2015年09月30日

メッキが剥がれ、綻びが明らかになったアベの政策ミス

昨日、日本の難民支援協会が国連総会での演説を9月29日に控えた安倍晋三首相に宛て、シリア難民の日本への受け入れを表明してもらえるよう、以下の2点を申し入れていた。
 
1.9月29 日の国連総会における演説の中で、シリア難民の日本への受入れを表明してください。
2.受入れにあたっては、政府(関係省庁)、自治体、国際機関、市民社会の幅広い知見を集めて実施することを、あわせて表明してください。
 
しかし残念ながら安倍晋三首相は29日午後の国連本部での演説では、欧州で懸案となっているシリアやイラクなどからの難民対策として約8億1千万ドル(約970億円)の支援をするだけで、国内への受け入れには言及しなかった。
 
そして「世界の平和と繁栄に一層の貢献をする責任を果たす」として安全保障理事会改革を通じた常任理事国入りへの決意を表明しながら、中東やアフリカの安定化に約7億5千万ドル(約900億円)を拠出するという相変わらずのバラマキ作戦であった。
 
海外に出ると金の力を背景とした威勢の良いことを並べ立てるのだが、国内では経済に疎い、自称「最高権力者」の男が不在中に象徴的な現象が露呈し始めていた。
 
まず、安倍政権の経済政策「アベノミクス」をけん引してきた株価は日経平均が約8カ月半ぶりに17000円を割り込んだ。
 
そして成長戦略の柱であるインフラ輸出では、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道の受注を逃した。
 
極めつけは、「新3本の矢」の中で「女性が輝く社会」を実現するとして掲げた「待機児童ゼロ」に関しては、5年ぶりに待機児童が増えたことが分かった。
 
<中国懸念、止まらぬ株安 東証1万7千円割れ>
 2015年9月30日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 29日の東京株式市場は、中国経済の先行きへの不安から全面安の展開となり、日経平均株価の終値は1月16日以来、8カ月半ぶりに1万7000円を割り込んだ。原油価格の低迷から世界の投資マネーが株式市場から逃げ出すとの見方も浮上。株安に歯止めがかからない状況が続いている。
 ■今年の上昇分帳消し
 「9月中間決算の期末を控えて相場が落ち着く時期のはずなのに。(投資家は)それだけ世界経済の見通しを心配している、ということだろう」。都内のある運用会社幹部は、株価急落に驚きを隠さなかった。
 日経平均は一時、前日終値より740円超も値下がり。終値は前日より714円27銭(4.05%)安い1万6930円84銭と、今年に入ってからの値上がり分がほぼ帳消しになった。
 急落のきっかけとなったのは、前日に発表された8月の中国の「工業企業利益」という統計だった。前年同月に比べて大幅に悪化したことを受け、欧米株が総崩れになり、東京市場も売り一色になった。「普段は材料視されない統計なのに、中国経済の先行きに敏感になっている市場が反応した」(SMBC日興証券の太田千尋氏)という。
 東証1部に上場する約96%の銘柄が下落し、中国への輸出が多い鉄鋼や機械など製造業を中心に売りが膨らんだ。中国経済の減速などで経営不振に陥った第一中央汽船が、民事再生法の適用を申請したことも投資家の不安につながった。外国為替市場で安全資産とされる円を買う動きが強まって1ドル=119円台まで円高に振れ、採算悪化懸念から輸出関連銘柄の売りが膨らんだ。証券会社のディーラーは「8月下旬に続く株価下落の第2章が始まったのではないか」と心配する。
 売っているのは主に海外の機関投資家とみられる。東証が29日発表した株式売買状況によると、9月第3週(14〜18日)は、海外投資家による日本株の売りが買いを上回る「売り越し」の額は約7800億円。売り越しは6週連続だ。
 原油価格下落の影響で、世界的にリスク回避の動きが強まっている、との見方もある。市場では、サウジアラビア通貨庁(中央銀行)が原油安による財政難のため、米国などの運用会社に投資していたお金を最大700億ドル(約8兆4000億円)引きあげる指示を出した、との報道が話題になっており、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏は「グローバルなオイルマネーが、株式市場から逆流していることへの警戒感が強まっている」と話す。(神山純一)
 
GPIFの資産運用の見直しを行い運用資産の構成で国内株式比率を25%に上げて株価の下支えをしてきたが、日本の株価は海外の機関投資家と、輸出先の中国経済の動向に大きく左右されるという実態が明確になった。
 
即ち、無尽蔵に日銀に札束を印刷させるという国内政策は、グローバル経済の時代では通用しないという、安倍政権の脆弱で致命的な経済政策が綻び始めたということであろう。
 
昨日は「首相『法被着てハッピー』NYで日本食売り込み」をして、ドネシアの首脳級も招待していたようだが、そのインドネシアには手痛いしっぺ返しを食らってしまった。
 
<インドネシア:新幹線採用されず 中国方式に決定>
 毎日新聞 2015年09月30日 01時53分
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 【ジャカルタ平野光芳】日本と中国が受注を競ってきたインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画について、インドネシアのソフィアン国家開発企画庁長官は29日、菅義偉官房長官に面会して中国方式を採用する方針を伝えた。インドネシア政府内では一時、建設費用の問題などから計画自体を白紙に戻す案も浮上したが、好条件を追加提案した中国が、新幹線案の日本を破った。ジャワ島の計画は将来、数兆円規模になる可能性もある。日本と関係の深いインドネシアで中国に逆転を許したことは、インフラ輸出を柱の一つに据える安倍政権の成長戦略にも影響を与えそうだ。
 インドネシア側の計画が、最終盤で二転三転した末の結論に菅官房長官は記者会見で「日本は実現可能な最良の提案をしてきた。極めてこれは遺憾だということを(ジョコ)大統領にもしっかり伝えてほしいと申し上げた」と批判した。計画では首都ジャカルタ-バンドン間(直線で約120キロ)を専用線で結び、在来線で3時間近くかかっていたのを短縮する。将来的にバンドンからさらに約570キロ東のスラバヤまで延伸する構想もある。
 今年に入り新幹線方式の売り込みで先行していた日本と、初の本格的な高速鉄道輸出を目指す中国との間で売り込み合戦が激化した。インドネシア政府は今月3日、「日中両案とも政府の多額の財政支出を伴うため、受け入れられない」と、双方の提案をいったん却下。最高時速を250キロ以下に落とした「準高速鉄道」を、民間主導で政府の予算支出や債務保証を伴わずに進める方針に転換した。
 これに対し中国は今月中旬、インドネシア側の意向に沿う新提案を提示。どのような枠組みで資金支援をするのか明らかになっていないが、技術移転の推進▽車両工場をインドネシア国内に整備▽車両建造に必要なアルミニウムの精錬工場を建設??などの追加条件も提示しており、ジョコ大統領らが支持している模様だ。採算がとれれば、最高時速も250キロ以上となる可能性もある。
 日本の計画はインドネシア政府の債務保証を伴う低利の円借款を前提としており、インドネシアの方針転換に対応するのは事実上、不可能だった。菅氏も会見で「常識では考えられない。政府の財政負担や債務保証を伴わない提案は、まず我が国としては受けられない」と語った。
 ただ、中国案が正式に採用された場合でも計画には課題が多く「現実的にうまくいくかは極めて厳しいと思う」(菅氏)との懐疑的な見方もある。インドネシアでは1998年の民主化以降、人々の権利意識が高まり、各地でインフラや公共用地の取得が難航。「3年以内に建設できる」と主張する中国案が実現できるかは不透明だ。
 また、中国案ではインドネシア政府の財政支援がないため、トラブルで計画が遅れると資金繰りが厳しくなるリスクが高い。インドネシア国内では「在来線や高速道路で十分間に合っている」という高速鉄道不要論も根強く、計画の行方次第ではこういった不満が一気に噴き出す可能性もある。
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中国政府が輸出に力を入れる高速鉄道の車両製造工場=河北省唐山市で2015年2月11日、井出晋平撮影
 
もっともこの商談は、中国が出資比率の30.34%を占めるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の最大の権限を背景にかなりリスクの高い提案をしたことによると思われ、インドネシアの国内事情を勘案すれば、初めから手を出さない方がよかったかもしれない。
 
そういう意味では「常識では考えられない。政府の財政負担や債務保証を伴わない提案は、まず我が国としては受けられない」という菅義偉官房長官の常識は決して間違ってはいない。
 
いかし、そんな常識を持っているはずの菅義偉官房長官が、余計なことを口走って批判されてしまった。  
 
「たくさん産んで国家に貢献」=菅長官
 時事通信 9月29日(火)18時28分配信
 菅義偉官房長官は29日午後、フジテレビの番組に出演し、歌手で俳優の福山雅治さんと俳優の吹石一恵さんの結婚に関し、「この結婚を機にママさんたちが『一緒に子どもを産みたい』という形で国家に貢献してくれればいいなと思う。たくさん産んでください」と発言した。
 菅長官はこの後の記者会見で、女性は出産が義務付けられていると受け取られかねない発言だと指摘され、「全くそういう趣旨ではない。結婚や出産が個人の自由であるのは当然だ」と反論。「子どもを産みやすく育てやすい社会をつくるのが政府の役割で、女性の輝く社会をするために努力していく」と説明した。
 短命に終わった第1次安倍政権では、柳沢伯夫厚生労働相(当時)が、女性を「産む機械」に例えた発言で物議を醸したことがある。

政権に対して決して批判しない讀賣グループの日本テレビやフジサンケイグループのフジテレビに出演すると
、安倍晋三首相や菅義偉官房長官は、気が緩みボロを出してしまう。

初めから「子どもを産みやすく育てやすい社会をつくるのが政府の役割で、女性の輝く社会を実現するために努力していく」とだけ言えばよかったものの、つい本音が出てしまったのであろう。
 
早速、非難のツイッターが飛んでいた。 







たとえ「国家に貢献するため」に子どもを産んだとしても、産んだ母親が仕事を続けたいとすれば、預かってもらえる場所が必要となってくる。
 
それが皮肉にも保育園に入れない待機児童の数が増加しているという。 
 
<待機児童:5年ぶりに増加 新制度上回る希望者>
 毎日新聞 2015年09月30日 01時28分
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 厚生労働省は29日、保育所や認定こども園などに申し込んでも利用できない待機児童の数が、今年4月1日時点で2万3167人(前年比1796人増)で、5年ぶりに増加したと発表した。待機児童解消などを目指して4月に導入された子ども・子育て支援新制度に基づき、保育の受け皿は拡大しているが、それを上回る勢いで利用希望者が増加し、依然2万人を超える高水準が続いている。
 認可保育所と、新制度で保育が必要な0-5歳児の受け入れ先として位置づけられた、幼保連携型認定こども園を合わせた定員数は247万4554人で、昨年より13万8830人増加した。保育サービスとして新たに導入された小規模保育などを含めると、保育の受け入れ枠の総計は262万7381人で、昨年より14万6257人増えている。
 一方、利用申込者数は247万3103人で、昨年に比べ13万人あまり増加した。新制度導入で保育所などを利用しやすくなると見込まれたため、新たに子どもを預けて働こうとする保護者の需要を掘り起こしたと見られる。入所できた児童数は233万658人だった。
 待機児童のいる自治体は昨年より36カ所増え374市区町村。最多は前年に引き続き東京都世田谷区の1182人(前年比73人増)、次いで千葉県船橋市の625人(同302人増)。那覇市、大分市、仙台市がワースト5に入り、東京都区部がワースト5のうち四つを占めていた昨年と様相が変わった。
 東京都大田区は待機児童を昨年より459人減少させ154人になったほか、練馬、江東、板橋の3区も100人以上減った。逆に大分市では待機児童が442人増えた。年齢別では0-2歳児が待機児童全体の85.9%を占めた。
 待機児童が増加に転じたことについて厚労省は「保育の受け入れ枠が拡大していることに加え、新制度への期待が高く、申込者数が13万人以上も増加したのが要因」と分析している。【山田泰蔵】
 
厚労省の高邁な分析よりも、共働きの家庭が増えている今、保育園への入園希望者が増えるのは当然の流れといえる。
 
そして「仏作って魂入れず」ではないが、箱物の保育所をたくさん造ったところで肝心の「保育士」が不足していれば保育所も機能しない。
 
待機児童が最も多い世田谷区の担当者は「保育施設を造ったのに保育士が集まらず、子供の定員を減らすことになった」と語っている。
 
さらには他の自治体担当者の中には、「自治体間で保育士の奪い合いになっている」と語るところもあるようだ。
 
実は、保育士資格を持っていても保育士として働いていない「潜在保育士」と呼ばれる人が、全国に60〜70万人いると言われている。
 
この人たちが保育士として働かない決断をしたのは、人の命を預かる責任の割には給料が少ないという問題があり、厚生労働省はこの3年間で保育士の給与水準を平均5%増額するとしているが、たった5%の増額ではつり合わないという声が多いことも事実である。
 
安倍政権による労働者を守るべき労働法制がますます改悪され、「生涯ハケン社員」や「残業代ゼロ社員」が増加する。
   
「国家に貢献」してもらいたければ、国民の税金で政治を行っている側がまず、憲法を守り国民に奉仕することが先ではないのだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 13:10| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月29日

国内では独裁者も海外に出ればセールスマン

国連総会は国連加盟各国から首脳が集まる、最大の外交の場でもある。
 
特に懸案事項を抱えている国同士の首脳会談に各国の注目が集まる。  
 
戦争法案を衆参両院で2度も強行採決してまでも急いだ理由に、安倍晋三首相が26日から国連総会に出発するスケジュールに合わせたといわれていた。
 
したがって国民が国会前でいくら騒いだところで安倍晋三首相にとっては米国との約束通り法案を成立させることしか念頭になかった。
 
そんな国連総会出席前に、元外交官の天木直人はこんなことを書いていた。 
  
 安保法案を強行採決までして国連総会に出席したかった安倍首相。
 その安倍首相が出発前のインタビューで今度の国連総会の課題を聞かれて、真っ先に口にしたのがシリア難民問題だった。
 これは象徴的だ。
 日本にとって何ら貢献できないシリア難民問題が、安倍首相の口から最初について出たのだ。
 いかに今度の国連総会が安倍首相にとって出番のないものであるかの証拠だ。
 それだけではない。
 安倍首相がその後に語ったのは国連総会の場を利用した首脳会談だった。
 ところがプーチン大統領に会って、オバマ大統領に会えない。
 会わないのではなく、会えないのだ。
 もちろん安倍首相はオバマ大統領との首脳会談を申し入れたに違いない。
 なにしろ米国は日本にとって最大の同盟国である。
 おまけに安保法案採決という手土産を持っていくのだから、それをオバマ大統領に真っ先に報告したかっただろう。
 ところがオバマは会おうとせず、バイデン副大統領に任せたのだ。
 そして、プーチンに会ってオバマに会えない、この二つは、決して無縁ではない。
 プーチンの年内訪日にこだわる安倍首相にオバマは愛想をつかしたのだ。
 何度言ってもまだわからないのか、この馬鹿が、と。
 もちろん習近平主席や朴クネ大統領と安倍首相の首脳会談は予定されていない。
 国際会議の場を使った国連首脳外交の観点からも前代未聞の不毛さである。
・・・後略・・・
 
今朝の東京新聞には、こんな風刺画が掲載されていた。
  
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現地での安倍晋三首相の動向を見てみる。
  
(27日)=現地時間
 【午後】ジェンダー平等と女性活躍に関する会合に出席。米ニューヨーク市内の国連本部で韓国の朴槿恵大統領、フランスのオランド大統領、ドイツのメルケル首相、国連の潘基文事務総長らと個別に立ち話。気候変動に関する首脳級会合。「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する国連サミットに出席。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談。吉川元偉国連大使の公邸で和食レセプションに出席。ニュージーランドのキー首相と立ち話。宿泊先のホテル「ザ・キタノ・ニューヨーク」。
  (28日)=現地時間
 【午前】ニューヨーク・アスレチッククラブで対日投資セミナーに出席。JWマリオットホテル・エセックス・ハウス・ニューヨークで日本政府観光局主催の訪日セミナーに出席。国連本部でグローバルファンドとの共催保健イベントに出席。
 
「韓国の朴槿恵大統領」、「フランスのオランド大統領」、「ドイツのメルケル首相」、「国連の潘基文事務総長」、「ニュージーランドのキー首相」などと個別に会談を持つことができたのならば大したものである。
 
残念ながら「立ち話」とは、決して知らない仲ではないでの、すれ違えば挨拶くらいはするのが礼儀といった程度であろう。
 
結局、初日は吉川元偉国連大使の公邸で和食レセプションに出席。
 
<首相「法被着てハッピー」NYで日本食売り込み>
 2015年09月28日 18時26分 讀賣新聞
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国連大使公邸での和食レセプションで、「モダンすし」をほおばり笑顔の安倍晋三首相(中央)(27日午後7時25分、ニューヨークで)=代表撮影
 【ニューヨーク=高橋勝己】安倍首相は国連総会出席のため滞在中の米ニューヨークで、各国首脳や企業関係者らに日本経済や日本食の売り込みに奔走した。
 27日夜(日本時間28日午前)には、国連代表部大使公邸であった和食の魅力を発信する政府主催のイベントに法被姿で現れた。すしなどの和食が並んだ会場には、モンゴルやインドネシアの首脳級ら計250人が詰めかける盛況ぶり。首相が「たくさんの方に集まっていただき、法被を着てハッピー」と冗談を飛ばす場面もあった。
 28日朝(同28日夜)には米企業向けの対日投資セミナーに出席し、日本が「世界で最もビジネスしやすい国」を目指していると訴える。法人実効税率を数年で20%台まで引き下げ、政府系金融機関による受け入れ態勢の整備を進めるなどの具体策にも触れる。
 
「モンゴルやインドネシアの首脳級」という表現からは、この両国以上の首脳級は出席していなかったらしい。
 
友好関係が強い国や日本がODAを使って金をばら撒いている国の首脳たちしか顔を見せていないということであろう。
 
そしてお決まりの「世界で最もビジネスしやすい国」を連発し、日本の売り込みに余念がない。
 
安倍晋三首相に動向した記者団のなかでも、政府広報紙であるこのメディアの報道はこんな感じである。
 
安倍首相、活発「国連外交」…中東2首脳と会談」と題して、「米ニューヨーク訪問中の安倍首相は27日、イランのロハニ大統領、カタールのタミム首長と相次いで会談し、活発な『国連外交』を繰り広げた。」と持ち上げた。
 
9月21日に行われた「これ以上日本外交に泥を塗った外交はない」とまで酷評されていた日露外相会談の後、米国務省のトナー副報道官は9月22日の記者会見で、安倍晋三首相がこだわっているプーチン大統領の年内訪日について日本に慎重な態度を求めたと、報道されていたにもかかわらず、「日露首脳が会談、北方領土問題の交渉再開で一致」では「安倍首相は28日午後、国連本部でロシアのプーチン大統領と約40分会談した。」とあたかも成果があったかの如くの報道であったが、実際は、プーチン大統領の来日を目指すことで合意したにもかかわらず、引き続き年内を目指すものの、年内にはこだわらない考えを示唆したらしい。
 
この程度の外交しかできない脳天気な日本の総理大臣が滞在しているニューヨークでは2週間前にこんなデモが行われていたことは喜ばしい。
 
<【ニューヨーク】「9条守れ」「新基地ノー」 米観光中心地で訴え>
 2015年9月28日 6:30 琉球新報
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「9条こわすな」と書かれた横断幕を持ちデモをする市民ら。「辺野古新基地NO」のプラカードも見える=14日、米ニューヨークのタイムススクエア
 高くそびえるビルを囲む電光広告が輝く米ニューヨークのタイムススクエアで14日夜、星条旗やコカコーラのネオンを背に「憲法9条守れ!」「辺野古基地いらない」と力強い声が響いた。レイチェル・クラークを中心とするニューヨークの草の根運動の呼び掛けで14日(日本時間)国会前デモと連帯して行われた。
 資本主義の象徴的広場ともいえるタイムススクエアは連日、世界各国から訪れる観光客でにぎわっている。ブロードウェイの劇場街、ニューヨークの中心地タイムススクエアは、この日も夜の観光客が詰め掛け「世界各国の人がデモに興味を持ち、撮影して平和への訴えを自国に持ち帰るため、ここは最高の場所だ」とデモに耳を傾けた観光客は語った。
 ベトナム反戦活動家として知られているニディア・リーフさんとジョーン・プルンさんが高齢を押してデモに姿を現した。リーフ女史は「平和を愛する日本の方々の憲法9条を守るために私たちも団結したい」と語り、バッグから折り鶴を取り出して観光客の子供たちに手渡した。プルン女史は「世界の国々が日本の憲法9条のように戦争否定の法律ができることを願っている」と力強く語る。
 沖縄から観光旅行で来た比嘉妃さん(24)と上原梓(24)は、偶然の参加で「ニューヨークで沖縄のために運動していることに感動しました。デモに参加したのは初めてです」「もっと政治や社会のことに目を向け積極的に意思表示をしたいです。ニューヨークに来て勉強になりました」と目を輝かせていた。(比嘉良治通信員)
 
そして国内では「戦争法制」となってしまい、自衛隊の海外派兵に向けての準備が始まった。
 
<安保法適用の自衛隊 「駆け付け警護」来春にも>
 2015年9月29日 朝刊 東京新聞
 行動基準改定に着手
南スーダンPKOで初

 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法の成立を受け、政府は28日、来年3月までの法施行に向けた準備を本格的に始めた。当面は集団的自衛権を行使して海外で武力行使する際や、国連平和維持活動(PKO)での武器使用基準の緩和など自衛隊の活動拡大に対応できるよう、隊員の任務遂行の基本的なルールとなる部隊行動基準(ROE)の改定などを進める。 
 安保法の初めての適用は、南スーダンのPKOに従事する自衛隊員の任務として、離れた場所にいる他国部隊や民間人を武器を使って助ける「駆け付け警護」の追加となる見通し。防衛省は、早ければ来年5月にも交代要員で派遣される陸上自衛隊北部方面隊(総監部・札幌市)から、任務追加を検討している。
 任務の追加のため、防衛省を中心に新たな武器使用基準を踏まえたROEの改定や隊員の訓練、PKOの派遣計画変更などに取り組む。ROEは、敵国からの攻撃や緊急事態の際、部隊の暴走や紛争の拡大を防ぐ目的から、武器使用の手順や法的に許される武器使用の権限などをマニュアルとして定めているが、公表はしていない。
 また4月に再改定された新たな日米防衛協力の指針(ガイドライン)に基づき、戦時の機雷掃海など集団的自衛権行使に対応した自衛隊員の新たなROEの整備や、日米共同作戦計画の検討も進める。
 防衛省はROE改定のため、28日に安保法成立後、初めて省内の検討委員会を開催。中谷元・防衛相は「慎重の上にも慎重を期して検討を行うことが必要」と、自衛隊の新たな運用ルールの整備に向けた情報収集、関係省庁との連携などを省幹部に指示した。
 
旧防衛庁入り後、運用局長や官房長を歴任した後、2004〜09年に小泉、安倍、福田、麻生の4政権で安全保障担当の官房副長官補を務め、現在、NPO法人国際地政学研究所の柳澤協二理事長は「リスク国会で議論を」と語っていた。
 
 安全保障関連法はさまざまな論点で議論が全く尽くされていないのに、安倍政権は審議を打ち切り成立させた。法が施行されれば、自衛隊の任務が現実に拡大する。例えば国連平和維持活動(PKO)では、現在実施している南スーダンの自衛隊部隊に、「駆け付け警護」や他国軍の宿営地の共同防護などの任務を追加する準備に入ったと言われている。
 法案の国会審議では、実際に起こる任務をもとにした具体的説明は全くなかった。これでは国民が理解できるわけがない。
 南スーダンの治安状況はどうか。同国や同国以外で実施された各国部隊の「駆け付け警護」はどのように行われ、どの程度の死傷者が出たのか。自衛隊は何キロ程度の距離ならば実施可能なのか。隊員の安全は。こうした問題がいよいよ現実になるのだから、政府は検討状況を明らかにしなければならない。
 自衛隊は南スーダンに戦闘のための部隊でなく、現地のインフラ整備のため施設部隊を派遣している。この派遣部隊の規模をどうするのか。どのような訓練を行うのか。装備はどうするのか−。こうした点は国会で説明されていない。
 日本は戦後70年間、戦闘で1人も殺さず、自衛隊は死者を出してこなかった。安保法の施行でそれが現実に変わることになる。
 PKOに限らず、法の施行を具体的に準備する段階に入ったのだから、従来してこなかった具体的な任務とリスクを説明し、国会で議論しなければならない。安倍晋三首相が強調する「国民の理解を得るための努力」とはそういうことだろう。 (聞き手・金杉貴雄)
 
残念ながら安倍晋三首相の頭の中には「時間が経てば国民の中に理解が広まる」という国民を舐め切った発想しかなく、戦争法から国民の目をそらす「新三本の矢」を提唱すれば再び支持率が回復するとでも思っているらしい。
 
一般の国民感情からすれば失敗に終わった「三本の矢」の総括をしないで新しい経済政策を示すという姑息なやり方に対しては、来年の参院選までしっかりと「怒り」を温存し増幅して投票行動で民意を示さなけれなならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:14| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

暴走する政治家は主権者が処罰しなければならぬ

戦争法案が成立した直後に、共産党の志位和夫委員長が「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の実現をよびかけた。
 
1.戦争法(安保法制)廃止、安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させよう
2.戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくろう
3.「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が、国政選挙で選挙協力を行おう
 
まさに今までの選挙では「唯我独尊の政党」と非難されながらもすべての選挙区に候補者をたて、多くの「死票を生み出している共産党にしてみれば「自ら変わるんだ」という意気込みの現れであった。
 
これに対してオジサンは「来年の参院選めざして水面下で動き出したのは?」のなかで、多くの識者も指摘しているいるとだが、こうつぶやいた。 
 
問題は2つ目以降の「国民連合政府」構想であろう。
これは民主党が明確に解党しないとできない代物である。
憲法改正派で集団的自衛権行使の必要性を認めている多くの民主党議員と袂を分かつ必要がある。
 
共産党から秋波を送られた民主党の岡田克也代表は「思い切った提案で、かなり注目している」といい「岡田民主代表、共産との協議前向き=選挙協力、志位委員長と会談へ」となると思いきや、民主党内の「自民党より右寄り」といわれている連中から横やりが入り、中には露骨に「共産党なんかと政権を組めるわけがない」と吐き捨てるような議員もいて、共産党を除いた維新の党と打倒安倍政権の受け皿となるべく協議を加速するという。
 
さらには、安倍政権寄りのメディアは民主党内の安全保障政策における不一致を強調し、野党協力を阻止する動きをしている。
 
こうなれば、「国民連合政府」構想よりも、19日に呼びかけた「戦争法(安保法制)廃止、安倍政権打倒のたたかいをさらに発展」させるためには選挙協力はするが連立政権にはこだわらないと宣言すればよい。
 
あえて民主党と一緒になって「政権ゴッコ」をやったところで、霞が関官僚の厚い壁を破ることはそう容易くないからである。
  
ところで、戦争法案を米国で約束した通り「成就」させて意気揚々と訪米旅行に向かった安倍晋三首相。
 
この男の頭の中は誰も覗いたことが無いのだが、知性無きその支離滅裂ぶりは、昨年の集団的自衛権行使容認の閣議決定以降、かなり顕著になっていた。 
 
昨年の10月には国際法曹協会で法律の専門家たちを前に「法の支配」について得々と演説していたという。
 
<安倍首相が国際法曹協会で「法の支配」スピーチ――参加弁護士からは批判の声>
 2014年11月18日 週刊金曜日
 安倍晋三首相は10月19日、国際法曹協会(IBA)が東京で開催した年次大会に招かれ、その場で「法の支配」について演説した。
憲法が禁じる集団的自衛権の行使を閣議決定した安倍首相が「法の支配」でスピーチという外形的事実だけでもブラックジョークだが、案の定、弁護士らからは「自国の法の根本である『憲法』や『法の支配』がなんたるかわかっているのか」と批判の声が上がっている。
IBAは1947年に設立され、150カ国以上の約4万5000人(2012年時点)の弁護士会及び個人の弁護士らが加盟する世界最大の法曹団体だ。今年は19日から24日まで東京で年次大会が開かれた。
安倍首相は演説で、「法の支配」は西洋を起源とする用語だが、アジアでも同様の考えがあるとし、吉田松陰や聖徳太子の「十七条憲法」を持ち出した。そして「法と正義の支配する国際社会を守ることが、日本の国益」であり、法の支配の実現に向け外交を展開する、とまで言ってのけた。
今回のIBA年次大会に参加した日本弁護士連合会の公害環境委員会エネルギー・原子力部会長などを務める笠原一浩弁護士と、安倍首相の演説についてやり取りをした。

――安倍首相は開会式の演説の中で聖徳太子の十七条憲法を持ち出しましたが、ご感想は?
失笑です。安倍首相や自民党の憲法観は、聖徳太子の十七条憲法の水準にすら達していないと言わざるをえないからです。
――どういうことでしょうか。
聖徳太子の十七条憲法は「役人に対する規制としての法規」です。しかし、自民党の憲法草案では「憲法においても国民の義務を導入しよう」との議論さえあるからです。
――聖徳太子の十七条憲法についてもう少し細かくみていただけますか。
一条の書き出し「和をもって貴しとな」るや第二条などは、国の政治を動かす役人が人々を虐げないようにという戒めが仏教思想などに基づき書かれています。それが直ちに立憲主義の根拠というわけではありませんが。
立憲主義は、国家権力を憲法によって規制してその暴走を防ぎ、人権を保障することを目指した思想です。個人は等しく尊重されるべきであるという概念を基礎としたのです。
――国民ではなく、役人が何をしなければならないかが書かれている点で「憲法」ですね。
第十条は、権力の行使者が絶対的に正しいわけではない。民衆の意見が自分と違ったとしても、間違っているわけではない。役人も民衆もひとしく凡夫であると。
――安倍首相は『法の支配』の考え方は普遍的だとし、「人類愛によって結ばれ、助け合う人間が、合意によって作っていく社会の道徳や規範。それが法です」と演説しました。これを聴いた他の弁護士からは、「『法の支配』は、人による支配や恣意的支配を廃し、公権力の恣意性をコントロールするものとして中世以降のイギリスで発展したものだ。しかし、安倍首相の言う『合意』では、単に自分の思いが法になりかねない。『法の支配』の概念を消す恣意的な使い方だとの批判も上がっています。
その通りです。さらに言えば、聖徳太子の十七条憲法は、日本で最初に「憲法」の名が付されましたが、過去の歴史においても国民一般を規制した鎌倉時代の「御成敗式目」等に対しては「憲法」の名は付されていません。
――安倍首相がリードする自民党の憲法草案は憲法に値するのか、という疑問が改めてわいてきます。自分が率いる内閣の閣議だけで9条の解釈改憲を行ない、いまだかつてない国会デモが巻き起こっている原発再稼働に向かい、国会においてさえ、特定多数で押し切り、特定秘密保護法を制定し、それを実施して言論や思想を自民党内の「合意」で進めようとしています。
安倍首相の憲法観は、聖徳太子の十七条憲法の水準以下だと言わざるをえません。
(まさの あつこ・ジャーナリスト、11月7日号)
 
決して単に頭が悪いだけの男ではなく、同じ言葉を自分流に解釈して正当化するという狡猾さには長けているということである。

ひょっとすると、「俺様が『法の支配』者」だと思いあがっているのかもしれない。
 
それを証明するような事実が明らかになった。 
 
<集団的自衛権:憲法解釈変更 法制局、経緯公文書残さず 審査依頼、翌日回答>
 毎日新聞 2015年09月28日 東京朝刊
 政府が昨年7月1日に閣議決定した集団的自衛権の行使容認に必要な憲法9条の解釈変更について、内閣法制局が内部での検討過程を公文書として残していないことが分かった。法制局によると、同6月30日に閣議決定案文の審査を依頼され、翌日「意見なし」と回答した。意思決定過程の記録を行政機関に義務づける公文書管理法の趣旨に反するとの指摘が専門家から出ている。
 他国を攻撃した敵への武力行使を認める集団的自衛権の行使容認は、今月成立した安全保障関連法の土台だが、法制局はこれまで40年以上もこれを違憲と判断し、政府の憲法解釈として定着してきた。
 法制局によると、解釈変更を巡り閣議前日の昨年6月30日、内閣官房の国家安全保障局から審査のために閣議決定案文を受領。閣議当日の翌7月1日には憲法解釈を担当する第1部の担当参事官が「意見はない」と国家安全保障局の担当者に電話で伝えた。
 横畠裕介長官は今年6月の参院外交防衛委員会で、解釈変更を「法制局内で議論した」と答弁。衆院平和安全法制特別委では「局内に反対意見はなかったか」と問われ「ありません」と答弁した。法制局によると今回の件で文書として保存しているのは、安倍晋三首相の私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の資料▽安保法制に関する与党協議会の資料▽閣議決定の案文--の3種類のみで、横畠氏の答弁を裏付ける記録はない。
 「集団的自衛権行使は憲法上許されない」とする1972年の政府見解では、少なくとも長官以下幹部の決裁を経て決定されたことを示す文書が局内に残る。法制局が審査を行う場合、原則としてまず法制局参事官が内閣や省庁の担当者と直接協議し、文書を残すという。しかし、今回の場合、72年政府見解のケースのように参事官レベルから時間をかけて審査したことを示す文書はない。
 公文書管理法(2011年4月施行)は「(行政機関は)意思決定に至る過程や実績を検証できるよう、文書を作成しなければならない」(第4条)とする。
 解釈変更を巡る経緯について、富岡秀男総務課長は取材に「必要に応じて記録を残す場合もあれば、ない場合もある。今回は必要なかったということ。意図的に記録しなかったわけではない」と説明。公文書管理法の趣旨に反するとの指摘には「法にのっとって文書は適正に作成・管理し、不十分との指摘は当たらない」と答えた。横畠氏にも取材を申し込んだが、総務課を通じて「その内容の取材には応じない」と回答した。【日下部聡、樋岡徹也】
 ◇「民主主義の原点」記録なし識者批判
 内閣法制局に関する本や論文を多数執筆している明治大の西川伸一教授(政治学)は「戦後の安全保障政策の大転換であるにもかかわらず、たった一晩で通すなど、あまりにも早すぎる。白紙委任に近い。従来の法制局ならあり得ないことだ」と指摘する。さらに、検討の過程を公文書として残していないことについても、「記録を残さないのは疑問。国民によるチェックや後世の人々の参考のため、記録を残すのは民主主義の原点だ。政府は閣議の議事録を公開するようになり、公文書管理法も制定された。その趣旨にのっとって、きちんと記録を残すべきだ」と話す。
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 ■ことば
 ◇内閣法制局
 内閣直属の機関で、審査事務(政府が作る法令案の審査)と意見事務(内閣に対する法的な助言)を主な役割とし、今回のような憲法解釈は後者に当たる。積み重ねられてきた法解釈との整合性を重視した厳格な審査をすることから、「法の番人」と呼ばれてきた。職員数(定員)は77人。
 
歴代の内閣法制局長が今回の集団的自衛権を認める法案は「違憲である」と言ってきたため、安倍晋三首相は畑違いの小松一郎を内閣法制局長官に任命した。 
 
これは罪を犯し訴えられている容疑者が、自分をさばく裁判官を自分の権力で都合の良い人間にかけたことと同じである。
 
さすがに元外交官だった天木直人も「憲法解釈変更を一日で決めていた内閣法制局」批判していた。
 
・・・前略・・・
 私もまだ現役の外務官僚だったころ、何度も内閣法制局と仕事をしてきたが、こんなことは考えられないことだ。
 しかし、その担当参事官を責めるのは酷だ。
 これは内閣法制局長官の決定事項だったからだ。
 これを要するに、今度の集団的自衛権の行使容認と、それを法律にした安保法は、安倍首相と外務官僚(谷内正太郎NSC事務局長、小松一郎内閣法制局長官ら)が、この国の法の支配をハイジャックして実現したものだったということだ。
 そしてそれを可能にしたのが人事である。
 人一倍強い官僚の出世欲を巧みについた恣意的人事により、すべてを従わせる。
 出世欲に負けた官僚が、公僕意識をかなぐり捨てて黒を白と言いくるめる。
 これが安倍政権の現実である。
・・・後略・・・
 
「安倍首相と外務官僚(谷内正太郎NSC事務局長、小松一郎内閣法制局長官」という組み合わせは、時代劇に出てくる悪奉行と悪代官と御用商人の関係を彷彿させ、国民にとっては百害あって一利なしということになる。
 
  
こうなれば、「立憲デモクラシーの会」や「安全保障関連法案に反対する学者の会」のメンバーとして、デモの先頭にも立ってきた気鋭の政治学者、中野晃一・上智大教授が言うように「政治家が暴走すれば主権者が処罰する」という行動を示さなければならない時である、とオジサンは思う。

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2015年09月27日

一笑に付すことができない、原発事故と癌の因果関係

全国健康保険協会のサイトによると「【がん】 日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡しています」ということらしいが、これはあまりにもザックリし過ぎており、生涯で癌に罹る確率は、男性で54%、女性で40%で男女では差があり、簡単に「2人に1人」というのは正確ではない。
 
しかし「最新がん統計」によれば、生涯でがんで死亡する確率は、男性26%(4人に1人)、女性16%(6人に1人)で部位によっては大きなばらつきがある。
 
そして一般的にいわれているがんの危険因子としては、下記の例がよく挙げられる。
 
・喫煙
・塩分のとりすぎ
・野菜・果物不足
・熱すぎる食べ物や飲み物の刺激
・動物性食品のとりすぎ
・多量の飲酒

 
したがって、特定の人物が癌で亡くなっても、直ちにその原因を指摘することはできない。
 
癌で亡くなった人や罹患した人物がよく名の知られている芸能人や俳優などの場合、もっともらしい噂が広まるらしい。
 
ゴシップ記事では引けを取らない日刊ゲンダイに「北斗晶、川島なお美さん…ネット上でウワサされる“共通点”」という記事があったので、元を調べていくと、あるブロガーに言わせると小沢信者が多い「阿修羅♪掲示板」に投稿された「真実を探すブログ」の「「川島なお美さんや北斗晶さん等の相次ぐ癌、いずれも福島原発事故後に応援活動!福島原発事故と癌の関係を指摘する医師も!」が発信源のようである。
 
そして同ブログの管理人は、こう結んでいた。
 
100万人に1人と言われている小児甲状腺がんの数が福島だけで100人を超えました。福島の人口は約200万人なので、この数値は平時の何百倍も異常な数値です。
それでも、国や医療機関は「原発事故との関連は分からない」と強調しており、可能性すらもまともに調査していません。
先日に癌で亡くなった川島さんや闘病中の北斗晶さん達はいずれも福島で応援活動をしており、この時に大なり小なりの被ばくをしたはずです。北斗さんに至ってはかなり活発に何度も福島を訪問したことがブログ上にも記載されているので、都内に住んでいる人よりも被ばくは多いと予想されます。
他にも食べて応援などを活発していた有名人らが相次いで白血病などになっていますが、彼らの症状には共通点が多く見られました。まずは福島を応援して活動した点、次は癌を発見してから広がるまでの速度が異常に速いことです。
北斗晶さんの例は典型的で、ブログ上の記事でも「進行が異常に早く1年間でここまで大きくなってしまった」と打ち明けています。
また、福島で小児甲状腺がんを発症した子供たちを含めて、異常に癌の転移速度が速いのも気になるところです。大人が発症するときは暴飲暴食やストレス、ハードな仕事等で疲労している時に多く、無理をし過ぎないでユックリと休むことが第一の対策になると言えます。
もちろん、全ての癌が直接的に放射能被ばくが原因とは言い切れませんが、福島以外でも癌の報告はジワジワと増加中なので、今後も警戒をしておいたほうが良いです。
  
こんなネット上の暇つぶし的な噂よりも、フリーランスの戦場/環境ジャーナリストでイラク、インドネシア、パレスチナなど国外での取材活動のほか、福島第一原発事故以降は国内での原発関係の取材も行っている志葉玲が2年前にこんな貴重なレポートを書いていた。 
 
<福井県・若狭湾の原発停止で北方系の魚介類が戻ってきた>
 2013.12.20 月刊SPAニュース
 現在、日本で稼働している原発は1基もない。これまで、原発を冷やすために取り込んだ海水が温められ、海に放出され続けてきた。ところがこの「温排水」が止まったことで、原発周辺の海域の環境が回復してきているという! 原発停止によって(良い意味で)激変した各地の海の状況をリポートする。
<福井県・若狭湾の原発>
20150927takagenpatu.jpg◆温排水停止で、減少していた北方系の魚介類が戻ってきた高浜原発
 原発の温排水が海の生態系に与える影響について、実際に海に潜って調査している研究者がいる。京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾所長は、’04年以降、毎年1月下旬〜3月上旬に高浜原発の放水口から北東約2kmの「音海」という海域に生息する魚介を定点観測してきた。益田所長は「温排水による生態系への影響は明らか」と語る。
「’04〜’11年にかけて、原発から2kmの地点の水温が、湾内外の他の海域より2℃高くなっていました。水中では熱が伝わりやすいため、2℃というのは魚介類にとって大きな違いなのです。熱帯・亜熱帯の南方系の魚介類が生活できるギリギリの温度は11℃なのですが、原発の温排水で、春や夏に来た南方系の魚介類が冬を越せるようになっていました。本来いるはずのない生物が繁殖することで大きな混乱が起きていました」
 ところが、温排水が止まったことで、元の健全な生態系が音海の海に戻りつつあるという。
「例えば、ガンガゼという南方系の毒ウニが大量発生していたのですが、温排水が止まったことで死滅。地元特産のおいしいアカウニやムラサキウニはガンガゼとの競合で追いやられていましたが、再び姿を見せるようになりました。同様に、地元特産で食用のマナマコも、南方系のトラフナマコが水温低下で減少すると、また数を増やし始めています」
 温排水の停止の好ましい影響の中でも、特に喜ばしいのは海藻の復活だろう。
2015genpatuginza.jpg「海の生態系で非常に重要なのは、浅瀬に生い茂る海藻。さまざまな魚介類の餌である生物が棲むエサ場であり、稚魚が育つ棲み処でもあります。アワビやサザエなどの貝類も海藻を餌としています。温排水が放出されていた頃は、『磯焼け』といって海藻が壊滅した状態でした。海水温の変化による直接的なダメージに加え、本来冬場の音海にはいないはずのアイゴという海藻を食べる魚が温排水の影響で一年中いるようになり、海藻が食い荒らされてしまったのです。
 しかし、温排水の放出が止まった途端に海藻が復活し、アミなどの動物プランクトンも一緒に戻ってきました。以前は姿をまったく見なかった、ヒラメの稚魚が姿を見せるようになったことも良い傾向です。若狭湾の特産物で、煮付けにするとおいしいメバルも戻ってきました。基本的に、南方系の魚よりも、もともといた北方系の魚のほうが、商品として高く売れるので、地元の漁師さんにとっても、温排水がないほうがいいといえるのではないでしょうか」
 
原発の温排水とクラゲ大発生は関係があるのか?
 ◆クラゲ大発生の漁業被害も激減
 若狭湾で50年間漁を続けているベテラン漁師の藤川満喜さんも海の変化を感じている。
20150927etizenkurage.jpg「クラゲの大発生に悩まされることが少なくなってきているのが助かるよ。エチゼンクラゲなんかは、1mをゆうに超えるバカデカいやつで重さも200kg以上。その重さで漁網は破られるわ、一番の収入源であるカニも潰されて売り物にならなくなるわで、さんざんな目に遭わされてきたからね。ミズクラゲも気持ち悪いくらい大発生して、ホタルイカ漁などで漁業被害が出ていたけど、最近はそうした被害も少なくなってきているよ」
 原発の温排水とクラゲ被害は関係があるのだろうか。京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾所長が解説する。
「クラゲの幼生は温度の高い水を好み、成長が早まります。温排水によってミズクラゲなどの大発生が起こりやすい環境になるとはいえるでしょう。ミズクラゲの毒は弱いのですが、生まれたばかりのイワシやタイなどの仔魚を食べてしまう。一方、エチゼンクラゲ大発生の一番の理由は、発生元の中国近海が生活排水で富栄養化していること、クラゲの幼生を食べる魚が乱獲されたことでしょう。
20150927syusuikou.jpg しかし、原発がエチゼンクラゲを吸い寄せている可能性もあります。高浜原発が稼働中に取水する量は、京都府最大級の河川である由良川が海にそそぐ量の約5倍。膨大な取水で発生する海流によって、クラゲなど遊泳力が弱い生物は引き寄せられてしまうのです」
 藤川さんも「以前、原発の取水口を間近で見たとき、海に巨大な渦ができていた」と語る。
「鳴門海峡の大渦潮かと思うくらいの大きさでゾッとしたよ。あれだけの勢いで海水を吸い込んでいれば、何も影響がないわけがない」
 益田所長は「原発の温排水が停止してからの変化は想像以上に劇的なものでした」と語る。  
 
2015年4月14日、福井地方裁判所は、高浜原発の3号機と4号機について、関西電力に再稼働を認めない仮処分の決定を出した。 

しかし、それから2か月後には原発推進メディアが「高浜原発再稼働を差し止め(上) 樋口英明裁判長の異様な論理…」と題したヒステリックな内容の記事を書いていた。
 
・・・前略・・・
反原発思想に凝り固まって、事実に目を背けているのではないかとさえ思える。裁判官であれ、いかなる思想を持つのも自由だが、事実に目を閉ざし、明らかな間違いを放置することは許されない。司法は裁判官の個人的な信条を実現する場ではない。裁判官の独善的論理がまかり通るようであれば、司法の信頼は確実に失墜する。 
・・・中略・・・ 
樋口裁判長らは原発の設備に期待されている役割や機能を全く理解していなかったのである。
 
産経新聞の天野健作という原子力取材班キャップは、「原発の設備に期待されている役割や機能」しか理解しておらず、原発周辺の海域の環境が日常的に被害を受けているという事実を無視しているようである。
 
さらには、原発事故の被害者たちからすれば、原発の設備には恨みこそするが期待することは全くない。
 
低線量の放射線被曝の影響は直ちには現れず、また因果関係も定かではないかもしれない。 
 
少なくとも「真実を探すブログ」の管理人が指摘するように、「福島以外でも癌の報告はジワジワと増加中なので、今後も警戒をしておいたほうが」良いことは言うまでもないだろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:48| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月26日

自衛隊の南スーダンPKOでの最初の任務は?

「立憲主義」と「平和主義」そして「民主主義」を数の力で蹂躙した戦争法案が成立して早くも1週間経つが、安倍晋三首相が唯一の例外的で限定的な集団的自衛権行使と主張していた「ホルムズ海峡の機雷掃海」がなくなり、最大の立法事実がなくなった。
 
そして憲法学者らによって違憲と指摘され国民の中にも違憲法案という認識が広まった頃には、「中国脅威論」が政府側から喧伝された。
 
こんなズタズタになった戦争法案が戦争法制となったが、政府は25日午前の閣議で、集団的自衛権行使を柱とする安全保障関連法を今月30日に公布することを決めた。
 
そして海外派兵される自衛隊の最初の任務先が南スーダンだという。
 
南スーダンPKO、「駆け付け警護」追加検討
 読売新聞 9月21日(月)7時9分配信 
 政府は20日、安全保障関連法の成立を受け、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊に「駆け付け警護」の任務を新たに与える検討に入った。
 現地の国連スタッフらが武装集団に襲われた場合に自衛隊が助けにいくもので、人道的な観点から検討を急ぐ必要があると判断した。来年春までに施行される安保関連法が実任務に適用される初のケースとなる可能性がある。
 安保関連法を構成する改正PKO協力法では、自衛隊の武器使用権限を強化し、駆け付け警護や、一定地域の治安維持を担う「安全確保活動」が新たに認められた。これらはあくまで法律上可能なメニューで、実際に行うかどうかは政府がその都度判断する。
 南スーダンは自衛隊が現在、唯一参加しているPKOで、道路補修などの施設整備を行っている。内戦の末に独立した南スーダンには多くの武器が残るとみられ、「国連関係者が万が一強盗などに襲われた場合に備え、自衛隊に警護の権限を与えておく必要がある」(政府関係者)と判断した。現地の自衛隊の部隊は来年2月末で交代するが、引き続き部隊を派遣する場合、改めて閣議決定するPKOの実施計画に駆け付け警護を追加する方向だ。
 
しかしこの記事には大きな事実が隠されていた。
 
以下のツイートを見てもらいたい。



早い話が、「中国脅威論」もやはりまやかしであり、この戦争法案の目的が全く異なってきていることがよく分かる。
 
大手マスメディアに所属しているジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイトがある。
 
法案成立後の先日、そのサイト上に興味深い記事が掲載されていた。
  
集団的自衛権行使用容認も、沖縄辺野古沖の新基地建設もすべて米国の言いなりというのが、戦争法案を反対してきた人たちの共通した認識だったが、残念ながらその米国は安全保障政策を大きく転換しており、また日本近海から急速に手を引き、拠点がグアムに映っており安倍政権の思惑とはかなりずれているという。
 
<安全保障関連法成立。だが国会を支配していたのは「昭和」な価値観>
 2015/09/21 ニュースの教科書
 今国会、最大の焦点であった集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案は2015年9月19日未明、参議院本会議で可決、成立した。戦後日本の安全保障政策は大きく転換することになる。
 安全保障関連法はひとつの法律ではなく、新法である国際平和支援法と、自衛隊法や事態対処法など複数の法改正の総称。最大の焦点となっていたのは、いうまでもなく、集団的自衛権の行使を可能とすることについての是非であった。
 例えば事態対処法では、集団的自衛権の行使が可能となる事態について「わが国と密接な関係にある他国への武力攻撃により、わが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」が発生した時と定義しており、米国が攻撃対象となった場合には、日本も自衛権を行使できることになる。
 集団的自衛権の行使は、20年以上も前から米国が日本に求め続けてきたものだったが、日本はこれまで頑なにこれを拒否してきた。安倍政権になってその方向性が一気に変わったわけだが、皮肉にも日本が集団的自衛権の行使に前向きになった時、米国はすでに安全保障政策を大きく転換させてしまっていた。
 米国はかつてのように、世界の警察官としてふるまうつもりはなくなっている。オバマ政権は過去最大規模の軍縮を行っており、米軍の活動範囲を大幅に縮小している。沖縄はかつては海兵隊最大の拠点の一つだったが、米軍は沖縄から次々と撤退しており、現在の拠点ははるか後方のグアムである。
 日本では辺野古の基地が最大の政治問題となっているが、当の米国は、実は日本近海から急速に手を引きつつある。
 つまり、今回の安全保障関連法は、米国が日本の後ろ盾ではなくなりつつある状況下における日米安保の再定義という位置付けになる。これまで米国は無条件で日本の同盟国だったが、今後は、国益次第で日本との関係は変わる可能性が出てきたのである。だが国会における与野党の論戦は、冷戦時代の価値観を引きずる非常にアナクロニズムなものであった。
 与党側は、安全保障関連法を成立させれば、無条件で日米安保と日本の安全が確保されると錯覚している。一方、法案の反対派は、これによって日本が「米国の戦争に巻き込まれる」といった論説を繰り返していた。法案に対するスタンスは正反対だが、米国が無条件で日本と一体になっているとの認識は共通である。だが、こうした基本的認識は、アジア太平洋地域の現状を正しく反映しているとは言い難い。
 今月、中国の習近平国家主席は2度目の米国訪問を実施する。米国と中国は数年にわたる長期交渉を続けているが、安全保障面における最大のテーマは、米国と中国の勢力範囲をどこに設定するのかという問題である。
 中国は、沖縄から台湾までのラインを自国の防衛圏内に入れようとしている。一方、米国は日本と一定の距離を置き、沖縄を最前線として限定的な勢力下に置こうとしている。米国にとって重要なのは日米関係ではなく、米中関係であり、日本の安全保障は、米中交渉の行方にすべて依存しているというのが現実なのだ。
 戦後日本の平和が、憲法ではなく、米国の「核の傘」によって実現されてきたというのはまぎれもない事実だが、一方、米国による核の傘は、すでに半分は失われた状態にあるのもまた事実である。そして与野党とも、雨は降らないと思っているという点では完全に一致している。
 
「無条件で日米安保と日本の安全が確保される」という錯覚と、戦争法案によって日本が「米国の戦争に巻き込まれる」といった論説は全く相いれないものであるが、「米国が無条件で日本と一体になっているとの認識」は与野党に共通であるという見方は大変興味深い。
 
問題はその共通認識の対象である米国の変容ぶりに日本自身が追い付いていないことである。
 
戦後70年の平和は「憲法9条」により守られてきたというのが多くの護憲派の拠り所なのだが、米国の「核の傘」によって実現されてきたというのもまぎれもない事実であるかもしれない。
 
「核の傘」とは核抑止のことであり、いまの世界の現実の安全保障では、大多数の国は自国を守り戦争を防ぐ手段として、程度の差こそあれ「抑止」戦略に依存している。
 
抑止とは、ある国が自国に対して武力攻撃を仕掛けてきそうな場合、「武力で断固として反撃し、侵略を砕く、あるいは相手に重大な損害を与える」という意図と能力を明確にしておくことで、潜在敵国の武力攻撃を未然に抑えるメカニズムの戦略である。
 
戦争のための戦争を行いたいと考える国はないという前提に立てば、政治や経済あるいは領土上の目的があるからこそ軍事行動をとるのであるから、その軍事行動をとった場合のマイナスがプラスよりも大きいと予想されれば、普通の国ならばその行動を抑制する。
 
攻撃を受けそうな側の国からすれば、「相手が攻めてきたら必ず大打撃を与えるぞ」という態勢を明示しておけば、相手の軍事行動を未然に防げるという思考が抑止論である。 
 
しかし、「すでに米国による核の傘は、すでに半分は失われた状態にあるのもまた事実である」ということは、「『核の傘』はもう日本を守ってくれないのか?揺らぎ始めた米国の拡大抑止、国防総省シンクタンクが警告」という記事からも確認できる。
 
「切れ目のない法体系」という表現で自衛隊法を改正し、「自衛隊常時米国派遣法」と呼ぶにふさわしい自衛隊員を米軍の下請けとして派兵する戦争法案により今まで以上の抑止力向上につながるというのは、明らかな幻想であり、それどころか今後は駆けつけ警護によって、南スーダンの中国兵を守りながら、想定外の相手を殺すことになるのではないだろうか、とオジサンは思う。



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2015年09月25日

幻になるか復興五輪

1か月以上も前に「【新国立競技場】森喜朗氏発言を削除 コンペ結果の議事録、どこが黒塗りに?(全文)」という記事が示すようにすべてが密室で進められていた新国立競技場建設問題。
 
さらに調べれば調べるほど杜撰さが明らかになるのは、国会審議が深まるほど杜撰な法案であった戦争法案と全く同じ様相である。
 
なにしろ、今年1月には、工期が66カ月に達すると試算しており、その結果完成予定は当初予定を2年オーバーし、東京五輪・パラリンピックの翌年の2021年3月末となっていたという。 
 
工事費の変遷もまるでどこかの国の内閣支持率のようである。
 
20150925koujihiheni.jpg
【朝日新聞より】
 
 
そして十分な検証もせずに、設計・施工を一体的に担う業者を公募してきた日本スポーツ振興センター(JSC)は先週の18日に業者の参加申請を締め切り、大手ゼネコンの大成建設と建築家の隈研吾氏、そして竹中工務店と清水建設などがすでに水面下で決まってきている。 
 
その不十分な検証報告書が公表された。 
 
<新国立 工費高騰の原因解明せず 第三者委検証報告書を公表>
 2015年9月25日 07時03分 東京新聞
20150925sinkouritusuii.jpg
 
 2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設計画が白紙撤回された経緯について検証していた、文部科学省の第三者委員会が24日、報告書をまとめた。国家的なプロジェクトでありながら既存の組織体制で対応したとして下村博文文科相らの責任に言及する一方、最大の問題点だった工費高騰の原因について明確な答えを出すに至らなかった。工費の管理は新計画でも懸案になっている。 (上田千秋、森本智之)
 旧計画の工費は当初1300億円とされたが、設計が始まった直後の13年8月には最大3535億円(解体費含む)に膨らんだ。報告書では、1300億円は「設計前ゆえ精度の低い目安的な数字」などと指摘するにとどめた。
 工費は基本設計を経て1325億円に圧縮されたが、最終的には2520億円に。この額についても報告書では、ゼネコンと設計業者との調整結果などとしたが、高騰した根本要因には踏み込まなかった。柏木昇委員長は記者団に「もうちょっと検証したかったが、多大な費用と時間が必要だった」と詰め切れなかったことを認めた。
 報告書では、実施主体の日本スポーツ振興センター(JSC)には大型事業の経験者がおらず、民間で大型事業を実施する際に置かれるプロジェクトマネジャーもいなかったと指摘。外部の専門家らのチェックを受ける仕組みもなかったとした。適切な組織体制を整備しなかったとして、下村氏と、JSCの河野一郎理事長に責任の一端があると結論づけた。
 柏木氏から報告書を受け取った下村氏は記者団に「早急に対応を検討する。私の責任の取り方も決め、25日の閣議後会見で発表したい」と説明。安倍晋三首相は24日夜の記者会見で「報告書に沿って責任を取っていくことが求められていく」と述べた。
 報告書では、安倍首相ら官邸の責任には触れていない。
 報告書は、工費が3000億円を超えそうとの報告があった13年8月から同年末までが、ゼロベースで見直すチャンスだったとも指摘。「税負担をする国民への丁寧な説明がなく、不信感を抱かせた」として情報公開を問題視した。
 検証委は会計や建築の専門家ら6人で構成。8月7日から、JSCや文科省、設計会社の関係者ら30人以上に事情を聴いた。
 
「報告書では、安倍首相ら官邸の責任には触れていない」ことから、安倍晋三首相は安心して「報告書に沿って責任を取っていくことが求められていく」などと他人事のような発言をしていたが、このような事態に至った張本人は一体だれだったのか。 
 
検証報告を作成するために第三者委員会が関係者からヒアリングしたのだが、その実態は、建設費の1300億円は単なる努力目標で、国家的なプロジェクトにもかかわらずリーダーが不明で関係者間の意思の疎通も無かったようである。
 
<新国立 認識バラバラ 第三者委 延べ34人聞き取り>
 2015年9月25日 東京新聞
20150925heringtaisyou.jpg 工費に対する認識はバラバラ、誰がかじ取り役なのかも分からず、文部科学省と事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)の間で報告・連絡・相談が不十分…。新国立競技場の建設計画をめぐる経緯を検証してきた文科省の第三者委員会が聞き取った延べ34人の証言からは、さまざまな問題点が浮かび上がる。 (小松田健一)
◆上限か目標か
 政界やスポーツ界の重鎮らでつくるJSCの有識者会議は2012年7月、本体工費1300億円程度でデザインコンクールを実施すると決めた。ところが、1300億円は上限か目標かで、文科省とJSCの認識は当初から食い違った。
 文科省の今里譲(ゆずる)スポーツ・青少年企画課長(当時)は「設計JV(共同企業体)の試算として額が1300億円より膨らみそうだと聞いた時は、きちんとコンペでやっているのだからそれでは困るとの話をした記憶がある」と証言。山中伸一事務次官(同)も13年8月に「1300億円に近い額に抑えるよう指示した」と述べ、上限との認識を示した。
 これに対し、JSC新国立競技場設置本部長の山崎雅男氏は「デザイン案を選ぶに当たっては、1300億円に収まるかどうかの検証は完全にはできていないと思う」と説明。「何らかの数字がなければいけないということで、目安として示したものであるとは認識している」と振り返った。
◆リーダー不在
 コンクールで選ばれたザハ・ハディド氏の事務所はJSCにコスト削減の提案をしていた。具体的には、博物館やフィットネス施設などの機能が「過剰であれば取ってはどうか」と持ち掛けたという。
 ところが、事務所によると、JSC側は「これはもう決められた条件なので変えられない」と拒否。さらに「座席空調などもやめたらどうか」との提案は「有識者会議で決まったので変えられないと言われた」。JSCの河野一郎理事長は「提案はかなり取り入れたが、印象として(ハディド氏側が)こだわっているところを取り入れていない可能性はある」と証言した。
 JSCの元デザインコンクール審査委員長で建築家の安藤忠雄氏は「今回のプロジェクトは誰がリーダーなのかがよく分からない」と批判した。
◆意思疎通欠く
 JSCと文科省の連携や情報共有も、不十分だった実態が明らかになった。
 13年8月にJSCから工費が3462億円となる試算の報告を受けた文科省は、大幅なコスト削減を指示する。しかし、下村博文文科相の耳に入ることはなかった。下村氏がこのことを知るのは10月中旬、工費が最大3000億円になるとの報道があってからだ。
 工費の見込み額が大幅に膨らむという重要な情報を、監督官庁のトップが把握していなかったことに対し、下村氏は聞き取りで「(報告が)上がってこなければ、それぞれのところでうまくやっているだろうと善意に解釈している」と説明するにとどまった。
 
責任の一端があると結論づけられたJSCの河野一郎理事長は「JSCの体制整備に対する結果責任は、報告書を読み、真摯に受け止めたい」と言うのなら引責辞任が当然なのだが、白紙撤回に伴う税金の損失などについて、国民への謝罪もせずに今月末で任期が切れることから退任すると、早くも現場から逃亡してしまった。 
 
こんな無責任な連中が跋扈していた東京五輪は、当初は「復興五輪」と位置付け世界にアピールしていたが、復興されるべき被災地の実態はほど遠い状態である 
 
<クローズアップ2015:「復興五輪」実現遠く>
 毎日新聞 2015年09月23日 東京朝刊
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 東京都と日本オリンピック委員会(JOC)が「五輪を東日本大震災からの復興のシンボルに」と「復興五輪」の理念を掲げ、2020年夏季五輪・パラリンピックの開催都市の座をつかんでから2年。理念は、被災地が期待する形では実現していない。むしろ五輪の施設整備が建設コストの高騰を進め、復興工事の障害となることを懸念する声が被災地から聞こえる。
 ◇キャンプ誘致 被災3県ゼロ
 「最近、政府や国会、テレビなどで、オリンピックと震災復興を同時に話す人など見たことがない」(岩手県陸前高田市)。毎日新聞が岩手、宮城、福島3県の被災42市町村の首長に実施したアンケートでは、「復興五輪」の理念の風化を懸念する回答が多数あった。そもそもこの理念はなぜ、五輪招致で前面に押し出されたのか。
 都とJOCが立候補を表明したのは2011年7月。石原慎太郎知事(当時)がその3カ月前、五輪招致を公約に4選を果たし、国際オリンピック委員会(IOC)への立候補締め切りは同年9月に迫っていた。だが、当時は震災から4カ月で、被災地の復興が最優先された時期だ。<復興した日本を全世界に示す>。招致実現に不可欠な国民的支持を得るには「立候補表明でこの理念を掲げるしかなかった」と関係者は振り返る。
 都やJOC、被災3県などで組織した「復興専門委員会」は12年12月、東北縦断の聖火リレー、収益を被災県に分配する「五輪宝くじ」発行など32項目の支援策を示した。五輪開催が決まった13年9月のIOC総会では、被災地・宮城県気仙沼市出身でパラリンピック陸上の佐藤真海(まみ)選手が登壇し、スポーツが被災地を勇気づける効果を訴えて支持を得た。
 だがその後はトーンダウンする。東北での実施が決まっている五輪競技は、宮城のサッカー(1次リーグ)のみ。復興専門委が示した支援策については現在、被災3県や国の関係機関なども加え、組織委に「被災地復興支援連絡協議会」を設置して具体化を進めている。だが、これらの支援策は実現可能性の検討が甘かった項目もあり、事実上「ゼロベース」からの具体化作業になっている。
 そのうちの一つは、復興のアピールの場になるとして被災自治体の期待が大きい事前キャンプ誘致だ。組織委によると、7月までに全国約100自治体が名乗りを上げ、神奈川県箱根町や静岡県焼津市などは早々に誘致を決めた。一方、被災3県の誘致はまだゼロだ。誘致は一流選手を受け入れられる練習施設やホテルの整備が必須条件で、復興関連以外に財政を振り向ける余裕がない被災自治体にはハードルが高い。
 組織委は自治体と各国の自主的な交渉に任せる姿勢を取り、担当者は「3県へのあっせんはできない」と話す。
 現在、組織委や都などによる五輪関連の支援は、アスリートを派遣するスポーツ交流が中心で、組織委の「支援事業」には成人式でのあいさつまでカウントされている。被災地からは「無理なこじつけイベントより被災地の経済復興に結びつく施策を行うべきだ」(気仙沼市)との声が上がる。【竹内良和】
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 ◇都内工事集中 資材奪い合い
 東京五輪に向けた恒久施設の整備は、国が総工費の上限を1550億円とする新国立競技場のほかに、東京都が新設・改修する競技会場などが約2500億円規模であり、工事は18年から20年に集中している。加えて20年をピークに都内では大規模な都市開発が進む見通しで、日本政策投資銀行の調査によると、その規模は少なくとも事業費2.8兆円分に上る。
 同銀行地域企画部の橋本泰博参事役は「東京は五輪を契機に国際都市としての競争力が求められている。大阪駅周辺のビジネス街で13年までの10年間に開発された分の2倍以上の床面積の開発工事が、五輪までの5年に集中する。工事費の高騰は避けられない」と分析する。
 労働力確保の競争は既に始まっており、労務単価が上がって東京の工事費は上昇。一般財団法人建設物価調査会によると、工事原価の水準を示す「建築費指数」(鉄筋コンクリート構造平均)は、05年平均を100とすると今年7月は116.5。東日本大震災前は100を下回っていたが、五輪決定後の13年秋から一気に上昇した。
 大手ゼネコン関係者は「コスト高でも事業収支が合うのは、都心部の再開発の利潤が大きいからだ」と明かす。
 一方、復興工事が集中している被被災地では人手不足に加え、建築資材費の高止まりにより採算が合わず、公共工事の入札不調が相次ぐ。建設物価調査会の調査では、防潮堤や道路工事に使われる生コンクリートの価格は震災前と比べ各地で3?7割アップ。岩手県宮古市の場合だと、震災前の11年3月には1立方メートル当たり1万2800円だったが、今年8月は2万2300円と震災前の74%増となった。同調査会は「過去に例を見ない需要に対応している状況」と分析する。
 「五輪の工事が本格化すると人と資材は一層奪い合いになる」
 岩手県建設業協会釜石支部の泉修一支部長はそう心配する。被災3県の業界団体が昨年7月に行ったアンケートでは、復興住宅を含めた住宅建設の坪単価は震災前から既に平均14%アップし、契約から引き渡しまでの期間も平均3カ月以上延びていた。岩手県の復興工程表によると、被害の大きかった沿岸南部を中心に、住宅建設の完了は18年度をめどとしており、都心で工事が集中する時期と重なる。【山本浩資、浅野孝仁】

「復興五輪」が幻になるだけならまだしも、五輪自体が幻になるかもしれない。 
 
ルポライターの鎌田慧の言葉を借りれば「ならず者内閣」のメンバーは来月には一部が入れ替わるらしいが、5年後は確実にその内閣は無くなり、落選して国会議員のバッチも失う者も多く出ることであろう。
 
すなわち現在の最高責任者たちは全員が結果責任を取ることができない。 
 
9.23 さよなら原発 さよなら戦争全国集会」で登壇した澤地久枝がスピーチの中で「私は東京五輪には反対なのですよ」と発言した時には多くの参加者が拍手していたことが印象的だった。
 
自国開催の五輪目指して励んでいるすべてのアスリートたちはともかく、少なくとも多くの国民に必ずしも開催を支持されていないことは確かである。
 
やはり2020年の東京五輪は無理かもしれない、と改めてオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:16| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月24日

さよなら原発 さよなら戦争全国集会

例え憲法違反の戦争法案でも成立してしまえば、もう過去のことのように大手マスメディアは無関心になるようだ。
 
朝日新聞は「つぶやき3000万件 4カ月間、安保法めぐり」などと、戦争法案をめぐるツイッター件数を調査分析したと、報道していたが、そんなことは週刊誌にでも任せておけばよいことだった。
  
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こんな報道姿勢は「戦争法案への戦いは終わってはいない」でも紹介した、あの放言作家のツイッターと根っこは同じである。 


ところがどっこい、一般市民は「レジャーや休息」もしたが、4連休の最終日は元気に初夏を思わせるような暑さの中、代々木公園に25000人も集まって、原発と戦争に対して優しく「さよなら」を告げていた。
 
<安保法・原発 どちらもさよなら 代々木公園で集会>
 2015年9月24日 朝刊 東京新聞
20150924ooekenzaburou.jpg 安全保障関連法や原発再稼働に反対する「さようなら原発 さようなら戦争全国集会」が23日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。安保法成立後、初の大規模集会となり、主催者発表で2万5000人が「民主主義を取り戻そう」と訴えた。 
 主催した市民団体「『さようなら原発』1000万署名市民の会」の呼び掛け人の作家、大江健三郎さんは「最も長く続いた平和が、最も危険な転換期にある」と強調。同じく呼び掛け人で作家の沢地久枝さんは「日本の責任ある人は絶対に責任を取ろうとしない。私たちがやらないで誰が政治を変えるのか」と訴えた。
 脱原発関連訴訟などに取り組む河合弘之弁護士は「日本が滅びるとしたら、原発事故か戦争しかないと思う。その2つの危険をあえて冒そうとしているのが安倍政治だ」と述べた。
 福島の被災地や、8月に再稼働した九州電力川内(せんだい)原発の地元鹿児島県、米軍普天間(ふてんま)飛行場の移設問題を抱える沖縄からは、現状が報告された。安保法制に反対する学生グループ「SEALDs(シールズ)」メンバーの奥田愛基(あき)さんもスピーチした。集会後、参加者は渋谷や原宿をデモ行進した。
 
オジサンも昼前から出かけて、代々木公園内を散策し、集会開始前のオープニイングライブから約2時間以上も石の上に座りながら集会参加者の様子を写真にとりながら発言者たちの様々な怒りと憤りの発言に耳を傾けていた。
 
例年の中央メーデーや2012年に16万人を集めた大集会で使用したサッカー場はこの日は少年サッカーの試合をやっており、野外音楽堂がインメステージになった。
 
そのため労働組合関連はメインステージから離れた箇所に集められていた。
 

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超割高の飲み物には、誰も手が出せないようだ!
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こんなツイッターを見てTOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU)のライブステージを見に来た若者たちが結構多かった。

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先週の雨の中の国会前では声をからしていたが、この日は絶好調の落合恵子。 
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呼びかけ人の1人の澤地久枝。
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日本を滅ぼす物は戦争と原発であるが、安部内閣はこの両方をやっている、
と河合弁護士は叫ぶ。 
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「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん
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福島第一原発の事故は終わっていない。今も被害が広がり続けている。そんな中で(九州電力)川内(せんだい)原発が再稼働した。多くの国民の反対を押し切り、憲法違反の安保法が安倍政権の暴挙で決められたことと重なる。過酷な被曝(ひばく)労働が日本中で仕事を求める人の受け皿になっている。今度は兵役が受け皿になるのだろうか。
 戦争も原発事故も起きてしまったことから学ばなければ、悲劇は何度でも繰り返される。国土を失い、平和を失い、民主主義を失うのが原発と戦争だ。人権を侵害し、命を冒涜(ぼうとく)し、生きる尊厳を奪う。
 どんな暗がりであっても確かな明かりを一つずつともしていこう。誰も私たちの思いを止めることはできない。原発も戦争もない世界を、私たち一人一人がつくっていこう。
 
原発事故で福島から北海道へ避難している宍戸隆子さん 
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川内原発増設反対鹿児島県共闘会議の野呂正和さん
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8月1日に川内原発1号機は再稼働した。まだ終わったわけではない。九州電力は10月にも2号機の再稼働を目指しているが、たくさんの問題がある。鹿児島においでいただきたい。2号機はもう動かさないという、大きなうねりをつくっていきたい。
 1年前、(当時の)小渕優子経済産業相は鹿児島県知事へ約束した。もし事故が起こった場合には、関係法令に基づいて政府は責任を取る、対処すると。福島の話を聞いていると、国は責任を持てるだろうか。
 集団的自衛権を行使した場合、敵国から川内原発や(佐賀県の)玄海原発へミサイルが飛んできたら、日本は全滅する。そのことは一切、触れられていない。皆さんと一緒に、全国の原発再稼働は絶対に許さない運動をつくっていこう。
 
「戦争させない・9条壊すな総がかり実行委員会」から上野千鶴子 
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すっかりアジテーターぶりが板についたSEALDsの奥田愛基
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この社会は「若者は無関心だ」「若者の政治離れだ」と、ずっと言ってきた。デモなんてやっても意味ない、市民なのに、主婦なのに、学生なのに、サラリーマンなのにと。
 俺はそれに対して言ってやりたい。「そういうことに意味がないんだ」って。
 そろそろ自分の頭で何か考えて言った方がいい。最近はそう思う。
 戦争へ行きたくないのは利己的だと言った議員がいたけれど、そうした発想が今の自民党にはあるのではないか。憲法学者がここまで怒っているのは、法自体によほどの欠陥があるからだ。
 改憲の人も怒っているのを、自民党は自覚した方がいい。保守とか革新を超えている。今こそ「戦争反対」「憲法を守れ」と言わなければならない。

 
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村辰彦さん
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「戦争法案」の強行採決に続き、安倍政権は沖縄県知事をはじめ県民が反対しているにもかかわらず、十月から辺野古の海を埋め立て、本格的な工事を強行すると宣言した。民意を踏みにじる暴挙を、私たちは絶対に許せない。
 翁長雄志(おながたけし)知事は、ついに埋め立て承認の取り消しを決意した。県民が米軍キャンプ・シュワブ正門前で一年近く続けた座り込みなど、人々が命懸けで闘った成果だ。五月には三万五千人が結集し県民大会を開いた。私たち沖縄県民は、どんなことがあっても政府に屈しない。本土での世論の広がりも知事の決断を引き出した。
 政府は埋め立ての根拠が無くなったのに法律を悪用し、工事を進めようとしている。辺野古を止めれば安保法も止められる。ともに頑張ろう。
 
フランスから駆けつけた映画監督のカトリーヌ・ガドゥさん 
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「安倍内閣はならず者内閣だ」と怒りの閉会挨拶する鎌田慧呼びかけ人 
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暑さにも負けず頑張って発言を聞く老若男女たち 
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ここからの写真は、宮下公園前の歩道橋の上から撮ったもの。
 
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最後の写真の子どもたちが成人になるまでに、これ以上この国を悪くさせないことが大人たちの役割ではないだろうか、とオジサンは思う。

 
posted by 定年オジサン at 13:20| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月23日

安保法制は成立したが日本のサイバー環境は大丈夫か

オジサンは読んでいなかった昨日の讀賣新聞の連載記事「変わる安保」その2という記事を読んだ天木直人は「米国が守ってくれると本気で思っている安倍首相のおめでたさ」と題したブログに、「日本が危険にさらされた時、日米同盟は完全に機能する。それを世界に発信することで抑止力は高まる」という安倍晋三首相の言葉に「あらためて驚いた」と書いていた。
 
この言葉は、戦争法案の衆院特別委でも何度となく発言されていた言葉であり、いくら集団的自衛権を行使可能にする戦争法案が成立したところで、日米安保条約が改定されない限りは、米軍が尖閣のために血を流すことなどあり得ない。 
 
米国にとって最も関心を持って注視している国は中国であり、決して日中間のいざこざには口を出すことはない。
 
GDPと軍事費で世界第1位の米国と第2位の中国だが、圧倒的な軍事力を持つ米国が中国と軍事的に直接対決することはありえない。 
 
むしろ現在は陸海空軍の出る幕ではなく、サイバー空間における戦いが喫緊のテーマとなっている。 
 
<(世界新秩序 米中を追う)攻防、サイバー安全保障 米、対中制裁も示唆>
 2015年9月22日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が22日から訪米し、25日にオバマ大統領と会談する。オバマ氏は習氏を初めて「国賓」として迎え、ホワイトハウスで晩餐(ばんさん)会も開く。だが、舞台裏で両国の対立は激しさを増す。その最前線のひとつが、陸海空と宇宙に続く「第5の戦場」、サイバー空間での攻防だ。
 米海兵隊に所属する30代の男性職員が6月中旬、ワシントン郊外にある国防総省のオフィスで電子メールをチェックしていると、見慣れぬ差出人から一通のメールが届いていることに気づいた。
 「政府職員の個人情報が流出するサイバー事件が起きた」。公務員の情報を管理する人事管理局からだった。謝罪の言葉に加え、漏れた情報を悪用したなりすましなどの「二次被害」に備え、100万ドル(約1億2千万円)の保険をかけているとの説明だった。
 深刻なのは、機密に接する政府職員に提出が求められている身上書の情報が、漏れた恐れがあることだ。税金や年金などを管理する社会保障番号、薬物の使用歴、好む酒、国外への渡航歴や外国人との交友関係――。何者かに奪われた情報は広範だ。社会保障番号は本人確認のために使われており、身分をかたるなど、悪用される恐れがある。
 少なくとも2150万人の政府職員らの個人情報が流出した。米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は議会の公聴会で「私の個人情報も含まれている」と述べ、高官の情報も流出したことを認めた。
 米側が攻撃の「発信源」とみているのが、中国だ。オバマ大統領は今月16日、「サイバー攻撃が解決されなければ、両国関係に大きな問題をもたらす」と述べ、対中制裁の可能性も示唆。習氏との会談で強い懸念を伝えると明言した。
 米国の電力網がサイバー攻撃を受けた場合の被害を試算した機密文書の一部が2012年、公開されている。システムや設備が破壊された発電所や変電所を造り直すのに1年以上かかり、設置や試運転の期間を含むと数年を要す。国土安全保障省によると、電力や水道などインフラに対するサイバー攻撃は、09年の9件から14年には245件に急増している。
 一方、中国はサイバー問題については一貫して「我々も攻撃の被害者だ」(外務省報道官)と主張してきた。鄭沢光・外務次官補は「サイバー問題は米中の対立点ではなく、うまく協力できる分野」と強調する。サイバー攻撃をめぐり、何らかの合意に至るかどうかが焦点のひとつだ。
 「インターネットは国際社会を運命共同体にした。同時にネットの発展は、国家の主権と安全保障に対する新たな挑戦だ」
 習氏は昨年、アップルやアマゾン、フェイスブックなど世界のIT企業幹部を集めた中国での会議に寄せた祝辞で、こう述べている。
 サイバー問題に詳しい中国のIT企業幹部は語る。
 「軍事、諜報(ちょうほう)分野で米国との実力差が最も少ないのが、サイバーの世界。遠くない将来に米国をしのぐ可能性もある。いま手を引くわけにはいかない」
 (ワシントン=峯村健司、北京=林望)
 
優秀なハッカーからすれば破れないセキュリティシステムは存在しないという。
 
米国の国防総省の人事管理局から2150万人の政府職員らの個人情報が流出したという事実からすれば、もはや安全なシステムは無いに等しい。 
 
したがって、明らかな犯人探しとその証拠の確保が必要となる。
 
そのためには敵のサーバーに侵入する必要があるのだが、NSAはすでに中国人民解放軍でサイバー攻撃やスパイ活動を行う総参謀部第3部所属の部隊のサイバー攻撃に使われたコンピューター端末5台に入り込んだという。 
  
<米国:中国のサイバー攻撃、作戦データ入手 09年、解放軍端末に侵入>
 毎日新聞 2015年09月22日 東京朝刊
 【ワシントン和田浩明】米国防総省の情報収集機関である国家安全保障局(NSA)は2009年、中国人民解放軍でサイバー攻撃やスパイ活動を行う総参謀部第3部所属の部隊が米政府に攻撃を仕掛けた証拠を入手していた。米中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン容疑者が持ち出していたNSA内部文書を毎日新聞が分析した結果、明らかになった。サイバー空間での米中両国の攻防の実態が内部文書から浮き彫りになるのは極めて珍しい。(9面に「米中の現場」)
 オバマ米大統領は25日にワシントンで行う中国の習近平国家主席との首脳会談でサイバー問題が「最大の議題の一つ」と明言。中国をけん制する形で米国が高いサイバー活動能力を持っていると強調している。内部文書は、米国がこうした能力を実際に行使し、中国に反撃していることを示すものといえる。
 内部文書は10年6月の日付で「機密」指定。中国を名指しして米国や外国政府に情報収集活動を行っていると指摘した。詳細は不明だが中国の標的には日本も含まれている。英語圏のイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドだけを配布先としており、日本政府には知らされなかったとみられる。
 文書によると、総参謀部第3部所属の部隊が、米軍の世界的な兵站(へいたん)や輸送活動を統括する輸送軍のコンピューター網の管理者パスワードや内部プログラム情報など2500以上のファイルを盗み出した。
 NSAは対抗手段としてサイバー攻撃に使われたコンピューター端末5台に入り、米政府機関に「作戦」を仕掛けたデータを入手したとしている。
 さらに部隊のリーダーと見られる人物が個人的に使っているコンピューター端末にも侵入し、複数の米政府機関や外国政府などへの攻撃を行ったことを示す情報やホワイトハウスや米政府高官をサイバー攻撃の標的にする事前調査を行っていたことも判明したと指摘している。
 文書でサイバー攻撃への関与が指摘された総参謀部第3部については、米司法省は昨年5月、同部傘下の「第61398部隊」の将校5人を、米国企業から原子炉関連情報などを盗み出す産業スパイ行為などを行った罪で起訴したと発表していた。
 中国側は関与を全面否定し、身柄引き渡しを拒否している。
 
既に米中は過去数年にわたって激しいサイバー空間での攻防を繰り広げていたことになる。 
 
日本政府の対応は、今年の1月にサイバーセキュリティ戦略本部を内閣に設置、同時に内閣官房に「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)」を設置したばかりである。
 
NISCによると、政府機関へのサイバー攻撃は2012年度は約108万件だったが、2013年度には508万件と5倍に激増、脅威は深刻化しているという。 
 
サイバー攻撃には国境はないし、情報戦には敵も味方もない。 
 
当然ながら、集団的自衛権などは通用しない世界でもある。 
 
ところで、先日、警察庁がコンピューターウイルスを仕込んだ「標的型メール」や不正アクセスなどによるサイバー攻撃で今年上半期、日本年金機構や東京商工会議所、早稲田大など16組織が情報流出の被害を受けたと発表した。
 
標的型メール攻撃は昨年同期比約7倍の1472件と急増、上半期では統計を取り始めた2012年以降、最多となった。
 
被害を受けた組織のうち半数は標的型メール攻撃の被害に遭っている。
 
この攻撃は、2011年に表面化した三菱重工業へのサイバー攻撃で注目された手口であり、一層巧妙化しているのが特徴で、警察庁の担当者は「不審なメールを安易に開けず、最新のセキュリティー対策を実施してほしい」と注意を促している。 
 
しかし、「標的型メール」は不審に思ったら開封しなければ済むだけの話しなのだが、不審に思わせないような実在する内部の組織名や専門的なキーワードを使った題名のメールなどは、容易には個人では判断できないようである。
 
こんなお寒い状態で来年から日本人全員にマイナンバーが付与され多くの個人情報にリンクされることになる。 
 
現実に、国内の100の自治体がサイバー攻撃の標的となっていたことが明らかになった。
 
<サイバー攻撃 100自治体に マイナンバーへ対策課題>
 2015年9月22日 朝刊 東京新聞
20150923cyberattack0.jpg 個人情報の流出やホームページの書き換えなど、システムの安全性を破壊する「サイバー攻撃」の標的となった地方自治体が、少なくとも100百に上ることが共同通信の調べで21日、分かった。中国など海外からの不正アクセスが多く、住民のメールアドレスが漏れるなど情報保護が脆弱(ぜいじゃく)な部分が狙われた形だ。
 国民一人一人に番号を割り当てて情報を管理するマイナンバー制度導入を前に、個人番号を管理するシステムをインターネットに接続したままの自治体もあり、安全対策のための人材や財源確保が課題となっている。
 攻撃を受けた自治体は44都道府県に広がり、県庁や複数の自治体でつくる広域連合なども含まれる。共同通信が8〜9月に全市区町村に実施したアンケート結果を基に、個別取材して確認した。100自治体はホームページを運用するサーバーを攻撃された。発信元は中国が目立ち、ロシア、北米、アフガニスタン、プエルトリコ、オランダも確認されている。
 内部侵入を阻止できた7自治体以外は(1)公式ページ約600ページ全てを改ざん(愛知県内の自治体)(2)閲覧するとウイルスに感染する改ざんが44日間、21回にわたり繰り返された(長崎)(3)大量のメールを送りつけられ、サーバーが動かなくなった(和歌山)(4)サーバーが乗っ取られ、外部に10000通のメールが送信された(新潟)−などの被害を受けた。
 サイバー攻撃は2000年ごろから始まり、今年に入ると長野県や三重県の自治体で個人アドレス数100人分が漏れたり、外部からのぞき見できるようにされたりする被害が起きた。日本年金機構の情報漏えいと同じ型のウイルス付きメールを送りつける「標的型攻撃」を受けた自治体もあり、情報流出を狙う悪質なケースが増える傾向だ。
 共同通信の市区町村調査では18.9%が個人情報を扱うシステムをネットから分離していないと回答している。
 
今後はマイナンバーが全国民の「生命と財産」の情報を管理するようになる。
 
これを守るには自衛隊は無力であり、もちろん米国は日本の首脳すらを盗聴している国である。
 
本当の意味での専守防衛能力が問われるのだが、今の安倍政権には、いや残念ながら安倍晋三の頭ではこのサイバー攻撃の恐ろしさを理解できない。
 
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊に「駆け付け警護」の任務を新たに与える検討なんかをするよりも、さらに売り先がない米国のオスプレイを米軍が使っているオスプレイよりも1.5倍ほど高い値段で17機と代替部品、エンジン40基、赤外線前方監視装置40基などのセットで総計3600億円も払うくらいならば、本気で日本人の生命と財産を守るために使うべきではないだろうか、とオジサンは思う。 

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2015年09月22日

戦争法案への戦いは終わってはいない

野党の必死の引き伸ばし抵抗にもかかわらず、戦争法案が未明の参議院で採決された19日のオジサンのブログへのアクセスが一時急落した。(現在は回復している)
 
おそらくいつもの訪問者の多くが遅くまで国会前で抗議の声を上げ続けていたからであろう、と察した。 
 
そして20日からはシルバーウィークと誰が名づけたかは知らないが4連休になった。
 
当然、国会議員は国会説明会のため皆な地元に帰り、国会議事堂内には議員はいない。
 
そんな国会に向かって声を上げる人は一部にはいたが、多くの市民は疲れ果てて休んでいた。
 
そんな状態をあざけるかのような、安倍晋三シンパの男がこんな与太ツイッターを飛ばしていた。


「成立したら、国会前は大変なことになる」なんて誰も言ってない。
 
正確には「連休前に成立させないと、連休はもっと多くの人が集まって大変なことになる」と自民党の連中が言っていただけである。
 
こんな現場を見たこともない男の空想ツイッターに対しては、安心させるような返信があった。


 
怒りの対象者が不在の国会前よりは、多くの若者が集まる場所で行う方がより効果的であることは、高校生でも知っていた。
 
<安保関連法:渋谷駅前で学者が高校生が「反対トーク」>
 毎日新聞 2015年09月21日 21時08分
20150922sibuyakoukouseidemo.jpg
成立した安保関連法に反対する集会に、「GIVE PEACE A CHANCE」などと書いた日傘を手に参加する女性ら=東京都渋谷区の渋谷駅前で2015年9月21日午後2時14分、後藤由耶撮影
 安全保障関連法に反対の声を上げるリレートーク「安保法にNO!9/21PEACE DAY ACTION」が21日、若者でにぎわうJR渋谷駅前であり、憲法学者や弁護士、高校生、母親ら13人が思いをぶつけた。
 国連が定める「国際平和デー」の21日に合わせ、複数の市民団体が企画した。
 日本体育大で憲法を教える清水雅彦教授(49)は「今回の戦争法は憲法9条と立憲主義に反している。数の力で国会を通ったが、どこまでいっても違憲立法だ」と話した。安保関連法に反対する海外在住の日本人らでつくる「OVERSEAs(オーバーシーズ)」の中溝ゆきさん(47)は戦後70年戦争をしなかった日本が外国で尊敬を集めていることを紹介。同法成立により在外邦人の危険が増すことに懸念を示した。
 高校生らでつくる「ティーンズソウル」の小川空さん(15)は「渋谷を歩く中高生の皆さん。おれらの未来ですよ。一緒に未来を守りましょう。僕は戦後100年を迎えた時、自分の子どもに『日本は100年間戦争しなかったんだよ』と自慢したい」と呼び掛けた。【山下俊輔】
 
「OVERSEAs」という組織があることは初めて知ったが、耳で聞いただけでは最初は学生たちの組織「SEALDs」を超える年代の人の集まりかと思ってしまったが、海外在住の日本人の会と知り、この戦争法案に対する危機感の広がりを感じさせる。 

今までの「大人の」議員ができなかったパフォーマンスを確信的に行い、また国会質問でも、誰もが知っていても指摘してこなかった「安保法制はアーミテージ・ナイレポートの完全コピー」とバラしてしまった山本太郎。
  
安倍晋三信者やネトウヨから目の仇にされている山本太郎。
 
ある人のブログから、こんなネトウヨらしき人のツイッターを知らされた。


このツイッターの真偽を確認するため「生活の党と山本太郎と仲間たち」のHPを見てみた。 
 
そこには「自衛権の行使のあり方についての考え方は?回答」に対しての見解としてこのように説明していた。
 
◆我が党の自衛権行使の見解
このような現実を踏まえて我が党は2013年5月9日、我が国の独立と平和を維持、国民の安全を確保するための自衛権行使のあり方について検討し、憲法9条の規定を維持した上で、自衛権及び自衛隊について下記の解釈を採ることとする「憲法についての考え方」をとりまとめました。
@ 外国からの急迫かつ不正な侵害及びそのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に限って、我が国の独立と平和を維持し国民の安全を確保するため、やむを得ず行う必要最小限度の実力行使は、個別的又は集団的な自衛権の行使を含めて、妨げられない。それ以外では武力行使しない。
A 上記の自衛権を行使するために必要な最小限度の「自衛力」として、自衛隊を保有することができる。
つまり、我が党は、「我が国の独立と平和を維持し国民の安全を確保するため、やむを得ず行う必要最小限度の」という厳しい限定を付して、自衛権の行使を認めます。そのため、許容される自衛権の行使は、ほとんどの場合個別的自衛権の行使に当たるものと考えられますが、これら限られた場面での極めて限定された要件の枠内、すなわち憲法9条に則った専守防衛の範囲内である限り、集団的自衛権であっても容認しています
これに対し、政府が認める集団的自衛権行使は、日本と直接関係のない武力紛争で、「我が国周辺」ともいえないようなホルムズ海峡での機雷掃海でさえ認めるものです。「存立危機事態」の要件は抽象的かつ不明確で、でこれまでの国会審議を見ても、何ら歯止めのないことが明らかであり、時の政権の判断で、無原則に海外派兵を認めるものです。このように明白な憲法違反の安全保障関連法案は廃案にすべきと考えます
 
ネトウヨの攻撃の的は、「個別的又は集団的な自衛権の行使を含めて、妨げられない」「すなわち憲法9条に則った専守防衛の範囲内である限り、集団的自衛権であっても容認しています。」の2か所から「集団的自衛権」と「容認」の言葉を切り取って非難しているようである。
 
それでは「専守防衛」と「集団的自衛権」は両立するのかという大きな疑問は残る。
 
自分たちの国を守ることを「自衛」というのだが、集団的自衛とは、まさに「他衛」であるとは、元防衛官僚で内閣官房副長官補を務めた柳澤協二さんが講演で解説していた。  

20150731_07.jpg
但し、同HPの最後の部分で、「明白な憲法違反の安全保障関連法案は廃案にすべき」と主張しているので、山本太郎の参院特別委での法案に対する反対表明と、この党の方針とには齟齬はないといえる。
 
もっとも生活の党の小沢一郎共同代表は、2014年4月7日に小沢一郎代表講演 「安全保障及び自衛権行使のあり方について」では、こんなことを言っていた。
 

 
・・・前略・・・
すなわち国連の紛争解決の手段に任せるということになっていて、国連決定までには必ずタイムラグがある。その間はそれぞれの国が個別・集団的自衛権によって、武力の行使を含んだ反撃をしてよいということになっており、51条、日米安保はまさにそのことを明文で書いており、なにも論理的に矛盾することはない。
 
まあ、どうでもいいことを長々と書いてしまったが、昨日の「やはり、おかしいだろ、そして言わねばならぬ」のつぶやきの最後で、市民運動のおばさんたちの「安保関連法案の採決不存在の確認と法案審議の続行を求める申し入れ」の呼びかけ人はこの先生であった。
 
<安保法案 どさくさ採決は認めない 東大名誉教授ら賛同呼び掛け>
 2015年9月22日 朝刊 東京新聞
20150922daigokyouju.jpg 与野党議員がもみ合いになる中で安全保障関連法案を可決した17日の参院特別委員会の議決は「参院規則の表決の要件を満たしていない」などとして、東京大の醍醐聡(だいごさとし)名誉教授(会計学)らは、議決がなかったことの確認と審議続行を参院議長や特別委員長に申し入れようと、市民に賛同を呼び掛けている。20日午前10時半ごろ集め始めたインターネットの署名への賛同は22日午前1時までに6100筆を超え、政府与党への批判が急速に広がっている。 (西田義洋)
 17日の参院特別委では、民主党が提出した鴻池祥肇(こうのいけよしただ)委員長の不信任動議が与党などの反対多数で否決された直後、鴻池氏が委員長席に着席。野党の議員が採決を阻止しようと、一斉に委員長席を取り囲み、与党議員と押しくらまんじゅう状態になった。
 安保法案の質疑打ち切り動議が与党などの賛成多数で可決され、野党議員の「やめろ」「無効だ」の叫び声が上がる中、安保法案は与党などの賛成多数で可決されたという取り扱いになっている。
 しかし参院規則では、議長が採決する時は議題を宣告した上で、賛成議員の起立で多数か少数かを認定し、結果を宣告すると規定されている。翌18日には弁護士有志225人が「法的にみて議決とは認められない」と、議決がなかったことの確認と審議再開を参院議長らに要請した。
 醍醐氏も「参院のインターネット中継やテレビ中継で見る限り、委員長の議事進行の声を委員が聞き取れる状況になかったことは一目瞭然。委員長も動議提出の声を聞き取り各委員の起立を確認できる状況になかった」と指摘。「未定稿の速記録でも『議場騒然、聴取不能』と記されるのみで、議事進行を促す委員長の発言も質疑打ち切り動議の提案も記されていない」と批判している。
 醍醐氏が18日、参院事務局に「鴻池氏は自席で起立した委員を確認できない状況で、どうして賛成多数を認定できたのか」などと問い合わせたところ、事務局の担当者は「委員長は見えたんだと思いますよ」などと回答したという。
 醍醐氏は「このようなあまりに理不尽な状況が既成事実としてまかり通るのを見過ごすことはできない」としている。署名活動の賛同者からも、「議事録に記録されていない議事は、存在しない」などの意見が寄せられているという。
 申し入れは今国会会期末の27日までに提出する。会期末まで時間が切迫していることから、賛同の署名はインターネットのみで受け付ける。締め切りは25日午前10時。署名のURLは、http://form1.fc2.com/form/?id=009b762e6f4b570b
 
さっそくオジサンもWeb署名をして送信した。
 
ささやかな抗議も数が集まれば大きな力になるということを信じて、今後もこの戦争法の廃棄に向けて行動を続けていかなけれなならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月21日

やはり、おかしいだろ、そして言わねばならぬ

今年は「シルバーウィーク」とかで、敬老の日が1週間近くもずらされ、単なる連休の中の1日となった。
 
この日には、オジサンの地元の自治会の役員が70歳以上の高齢者の家を1軒づつ回って「御祝い金」と「紅白饅頭」を持ってやって来る。
 
オジサンも8年前、自治会の中のある組の組長をやっていた頃、残暑厳しい中を重い荷物を持って高齢者リストを持って訪ね歩いたことがある。
 
祝い金は3000円程であったが、その当時の自治会の副会長さん自身が70歳を迎えており、さらに自治会内の高齢者が増え続け、翌年から祝い金が1000円で対象者が80歳くらいになったと後に聞いた。
 
オジサンが組長をやっていた年の11月に父が亡くなったが、翌年からは母が祝い金と饅頭を受け取るようになった。
 
その母も3年前に老人施設に入居したが、住所はオジサンの家のままなので毎年、今年も祝い金と饅頭が届いた。
 
さて、強引に押し切って成立させた戦争法案。
 
参院特別委の採決も、国会前では「強行採決モドキ」と批判されるように、とてもじゃないがまともな採決ではなかったことは、テレビの画面からも明らかであった。
 
過去の重要法案の衆参両院での審議ぶりを数字で検証した「衆参中断225回、混迷示す 数字でみる安保審議」という記事がある。
 
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重要法案でありながら、審議時間が少なく、審議中断回数がダントツという法案そのものの杜撰さと、提案した政府側の委員連中のレベルの低さを物語っている。 
 
おまけに、いくら国民が理解していなくても馬耳東風の安倍晋三首相は、内閣支持率が下がろうとお構いなしだった。
 
【戦争法案成立までの内閣支持率】

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19日未明に参院本会議で賛成多数で可決された以降、通信社や大手マスメディアが世論調査結果を発表した。 
 
【共同通信・世論調査】

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■毎日新聞「安保関連法成立「評価しない」57%」
 
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■朝日新聞「安保法、反対51%・賛成30% 朝日新聞世論調査

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讀賣新聞は支持率が8月の調査に比べて4ポイント下落したにもかかわらず依然41%であるが、不支持率は51%(前回45%)と上昇していた。
 
1983年の第37回衆議院議員総選挙で自民党の公認を受け、旧長野1区でトップ当選を果たしたが、リクルート事件をきっかけに、1993年6月自民党を離党。新党さきがけの結党に参加した田中秀征。
 
リベラルな保守政治家といわれたが、さきがけも離党し、その後の政治家としての人生は順風満帆ではなかった。
 
今回成立した戦争法に対しては、決してそれを認めないという態度を明確にしている。
 
やはり、ここは「言わねばならぬこと」を東京新聞に書いている。 
 
<違憲の法律従えず 元経済企画庁長官 田中 秀征氏>
 2015年9月21日 東京新聞
20150921tanakasyuusei.jpg 私は今回成立したとされる安全保障関連法を法律として認めるつもりはない。憲法違反の法案は国会で可決されたからといって、合憲にはならないからだ
 もちろん違憲立法は無効だから、政府がそれに基づいて国民や自衛隊に義務を課し、協力を求めても従う人は少なくなる。
 事の始まりは昨年7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定だ。ここから集団的自衛権の行使に向かう安保法制の整備、ガイドライン(日米防衛協力の指針)の改定への異様な突進が始まった。
 安倍晋三首相は米議会での演説で、安保法制を「戦後最大の改革」と豪語し、新ガイドラインを「真に歴史的な文書」と自賛した。
 しかし、それならば、なぜ、憲法改正と日米安保条約の再改定という当然の王道を通らなかったのか。
 60年安保世代の私は、今回の改革がそれを上回る「戦後最大の改革」であることに異議はない。ならば、なぜ祖父である岸信介元首相のように正々堂々と改革の王道を進まないのか。まるで正門が開いているのに、わざわざ裏門からこそこそ潜入した印象だ
 われわれは違憲な法律を認めないとともに、昨年の閣議決定を撤回し、この法律を全面的に見直すことを目指さなければならない。
 昨年の総選挙で民主党などは「閣議決定の撤回」を目玉の公約とした。民主党が全滅しなかったのは、この公約によるものだろう。確かに「撤回」は困難だが、不可能ではない。それを期待させる新しい動きも始まっている。
 思いあまって街頭に出た学生など多くの有権者に、あしき流れに待ったをかける底力を感じた。日本の政治を今の政府や国会に任せておいたら、劣化が深まるばかりだろう。
 今回の事態が政治刷新のまたとない機会となれば、災いを転じて福となすことができよう。
 <たなか・しゅうせい> 1940年生まれ。福山大客員教授。元衆院議員で、経済企画庁長官などを歴任。近著に「保守再生の好機」。
 
国会前の歩道で「お前馬鹿か」と5文字だけのプラカードに負けてしまったと漫画家の石坂啓はズバリ核心を突いたことを書いていた
 
憲法学者の小林節慶応大学教授にも、憲法96条を改正しようとしたときに「裏口入学するようなものだ」とたしなめられ、田中秀征には「まるで正門が開いているのに、わざわざ裏門からこそこそ潜入した印象だ。」と言われる始末の安倍晋三。
 
さらには、「『おかしいだろ、これ。』新潟県弁護士会長が異例コメント」という非常に分かりやすいコメントを発表した弁護士もいる。
 
昔から「バカにつける薬はない」といわれているのだがら、尋常な方法ではこの姑息な人間は変わらない。
 
オジサンは地元の有志のおばさんたちと、以下の申し入れ書を持って正攻法でこの法案成立の不当性を求めていくことにしている。  
 
2015年9月25日
 
参議院議長 山崎正昭 様
参議院「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会
委員長 鴻池祥肇 様
 
安保関連法案の採決不存在の確認と法案審議の続行を求める申し入れ

市民有志

参議院に設置された「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」(以下「特別委」)は、2015年9月17日、同特別委に審議を付託された安保関連法案等計5件の採決を行い、いずれも賛成多数で可決されたといわれています。 しかし、採決が行われたとされる同日16時30分頃の委員会室の模様を参議院のインターネット中継やテレビの中継・録画で視る限り、鴻池委員長席の周囲は与野党議員によって何重にも取り囲まれ、委員長の議事進行の声を委員が聴き取れる状況になかったことは一目瞭然です。また、委員長も動議提出の声を聴き取り、各委員の起立を確認できる状況になかったことは明らかです。
こうした状況の中で、採決というに足る手続きが踏まれたとは到底言えません。また、委員会室にいた特別委の委員自身も、「可決はされていません。・・・・委員長が何を言ったかわからない。いつ動議を出したのか、採決されたのかわからない」(福山哲郎委員)、「いったい何がおきたのか、そもそも動議が出たのかどうかも、委員長が何を発言したのかも誰もわからない。そして、私は自民党席の前にいたが、彼らも何もわからないまま立っていただけですよ」(井上哲士委員)と語っています。実際、速記録(未定稿)でも「議場騒然、聴取不能」と記されるのみで、議事の進行を記す委員長の発言も質疑打ち切り動議の提案も記されていません。
こうした一連の事実と状況に照らせば、上記5件の「採決」なるものは、参議院規則が定めた「議長は、表決を採ろうとするときは、表決に付する問題を宣告する」(第136条)、「議長は、表決を採ろうとするときは、問題を可とする者を起立させ、その起立者の多少を認定して、その可否の結果を宣告する」(第137条)という表決の要件を充たしていないことは明らかです。国会での審議が進めば進むほど違憲の疑いが深まった安保関連法案を参議院規則まで踏みにじり、締め括りの質疑も省いて、「採決」なるものを強行したことは憲政史上、稀にみる暴挙です。
以上から、私たちは貴職に対し、次のことを申し入れます。
1. 私たちは5件の「採決」と称されるものは、すべて採決の要件を充たさず、採決は不存在であると考えます。貴職がこうした私たちの見解を受け入れないのであれば、参議院規則にもとづいて反証されるよう、求めます。
2. 「採決」が存在しない以上、安保関連法案の審議は未了です。よって、改めて所定の手続きを取り、法案の審議を再開されるよう求めます。

posted by 定年オジサン at 12:56| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月20日

来年の参院選めざして水面下で動き出したのは?

戦争法案が成立した昨日は「第一ラウンドは終わり、次の戦いに向けて」の中で、こうつぶやいた。
 
しかし「安倍はヤメロ!!」と100万回繰り返したところで、今後3年は居座るつもりの安倍晋三には届かない。
国民の民意と底力を示すのはやはり選挙しかない。 
 
そして東京新聞の社説「『違憲』安保法制 さあ、選挙に行こう」を引用したが、その最後の結論はこうだった。
 
◆民意の受け皿つくれ
 野党にも注文がある。安保法制反対の共闘で培った信頼関係を発展させて、来年の参院選では安倍自民党政治とは異なる現実的な選択肢を示してほしいのだ。
 基本理念・政策が一致すれば新党を結成して有権者に問えばよい。そこに至らなくても、比例代表での統一名簿方式や選挙区での共同推薦方式など方法はある。
 野党が党利党略を優先させて、選挙にバラバラで臨むことになれば、民意は受け皿を失い、拡散する。そうなれば自民、公明の与党が漁夫の利を得るだけである。

 
そして「今日から『落選議員リスト』を毎日3人掲載します」と宣言した「f-kafkappaの日記2  〜 緑と青の風に乗って〜」のブログ主もいる。
 
「落選議員リスト」を見て、来年の参院選挙に行って、それでは一体誰に投票すればいいのか。
 
顔なじみの少ない参議院選挙候補者が多いので、有権者の多くは判断基準が分からない。
 
できれば、この候補者を当選させれば1人区において自民党候補者を確実に落選させられる、という状況が無ければならない。 

いままでの総選挙結果の得票数を見ると、小選挙区で与党以外の複数の候補者の総得票数が、与党候補者の得票数を上まわっていた選挙区がかなり存在していた。
 
まさに「民意は受け皿を失い」、投票先が拡散し、結果的に自民、公明の与党が漁夫の利を得ていた。 
 
そのたびに、ささやかれていたのが「唯我独尊の政党」といわれていた共産党であった。
 
総選挙ではすべての小選挙区に候補者を立てる。
  
そして少しでも得票数を集め、最終的には比例区での当選者を確保する、という選挙戦略であった。
 
今回の戦争法案阻止の野党としての反対行動においては、民主党と共に共産党も日刊ゲンダイに叩かれていた。 
 
<「あらゆる手段」と息巻くも…野党の抵抗は犯罪的“腰砕け”>
 2015年9月19日 日刊ゲンダイ
・・・前略・・・
 特別委で採決が強行されて以降、5野党は参院本会議に問責決議案を連発。衆院にも内閣不信任決議案を提出し、“徹底抗戦”の構えを見せはしたが、当初予定していた岸田外相への問責は出さずじまい。新国立競技場の白紙見直しで責任論が出ている下村文科相の問責も見送られた。
 不信任案を出す直前、長時間の趣旨説明で議事進行を遅らせるフィリバスター戦術について、民主党関係者は「戦後最長どころか、戦前の最長記録の4時間以上を目指す」と豪語した。ところが、枝野幹事長の説明は1時間44分で終了。本人は「単に長ければいいというわけではない」と変にカッコつける始末だ。
 共産党もヒドイ。法案成立の前から、19日午後に党の最高決議機関で大半の国会議員が出席する「中央委員会総会」の緊急開催を決めた。与党の暴走を抑制する“確かな野党”を標榜するなら、今こそ真価の見せどころなのに、なぜ法案成立が連休にもつれ込むような事態を想定しないのか。そもそも「緊急開催」なら、成立後に告知したって誰も文句を言わない。
・・・後略・・・
 
その共産党が昨日、「共産党:他党と選挙協力…独自候補擁立見直し」という記者会見を行った。
 
 

「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の実現をよびかけます
     
2015年9月19日 日本共産党中央委員会幹部会委員長 志位和夫

 
 安倍自公政権は、19日、安保法制――戦争法の採決を強行しました。
私たちは、空前の規模で広がった国民の運動と、6割を超す「今国会での成立に反対」という国民の世論に背いて、憲法違反の戦争法を強行した安倍自公政権に対して、満身の怒りを込めて抗議します。
同時に、たたかいを通じて希望も見えてきました。戦争法案の廃案を求めて、国民一人ひとりが、主権者として自覚的・自発的に声をあげ、立ち上がるという、戦後かつてない新しい国民運動が広がっていること、そのなかでとりわけ若者たちが素晴らしい役割を発揮していることは、日本の未来にとっての大きな希望です。
国民の声、国民の運動にこたえて、野党が結束して、法案成立阻止のためにたたかったことも、大きな意義をもつものと考えます。
このたたかいは、政府・与党の強行採決によって止まるものでは決してありません。政権党のこの横暴は、平和と民主主義を希求する国民のたたかいの新たな発展を促さざるをえないでしょう。
 私たちは、国民のみなさんにつぎの呼びかけをおこないます。
1、戦争法(安保法制)廃止、安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させよう
戦争法(安保法制)は、政府・与党の「数の暴力」で成立させられたからといって、それを許したままにしておくことは絶対にできないものです。
何よりも、戦争法は、日本国憲法に真っ向から背く違憲立法です。戦争法に盛り込まれた「戦闘地域」での兵站、戦乱が続く地域での治安活動、米軍防護の武器使用、そして集団的自衛権行使――そのどれもが、憲法9条を蹂躙して、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものとなっています。日本の平和と国民の命を危険にさらすこのような法律を、一刻たりとも放置するわけにはいきません。
 戦争法に対して、圧倒的多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官を含むかつてない広範な人々から憲法違反という批判が集中しています。このような重大な違憲立法の存続を許すならば、立憲主義、民主主義、法の支配というわが国の存立の土台が根底から覆されることになりかねません。
 安倍首相は、国会多数での議決が民主主義だ≠ニ繰り返していますが、昨年の総選挙で17%の有権者の支持で議席の多数を得たことを理由に、6割を超える国民の多数意思を踏みにじり、違憲立法を強行することは、国民主権という日本国憲法が立脚する民主主義の根幹を破壊するものです。
 私たちは、心から呼びかけます。憲法違反の戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどす、新たなたたかいをおこそうではありませんか。安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させようではありませんか。
2、戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくろう
 憲法違反の戦争法を廃止するためには、衆議院と参議院の選挙で、廃止に賛成する政治勢力が多数を占め、国会で廃止の議決を行うことが不可欠です。同時に、昨年7月1日の安倍政権による集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を撤回することが必要です。この2つの仕事を確実にやりとげるためには、安倍自公政権を退陣に追い込み、これらの課題を実行する政府をつくることがどうしても必要です。
 私たちは、心から呼びかけます。戦争法廃止、立憲主義を取り戻す=\―この一点で一致するすべての政党・団体・個人が共同して、「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を樹立しようではありませんか。この旗印を高く掲げて、安倍政権を追い詰め、すみやかな衆議院の解散・総選挙を勝ち取ろうではありませんか。
この連合政府の任務は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を撤回し、戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどすことにあります。
 この連合政府は、戦争法廃止、立憲主義を取り戻す≠ニいう一点での合意を基礎にした政府であり、その性格は暫定的なものとなります。私たちは、戦争法廃止という任務を実現した時点で、その先の日本の進路については、解散・総選挙をおこない、国民の審判をふまえて選択すべきだと考えます。
 野党間には、日米安保条約への態度をはじめ、国政の諸問題での政策的な違いが存在します。そうした違いがあっても、それは互いに留保・凍結して、憲法違反の戦争法を廃止し、立憲主義の秩序を回復するという緊急・重大な任務で大同団結しようというのが、私たちの提案です。この緊急・重大な任務での大同団結がはかられるならば、当面するその他の国政上の問題についても、相違点は横に置き、一致点で合意形成をはかるという原則にたった対応が可能になると考えます。
 この連合政府の任務は限られたものですが、この政府のもとで、日本国憲法の精神にそくした新しい政治への一歩が踏み出されるならば、それは、主権者である国民が、文字通り国民自身の力で、国政を動かすという一大壮挙となり、日本の政治の新しい局面を開くことになることは疑いありません。
3、「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が、国政選挙で選挙協力を行おう
 来るべき国政選挙――衆議院選挙と参議院選挙で、戦争法廃止を掲げる勢力が多数を占め、連合政府を実現するためには、野党間の選挙協力が不可欠です。
 私たちは、これまで、国政選挙で野党間の選挙協力を行うためには、選挙協力の意思とともに、国政上の基本問題での一致が必要となるという態度をとってきました。同時に、昨年の総選挙の沖縄1〜4区の小選挙区選挙で行った、「米軍新基地建設反対」を掲げての選挙協力のように、国民的な大義≠ェ明瞭な場合には、政策的違いがあってもそれを横に置いて、柔軟に対応するということを実行してきました。
 いま私たちが直面している、戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどすという課題は、文字通りの国民的な大義≠もった課題です。
 日本共産党は、「戦争法廃止の国民連合政府」をつくるという国民的な大義≠ナ一致するすべての野党が、来るべき国政選挙で選挙協力を行うことを心から呼びかけるとともに、その実現のために誠実に力をつくす決意です。
 この間の戦争法案に反対する新しい国民運動の歴史的高揚は、戦後70年を経て、日本国憲法の理念、民主主義の理念が、日本国民の中に深く定着し、豊かに成熟しつつあることを示しています。国民一人一人が、主権者としての力を行使して、希望ある日本の未来を開こうではありませんか。
 すべての政党・団体・個人が、思想・信条の違い、政治的立場の違いを乗り越えて力をあわせ、安倍自公政権を退場させ、立憲主義・民主主義・平和主義を貫く新しい政治をつくろうではありませんか。
 
上記の志位和夫共産党委員長の1つ目のよびかけ内容に関しては特に文句は付けられない。
 
問題は2つ目以降の「国民連合政府」構想であろう。

まさか共産党がこの連合政府の中心になろうとしているわけではあるまい。

これは民主党が明確に解党しないとできない代物である。
 
憲法改正派で集団的自衛権行使の必要性を認めている多くの民主党議員と袂を分かつ必要がある。

もっとも、こんな壮大な構想の仕掛け人として必ずささやかれる政治家がいる。
 
昨年の10月には「『共産は自民の補完勢力みたい』小沢一郎・生活の党代表」と言われた共産党が、今年の9月の岩手県知事選挙では「共産党が、小沢一郎側の達増拓也現知事を『独自支援』決定」と小沢一郎に協力した形になっていた。
 
2007年11月に中西輝政・京都大学教授が「小沢一郎と日本共産党―『悪魔の密約』」という論文を発表していた。
 
そして2年後の9月には民主党による歴史的な政権交代劇が行われたのである。
 
17年前、当時の自民党の野中広務に「悪魔にひれ伏してでも」と言われた政治家が共産党をそそのかして、今後ますます国民の支持を失うであろう安倍政権を見越して、「夢よもう一度」と目論んでいるのではないだろうか。
 
最近は「不見識極まる日本共産党と小沢一郎の連帯」と批判するブログ主もいる中で、今後は、政権選択選挙ではない来年の参院選での共産党の本気度がとわれるのではないだろうか、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 12:45| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月19日

第一ラウンドは終わり、次の戦いに向けて

雨にも負けず国会正門前を中心とした未明にまで続いた抗議デモと、自民党の発言時間制限という言論の府にあるまじき動議にも拘わらず、長時間演説で時間稼ぎした野党の抵抗虚しく、戦争法案は圧倒的な数によって成立してしまった。
  
皮肉にも、抗議デモ中の雨は、戦い済んで見事に晴れ上がった。
 
今週初めから6日間も国会周辺で過ごした若者もいたという。  
 
それにしても、ニュースで度々映し出されたこの場面は、国民に何を訴えているのだろうか。
 
20150919innairantou.jpg
 
17日の参院特別委で強行採決した瞬間に「自民党が死んだ日」というプラカードを掲げていた山本太郎議員。
 
20150919jimindasindahi.jpg

 
オジサンは亡父が眠っている菩提寺の住職が彼岸入りを前に急逝し、18日の夜は通夜の席にいた。 
 
同夜参議院本会議場では、山本太郎が先日の予告通り死んだ自民党の告別式として黒服で数珠を持って本会議場で焼香し、安倍晋三首相に弔意を示すパフォーマンスをした。
 
20150919jimintoukokubetusiki.jpg
 
安倍晋三が「香典が無いじゃないか」と言ったかどうかは未確認である。 
 
一人牛歩戦術までやった山本太郎は、元役者らしく聴衆の期待にこたえるかのような振る舞いができる。
 
その点、上品な野党連中は体を張ってまでも戦争法案を阻止するという気迫が感じられなかった。
 
大手マスメディアは一応に政府の暴挙を弾劾する記事を書いていたが、朝日新聞はもうすでに過去のように、この4か月間のまとめを出していた。
 
20150919anpotousou4month.jpg 
 
しかし、この戦いは終わってはいない。
 
安倍政権が2度も選挙で勝利した時に、訳知りのリベラルのブロガーたちは国民の「民度が低い」と他人事のような言動を言い放っていた。 
 
それは決して間違ってはいないかもしれないが、今回の戦争法案の成立のためには嘘も平気でつき、最高法規の憲法も守らなくてもいいという政府・与党の強引で傲慢な姿勢のお蔭で、政治に関心がなかった層、いわゆる無党派層の人たちを目覚めさしてくれたことは事実である。
 
制服姿の高校生、ベンビーカーに幼児を乗せて国会周辺までやって来るママたち。
  
今までなら居酒屋に行く時間にまとまって会社帰りに国会前にやって来た若いサラリーマンたち。

車椅子の人たちも多く見られた。
 
60年安保闘争以来、おとなしくなったと言われた学生たちが主体的に立ち上がり、今週の5日間は最後まで抗議デモで力の限りのコールで、完全に主導権を握った感があった。  
 
しかし「安倍はヤメロ!!」と100万回繰り返したところで、今後3年は居座るつもりの安倍晋三には届かない。
 
国民の民意と底力を示すのはやはり選挙しかない。   
 
<「違憲」安保法制 さあ、選挙に行こう>
 2015年9月19日 東京新聞
 新しい安全保障法制により、日本はこれまでの平和国家とは違う道に踏み出す。この流れを止めるには投票で民意を示すしかない。さあ、選挙に行こう。
 自衛隊が他国同士の戦争に参戦する集団的自衛権を行使できるようになり、これまでの「専守防衛」政策とは異なる道を歩みだす。これが新しい安保法制の本質だ。
 戦争放棄の日本国憲法に違反すると、憲法学者らが相次いで指摘し、国会周辺や全国各地で多くの国民が反対を訴えたが、与党議員が耳を傾けることはなかった。戦後70年の節目の年に印(しる)された、憲政史上に残る汚点である。
◆公約集の後ろの方に
 安倍晋三首相が新しい安保法制推進の正当性を裏付けるものとして持ち出したのが選挙結果だ。
 首相は国会で「さきの総選挙では、昨年7月1日の閣議決定に基づき、平和安全法制の速やかな整備を明確に公約として掲げた。総選挙での主要な論点の1つであり、国民の皆さまから強い支持をいただいた」と答弁している。
 確かに、昨年12月の衆院選で有権者は自民、公明両党に3分の2以上の議席を与え、自民党総裁たる安倍首相に政権を引き続き託したことは事実、ではある。
 とはいえ「アベノミクス解散」と名付け、経済政策を最大の争点として国民に信を問うたのも、ほかならぬ安倍首相自身である。
 首相が言うように、安保政策も主要争点ではあったが、自民党が衆院選公約として発表した「重点政策集2014」で安保政策は26ページ中24ページ、全296項目中271番目という扱いで、経済政策とは雲泥の差だ。
 「集団的自衛権の行使」という文言すらない。これでは憲法違反と指摘される新しい安保法制を、国民が積極的に信任したとはいいがたいのではないか。
 ◆「奴隷」にはならない
 もっとも、人民が自由なのは議員を選挙する間だけで、議員が選ばれるやいなや人民は奴隷となる、と議会制民主主義の欠陥を指摘したのは18世紀のフランスの哲学者ルソーである。
 政党や候補者は選挙期間中、支持を集めるために甘言を弄(ろう)するが、選挙が終わった途端、民意を無視して暴走を始めるのは、議会制民主主義の宿痾(しゅくあ)なのだろうか。
 しかし、21世紀を生きる私たちは、奴隷となることを拒否する。政権が、やむにやまれず発せられる街頭の叫びを受け止めようとしないのなら、選挙で民意を突き付けるしかあるまい。
 選挙は有権者にとって政治家や政策を選択する最大の機会だ。誤った選択をしないよう正しい情報を集め、熟慮の上で投票先を決めることは当然だ。同時に、低投票率を克服することが重要である。
 安倍政権が進める新しい安保法制について、報道各社の世論調査によると半数以上が依然「反対」「違憲」と答えている。
 そう考える人たちが実際に選挙に行き、民意が正しく反映されていれば、政権側が集団的自衛権の行使に道を開き、違憲と指摘される安保法制を強引に進めることはなかっただろう。
 昨年の衆院選で全有権者数に占める自民党の得票数、いわゆる絶対得票率は小選挙区で24.4%、比例代表では16.9%にしかすぎない。これが選挙だと言われればそれまでだが、全有権者の2割程度しか支持していないにもかかわらず、半数以上の議席を得て、強権をふるわれてはかなわない。無関心や棄権をなくして民意を実際の投票に反映することが、政治を正しい方向に導く。
 幸い、国会周辺で、全国各地で安倍政権の政策に異議を唱えた多くの人たちがいる。その新しい動きが来年夏の参院選、次の衆院選へとつながることを期待したい。
 まずは自分が声を上げ、共感の輪を広げる。そして多くの人に投票所に足を運んでもらえるようになれば、政治が誤った方向に進進むことを防げるのではないか。
 来年の参院選から、選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられる。若い世代には、自らの思いをぜひ一票に託してほしい。それが自分たちの未来を方向づけることになるからだ。
◆民意の受け皿つくれ
 野党にも注文がある。安保法制反対の共闘で培った信頼関係を発展させて、来年の参院選では安倍自民党政治とは異なる現実的な選択肢を示してほしいのだ。
 基本理念・政策が一致すれば新党を結成して有権者に問えばよい。そこに至らなくても、比例代表での統一名簿方式や選挙区での共同推薦方式など方法はある。
 野党が党利党略を優先させて、選挙にバラバラで臨むことになれば、民意は受け皿を失い、拡散する。そうなれば自民、公明の与党が漁夫の利を得るだけである。

 
あらためて「自由と平和のための京大有志の会」の声明書を掲載する。 
 
戦争は、防衛を名目に始まる。
戦争は、兵器産業に富をもたらす。
戦争は、すぐに制御が効かなくなる。
 
戦争は、始めるよりも終えるほうが難しい。
戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもたらす。
戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。
 
精神は、操作の対象物ではない。
生命は、誰かの持ち駒ではない。
 
海は、基地に押しつぶされてはならない。
空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。
 
血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、
知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。
 
学問は、戦争の武器ではない。
学問は、商売の道具ではない。
学問は、権力の下僕ではない。
 
生きる場所と考える自由を守り、創るために、
私たちはまず、思い上がった権力にくさびを打ちこまなくてはならない。
 
自由と平和のための京大有志の会


そして、3歳、5歳、8歳の子どもを持つ、埼玉県在住の予備校講師の山岡信幸さんがこの声明の子ども語訳をつくった。
 
 
わたしの『やめて』

くにと くにの けんかを せんそうと いいます
 
せんそうは 「ぼくが ころされないように さきに ころすんだ」
という だれかの いいわけで はじまります
せんそうは ひとごろしの どうぐを うる おみせを もうけさせます
せんそうは はじまると だれにも とめられません
 
せんそうは はじめるのは かんたんだけど おわるのは むずかしい
せんそうは へいたいさんも おとしよりも こどもも くるしめます
せんそうは てや あしを ちぎり こころも ひきさきます
 
わたしの こころは わたしのもの
だれかに あやつられたくない
わたしの いのちは わたしのもの
だれかの どうぐに なりたくない
 
うみが ひろいのは ひとをころす きちを つくるためじゃない
そらが たかいのは ひとをころす ひこうきが とぶためじゃない
 
げんこつで ひとを きずつけて えらそうに いばっているよりも
こころを はたらかせて きずつけられた ひとを はげましたい
 
がっこうで まなぶのは ひとごろしの どうぐを つくるためじゃない
がっこうで まなぶのは おかねもうけの ためじゃない
がっこうで まなぶのは だれかの いいなりに なるためじゃない
 
じぶんや みんなの いのちを だいじにして
いつも すきなことを かんがえたり おはなししたり したい
でも せんそうは それを じゃまするんだ
 
だから
せんそうを はじめようとする ひとたちに
わたしは おおきなこえで 「やめて」 というんだ
 
じゆうと へいわの ための きょうだい ゆうしの かい

 
この子ども語訳は絵本となって9月11日 緊急出版されている。
 
今後この絵本を少しでも多くの子どもたちが読んで、「あの時の大人たちはなにしていたのか?」と気が付いてくれれば、そしてそれを改める行動を起こしてくれれば、きっと将来はそんなに悲観しなくてもいいのではないか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:38| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月18日

雨降っても水に流すわけにはいかない戦争法案強行採決

2日連続で雨の中の国会前歩道に立ち続けた。
 
昨日は、午後1時からの参院特別委での鴻池祥肇委員長の不信任動議に対する賛否討論を聞いていた。
  
いつもの特別委での野党側の質問時間は、その規模に応じて割り振られるので少数野党の質問時間は極めて少ない。
 
だが不信任動議に関する賛否討論では持ち時間が決まっていない。
 
そのため、産経新聞の悪意を込めた表現を借りれば「野党、議事進行妨害作戦? 民主・福山氏、趣旨説明に長々40分」となったり「福山氏に次いで大塚氏も長々討論 民主の進行妨害作戦続く」ということで、この二人で約1時間半余り。
 
社民党の福島みずほ副党首は、動議賛成の意見表明するまで戦争法案に対する思いを目一杯吐露し、与党議員に議員の矜持を求めていたが、聞く耳を持たぬ単なる数合わせの与党議員連中には「馬耳東風」であった。
 
山本太郎の賛成演説は、不信任された鴻池委員長と同じ兵庫県出身という同郷意識から入り、いつもの短い質問時間に合わせた早口ではなく、ゆっくりとしかし濃い内容の演説であたったが、時間が無くなり16時過ぎには家を出たのだが、あとでツイッターを確認したらかなり評判の良いツイッターが多かった。
  

  
さて、国会前に到着すると「『国会前が埋め尽くされている絵を撮らせるな!』…警察によるデモ隊過剰警備の背景に官邸の圧力が!」という記事通りに、国会に向かう参加者たちを意図的に迂回させたりして国会正面には入らせない過剰警備が露骨であった。
 
その頃、国会内ではこんな懐かしい(?)、予定調和的な光景が繰り広げられていた。
 
20150918konnrankyoukousaiketu.jpg
 
さらには、こんな激しい場面もあったらしい。


そして「強行採決もどき」が終わったあと、共産党の小池晃議員は速記録を公開していた。 

再び「悪意に満ちた」産経新聞の記事を紹介する。
 
<辻元氏が国会前集会で「首相は権力をハイジャックし、クーデターを起こした!」>
 2015.9.17 23:30 産経新聞
 安全保障関連法案に反対する市民団体は、参院特別委員会で法案が可決された17日夜も東京・永田町の国会議事堂周辺でデモ集会を開いた。民主党などの野党議員も参集し、民主党の辻元清美政調会長代理が安倍晋三首相を「クーデター」の首謀者として糾弾した。
 「国会の外では圧倒的な人たちが『廃案』と言っている。しかし国会の中では、国民を切り捨てる首相が権力をハイジャックし、クーデターを起こしているに等しい
 辻元氏は雨の中でマイクを握りながら、こう訴えた。選挙を経た国会議員による多数決を首相の「クーデター」と言い切るのは暴論といえるが、集会参加者から「異議なし!」「がんばれ!」との声が上がった。
 集会は午後6時半から、護憲団体などでつくる実行委員会が主催し、国会正門前の歩道は身動きできないほどの人で埋め尽くされた。会場には労働組合や左派系学生団体ののぼり旗が目立った。
 また、社民党の福島瑞穂副党首も「強行採決は採決ではない。私たちはこんな内閣を許さない。彼らは歴史の犯罪者となるでしょう!」と声を張り上げた。
 さらに午後7時半過ぎには安保法案に反対する学生団体「SEALDs(シールズ)」が集会の主催を引き継いだ。
 「安倍を倒せ」
 「独裁許すな」
 「野党がんばれ」
 「民主主義って何だ!これ(集会)だ!」

 シールズの学生が壇上で音頭を取り、ラップ調のシュプレヒコールを延々と繰り返した。
 日本女子大(東京)の学生は、自殺したナチスドイツの指導者に安倍首相をなぞらえ、こう批判した。
 「国会は機能しておらず、政府の好き勝手。まるであのヒトラー首相だ。自民党と公明党が選挙で過半数をとったからといって憲法違反する。ナチスと同じ独裁国家です。ヒトラーの最期はみんな知っています」

憲法遵守義務を破る安倍晋三首相の言動は「クーデター」に等しく、決して暴論ではない。
 
マイクを握ったのは主催者側団体の代表らと共に、著名人では佐高信や落合恵子、作家の内田樹、憲法学者の樋口陽一たちであったが、参加者の関心が一斉に集まったのは、この人物であった。 
 
20150918isidajuniti.jpg
 
<石田純一が国会前デモで安保法案反対を叫んだ! 「戦争は文化ではありません」>
 2015.09.17 リテラ
 現在、国会では参議院本会議で安保法制の採決を阻止しようと、問責決議案提出によって野党が引き延ばし作戦に打って出ている。──そんな国会の前で行われている反対デモに、思わぬ人物が現れてスピーチの壇上に上がり、デモ参加者のあいだでどよめきが起こった。
 その人物とは、俳優であり“平成の色男”とも呼ばれた、あの石田純一。しかも石田は、“集団的自衛権は必要じゃない!”と、強く訴えたのだ。
 セーターを肩がけするというおなじみのファッションに身を包んだ石田は、まず、このように熱っぽく語り始めた。
「ぼくたちが言えるのは、いま、ここで、いろんな方の意見があるという、そういう国(であるということ)。まだものが言える国。そういうことが、ぼくたちにはまだまだ救いがあると。そして、こんなにたくさんの方が毎日毎日……きょうも、ぼくは京都の(デモ)も見て参りました。(中略)やっぱりここ何年も、政治に無関心で何も言ってこなかった人たちでさえ、こうやって立ち上がってるんです」
 そして石田は、集団的自衛権の行使に対する疑問を口にする。
「ひとつだけ言いたいことがあります。攻められたらどうするんだ、そういうことを、いろんなTwitterやメディアでも聞きます。でもそれは(中略)個別的自衛権、攻められたらそこで周辺事態で、なんとかなるわけですよ。ここにきて、たしかにアメリカは同盟国でありますけれども、わざわざ中近東に行って、その彼ら(米軍)を助ける必要があるのか。ないですよね?」
「われわれの子どもたち、孫たちがずっと平和に暮らしていけるように、この国を守るというのは、個別的自衛権でも守れるんです! なんでわざわざ、集団的自衛権が必要なのか? そんなにアメリカの機嫌が取りたいですか? アメリカは、もちろんわれわれの友だちで、同盟国ではあります。でも、やはり、間違っている、違ってる、なにかそういうことは友だちでもちゃんと言えなくちゃ、おかしいと思います!
 さらに石田は、先の戦争でどれだけの人びとが尊い命を落としてきたかを話しはじめた。310万人、一説には400万人もの人びとが犠牲になったこと。ポツダム宣言を受け入れるまでの間に、何十万人という一般の人びとが空襲の犠牲になったこと──。
「インパール作戦では20万人も日本兵がアジアに出て行って、帰ってきたのは2万人です。18万人が、餓えと、病気と、そして戦争で弾丸でも亡くなっている」
 そう言うと、力を込めてこう宣言した。
戦争は文化ではありません!
 その昔、1996年に石田は「文化や芸術といったものが不倫から生まれることもある」と発言、世間から大バッシングを受け、その後は「不倫は文化です」というフレーズが石田の代名詞となった。それを踏まえた「戦争は文化ではありません!」宣言だったのかもしれないが、その言葉にデモ参加者からは大きな拍手が巻き起こった。
 モテ男として長く君臨してきたせいか軟派に見える石田だが、意外にも政治に興味があり、「不倫は文化」発言がきっかけで降板したものの、一時期はニュース番組のキャスターを務めたこともある。
 それに、今回の安保法制に対しては、関西のテレビ番組で公然と批判を行っている。関西では長寿番組であり、石田が水曜コメンテーターを務める『おはよう朝日です』(ABC朝日放送)では、「憲法9条があるから日本は戦争してこなかった」とし、「それを変える必要があるのか」と疑問を呈した。さらに、きょうのスピーチでも言及した集団的自衛権も“戦争するための準備ができるということ”などと発言している。
 これまでも本サイトで紹介してきたように、笑福亭鶴瓶やSHELLY、高田延彦などといった芸能人たちも安保法制には反対の立場を取ってきたが、それはTwitterでの投稿だったり、高視聴率はあまり見込めないドキュメンタリー番組などでのこと。だが石田は、関西ローカルとはいえお茶の間に定着した人気番組ではっきりと批判を言い、そして今晩は反対デモに参加してスピーチまで行ったのだ。「芸能人は政治的主張を慎むべし」という不文律があるなかで、これは相当に勇気がいる行動だ。
  しかも石田は、安倍晋三首相とは同い年であるという縁から古くからの友だちで、安倍が衆議院選挙に初出馬した際も石田は応援演説を行っているほどだ。だが、昨年のスポーツ報知のインタビューでは、安倍との最近の仲について、このように語っていた。
「最近は集団的自衛権の行使で、僕らはちょっとプンプンなんですけど。リベラルでありたいですからね」
 これはまさに、スピーチで言ったことと同じ。石田は「たとえ友だちでも間違っていることには間違っているとちゃんと言わなきゃおかしい!」と話したが、きょうの“戦争反対”という石田のメッセージは、国会内にいる友人の安倍首相に向かって叫んだのかもしれない。
 石田はスピーチの最後を、「絶対に、われわれは誇るべき平和を、ずーっと戦後70年、80年、100年、つづけていこうではありませんか!」と結んだ。友人からのこの言葉に、安倍首相は耳を傾けるべきではないだろうか。
 
もうすぐ2児の父親になる石田純一はいてもたってもいられない気持ちになっていたのかもしれない。

デモが終了した後も、こんな状態が続いていたという。

 
昨日の全国各地の反対運動の様子は「安保法案:採決強行 全国で抗議の声」の動画で見ることができる。 
 
そもそも1955年に結党した自民党は、党の綱領で「独立体制の整備」として 「現行憲法の自主的改正、自衛軍備」を掲げてきており、2012年に「日本国憲法改正草案」を発表し、それ以降、自民党の議員たちは現行の憲法ではなく、自分たちの憲法の世界観に浸り今日に至っている。
 
その最たる人物が安倍晋三なので、いくら戦争法案が「違憲」と指摘されようが、現行憲法を心の底から否定しているので、違憲感覚がない。 
 
そして通常国会の会期を9月27日まで延長したのは、何が何でもこの法案を成立し、第70回国連総会の一般討論演説で「我が国は集団的自衛権を行使して世界の平和に貢献したい」と大見得を切るつもりだったようだが、肝心の演説の順番が思惑通りにはいかなかったようである。 
 
<第70回国連総会が開幕へ 一般討論演説は28日から 歴史認識、難民、安保理改革など討議>
 2015.9.15 21:36 産経新聞
 【ニューヨーク=黒沢潤】第70回国連総会が15日(日本時間16日未明)開幕する。世界の首脳らが所信表明を行う一般討論演説は28日から始まる。第二次世界大戦終結70年と国連創設70年に合わせ、歴史認識問題や安全保障理事会改革に焦点が当てられるとみられるほか、首脳級や外相級の諸会合では、中東で台頭するイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」対策、中東系難民の欧州流入といった問題が討議される見通しだ。
 今年は世界160カ国以上の元首・首脳が一般討論演説を行う。国連発表の暫定リストによれば、オバマ米大統領やロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席ら安保理常任理事国の首脳は28日に演説する。韓国の朴(パク)槿(ク)恵(ネ)大統領も同日に演説する予定。中韓首脳らは歴史認識問題に言及するとみられる。安倍晋三首相は29日に演説する
 中東諸国の首脳らは、支配地域で異教徒の虐待や遺跡破壊を繰り返し国際社会の反発を受けているイスラム国への対応について言及する見込み。中東系難民の流入に苦慮している欧州諸国の首脳らは事態改善に向けた対応策について見解を述べるとみられる。
 オバマ大統領は29日、首脳級のイスラム国対策会合を開き、難民流出阻止も視野に入れた方策を討議する。
 国連創設70年に当たり、各国首脳からは、常任理事国枠拡大など安保理改革についても意見表明がある見通しだ。
 第69会期の最終日となった14日には、安保理改革をめぐる政府間交渉を新会期でも継続することを各国が満場一致で決定した。安保理改革に消極姿勢を示す一部の加盟国からは、「(今後の交渉の土台となるクテサ総会議長による)文書の作成に反対した国も多い」(中国の劉結一国連大使)などと牽制(けんせい)する意見も出たが、安保理改革に意欲を見せる日本は「着実な一歩」(吉川元偉国連大使)と高く評価。日本は同じく安保理改革を目指すドイツ、インド、ブラジルの4カ国グループ(G4)と、月末をめどにニューヨークで外相会合を開き、改革への機運を高めたい考えだ。
 一方、各国首脳級が一堂に会する機会を利用し、25〜27日には「国連ミレニアム開発目標(MDGs)」の後継目標を採択するサミットも開催される。ローマ法王フランシスコも25日に総会で演説するなど、国連を舞台とした一連の行事は例年以上に注目されそうだ。
 
なんと、韓国の大統領の後の29日に演説するという。
 
28日の一般演説にはオバマ米大統領やロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席ら安保理常任理事国の首脳が演説するので当然の事ながら出席者が溢れ、世界のメディアが報じるが、29日には出席者はまばらになり、誰も聞かない演説日になる可能性が高い。
 
日本の米国に対する「戦争支援法案」をいくら強調しても世界のメディアはほとんど注目しないであろう。
 
そのようなバカげた法案を、立憲主義と民主主義を破壊して、戦後70年間の平和国家「日本」とい世界的ブランドをかなぐり捨ててまで強行採決して成立させた安倍晋三の責任は重大である。
 
大雨が降れば多くのものが流されるが、この政府の蛮行に対する国民の怒りは決して水に流されるようなものではない、とオジサンは思う。

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2015年09月17日

三流週刊誌より酷いフジサンケイメディア

昨夜も小雨の中を国会前目指して歩いて行った。 
 
しかし国会正門前の横断歩道は警察の手によって横断を規制されており、反対側には渡れない。 
 
これは、国会正門前通りが8月30日の12万人の群衆により、埋め作られるという警察側からすれば大失態であった結果の対応であったらしい。
 
それにも拘わらず今週の月曜日も同じように群衆によって正面道路は占拠されてしまった。
 
【9月14日の国会前通り】

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恐らく昨夜は官邸から強い指示があったらしく、警察は万全の態勢で群衆を制していた。 
 
【9月16日の国会前通り】
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オジサンが立っていた付近は立錐の余地ないほど警官がが立ち並んでいた。
(カメラを向けたら睨まれた)
 
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それにしても警官の人数は異常だった。
  
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今日は朝からツイキャスで国会前抗議行動と参院特別委の生中継を見ながら、さらに数秒おきに飛んでくるツイッター画面を見ながら、このブログを書いている。
 
特別委の鴻池委員長への不信任が提出された以降、委員長は予定された野党の動きに対して、あらかじめ用意したメモを見ながら「自民党の佐藤筆頭理事を委員長代理にする」と宣言して、ヒゲの佐藤理事が委員長席に座ったことから委員会室は大混乱になった。
 
与野党の委員たちはNHK中継を意識してか、久々に体を張ったパフォーマンスを繰り広げていた。
 
特別委の各党の理事たちが理事室に集まり協議しており、なかなか再開されない状態である。
 
結局、午前中は委員会は休憩しっぱなしだった。 
 
すでに衆院で強行採決されており、この法案は野党の力だけでは廃案することはできない。 
 
参院本会議で強行採決にでもなれば、今後国民に残された唯一の手段に出なければならない。
 
昨夜も国会周辺でこの夕刊紙を配っていた人がいた。
 
<来夏参院選は“歴史的惨敗”へ 自民党「落選危機議員」リスト>
 2015年9月17日 日刊ゲンダイ
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 安保法案の強行採決が迫る中、国民の怒りは凄まじい勢いで広がっている。それでも強行採決に突き進もうとしている暴走政権に対して、落選運動も盛り上がっている。「○○を落とせ」と各選挙区でやられる自民党議員は、首を洗って待っていた方がいい。
 前回2013年の参院選では65議席を獲得した自民党。次は自民だけで単独過半数(57議席獲得)を目指しているらしいが、寝言もいい加減にした方がいい。このままいけば大惨敗は必至だ。
 各社の世論調査でも、内閣支持率は下降の一途。強引に安保法案を成立させれば、学生団体「シールズ」や弁護士、学者グループらが火付け役となった“倒閣運動”は、参院選へ向けて、さらに勢いを増していく。
 もろに影響を受けるのが、前回の参院選で自民が29勝2敗(当時定数31)と大勝した「1人区」だ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は週刊誌で、定数32のうち、半数以上で議席を失う可能性を指摘していたが、本紙も情勢を分析したところ、ヤバそうな議員が16人もいた。一票の格差是正のため「10増10減」で定数が増える北海道や東京、神奈川、愛知などの選挙区では、野党に議席が流れることも考えられる。落選危機の議員は別表の通りだ。
 ■衆院選にも“連鎖”
 今のところ、自民党が選挙区で獲得する議席は30〜34、比例代表では12〜13と予想され、合わせた最低議席数は42。前回の65議席から、最大20議席以上減らす計算になる。そうなりゃ、もちろん安倍退陣の流れになる。政治評論家の野上忠興氏はこう言う。
「今、広がっている安保法案に関する反対デモの動きは“一過性”ではない。次の参院選、衆院選に“連鎖”していくものです。国民は『この政権に数を持たせると何をされるかわからない』と実感しています。07年参院選では、自民が1人区で6勝23敗と大敗していますが、来年も同じことになりかねない。このままプラス材料がなければ、比例代表も12議席以下になる。デモで三色旗が揺れる公明党も相当厳しい。定数が増える福岡や愛知で公明党が新たな候補を出すという報道もありますが、難しいでしょう。公明党は議席を減らすと思います」
 前回76議席を獲得した与党は、次に46議席以下で過半数を割る。この前の選挙で野党は45議席しか取れなかった。こうしたオセロ現象が起きる可能性は十分ある。安倍政権の暴走を止めるには、選挙で決着をつけるしかない。
 
もっと詳しい「国会議員いちらんリスト」もあるので参考にしてほしい。

来年の参院選まで9か月ほどの時間があるのだが、大多数を占める無党派層の人々が怒りをはたして持続してくれるか気がかりである。
 
しかし、昨夜はこのようなデモでは見かけない会社帰りのサラリーマンの一団が19時過ぎに現れたのには驚いた。
 
幼い2人の子連れの母親も見かけたし、来年には選挙権を得るであろう若者たちもいたので、オジサンの心配は杞憂に終わればうれしいものである。
 
ツイキャスの中継からは、国会前で「ガンバロー」の歌声も聞こえてくる。 
 
多くの国民の怒りが国会内の野党への大きな後方支援となり、戦争法案賛成メディアには危機感が募ってきており、まともなメディアとは思えない行動に出ている。
 
<産経とフジが「デモ参加者は一般市民でない」「特定政党支持者」との世論調査発表…そのデタラメと歪曲の手口を暴く>
 2015.09.17 リテラ
  産経新聞とフジテレビの安倍応援団ぶりがエスカレートしていることは重々わかっているつもりだったが、まさかこんなことまでやってくるとは……。
FNN世論調査で分かった安保反対集会の実像 「一般市民による集会」というよりは…〉
 9月14日、産経新聞がウェブ版でこんな見出しの記事を公開した。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が12日・13日に実施した合同世論調査で「安保法案に反対する集会やデモ」に関してアンケートをとったところ、〈最近注目を集める反対集会だが、今回の調査からは、「一般市民による」というよりも「特定政党の支持層による」集会という実像が浮かび上が〉ったというのだ。
 この記事に、ネトウヨたちは大喜び。「やっぱりあいつらは共産党だった」「反日政党支持者がデモを起こしている」などというコメントを拡散させている。
 しかし、それがいったいどういう調査結果にもとづくものなのか、改めてチェックしてみたら、これがびっくり仰天。〈国会周辺など各地で行われている安全保障関連法案に反対する集会に参加した経験がある人は3.4%にとどまった。共産、社民、民主、生活各党など廃案を訴える政党の支持者が7割を超えた〉から。それだけが根拠らしいのだ。
 マスコミの世論調査で普通に野党の名を答えただけで「一般市民」じゃなくなるのか?という疑問もさることながら、それ以前に、安保法案反対デモの参加者が、安保法案に反対している政党を支持するのは当たり前の話ではないか。
 むしろ、この調査で注目すべきは、デモ参加者のうち、民主、共産、社民、生活“以外を”「支持する」と答えた人が26.5%いるということだろう。そのなかには、当然、「平和の党」を標榜してきた公明党支持者もいるし、安倍首相のやり方に疑問をもつリベラルな自民党支持者もいるはずだ。しかし産経は、この記事のなかでは民主、共産、社民、生活以外の支持者の内訳については、一切書いていない。つまり、自分たちに都合の悪い調査結果を意図的にネグり、自分たちの主張したい「特定政党を支持する活動家」というようなデマに誘導しているだけなのだ。
 〈安全保障関連法案に反対する集会に参加した経験がある人は3.4%にとどまった〉〈集会に参加したことがない人は96.6%で、このうち今後参加したい人は18.3%、参加したいと思わない人は79.3%だった〉という記述も同様だ。
 産経とフジは3.4%という数字で、「少数の特別な人たち」ということを印象づけたいらいしいが、今回の世論調査の対象である20歳以上の国民の「3.4%」というと、およそ356万人にものぼる。
 デモの参加は交通の便や仕事の都合などの問題もあり、単なる反対意見の表明よりはるかにハードルが高い。それなのに356万人もいるというのは、すごい数字だろう。しかも、デモ未経験者のなかで「今後参加したい人」が18.3%もいる。経験者と合わせれば21.7%、実に国民の5人に1人以上が安保反対デモに参加したいと考えているのだ。
 欧米各国と比べて大衆の社会運動への意識が低いと言われてきた日本で、ここまでデモ参加の意識が高まっているというのは、未曾有の事態と言っていい。それを、平気で「とどまった」などと書くのだから、もしかしてこの新聞社の人間は基本的な算数もできないのか、と心配になる。
 さらに、デタラメぶりをさらけだしていたのは、年代に関する調査結果と分析だ。
〈参加経験者を年代別に見ると、最も高いのは60代以上の52.9%で、40代の20.5%、50代の14.7%が続いた。20代は2.9%で、20代全体に占める参加経験者の割合は0.8%にとどまった。各年代での「今後参加したい人」の割合を見ても、60代以上の23.9%がトップ。20代も15.5%だったが、「60年安保」や「70年安保」闘争を経験した世代の参加率、参加意欲が高いようだ〉
 ようするに、産経は「安保反対デモの中心は若者ではなく老人」と言っているのだが、もしかして、彼らは自分たちの旧態依然たる調査方法のことをわかっていないのだろうか。
 産経FNN合同世論調査は、コンピューターで無作為に発生させた数字の電話番号にダイヤルするRDD方式でなされている。が、この方式で電話をかけるのは固定電話に限られており、携帯電話やスマートフォンにダイヤルされることはない。独身の若者、とりわけ20代や30代に関しては、そもそも固定電話自体を自宅に引いていないことがほとんどだし、主婦層や高齢者と比較して外出していることが多いので、調査の実数を確保しづらい。これは多くの専門家が指摘していることでもある。
 
今さら「フジ・産経グループ」がまともなメディアではないということは、まともな国民ならすでに分かっていることではあるが、この時期に及んでこのようなデタラメ記事を書かなければならないほど、戦争法案に反対する一般の国民が増えているということに大きな危機感を覚えている証拠であろう。
 
雨脚は段々強くなるが、今日が最大の山場となりオジサンも午後から合羽を着て出かけようと思っている。

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2015年09月16日

国会で居眠り議員を一撃したSEALDs

先週の「想定外の大水害ではなかった、鬼怒川決壊」というつぶやきに対して、昨日はオジサンのブログにしては異例な程の多くの「ツイート」や「いいね!」があり、閲覧数が際立っていた。
 
その鬼怒川決壊による大水害で行方不明者が当初は10数名といわれていたが、時間が経つにつれてその数が減少し遂には「常総不明者 15人目の無事確認 1人は虚偽通報と判明」となった。
 
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土砂災害や津波などによる行方不明者は時間の経過とともに「死者数」にカウントされることが多いのだが、今回は結果的には多くの死者を出すことがなかったのが幸いである。 
 
時間の経過とともに増大するのが、杜撰な戦争法案の実態であり、おもな論点と現状は下図のとおりである。 
 
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【東京新聞より】
 
 
相変わらずかみ合わない議論と、枝葉末節にこだわる審議が続いている参院特別委で14日の安倍晋三首相の答弁中に、こんな場面があった。
 

 
戦争法案に関する質問に対して官僚が作成した答弁書がなければ自分の見解も答えられないという、醜態を曝け出した無様な総理大臣である。
 
こんな体たらくの政府の態度を見透かすかのように、最近は「安保関連法案:『芸能界でタブー』超え主張始めたタレント」が目立つようになった。
 
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昨日の参院特別委で中央公聴会が開かれたが、戦争法案に反対の姿勢を明確にしている大手マスメディア以外では、讀賣新聞は「6人が賛否表明…安保法案参院特別委中央公聴会」と事実のみの記事だったが、ある意味法案の成立を想定した余裕の表れともいえる。
 
もちろん極右メディアの産経新聞はスルーを決め込んでいる。
 
法案反対の野党の推薦人の中で、一番若い異例の公述人に注目が集まった。
 

 

 
<「廃案しかない」 中央公聴会でシールズ学生ら訴え>
 2015年9月16日 朝刊 東京新聞
 安全保障関連法案に関する参院特別委員会は15日、与党が採決の前提に位置付ける中央公聴会を行った。国会前で反対デモを続ける学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」中心メンバーの明治学院大学4年、奥田愛基(あき)氏(23)が公述人として出席し、「国会の審議を9月まで延ばした結果、国民の理解を得られなかったのだから、もう結論は出ている。今国会の成立は無理だ。廃案にするしかない」と訴えた。
 デモ参加者が国会審議で意見表明するのは異例。奥田氏は公述人に応募した95人の中から、民主党の推薦でただ1人選ばれた。
 奥田氏は、多数の若者がデモに参加していることについて「誰かに言われたからではなく、この国の民主主義について一人一人が考え、立ち上がっている」と説明。「私たちこそ当事者、主権者。声を上げるのは当たり前だ。不断の努力なくして憲法や民主主義が機能しないことを自覚しているからだ」と述べた。
 その上で、法案に関する国会論戦について「まともな議論をしているとは言い難く、あまりにも説明不足だ。このままでは到底納得できない」と批判。与党に「法案をこのまま強行採決するのは国民を無視することだ。国民の声に耳を傾けてください」と求めた。
 憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を容認した安倍政権は法的安定性を軽視しているとして「憲法は国民の権利であり、憲法を無視することは国民を無視することと同義だ」と指摘。安倍晋三首相には「憲法上の問題があるなら改憲手続きを行うべきだ。国会前の抗議を見に来ていただけないか」と呼び掛けた。
◆<野党推薦>法解釈安定性に問題 <与党推薦>変化に応じた法整備
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 安全保障関連法案に関する参院特別委員会が15日に開いた中央公聴会では、6人の公述人のうち、学生グループ「シールズ」中心メンバーの奥田愛基氏ら野党推薦の4氏が法案は違憲だとして反対を表明した。与党推薦の2氏は、中国の軍事的台頭などを挙げて法案成立の必要性を訴えた。
 野党推薦のうち、元最高裁判事の浜田邦夫氏は、集団的自衛権の行使容認について「違憲だ。法解釈の安定性の面で問題だ」と指摘した。専守防衛に変わりないとの政府の説明は「詭弁(きべん)だ」と断じた。自衛隊の活動拡大については「近隣国が対外脅威を口実として挑発行動や武力強化をして悪循環に陥る」と述べた。
 小林節・慶応大名誉教授(憲法学)は「海外派兵が内閣の判断でできるようになる。『戦争法案』そのものだ」と明言した。廃案を求める世論について「当たり前の話が多数派に無視し続けられている」と与党の採決方針を批判した。
 松井芳郎・名古屋大名誉教授(国際法)は「集団的自衛権は、国が海外の帝国主義的な権益を守るための考え方だ」と主張。「米国が攻撃を受けた場合に、日本が守ることが義務になる。日米安保条約を国会承認なしに改定することになる」と懸念を示した。
 一方、与党推薦の坂元一哉・大阪大大学院教授(国際政治学)は「法案で可能にする集団的自衛権は、あくまで必要最小限だ」と賛成する考えを表明。同時に「政府はなぜ違憲でないのかを、より丁寧に説明する必要がある」と求めた。
 白石隆・政策研究大学院大学長(政治学)は「台頭する中国、使える核兵器を持ちつつある北朝鮮にどう対応するか。法整備をしないと対応できないところに来ている」と安全保障環境の変化を強調した。
 
ネット上では当然の如く様々な賛否の声があがっていたが、冒頭「先ほどから寝ている方がたくさんおられるので、もしよろしければ、話を聞いて頂けるようおねがいします。」と与党の特別委の議員連中に先制パンチを浴びせたこの若者の公述内容を以下に掲載しておく。
 
大学生の奥田愛基と言います。シールズという学生団体で活動しています。こんなことを言うのは非常に申し訳ないが、先ほどから寝ている方がたくさんいるので、もしよろしければ話を聞いてほしい。僕も2日間くらい緊張して寝られなかったので。僕も帰って早く寝たいと思っているのでよろしくお願いします。
 シールズとは、日本語で言うと「自由と民主主義のための学生緊急行動」だ。私たちは特定の支持政党を持っていない。無党派の集まりで、保守、革新、改憲、護憲の垣根を越えてつながっている。最初はたった数十人で、立憲主義の危機や民主主義の問題を真剣に考え、5月に活動を開始した。その後、デモや勉強会、街宣活動などを通じて、私たちが考える国のあるべき姿、未来について社会に問い掛けてきたつもりだ。
 話したいことは3つある。1つは今、全国各地でどのようなことが起こっているか。人々がこの安保法制に対してどのように声を上げているか。2つ目は安保法制に関して、国会はまともな議論の運営をしているとは言い難く、あまりにも説明不足だということだ。このままでは、到底納得することができない。3つ目は政治家の皆さんへの私たちからのお願いだ。
 第一にお伝えしたいのは、私たち国民が感じている安保法制に対する大きな危機感だ。疑問や反対の声は、現在でも日本中でやまない。つい先日も、国会前では10万人を超える人々が集まった。東京の国会前だけではない。私たちが独自にインターネットや新聞で調査した結果、全国2000カ所以上、数千回を超える抗議が行われている。累計して130万人以上の人々が、路上で声を上げている。
 調査したものやメディアで流れているもの以外にもたくさんの集会が、あの町でもこの町でも行われている。全国各地で声が上がり、人々が立ち上がっている。声を上げずとも疑問に思っている人は、その数十倍もいるだろう。
 強調しておきたいことがある。私たちを含め、これまで政治的無関心と言われてきた若い世代が動き始めているということだ。誰かに言われたからとか、どこかの政治団体に所属しているからとか、いわゆる動員的な発想ではない。この国の民主主義のあり方について、この国の未来について主体的に一人一人、個人として考え立ち上がっているのです。
 シールズとして行動を始めてから誹謗中傷に近いものを含め、さまざまな批判の声を投げかけられた。例えば、「騒ぎたいだけだ」とか、「若気の至りだ」とかいった声がある。「一般市民のくせに、おまえは何を一生懸命になっているのか」というものもある。つまり、専門家でもなく学生なのに、もしくは主婦なのに、サラリーマンなのに、フリーターなのになぜ声を上げるのか、ということだ。
 しかし、先ほども説明したように私たちは一人一人個人として声を上げている。「不断の努力」なくして、この国の憲法や民主主義が機能しないことを自覚しているからだ。
 「政治のことは選挙で選ばれた政治家に任せておけばいい」。この国にはどこかそのような空気感があったように思う。それに対し、私たちこそがこの国の当事者、つまり主権者であること、私たちが政治について考え、声を上げることは当たり前なのだと考えている。その当たり前のことを当たり前にするために、声を上げてきた。
 2015年9月現在、今やデモなんてものは珍しいものではない。路上に出た人々が、社会の空気を変えていった。デモやいたる所で行われた集会こそが不断の努力だ。そうした行動の積み重ねが、基本的な人権の尊重、平和主義、国民主権といった、この国の憲法の理念を体現するものだと私は信じている。
 私は、私たち一人一人が思考し、何が正しいのかを判断し、声を上げることは間違っていないと確信している。それこそが民主主義だ。安保法制に賛成している議員も含めて、戦争を好んでしたい人など誰もいないはずだ。
 先日、予科練で特攻隊の通信兵だった方と会った。70年前の夏、あの終戦の日、20歳だった方々は今では90歳だ。ちょうど今の私やシールズのメンバーの年齢で戦争を経験し、その後の混乱を生きてきた方々だ。そうした世代の方々もこの安保法制に対し、強い危惧を抱いている。その声をしっかり受け止めたいと思う。そして議員の方々も、そうした危惧や不安をしっかり受け止めてほしいと思う。
 これだけ不安や反対の声が広がり、説明不足が叫ばれる中での採決はそうした思いを軽んじるものではないか。70年の不戦の誓いを裏切るものではないか。
 今の反対のうねりは世代を超えたものだ。70年間、この国の平和主義の歩みを先の大戦の犠牲になった方々の思いを、引き継ぎ守りたい。その思いが私たちをつないでいる。私は今日、そのうちのたった一人として、ここで話をしている。国会前の巨大な群像の中の一人として国会に来ている。
 第2に、この法案の審議に関してだ。世論調査の平均値を見たとき、はじめから過半数近い人々は反対していた。月を追うごと、反対世論は拡大している。「理解してもらうためにきちんと説明していく」と政府の方はおっしゃっていた。しかし、説明した結果、内閣支持率が落ち、反対世論は盛り上がり、法案への賛成の意見は減った。
 選挙の時に集団的自衛権に関して「すでに説明した」という方々もいる。しかしながら、自民党が出している重要政策集では、アベノミクスは26ページ中8ページ近く説明されていたが、安保関連法案に関してはたった数行しか書かれていない
 昨年の選挙でも、菅官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と言っている。さらに言えば、選挙の時に国民投票もせず、解釈で改憲するような、違憲で法的安定性もない、そして国会の答弁がきちっとできないような法案をつくるなど、私たちは聞かされていない。
 私には政府が、法的安定性の説明をすることを、途中から放棄してしまったようにも思える。憲法とは国民の権利であり、それを無視することは国民を無視することと同義だ。本当に与党の方々は、この法律が通ったらどのようなことが起こるのか、理解しているだろうか。想定しているだろうか。
 先日言っていた答弁とはまったく違う説明を翌日、平然とし、野党からの質問にも審議は何度も何度も速記が止まるような状況だ。一体どうやって国民は納得したらいいのか。
 シールズは確かに注目を集めているが、現在の安保法制に対して、国民的な世論を私たちが作り出したのではない。もしそう考えているのなら、残念ながら過大評価だと思う。この状況を作っているのは、紛れもなく与党の皆さんだ。安保法制に関する国会答弁を見て、首相のテレビでの理解しがたいたとえ話を見て、不安に感じた人が国会前に足を運び、また全国各地で声を上げ始めた。
 ある金沢の主婦の方がフェイスブックに書いた国会答弁の文字起こしは、またたく間に1万人以上の方にシェアされた。ただの国会答弁だ。普段なら見ないようなその書き起こしをみんなが読みたがった。不安だったからだ。今年の夏までに、武力行使の拡大や集団的自衛権の行使の容認をなぜしなければならなかったのか。それは、人の生き死にに関わる法案で、日本が70年間行ってこなかったことでもある。
 一体なぜ11本の法案を2つにまとめて審議したか、その理由もよく分からない。1つ1つ審議してはだめだったのか。全く納得がいかない。結局説明をした結果、しかも国会の審議としては異例の9月末まで延ばした結果、国民の理解を得られなかったのだから、もう結論は出ている。今国会での可決は無理だ。廃案にするしかない。
 私は毎週国会前に立ち、この安保法制に対して抗議活動をしてきた。そしてたくさんの人々に出会ってきた。その中には自分のおじいちゃん、おばあちゃん世代の人、親世代の人、そして最近では自分の妹や弟のような人たちもいる。確かに若者は政治的に無関心だと言われている。しかしながら現在の政治状況に対して、どうやって彼らが希望を持つことができるというのだろうか。関心が持てるというのだろうか。
 彼らがこれから生きていく世界は、相対的な貧困が5人に1人と言われる超格差社会だ。親の世代のような経済成長もこれからは期待できないだろう。今こそ政治の力が必要だ。これ以上、政治に絶望してしまうような仕方で議会を運営するのはやめてください。何も賛成からすべて反対に回れと言うのではない。私たちも安全保障上の議論が非常に大切なことを理解している。その点に異論はない。
 しかし、指摘されたこともまともに答えることができない、その態度に強い不信感を抱いている。政治生命をかけた争いだというが、政治生命と国民一人一人の生命を比べてはならない。与野党の皆さん、どうか若者に希望を与えるような政治家でいてください。国民の声に耳を傾けてください。まさに「義を見てせざるは勇なきなり」。政治のことをまともに考えるのがばからしいことだと思わせないでください。
 現在の国会の状況を冷静に把握し、今国会での成立を断念することはできないか。世論の過半数は、明確にこの法案に対し、今国会中の成立に反対している。自由と民主主義のために、この国の未来のために、どうかもう一度考え直してはいただけないか。
 私は単なる学生であり、政治家の先生方に比べて、このようなところで話すような立派な人間ではない。正直に言うと、この場でスピーチすることも、昨日から寝られないくらい緊張して来た。政治家の先生方が、毎回このようなプレッシャーに立ち向かっているのだと思うと、本当に頭が下がる思いだ。
 1票、1票から国民の思いを受けそれを代表し、国会という場所で毎回答弁し、最後に投票により法案を審議する。ホントにホントに大事なことであり、誰にでもできることではない。それはあなたたちにしかできないことだ。
 では、なぜ私はここで話しているのか。どうしても勇気を振り絞り、ここに来なくてはならないと思ったのか。それには理由がある。参考人としてここに来てもいい人材かどうか分からないが、参考にしてほしいことがある。
 1つ、この法案が強硬に採決されるようなことになれば、全国各地でこれまで以上に声が上がるだろう。連日国会前は人であふれかえるだろう。次の選挙にももちろん影響を与えるだろう。当然、この法案に関する野党の方々の態度も見ている。本当にできることはすべてやったのだろうか。私たちは決して今の政治家の方の発言や態度を忘れない。
 3連休を挟めば忘れるだなんて国民をバカにしないでください。むしろそこからまた始まっていく。新しい時代はもう始まっている。もう止まらない。すでに私たちの日常の一部になっているのです。
 私は学び、働き、食べて、寝て、そしてまた路上で声を上げる。できる範囲でできることを日常の中で。私にとって政治のことを考えるのは仕事ではない。この国に生きる個人としての不断の、そして当たり前の努力だ。私は困難なこの四カ月の中で、そのことを実感することができた。それが私にとっての希望だ。
 最後に私からのお願いだ。シールズの一員ではなく個人としての、一人の人間としてのお願いだ。どうか、どうか政治家の先生たちも個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し、判断し、行動してください。
 皆さんには一人一人考える力がある。権利がある。政治家になった動機は人それぞれ、さまざまあるだろうが、政治家とはどうあるべきかを考え、この国の民の意見を聞いてください。勇気を振り絞り、ある種、賭けかもしれない、あなたにしかできない、その尊い行動をとってください。
 日本国憲法はそれを保障し、何より、日本国に生きる民一人一人、そして私はそのことを支持します。困難な時代にこそ希望があることを信じて、私は自由で民主的な社会を望み、この安全保障関連法案に反対します。
 2015年9月15日、奥田愛基。
 
「どうかどうか、政治家の先生たちも、個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し判断し、行動してください」
という若者の声を無視するかのように「安保法案:参院委きょうにも採決 与党、週内成立図る」という流れらしい。
 
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安倍晋三は母方の祖父ができなかったことをやり、後世に名を残したいのだろうが、トンデモない!。
 
やはり今夜も、明日も国会前に行かなければ後世に禍根を残してしまう、とオジサンは思う。

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2015年09月15日

決戦の1週間が始まった!

辺野古沖のボーリング調査を1か月中断して行われた、結論ありきの政府と沖縄県の「集中協議」は予定通り両者の歩み寄りなどないままに決裂し、沖縄県の翁長雄志知事は予定通りの行動を表明した。
 
辺野古対立が長期化も 埋め立て承認の取り消し表明
 
今後は、どちらも裁判闘争を辞さない構えだが、今後のスケジュールは以下のようだが、結論はまだまだ先になる。

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さて、永田町界隈では戦争法案の強行採決までカウントダウンとなる中で、国会内外で激しい反対の声が繰り広げられた。
 
祝祭日に行われる日中帯の今までのデモは高齢者や年金生活者が中心であったが、安倍政権の戦争法案のごり押しのお蔭で、デモ参加者の年齢層が広がり、昨日の月曜日は「(ウォッチ安保国会)デモ、会社員も声上げる」と、仕事帰りの会社員らが多く参加した。
 
それにもかかわらず、「日本を取り巻く安全保障環境が大きく変わった」ということを戦争法案の立法理由としていたが、特に集団的自衛権行使の根拠としていたホルムズ海峡の機雷掃海について、「現在の国際情勢に照らせば、現実の問題として発生することを具体的に想定しているものではない」と答弁していた安倍晋三首相。
 
ホルムズ海峡の機雷掃海は集団的自衛権行使の代表的な例として、これまで一貫してその正当性を主張する時の理論的バックボーンであったのだが、いとも簡単に撤回してしまった、このいい加減さには驚く。
 
さらには中谷元・防衛相までもが「米艦防護は日本人が乗っているかどうかは関係ない」と答弁する始末で、戦争法案の「立法事実」は完全に崩壊したといっても過言ではない。
 
そのような事態を多くの国民が理解したことにより法案への反対の声が日増しに高まっているにもかかわらず、「首相、支持なくとも安保法案採決 『成立後に国民は理解』」とは、まさに傲岸不遜であり、国民を完全に舐め切っている。
 
<(安全保障法制)迫る採決、残る疑問 合憲性・歯止め、野党追及>
 2015年9月15日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 自民、公明両党が安全保障関連法案の今週中の成立をめざす中、安倍晋三首相が出席する参院特別委員会が14日開かれた。野党は法案の違憲性や武力行使の「歯止め」論など根幹に関わる疑問点を指摘し、廃案を要求。首相は「国民の命や暮らしを守り抜くために不可欠だ」として成立に理解を求めた。
 民主党の北沢俊美・元防衛相は「国連憲章で認められた集団的自衛権の本質は、他国を守ることで専守防衛と矛盾する」と指摘。首相が砂川事件最高裁判決や1972年政府見解を根拠に、集団的自衛権を「合憲」とする論理をあらためて批判した。首相は「我が国の存立を全うするための集団的自衛権という概念はありうる。(憲法解釈の)基本的論理は矛盾しない」という見解を繰り返した。
 議論が集団的自衛権の行使をめぐる個別論点に移ると、野党は行使の要件の「あいまいさ」を指摘した。
 首相らは国会審議で、集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」の認定要件の一つとして、「日本に戦禍が及ぶ蓋然(がいぜん)性」を判断すると説明してきた。民主の大塚耕平氏は、集団的自衛権の行使基準があいまいなままだと、日本が他国を先制攻撃することになりかねないとして「蓋然性」の定義をただした。
 首相は「攻撃国の様態とか規模、意思等について総合的に判断していく」と答弁。首相は直前の与党議員の質問には、集団的自衛権の行使基準について「国際的に例のない極めて厳しい基準で、その時々の内閣が恣意(しい)的に解釈できるものではない」と強調していたが、結局は時の内閣の「総合判断」が重視されることが明らかになり、「歯止め」が十分かどうかは不透明なままだ。
 中東・ホルムズ海峡での機雷除去も、あらためて現実性に疑問符が付いた。公明党の山口那津男代表は「(集団的)自衛権を使って機雷掃海することは、今のイラン、中東情勢から想定できるか」と質問。首相は自衛隊による機雷除去について、実際には戦闘が終わっているが、正式な停戦合意前なので、国際的に集団的自衛権の行使とみなされる例に限られると説明。「(武力行使の)新3要件に該当する場合もありうるが、今の国際情勢に照らせば、現実問題として発生することは具体的に想定していない」として、実際は想定しがたいことを自ら認めた。
 ■大詰め、首相なお強気
 政府側はこの日も、今国会での法案成立の必要性を繰り返し訴えた。
 自民党の佐藤正久氏が中国による海洋進出を指摘し、中谷元・防衛相が尖閣諸島や小笠原諸島での中国公船の活動内容を詳細に述べるなど「脅威」を強調。首相は「法整備で日本が危険にさらされた時に日米同盟は完全に機能する。抑止力はさらに高まり、日本を攻撃しよう、隙あらば領土を盗み取ろうという考え方はできないと相手に思わせる」と主張した。
 13日に投開票された山形市長選では、与野党対決で与党側の候補者が、野党側の推す候補者を小差で破った。首相はフェイスブックに「野党側は強引に、この選挙の争点を平和安全法制に据えていましたが、意義ある勝利を収めることができました」と記した。
 14日には法案を衆院で再議決できる「60日ルール」が適用可能となり、15日には法案採決の前提とされる中央公聴会が行われる。法案成立が視野に入った首相は、強気の姿勢を崩していない。14日の審議でも、参院特別委の委員に呼びかけるようにこう語った。
 「決めるべき時には、しっかりと結論を出してもらいたい」(石松恒、小野甲太郎)
 ■「集団的自衛権は砂川判決の検討外」裏付け? 当事者の最高裁元判事、書斎文書にメモ
 米軍駐留の合憲性が争われた1959年12月の砂川事件最高裁判決に関し、裁判に関わった入江俊郎・元最高裁判事(故人)が「『自衛の為の措置をとりうる』とまでいうが、『自衛の為に必要な武力か、自衛施設をもってよい』とまでは、云はない」などとするコメントを書き込んだ文書が見つかった。
 政府・与党側は判決が「自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうる」などと言及したことを引き、集団的自衛権を認める根拠だと主張。しかし、入江氏の書き込みは自衛隊が合憲か違憲かという個別的自衛権の判断を判決がしていないことを確認したもので、集団的自衛権は検討されていないことがうかがえる。
 この文書は最高裁の判例集。砂川事件の判決要旨が掲載されたページの余白に書き込みがあった。「37・8・3記」とあり、62年8月3日に書かれたとみられる。入江氏の次女(78)によると、書斎として使っていた部屋から見つかった。
 最高裁判決が触れた「自衛のための措置」について入江氏は「『自衛の為に必要な武力、自衛施設をもってよい』とまでは、云はない」と指摘し、判決も自衛隊が合憲か違憲かには踏み込まなかった。結論として「故に、本判決の主旨は、自衛の手段は持ちうる、それまではいっていると解してよい。ただそれが、(憲法9条)二項の戦力の程度にあってもよいのか、又はそれに至らない程度ならよいというのかについては全然触れていないとみるべきであらう」と指摘した。
 高見勝利・上智大教授(憲法)は「入江氏は判決の『自衛の措置』の意味内容を確認している。自衛隊の実力が憲法9条2項で禁じられた『戦力』に当たらないか否かという個別的自衛権の問題についても判決は答えを出していない。それなのに『自衛の措置』を引き合いに集団的自衛権容認の根拠とするのは明らかに無理がある」と話す。(編集委員・豊秀一)
 
自民党の高村正彦副総裁が、苦し紛れに集団的自衛権行使の正当性として持ち出した「砂川判決」が、砂川事件最高裁判決に関し、裁判に関わった入江俊郎・元最高裁判事の1962年のメモによって、大きく曲解されていることが明白になった。
 
それでも廃案にはしたくない、いや自ら米国議会で約束したので廃案にはできない安倍晋三に対しての、昨夜の国民の怒りの様子を、毎日新聞「写真集」からその一部を紹介する。 
 
【国会議事堂周辺】

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【集まった参加者たち】

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やはり、国民の「民意」を無視している内閣は必要ない。
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今週は以下のスケジュールが予定されている。
 
戦争法案廃案!9.15国会正門前座り込み行動
日時:9月15日(火)12:30〜17:00 ※中央公聴会開催に抗議するため早めています
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.15国会正門前大集会
日時:9月15日(火)18:30〜
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.16国会正門前座り込み行動
日時:9月16日(水)13:00〜17:00
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.16国会正門前大集会
日時:9月16日(水)18:30〜
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.17国会正門前座り込み行動
日時:9月17日(木)13:00〜17:00
場所:国会正門前
 
戦争法案反対!9.17国会前集会(連続行動第18回)
日時:9月17日(木)18:30〜
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.18国会正門前座り込み行動
日時:9月18日(金)13:00〜17:00
場所:国会正門前
 
戦争法案廃案!9.18国会正門前大集会
日時:9月18日(金)18:30〜
場所:国会正門前 
 
可能な限りオジサンも参加しようと思っている。 

posted by 定年オジサン at 11:57| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月14日

右派メディアの病巣は果てしなく

1995年という年は、20年経っても多くの日本人にとって忘れられない年として記憶に残る年でもあった。
 
大災害としては、1月の阪神淡路大震災の発生により死者6595人、負傷者27000人、11万戸の住宅が倒壊した。 
 
3月にはオウム真理教によって地下鉄サリン事件が発生し、13人が死亡、5,510人が重軽傷という大犯罪があった。
 
そして年末にはWindows95が発売され、一部のマニアが使っていたパソコンが家電商品並みになるきっかけとなった。
 
そんな年の11月7日に講談社から単行本が刊行されたのが、東野圭吾の書き下ろし長編クライシスサスペンス小説「天空の蜂」。
 
当時から扱う内容が原発が題材であるために映像化は不可能といわれてきた。
 
そんな原作が2014年6月に堤幸彦監督のメガホンで映画化されることが明らかになり、遂に今年の9月12日に公開された。
 
昨日、さっそく見に出かけた。
 
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とても20年前に書かれた内容とは思えない、原発についてもよく調べられている内容であった。
 
すでに試写会を見た人は「東野圭吾「天空の蜂」あらすじ・ネタバレ」を、さらには「【映画】天空の蜂 キャスト・あらすじ・感想・ネタバレまとめ【江口洋介・本木雅弘】」という、まとめサイトもあるのでオジサンはあえてコメントしないが、原発によって利益を得る人間は非常に限られており、原発によって被害をうけたり苦しめられている人々の方がはるかに多いのではないだろうかと実感した。
 
ところで、昨日の日曜日9時からの日曜討論の後、NHK関係者らしきツイッターが波紋を広げていた。
 


<「NHKが露骨! 番組公式Twitterが木村草太の安保法制反対意見を賛成に歪曲!「反対意見は理解しにくい」のつぶやきも」>
 2015.09.13 リテラ
 またしても“安倍チャンネル”ことNHKが、安保法制について露骨なミスリードを行った。本日午前9時から「どうなる採決 改めて問う 安保法案」と題して放送された『日曜討論』だが、その公式Twitterが放送後、こんなつぶやきを投稿したのだ。
〈先ほど放送終了。直後の感想戦が実は非常に面白いことがよくあります。そこでは「主張が重なる部分」も実は多いことなどが互いに確認されたりします。きょうは反対代表としてご出席頂いた木村氏が採決について「機は熟している」と言い切ったのが印象的でした。夜9時のNスペも宜しく(^o^)。〉
 ……??? これだけを読むと、反対派代表と出演した憲法学者の木村草太氏が「(採決するには)機は熟している(ので賛成)」と言ったようにも感じる。だが、実際の放送での発言は、まったく違う文脈だったのだ。
 まず、本日の出演陣は、賛成派としてマサチューセッツ工科大学シニアフェローの岡本行夫氏、慶應義塾大学教授の細谷雄一氏、反対派として第一次安倍政権では内閣官房副長官補も務めた元防衛官僚の柳澤協二氏、そして首都大学東京准教授で憲法学者の木村草太氏が出演した。
 木村氏は番組冒頭から「今回の安保法制には明白に違憲な部分があります」「法案はひとつに束ねられていて、個別に議決することはありません。したがって違憲立法を避けるのは、すべてを否決するという選択を取らざるを得ない」「憲法というのは、主権者である国民の意思ですから、憲法を無視してこの法案を押し通すのは国民を無視することになる」と、今国会での安保法制採決を反対。その後も安保法制の欠陥点を個別具体的に指摘していた。
 そして番組の最後に、司会者であるNHKの島田敏男解説委員に「国会、ここでの議論、これが十分に尽くされてきているのかと、ここについての意見を伺いたいと思います」と振られ、そこで木村氏は「時機自体はわたしは熟しているというふうに思います」とたしかに返答している。
 だが、その言葉につづけて、木村氏は一切のよどみもなく、このように発言していた。
「まず法案の違憲性ですけれども、元最高裁判事、元法制局長官、著名な憲法学者、ほとんどが、つまり憲法解釈の専門的なトレーニングを受けた方のほとんどが、この法案に違憲な部分があると言っています。
 また、世論調査でも違憲であるという認識が多数を占める状況になっていて、違憲な点があるという意味では決着がついています。また、法案の必要性についても、少なくとも今国会で成立させるべきではないという意見はどの世論調査でも大勢を占めています。
 さらに政府の説明ですけれども、政府がまともに説明する気があるのかという点についても、まあそれはなさそうだということがわかってきました。したがってこれは否決・廃案以外にはない。そういう判断ができる時機にきていると思います」
 つまり木村氏は、憲法解釈上、安保法制は違憲としかいえず、さらに主権者たる国民の意見、そして政府の説明放棄の態度、すべてにおいて否決・廃案と言わざるを得ないという点で、すでに議論は「機を熟している」と述べたわけである。それを番組の公式Twitterは、こうした文脈を無視し、あたかも木村氏が採決に前のめりであったり、賛成の姿勢であるようにも受け取れる引用を行った……というわけだ。
 しかも、この『日曜討論』公式Twitterは、じつは番組開始前にもこんなツイートも行っている。
〈いよいよ採決が迫る(?)安全保障関連法案。今朝の出演者は岡本行夫さん、裄V協二さん、細谷雄一さん、木村草太さんです。皆さんの意見はどの出演者に最も近いでしょうか。反対意見って理解しにくいのに、賛成意見はすごく頭に入やすい…。両耳でしっかり聞くぞー。ゲスト着席!間もなく放送です。〉(原文ママ)
 まるで「賛成意見は理解できるけど、反対意見って意味わかんないよね」と放送前から煽っているかのようだ。
 さすがに抗議が殺到したのか、その後、お詫びを出したが、その文面というのが〈自分の意見と違う人の意見は耳に入りにくく、同じ意見だと理解しやすいと言う意味で書いたのですが、「賛成」「反対」という言葉を使ってしまったので、法案に「賛成」「反対」かのように誤解された方もいたようです〉というもの。ゲストと考え方が同じかどうかで、「賛成」「反対」などという表現は使わないし、この言い方だと、公式Twitterの“中の人”が「安保法制に賛成」だと表明しているようなものではないか。
 いや、それ以前に反対代表の木村氏の発言を歪めて広めている時点で、もはや何の釈明にもなっていない。こんな姿勢で“公平公正”な討論番組がつくれるのか?と疑いが濃厚になっていくだけだ。
 先週9月6日の『日曜討論』では、山本太郎参議院議員が「メディアの報道という部分にも問題があると思うんですね。たとえばNHK、偏向報道と言いますか、官邸に対するゴマすり報道がひど過ぎる」と猛然とNHKの番組でNHK批判を行い、スタジオを凍てつかせたが、番組スタッフの耳にはこの“反対意見”も届かなかったのだろう。
 もちろん、『日曜討論』のこの姿勢の背景には、NHKの報道全体が安倍政権に尻尾をふっている状況があるからだ。たとえば、昨日9月12日には東京・新宿で賛成派デモが行われ、参加者数はわずか200人(主催者発表)だったが、NHKニュースはこれをしっかり報道。一方で、その10倍近い人数が連日、反対デモを行っているのに、こちらはごくたまにしか報道することはない。これは明らかに、官邸の顔色をうかがっているからだろう。
 官邸にゴマをするだけでなく、反対意見さえ自分たちの都合のいいように書き換え、大多数の国民の民意も無視するNHK。──今晩9時から放送されるNHKスペシャルの10党討論は一体どんな“誘導”を行うつもりなのか。「両耳でしっかり聞いて」やろうではないか。
   
NHKのツイターには多くの批判が上がっていたが、その後NHKはこんな言い訳をしていた。


そして昨夜のNHKスペシャルの10党討論はさらに酷かった。
 
<「NHK「10党生討論」の偏向がヒドい! 自民党・高村副総裁をフォローしまくる司会の島田解説委員に山本太郎が放った言葉>
 2015.09.14 リテラ  
 NHK『日曜討論』(9月13日放送)の“偏向ツイート”が問題になっているが、その舌の根も乾かぬうちに、またしてもNHKが“安倍擁護放送”を繰り返した。
 昨日、本サイトで既報のとおり、『日曜討論』では、番組に出演した安保法制反対派の憲法学者・木村草太氏の発言を、番組公式ツイッターアカウントが“木村氏は安保法案採決に賛成している”というふうにミスリードするツイートを行った。ネット上ではNHKの“安倍チャンネル”っぷりに批判の声が殺到したが、本サイトの懸念は的中、同日夜9時から放送された『NHKスペシャル』でも、NHKは露骨に安倍自民党をアシストする姿勢を見せつけたのだ。
「緊急生討論 10党に問う どうする安保法案採決」と題して生放送された今回の『Nスペ』は、国会審議が大詰めを迎えるなか、与野党から10人の代表者が集い安保法案について生討論する、という触れ込みだった。野党側からは岡田克也民主党代表、松野頼久維新の党代表、志位和夫共産党委員長のほか「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎参議院議員などが出演。対する与党側からは北側一雄公明党副代表、そして、高村正彦自民党副総裁が出演した。
 おい、安倍首相はトンズラか?という素朴な疑問は置いておくとしても、とにかく番組の内容は“酷い”の一言だった。というのも、司会を担当するNHK解説委員の島田敏男氏による仕切りが明らかに“自民党寄り”。高村副総裁が逆ギレぎみにダラダラと喋り続けるのを見守る一方、野党側からの追及には割って入っていちいち議論の腰を折るなど、とうてい公正中立とは呼べないシロモノだったのである。
 たとえば、高村副総裁が先日青森県での講演で「国民の理解が得られなくても法案を成立させねばならない」と発言したことについて志位委員長が追及し、論戦の火蓋が切られたかと思いきや、すかさず島田氏がこう口を挟んだのだ。
「はい! はい! ちょっと待ってくださいね! 高村さん、全体の政治論はまた後でやるとして(略)今週中の法案の参院での採決に踏み切る方針ですか?」
 ようするに、島田氏は、苦しい言い訳に終始する高村副総裁を見かねて、国会のスケジュールの話題にすり替えてしまったのだ。
 このように高村副総裁が興奮したり返答に窮すると、すかさず島田氏が割って入り、発言者を変えるなどして、高村副総裁に冷静さを取り戻させるというシーンが幾度となく繰り返されたわけだが、そのなかでも、とりわけ邪険とも言える扱いを受けたのが山本太郎議員だ。
 そもそも与えられた発言機会自体がごくわずか。90分の放送時間のうち、たったの3回である。まず1回目、山本議員は「戦争法案はアメリカのリクエストであることは間違いないわけですよね。高村さん、あの最高裁の砂川判決もアメリカのリクエストでしたもんね」と、日米密約という“爆弾質問”を投下したのだが、高村副総裁はごまかしの返答。すると、すぐさま島田氏は「はい。その指摘についてはまた別の、後の機会で。(日本を)元気(にする会)、松田(公太)さんお願いします」と、そそくさと次へ進めてしまう。
 2回目の発言の際にはもっと露骨だった。山本議員は「集団的自衛権の行使容認、誰が必要としているか、要求しているかという話ですけれども、さきほどはそれは米軍だという話をしました。それは国内にもいます。誰なのか。経団連です」と、自民党の支持母体について突っ込んだのだが、これにはなんと、高村副総裁が一言も発するまでもなく、島田氏が「はい、山本さん! 各党のご意見も聞いていきましょう」と、話題を一方的に打ち切ってしまったのだ。
 案の定、その後、島田氏が番組の最後まで砂川判決や経団連に触れることはなかった。このように、与党が劣勢になりそうな質問には徹底して論点を白紙化するような島田氏による仕切りを見ていて、いったいなんのための生討論なのか、首を傾げた視聴者がほとんどだろう。
 そして、この島田氏による“高村アシスト”の最たるものが、番組開始から1時間が経過しようとしていたときに行われた。安保法制で自衛隊の活動範囲が「非戦闘地域」から「現に戦闘行為が行われている場所ではない場所」に事実上拡大されることのリスクが俎上に載せられたのだが、そのとき高村副総裁の本音がポロリと漏れた場面があった。
「いままで、自衛隊の活動期間中、たとえば6カ月とか1年とか、そういう間に戦闘が行われないと見込まれる地域といっても、こんなの神様じゃなきゃわかんないんですよ」
「現実にわかんないからね、安全性を同じように確保するために、防衛大臣に安全確保義務として、5日とか2週間とかそういう期間、やっている間は戦闘が見込まれない地域ってこと、ちゃんと定めてますから。それほど(リスクは)高まりません」
 つまり、高村副総裁はこう説明しているのだ。これまでの「非戦闘地域」という概念も本当に戦闘が行われないかというと「神様じゃなきゃわかんない」ものだったが、安保関連法改正で、防衛大臣が活動地域について一定期間を決めて自衛隊員の安全確保の義務を負う、と。
 だが、高村副総裁が言うところの「安全確保義務」は、あらたな安保関連法案のなかの「重要影響事態法」「米軍等行動関連措置法」の条文のなかで明記されていないのである。つまり、高村副総裁は、従来の「非戦闘地域」を曖昧なものと印象づけ、逆に、誰が見ても明らかに自衛隊の活動範囲が広がる安保法制下でこそ規定されるかのように発言しているが、実は真っ赤なウソなのだ。
 むしろ、安保法制下では「戦闘地域」という線引きが廃されるうえに、自衛隊の活動地域が安全かどうかを判断するのがときの政権だというのだから、高村副総裁の発言は、まるで“安倍が神様だ!”と言わんばかりの妄言と言わざるをえない。
 しかし、この高村副総理の愕然とするような発言に対して、やはり島田氏が、かぶせぎみに割って入る。
「高村さんは『より現実的な仕組みにしているんだ』と言う。それを目指しているんだというんですが、それを踏まえて共産党志位さん、いかがでしょう」
 ……え? 「神様じゃなきゃわかんない」ことを政府が決めるのが「現実的」ってどういうこと? 無茶苦茶なまとめ方、もとい、凄まじいアシスト。この『Nスペ』を見て、安保法案について理解が深まる国民は、はっきり言ってゼロだろう。
 しかし、島田氏の露骨な政権寄りの仕切りも、考えてみれば当然なのかもしれない。首相動静を見ると、安倍首相は、昨年の衆院選投票日の2日後、複数の新聞社編集委員やテレビ局幹部と東京・西新橋の鮨屋で会食している。首相いきつけのこの店はひとり1万5千円以上かかるという高級寿司店で、完全なオフレコが条件の“祝勝会”だったとも言われているが、実はそのメンバーのなかに島田氏もいたのだ。
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 また直近では、まさに安保法案が国会審議中の今年6月24日に、今度は銀座の日本料理店で安倍首相と夕食をともにしている。一人当たりの予算2万円以上とされる高級割烹である。タイミングを考えると、これは明らかに安倍政権の安保法制に関するマスコミ対策と見ていいだろう。
 そんな首相との会食に参加した島田解説委員はネットで、「しまだ鮨」「島田スシロー」なんていうあだ名までつけられているが、本サイトでも再三指摘しているように、「権力の監視」が責務であるメディアが首相と会食するなんていうことは欧米ではありえないし、ジャーナリズムとしては完全な自殺行為だ。
 時の首相に招待されて嬉々として会食に出かけていくような解説委員が司会をつとめたらどんな番組ができあがるか。今回、視聴者はそのことまざまざと見せつけられたといっていいだろう。
 しかし、そんな島田氏にも天敵がいた。他でもない、山本太郎だ。山本議員は今年初め、その島田氏も参加した安倍首相とのメディアの会食を厳しく追及し、質問主意書まで提出しているが、今回も偏向司会を続ける島田解説委員とNHKに痛烈な一撃を食らわせた。
 番組の最後、出席者には一人ずつ発言する機会が与えられたのだが、そこで山本氏はこんなことを熱っぽく語りはじめたのである。
大きな問題のひとつは強行採決だと思っています。衆議院でも強行採決されました。参議院でも間違いなく強行採決されるだろうと。で、これ強行採決というのは民主主義とは真逆ですよね。暴挙と言ってもいいと思うんですよ。で、これがどうして行われるかというと、やはり、安倍政権が卑怯だからという言葉だけでは片付けられない。やはり“第三の目”が入っていない。NHKには公共放送としての役割を果たしてもらいたい。“第三の目”として監視する役割を放棄しないでもらいたい。(略)有権者への裏切り行為、その瞬間を生中継しないなら、公共放送を名乗る資格はないと思うんですよね──」
 この痛烈なダメ出しに、島田氏はあきらかに不機嫌そうに「はい! 様々なご意見受け止めます、はい!」と打ち切ろうとしたが、山本議員は止まらず「安保特別委員会での採決、くれぐれも生中継お願いします! 受信料を払っている皆さんのために」。
 ご存知のとおり、NHKは衆院特別委での強行採決が行われた7月15日、国会中継をしなかった。NHKが受信料を徴収している理由のひとつは、国家から独立した不偏不党の放送を国民に届けるためであるはず。島田解説委員も、NHKの幹部も、山本議員の言葉を深く噛みしめなければならないだろう。
(小杉みすず)
 
戦争法案に対しては「世間は大きく二分されている」わけではなく、反対意見が多数を占めている。
 
しかしそれを報道する大手マスメディアが偏向報道していれば、購読者数に比例した誤った世論が出来てしまう。 
 
<読売、産経の安保法制報道に「異常すぎる」の声! 池上彰は「朝日より問題」、斎藤美奈子は「特高警察風」と>
 2015.09.13 リテラ
 安保法制に関する報道では毎日のように“安倍首相の代弁”を垂れ流し、国民からすっかり呆れられているNHK。肝心なときに国会中継をせず、安倍首相のヤジを「自席発言」と言い換える……。これはあからさまな安倍政権へのすり寄りだが、そうしたNHKへの反発と同様に起こっているのが、読売新聞、産経新聞への批判だ。
 読売・産経が保守的なのは以前からだが、最近の報道はいくらなんでも異常過ぎる、と──。
 しかも、そうした批判の声は購読者のみならず、識者からも相次いでいる。その急先鋒が、ご存じ、池上彰氏だ。
 池上氏といえば、昨年の朝日新聞の一連の慰安婦問題バッシング、そして自身のコラム掲載拒否問題でもメディア倫理を唱え続けてきたが、騒動から1年、その総括ともいえる新聞批評を「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)9月5日号で発表で発表。それが「池上彰が斬る!「朝日より読売、産経が問題」」というインタビューだ。
 このなかで池上氏は、朝日新聞に対し、「朝日自身でだいぶ自浄作用を働かせた」「訂正欄をきちんと設けるようになった」と評価する一方、朝日バッシングの急先鋒だった読売新聞には容赦なくこう批判する。
「一連の騒動で朝日は部数減らしましたけど、読売はそれ以上に減らしました。朝日をたたけば読者が流れると思ったら流れてこなかった。要は自分の金儲けのためだろって見透かされた。読者はますます引きますね。新聞界全体への信用が失われたってことですよ」
 安保法制に関する報道についても同様だ。「読売新聞や産経新聞は、フォーラム機能で両論を載せることは今も絶対にしません」と指摘し、そもそもそれが報道機関として値するかに疑問を投げかけた。
「安保法制賛成の新聞は反対意見をほとんど取り上げない。そこが反対派の新聞と大きく違う点です。読売は反対の議論を載せません。そうなると、これがはたしてきちんとした報道なのかってことになる」
 では、具体的に読売・産経の紙面はどのように“おかしな報道”を行っているのか。8月30日に行われた国会前デモの報道を通じてそれを分析・批判しているのは、文芸評論家の斎藤美奈子氏だ。
 斎藤氏は東京新聞の連載「本音のコラム」(9月2日付)で、デモ翌日の8月31日の全国紙の報道を総ざらい。朝日は一面と二面、社会面で、毎日も一面と社会面で伝えたとした上で、読売にこう切り込む。
〈苦笑したのは読売新聞だ。社会面に載った小さな記事の見出しは「安保法案『反対』『賛成』デモ」。二十九日に新宿で行われた賛成デモ(主催者発表で五百人)と、国会前の反対デモ(同十二万人)を同列に扱い、さも意見が拮抗している風を装う〉
 しかし、斎藤氏は〈ここまではまだマシ。笑いが引きつるのは産経新聞だ〉といい、社会面の記事は〈「デモ=騒擾」とみなす姿勢がありあり〉と解説。さらにSEALDsについて公安関係者への取材をもとに〈実態は不明な部分もある〉と伝えている点を、斎藤氏はこのように表現している。
〈読売が御用新聞風なら悪意に満ちた産経の報道は、もはや市民の敵レベル、特高警察風である〉
 そして〈市民運動に対する認識も五十年古い。ジャーナリズムの看板はもう下ろしたら?〉と喝破。まさに一刀両断である。
 産経は以前にも国会前の反対デモにおけるシュプレヒコールを〈倫理的に問題のある「ヘイトスピーチ」といって過言ではない〉などと報道している。言うまでもないが、「ヘイトスピーチ」とは、人種、性別、民族など、自分では容易に変更することができない属性を根拠にした差別的表現、あるいは差別によって犯罪行為を助長する表現のことを指す。だが、産経の手にかかれば為政者に対する批判さえ「ヘイトスピーチ」になるらしい。たしかにこんな認識でよく恥ずかしげもなく〈ジャーナリズムの看板〉を掲げていられるのか、不思議なくらいだ。
 といっても、産経については昔からトンデモ報道が多すぎて、もうすでに多くの人が“ネトウヨ機関紙”程度にしか見なしていないはず。そういう意味でいうと、読売のほうが問題の根は深い。
 そうした読売の問題を追及しているのが、ジャーナリストの青木理氏だ。既報の通り青木氏は、現在発売中の「創」(創出版)9・10月号の鼎談のなかで「僕が気になるのは読売新聞の動向」と言い、読売の問題点をあぶり出している。
「特定秘密保護法にせよ、武器輸出3原則の撤廃にせよ、安保法制にせよ、あたかも世論が二分されているように見えてしまっているのは読売の存在が大きい。地方紙は9割以上が異議を唱えている。ところが全国紙レベルだと賛否が割れているように見える。産経は昔からあんな新聞ですから(笑)、ああそうかと思うだけですが、900万部の読売が完全に政権寄りになったことで、あたかも世論が真っ二つに割れているような印象を与えてしまう
 読売の場合、世論調査ひとつとっても〈安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか〉(7月24-26日実施の全国世論調査)と、安倍政権の主張をそのまま質問文に盛り込んだ誘導質問を行っている。
 これでは政権へのすり寄り方はNHKと同レベルだが、しかしさらなる問題は、このようなジャーナリズムとは言い難い報道を許してしまっている制作サイド、すなわち記者たちの態度だ。青木氏も「もっと気味が悪いのは、読売の中から異論や異見がまったく出ないこと」と言う。
「僕も組織に長くいたからよくわかりますが、読売新聞などはもはやそういう位相を超えてしまっている。優れた記者もいるし、異論を持っている記者もいるはずなのに、誰一人として反乱しない。異常な体制に抗おうという記者が一人も出てこない。清武さんが飛び出した時、彼に続くとか、彼を支えようとする者がまったく出なかったことの異常さ。もはや言論機関じゃありません」
 もちろん、こうした背景には、渡邉恒雄会長=ナベツネによる独裁体制があるだろう。しかし、最近の異常とも言える政権べったりの姿勢は、ナベツネ抜きに編集幹部が官邸ともっとダイレクトな癒着関係を築いているからだという指摘もある。
 朝日叩きももちろんどんどんやるべきだが、同時に読売、産経2紙の政権癒着をきちんと追及しないと、この国の民主主義は本当に崩壊してしまいかねない。
(野尻民夫)
 
NHK、讀賣新聞、産経新聞・・、あの百田尚樹の言葉「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」を借りれば、「東京の偏向した二つの新聞と似非公共放送はつぶさないといけない」とまでは言わないが、これらの右派メディアの病根は深く病巣は既に手術できないほど腐ってしまったといっても言い過ぎではない、とオジサンは思う。 

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2015年09月13日

秋晴れの日比谷公園と国会周辺

「640万人が700万リットルのビールを消費する世界一のビール祭り」といわれているオクトーバーフェスト。
 
毎年ドイツのバイエルン州ミュンヘン市で開催されており、きっかけは1810年、当時の皇太子ルードヴィヒとザクセン皇女の結婚式を多くのミュンヘン市民が祝ったお祭りが起源だとか。
 
その後、日本各地で行われるようになったオクトーバーフェスト
 
日本での歴史は、2003年、日比谷シティにて、2年に1度開催されてきたドイツ旅行展終了を機に、同場所にて5月、「ジャーマンフェスト」、横浜の赤レンガ倉庫で10月、 「オクトーバーフェスト」が開催された。
 
そして2006年に東京会場が日比谷シティから日比谷公園内に移動し、名称を「ジャーマンフェスト」から「オクトーバーフェスト」に統一され今日に至っているという。
 
そんな基礎知識もないままに、昨日は国会周辺に行く前に公園内を通ろうしてこのフェストに出くわしてしまった。
 
ビール好きにはたまらない催しだが、入口付近の高価なメニューを見て足が立ち止まってしまった。
 
なにしろいつもの居酒屋で飲む国産生ビールの2倍〜3倍ほどの値段である。
 
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それもそのはず、各店舗の看板がかなり豪華であるのでビール単価に反映しているのではと勘ぐってしまう。
 
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そんな高価なビールとやはり高価な食事を、老いも若きも楽しんでいる。 
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広い芝生の庭で食事しているどこかの国の富裕層たちと見まがうほどである。 
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そんな光景を横目に公園の済のベンチに座り持参した握りとお茶で簡単に昼食をすませ、本日のメイン会場である国会前まで歩き始めた。

 
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英語圏の人にも分かるような横断幕。 
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歩道脇の石垣は既に満員状態。 
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許可を得て写真を撮らせてもらった。 
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都内にもこのような支援団体や組織が多く存在している。 
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当日のシンボルカラーは辺野古の海の色「青」。
偶然なのか、いつも通りなのか警備の警官たちは皆、青一色。
 
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オジサンの息子より若そうなこの警官は、オジサンが座っている前を約2時間ほど、きちんと立っていた。

集会の最後の方で全員で「沖縄を返せ」を歌った時には、気のせいか彼の口元が僅かに動いたように見えたが、何度もカメラを向けても決してカメラ目線にはならなかった。 
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実行委員会が不慣れなのか、発言者が多すぎたのか、終了予定時間を30分もオーバーしてしまった。
 
それでも主催者発表の2万2千人の市民によって国会は包囲され、解放されたオジサンは帰りに経産省前のテント村の皆さんに北海道富良野産のスイカを御馳走になった。 
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<「辺野古新基地阻止」 2万2000人国会包囲>
 2015年9月13日 12:00 琉球新報
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辺野古新基地建設断念を求め、手をつないで国会議事堂周辺を取り囲む参加者ら=12日午後4時ごろ、東京・国会議事堂前(仲村良太撮影) 
 【東京】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設断念を求め、首都圏の県出身者や市民団体、学生らが東京・国会議事堂を取り囲む抗議行動「止めよう!辺野古埋め立て9・12国会包囲」が12日午後、行われた。約2万2千人(主催者発表)が参加し、辺野古新基地に反対する国会包囲行動では過去最大規模となった。参加者は「辺野古に造るな」「ボーリング調査やめろ」と声を上げ、政府に新基地建設断念を訴えた。
 辺野古新基地をめぐる県と政府の集中協議が決裂し、翁長雄志知事が埋め立て承認取り消しにかじを切り、政府が埋め立てに向けた作業を再開する中、初めての大規模抗議行動になった。
 辺野古新基地建設に反対する国会包囲行動は1月25日の第1回約7千人(主催者発表)、5月24日の第2回約1万5千人(同)に続き3回目。参加人数は初回と比べ3倍以上に増えた。
 登壇したヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は「ウチナーンチュの、辺野古に新しい基地を造らせないという思いをつぶそうとしても、成功することはない」と気勢を上げた。
 島ぐるみ会議事務局長の玉城義和県議やルポライターの鎌田慧さん、シールズ琉球の元山仁士郎さんもマイクを握り、“辺野古ノー”の声を上げた。
 国会議事堂を取り囲んだ参加者は全員で「沖縄を返せ」「ここへ座り込め」を歌い、思いを一つにし、互いに手をつないで包囲行動を成功させた。td>
 
 
座ってしまうと国会周辺の他の場所の様子が分からず、毎日新聞の写真集から一部を紹介する。
 
 
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国会前で米軍普天間飛行場の辺野古移設の反対を訴える人たち=東京都千代田区で2015年9月12日午後1時56分、竹内幹撮影(以下、同)
 
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14日には翁長雄志県知事は埋め立て承認取り消しを正式に発表する。
 
「2回の国政選挙で国民の支持を頂いたので安保法案も支持されたと考えている」と日ごろから安倍晋三首相は嘯いていたが、それならば、名護市長選、県内全ての選挙区で勝利しかつ県知事に選ばれた翁長県知事は県民の民意を得たわけであるから、堂々と政府と正面から戦うべきであろうし、沖縄県も当然日本国に含まれるので、すべての「国民vs安倍政権」という戦いにならなければならない、とオジサンは思う。

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2015年09月12日

止めよう辺野古埋立て9.12国会包囲

初めから両者の前提が異なり結論が出ること自体があり得なかった安倍政権のアリバイ作りも、9月7日、普天間基地の辺野古移設をめぐる沖縄県と政府の第5回集中協議で終了した。
 
事実上最後の集中協議にして初めて安倍晋三首相が出席したが、菅義偉官房長官は近く辺野古での工事を再開する方針を伝え、翁長県知事は「あらゆる手段を使って阻止する」と述べ、協議は完全に決裂に終わった。
 
そもそもこの工事を中断してまでの集中協議は戦争法案に対する国民の反対が高まり、内閣支持率下落防止の一環として画策されたものである。
 
一昨日のリテラの「集中協議決裂で翁長知事が政府の不誠実対応を全暴露! 安倍首相に『日本を取り戻す、に沖縄は入っているか』と迫ったら…」の記事によると、グロテスクな“沖縄差別”主義者という安倍晋三首相や菅義偉官房長官の実態が露わになったという。
 
そして今日からは再び海上での攻防が開始された。 
 
<辺野古海上作業を再開 県と政府の攻防、最大のヤマ場に>
 2015年9月12日 09:37 沖縄タイムス
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フロートを引き出そうとする作業船を取り囲み抗議するカヌーの市民=12日午前8時41分、名護市辺野古崎付近
 沖縄防衛局は12日早朝、名護市辺野古の新基地建設に向けた海上作業を再開した。8月10日以降、県と政府の集中協議のため、中断していた。翁長雄志知事は週明けの14日に辺野古沿岸の埋め立て承認取り消しを表明する方針で、行政手続法の聴聞に準じた意見聴取を防衛局に対し、実施する見通し。県と政府の攻防は最大のヤマ場を迎えた。
 12日午前6時40分ごろ、キャンプ・シュワブ沿岸で、作業員が小型船や海上保安庁のゴムボートをクレーンでつり上げ、海上に配置する作業が確認された。同7時50分ごろには、オレンジ色のフロートをクレーンで海に運び出した。
 臨時制限区域を示すためのフロートを整え、ボーリング調査の準備を進めている。作業を阻止しようと、反対する住民のカヌー10艇が現場海域に近づき、緊迫している。
 キャンプ・シュワブのゲート前には午前7時までに約70人が集まり、「埋め立て許さん」と作業反対の声を上げた。1997年の名護市民投票から建設反対の声を上げ続ける女性(68)は「沖縄がどれだけ工事に抗議しても民意が無視される。沖縄の痛みを理解する気が全くない」と憤った。
 集中協議は1カ月間で計5回開かれ、互いの主張は平行線のまま今月9日に「決裂」。菅義偉官房長官は作業の再開を通知。翁長知事は「あらゆる手法で阻止する」と宣言していた。防衛局は残り5地点のボーリング調査を実施し、県との事前協議を終えた後、本格的な埋め立て工事に着手するとしている。
 
現地に応援に行くことができない人たちは、国会前に集まって、一緒に辺野古新基地建設反対の声をあげてほしい。
 
オジサンもこれからシンボルカラーの青シャツを着て国会前に行くことにする。  
 
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2015年09月11日

想定外の大水害ではなかった、鬼怒川決壊

1週間ぶりに朝から太陽が顔を出す、気持ちの良い秋晴れとなった。
 
しかし昨日は茨城県常総市では鬼怒川の氾濫により死者がでる大災害となった。
 
1か月前には鬼怒川温泉にあるホテルで1泊したが、帰りのバスではゲリラ豪雨に襲われバスが一時は立ち往生したという経験がある。
 
暴れ川である「鬼が怒る川」から「鬼怒川」となった、などと分かりやすい言い伝えがあるが、実際は「鬼怒」は明治期以降の当て字であり、「きぬがわ」には、好天時の穏やかで絹・衣の様な流れを表すであろう「絹川」あるいは「衣川」の漢字が当てられて来たという。
 
しかし悪天候になれば、まさに昨日は「鬼が怒る川」となってしまった。
 
鬼怒川決壊、12人不明 記録的豪雨で広域冠水 茨城・常総」  
 
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最新の被害状況は下図のとおり。
  
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<記録的な豪雨、改修予定の堤防襲う 鬼怒川決壊>
 2015年9月11日05時02分 朝日新聞DIGITAL
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 国管理の1級河川・鬼怒川で起きた堤防の決壊は、茨城県常総市に大きな被害をもたらした。気象庁による警戒の呼びかけや、自治体の避難指示は住民にどう伝わったのか。
 茨城県常総市で堤防が決壊する予兆は、鬼怒川を管理する国土交通省も把握していた。上流の栃木県で9日から強い雨が続き、10日午前6時すぎに決壊場所から約5〜25キロ上流の3カ所で、水が堤防を越えてあふれる「越水」が発生。堤防から水が漏れる「漏水」も2カ所であった。
 決壊場所から約10キロ下流の同市水海道本町の観測地点の水位は10日早朝から急上昇。午前7時には5.62メートルと、いつ氾濫(はんらん)してもおかしくない「氾濫危険水位」(5.3メートル)を上回り、午後1時すぎには水位が8メートルを超えた。 国交省は、上流に四つあるダムで東京ドーム70杯分を超える約9千万立方メートルをため、水量を抑えようとした。職員がパトロールしようとしたが、増水で昼前には堤防に近づけない状態になり、午後0時50分に決壊したという。
 国交省によると、堤防は高さ3〜4メートル、底辺の幅約30メートルで、建設時期は不明。一般的に堤防の決壊は、「越水」による堤防の浸食や、水が堤防にしみこむことで起きる。国交省幹部は「あまりにも水量が多く堤防が耐えきれなかった」と話す。
 東大の高橋裕名誉教授(河川工学)は「日本の堤防は、基本的に土の構造物。越水が30分も続けば堤防の土が削られ、通常は決壊する」と指摘する。応急措置として、堤防に土嚢を積む方法もあるが、今回は川に近づけず防ぎようがなかったとみる。
 当初は20メートルだった決壊の幅は、午後5時時点で140メートルに広がった。国交省は近くポンプ車15台を派遣し、浸水地域の排水に取りかかる。
 国交省によると、現場付近の鬼怒川は河川法に基づく計画で、「10年に1度の大雨に耐えるため」(同省)、堤防のかさ上げや拡幅工事をする予定だった。だが、工事は20キロ下流の利根川との合流地点から上流に向かって順番に進めているため、現場付近では昨年度から用地買収を始めたばかりだった。改修が必要な堤防のうち整備が終わったのは44%にとどまっているという。
 川の堤防は年に2回、職員が安全性を確認する。現場付近では8月28日に点検したが、異常はなかったという。
■避難指示遅れた地区も
 今回の豪雨で、気象庁は栃木県に10日午前0時20分、茨城県に午前7時45分に大雨の特別警報を発令した。
 特別警報は、数十年に一度の大雨が降った時などに出され、13年に新設された。大雨・台風では6回目。48時間降水量などを基準に発令する。茨城県では発令基準を満たしていなかったが、気象庁は栃木県の状況などから積極的に出したという。
 特別警報が発令されると、都道府県は市町村に、市町村は住民に危険を伝える義務がある。また、特別警報などをもとに、市町村は独自に判断して避難指示を住民に発令する。
 鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市は、県内への特別警報に先立つ午前2時20分、決壊地点のすぐ上流の若宮戸地区に避難指示を出した。堤防がなく国が大型の土嚢を積んでいる場所で、国土交通省から未明に「水があふれそうだ」との連絡を受けての対応だった。防災無線や消防車両で避難を呼びかけたという。
 この地区から避難した農業、谷中保さん(61)は「防災無線が何回も鳴り、これは危ないと思った。避難所の場所も教えてくれ、ことの重大性が伝わった」と振り返る。
 一方、決壊した下流の三坂町地区への避難指示は午前10時半だった。市によると、上流で水があふれたことへの対応に手間取り、避難指示の発令がこの時刻まで遅れ、避難勧告や避難準備情報も出していなかったという。堤防が決壊したのは約2時間半後だった。市の担当者は「堤防があり、まさかここが切れるとは思わなかった。決壊は急で、かなり住民が残っていたと思われる」と話す。
 決壊地点の東約100メートルに住む会社員中山吉広さん(40)は午前10時半ごろ、防災無線で避難指示を聞いた。「荷物をまとめていたが時間が足りなかった。特別警報が出たときに避難指示を出してくれれば」。堤防の北東約300メートルに住む無職秋葉政則さん(80)は「当時は小降りで浸水もなく、まさか決壊するとは思ってもみなかった。危険が迫っているならもっと呼びかけてほしい」と訴えた。
■情報を得て早めに行動を
 静岡大学防災総合センターの牛山素行教授(災害情報学) 特別警報はすでに災害が起きたか、起きつつあるという防災気象情報で、そこまでに何もしていなければ手遅れになる情報だと考えるべきだ。今回、気象庁は大雨特別警報を出して注意を呼びかけ、決壊した鬼怒川では氾濫(はんらん)発生情報も出ていた。どこで堤防が切れるかは分からないが、川の近くは危険な状況だったといえる。ただ、洪水につながるような河川の水位の情報が公表されていることを知らない住民も多い。住民にどこまで情報が伝わっていたか現段階では分からないが、自治体が出す避難勧告や避難指示に加え、自分がどういう水害の危険性がある場所に住んでいるのか、洪水ハザードマップで確認し、その上で水位情報などを得て、早めの避難行動に移れるようにしておくことが、被害軽減につながる。
 
9日の夕方からはオバサンのスマフォにひっきりなしに緊急災害情報がはいり、住んでいる市内全域には避難勧告が出ていた。 

近くに氾濫するような河川がなく、土砂災害の危険性もない地域住民からすればありがた迷惑な情報であった。
 
しかしオジサンのガラ携には全く連絡がなかった。
 
茨城県常総市の避難した住民の中には避難場所が周囲に氾濫した泥水に囲まれ孤立した箇所もあったという。
 
「自分がどういう水害の危険性がある場所に住んでいるのか、洪水ハザードマップで確認し、その上で水位情報などを得て、早めの避難行動に移れるようにしておくこと」が大切なのは理解できるが、1年前の広島県の安佐地区の土砂災害なども、当時同じようなことを専門家は言っていたが、遠く離れた場所の災害は所詮は他人事であり、なかなか我が身に置き換えることが難しいようである。
 
「天才と凡才は紙一重」は人間の場合だが、自然の場合は「天災と人災は紙一重」となる。
 
今回の鬼怒川の氾濫の原因の一部には「人災」らしき原因があったという。
 
<鬼怒川の氾濫、ソーラーパネル設置で丘が削り取られていた場所からも>
 投稿日: 2015年09月10日 19時53分 JST The Huffington Post
 茨城県常総市で9月10日、鬼怒川沿いの堤防沿いの複数の地点から水が氾濫したが、そのうちの1つである若宮戸(わかみやど)付近あたりではもともと堤防がなく、太陽光発電所の建設の際に、堤防の役割を果たしていた丘も削り取られていたことがわかった。
日テレNEWSによると、大型の土のうを積んで対応していたが、そこから水があふれたという。
国土交通省はこの日、若宮戸地区で、鬼怒川の水があふれる「越水」が確認されたと発表。この場所付近に堤防がないことは、2014年6月の常総市議会でも指摘されていた。
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 さらに、この場所には通称「十一面山」という丘があり堤防の役割を果たしていたとされるが、この丘も民間業者のソーラーパネルの設置により、市に無断で削りとられていた。2014年6月3日、同市の担当者は市会議で次のように発言している。

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御指摘の若宮戸地先におきましては、ことし3月下旬に若宮戸地区の住民の方より丘陵部の一部が掘削されているとの通報があり、現地を直ちに確認し、鬼怒川を管理している国土交通省関東地方整備局下館河川事務所へ報告したところでございます。
当該地区は民有地であったため、民間事業者の太陽光発電事業により丘陵部が延長約150メートル、高さ2メートル程度掘削されたものでありました。
今年度の出水対策といたしまして、下館河川事務所で検討をしていただいた結果、太陽光発電事業者の土地を借りて丘陵が崩された付近に掘削前と同程度の高さまで大型土のうを設置することとし、現在常総市とともに交渉を進めている状況であります。また、今後は下館河川事務所において築堤の事業化に向けて検討していると聞いております。
(常総市議会議事録「平成26年5月定例会議(第2回会議)」より 2014年6月2日)
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 Google Earthでは、2014年3月22日の時点で、この位置にソーラーパネルがあるのが確認できる。

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2013年12月1日の時点では、この位置には丘が残っていたことも確認できる。
 
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 その後、2014年12月3日の同市議会では、市の担当者から、この場所に堤防をつくる動きがあることが報告されていたが、民有地であることから土地の買収についての懸念も出ていた。
常総市議会議員の金子てるひさ氏は9月10日午前4時ごろ、この場所の水位が高くなっていることについて触れ、Twitterで避難を呼びかけていた。


 
経営管理手法としてのリスクマネジメントには、リスクの種類「回避、低減、共有、保有」に応じて対応策が立てられるが、自然災害においては、各種の危険による不測の損害を最小の費用で効果的に処理することが難しく、人命第一の立場をとれば費用は限りなく増大する。
 
鬼怒川の堤防も被害が「想定外」と逃れることを回避するには「スーパー堤防」という途方もない計画も上がってくる。
  
やはり現実的な対応では、大災害が発生し逃げ遅れた人々を素早く救助するということがつくづく大切であると、昨日の自衛隊のヘリコプターでの救助場面を見てつくづく感じた。(毎日新聞社提供) 
 
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このような活動が「国民の生命と財産を守る」自衛隊の本来の姿であり、国民の命を守らずに米軍の下請けで他国に派兵され、無意味な人殺しをする機会を自衛隊員に与えてはならない。
 
東日本大震災から今日で4年半となる。
 
10日の警察庁発表によると、死者15,893人、行方不明者は2,572人に上り、復興庁によると8月13日現在、全国で198,513人が避難生活を送っているという。
 
さらに原発震災での県外避難者数は12万人に上り、今回の水害でまさに非常事態といってもおかしくない状態なのだが、本当に国民の生命と財産を守るのなら、国民世論から遊離した戦争法案の強行採決などは一旦矛を収めて、被災地の復旧・復興に全力を尽くすのが徳目のある政治家というものではないだろうか、とオジサンは思う。
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2015年09月10日

安倍総裁の3年後は、野となれ山となるのか?

昨夜は雨中を外出先から戻ったのだが、台風18号の影響で関東地方も激しい雨に襲われた。
 
そんな「雨にも安倍にも負けず」とばかりに日比谷野外音楽堂内外には5000人以上の市民が集まったという。
 
安保関連法案:激しい雨の日比谷野外音楽堂で反対集会
  
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残念ながら、このような戦争法案に反対する国民の声は国会には全く届かないかのように「参院本会議、17日採決検討 自公、特別委は16日 安保法案」と自公の数の力での強行採決がカウントダウンとなった。
 
朝日新聞は社説で「参院審議、大詰めへ 『違憲』法案に反対する」と題して、「多様に広がる反対論」、「欠落する法的安定性」、「問われる9条の重み」をキーワードに「数の力で、多様な民意を一色に塗りつぶせば、国民が将来の日本の針路を構想する芽まで奪うことになる。」と厳しく批判した。
 
毎日新聞社説は「安保転換を問う 参院の役割 これでも採決急ぐのか」と「参院の存在意義を今こそ、示す時だ」と参院の良識に一類の望みを託しているようだった。  
  
自民党内の7派閥が一致団結したかのようなライバル無き無投票で選ばれた安倍晋三総裁。
 
へたに総裁選が開始されれば戦争法案の審議に影響が出るとの理由で、野田聖子前総務会長の推薦人崩しというかなり強引な裏工作を行い無投票再選を演出した自民党。
 
完全に世間から遊離した「裸の王様」集団と化してしまった感がある。
 
少なくとも5年後は安倍晋三首相として開会式には出席できない2020年東京五輪。
 
それよりも本当に2020年五輪が実現するのか、それすら危うい大きな懸念が存在する。  
 
国民世論の猛反対に負けて「白紙撤回」し、仕切り直した新国立競技場の工費が根拠もなく1550億円が上限とされた問題。
 
すでに、「物価と賃金の動向に応じ、1550億円の上限も変動する」との話もあるという。 
 
<新国立 危うい「1550億円」 建設資材、人件費の上昇傾向続く>
 2015年9月10日 07時37分 東京新聞
20150910roumutanka.jpg 2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の工費が、政府が上限とした1550億円を超える恐れが強まっている。安倍政権の経済政策「アベノミクス」の影響で建設資材費や人件費が上昇し、専門家の見立てでは今後もこの傾向が続くためだ。工費が増えれば国民負担に直結する。 
 「公共工事設計労務単価」(建設労働者の1日当たり人件費)は東日本大震災直後の11年度、全職種平均で13047円。第2次安倍政権が12年12月に発足し、公共工事を増やすと単価は上昇し、15年2月に16678円に達した。
 新国立が建設される東京は特に労務単価が高く、鉄筋工24800円、溶接工27200円(いずれも15年2月)など大半の職種で全国最高水準だ。
 建設資材も同様。一般財団法人建設物価調査会の統計では、建設資材物価指数(05年平均=100)もアベノミクスの影響で13年から上昇。現在116台で推移している。
 建設業界に詳しいSMBC日興証券の川嶋宏樹アナリストは、東京で大型建設工事が続くことに触れ「基本的には20年に向けて、人件費も資材価格も上がる傾向が続く」と見通す。
 政府の新たな整備計画では、「賃金または物価等の変動」が生じた場合「公共工事標準請負契約約款」に準じるとして、契約額を変更できる仕組みにした。政府関係者は「物価と賃金の動向に応じ、1550億円の上限も変動する」と明言する。1550億円は消費税率8%で計算しており、17年4月に10%に上がれば、その分も増える。(山口哲人、小松田健一)
 
東京五輪は新国立競技場だけではなく、東京都が建設する施設も当初の見積もりよりもはるかに超えているが、その後の見直された
 
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当時の立候補ファイルによると東京五輪の予算は7,097億円とされている。
 
東京都の費用負担見込みは2,469億円で東京都は五輪基金として約4,200億円の基金を積んでいるため、数字の上では心配なさそうだが、新国立競技場建設費の高騰により東京都に負担増が発生する可能性もあり、先行きは不透明である。 
 
先行きが全く見えないのが、安倍晋三首相が2年前に行ったオリンピック招致プレゼンテーションで、福島原発問題を「アンダーコントロール(管理下に置いており)」、今までも現在も過去も「Safe(安全)」と強弁したことで、その後、日本は海外に支援を要請することも、また汚染水を海に流すこともできない状況に自ら追い込んでしまった。 
 
そのため「浄化地下水、14日放出開始=福島第1の汚染水対策-東電」ということを計画しているようだが、汚染水は相変わらずダダ漏れ状態が続いている。
 
<福島第一原発 汚染水6回目の外洋流出 大雨、排水能力が不足>
2015年9月10日 朝刊 東京新聞
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 東京電力福島第一原発で9日、原子炉建屋周辺の雨水などを集める「K排水溝」の水が、堰(せき)を越えて外洋に流出した。4月以降、確認されただけでも6回目。東電は排水溝の中が狭いためポンプ増強は難しく、溝の付け替えが終わる来年3月ごろまでの間、「新たな対策を取る予定はない」としている。有効な手立てがないまま、台風などでまとまった雨が降るたび汚染水が流出する可能性が高い。(小倉貞俊)
 K排水溝をめぐっては2月、東電は溝を流れる水に高濃度の放射性物質が含まれ、外洋に流れているのを知りながら、問題を放置していたことが発覚。港湾内に注ぎ込むよう、溝を付け替える工事を始めた。ただ完了までまだ半年以上かかる見込み。
 それまでの暫定対策として4月から溝をせき止め、たまった水を8台のポンプでくみ出して港湾内につながる別の溝に流し込む作業を実施。だが、ポンプのくみ上げ能力は毎時計2000トンで、1時間に14ミリ以上の雨が降ると水が堰を越えてあふれる。 東電は流出は年に4〜5回としていたが、短時間でまとまった雨が降っても流出することが判明。9日も14ミリには達しなかったが、2時間半にわたってあふれたという。
 原因はポンプの能力が足りないためだ。東電は、ポンプを増強しようにも、溝の出口付近は急な傾斜のためスペースがないと説明する。高さ85センチの堰を高くしすぎると「敷地側でうまく排水できず、あふれてしまう恐れがある。汚染を広げかねない」(東電の担当者)。状況は改善できないという。
 東電は、汚染水減らしのための地下水放出では、放射性セシウム137で1リットル当たり1ベクレル未満など厳しい基準を設けているにもかかわらず、K排水溝問題では数百ベクレルの汚れた水が流出しても対策を取れずにいる。
 
「高濃度の放射性物質が含まれ、外洋に流れているのを知りながら、問題を放置していた」ということが大手メディアが報道しないために、多くの国民は汚染水問題が忘却の彼方に過ぎ去ってしまったようである。
 
2年前には「ドイツのシミュレーションでは福島の汚染水で太平洋は終り」というブログで、こう警告されていた。 
 
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「上の画像は、ドイツのキールの海洋研究所(GEOMAR)が2012年7月6日に発表した福島第一原発からの放射能汚染水の海洋拡散シミュレーション。左上の「891」という数字は、海洋に漏れ出してから経過した日数。つまり今日。」
 
あと安倍政権が3年続くという最悪の事態になれば、おそらくは解決できない汚染水問題で2020年に日本にやって来るアスリートたちがボイコットするようなことが発生するのではないだろうか、とオジサンは思う。

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2015年09月09日

世界各地の美しい螺旋階段-6

今日は外出しています。
 
「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を紹介します。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-6】
 
 
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ドイツ映画博物館(ドイツ)

 
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ミュンヘン(ドイツ)

 
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フランス、パリ、凱旋門の螺旋階段

 
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ビスカヤ博物館(アメリカ)


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2015年09月08日

世界各地の美しい螺旋階段-5

明日まで外出しています。
 
その間の「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を紹介します。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-5】
 
 
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東京(日本)

 
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チャイニーズガーデン(シンガポール)

 
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ドレスデン(ドイツ)
 

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2015年09月07日

世界各地の美しい螺旋階段-4

今週は水曜日まで外出しています。
 
その間の「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を日替わりに紹介しています。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-4】
 
 
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スペイン、マドリード美術館の螺旋階段

 
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フィンランド

 
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米ニュージャージー州ケープメイの灯台にある螺旋階段


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2015年09月06日

世界各地の美しい螺旋階段-3

週末は外出しています。
 
その間の「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を日替わりに紹介しています。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-3】
 
 
2015_09_06_01.jpg
サンフランシスコ(アメリカ)

 
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バチカン美術館内の螺旋階段

 
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クイーンズハウス(イギリス)
   

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2015年09月05日

世界各地の美しい螺旋階段-2

週末は外出しています。
 
その間の「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を日替わりに紹介します。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-2】
 
 
2015_09_05_01.jpg
ドレスデン(ドイツ)

 
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コトブス大学図書館(ドイツ)

  
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ヒールズデパート(イギリス)
 

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2015年09月04日

世界各地の美しい螺旋階段-1

来週の水曜日まで外出しています。
 
その間の「つぶやき」はお休みしますが、世界各地から集めた美しい螺旋階段の写真を日替わりに紹介します。 
 
螺旋階段は、階段の中でも特に回転形のものを指し、上部からみると円形になっており、中心の柱の回りを回転しながら上昇あるいは下降する構造を持っている。
 
階段の上からその光景を見ると、まるで異次元に吸い込まれそうになる美しいものも存在する。
 
【世界各地の美しい螺旋階段-1】
 
 
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ハーテンフェーツ城(ドイツ)

 
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エクミュル灯台(フランス)

 
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サグラダファミリア(スペイン)


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2015年09月03日

元憲法の番人が解釈改憲を批判し、変更するなら改憲しろ!

1か月以上もスッタモンダした挙句、ようやく疑惑の五輪公式エンブレムが新国立競技場建設と同様、白紙撤回され、海外メディアも厳しい論調だった。 
 
<20年東京五輪:エンブレム撤回 海外メディア「再び恥かいた」>
 毎日新聞 2015年09月02日 東京夕刊
 東京五輪の公式エンブレム撤回に対する海外メディアの関心はあまり高くないが、論調は「組織委員会が再び恥をかいた」(米紙ニューヨーク・タイムズ電子版)などと厳しいものになっている。
 英BBC放送(電子版)は組織委が7月に新国立競技場の建設計画を撤回したことも取り上げ、「主催者は過去1カ月でぶざまな姿をさらけ出している」と報じた。2日の韓国紙・朝鮮日報は「東京五輪の準備が相次ぐ悪材料でよろめいている」と指摘。佐野研二郎氏が潔白を主張した後でさらに疑惑が拡大したことを受けて、「緻密な日本らしくない」と評した。【大前仁】
 
昨日の「オールニッポン 無責任体制」でも指摘したように、「組織委、どこか他人事 五輪エンブレム取り下げ」が最大の問題であった。
 
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それにしても、7月24日に都庁前の都民広場で開かれたド派手なエンブレム発表会の開催費用が莫大な金額だとは誰も知らなかったらしい。 
 
五輪エンブレム:東京都の支出7000万円ふい?
 
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さんざん煽りながら梯子を外されたスポンサー企業は、撤回が発表された瞬間から「20年東京五輪:エンブレム撤回 企業、広告修正急ぐ 組織委の賠償焦点」となった。
 
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さて、6月4日の衆議院憲法審査会において、参考人として招致された3人の憲法研究者全員が集団的自衛権行使と安保関連法案について違憲であるとはっきりと述べた。
 
これに対して、弁護士資格だけは持っているらしい高村正彦自民党副総裁は、「憲法の番人は最高裁であり、憲法学者ではない」と強弁していた。
 
その最高裁の元長官が、集団的自衛権行使を認める戦争法案は違憲であると、朝日新聞のインタビューで答えていた。
 
<「60余年、支持された9条解釈。変更するなら改憲が筋」 山口繁・元最高裁長官インタビュー>
 2015年9月3日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 「憲法の番人」のトップを務めた山口繁・元最高裁長官が朝日新聞のインタビューに応じ、集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法案を「違憲」と指摘し、安倍政権による憲法解釈の変更や立法の正当性に疑問を投げかけた。主な一問一答は次の通り。
 ――安全保障関連法案についてどう考えますか。
 少なくとも集団的自衛権の行使を認める立法は、違憲と言わねばならない。我が国は集団的自衛権を有しているが行使はせず、専守防衛に徹する。これが憲法9条の解釈です。その解釈に基づき、60余年間、様々な立法や予算編成がなされてきたし、その解釈をとる政権与党が選挙の洗礼を受け、国民の支持を得てきた。この事実は非常に重い。
 長年の慣習が人々の行動規範になり、それに反したら制裁を受けるという法的確信を持つようになると、これは慣習法になる。それと同じように、憲法9条についての従来の政府解釈は単なる解釈ではなく、規範へと昇格しているのではないか。9条の骨肉と化している解釈を変えて、集団的自衛権を行使したいのなら、9条を改正するのが筋であり、正攻法でしょう。
 ――「法案は違憲」との指摘に対して、政府は1972年の政府見解と論理的整合性が保たれていると反論しています。
 何を言っているのか理解できない。「憲法上許されない」と「許される」。こんなプラスとマイナスが両方成り立てば、憲法解釈とは言えない。論理的整合性があるというのなら、72年の政府見解は間違いであったと言うべきです。
 ――「限定的な集団的自衛権の行使」は容認されるという政府の主張についてはどう考えますか。
 腑(ふ)に落ちないのは、肝心かなめの日米安全保障条約についての議論がこの間、ほとんどされていないことだ。条約5条では、日本の領土・領海において、攻撃があった場合には日米共同の行動をとるとうたわれている。米国だけが集団的自衛権を行使して日本を防衛する義務を負う、実質的な片務条約です。日本が米国との関係で集団的自衛権を行使するためには、条約改定が必要で、それをしないで日本が米国を助けに行くことはできない。しかし、条約改定というフタを開けてしまえば、様々な問題が噴き出して大変なことになる。政府はどう収拾を図るつもりなのでしょうか。
 ■砂川判決、集団的自衛権想定せず
 ――安倍晋三首相ら政権側は砂川事件の最高裁判決を根拠に、安保法案は「合憲」と主張しています。
 非常におかしな話だ。砂川判決で扱った旧日米安保条約は、武装を解除された日本は固有の自衛権を行使する有効な手段を持っていない、だから日本は米軍の駐留を希望するという屈辱的な内容です。日本には自衛権を行使する手段がそもそもないのだから、集団的自衛権の行使なんてまったく問題になってない。砂川事件の判決が集団的自衛権の行使を意識して書かれたとは到底考えられません。
 ――与党からは砂川事件で最高裁が示した、高度に政治的な問題に司法判断を下さないとする「統治行為論」を論拠に、時の政権が憲法に合っているかを判断できるとの声も出ています。
 砂川事件判決は、憲法9条の制定趣旨や同2項の戦力の範囲については判断を示している。「統治行為論」についても、旧日米安保条約の内容に限ったものです。それなのに9条に関してはすべて「統治行為論」で対応するとの議論に結び付けようとする、何か意図的なものを感じます。
 ――内閣法制局の現状をどう見ていますか。
 非常に遺憾な事態です。法制局はかつて「内閣の良心」と言われていた。「米国やドイツでは最高裁が違憲審査や判断を積極的にするのに、日本は全然やらない」とよく批判されるが、それは内閣法制局が事前に法案の内容を徹底的に検討し、すぐに違憲と分かるような立法はされてこなかったからです。内閣法制局は、時の政権の意見や目先の利害にとらわれた憲法解釈をしてはいけない。日本の将来のために、法律はいかにあるべきかを考えてもらわなければなりません。
 (聞き手 論説委員・高橋純子、編集委員・豊秀一
 ■政府、「法案は合憲」の根拠に砂川判決 自民幹部「解釈の最高権威は最高裁」
 国会で審議中の安全保障関連法案をめぐっては、6月4日、衆院憲法審査会に参考人として招かれた憲法学者3人全員が「憲法違反」と指摘。自民党推薦の長谷部恭男・早大教授は、「個別的自衛権のみ許されるという(9条の)論理で、なぜ集団的自衛権が許されるのか」と批判した。
 これに対し政府は同9日、法案は違憲ではないとする見解を野党に提示。自民党幹部は「憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない」(稲田朋美政調会長)などと反論を始めた。
 政府や自民党は、砂川事件の最高裁判決を法案の合憲性の「根拠」に挙げている。この主張は、公明党から「集団的自衛権を視野に入れた判決ではない」などと反発を受け、一時は「封印」されていたが、「最高裁こそ権威」との訴えを支えるものとして再び使われるようになった。
 安倍晋三首相は同26日の衆院特別委員会で、「平和安全法制の考え方は砂川判決の考え方に沿ったもので、判決は自衛権の限定容認が合憲である根拠たりうる」と答弁。同判決が集団的自衛権の行使を容認する根拠になると明言した。
 また、砂川判決が「統治行為論」を示した点も、与党側は政権による解釈変更の正当性を主張する論拠に使っている。
 ◆キーワード
 <1972年の政府見解> 田中内閣が国会で示した政府見解。(1)憲法は必要な自衛の措置を禁じていない(2)外国の武力攻撃によって急迫、不正の事態に対処し、国民の権利を守るためのやむを得ない措置は必要最小限度にとどまる――との基本的論理を示し、「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」と結論づけた。安倍内閣は、(1)と(2)の論理は維持するとした上で、安保環境の変化を理由に「自衛の措置としての集団的自衛権の行使は認められる」と結論を変えた。
 <日米安保条約5条> 米国の対日防衛義務を定めた条項。「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続(き)に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する」などと規定。武力攻撃が発生した場合に、日米両国が共同で日本の防衛にあたることを定めている。
 
内容的には至極当たり前のことを山口繁・元最高裁長官は答えていたのだろうが、聞きようによっては「憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない」から、最高裁が違憲というならば改憲すればよい、という世論誘導にも聞こえてくる。
 
もっともオジサンがこの記事に興味を持ったのは、聞き手の編集委員・豊秀一という人物であった。
 
全くの余談になるが、東大出身の朝日新聞記者というコースを歩み、朝日新聞労組委員長から専従の新聞労連委員長になった頃、付き合ったことがある。
 
もっとも精々一緒に酒を飲んだ程度なのだが、彼が青森支局勤務当時に飲んだ旨い日本酒があると、オジサン等が主催したあるパーテイーに彼の名前と同じ「豊杯」という純米吟醸酒の1升瓶を差し入れしてくれたことを思い出す。
 
最後に、またしても共産党議員が参院特別委で爆弾資料を基に中谷元・防衛相を立ち往生させた。
 
共産党新たな『自衛隊内部文書』」 
 

 
官僚が用意した答弁資料すらをまともに読むことができない防衛相が、質問通告されていない資料内容には一切答えられないというのは、余りにも情けなくもあり頼りない。
 
こんな人物が今後自衛隊を的確な判断の元、派兵できるのかと思うと、ますます危ない戦争法案であり、こんな無理筋な法案は今国会では廃案にすべきであろう、とオジサンは思う。

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2015年09月02日

オールニッポン 無責任体制

昨日「日本古来のなれ合い、癒着体質が不正を招く」の冒頭でこんな風につぶやいた。 
 
個人の趣味的なブログに他人の写真を転用する場合と異なり、商業デザイナーとして行えば確信犯であり、その世界での信用はもはやなくなる。
こんなレベルのデザイナーを庇い続けると五輪組織委員会も同罪となり、五輪自体の実現も怪しくなる。 

そして遂に庇い続けることができなくなり、五輪エンブレムの白紙撤回という不祥事報告が大会組織委員会が行った。
 
<五輪エンブレム撤回決定 動かぬ組織委の責任重く>
 2015年9月2日 07時27分 東京新聞
 2020年東京五輪の公式エンブレムについて、大会組織委員会は1日、使用を撤回し、新デザインを選び直すことを明らかにした。新たに別の作品との類似性を指摘する意見が上がり、デザイナーの佐野研二郎氏(43)が撤回を申し出た。主会場である新国立競技場建設案に続き、大会の顔であるエンブレムも白紙撤回される異例の事態。すでにエンブレムを使用しているスポンサーなど各方面に影響が出そうだ。 
 エンブレムは佐野氏がデザインし、7月に発表。その後ベルギーの劇場のロゴとの類似性を指摘され、八月に劇場側が使用差し止めを求めて提訴した。組織委は同月28日、デザイン原案を公表し、盗用疑惑を否定した。
 しかし29日以降、エンブレムを空港などで活用する事例の説明に使われた写真がインターネット画像の流用であるとする指摘が上がった。問題なしとされた原案についても、2013年に東京・銀座で開かれた、活字デザインの巨匠ヤン・チヒョルト(1902〜74年)を紹介する展覧会のポスターの一部に似ているとの指摘が出た。
 事態を重く見た組織委は9月1日午前、佐野氏と、デザインを選んだ審査委員代表の永井一正氏を呼んで対応を協議した。佐野氏は、エンブレム活用例をめぐる写真の無断流用を「不注意だった」と認める一方、原案はオリジナルであると重ねて主張した。
 永井氏は「専門家の間では分かり合えるが、国民には分かりにくい」と指摘。佐野氏は「模倣ではないが、五輪のイメージに悪影響を与えてしまう」として提案取り下げを申し出、組織委が了承した。佐野氏への賞金100万円の支払いも取りやめる。 都内で会見した組織委の武藤敏郎事務総長は「国民にご心配をおかけし、都や政府、国際オリンピック委員会(IOC)などの関係者に申し訳ない。スポンサー各社にもご迷惑をおかけした」と陳謝した。今後、公募により新エンブレムの選定作業に着手するという。
 佐野氏をめぐっては、手掛けたサントリービールのキャンペーン賞品のデザインが他の作品との類似性を指摘され、佐野氏側が一部を取り下げていた。武藤氏は「関知するところではない」と述べ、今回の決定との関連性を否定している。
 佐野氏は同日夜、デザイン事務所のホームページでコメントを公表。「模倣や盗作は断じてしていない」とあらためて盗作疑惑を否定した上で、関係者に謝罪。取り下げの理由には、ネット上などでの批判やバッシングが続いていることを挙げ「もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断した」と説明した。
◆事例画像無断流用認める
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 組織委員会の武藤敏郎事務総長は、公式エンブレムの発表記者会見などで示した活用例のイメージ画像について、佐野研二郎氏がインターネット上の他人のサイトから無断流用したことを認めたと明らかにした。
 空港ロビーの天井からエンブレムをつり下げた画像と、ビルの壁面などにエンブレムが掲示されている画像の2点について流用が指摘されていた。
 流用された2点はそれぞれ羽田空港、東京・渋谷の写真で、別々の英語サイトで公開中。またネットでは、別の英語サイトにある音楽フェスティバルの写真が、渋谷の写真と合成する素材として流用されたとの指摘も出ている。
◆新国立に続き…指摘耳貸さず
 東京五輪のエンブレムが発表から1カ月余りで撤回に追い込まれた。混乱の責任について、組織委員会の武藤敏郎事務総長は一日の記者会見で、組織委、デザインの審査委員会、佐野研二郎氏を念頭に「三者三様」と述べた。だが、佐野氏が撤回を申し出るまで、自ら判断しなかった組織委の責任は極めて重い。
 問題としては公開性の低さがある。審査委が佐野氏のデザインを選定したのは昨年11月。国際商標調査で似たデザインが見つかり、佐野氏が二度の修正を行った上で、エンブレムは今年7月下旬に発表された。一方で、佐野氏の原案を公表し、経緯の詳細な説明があったのは、8月28日になってからだ。
 佐野氏の原案と修正後のデザインについて、あるグラフィックデザイナーは「あまりに違っている。ここまで修正するなら、ほかの作品から選考する選択肢もあったはずだ」と、選考過程の不透明さを指摘する。
 佐野氏のさまざまな作品をめぐっては1カ月余りにわたり、「似ている」との指摘が相次いだ。佐野氏側は一部の模倣も認めた。組織委はこの間、一貫して「問題ない」と説明。少ない専門家で決め、外部の指摘があっても押し通そうとする姿勢は、白紙撤回された新国立競技場の建設計画にも通じる。
 武藤事務総長は今後、再公募する方針を示すが、このままでは次も「同じ問題が起こる可能性はある」と認める。「できるだけ多くの意見を聞く、オープンなやり方で懸念を払拭(ふっしょく)できないか。より開かれた選考過程を何とか工夫したい」と話す。
 それにはまず経緯を検証し、反省を生かす必要がある。国立競技場の問題と違って期限が迫っているわけではないから、急ぐ必要はない。みながいいねと納得する大会にするため、責任の所在を含め、国民への丁寧な説明を求めたい。(北爪三記)
 
東宝が1962年に製作した「ニッポン無責任時代」という映画があった。 
 
「ハナ肇とクレージーキャッツ」の記念すべき第1作の映画であった。
 
  
 
それから53年、まさに現在の日本は「オールニッポン 無責任体制」というべき時代になってしまったのではないかと思えるような、唖然とするような昨日の記者会見である。 
 
 
多くのツイッターがズバリ核心を突いた批判をしていた。








本来ならば「お騒がせ」の当事者も同席すべきところなのだが、この御仁は肝心な時には決して姿を見せない。
 
 エンブレムにつきまして
 私は、東京オリンピック・パラリンピックの大会の成功を願う純粋な思いからエンブレムのコンペティションに参加致しました。エンブレムがフラッグに掲げられ、世界中の人に仰ぎ見られている光景や、金メダルに刻まれたエンブレムを強くイメージしながら伝統的かつ新しい日本、東京を表現すべく大胆に、そして丁寧にデザイン致しました。
 このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレムのデザイン選考への参加は、デザイナーにとっては大舞台であって、疑いをかけられているような模倣や盗作は、原案に関しても、最終案に関しても、あってはならないし、絶対に許されないことと今でも思っております。模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます。
 しかしながら、エンブレムのデザイン以外の私の仕事において不手際があり、謝罪致しました。この件については、一切の責任は自分にあります。改めて御迷惑をかけてしまったアーティストや皆様に深くお詫びいたします。
 その後は、残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました。
 自宅や実家、事務所にメディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。
 また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。
 今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました。
 組織委員会の皆様、審査委員会、制作者である私自身とで協議をする中、オリンピック・パラリンピックを成功させたいとひとえに祈念する気持ちに変わりがない旨を再度皆様にお伝えいたしました。
 また、このような騒動や私自身や作品への疑義に対して繰り返される批判やバッシングから、家族やスタッフを守る為にも、もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断し、今回の取り下げに関して私自身も決断致しました。
 今後につきましては、私の作品や仕事を通じて少しでも皆様の信頼を取り戻すべく日々の仕事に専念するしかないと思っております。
 図らずもご迷惑をおかけしてしまった多くの方々、そして組織委員会の皆様、審査委員会の皆様、関係各所の皆様には深くお詫び申し上げる次第です。上記事情のゆえ今回の判断に関しましてはどうか御理解くださいますようお願い申し上げます。
     
2015年9月1日 佐野研二郎

 
 
ところで7年ほど前の「しゃぶしゃぶ接待大蔵省とCIAの影」というブログに、五輪大会組織委員会の武藤敏郎事務総長に関してこんなくだりがあった。
 
1998年2月大蔵省官僚が銀行のMOF担とよばれる行員が旧大蔵官僚の接待にノーパンしゃぶしゃぶ店「楼蘭」を使っていたことがマスメディアに暴露され、大問題となった。(事件発覚後、その官僚の一人が不可解な自殺)なぜ通常の風俗店でなく、こういう店を利用したかは、飲食費として領収書が落とせるというのが理由としてあげられていた。
武藤敏郎は、ノーパンしゃぶしゃぶ事件の時に、大蔵省の官房長であった男だ。彼だけは、何の管理責任も問われずに、アメリカに抜擢されて生き延びた。竹中平蔵と気脈と通じて、「アメリカによる大蔵鎮圧、大蔵支配の受け皿」になった官僚の筆頭である。 
 
まさに今回も疑惑が発覚してから1か月以上も経ってから、事実上の組織委員会の責任者としての発言が一切なく、デザインを選んだ審査委員に責任をなすりつけている。
 
新たに公式エンブレムの新デザインを公募するという。
 
新国立競技場建設のように短い納期はないので、こんどこそは審査委員も全員白紙に戻し、「公開性・透明性」のある審査を国民が納得するような形で実施してもらいたいものだが、商業化され利権まみれの五輪ビジネスを食い物にしている連中が蔓延っている限りは、期待する方が土台無理なのかもしれない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:54| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月01日

日本古来のなれ合い、癒着体質が不正を招く

最高気温が35度を超える猛暑日が8日連続と記録更新したが、日照時間は16日以降の後半だけでみると1980年以来、35年ぶりの少なさという8月が終わった。
 
そして9月が始まったが、秋雨前線の影響で東京は朝から雨が続き、残暑が待ち遠しいほどの涼しさである。
 
月が変わっても、過去の悪行が次から次へと明るみに出て、穏やかな秋を迎えられない男がいる。
 
軽い気持ちでコソ泥をやって捕まったが、調べれば調べるほど余罪が出てきた、といった感じの疑惑の五輪エンブレム事件である。
 
<佐野氏原案、展覧会のポスターとも類似 ネット上で指摘>
 2015年9月1日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 2020年東京五輪のエンブレムのコンペに佐野研二郎氏が応募した「原案」デザインが、2年前に東京で開かれた展覧会のポスターに似ていると、ネット上で指摘されている。8月28日の会見で組織委は、世界の商標を調べたところ、原案に「若干類似する作品が見つかった」としていたが、展覧会に関するものは商標登録されておらず、調査対象にしていなかった。
 展覧会は東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで2013年11月に開かれた「ヤン・チヒョルト展」。チヒョルトはドイツに生まれ、1920年代から新しいタイポグラフィー(活字書体のデザイン)の創生に努めた。その業績をまとめた展示で、展覧会のポスターやDMは、グラフィックデザイナーの白井敬尚(よしひさ)氏がデザインした。白井氏は「ポスターなどは、チヒョルトが31年に制作した書体をもとにデジタル化し、さらにグラフィックの要素として手直しして用いたもの。佐野さんの原案については、いまの段階で申し上げることはない」と話した。
 佐野氏のエンブレム原案は「T」を太い長方形と二つの三角形で構成、赤い丸が右下に配置されているが、同展のポスターでの「T」のデザインも、色は違うが、ほぼ同じ要素で構成されている。文字の下の丸はピリオドを表している。
 大会組織委の高谷正哲戦略広報課長は「事実関係は確認中」としている。これまで組織委は、エンブレムの決定案は、「類似する作品が見つかった」「躍動感が薄まった」といった理由から、採用後に修正を経て公表したと説明している。
〈デザイン評論家・柏木博さんの話〉 アルファベットを三角形や四角形、円などの単純な形態でデザインすれば似てくる。「原案」は、正方形を9等分したマス目にレイアウトして図形を作っている。白井さんの作品とはデザインの設計方法が違う。佐野さんはその点も含めて、デザイン全体の自分の考えを説明した方がいいのではないか。(竹端直樹)
 
不思議でならないのがエンブレムの決定案は、「採用後に修正を経て公表した」ことである。
 
「類似する作品が見つかった」「躍動感が薄まった」といった理由があるのなら、公表する前に再審査するなり次点の作品を採用するといったことが素人から見ても自然な流れだと思うのだが、端から身内のお仲間で固められた審査委員らが「結論ありき」で決めたことがボディブローのように効いてきている。
 
<エンブレム使用例、転用か 他サイトに類似写真 五輪組織委、佐野氏側を調査>
 2015年9月1日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 2020年東京五輪のエンブレムを制作した佐野研二郎氏(43)が街頭でのエンブレムの使用イメージとして提案した画像2点が、他人のサイトから無断で転用された可能性があることが31日、大会組織委員会への取材でわかった。大会組織委は佐野氏側から経緯を聞くなど、調査を始めた。
 組織委によると、無断転用の可能性があるのは、昨年11月のエンブレム選考の際などに佐野氏が組織委に出したイメージ画像。1点は空港施設の天井近くにエンブレムが掲げられた画像で、もう1点は繁華街のビルの壁面や屋上にエンブレムが掲示されている画像。
 いずれも大会組織委が28日の記者会見で、エンブレムの選考過程を説明する際に示した。記者会見は動画サービス「ニコニコ生放送」などで中継され、終了後からネット上で転用を指摘する声が出始めた。大会組織委にも問い合わせが相次いで寄せられたという。
 空港施設の画像の転用元と指摘されているのは、外国人女性が東京・羽田空港のロビーを撮影し、自身のブログに掲載した写真。写真の下部に著作権が自らに帰属することを明記していた。女性は朝日新聞の取材に対し、「突然、問い合わせのメールが殺到して戸惑っている」と答えた。
 繁華街の画像の転用元と指摘されているのは、上部が英国人男性が自らのサイトで公開した東京・渋谷駅前のスクランブル交差点の風景写真、下部が世界最大級の野外音楽フェスティバル「Tomorrowland」のサイトの写真。それぞれ写真の使用には引用元の明示や同意が必要としている。
 英国人男性は取材に「佐野氏の事務所は使用許可を取るという意識が薄いようだ。少なくとも許可さえ取っておいてくれれば、自分の写真が(五輪エンブレムの使用例に)使われるのはとてもすてきなことだったのに」とコメントした。
 弁理士で金沢工業大客員教授の栗原潔さん(57)は「本人の許可なく画像を使用したのならば、原則として著作権侵害にあたる」と指摘。「一般的に五輪関連の商標は特に管理が厳しく、エンブレム使用も厳しく制限されるのに、エンブレムの提供側である組織委や制作者側の著作権への認識があまりに甘く、雑だ。世間から大きな関心を集めているなかでリスク管理もずさんだ」と話す。
 佐野氏のデザイン事務所は取材に対して、「広報担当者が不在で対応できない」といっている。(牛尾梓、宮嶋加菜子)
 
幾何学図形を使用したデザインは類似または酷似する可能性は否定できないが、他人の写真の無断使用{転用)は明らかな著作権法違反の犯罪である。
 
個人の趣味的なブログに他人の写真を転用する場合と異なり、商業デザイナーとして行えば確信犯であり、その世界での信用はもはやなくなる。
 
こんなレベルのデザイナーを庇い続けると五輪組織委員会も同罪となり、五輪自体の実現も怪しくなる。
 
個人的には、早くそうなればよいと願っているのだが・・・・。
 
さて、一介の似非デザイナー問題とは異なるが、日本を代表する大手企業の不正会計処理問題は根が深い。 
 
<決算発表再延期 東芝、信頼回復遠く 修正、見通し甘さ露呈>
 毎日新聞 2015年09月01日 東京朝刊
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記者会見場を後にする東芝の室町正志社長(右)=東京都港区の同本社で2015年8月31日午後8時40分、森田剛史撮影
 歴代3社長が辞任するなど不正会計問題の混乱が続く東芝は8月31日、新たに調査が必要な問題が発覚したことを明らかにした。7月に発表した第三者委員会の調査結果で出し切ったはずの経営の「うみ」がまた表れた形で、調査そのものへの信頼がゆらぎかねない。自ら31日に設定した2015年3月期の有価証券報告書の政府への提出期限を守れなかったことで、失った市場からの信頼回復は、更に難しくなった。経団連会長など財界トップを輩出してきた名門、東芝は間違いなく「最大の危機」(室町正志会長兼社長)にある。
 ◇第三者委「うみ」出し切れず
 8月31日に発表が予定されていた2015年3月期決算の発表再延期の直接の原因は、「複数の国内・海外子会社の会計処理の調査が必要となった」(室町会長兼社長)ためだ。東芝は詳細を明らかにしていないが、室町氏は31日の記者会見で「米国子会社での水力(発電所)案件のコスト見直し」などと説明した。関連工事の原価総額を低く見積もって、損失の先送りや売り上げの過大計上を行っていた疑いがある。
 こうした問題のある会計処理は、第三者委がすでに調査報告で指摘していた内容だ。室町氏によると、第三者委の調査報告書の発表以降、内部通報が増加し、新たな問題の発覚につながったという。しかし、第三者委の2カ月間にわたる調査などでは、不正会計の「うみ」を出し切れなかったとも言え、同社の問題の根深さが改めて浮き彫りになった形だ。
 また、市場では、東芝が06年に買収した米原子力大手ウェスチングハウスが十分な収益を上げていないとして、会計上の価値を見直し、多額の損失を計上するのではとの懸念があった。しかし、室町氏はその可能性を否定した。
 東芝は当初、31日に経営監視体制の強化や事業の立て直しなどに注力する姿勢をアピールしたかっただけに、発表延期の釈明会見を余儀なくされた今回の事態は、同社の見通しの甘さを露呈した。信頼回復の道のりはますます遠のいたと言える。
 また、これまでも同社の会見や資料の発表は、深夜に突然行われたり、予定時間より大幅に遅れたりするケースがあった。今回も、発表再延期を明らかにしたのは31日午後5時20分過ぎだった。室町氏は会見で「前日の夜まで、何とか31日に(発表)できないかと(監査法人に)相談していたが、今朝の状況でやはり難しいと判断した」と説明した。今回のドタバタ劇の背景には、決算発表を急いで信頼回復につなげたい東芝側と、正確性を最重視する監査法人との思惑の違いもありそうだ。東芝の監査を担当してきた新日本監査法人は一連の不正会計の発覚で、監査内容に対する批判が出ていることもあり、より厳格に対処しているとみられる。【小倉祥徳、片平知宏】
 ◇金融当局、責任追及へ
 有価証券報告書の提出期限の再延長や、新たな不正会計とみられる問題の発覚で、市場の東芝に対する見方が厳しさを増すのは確実だ。金融当局や東京証券取引所も事態を重く見ており、東芝の会計監査を担当する新日本監査法人を含め、関係者の責任を厳しく追及する方針だ。
 東京証券取引所によると、有価証券報告書の提出期限の再延長は、新興株市場であるジャスダック上場の企業が13年7月に1カ月あまり再延長した1件を除いて近年では例がない。東芝が上場している東証1部では、異例中の異例だ。ある市場関係者は「有価証券報告書を提出後に再修正する事態を避けたかったのかもしれないが、あまりにもお粗末」と、東芝の対応にあきれていた。
 東芝の株価は3月下旬につけた今年の最高値(535円)から、一連の騒動の発端となった決算内容を調査すると発表した4月以降、300円台と3割近く下落した。発表ごとに傷が広がることへの失望が広がっている。
 今回の再延長は自ら市場に約束した延長期限さえ守れなかった形で、金融当局幹部は「明らかに投資家の信頼を裏切る行為」と責任の重さを指摘する。東証は近く、東芝を社内管理体制に問題があるとして投資家に注意を促す「特設注意市場銘柄」に指定する方針だ。また、証券取引等監視委員会は、金融商品取引法に基づく課徴金を科すよう金融庁に勧告する見通し。金融庁内には「監査の品質自体を厳しく問う必要がある」(幹部)との声が高まっており、東芝の監査を担当する新日本監査法人の責任も厳しく調べる構えだ。【和田憲二】
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 ◇東芝の不正会計問題を巡る主な動き
 2月12日 証券取引等監視委員会から報告命令、開示検査を受ける
 4月 3日 会長をトップに特別調査委員会を設置
 5月 8日 2015年3月期決算発表の延期と第三者委員会の設置を表明
   15日 初めて社長が記者会見し、陳謝
 6月25日 定時株主総会で社長が経緯を説明し、陳謝
 7月20日 第三者委が調査報告書を提出。組織的関与を認定
   21日 歴代3社長らの引責辞任を発表
 8月18日 室町会長兼社長が社長専任となり、社外取締役を増員する新たな経営体制などを発表
   31日 15年3月期決算の発表を再延期
 9月 7日 15年3月期決算を発表? 延期していた有価証券報告書の新たな提出期限
 9月下旬? 臨時株主総会開催。新経営体制を提案
 
4月に設置した身内の「特別調査委員会」が機能せず、第三者委員会を設置して2か月後にようやく組織ぐるみの不正会計処理を認定したのだが、「損失の先送りや売り上げの過大計上」とはまぎれもなく粉飾決算であり、上場を取り消されてもおかしくはない事件である。
 
株式を証券取引所に上場しているか、資本金が5億円以上の大企業などは、監査を受ける義務がある。
 
多くの大企業では、監査ができる公認会計士が5人以上集まってできた監査法人を使っている。
 
現在わが国には216の監査法人があるが大半が100人未満の小規模法人であり、新日本監査法人、あずさ監査法人、トーマツの3法人は3000人規模の大手として知られている。
 
今回の東芝の不正会計問題では、新日本監査法人が監査を担っていたがその責任を問う声も出始めている。
 
プロ集団の監査法人が不正会計をなぜ見抜けなかったのか、業界団体の日本公認会計士協会が調査を始めたほか、金融庁の公認会計士・監査審査会も検査に入る方針だという。
 
同じ監査法人が長い間、同じ企業を監査すると、その企業に対する知識や経験が増えて監査の効率がよくなる半面、なれ合いで監査が甘くなりやすいとも指摘されている。
 
公認会計士法では、大手の監査法人が上場企業を監査する場合、企業に出入りする主任会計士を原則5年で交代するように定めているが、監査法人の交代は決まりがない。
 
東芝と新日本監査法人の間になれ合いや癒着があったかどうかは外部からは分からない。
 
しかし、五輪エンブレムの審査もそうだが「公正・透明性」がなければ、その結果はいつかはボロが出てしまうということが見事に実証されたのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:05| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする