁護士など23名とJAL役員を含む5名を管財人代理に選任しました。東京地裁(民事8部)は、片山管財人の申請を許可すると同時に、管財人と管財人代理の報酬を決定しました。
 
 最高裁判所長官でも、月額報酬は207万円(2009年調べ)
 
 JAL管財人の報酬は、月額580万円(8月からは460万円)
  
2010年12月31日、JALで165人(パイロット81人、客室乗務員84人)が管財人片山英二氏の名で解雇されました。165人は仕事を奪われ、人生設計や生活を破壊され、人間としての誇りも傷つけられました。経営破綻を口実にネテラン社員の首を切って、実は一方で、公的資金が投入された日本航空から多額の報酬を得ていたのでした。管財人と主な管財人代理の月額報酬と、任務終了後(1年3か月間)の報酬は以下の通りです。
  
 <管財人と主な管財人代理の報酬額>
 
 ■片山英二管財人   月額580万円(8月以降460万円)終了時に3330万円
 ◆石嵜信憲管財人代理 月額280万円(7月以降200万円) 8月に退任
 ◆加藤愼 管財人代理 月額160万円    終了時に1010万円
 ◆服部明人管財人代理 月額160万円    終了時に870万円
 ◆吉野公浩管財人代理 月額160万円    終了時に800万円
 
 現在、管財人の片山氏は日本航空の社外監査役に就任、管財人代理の石嵜氏、服部氏、加藤氏、吉野氏らは、整理解雇事件で会社側代理人(弁護士)となtっています。
 
 まさに企業と裁判所と管財人たちがグルになって、日本航空を偽装倒産させて、会社側の意のままにならない労働組合に属する社員たちを狙い撃ちにした悪質な解雇事件であり、その裏では公的資金を食いものにしてきた「倒産ムラ」の連中が跋扈するという企業犯罪と言ってもおかしくはない解雇事件なのである。
 
1週間前に送られたJAL解雇撤回国民共闘事務局が作成した「JAL不当解雇撤回ニュース」から、その一部を紹介する。
 
危機感のない経営者は失格
 日本航空はいま、かつて経験したことのない危機に瀕しています。それはパイロットの流出が止まらないということです。パイロットを整理解雇した後の2011年1月から今年10月までの間に、日本航空では146名(機長67名、副操縦士79名)、グループ会社を含めると170名のパイロットが同業他社に流出しています。特に今年度に入ると機長12名、副操縦士3名というように機長の退職が目立ってきています。
大量流出に人員不足。そして不当解雇された81名のパイロットは放置されたままです。こうした事態に危機感を持たない経営に、日航の将来を託すことはできません
JALはパイロット供給会社に変質
 乗員組合・機長組合の合同年末アンケートでは、回答者の67%が「他社への転職を考えている・考えたことがある」と答えています。その理由として、「賃金などの労働条件」、「乗員を大切にしない会社の雰囲気」、「労務姿勢」を挙げ、さらに副操縦士は「機長昇格年齢の遅れ」を挙げています。今、日本航空はパイロット供給会社ともいえる有り様です。
経営破綻前にパイロットの流出問題など全くありませんでした。パイロットの養成には長い時間がかかります。副操縦士になるまで3年~4年間、機長になるまではさらに10年間の歳月を要します。パイロットの大量流出が続くなら2020年の東京五輪というビジネスチャンスを日本航空は失うことになります。
警鐘を鳴らしている安全アドバイザリーグループ
 経営破綻直前の2009年12月、柳田邦男氏を座長とする安全アドバイザリーグループの「新提言書」は、「守れ、安全の砦」と題して、全役職・社員のモチベーションの重要性を強調しています。そして、日本航空の社員としての誇り、意欲の減退や一体感の希薄化は、『安全の層』を薄くすることに直結すると警告しています。まさに、安全アドバイザリーグループの危惧が現実の問題となっていることを植木社長は認識すべきです。
天の声(稲盛名誉会長)がなければ動かない植木社長
 再建にあたって稲盛会長(当時)は社員を前に「嫌な人は辞めてもらって結構です。」と発言を繰り返しました。経営のこのような考え方は、人材流出を助長させるだけなのです。
乗員組合との経営協議会でもこの流出問題が議論されましたが、植木社長は「私は(乗員を)信じている」と答えています。また、営業担当の上川専務は「どう対処していくべきかというのは、役員間で議論する必要があると思う。今、これをやると決めたものは無い」と緊張感に欠けた対応をしています。
170名のパイロットが流出しているにもかかわらず、役員会の議論にもなっていないことが明らかになりました。稲盛名誉会長の「お言葉」を待つような能天気な経営者は失格です。
植木社長の驚くべき発言
 1985年8月12日、520名の犠牲者を出した御巣鷹山事故を「日本航空の安全の原点」として、全社員が必死になって安全運航に努力してきました。植木社長も一社員として頑張ってきたはずです。
ところが、11月11日の機長・先任組合との経営協議会で、日本航空の連続事故の背景が議論になった際に驚くような発言をしています。
【機長組合】
日本航空が、過去の多くの事故で744名の尊い命を奪ってきたことは事実ではないか?
【植木社長】
それは事実。
【機長組合】
日本航空の社長として、その事故の歴史と、その背景にある労使関係を背負っているのではないか?
【植木社長】
私は、その歴史の延長上にいるわけではない。経営破綻があって再生して、あるべき論でやっている。
【機長組合】
日本航空という会社は法的に継承されている。その認識は認められない。
御巣鷹山事故は日本航空の安全の原点
 月刊誌「ZAITEN」2014年12月号に日本航空の特集記事があります。記事の中には、生花を抱えて墜落事故の慰霊塔に向かう植木義晴社長の写真が挿入されています。対外的には御巣鷹山事故の反省を装い、社内的には「過去のもの」と忘れさせようとする2枚舌の経営姿勢は許されるものではありません。
植木社長の経営姿勢は、安全問題を真剣に取り組む社員に対して「御巣鷹山事故がトラウマになっている」と安全を後回しにする稲盛名誉会長発言と同じ立場に立ったものです。
「最小の費用で最大の収入(売上)」を標榜する経営理念によって、今の職場は、人が足り無い、時間が無い、部品も無いのナイナイづくし≠フ状況となっています。
日本航空の安全の原点、御巣鷹山事故の教訓を風化させてはなりません。植木社長は、自分の頭で考えて、安全最優先を貫くとともに、不当解雇撤回と労使関係の改善を図るべきです。
 
表向きには経営破綻から脱却し上場を果たした日本航空だが、その労務政策は旧態依然としており、ますます職場の実態は悪くなっているよである。 
 
本気で経営側もこの争議を労使で話し合って解決するという姿勢を見せない限りは泥沼に陥る可能性が大きい。 
 
来年には最高裁への上告の結果が出る。
 
多くの支援者たちの力をさらに借りて、運動の輪を大きくして最高裁で決着を付けるべく支援していきたい。 
 
 
本年も最後までお付き合い、ありがとうございました。、
 
毎日「つぶやき」続けて4年目が過ぎようとしています。
 
来年も、いや明日からもお暇なら、時間の許す限りの訪問をお待ちしております。
 
   よいお年をお迎えください!!!


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2014年12月30日

今年も多くの人が亡くなりました

今年は例年に比べて「新年の挨拶を身内の不幸のために失礼します」という喪中欠礼はがきが多く届いた。
 
この種のハガキは11月中に先方に届くように送るのが礼儀らしいが、今年は12月に入ってからも3通も届いた。
 
そして今年もまた多くの有名人が様々な原因から亡くなっている。
 
病死、自殺、不慮の事故等々、各自が思い思いに自分の人生の最後を飾って逝ってしまった。 
 
特に職業ジャンルは問わず、少なくともオジサンが知っている人々を亡くなった月毎に列挙した。
 
40名ほどの人々がいるのだが、11月の多さに驚く。
 
あらためて、謹んでお悔やみ申し上げます。
 
【1月】
★やしき たかじん【歌手、タレント】 〔大阪府〕
★エウゼビオ【サッカー】 〔モザンビーク→ポルトガル〕
★2014/01/11 淡路 恵子 【女優】 〔東京都〕
★小野田 寛郎【軍人】 〔和歌山県〕
★岩見 隆夫 【ジャーナリスト、政治評論家】 〔旧・中国〕
★小林 カツ代【料理研究家】 〔大阪府〕
 
【2月】
★シャーリー=テンプル【女優、外交官】 〔アメリカ〕
★山本 文郎【アナウンサー/TBS→フリー】 〔東京都〕
 
【3月】
★安井 昌二【俳優】 〔東京都〕
★ビル=ロビンソン【格闘家/プロレス】 〔イギリス〕
★大西 巨人【作家】 〔福岡県〕
★宇津井 健【俳優】 〔東京都〕
★安西 マリア【歌手】 〔東京都〕
★蟹江 敬三【俳優】 〔東京都〕
 
【4月】
★周 富徳【料理人】 〔神奈川県〕
★神戸 一郎【歌手】 〔兵庫県〕
 
【5月】
★魁傑 將晃【相撲】 〔山口県〕
 
【6月】
★林 隆三【俳優】 〔東京都〕
 
【7月】
★深田 祐介【作家】 〔東京都〕
 
【8月】
★三島 敏夫【歌手】 〔アメリカ〕
★米倉 斉加年【俳優】 〔福岡県〕
★龍虎 勢朋【相撲→タレント】 〔東京都〕
 
【9月】
★山口 洋子【作詞家、作家】 〔愛知県〕
★山口 淑子【女優、政治家】 〔旧・中国〕
★若秩父 高明【相撲】 〔埼玉県〕
★宇沢 弘文【経済学者】 〔鳥取県〕
★土井 たか子【政治家】 〔京都府〕
★香川 伸行【野球】 〔大阪府〕
 
【10月】
★奥 大介【サッカー】 〔兵庫県〕
★赤瀬川 原平【現代美術家、作家】 〔神奈川県〕
★本島 等【政治家】 〔長崎県〕
 
【11月】
★桂 小金治【落語家、司会者】 〔東京都〕
★田宮 五郎【俳優】 〔東京都〕
★徳大寺 有恒【自動車評論家】 〔東京都〕
★高倉 健 【俳優】 〔福岡県〕
★納谷 六朗【声優】 〔東京都〕
★羽仁 未央【メディア・プロデューサー、エッセイスト】 〔東京都〕
★ジョニー大倉【ミュージシャン、俳優】 〔神奈川県〕
★中島 啓江【声楽家】 〔鹿児島県〕
★國弘 正雄【文化人類学者、同時通訳者】 〔東京都〕
★菅原 文太【俳優】 〔宮城県〕
★呉 清源 【囲碁】 〔中国〕
 
【12月】
★イアン=マクレガン【ミュージシャン】 〔イギリス〕
★生方 恵一【アナウンサー/NHK→フリー】 〔群馬県〕
★竹鶴 威 【技術者、経営者】 〔広島県〕 ※ニッカウヰスキー 元社長
 
   *** 合掌!! ***
posted by 定年オジサン at 10:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月29日

誰のため? 何のため? 健康マークは「成長戦略」の落とし子

子どもの頃なら、今頃から「もういくつ寝るとお正月?」とカウントダウンの心境に入っていたかもしれない。 
 
しかし段々と齢を重ねるうちに、正月とは待ち望むものではなく、過ぎ去っていくものだと感じるようになった。
 
なんとなく仕事もしていないのに「慌ただしく」年末が終わり、気が付いてみたら正月がもう終わっていた、という気分になるものである。
 
もっとも、そんな呑気なことを言っていられるのも、体の各部品は全盛時に比べればかなり劣化しているが、それなりに機能しているからである。 
 
重篤な病に罹り入退院を繰り返すようになれば、そんな悠長なことは言ってられない。  
 
人間生活が長くなれば当然大きなテーマになるのが「健康問題」であろう。
 
50代のサラリーマン時代に、同年代で何らかの病を持って常備薬を持参している人を多く見かけたものである。
 
ある程度薬には頼らざるを得ないが、自ら不健康な生活をしようとする人は極めて少ないことだけは確かである。
 
そして自分の健康に関しては自分で決めたいと思うことも自然であろう。 
 
その自然に逆らうように国家があたかも国民の健康に対して口出しするような会議が実は行われていた。
 
10月6日に厚労省内で「第11回日本人の長寿を支える『健康な食事』のあり方に関する検討会」が開かれた。
 
平成26年10月6日(月)
10:00〜12:00
厚生労働省 専用第22会議室(18階)
〜議事次第〜
1 開 会
2 議 事
(1)「健康な食事」を普及するためのマークの決定について
(2)日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会の報告書について
 
その会議の1か月後には垣田達哉・消費者問題研究所代表がこんなレポートを発表していた。
 
<「健康マーク」食品で健康になれるわけじゃない!
  厚労省が抱える矛盾と疑わしい本気度>
 2014年11月7日 DIAMOND online
 来年4月から始まる健康マーク       
 厚労省「これだけでは健康になれない」  
20141229kenkoumark.jpg 来年4月、塩分量やエネルギー(カロリー)量などの国が示した基準値を満たした弁当や総菜に、「健康マーク」を表示することが許可される制度がスタートする。スーパーマーケットやコンビニ、宅配から外食産業まで、どんな業種業態であろうと基準を満たせば健康マークを表示することができる。
 今月16日に公表された厚生労働省の「日本人の長寿を支える健康な食事のあり方に関する検討会」の報告書によると、この認証制度は「消費者は、分かりやすいマーク(適切な情報)をもとに選ぶことで、手軽に「健康な食事」の食事パターンに合致した料理を入手し、組み合わせて食べることができる」一方、「小売業や外食産業は、作り手の優れた技術により質を保証した料理を提供し、そのことをマーク(適切な情報)で表現できる」とある。
 マークが表示された食品や料理が、健康な食事のパターンに合致するということは、「国が認証した健康マークの食品を食べていれば、健康で長生き(長寿)できる夢のような制度」に思えるが、健康はそんなに簡単に得ることはできない。
 認証マーク制度を作った厚労省も「マークが表示された食品を食べれば健康になれるということではない」とハッキリ言っている。厚労省に問い合わせると、まず「健康マークという言い方はしてほしくない」という。「では、どう呼んだらいいのか」と聞くと、『「健康な食事」の普及のためのマーク』だという。中間を省略すれば健康マークになるが、厚労省は「そんな省略はしていない」という。「それでは長いから、短く呼べないのか」というと、「決まっていない」という。
 
 厚労省自身の矛盾         
 1日の目標摂取量の確保は困難に?
  
 厚労省は、健康マークと呼ばれることで、消費者が「マークが表示されたものを食べれば健康になれる」と誤解するのを警戒しているのだ。
 そもそも厚労省や国は、以前から健康21や食事バランスガイドなどで、1食分ではなく1日分でのバランスのとれた食生活を推奨している。しかも、年齢や運動量の差による違いも考慮した食事摂取基準を示している。
 今回の認証制度では「塩分(食塩相当量)は1食3g未満」が条件(基準)になっている。1日3食分では9g未満になる。2015年版食事摂取基準では、1日あたりの塩分目標摂取量は、12歳以上の男性は8g未満、女性は7g未満である。認証マークの食品・料理を食べると摂取目標値を上回る。
 摂取カロリーは、認証マーク制度では「1食分650kcal未満」。1日3食分で1950kcal未満になる。ところが食事摂取基準では、1日当たりの推定エネルギー必要量は、18〜49歳の男性で2300〜3150kcal、女性で1650〜2300kcalである。認証マークの食品・料理を食べただけでは、多くの人が目標摂取量を確保することができない。
 厚労省が作った目標値を、厚労省自身が破っていることになる。
 
20141229syokujipaternkijyun.jpg 

 国はなんの認証も保証もしてくれない? 
 本気で作ったと思えない制度
       
 これだけでも厚労省が本気で作った制度とは到底思えないが、本気度がないことを示す実態が他にもある。この認証制度は、有機JAS制度のように第三者機関などが認証するものではない。認証に国や公正な機関が携わることはなく、あくまで自己認証制度になっている。小売店や製造者、外食産業などの事業者が、基準を満たしていると思えば、勝手にマークを表示することができる。
 では、国の基準が実際に守られているかどうかを、厚労省などが監視・摘発するのかというと、来年4月からスタートするというのに「その点はまだ何も決まっていない」という。事業者側のやりたい放題になる可能性もある。厚労省は、食事バランスガイドのように定着しないと予想しているのではないだろうか。というより「認証マークの食品を食べれば健康になれると誤解されて定着すると困る」のは厚労省自身である。むしろ定着しないことを望んでいるのではないか。
 では、どうしてこんな制度を作ったのか。それは安倍首相が成長戦略の一つとして強引に推し進めたからだ。そもそも、家庭料理より小売店で販売される弁当・惣菜や、外食を奨励することが健康につながるとは思えない。1日あたりの食生活全体で健康を考えてきた厚労省(世界的にも同様)にとっては、今回の制度作りはこの上もなく迷惑千万な作業であったろう。
 健康マーク食品を食べていれば健康になれるというのは幻想である。
 
 トクホや健康食品で健康になれるわけじゃない  
20141229combini.jpg 国が決めた認証マークが表示された食品を食べたからといって健康になれるわけではないことと同じように、国が認可している特定保健用食品(トクホ)を食べたからといって、健康になれるわけではない。
 2010年3月、トクホの認定を審議している消費者委員会新開発食品調査部会では、トクホの行き過ぎた広告が議論された。その部会で、一人の委員が「私たちがやっているのは、どうせ飲むならこれよりこっちというのが大前提だと思う」と発言している。
 トクホ認定商品であっても、そこに表示されている効果は非常に限定的なもので、ましてやすべての人に効果があるわけではない。ところが、トクホに過大な期待をしている人がいる。
 そうした人の中で、何よりも勘違いがはなはだしいのは「俺は今日○○を飲んできたから、多少飲み過ぎても構わない」とか「食べ過ぎても、あとでこれを飲めば太ることはない」といった言い訳で、自分を納得させようとする人だ。
「今夜はまた飲み会だから、その前にこれを飲んでおこう」というように、暴飲暴食するための口実にトクホ商品を利用している人がいる。トクホ商品どころか、どんな薬であっても、暴飲暴食を肯定するものはない。
 暴飲暴食は身体に悪いのに、それでもするのは、ストレス発散以外の何物でもない。効果がないことがわかっているはずなのに、あえてトクホで逃げ道を作ろうとすれば「暴飲暴食をする自分に対し、後ろめたさを増幅させるだけ」である。かえってストレスが溜まるだけだ。暴飲暴食をしたいときは、「今日は健康に悪いことをする」と割り切った方が、よほどストレス発散になるだろう。
 
 コラーゲンを補給しても生成されない? 
 過度な期待と過剰摂取は厳禁
 
 国が何の認証も保証もしていない、いわゆる健康食品も、それを食べたからといって健康になれるわけでも、病気が治るわけでもない。そこを理解している人は多いが、体の不調を改善するためや、不調にならないようにするための予防として、健康食品を利用する人は多い。そこにも大きな落とし穴がある。
 健康食品で多用されている言葉が、「配合」「補給(サプリメント)」「吸収」である。健康食品を飲食することで、配合されている成分を体内に補給し吸収したとしても、体内でそのままその成分が身に付くわけでもなければ、新たに生成されるとも限らない。
 例えばコラーゲンを食べても、そのまま体内でコラーゲンになるわけではない。
 コラーゲンとしては吸収されず、たんぱく質同様、必ずアミノ酸やペプチドに分解されてから吸収される。たとえ、吸収されやすい低分子コラーゲンであっても、体内で再びコラーゲンの合成に利用されるかはわからない。
(独)国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報では、次のように指摘している。
 
「肌や関節のためにコラーゲン食品を食べる」ことは、「コラーゲンの材料であるアミノ酸を食べた」ことにはなりますが、そのアミノ酸が再び体内でコラーゲンに再合成されるかどうか、また、再合成に利用される場合であっても、「顔の皮膚」「膝の関節」等という「期待する特定の部位」で再合成が行われるかどうかは定かではありません。
 
 コラーゲンはたんぱく質である。国の栄養調査でも、たんぱく質の摂取不足は指摘されていない。たんぱく質の一部であるコラーゲンの摂取不足も指摘されていない。ましてや、コラーゲンの1日あたりの摂取必要量など存在しない。
 安全性・有効性情報では、次のように過剰摂取の心配も指摘している。
 
コラーゲンは基本的にはグリシン-x-yの繰り返し構造になっており、アミノ酸のバランスを考えても、決して良質のタンパク質源ではないのです。コラーゲンばかり偏って食べるということは「コラーゲンを構成しているアミノ酸ばかり食べている」ということになるので、他のアミノ酸とのバランスが崩れる可能性もあります。
 
 コラーゲンに限らず、健康栄養成分といわれる物質が、体調を改善したり、体調を崩す予防になるということは、ほとんど証明されていない。「飲まないより飲んだほうが良い」と思っていても、それが過剰摂取になり健康に悪影響を及ぼす可能性もある。
 健康食品に、過度な期待と過剰摂取は厳禁である。
 
厚労省は省庁統廃合前は「厚生省」と呼ばれ、国民の健康になる施策を推進してきた。
 
例えば、「健康増進施設認定制度」ではご親切にもこんなことを宣伝している。
 
厚生労働省では、国民の健康づくりを推進する上で適切な内容の施設を認定しその普及を図るため「健康増進施設認定規程」を策定し、運動型健康増進施設、温泉利用型健康増進施設、温泉利用プログラム型健康増進施設の3類型の施設について、大臣認定を行っています。
 また、運動型健康増進施設及び温泉利用型健康増進施設の内、一定の条件を満たす施設を指定運動療法施設として指定しています。
 
おそらく特定業者と提携して施設を紹介するらしい制度なのでまったく関心のない国民にとっては毒にも薬にもならない。 
 
一部の愛煙家からはすこぶる評判が悪いが、それなりに国民に定着しつつある2014年7月26日に可決された「健康増進法(受動喫煙の防止を謳う)」は来年で10年目を迎える。
 
煙草の紫煙にはめっぽう弱いオジサンにとっては大歓迎の法律であったが、少なくとも「健康マーク」のついている食品は頂く気持ちが起きないし、おそらくは流行らずに消えていくマークではないだろうか、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 11:51| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月28日

米国メディアによる国民の心理操作

先週末から民放テレビ番組は「年末年始」体制に入ってしまい、ほとんどのレギュラー番組は放映されていない。
 
しかし朝、昼、夕と絶えず放映されているのは情報番組。
  
一般的なスタイルは男女の司会者と数名のコメンテーターと称する複数の男女が1列に並んで座っている構図である。
 
情報番組なので発信元の情報の裏を取らずにそのまま垂れ流しているものが多い。
 
1週間ほど前からは北朝鮮によるソニーの米国子会社「ソニーエンタープライズ(SEP)」に対するサイバー攻撃に関するニュースが取り上げられていた。
 
SEPが制作した「ザ・インタビュー」という奇想天外な発想のコメディ映画なのだが、北朝鮮のトップを映画の中で暗殺してしまうという、当事者国からすれば笑って済ますわけにはいかない内容である。   
 
それ以降の経緯を簡単に時系列にまとめてみた。 
 
★北朝鮮モチーフにしたコメディ映画の予告が公開される
 ↓
★映画予告がネットで話題となる
 ↓
★映画の情報が北朝鮮に入り激怒
 ↓ 
★何らかの映画が公開されれば何らかの対応をとると警告
 ↓ 
★平和の守護者(GOP)と名乗る組織がソニー・ピクチャーズをハッキング
 ↓ 
★未公開の映画、内部情報、個人メール等が膨大な情報が流出。
 ↓ 
★GOPは映画公開を中止を警告
 ↓ 
★映画公開すればソニーピクチャーズだけではなく、公開した劇場へもサイバー攻撃を仕掛けると宣言
 ↓ 
★大手映画劇場チェーンが上映を見合わせ
 ↓ 
★ソニー・ピクチャーズも映画公開を見合わせ
 ↓ 
★サイバー攻撃は北朝鮮関連組織だと断定した上で、ソニーの対応も批判。テロに屈するのは良くないと、ソニーの対応にオバマが怒る
 ↓ 
★ソニー・ピクチャーズのCEOはオバマ大統領に反論
 ↓ 
★映画は公開できるように努力すると上映に向けて働きかけると明言。
 ↓  
★映画が予定通り劇場公開へ(独立系劇場※大手チェーン劇場は中止)
米ソニー『The Interview』一転して劇場公開へ!セス&ジェームズが喜びのコメント」 
 
そして無事当初の予定通りクリスマスに公開された。 
 
ソニーの「ザ・インタビュー」、初日の興行収入100万ドル突破
  (ブルームバーグ):ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)のコメディー映画で、北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺計画を題材にした「ザ・インタビュー」は公開初日の25日に興行収入が100万ドル(約1億2000万円)を突破した。同映画をめぐってはテロをほのめかす脅迫があり、限られた劇場での公開となったが無事に初日を終えた。   ザ・インタビューは全米300カ所以上の劇場で公開されたほか、グーグルのオンラインストア「グーグル・プレイ」やその他ウェブサイトでも配信された。マイクロソフト の「Xboxビデオ」や動画共有サイト「ユーチューブ」の映画購入では1位になった。
ハッカーによる脅迫を受けて大手映画館チェーンが上映を見合わせる中、映画ファンはあえて大型スクリーンで同映画を見ようと劇場に出かけた。米連邦捜査局(FBI)はハッカーと北朝鮮当局との関連を指摘している。SPEは当初、25日の封切りを見送る判断を下したが、オバマ米大統領や共和党全国委員会による批判を受けて方針を変更し、独立系映画館で公開した。
19の映画館を運営するアラモ・ドラフトハウスの最高ブランド責任者、クリスチャン・パークス氏はインタビューで、初日のチケットは完売したと述べた。上映前には毎回、セス・ローゲン、エバン・ゴールドバーグ両監督が観客に感謝の意を伝えるビデオメッセージが流され、パークス氏によると「フェスティバルやパーティーのような雰囲気だった」という。
更新日時: 2014/12/27 09:43 JST
 
この間、国内メディアでは「北朝鮮風刺映画:中止波紋 ソニー攻撃、米が深刻視 高度のサイバー技術警戒」と北朝鮮のサイバー攻撃を煽る記事や、社説で「サイバー攻撃 国際社会共通の脅威」として、
 
この問題を国連安全保障理事会で取り上げるのも一案だ。多国間で取り組む国際サイバー対策の構築に向けて、機運を高めてもらいたい。もちろん日本にとっても重大な関心事であり、積極関与が求められる。
 
と国際問題にしようとする論調もあった。
 
一連の「騒動」について、櫻井ジャーナルは「アメリカの有力メディアのプロバガンダである」と喝破していた。
 
<嘘の上に築かれた米国を象徴するソニーの「金正恩暗殺映画」の背後で宣伝機関化するメディア>
 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(PSE)のハッキング騒動は現在のアメリカを象徴する出来事だったと言える。プロパガンダによる国民の心理操作だ。アメリカは嘘の上に成り立っているのであり、その嘘を実践しているのが西側、特にアメリカの有力メディアだ。
 この騒動で注目するように仕向けられた映画がある。金正恩第一書記の暗殺をテーマにした「ザ・インタビュー」がそれで、騒動は効果的な宣伝になった。デイリー・ビースト(ニューズウィーク誌系)によると、少なくとも2名のアメリカ政府高官はその映画のラフ・カットを、つまり編集の途中で見て、6月の終わりには映画を有効なプロパガンダだとして賞賛、第一書記の頭を吹き飛ばす場面は国務省の意向だったともされている。これが事実なら、この映画の製作にアメリカ政府が関与しているということになる。
 専門家の間では「朝鮮犯行説」に懐疑的な人が多いようで、早い段階から自作自演説が流れていた。当初はFBIも朝鮮とハッキングを結びつける証拠はないとしていた。アメリカ政府が朝鮮を名指しで批判した後にFBIは根拠を示すことなく「朝鮮犯行説」に同調したが、この説に対する疑問の声は弱まっていない。アメリカ政府も朝鮮犯行説を裏付ける証拠、根拠は示していない。証拠を「見ずに信じる者は幸い」だと言うばかりだ。
 前にも書いたことだが、問題の映画をプロデュースしたのはセス・ローゲン、エバン・ゴールドバーグ、ジェームズ・ウィーバー、監督はセス・ローゲンとエバン・ゴールドバーグ、主役はセス・ローゲンとジェームズ・フランコ。
 プロデューサー兼監督兼主役のセス・ローゲンは親イスラエル派として知られている。両親も知り合ったのがイスラエルのキブツで、2代続けて筋金入りの親イスラエル派だということになる。しかも、ジャーナリストのウェイン・マドセンによると、イスラエル軍がガザで行った虐殺を支持している。この点はもうひとりの主役、ジェームズ・フランコも同じだという。
 アメリカには朝鮮へ軍事侵攻する作戦が存在している。例えば、OPLAN(作戦計画)5027-98は当時の金正日体制を倒し、国家として朝鮮を消滅させて韓国が主導して新たな国を建設することになっていて、CONPLAN(概念計画)5029(2005年にOPLANへ格上げされた)の目的は、アメリカ軍が朝鮮の核施設、核兵器、核物質を押収することにあり、CONPLAN 8022-02は空爆を電子戦やサイバー攻撃と並行して行うという内容で先制核攻撃を含んでいる。
 アメリカの有力メディアは第2次世界大戦の前からプロパガンダ機関として機能していた。例えば、1933年から計画された反フランクリン・ルーズベルト大統領のクーデターでは、スメドリー・バトラー海兵隊少将らの証言によると、新聞を使って大統領の健康状態が悪化していると宣伝することになっていた。
 大戦が終わるとすぐにウォール街/情報機関は情報操作プロジェクトを始めている。一般に「モッキンバード」と呼ばれているが、そのプロジェクトの中枢はアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてフィリップ・グラハム。
 ダレスとウィズナーはウォール街の弁護士で、祖父が国際的な投資家であるヘルムズと同じようにOSS(戦時情報機関)やCIAの幹部。義理の父親が世界銀行の初代総裁であるグラハムはワシントン・ポスト紙の社主だった。同紙が影響力を持ち、有力紙と呼ばれるようになったのは、この人脈のおかげだと言われている。
 このワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を明るみに出したカール・バーンスタインは1977年に退社、すぐにローリング・ストーン誌で「CIAとメディア」という記事を書いている。その冒頭、400名以上のジャーナリストがCIAのために働いているとしている。(Carl Bernstein, “CIA and the Media,” Rolling Stone, October 20, 1977)
 この後、CIAはメディアの締め付けを強化、巨大資本によるメディア買収もあって気骨ある記者は排除されてきた。そうした犠牲になったひとりがサンノゼ・マーキュリー紙の記者だったゲーリー・ウェッブ。ロサンゼルスへ大量に流れ込んでくるコカインとコントラとの関係を指摘する連載記事「闇の同盟」を書いたのだが、間もなくするとワシントン・ポスト紙、ニューヨーク・タイムズ紙、ロサンゼルス・タイムズ紙といった有力紙がウェッブに対する攻撃を開始、生活の手段を奪い、最終的には自殺させている。なお、後にCIAは内部調査でウェッブの記事を裏付けているが、有力紙は訂正も謝罪もしていない。
 1985年にはAPの記者だったロバート・パリーとブライアン・バーガーもコントラが資金調達のためにコカインを密輸しているとする記事をコントラの支援活動をしていた人物の情報に基づいて書いている。AP本社の編集者は彼らの記事をお蔵入りにしようとしたが、「ミス」でスペイン語に翻訳され、ワールド・サービスで配信されてしまった。その後、パリーは有力メディアの世界から追い出されている。
 最近では、ドイツの有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ紙(FAZ)の元編集者でヘルムート・コール首相の顧問を務めた経験もあるウド・ウルフコテがドイツの腐敗した編集者や記者の実態を自著の中で告発している。
 彼によると、ドイツだけでなく多くの国のジャーナリストがCIAに買収され、例えば、人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開、そうした仕組みを作り挙げるため、アメリカの支配層はドイツの有力な新聞、雑誌、ラジオ、テレビのジャーナリストを顎足つきでアメリカに招待、取り込んでいくと指摘している。日本と似たような手法だ。
 そうして作り上げられた西側のプロパガンダ・システムが人びとを戦争へと導いていることは言うまでもない。ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、イラン、ウクライナ等々、アメリカ/NATOの軍事侵攻を正当化させるために全力を挙げている。こうした西側のメディアを有り難がっている人物が安倍晋三政権の政策、例えば特定秘密保護法や集団的自衛権を批判することは不可能。こうした政策はアメリカ支配層の戦略から出ているのであり、その支配層の宣伝部門が西側の有力メディアだからだ。
 
少なくとも、国内メディアは上記の記事中でリンクされたメディアの内容を把握していないかのような報道ぶりであり、「アメリカの支配層はドイツの有力な新聞、雑誌、ラジオ、テレビのジャーナリストを顎足つきでアメリカに招待、取り込んでいる」という指摘は、それはそのまま安倍晋三首相が日本の主要メディア(新聞、テレビ、通信社等)の首脳連中と異常なくらいの会食を重ねているという事実と同様であり、まさに米国に倣った安倍政権の実態がよく理解できる、とオジサンは思う。 

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2014年12月27日

年末近くになると弱者イジメが顕在化してくる

2008年秋の、米国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻したことに端を発して、続発的に世界的金融危機が発生した事象を一般的にリーマンショックと呼んでいる。
 
何しろ負債総額、約6000億ドル(約64兆円)という史上最大の倒産により世界連鎖的な金融危機を招き、その影響は日本の企業に及んだのだが、もっとも大きな影響を直接被ったのが非正規労働者(たとえばトヨタの季節工など)で、職を失ったと同時に住処も奪われた。
 
そして同年末に日比谷公園に「年越し派遣村」が登場し、12月31日から2009年1月5日まで期間中に派遣村を訪れた失業者はおよそ500人、参加ボランティアは1680人、寄せられた義捐金は2315万円となり大きな社会現象にもなったのだが、多くの人の記憶からは消えかかっている。
 
そして1年後に民主党政権が誕生し、厳しい労働環境は大きく変わることが期待されたが、それも3年余りで自民党・安倍晋三がゾンビの如く蘇り元の木阿弥になってしまった。
 
非正規社員はますます増加しており、いまや2000万人を超えている。
 
    20141227hiseikisyainsuu.jpg
 
職場を追い出され住む家も失った「ホームレス」に対して行政の目は冷たく、それを支えるのは民間団体や個人的な支援者などだが、たとえば渋谷の野宿者たちに対しては支援団体は宮下公園で炊き出しをしていた。
 
それに対して2010年9月15日、東京都渋谷区は、宮下公園の野宿者に対し強制排除を行い、整備工事のため公園を-封鎖したため、これに対し、野宿者支援団体や、宮下公園の改修計画に反対する人々ら約70-名が抗議の声を挙げたこともあった。
 

 
その後暫くは小康状態が続いていたが、またまた年末に向けて行政側の排除攻撃が始まった。
 
<渋谷の3公園 年末年始閉鎖 「炊き出し妨害」計画の団体反発>
 2014年12月27日 朝刊 東京新聞
20141227miyasitakouen.jpg 東京都渋谷区は26日、宮下公園など3つの区立公園を来年1月3日まで閉鎖した。宮下公園では年末年始にホームレスの人たちの支援団体が炊き出しを計画していた。区の担当者は「公園のルールとして火気厳禁。炊き出しをするなら利用は認められない」としている。
 緑と水・公園課によると、閉鎖したのは宮下公園と、その近くの神宮通公園、美竹公園。吉武成寛課長は「炊き出し場所の移動が想定されるため」と話す。いずれも敷地はフェンスで囲まれ、通常は午後10時半に閉門し、翌朝午前8時半に開く。26日朝は閉鎖の掲示が掛かり、定時になっても開門しなかった。
 宮下公園では「渋谷越年・越冬闘争実行委員会」が炊き出しを計画。昨年は公園内に宿泊用テントを設置して区から強制的に閉め出されたため、今年はガスコンロ2台で炊き出しのみを行う予定だった。メンバー約10人は26日、区役所を訪れ「命の危険に関わるから炊き出しをしている」と抗議したが、吉武課長は「違う場所を探してほしい」と拒否した。
 夏祭りの屋台では火気が使われるが、吉武課長は取材に「それは許可申請が出ている」とした。
 貧困支援のNPO法人もやいの稲葉剛理事は「野宿者を排除する動きは他の地域でもあるが、ここまで露骨なのは異様だ。年末年始は行政の福祉が機能せず、補う形で民間団体が支援している。それを妨害するのは言語道断」と話した。
 

 
2008年の派遣村では多くの職と住かを奪われた労働者が、支援団体の援助で生活保護申請を行い、受給生活に入った。 
 
ある芸能人の母親の生活保護受給を巡って、2012年5月2日の自民党の参議院議員で、同党『生活保護に関するプロジェクトチーム』のメンバーでもある片山さつきのブログから燎原の火の如く広がったのが「生活保護バッシング」。
 
最近でも生活保護の不正受給に関しては「生活保護不正受給191億円、過去最多を更新 12年度」という記事があったが、その中では生活保護費全体に占める不正分の割合が伸びているという。 
 
<生活保護不正受給191億円、過去最多を更新 12年度>
 2014年3月3日19時56分 朝日新聞DIGITAL
 生活保護の不正受給について、地方自治体が2012年度に把握した件数は約4万2千件、総額は約191億円だった。前年度と比べ、件数は約6千件、総額は約17億円増え、それぞれ過去最多を更新した。厚生労働省が3日、集計結果を公表した。自治体が不正受給の調査を強化しているのが主な原因とみられる。
 不正受給の内容別では、「働いて得た収入の無申告」(件数全体の47%)、「年金収入の無申告」(同21%)などが目立った。不正が見つかったきっかけは、行政側の調査が大半だが、外部からの通報も6%あった。
 不正受給額の増加は3年連続で、09年度と比べ倍増した。生活保護を受ける人が増え続けていることが背景にあるが、不正の増加ペースは受給者全体の伸びより大きい。生活保護費全体に占める不正分の割合は、09年度の0.34%から12年度は0.53%に上がった。
・・・後略・・・
 
生活保護費の不正受給率がこの3年間で増加している事実に対して、その実態の詳細は明らかになっていないのだが、確信犯的な不正受給者もいれば、貧困ビジネスの餌食になり大部分の生活保護費を巻き上げられている人もいる。 
 
役所の「水際作戦」により生活保護申請のハードルが上がったようなのだが、生活保護受給者数と世帯数は減ってはいない。 

20141227seikatuhogosu.jpg 
 
こんな状況下で、またもや厚労省は「支給基準の見直し」として住宅扶助費用の削減を実施しようとしている。 
  
<住宅扶助と冬季加算の支給基準見直しへ 受給者への配慮も明記 厚労省が見直し案提示>
 2014.12.27 05:00更新 産経ニュース
 厚生労働省は26日、生活保護費のうち家賃に充てる「住宅扶助」と暖房費などの「冬季加算」の支給基準見直しに関する報告書案を社会保障審議会生活保護基準部会に示した。同省は来年1月に報告書をまとめる。平成27年度から新しい支給基準を適用する方針だが、具体的な引き下げ幅は財務省と今後詰める。
 住宅扶助は地域や世帯ごとに基準額が決まっている。東京都や横浜市などは基準額が最も高く、単身世帯は月5万3700円。財務省は低所得者世帯の家賃よりも高いとして引き下げを求めている。
 冬季加算は地域や世帯人数で異なる。北海道などの寒冷地地域では低所得者世帯の冬の光熱費と比較し、冬季加算の方が2万円ほど高いとして減額を求める声がある。
 報告書案では、受給者への配慮についても「留意事項」として列挙。住宅扶助の支給基準が減額された場合、生活保護受給者の暮らしに支障が生じかねないとして減額幅に上限を設けることや一定期間は適用を猶予するなど激変緩和措置も明記。
 冬季加算の引き下げについても、けがや障害を持つ受給者については在宅生活で暖房費がかさむとして配慮を求めた。
 
「低所得者世帯の家賃」よりも生活保護者の基準額が高いから減額するという発想自体が安易でお粗末であり、低所得者世帯の収入が上がるべく施策を考えるのが本来の国の仕事であろう。
 
国レベルではないが、市のレベルでも行政はおかしな行動に出ていた。
 
<ひとり親 手当打ち切り シェアハウス 住人に異性いるだけで>
 2014年12月27日 07時01分 東京新聞
20141227sharehousemondai.jpg 東京都国立市のシェアハウスで暮らすシングルマザーの女性(41)が、同じ家に住む独身男性と「事実婚」の関係にあるとみなされ、市が11月、ひとり親家庭を対象とした児童扶養手当と児童育成手当を打ち切ったことが分かった。事実婚の実態はないが、市は「都の見解に従い、同じ住所の男女は事実婚とみなす」と説明。女性は「住所が同じだけで打ち切るなんて」と憤る。
 国立市議会でも問題となり、議会は今月18日、「実態に即さない理不尽な判断」として、厚生労働省や都、市に改善を求める決議案を可決した。
 女性は2010年に離婚し、13年4月から長女(6つ)とシェアハウスで暮らし始めた。2階建ての10LDKに母子家庭と父子家庭、独身の計6世帯8人が入居する。女性はいずれの男性とも交際しておらず、生計も完全に独立している。住人はそれぞれが家主と個別に賃貸借契約し、光熱水費は平等に分担。居間やバス、トイレ、キッチンは共用だが、それぞれの居住スペースは施錠できる。
 女性は離婚後、手当を受給。その後いったん実家に身を寄せた間は受給せず、シェアハウスに入居した昨年4月に再申請した。当時も2人の独身男性がいたが、市の担当者が現地を確認して「ひとり親」と認め、2つの手当で月に計約4万3千円の支給を受けた。
 ところが、今年10月になって市が都に別件の問い合わせをした際、キッチンなどが共用の建物では居住者全員を同一世帯として扱う、と指摘された。
 市は女性に「同一住所に親族以外の異性がいることによって、支給要件を満たさなくなった」と通知。11月21日付で「過誤払金」として支給済みの約62万円の返還を請求。ただ、市の判断で支給していたため、返還は「任意」とした。
 市の担当者は「事実婚でないという女性の主張は本当だと思うが、やむを得ない」。都は「異性と住所が同じなら、同一世帯ではないことが客観的に証明されないと受給対象から外れる。シェアハウスだからだめだという話ではなく、各区市で判断してもらうことだ」としている。
◆根拠34年前の国通知
 東京都国立市でシェアハウスに住む女性が児童扶養手当の支給を停止された背景には、1980年に当時の厚生省(現厚生労働省)が出した「事実婚」の規定に関する課長通知がある。だが通知はシェアハウスの形態を想定しておらず、生活実態を反映していないとの指摘が出ている。
 通知では事実婚と判断する基準として、原則として当事者同士の「同居」を挙げる。同時に「社会通念上夫婦としての共同生活」がある場合、「それ以外の要素については一切考慮することなく、事実婚として取り扱う」と規定した。
 通知は未婚女性の受給が増える中、妻子ある男性との同居事例があることが理由だった。手当は離婚などでひとり親になった母子家庭などの支援が目的で「実質上の父が存在し、児童は扶養を受けられる」ことから支給対象から除外した。
 だがシェアハウスでは「同居」がそのまま事実上の婚姻関係とは結びつかない。ひとり親の女性らが抱える問題に詳しいNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子(ちえこ)理事長は「生活実態に目を向けないのはおかしい。同様のケースは他にもあるのではないか」と指摘する。
 厚労省は「支給手続きは生活実態を見た上で市町村が判断している。通知には問題はない」(担当者)としている。児童扶養手当制度は61に始まり、現在の支給額は子どもが1人の場合、最大で月約4万円。2013年度末で、107万3790人が受け取っている。 (我那覇圭)
 <シェアハウス> 他人同士が一つ屋根の下で暮らす住居。入居者は個室で暮らし、居間や台所などを共有するのが一般的。新たな居住スタイルとして主に都心部を中心に急増する。家賃が比較的安く、都会でも孤立せずに暮らせることで人気がある。
 
おバカな「お役人仕事」と呼ばれる所以の一つには、昔決められた規則を時代に合った内容に変えていくという柔軟さの欠如がある。
 
「当事者間の主体的・意図的な選択によって婚姻届を出さないまま同居し共同生活を営む」場合を事実婚と一般的には言われているのだが、1980年の厚労省の課長通知によれば、「社会通念上夫婦としての共同生活」がある場合、「それ以外の要素については一切考慮することなく、事実婚として取り扱う」となっているという。
 
「キッチンなどが共用の建物では居住者全員を同一世帯として扱う」からと言って、同一空間内の異性と「社会通念上夫婦としての共同生活」であると見るのは余りのも馬鹿げている。
 
国立市は都の見解に従っただけだというが、国立市議会が「実態に即さない理不尽な判断」と判断し、時代遅れの石頭の厚生労働省や都、市に改善を求める決議案を可決したことは唯一の救いである、とオジサンは思う。  

posted by 定年オジサン at 12:47| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月26日

何のための事故調調書だったのか

毎朝オジサンの家の前の坂道を転がるように走る園児等の姿が見えなくなったと思ったら、すでに幼稚園や小学校は冬休みに入っていたらしい。 
 
その園児たちの父親も今日が最後のお勤めの企業が多く、明日から年末年始の9連休が始まる。 
 
「税金無駄遣い」選挙で当選してフツーの人にならずに国会に戻って来た議員連中の中には、身辺整理に追われる議員もいる。 
 
第3次安倍内閣の当初の「全員留任」が早くも「江渡防衛相、交代へ=後任は中谷氏軸−第3次安倍内閣」で吹っ飛んだのだが、実はもっと疑惑の議員は早くから噂されていた。
 
10月には「御法川財務副大臣の後援会、有権者にカレンダー3千部」発覚問題で後援会側は「財産的価値はなく、寄付を禁じた公職選挙法には違反しない」と強調していたが、翌11月には週刊誌の吊革広告にはこんな内容が掲載されていた。
 
週刊新潮 2014年11月20日号(2014/11/13発売)
有権者買収か? 裏金か? 「小渕優子」と相似形!
消費税の総本山「財務副大臣」のデタラメ政治資金
▼「ゴルフ大会」200万円の収入ゼロ
▼「野球大会」37万円の収入ゼロ
▼「懇親会」450万円の収入ゼロ……
 
小渕優子元経産相を辞任に追いやったのも週刊新潮の記事だったが、やはりその内容は決してデタラメではなく、財務副大臣の政治資金の処理がデタラメだったことが、「第3次安倍内閣:副財務相に菅原氏 『政治とカネ』御法川氏辞退」という記事を読むと週刊誌ネタはかなり真実に近かったのだろう。
 
江渡防衛相も御法川財務副大臣もいくら安倍晋三首相が庇ってくれても、本人たちは来年の通常国会での野党からの追及には耐えられないと悟った結果であったのだろうと容易に察しが付く。 
 
ところで政府は25日、東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会が関係者から当時の状況を聞いた「聴取結果書(調書)」のうち、佐藤雄平・前福島県知事ら127人分を追加公開したのだが、この追加公開されたという記事の扱い方に、原発推進メディアと脱原発推進メディアでは大きな違いが際立っていた。
 
2011年当時の民主党政権を眼の仇にしていたこのメディアの記事はこんな感じである。
 
<「防衛省で勝手にやるのはダメだ」菅元首相 政府、事故調調書127人分を公開 東電福島第1原発事故>
 2014.12.25 19:41 産経ニュース
 政府は25日、東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会が関係者から当時の状況を聞いた「聴取結果書(調書)」のうち、佐藤雄平・前福島県知事ら127人分を新たに公開した。9月と11月に続く3回目で、計202人分が公開された。
佐藤前知事は事故当時について「通信網が途切れ情報が入らなかったことが一番やきもきした」と説明。県内の自治体で連絡が取れたのは福島第1原発から2キロ圏で避難指示が出された大熊、双葉町などわずかで「あとはかけてもつながらないし、通じなかった」とし、避難態勢が現地で取られているかは「不明確だった」と振り返った。
 事前の事故想定では「どのような事故が起きるか知見はない。国が事故想定については全責任を持って検討すべきもの」と国の対策の不備を訴えた。
 また、内閣官房副長官補(外政担当)として米国への情報提供を行っていた河相周夫氏は、米国が官邸からだけでなく防衛省からも情報収集をしていたとし、平成23年3月16日ごろから在日米軍や防衛省、外務省などが数回会合を実施。会合の存在を知った菅直人首相(当時)が「防衛省で勝手にやるのはダメだ。官邸主導できちっとやれ」と指示したことを明かした。
 公開されたのは、ほかに福島県大熊町の渡辺利綱町長や平岡英治原子力安全・保安院次長(当時)ら。政府は本人の同意が得られた分を年末までに公開するとしていた。
 東電の勝俣恒久元会長や清水正孝元社長ら、事故当時の経営陣の調書は公開されなかった。  
 
「どのような事故が起きるか知見はない。国が事故想定については全責任を持って検討すべきもの」であるが、この場合の国とは菅直人政権を指している。
 
したがって、事故発生当時から一部からは煙たがられていた菅直人首相の独断振りを「防衛省で勝手にやるのはダメだ。官邸主導できちっとやれ」という間接的な伝聞内容で強調していた。
 
しかし最も知りたい原子力安全保安院の当事者らの聴取内容は無視していた。
 
一方、2011年3月以降、積極的に脱原発関連記事を発信していたメディアは国民が知りたがっている内容を明かしていた。
  
<津波対策「関わるとクビ」 10年 保安院内部で圧力>
 2014年12月26日 07時00分 東京新聞
20141226yaraseaturyoku.jpg 政府は25日、東京電力福島第一原発事故で政府事故調査・検証委員会が政治家や東電関係者らに聴取した記録(調書)のうち、新たに127人分を公開した。当時の規制機関だった経済産業省原子力安全・保安院は、大津波が襲う可能性を認識しながら、組織内の原発推進圧力の影響で、電力会社にきちんと指導しなかった実態が浮かんだ。 
 保安院の小林勝・耐震安全審査室長の調書によると、2009年ごろから、東日本大震災と同じクラスの貞観(じょうがん)地震(869年)の危険性が保安院内でも問題になっていた。独立行政法人「産業技術総合研究所」の岡村行信活断層・地震研究センター長は、貞観地震が福島第一周辺を襲った痕跡を指摘。自らの調書では「400〜800年周期で反復していると考えている」と述べた。
 岡村氏らの指摘を受け、小林室長らは貞観津波の再来リスクを検討するよう保安院幹部に提案したが、複数の幹部から10年に「あまり関わるとクビになるよ」「その件は原子力安全委員会と手を握っているから、余計なことを言うな」とくぎを刺されたという。
 当時、国策で使用済み核燃料を再処理した混合酸化物(MOX)燃料の利用が推進されており、保安院の幹部の中には、地震・津波対策より国策の推進を重視する体質があった。
 これまでの本紙の取材で、プルサーマル関連のシンポジウムでは賛成派の動員要請などの「やらせ」に加わった。06年には、事故に備えた防災重点区域を検討しようとした原子力安全委員に、院長自らが「寝た子を起こすな」と圧力をかけたことも判明している。
 小林室長は、保安院内の雰囲気について「貞観地震に懸念を示す人もいれば、福島第一のプルサーマルを推進したいという東電側の事情に理解を示す人もいた」と打ち明けた。
 電力会社の姿勢について、保安院の山形浩史・原子力安全基準統括管理官は調書で「(電力会社は)ありとあらゆる場面で、嫌だ嫌だというような話だったし、指針の見直しだといった時も、ありとあらゆるところからプレッシャーを受けた」と吐露した。
 一方、東電の地震・津波対策を担当する吉田昌郎(まさお)原子力設備管理部長(後の福島第一所長)らは、10年3月ごろの朝会合で、保安院の担当者から「貞観地震の津波が大きかった」と指摘された。しかし、東電側は具体的な検討を先送りした。 (肩書はいずれも当時)
<政府事故調> 2012年7月に最終報告書をまとめるにあたり、福島第一の吉田昌郎(まさお)所長(故人)や菅直人首相ら計772人を聴取。調書は、承諾が得られた関係者から順次、公開されている。公開は3回目で、計202人分になる。
 今回が最後の公開とみられる。
 
大津波に襲われる1年前に保安院の担当者から「貞観地震の津波が大きかった」と指摘されながら、東電側は具体的な検討を先送りしたにもかかわらず、東電の元幹部はまたもや不起訴になった。
 
<東電元幹部、再び不起訴へ 福島原発事故で東京地検>
 2014年12月26日 09時00分 中日新聞
 東京電力福島第一原発事故をめぐり、検察審査会の「起訴すべき(起訴相当)」との議決を受けて、東電の勝俣恒久元会長(74)ら旧経営陣3人を業務上過失致死傷容疑で再捜査している東京地検が、3人を再び不起訴とする方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。大規模津波の試算を把握していた旧経営陣が津波対策を取らなかったことについて、刑事責任を問うのは困難と判断したもようだ。東京高検など上級庁と協議の上、年明けに最終判断する。
 複数の市民グループによる告訴・告発を受けて捜査を始めた地検は昨年9月、旧経営陣3人や事故当時の首相だった菅直人氏ら42人全員を不起訴とした。これに対し、検審は7月に勝俣元会長ら3人を起訴相当と議決し、地検は再捜査している。
 関係者によると、捜査の最大の焦点は、2008年に東電が高さ15.7メートルの津波の試算を得た後、防潮堤の建設や非常用発電機の高台設置など対策を取らなかったことの是非。検審は「原発は1度、事故が起きると甚大な被害をもたらす。原発事業者にはより高度な注意義務があり、想定外の事態を前提に対策を取るべきだった」と指摘した。
 地検はあらためて地震や津波などの専門家から意見を聞き、旧経営陣ら関係者を聴取。市民グループ側は「15.7メートルの津波試算を得た後、対策を取っていれば深刻な事故は防げた」と主張してきたが、地検は今回の津波を予測し、事故を回避するのは困難だったと結論づけるとみられる。
 地検が3人を再び不起訴とした場合、起訴相当と議決した検審とは別のメンバーによる検審が、あらためて審査する。再び起訴相当と議決すれば、3人は強制的に起訴され、公判が開かれる。
 福島県民らでつくる福島原発告訴団は25日、最高検と東京地検に申し入れ書を提出。記者会見した武藤類子(るいこ)団長(61)は「原発事故の被害がどれだけひどかったかを理解し、起訴してほしい」と訴えた。
 
この事件は2012年6月11日に1,324人の福島県民で、福島地検に第一次告訴を行った。
 
その後、2012年11月15日全国・海外から、13,262人が福島地検に第二次告訴を行うまでに広がった。
 
しかし検察側は、原発推進を国策としている安倍政権の意向を忖度するかのように不起訴という門前払いを続けている。
   
莫大な時間と労力をかけて作成した事故調調書を政府側のアリバイ作りに利用するのではなく、貴重な証言内容から責任者を明確にするためにも検察は起訴して裁判において事実関係を明らかにすべきである、とオジサンは思う。

 
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2014年12月25日

玉虫色の霞が関文学で原発を延命するな

新聞がつまらなくなったといわれて久しいが、きょう12月25日の新聞ほどつまらないものはない。」と、天木直人ブログにストレートにけなされていた「第3次安倍内閣」に対する大手マスメディア各紙の扱い方。
 
各社のトップが度々安倍晋三首相と酒食を共にしているので、なかなかな正面から安倍政権批判ができないからであろう。
 
それでも朝刊の各紙の社説を読み比べてみる。
 
■朝日新聞「第3次安倍内閣 数におごることなかれ
 
まさにタイトル通りなのだが、「首相が数に頼らず、丁寧に民意をくみ上げる政治を進めていくのかどうか。移設問題への取り組みはその試金石となる。」とは余りにもヌルく及び腰であり、なぜ「沖縄県民の民意に背いた辺野古移設はあきらめろ」と言えないのか不思議である。
 
この社説はどうやら政治部出身の論説委員あたりが書いたのかもしれないが、同紙は2つ目の社説を経済部出身者にもかかせているらしい。
 
■朝日新聞「第3次安倍内閣 財政再建に道筋つけよ
 
・・・前略・・・
消費税の10%への再増税を先送りしたことを受けて、日本国債は格下げされた。財政再建の重要性を直視すべきだ。
 リーマン・ショックのような経済混乱がない限り、景気の変動に左右されず17年4月に消費税率を10%に上げる。消費増税を定めた法律の、いわゆる「景気条項」は削除する。首相はこう明言したが、まずは確実に実行しなければならない。
 さらに、基礎的財政収支の20年度までの黒字化という政府目標がある。首相は来年夏までに具体的な計画を作ると語ったが、その中身が問われる。
 過去に発行した国債の元利払いのための国債発行は認めるが、毎年度の社会保障や公共事業などの政策費用は基本的にその年度の税収でまかなう。これが基礎的収支の黒字化である。
 状況は厳しい。国・地方の14年度の収支は25兆円の赤字。内閣府の試算では、今後「実質2%、名目3%」という、アベノミクスでも未達成の高い成長に基づいて税収を見込んでも、今の調子で予算を組めば、20年度になお11兆円の赤字が残る。
 この差を埋める方法は、三つしかない。経済成長に伴う税収の自然増歳出の抑制・削減、そして税制改革による増税だ。
 政府の経済財政諮問会議では、民間議員が足もとの潜在的な成長率を0.6%程度としたうえで、これを前提に財政再建を目指すよう提案した。手堅い姿勢として評価できる。
 一方、安倍首相は、基礎的収支の黒字化という目標だけでは経済成長に伴う国内総生産(GDP)の伸びが考慮されないという問題を提起した。
 さまざまなデータで財政再建の進み具合をチェックするのは結構だが、国際的にも約束してきた基礎的収支の黒字化を骨抜きにすれば、国債市場からしっぺ返しを食らいかねない。
 足もとの政策課題に対応しつつ、財政再建を進めるのは、困難を伴う「狭い道」だ。しかし、両立しか道はない。
 
大手紙の本音である「消費税10%」への引き上げを素直に認め後押ししているようである。
 
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「歳出の抑制・削減」に関しては総選挙前は「増税・定数削減、3党合意の行方 国民との約束は」と書いているのだから、安倍政権の怠慢を厳しく責めるべきである。
 
■毎日新聞「第3次安倍内閣 異論に耳傾ける政治を
 
・・・前略・・・
 首相の1強構図がもろ刃の剣であることも指摘したい。
 昨年の参院選で衆参のねじれが解消したことを境に、安倍内閣は国政選挙の公約で自民党が正面から掲げなかった政策を遂行するケースが目立ってきた。特定秘密保護法制定や、集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈の変更などは今も国民の幅広い理解が得られたとは言えまい。
 だからこそ衆院選で主要争点として問わなかったことに首相は慎重でなければならない。自身が悲願とする憲法改正について首相は記者会見で国民投票による実現に向け「国民的な理解を深める努力」を改めて強調した。再来年の参院選などもにらみ、首相が改憲を具体的日程に乗せようとしているのではないか、との見方が政界には根強くある。
 だが、改憲のテーマすら収れんしない中、早急にテーブルに載せる環境が整うかは疑問だ。首相が積極的だった96条改正による改憲手続きの緩和論議も沈静化した。憲法を論じることは大切だが、内外の課題が山積する中でいたずらにエネルギーを費やすべきではあるまい
    
改憲にますます前のめりになっている安倍晋三首相に「その前にやることがあるだろう」と諌めている点は評価しておきたい。 
 
政府広報紙の讀賣新聞は「第3次安倍内閣 経済再生と好循環を完遂せよ」と全面的な支援体制を強調しており、産経新聞に至っては相変わらず勇ましく「第3次安倍内閣 強い日本へ加速する時だ」と戦争態勢に向けてはっぱをかけている。
 
・・・前略・・・
首相自身が憲法改正の必要性を具体的に説いていかなければ、国民の間に理解は広がらない。自民党任せではなく、自分の言葉で国民に語りかけてほしい。
 その際、日本の防衛を不備なままにしている憲法9条の改正は避けて通れない。国防軍の保持を明記した自民党憲法改正草案の意義を訴えるべきだ。
 安倍政権は来年の通常国会に、集団的自衛権の限定行使を可能にする安全保障関連法案を提出する。日米共同の抑止力を高め、日本の平和と安全を確かなものにするため、早期成立が不可欠だ。
 
「いたずらにエネルギーを費やすべきではあるまい」と毎日新聞社説で説教された安倍晋三首相だが、おひざ元の官僚たちはエネルギー政策に関してはまだまだ原発推進にエネルギーを費やそうとしている。 
 
<原子力政策:経産省中間整理案 建て替え言及、玉虫色 「廃炉に見合う供給能力」>
 毎日新聞 2014年12月25日 東京朝刊
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 経済産業省の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会が24日大筋了承した中間整理案に、原発の建て替えが検討課題として盛り込まれた。経産省は、この時期に建て替えに言及して世論の反発を招くことは避けたいとの姿勢だったが、同会合では方針明記を求める意見が相次ぎ、「廃炉に見合う供給能力」との玉虫色の表現を加えることで駒を進めた。【安藤大介】
 原子力小委の安井至委員長(製品評価技術基盤機構理事長)は会合後、この表現について「エネルギーや電力の供給力のことで、他のエネルギーでも構わない」と記者団に説明したが、ある電力業界関係者は「何とでも文意がとれる『霞が関文学』の結晶だ」と苦笑した。
 安倍政権は「原発依存度を可能な限り低減する」との方針に基づき、老朽原発の廃炉を推進している。原子力小委の中間整理案は当初、電力会社の廃炉判断について「我が国の原子力の将来像が明らかになっていなければ、判断がしにくいという面にも留意が必要」としていた。この日示された案には「廃炉に見合う供給能力の取り扱いを含めた」との文言を新たに付け加える一方で、委員からの意見を紹介する体裁をとるなどあいまいな点も残した。
 中間整理案は、電力の安定供給や温室効果ガス排出量削減のために「原発が果たす役割は非常に大きい」と位置付けた。しかし、国内の原発48基以外に新増設や建て替えを認めず、原発の40年運転制限を厳格に適用した場合、2049年に国内の原発はゼロとなる。原子力小委では「30年、40年に原発を続けるには地元理解が必要。新増設や建て替えの将来像を示すことが重要」などの意見が相次いだため、経産省は原発建て替えを示唆する表現を盛り込むことにした。
 政府は来年までに30年の電源構成を策定する方針で、具体的な建て替えの議論はその後になる見通しだ。建て替えを容認する場合、電力会社が老朽原発の廃炉を判断し、原発依存度が低減する道筋を示すことが前提になるとみられる。
 原発建て替えを巡っては、08年に廃炉が決定した中部電力浜岡原発1、2号機の後継機となる6号機や、関西電力美浜原発1号機の後継機の建設計画などがあるが、計画は事実上止まっている。
 
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 ■KeyWord
 ◇原発の運転期間
 2012年の原子炉等規制法改正で、原発の運転期間は原則40年に制限された。電力会社が機器の劣化状態を調べる「特別点検」を実施し、原子力規制委員会が安全基準に適合していると判断した場合、1回に限り、最長20年間の運転延長が認められる。16年7月に40年超の運転期限を迎える原発は関西電力美浜1、2号機(福井県)など計7基ある。運転延長をする場合は、特別点検を実施したうえで、来年4-7月に原子力規制委に運転延長の申請をしなければならないが、申請しなければ16年7月までに廃炉となる。
 
原発依存度を可能な限り低減する」つもりなのだが、「我が国の原子力の将来像が明らかになっていなければ、判断がしにくい」ために「廃炉に見合う供給能力」を確保しなければならず、「原発が果たす役割は非常に大きい」ならば、今後も原発を「特別点検」して、安倍晋三首相お気に入りの「原子力規制委員会が安全と認めた原発は再稼働させる」という一方的な解釈で「40年超の運転期限を迎える原発」はすべて「最長20年間の運転延長」を行う、ということになってしまう。
 
3年前の福島第一原発大事故の後始末は、依然「福島第1原発:ALPS本格稼働、越年へ 汚染水浄化、遅れ確実」という情けない状態が続いており、原発の延命を図るよりも「その前にやることがあるだろう」、とオジサンは思う。

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2014年12月24日

露骨な安倍政権だが、福島の子どもは見捨ててはならぬ

一昨日だったか「みそぎが済んだ?疑惑議員」の中で共産党「赤旗」の記事を流用して江渡聡徳防衛相の脱法献金についてつぶやいたが、気の弱い江渡聡徳防衛相はとても来年の通常国会では野党の追及をかわしきれないと覚悟したらしく、あっさりと「江渡防衛相、交代へ=後任は中谷氏軸−第3次安倍内閣」ということになるらしい。
 
安倍晋三首相は衆院選挙後は「全閣僚は信任されたので全員留任」と国民を無視したかのような発言をしていたが、もしそうなれば「第3次安倍内閣」が「大惨事内閣」になるのではと期待していたので、昨夜はこんなツイートを飛ばした。 

 
僅か過半数の投票率でその40%ほどの得票率の内閣が「すべての政策に国民の皆様から信任をいただいた」とばかりに、露骨な動きが始まった。
 
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)が来年、再稼働するのを控え、他の原発の再稼働を促すためメリハリをつけるという目的から、再稼働した原発の自治体には2016年度以降、重点配分する一方、運転停止が続く場合は交付金を減らすという方針をさっそく発表した。
 
再稼働に対しては、いくら原子力規制委員会の基準に合格しても、最終的な再稼働判断は立地自治体の同意が必要であり、それをカネで買おうとする魂胆である。 
 
原発再稼働は基本的には国内問題であるが、危険な普天間基地を名護市辺野古への移設は安倍政権が逆らえない米国が絡む大きな問題である。
 
それでも11月16日に行われた沖縄知事選挙前の11月4日には、「辺野古移設反対の候補が当選しても沖縄振興費に影響せず 知事選で山口担当相」と余裕のある姿勢を担当大臣は示していた。
 
当然、安倍晋三首相の意向を代弁していたのだろう。
 
そして、「絶対に大勝する」と確信して解散に踏み切り臨んだ衆院総選挙では、沖縄県の4つの小選挙区で自民党議員が全滅し安倍晋三首相は自民党幹部をかなり叱りつけたという話が伝わっていた。
 
そしてそれが「沖縄振興費減額も=普天間転換促す構え―安倍政権」という形に現れた。
 
安倍政権は13年度予算で3001億円、14年度予算で3501億円を計上し、昨年の11月の知事選で3選を目指した仲井真弘多前知事を後押しするため、15年度の概算要求では3794億円に上積みしたにもかかわらず、辺野古移設反対の翁長雄志知事が誕生してもなんとかなると高を括っていたのだろうが、沖縄県民の意向が衆院選に見事に現れ、かなりの危機感を覚えたのであろう。
 
ここは沖縄県民が本気で米軍基地に依存しない生活を望むならば、安倍政権の予算削減措置に対して怯まず毅然とした対応を翁長雄志知事が取らなければならない。  
 
ところで安倍政権というよりは安倍晋三自身が一刻も忘れたいと願っているのが福島県の原発震災の後遺症問題である。
  
原発大事故以降、福島県は怪しげなトンデモ発言をまき散らす山下俊一を使って「放射能は怖くない」と宣伝してきた。 


 
<「甲状腺検査の体制充実を」 福島第1の専門家会議 >
 2014/12/24 1:23 日本経済新聞
 東京電力福島第1原子力発電所事故による放射線の健康への影響や、健康管理の在り方を検討している環境省の専門家会議(座長・長瀧重信長崎大名誉教授)は23日までに中間報告書をまとめた。福島県立医大が進めている県民健康調査の甲状腺検査について「がんと被曝(ひばく)の関連を適切に分析できるように、調査体制を充実させることが重要」と提言した。
 甲状腺がんが今後増えるかどうか調べ、がんを発症していない人との比較や、被曝との関連を分析できるような疫学追跡調査を充実させるべきだと指摘。国は対象者に負担がないよう配慮し、福島県外に出た場合も継続的な検査ができるよう福島県を支援すべきだとした。
・・・後略・・・
 
この日本経済新聞の記事では、「原発事故との因果関係は、がんを発症した年齢層がチェルノブイリ原発事故とは異なることなどから、現時点で「事故の影響とは認められない」と判断していた。
 
今年の1月には山下俊一・福島県立医科大学副学長は首相官邸HPで放射線疫学研究訓練に関する世界保健機関協力センター・センター長のロシアの ビクトル・イワノフ教授の以下のようなメッセージを紹介していた。
 
1.放射線誘発小児甲状腺癌の潜伏期は5年以上である。
2.放射性ヨウ素 (I-131) による甲状腺被ばく線量が150〜200mGy以下では小児甲状腺癌の有意な増加は検出できなかった。
3.大規模なスクリーニングを行なった場合、甲状腺癌の発見頻度はチェルノブイリ事故により汚染されたか否かに関係なく、いずれの地域でも6〜8倍の増加がみられた。
 以上3つの(チェルノブイリでの)疫学研究の結果から、福島県で発見された小児甲状腺癌は福島での原発事故により誘発されたものではないと一般的に結論できます。同時に、被ばく線量の推計と福島県民の放射線発がんリスクの可能性についての評価を続ける必要はあります。
 以上のような科学的な根拠から大きな健康影響はないと予想されます。しかしながら、福島での事故は、他の放射線事故と同様に、重大な精神的・社会的な問題の原因となりえます。
 科学的事実に基づく私のコメントが、皆様の健康影響への不安を軽減し、ストレスによる疾病の予防に役立てばと期待しています。恐れではなく、自信をもって前向きに将来を目指して頂きたいと念願します。
 
ところがチェルノブイリ事故の結果がそのまま日本の福島では通用しないことが明らかになった。
 
<子供4人、甲状腺がん疑い 原発事故直後「異常なし」>
 2014/12/24 2:00 日本経済新聞
 福島県の子供を対象に東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子供4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断されたことが23日、関係者への取材で分かった。
 25日に福島市で開かれる県の検討委員会で報告される。調査主体の福島県立医大は確定診断を急ぐとともに、事故による放射線の影響かどうか慎重に見極める。
 検査の対象は1巡目が事故当時18歳以下の約37万人で、2巡目は事故後1年間に生まれた子供を加えた約38万5千人。1次検査で超音波を使って甲状腺のしこりの大きさや形状などを調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定し、BとCが血液や細胞などを詳しく調べる2次検査を受ける。
 関係者によると、今回判明したがんの疑いの4人は震災当時6〜17歳の男女。1巡目の検査で「異常なし」とされていた。4人は今年4月からの2巡目検査を受診し、1次検査で「B」と判定され、2次検査で細胞などを調べた結果「がんの疑い」と診断された。
 また、1巡目で、がんの診断が「確定」した子どもは8月公表時の57人から27人増え84人に、がんの「疑い」は24人(8月時点で46人)になったことも新たに判明した。〔共同〕
 
「福島原発事故後の日本を生きる」という専門サイトでは「【緊急特集】福島県小児甲状腺がん患者数の推移を徹底分析!福島原発事故」の中では、以下のように訴えている。
 
福島県の発表は甲状腺がんを、悪性…悪性とはがんのことですが『悪性ないし悪性の疑い』という言葉を使い、あたかも甲状腺がんでない子ども達もこの中に含まれているように書くことで、焦点をぼかしチェルノブイリ原発事故との比較を困難にしています。
しかし手術を終えた58人中、良性結節だったのはたった1人にすぎず、55人が乳頭癌、2人低分化癌との診断です。つまり『悪性ないし悪性の疑い』のうち98%は、小児甲状腺癌でした。ですので疑いという言葉を過大評価して安心するのは危険です。
それから福島県も遠回しに認めていますが、これからも福島県内の小児甲状腺がん患者は増えると考えられます。今回公表された報告書は2014年6月30日時点のものですが、これから甲状腺ガンかどうか?はっきりする二次検査の確定待ちの子ども達だけでも、まだ103人も残っているからです。
 
これらからも分かるように、低線量の放射線の影響は年齢の低い子どもたちに大きく、測定する行政側の恣意的な操作によっては表面化しないという恐ろしい事態が内在している。
 
福島の復興ということはガレキの撤去や除染という目に見える作業だけではなく、日本の将来を担う子どもたちの健康管理がより大切になってくる。
 
まさに「福島の原発震災」は終わっていないということを安倍晋三はあらためて認識すべきである、とオジサンは思う。
  
posted by 定年オジサン at 12:17| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月23日

2020東京五輪時代の期待される大学生とは

昨日は19年に1度巡ってくる「朔旦冬至」で寝る前には久しぶりに「柚子湯」に浸かった。 
 
日が沈み夜の6時半から有楽町マリオン前で毎月行われている「JAL不当解雇撤回闘争支援」のために、オジサンは久しぶりに宣伝カーの上からマイクを握り以下のような連帯の挨拶を行った。
 
4年前の12月30日、暮れの買い物中に私の携帯電話に「明日羽田空港国内線出口に集まってくれ」とのメールが入りました。 そして翌大晦日の12月31日に解雇通告されるというJALの皆さんと初めてビラ配りをしました。
その時はダンボールに「整理解雇を撤回しろ」と手書きで書かれていたことを思い出します。
翌年、東京地裁に提訴して1年余り闘い、「法理を無視した整理解雇は無効」では勝てないことが2012年にわかりました。
今年の6月の東京高裁での判決も地裁の判決を完全に踏襲した内容で原告は敗訴しました。
そもそもこの整理解雇事件はJALの「会社再建」とは別の意図、即ち闘う労働組合と活動家の排除が最大の目的でした。
なぜなら解雇された人の多くが、客室乗務員で作るCCU、パイロットで作る日本航空乗員組合という「非御用組合」のメンバーだったからです。
企業経営者の中で労働組合を歓迎する経営者はほとんどいません。
経営者に好かれる組合は会社側が作らせた組合かまたは御用組合と呼ばれる、会社の第二労務部の性格を持った組合です。
しかしそんな組合では働く労働者の労働条件は良くなるどころが悪くなるばかりです。
一般の国民からは高い給料と空の上での仕事という羨望の眼差しで見られたJALの客室乗務員やパイロットの人たちは、乗客の命を預かるという仕事をしているため、普通のサラリーマンのような9時から夕方5時に終わるという勤務体系はありません。
ましてや乗員や客室乗務員たちの体調が不完全なら乗客の安全は保障されません。
そのような過酷な状況での仕事をさせられている組合員の労働条件を守り向上させることは労働組合の本来の役割です。 
このJALの解雇は決して「整理解雇事件」ではなく、悪質な偽装倒産による不当な指名解雇事件と言っても過言ではありません。
まさに、1980年代の「国鉄分割民営化」攻撃と同じパターンではないでしょうか。
当時、『読売』『産経』『朝日』の三紙が中心になって、「国鉄赤字」「職場荒廃・人員余剰」キャンペーンを展開し、その矛先を国労・総評に向けて、国鉄解体、不当解雇、労働者差別、総評解体を推し進めました。
今回のJALの整理解雇は、企業再生支援機構=準国家機関がメディアを使い、「公的支援を受けた再建会社には労働法を適用しない」というモデル作りを企んだものです。
そんなことが許されれば、国家的不当労働行為が日常化してしまいます。
この中で、ないがしろにされるのが、「国鉄解体」と同じ安全性・公共性です。
経験豊かなパイロットや乗務員を「年齢」で切り捨て、整備要員も切り詰める。その一方、採算性を理由に地方路線は次々廃止されていくというとでした。
 ですからこの解雇事件は日本中の労働者のためにも絶対に負けるわけにはいかないのです。 
 数年前ある人が作った「JAL不当解雇撤回応援歌」を紹介しましょう。
J(ジェット機買いすぎ)A(あわてて)L(リストラ)したJAL
J(人員削減)A(安全無視して)L(労組員だけクビにする)JAL
4日前の毎日新聞夕刊にこんな記事が出ていました。
 羽田空港で2012年3月、中国・上海発の日本航空ボーイング777(乗員乗客308人)が機体後部を滑走路に接触させた事故で、運輸安全委員会は18日、着陸時に副操縦士が減速のための逆噴射をする一方で、機長が再離陸を試みたことが原因とする報告書を公表した。事故の背景に意思疎通の欠如があったことが明らかになったと指摘していました。
この副操縦士と機長がどこの組合に属しているかは知りませんが、少なくともJALが4年前に165名を解雇しなければこのような事故は未然に防げたのではないでしょうか、という思いからこの争議の一刻も早い解決のため多くの支援をお願いしまして私からの連帯の挨拶に代えさせていただきます。 
 
一連の支援者からの激励の挨拶の最後にJAL原告団乗員の山口団長がこんなことを言っていた。
 
「韓国の大韓航空におけるあの副社長の横暴振りはもちろん許されないが、すごすごと飛行機から降りてしまった客室責任者も問題である。航空機の乗務員はお客様の安全と利便を第一に考えて行動すべきであり、大韓航空の労働組合が会社に対して物言えない組合であることにも問題がある」  
 
もっとも、あのナッツ事件の後に、「大韓航空労組、『生まれ変わるチャンスをください』と国民に訴え」ていたらしいのだが、財閥一族の顔色ばかり見ているようでは前途は多難である。
 
実は本人は「ナッツが嫌い」らしいが”ナッツ・リターン”で物議を醸した大韓航空 趙顕娥前副社長は、「ファーストクラスを無償利用…業務上背任・横領か」とかで「大韓航空:趙前副社長の逮捕状請求へ 韓国検察」となり、どうやら”ナッツ・ノーリターン”となるらしい。
 
ところで、オジサンたちの少し前の団塊の世代たちの苦労とは大きく異なっているのが昨今の少子化に伴う大学入試のハードルの低さがある。
 
それに伴い大学生の質の低下を危ぶむ大人たちもいるが、別に大学受験生が悪いわけではなく、雨後の竹の子のようにできた私立大学や「駅弁大学」と揶揄された地方国立大学が、少子化に伴い、学生不足となり受験生の売り手市場となってしまったというところに原因がある。
  
いかなる理由からは分からぬが、試験のやり方、内容を変えれば何とかなる、というものでもなさそうである。 
 
<大学入試改革:総合評価に 面接や論文、新テスト併用 中教審答申>
 毎日新聞 2014年12月23日 東京朝刊
20141223daigakuimage.jpg 文部科学相の諮問機関、中央教育審議会(中教審、安西祐一郎会長)は22日、大学入試改革について下村博文文科相に答申した。「1点刻み」のペーパー試験での選抜から、論文や面接を使った多面的総合評価への移行が柱。現行の大学入試センター試験を衣替えした新テストで段階別に学力を測り、各大学の個別試験では面接などで「思考力」や「主体性」の重視を求めた。新制度は2021年春入学者が対象の入試(現在の小学6年生対象)からの導入を目指す。実現すれば従来の入試観を転換する大改革となる。
 答申は、現在の大学入試を「知識の暗記・再生に偏りがち」と指摘。今後求められる「思考力」「主体性」「協働性」などを総合評価することが必要とした。
 難関・中堅大学のような「選抜性が高・中程度」の大学では、学力評価は国がセンター試験を衣替えして実施する共通テスト「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)を活用。年複数回実施し、教科の枠を超えた「合科目型」「総合型」の問題も出題。難易度の幅も広げる。各大学は個別に小論文や面接、集団討論を実施し、評価テストの結果と合わせ合否を判定する。
 定員割れしたり学力不問だったりする「入試が機能していない」大学では、もう一つの新テスト「高校基礎学力テスト」(仮称)の結果と、部活動、留学といった高校時代の活動実績や面接を基に合否判定する。基礎学力テストは高校2、3年で年複数回の受験を可能とし、必修科目を想定。成績は段階別で評価し、就職でも活用できるようにする。各大学には、求める学生像や評価基準を示した「基本方針」の明示を求めた。
 英語に関しては、学力評価テストで米国の「TOEFL(トーフル)」など民間の外部試験活用を提言した。高校や大学でも、思考力や協働性の育成を重視する授業への転換を強調。自ら解決策を探求する「課題解決型学習(アクティブ・ラーニング)」を促した。
 同省は年明けにも専門家会議を設け、制度設計に着手。16年度中に合科目型問題例を示し、17年度にプレテストを実施する方針。【三木陽介】
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 ■解説
 ◇実現へ課題山積
 中教審が答申で示した新・大学入試は、高校教育との一体改革を打ち出した点が特徴だ。入試改革への高校、大学双方の認識のずれを埋めるのが狙いだが、実現には課題が山積している。
 学力試験の点数上位から合格者を決める「1点刻み」から「多面的総合評価」への転換は、過去何度も議論されつつ実現できなかった。大学側は「高校の授業を『知識詰め込み型』から変えるのが先」、高校側は「入試が『知識偏重型』だから変えられない」と互いに批判したからだ。そのため答申は高校の次期学習指導要領で「知識詰め込み」型授業を見直し「課題解決型」学習の充実を求めた。
 溝はまだある。新テストは年複数回実施の予定だが、高校は学校行事への影響を懸念し「高3の2学期以降」を望む。一方、大学は多面的評価に手間がかかるため「通年実施」という声もある。教育課程変更の自由度が高い私立中高一貫校が有利になる恐れもある。
 複数回実施は可能か▽外部委託する場合の安全性や納得が得られる多面的評価はできるのか??など懸念は尽きず、改革はこれからが正念場だ。【三木陽介】
==============
 ◇中教審の大学入試改革答申 骨子
・ペーパー試験による「知識偏重型」から論文や面接を使った「多面的評価」への転換
・大学入試センター試験を衣替えした「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)創設
・高校生の基礎学力定着度をみる「高校基礎学力テスト」(仮称)の導入
・英語の入試は「TOEFL」など民間の外部試験も活用
・高校、大学の授業で「課題解決型学習」の充実
 
答申のタイトルは「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」であるが、かなりの量でとてもオジサンの力では読み解くことは困難であるのは確かだが、サブオタイトル「〜すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるために〜」を見ると、胡散臭くてとても素直には読めない。
 
さらに答申の冒頭にはこんなくだりがある。
 
将来に向かって夢を描き、その実現に向けて努力している少年少女一人ひとりが、自信に溢(あふ) れた、実り多い、幸福な人生を送れるようにすること。
これからの時代に社会に出て、国の内外で仕事をし、人生を築いていく、今の子供たちやこれから生まれてくる子供たちが、十分な知識と技能を身に付け、十分な思考力・判断力・表現力を磨き、主体性を持って多様な人々と協働することを通して、喜びと糧を得ていくことができるようにすること。
彼らが、国家と社会の形成者として十分な素養と行動規範を持てるようにすること。
 
前半は特にケチを付けることはないのだが、最後の「国家と社会の形成者として十分な素養と行動規範を持てるようにする」という文言が、自民党の憲法改正草案の第26条(教育に関する権利及び義務等)における、
「国は、教育が国の未来を切り拓く上で欠くことのできないものであることに鑑み、教育環境の整備に努めなければならない。」という条文と妙にリンクしているように感じてしまう。
 
もっとも第7期中央教育審議会委員の中に「公益財団法人国家基本問題研究所理事長」の肩書で、右派メディアに愛されている「ジャーナリスト櫻井よしこ」の名前を見ると、オジサンの杞憂は決して的外れではないのではないだろうか、と思う。

posted by 定年オジサン at 12:29| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月22日

みそぎが済んだ?疑惑議員

マスメディアは解散前には「大義なき解散」と表向きは叫んでいたが、安倍晋三首相にしてみれば、明確な様々な思惑があり、特にその中では、肝入りだった女性閣僚2人の辞任と他の怪しげな男性閣僚の相次いだ問題発覚と、さらには、自らの過去の相続税問題などの「政治とカネ」などの「疑惑隠し」が大きな狙いの一つであった。
 
そして安倍晋三首相にすっかり飼い慣らされてしまった大手マディアによる「自民党圧勝」という実態とはかけ離れた報道で終わった総選挙の結果、閣僚を辞任した小渕優子前経済産業相や松島みどり前法務相をはじめ名前があがった閣僚は再選されたが、このまま放置すれば日本の政界特有の「選挙でみそぎはすんだ」ということになってしまう。
 
政治資金の不正・違法な支出や政治資金収支報告書の虚偽記載は重大な犯罪であり、解明すべき疑惑はまだ依然として残っている。

おさらいしてみると、まずは、後援会が毎年行ってきた観劇会の収入と支出の報告が大幅に食い違い、政治資金で代金を立て替えていたのではないかと、公職選挙法に違反する利益供与や政治資金規正法違反の虚偽記載などが疑われた小渕前経産相は、閣僚を辞任しただけで事実関係については一切説明せず、総選挙に立候補し、選挙中は「もう一度スタートラインに立って、一からやっていく」などと発言していたが、当選後のいまに至るも説明が全くない。
 
観劇会の収支の食い違いだけでも5000万円を超しており、親族企業からの物品購入やワインなどを選挙区内で配っていた疑惑もあり、検察の捜査とは別に、疑惑が残っている以上、小渕優子議員には事実を明らかにし、国民に説明する責任があるのは当然であろう。
 
ところが驚くことに「ドリルでHDD破壊…検察を本気にさせた小渕優子氏」と報じられたように、東京地検特捜部が10月に政治資金規正法違反容疑で元秘書の折田謙一郎前中之条町長宅や後援会事務所などを家宅捜査した際、会計書類を保存したパソコンのハードディスクが破壊されていたということが判明したことであった。
 
壊された複数のハードディスクには、ドリルなどの工具で穴を開けた形跡が見つかったという。 
 
パソコン等に詳しくない人ならば、パソコン画面上でデータを削除すれば安心だったのだろうが、そんなことは昔の話で、今では磁気データは全く関係ない数値等ですべて上書きしなければ元のデータは簡単に復元されてしまうということは当たり前になった。
 
しかしデータ完全消去プログラムを使ってパソコン内の大量なデータを蓄えたハードディスク内の情報を全て消し去るにはかなりの時間を要する。
 
見られたら困る重要な磁気データをてっとり早く処分するには、ハードディスク自体を破壊しなければならない。
 
10月の中旬に週刊誌に小渕優子に関するスキャンダル記事が出た直後に、どうやら裏事情に詳しい関係者があわ1てて証拠隠しに走ったのであろう。
 
これで益々疑惑が深まり特捜部の心証も悪くなったことだけは事実である。     
 
次に、選挙区内の盆踊りなどで「うちわ」を配ったとして、公選法違反の利益供与や買収の疑いをもたれた松島前法相は、閣僚は辞任したものの、「うちわ」配布が法律に違反していたことさえ認めようとしていない。
 
松島議員は選挙中は「おわび」を繰り返していたが、何に対する「おわび」なのか不明確であり本来は自らの行為が法律に違反するかどうかぐらいははっきりさせなければならない。
 
国会議員ならば誰でもが知っていなければならない公職選挙法では、選挙区内での寄付や有権者に対する買収はきびしく禁じられている。
 
政治家が自らの政治資金を正しく報告・公表し、国民の不断の監視を受けるため、政治資金規正法では報告書の虚偽記載自体は5年以下の禁錮などの厳罰と定められている。
 
国会の倫理綱領では、議員は疑惑をもたれればまず自らそれを解明することが求められており、選挙で再選されるかどうかなどとは別の問題であり、疑惑が残っている以上、自ら解明することは政治家としての責任であろう。
 
安倍政権では閣僚を辞任した2人以外にも、江渡聡徳防衛相、西川公也農水相、望月義夫環境相、小渕氏の後任の宮沢洋一経産相など多くの閣僚が政治資金の不明朗な支出や政治資金収支報告書の虚偽記載などの疑いが指摘されているが、そのほかにも女子大生との買春疑惑で県連が「候補者差し替え」を要請した佐田玄一郎議員、地元老人ホーム事業の「口利き」がバレた塩崎恭久厚労相らが地元では圧倒的な支持を受けて平然と当選している。
 
特にこの疑惑議員の中では、最近は江渡聡徳防衛相の脱法献金が明らかになっている。
 
<任意団体(政経福祉懇話会)隠れみのに“脱法献金”
 江渡防衛相 税金と企業献金の「二重取り」>
 2014年12月21日(日) 赤旗
 13年も300万円
 江渡聡徳防衛相(衆院青森2区)が支部長を務める「自民党青森県第二選挙区支部」が、政治団体の届け出のない団体から長年にわたって脱法的な献金を受け取っている問題で、2013年も300万円の献金を受け取っていたことがわかりました。
「政経福祉懇話会」が同居する江渡事務所=青森県十和田市 この団体は、「政経福祉懇話会」。所在地は、青森県十和田市の第二選挙区支部と同じ。江渡氏のホームページによると、「エトマン(江渡氏)の支援企業の会」と紹介され、ゴルフコンペや納涼会を開催しています。
1回25万円
 同懇話会は、02年から12年までの11年間で、総額3285万円の献金を第二選挙区支部にしていました。
 13年の収支報告書によると、同懇話会は、1回25万円、12回にわたって計300万円を献金していました。
 第二選挙区支部は、同懇話会代表の竹達幸雄氏が代表の「竹達建設」(十和田市)など、10の企業・団体から計325万円の献金をうけとっていますが、同懇話会の300万円は、これに匹敵する金額です。
 問題は、同懇話会が政治団体の届け出をしていないこと。政治資金規正法23条は、届け出をしないで寄付すれば、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金に処するとしています。
 日本共産党の井上哲士参院議員の調べによると、12年に東北6県で政党支部に年間100万円以上の寄付をした128件のうち、政治団体が50、株式会社等が75、任意団体は3団体のみで、毎年寄付しているのは、同懇話会だけです。
トンネルに
 政党支部へ5万円を超える献金をした企業・団体名は収支報告書に記載され、公開されますが、同懇話会を通せば企業名は明らかにされません。
 同懇話会をトンネルにして、脱法的な企業献金が行われている疑いがあり、「政治活動の公明と公正を確保する」という規正法の目的、趣旨に反するものです。
 江渡氏は、国会でこの問題を取り上げられても、「勉強や親睦が目的であり、政治団体にはあたらず、問題ない」(11月13日、参院外交防衛委員会、井上氏への答弁)などと開き直っています。
 第二選挙区支部は、自民党本部から1200万円の寄付を受け取っていますが、すべて政党助成金です。使途では、江渡氏本人に275万円、同居する「江渡あきのり後援会」に30万円をそれぞれ寄付、計322万円を選挙区内の自民党の市町村支部に交付しています。(図参照)
 「政経福祉懇話会」を隠れみのにした企業献金と、税金を「二重取り」して、本人および選挙地盤を強化している構図が浮かび上がっています。
図:江渡防衛相の支部をめぐるカネの流れ(2013年)
20141222kanenonagare.jpg
 
24日に召集の特別国会で首相に再任されるとみられる安倍晋三首相は、現在の閣僚をそのまま留任させると言っている。
 
自公の与党が過半数を制し、灰色閣僚たちも地元で「みそぎを受けた」ので留任するというのは、余りにも有権者をバカにしている。
 
地方議員並みに「地元の有権者にみそぎを受けた」からすべて過去は水に流すのならば、残念がら、もはや彼らは国政を預かる国会議員とは言えない。
 
江渡防衛相に代表される疑惑は、腐敗の温床である企業・団体献金と税金頼みの政党をつくるだけの政党助成金の有害さを浮き彫りにしており、企業・団体献金も政党助成金も無くすキャンペーンを大手マスメディアが行えば、自分たちの税金が疑惑議員を生んでいるということを国民が気付くのだろうが、安倍晋三に飼い慣らされているこんな連中がいるメディアでは無理だろうな、とオジサンは思う。
 
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          ◆◇◆ 飼い慣らされているメディア人 ◆◇◆
     
posted by 定年オジサン at 11:16| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月21日

メディアは誰の味方なのか、どっちを向いているのか

昨年秋に政府が国会に特定秘密保護法案を提出したことに対して多くの有識者や学者たちが一斉に反対の声を上げていた。
 
なかでも専門家といわれる憲法・刑法学者ら265名が反対声明を出したのだが、憲法学者の中では少数派に属する長谷部恭男・東京大学教授は同年11月13日に衆議院国家安全保障に関する特別委員会に出席し、参考人として特定秘密保護法案に賛成する意見を述べていた。
 
その意見陳述の詳細と評価は中嶋久人氏が「東京大学法学部教授長谷部恭男は、どのような理由で特定秘密保護法案に賛成したか」で詳述している。 
 
長谷部恭男は朝日新聞の「報道と人権委員会」の委員も務めているので、秘密保護法に反対の立場に立った朝日新聞の高橋純子記者が12月20日にインタビューしたのだが、それに関して当時ネット上を大いに賑わし「特定秘密法案支持の長谷部教授、朝日の高橋記者を粉砕」のブログ主は、インタビュー記事の最後の部分、
 
 ■取材を終えて
 「ゼロか100かしかないんですか」。長谷部さんに問い返された。敗北感にさいなまれ、「敵/味方」の分断線を引いては自陣営に引きこもる。その 積み重ねは結局、異論を封じ、社会を一色に染めたがっている「向こう」を利するだけなのではないか。線を越えて緩やかにつながり「次の一手」を探す。それ が最も有効な抵抗のはずだ。(高橋純子)

に対して、
 
最後の「取材を終えて」の部分には、唖然とします。
あれだけ特定秘密法案に反対している新聞記者が、ちょっと長谷部教授に説教されると、「線を越えて緩やかにつながり「次の一手」を探す」といいだすのですから、訳がわかりません。
つまりは、これまで完全反対していたのは、ほとんど理論的裏づけもなくやっていたということで、やっぱり恐ろしいメディアです、朝日新聞は。
 
と、短絡的に朝日新聞批判をしていた。

ブロガー/ライターふじいりょうはもう少し冷静に理論的に批判をしていた。 
   
<朝日新聞長谷部恭男氏インタビューはどうすべきだったのか>
 2013年12月21日 YAHOO JAPANニュース
 護憲派の法学者で、朝日新聞の「報道と人権委員会」の委員も務めている東京大学教授の長谷部恭男氏が、2013年11月13日の衆議院特別委員会で自民党推薦の参考人として特定秘密保護法に賛成の意見を述べたことを受けたインタビュー記事が話題になっている。
(今こそ政治を話そう)秘密法とどう向き合う 憲法学者・長谷部恭男さん:朝日新聞デジタル
※全文閲覧には会員登録が必要
集団自衛権行使や憲法改正に反対の立場だった長谷部氏が、安倍政権の側で秘密法賛成の意見を述べるのはなぜなのか、ということを問うのは、単純に面白いテーマ。しかし、これがまたネット上では評判が悪い。なにしろ、いきなり冒頭から喧嘩腰なのだ。
* 
――もしかして、「御用学者」と呼ばれていませんか。    「何のことでしょうか」
出典:(今こそ政治を話そう)秘密法とどう向き合う 憲法学者・長谷部恭男さん
ほんとう、何のことだよ…。
* 
この出だしには「無礼すぎる」という声が多数上がっているほか、インタビュー内容自体がお粗末だという意見も噴出している。その最たるものが池田信夫氏の「まるで頭の悪い学生に先生が教えているようだ」という批判だろう。
池田信夫 blog 頭の悪いマスコミが戦争への道を開く 
この記事にクレジットされている高橋純子氏については、あえて逆張りで取材相手の対極のペルソナを演じている高度なインタビュー手法なのだ、という意見が同業者からは上がっている。例えば朝日新聞デジタル編集部の丹治吉順氏は「相当難しいインタビュー手法」と述べている(参照・ご存知のない方に付け加えると、知財関連やボーカロイド関連で鋭い視点の取材・記事をされている記者さんです)。

とはいえ、仮に長谷部氏の真意を明らかにするために逆張りをしたのだとしても、その本音を引き出している内容とは到底思えないし、論理性に欠いた質問が際立つ結果になっている以上、その試みは失敗したと判定しても差し支えないのではないだろうか。
個人的には、インタビューでレコーダーで録音をはじめる際に、いきなり「あんた御用学者なの?」と訊いたということはないのでは、と思う。最初に「よろしくお願いいたします」くらいの挨拶はしたのでは? 常識的にいえば、ある程度の編集・構成をして、さらにデスク以下のチェックを経てから公開されたもののはず。それで、記者あるいは朝日新聞vs長谷部氏という図式を際立たせるようなまとめ方をしたということなのだろう。
問題は、そのような構成をする必要が果たしてあったのか、ということ。もし私が高橋氏あるいはデスクの立場ならば、インタビュー形式にはせずに、記者の質問項目を間に挟むことなしに、長谷部氏の談話をポイントごとにまとめる方式を採用しただろう。護憲派の法学者がなぜ秘密法に賛成なのかを詳らかにするという目的ならば、それが一番読者に伝わると思うからだ。
もっというならば「秘密法反対の立場の朝日新聞」と「秘密法賛成の長谷部氏」という対立軸を対話として機能させるならば、どちらも同じ「知性」があるということが前提となる。今回、前者の側が質問でエキサイトしているようにしか見えず、勝負にすらなってないという印象になってしまう。「批判精神を持つのがジャーナリスト」とか、ぶっちゃけメディアの中の人の自己満足に過ぎないしね。
ほかにも、「常識的に考えれば、『沖縄密約』を否定し続けた政府を信用しろと言っても無理」という質問など、「どこの常識なんだよ…」いう言葉が唐突に出てくるなど、読者置き去りの展開が出てきたり、内容以前にコンテンツとして稚拙に感じる箇所が多い。最後の『取材を終えて』の一文も文脈が繋がっておらず「ポエムかよ」と言いたくなった。お金を払って読む文章じゃないっす。
秘密法についての是非に関して個人的にいうならば、議論が尽くされたとは思えないし、この時期に成立を急ぐ必然性があったのかどうかも疑問ではある。しかし、反対派が「言論統制のおそれがある」「戦前回帰の可能性」というのは、リアリティに欠いていて支持しづらいし、安倍政権に反対したいから分かりやすいフレーズを使っているだけにしか見えない。同じ法案を民主党政権時に審議したとするならば、果たして同じような熱意で報道したのだろうか、というのは意地悪すぎるかしら? 秘密法が公布・施行したとしても、懸念がなくなるわけではない。それを指摘し続けるのもメディアの役割だろう。ただ、読者・ユーザーの不安を煽るような記事を乱発しても、反対の機運が盛り上がることはなく、むしろメディアへの忌避が強まる結果になる可能性が高い。
反対派のメディアや関係者の方々による「戦争の足音」みたいな物言いは、いわゆる「ネット右翼」が「在日利権」と言うのと同じ程度にはファンタジーと第三者には見られていると、そろそろ自覚した方がいいように思う。反政府を標榜するにしても、あくまで事実を踏まえて論理的にお願いします。
 
「インタビュー形式にはせずに、記者の質問項目を間に挟むことなしに、長谷部氏の談話をポイントごとにまとめる方式を採用しただろう」という批判を受けて朝日新聞の高橋純子記者は、今年の憲法記念日における特集記事ではインタビュー形式を取らずに対談形式にしたのだが、この記事については「2014年の憲法記念日の朝日新聞紙面を概観する」のなかでこう指摘を受けていた。
 
2014年の憲法記念日の朝日新聞3面は「解釈改憲『法の支配』危機」と題され、昨年末の「特定秘密保護法」成立の時以来の杉田敦と長谷部恭男の「対談」形式の記事。但し、2人が実際に対談したかどうかは怪しい。というのは、記事の末尾に「(構成 論説委員・高橋純子)」とあるからだ。例の高橋純子記者(今年に入って朝日新聞論説委員に栄転あそばされた)が2人に取材し、その内容を対談形式にでっち上げた仕立て上げたのではないかとの疑念を抱いた
 
さすがにこんな疑念まで抱かせたので今度はあえて「構成」はせずに対談した2人に自由に話させていたようだった。
 
<(考論 長谷部×杉田)与党大勝と低投票率、衆院選から見えたもの>
 2014年12月21日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 14日投開票の衆院選は与党が大勝し、安倍晋三首相は長期政権に向けて足場を固めた。長谷部恭男・早稲田大教授(憲法)と杉田敦・法政大教授(政治理論)の対談では今回、記録的な低投票率となった選挙から何が読み取れるのかを語り合ってもらった。
 ■「無難にお任せ」消費者感覚 杉田/棄権の影響、有権者気づかず 長谷部
 長谷部恭男・早稲田大教授 衆院選直後に実施された朝日新聞の世論調査で、自民党が大勝した理由を二択で聞いたところ、「安倍首相の政策が評価されたから」は11%だけ。「野党に魅力がなかったから」が72%と圧倒的でした。低投票率の理由は「投票しても政治は変わらないから」が43%と最も多かった。
 杉田敦・法政大教授 有権者は政策よりも、「安定感」で自民党を選んだかのようです。これは、自分たちと意見が近い政治家を代表として議会に送り込むという、政党政治本来の姿とは違う。とりあえず無難な「業者」にお任せという消費者感覚です。
 政治の根幹は、限られた財源を何に使うか、つまり、パイをどう分けるかにあります。パイの分け方次第で社会は変わり、得する人も損する人もいる。自分の場合はどうだろうかと考え、より望ましい政策を掲げる政党に投票する。それが政党政治です。ところが自民党は今回、昔のように経済成長でパイを大きくできると訴えた。そして有権者も、パイが大きくなれば、分け方はどうあれ、その分け前にあずかれると期待した。これは分け方をめぐる政治を見えなくする、一種の脱政治化です。選挙戦術としては成功しましたが、先送りされた問題はいずれ露呈するでしょう。
 長谷部 与党の「熱なき大勝」と、戦後最低の投票率。これはやはり、選挙制度の影響が大きいと思います。自公の議席が定数の3分の2を超えたことを「多すぎる」と思っている人は59%。小選挙区比例代表並立制は、好みの政党に投票したり、入れたい政党がないと棄権したりしていると、思わぬ結果を招く。多くの有権者はまだそのことに気づいていないのではないでしょうか。
 杉田 しかし、そもそも消費者的な有権者には、特定の政党や候補者とつながる意識が低い。だとすると、制度の特性に気づいたところで、どこかを勝たせすぎないように戦略的投票をしようとか、投票に行こうという動機は生まれないのではないでしょうか。
 半数近い人が棄権しているのは極めて深刻な事態ですが、お任せでいいという消費者に、商品を選びに店に足を運ぶべきだと説いても、通じにくいでしょう。
 ■「何とかなる」の意識、根強く 長谷部/野党の役割、はっきりしない 杉田
 長谷部 日本の有権者は、憲法と市場という、政治に外側から枠をはめる二つのメカニズムへの信頼が高いのかもしれません。権力の均衡と抑制をはかる日本国憲法に任せておけば、極端な政治は行われないはずだ。市場メカニズムに任せておけば、効率的な富の配分が達成されるはずだ。自分たちが真剣に考えたり動いたりしなくても、きっと何とかなるはずだと。
 杉田 憲法や市場への信頼なのか、従来言われてきた「お上意識」なのかはともかく、「何とかなる」という漠たる感覚は確かにあって、それが、脱政治化に寄与しています。
 そこで、野党の役割をどう考えるかです。有権者は、野党はブレーキ役だけ果たせばいいと思っているのか。それとも、可能なら政権交代を望んでいるのか。どうも判然としません。
 長谷部 有権者の思いとは関係なく、政権交代は必要です。自らの権威主義的な体制の方が効率的だとアピールする中国に対して、日本が「我々の政治システムの方が優れている」と言うためには、政権交代がないといけない。民意によってチームを代え、別の政策を試すことができるのだ、これは権威主義的な体制ではできないだろうと。
 杉田 しかし現実はそう簡単ではありません。自民党に対抗する軸を見つけられない理由は、野党の無能さだけではない。経済がグローバル化し、一国の政治にできることが限られている中で、斬新な経済政策はなかなか打ち出せない。有権者にしてみれば、「だったら自民党でいいじゃないか」と。
 長谷部 とはいえ、違いがないわけではない。民主党政権時代の高校の授業料無償化が典型です。成熟した民主主義社会では、そうした細部を見つつ、政権交代を通じて中長期のバランスをとり続けるしかない。新しい人を出す。そこから新しいアイデアが生まれる。それを失ったら、デモクラシーの明日はありません。
 ■弱い部分に冷たい社会 杉田/「包み込む政治」提示を 長谷部
 杉田 気になるのは、生活が苦しい中で、人びとの関心が目の前の経済に集中していることです。エネルギーのあり方や財政赤字の解消など、負担を伴う長期的な問題は無視されがちです。皮肉なことに、改憲を目指す安倍さんたちにとっても、この国民の意識は「悩みの種」かもしれない。石原慎太郎さんも引退会見で、憲法に国民の関心がないと悔しがっていましたし、彼が率いた次世代の党は2議席しか獲得できませんでした。
 長谷部 日本の有権者にとって、ナショナリズムの優先順位は決して高くないということでしょう。
 杉田 ただ、極端なナショナリズムに向かうかは別にしても、人々が不安と不満を抱え、社会の弱い部分に冷たくなってきていることは否定できません。
 苦しい時には「横」や「下」と連帯するよりも、自分より「上」についていき、「おこぼれ」を期待するということでしょうか。パイの偏った分け方を変えるべきなのかもしれないのに。
 長谷部 「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況と似ています。みんなで協力しあえば、全員がほどほどの利得を得られるはずなのに、切り離されたまま各自の利害だけ考えて行動すると、みんないいように扱われる。そのジレンマから抜け出すには、お互いに連絡を取り合い、共通の利益の獲得を目指して協力すればいいのです。私たちは独房に入れられているわけではないのですから。
 杉田 そうした連携や協力を社会に広めるのが政治家のひとつの役目ですが、いまは逆に、分断をあおる政治家の方が人気を得がちです。不安の時代だからか、リーダーシップのあり方が劣化している。逆説的にも、アベノミクスがもし成功したなら、政治のあり方も変わるでしょう。
 長谷部 良くも悪くも、政治はイメージです。相手が「分断の政治」なら、こちらは「包摂の政治」でいくと。そのイメージをクリアに提示できる政治家が出てくれば、政治の消費者を再び主権者に変えることができるかもしれません。
 杉田 朝日の世論調査では、首相が進める政策について「不安の方が大きい」が52%。「この道しかない」と笛を吹く羊飼いに、全幅の信頼を寄せているわけではありません。
 長谷部 そうですね。羊飼いに「白紙委任」した羊の運命はどうなるか、それは有権者の側も、十分わかっているでしょう。
 =敬称略
 ■急ぐ政治、自分の考え持とう
 安倍政権はとにかく急ぐ。特定秘密保護法と集団的自衛権の行使容認、そして今回の解散・総選挙。問いかけたり考えたり議論したりする時間は十分になく、せかされた側はとりあえず手持ちの言葉を使って状況を整理し、理解するしかない。争点。対立軸。信任――。だが、いま起きていることは、そんな手持ちの常套(じょうとう)句ですくい切れるものだろうか。
 常套句からこぼれ落ちたものが何であったかに目を凝らし、じっくり考え、自分なりの言葉にして、誰かに伝える。政治のふくらみを取り戻し、急ぐ政治に鼻面を引き回されないためには、主権者ひとりひとりがしっかりと、自分の思考と志向の足場を持つしかないのだと思う。
 (高橋純子)
 
だから「何がいいたいのか?!」といった内容の記事である。

この記事の冒頭の「14日投開票の衆院選は与党が大勝」という表現からして正確には今度の衆院選結果を現していない。 
 
安倍政権を倒しても日本は基地と原発を止められない」の冒頭でもつぶやいたように朝日新聞を始め、讀賣新聞、産経新聞などがこぞって「自公大勝」とか「自公圧勝」などと持ち上げていたが、実際は「自民微減 291議席」なのである。
 
「常套句からこぼれ落ちたものが何であったかに目を凝らし、じっくり考え、自分なりの言葉にして、誰かに伝える」相手は国民であり、本来のメディアの役割なのだが、一体今回の選挙前の大手マスメディアは「安倍政権の解散の狙い」をはたして国民に正確に伝えることができたのだろうか、という自省の念がなく、責任を主権者に押し付けてしまっているのではないだろうか、とオジサンは思う。
 
posted by 定年オジサン at 13:13| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月20日

メディアポチ連中には理解できぬ介護問題

2012年の12月に民主党から政権を奪還した安倍晋三。
 
そして首相就任当初からマスメディア対策には莫大な資金を費やして、積極的にアメとムチを使い分けてきた。
 
そのムチの典型的な現れは衆院選報道においての「公平中立、公正の確保」を求める文書をNHKを始め民放キー局に送り付け、出演者の選定まで細かく口をだし、結果としてNHKと在京民放キー5局の選挙関連の総放送時間は、2012年の前回の衆院選の「37時間11分45秒」から今回は「24時間17分56秒」とほぼ三分の二に減った。(エム・データ調べ)
  
それが戦後最低の投票率(52.66%)につながった大きな要因の一つになったことは言うまでもない。  
 
一方、アメと称する安倍晋三首相とマスメディアの中心人物(首脳、編集委員ら)との会談は戦略的に政局の節目をにらんで精力的に行われてきた。
 
20141220abe&poti.jpg    
 
衆院選が終わり2日後には「首相動静―12月16日」によるといつもの面々が安倍晋三首相がお好きな寿司屋で会食したらしい。 
孫崎享が激しい口調で批判ツイターを飛ばしていた。


20141220medhiapoti.jpg
 
実はこのような会食は政府側の政策の意図を事前に伝えるという役目を持っており、会食参加者のメディアは積極的にそれを記事にして国民に浸透させ行く。
 
5か月程前だが、毎日新聞が社説で突然、以下のような記事を書いていた。 
 
<社会福祉法人 時代に合った見直しを>
 毎日新聞 2014年07月13日 
 特別養護老人ホーム(特養)や障害者施設、保育園などを運営する社会福祉法人に対し、厚生労働省の検討会は「公益活動の推進」や「法人運営の透明性」を求める改革案をまとめた。社会福祉法人は法人税や固定資産税が非課税で、各種助成金制度も優遇されているが、最近は多額の内部留保や金銭授受を伴う法人の合併・事業譲渡などが批判されている。抜本的な見直しは当然だ。
 公的な補助金を得ての収益事業しか行わない法人が現在は多いが、戦後の引き揚げ者や孤児などの対応に行政が苦慮していたことから民間の篤志家が私財を投じて始まったのが社会福祉法人だ。行政の認可がなければ設立できず、解散する際には残余財産を国庫に納付しなければならない。日本独特の制度である。
 現在は全国で約1万7000法人がある。20年前の1.7倍だ。2000年に始まった介護保険制度で株式会社やNPO法人の参入が本格化してから、社会福祉法人の優遇ぶりが問題視されるようになった。同種の収益事業をやりながら株式会社やNPO法人は課税されるのだ。厚労省の調査では社会福祉法人が経営する特養で1施設あたり平均3億円を超える内部留保があることも明らかになった。
 「老朽化した施設の建て替えや修繕のためには積立金が必要」などと社会福祉法人の経営者らは反論するが、内部留保がないNPO法人が銀行から建設費を借金する例も珍しくはない。公的な補助金で事業を運営する一方で、2世や3世が経営を継承し、複数の親族を職員にして収益を給与に充てるなど「私物化」への批判も根強い。経営実態が不透明な法人が多いことから、政府の規制改革会議は財務諸表の公表を提言したが、12年度分を公表した法人は全体の52%(13年9月末現在)にとどまっている。
 社会福祉法人への風当たりが強まる一方で、従来の収益事業では手の届かない問題も増えてきた。孤立や失業から起きる生活困窮、独居や夫婦のみ高齢世帯の認知症、児童虐待などである。行政や地域住民の自主的な取り組みだけでは対応が難しい。こうした公益活動こそが本来の社会福祉法人の役割ではないのか。今後も収益事業しかやらないのであれば社会福祉法人だけ優遇税制を続ける必要はないだろう。
 一つの施設しか運営していない小規模な社会福祉法人が多いのも事実だが、複数の法人で共同して公益活動を実施している例もある。監督責任のある厚労省や自治体も法人任せではなく、強い指導力を発揮して時代のニーズに応えられる社会福祉法人へと脱皮させなければならない。


48%の不透明の経営実態の社会福祉法人のために、すべての社会福祉法人を同列に扱おうとする少々粗っぽい内容である。
 
大企業における「多額の内部留保」と同列に扱えるのかという議論もあり、若き中小企業診断士の岡崎よしひろは「社会福祉法人の内部留保を『活用』させても何も改善しないですよね?」という記事の中で以下のように述べている。
 
■社会福祉法人の内部留保は誰にも還元されません
さて、「多額の内部留保を抱えているからには組織の運営側が儲けているに違いない」といった考え方もあるかもしれません。もしそうであるならば、「内部留保を働いている人の待遇改善につなげよう!」という発想にも納得できます。
しかし、内部留保を誰かに還元するといった仕組みを社会福祉法人は持っていません。株式会社であれば、ちゃんとした手続きに則れば、配当といった形で株主が山分けすることができますが社会福祉法人は配当という形で資金を流出させることができないのです。
そのためどれだけ内部留保があったとしても、組織の運営側が誰かが不当な利益を得ているというわけではないのです。
むしろ運営側が不当な利益を得ているような団体では、役員報酬などが過大に計上されたり、不透明な費用が支出されたりして、逆に内部留保が少なくなるはずです。 
 
大手マスメディアの連携プレーとして毎日新聞の社説の3か月後には朝日新聞が「社福法人『ためすぎた収益』還元義務化 厚労省方針」という記事の中で、内部留保の一部の「余裕財産」をこんな風に図示していた。
 
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そして遂に昨日厚労相の諮問機関の分科会が来年4月からの改定内容を発表した。
 
<介護報酬、在宅を手厚く 施設は抑制へ 厚労省分科会>
 2014年12月20日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 介護保険サービス事業者に払う「介護報酬」について検討する厚生労働相の諮問機関の分科会は19日、来年4月の改定をめぐる議論をとりまとめた。在宅サービスや介護職員の処遇改善への報酬を手厚くする一方、特別養護老人ホームなどの施設サービスの報酬は抑制する方向だ。
 政府は、介護給付費を抑制するため、報酬全体の改定率を9年ぶりに引き下げる方針を固めている。分科会は、来年1月中旬に来年度予算編成で全体の改定率が決まり次第、個別のサービスの利用料や運用基準の詳細を詰め、厚労相に答申する。
 分科会がまとめた報告書では「住み慣れた地域で暮らし続ける」ため、在宅サービスの充実▽中重度の要介護者や認知症の人へのサービス強化▽介護人材の確保――を重視するとした。
 具体的には、24時間態勢で介護と看護を提供する巡回サービスには新たな加算を設ける。認知症の人の受け入れのために介護職員や看護師を基準より多く配置するデイサービス施設の報酬加算も認める。また介護する家族の負担軽減のため、保険適用が認められるデイサービスの延長利用時間を延ばす。
 一方、全体のマイナス改定のために減額となりそうなのが施設サービスだ。特別養護老人ホームは、企業の利益率に近い「収支差率」が一般の中小企業と比べてよいとされるため、基本報酬を「適正化する」と減額を示唆した。
 課題となっている介護職員の処遇改善では、従来の報酬加算を拡充する。賃金アップなどに加えて、休暇取得など職場環境の改善などに取り組む事業所の報酬が上乗せされるようにする。(蔭西晴子)
 ■引き下げに反対 介護施設団体が表明
 介護保険で特別養護老人ホームなどの施設サービスを担う全国老人福祉施設協議会(老施協)など3団体は19日、そろって東京都内で記者会見し、来年度の介護報酬改定の引き下げに反対すると表明した。
 政府は、全体の改定率を引き下げる一方で、待遇改善にあてる加算金は手厚くして介護職員の給与アップを進める方向だ。これについて、老施協の熊谷和正副会長は「加算金は介護職員にしか使えないしくみだ。施設にはほかに調理師や看護師らもおり、彼らの待遇改善はマイナス改定ならできなくなる」と述べた。
 ■来年度の介護報酬改定の主な方向性
 【施設】
 《特別養護老人ホーム》基本報酬を減額。相部屋の入居者からも部屋代(月1万5千円ほど)を新たに徴収
 《介護老人保健施設》リハビリ専門職員を置くなど、在宅復帰に力を入れる施設は報酬を加算
 《介護療養型医療施設》終末期や重い病気の認知症の人を一定以上受け入れている施設の報酬を加算
 【在宅】
 《24時間対応の巡回サービス》医師や看護師、介護職員ら多職種間の意思疎通など連携構築への報酬加算を新たに認める
 《デイサービス》小規模事業所の基本報酬を減額。延長利用の時間帯を拡大
 【職員の待遇改善】
  職員の給料アップなどに積極的な事業所が請求できる報酬加算を手厚くする
 
特別養護老人ホームに入居するには申請してから数年はかかる。
 
本来ならば施設と職員を一緒に増やせば解決する問題だが、「先の短い」「生産活動に貢献しない」高齢者は、公的報酬で介護するのではなく「住み慣れた地域で暮らし続ける」という建前で政府は在宅サービスを勧めている。
 
しかし高齢者で認知症になりさらに一人では移動できないオジサンの母親のような老人は独り暮らしは当然ながら、在宅介護も容易ではないことは経験者でなければわからないかもしれない。
 
今年の12月の独り暮らしの高齢者の焼死者数が昨年同期を上まわっているとニュースで報じられていた。
 
老老介護で疲れ果て無理心中をした老夫婦や介護のため結婚も仕事も諦めた中高年男性は後を絶たない。
 
高い給料を得ている大手マスメディアの「アベ・ポチ」連中は、介護問題なんか自分たちには関係ないと思っているかもしれない。
 
しかしたとえ潤沢な蓄えがあっても介護というのは本人の思うようにはいかず、最後は信頼できる他人の世話にならなければならないという現実を誰もが認識しなければならない、とオジサンは思う。 
    
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2014年12月19日

いかなる政府でも人間の営みは管理できない

オジサンがまだ現役のサラリーマンの頃、毎年元旦に届くように年賀状を書いてくれた大先輩がいた。
 
その頃は「退職して暇だから俺たちが忙しい12月の始めには年賀状を書いていたのだろう」と羨ましくも思った。
 
実際に在職中は12月30日の夜に大量の年賀状を抱えて近所のポストに投函することが常だった。 
 
その後自分がそのような「恵まれた境遇」になったので、先輩に倣って早めに年賀状の準備をしてきた。
 
11月に入ると、毎年必ず数枚の「喪中につき新年の・・・失礼させていただきます」という欠礼はがきが舞い込んでくる。
  
若い頃は、亡くなった親族が「祖父母」が多かったのだが、年齢とともに両親や兄弟が「永眠」したことによる通知が増えてくる。 
 
年賀状を出せないことを知らせる目的なので、一般的には先方が年賀状を準備する12月に入る前の11月に届くように出すのが、先方にとっても親切であり通例となっているようである。
 
しかし今年はなぜか準備を始めようと思った頃、12月に入って3通も欠礼はがきが届いた。
 
10月末から11月中に親族が亡くなった内容であった。 
 
当たり前の話なのだが、人の「生死」は他人がコントロールできないものであることをつくづく感じる。
 
1979年に中国で始まった人口規制政策「計画生育政策」は一般に「一人っ子政策」と呼ばれ、政府が出産または受胎に計画原理を導入し、幾何級数的な人口の増加に法規制を加えた。
 
この政策の効果によって中国本土では少子化が急速に進行したが「罰金による既得権益」、「男女比の偏り」、「甘やかされ世代の増加」、「労働力不足」といった様々な問題が顕在化してきた。
 
さらに、中国では昨年末に60歳以上が初めて2億人を突破し、人口全体の14.9%となるなど、高齢化が急速に進んでいる。
 
このため3年前から北京市など一部で、夫婦いずれもが一人っ子の場合は2人目の出産を認め始めていたが、さらなる緩和策で少子高齢化に対処し始めた。
 
日本でも「中国が一人っ子政策をいよいよ見直しへ」と2月には報道され、5月には「中国が出産ラッシュ対策 『一人っ子政策』緩和で年200万人増加予想」という記事が出ていたが、それから半年経って、こんな風に変わってしまった。
 
<中国の一人っ子政策緩和、ベビーブームにつながらず>
 2014年11月11日17:01 JST THE WALL STREET JOURNAL
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 【北京】中国でベビーブームが起こるとの期待は、打ち砕かれつつあることが判明している。
 中国政府は、夫婦のどちらかが一人っ子の場合、第二子を持てるようにし、一人っ子政策を緩和したが、それを利用しようとする夫婦の数が予想したほど多くないのだ。
 中国の国家衛生計画生育委員会は、9月末までに80万4000組の夫婦が第二子を持つ申請をしたことを明らかにした。この数字は、昨年11月に発表された政策緩和の結果、保健当局が増えると予想していた年間200万件の新規出産数を大幅に下回っている。
 この差は中国に幅広い影響をもたらす。企業による投資、労働力の逼迫(ひっぱく)から、経済の活力に至るまで多岐にわたる。
 国家衛生計画生育委員会は、申請する夫婦の数が今後増える可能性があるとしている。政策緩和が3月以降全国で段階的に導入されていることや、一部の女性がつい最近妊娠した可能性があることを理由に挙げた。
 しかし、この少ない数字は、中国が直面する人口動態上の難題を浮き彫りにする。中国社会の急速な高齢化と一連の新たな健康問題が、人口増、将来の労働力、そして経済的安定を脅かしているためだ。
 昨年の一人っ子政策緩和のニュースに赤ちゃん関連産業は沸き立ち、粉ミルクメーカー株のほか、ピアノメーカー株まで上昇した。都市部の世帯が子供を増やし、ゆくゆくは学校の教室を満杯にするとの期待から、家庭教師派遣企業の株も上昇した。
 政策緩和への夫婦の関心の低さには、人口動態学者たちも驚いた。人口動態学者らは長年、政府に対し、一人っ子政策を廃止する早急な対応を求めていた。労働力人口の崩壊を防ぐためだ。
 米カリフォルニア大学アーバイン校の教授で、上海の復旦大学にも所属する人口動態学者のワン・フォン氏は、この数字が「目標から遠くかけ離れている」と述べた。
 専門家たちは、高等教育の重視、生活費の膨張、それに転職の増加といった複数の要因から、第二子を持とうという気がそがれていると指摘する。
 中国は、他の国で見受けられる傾向に沿っている。とりわけ、中間層人口が増えている国の傾向だ。例えば、シンガポールは出産に奨励金を出しているが、それでは子育てにかかる費用をまかなえない場合が多い。
 前出のワン教授によると、新しい規則で、推計1100万組の夫婦が第二子を持てる対象になるが、それを選択したのは7%に満たないという。同教授は、4年間で800万組の夫婦が申請すると予想しており、最初の年に200万組前後が申請をするとみていた。
 結婚した夫婦は子供を持つ前に政府の家族計画当局に申請する必要がある。許可なしに子供を持つと、高額の罰金が科される可能性がある。法的な問題を避けるために、海外で子供を持つことを選ぶ夫婦やシングルマザーは少なくない。
 昨年の政策修正の結果、一部に例外はあるものの、世帯の子供を1人に制限する政策が徐々に崩れた。一人っ子政策は1980年に生活水準の向上の目的で導入され、強制的な妊娠中絶や避妊手術につながった。これは、一人っ子世代には、高齢になった親の介護の負担を共有できる兄弟姉妹がいないことを意味する。
 低出生率は、高齢者の比率が上がっている一方で、新たに労働力になる人が減少していることを意味する。このため、人口動態学者は方針転換の時間がなくなることを懸念している。国連の予測によると、中国の労働人口は2010年から30年までの間に6700万人減るとみられている。
 国家衛生計画生育委員会は声明の中で、将来の政策調整のために人口の変化を注視すると述べている。国営新華社通信が今週報じたところによると、現段階で政策を一層緩和する予定はないという。
 昨年の政策修正は、主に都市部の夫婦を焦点に置いたものだった。農村部よりも家族計画が厳格になされていた地域だ。政策緩和は、人口動態学者から歓迎されたほか、家族の規模に制限を設けることを好まない多くの中国人から歓迎された。
 
「赤ちゃん関連産業は沸き立ち、粉ミルクメーカー株のほか、ピアノメーカー株まで上昇した。都市部の世帯が子供を増やし、ゆくゆくは学校の教室を満杯にするとの期待から、家庭教師派遣企業の株も上昇」という事実から日本の場合を考えると安倍政権の「成長戦略」により国民が豊かになるのではなく、株価を上昇させ一部の富裕層が儲かるという光景を彷彿させる。
 
そんな日本でも人口減に危機感を覚える政府は、中国と似たようなことをやろうとしているらしい。 
 
<人口減に危機感、数値明記 政府原案「出生率1.8、目指す水準」>
 2014年12月19日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 政府がまとめた人口減対策の「長期ビジョン」とその具体策を示す「総合戦略」の原案には、加速度的に進む人口減への強い危機感がにじむ。異論も根強い出生率の数値を盛り込んだのはその表れだが、自ら対策に「決定打はない」とも記した。自治体の自主的な取り組みに期待を託すが、課題は山積みだ。
 ■対策「決定打ない」
 2020年に1.6、30年に1.8、40年に2.07――。長期ビジョンの原案は「仮定」と前置きしつつも、出生率の具体的数値に言及した。とりわけ1.8は「まず目指すべき水準」と明確に位置づけた。
 出生率の目標を巡っては、「産めよ増やせよ」といったかつての人口政策を想起させ、「出産の押しつけになりかねない」との異論もある。少子化対策を議論した5月の政府の有識者会議でも慎重論が相次ぎ、目標化は見送られた。それでも今回、あえて数字の議論に踏み込んだのは、原案が「人口が減少し続ける限り、日本社会に持続可能性はない」とまで表現した現状への強い危機感がある。
 実際、原案が描く日本の人口の将来像は厳しい。
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 現状は、人口規模が長期的に維持される「人口置換水準」の2.07を下回る状態が「1975年以降、約40年間続いている」と説明。人口はすでに2008年を境に減少局面に入っており、その減少幅も「20年代初めには年60万人程度だが、40年代ごろには年100万人程度まで加速する」。出生率向上が5年遅れるごとに「将来の定常人口はおおむね300万人ずつ減少する」とし、「待ったなしの課題」と強調した。
 だが、その処方箋(せん)として示された内容は、目新しいものではない。
 原案は「基本的視点」として、(1)東京一極集中の是正(2)若い世代の就労、結婚、子育ての希望の実現(3)地域特性に即した課題解決――を指摘。「まず全力を挙げて取り組むべきは『国民の希望の実現』だ」として、地方移住や結婚、子育ての支援や働き方の改革などを挙げた。地方自治体には「地方版総合戦略」の策定を促し、東京には「国際都市」への発展を求めた。
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 それで出生率1.8を達成し、その先の「2.07」を目指す状況が整うのか――。原案は「『これさえすれば』というような『決定打』もなければ、誰も気づかなかったような『奇策』もない」と率直に認め、人口減の歯止めには「長い期間を要する」としるした。
 ■地方に重点、交付金
 一方、20年までの施策や工程をまとめた「総合戦略」の原案では、都市部に比べて人口減少が激しい地方を「創生」する具体策を示した。地方の人口減少を食い止めなければ、日本全体の底上げも難しいと考えるからだ。その特徴は、地方の「自主性」の重視だ。
 
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 ■総合戦略の主な新規政策
 ・ビッグデータを活用した地域経済分析システムの構築
 ・地方中小企業の経営を支援する「プロフェッショナル人材バンク」の稼働
 ・国産材の使用促進のため、木材パネルによる高層建築物設計に関する法整備
 ・地方移住に関する一元的な情報提供システム整備
 ・地方移住に関する相談窓口「全国移住促進センター」の開設
 ・企業の地方移転、地方拠点強化のための税制優遇
 ・国の試験研究機関、研修所等の地方移転先募集
 ・自治体の裁量で使える新型交付金創設
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 国と地方の役割について「地方自らが考え、責任を持って総合戦略を推進し、国は伴走的に支援することが必要だ」と規定。地方自治体に対し、遅くとも15年度中に中長期の「地方人口ビジョン」と5カ年の「地方版総合戦略」をつくるよう求め、それに応じた自治体を優先的に支援する考えを打ち出した。
 目玉の一つは、自治体の裁量で使える自由度の高い交付金の創設だ。年内にまとめる経済対策にも先行して盛り込む。原案も、対象を戦略づくりに取り組む自治体に限ると明記した。
 一方、支援に回る国側は、14年度に、住民基本台帳に基づく人口移動データや貿易統計などを集めた「ビッグデータ」を活用した地域経済分析システムを開発する。15年度には、小規模の市町村に国家公務員を派遣する「日本版シティーマネジャー」派遣制度(仮称)や、官庁側で相手の自治体の出身者らを相談窓口にする「地方創生コンシェルジュ」など、人的な支援策も実施するとした。
 地方への人口還流を促すため、15年度に道府県から政府関係機関の誘致を募集することや、本社を地方に移転する企業向けの税制優遇制度なども盛り込んだ。
 こうした事業の効果を検証し、予算の「バラマキ」を避けるため、多数の数値目標を明示した。
 だが、個別施策や数値目標には、これまでの「成長戦略」などに盛り込まれていたものも目立つ。人材やノウハウが十分とは言えない地方自治体が、実効性のある戦略を立てられるかも未知数だ。立案に関わる内閣府関係者はこう漏らす。「自治体が丸投げしてシンクタンク系が大もうけすることにならないか心配だ」
 (菊地直己)
 
「少子高齢化社会」と叫ばれて久しいが、その根本的な要因に光を当てずに、子どもを「産めよ増やせ」とはっぱをかけても、そう簡単には事が運ばない。 
 
ちなみに2013年度版の「世界の人口密度ランキング」によると、日本は「324.95人/ku」で世界19位、中国は「141.79人/ku」で52位である。
 
国土の面積の大きな違いはあるものの、日本は中国に比べて人口密度が2倍以上もある。
  
日本では自然災害で毎年多くの人が亡くなるが、どこかの国のような「内戦」状態はなく、人口減少はある意味では自然現象(減少)でもある。
 
狭い国土に適した人口で、ゆったりとした生活を求めても良いのではないだろうか。
  
もちろん、高齢者が増加しそれを支える労働者が少なくなるという指摘はあるが、それは国家予算の配分の問題であり、社会保障費が増大しないように老人たちが健康で暮らしやすい国づくりをめざすのが政府の本来の役目であり、出生率目標を掲げる前に、若い夫婦が安心して子どもを産んで育てる環境を第一に考えるべきであろう、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 12:47| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月18日

今年の四字熟語は "原発回帰"

25回目を迎える、住友生命の「創作四字熟語」の一般公募の結果が発表された。
 
審査結果の優秀作品は以下の10編点。
 
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「創作四字熟語は、非常に高度で楽しい言葉遊びです。まず、四つの文字が喚起するイメージやできごとが一目で受け取れるわくわく。これは漢字ならではの簡潔な伝達力のおかげです。そしてモトになった四字熟語を知っていれば、その重ねあわせや飛躍を楽しめる。さらに表現されている社会現象を共有しているからこそ、くすっと笑えたりもします。」
 
こんなコメントをしていたのは審査員の歌人の俵万智。
 
中には苦し紛れの「駄洒落」漢字もあるが、さらに40編の入選作品を使っての今年の世相を振りかえるとこんな風になるという。
  
消費税増税、アベノミクスの真価、“女性活躍推進”の行方は?

昨年からの景気回復ムードに加え、年明けの「投資新択(とうししんたく)」開始で好スタートを切った2014年。消費税「五八至十(ごはしじゅう)」前の駆け込み需要で市場は活気づくものの、その後の消費マインドは冷え込みました。デフレ脱却の遅れを防ごうと、日銀は追加金融緩和を決定し「日本低円(にほんていえん)」が加速、消費再増税も延期となり、衆議院解散・総選挙に突入しました。
選挙の争点となった“アベノミクス”。成長戦略は“女性の活躍推進”を柱の一つとし、 2020年までの目標「三割管女(さんわりかんじょ)」を表明、第二次「紅増改閣(こうぞうかいかく)」では歴代内閣最多タイの女性大臣を起用するなど、政策を進めていきました。しかし、突然の衆議院解散で女性活躍推進法案は廃案に。女性がいきいきと輝く社会を目指し、さらなる議論が求められています。
外交では、安倍首相がオバマ米大統領と「鮨屋会談(すしやかいだん)」。中国が領有権を主張する、尖閣諸島の日米安保適用を明確にしました。しかし、一難去ってまた一難。今度は小笠原諸島で中国漁船団の姿が・・・。美しいサンゴの海を破壊する「海宝密漁(かいほうみつりょう)」には、断固たる対応が必要です。
 
世界的な感染症の脅威、自然現象に一喜一憂
今年は、エボラ出血熱等の感染症が世界規模で猛威をふるい、日本でも70年ぶりにデング熱の国内感染が。「蚊園閉鎖(かえんへいさ)」の公園では「蚊無安全(かないあんぜん)」と駆除作業が行われました。拡大要因の一つとして挙げられる地球温暖化ですが、異常気象との関係も気になります。2月は関東甲信に記録的大雪、6月は都内一部で「雹理一体(ひょうりいったい)」、台風や集中豪雨も多発し、甚大な被害をもたらしています。また、自然災害は気象だけではありません。9月の御嶽山噴火には多くの人が心を痛め、「安山祈願(あんざんきがん)」しました。そんな中、10月には楽しい天文現象が。神秘的な「皆喜月食(かいきげっしょく)」に、各地で歓声が上がりました。なぜ黄色い月が赤くなるのか?まさにミラクルです。
人間社会でも不思議なことが起こっています。インターネット上の仮想通貨、“ビットコイン”が取引所から消失し、「電貨滞閉(でんかたいへい)」の大混乱に。カタチのないお金は、一体どこを探せばよいのでしょうか?「危草千害(きそうせんがい)」の事件・事故は、深刻な社会問題になりました。自分を、そして他人をも傷つけてしまう危険ドラッグの根絶が急務です。食に関するニュースも多くありました。日照不足による野菜の「菜高価格(さいこうかかく)」、中国の食品加工会社による「怪鶏処理(かいけいしょり)」、ニホンウナギの絶滅危惧種指定・・・。近い将来、土用の丑の日の食卓は「野生枯鰻(やせがまん)」になってしまうのかもしれません。
 
光り輝くLED、再生医療の大きな一歩、氷水で難病支援
私たちの生活を劇的に変えてくれた、青色発光ダイオード(LED)。その開発・普及に携わった日本人3名が、ノーベル物理学賞を受賞し、「青光褒祝(せいこうほうしゅう)」となりました。
一方、2年前にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授のiPS細胞は、世界初の移植手術が「待眼成就(たいがんじょうじゅ)」。実用化への、大きな一歩です!
医療では貢献できなくても、氷水をかぶることはできるかも?難病のALS患者を支援する「指名頭氷(しめいとうひょう)」で、世界中から多額の寄付が集まっています。
 
長引く紛争、国民投票による平和的解決、「ペンは剣よりも強し」
世界では、争いが絶えない地域もありました。戦闘が激化する「瞬火中東(しゅんかちゅうとう)」では多数の一般市民が犠牲となり、「デモ泰国(デモたいこく)」で軍事政権が発足するなど、不安定な情勢が続いています。そんな中、スコットランドは住民投票で「英否分離(えいノーぶんり)」を決断。また、「剣嫌学学(けんけんがくがく)」のマララ・ユスフザイさんは、女子教育の権利を訴え、史上最年少の17歳でノーベル平和賞を受賞しました。
 
冬季五輪・野球・テニス・・・トップアスリートの世界への挑戦
今年も、多くのスポーツ選手が世界を舞台に活躍しています。ソチ冬季五輪では、フィギュアスケートの羽生結弦選手が「金覇銀盤(きんぱぎんばん)」し、「金輝羽生(きんきはにゅう)」の笑顔でファンを魅了しました。浅田真央選手は、全世界が感動した会心のフリーで自己ベストを更新。今後の進退は「五舞五無(ごぶごぶ)」ですが、あの美しい演技をもっと見たいと願わずにはいられません。スキージャンプの「紀翔伝説(きしょうでんせつ)」こと葛西紀明選手は銀メダルを獲得。41歳で冬季五輪最年長のメダリストに輝きました。
米大リーグでは、田中将大投手が日本人選手史上最高額でヤンキースと契約。「将大繁盛(しょうだいはんじょう)」にふさわしい、13勝を達成しています。
待ちに待ったサッカーW杯ブラジル大会は、日本代表がまさかの「蹴球不勝(しゅうきゅうふかつ)」。4年後の飛躍を期待しましょう!
今年一番の活躍は、世界ランキング5位まで登りつめた、テニスの錦織圭選手でしょう。全米オープン準優勝、ツアー・ファイナル4強入りと、まさに「勢錦之栄(いきんのえい)」でした。
 
大相撲に新星誕生、明暗を分けた日本シリーズ
国内スポーツも負けてはいません!角界では、モンゴル出身の逸ノ城関が新入幕最多タイの 13勝を達成。「逸城揚々(いっきようよう)」と新関脇に昇進し、昭和以降最速の出世を果たしました。
プロ野球では、ソフトバンクが3年ぶり日本一となり、秋山幸二監督の「優秋之美(ゆうしゅうのび)」を飾りました。惜しくも敗れてしまった阪神は、29年ぶりの日本一が「虎逃之夢(こちょうのゆめ)」に。来季こそはと再起を誓います。一方、球場ではある変化が。女性ファンが急増し、広島のスタジアムは「鯉女赤染(りじょせきせん)」、その勢いは首都圏にも及びました。
全国高校軟式野球選手権大会の準決勝では、延長「五十の闘(ごじゅうのとう)」という、まさに世紀の対決に。闘い抜いたすべての選手に、心からの拍手を送ります。
 
大流行のアニメ、流行語、千客万来の新スポット
今年も数々のヒット商品・流行語が誕生しました。映画『アナと雪の女王』は歴代国内興行収入3位の大ヒットで、主題歌は「雪歌繚乱(せっかりょうらん)」状態に。「ありのままで〜」と歌いつつ、子どもたちはアニメ『妖怪ウォッチ』からも目が離せません。関連グッズは品切れ続出で、クリスマス前のサンタさんは「難買妖怪(なんかようかい)」と大騒ぎです。また、「白顔一笑(はくがんいっしょう)」の「ダメよ〜ダメダメ」も大ブレイク。指導に支障が出たのか、一部の小学校では使用禁止になっているとか・・・。良い子の皆さん、先生を困らせちゃいけませんよ。
「“ありのまま”が一番!」と言っても、やっぱり勝負のときはキレイでいたい!若い女性はざわちんさんの「半面驚似(はんめんきょうじ)」メークに大注目。変幻自在の技を習得すれば、イケメンの「掌壁告白(しょうへきこくはく)」も夢じゃありません!一方、シニア世代は、“ありのまま”の自分らしい最期を迎えようと「用意終活(よういしゅうかつ)」にいそしみました。
テレビでは、朝の連続ドラマが3作続けて「人気絶朝(にんきぜっちょう)」のバトンタッチ。一方、32年間続いた『笑っていいとも!』は「放送笑了(ほうそうしょうりょう)」となりました。
新たな人気スポットも誕生しています。大阪では、日本一の超高層ビル「阿高楼視(あこうろうし)」が全面開業、USJは新エリアのオープンで「入城者増(にゅうじょうしゃぞう)」と活気づきました。また、島根の出雲大社は、高円宮典子さまの挙式が「吉日典祝(きちじつてんしゅう)」に行われ、縁結びブームに沸いています。
行きたいところは山のようにありますが、私たちを運んでくれる交通ネットワークも進化しています。北海道新幹線は青森・函館間のレールが繋がり、「線路遥遥(せんろはるばる)」が列島縦貫。一方、空では世界市場に「次機競争(じききょうそう)」する国産小型ジェット機“MRJ”がついに完成!日本の翼の未来に、熱い視線が注がれています。
“富岡製糸場と絹産業遺産群”の「世界遺蚕(せかいいさん)」、“和紙”の無形文化遺産登録には、日本中が歓喜しました。世代を超えて受け継がれてきた自然や文化を大切にしつつ、私たちも後世に、豊かな未来を遺していきたいものです。

それなりに今年の世相を振りかえることはできたが、オリジナルの「四字熟語」が中々思い出せないものや、単に4つの漢字を並べただけのものもあったが、中には「うまい!!」と思わずうなってしまうものもあった。
 
まさに「百花繚乱」の創作熟語なのだが応募した「多士済々(たしせいせい)」振りには脱帽。  
 
とはいっても、生命保険会社のイベントなので特に「公平中立」を守っているわけではないのだろうが、厳しい世相批判というほどではなかった。
 
あえて今年の安倍政権の特徴を四字熟語で表現すれば「原発回帰」であろう。 
 
<高浜新基準適合 「原発回帰」鮮明に>
 毎日新聞 2014年12月18日 東京朝刊
20141218takahamagenpatu.jpg 原子力規制委員会が17日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)について、新規制基準に適合していると結論付け、再稼働に向けたハードルを一つクリアした。一方、政府は老朽化した原発を建て替える検討を始める。与党は先の衆院選で勝利したとはいえ、議論が未消化に終わった原子力政策でフリーハンドを得たとまでは言えない。「原発回帰」の姿勢を鮮明にする安倍政権だが、再稼働や建て替えによる原発継続は、国民の理解を得られるのか。
 ◇政府、料金高を懸念
 「高浜が再稼働すれば、次は大飯3、4号機の再稼働対策に注力できる」。規制委の判断を受け、関電幹部は「次は大飯」と前のめりの姿勢を見せた。九州電力川内原発に続く動きで、他の電力大手にとっても、再稼働が軌道に乗り始めたように見えるのは好材料だ。
 関西では、原発停止を受けた電気料金値上げや、夏の電力需給の不安定化を嫌い、製造拠点を移す企業も出ていた。それだけに、経済界では「原発が動けば電力需給も安定するため、関西に工場を戻す企業も出てくる」との期待が高まる。
 全国の電力会社の火力燃料費は、東日本大震災前から約3兆6000億円増えた。電気料金は、電力会社の財務悪化を背景にした本格値上げに加え、原油価格の上昇を機械的に反映する値上げが重なり、企業や家庭に負担を強いている。
 安倍政権が原発推進の旗印を鮮明にし始めた背景には、こうした事情がある。アベノミクスで成長戦略の目玉に法人減税を掲げているのに、電気料金が高止まりすれば、景気回復の足を引っ張るからだ。政府は、再稼働申請中の全国14原発21基の再稼働を加速させる構えだが、それにとどまらず、建て替えによる原発継続に軸足を移そうとしている。
 政府が4月に閣議決定したエネルギー基本計画は、再稼働を推進する方針を打ち出す一方、将来の原発依存度については「可能な限り低減する」と述べるにとどめ、原発や火力、再生可能エネルギーの電源構成をどうするかの判断を先送りしていた。
 既存の原発以外に新増設や建て替えを認めず、運転開始から40年たった原発の延長を認めなければ、2030年に原発の発電能力は半減し、49年にゼロになる。電源構成に関する政府の議論は、原発の「自然死」か、継続かが焦点だ。
 原発は温暖化対策に一定の役割を果たす。廃炉や放射性廃棄物の処理が長期に及ぶことを考えれば、技術者の育成も必要だ。廃炉になると国の交付金や固定資産税収などを失う立地自治体は、新たな財源を求めている--。政府はこう考え、建て替えによる原発延命にカジを切った。
 しかし、原発のコストは、安全対策や事故対策の強化で膨らむ見通し。もともと建設費が数千億円に上る原発は、投資回収に時間がかかる。電力自由化が進む中、電力会社の一部には「原発を継続するなら、安定した電気料金を得られる保証が欲しい」との声もあるが、原発の特別扱いに理解を得るのは難しい。そもそも、衆院選では原発の建て替えを巡り踏み込んだ議論はなされなかった。なし崩し的な原発推進には、国民の強い反発も予想される。【中井正裕、浜中慎哉】
 ◇周辺自治体、対応二分
    20141218eikyouhani.jpg
 高浜原発再稼働に向けた焦点は地元同意に移る。立地する高浜町の野瀬豊町長は「審査結果を尊重したい」と再稼働に前向きな姿勢を示した。しかし、事故時の防災対策が求められる30キロ圏が鹿児島県内に収まる川内原発とは異なり、高浜原発では3府県にまたがる。福井県内には稼働の判断に関与する自治体が増えると「物事が決まらなくなる」(野瀬町長)との懸念もあり、隣接する京都府や滋賀県の意向をどう反映させるかで曲折も予想される。
 毎日新聞は今月上旬、高浜原発の立地自治体である福井県と高浜町を除き、同原発の30キロ圏内に入る全13自治体に再稼働に関するアンケート調査をした。対象は、福井県内3市町▽京都府と7市町▽滋賀県と1市の計2府県11市町。このうち8自治体が関電との間で立地自治体並みの安全協定締結を結ぶことに「賛成」と回答。いずれも京都、滋賀の自治体で、福井では「賛成」はゼロと、対照的な結果となった。
 安全協定に法的拘束力はない。一般に立地自治体との協定には、運転再開の事前協議などが規定されているのに対し、周辺自治体との協定には盛り込まれず、発言権に大きな差がある。
 滋賀県は「災害に県域はない」とした上で「現時点では再稼働を容認できる環境にはない」と明言。京都府も「全国で唯一、立地県以外で5キロ圏内に府域が含まれており、少なくとも安全確保について意見を述べることができるようになることが必要」と強調した。
 一部が5キロ圏内に入る京都府舞鶴市は賛否を明らかにしなかったが、「国は立地自治体並みと位置付けるべきだ」と主張した。一方、大飯原発の立地自治体でもある福井県おおい町は「立地自治体は半世紀にわたり国策に協力してきた歴史的経緯がある」として「反対」と回答した。
 立地自治体と周辺自治体との溝が埋まらない現状に対し、「再稼働は国が責任をもって判断し、決定すべきだ」(福井県若狭町)など、国の関与を求める声も相次いだ。滋賀県高島市は「地元の範囲やその同意、避難計画の策定を法律で規定すべきだ。立地自治体だけでなく、隣接自治体、30キロ圏内の全ての自治体に対して説明責任を国と電力会社が果たすべきだと考える」と注文をつけた。
 住田健二・大阪大名誉教授(原子炉工学)は「広範囲にわたる放射線被害の可能性がある以上、周辺自治体が安全協定を求めるのは当然の権利だ。ただ、どれだけの権限を持たせた協定にするかは議論が必要だ」と指摘する。【根本毅、松野和生】
 
「アベノミクスで成長戦略の目玉に法人減税を掲げているのに、電気料金が高止まりすれば、景気回復の足を引っ張る」との懸念から、原発再稼働によってもたらす取り返しのつかない危険を全く無視する安倍政権。
 
「第三の矢」が「大惨事の矢」になることを恐れ、見かけ上の景気回復に猛進する。
 
これらすべてが自分の政権維持という身勝手な「自己都合」政策であり、国民からすれば大変危険な「事故都合」となってしまう。 
 
口を開けば壊れたレコードのように「規制委が安全性を確認した原発は再稼働を進める」とまくし立てる安倍晋三首相。
 
17日の記者会見で原子力規制委員会の田中俊一委員長は、規制基準に適合すると認めた高浜原発3、4号機について「稼働に必要な条件を満たしているかどうかを審査した。イコール事故ゼロではない」と、審査に適合すれば安全だとする安倍晋三首相の考えに釘を刺していた。
 
しかしこんな釘は「糠に釘」であり、安倍晋三首相にとっては「馬耳東風」といったところか。
 
18日からは「関西電力株式会社高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について」というパブリックコメントの公募が来年1月16日まで実施される。
 
最後に、神戸女学院大名誉教授で思想家の内田樹の「『カネ優先』見直す時」から次の言葉を紹介しよう。
 
 私たちにできるのは、カネ以外のことを考えてみることです。カネもうけを考えると、原発を動かすとか、武器輸出しようとか、戦争やろうとか、カジノ呼ぼうという話になる。かつて皇軍無敵と言い続けたように経済成長を追い求めるプランもあるけれど、経済成長なしでも生きていけるプランBも用意しないと。
 日本国は倒産しましたのであとは勝手に生きてください、とはいきません。「grow(グロウ) or(オア) die(ダイ)(成長か死か)」じゃ駄目なんです。経済成長なき世界での「how(ハウ) to(トゥ) live(リブ)(どう生きるか)」を問うべきときではないでしょうか。
   
しかし、どんなにうまく生きようとも「it's very difficult to live with ABESINZOU」ということだけは否定できないのではないだろうか、とオジサンは思う。
posted by 定年オジサン at 12:26| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月17日

安倍政権を倒しても日本は基地と原発を止められない

朝日新聞を始め、讀賣新聞、産経新聞などがこぞって「自公大勝」とか「自公圧勝」などと持ち上げていたがを、実際は「自民微減 291議席」が正しい報道の姿勢であることは言うまでもない。
 
さっそく「ハダカの王様」の安倍晋三首相は「選挙期間中に訴えた政策がすべて信任された」と勘違い発言をしていたが、選挙後の15日、16日に行われた「共同通信全国緊急電話世論調査結果」を見ると、内閣支持率は2か月前と比べて低下し、不支持率との差はわずか1.6%であった。
 
自ら「争点」とした経済政策も、今後景気がよくなるとは思わない人が過半数をはるかに超えている。
 
憲法改正も過半数が反対で、安全保障政策も不支持が支持を大きく上まわっている。
 
選挙結果は必ずしも真の民意が反映されていないことが鮮明である。 
 
20141217seronchousakekka.jpg
 
ところで安倍晋三首相は先の臨時国会中でも選挙期間中でも、ことあるごとに民主党政権との違いを強調していた。
 
民主党政権ではできなかったことを安倍政権が実現したかのような口ぶりであった。
 
実際の民主党政権らしさは鳩山友紀夫(当時は鳩山由紀夫)首相在任の半年余りであり、その後の菅直人や野田佳彦らは完全に財務省に洗脳されてしまって、自民党となんら変わりはなかったことは周知の事実である。
 
それではなぜ、鳩山政権が短期間で失速してしまったのか、それは本人が「在日米軍と日本のエリート官僚で組織された『日米合同委員会』という首相の時はわからなかっ『見えない敵』の存在」だったと週刊プレイボーイ51号で吐露していた。
 
この時の相手で「日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか?」の著者の矢部宏治が日本を支配実質支配している憲法を超えたものがあると1か月前に語っていた。  
   
<日本を支配する“憲法より上の法”の正体とは?>
 2014年11月04日 週プレNEWS
・・・前略・・・ 
■戦後の日本を本当に支配していたものとは?
―まず驚いたのは矢部さんがほんの数年前まで、沖縄の基地問題とも政治とも無縁な、いわゆる「普通の人」だったということです。そんな「普通の人」が日本の戦後史をめぐる「旅」に出たきっかけはなんだったのですか?
矢部宏治(以下、矢部) 直接のきっかけは、やはり民主党による政権交代とその崩壊ですね。それまでは日本は経済的には豊かだけど、「なんか変な国だなぁ」とは思っていて、鳩山政権ができたときにやっぱり期待したんですよね。この政権交代で何かが変わるんじゃないかと。
ところが圧倒的な民意を得て誕生した鳩山政権があっという間に崩壊して、沖縄の基地問題も潰(つぶ)されて、菅政権になったら完全に自民党時代と同じようなことをやっている。これは一体どういうことなんだと怒りに任せて、沖縄に取材に行ったのが始まりです。鳩山政権を潰したのは本当は誰だったのか、その答えをどうしても知りたくなった。
―ちなみに、矢部さんは沖縄の基地問題について以前から関心があったのですか?
矢部 いいえ、沖縄といえばそれまで2回、旅行で行っただけで、基地のことや辺野古のことも何も知りませんでした。ところが実際沖縄に行って、自分の知らなかったさまざまな現実を目にして、その根っこを探っていくと、いろいろワケのわからない仕組みに出会う。
そこで沖縄本島にある28の米軍基地をすべて許可なしで撮影した『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること』という本を作りました。
沖縄では住民が米軍基地を日常的に撮影している現実があるのですが、当局の判断次第ではそれが違法行為だとして逮捕される可能性もある。
そうしてカメラマンとふたりで危険に身をさらしながら基地の取材を続けていくうちに、いろんなことが見えてきた。基地のフェンスってまさに「境界」なんですね。日本とアメリカの境界、戦争と平和の境界、民主主義のある世界とない世界の境界。
そういう「境界」をずっとたどっていくと、日本の戦後や日本国憲法の成り立ち、日米関係の裏側が少しずつ見えてくる。さらにたどっていくと、最後は国連憲章にまでたどり着いたというのが今回のこの本で、結局、第2次世界大戦後の世界は、軍事力よりもむしろ条約や協定といった「法的な枠組み」によって支配されていることがわかってきた。
■日本国憲法より上の「法の支配」とは
 矢部 具体的な例を挙げましょう、例えば米軍の飛行機は日本の上空をどんな高さで飛んでもいいことになっています。なので沖縄に行くと米軍機が住宅地の上を信じられないような低空でブンブンと飛んでいる。
もちろん、日本には航空機の運航について定めた「航空法」が存在します。ところが、日米地位協定の実施に伴う「航空特例法」というのがあり、そこには「米軍機と国連軍機およびその航空機に乗り組んでその運航に従事する者については、航空法第六章の規定は政令で定めるものを除き、適用しない」と明記してあるのです。
つまり、「最低高度」や「制限速度」「飛行禁止区域」などを定めた航空法第六章の43もの条文が米軍機には適用されない! 「米軍機は高度も安全も何も守らずに日本全国の空を飛んでいいことが法律で決まっている」という驚愕(きょうがく)の事実です。要するに日本の空は今でも100%、米軍の占領下にあるのです。
ただし、沖縄の米軍機は日本の住宅地の上を超低空で飛ぶことはあっても、米軍住宅の上を低空で飛ぶことはありません。なぜならそれは危険であるとして、アメリカの法律で禁じられているからです。
―日本の航空法は無視してもいいけれど、アメリカの航空法はきちんと守っていると。
矢部 空だけではありません。実は地上も潜在的には100%占領されています。例えば、2004年に起きた沖縄国際大への米軍ヘリ墜落事件。訓練中の米軍ヘリが沖縄国際大学に墜落し爆発炎上した際、米軍は一方的に事故現場を封鎖してしまいましたが、実はこれも「合法」なのです。
なぜなら日米間には1953年に合意した「日本国の当局は(略)所在地のいかんを問わず、合衆国の財産について捜索、差し押さえ、または検証を行なう権利を行使しない」という取り決めがあり、それが現在でも有効だからです。
つまり、アメリカ政府の財産がある場所はどこでも一瞬にして治外法権エリアになり得る。
墜落したヘリの残骸や破片が「アメリカの財産」だと見なされれば、それがある場所で米軍はなんでもできるし、日本の警察や消防は何もできないのです。
―日本の憲法や法律が及ばない場所が突如、現れる?
矢部 そこが最大の問題です。いくら条約は守らなければならないと言っても、国民の人権がそのように侵害されていいはずがない。条約は一般の法律よりも強いが、憲法よりは弱い。これが本来の「法治国家」の姿です。
ところが1959年に在日米軍の存在が憲法違反かどうかをめぐって争われた砂川裁判で、最高裁(田中耕太郎・最高裁長官)が「日米安保条約のような高度な政治的問題については、最高裁は憲法判断しない」という、とんでもない判決を出してしまいます。
しかも、この裁判の全プロセスが、実はアメリカ政府の指示と誘導に基づいて進められたことが近年、アメリカの公文書によって明らかになっています。
結局、この「砂川判決」によって、日米安保条約とそれに関する日米間の取り決めが「憲法」にすら優先するという構図が法的に確定してしまった。
敗戦後、日本政府がアメリカ政府に従わされたように、この判決以降、「憲法を含む日本の国内法」が「アメリカとの軍事条約」の下に固定化されてしまった。つまり、日本の上空どころか、憲法を含んだ日本の「法体系」そのものがいまだに米軍の支配下にあると言っても過言ではないのです。
■戦後日本を陰で操る日米合同委員会
矢部 ちなみに、安保条約の条文は全部で10ヵ条しかありませんが、その下には在日米軍の法的な特権について定めた日米地位協定がある。さらにその日米地位協定に基づき、在日米軍をどのように運用するかに関して、日本の官僚と米軍が60年以上にわたって、毎月会議(現在は月2回)を行なっています。
これが「日米合同委員会」という名の組織で、いわば日本の「闇の心臓部(ハート・オブ・ダークネス)」。ここで彼らが第2次世界大戦後も維持された米軍の特殊権益について、さまざまな取り決めを結んできたのです。
しかも、この日米合同委員会での合意事項は原則的に非公開で、その一部は議事録にも残らない、いわゆる「密約」です。
また、この日米合同委員会のメンバーを経験した法務官僚の多くが、その後、法務省事務次官を経て検事総長に就任しています。つまり、この日米合同委員会が事実上、検事総長のポストを握っていて、その検事総長は米軍の意向に反抗する人間を攻撃し潰していくという構造がある。
―民主党政権時に小沢一郎氏が検察のターゲットになったり、鳩山由紀夫氏の政治資金問題が浮上したりしたのも、もしかしたら彼らや民主党政権が都合の悪い存在だったのかもしれませんね……。
検事総長という重要ポストをこの組織のメンバーが押さえ続けることで、先ほどの話にあった「軍事力ではなく法で支配する」構造が維持されているというわけですね。

矢部 ただし、この仕組みは「アメリカがつくり上げた」というより、「米軍」と「日本の官僚組織」のコラボによって生まれたと言ったほうが正しいと思います。
アメリカといっても決して一枚岩じゃなく、国務省と国防省・米軍の間には常に大きな対立が存在します。
実は国務省(日本でいう外務省)の良識派は、こうした米軍の違法な「占領の継続」にはずっと反対してるんです。当然です。誰が見てもおかしなことをやっているんですから。しかし60年も続いているから、複雑すぎて手が出せなくなっている。まともなアメリカの外交官なら、みんな思っていますよ。「日本人はなぜ、これほど一方的な従属関係を受け入れ続けているのだろう?」と。
考えてみてください。世界でも有数といわれる美しい海岸(辺野古)に、自分たちの税金で外国軍の基地を造ろうとしている。本当にメチャクチャな話ですよ。でも利権を持つ軍部から「イイんだよ。あいつらがそれでイイって言ってるんだから」と言われたら、国務省側は黙るしかない。
―基地問題だけでなく、原発の問題も基本的に同じ構図だと考えればいいのでしょうか?
矢部 こちらも基本的には軍事マターだと考えればいいと思います。日米間に「日米原子力協定」というものがあって、原子力政策については「アメリカ側の了承がないと、日本の意向だけでは絶対にやめられない」ようになっているんです。
しかも、この協定、第十六条三項には、「この協定が停止、終了した後も(ほとんどの条文は)引き続き効力を有する」ということが書いてある。これなんか、もう「不思議の国の協定」というしかない……。
―協定の停止または終了後もその内容が引き続き効力を有するって、スゴイですね。
矢部 で、最悪なのは、震災から1年3ヵ月後に改正された原子力基本法で「原子力利用の安全の確保については、我が国の安全保障に資することを目的として」と、するりと「安全保障」という項目をすべり込ませてきたことです。
なぜ「安全保障」が出てくるかといえば、さっきの「砂川裁判」と同じで「安全保障」が入るだけで、もう最高裁は憲法判断できなくなる。
■日本がアメリカから独立するためになすべきことは?
―しかも、「安全保障」に関わるとして原発関連の情報が特定秘密保護法の対象になれば、もう誰も原発問題には手が出せなくなると。
矢部 そういうことです!
―日本が本当の意味で「独立」する道はないのでしょうか?
矢部 第2次世界大戦の敗戦国である日本とドイツは、国連憲章のいわゆる「敵国条項」で国際法上、最下層の地位にあるわけです。しかし、戦後、ドイツは周辺諸国との融和を図り信頼を得ることで、事実上、敵国的な地位を脱したと見なされるようになりました。
それがあったから、ドイツは冷戦終結後、90年に第2次世界大戦の戦勝4ヵ国(英米仏ロ)との間で講和条約(「2プラス4条約」)を結んで、東西ドイツの再統一を実現することができたのです。そしてその条約に基づき、94年までに国内にいた駐留軍としての英米仏ロの軍隊を撤退させることができた。現在ドイツ内にいる米軍はNATO軍として駐留しているもので、その行動については全面的にドイツの国内法が適用されています。
なので、僕はドイツが戦後、真の意味で独立したのは1994年だと思っています。つまり、ドイツも独立するまでに49年もかかった。日本もまだ事実上の占領状態にあるとしたら、今からでも同じことをやればいい。
また長い間、アメリカの“軍事占領下”にあったフィリピンも、上院で憲法改正を議論して、1991年に米軍基地の完全撤退を実現しています。
日本はドイツとフィリピンというふたつのモデルがあるわけですから、そこから学んで、やるべきことを淡々とやっていけばいい。現状では「憲法改正による外国軍撤退」という、やや過激に見えるが実はオーソドックスなフィリピンモデルをカードに持ちながら「周辺諸国との和解を実現した上での、新条約締結による外国軍撤退」というドイツモデルを目指せばいいと思います。
後者については、国務省の良識派は絶対に喜ぶはずです。ところが現在の安倍政権は周辺諸国との緊張感をいたずらに高め、書店の店頭には「嫌韓・嫌中本」が氾濫(はんらん)している。まるで真逆の出来事が急激に起こり始めているのです。それこそが「日本の主権回復」を阻む最悪の道だということをどうしても言いたくて、この本を書きました。
(取材・文/川喜田 研 撮影/池之平昌信)
矢部宏治(やべ・こうじ)
1960年生まれ、兵庫県出身。書籍情報社代表。著書に『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』、共著に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』など

来年からは自民党の党是でもある憲法改正に向けての国民運動を広めていくと、安倍晋三首相は再び前のめり状態になってきた。
 
しかし「日米安保条約」と「日米地位協定」という日本国憲法を超越する条約がある限りは、日本の主権は蔑ろにされる。
 
最高法規として憲法を蘇らせ、真の法治国家となるような憲法改正ならば文字通り「日本を取り戻す」ことが可能になるのだが、総理大臣の椅子に少しでも長くしがみ付いていたい安倍晋三にそれを望むのは、家の屋根に上って物干し竿でハレーすい星を捕えてくれと願う子どものような無理な注文なのだろうか、とオジサンは思う。 

 
posted by 定年オジサン at 12:11| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月16日

税金浪費の選挙は終わったが

7日の日曜日に夫婦で期日前投票を済ませ、騒がしい選挙期間から5日間ほど離れた暮らしをしていた。
 
新聞、電話、パソコン無しの生活だがまともに楽しめるテレビ番組もないため、テレビもほとんど見なかった。
 
昨夜、久々にメールを起動したところ数10通のメールと「迷惑メール」が溜まっていた。
 
その中で、当ブログへのコメントがあったことを知らせるメールがブログ管理会社から送られていた。
 
2010年8月から「1587件」の記事をアップしていたが、そのうちコメント数はわずか134通であり、多くは「迷惑コメント」の類である。
 
しかし、たまに珍しいコメントに出会うこともある。
 
いままでのつぶやきの中で、なぜか一番アクセス数が多かったのは2年以上も前の「追悼! ザ・ピーナッツ姉」というつぶやきであった。
 
2012年6月15日に死亡したザ・ピーナッツの姉、伊藤エミ(本名・沢田日出代=さわだ・ひでよ)の新聞記事と、50年以上も前の古いテレビ番組の画像といくつかの動画を紹介した。
 
昨年の4月29日に大阪在住らしき男性から最初のコメントがあり、その3日後には71歳の女性と思われる方からのコメントが寄せられ、同年5月末にはその女性宛のコメントが付き、ついに先週の11日には双方の意思が通じてメールアドレスが公開されることになった。
   
毒にも薬にもならない「定年オジサン」のつぶやきなのだが、ネット上ならではの掲示板の役割をしたようで嬉しい気分になった。
 
ところで総選挙の投票締め切り直後から毎回行われているテレビ各局の選挙特番なのだが、今回はいつもとは様子が異なっていたらしい。    
 
<安倍首相がZERO村尾にブチギレ完無視!古舘は口封じ状態!大荒れ選挙特番>
 2014.12.15 リテラ
・・・前略・・・
 そして、意外なことに安倍と全面対決となったのは、身内のはずの日テレ『ZERO×選挙』のキャスター・村尾信尚だった。
 といっても、村尾がとくだん辛辣な質問を浴びせたわけではない。まず、アベノミクスに関連して女性の活用について、具体的な数字を示していただきたいと村尾が訊いたのに対し、安倍首相はイラッとしながら「できもしない数字をあげるのは、民主党のやったこと!」と関係ない民主党ディスで返す。さらに、村尾が実質賃金が下がっていることを指摘すると、突如キレ始め「実質賃金が減っていることに意味はない」「ボーナスは増えている」などと強弁。あげく、スタジオからの音声を届けるイヤホンを外してしまい、とうとうと自説をまくし立て始め、ムッとした村尾が「安倍さん、安倍さん!」と呼びかけても、無視し続けたのである。
 自分の話に一段落ついたところで安倍首相はイヤホンを再びつけたのだが、さらに村尾が「働く人の7割は中小企業に勤めているんですよ! 中小企業に賃上げする余裕はあるんですか?」と問いかけると、完全にキレて再びイヤホンを外して持論をぶち、しまいには「村尾さんのように批判しているだけでは変わらない」などと村尾を批判した。これに村尾は「私は批判していません! プラス成長の可否をきいているんです」と反論を叫ぶも、安倍はまたもや完無視。最後は日テレの報道局解説主幹の粕谷賢之がアベノミクス以外の目標を質問するが、安倍首相は「そちらの音がうるさい」などと言いながらイヤホンを外したまま終了してしまった。中継を切られた『ZERO』のスタジオはお通夜状態に。普段は天然な雰囲気を漂わせている村尾も珍しく、怒りを露わにしていた。
「アベノミクスは限界か?」というテロップは打っていたが、解散の意義や低投票率を厳しく追及したわけでも、集団的自衛権や改憲問題などにツッコんだわけでもない。アベノミクスについても村尾自身が言っていたように決して批判的だったわけでなく、今後の具体策を問うただけのこと。総理大臣として訊かれて当然の質問である。にもかかわらず、なぜ、一国の総理大臣である安倍が「アーアー聞こえなーい!」と都合の悪いことに耳を塞ぐ小学生のような醜態をさらしたのか。実は、これには伏線があった。
 この夜22時ころから、安倍首相は各局のインタビューを自民党本部から中継で順番に受けた。古舘によるとくじ引きで順番を決めたらしいのだが、まずトップバッターはテレ朝だった。インタビュー冒頭に「極秘調査で手ごたえを得たから、解散に踏み切ったってことなんですか?」と古舘がぶつけ、安倍首相がドギマギしたり、最後に「今度スタジオに来てゆっくりインタビューさせてください。政治部長を通じて依頼しますんで」などと先述の因縁を思わせる発言をするなどの場面はあったものの、安倍首相も「古舘さん手強いんですが、よろしくお願いします」などと余裕の返しをしていた。
  しかし、次に出演したTBSあたりから雲行きが変わる。TBSといえば、例の圧力文書のきっかけになったといわれる『NEWS23』を擁する局。解散発表当日の『NEWS23』で景気回復の実感について街の声を紹介したところ、6人中5人が「実感ない」という声だったため、番組中に「偏った意見を選んでる!」などと生出演していた安倍がイチャモンをつけたあの一件だ。その『23』のキャスターも務める膳場貴子アナが、「以前番組に出演いただいた際、『実感ない』という街の声に対しておかしいと反論されていましたが、実際に全国まわってみて実感はどうでしたか?」と因縁の一件をチクリと質したのである。これに安倍はイラッとしながら「あのときは、街の声が偏っていた」などと言い張った。
 3番目に出演したのは無双・池上彰をキャスターに立てるテレ東。池上彰の無双ぶりの詳細については既報だが、もちろん安倍首相に対しても発揮された。「集団的自衛権などについてはあまり話していなかったのではないか?」と問われた安倍は、「そんなことないですよ! テレビの討論も何回もやってる!」とこの夜はじめて声を荒げたのである。
 次に出演したNHKではイヤな質問もなく、無難に終わる。その次のフジでも、宮根誠司、安藤優子もたいしてツッコんだ質問をすることもなかったのだが、各局で解散の意義や低投票率について繰り返し問われることにうっぷんがたまってきたのか。延期した2017年4月には景気が悪くても消費税率を10%に上げるのか?とごく普通の質問をされただけなのに、「景気よくなっている、賃金もあがっている、来年再来年さらにあがる」とまくし立てたのである。不機嫌なとき、余裕のないときの、例の早口口調で。
 そして、最後に出演したのが、問題の日テレだったというわけである。
 たしかにどの局も、毎回評判になる池上さんの無双ぶりに引っ張られたのか、公示前の圧力に対する反発なのか、予想よりはツッコんだ質問をしていた。しかしそこまで厳しい質問ではなく、総理大臣であれば耳を傾け答えてしかるべきことばかりだ。もしかして、自民・公明で3分の2を確保し圧勝と言われているが、選挙戦途中に報じられた自民300議席超、自民単独3分の2には及ばず、現有議席割れという結果に、実のところ安倍首相は不満で余裕をなくしていたのだろうか。当初自民党が流していた「50議席は減るかも」などの悲観的な見立てはやはりダミー情報で、「議席増見込める」「300議席超える」という極秘調査のほうを当て込んでいたが外れたといったところか。解散時は勝敗ラインを「自公で過半数」と低めに設定していたが、安倍の皮算用では“本音の勝敗ライン”はもっと高かったのだろう。
 あるいは、批判的な意見は「偏向」「捏造」とブロックしまくり、自身を絶賛するネトサポ、ネトウヨの声ばかりをきいている安倍首相、批判耐性がますます弱くなっているのかもしれない。
(酒井まど)
 
「選挙戦途中に報じられた自民300議席超、自民単独3分の2」という大手マスメディアの「ヨイショ予想」をまともに信じて疑わなかったような安倍晋三だったのだが、表面的な数字は自公で衆院議席の3分の2を確保し圧勝したもかかわらず、政党別でみると、「共産党と公明党が今回の総選挙の勝者だ」ということらしい。
 
さらに自民党の掲げた政策を個別に見てみると、安倍晋三の思惑通りの選挙結果とは言えない分析もある。 
 
<首相は「公約支持」というが 議席数 「改憲」減 「脱原発」増>
 2014年12月16日 07時08分 東京新聞
20141216sanpiseiryoku.jpg 政権の継続が決まった衆院選を受け、安倍晋三首相は15日に記者会見し、自ら争点に設定した経済政策「アベノミクス」だけでなく、政権公約に盛り込んだ改憲や原発再稼働の推進も支持を得たとの考えを示した。だが、今回は9条改憲や原発再稼働に前向きな勢力は数を減らしている。改憲や再稼働を進める首相の路線に有権者が全面的に賛同したとは言い難い。 (上野実輝彦)
 首相は会見で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に関し「(今回選挙で)支持を頂いた」と明言した。改憲も「国民的理解と支持を深め広げていく」と強調。原発についても「安定した低廉なエネルギーを供給していく責任がある」と述べた。こうした政策を公約に盛り込んだことに触れ「約束を進めていく義務がある」との姿勢を示した。
 だが、9条改憲に積極的な自民党と次世代の党を合わせた議席は、公示前は衆院での改憲発議に必要な定数の3分の2に迫る314あったが、292に減った。
 9条改憲を公約には入れなかったが道州制導入など統治機構改革の改憲を位置づけた維新の党も含め、改憲に前向きな勢力は総じて後退した。
 原発再稼働をめぐっても、前回衆院選では超党派議員でつくる「原発ゼロの会」などに属した脱原発派の約120人の7割が落選・引退したが、今回は民主党などから9人が返り咲いて議席を得た。脱原発を明確にする共産党も議席を8から21まで伸ばし、社民党も公示前を維持した。
 再稼働で与党と歩調を合わせる次世代を除き、慎重・反対を唱える野党の勢力は公示前の119議席から139九議席に増えた。
 いずれも多数を形成するには至っていないが、改憲や再稼働論議に与える影響が注目される。
 安倍首相が公約全体に理解を得られたとの認識を示したことについて、早稲田大の田中愛治教授(投票行動論)は「自民党の獲得議席は多かったものの、投票率が52・66%で(自民の)得票率が5割に満たなかったことを考えると、すべての政策に信任を受けたとおごれば落とし穴があり得る。多様な民意に耳を傾けることが大事だ」と話した。
 
選挙に限らず戦は「勝てば官軍」かもしれないが、政治の世界では「勝った後」が最も肝心なのである。
 
それを怠ったのが2009年に歴史的な「政権交代」を実現した民主党であった。
 
せっかく大きな権力を得たにもかかわらず、それを使って今までの自民党政治の暗部や官僚組織に致命的なメスを入れることができなかったために、わずか3年余りで政権を奪われてしまった。
 
その点では一度下野した自民党は1か月後には敗北の総括を行い次に備えていたのだが、2012年に自民党に惨敗した民主党は敗北の総括が1年以上も経ってからまとまったという体たらくであった。
 
しかも党内は政策的に左右の集団に分かれており、統一的な政策では自民党には対抗できなかった。
 
しかも党首が落選するという小選挙区制度になって以来の珍事という、まさに醜態を曝け出してしまった組織では有権者も政権に替わり得る政党とはみなしてはいなかったのは当然である。
  
獲得議席数の上では、自民党が5議席微減、民主党が11議席微増といった表現がぴったりの大勢には全く影響がなかった。
  
「52%により選ばれたが棄権した残りの48%を含めたリーダーにならなければならない」という崇高な志を安倍晋三には期待できない。
 
己の保身を第一に考えた税金を浪費した選挙の結果は、いくら「経済界、来春賃上げへ『最大限努力』=政労使会議の合意文書案」というパフォーマンスをしたところで、約束が空手形になれば、国民の反発はより一層増し来年以降、そのツケが必ず回ってくることになるだろう、とオジサンは思う。

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2014年12月15日

神々しく幻想的な飛翔その5

クジャク(孔雀)はキジ科の鳥類で、中国から東南アジア、南アジアに分布する。
 
神経毒に耐性を持つため、サソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれている。
 
さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも取り入れられた。
 
クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、クジャクの姿をした天使である。
 
また、ギリシア神話においては女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
 
日本へは推古天皇6年(598年)に新羅がクジャクを送ったという記事が『日本書紀』にある。
 
過去の歴史からもうかがえるように、孔雀は同じ鳥でも伝説的な信仰対象であり、その雄の羽を広げた優雅さが圧倒的な存在感を示しているが、孔雀は飛ぶこともできる鳥でもある。
  
今日は外出しています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、孔雀の幻想的な飛翔シリーズ最後になりますので、まとめとして「飛ぶ孔雀」の動画も合わせてをお届けします。
 
 
      【神々しく幻想的な飛翔その5】
 
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2014年12月14日

神々しく幻想的な飛翔その4

クジャク(孔雀)はキジ科の鳥類で、中国から東南アジア、南アジアに分布する。
 
神経毒に耐性を持つため、サソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれている。
 
さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも取り入れられた。
 
クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、クジャクの姿をした天使である。
 
また、ギリシア神話においては女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
 
日本へは推古天皇6年(598年)に新羅がクジャクを送ったという記事が『日本書紀』にある。
 
過去の歴史からもうかがえるように、孔雀は同じ鳥でも伝説的な信仰対象であり、その雄の羽を広げた優雅さが圧倒的な存在感を示しているが、孔雀は飛ぶこともできる鳥でもある。


もう、投票はお済ですか?

オジサンは先週日曜日に期日前投票をしてきました。

明日(月曜日)まで外出しています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、孔雀の幻想的な飛翔をお届けします。
 
 
 
      【神々しく幻想的な飛翔その4】
 
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2014年12月13日

神々しく幻想的な飛翔その3

クジャク(孔雀)はキジ科の鳥類で、中国から東南アジア、南アジアに分布する。
 
神経毒に耐性を持つため、サソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれている。
 
さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも取り入れられた。
 
クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、クジャクの姿をした天使である。
 
また、ギリシア神話においては女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
 
日本へは推古天皇6年(598年)に新羅がクジャクを送ったという記事が『日本書紀』にある。

過去の歴史からもうかがえるように、孔雀は同じ鳥でも伝説的な信仰対象であり、その雄の羽を広げた優雅さが圧倒的な存在感を示しているが、孔雀は飛ぶこともできる鳥でもある。
 
 
来週の月曜日まで外出しています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、孔雀の幻想的な飛翔をお届けします。
 
 
 
      【神々しく幻想的な飛翔その3】
 
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2014年12月12日

神々しく幻想的な飛翔その2

クジャク(孔雀)はキジ科の鳥類で、中国から東南アジア、南アジアに分布する。
 
神経毒に耐性を持つため、サソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれている。
 
さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも取り入れられた。
 
クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、クジャクの姿をした天使である。
 
また、ギリシア神話においては女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
 
日本へは推古天皇6年(598年)に新羅がクジャクを送ったという記事が『日本書紀』にある。
 
過去の歴史からもうかがえるように、孔雀は同じ鳥でも伝説的な信仰対象であり、その雄の羽を広げた優雅さが圧倒的な存在感を示しているが、孔雀は飛ぶこともできる鳥でもある。
 
  
来週の月曜日まで外出しています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、孔雀の幻想的な飛翔をお届けします。
 
 
 
      【神々しく幻想的な飛翔その2】
 
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2014年12月11日

神々しく幻想的な飛翔その1

クジャク(孔雀)はキジ科の鳥類で、中国から東南アジア、南アジアに分布する。
 
神経毒に耐性を持つため、サソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれている。
 
さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも取り入れられた。
 
クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、クジャクの姿をした天使である。
 
また、ギリシア神話においては女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
 
日本へは推古天皇6年(598年)に新羅がクジャクを送ったという記事が『日本書紀』にある。
 
過去の歴史からもうかがえるように、孔雀は同じ鳥でも伝説的な信仰対象であり、その雄の羽を広げた優雅さが圧倒的な存在感を示している。
  

 
今日から5日間、家を離れます。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、孔雀の幻想的な飛翔を毎日お届けします。
 
 
 
      【神々しく幻想的な飛翔その1】
 
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2014年12月10日

特定秘密保護法は施行されてしまったが・・・

1年前の11月26日に衆議院本会議で「特定秘密保護法案」を可決した衆議院たちは全員「フツーの人」になり、自分たちの就活に必死にもがいている状態の中で、10日午前零時にこの法は施行された。  
 
衆院解散の直前、安倍晋三首相はテレビ番組でこう白々と語った。
 
「特定秘密(保護)法は、工作員とかテロリスト、スパイを相手にしていますから、国民は全く基本的に関係ないんですよ。報道が抑圧される例があったら、私は辞めますよ」
 
たしか記憶によれば当時の石破茂自民党幹事長は、自分のブログでこう書いていた
 
・・・前略・・・
 今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。
 主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない本来あるべき民主主義の手法とは異なるように思います。
 
安倍晋三首相の気持ちを忖度し思わず本音を書いてしまったのだが、余りにも批判が多くなり情けないことに1週間後には「お詫びと訂正」をブログで書いていたが、その舌の根も乾かぬ4日後には「テロと本質的に変わらない」手法で参院で強行可決をしていたわけである。
 
こんな過去のいきさつもあったのだが、可決直後から全国的に広がった反対運動にもかかわらず施行後されたのだが、しばらくの間は、国会議員による「情報監視審査会」は機能しない。
 
20141210checkkouzou.jpg  
 
<秘密保護法が施行 外務・防衛 6万件指定>
 2014年12月10日 07時03分 東京新聞
20141210himituhogohousekou.jpg 国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は10日午前零時に施行された。国家安全保障会議(日本版NSC)や外務、防衛両省、警察庁など19の行政機関が、特定秘密の指定や秘密を扱う公務員や民間業者への適性評価を始める。安全保障政策を担う外務、防衛両省の秘密指定は計約6万件に上る見通し。
 特定秘密は、国の安全などに関わる情報で、特に秘匿する必要があるとの理由で選別された現行の「特別管理秘密」(特管秘)を中心に最初は指定される。総数は昨年末時点で約47万件。特管秘以外や、新たに入手した安保関連情報なども特定秘密に追加され、際限なく増え続けていくことも懸念される。
 これまで職務上知り得た秘密を漏らした場合、国家公務員法の守秘義務違反(最高懲役1年)などの対象だったが、特定秘密の漏えいは最高懲役10年の厳罰が科される。秘密を知ろうとした側に対する最高懲役5年の罰則も設けられた。
 防衛省の指定対象は約45000件。自衛隊の作戦などに関する情報で「防衛秘密」として他の特管秘と区別され、法施行とともに特定秘密に移行したとみなされる。外務省は外国からの提供情報など約21000件を対象に、大部分を特定秘密にする方向で手続きを進める。特管秘全体では約9割が衛星情報という。
 適性評価は、特管秘を扱う資格者(約6万人)や防衛産業の関係者を中心に、犯罪歴や精神疾患、借金、家族の国籍を調査する質問票の提出を求める方法で、1年後までに順次進める。
◆広すぎる対象範囲
 特定秘密保護法の成立から1年。安倍政権は運用基準を策定し、監視機関を設置したが、国民の「知る権利」を侵害する懸念はほとんど払拭(ふっしょく)されていない。にもかかわらず、予定通り運用が始まる。運用基準などで懸念が消えないのは法の根幹が変わっていないからだ。
 特定秘密の対象は外交から警察関係まで幅広い。拡大解釈可能な表現が盛り込まれ、指定は政府側が都合よく行うことも可能。そんな秘密の漏えいを防ぐため、厳罰で臨む。秘密を知ろうとした市民や記者も、最高懲役五年の罰則対象となる。特定秘密は永久に指定され続ける恐れがある。
 政府によると、近年重大な情報漏えい事件は起きておらず、現状で罰則強化は必要ない。
 「知る権利」を守るため、厳重に管理するのは防衛や外交の重要な情報に限定するべきなのに、範囲が広すぎる。歴史の検証を受けるため、一定期間を経れば、必ず公開されるような制度もない。
 同法はあまりに問題点が多い。国民の不安の声を考えると、同法はやはり必要ないと言わざるを得ない。 (金杉貴雄)
 
あらためて19の行政機関とその機関が特定した秘密のチェックの流れは下図のようになる。
 
20141210gyouseikikan19.jpg
 
さらにこの法の3つの懸念事項をまとめた図がある。
 
20141210himituhogohoukenen.jpg 
 
特定秘密保護法については、政府広報紙(Y紙、3K紙)は論外だが、東京新聞は成立前から「秘密保護法 言わねばならないこと」という特集記事を断続的に掲載し、今月5日までに35人の識者の反対の声を紹介していた。 
 
毎日新聞は「特定秘密保護法に今こそ!言いたい:識者の話」で計66人の識者の話を掲載していたが、その中から5人の話を再掲していた。 
 
<特定秘密保護法に今こそ!言いたい:識者の話>
 毎日新聞 2014年12月10日 東京朝刊
 ◇「軍機保護法」と類似 荻野富士夫・小樽商科大教授(61)
 昨年12月、特定秘密保護法が強行採決の末に成立したのを受けた記者会見で、安倍晋三首相は「私自身がもっと丁寧に時間をとって説明すべきだったと反省もしている」と述べた。しかしその後、首相から国民に向けて丁寧な説明が発信された記憶がない。
 日本近現代史を専攻する私には、戦前の「軍機保護法」との類似性が気になる。ともに「共謀罪」や、自首した者の刑を減免する規定が盛り込まれている。これらはスパイ防止制度の特徴だ。取り調べ過程で取引を持ちかけることも考えられる。
 1937年の軍機保護法改正の際、衆院は拡大解釈しないように求める付帯決議をした。しかし41年には、偶然耳にした海軍の飛行場のことを米国人に話した学生が身柄を拘束された。その後、政府は防諜(ぼうちょう)意識を植え付けて相互監視と密告を奨励し、施策に従順な国民づくりに進んでいった。そうした歴史を知る戦争体験者たちは、秘密保護法に不安を覚えるのだ
 
 ◇大切なのはこれからだ 杉田敦・法政大教授(55)
 政府は特定秘密保護法のマニュアルにあたる運用基準を作ったが、不十分な内容だ。肝心の監視機関は官僚組織の内部に設けられ、第三者機関とは呼べず、実効的でない。
 本来、行政の監視は国会の役割だが、政治家自身も何が秘密かを知ることができない。司法も同様だ。秘密指定の妥当性をチェックする情報公開訴訟を市民が起こしても、裁判官は秘密の中身に触れることができない。国会、司法のチェック機能低下は行政の腐敗を招くだろう。
 特定秘密が官僚に都合よく使われ、省内で独自に指定する秘密も含めて、秘密主義が強まる恐れもある。そうなるとメディアの取材に支障が生じ、国民の「知る権利」は損なわれる。政府は「一般人には関係がない法律だ」と強調するが、全くの暴論だ。
 法律を懸念する国民の声があったからこそ、政府は不十分ながらも運用基準を作った。施行されたら終わりではない。大切なのはこれからだ
 
 ◇権力の網が空からじりじり 石丸次郎・アジアプレス共同代表(51)
 ある民放の友人から「特定秘密保護法施行後は取材に注意しよう」という注意喚起が局内であったという話を聞いた。当たり前のようにしてきた取材が法に触れるかどうか気にしなければならない時代になるのだ、とショックを受けた。
 過激派組織「イスラム国」の戦闘員になるためシリアに渡ろうとしたとして大学生が私戦予備及び陰謀容疑で家宅捜索された事件で、フリージャーナリストの常岡浩介氏も捜索を受けた。自民党はNHKと在京民放に、衆院選報道の公平中立などを求める要望書を渡した。権力の大きな網が、空からじりじり下りてきているような感じがする。
 法が施行されれば、捜査当局は少なくとも、違反者の有無を調べるだろう。私たち独立系ジャーナリスト、調査活動をしている市民団体などが最初に標的になるのではないかと懸念している。だからといって遠慮するつもりはない。今後も同じように仕事を続けていこうと心に誓っている
 
 ◇「適性評価」の選別は非現実的 富田三樹生・日本精神神経学会法委員長(71)
 特定秘密を扱う人を政府が選別する「適性評価」の調査項目に「精神疾患」がある。精神科医に照会がかかる場合、医師には守秘義務がある。私たちは今年夏のパブリックコメント(意見公募)で「患者への偏見・差別を助長する」と反対意見を述べたが受け入れられなかった。
 内閣情報調査室は意見への回答で「対象者の是非弁別能力の有無を判断するため」と説明した。要するに、対象者に刑事責任能力と同様の能力があるのかを判別するようだ。
 大いに疑問だ。裁判官が刑事責任能力を判定する場合、精神科医の鑑定書を基にする。しかし適性評価で鑑定書に相当するものを、対象者のかかりつけの医師が用意するなど非現実的だ。しかも刑事責任能力が疑われる患者なら、適性評価以前に通常の業務をこなすのも困難だろう。
 適性評価は、患者がやむを得ず同意したとしても、許されることではない。公務員らの個人情報収集が目的かと疑ってしまう。
 
 ◇毎月6日、反対を「ヒョウ明」 谷口真由美・全日本おばちゃん党代表代行(39)
 全日本おばちゃん党のメンバーは今も、(法が成立した昨年12月6日にちなんで)毎月6日、特定秘密保護法への反対を「ヒョウ明」するためにヒョウ柄の服を着ている。周囲の人たちとこの法律の話をするきっかけにしたいから。いわば「静かなデモ」だ。
 この法律が拡大解釈され、恣意的に使われたらどんなに恐ろしいか。特に集団的自衛権や原発に関係する情報とは「混ぜたら危険」だ。私たちの命にかかわる可能性がある。一方で積極的に賛成する声もほとんど聞かない。憲法改正などと違って国民を二分するテーマでもないのだ。
 この法律は国会で成立した。だから反対の国会議員を増やせば廃止させることもできる。そこに希望がある。問題点を分かっている人は、周囲の人たちに伝え続ける努力が必要だ。よく分からない人は「難しいから」と逃げてはいけない。将来の世代に「何であの時、抵抗しなかったのか」と言われないよう、今が踏ん張り時だ
 
「茹で蛙」の実験という教訓めいた話がある。
 
 鍋の中に水を入れ、カエルを入れる。
 カエルは気持ちよさそうにしている。
 水の温度をゆっくりあげていく。
 1時間に0.1度。
 1日に2.4度。
 20日もすると水は熱湯になる。
 カエルは平気でいる。
 やがてカエルはゆで上がって死ぬ。
 水が一気に熱くなれば、カエルは飛び上がって逃げる。
 時間をかけて少しづつ温度を上げると熱湯になっても逃げださない。
 
危機がだんだん近づいていることは気づきにくいものだという教訓なのだが、実際に実験して茹でられた蛙ができたという話は聞いたことが無い。
 
9日の東京新聞の「本音のコラム」で鎌田慧はこんなことを書いていた。
  
「福島で原発大事故があったが、自分の住む地域には関係なかった」
「日本はまた戦争をはじめそうだが、それは自衛隊員のこと」
「秘密を漏らすと刑務所行きだそうだが、公務員ならしょうがない」
「残業代が無料になりそうだがそれは高級取りの話」
「中小企業が倒産し、零細農業がやっていけなくなり、漁業権は大企業に譲渡される」
「金持ちだけが良い病院にいけるようになっても、そんな先のことまでは考えない」
「生かさぬようにされても、殺される訳ではない。政府はいまより暮らしが悪くならないようにしてくれそうだ」
「消費増税1年半延期は、鍋の下の火勢を弱めたマヌーバー(策略)」
「アベノメクラマシ」にホッとさせられる」
「追い込まれると、目先の生活のことで精いっぱいになる」
 
いみじくも安倍晋三首相から「国民は全く基本的に関係ないんですよ。」と小馬鹿にされた多くの国民は、ヒョットすると自分には関係ないことだと思っているかもしれないが、「茹で蛙の教訓」の真偽はともかくとして、日本国民は安倍政権によって否応なしに茹で蛙にされつつあることだけはたしかである、とオジサンは思う。

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2014年12月09日

来週の選挙も大事なのだが、オリンピックは大丈夫なのか?

放言、失言がお得意の「阿呆太郎」ならぬ麻生太郎が久々に「舌禍」で紙面を飾った。
 
<麻生氏「産まないのが問題」  「責任転嫁」野党が批判>
 2014年12月9日 朝刊 東京新聞
20141209asoutarousitugen.jpg 麻生太郎副総理兼財務相の「子どもを産まないのが問題」などの発言をめぐり8日、野党から批判が相次いだ。 
 民主党の海江田万里代表は「産まないのが問題」発言について、記者団に「経済的な理由で子どもを産めないという人を一人でもなくす努力、責任を放棄して、産めない人が悪いかのような発言は許せるものではない」と批判。共産党の志位和夫委員長は本紙の取材に「非正規雇用を増やし、子どもをなかなかつくれない状況にしたのは自民党。若者に責任を転嫁するのはとんでもない」と述べた。
 麻生氏が円安などで利益が出ない企業は経営に問題があると指摘したことに関し、維新の党の江田憲司共同代表は「(うまくいかないのは)『政治のせいじゃない、国民のせいだ』というのは自民党のおごり、慢心だ」と記者団に語った。
 麻生氏は8日、自身の発言について、岐阜県笠松町での演説で「私が言っているのは産みたくても産めない(ということだ)」と釈明。同時に「子どもが育つ段階で預ける所がないから、結果的に産まないのが問題。高齢者が長生きするのが問題というのは、話をすり替えている」と述べた。
 
いくら少子高齢化に関する発言でも、特に「出産」という女性固有の領域に関しては、いままでも閣僚の不注意では済まされない、見識を疑われる発言があったが、麻生太郎という男は、単なる「漢字読めない老人」だけではなく、頭に浮かんだことをそのまま口から垂れ流す輩である。
 
非難されて初めて自分の発言内容のお粗末さに気づき釈明したところで、その本意は透けて見える。
  
少子高齢化に関する7日の発言の真意は、「申し上げているのは、子どもを産みたくても産めない、子どもが育つ段階で保育してくれるところがないから(という現状があることだ)」であり、経済政策の発言については「インフレがデフレに、デフレがインフレにということになれば、経営のやり方を変えないとしようがない。(変えるのは)経営者として当然で、それに合わせて法律を随分やりやすくした」と釈明していたが、初めから「丁寧に」説明すれば問題ないものを、あえて受けを狙ったとしか言いようもない。
 
政府広報紙以外では、毎日新聞が社説「麻生発言 出産しやすい社会こそ」の中で、「自民圧勝の選挙情勢が流れる中で、少しばかりタガが緩んではいないだろうか。」と控えめながらも批判していた。
 
朝日新聞も社説「麻生氏の発言 問われているのは誰か」の中で、「厳しい現実を見据えて、実現可能な将来像を示し、処方箋を示していく。それが政治家の役割なのに、個人に責任を転嫁するかのような発言は筋違いだ。選挙戦で問われているのは、政治家の方である。」と真っ当な批判をしていたが、残念ながら麻生太郎の地元選挙区では、この程度の失言をしたところで2年前の衆院選結果を見るまでもなく、麻生太郎は政治家として有権者から全く非を問われず圧勝するであろう。 
 
こんな政治屋が蔓延るので「有権者、政治にいら立ち 野党、受け止められず--毎日新聞・立命館大、ネット共同研究」という調査結果になってしまっているのだろう。
 
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さて、昨年来「新国立競技場問題に関する記事のまとめ」で積極的に新国立競技場問題をブログで発表してきた建築エコノミストの森山高至が、今年になって、11月2日から「オリンピックは大丈夫なのか?1」を皮切りに、12月1日まで「オリンピックは大丈夫なのか?13」を掲載し続け、最近は12月3日の「国立競技場の解体工事が決まらない理由1」から12月7日「国立競技場の解体工事が決まらない理由 4」までを書き続けている。
 
そして「オリンピックは大丈夫なのか?7」では、2012年ロンドン五輪大会後の使用された施設に関するレポートについて解説をしてくれていた。
 
・・・前略・・・
「ロンドン・オリンピックでオリンピック・パーク内に建設された競技場とそれらの大会後の利用」より抜粋しますと
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バスケットボール・アリーナ 
ロンドン・オリンピックのためのみに建設された仮設競技場。撤去して再利用可能。既に撤去され、現在売却先を探している。
カッパー・ボックス
ハンドボール、フェンシング等の競技場として使用された。2013年7月に再オープンした。再オープン後は、バスケットボール、バドミントン、ハンドボールの競技場になっており、スポーツ大会の会場としての使用も可能。
イートン・マナー
もともとは名門パブリックスクールであるイートン校の卒業生が創設したスポーツ・センターであったが、2001年以降使われていなかったところ、ロンドン・オリンピックで競技場として再利用された。2014〜2016年の車椅子テニス選手権、2015年の欧州ホッケー選手権の会場として使用される。
リバーバンク・アリーナ
再利用可能な仮設のホッケー競技場として建設された。既に取り壊され、前述の「イートン・マナー」に移された。
ベロパーク
トラックレース用自転車競技場「ベロドローム(Velodrome)」は、環境に配慮したエネルギー効率性の高い設計になっており、建築・設計に関する多くの賞を受賞している。オリンピック後は、リー・バレー地域公園局が所有・運営している。2016年UCIトラック世界選手権の会場として使用される。
アクアティクス・センター
客席17,500席のうちの15,000席とトイレは、「ビニループ(Vinyloop)」と呼ばれるポリ塩化ビニルのリサイクルシステムを使ってリサイクルされた。
ウォーター・ポロ・アリーナ
水球用の仮設会場として建設された。前述の「ビニループ」と呼ばれるシステムを使って再利用が可能。既に撤去済。
オリンピック・スタジアム
オリンピック後に観客席を縮小できる設計で建設された。スタジアムの外周を覆っていた「ラップ(wrap)」8と呼ばれる飾り付けは、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックを含むイベントでの使用に供するため既に売却された。
2016年に再オープンの予定。同年より99年間、イングランドのプレミアリーグのサッカーチーム「ウェストハム・ユナイテッド」が、同スタジアムの主たるテナント(anchor tenant)となり、本拠地として使用する。
さらに、「英国陸上競技連盟(UK Athletics)」は、2016年から50年間の毎年6月末から7月末まで同スタジアムのトラックを使用する権利を獲得している。
正式な再オープン前の2015年秋、ラグビー世界杯の会場として使われることが決まっているほか、2017年の世界陸上競技選手権大会の会場として使用される。
********
また、馬術競技がおこなわれたグリニッジパークでは日本人建築家も活躍しています。
グリニッジパークといえば、こんな敷地です。
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ここに恒久的な建築を建てるのはちょっと問題ですよね。
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オリンピックで馬術競技は無事行われたあとは撤去されました。

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それが可能なのは、それこそお祭りと同じように仮設だったからです。

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日本の祭りの竹やぐらのようにパイプを使って2万人収容の施設を設計・監理された山嵜一也さんのレポートが以下にあります。
五輪は選手が主役、建築は祭りのやぐら
オリンピックで活躍する日本人
 
今の東京オリンピック施設で起きている諸問題のグダグダと比較してみると、再利用とか仮設とかリサイクルとかの施設が多いと思いません?
アイドルのコンサート利用でペイしますたぶん、とか芝生が生えるかどうかわからないんですけど、きっと生えるでしょう、とか、建設費がいくらになるかどうかわからないんですが建てるしかないんです、とかと違って、ちゃんとした大人の対応ですよね。
5万5000席を取り外すことも検討してあったオリンピックスタジアムは結局取り外さなくなりました。
再改造して球技場と陸上競技場の併用が決まったからです。
ということで、オリンピックスタジアムはプレミアリーグの地元チーム「ウェストハム・ユナイテッドFC」のホームグラウンドになりました。

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「プレミアリーグ」と聞いてサッカーファンの方々でしたらよく御存知と思うのですが、現在世界最高峰のサッカーリーグのひとつです。
ヨーロッパでは現在のようなサッカー競技について150年以上の歴史があります。
そのスタートはイギリスのロンドンだったのですが、各国にプロサッカーチームが生まれ国ごとに、サッカーのリーグ戦をおこなうようになったのです。
「セリエA」はイタリアの1部リーグですし、「リーガ・エスパニョーラ」はスペインの1部リーグです。
日本はご存じ「Jリーグ」ですね。
「プレミアリーグ」と聞くと一般名詞として、それら各国のトップディビジョンを指しているように思えますが違います。
「プレミアリーグ」はイギリスのリーグなのです。
イギリスのフットボールリーグは1980年代ごろから低迷し、施設の老朽化やフーリガンの事件など様々な問題を抱えていたのですが、サッチャー政権時代にテコ入れがなされ、1992年にそれまでのフットボールリーグの1部リーグから新たなFAプレミアリーグが組成され、放映権やスポンサー契約も可能になり、運営も成功することで、イギリスフットボールリーグの再生に成功し今に至っています。
イギリスにおけるサッカーの1stディビジョンがプレミアリーグなのです。
そのプレミアリーグに所属するウェストハム・ユナイテッドFCのホームとして、スタンドの一部を改修し5万4000席をキープするとともに、以下の機能が盛り込まれました。

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サッカー試合時にスタンドがピッチに近づく機構を設計していました。

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そんなにうまくいくのかな、と思っていましたら、うまくいったようですね。

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ということでロンドンオリンピックの諸施設をみてきたわけですが、そもそもこの今回のオリンピックのメイン会場となった地域はイーストエンドロンドンと呼ばれ、開発が遅れていたロンドンの下町です。
かつては過密で住宅事情も悪く1900年頃には単純労働に従事せざるを得ない貧困層と移民の街でした。
20世紀にはドック、工場、鉄道を始め工業地帯となっていましたが、第二次世界大戦中はドイツ軍の攻撃目標地点ともなり、その後も荒廃が続いていたそんな街です。
 
ロンドン五輪は「再利用とか仮設とかリサイクルとかの施設が多く」、日本のようにゼネコンの利権に絡むようなみっともないことではなく、」「ちゃんとした大人の対応」をしていたという評価である。
 
国際オリンピック委員会(IOC)は臨時総会初日の8日、昨年就任したIOCのバッハ会長が「柔軟性」を掲げて着手した五輪改革「アジェンダ2020」を審議した。
 
開催都市の五輪実施種目で野球・ソフトボール、空手、スカッシュなどの名前が挙がっている追加種目について追加提案を認める改革案を全会一致で承認したという。
 
東京大会組織委員会の森喜朗会長は「具体的な進め方や基準はこれからになるが、2月の基本計画では開催都市としての考え方を示す必要がある」と述べた。
 
組織委はコスト削減のため、会場計画の見直しを進めているが、新たな種目の追加や会場の分散で、輸送、警備、宿泊施設などを含めた全体の計画も新たに練り直すことになり、招致段階でアピールしていた選手村から8キロ圏内に大半の会場が集まる「コンパクトな配置」も変化を余儀なくされた。
 
それでも、新国立競技場の建設だけは見直さないということは、やはりその背景に大きな利権が絡んでいるからなのだろう、とあらためてオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:30| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月08日

選挙前にテレビや新聞で報道されない記事

大手マスメディアによると、あと1週間もある、否、1週間しかない選挙戦だが、「自民単独で300超」、「与党で3分の2超える」とのタイトルが踊り、投票先を依然決め兼ねている無党派層に「野党に入れてもダメだから与党に」という空気が充満しているなどとけしかけている。
 
自民党の民放に対する要請という名の恫喝文書により、安倍政権の政策に反する内容は「公平ではない」と自主規制が蔓延し、テレビではまともな政権批判番組は無くなってしまった。
 
与党は日常的に「政府広報」と称して大量の政策宣伝ができるが、金のない野党ではそれができない。
 
したがってせめて選挙前では与党に対する政策批判を多くの時間を割いて行わせるべきなのだが、それを公平と言われて、自民党以外の8野党がそれぞれ「1/8」ずつでは意味がないのは当たり前である。
 
そのようなテレビや新聞では報じられない選挙前に参考になる記事を2つほど紹介する。    
 
ジャーナリスト水井多賀子は「思考停止レッテル貼り、全く関係のないことで読者を煽る。初めに批判ありきの文章を書く気しかしない。思慮深く思考が出来ない方なのでしょうか? 批判するならするでしっかりと素材を集めて論理的に述べてほしいものです」とこんな批判も一部からはあるが、安倍政権に対しては「しっかりと素材を集めて論理的」に批判しているようである。
 
<「女に参政権与えたのが失敗」差別発言連発!衆院選候補者“女性の敵”ランキング>
 2014.12.06 リテラ
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投票日まで一週間に迫った衆議院選挙だが、各党がこぞって掲げているのが“女性のための政策”。しかし、その実態はなんともお粗末なものだ。たとえば、「女性の輝く社会を」というスローガンを掲げた安倍晋三首相だが、先の内閣でその目玉として大臣、党役員に起用した山谷えり子、高市早苗、有村治子、稲田朋美らが女性の活躍の足を引っ張る“反女性”思想の持ち主だったことを本サイトが指摘。大きな反響を呼んだ
 だが、女性大臣に限らず、女性の活躍など露ほども考えていない議員はわんさといる。そこで今回は、衆院選に出馬する議員から“反女性”候補者をピックアップし、ベスト7を発表したい。
 
“税金投入してまで母親は無理に働かなくていい”…文部科学大臣のトンデモ教育理論
★1位 下村博文(自民党/東京11区)
 先の内閣では文部科学大臣を務め、その知名度から当選は確実とみられる下村氏だが、大臣就任時には「EM菌」「ナノ純銀除染」などというトンデモ科学の信奉者としてネット上で「文部擬似科学大臣」と揶揄されたことも記憶に新しい。だが、下村氏のトンデモぶりの最たるものは、「親学」への思い入れだろう。
 親学というのは、前回も説明したとおり、「児童の2次障害は幼児期の愛着の形成に起因する」という教育理論のこと。“子どもを産んだら母親が傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ”という科学的にはなんの根拠もない理論を振りかざしており、「障がい者への差別思想」として批判を受けている。で、下村氏はこの親学の熱心な“信者”で、親学推進議員連盟の事務局長まで務めているほど。
 そして2012年5月のブログ(現在は削除済み)では、〈そもそも発達障害にならないためには、赤ちゃんの時からテレビを見せ続けないことや、これまでの伝統的育児をすることだが、今の若い親はそういう方法を知らないし教えられていない〉と展開。批判コメントが殺到して大炎上した。
 このように女性を家庭に縛り付ける思想の持ち主ゆえ、06年には「(特にゼロ歳児保育に)税金投入するなら、(母親は)無理に働かなくても、家庭でしっかり子育てをやってもらえるようにシフトしていくことが望ましい」(自民党東京議連の勉強会にて)と発言したことも。自民党が待機児童ゼロを達成できない裏には、こうしたマニフェストには書かない“本音”をもっている人物が数多くいることを忘れてはいけない。ちなみに、安倍晋三はこの親学推進議員連盟の会長である。
 
「女に参政権を与えたのが最大の失敗」…失言では済まない女性差別主義者
★2位 麻生太郎(自民党/福岡8区)
「夜、日比谷公園で女が一人で歩いている。考えられない。しかもそこそこの顔をしているやつでも襲われない。この国はやたら治安が良いんだ」(06年、講演会にて)
 ……こんな発言の後ものうのうと政治家でいられるのが不思議だが、今回の選挙も当選確実の麻生氏。しかし、失言大王の麻生には、まだまだ問題発言が盛りだくさん。09年には国会で「私は43で結婚してちゃんと子どもが2人いましたから、一応最低限の義務は果たしたことになるのかもしれない」と、“子どもは2人産むのが義務”と発言。その後撤回したが、「女性は子どもを産む機械」(柳澤伯夫)同様、女は子を産んで当然だと考えていることがありありとわかる。それでも、もっとも麻生氏の率直な気持ちが表れているのは、83年の高知県議選の応援演説でぶっ放した、このひと言だろう。
 「東京で美濃部革新都政が誕生したのは婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」
 だったら「女は俺に投票するな」くらいは宣言してほしいものだ。
 
蓮舫に「帰化したキャンペーンガール」と攻撃!ネトウヨ脳を支える“3歳児神話”
★3位 平沼赳夫(次世代の党/岡山3区)
 マニフェストまでもがネトウヨ脳でできあがっている次世代の党で党首を務めるのが、ご存じ平沼氏。もちろん、子育て問題についても、今年10月の衆議院本会議で「子どもを産んですぐ保育所に預けて働きに出るというのは、社会に子どもを育ててもらうわけで、そうなると家庭の機能は低下し、乳幼児にとって由々しき問題だ。3歳までは母親との十分なスキンシップが極めて大切である」と発言するなど、厚生労働省も「合理的な根拠は認められない」としている“3歳児神話”を論拠にもち出している。さすがは党の政策に「子育て主婦軽視につながる男女共同参画施策をやめます」と明言するだけはある。
 だが、平沼氏が本領を発揮するのは、麻生氏と同じように失言ジャンルである。民主党の蓮舫を「元々日本人じゃない。キャンペーンガールだった女性が帰化して日本の国会議員になって、事業仕分けでそんなことを言っている。そんな政治でいいのか」と言った際は、「人種差別&女性の職業蔑視だ」と大批判を浴びた。排外主義者に共通する女性への差別意識を考えると、納得の失言といえるだろう。
 
「男女平等は反道徳の妄想」…おっさん保守の本音を代弁して媚をうる女性議員
★4位 杉田水脈(次世代の党/兵庫6区)
 ここまで大物議員がつづいたが、発言の過激度ではナンバー1ともいえるのが、次世代の党で女性局長を務める杉田氏。今年10月、国会で「男女平等は、絶対に実現しえない反道徳の妄想です」とおっさん保守が言いたくても言えない本音を代弁し、女尊男卑を訴えるネトウヨたちから歓喜の拍手を受けたのが、「週刊プレイボーイ」(集英社)でのインタビューでは、日本に男女差別は「ない」と断言。「あるとすれば、それは日本の伝統のなかで培われた男性としての役割、女性としての役割の違いでしょう」「(基本的人権が守られている上に)そこにさらに女性の権利、子供の権利を言い募ると、それは特権と化してしまう」と、絶句するほどの前近代的主張を繰り広げている。要は、女は黙って家事・育児に精を出せと言いたいのだろうが、労働市場の不安定化で夫の稼ぎだけでは一家が賄えない状況や子どもの貧困化といった社会状況を、この人は政治家なのに何も知らないらしい。
 もう紹介するのもばかばかしいのだが、ついでにこんなことも杉田氏は言っている。
「男らしさの否定が、家庭内暴力や草食系男子を産みだしています。男らしさのひとつに、自分より弱い者には暴力を振るわないというものがあります。しかし、今は平気で女性に手を上げる。それは、男らしさをきちんと教えてこなかったから。それで離婚が増えて、少子化が加速しています」
 少子化対策は男らしさ教育から、ってか。「反道徳の妄想」という言葉、そっくりそのままお返しします!
 
テレビ局に圧力も! 夜間、休日保育を阻止するのが保守の使命と言い張る勘違い男
★5位 萩生田光一(自民党/東京24区)
 総裁特別補佐を務め、先日、民放テレビ局に選挙中の報道に“圧力”をかけた張本人でもある萩生田氏。「週刊ポスト」(小学館)の選挙予測では厳しい結果が出ているが、こちらも下村氏同様、伝統的な子育てを推奨する“女性縛り付け”タイプの考え方をもっている。しかも、それを隠そうとする気配すらないのでタチが悪い。
 たとえば、今年8月に読売新聞のインタビューで、「首相が「夜間、休日の保育園の充実」といった翌日に、われわれは「保守政党たる自民党が夜間や休日の保育園を充実することが、本当に子育て世代の応援か」と首相に苦言を呈しましたよ。首相は建設的な意見にはきちんと耳を傾ける方ですからね」とドヤ感たっぷりに発言。子育てと仕事を両立する女性たちが、いかに残業と休日出勤という大きな壁で苦しんでいるかは、想像すればかんたんにわかること。その救済策さえこうしてひねり潰そうとしているのだ。それでよく「女性の活用」などと言ったものである。
 さらに、極右団体・日本会議に寄せたメッセージでは〈「行き過ぎたジェンダーフリー教育、過激な性教育」対策では日本会議の識者の先生方の後押しもいただき、党内でも問題を喚起し、ジェンダーの暴走をくい止め、正しい男女共同参画社会へと路線を変更する事ができました〉と、これまた誇らしげに報告。そして、萩生田氏のような活動の結果、正しい性教育を受けられず、知識がないために望まない妊娠と性病を患う少女が増えているのが現状である。その功罪は大きい。
 
“正妻の子と愛人の子を同じ扱いにしていいのか”…婚外子差別の元凶
★6位 西川京子(自民党/九州ブロック比例代表候補)

 過去には文部科学副大臣を務めた西川氏。いわゆるジェンダーフリーバッシングの一味だが、なかでも目を疑う発言を行っているのは、婚外子相続差別撤廃の民法改正について。「週刊金曜日」13年12月13日号によれば、西川氏は〈法務部会に乗り込み「日本の結婚制度の意味がなくなる」と猛反対〉。西川氏が出席した自民党の勉強会では「正妻の子と愛人の子を同じ扱いにしていいのか」という声が挙がったという(「共同通信」13年10月24日)。
 こんな差別的な言葉が政治の場で飛び交っていること自体がどうかしていると思うが、西川氏の底が知れるのは、民法改正採決の場での態度だ。内閣の一員なのに本会議での採決で起立しなかったことを野党に追及されると、「決して反対するものではない。賛成した。いろいろなことを考えていて立つのを失念したということ」と言ってのけたのだ。この二枚舌、いかにも政治家らしい。
 
介護は女の仕事!?「女性の活用」謳う維新の党の本心を暴露する女性局長
★7位 三木圭恵(維新の党/兵庫5区)
 
 日本維新の会時代は女性局長を務めた三木氏。今年5月に『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ系)に出演した際には、「安倍首相が”女性の活用”って言ってますが、あの言葉が、女性をすごいモノみたいに扱ってるようにしてて私は嫌なんです」とツッコんだものの、「維新の会も政策のひとつに女性の活用を謳っているのに?」とブーメランが返ってくる失態を演じた。だが、それもそのはずで、三木氏自身のHPを見てみると“愛国心や道徳心の育成”“日教組によりズタズタにされた学校教育の再生に向け教育改革を推進”“夫婦別姓は家族の崩壊に油を注ぐ”という文言が並ぶ、たんなる保守。
 実際、女性局長としての挨拶文では〈「女性が生き生きと社会で働き、素晴らしい能力を発揮し、子育てにも介護にも、積極的に笑顔で取り組める」ことを目標〉と、子育てのみならず介護まで女の仕事だと決めつけている。前述の杉田氏同様、女性局長というポジションを与えられるには、男の本心をくすぐるしかないのだろうか……。
 
 辻元清美に「乳デカイなぁ」…品性のカケラもないネトウヨの神
●番外 西村眞悟(次世代の党/大阪16区)
「核とは『抑止力』なんですよ。強姦してもなんにも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん」
「だからボク、社民党の(集団的自衛権に反対を唱える)女性議員に言うてやった。『オマエが強姦されとってもオレは絶対に救ったらんぞ』と」
「例えば、集団的自衛権は『強姦されてる女を男が助ける』という原理ですわ。同じように言えば、征服とは『その国の男を排除し、征服した国の女を強姦し、自分の子供を生ませる』ということです。逆に、国防とは『我々の愛すべき大和撫子が他国の男に強姦されることを防ぐこと』…」(「週刊プレイボーイ」99年11月2日号))
 ……引用しているだけで悪寒が走るおぞましい発言の数々。ほかにも審議の席で「日本の防衛はコンドームしてやっとるようなもんで、ナマでやっとるのと違う」と述べたとか、辻元清美に「乳デカイなぁ」とか女性記者に「パンツ見えてるで」と言ったとか(「サンデー毎日」99年11月7日)、まさしくゲスの極み。発言レベルではダントツの1位だが、今や“ネトウヨの神”と呼ばれる西村氏は存在そのものがネタと化していて、まともに順位付けするのもばかばかしい。ここは番外として“セクハラ王者”の称号を捧げたい。
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 とまあ、出るわ出るわ、差別発言の数々……。しかし、もちろんこれらがすべてではない。前回もお伝えした稲田朋美(自民党/福井1区)は、「保育所増設の政策などをみていると、『ホントに母乳を飲んでいる赤ちゃんを預けてまで働きたいと思っているかな』と疑問に思います」(「諸君!」06年2月号)と無神経なワーキングマザー批判が目立つし、これまた前回にも紹介した高市早苗(自民党/奈良2区)も「男性に一歩譲ることに快感を覚えることだってわれわれ女性にはあるんですよ」
 (「諸君!」02年3月号)などと勝手に女を代表して差別を再生産しかねない発言を行っている。
 そして、真打ちは、次世代の党最高顧問である石原慎太郎(東京ブロック比例代表候補)である。「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババアなんだそうだ。女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪ですって」発言を筆頭に、「(ゲイは)怖くて、気持ち悪くて」「(男女平等条例は)いいかげんにしてくれよ」「(田中真紀子は)更年期じゃないの」「劣性遺伝だよ。あれは」などなどと、女性のみならず性的マイノリティに対しても許されない差別発言を連発。石原、稲田、高市の三人にはぜひ殿堂入りの称号を与えたいところだ。
 それにしても、こうやって過去の発言をチェックしていると、でてくるのはどうしてこんな人たちが政治家をやっていられるのだろうか……というため息のみ。脱力しつつ、来たるべき衆院選では、正しいジャッジが下ることを祈りたい。
(水井多賀子)
 
映画役者としては「様々な美談的なエピソード」がある高倉健だが、2013年11月3日、皇居で文化勲章を授与された後の記者会見で「日本人に生まれて本当によかったと、今日思いました」と語っていたが、その日本が現在どんな方向に向かおうとしていることには一切言及ししないままこの世を去った。
 
決しての「晩節を汚す」という批判はしたくはないが、オジサンから見れば、「右手をポケットにいれたまま」歩く広告塔に成り下がった「長嶋茂雄」とダブってしまう。
 
「そして、開いた口がふさがらないのが、安倍政権=自民党のご都合主義だ。自分たちの利益になるときは自ら偏向報道を仕掛けているくせに、都合が悪くなると偏向だと大声で批判を始める──。こんなことを許していたら、日本に「報道の自由」なんてなくなってしまうのではないか、と空恐ろしくなるが、そんな恐怖を抱いているのは少数派なのだろうか。」
 
と、常日頃安倍政権批判を続けている野尻民夫は、安倍政権を徹底批判していた菅原文太の訃報番組に関して、誰もが「おや?」と思ったことを率直に追及していた。 
 
<日テレとNHKが菅原文太の反戦・脱原発発言を自主規制で封殺!?>
 2014.12.06 リテラ
20141208sugawarabunta.jpg 高倉健と菅原文太。相次いでこの世を去った二人の映画スターが自分の死を伝えるテレビニュ―スを見ていたら、いったいどんな感想を抱いただろう。もしかすると健さんは自分のイメージが守られたことに安堵したかもしれない。だが、文太兄ぃのほうは対照的に、相当な不満を感じたのではないか。
 なぜなら、多くのテレビ局が故人のプロフィールについて自主規制をかけ、彼のもっとも伝えたいことを伝えなかったからだ。
 菅原文太といえば、後年は俳優というより、むしろ市民運動に精力的に取り組んでいた。メインテーマは反戦、憲法改正阻止、反原発。集団的自衛権や特定秘密保護法、原発再稼働にもきっぱりと反対の姿勢を見せ、安倍政権を徹底批判していた。その情熱は、死の1ヶ月前に病身をおして沖縄県知事選の翁長候補(新知事)の総決起集会にかけつけ、演説で戦争反対を語ったことからもうかがいしれる。
 ところが訃報当日、こうした姿勢をきちんと伝えたのは『報道ステーション』(テレビ朝日系)と『NEWS23』(TBS系)のみだった。フジ系の『ニュースJAPAN』は夫人のコメントを紹介して、反戦への思いは伝えたものの、脱原発や集団的自衛権反対など、具体的な問題にはふみこまなかった。
 さらに、日本テレビの『NEWS ZERO』にいたっては、映画俳優としての功績を紹介しただけで、政治的な発言について一切紹介なし。最後にキャスターの村尾信尚が「晩年、社会に対して発言し続けた」と語っただけだった。
 また、NHKは沖縄県知事選での演説を一部流して、社会活動に関心をもっていたことはふれたものの、なぜか夫人のコメントを一部割愛・編集していた。
 実際の夫人のコメントは以下のようなものだった。
〈七年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」の心境で日々を過ごしてきたと察しております。
 「落花は枝に還らず」と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。一つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒の種は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の一人となった今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。
 恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます。〉
 ところが、NHKはこのコメントから「無農薬有機農業を広める」というくだりと「日本が再び戦争しないよう声を上げる」というくだりを丸々カットし、以下のように縮めて放映したのだ。
〈「落花は枝に還らず」と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。〉
 これでは、どんな種を蒔き、何を願ったのか、まったくわからない。いやそれどころか、「これら」が「落花は枝に還らず」という言葉をさしているように解釈されてしまう。少し前、川内原発再稼働の報道をめぐって、原子力規制委員会の田中正一委員長の発言を編集した『報道ステーション』がBPOの審議対象になったが、もし、あれがBPO入りするなら、このNHKの菅原夫人コメント編集も明らかにBPOの対象だろう。
 いったいなぜこういうことが起きてしまったのか。
「例の自民党からの通達の影響です。公示期間中なので、選挙の争点に関わるような政治的な主張を取り上げると、後で何を言われるかわからないと、各局、びびってしまったんでしょう。ただ、日テレの場合はそれを利用した感じもしますね。読売はグループをあげて、安倍首相を応援していますから、通達を大義名分にして、自民党に不利になるような報道をやめさせたということでしょう」(民放関係者)
 しかも、この自主規制は翌日のワイドショーをみると、さらにひどいことになっていた。日本テレビ系の『スッキリ!!』や『情報ライブ ミヤネ屋!』が一切触れないのは予想していたが、TBS系の『ひるおび!』でも映画俳優としての足跡のみを特集し、政治活動については全く報道しなかったのだ。
「前日の夜に『NEWS23』と『報ステ』が『菅原文太の死を政治利用している』『反戦プロパガンダだ』と大炎上したんです。抗議も殺到したらしい。それでTBSはビビったのかもしれません」(前出・民放関係者)
 驚いたことに、テレビの世界では「護憲」「反戦」がタブーになっているらしい。いっておくが現時点では日本国憲法が日本の最高法規であり、戦争に反対するというのは大多数の国民の願いでもある。ところが、それを軽視することがタブーになるならまだしも、逆に尊重することがタブーになってしまっているのである。
 おそらく、こうした状況に一番、無念な思いをしているのは当の菅原だろう。強いものにすり寄ることしかしないこの国のヘタレマスコミによって、命をすり減らしながら叫んだ言葉が葬り去られてしまったのだから。
 だったら、その無念の何百分の一でも晴らすために、最後に菅原が雑誌の対談やインタビューで語った発言を紹介しておこう。
憲法は変えたらダメだと思っている。戦後68年間、日本がどこの国とも戦争をしないで経済を発展してこれたのは。憲法九条のおかげだよ。九条は世界に誇れる日本だけが持っている宝ですよ。」(カタログハウス「通販生活」)
戦争を知らないバカどもが『軍備をぴっちり整えなくちゃダメだ』とか言いはじめている。そういう国情って、まったく危ういですよね。それを防ぐためにはやっぱり、筋金入りの反戦家が増えてこないといけないし、それが大きな力になると思うんです。」(小学館「本の窓」2012年9・10月号)
安倍さんの本当の狙いも集団的自衛権というより、その上の憲法を変えることにあるのかと思うのだけど(中略)拳を振り上げ、憲法改正を煽りたてる人たちは、いざとなったとき戦場には行かない人たちじゃないですか。
 出て行くのは無辜の民衆だけで、その結果、沖縄戦で20万人。広島と長崎で30万人、戦地では何百万人とも言われる有為の青年たちが命を落とした。それを繰り返すのではあまりに情けない。
」(「本の窓」2013年6月号)
安倍首相が『日本人は中国で何も悪いことをしていない』というようなことを言ってるんだから。(中略)日本はドイツと違ってすぐに過去を忘れて、ニワカ民主主義者が反省もなく生まれて、戦後ずっと来てしまったじゃないですか。上がそうだから、若い連中まで『虐殺はなかった』なんて言ってる。なぜ謝罪をしないのだろうか?」(「本の窓」2013年7月号)
まさに戦争を知らない安倍、麻生、石破の内閣トリオは異様な顔ぶれだね。この異様さに、国民も、マスコミも、もっと敏感になってほしいよ」(「本の窓」2013年12月号)
平和憲法によって国民の生命を守ってきた日本はいま、道を誤るかどうかの瀬戸際にあるのです。真珠湾攻撃に猛進したころと大差ありません。」(「日刊ゲンダイ」2013年8月29日号)
 おそらく、これから先、日本は菅原が危惧した方向にどんどん向かっていくだろう。国民がそれに抗することができるかどうかはわからないが、少なくとも菅原文太という俳優が最後まで警鐘を鳴らし続けたことは心に刻んでおきたい
(野尻民夫)
 
日本には昔から様々な「タブー」が存在していた。 
 
それなりに歴史的にも意味があるものであったが、「テレビの世界では『護憲』『反戦』がタブーになっているらしい」なんていう世の中になってしまっては、まさに「安倍の日本」ならぬ、国民の願いとは「アベコベの日本」になってしまうのではないだろうか、とオジサンは思う。 

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2014年12月07日

寒さにも負けず、ダメなものはダメ 秘密保護法

12月6日、強行採決から1年「『秘密保護法』施行するな!12.6大集会」に参加するため、昼前には家を出て日比谷公園に入ると、色づいた銀杏の木が出迎えてくれた。
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噴水広場の人だかりが気になり覗いてみたら、こんなイベントが開催中であった。
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周囲を見渡すと食欲がそそられる店が並んでいた。
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空腹を抱えた善良な市民たちは、景気には関係なく割高な飲食物に群がってしまうようだ。
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オジサンも一瞬、我を忘れて生ビール片手に串焼きを貪る我が身を想像してしまったが、持参した握り飯を食って、そこから目と鼻の先の野外音楽堂に入った。
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集会のオープニングは、毎度おなじみのカンカラ三線で世相を鋭く歌で批判している岡大介が、今回はいきなり大正時代に日本語歌詞が作られた「インターナショナル」を歌い出し、思わずつられて歌いだす半世紀前は学生だった御仁が多かった。
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1年前の秘密保護法成立以降、精力的に全国を回っていた、海渡雄一弁護士が主催者を代表して挨拶に立った。
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特定秘密保護法により最も危機感を抱いているマスメディアからは、新聞労連の新崎盛吾委員長が、すでに取材者に対する様々な制限が生じているとのアピールがあった。
 
選挙期間中なので国会議員はメッセージのみであったが、唯一の議員発言は共産党の吉良よし子参議院議員だったか、弁護士の発言に比べると聴衆を前にした豊富(?)な演説経験からか一段とボルテージが上がった内容だった。 
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ゲスト発言は、最近は引っ張りだこ状態の青井未帆・学習院大学大学院教授。
 
最初は古色蒼然たる秘密保護法の文面が最近は少々マイルドになったのは、「私たち市民の声力であり、これを大きくして抑止力にしていきましょう」と話していた。
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協賛団体からは、10月25日に渋谷で2000人のデモを行った「特定秘密法に反対する学生有志の会・SASPL」の奥田愛基青年が、「若者は声を出さなきゃだめだ。自分で考え、自分の言葉で語ることが必要。権利を主張し、行使することが民主主義」と話し、施行前日の9日と施行日の10日に声を上げようと呼びかけていた。
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彼は自分の祖父母から戦争体験を聞いているらしいのだが、「正直、戦争を知らないボクらに戦争反対と言ってもわからないが、少なくとも今日まで平和でいられたのは皆さんのお蔭です」と会場の自分の親世代の参加者に対してリスペクトの意を表すという、大人の気持ちを掴む術を身に着けていた。
 
ほとんど日が差さず時折冷たい風が吹き抜ける会場だったが、しっかりと防寒対策をした老々男女が頑張っていた。
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「秘密法反対ネット/秘密保護法を考える市民の会」の杉原浩司さんは、施行日の12月10日の官邸前抗議行動への参加を熱っぽく呼びかけていた。 
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最後に上田佐紀子(東京都町田市 VAWW RAC)さんが下記の集会宣言文を朗読し採択された。
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そして短時間ではあったが鍛冶橋までのデモ行進を行って午後の4時過ぎには解散したが、特に今年は寒さが身に堪える、と感じる年齢になりつつあるのかなあ、と思いつつ家路についた。
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2014年12月06日

秘密保護法を施行するな!

「あれから〇年」というフレーズは、近年では2011年の東日本大震災や東京電力の福島第一原発での「原発震災」以降、よく使われてきた。
 
それは、たとえ時間が経過してもその事実は風化させてはならない、という気持ちが込められている。 
 
1年前の12月6日、国会議事堂周辺は深夜まで1万人を遥かに超える市民の抗議の声が響き渡っていた。

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抗議行動が終わるころには日付が変わっていた。 
 
圧倒的な数の力での強行採決により成立した「特定秘密保護法」。
 
「あれから1年」が経とうとしている。
 
昨日の5日には作家の大江健三郎が東京新聞の「秘密保護法 言わねばならないこと」シリーズでこう語っていた。  
 
政府が言う「積極的平和主義」は、憲法九条への本質的な挑戦だ。米国の戦争の一部を担う立場に変えていこうとするために「積極的平和主義」という言葉をつくった。だから、何よりも特定秘密保護法が必要になる。
 集団的自衛権を行使できることを日本の態度とするなら、米国が起こしうる軍事行動に踏みとどまる建前を失う。どういう戦闘が行われるか、戦況はどうなるか。米軍と自衛隊のやりとりは何より秘密でなければならない。秘密保護法を一番要求しているのは米国だろう。
 
霞が関では警察官僚が中心となって積極的に推し進めてきた「特定秘密保護法」が来週には施行されてしまう。
 
<秘密法 懸念残したまま1年 10日に施行>
 2014年12月6日 07時11分 東京新聞
20141206himituhogohoukenen.jpg 国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は6日、成立から1年を迎える。安倍政権は「適正な運用を確保する」として成立後、法律を動かすルールとなる運用基準づくりや政府内に置く監視機関の準備を進めてきたが、法律の本質は変わらない。政府の意のままに秘密の範囲が広がり、国民に必要な情報が永久に秘密にされ、市民や記者に厳罰が科される可能性があるという「3つの懸念」を抱えたまま、10日に施行される。 (金杉貴雄)
 特定秘密の対象は「防衛」「外交」「特定有害活動(スパイなど)の防止」「テロの防止」の四分野。閣僚ら各行政機関の長が「漏えいが国の安全保障に著しい支障を与える恐れがあるもの」を指定するとしている。何が著しい支障なのかを判断するのは政府の側で、範囲が際限なく広がっていくとの懸念につながっている。
 秘密の指定期間は5年以内で、何回でも更新が可能。原則で30年までとなっているが、内閣が承認すれば60年まで延ばせる。「外国政府との交渉に不利益を及ぼす恐れのある情報」など7項目の「例外」に該当すると判断すれば、さらに延長できる。例外に当たるかどうかも政府が決めることになる。
 秘密が漏れた場合の罰則は、公務員ら漏らした側は最高懲役10年。さまざまな市民団体のメンバーや研究者、報道関係者ら秘密を知ろうとした側は、そそのかしたり、あおりたてたり、共謀した場合は最高懲役5年だ。何が「そそのかし」「あおりたて」に当たるかの判断は捜査機関の裁量に委ねられる。
 さまざまな懸念を受け、政府は昨年の法成立後に「チェック機能を含め、しっかり制度設計する」と強調。学者や弁護士ら有識者の「情報保全諮問会議」を設置し、運用基準と監視機関のあり方を議論してきた。だが、10月に閣議決定された運用基準と監視機関の内容では、懸念は解消されなかった。
 運用基準は、指定の4分野を55項目に細分化。「自衛隊の訓練、演習」「自衛隊の潜水艦や航空機、誘導武器の性能」などを挙げ、政府は指定範囲を縛ったと説明するが「安全保障に関する重要なもの」など、幅広く解釈できる項目も盛り込まれている。
 監視機関も実効性は疑問。秘密指定が適切かをチェックするため内閣府に置く「独立公文書管理監」は、ポストは省庁なら局長の下の審議官級。秘密を指定する閣僚より立場は弱く、秘密を強制的に提出させる権限もない。もう一つの首相を補佐する内閣官房の「内閣保全監視委員会」は次官級の官僚たちがメンバー。ともに身内の組織だ。
 永久に秘密が指定されかねない仕組みも、そのまま残った。市民に厳罰が科される可能性には、政府は「あり得ない」と繰り返すだけで、歯止めとなる対策は打っていない。
 
自民党の圧力で総選挙の争点は「経済問題」に絞られ、民放テレビ局では選挙関連の特集報道が全く放映されないという異常事態の中で、「稀代の悪法」と呼ばれたこの法律の施行に反対の声を挙げるため、これから日比谷野外音楽堂に出発します。
 
強行採決から1年「秘密保護法」施行するな!12・6大集会
○とき 12月6日(土) 13時50分開始〜15時30分集会(13時30分開場) 16時銀座デモ
○ところ 日比谷野外音楽堂  
○共催 「秘密保護法」廃止へ!実行委員会  秘密法に反対する全国ネットワーク
○集会内容
★岡大介さん( カンカラ三線)
★主催者挨拶 海渡雄一さん(弁護士)
★アピール 新崎盛吾さん(新聞労連委員長)
★政党・議員から 
★連帯の挨拶  大迫唯志さん(日本弁護士連合会副会長)
★ゲストから発言 青井未帆さん(学習院大学大学院法務研究科教授)
★協賛団体からの発言  
特定秘密保護法に反対する学生有志の会
戦争をさせない1000人委員会
解釈で憲法9条壊すな!実行委員会 
憲法共同センター
秘密保護法対策弁護団
★全国ネットワーク参加団体から
■協賛 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)・特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL) ・戦争をさせない1000 人委員会 ・解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会・憲法共同センター ・日本民主法律家協会 ・青年法律家協会弁護士学者合同部会 ・秘密保護法対策弁護団 ・社会文化法律センター 
■主催・連絡先
新聞労連 03-5842-2201
平和フォーラム 03-5289-8222
5・3 憲法集会実行委員会(憲法会議 03-3261-9007/ 許すな! 憲法改悪・市民連絡会 03-3221-4668)
秘密法に反対する学者・研究者連絡会
秘密法反対ネット(盗聴法に反対する市民連絡会 090-2669-4219/ 日本国民救援会 03-5842-5842) 
 
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2014年12月05日

受け皿なき選挙の行く末は奈落の底か!?

先日の「大手メディア調査では大勢が判明? そして普天間はグアムへ」でつぶやいた衆院選挙情勢は、多くの国民の期待を裏切る(?)結果になりつつある。
 
政府広報紙は「与党引き締め、野党は巻き返し狙う…衆院選」と圧勝報道に浮かれる自民党に対して、引き締めろとアドバイスしてたり、ゴロツキメディアは、「序盤情勢『自民300議席超』3つのワケ」は、対抗すべく野党民主党が、「中途半端な維新との候補者調整」をしたり、そもそも「地方組織が脆弱」であり有権者に有効な「経済対策」を示さないからだと、ご丁寧な分析をする始末である。
 
安倍晋三首相の天敵の朝日新聞は、
■野党連携、効果見えず
■自民も驚き、緩み警戒 首相「油断した方が必ず負ける」
といった見出しをつけながら、4日の他紙の朝刊の見出しを列挙するという、極めて官邸好みの「公平・中立」報道姿勢を見せていた。 
  
<「自民300」予測の衝撃 民主「郵政のような熱気ないのに」 衆院選> 
 2014年12月5日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 朝日新聞などの全国紙が4日付朝刊で、衆院選の序盤情勢調査を踏まえて自公圧勝の勢いを報じ、野党に衝撃が走った。特に民主党、維新の党は選挙協力が機能せず、政策のアピールを含めた選挙戦略を立て直そうとしている。一方、議席減も予想していた自民党は勢いづき、民主党首脳の選挙区を中心に攻め込むなど、手を緩める様子はない。
 ■野党連携、効果見えず
 新聞各社のホームページに選挙戦序盤の情勢がアップされ始めた3日夜。民主党本部に置かれた選挙対策本部は「お通夜のよう」(出席者の一人)だった。
 「衝撃的な数字だ」「郵政解散のような熱気が自民党にないのになぜだ」――。こんな声が飛びかった。
 党内には公示前から「有権者は『民主党はどうしたいのか』と戸惑っている」(党関係者)と、政権との対立軸を示せていないとの危機感があった。解散後、独自色を出そうと「子どもが生まれると50万円支給」という子育て支援策の案も浮上したが、妙案のないまま選挙戦に突入した。
 「まだ半数近くの有権者が態度を決めかねている」。海江田万里代表は4日、候補者に檄文(げきぶん)を送り、鼓舞した。党幹部の一人は「天下り規制など、民主党政権時代の実績を強調する」と語り、街頭演説が「アベノミクス批判」だけにならないよう戦術を切り替える方針だ。
 公示前に駆け込みで実現した野党間の選挙協力も効果が出ていない。
 2、3日の朝日新聞の情勢調査の対象選挙区のうち「自民VS.民主VS.共産」の対決構図となった選挙区で、民主候補への維新支持層の支持は平均6割止まり。自民候補への支持が3割もあった。「自民VS.維新VS.共産」でも、維新候補への民主支持層の支持は5割だ。
 野党候補の乱立で共倒れした2012年衆院選の反省から、今回は共産党を除く野党が190超の選挙区で候補者を一本化した。だが、民主と維新は互いを支援する体制がとれず、むしろ相手を批判するほどだ。
 「民主は反対ばかりだからダメだ。どう日本経済を復活させるのか、民主には何の案もない」。維新の橋下徹代表(大阪市長)は4日、福岡県新宮町での演説で厳しく批判した。こうした現実に、朝日新聞が情勢調査と同時実施した世論調査では「自民党に対抗できる政党として期待できる党」について「特にない」が41%を占め、民主党は20%、維新の党は8%にとどまった。
 ■自民も驚き、緩み警戒 首相「油断した方が必ず負ける」
 自民党内にも驚きの声があがった。2年前の衆院選で大勝しただけに「必ず減る選挙だ」(党幹部)との見方があり、党総裁の安倍晋三首相も勝敗ラインについて「自公で過半数」と予防線を張ったほどだったからだ。
 党幹部は圧勝ムードによる緩みを引き締めようと躍起だ。谷垣禎一幹事長と茂木敏充選挙対策委員長は4日、連名で全候補者に「厳しい選挙戦であることに変わりはない。候補者本人の気の緩みが、最終的には有権者にも必ず伝わる」などとする緊急通達を出した。首相も自らのフェイスブックに「油断した方が必ず負ける」と書き込んだ。
 党内には公示前、解散の理由がわかりにくいとの批判や、アベノミクスの恩恵が地方や中小企業に波及していないとされることへの不安もあった。
 しかし、自民単独で300議席を超えるとの分析に、期待感は依然高いと判断。首相の演説も、公示日はアベノミクスの割合が約4割だったが、この日はほぼ一色に染まった。官邸幹部は「前回衆院選で維新など『第三極』に流れた無党派層は自民に来る」とみる。
 自信を深める自民は、民主の海江田代表や枝野幸男幹事長らの選挙区のほか、維新の発祥の地・大阪に党幹部を集中的に投入。野党の中枢に打撃を与えようと強気の戦略を描く。
 ただ、朝日新聞の最近の世論調査では安倍内閣の支持率は40%前後で横ばいだ。閣僚の一人は「有権者は『自民がましだ』というだけで、手応えがない」と上滑りを警戒する。
 一方、公明党は複雑だ。山口那津男代表は4日、東京都内での演説で「自民だけ議席が増えて良い政治ができるのか」と訴えた。自民一人勝ちで公明党の発言力が弱まると、憲法改正などの動きが止められなくなるとの懸念があるからだ。
・・・後略・・・
 
選挙の際には、支持政党なしとか投票先を決めあぐんでいる有権者に対しては「意図的なアナウンス」が効果を発揮することがある。
 
自民党支持層内でも、余りにも独り勝ちすれば好ましくない、といった極めて良識派も多く、それが投票行動に現れる場合がある。
 
しかし、野党側が不利な情勢であるということを知っても、自民党に対峙する強力な野党も、また野党に対する追い風もない状態では無党派層が野党候補、それも「中途半端な維新との調整」をした候補者に投票することはまずない。
 
これも2年前に惨敗した民主党が徹底的な総括もせずに、内部矛盾を多く含んだ状態のまま無為に2年間を過ごしてきた結果であるならば当然であろう。  
 
ところで今回の解散の理由は、安倍晋三首相の言葉を借りれば「法律で決められた消費税増税が7−9月期GDP値が予想を大きく下回り、来年10月から増税できなかったことに対して国民の信を問う」ということであったように記憶している。
 
消費税の引き上げ自体を多くの国民は反対していた経緯(2012年12月の総選挙)からすれば、増税見送りは全く解散の理由でないことは歴然としており、初めから「解散時期のタイミング」とその口実を必要としていたことから、「7−9月期GDP速報値を低めに出した」という見方もあながち間違ってはいないようだ。
 
<GDPも上方修正か 恐るべきインチキ官製相場が始まった>
 2014年12月3日 日刊ゲンダイ
 「いよいよ大官製相場が始まった」――浮かれる兜町関係者が大勢いる。
20141205kanseimoney.jpg  
 衆院選が公示された2日の平均株価の終値は前日比73円12銭高の1万7663円22銭。3日も続伸し、前日比57円高の1万7720円で引けて今年最高値をまた更新した。リーマン・ショック前の07年7月以来、ほぼ7年4カ月ぶりの高値水準だ。
 もちろん、選挙を意識した官製マネーが入っているのだろうが、“仕掛け”はそれだけじゃない。選挙期間中の8日に内閣府が公表する7−9月期GDP改定値が、上方修正される見通しなのである。
 今月1日に出そろった民間シンクタンク13社の平均予測値は、物価変動の影響を除いた実質が前期比年率換算で0.5%減だった。この予測通りならば、1.6%減と想定外の大幅マイナス成長となった政府の速報値は大幅改善されることになる。株価は上昇し、これがまた安倍自民の追い風になるという展開だ。
 「先月の“GDPショック”で株価は一時暴落しました。これで安倍内閣の支持率も下がったのですが、選挙期間中の8日に、上方修正どころか、民間予測よりいい数字が出れば、一気に株価に弾みがつきます。1万9000円をうかがうような展開になれば、安倍自民にとって、有権者にアピールする好材料になる。願ったりかなったりでしょう。あまりに出来過ぎなので、最初からそれを狙って速報値を低めに出したんじゃないか、なんてうがった見方をする市場関係者もいるぐらいです」(経済ジャーナリスト・岩波拓哉氏)
 元国税庁で、中央大名誉教授の富岡幸雄氏(税務会計学)もこう言っていた。
「官僚だって人の子。上司である安倍政権の顔色をうかがいながら数字をいじるのは、役人の“常識”です。政権与党に都合がよければ、GDPの速報値を低くし、改定値で上げるぐらいは平気でやります」
 安倍首相が昨年秋に消費税8%を決めた時もそうだった。同年4−6月期のGDPが、2.6%から3.8%に上方修正されたのだ。景気回復が演出されたが、増税が決定してから発表された確定値は1.1%と半分以下に。この政権はこういうことを平気でやるのだ。
 株価が上がっても、庶民の生活はアップアップ。厚労省が2日に発表した10月の1人当たりの給与総額は26万7935円。物価の影響を加味した実質賃金は、前年同月比で2.8%減となり、16カ月連続で減っている。官製相場はワナであることを有権者は見抜くことだ。
 
上記の記事はいつもの匿名記者ではなく高野孟の署名記事なので、それなりに説得力があり、それを裏付ける記事もある。 
 
<12月8日発表のGDP改定値は上方修正の見込み。ただ全体的な景気動向は変わらず>
 2014年12月3日 ニュースの教科書
 財務省は2014年12月1日、7〜9月期の法人企業統計を発表した。ソフトウエアを除く全産業の設備投資額(季節調整済)は前期比プラス3.1%となった。法人企業統計の結果は7〜9月期のGDP(国内総生産)の改定値に反映されるので、数値は上方修正される可能性が高くなってきた。
 11月17日に発表された7〜9月期のGDP速報値は、物価の影響を除いた実質でマイナス1.6%(年率換算)となり、市場には大きな衝撃が走った。これによって消費増税の先送りが決定となり、解散総選挙の争点はアベノミクスそのものへと変質することになった。
 このところ個人消費が低迷しており、成長が鈍化しているのは間違いない。ただ、今回のGDPでマイナス要因が大きかったのは、在庫調整と設備投資である(在庫については寄与度でマイナス0.6%、整備投資については前期比でマイナス0.2%であった)。
 在庫には製品在庫、仕掛品、原材料などがある。速報値の段階において、製品在庫については品目ごとのデータが使用されるが、仕掛品や原材料については一定の推計が行われる。また設備投資についても、需要側の数字が分からないので、工業製品の出荷指標など供給側から推定されている。
 12月8日に公表予定の改定値では、需要側の統計である法人企業統計の結果が数字に反映されることになる。法人企業統計においても、在庫調整が進んでいることが確認されており、この部分については大きな変化はない可能性が高い。
 設備投資については、プラス3.1%という結果が出ているので、改定値は上方修正される可能性が高い。ただ、法人企業統計の設備投資はサンプル調査であり、実際にGDPに適用するためには、サンプル調整やリース取引分の除外作業を行う必要がある。最終的な数値がどうなるのかは、最終的なGDPの公表を待たないと何ともいえない。民間エコノミストの予想にもバラツキがあるようだ。
 ただマイナス成長に対する寄与度という意味では、在庫の部分が大きく、設備投資が上方修正されたとしても、大幅なプラス成長にはならないだろう。最終的には、マイナス成長のままか、横ばいといった水準に落ち着く可能性が高い。
 もしそうであれば、本来、反動で大幅上昇するはずだった数値が低迷しているという状態に変わりはなく、景気全般に対する解釈は変化しないと考えてよいだろう。
 
「官僚だって人の子。上司である安倍政権の顔色をうかがいながら数字をいじるのは、役人の“常識”です。政権与党に都合がよければ、GDPの速報値を低くし、改定値で上げるぐらいは平気でやります」
 
こんな官僚が、安倍首相が昨年秋に消費税8%を決めた時は、同年4−6月期のGDPを2.6%から3.8%に上方修正され景気回復が演出し、増税が決定してから発表された確定値は1.1%と半分以下になっていた。
 
今回は全くこの逆の手法で、あえて低い数値を発表し増税を先送りして「民主党殲滅選挙」を断行し、選挙期間中の8日に内閣府が公表する7−9月期GDP改定値が、政府の速報値は大幅改善されることになり株価は上昇し、これがまた安倍自民の追い風になるという展開になればもう行きつく先は見えてくる。
 
橋下不出馬のウラに安倍首相との“密約”か」の中の「安倍に『次の機会』があるかどうかは分からないが、あるとすれば改憲を賭けた総選挙か衆参ダブル。その時に橋下=維新が健在ならば、安倍は公明を切って維新と組むという計算なのだそうだ。」というくだりが実現するとどんなことになるか、おそらくは.改憲の最短スケジュールが実現するのではないだろうか、とオジサンは思う。
 
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2014年12月04日

大手メディア調査では大勢が判明? そして普天間はグアムへ

オジサンの家の電話番号はNTTに「電話帳記載拒否」をしているので、様々なメディアによる電話による世論調査を受けたことはない。
 
しかし善良な市民はそんな拒否はしていないであろうから、周辺の人の中には電話調査を受けた人がいる。
  
2日に公示され翌日には大々的な全国調査が行われた総選挙の投票行動調査の結果が発表されている。
 
早くも「当確」が付いたような「自民 過半数から大幅増も 衆院選序盤情勢」報道ぶりである。
 
与党で軽く過半数を超えているという。
  
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対する野党の各党はどうかと言えば、2年前より微増レベルでとても与党の敵ではない。
 
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選挙では、昔は「浮動票」と呼ばれていた「支持政党なし」と答える「無党派層」の取りこみが野党勝利の決め手となるのだが、今回の総選挙ではそんな力がない野党の実態が早くも露わになっている。
 
<無党派取り込む自民、伸び悩む民主 衆院選・情勢調査>
 2014年12月4日05時33分 朝日新聞DIGITAL
 朝日新聞社が実施した衆院選序盤の情勢調査では、自民が単独で300議席を超える勢いだ。自民は無党派層をまとめ、地盤の地方部に加え、都市部でも優勢の選挙区が多いことが、堅調さを物語っている。一方、共産は議席を増やす勢いだが、民主は伸び悩んでおり、維新などかつての「第三極」に勢いはない。与野党の明暗を分けているのは――。
■自民、比例優勢 都市部も堅調
20141204hireikugisekisuu.jpg 比例区で大きく議席を積み増す勢いの自民。その原動力は無党派層だ。
 自民は政権を失った2009年衆院選で比例区で1881万票、55議席を獲得したが、政権を取り戻した前回12年衆院選でも獲得したのは1662万票、57議席で、議席はほぼ横ばいだった。ところが今回は比例区で20議席近く増える見通しになっている。
 投票態度を明らかにした人でみると、自民支持層の9割弱が比例区投票先は「自民」と答えた。無党派層でも「自民」が41%に達し、最も多い。前回衆院選の調査では無党派層の比例区投票先は自民と維新がほぼ並んでいたが、今回は自民に集中している。その結果、自民は大勝した05年の郵政選挙の比例区で獲得した77議席に迫る勢いだ。
20141204mutouhasouyosoku.jpg 小選挙区でも優位に立つ選挙区が多く、堅調な戦いぶりをしていることが自民の勢いを下支えしている。特に伝統的に地盤としてきた北陸、中・四国、九州だけでなく、都市部の選挙区でも議席を維持する見通しになっている。
 今回、朝日新聞社が情勢調査を実施した150選挙区を都市規模に応じて「都市型」50、「中間型」50、「地方型」50に分類したところ、自民は「地方型」の大半の選挙区でリードしているだけでなく、「都市型」でも7割近くの選挙区を獲得する勢いだ。
20141204tosikibobetu.jpg 
 この「都市型」の50選挙区は、政権交代が起きた09年衆院選は民主が44議席を獲得し、自公が政権に復帰した前回12年衆院選では自民が36議席、当時の維新が7議席を獲得。そのときどきの「風」の影響を受けやすい選挙区だ。ところが今回、野党に風が吹いている気配はなく、自民が前回なみの議席を維持する見通しになっている。
 特に、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡など9都府県で、今回調査対象に含まれる68選挙区をみても、自民は優位や、競り合っている選挙区が多く、大幅に議席を減らすことはなさそうだ。この68選挙区は09年衆院選では民主が59議席を獲得したが、前回は自民48勝と巻き返した。選挙の度に大きく振れてきた選挙区でも今回、揺り戻しは起きそうにない。
 自民の勢いの象徴が、前回自民が議席を取れなかった東京15区と大阪13区だ。東京15区では前回、みんなの党(当時)の柿沢未途氏に敗れた秋元司氏が今回はややリード。大阪13区でも自民新顔の宗清皇一氏が、前回議席を獲得した次世代の西野弘一氏をリードしている。
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 また、情勢調査に合わせて実施した世論調査で、この2年間の安倍晋三首相の経済政策が成功か失敗か尋ねたところ、「失敗だ」が34%で「成功だ」は28%だった。比例区投票先をみると、「成功だ」と答えた人の69%が自民で、「失敗だ」と回答した人も民主31%や自民27%と分散。安倍首相の経済政策に批判的な民主や共産などが必ずしも批判票の受け皿になっていないことも、自民の議席増につながりそうだ。
■民主、上積みも伸び悩み 「第三極」は苦戦
 「風が吹かない」選挙となり、野党の中でも明暗が際だちつつある。
 民主は政権交代を実現した2009年衆院選の小選挙区で300選挙区中221議席を獲得したが、前回12年衆院選は27議席に激減した。今回はそこから10議席前後上積みする情勢だ。特に、かつての地盤で議席回復の兆しがみえる。
 自民、公明両党が圧勝した05年衆院選でも民主が勝ち越し「民主王国」と呼ばれた北海道。12年衆院選で民主は12選挙区すべての議席を失ったが、鈴木宗男氏が率いる新党大地と連携して選挙戦に臨む今回、北海道3区で優位に立ち、議席奪還の可能性が出てきた。
 同様に09年衆院選で全15選挙区を独占し、民主が地盤にしてきた愛知県。前回は2選挙区しか議席を守れなかったが、今回は愛知2区、11区に加えて5区でも優位に立ち、議席増の可能性が出てきた。
 ただ、全体としてはかつての勢いを取り戻せておらず、目標の100議席には及ばない情勢だ。東京1区の海江田万里代表がやや苦戦しているだけでなく、埼玉5区の枝野幸男幹事長も接戦で、都市部で議席を大きく上積みする勢いはない。
 比例区でも議席を増やして自民に次ぐ第2党の地位を取り戻す見通しだが、09年衆院選の比例区で獲得した87議席のピーク時には遠く及ばない見通しだ。
 民主が伸び悩んでいるのは、候補者を十分擁立できなかったことも影響していそうだ。前回衆院選では民主や第三極政党の候補が乱立し、自民が大勝した反省から、民主は維新や生活などと候補者の「すみ分け」を進め、民主が小選挙区で候補者を立てたのは295選挙区中178選挙区。投票先を挙げた人をみてみると、民主候補がいない選挙区で比例区投票先は「民主」と答えた人はわずか13%。民主候補がいる選挙区の「民主」(21%)よりも少なく、候補者不在で選挙運動が浸透していない可能性もある。
 自民でも民主でもない第三極として、前回ブームに乗った政党は今回、苦戦を強いられている。
 維新は、日本維新の会として戦った12年衆院選の小選挙区で14議席、比例区で40議席を獲得したが、今回は小選挙区で議席を大きく減らしそうだ。特に前回は地盤の大阪府で12勝したが、今回はリードを許している選挙区が多い。前回、維新の松浪健太氏が議席を得た大阪10区は今回、やや苦戦している。維新の松野頼久・国会議員団会長(熊本1区)もやや厳しい。
 日本維新の会から分裂した次世代は小選挙区で公示前の3議席から上積みするのは難しく、比例区では議席を獲得できるか微妙だ。
 こうした中、躍進する可能性があるのが共産だ。特に、無党派層の比例区投票先は9%で、自民、民主、維新に次ぐ4番手につけた。ただ、比例区で20議席を獲得した00年衆院選には及ばなそうだ。
 
昨夜の報道ステーションで、録画版だが「衆院選“最後の党首討論”」で8人の党首が古舘伊知郎の仕切りで争点らしきテーマに応えていた。
 
2時間に及ぶ録画を編集したものなので全体像は分からなかったが、少なくとも安倍晋三首相の独演会にはならず、意識的に野党の党首に時間を割いていた。
   
しかし、残念ながら自信を持って自党の政策と対比させ安倍政権を批判していた共産党の志位委員長が際立っており、うちのオバサンも見終わって「やっぱり今度は共産党に入れなくちゃね」と言っていたほどであった。 
 
皇居の乾通り 再び一般公開 紅葉楽しむ」ため集まっていた5万7000人余りの老々男女が、14日には地元の投票所に一人残らず駆けつけてくれれば少しは投票率が上がることだろう。 
 
いずれにしても、政権選択選挙ではない今回の総選挙だが、別名「弱小野党淘汰」選挙になる可能性が高くなった。
 
ところで、沖縄は県知事選で翁長雄志の圧倒的な勝利の勢いを持続し、すべての選挙区で野党調整が進み統一野党候補者が自民党候補者と対決する構図となっている。 
 
全選挙区を制覇すれば、国会議員、市長、県知事と辺野古移設反対運動がさらに勢いを増すことになる。
 
これが続くと普天間基地の撤去がますます遅れるのだが、日本政府を後押しするかのような、内容が米国で発表された。
 
<在日米軍再編:在沖海兵隊、グアム移転予算執行へ 米議会が凍結解除>
  毎日新聞 2014年12月04日 東京朝刊20141204guamitenimage.jpg
 【ワシントン西田進一郎】米上下両院の軍事委員会は2日、2015会計年度(14年10月-15年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案の合意内容を発表した。在沖縄海兵隊のグアム移転費について、これまで続いてきた執行凍結条項を削除することで合意。一方、費用上限を87億2500万ドル(約1兆400億円)とする条項を加えた。グアム移転が進展すれば沖縄の負担が軽減できる。日米両政府は、これと引き換えに米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に対する理解を広げたい考えだ。
 在沖縄海兵隊グアム移転の足かせとなってきた関連予算の執行凍結が全面的に解除されるのを受け、日本の外務省幹部は3日、「これで前に進める。在沖米軍基地全体の再編に向けた前向きな動きだ」と歓迎した。
 日米両政府は在沖縄海兵隊約1万9000人のうち約9000人を国外に移転する計画で、うち4000人がグアムに移転する予定。移転費用の総額は86億ドルで、日本側は上限28億ドル、米側が残りや追加費用をそれぞれ負担する取り決めだ。
 しかし、米議会では、上院を中心に米軍再編が確実に実施されないのではないかとの懸念が強く、12会計年度以降、グアム移転費は要求額が削除されたり、凍結条項が設けられたりした。日本政府が拠出した資金の執行も大部分が凍結されてきた。上院は15会計年度も凍結条項の維持を主張した。このため、米政府は今夏にグアム移転の工事スケジュールや費用の全体像を示した基本計画(マスタープラン)を提出するなど全面解除を働きかけてきた。
 法案では、米政府の要求通り15会計年度分の移転費5100万ドル(約60億円)を計上。凍結条項は削除する。一方で、上院の懸念に応える形で費用総額の上限を定める規定を設けた。米政府監査院(GAO)が過去に移転費は想定を大きく上回るとの試算を示したこともあり、費用が総額内に収まるかどうかが課題になる。法案は来週中に両院で可決され、大統領が署名して成立する見通しだ。
 また、法案は安倍政権の集団的自衛権の行使容認について「日本がより積極的に地域や世界の平和と安全に寄与できるようにするものだ」として歓迎を表明。さらに「米国は、日本と韓国が相互利益の増進や共通の懸念に対処するため安全保障協力を強化することを歓迎する」とも明記した。
 
日米両政府が2012年に合意した計画では、沖縄に駐留する海兵隊の要員9000人を日本国外に分散移転し、うちグアムには4000人を移転させる予定で当初は普天間基地の辺野古移設と一体で進める方針だったが、日本の国内事情からグアム移転を先行して進めることで合意していた。
 
国の歳入不足から消費税を増税させて社会保障費に充てると言っておきながら、「日本政府が拠出した資金の執行も大部分が凍結されてきた」という約3000億円もの金が使われずに眠らせていたのである。
 
そもそも在沖縄海兵隊は周知のとおり日本国土防衛のためではなく、米国の海外侵略のための「殴り込み隊」である。
 
日本にとっては全く不要な物であり、普天間基地と一緒にグアムに移転するように日米政府に働きかけていくことが、10日に新知事に就任する翁長雄志の最初の仕事ではないだろうか、とオジサンは思う。

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2014年12月03日

利権まみれ?国立競技場の「解体」と「建設」

昨日総選挙が公示されたが、国民の関心度合いの温度差は大きいようである。
 
「打倒!安倍内閣」と叫んでいた反安倍政権の多くの国民は、願ってもないチャンスとばかりに、「安倍No!」とボルテージは上がる。
 
しかし、2児の母親であるオジサンの娘は昨日「衆議院総選挙・投票所入場整理券」が郵送されたにもかかわらず、「今度、選挙があるの?」と聞いてくる始末であった。
 
毎日、夫の出勤と7歳の長女の登校を見送り、その後は2歳の長男のお守りをしながら家事をやっている平均的な専業主婦なのだが、新聞もテレビのニュースも余り見てはいないらしい。
  
政治ブロガーの中には「【政治】2014年衆院選予想ー野党共闘という失敗」とのタイトルで自民党の圧勝を予想していたが、下の調査結果を見ると、自民党候補者の38%が「今の景気はやや悪い」と必ずしもアベノミクス効果が出ていないことを自覚しているようである。

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         朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の共同調査より

これが投票結果にどのように表れるのか、楽しみである。 
 
さて、もう1年以上前から、2020年東京五輪に向けての「新国立競技場」建設に関してオジサンは以下のように断続的につぶやいてきた。 
 
■2013年11月10日「初めから問題多かった新国立競技場」  
■2014年 5月13日「新設ではなく改修がベスト」 
■2014年 5月29日「現国立競技場はチューンナップ出来るのか」 
■2014年 7月9日 「胡散臭さが露呈してきた 新国立競技場問題」 
  
そして10月には「ますます深刻になった新国立競技場建設問題」の中で、こうつぶやいた。 
 
国家的な大きなイベントに伴い、莫大な国家予算が使われ、それに群がるシロアリが炙り出される。
五輪ビジネスはその最たるものなのだが、2020年までには、まだまだ国家予算を食い物にするような出来事がでてくるのではないだろうか。  
2020東京五輪によって自然破壊に繋がる開発計画が中止になることは歓迎するが、「今の日本は、国土強靱化の名の下、大規模な建築物をどんどん造ろうとしている。おかげで人手不足、資材不足が生じ、これを東京に回すことで、東北の復興は決定的に遅れる。安倍晋三首相の言う東京五輪との両立は矛盾している」という人類学者の中沢新一の指摘に耳を傾けるべきではないだろうか。
建設予算が増えるほど発注先の業者は潤うのだが、その利権に群がる政治屋が暗躍することが2020年東京五輪自体をを歪めることになるのではないだろうか。
そしてもはや新国立競技場建設問題は、建築家らの手を大きく離れてしまったのではないだろうか。

 
当初は新国立競技場の採用されたデザイン問題から始まり、その巨大さと景観との戦いがあり、様々なシンポジウムが開かれたりした。
 
日本の建築家の重鎮たちが純粋に技術論を交わす場面もあったが、いつの間にか10月9日には「新競技場建設でも疑惑が 東京五輪は『巨大汚職』の巣窟になる」と、スキャンダラスな記事まで登場した。
 
その間にも粛々と新国立競技場の施工主体となる日本スポーツ振興センター(JSC)は競技場を解体するというスケジュールを進めようとしていたが、それも雲行きが怪しくなり9月11日には「国立解体、さらにずれ込み=内閣府に入札苦情申し立て−東京五輪」という事態になった。 
  
さらに9月30日には「解体工事入札、やり直し=着工は12月にずれ込み−国立競技場」とまでに至り、ずれ込んだ12月2日も解体業者が決まらなかった。  
 
<国立競技場の解体工事入札が3度目も保留に、韓国の平昌を笑えなくなってきたかも>
 2014年12月02日 21時52分 IRORIO
       20141203kokuritukyougijyou.jpg
■12月中の解体開始は困難か 
2日、東京都新宿区にある国立霞ヶ丘陸上競技場、通称「国立競技場」の解体工事における入開札が行われ、業者の決定が保留となったことが分かった。
これは最も低かった入札額が最低基準価格を下回ったことから、業者の施工内容を確認するための作業(低入札価格調査)が必要になったためだ。
確認作業は、早くて1週間程度、長引けば数種間かかる見込みのため、12月半ばにも取り掛かる予定だった解体作業は、さらに遅れる見込みだ。
■不可解な過去の入開札 
当初、5月に大手ゼネコンを対象に入開札を行ったものの、どの企業も予定価格を超過したことから不調に終わった。
対象を解体業者に拡大して7月に行った2回目の入札では、最低価格を提示した「フジムラ」などに、今回と同様の企業調査が行われ、具体的な指摘がないままに失格となり、結果として「関東建設興業」が落札企業となっていた。
しかし期限前に入札資料を開封するなどの不正行為が発覚、参議院予算委員会で官製談合ではないかと問題になったことや、業者から告発を受けた内閣府が、競技場を管轄する日本スポーツ振興センターに指示したことで、3度目の入札が行われることになった。
■遅れる工事日程 
地上5階、地下1階の国立競技場は、のべ約5万1600平方メートルの広さで、解体だけで約1年かかる作業だ。
もちろん新競技場の建設もあり、解体と同時進行で建設工事に取り掛かり、当初の予定では2019年3月に工事を完了するはずだった。
しかし新競技場については、デザイン面や、人手不足や資材の高騰による費用面などの問題も発生しており、予定通りに進むか首を捻りたくなる状況だ。
2018年に韓国の平昌で行われる予定の冬季オリンピック会場も工事の遅れが現実化しているが、どうやら他人事でなくなってきているのかもしれない。
 
独立行政法人日本スポーツ振興センターは「国立霞ヶ丘陸上競技場等とりこわし工事の開札について」というプレスリリースで、こう発表していた。
 
日本スポーツ振興センター(JSC:JAPAN SPORT COUNCIL)が管理する国立霞ヶ丘陸上競技場等のとりこわし工事の調達に関し、本日開札(北工区 10:00 南工区 14:00)を行い、その結果、両工区ともに低入札価格調査を実施することとなりました。
調査後、落札業者が正式決定した後に、事務手続き(契約保証金の入金や契約書の締結)を経てJSCWeb サイトの『調達情報』で落札業者等を公表します。 
 
この時期なってこの体たらくは「解体・新規建設」という計画は実現性がないということである。 
 
何事も当初の計画通りに進まなかったら、謙虚にその計画を見つめ直す勇気が必要である。
 
計画通りに物事を進めることは大切ではあるが、所詮は計画というものは一部の関係者による机上の産物である。
  
計画の実態が明らかになるにつれて利害関係者が増えてきてあらぬ方向に話が進んでしまうのが常である。
 
様々な疑惑と低下し続ける内閣支持率を「リセット」するための解散は「国民不在の解散」なのだが、新国立競技場建設は、このあたりで一旦「リセット」すべきではないだろうか、とオジサンは思う。

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2014年12月02日

総選挙は公示されたが忘れてはならないものがある

選挙前に行われる恒例の党首討論。
 
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各党首がそれぞれボードに直筆で書いた文字がやけに気になった。
 
安倍晋三・自民党総裁は「この道しか無い」と書いたつもりだっただろうが、「無」という漢字を正確に覚えておらず、適当に崩して胡麻化したつもりだったのだが、中学生でもこんな漢字は書かないというほどの酷さだった。 
 
もっとも安倍晋三の「漢字力」に関しては以前から有名であり、ブログ「晴耕雨読」ブログでも国会における所信表明演説原稿に振り仮名がついていることを指摘したり、「安倍晋三氏は達筆もくだけた楷書もつかいこなす。すばらしい。」とオチョクられたりもしているので、いまさら驚くほどではない。
 
対照的に、海江田万里・民主党党首は漢詩に造詣が深く「中学生の時から漢文が好き」だったと言うほどなので、安倍晋三に比べればかなりまともな漢字をかいていたが、その内容には迫力がなかった。
 
吉田忠智・社民党党首は、漢字の線の細さが党の衰退ぶりを如実に表していた。 
 
実際には討論というほどではなく、「わが党はこんな風に戦う」といった一方的な決意表明なのだが、1日午後、8党の党首が日本記者クラブでの党首討論はこんな感じであった。
 
 ■各党首の主張
 自民党・安倍総裁「この道しかない、この確信のもとに、今後、全力でこの道を前に進んでいく」
 民主党・海江田代表「今こそ流れを変える時だと思っています」
 維新の党・江田共同代表「維新の党は身を切る改革の断行です」
 公明党・山口代表「消費税を10%に上げる際には、軽減税率導入を目指します
 次世代の党・平沼党首「日本のためになることだったら私どもは賛成し、ダメなことは断固ダメだと」
 共産党・志位委員長「日本共産党は安倍政権の暴走ストップ
 生活の党・小沢代表「国民の生活が第一という政治理念を掲げて活動してまいりました」
 社民党・吉田党首「平和と福祉はやっぱり社民党しかありません」
 
これらは各党の公約にあるキャッチコピーが前提となっているのは言うまでもない。
 
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与党に対する各党首の主張は下図のように明確に異なってはいた。
 
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2年前の総選挙で民主党が惨敗し、脱原発を掲げた候補が同士討ちになったことを反省してか、それとも弱小政党の生き残りを本気で模索した結果なのか、今度の選挙においての野党調整は数段と向上していることは確かである。
 
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ところで、今回の総選挙の結果にかかわらず、変わりそうもないことがある。
 
例えば、自民党と電力会社との癒着問題である。 
 
<献金:電力関連会社、自民へ3228万円 5社・3年で>
 毎日新聞 2014年12月01日 東京朝刊
 関西、中国、四国、北陸の4電力の関連会社や子会社が福島第1原発事故から昨年までの3年間に、自民党の政治資金団体「国民政治協会」へ、判明しただけで計3228万円を献金していたことがわかった。4電力はいずれも、原発再稼働に向けて安全審査を原子力規制委員会に申請している。電力各社は大幅な電気料金値上げを実施した1974年を機に、公益企業として特定政党への献金は不適切だとして建前上自粛している。
 同協会の2011-13年の政治資金収支報告書によると、原発事故後の献金額は、関連会社では関電の「きんでん」が1300万円で最多。他に中国電の「中電工」、四電の「四電工」、北陸電の「北陸電気工事」が献金を続けていた。子会社では四電の「四電ビジネス」が献金した。
 11年は、東京電力の関連会社「関電工」が福島第1原発事故前後の1月と4月に計680万円、中部電力の子会社「トーエネック」も事故前の1月に600万円をそれぞれ献金した。しかし、12年以降は確認されなかった。
 全国では、07年から子会社に献金自粛を呼びかけている九州電力の例がある。子会社や関連会社の献金について取材に対し、関電は「各社が適否を判断している。関与すべきでない」▽中国電は「コメントする立場にない。献金自粛は呼びかけていない」▽四電と北陸電は「各社の判断。承知(把握)していない」--とそれぞれコメントした。
 一方、4電力は献金については今回確認されなかったが、政治家のパーティー券購入は続けている。理由について、「情報収集」(関電、四電、北陸電)や「儀礼的なつきあい」(中国電)としている。
 政治資金に詳しい上脇博之・神戸学院大大学院教授(憲法学)は「電力会社は表向き献金自粛を言っているだけで、抜け穴があるのが実態だ。自粛を徹底するなら、関連会社の献金やパーティー券購入も自粛しないと意味がない」と指摘している。【関谷俊介】
 
「公益企業として特定政党への献金は不適切だとして建前上自粛している」ため、関連会社や子会社を使っている悪しき習慣は変わっていないし、「311以降も続く電力9社の『ステルス式』献金 2012年までの3年で自民団体に1億4300万円貢ぐ」というのが現実である。
 
そして「アンダーコンロールされている」と言った本人すら全く忘れているであろう福島第一原発大事故による海洋汚染が4年経っても続いている。
 
<海洋汚染、収束せず 福島第一 本紙調査でセシウム検出>
 2014年12月1日 07時03分 東京新聞
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 東京電力福島第一原発至近の海で、本紙は放射能汚染の状況を調べ、専用港の出入り口などで海水に溶けた状態の放射性セシウムを検出した。事故発生当初よりは格段に低い濃度だが、外洋への汚染が続く状況がはっきりした。一方、東電は精度の低い海水測定をしていながら、「検出せず」を強調する。事故当事者としての責任を果たしているのかどうか疑問がある。 (大野孝志、山川剛史)
 本紙は10月20日、地元漁船をチャーターし、独協医科大学の木村真三准教授(放射線衛生学)と合同で原発周辺5カ所の海水と海底土(砂)を採取。後日、同大の高性能のゲルマニウム半導体検出器を使い、それぞれ24時間、8時間かけ計測した。海水はろ過し、ちりなどに付着したセシウムは除去した。
 結果は図の通りで、水、砂とも港の出入り口が最も濃度が高く、ここから拡散していることがうかがえる。注目されるのは、同地点の海水から1リットル当たり1.07ベクレルのセシウムを検出したことだ。「1ベクレルの海水=食品基準の100ベクレルの魚が捕れる可能性」が一つの目安としてあり、決して無視できない汚染といえる。
 東電は原子力規制委員会が定めた基準に沿って海水モニタリングをしているが、日々の公表資料は「検出せず」の記述が並ぶ。計測時間はわずか17分ほどで、1ベクレル前後の汚染はほとんど見逃すような精度しかない。大型魚用の網で小魚を捕ろうとするようなものだ。
 東電の担当者は「国のモニタリング基準に沿っている」と強調する。
 原子力規制委事務局の担当者は「高濃度汚染がないか監視するのが目的。迅速性が求められ、精度が低いとは思わない」としている。
 しかし、かつての高い汚染時なら、精度が低くても捕捉できたが、現在のレベルなら、やり方を変えないと信頼できるデータは出ない。汚染が分からないようにしているのではないかとの疑念を招きかねない。
 地元、相馬双葉漁協の高野一郎・請戸(うけど)支所長は「何度調べても汚染が検出されなければ、私たちも消費者も安心できる。しかし、国や東電がきちんと調べてくれないと、誰も信用できない」と語った。
 木村准教授は「高性能な測定機器を使っても、短時間の測定では、国民や漁業関係者から信頼される結果を得られない。海の汚染は続いており、東電は事故の当事者として、汚染の実態を厳密に調べ、その事実を公表する義務がある」と指摘している。
 
安倍晋三首相は「皆さんの力で2020年東京五輪・パラリンピックが招致できました」と言っていたが、それは国際的な虚言、
 「Some may have concerns about Fukushima. Let me assure you,
 the situation is under control.
  It has never done and will never do any damage to Tokyo」
による所が大きく、世界に不信と誤解を拡散させた責任は本人が一生取り続けなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 19:44| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月01日

安倍首相の御用学者の選挙予想

今日から「師走」。
 
すでに、「先生」と呼ばれた「元国会議員」たちは自分の選挙区で走り回っている。
 
最近子どもの虐待が多いが、こんなChildrenは不要!」の中で、「東京2区の辻清人は厳しいでしょう。前回、敗北した民主の中山義活は、もともと有権者の評判がいい。」と評論家のコメントを紹介したが、その通りで本人は「自民1年生サバイバル 「短命」回避へ、顔売り込み あす公示」と必死である。
 
遂に今年も残り31日、新年までのカウントダウンに入った。
  
もっと若かったころは、新年という「未知の年」に根拠のない期待を持っていたものであった。
 
年末にあちらこちらで耳にする「良いお年を」という常套句。
 
今年はあまり良くなかったが、少なくとも来年は良い年でありますように、という庶民の願いを込めた挨拶でもある。  
 
しかし今回の総選挙は国民にとってすこぶる評判の悪い「師走選挙」となってしまった。
 
そして12月14日の投開票の結果、「来年」はどんな年になるかは容易に予測できてしまうかもしれない。
 
各党の従来のマニフェストとは似て非なる「公約」が出そろい、自民党の公約と野党の距離感が明確になった。
 
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毎日新聞が29、30両日に行った世論調査で、安倍晋三首相が衆院選の勝敗ラインとして言及した「自民、公明両党で過半数」について聞いたところ、自公の与党で過半数をとって政権を維持した方がよいと「思う」と答えた人が52%と半数を超えた。一方で「思わない」も40%に上り、2年間の政権運営に対する有権者の不満も明らかになっているようである。 
 
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さらに毎日新聞が30日、非営利団体・言論NPO(工藤泰志代表)と合同で第2次安倍晋三政権約2年の実績評価をまとめた結果、「経済再生」「財政」など11の政策分野から具体的で検証可能な67項目の政策に関し、通信簿のように5点満点で採点したところ、政策分野別で最高点は、安倍首相が重視する「外交・安保」と「農林水産」で3・2点。逆に「財政」「社会保障」「地方再生」など5項目は最低の2点にとどまった。平均は2・5点で、政権1年時(2013年12月)の前回評価2・7点からわずかに下げた。 
 
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これらの各種調査からなんとなく安倍政権への悪評価によって12月14日の投票結果に期待してしまう。
 
しかしネット上の政治ブロガーたちはかなり悲観的な見方が多い。
 
国際政治経済情報誌「インサイドライン」編集長の歳川隆雄は週刊誌記者出身だが、安倍内閣の御用学者との評価が高い。
 
そもそも「インサイドライン」とは、まつげが生えている部分よりさらに内側(まつげと眼球の間)の粘膜部分に入れるアイラインのことらしい。
 
そんな紛らわしい名前の「インサイドライン」のオフィシャルサイトによると、
 
「インサイドライン」とは、日本の政治、経済のインサイド(内幕)情報だけでなく東アジア(中国・台湾、朝鮮半島)、ロシア、米国に関するインサイド情報を発信する日本唯一のニュースレター(情報誌であり、 本誌の読者は主要官公庁(ex.財務、経済産業、外務省、警察、防衛庁)、首相官邸、企業の広報・調査部、シンクタンク、ジャーナリスト、外国の大使館など謂わば“情報のセミプロ”です。

 ということなので、首相官邸も重要な読者のため、安倍晋三が喜びそうな記事を書くのは当然なのかもしれない。
 
その御用学者が2週間前の土曜日には、現代ビジネス「ニュースの深層」にこんな記事を載せていた。
 
衆院選で99%安倍政権は信任される!新たな女性閣僚二人を予測する
・・・前略・・・
強烈な安倍政権批判を展開するブロック紙で稀有の存在である『東京』は21日付朝刊一面トップにヨコ大見出し「安倍政治を問う」を掲げている。現有295議席の自民党が今総選挙で50〜60議席減の「大敗」を喫すると読んでいるのだろうか。
筆者は、総選挙後の『毎日』と『東京』の総括・解説報道を心配する。何故ならば、現時点で予測すれば、民主党(海江田万里代表)と共産党(志位和夫委員長)は確実に議席を増やすが、みんなの党(浅尾慶一郎前代表)は解党し、生活の党(小沢一郎代表)は分裂した上に維新の党(橋下徹・江田憲司共同代表)、次世代の党(平沼赳夫党首)、社民党(吉田忠智党首)は軒並み議席を減らす。公明党(山口那津男代表)は横バイ。
みんなの党の浅尾前代表、生活の党の鈴木克昌前副代表らが合流するが、民主党は小選挙区全区に候補者を擁立できる状況にない。現有の55議席が三桁の100に届く可能性はかなり低い。比例代表の票読みは難しいので断定はできないが、良くて90、恐らく80議席を何とかクリアする程度ではないか。

 現在の野党の中途半端な「野党共闘」が「共倒」になることは御用学者でなくても多くのブロガーも予測している。
 
しかし同記事の翌週にはもっと踏み込んだ内容になっていた。
 
「自民党が負けるはずがない選挙 興味は野党の再編くらい」 
 もしかしたら「怒り」が煮えたぎり、国民の審判に大きく影響を与え、面白い選挙になるかもしれないと期待していた。だが、その期待はほぼ間違いなく裏切られそうである。
自民党が負けないことが見えている 
12月2日の公示を前に第47回衆議院議員選挙は、早くも結果が見えてきたことで、投票率も50%を下回るのは確実であり、白け切ったものになりそうだ。
先週発売の週刊誌各誌は、自民党が現有議席295を50〜60議席減らすとの予測を大々的に紹介、多くの有権者は「安倍1強」に変化が生じる面白い選挙になるかかもしれないと思ったに違いない。
だが、現実はそうではない。まずはお浚い。衆院の定数は、「0増5減」が実現したことで小選挙区300と比例代表180の合計480議席から475議席となった。従って、衆院過半数は238、安定多数が249、そして絶対安定多数は266である。
安定多数を制すれば、衆院議長を確保し常任委員会委員長を独占、かつ全常任委員会で与党委員が半数を占める。絶対安定多数となれば、常任委員会委員長を独占し委員も過半数を占める。因みに、衆院の3分の2である317を獲得すれば、参院で否決された法案を再可決できる。国会での力関係は、数の勝負なのだ。
11月21日の衆院解散前、与党は自民党295、公明党31の合計346議席を有していた。だからこそ、安倍晋三首相が強く拘った特定秘密保護法案は衆院本会議で強行採決によって成立できたのである。
では、12月14日投開票総選挙の見通しは、どのようなものなのか。選挙は魔物である。「風」が吹き嵐になれば、事前の選挙予測などいっぺんに覆る。が、今回はそうではない。自民党が負けないということが見えているのだ。 
 現有議席から30以上落とせば、党内政局は必至となる。来年9月の自民党総裁選で安倍首相(総裁)に挑む者が出てくる。しかし、現状は275議席を基数としてプラス15、マイナス10というのが相場観である。このマイナス10というのは、自民党が政権復帰した2012年12月総選挙で初当選を果たした「安倍チルドレン」114人のうち相当数が民主党とのガチンコ勝負で敗退することを見込んだ数字である。
一方、前回総選挙の比例代表は自民党が約1600万票獲得して57議席だった。そして約1200万票集めて40議席獲得した維新の党は半減すると見られ、大幅な議席減が必至である。自民党は小選挙区で民主党に競り負けて取りこぼしたとしても、その分、維新の党から奪取できるので、トータルでの議席減は10〜20になるのではないか。
興味は野党再編の動き 
つまり、自民党に飽き足らず維新の党に向かった「右」志向保守層の一部が戻ってくるということである。結果、維新の党を含めた民主党主導の野党再編の動きが加速する。民主党の馬淵澄夫選対委員長と維新の党の江田憲司共同代表の間で両党合流についての協議が進んでいる。所謂“橋下(徹共同代表)抜き”の合流話である。
民主党の議席増は間違いないので海江田万里代表の続投は決定的である。来春の統一地方選で民主党が伸び悩むことになれば、その後、代表は岡田克也代表代行に引き継がれ、維新の党との合流話が表面化するだろう。そう、今や永田町では野党再編に関心は移っているのが現状なのだ。野党と言えば、共産党の飛躍は間違いない。先の「怒り」を抱えた有権者、特に団塊の世代の無党派層が民主党を通り過ぎて共産党に1票を投じるからだ。
自民党に戻る。「安倍1強」がさらに強化される。注目すべきは、10月下旬段階ですでに安倍首相から11月下旬解散・12月中旬総選挙をいち早く伝えられていた谷垣禎一幹事長の存在感が高まることだ。
恐らく、クリスマスに第3次安倍改造内閣が発足するはずだ。ここに来ての関心は、江渡聰徳防衛・安保法制相、西川公也農水相(当選した場合)の他、どの閣僚が交代するのかである。後任防衛・安保法制相の最有力候補は小野寺五典政調会長代理の復帰である。そして、後任農水相は江藤拓衆院農水委員長ではないか。12月15日の新聞各紙の一面トップには「自民?絶対安定多数確保」か「信任されたアベノミクス」の大見出しが躍ることになりそうだ。

ところがこの御仁は自らのサイトではこんなことを言って予防線を張っていた。
 
読めない国民の『怒り』が不確定要因
12月2日公示・14日投開票の第47回衆院選は,事実上の選挙戦に突入している。新聞各紙は先週末に世論調査を行ったが,注目すべきは比例投票先の政党名である。『朝日新聞』(11月22,23日実施)では,自民党37%,民主党11%,維新の党6%,公明党5%,共産党5%であった。『読売新聞』(21夕〜22日)が自民41%,民主14%,維新5%,公明6%,共産3%,『日本経済新聞』(21〜23日)は自民35%,民主9%,維新3%,公明3%,共産3%。焦点の1つは民主党(海江田万里代表)が現有の59議席をどれだけ増やすことができるのかだが,自民と民主がほぼ3対1の差がついている現状からすれば,目標とする3桁の100の大台をクリアするのは容易ではない。ただ,今総選挙の予測を難しくしているのは,師走の選挙が不評というよりも,かなり有権者の怒りを買っていることである。この時期の衆院解散・総選挙について『朝日』調査では「納得しない」が65%,『読売』も「評価しない」が65%,『日経』でも「適切でない」が58%に達している。要は,そうでなくても世知辛い師走の衆院選に怒っている国民が多いということだ。この「怒り」がどのような投票行動を生むのかが見えない。解散したのは安倍晋三首相である。怒りの対象は安倍・自民党に向かう。怒りの炎に燃え滾った国民が投票所に足を運び,非自民の政党・候補者に1票を投じるのかどうかである。しかも確信的な自民党支持層ではなく,2009年8月総選挙で民主党政権誕生に寄与したが12年12月総選挙で自民党の政権奪還に手を差し伸べた無党派層がどれだけ「怒り」を覚え,安倍・自民党に「ノー」という審判を下すために投票所に向かうのか。常識的には,投票率は低い。『朝日』調査を見ても,09年総選挙時には「大いに関心がある」が49%,12年総選挙時が39%,そして今回は僅かに21%である。怒りがそのまま「反自民」となり,投票行動に反映して投票率アップになれば,同党にとって厳しい選挙になる可能性は排除できない。(以下略)  

昔から「選挙は水物」と言われる所以は「そのときの条件によって変わりやすく、予想しにくい物事」であるからだ。
  
そのために選挙前になると「予想屋」が蔓延るのである。
 
「不確定要因」なんていう言葉を使えばだれでもが選挙結果を予想することはたやすくなる。 
 
投票日の当日の天気予報よりも投票結果予測は難しいかもしれないが、少なくとも来年は今年より良い年でありますように願うのなら、たとえ風雨や降雪があっても投票所に行って各人の「怒り」を率直に投票行動に反映させなければ、来年からは後悔の数年を強いられるのではないだろうか、とオジサンは思う。

 
posted by 定年オジサン at 12:13| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする