2016年01月31日

昔味わった悲劇の地で奇跡が起きた

先日「やはり疑惑のデパートなのか甘利大臣は?」の冒頭で紹介したリテラの記事「『NEWS23』新キャスターはやっぱり星浩! 元朝日記者は集団的自衛権容認の親米保守、“骨なしクラゲ”の評も」の中で、星浩に対して、以下のような批判内容が列挙されていた。
 
「星氏はワシントン特派員も務めた親米保守派寄りの政治部記者である。
 実際、朝日の論説主幹や特別編集委員らが持ち回りで担当する週一コラム『日曜に想う』で、星氏は他の執筆者と比べて政権批判や護憲のトーンが薄い。また、改憲や特定秘密保護法、増税などの政策面については、批判をするにしても慣例重視の“手続き論”に終始する印象で、自身の政策論はほとんど述べない。」
「彼の語法は往々にして「与野党の深い論争を期待する」というようなどっちつかずの結論か、でなければ単なる“政局ウォッチ”の感想だ」
 
政局ウォッチャーの星浩は3月28日からTBS報道番組「NEWS23」の新キャスターとして登場の予定らしいのだが、その前に「朝日新聞社特別編集委員」の肩書を降ろすため朝日新聞退社手続き中であり、本日の週一コラム「日曜に想う」が最後となった。 
  
<(日曜に想う)日本の政治は悪くなったのか 特別編集委員・星浩>
 2016年1月31日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 30年余、政治記者を続けてきた。締めくくりのコラムとして、日本の政治は悪くなったのか、考えてみたい。
 通常国会は甘利明・前経済再生相の疑惑などで序盤から熱を帯びている。論戦の中心は、安倍晋三首相と岡田克也民主党代表との対決だ。私にとってこの構図は自分の取材してきた政治の一つの到達点に見える。
 簡単に振り返ってみたい。1985年、中曽根康弘首相を追いかける「番記者」になった。当時は、政権を握り続ける自民党と万年野党の社会党という55年体制だった。竹下登政権では、消費税導入という難事業をやってのけた。業界の代表と官僚が自民党の族議員の下に集まり、「調整」という名目で密室のさじ加減をする。それが政治の日常だった。
 ある日、頭をガツンと殴られたような衝撃に見舞われた。権勢をふるっていた金丸信元副総理が建設業界からヤミ献金をもらい、巨額の脱税をしていたことが発覚。事務所からは大量の金塊が見つかった。自民党一党支配の政治が、根深い腐敗を生んでいたのだ。毎日取材しているのに、その暗部を見抜けなかったことが情けなかった。
     *
 どうすればよいのか。金権の温床は中選挙区制だから、小選挙区制を導入すれば政治は刷新されるという政治改革論議が高まった。私は疑問を感じていた半面、自民党に対抗できる勢力がないことが緊張感のない政治の原因だとも考えていた。93年、岡田氏は政治改革を訴え、小沢一郎氏らとともに自民党を離れて新生党を結成。安倍氏は自民党衆院議員として初当選したが、自民党は野党に転落した。この時点で2人は交差して与野党に別れた。
 小選挙区制が導入され、衆院選は7回重ねられた。小泉純一郎政権で自民党は息を吹き返し、安倍氏が頭角を現した。06年には首相に就くが、1年で退陣。挫折を味わった。岡田氏は民主党代表、幹事長などを務め、09年には念願の政権交代を実現した。だが、その政権も3年余りで崩壊。安倍氏の復権を許すことになる。岡田氏は1年前に代表として再登板。2人は与野党のトップとして、がっぷり四つの国会論戦と国政選挙に臨む。
 集団的自衛権の行使容認に伴う安全保障法制は2人の違いを鮮明にしている。憲法解釈を変更して海外での武力行使に風穴を開けようとする安倍氏。十分な説明のないまま採決に持ち込んだ手法に多くの国民が疑念を抱いたのは当然だ。一方、岡田氏は立憲主義を唱えて憲法の解釈変更に強く反対したが、成立を阻止することはできなかった。「戦後レジーム」の転換を掲げてきた安倍氏と戦後民主主義を評価する岡田氏との対立軸も見えてきた。
 経済政策では、安倍氏が成長によって懸案が解決できると説くのに対し、岡田氏は公正な分配や格差縮小が急務だと主張する。米国や中国との向き合い方にも隔たりがある。
     *
 小選挙区制は、二大政党が政策を中心に切磋琢磨(せっさたくま)する政治をめざした。まだ道半ばだけれど、「安倍VS.岡田」という選択肢を示せるところまでたどり着いたというのが、日本政治の現実ではないか。ひと昔前に比べ、政治家は小粒になり、質も良くなっているとは言えない。ただ、それでも権力者が金塊をため込む政治に比べれば、少しは前進していると思いたい。これから、もっと鍛え上げなければならない。その主役は、もちろん国民だ。民主主義も平和も、「守る」だけではなく「創る」ためにはどうすればよいのか。さらに考え抜く必要がある。
 日本の政治は悪くなったのか――。私は「否」と答えたい。政治家が明確な選択肢を示し、有権者が熟慮の末に賢い判断をすれば、民主主義は生き生きとしてくる。その素地は出来つつあると信じているからだ。
 
「日本の政治は悪くなったのか、考えてみた」結果、この30年余りを振り返ってみて「日本の政治は悪くなったのか――。私は『否』」だという。

それならば「稀代の悪総理」として歴史に残る安倍晋三が君臨している日本の政治は悪くなっていないというのか?
 
31年前の若き首相番記者に、「自民党一党支配の政治が、根深い腐敗を生んでいた」ということを見抜けなかったのは当然である。
 
むしろ時の最高権力者との距離が近すぎると「暗部」などは見抜けるわけがなく、むしろ取り込まれしていたてしまうことの方が大きいという事実は、再雇用が過ぎても会社にしがみ付く時事通信社解説委員の田崎史郎の安倍政権との癒着ぶりをみれば良く分かるというものである。 
 
政治改革が「選挙制度改革」とすり替えられ、中選挙区にこだわる連中を「守旧派」とレッテル貼りしていたメディアで旗振りをしていたとの反省と自覚が全く感じられない。
 
かつては「リベラル」の旗手だった朝日新聞を劣化させたのは、一体誰だったのであろうか。
 

 
「谷間の世代」と酷評され続けてきた若者たちが、しかも「スーパースター」なんかも存在しないチームが、優秀な監督の下、グランドで戦い、勝ち続けることで大きく成長し、過去に悔しい思いをさせられた宿敵「韓国」を見事に打ち破り、アジアの頂点に立った。
 
<U23日本代表、アジアの頂点に立ちリオへ…浅野2発で宿敵韓国に大逆転勝利>
 2016.01.31. 01:34 SOCCER KING
 AFC U−23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)決勝が30日に行われ、U−23日本代表とU−23韓国代表が対戦した。
 日本はグループステージで朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、タイ、サウジアラビアに連勝し、3戦全勝の1位通過で決勝トーナメントに進出。準々決勝では延長戦の末にイランを下すと、26日の準決勝では後半アディショナルタイムの得点でイラクを破り、上位3カ国に与えられるリオデジャネイロ・オリンピック出場権を獲得した。6大会連続の五輪出場という最大のミッションを達成したU−23日本代表は、決勝で“永遠のライバル”の韓国と対戦する。
 チームを率いる手倉森誠監督は、イラク戦のスターティングメンバーから4名を変更し、DF岩波拓也、MF矢島慎也、MF大島僚太、FWオナイウ阿道を起用。キャプテンのMF遠藤航やMF中島翔哉らも先発メンバーに名を連ねた。一方、イラク戦で後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決めたMF原川力がベンチスタートとなった。
 立ち上がりの6分、最初にチャンスを作ったのは韓国。エリア手前でボールを持ったムン・チャンジンが強烈なミドルシュートを放つ。ここはGK櫛引政敏がなんとか弾き返した。こぼれ球を左サイドのユ・ソンウが拾い、エリア内左からシュートを放った。これがゴール右に決まり、韓国が先制かと思われたが、オフサイドの判定で得点は認められなかった。
 続く20分、左サイドのシム・サンミンが高いクロスを上げると、中央のチン・ソンウが頭で落とす。これをゴール前でフリーになっていたクォン・チャンフンが右足ボレーシュート。ボールはGK櫛引の正面に飛んだが、岩波の左足に当ってしまい、コースが変わってゴール右に決まった。
 なかなかシュートまで持ち込めない日本。30分に左サイドの矢島がアーリークロスを供給すると、ゴール前に走り込んだ岩波がヘディングシュート。しかし、ここはゴール右に大きく外れてしまった。
 韓国は36分にチャンスを作る。右サイドのチン・ソンウがドリブルで山中亮輔をかわし、斜め45度の位置から左足シュート。決定機だったが、ここは枠の上に外してしまった。このまま韓国が1点をリードして前半終了を迎えた。
 1点を追う日本はオナイウ阿道を下げて原川力を投入。久保を1トップに置いた4−1−4−1のシステムに変更した。
 日本はここから同点に追いつきたいところだったが、後半立ち上がりに出鼻をくじかれる。47分、韓国が中盤右でダイレクトパスをつなぐと、右サイドを突破したイ・チャンミンが中央に折り返しのパスを出す。これをゴール前で受けたチン・ソンウが反転してゴール中央に蹴り込み、韓国が追加点を奪った。
 日本は60分に大島僚太を下げて浅野拓磨を投入。再び2トップに戻した。しかし、その後も韓国のペースが続く。63分、エリア手前左でパスを受けたユ・ソンウが右足シュート。低く強烈なボールが日本ゴールを襲ったが、ここはわずかに枠の左に外れた。
 日本がようやくチャンスを作ったのは66分。エリア手前左でボールを持った久保がタテパスを送ると、エリア左横でボールを受けた原川が折り返しのボールを送る。ゴール前の浅野が合わせたが、ここは決めきることができなかった。
 しかし、ここから日本の時間が続く。67分、カウンターからエリア手前でボールを持った矢島が最終ラインの裏にスルーパス。エリア内右に抜けだした浅野が飛び出したGKの上を抜くループシュートを決め、日本が1点を返した。さらに直後の68分、左サイドを山中がドリブルで突破し、深い位置から左足クロスを供給する。するとフリーになっていた矢島がゴール左上にヘディングシュートを決め、あっという間に同点に追いついた。
 日本は75分に矢島を下げて豊川雄太を投入し、逆転ゴールを狙いにいく。迎えた81分、日本がカウンターからチャンスを掴む。一度は相手DFにカットされたが、こぼれ球を拾った中島が前線に浮き球のパスを入れる。するとDFと入れ替わった浅野がGKとの一対一を制し、ゴール右下に流し込んで逆転ゴールを決めた。
 終盤は韓国がパワープレーに出て、日本は猛攻にさらされたが、GK櫛引を中心に体を張って守りきり、大逆転勝利でアジアの頂点に輝いた。
 今夏に行われるリオデジャネイロ五輪は、8月4日にグループステージが開幕し、20日に決勝が行われる。
 
いつもの布団に入ろうかという時間から試合を観戦したのだが、開始早々の韓国選手の闘志あふれる動きに日本の選手たちは翻弄され、後手後手に回っていた。
 
最初の失点はたとえ味方のDFの左ひざにあたってコースが変わった「オウンゴール」のようでもあったが、フリーでペナリティエリア内でシュートを打たれるという、試合の流れからすれば韓国の勢いに負けていた。
 
さらに後半2分にゴール前から2点目を決められた時には、内心「昨年末の従軍慰安婦問題で強引に日韓合意に持ち込んだ」ことによる韓国の慰安婦たちの怒りが後押ししたのか、と思うほどであった。
 
中継テレビ画面には、今回のオリンピック・アジア最終予選では、予選リーグと決勝トーナメントを通して日本代表の5試合での得点は前半が4得点、後半はその倍の8得点という表示がでており、さらに韓国選手は試合後半になると、前半の飛ばし過ぎから足に痙攣が起きる選手が多い、とアナウンサーが話していた。
 
さらにお馴染みのファン目線の解説者が、「0-2でも1点取れば流れは絶対に変わってくる」という希望的観測発言の後、後半大島に替わって出場した浅野が7分後に1点を返すシュートを決めた。
 
その後は解説者の言った通りに一気に流れが変わり、韓国選手の疲労感が露わになり、同点そして逆転という、まさにあの「ドーハの悲劇」が遂にドーハの奇跡と今後語り継げられるようなシーンであった。 
 
以下は毎日新聞写真集から、ポイントとなる写真をピックアップして紹介する。 
 
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【日本−韓国】前半、韓国・権昶勲(左から2人目)が先制のゴールを決める=カタール・ドーハで2016年1月30日、山本晋撮影(以下、同)
 
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【日本−韓国】後半、韓国に2点目を取られ、うつむくGK櫛引(中央奥)ら日本選手

 
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【日本−韓国】後半、矢島(手前左)が同点ゴールを決める
 
 
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【日本−韓国】後半、浅野(右)が勝ち越しゴールを決める

 
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【日本−韓国】試合終了の笛を聞き、優勝に歓喜する主将の遠藤(中央)ら。手前は敗れた韓国の選手

 
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【日本−韓国】優勝を喜ぶ決勝ゴールの浅野(右)と同点ゴールの矢島

 
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【日本−韓国】優勝を果たして選手らに胴上げされる手倉森監督。奥は韓国サポーター

 
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【日本−韓国】表彰台で優勝を喜ぶ日本の選手たち。中央で優勝杯を掲げるのは遠藤

 
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【日本−韓国】サポーターに向かって満面の笑みで優勝杯を掲げる手倉森監督
  
 
試合後の手倉森監督のインタビューの言葉が非常に印象的であった。 
 
ついにたどり着いた頂点…手倉森監督『日本をサッカーで明るい国に』
 
【手倉森誠監督インタビュー内容】
 
「スリリングな、見応えのある試合だった。ちょっと大味になった時間帯もあったけど、2点を取られたので開き直って仕掛けるしかなかった。でも、“勝つことになっていたのかな”と。そんな気持ちです」
 
「韓国に2点を取られて、自分自身が目を覚ましてもらった。2−0で勝つつもりだったので。2点目を取られた時には相当、プランが崩れた」
「リードされた時のことも考えながら、交代の順番が当たった。浅野(拓磨)とトヨ(豊川雄太)で仕留められればと思っていた。選手たちがよく頑張った」
「韓国には今まで勝っていなくて、その悔しさもあった。そう簡単には勝てないけど、こういう勝ち方をできるようになった。もっと鍛え上げて、安心して見られるチームにしたい」
「2点を取られてムカついていたので、優勝してスッキリしましたね」
「日本が盛り上がっているという情報を得て、パワーを感じていた。これからの日本サッカーを、この状況から世界に届くところまで押し上げていきたい。不可能はないんだというメッセージを受け取って、日本をサッカーで明るい国にしたい」
 
最後の言葉の中で、「サッカー」を「政治」に代えて、
 
「不可能はないんだというメッセージを受け取って、日本を政治で明るい国にしたい」という言葉を今の野党の連中に捧げたい、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:55| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月30日

巨悪をのさばらせてはならぬ、野党と特捜の出番

昨日の「権力を監視するジャーナリズムの力が落ちている」の中で、「いい人とだけ付き合っているだけでは選挙落ちちゃう」と平然と、堂々と悪びれることなく言い放った甘利明元大臣、とつぶやいたが、ツイッターで「やはり自民党は悪い人たちと付き合っているということを証明」と指摘された。
 
まさに、その通りなのだが、そんなタイトルのメディアは一切なかった。
 
「時事通信社特別解説委員の田崎史郎氏あたりが、今日にでも情報番組などで甘利氏擁護の弁を振るうと思われる」と「甘利大臣の“茶番”辞任会見を称賛するテレビ局の異常! 日本テレビは会見当日朝のラテ欄で『幕引き』を宣言」のなかでも予言されたように振る舞っていた田崎史郎。
 
そんな発言のご褒美なのか、昨夜はまたもや安倍晋三首相と時事通信社の3人組が飲食を共にしていた。
 
6時58分、東京・飯田橋のホテルグランドパレス。フランス料理店「クラウンレストラン」で、時事通信社の西沢豊社長、田崎史郎特別解説委員、渡辺祐司編集局長、阿部正人政治部長と食事。
(朝日新聞DIGITAL:首相動静一1月29日)
 
このようヘタレメディア連中を始めとして、残念ながら日本のマスメディアは完全にコントロールされてしまったように、昨夜の当たり障りのないニュース番組を最後に幕引きされてしまった。
 
しかし、今やネット社会である。
 
ネット上の発言には安倍政権も強権を発動することはできない。
 
至極真っ当なツイッターが飛んでいる。 








 
<甘利明を東京地検に刑事告発を、野党は秘書の国会参考人招致を>
 2016-01-29 23:30 世に倦む日日
 甘利明の会見を聞いて、強い違和感を覚えさせられたのは、50万円の現金授受の場面をよく覚えていて、リアルに記者団の前で語ったことだった。例えば、「内ポケットにしまうはずがない。本当だとしたら政治家以前に人間としての品格を疑われる。そんなことはするはずがない」と断言している。それから、「紙袋を手渡されたと記憶している」と言い、「重い紙袋だった」とも言っていて、中にのし袋が入っていることも確認した上で、「適正に処理しとけと指示した」と言っている。記憶がきわめて鮮明だ。1/21以降の記者会見や国会質疑では、現金授受を否定しないまま、「記憶を整理している」とか「記憶が曖昧」などと釈明していた。つまり、ウソをついていたということだ。この点、昨夜(1/28)のテレビ報道や今日(1/29)の新聞記事では言及がなく、その異同をポイントとして衝いてないので、要点として指摘しておきたい。本当は、昨日の会見の席で、その場で気づいた記者が機転をきかせて詰問すべきだった。甘利明はもう閣僚ではないので、予算委の審議の場で野党から追及を受ける機会がない。一週間、ずっとウソをついて国民を欺いていたことを、NHKの生中継で本人に質すことができない。急に記憶が鮮明になるのはおかしいじゃないかと、甘利明の面前で誰かが痛言するべきで、甘利明の弁解を取るべきだった。
それと、もう一点の素朴な感想として、地元の事務所長である公設第一秘書が、支援者から受領した300万円を、そのまま机の中に入れ、さらに勝手に費消するなどということは、常識で考えてあり得ないことだ。二回にわたる週刊文春の暴露で、この39歳の清島健一は、フィリピンパブ漬けの行状などタカリ中毒になっている人物像が克明に描かれているため、その軽薄な印象が先行していて、300万円のネコババの説明もさもありなんと納得してしまう。だが、公設第一秘書で地元事務所長という立場は、その政治家の側近中の側近を意味し、政治の世界ではいわゆる金庫番と呼ばれる腹心の存在だ。一心同体の片腕である。一色武から受け取った現金500万円のうち、200万円を事務所金庫に入れ、収支報告書に記載する正規の政治資金収入として計上、300万円を裏金としたのは、当然、本人の判断ではなく、甘利明の指示に従った行動で、甘利明が私的に使う裏金になったものだ。300万円もの大金を、秘書が無断で着服などできるはずがない。常識で考えれば当たり前に浮かぶ疑問を、テレビの論者は誰も言わない。会見の席で、普通に考えたら金庫番の秘書が300万円費消なんておかしいじゃないかと、甘利明に疑問をぶつける記者が必要だった。
甘利明が、これは元地検特捜部の弁護士が第三者として調査した結果だと反論すれば、じゃあ、その弁護士とは誰なんだと追い打ちをかければよかった。こういう応酬の展開になれば、他の政治家に較べて比較的面の皮が薄く、世間の常識に弱い甘利明は、質問に窮してさらに墓穴を掘る発言に導かれただろう。昨夕の会見の時間は長かったが、急所を衝く質疑は少なく、特にURへの口利きの疑惑について、夜のテレビ報道で突っ込んだ議論がされなかった点が不満に残る。例えば、URから薩摩興業に2億2000万円の補償金が支払われたのは、当時の秘書とURの職員が最初に面談した2か月後の2013年8月のことだ。一色武と甘利事務所の関係が良好だった頃のことだが、明らかに口利きであることが分かるし、甘利事務所の働きかけでURが動いたことが分かる。昨夜(1/28)のテレビ報道は、時系列でその事実を説明しないといけなかった。それから、2回目の50万円の授受のとき、これは2014年2月の大和事務所でのことだが、この場で甘利明は一色武が持参した関係資料を読み込み、産廃トラブルの状況を理解し、対応を措置すべく東京の秘書に資料を送るよう指示している。この件について、甘利明は会見の場で特に否定はしていなかった。まさに口利きの現場だ。
あっせん収賄罪の要件を構成する事実である。請託であり、斡旋である。この2014年2月の大和事務所でのやり取りについて、会見場の記者は突っ込んで掘り下げるべきだったし、テレビ報道の論者はクローズアップすべきだった。現時点で、甘利明は、一連の行為は法的責任が問われるものではないと認識し、そう主張している。また、テレビ報道の論者や専門家も、新聞の論説も、多くが、法的責任は全くないとか、容疑は問われないとか、立件にはハードルが高いとか言っている。「政治とカネ」で法的にも責任を免れないと言っているのは、落合洋司と郷原信郎くらいのものだ。落合洋司は、特捜部が捜査に動くだろうと予測を述べていた。私は、法的責任がないという説明が全く理解できない。あっせん利得処罰法は、まさにこうした犯罪を取り締まるための法律ではないか。第1条を引用しよう。「衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員もしくは長が、国もしくは地方公共団体が締結する売買、貸借、請負その他の契約又は特定の者に対する行政庁の処分に関し、請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したときは、三年以下の懲役に処する」。
この条文の「衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員もしくは長」を甘利明に置き換え、「特定の者」を薩摩興業に置き換え、「行政庁」をURに置き換えれば、まさにピタッと事実が当て嵌まり、構成要件が完璧に充当されるではないか。甘利明の行為について、あっせん収賄ではないとか、法的責任はないとか、立件のハードルが高いと言っている者の理性と良識を疑うし、その発言(暴言)は、あっせん利得処罰法を頭から否定した言い分だ。詭弁と言う以前の、安倍晋三による集団的自衛権行使容認の憲法解釈と同じ、法を法として認めず、勝手に私物化し空文化して開き直る論法である。石川健治はこうした態度を「非立憲」と呼んで批判したが、まさにそれと同じ構図の法律の否定と歪曲がまかり通っている。一部に、甘利明は閣僚だが、URを所管する国交大臣ではなく、経済再生担当大臣だったのだから、職務権限がなく、したがってあっせん行為の要件に該当しないなどという言説がある。陳腐な詭弁だ。笑止としか言いようがない。甘利明は安倍内閣の重要閣僚で、安倍晋三の側近であり、外様の国交大臣(公明党)などよりもはるかに強い権限を持ち、官僚を動かす権力を持っている。だからこそ、URとの産廃トラブルの補償金解決を急いだ薩摩興業は、国交大臣ではなく甘利明を頼ったのだ。
法律を事件に正しく適用するか、それともザル法にして死文化するかは、法律を運用する主体の倫理と態度によるのであり、どれほど条文の文言を精密に改正しても、ザル法にしようと詭弁を細工すればそれは可能なとなる。法律には目的と趣旨がある。この法律(刑事法)を運用するのは、東京地検特捜部であり、特捜部が正しく問題の中身を判断し、法律の目的を達成すべく捜査に着手しないといけない。そしてまた、市民団体は特捜部を動かすべく、甘利明と甘利事務所を地検に刑事告発しなくてはいけない。郷原信郎は、「絵に描いたようなあっせん利得」行為だと言っている。国民のほとんどが同じ見解だろう。これがあっせん利得処罰法に問われず、立件もされないとしたら、この国は法治国家でもなく民主主義の国でもない。あっせん利得という概念がなくなり、それが悪だという社会の基本認識が破壊される。野党は甘利事務所の秘書2人を国会に参考人招致しないといけない。清島健一は公設第一秘書で、鈴木陵充は政策秘書である。2人とも税金から給料が出ている身だ。何があったのか、国会で明らかにする必要があるだろう。秘書2名については、甘利事務所から切られた身であり、言わば只の人に落ちた人間だ。口封じの対策はされているだろうが、これから週刊誌の怒濤の取材攻勢がかかるだろう。
国民は秘書2名の話を直接聞きたいし、一色武の話を聞きたい。例えば、URから2億2000万円の補償金が出れば、その1割から2割は口利き料に払うほど、公共土木事業や産廃処理系の経費の請求や見積りは杜撰なのかとか、政治家というのはそれほど日常茶飯事に土建屋の口利きに絡んでいるのかとか、そういう内情も知りたいし、フィリピンパブでの酒池肉林や銀座のホステスとの関係とかといった、週刊大衆やアサヒ芸能のネタになる真相も知りたい。そもそも、順風だった薩摩興業と甘利事務所との関係が、どこからこのようにこじれて反目する関係になったのか、カネの問題なのか、一色武が甘利明に何か怨恨を持っていたのか、そのあたりの事件の全体像も知りたい。野党は、衆院の予算委で問題を徹底追及するべきで、URと薩摩興業とのトラブルの真相を洗い出し、生中継が入る集中審議で国交相と住宅局長を答弁で追い詰め、その中で新事実を暴露して政府を立ち往生させないといけない。2人の秘書と一色武の参考人招致を理事懇で要求し、テレビ中継を入れた参考人質疑を実現させないといけない。週刊文春は、まだまだ大量の証拠を持っていて、出してない真相情報を握っている。世間の関心が高まって、さらに売れるとなれば、第3弾、第4弾と続けるだろう。カネの問題は生活苦に喘ぐ庶民の琴線に触れる問題だ。
秘書を捕捉して釈明をスクープすること、これは文春以外の週刊誌にお願いしたい。衆院予算委で爆弾を投下すること、これは野党がやらないといけない。それにしても、あのTPP交渉で多忙きわまる身だったはずの甘利明が、日常的に、こんな口利きをやっていたとは本当に驚きだ。 

くれぐれも「あんな真面目な先生が援交していたとは本当に驚きだ」というレベルでは決してないことは、言うまでもない。
 
1週間前のTBS「サンデーモーニング」に久々に登場した評論家の佐高信は、甘利明の記憶力に関しては5年位ほどまえのことを正確に覚えていると、皮肉っていた。
 
従って「1/21以降の記者会見や国会質疑では、現金授受を否定しないまま、『記憶を整理している』とか『記憶が曖昧』などと釈明していた。つまり、ウソをついていたということだ」と断定されても文句は言えまい。
 
今後は国会の予算委員会で野党は以下のことをしなければならない。 
 
●2人の秘書と一色武の参考人招致を理事懇で要求
●さらに国交相と住宅局長を答弁で追い詰める
●そしてURと薩摩興業とのトラブルの真相を洗い出す
●順風だった薩摩興業と甘利事務所がこじれて反目する関係になった真相を暴く
●政治家というのはそれほど日常茶飯事に土建屋の口利きに絡んでいるのかということを明らかにする
●一色武が甘利明に何か怨恨を持っていたのか、そのあたりの事件の全体像
 
そもそも甘利明という世襲政治屋は「ネトウヨが『武士』とホメる甘利明は『悪代官』だ! 5億円の企業献金とパーティ収入、年間1千万の原発マネー」という陰の過去を抱えて居ながら、贈収賄では立件されずに逃げのびており、そのために14年前に「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」が制定されたのであるから、東京地検特捜部は、いまこそ甘利明をこの法律で立件すべきであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:18| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月29日

権力を監視するジャーナリズムの力が落ちている

いい人とだけ付き合っているだけでは選挙落ちちゃう」と平然と、堂々と悪びれることなく言い放った甘利明元大臣。
 
国会議員としての秘書の監督責任、閣僚の責務、政治家としての矜持に鑑み、本日ここに閣僚の職を辞することを決断しました」 

少なくとも、「私は悪いことはしていない」と居直っているのである。

これからは「いい人だけ」と付き合って、とっとと選挙に落ちてもらいたいと誰もが思ったかもしれない、茶番会見であった。
 
その会見前の本会議でのこの甘利明大臣以外の連中の「俺は知らんよ!!」という表情が面白い。
 
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そして、会見前のストーリーを必死に考え、「そうだ! 秘書の所為にしよう」と真剣に考えていたらしい。
 
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今朝の在京大手紙の社説では、「甘利氏辞任 金銭授受の異常さに驚く」(産経新聞)姿勢を見せたり、「甘利氏の辞任 幕引きにはできぬ」(朝日新聞)、「甘利氏辞任 説得力を欠いた釈明だ」(毎日新聞)とそれなりに批判と注文を付けていたが、やはり正面から「甘利氏閣僚辞任 『口利き』全容解明せよ」というべきであろう。
 
ところが、政府広報紙だけは官邸の意向を汲んでなのか「甘利経財相辞任 秘書の監督責任は免れない」と甘利明本人の行為よりも、もっと悪い秘書の監督責任だけを追及する姿勢を見せながらも、最後に「民主党など野党は、国会審議で、甘利氏の疑惑の追及を続ける構えを崩していない。疑惑解明も重要だが、内政、外交両面で建設的な論戦を挑むことが求められる。」と早くも幕引きを図っている。
 
このあたりをズバリ指摘しているのがいつものリテラ紙。
 
<甘利大臣の“茶番”辞任会見を称賛するテレビ局の異常! 日本テレビは会見当日朝のラテ欄で「幕引き」を宣言>
 2016.01.29 リテラ
・・・前略・・・
 ところが、会見を中継したテレビメディアといえば、この茶番っぷりをほとんど批判せず、ましてや「これで幕引きだ」と言わんばかりのムードを醸し出しているのだから、開いた口がふさがらない。
 しかも、この雰囲気を“予言”していたマスコミまでいる。日本テレビだ。昨日の夕方には各局とも甘利大臣の会見の生中継が予定されていたが、28日付けの読売新聞朝刊のラテ欄を見てみると、日本テレビの夕方のニュース番組『news every.』の箇所に、こんな驚くべき“予告”がされていたのだ。
〈自らの受け取り否定へ 甘利大臣が会見で説明 疑惑はこれで幕引き?〉
 全国紙の朝刊は、だいたいその日の午前1時ごろまでに原稿が締め切られて印刷に回される。当然、他局の同時間帯のラテ欄は〈注目の会見どう説明〉などとだけ記されていた。しかし、日本テレビは甘利大臣の会見のはるか前から〈自らの受け取り否定へ〉〈疑惑はこれで幕引き?〉などと書いていたのである。この“予言的口調”はどういうことか。
 安倍政権とべったりの読売グループのことだ。実は「会見で甘利氏が金銭授受を否定して事態の幕引きを図る」というシナリオを官邸から吹き込まれていたのだろうか。いや、それよりも〈自らの受け取り否定へ〉というのが外れたところをみると(もっとも午前中までは甘利留任が規定路線ではあったが)、これは“願望のあらわれ”だったのか。
 事実、『news every.』の放送内容は、まさに甘利大臣を擁護どころか大絶賛、間違いなく「幕引き」を狙った放送としか思えないものだったからだ。会見で甘利大臣が文春報道の調査結果を報告すると、スタジオではコメンテーターの元東京高検検事の高井康行弁護士が、こんな露骨な援護射撃を行ったのである。
「大臣はよく調べた。全部調べて、物証にもあたっている。短期間にしてはよい」
「結論からいうと犯罪性は極めて乏しい」
「すくなくとも国交省絡みの権限があるかどうかわからない。影響力を行使して口利きをしたわけではないので、あっせん利得処罰法にはあたらない」
 あからさまに政権側についた発言だが、続いて甘利氏が辞任を表明すると、高井氏は今度はこんなことまで言い出した。
「見事な進退。違法性はまったくない。違法性はないが、いろいろなことを考慮した。極めて見事」
 金銭授受を認めたのに「極めて見事」って、おかしすぎるだろう。ようは“甘利大臣は悪くないが男を見せた”というようなことが言いたいらしい。しかし繰り返すが、甘利氏の弁明は疑惑を矮小化するもので、本来なら議員辞職を避けられないところをごまかして逃げたにすぎない。見事でもなんでもなく、そもそもこんな会見をせねばならない時点で、政治家として完全に失格なのである。
 しかも高井氏は「あっせん利得処罰法にはあたらない」などと断言するが、もしかして、この人は弁護士なのにこの法律ができた経緯も知らないのだろうか? 
 そもそも、あっせん利得処罰法は2002年に制定されたが、これは、受託収賄罪から漏れるような、政治家による金銭を授受しての口利きを禁止するためにつくられた法律である。
 その第1条1項には、〈衆議院議員、参議院議員又は(略)〉が〈国若しくは地方公共団体が締結する〉請負や契約、あるいは〈特定の者に対する行政庁の処分〉に対し、〈請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせん〉をし、報酬として利益を得たときに3年以下の懲役が科せられる、とある。また、第2条では〈衆議院議員又は参議院議員の秘書〉が同様のことを行った場合には懲役2年以下が科せられることになる。
 高井氏のいう「国交省がらみの権限があるかないか」でいえば、甘利氏は閣僚という有力国会議員であり、どう考えても権限を有していると言わざるを得ない。また、〈請託を受けて〉という部分に関しても、過去にはそれが具体的に特定されていなくとも起訴された例がある。それらを踏まえたうえで、甘利氏は建設会社側から計100万を授受したことを認めており、しかも、その授受の直前に陳述があったのだから、明らかに「請託」と考えるのが自然だ。そう、普通の感覚で考えれば、甘利氏は完全にクロなのである。
 つまるところ、先に紹介した日テレの“願望丸出しラテ欄”と、その放送内容をあわせて考えると、読売グループが政権を忖度して、ダメージを減らすような報道をしようと考えたようにしか見えないのである。
 頭が痛くなるような話だが、しかし、この日テレのケースは、おそらく、これからメディアで起きることの象徴にすぎないのだろう。断言できるが、マスコミの“幕引きムード”はこれから確実に濃くなっていくはずだ。たとえば、時事通信社特別解説委員の田崎史郎氏あたりが、今日にでも情報番組などで甘利氏擁護の弁を振るうと思われる。
 この茶番会見での言い分をそのまま垂れ流し、国民を裏切る重大犯罪を批判するどころか、アシストまでしてしまう御用メディア。官邸が手を回し甘利氏を不起訴にしたときのための“空気づくり”は、すでに行われているのだ。この汚職政治家とメディアの共犯関係に、私たちは目を光らせておく必要がある。
(宮島みつや)
 
「時事通信社特別解説委員の田崎史郎氏あたりが、今日にでも情報番組などで甘利氏擁護の弁を振るうと思われる」だろうが、この安倍内閣擁護コメンテーターは、すでに週刊文春の甘利疑惑記事が明らかになった20日の時点で、同番組(TBS:ひるおび)で、甘利明・経済再生担当大臣が仮に辞任しても安倍政権には影響が及ばない、と言っており昨夜の会見での辞任表明はすでに織り込み済みであったようである。
 
それにしても、元東京高検検事の高井康行弁護士の、
 
「大臣はよく調べた。全部調べて、物証にもあたっている。短期間にしてはよい」
「結論からいうと犯罪性は極めて乏しい」
「すくなくとも国交省絡みの権限があるかどうかわからない。影響力を行使して口利きをしたわけではないので、あっせん利得処罰法にはあたらない」 
 
という政権寄りのヤメ検らしいトンデモ発言に対しては、特捜あがりの郷原信郎弁護士は「辞任は当然」「告発がなくても検察は捜査すべき」と至極真っ当なことを言っていた。
 
<甘利大臣辞任>元特捜部・郷原弁護士「検察が積極的に捜査すべき」「辞任は当然」>
 2016年01月28日 20時54分 弁護士ドットコム
 甘利明経済再生担当相は1月28日午後、週刊文春が報じた金銭授受疑惑について内閣府で記者会見を開き、閣僚を辞任することを表明した。甘利大臣は、秘書の1人が建設会社から受け取った300万円をすでに使っていたことなどの調査結果を示した。会見を受けて、元東京地検特捜部の郷原信郎弁護士はメディアの取材に応じ、「辞任は当然」「告発がなくても検察は捜査すべき」と見解を示した。
●「当事者である甘利大臣が委嘱した弁護士で、事実が明らかになるのか」
甘利大臣が辞任という決断をしたことについて、郷原弁護士は「大臣自身が合計100万円の受領を認め、現金を渡した人物から、少なくとも相談を受けたことを認めている。秘書が受領した500万円の使い道に重大な問題があることも考えると、甘利大臣の責任は重大だ」として、「辞任以外の選択肢はなかった」と述べた。
秘書や甘利大臣の刑事責任を考える上で、「事実関係を今後どのように明らかにしていくのか問題が残っている」と指摘した。
甘利大臣が会見で、東京地検特捜部に在籍経験のある弁護士に事実関係の調査を依頼したと明らかにしたことについて、「そうした方法で事実が明らかになるのか」と疑問を呈した。
「とりわけ重要なことは、甘利大臣の事務所だけでなく、(甘利事務所が働きかけたとされる)UR(都市再生機構)の側から客観的な立場で、公正に事実関係を聴取、証拠収集することだ。当事者である甘利大臣が委嘱した、名前すら明らかでない弁護士でいいのか。そういう立場の弁護士が聞き取ることは適切ではないし、到底できない」
事実関係を明らかする役割は捜査機関にあるとして、「現時点では告発が起きていないが、告発があろうとなかろうと、検察当局が積極的な捜査を行うべきだ」と訴えた。
 
内閣府で行われる総理の記者会見は、一般的にはあらかじめ質問者と質問内容が決められている。 
 
そして当日の持ち回りの幹事会社の記者が全体を仕切っている。
 
昨日の閣僚の会見では発表内容が事前には分からないため、当然ながら会見後の質問も事前には通告することはない。  
 
記者クラブの連中は、当たり障りのない質問に終始していたが、そうではない元記者がいた。
 
<甘利氏「釈明会見」でしつこく質問した元朝日記者「ジャーナリズムの力が落ちている」>
 2016年01月28日 21時10 弁護士ドットコム
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 週刊文春に違法献金疑惑を報じられた甘利明・経済再生担当大臣が1月28日、東京都内で記者会見を開き、大臣を辞任することを表明した。記者会見には200人近い報道関係者が詰めかけ、その模様はテレビやインターネットで生中継された。
1時間10分ほどの会見の前半は、甘利氏が用意した文書を読み上げながら、報道された事実について釈明し、大臣の職を辞することを明らかにした。後半の約35分は、記者との質疑応答だった。
●甘利氏自身の「現金授受」について繰り返し質問
質問したのは、朝日新聞、読売新聞(2人)、日経新聞、テレビ朝日、フジテレビ(2人)、そして、デモクラTVの8人の記者。その中で異彩を放っていたのは、ネットメディア「デモクラTV」の代表をつとめるジャーナリストで、元朝日新聞編集委員の山田厚史さんだ。
多くの記者が秘書の行動や大臣を辞めた理由などについてたずねるなかで、山田さんは、甘利氏自身の「現金授受」に絞り込んで、何度もしつこく質問を繰り返した。
週刊文春は、甘利氏が大臣室と地元事務所で、千葉県の建設会社の総務担当者から現金50万円が入った封筒を受け取り、スーツの内ポケットに入れたと報じた。一方、甘利氏はこの日の会見で、「政治家以前に人間としての品格を疑われる行為で、そんなことはするはずがない」と否定した。
ところが、山田さんは甘利氏の説明に納得せず、「(封筒の)中身を確認しなかったのか?」「1回目は現金が入っていたのに、2回目は現金が入っていると思わなかったのか?」「無防備にもらっているが、事務所に来る人が現金を置いていくことはよくあるのか?」「秘書が無防備だったと言ったが、自分のことは無防備だと思わないのか?」といった質問を矢継ぎ早にぶつけた。
その質疑応答は8分間に及んだ。
甘利氏は、それらの質問に対して、「開けていないから、中身はわからない」「(2回目に現金を受け取ったときは)たぶんそうだろうと思ったから、ちゃんと処理をしておけと指示した」「(来訪者が現金を置いていくようなことは)ない」「(無防備だったかについては)私の不徳だ」と答えた。
●「馴れ合いの質問をしている記者は情けない」
他の報道関係者からは「長いよ」という声も出ていたが、山田さんは記者会見後、弁護士ドットコムニュースに対して、「しつこい質問」の意図について次のように語った。
「この記者会見は多くの国民が関心を持っているので、ジャーナリストがその代弁者となって追及しないといけない。そのときに、仲間の論理のような馴れ合いの質問をしていたら、ジャーナリズムの命を失う。
それなのに、ほかの記者たちは、どうしてもっと追及しないのか。事件を解明しようという姿勢ではなく、どうしてこんなことになってしまったのかとか、悪意をもった人が近づいてきたらどうすればいいのかという質問をしている記者もいた。
こういう記者会見に出て、質問を浴びせるのがジャーナリストだと思う。新聞記者がこんなことをやっていたら、本当に情けない。今回の記者会見で、権力を監視するジャーナリズムの力が落ちているなと感じた」
 
「国民が関心を持っているので、ジャーナリストがその代弁者となって追及」すべきという、とても懐かしい(?)言葉である。 
残念ながら最近の若い記者連中は国民の代弁者という意識が全くないようである。
 
もちろん記者クラブという閉鎖的な組織に属し、安倍晋三首相と忘年会や懇談会などをやっている記者にジャーナリスト精神を持てという方が無理なのかもしれない。 
 
たとえ上司に反対されても、国民のためには報道すべきであるとか、ここは国民に代わって自分が質問すべきという根性をもった記者が減ってしまった。
 
17年前、大手銀行の事業戦略発表記者会見で、痛烈な質問を頭取に対してぶつけ、翌日の紙面でも「日本の銀行はコメと同じで、国際競争力がない」などとした痛烈な批判記事を書き、7か月後にバンコク支局に飛ばされた経験がある元朝日新聞編集委員の山田厚史。
 
いまの若い記者連中は彼の爪の垢でも煎じて飲む必要があるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:04| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

これは酷い、2020年五輪の裏では・・・

最近巷で流行っているわけはないだろうが、一部では受けているこんな「甘利ソング」がある。
 

 
 
2020年東京五輪は決して日本国民がこぞって歓迎しているわけではなく、さらには五輪のために多くに犠牲が発生している。
  
オジサンも何度も集会などで足を運んだ明治公園がとんでもないことになっていることを最近知った。
 
反五輪の会 NO OLYMPICS 20」が昨年10月にこんな申し入れ書を東京都に出していた。
 
明治公園の開放を求める申し入れ書を東京都に提出しました
                               2015年10月13日
東京都知事 舛添要一 様 
東京都建設局公園緑地部公園課 御中
東部公園緑地事務所 御中
                       反五輪の会 NO OLYMPICS 20
申入書: 明治公園の本日からの開放を求めます。
 昨日10月12日、都立明治公園(新宿区霞ヶ丘町、渋谷区千駄ヶ谷一丁目)に遊びに行ったところ、「四季の庭」全域と「霞岳広場」の3分の2が、工事用のパネルで覆われており、入ることすら出来ませんでした。
 明治公園を封鎖しての長期にわたる工事について、東京都建設局のホームページ
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/kouen/kouenannai/park/meiji.html
にはまったく記載がなく、実際には入れない「四季の庭」の公衆トイレについても利用できるかのように案内しています。東京都公園協会のホームページ「公園へ行こう!」
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index086.html)にも、昨年2014年9月11日に「国立競技場の建替えに伴う文化財調査工事が霞岳広場で開始されています。」とあるのみで、明治公園の大部分が事実上利用できないことの説明はどこにもありません。
 工事の発注者であるJSC(日本スポーツ振興センター)は、住民説明会等において、国立競技場新設にともなう明治公園における下水道千駄ヶ谷幹線敷設工事、埋蔵文化財調査工事など関連工事について、2015年9月末までに完了させ、10月から新国立競技場建設に着工する、スケジュールに変更はない、と繰り返し強弁してきました。また、JSCは説明会において、公園の占有は時間・空間とも必要最小限にしなるべく公園を公開する、それは東京都からも指導されている、と言明してきました。
 7月17日に、安倍首相の号令で本体の新国立競技場計画が「白紙撤回」となり、ゼロベースで見直すと決定された後も、これらの関連工事についてはいったん停止することも、検討しなおすことも一切なく、進められていました。この先の計画が未定にもかかわらず、予定消化した以上の追加工事で予算を割くことはあってはなりません。従って、明治公園での関連工事は予定通り9月末をもって完了していなければならないし、10月より明治公園は開放され、以前のように利用できるべきです。 
 なのに、まだ、明治公園に入れない。たいへん遺憾です。
 よって、以下、東京都に申し入れます。
1・明治公園を開放してください
 明治公園は、都心に位置する広々と開放感のある緑の豊かな憩いの場でした。災害時の広域避難場所であり、大規模なフリーマーケットやイベント・集会の開催も可能な、多目的に使える場所として利用されてきた公園です。しかし、現在、「四季の庭」、東京体育館につながる明治公園橋、競技場沿いに北から南に抜ける遊歩道、「霞岳広場」の3分の2と、そのほとんどが利用できなくなっています。加えて、ほとんどの樹木が工事のために伐採されてしまいました。
 破綻した新国立競技場計画は、明治公園に親しんできた周辺住民、多くの利用者の声をまったく聞かずに、一方的に明治公園をスタジアムの敷地として組み込み、現に人が住んでいる都営霞ヶ丘アパートを潰して移設するというとんでもない内容です。その敷地拡張の理由として示された「2019年ラグビーW杯で8万人規模のスタジアムが必要」というJSC・新国立競技場将来構想有識者会議の言い分には、まったく根拠がなかったことが、今回の「白紙撤回」で明確になりました。現在、競技場建設にかかる費用、規模、敷地など計画全体が縮小変更をよぎなくされています。
 そして、当初の予定であった2015年10月着工予定も、2016年12月予定と、1年以上も先に変更されています。 にもかかわらず、明治公園はいまだに工事を理由にJSCによって占有されています。新たな計画も立っていない、したがって工事も進められない状態であるにもかかわらず、なぜ、東京都はJSCに明治公園の占有許可を出しつづけているのでしょうか。理解に苦しみます。
a、四季の庭 
 「四季の庭」における埋蔵文化財調査工事については、発注者のJSC新国立競技場設置本部管理部総務課より「工事は終了している」との旨、確認しています。開放してください。
 その上で、私たちは昨日、明治公園を訪問してみて初めて、下水道移設工事を請け負っている大成建設東京本店とJSCの契約が、工事終了予定を2日後に控えた9月28日に、404日(2014年8月22日〜15年9月30日)から678日(14年8月22日〜16年6月30日)に延長されたことを知りました。
 新営工事着工の前に完了していなければならない関連工事の工期が274日も延びるとは、この新国立競技場計画がそもそも10月着工に間にあわないことをうすうす承知の上で関連工事・競技場解体工事を「強行した」か、あるいはこのまま明治公園を閉鎖しておくために「わざわざ延長した」のでないかぎり、かなりの想定外の事態です。東京都が新たに占有許可を出すにあたって、この「白紙撤回後」の工事延長に、都立公園の利用がさらに274日も妨げられることの妥当性・必然性の有無をどのように精査し、許可を出したのか、明らかにすべきです。
 発注者のJSCはこの工期延長の理由を「観音橋交差点部における現地試掘の結果、設計図書と異なることが判明したことから、協議・対応が必要」と説明しています。ということは、仮に観音橋交差点で工程変更があったとしても、下水管分岐起点となる四季の庭・北側周辺と、観音橋交差点周辺、分岐終点の霞岳広場西側部分の占有のみで足りるはずであり、全域をひきつづき占有する必然性はありません。
 少なくとも、明治公園橋下から「四季の庭」公衆トイレ周辺までのエリアを閉めておく必然性はなく、東京都は早急にJSCに原状回復を求めた上で、公園利用者にすみやかに開放すべきです。見たところ、このエリアは大成建設関係者の駐車場として使われているようですが、ここは本来、都立公園なのですから、工事が終わったら占有を解除してさっさと撤収させるべきです。
b、霞岳広場
 2015年3月をもって埋蔵文化財調査が終了したはずの「霞岳広場」中央部分も開放すべきです。しかし、あろうことか、日本青年館解体にともなうストックヤード、廃材置き場として、引き続き9月末まで使われていましたが、現在廃材は片付けられています。都立公園を、周辺の建物の解体・建設工事のために長期にわたって一部閉鎖させ、利用できなくするというようなことは特例中の特例であり、あってはなりません。廃材保管による土壌汚染の危険性、環境影響の点でも非常に問題です。
 外苑西通り側沿いも含め、霞岳広場はすべての工事が完了しているように見えます。歩道横に高く設置された工事用パネルは圧迫感もひとしおです。即時開放を求めます。
c、明治公園橋、遊歩道
 明治公園橋から国立競技場に沿って北から南へ抜けることの出来る遊歩道は、車道を横断しなくてすむ安全な歩道として、また高低差が少なく高齢者にも負担の少ない歩道として、多くの人が利用してきた生活通路です。明治公園橋については、封鎖する理由がひとつも見いだせません。遊歩道は、新国立競技場の工事が止まっていること、下水道移設工事も「四季の庭」外苑西通り側部分であることから、封鎖を続ける必然性はありません。「四季の庭」内にある公衆トイレも含め、今すぐに開放してください。
 都立公園である明治公園は、公共の財産であり、広域避難場所であり、本来なら誰にでも開かれていなければならない場所です。コンペの不正疑惑、工事入札における官製談合疑惑に加え、今回の「白紙撤回」で信じがたい税金の損失を出し批判を浴びているJSCが次々と要求する追加工事のために、これ以上の公園占有を認めるべきではありません。
 見直し中の新国立競技場計画については、自民党の行政改革推進本部から「建設しない」選択肢を持つことを提言する報告書が提出されており、新設工事着工どころか、計画そのものが白紙となる可能性もあります。東京都は、無為に明治公園を閉めたままにせず、いますぐ利用者のために開放してください。
2・競技場拡大による明治公園移設は問題。そのための住人追い出しはさらに大問題です。
 JSCは、明治公園の敷地を新国立競技場に組み込む代わりに、隣接する都営霞ヶ丘アパートから住民を立ち退かせ、取り壊した後の敷地に、明治公園を移設すると説明しています。
 しかし、予定図を見ると、これまで公共の公園として多目的に利用できていた明治公園とは異なる、まるで新国立競技場の「庭」「付属物」ともいうべき緑地として計画されています。これは、都市公園としての機能を大幅に損なう改変、と私たちは考えます。
 さらに問題なのは、東京都が、明らかにこの新国立競技場計画工事と連動したスケジュールで、JSCと密接に連携しながら、都営霞ヶ丘アパート住民に移転を強要し(東京都都市整備局)、明治公園の敷地に暮らす野宿生活者に個別、大人数で押しかけては圧力をかける形で退去を要請(東京都建設局)していることです。どのような公園になるにせよ、このようなプロセスでつくられる公園を、私たちは認めるわけにはいきません。
 霞ヶ丘アパートについて、東京都は、いま現在住んでいる人がいる、中には移転に同意していない人が実際にいるにも関わらず、アパート敷地の用途を「公園」に都市計画変更しています。先に取り壊しを決め、用地用途を変更し、「決定事項」だと一方的に移転を強要するやり方は、真摯さのかけらもなく、人道的にも許されるものではありません。住まいの貧困が社会問題化し、公共住宅不足が叫ばれている中、国のスポーツ施設のために地方自治体が300世帯分もの公共住宅を取り壊すことの、事の重大さもまったく理解されておりません。
 東京都とJSCが現在行なっていることは、オリンピックによる排除・立ち退きであり、スポーツイベントを口実とした貧困層の排除、ジェントリフィケーションと呼ばれるものであり、国際的に問題となっています。大半が高齢であるこれら住人にとって、住み慣れた生活拠点を奪われることは、即生命に関わる問題であり、重大な人権侵害であることを、東京都は深く認識すべきです。たった2週間程度のオリンピック開催のために、これら住人がその意思に反して強制的に追い出されねばならない正当な理由などありえません。
 こうした、新国立競技場計画にもとづく排除・立ち退きばかり先行させつつ、JSCは、明治公園敷地の所有権についていまだに明確にしておりません。東京都から購入するのか、有償で借りるのか、無償で借りるのか、管理主体が誰なのか、その後の維持費用等についても明らかにしておりません。この点について、東京都がJSCとどのような話し合いを行なってきているのか、都民の財産および整備主体によっては都税の新たな支出にかかわることですから、当然、東京都の側からも、明治公園に関する計画なり見通しを示されてしかるべきですが、いまところ、一般に広く閲覧できる形では、なされておりません。東京都は都民に説明すべきです。 実際、毎年メーデーなどの大集会が開催されてきた明治公園の利用者に、明治公園が事実上入れなくなっていることが、あまりにも知られておりません。大都市であるにもかかわらず、大規模な集会の開催が可能な公園や広場が少ない東京において、明治公園がいつまでもJSCのみに占有されたままのいまの状況は、表現の自由、集会の自由、思想・良心の自由にも大きく影響すると考えます。
 都立公園は東京都が所管し管理するとはいえ、それはあくまで都民から預託されているに過ぎません。利用者を無視して、好き勝手に譲渡したり、占有したりすることは断じて許されません。
 JSCのそもそもの計画が、都立公園の改変・都営アパートの廃止を含むという、公共の利益をおおいに損ねるものである以上、東京都はむしろ、JSCに是正を求めねばならない立場にあります。そこに暮らす住民の生命や財産を守るためにも、無謀な計画に中止を促すことのできる大きな権限を持っているはずです。東京都の職員には、オリンピックに浮かれて足をとられるのではなく、本来の職務である住民の利益、都民の公共の利益にそくした冷静かつ的確な判断を求めます。
3・国立競技場は更地のままでいい。東京都は広場を増やしてください。
 明治公園は、地域の「広域避難場所」として機能してきました。2011年3月の東日本大震災を経て、東京都においてもこれまで以上に防災対策の必要が叫ばれています。これまでJSCの住民説明会において、近隣住民から、工事中の明治公園に代わる避難場所の代替地に関する質問、不安の声が何度も上がっています。しかしJSCはそれらの声に応えることなく、現在に至ります。
 工事が停止している現在、いまこの時に起きるかも知れない地震、災害に備えて、国立競技場跡地ならびに明治公園は、可能なかぎり開放すべきと考えます。
 そもそも、新国立競技場は2020年東京オリンピックの主会場として建設が急がれておりますが、オリンピック招致・開催に反対の立場である私たちにとっては、新国立競技場の建設自体、税金の浪費以外の何物でもありません。旧・国立競技場が世論を無視して解体強行されたいま、跡地は更地のままでよい、オリンピックのための新国立競技場はいらない、むしろ更地の方が過大な維持費を使うことなく、さまざまに活用できる、公益に資するものと私たちは考えます。
 東京都は、表向きには一貫して「新国立競技場建設は国が行うものであり、都には関係ない」という立場をとりつづけてきました。舛添都知事も、JSCの所管官庁である文科省に求められた500億円の都税の出資を、いまのところ拒否しています。しかし、実際には、明治公園を新国立競技場敷地に易々と提供し、都営霞ヶ丘アパートの住民たちに移転の最後通牒を突きつけ、競技場周辺に暮らしてきた野宿生活者を排除し、JSCの発注する工事に許可を出すという形で、東京都は一貫して、多くの問題を孕み頓挫した新国立競技場建設に協力してきました。
 少なくとも、新たな計画がまったく立っていない現状で、東京都がJSCの乞うがままに明治公園を閉め続けることは、公共の利益におおいに反するどころか、多くの損失を出し批判を浴びているJSCのあくどい手法に、東京都建設局が積極的に加担していることになります。
 私たちは、以上の理由をもって、東京都に、明治公園の即時開放と猛省を求めます。
 
この申し入れ書から3か月後の1月27日早朝7時20分、日本スポーツ振興センター(JSC)の職員・新国立競技場設置本部運営調整役高崎義孝氏ほか約8名が、大量の警備員を引き連れ明治公園の2ヶ-所の出入り口(四季の庭からの迂回路(外苑西通り)、明治公園霞岳広場[南東]日本青年館脇歩道)の封鎖を強行し、さらに霞岳広場にある公衆便所および園内の水道と電気を止めようとする暴挙に出たという。
 
2ヶ所の出入り口には27日現在、単管と金網でゲー-トが設置され24時間体制で警備員が通行を不当に制限している状態らしい。

明治公園内には数名の野宿生活者が暮らしており、JSCはこれまで明治公園住人に「住んでいる人がいる間は工事はしない」「生活に影響のある工事について事前に説明をする」「話し合いで解決する」と約束してきたにもかかわらず、1月27日東京都が都立公園としての明治公園を「廃止」し、新国立競技場敷地としてJSCへの無償貸付を決定し管理権を移譲した、その一点のみを理由に、生活通路を塞ぎ最低限必要なライフラインを絶つといった暴挙を行なったという。
 
野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようとするなど、信じ難い光景が繰り広げられていた。
 

 
 
 
<強欲資本とマスコミのための五輪 野宿者を強制排除へ>
 2016年1月27日 18:36 田中龍作ジャーナル
 
20160128tanaka01.jpg
「1月27日をもって明治公園廃止。関係者以外立ち入り禁止」の貼り紙。田中はフェンスをよじ登って中に入った。=27日、明治公園出入口 撮影:筆者=
 
 オリンピックに付きものの弱者排除事件が起きた。それも公園からだ。
 東京都から明治公園を譲渡されたJSC(日本スポーツ振興センター)が、今日付けで「明治公園を廃止する」と宣言し、住人を力ずくで排除しようとした。
 東京都は議会にかけることもなく委員会への報告だけで都立公園の譲渡を決めた。人々の憩いの場だった明治公園がJSCに譲渡されることを知っていた都民がどれだけいるだろうか?
 公園の住人である野宿者の話を総合すると、事件はこうだ ―
 きょう午前7時、JSCの職員4人とガードマン4人が明治公園に ズカズカ とやって来て公園の出入口3ヵ所をふさいだ。
 JSCの職員が住人たちに「今日中に出て行って下さい」と告げた。もちろん住人たちは拒否した。
 
20160128tanaka02.jpg
強制排除に向けて警察官、ガードマン、JSC職員が大量投入された。=27日、明治公園 撮影:筆者=
 
 すると1時間後に制服、私服の警察官約25人がなだれ込んできた。強制排除だ。
 住民たちと支援者約30人は力ずくの追い出しに抵抗した。
 JSCは一時トイレの電気と水道を止めた。住めなくしようという魂胆である。
 住民たちが「ライフラインを奪うのか?」と抗議したため、JSCはやむなく復旧させた。渋谷区が宮下公園の水道を止めたのと同じ やり口 だ。
 山本太郎議員は新国立競技場建設に伴う野宿者の排除を国会で質問する予定だった。
 「強制排除が始まった」。支援者が山本太郎事務所に通報し、山本事務所がスポーツ庁に問い合わせた。
 
20160128tanaka03.jpg
家財道具” を持って排除に応じる野宿者もいた。=27日、明治公園出入口 撮影:筆者=
 
 山本事務所とスポーツ庁政策課の電話がつながったのが午後2時8分。
 秘書が「明治公園で(野宿者の)強制排除が行われているようだが」と尋ねると、スポーツ庁は「都の施設に移って頂くよう勧告しているところです」と答えた。
 施設といってもタコ部屋だったり遠隔地だったりするため、野宿者たちからは忌み嫌われている。
 強制排除に向けて警察を入れていながら「勧告」も何もあったものではない。
 山本事務所の電話から10分後、警察とJSCとガードマンは すごすご と引き揚げて行った。
 山本事務所の対応がなかったら、住人たちは今頃強制排除され、青テントは跡形もなくなっていただろう。
 オリンピックがあると街からスラムやストリートチルドレンが消えたりする。東京でも公園もろとも弱者を消そうとしている。
 強欲資本とマスコミのためだけにあるオリンピックの姿を象徴しているようだ。
 
それにしても酷い話である。 
 
2013年9月に、五輪招致のために福島原発問題を「アンダーコントロール(管理下に置いており)」、今までも現在も過去も「Safe(安全)」との国際的虚言を行った安倍晋三首相。
 
まだまだ除染どころか全く手が付けられていない山野がある福島。 
 
原発事故で拡散された放射能から避難した住民を強制的に帰還させるために、応急仮設住宅の提供を2017年3月末で打ち切る方針を出した国と福島県。
 
住民が帰れば「もう福島は安全だ」という印象を世界中に発信できると企図している。
 
まさに低線量被曝の人体実験を本気でやろうとしているようである。
 
福島県民を犠牲にし、東京では至る所で野宿者という弱者を抹殺してまで2020年東京五輪を「強欲資本とマスコミ」のために開催するなら、やはり東京五輪は必要ない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:56| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月27日

やはり疑惑のデパートなのか甘利大臣は?

フリーの40歳の膳場貴子キャスターから30歳のTBS局アナの小林悠に、そして71歳の毎日新聞特別編集委員の岸井成格から60歳の朝日新聞社特別編集委員の星浩にキャスターやアンカーが交代したという「NEWS23 新キャスターに朝日の星浩さん」なんていうお気楽な記事を読んだ裏事情をしらない読者は、やはり春だから若返るのはいいことだ、と思ってしまうかもしれない。
 
まして毎日新聞の編集委員から朝日新聞の編集委員に代わるだけなので、ニュースの内容も変わらないと安心するかもしれない。
 
そう思っている人には、是非、以下の記事を読んでもらいたい。
 
今回は「リテラ」の記者たちの渾身の記事を引用する。 
  
<『NEWS23』新キャスターはやっぱり星浩! 元朝日記者は集団的自衛権容認の親米保守、“骨なしクラゲ”の評も>
 2016.01.27 リテラ
・・・前略・・・
 なんども指摘してきたように、背景にあるのは安倍政権による圧力だ。政権は、かねてより安倍自民党の政策に批判的な岸井・膳場体制の『23』が目障りで仕方なく、昨年11月には「放送法遵守を求める視聴者の会」なる別働隊を使って『23』と岸井氏を露骨に攻撃。ところが、本サイトのスクープをきっかけに、「視聴者の会」の動きに対して各方面から大きな反感の声があがる。さらには、岸井・膳場両氏を始めとする現場スタッフからの猛反発もあり、一時はTBS上層部でも白紙に戻すような話が出ていた。
 しかし結末は前述のとおりである。TBSがこのタイミングでキャスター交代を正式発表したのは、明らかにSMAP解散騒動などに世間の関心が集中していたからだ。TBS上層部は、なるべく波風を立たせぬよう、岸井氏をスペシャルコメンテーターという立場へ、膳場氏を良質ではあるが地味な『報道特集』へ異動させた。これは、看板番組から“安倍批判色”を薄めるという政権に向けたアピールに他ならない。ようは、TBSは視聴者や現場の望みよりも安倍首相への服従の意を優先させた、というわけである。
 それは新キャスターに星浩氏を起用したことからも明らかだ。朝日新聞の叩き上げで特別編集委員まで上り詰めたという経歴から、彼をなんとなく“リベラルの中のリベラル”と思う人は少なくないだろう。しかし、星氏はワシントン特派員も務めた親米保守派寄りの政治部記者である。
 実際、朝日の論説主幹や特別編集委員らが持ち回りで担当する週一コラム「日曜に想う」で、星氏は他の執筆者と比べて政権批判や護憲のトーンが薄い。また、改憲や特定秘密保護法、増税などの政策面については、批判をするにしても慣例重視の“手続き論”に終始する印象で、自身の政策論はほとんど述べない
 そんな“バランサー”的な立ち回りが目立つ星氏だが、ごくごくまれに、その政治的スタンスが垣間見える瞬間がある。たとえば集団的自衛権について、一昨年の行使容認閣議決定前、このように朝日紙上で書いていたことがあった。
〈経済も軍事も台頭する中国と向き合わなければならない。そのために、民主主義や人権といった価値観を共有する米国との同盟関係を固める必要がある。そこは、多くの国民がうなずく点だ。その手段として集団的自衛権を行使できるようにすることは、将来の選択肢としてあり得るだろう〉(朝日新聞2014年03月23日付朝刊)
 一応注釈しておくと、星氏はこの後やはり与党協議や閣議決定のみで憲法の解釈変更を行うことに疑義を呈するのだが、朝日という言論空間を考慮すれば、星氏の建前はむしろ後者で本音が前者とも受け取れる。なお、星氏はこの稿でも「稚拙な結論避けよ」として筆を置いているが、彼の語法は往々にして「与野党の深い論争を期待する」というようなどっちつかずの結論か、でなければ単なる“政局ウォッチ”の感想だ。
 少なくとも、この人物が横暴としか言いようがない安倍一強政治のなか、メディアに求められる“権力批判に一歩踏み込んだ番組づくり”を担うとは考えられない。
 事実、リベラル派の論客からはすでに星氏に対する懸念が出ている。たとえば、評論家の佐高信氏は、星氏を田崎史郎・時事通信解説委員や田勢康弘・元日経新聞論説副主幹と同列に見なして「骨なしクラゲ」とまで評している。また、政治学者の中野晃一・上智大学教授は「週刊金曜日」(金曜日)15年12月25日・1月1日合併号で、星体制の『23』にこんな危機感を表明していた。
「やり方として非常に巧妙なのは、岸井さんから星さんに変わったとき、いろんなことを追ってない人から見れば、すーっと静かに右にずれていくのがわからないようになっています。同じ番組を見ていたら、『朝日新聞』の新しい人が来て、当たり障りのない範囲でちょっと批判っぽい感じのことを言っていって。実際はどんどん右にずれている」(「週刊金曜日」2015年12月25日・1月1日合併号/金曜日)
 中野氏の予見する「すーっと静かに右にずれていく」というのは、おそらく現実となるだろう。“優等生”の星氏では真っ当な政権・政策批判は望めそうにない。いや、それどころか、むしろ安倍政権からしてみれば、これほど御しやすい人間はいないかもしれない。星氏曰く、「さまざまな政策課題で世論には賛否がある。それをバランス良く紹介し、解説を加えて国民に判断材料を提供していくのが新聞などメディアの役割だ」(朝日新聞15年4月5日付朝刊)。
 安倍政権が「公正中立」をタテにメディアへの圧力を強めている現状、こうしたすました顔の「バランス論」が実は圧倒的な情報を流すことのできる政権側を補完していくだけ、ということをこの人物はまったくわかっていないらしい。
 このままいくと、春からの『23』を見て、改めて「TBSは死んだ」とつぶやかなければならなくなるのは必至だろう。
(宮島みつや)
 
21回も繰り返したが『挑戦』しない政策がある」というつぶやきの中で、朝日新聞の社説「施政方針演説 『挑戦』というならば」に対して、讀賣新聞の社説と大差ないことを指摘したのだが、その社説の結びが「詰めた論戦を求めたい」という、まさに星浩の「与野党の深い論争を期待する」というようなどっちつかずの結論か、でなければ単なる“政局ウォッチ”の感想だ。」という語法であった。
 
今後は政権にとって耳の痛いことをテレビの視聴者に向かって話すキャスターがいなくなり、すでに3月末で古館伊知郎の降板が決まっている「報道ステーション」は、文字通りの完璧な「報道のみ」ステーションに成り下がっている。
 
ことあるごとにメディアのトップクラスと会食をし、それ以外でも高級店の外食のお蔭なのか、最近頬のたるみが特に顕著になった安倍晋三や、明らかにフツーの目つきではない石破茂の人相に比べれば、うちのオバサンに言わせれば「そんなに悪い人には見えないのに・・・」と言われた金銭疑惑の甘利明。 
 
実はこの男に対しては既に10年前から同様の不正献金や裏金の告発があったのだが、そのたびに検察の追及を逃れていたという。
 
<甘利大臣の収賄疑惑に東京地検特捜部が動き出した! 特捜部に10年以上前から眠る「甘利ファイル」とは>
 2016.01.25 リテラ
・・・前略・・・
 さらに、特捜部が注目しているのは、「文春」の記事に出てくる2度目の陳情の場面だ。甘利大臣と甘利事務所が賄賂を受け取ったのは、「文春」に告発した一色武氏が総務担当を務める千葉の建設会社S社とURの間で起きた道路建設をめぐるトラブル処理だった。
 甘利事務所はまず、2013年5月に一色氏から最初の陳情を受け、URから2億2千万円の補償金を引き出す。そして、8月20日に一色氏から公設第一秘書が謝礼として、500万円を受け取り、11月14日には議員会館でS社の社長が直接、甘利氏に50万円を手渡している。
 だが、甘利大臣の不正はこれで終わりではなかった。翌14年2月、一色氏は道路建設で新たな支障が出たとして、URにさらなる巨額の補償を求め、甘利事務所に再び、陳情を行っている。
 しかも、このとき、一色氏は地元事務所で直接、甘利大臣に会い、トラブルを説明するファイルを手渡している。そして、甘利氏から「わかりました」との答えを引き出し、その際に、再び50万円を甘利氏に直接手渡している。
「最初の陳情は、陳情と現金の支払いのあいだに間があるので、まだ、政治献金と申し開きできる可能性があるが、この二度目の陳情では、口利き依頼と現金の支払いをいっしょにやっている。これは『不正の請託』にあたる可能性が高い。これが立証されれば『文春』が指摘したような第三者に利益をもたらすことを罰する『あっせん利得罪』にとどまらず、政治家本人の不正行為そのものを処断する本格的な容疑『受託収賄罪』も視野に入る。特捜部は俄然やる気になっています」(前出・全国紙司法クラブ記者)
 贈賄側が実名で告発したうえ、本人が明確に否定できない状態をさらけだしてしまったのだから、特捜部が意気込みを見せるのも、至極当然だろう。
 だが、特捜部がやる気になっている理由はそれだけではない。実は、特捜部では過去にも、甘利氏の不正を立件しようとして挫折したことがあり、いわば因縁の相手なのだという。
「捜査に動こうとしたことは何回もあるようです。特捜部には過去の疑惑をまとめた『甘利ファイル』なるものが代々引き継がれているとも聞いています」(同前)
 このファイルとはどんなものか。最初に甘利氏が捜査線上に浮上したのは、2000年代前半に起きた、東京都内にある補償コンサルタント業界大手・C社からの不正献金疑惑だったという。
 補償コンサルタントというのは公共工事における被害金額の算出を行う会社だが、このC社で内紛が起き、新経営陣が旧経営陣を訴える裁判に発展。その中で、旧経営陣による甘利氏への資金提供や接待が発覚したのだ。甘利氏本人と秘書を代表者とする複数の政治団体に計300万円を提供していたにもかかわらず、政治資金収支報告書に一切記載されていなかった。
「他にも、甘利氏本人を料亭や高級クラブで接待していたことや、値の張る版画を贈っていたことも発覚した。その見返りとしてこの企業は、甘利事務所から国のカネが落ちる各地の開発案件を教えてもらい、その情報を武器にゼネコンに食い込んだと言われている」(当時を知る元検察担当記者)
 このとき、新経営陣は民事提訴だけでなく、元社長を特捜部に告発していた。これを受けて、特捜部は内偵を開始、関係先の捜索まで行ったが、なぜか本格的な捜査には着手しなかった。
「特捜部が内偵していたのは03年頃なんですが、当時は小泉政権下で、抵抗勢力の経世会をターゲットにしていた。そのため、甘利氏には対象外になったと聞いています」(前出・元検察担当記者)
 検察の追及を逃れた甘利氏は、その後、捜査の手をかいくぐりながら、重要閣僚の地位にまでのし上がっていく。次に検察の捜査線上にのぼったのが、先日、本サイトも報じていたおもちゃ業界最大手バンダイ(バンダイナムコグループ)の御曹司からの裏金疑惑だった。
 バンダイ創業者の長男で、社長、会長を歴任した山科誠氏が、財団の財産を私的に流用していた問題が発覚し、その際に、山科元会長が甘利氏に年間200万円もの献金を行っていた上、甘利大臣が時価100万円程度の絵画を山科会長に1500万円で購入させていたことが発覚したのだ。
「この美術品売りつけを、第一次安倍政権の経産相時代に口利きしてもらった見返りだったとして、特捜部が内偵を始めていた。しかし、この頃は、特捜部が相次ぐ不祥事で弱体化しており、あっさりと潰されてしまった」(同前)
 さらに、11年、東京電力福島第1原発事故が発生すると、東京電力と自民党の癒着が問題視され、経済産業相を務めた甘利氏を会社ぐるみで選挙支援した疑惑がクローズアップされた。
「他にもいくつかの不正献金や裏金の告発があり、そのたびに特捜部は疑惑が浮かぶごとに内偵を続け、捜査ファイルはどんどん膨れあがったということらしいですね」(前出・全国紙司法クラブ記者)
 しかし、これは逆にいうと、検察が手をこまねいて捜査を見送ってきた長年の“不作為”によって、不正だらけの腐敗政治家を、安倍晋三首相を支える大物政治家へと化けさせてしまったということでもある。現在の特捜部には、その落とし前を付ける責務があるはずだ。
(小和田三郎)
 
しかし今回の週刊文春の記事の信憑性はかなり高く、本人は逃げられないと覚悟しているようだが、甘利擁護を決めた安倍政権は、甘利を被害者に仕立てる策略を取り始めている。 
 
<甘利大臣賄賂疑惑で安倍政権・自民党がふりまく“謀略説”に騙されるな! 口利き・賄賂受け取りは明らかな事実だ>
 2016.01.26 リテラ
・・・前略・・・
「ワナ」「謀略」「最初から告発目的」などという指摘も、イチャモンとしか思えないものだ。自民党や甘利サイドは、告発者が甘利事務所との会話を録音していたこと、さらには甘利大臣に渡した現金のコピーをとっていたことなどから、こんな戯言を言っているようだが、贈収賄事件で賄賂を贈る側が証拠をとっておくことは珍しくもなんともない。
 また、甘利サイドは昨年10月19日の現金受け渡しの現場に「週刊文春」の記者がいて、受け渡し場面を隠し撮りしていたことをもって、最初から記事にするのを目的に仕組まれていたといっているが、これも明らかに見当違いだ。
 S社と告発者は甘利事務所に都合3回の口利き依頼をしており、文春が同行したのは3度目の口利きの謝礼を支払う現場のみ。2013年の最初の口利き、翌年の2回目の口利きの段階では、告発者はまだ「週刊文春」にアプローチしていなかった。
 当たり前だ。前述したように、告発者とS社は最初の口利きでURから2億2千万円もの補償金をせしめることに成功しているのだ。週刊誌に告発してもその100分の1にもならない。そんな割の悪いことをするはずもないだろう。
 告発者が文春にアプローチしたのは、2回目の口利き依頼をめぐって、甘利事務所との間に亀裂が入ったためだった。
「告発者は1回目の成功に味をしめて、2014年、URにさらなる補償をさせようと、再び甘利事務所に口利きを依頼するんです。そして、甘利事務所もこれを安請け合いするんですが、交渉は失敗に終わり、結局、補償金は一銭も引き出せなかった。ところが、甘利事務所はその後も交渉失敗を隠して、告発者に接待や資金提供を要求し続け、その金額は1千万円以上にのぼった。途中で告発者が騙されていることに気づき、激怒。甘利事務所にこれまでかかった金を返却させようと動き始めたらしい。最初は、甘利事務所を脅すために『文春』を利用しようとしたフシもあったようですが、そこは百戦錬磨の『文春』、逆に告発者を『そんなことをしたら恐喝になる』と説得して、実名告発を決意させたということのようです。そして、証拠をおさえるために、3回目の口利き依頼の際に同行し、隠し撮りをしたのです」(「週刊文春」関係者)
 いったいこれのどこが「謀略」なのか。3回目については、仕掛けた部分はもちろんあるが、捜査権を持たないメディアが物的証拠をおさえるためにこうした方法をとるのは当然だろう。むしろ、文春の報道はもっとも週刊誌らしい調査報道、あっぱれなスキャンダルすっぱ抜きといっていい。自分たちは権力をかさに口利きや賄賂受け取りという不正を働きながら、隠し撮りを「卑劣」などというのだから、自民党や甘利サイドの厚顔無恥ぶりには、開いた口がふさがらない。
 しかも、暗澹とさせられるのは、マスコミもこうした話のスリカエにまんまと乗せられてしまっていることだ。実際、新聞は高村副総裁や甘利大臣の「謀略説」を大々的に報じ、ワイドショーやニュース番組でもそれに呼応するように、出演者らが「もしも告発者が最初からテープレコーダーを持って接触していたとしたら妙な話だ」「50万円を渡したときにお札のコピーをとるなんて、普通ここまでしますか?」「最初から告発を仕込んでいたのでは?」などとコメントしている。
「今週には『週刊新潮』あたりが、官邸や自民党の情報をもとに、告発者と文春をバッシングする記事を準備中、という話もありますね。そうなったら、さらに報道がそっちに流れていくかもしれません」(週刊誌記者)
 自民党はこれまでも、こういうやり口で自分たちのスキャンダル報道を封じこんできた。告発者の素性に関するカウンター情報を流し、メディアの「取材上の問題点」をあげつらい、野党やマスコミの追及を鈍らせ、世論をマスコミ批判のほうに誘導していく……。
 今回もまた、同じ事態が繰り返されることのないよう、我々は何が問題の本質で、誰が追及されるべきなのかを、強く意識し続ける必要がある。
(田部祥太)
 
そもそも甘利明は原発推進の旗振り役であった。
 
それが5年前の東電福島第一原発の大事故の後、テレビ番組で大醜態を演じ、被害者にされて恥をかいたと、その番組に対して名誉毀損裁判まで起こしていた。 
 
<賄賂疑惑!甘利大臣の原発利権と無責任体質…原発事故の責任を追及され「日本はおわりだ」と開き直り逃亡の過去>
 2016.01.23 リテラ
・・・前略・・・
 「いくら証拠が揃っていても、甘利氏の性格を考えると、事実無根、謀略などと言い張り、『文春』を訴えるかもしれない。あるいは、絶対的に形勢不利だと見れば、大臣辞任を申し出て雲隠れするか。いずれにしても、きちんと対処するとは思えない」(全国紙政治部記者)
 こんな声が出てくるのは、甘利氏が以前、マスコミの追及に信じられない“遁走劇”と“開き直り”を見せたことがあるからだ。
 それは、2011年6月18日、テレビ東京で放送された『週刊ニュース新書』という番組でのことだ。東日本大震災から3カ月。同番組は、福島第一原発の事故の背景に、自民党の原発政策、安全対策の甘さがあったとして、その責任を追及する特集を組み、当時、下野していた甘利氏にインタビューを行った(今のテレビの状況を考えると、こんな番組が放映されたということ自体、隔世の感がある)。
 甘利氏は02年、原子力発電を柱に据える「エネルギー政策基本法」の成立に走り回り、第一安倍政権では原発政策の舵をとる経産省のトップに就任していたが、その在任中、原発事故の危険性を指摘する声を無視した事実があったからだ。
 ところが、番組で異変が起きる。まず、一般論としての、安全対策の甘さを指摘された甘利氏は、「刈羽原発事故後の新指針には地震に備えよとは書いてあるが津波に備えよとはない」などと主張していたが、テレ東記者が“ある資料”を見せると突然、沈黙し、画面が切り替わる。そして、「取材はその場で中断となりました」というナレーションとともに、甘利氏がいなくなった空席だけが映し出されたのだ。
 テレビ東京の記者が見せた資料というのは、06年に共産党議員が当時の安倍内閣に出した質問主意書。内容は、巨大地震で発生する津波で、冷却機能を完全に失ってしまう原発が複数存在するとして、外部電源を喪失したケースにおけるバックアップ電源の不備について質問するものだった。
 まさに、福島原発の事故を予見する内容だったわけだが、当時の安倍内閣は答弁書で、「経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期している」などと回答。具体的対策を講じなかった。
 原発を所管する担当大臣だった甘利氏は当然、これを説明する義務がある。ところが、甘利氏はその安全対策を怠った責任を問われたとたんに、インタビューを拒否して逃亡してしまったのである。
 しかも、このニュース番組が放映されると、甘利事務所は、途中退席を誤った印象を持たせるように編集したなどとしてテレ東に抗議、甘利氏を原告として名誉毀損裁判を起こした。
 明らかなスラップ訴訟だが、しかし、この裁判でさらにとんでもない事実が出てきた。法廷で甘利氏をインタビューしたテレ東記者らが証言をしたのだが、それによると、甘利氏は主意書をもちだされたとたん、カメラをとめさせ、記者を別室に連れていき、こう恫喝めいた口調で言い放ったという。
「私を陥れるための取材だ。放送は認めない」
「テープを消せと言っている。消さないと放送するに決まっている」
「大臣なんて細かいことなんて分かるはずないし、そんな権限がないことくらい分かってるだろう」
 自分の政治責任を追及されたとたんに、テープを消せ、放送するなとは、この男は「政治家としての責任」も「報道の自由」も何も理解していないらしい。
 いや、それだけではない。裁判では、甘利氏がこんな信じられない発言をしたことも暴露されている。
原発も全部止まる。企業はどんどん海外へ出て行く。もう日本はおわりだ
 日本はおわりだ、なんていう台詞を口にする政治家をこれまで見たことがないが、ようするに、この男は、国民の生命や安全など、どうでもいいのだろう。実際、甘利氏が原発の旗振り役を務めてきたのも、私利私欲によるものだった。甘利氏は“原発族”として奔走する見返りに電力会社から多額のカネを受けとってきたのだ。
 東京電力は、国会議員を電力業界での重要度で査定し、ランク入りした“原発議員”たちのパーティ券を大量購入していたことがわかっている(朝日新聞2012年1月8日付)。しかも、事実上の企業献金であるにもかかわらず、1回の購入額が収支報告義務のある20万円を超えないように分割すらしていた。甘利大臣は、その2010年までの数年間の“原発議員ランキング”のトップテンのなかにいたのだ。東電と関連企業が購入した甘利氏のパーティ券の総額は、年間1000万円以上とも言われている。
 ようするに、自分は“原発マネー”で甘い汁を吸いながら、事故の政治的責任を問われたとたんに逃走、これが甘利明という政治家がやってきたことだ。そして、甘利氏は今でも、素知らぬ顔で原発再稼働は必要だとしきりに発言している。
「原発は動かそうが動かすまいが、リスクはほとんど変わらない」(ダイヤモンド社「週刊ダイヤモンド」12年11月10日号)
「投資の足を引っ張っているのが電気料金。(略)再稼働は必要だ」(毎日新聞出版「週刊エコノミスト」14年3月25日号)
 甘利氏は、税制や社会保障改革、TPPなど経済財政の重要政策に携わっているが、同じように、国民の生活や安全のことなど一顧だにしておらず、結局、自分の権益や政治家生命のことしかアタマの中にないはずだ。
 そして、今回「週刊文春」がスクープした“1200万円収賄疑惑”も、そうした私腹を肥やすために政治をするという甘利氏の体質の延長線上にでてきたものだろう。
 それにしても、なぜ、安倍首相は第一次政権時からずっとこんな政治家を重用してきたのか。
 それはいうまででもなく、甘利氏が安倍晋三首相誕生のキーマンのひとりであったからだ。
 06年の自民党総裁選。当時、甘利氏が所属していた派閥の領袖・山崎拓氏が出馬に意欲を見せると、甘利氏は寝返って安倍支持を表明。選対事務局長として安倍氏をバックアップし、結果、山崎氏は出馬を見送らざるをえなくなり、安倍首相が誕生した。そして、甘利氏には“褒美”として、第一安倍政権で経産相というポストが与えられたのだ。
 安倍首相からしてみれば、甘利大臣は“オトモダチのなかのオトモダチ”。以降、ふたりはあらゆる政策で“共犯者”の関係にあり、国民を裏切る数々の行為があろうとも甘利氏を切らないのはそのためなのだ。
 今回の収賄スキャンダルだけでなく、積もり積もった甘利氏の疑惑について、任命した安倍首相は、しっかりと責任を果たす義務がある。もう、これまでのように逃げることは許されない。国民のことなど二の次で、ひたすら私腹を肥やしてきた罪は、あまりにも重い。
(宮島みつや)
 
まさに疑惑満載の甘利明は、長年の自民党の原発政策の中心に居座っていたわけだが、そのツケが今では「核のゴミ、見えぬ行き先 最終処分場、19道府県すでに拒否 朝日新聞調査」となって露わとなっている。
 
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きっちりと過去の振る舞いに対しても、この際徹底的に膿を出させてけじめを付けさせなければ、またもや「疑惑のデパート」ながらも何食わぬ顔で生き延びてしまうのではないだろうか、とオジサンは思う。

ラベル:甘利明
posted by 定年オジサン at 12:35| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月26日

甘利スキャンダルに対して陰謀論が浮上か?

野党が予算委員会の審議入り前に甘利明経済再生担当相が自身の疑惑に関して説明せよと要求したが、明日27日には週刊文春が28日発売号で準備しているとされる疑惑報道「第2弾」の誌面のコピーが27日昼には永田町に出回るため、それを確認したうえでの「金銭授受疑惑 甘利経済再生相『今週中に会見で明らかにする』」ということになっているらしい。
 
しかし巷では様々な動きが出ている。
 
国際政治経済情報誌「インサイドライン」編集長の歳川隆雄は「現代ビジネス ニュースの深層」の投稿記事で「甘利スキャンダルを吹き飛ばすための、安倍官邸の『奇策』」と題して、「16年度政府予算を成立させた直後の3月中旬に『総合経済対策』『TPP』『甘利』を、国民の信を問いたいとして電撃的に衆院解散・総選挙に打って出ることである。」と暗に甘味辞任ではなく、安倍晋三首相の心中を察してか留任させたうえで、野党が選挙準備ができない内に解散しろと言っている。
 
安倍内閣担当コメンテーターもどきの時事通信解説委員の田崎史は同投稿記事サイトで、「甘利大臣、辞任か残留か? 政権発足後最大のスキャンダルがはらむ『特殊性』」との記事の中で、「甘利明が辞任しても留任しても、いずれにしても、政権にはマイナスであり、どちらのマイナスが大きいかという判断だ。安倍にとっては政権の命運がかかった決断を下す時期が時々刻々と近づいている。」と書いていたが、昨日の民放の昼の情報番組内では、さらに踏み込んで「甘利大臣が辞任しても政権には致命的な影響はない」と、辞任はすでに織り込み済みとの発言をしていた。
 
自民党の高村正彦副総裁が「罠を仕掛けられた感がある」と指摘し、これについては「先方は最初から隠し録音を行ったり、写真を撮ることを目的とした人たちなので、やはりこちらは慎重になっている」という発言を受けて自民党ネトウヨ関連者たち(?)がいろいろと調べ始めている。
 
【甘利献金疑惑】土建屋の正体は薩摩興業!?資本金1千万で賄賂1千2百万?怪しい実態 はめられた!?
(テレビじゃ流さないニュース) 
  




こんなツイッターが出回っていたと思ったら、直ちに「薩摩興業と共産党」(ぱよぱよ日記)とか、「薩摩興業(笑)と清島健一と寺床博好」(匿名党)といった、「「罠を仕掛けた用意周到な人たち」の詳細情報が明らかになっている。
 
もちろん、「陰謀論」好きなネットファンのためには「【狙いはTPP?】甘利大臣賄賂問題「リークのタイミング完璧すぎ。これで調印間近のTPPについて、国会で中身に踏みこんだ審議は難しくなる(><)」by堤未果氏」という見方もネット上にはある。  
 
「理学部」と「経済学部」を卒業し、大蔵省に入省し8年前に退館後、嘉悦大学教授になっている高橋洋一は、「甘利大臣が口利きしたURは『役人のパラダイス』! 国交省はこんなウソで民営化を避けてきた」という記事の中で、「政局ではなく、冷静に政策を語りたい筆者としては、この機会に、URを含めた政府関係法人の民営化を断行し、財政健全化、成長戦略、政治家の不正予防、官僚の天下り根絶という、『一石四鳥』をやってはどうだろうか」と、政策研究の博士らしい提言をしていた。
 
<甘利大臣が口利きしたURは『役人のパラダイス』! 国交省はこんなウソで民営化を避けてきた>
 2016年01月25日 現代ビジネス ニュースの深層
 ■「ゲスの呪い」
甘利経済再生相の進退問題が、今国会で急浮上した。発端は、独立行政法人都市再生機構(UR)との補償に関して、建設会社から口利きを依頼され、その謝礼として甘利事務所が現金100万円を受け取っていた、と週刊文春が報じたことだ。それに関して「政治資金規正法違反」「あっせん利得処罰法違反」の疑いがあがっている。
今回の騒動は、「ゲスの呪い」ともいわれている。ゲスの極み乙女。とかかわった有名人に災厄が降りかかるというものだ。ボーカルの川谷氏と交際していたベッキーはCM打ち切りで大打撃、解散騒動が起こったSMAPも昨年9月に川谷氏が作詞作曲したシングルを発売している。甘利氏も昨年5月、「マイナンバー」をPRする記者会見で、ゲスの極み乙女。の歌を口ずさんでいたためだ。
いずれにしても、甘利氏が辞任するかどうかが問題になっているが、もし、URが政府関係法人でなかったなら、甘利事務所も口利きをできなかっただろうと考えると、なんとも残念である。今回問題になっているあっせん利得処罰法違反では、URのような政府関係法人は、口利きの対象として明確に規定されているからだ。
これまで何度も「URの民営化」は検討されていた。自民党政権ではもちろんのこと、民主党政権時代にも、だ。しかし、そのたびにURはしぶとく生き延びてきた。この意味で、行革に熱心に取り組んできた甘利氏も無念だろう。
そもそもURとはどのような組織か。独立行政法人という名を冠している政府の99.8%子会社である(0.2%は地方自治体)が、その性格は役員構成をみればよくわかる(http://www.ur-net.go.jp/aboutus/yakuin.html)。
理事長は上西郁夫氏。民間出身となっているが、副理事長には元国土交通省国土政策局長の花岡洋文氏が役員出向で入っている。また、理事長ポストは代々、旧建設省の次官クラスの天下り先になっていた。
さらに、理事長、理事10名のうち半分の5名が役人の役員出向である。役員出向は民主党政権になってお墨付きを得たもので、国家公務員のまま出向という位置づけだから、「天下りではない」との屁理屈になる。
本来はURの経営責任を担うべき役員なのに、本籍を国交省に残したままの出向とは奇妙ではないか。「国交省の植民地政策ですか」(本音はそうだ)と皮肉りたくなる。
役員出向は役人のままURに出向するのであるから、URは役所そのものといってもいい。だから、政治家やその秘書が口利きをしやすくなるのだ。民営化されていれば、というのはそういう意味である。
■URは「役人のパラダイス」だった
URの歴史をみると、81年に住宅・都市整備公団、99年に都市基盤整備公団、04年に都市再生機構と看板を替えてしぶとく生き残ってきた。またURは、経営陣が事業失敗の責任もとらずにパラダイスを謳歌してきたことでも悪名高い。
2000年代の初めにURはニュータウン事業に失敗、9000億円の赤字を出したことがある。驚くことに、当時の財政投融資特別会計にあった「埋蔵金」で密かに穴埋めが行われた。金融テクニックを駆使したうえ、人事上の目立った処分もなかったので、マスコミにも騒がれずに、密かに危機を切り抜けたのだ。
URは都心一等地に高額賃貸マンションを所有しており、国の事業として必要なのかどうかという批判が根強い。何度も民営化が検討されてきたが、そのたびに上手くかわしてきた。
民主党時代の2010年4月の事業仕分け第二弾でも「市場家賃部門は民間に移行」となり、具体的には賃貸住宅や関連施設の維持・管理などを行う賃貸住宅事業について、高齢者・低所得者向け住宅は自治体または国へ、一般の市場家賃部門の住宅は民間へ売却するとの結論が出された。
しかし、その後、URには巨額な借金があるから民営化はできないという理由で、国交省は抵抗した。かくして2010年10月の事業仕分け第三弾では、議論の対象から外され、国交省の方針がそのまま政府の方針になったのだ。結果として官僚たちの大勝利だ。
ただし、こうした官僚の粘り腰でURが生き残ったのは、自民党政権下でも同じだ。2007年の福田政権でも、URは民営化寸前まで押し込まれたが、それを跳ね返している。
■ここでもウソをつく役人たち
国交省の使う手口はいつも同じである。「借金がある」というのだ。だが、この説明はおかしい。URの16年度末バランスシート(貸借対照表)をみれば、12兆8000億円の負債に対し資産が13兆8000億円もあって資産超過なのだ。負債だけ強調して資産をいわないのはフェアではない。
ここまで読めば、昨年筆者が書き、今でも読まれている「「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした〜それどころか…なんと2016年、財政再建は実質完了してしまう! この国のバランスシートを徹底分析」(※)とまったく同じ構造であることがわかるだろう。
※高橋洋一氏「『日本の借金1000兆円』はやっぱりウソでした〜それどころか…なんと2016年、財政再建は実質完了してしまう!」2015/12/28(現代ビジネス)
借金1000兆円で増税が必要と国民に思わせて、裏では官僚がしっかり資産を抱え込んで離さない。資産の多くは天下り先である独立行政法人などへの貸付金や出資金で、天下り先への事実上の資金提供なのだ。だが、絶対に手を触れさせまいと借金だけ強調する。
そして、民営化できないというが、その真の意味は「民営化したくない」である。ここは、官僚任せではなく、実は政治家が判断すべきものだ。
バランスシートを見ても、民営化の可否はある程度判定できるが、実は民営化の判定に有効なツールとして、財務省が公表している「政策コスト分析」というツールもある。私が旧大蔵省理財局時代に米行政管理予算局のPolicy Cost Analysisを参考にして導入したものだ。
これはキャッシュフロー分析で時価評価のバランスシートを作る作業に似たものだ。試算されている数字の意味をいえば、結果がプラスなら税金投入が必要だが、マイナスになると逆に税金投入なしで儲かって事業ができる可能性があるということになる。
2015年度の財務省の政策コスト分析結果はマイナス3兆2000億円で、民営化可能と示唆されている。この結果は、国交省が言うように高齢者向けに政策的な住宅供給を続けたとしても、高家賃の賃貸住宅事業でそのコストを補って余りあるのだ。
■政局もいいが、これを機会に民営化を
URの負債12兆8000億円のうち12兆円は出資金と財投からの借入金、つまり国からみれば資産なのだ。URを民営化すると、国の借金12兆円と国の出資・貸付金12兆円は両落ちになって、国の借金は帳消しになる。なので政府関係法人の民営化は財政健全化に欠かせないのだが、官僚は天下り先を失うので猛反対する。
しかも、民営化すれば、民間活力のアップで成長戦略にもなる。なにより、今回のような、政治家の口利きを未然に防止することにもつながる。
週明け、国会は甘利氏の口利き問題で、辞任の大合唱になるだろう。2月4日、ニュージーランドで開かれるTPP交渉調印式に甘利氏が出席するという情報もあるが、出席するなら、「花道」となるだろう。なにしろ閣僚の外遊は国会マターであるので、外遊後の段取りができてからでないと無理だからだ。
ただ、そうした政局ではなく、冷静に政策を語りたい筆者としては、この機会に、URを含めた政府関係法人の民営化を断行し、財政健全化、成長戦略、政治家の不正予防、官僚の天下り根絶という、「一石四鳥」をやってはどうだろうか。民営化に反対する政治家は、ひょっとして「口利き」を続けたいからではないか、と国民は考えるべきだ。
 
2012年の総選挙で475議席中294議席を獲得して政権に返り咲いた安倍晋三首相は、新政権の中心メンバーを固めたのだが、それは大臣のメンツではなく内閣官房に入った官僚ぶれが話題になった。
 
政務秘書官には今井尚哉、秘書官には柳瀬唯夫、さらに首相補佐官兼内閣広報官には元中小企業庁長官の長谷川榮一が就任したのだが、いずれも経産官僚たちであった。
  
秘書官の柳瀬は2014年に経済産業政策局長として経産省に戻り、女性初の秘書官だった84年郵政省入省組の山田真貴子が総務省に戻るのと交代で入ったのが元貿易経済局長で省内一のTPP推進官僚の宗像直子であった。
 
完璧な財務省外しの「経産省内閣」が現在の安部内閣の実態である。
 
こんな偏った顔ぶれに対して、内心面白くない省庁の官僚や、TPP推進に反対している省庁の官僚たちが、裏から今回の甘利スキャンダルの糸を引いているとしたら、現在の安部政権が根本から揺さぶられることになるのではないだろうか、とオジサンは密かに期待している。 

posted by 定年オジサン at 12:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月25日

政府の分断策で苦悩する沖縄県民

「原子力発電所」と「沖縄米軍基地」はどちらも地元住民からすれば危険で、やっかいな代物であり、できればよその土地に移ってもらいたいというのが本音である、という点では共通している。
 
さらに原発を建設したり基地を容認する側からすれば、もっと別な目的があったり、より大きな国家的な目論見があり、決して地元住民のことを考えてはいない、という点でも似ている。
 
そして少なからず住民の負担軽減として国家予算が投入され、それにより雇用も生み出され依拠している住民も少なくはない。
 
ところが、選挙になれば「原発の是非」とか「基地の是非」を意識的に選挙において争点から外されてしまう。
 
昨日は、日本原子力発電(原電)東海第二原発が任期中の2018年に法律上の寿命の40年を迎え、再稼働の判断を誰に委ねるかが問われ、原発が立地する村の岐路とも言える選挙だったが「東海村議選投開票 『原発』を争点から外す」となって、原電社員が初当選するという異常な事態となり、脱原発派が議席を減らしてしまった。
 
沖縄県宜野湾市でも同様に「辺野古新基地建設」の是非は争点から外され、あたかも「普天間の固定化」か、「辺野古移設」かという選択を宜野湾市民はせざるを得ない状況であった。
 
<宜野湾市長に現職・佐喜真氏 新基地を「非争点化」 焦点は参院選に>
 2016年1月25日 朝刊 東京新聞
20160125futenmakiti.jpg 安倍政権と翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事の「代理対決」になった宜野湾市長選は、政権が推す佐喜真(さきま)淳氏が再選された。佐喜真氏は同市が抱える米軍普天間(ふてんま)飛行場の移設に伴い、名護市辺野古に新基地を建設する計画の争点化を避ける戦術で勝利した。 (金杉貴雄)
 翁長氏が擁立した志村恵一郎氏は新基地建設を最大の争点とし、反対を主張。佐喜真氏は新基地には触れず「普天間の固定化を阻止する」とのみ訴える一方、経済振興など地元の課題に力を入れた。その結果、新基地に関する議論は盛り上がらなかった。
 宜野湾市民が「どんな形でも一刻も早い普天間返還を」と願うのは当然だ。そんな中でも志村氏が21000を超える票を得たのは、基地負担の県内つけ回しとなる新基地を政権が強行していることへの批判が、現に基地被害に苦しんでいる宜野湾市民でさえ強いことを示した。
 政権は佐喜真氏の勝利を受け、辺野古沖の埋め立て工事をさらに推進する構えだ。翁長氏にとって、国との法廷闘争は先行きが見えないだけに知事選、衆院選の県内全小選挙区で反対派が勝利したのに続き、普天間の地元で「直近の民意」を得たいところだった。
 夏の参院選の沖縄選挙区(改選数1)では政権が推す現職の島尻安伊子沖縄北方担当相と、知事ら新基地反対派が擁立する候補が激突する見通し。佐喜真氏が争点化を回避したことで、全県での「民意」の結果がより重みを増すことになった。
20160125futenmatizu.jpg◆翁長知事「反対姿勢を堅持」
 宜野湾市長選で政府・与党が支援する佐喜真氏が勝利したことについて、翁長知事は24日夜、「一般的にはやはり普天間基地の重圧を何とかしてくれというのは、市民としてあったと思う」と述べた。
 自身の県政運営については「これまでの姿勢を堅持し、県政の重要課題としてやっていく」と述べ、あらためて辺野古移設反対の意向を示した。
 一方、佐喜真氏に対しては「争点外しという意味では、新辺野古基地には触れずに普天間の返還、固定化反対で(選挙を)戦った。新辺野古基地には言及しきれなかった」と評した。
 
投開票の沖縄県宜野湾市長選で共同通信社が実施した出口調査では、市内にある米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について、宜野湾市内16カ所で実施し、投票を終えた有権者1412人から回答を得た結果が以下の通り。。
 
【辺野古移設】 
「反対」:56.0% <新人志村恵一郎氏投票>:77.1% <現職佐喜真淳投票>:22.9% 
「賛成」:33.2% <現職佐喜真淳氏>:92.5%
【移設計画を進める政府の姿勢】
「支持しない」:54.9% <新人志村恵一郎氏投票>:81.2%
「支持する」:33.8%   <現職佐喜真淳氏>:54.9%
 
「辺野古移設」には半数以上が反対しているが、それを争点としなかった候補者に投票した市民も存在した。
 
「原発」や「辺野古新基地建設」の推進派メディアは、当然ながら選挙結果に対しては「宜野湾市長再選 『普天間固定』を避ける一歩に」(讀賣新聞・社説)と反対派市民に配慮した表現もあったが、「宜野湾市長再選 基地移設を着実に進めよ」(産経新聞・主張)と露骨に政権の本音を代弁する御用メディアもあった。
 
ある意味では旗幟鮮明なのだが、最近は「旗幟不鮮明」な大手マスメディアがおり、昨日の宜野湾市長選挙結果を社説で論ずることなく、「『このままでは普天間が固定』『どうせ辺野古なら跡地利用』 宜野湾市長選、現職へ投票の有権者」(朝日新聞)と題して、有権者の声を載せるだけで、ジャーナリストとしての主張が全くなかった。
 
■佐喜真淳派
・米軍普天間飛行場のそばで生まれ育った無職宮城治隆さん(63)
「このままでは基地が固定してしまう」
「辺野古移設への反対ばかりでなく、普天間基地の撤去から始め、前に進めていってほしい」。
◆佐喜真淳派だが移設は反対
・米軍機の飛行ルート下の地域に住む調理師の男性(60)  
 「反辺野古の翁長雄志知事を支持してきたが、政府が移設を進める中で、あきらめを覚えるようになった」
 「どうせ辺野古になるなら、政府と協調して普天間の跡地利用に取り組める佐喜真氏で。政府はいくら沖縄を犠牲にしても構わないんでしょう」
●現実派
・3歳と1歳の子を連れて投票所を訪れた主婦末吉志緒里さん(28)
「医療費無料化や給食費助成などの政策を重視」
「普天間飛行場はずっと県外移設と言っても現実は変わらないだろう」
□志村恵一郎派
・2004年に米海兵隊のヘリが墜落した沖縄国際大のそばに暮らす前原澄子さん(80)
「ここは日本なのか。どうして基地を押しつけるのか」
「翁長さんに『沖縄には米軍基地が多すぎる』と国に強く言ってほしい」
・4年前は佐喜真氏に投じたが、今回は志村氏を支持した会社員永吉盛彦さん(58)
「県外移設についての態度があいまいになり、裏切られた気がする」と語った。
 
それに比べれば、やはり地元紙の社説は核心を突いており、かつ沖縄県民の永年の苦悩というものを伝えている。 
  
<佐喜真氏再選 新基地容認ではない 国に「5年以内」閉鎖責任>
 2016年1月25日 06:01 琉球新報
 宜野湾市長選で佐喜真淳氏が再選を果たした。佐喜真氏の1期4年の実績を市民が評価し、今後の市政運営に期待した結果である。
 ただし佐喜真氏再選で沖縄の民意が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設容認に変わったわけではない。佐喜真氏は選挙戦で辺野古移設の賛否を明言せず、市民が容認したことにはならないからだ。
 重視すべきは、佐喜真氏が公約した普天間飛行場の5年以内運用停止を、市民が国に突き付けたことだ。佐喜真氏を支援した安倍政権には5年以内の期限である2019年2月までに運用停止を実現する責任がある。
 曲解は許されない
 安倍晋三首相は市長選を前に「安全保障に関わることは国全体で決めることだ。一地域の選挙で決定するものではない」と述べた。民意をないがしろにする許されない発言だが、翁長県政与党が支援した志村恵一郎氏が落選したことを捉えて、辺野古移設が支持されたとする可能性がある。曲解は許されない。厳に慎むべきだ。
 宜野湾市長選を前に琉球新報社などが昨年12月末に実施した世論調査で「県外移設」「国外移設」「無条件の閉鎖撤去」は計71.1%に上った。1月調査でもその割合は計74.4%に達した。国が推し進める「辺野古移設」支持は12月調査11.1%、1月調査12.9%でしかない。この結果からしても市民が普天間飛行場の閉鎖と引き換えに、辺野古新基地建設を望んでないことは明らかだ。
 佐喜真氏は「普天間飛行場の固定化は許さない」と訴えて当選した。選挙結果が示すことは、普天間飛行場によって市民が危険にさらされている状況を、1996年の返還合意後20年も放置する国に対する市民の強い怒りである。
 佐喜真氏には5年以内運用停止を実現する責任がある。だが、たなざらしにされる可能性は否定できない。
 中谷元・防衛相は昨年、5年以内運用停止の定義を「飛行機が飛ばないこと」と明言した。菅義偉官房長官が(1)空中給油機能(2)緊急時着陸機能(3)オスプレイの運用機能−の3要件停止だとの見解を示すと、防衛相は「幻想を与えるようなことは言うべきでない」と前言を撤回した。
 市民が求める運用停止は、飛行機などが飛ばないことである。佐喜真氏も「一日も早い閉鎖、返還を求める」と訴えた。安倍政権が支援したのは佐喜真氏の政策と合致したからだろう。ならば、その実現に全力を尽くすのが筋である。裏切りは許されない。
 分断策克服を
 沖縄は、基地をめぐる対立をうんざりするほど抱え込まされてきた。なぜ沖縄ばかりが市民を分断されねばならないのか。
 市民の一体感が損なわれれば政策効果が上がらないことは、ロバート・パットナムのソーシャルキャピタル(社会関係資本)をめぐる研究で実証済みだ。沖縄の社会を分断してきた国の罪は大きい。もう分断はたくさんだ。
・・・後略・・・
 
「普天間飛行場の固定化は許さない」、「一日も早い閉鎖、返還を求める」という主張は誰もが納得できるものであり、さらに再選した佐喜真市長には5年以内運用停止を実現する責任があるということを忘れてはならないし、市民や県民のみならず国民がそしてメディアが監視していかなければならない。

それにしても、東京新聞以外は「辺野古移設」という表現を用いているが、誰が見ても普天間基地よりはるかに大きく、そして新たな機能も備えており「新基地建設」と呼ぶことがより安倍政権の欺瞞を直視することになるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 辺野古新基地建設問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月24日

故中川昭一財務大臣の二の舞になるのか?

22日の施政方針演説で安倍晋三首相は「挑戦」という言葉を21回も吠え続けていたが、演説の冒頭と結びでは、あからさまに野党に対する「挑発」を続けていた。
 
それに対する各党の代表質問は26日以降らしいので、日曜日は特に話題となるようなことはないだろうと思っていた。
 
安倍政権の「原子力規制委が認めた規制基準をクリアした原発から再稼働させる」という方針により、九州電力の川内原発は昨年の8月と10月に再稼働されたのだが、新規制基準で設置が義務化された緊急時対策所としての免震重要棟は「既存の対策所で新基準の要求は満たしている」として免震棟の建設をやめることが明らかになった。
  
<川内に免震棟建設、一転撤回 九電、原発再稼働後に方針転換 「新基準クリア」耐震施設代用>
 2016年1月24日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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  九州電力が川内原発(鹿児島県)で重大事故時の対策拠点となる免震重要棟の建設を撤回した。再稼働前の審査では2015年度中に完成させるとしていたが、再稼働後の昨年12月に別の建物で代用する方針に転換した。新規制基準には反しないが、安全性に関わる重要施設をめぐる約束を守らないことになる。
 免震重要棟は、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)が被災した07年の中越沖地震を教訓に導入され、11年の福島第一原発事故で収束作業の拠点として有用性が裏付けられた施設。九電も3階建ての免震棟を建設し、その中に約620平方メートルの「緊急時対策所」をつくるとして13年7月、原子力規制委員会に審査を申請した。
 緊急時対策所は新規制基準で設置が義務化された。地震で機能を失わないことが求められるが、免震機能は必須ではない。再稼働を急ぐ九電は「免震棟ができるまで使う」として、耐震構造で平屋建ての代替対策所(約170平方メートル)を13年9月に完成させ、新基準に基づく審査を全国で初めてクリア。15年8月に1号機、同10月に2号機を再稼働させた。
 ところが、同12月になって「既存の対策所で新基準の要求は満たしている」として免震棟の建設をやめ、代替対策所を継続して使う対策所に「格上げ」すると表明した。九電幹部は「当初は福島の事故でも活躍した免震が優れていると思ったが、審査を通った前例がなく、時間がかかる」と話す。
 九電は、完成が見通せない免震棟の代わりに、地上2階地下2階の耐震棟を対策所の隣に建て、宿泊室などの支援機能を確保するという。ただ、対策所の広さが免震棟で計画していたものの3分の1以下になるなど、九電が主張する「安全性の向上」につながるかは不透明だ。
 関西電力など他社でも、当初免震の予定だった対策所を耐震に変えた例はある。ただ、九電の場合は、再稼働してから計画を変えると表明した。脱原発の市民団体は「姿勢が姑息(こそく)だ」と反発する。
 規制委は26日に審査会合を開き、九電の説明を聞く。田中俊一委員長は「免震棟を前提に許可を得ているので、基本的には守ってもらわないと」「より安全な方向の変更なら歓迎するが、お金を節約したいからであれば、相当厳しく審査していく」と述べている。
 新基準の作成に携わった勝田忠広・明治大准教授(原子力政策)は「規制委の顔色をうかがってきた九電が、審査結果を得たことで『反撃』に出たようにみえる。この流れを止めないと、免震棟以外の様々な問題にも波及し、規制側が優位に立てなかった福島の事故以前に戻るだろう」と話す。(長崎潤一郎、小林舞子、熊井洋美)
 
再稼働に備え審査をうけるために作成し提出した計画を、再稼働したので変更するとは言語道断である。
 
「免震棟を前提に許可を得ているので、基本的には守ってもらわないと」などと弱気なことを言っているようでは、今後、ますます規制委は電力会社になめられ、福島第一原発大事故以前に戻ってしまい「元の木阿弥」になってしまうのではないだろうか。
 
ところで、第三次安倍内閣で女性閣僚たちが自らの不祥事で大臣辞任した際には「国会審議に影響しないように」との理由であったが、国会議員としては「支持者たちの期待に沿えるように職務を全うしたい」などと、国会議員の職にはしがみ付いている。
  
この程度の連中は、さらに追い詰められても「離党」という形で責任をとり、平然と議員バッチはつけたままであろう。
 
国民のウケ狙いの大量な女性閣僚であり、替わりの閣僚待ち男性はいくらでもいるので、安倍政権はあっさりと辞任させた。
 
しかし安倍晋三が首相になってから継続して閣僚として起用されできた甘利明は盟友であり、簡単には首を切れない。
 
お決まりの「説明責任」という言葉が氾濫しているが、それは単に「説明する」責任があるよ、というに過ぎない。
 
事実関係を正確に説明し、国民が納得いかなければ責任を取るということが、国民から負託された公僕の本来の姿である。
 
世界経済フォーラムに安倍晋三の名代としてスイスのダボスに逃亡したまではよかったが、公開討論の場で司会者から己の金銭疑惑を質問誰てしまった甘利明経済再生相の発言内容に注目が集まっている。
 
<甘利氏 「じくじたる思いだ」 金銭疑惑、会見で説明へ>
 毎日新聞 2016年1月23日 22時51分 
20160124amari_mainichi.jpg 金銭授受疑惑が報じられた甘利明経済再生担当相は23日、スイス・ダボスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の討論会で「来週中には何らかの会見ができるようにしたい」と述べ、近く自ら記者会見して疑惑の調査結果を発表する考えを表明した。金銭授受を認めるかどうかが焦点だ。甘利氏は「安倍内閣の重要閣僚の一人として、首相にご迷惑をお掛けしているのはじくじたる思いだ」とも述べた。
 甘利氏の疑惑をめぐり、野党側は辞任を求めて追及姿勢を強め、通常国会は序盤から混乱している。甘利氏は「大変お騒がせしている。明るい気持ちで(ダボス会議に)来たかった」と話した。(共同)
  
「安倍内閣の重要閣僚の一人として、首相にご迷惑をお掛けしているのはじくじたる思いだ」との文節の中の「じくじたる思い」とは「深く反省して恥ずかしいと思っている様子」であるので、明らかに不正なことをやってバレてしまって恥ずかしい、という心情吐露と受け止められても仕方がない。
 
重要閣僚の不祥事は、首相に迷惑をかけるまえに国民に大きな不信感を与えたことを詫びるべきであろう。
 
残念ながら、自民党NO.2のダブルバッチ(議員バッチと弁護士バッチ)の御仁は、言わなくてもいいことをあえて言ってしまった。
 
<自民党幹部、甘利氏見守る姿勢 「わな仕掛けられた感」>
 2016年1月23日19時29分 朝日新聞DIGITAL
 甘利明経済再生相の金銭授受疑惑が「週刊文春」で報じられたことについて、自民党幹部は23日、甘利氏が今週にも公表するとしている調査結果を見守る姿勢を示した。
 高村正彦副総裁は東京都内で記者団に、「すべては甘利さんが説明責任を果たす。その言葉を聞いて判断されることだ」と強調した。さらに「録音されていたり写真を撮られていたり、わなを仕掛けられた感がある。わなのうえに周到なストーリーが作られている」と主張。「自分は悪いことをしてないからってあいまいな記憶で言っていいものではない。記憶を正確にたどって、関係者と記憶を突き合わせるのに1週間いるというのは何の問題もない」と理解を示した。
 稲田朋美政調会長も名古屋市で「しっかりと調査して説明責任を果たすと言っているので、甘利さんの説明を待ちたい」と記者団に語った。二階俊博総務会長は24日に投開票される沖縄県宜野湾市長選で自民推薦候補の応援に駆けつけた。記者団から市長選への影響を問われ、「影響はない」と否定した。
 
「録音されていたり写真を撮られていたり、わなを仕掛けられた感がある。わなのうえに周到なストーリーが作られている」というくだりは一体、なにを物語っているのか。
 
あたかも「わなを仕掛けた悪い奴ら」という印象操作のつもりだったのだろうが、政治家は日常的に斡旋口利きで業者などからカネをもらっているということを、認めたようなものである。
 
甘利明経済再生相も大臣室で50万円くらいのカネは日常茶飯事で記憶にないということなのだろう。
 
しかし、仕掛けられた罠にはまったのならば金銭授受は事実であり、それを自らの疑惑を避けて通れると考えてダボス会議に出席したなるならば、あまりにも軽率で、国際感覚が欠如しているといわれても仕方がないであろう。
 
恥をかかされることを承知で周辺の関係官僚たちは引き留めなかったということになる。
 
甘利TPP担当大臣が失脚すれば喜ぶ官僚連中がいるかもしれない。
 
思い出すのは、7年前の酩酊会見事件を「仕掛けられ」辞任し、その後自殺したあの中川昭一財務大臣である。
 
この事件に関しては様々な陰謀論や擁護論のサイトやブログがあるが、「中川昭一辞任の裏側」が読み物としては興味深い。
 
環境省の課長とか国土交通省の局長クラスも関与しているという今回の事件は、当事者の説明責任次第では、斡旋利得処罰法を視野に入れた捜査も必要であろう。
 
今週中には「しっかりと調査して説明責任を果たす」と周囲から追い込まれている甘利明経済再生相が、全てを明らかにしたうえで、当時の中川昭一財務大臣のような辞任会見をしてくれることを国民は望んでいると、オジサンは思う。
 
 

 
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2016年01月23日

21回も繰り返したが「挑戦」しない政策がある

オジサンはもちろん、日本のサッカー界では忘れることができない言葉に「ドーハの悲劇」がある。 
 
 
 
その悲劇を味わったカタールのドーハで若き日本代表(23歳以下)が、サッカー男子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU23(23歳以下)アジア選手権の準々決勝で素晴らしい勝ち方をした。
 
3得点すべてが、最終的には選手の個の力、技術で奪ったものであった。 
 
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左:延長前半、ヘディングでゴールを決める豊川 右:延長後半、中島がチーム2点目のゴールを決める
【毎日新聞より】

 
昨夜は試合開始から日付が変わるまで、前後半90分と延長前後半30分の120分間、釘付けになってしまった。
 
W杯出場をめざず日本代表は「A代表」とも呼ばれるが、五輪の場合は年齢制限があり、そのため同年代の選手が集まっている。
 
学生代表が1人いるが、その他は全員Jリーグのプロ選手である。
 
しかし所属チームではレギュラーポジションを獲得していない選手も多い。
 
突出した選手や、海外に名を知られている選手などはいないが、年齢的にも近い選手同士のため、いい意味でのライバル意識が強く、それが今回の大会では、厚い選手層となり、いままではアジアでもベスト8どまりだったこのチームが、ようやく一つの壁を乗り越えたことになる。
   
よきライバルがいるとお互いに技術が向上することは、さまざまな分野でも実証されている。
 
しかし現在の日本の政治においては、与党自民党内では「安倍1強」であり、国会内では「1強多弱」ともいわれている。
 
そんな独裁化が進む中で、最高責任者としては今までに類を見ない「品格を欠いた」男が、施政演説行った。
 
恒例の、首相の施政演説に対する在京各社の社説を比較しようと思ったが、その社説内容から、どこの新聞社なのか当ててもらいたい。
 
【A社】「施政方針演説 『挑戦』の具体策が問われる」
 
首相は、憲法改正や衆院選挙制度改革について「逃げることなく答えを出していく」と明言した。いずれも与野党の合意形成が難しい課題だ。首相は節目節目で指導力を発揮せねばならない。
 
【B社】「施政方針演説 『挑戦』というならば」
 
ここは野党の出番である。
 週明けから、国会は本格的な論戦に入る。甘利氏の疑惑などただすべき点は厳しく追及しつつ、首相が語ったこと、語っていないことの双方について、詰めた論戦を求めたい。
 
【C社】「施政方針演説 眼前の危機もっと言及を」
 
しかし中国による南シナ海での人工島の軍事拠点化や、尖閣諸島周辺での領海侵入には首相自身の言及がなかった。これこそ眼前の危機である。施行された安全保障関連法を具体的にどう活用するかについても語ってほしかった。
 憲法改正の問題には、議論を進め、答えを出すよう呼び掛けるにとどまった。とりわけ力を込めたのは、新しい付加価値を生み出す経済社会システムを創る挑戦と位置付けた「1億総活躍」についてだった。「同一労働同一賃金」の実現や少子化対策は重要課題であるが、これらの政策に成果が表れるには時間を要する。
 中長期的な課題をにらみつつ、眼前の危機に備える。国会論戦で改めて首相の口から現状認識や対処の方策について聞きたい。
 
【D社】「施政方針演説 首相こそ建設的議論を」
 
野党に対する姿勢も気になる。演説の冒頭から野党を念頭に「対案を示さず、『どうにかなる』という態度は無責任だ」と批判し、末尾でも「ただ『反対』と唱える。それでは責任は果たせない」と挑発した。
 民主党などが対案提示に努めるべきなのは確かだ。だが、自民党1強状態の下、首相が最初から批判に対しけんか腰で、聞く耳を持たないようでは議論は成立しない。
 今国会では消費増税に伴う軽減税率の財源対策をめぐる野党の質問に首相が「最初から理解したくないなら仕方がない」と反発する場面もあった。答弁には荒っぽさや、はぐらかしが目立つ。政策の総点検に謙虚にのぞむべきだ。
 
日ごろから各社の旗幟鮮明さに敏感な人なら【C社】と【D社】は容易に判別できるかもしれないが、【A社】と【B社】の違いは微妙である。
 
安倍政権にとっては目の上のタンコブらしく、あの百田尚樹に「沖縄の2つの新聞は潰さないといけない」と暴言を吐かれた沖縄の2紙の社説の一部を紹介する。
 
<[施政方針演説]「選挙対策」が目につく>
 2016年1月23日 05:30 沖縄タイムス
・・・前略・・・
選挙向けの言葉は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する説明でも目についた。
 安倍首相が語ったのは、普天間飛行場や牧港補給地区の一部前倒し返還など基地負担軽減の「成果」と、埋め立て面積が普天間の3分の1以下になることなどで、普天間問題の説明に例年にない分量を割いた。
 宜野湾市長選を控え、さながら現職市長の応援演説のようだった。特に力を込めたのは、普天間飛行場全面返還の日米合意から20年となることを踏まえ「もはや先送りは許されない」とのくだりだ。
 政府が約束した普天間の5年以内の運用停止はどうなったのか。在沖米海兵隊のグアム移転の遅れが指摘される中、それまで普天間の危険性を放置するつもりなのか。宜野湾市民が聞きたいのはそこである。
 本当に「危険性除去」を優先課題とするのであれば、辺野古以外の方法が近道だ
 辺野古に建設される基地は、新しい機能を備え、いったん建設されれば半永久的に固定化される。
 横田基地に配備予定のCV22オスプレイも、県内の基地や訓練場を使用することが明らかになっている。 
 辺野古移設について、県民の多数が反対していることは各種世論調査からも明らかであり、「不都合な真実」が語られないのはアンフェアだ
・・・後略・・・
 
<施政方針演説 民意に反した施策改めよ>
 2016年1月23日 06:01 琉球新報
・・・前略・・・
 演説で首相は、江戸時代末期の幕臣である小栗上野介らの言葉を引用しながら「批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後は『どうにかなる』という態度は国民に無責任だ」と述べた。
 野党を挑発し、参院選に向け対決姿勢を鮮明にした形だ。だがその一方、財政再建問題では「2020年度の財政健全化目標を堅持」と述べるにとどめた。「バラマキ批判」にもきちんと答えていない。軽減税率導入に伴う1兆円の財源不足にも触れなかった。
 名護市辺野古の新基地建設問題で首相は「普天間飛行場の全面返還を日米で合意してから20年。もはや先送りは許されない」と、あくまで移設を進める姿勢を示した。移設先をめぐる多様な意見が米国にもありながら、政府が県内移設に拘泥してきたことで20年も問題が停滞したことに反省が全く見られない。
 首相は「沖縄の皆さんと対話を重ね、理解を得る努力を続ける」と述べた。その言葉にうそがないなら、民意に反した施策を押し付ける愚行をまず改めるべきだ。
 
「『不都合な真実』が語られないのはアンフェア」、「民意に反した施策を押し付ける愚行」なとという表現は、内閣記者クラブのメンバーになっているメディアでは書けない表現であろう。
 
県民と痛みを分かち合える地元メディアならではの安倍政権批判の現れである。
 
これが本来のメディアというよりはジャーナリズムではないだろうか。
 
トップが安倍晋三首相との会食メンバーに入っていない「脱原発メディア」は至極真っ当な安倍晋三批判をしていた。
 
<施政方針演説 首相が対決あおるとは>
 2016年1月23日 東京新聞
首相の施政方針演説は、冒頭と結びを野党批判に費やすという、異例の内容だった。
 冒頭では幕末の勘定奉行、小栗上野介の「幕府が滅亡したるは、どうかなろうというひと言なり」との言葉を引用し、「批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後はどうにかなるという態度は、国民に対して誠に無責任」と強調した。
 演説終盤でも「ただ反対と唱える。政策の違いを棚上げする。それでは、国民への責任は果たせない」と語気を強めた。
 いずれも、民主党など、安倍政権との対決姿勢を強める野党に矛先を向けたものである。
 また経済政策では「2016年度の地方税収は政権交代前から5兆円以上増加し、過去最高」「正社員の有効求人倍率は政権交代前より五割上昇」とも強調した。
 政権交代後の成果を誇る一方、政権の座にあった民主党をおとしめることで、参院選に向けて有権者の支持を集める狙いなのか。
 安倍氏が政権に返り咲いて3年が過ぎた。選挙を勝ち抜き、長期政権に道を開くためにも、政権の成果をアピールしたい気持ちは分からないわけではない。
 しかし、一国を預かる首相が与野党対立をあおることは、不見識との誹(そし)りは免れまい
 国会は論戦の場だが、批判合戦に終始しては、その役割を果たしたとはとてもいえまい。議論を通じて、国民にとってよりよい政策や法律をつくり出すことこそが責務のはずだ。それは、いくら選挙前といっても変わらない。
 政権与党の党首でもある首相には、建設的な与野党論戦をリードする重い責任がある。野党の批判にも真摯(しんし)に耳を傾ける度量が必要だ。野党側の挑発にやじで応じるような軽率な態度は、今後とも厳に慎むべきである。
 
施政方針演説の中で、自衛隊が海外で活動した例として、2015年4月に起きたネパール大地震での医療支援を紹介した後で、唐突に安保法の必要性を訴え「その自衛隊がこれまで以上に国際平和に力を尽くす。世界から支持され、高く評価されている。戦争法案との批判は根拠のないレッテル貼だった証だ」と言い切っていた。
 
この男は、医療支援というのは1987年に施行された国際緊急援助隊派遣法に基づく活動であることを知らないのか、あえてこじつけたのかは分からぬが、安保法はこの派遣法とは直接関係がない。
 
今まで野党が要求していた「同一労働同一賃金」という言葉をこの男は最近、唐突に口にし始めている。
 
露骨な選挙目当てであろうが、その実態は「均等待遇」を野党側が求めてきたにもかかわらず「均衡待遇の確保」という言葉でごまかそうとしている。
 
明らかに「均等」と「均衡」は意味が大きく異なるのは言うまでもない。
 
あえて言えば、「均等」とは「差がないこと」であるが「均衡」は「釣り合いが取れていること」であり、「均衡待遇の確保」を言い換えれば「同じ仕事でも、雇用形態やキャリアが違えば待遇に差があっても構わない」ということである。
 
過去の歴史を正しく見つめることができない安倍晋三首相は、今までの歴史教科書を全て抹殺しようとしているのだが、国語辞典からは、安倍晋三にとって不都合な「見識」とか「真摯」や「度量」といった言葉を消すことはできない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:49| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

余りにも脇が甘すぎた甘利明・斡旋利得大臣

昨日のつぶやき「大臣室で現金もらえば、説明果たすだけでは済まされない」では、最後に「菅官房長官と並んで安倍政権の悪政・暴政を支える安倍晋三の片腕を、更迭される前に一気に大臣辞任どころか議員辞職にまで追い込まなければ野党の明日はない」と期待していた野党側の追及は週刊誌情報しかないため、残念ながら「金銭授受疑惑の甘利氏『記憶と一部違う』 辞任は否定」とうまく逃げられていた。
 
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社員が5人ほどの極小建設会社が、どうやって1200万円ものカネを渡したのかとか、なんで最初から録音していたのかとの疑問が湧いていたのだが、「『お話しした内容はすべて真実です』週刊文春に証言の建設関係者が実名でコメント」という記事によればこんな事実があったようである。
 
【建設関係者の証言】
 
「私がURとの補償交渉をめぐる案件で、甘利事務所に口利きを依頼し、その見返りとして現金や接待で確実な証拠が残っているものだけでも1200万円を渡したという内容です」
「利益供与をしたわけですから、この告発によって不利益を被ることは承知しています」
「甘利大臣や秘書たちが、私から現金を受け取りながら、事をうやむやにしようとしている態度に不信感を抱くようになりました」
「私の手元には、記事内容を裏付ける詳細なメモや録音データが残っています。週刊文春にお話しした内容はすべて真実です」
 
こんな生々しい証言からすれば、まさに「絵に描いたようなあっせん利得」であると、元東京地検検事のヤメ検弁護士で現在は関西大学特任教授の郷原信郎は、専門家として週刊誌からコメントを求められた経緯と、甘利大臣や秘書に関するあっせん利得処罰法違反、政治資金規正法違反の成否に関してポイントを解説していた。 
 
甘利大臣、「絵に描いたようなあっせん利得」をどう説明するのか
 本日(1月21日)発売の週刊文春が、甘利明TPP担当大臣や秘書がUR(独立行政法人都市再生機構)の道路用地買収に関して「口利き」を行い、業者から多額の金品を受領していたことを報じている。この記事には、その行為について、あっせん利得処罰法違反や政治資金規正法違反が成立する可能性がある旨の私のコメントも掲載されている。報じられている疑惑の中身は以下のようなものだ。
甘利大臣の公設第一秘書が、URの道路用地買収をめぐるトラブルに関して、UR側に補償金を要求していた業者から依頼を受け、UR側との交渉に介入し、URに2億2000万円の補償金を支払わせ、2013年8月に、その謝礼として500万円を受け取った。
それに加え、甘利大臣自身も、業者と直接会って、URと業者との産業廃棄物処理に関するトラブルについて説明を受けて補償交渉に関する対応を依頼され、同年11月に大臣室、2014年2月には神奈川県内の事務所で、現金50万円ずつ計100万円を直接受け取った。
その後、別の秘書(現・政策秘書)が環境省の課長と面談し、URの担当者と面談するなどして、産廃処理をめぐるトラブルに介入。その秘書は業者から多額の接待を受け、URの監督官庁である国交省の局長への「口利き」の経費などと称して合計6百万円以上を受領するなどしていた。
公設第一秘書が受け取った500万円のうち400万円については甘利氏が代表となっている「自民党神奈川県第13選挙区支部」の領収書を渡されたが、同支部の政治資金収支報告書には、寄付100万円の記載しかない。また、甘利大臣が受け取った100万円のうち、最初の50万円は、政治資金収支報告書に記載がないという。
日曜日(1月17日)に、週刊文春の記者からの電話で、甘利大臣と秘書に関する疑惑の内容を聞かされ、私は耳を疑った。いまどき、そんな“絵に描いたような”国会議員や秘書による「口利き・あっせん利得」というのが行われているなどとは、にわかに信じ難かったからだ。しかも、甘利大臣はTPP担当大臣、最も有力な現職閣僚の一人だ。それが、大臣在任中の2013年から14年に、大臣自身や秘書による「口利き」に関して、多額の金品のやり取りが行われたというのだ。
「あっせん利得処罰法」は、国会議員等の政治家が、行政機関等に「口利き」をして金品を受け取る行為を処罰する法律だ。政治家が「口利き」をし、その見返りとして「報酬」を受け取るという行為は、政治家と行政との腐敗の象徴としてかねてから批判されてきたが、2000年に中尾元建設大臣が、公共工事発注の口利きの見返りに建設会社から賄賂を受領して受託収賄事件で逮捕されたのを契機に、改めて国民から批判が高まったことを受け、2002年に法律が制定された。その後も、「政治とカネ」をめぐる問題が表面化する度に、国民の政治不信が高まり、政治家のモラルが問われ、政治資金の透明化のため政治資金規正法の強化・改正も行われてきた。このような流れの中、2003年に施行された「あっせん利得処罰法」が実際に適用されて摘発された事例としては、市町村議会議員が公共工事の発注に関して「口利き」をして利益供与を受けた事件が数件ある程度で、国会議員や秘書が関わる事件が摘発された例はない。
国会議員レベルの政治家に関して言えば、政治資金の透明化、政治活動の浄化が進み、「口利き」による金品の受領などというのは「過去の遺物」になりつつあると、少なくとも私は認識していたし、多くの国民の認識もそれに近かったはずだ。
ところが、週刊文春の記事によると、まさに国論を二分したTPP交渉の最前線に立って活躍する政治家の甘利大臣の秘書が、古典的とも言える「口利き」を平然と行って、業者から金をせしめていた。しかも、大臣自身も関わったり、現金を受領したりしていたというのだ。
私は、コメントを求めてきた記者に、そのような疑惑を裏付ける証拠があるのかと聞いた。記者によれば、甘利大臣側と業者とのやり取りや「口利き」の経過に関して、録音等の確かな証拠もあるとのことだ。
この問題は、久々に「政治とカネ」に関する重大な疑惑として、国会等で追及されることは必至だろうが、何と言っても焦点となるのは、現職大臣やその秘書について、検察当局による犯罪捜査がどのように行われ、どのような刑事処罰に発展するのか、特に注目されるのは、本件について、過去に例がない「あっせん利得処罰法」の国会議員やその秘書に対する適用が行われるか否かであろう。
週刊文春の記事を前提に、甘利大臣や秘書に関するあっせん利得処罰法違反、政治資金規正法違反の成否に関してポイントとなる点を述べておくこととしよう。
あっせん利得処罰法1条1項は、「衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは長が、国若しくは地方公共団体が締結する売買、貸借、請負その他の契約又は特定の者に対する行政庁の処分に関し、請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したときは、3年以下の懲役に処する」と定めており、2項で、「国又は地方公共団体が資本金の二分の一以上を出資している法人」の「役員又は職員」に対しての行為も同様としている。また、同法2条は、「衆議院議員又は参議院議員の秘書」が同様の行為をおこなったときは2年以下の懲役に処するとしている。
URは国交省が100%出資している独立行政法人であり同法2項の「法人」に該当すること、甘利大臣は衆議院議員であり、その秘書が、2項の「衆議院議員の秘書」に該当することは明らかだ。
問題は、@秘書のURの職員に対する行為が、法人の「契約」に関するものと言えるか、A「請託」があったと言えるか、B「権限に基づく影響力を行使」したと言えるか、である。
@については、秘書が関わった問題は、URの道路用地買収をめぐる業者との間の補償交渉であり、公共工事などとは違い、契約の内容が具体化しているものではない。しかし、補償交渉の結果、URと業者との間で合意が成立すれば、それは契約であり、その合意が業者にとって有利なものとなるよう、URの役職員に対して働きかけが行われたのであれば、「契約」に関するものと言うことができるであろう。
Aの「請託」とは「一定の行為を行うよう又は行わないよう依頼すること」である。請託事項は、その案件の具体的事情に照らして、ある程度の特定性・具体性を要するものでなければならない。「請託を受け」とは、単に依頼されたという受身の立場では足らず、その職務に関する事項につき依頼を受け、これを承諾したことが必要である。記事によれば、甘利大臣の秘書は、実際にURの職員と面談したりしているのであるから、URの役職員に補償に関する「職務上の行為」を行わせるよう働きかけるという「具体的行為」を、業者が依頼したことは明らかであろう。
Bについても、ここでの「権限に基づく影響力の行使」というのは、「大臣としての権限」ではなく、「国会議員の権限」に基づくものでなければならないが、政権与党の有力閣僚である甘利大臣は、国会議員としても、予算や法案の審議や評決に関して大きな影響力を持っていることは明らかであり、その秘書も、それを十分に認識した上で活動しているはずなので、UR側への働きかけが「権限に基づく影響力の行使」であることは否定できないであろう。
甘利大臣についても、「権限に基づく影響力」を行使してUR側に一定の職務行為を行うことの「請託」を受け、現金をその報酬として受領したのであれば、あっせん利得が成立することになる。
記事では、甘利大臣は、業者とURとのトラブルに関して、資料に基づいて説明を受け、同席した秘書に、「これ(資料)を、東京の河野君(現・大臣秘書官の河野一郎氏)に預けなさい」と指示したとされているが、大臣自身がその後、実際に業者からの依頼に基づく行為、例えば、自ら行政庁やURに働きかけたり、秘書へ指示するなどの行為を行ったのか否かは明らかではない。
また、「請託」というのは、依頼する行為が、何らかの具体性を持ったものであることが必要であり、漠然としたものでは「請託」とは言えないというのが一般的な理解であろうが、記事を前提にしても、業者側が大臣に具体的にどのような行為を依頼したのかは明らかではない。
しかし、検察は、「請託」の具体性についてはかなり緩やかに解している
現在名古屋高裁に控訴中の美濃加茂市長事件では、一審で賄賂の授受が否定され無罪判決が言い渡されているが、この事件で、検察は、藤井美濃加茂市長が市議時代に業者から浄水プラントの導入に関して依頼を受けたとして、受託収賄、事前収賄と併せて、「あっせん利得処罰法」違反の事実も起訴している。
この事件での検察の主張は、浄水プラントの導入に関して、具体的に市議会議員としてどのような職務を依頼したのかが特定されていなくても「請託」に当たるというものである。
もちろん、同事件で市長の主任弁護人を務める私は、そのような「請託」の要件の拡張解釈は不当だと考えており、同事件の公判でも「請託」を認める余地がないことは強く主張しているが、一審では弁護側の主張どおり「賄賂の授受」そのものが否定されているので、「請託」の有無は裁判所の判断の対象にはなっていない。しかし、検察は、「請託」について、そのような緩やかな解釈で起訴し、無罪判決に対して控訴まで行って有罪判決を求めているのである。これからすると、今回の甘利大臣の事件について、「請託」が認められないことを理由に消極判断をすることはあり得ないであろう。
また、大臣自身についてのあっせん利得罪は成立せず、秘書についてのみ同罪が成立する場合であっても、秘書と大臣との共謀による犯罪の成立が問題になり得る。過去に、「政治とカネ」の問題について、政治家が秘書に責任を押し付けているとの批判が繰り返され、秘書について、政治的責任のみならず、秘書との共謀による刑事責任の追及が遡上に上った例は枚挙にいとまがない(最近の例では、小沢一郎氏の秘書が政治資金規正法違反に問われた例で、小沢氏自身も共謀による刑事責任が問題とされた。)が、実際には共謀の立証は困難であり、刑事責任が問われた例はほとんどない。本件でも、秘書が業者から受け取った金について、甘利大臣が認識していたことの証拠が得られるかどうかが鍵となるだろう。
今日の参議院決算委で、この問題について質問された甘利大臣は、「会社の社長一行が大臣室を表敬訪問されたことは事実だ。一行が来られて正確に何をされたのか、記憶があいまいなところがある。きちんと整理をして説明したい」と答弁した。
まさに、唖然とするような答弁である。50万円もの現金を受け取ったか否か記憶が曖昧だ、ということは、その程度の現金は、いちいち覚えていないぐらい受け取っているということであろうか
現職有力閣僚をめぐる「絵に描いたようなあっせん利得」の疑惑は、一層深まっている。

すでに「大学教授グループが東京地検特捜部に刑事告発検討「虚偽記載などに抵触する可能性」」という動きも出ているらしい。
 
もう40年も前の話になるが、、1976年「ロッキード事件」により衆議院予算委員会にて証人喚問されたとき、「記憶にございません」と何度も口にした国際興業グループ創業者の小佐野賢治の哀れな末路を思い出してしまう。
 
この男はそれから10年後に69歳でこの世を去っている。  
 
政治家にとって適切な記憶力とは、何を覚え何を忘れるかをわきまえた記憶力である
と言ったのは英国の枢密院議長も務めたジョン・モーリー子爵とか。
 
それにしても、常日頃「御用新聞」とオジサンが批判していた産経新聞のこの疑惑に関する記事の多さには驚いてしまう。
 
【甘利氏疑惑】発端の土地 地中に産業廃棄物
【甘利氏疑惑】「記憶にない」歯切れの悪い説明に終始
【甘利氏疑惑】甘利氏、自身の金銭受け取り否定せず
【甘利氏疑惑】野党、甘利氏の金銭疑惑を徹底追及へ
【甘利氏疑惑】公明・山口代表「本人が説明責任尽くすことをしっかり見ていく」 

やはり昨日のつぶやきで、この金銭疑惑に関して安倍晋三首相の動静から見て、
 
この時期に「新聞・通信各社の論説委員」や「在京民放各社の解説委員」、さらには「内閣記者会加盟報道各社のキャップ」
と懇談とは、どう見ても新年の挨拶ではなさそうであり、官邸側の危機感が現れているようである。 
 
と指摘したが、どうやらその甲斐なく、昨日は窮地に追い込まれた安倍晋三がお仲間の大手マスメディアのトップ連中と「鳩首会談」を行ったことが「首相動静―1月21日」から読み取れる。
 
【午後】6時55分、東京・大手町の読売新聞東京本社ビル。
●渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長
●橋本五郎・読売新聞東京本社特別編集委員
●今井環・NHKエンタープライズ社長
●清原武彦・産経新聞相談役
●ジャーナリスト・後藤謙次氏
●芹川洋一・日本経済新聞論説委員長
●早野透・桜美林大教授
●評論家・屋山太郎氏
と食事。8時52分、東京・富ケ谷の自宅。
 
金銭授受疑惑に関し、自民党山東派の山東昭子は21日、「政治家自身も身をたださなければならないが、告発した事業者のあり方も『ゲスの極み』。まさに『両成敗』という感じでたださなければならない」としたり顔で言っていたが、録音まで行った事業者をいくら批判しても決して「両成敗」なんかでは片付けることではなく、安倍晋三首相の任命責任まで追及するべきであろう、とオジサンは思う。
 
【付録】 
 

 



posted by 定年オジサン at 12:11| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治とカネ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月21日

大臣室で現金もらえば、説明果たすだけでは済まされない

昨年12月頃、「千代田区 政活費、議員報酬に付け替え画策」という記事が出ていたが、翌日には「東京・千代田 政活費付け替え、区長答申を了承 審議会」ということで、千代田区議に支給する政務活動費を区議1人当たり月額15万円のうち10万円を報酬に付け替える案が現実的になり、これでは「政活費(政務活動費)」が「生活費」になってしまうとの批判が区民から続出した。
 
そして相次ぐ住民団体などからの批判により、議会側が全会一致で反対を表明し、区長は梯子を外されてしまった。
 
<千代田区長、政活費付け替え見送り 議員報酬化「不透明」の批判受け>
 2016年1月21日 朝刊 東京新聞
20160121seimukatudouhi.jpg 東京都千代田区の審議会が区議の政務活動費の3分の2を、使い道のチェックを受けない議員報酬(給与)に付け替えるよう求める答申を石川雅己区長に提出した問題で、石川区長は答申に沿った議案を区議会2月定例会に提出しない方針を固めた。一部区議が求めた内容だったが、内外から「議員活動が不透明になる」と批判が出て、議会が一転して「反対」を表明。議案提出を見送らざるを得ない状況に追い込まれた。
 石川区長は20日、本紙の取材に「議会の意向もあるし、世論の批判も承知している。もう少し時間をかけて慎重に判断したい」と語った。
 石川区長の諮問機関「千代田区特別職報酬等審議会」の答申では、政務活動費月額15万円のうち10万円を議員報酬に組み入れる。千代田区の議員報酬は23区で最高の月額71万8千円となる。
 大学教授ら有識者で構成する審議会は、議員などの報酬を検討するため、2013年12月に設置された。政務活動費についても議論ができるよう、石川区長は昨年2月、条例改正案を議会に提出。議会は賛成多数で可決した。
 審議会は昨年12月に今回の答申を提出。だが、住民団体などから批判が相次いでおり、議会側は「政活費は議長の諮問事項であり、区長の諮問事項を逸脱しており、受け入れられない」とする議長名のコメントを出し、全会一致で反対を表明した。今回の批判を受け、議会側は昨年12月、政務活動費のあり方を見直すため、有識者でつくる第三者委員会の委員を選任。これから議論する。
◆公金めぐり区民不在
 <解説> 政務活動費は、議員の調査活動のために地方議員に支給される補助金だ。地方自治法は、議長が政務活動費の透明性確保に努めると規定している。領収書の添付や住民団体からの監視の目が厳しいからといって、議員の「生活費」も含まれる報酬に組み込むのは、本末転倒だ
 元兵庫県議が東京や福岡への交通費を領収書を提出せずに政務活動費から支払う流用事件が発覚するなど、全国で議員の不適切な支出は後を絶たず、高い透明性を求める動きが広がっている。
 今回の問題で、石川区長に政務活動費の抜本的見直しを求めたのは一部区議だった。その求めに応じて、区長が審議会で政務活動費が議論できるように整えた経緯がある。
 ある区議は「政務活動費が減額されて、報酬が増えるんだったら、こんなおいしい話はないよね」と本音を漏らしていた。
 世論の厳しい視線を敏感に感じ取り、一転して反対に回った議会について、区長は「はしごを外されたようだ。正直驚いた」と語っている。今は双方が責任を押し付け合う事態が続く。
 だが、その「反対」「見送り」を決断した時、区長や議会は果たして区民の顔を思い浮かべただろうか。政務活動費をめぐる議論の応酬は、「区民不在」の感が否めない。 (木原育子)
 
「政務活動費が減額されて、報酬が増えるんだったら、こんなおいしい話はないよね」と本音を漏らす区議がいたらしいのだが、実は国会議員はもっと「おいしい」汁を吸っている。 
  
文書通信交通滞在費という名目で国会議員には一人当たり月額100万円が自動的に口座に振り込まれることになっている。
 
同様の経費は地方議員にも給付されるが、それでも地方議員の場合はその使途につき報告義務が課されており、国会議員だけが使途不明のまま勝手に使っており情報公開が義務付けられていない。
 
すなわち、文書通信交通滞在費という年収1200万円という報酬の使途が公然と議員の自由に任されている訳である。
 
こんなに優遇されている国会議員だが、閣僚という大臣になれば、その立場を利用しようと金銭で近づいてくる輩は今までも後を絶たなかった。
 
そんな見え透いた金を受け取れば当然ながら「斡旋利得」となり、贈収賄事件となることは過去の歴史が物語っている。
 
政治家には常にそんな噂が付きまとっているのだが、しっかりと独自取材して裏を取らなければなかなかメディアは公表できない。
 
さらに時の政権の意向を忖度するような最近の新聞・テレビメディアの体たらくは目を覆うばかりであるが、週刊誌メディアに対してはさすがに官邸のメディアコントロールが及ばなかったらしい。   
  
<衝撃告発「私は甘利大臣に賄賂を渡した!」>
 2016.01.20 16:00 週刊文春WEB
 甘利明TPP担当大臣(66)と公設秘書に、政治資金規正法とあっせん利得処罰法違反の疑いがあることが週刊文春の取材でわかった。千葉県内の建設会社の総務担当者が週刊文春の取材に応じ、メモや録音を基に金銭の授受を証言した。
 この男性によれば、独立行政法人都市再生機構(UR)が行っている道路建設の補償を巡り、甘利事務所に口利きを依頼。過去3年にわたり、甘利大臣や地元の大和事務所所長・清島健一氏(公設第一秘書)や鈴木陵允政策秘書に資金提供や接待を続け、総額は証拠が残るものだけで1200万円に上るという。
 2013年11月14日には、大臣室で甘利大臣に面会。桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、封筒に入れた現金50万円を「これはお礼です」と渡したという。
 面会をセットした清島所長は、週刊文春の取材に「献金という形で持ってきたのではないですか」と回答した。ただ、甘利氏の政治資金収支報告書に記載はない。
 元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏は、一連の金銭授受は政治資金規正法違反、あっせん利得処罰法違反の疑いがあると指摘した。
 TPPが国会承認を控える中、甘利大臣の適格性を問う声が上がりそうだ。
 
「桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、封筒に入れた現金50万円」とは、まさに時代劇に出てくる邪悪な商人が悪徳代官に小判を敷き詰めた饅頭箱を差し出す場面を彷彿させてくれる。 
 
発売前に明らかになった週刊誌情報を基に各紙が詳細な後追い記事を出している。 
 
<甘利氏に100万円授受疑惑 建設会社側が「手渡す」 週刊誌報道>
 2016年1月21日 朝刊 東京新聞
 甘利明経済再生担当相が、千葉県の建設会社側から現金計100万円を直接受け取ったなどとする疑惑を、週刊誌「週刊文春」(電子版)が20日に報じた。甘利氏は同日、記者会見し「事実確認をした上で、疑惑を持たれることのないよう、説明責任を果たしたい」と述べた。
 記事によると、千葉県白井市の建設会社が、県道工事をめぐり、独立行政法人都市再生機構(UR)とトラブルになったことから、建設会社の総務担当者が2013年5月に甘利氏の事務所に相談。URから補償金を得られたため、8月に謝礼として甘利氏の公設秘書に500万円を渡した。
 その後、総務担当者らは11月、甘利氏にも謝礼として直接50万円を渡した。さらにURと新たなトラブルが起きたため、14年2月、内容を説明した上で甘利氏に再び50万円を渡したと報じている。
 週刊文春から取材を受けたこの総務担当者は20日にコメントを出し、「記事は私がURとの補償交渉をめぐる案件で、甘利事務所に口利きを依頼し、その見返りとして現金や接待で確実な証拠が残っているものだけでも1200万円を渡したという内容で、すべて真実です」としている。
 政治資金収支報告書によると、甘利氏の地元の自民党神奈川県第13選挙区支部と神奈川県大和市第2支部の2つの政治団体には13年に、建設会社から計207万円の寄付の記載があった。総務担当者が提供したと明かした金額とは食い違っており、一連の資金提供が事実ならば、政治資金規正法違反の疑いがある。
 信用調査会社によると、この建設会社は1973年9月に設立。資本金は1000万円で従業員は5人。20日に本紙の取材に応じた同社の役員は「何も話せない。知らないことばかりでびっくりしている」と話した。
◆甘利氏「説明責任果たす」
 「自分自身は国民から疑惑を持たれる行為は今日までしていない」。甘利明氏は20日夜の記者会見で、週刊文春(電子版)が報じた疑惑について、自身の潔白を強調した。質問が秘書の関与に及ぶと、「そこはしっかり調査する」と語るにとどまった。
・・・中略・・・
◆口利きないと認識
<都市再生機構(UR)広報の話> 週刊文春の記事については事実関係の詳細を確認中。甘利事務所からの口利きについてはなかったと認識している。
 
この件を受けてなのか、昨日の安倍晋三首相の動静が気にかかる。 
 
【午後】0時2分、政府・与党連絡会議。55分、国会。1時1分、参院本会議。3時2分、官邸。8分、内閣府の松山健士事務次官、前川守、羽深成樹、田和宏各政策統括官。
●56分、新聞・通信各社の論説委員らと懇談
●4時27分、在京民放各社の解説委員らと懇談
●50分、内閣記者会加盟報道各社のキャップと懇談
以下略
 
この時期に「新聞・通信各社の論説委員」や「在京民放各社の解説委員」、さらには「内閣記者会加盟報道各社のキャップ」と懇談とは、どう見ても新年の挨拶ではなさそうであり、官邸側の危機感が現れているようである。 
 
そんな工作(?)も甲斐なく、マスメディアは単なる「政治資金収支報告書」記入ミスレベルではないと確信しているようである。

甘利経済再生相 現金供与疑惑 建設業者が1200万円」(毎日新聞)

20160121annmarida.jpg

<「甘利氏側に現金」週刊誌報道 建設業者が「供与」証言>
 2016年1月21日05時00分 朝日新聞DIGITAL
・・・前略・・・
20160121amari_asahi.jpg■甘利氏「説明果たす」
 甘利氏は月例経済報告の記者会見で「記事をまだ読んでいない。今後調査し国民に疑惑を持たれないよう説明責任を果たしていきたい」と述べた。会見は当初の予定から約50分遅れて開かれた。
 記事で実名で証言した千葉県白井市の建設会社の総務担当者は、コメントを発表。建設会社の隣接地の道路建設をめぐる独立行政法人都市再生機構(UR)との補償交渉に関し、「甘利事務所に口利きを依hspace="8"頼し、見返りとして現金や接待で1200万円を渡した」としている。
 記事によると、同社側から甘利氏に13年11月に大臣室で50万円、14年2月には地元事務所で50万円が手渡されたという。甘利氏の公設第1秘書にも13年8月20日に500万円、14年11月20日に100万円が手渡されたなどとしている。
 一方、甘利氏が代表の政党支部などの政治資金収支報告書には、同社からの寄付は計376万円しか記載されていなかった。
 甘利氏は、安倍晋三首相や菅義偉官房長官に「取材を受けたことは伝えた」という一方で、進退に関しては「全く相談していない」と語った。環太平洋経済連携協定(TPP)関連法の国会審議については「いい影響があるわけではないが政策運営できるようにしたい」と述べた。
 URは「事実関係を確認中。口利きについてはなかったと認識している」とコメントした。
■野党、国会で疑惑追及へ
 野党は国会で甘利氏の疑惑を追及する方針だ。
 民主党の枝野幸男幹事長は20日の記者会見で、「相当深刻な問題を抱えているという認識だ。厳しく本人に問いたださないといけない」と強調。21日に始まる参院決算委員会などで取り上げることを明らかにした。
 共産党の穀田恵二国会対策委員長は「内閣の長たる者の責任をはっきりさせる必要がある」と述べ、安倍首相の任命責任を問う構え。甘利氏は首相最側近の一人で、TPPなどを取り仕切る重要閣僚なだけに、民主幹部は「他の閣僚の疑惑とは重みが違う」。安倍政権全体の問題にしたい考えだ。
 首相官邸は事態の推移を見守る構えだ。菅氏は20日夕の記者会見で「疑問を持たれるようなことがあれば、政治家自らが真摯(しんし)に説明していく必要がある」と述べた。甘利氏は先週末に週刊誌の取材を受けた後の19日、安倍首相と菅氏に事情を説明。政権中枢は事前に事態を把握していたが、政権発足時から首相を支える看板閣僚だけに、「(週刊誌報道が)本当なら厳しい。政治資金規正法に抵触するだろう」(官邸幹部)と、危機感も広がりつつある。
 22日からの2016年度予算案の国会審議や夏の参院選をひかえ、自民関係者は「野党にとって格好の攻撃材料になる。第2次安倍内閣発足以降で最大の危機だ」。ベテラン議員からも「ずるずると追い詰められると、参院選は負ける」と懸念する声が出ている。
 
政府広報紙といわれている讀賣新聞はさすがに官邸の意向を忖度したらしく「甘利疑惑」記事はなかったが、従軍慰安婦問題で日韓合意したことに関しては安倍政権に厳しい姿勢を示していた産経新聞は、あえてこんな記事を連発していた。
 
【甘利氏疑惑】説明次第で政権に打撃
【甘利氏疑惑】共産・穀田国対委員長「真相解明を」 安倍首相の責任にも言及写真あり
【甘利氏疑惑】甘利氏の会見(上)「(文春)まだ読んでいない…説明責任果たす」「いい影響ない」写真あり
【甘利氏疑惑】甘利氏の会見(下)「後ろ指さされる行動は今日までしていない」写真あり
【甘利氏疑惑】民主・枝野幹事長「深刻な問題」「厳しく問いただす」写真あり
 
今日の午後から「参議院決算委員会質疑」が国会中継されるが、質問通告していない甘利大臣疑惑をどこまで追及できるのか、大いに注目したいが、贈賄側がメモや録音も取ってあるというのならもはや贈収賄事件に発展する可能性が現時点では大きく、菅官房長官と並んで安倍政権の悪政・暴政を支える安倍晋三の片腕を、更迭される前に一気に大臣辞任どころか議員辞職にまで追い込まなければ野党の明日はない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:55| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治とカネ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月20日

嘘つきとペテン師に支配されている貧困大国

昨年の12月、新国立競技場の出直し計画案が発表された頃、「ま〜A案になったが、甘い経済効果予測は五輪よりTPPはもっと危険」のつぶやきの冒頭でこんなことを言った。
 
もはや今後は「新国立競技場建設問題」は話題にはならず、数年経って「工期遅れ」と「想定外の工費」がメディアに登場するくらいであろう。
したがって今回はこの問題については簡単につぶやきながらも課題があることを残しておきたい。
くれぐれも、エンブレム騒動の二の舞だけは避けてもらいたいものである。
 
その中で、ある懸念として「敗れた新国立B案の伊東氏が指摘 A案はザハ氏に『訴えられるかも』」というA案に敗れたB案の建築家、伊東豊雄氏の言葉を紹介した。
 
さらには「『驚くほど酷似』と声明 旧計画担当のハディド氏」と不穏な動きも当時すでにあった。
 
今年に入って「JSCがザハ氏に口止め依頼…新国立競技場問題」という記事では、「英紙デーリー・テレグラフ(電子版)によると、デザインの著作権を得ようとするJSCに対して怒りの反応を示しているとし、満足のいく対応がなされない場合は法的措置を取る方針と報じている。」と報道されていた。
 
その裏の実態から日刊ゲンダイは今後も尾が引きそうだという。
 
<新国立問題でザハ氏暴露 日本がひた隠す“裏交渉”の核心>
 2016年1月20日 日刊ゲンダイ
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上が旧計画、下が新計画(日本スポーツ振興センター提供)

 どうして彼女はここまで強気なのか。新国立競技場の見直し計画は、自分の案の“パクリ”と主張する建築家のザハ・ハディド氏のことだ。
 ザハ事務所は日本スポーツ振興センター(JSC)から、未納代金の全額支払いと引き換えに、著作権の譲渡と事業への口止めを依頼されたことを暴露。JSCの高飛車要求に激怒し、新旧両計画の類似点を挙げた書面を通知し、法的措置も辞さない構えである。
 新旧両計画の外観はともかく、スタンド部分のレイアウトは確かに似ている。3段構造の座席に加え、トイレや通路、出入り口などの配置がピタリと一致する。
 新計画をデザインした建築家の隈研吾氏は「合理性などを考えると、自動的に似てくる宿命にある」と弁明したが、実はザハ氏の強気の理由はまだある。なぜか、日本のメディアは暴露の核心部分を伏せているのだ。
 「今回の暴露について、日本メディアの引用元は今月13日付の英紙デーリー・テレグラフの記事です。同紙記者は、JSC側がザハ氏の事務所に送付した未納代金を巡る契約書のコピーをチェック。JSC側が新たに付け加えた『2つの条件』を詳細に伝えています」(在英ジャーナリスト)
 条件の文言とは
 (1)JSCは、新たなコンペの勝者が〈著作権にかかわりなく(中略)ザハ氏のデザインの成果の使用が許可されるものとする〉と主張している
 (2)ザハ事務所はJSCに〈設計の成果を、追加料金や制限なしに自由に利用することを許可し〉、異論を出さずに満足することを互いに同意する――。そして情報提供者のコメントをこう伝えている。
「日本政府が当初案(ザハ案)の著作権を欲しがっているという事実は、新たなデザインが当初の案に深く依存することを裏付けている」
 ザハ事務所は、JSCから著作権の譲渡などを持ちかけること自体、新計画がザハ案を流用したことの裏返しと受け止めているようなのだ。
「ザハ事務所は、自分たちが旧計画の設計に2年間を費やしたのに、隈氏たちは“新しいコンセプト”の考案に14週間しか費やしていないこと。旧計画の協力企業に指名した大成建設と梓設計が現在、新計画の協力企業になっていることも問題視しています」(前出のジャーナリスト)
 ザハ事務所がJSCに送った書面には、こう記されているという。
私たちの屈辱から利益を得る者にとって、私たちが沈黙を守ることは好都合でしょうが、事実が公になるまで従うつもりはない
 今回のパクリ騒動は、ザハ氏側のメンツをかけた決戦だけに、そう簡単に収まりそうもない。
 
さて、「子どもから老人まで蔓延る貧困社会」の中でつぶやいたように、共産党の小池晃委員の参院予算委での「日本は貧困大国になった」という質問について、安倍晋三首相は、ナント7年前の統計資料からの都合の良い数値を示して、逆に「日本は世界の標準で見てかなり裕福な国」と居直っていた。
 
今月の年明けの年頭記者会見で「3年間で雇用は110万人増えました。17年ぶりの高い賃上げも実現し・・・」と胸を張っていた安倍晋三首相。
 
どうもこの男は単なる虚言症ではなく、自分に都合の良い数値だけを振りかざし、議論のたたき台を移し替えたり、すり替えたりすることが得意な狡猾なペテン師である。
 
例えば、「高い賃上げ」と言っているが、経団連の調べでは、安倍政権が発足して間もない2013年は1.83%、翌14年は2.28%、昨年は2.52%程度の賃上げであった。
 
この調査対象は原則、東証一部上場の従業員500人以上の企業約250社で大半が正社員である。
 
それに対して中小企業も含めると、5人以上の事業所を対象に、雇用形態に関係なく、賃金を調べている厚労省の毎月勤労統計調査では、実質賃金は2012年は総額ベースで前年比0.9%減、13年も0.9%減、14年は2.8%減と毎年減少しているのである。
 
大多数の国民生活実感からすれば、決して「高い賃上げ」どころか年収減となっているのが実態である。
 
東京商工リサーチによれば、2015年3月期決算で、上場企業で1億円以上の役員報酬を受け取ったのは212社の413人だった。
 
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前年同期から21社、52人が増えて開示が義務付けられた2010年3月期以降で最多であり、総額は約820億円で、前年同期比で約150億円増となっている。
 
こんな数字を見る限りでは、安倍晋三首相があたかも自らの経済政策による景気回復効果だと思い込んでいることもうなづける。
 
それでは、この景気回復の恩恵は国民全体に広まっているのだろうか。
 
総務省の労働力調査によれば、完全失業率は2012年に4.3%だったのが、15年11月は3.3%と数値だけ見れば低下傾向にあり、安倍晋三首相のお好きな数字の一つでもある。
 
しかし、非正規労働者数は12年の1813万人に対して、最新の15年11月の速報値によれば2010万人と、200万人近くも増えている。
 
それに対して正社員は3340万人から40万人減の3300万人となっており、賃金面からみても「雇用の質」の低下は否定できない。
 
正社員と非正規社員の収入差は、厚労省の「賃金構造基本統計調査」(2014年版)によれば、20〜24歳では正社員が月20万2400円で非正規社員が17万100円。
 
50〜54歳ではこの差がもっと大きくなり、正社員の39万8700円に対して、非正規社員は19万7000円と2倍にまで広がっている。
 
さらに安倍晋三首相は、得意げに「全国の有効求人倍率が2012年の政権発足当時には0.83倍だったのが、昨年11月で1.25倍に上がり、高知県などでは過去最高になりました」と言っていた。
 
だが、高知県の場合、実態は若者が大都市圏に流出し、分母となる求職者が減ったに過ぎない。

「アベノミクスの果実が全国に行き渡った」とは決して言えないどころか、貧困が全国的に広がったということであろう。
 
日銀が事務局を務める金融広報中央委員会の調査では、貯蓄ゼロ世帯の割合は2012年が26.0%だったのに対して、15年は30.9%へと増加している。
 
生活保護受給世帯も、12年の月平均が約155万8000世帯なのに対して、15年10月には過去最高の約163万2000世帯に増えている。
 
歪んだ経済政策のために、ごく一部の富める者だけが富み、貧困の裾野が広がっていることが明白である。
 
「安倍政権は2年前から毎月、『景気は緩やかに回復』と繰り返している。本当ならば劇的に経済は良くなったはずだが、実際は違う」と、経済評論家の山家悠紀夫は指摘している。
 
さらに同氏は「一握りの富裕層には限界がある。経済を良くするには、貧しい人々の所得を向上させ、消費を喚起するという道筋しかない」と、政権の持論である「トリクルダウン」説を否定していた。
 
そういえば、今年の元日、テレビ討論番組で、「アベノミクスは理論的には百%正しい」と太鼓判を押した竹中平蔵が、アベノミクスの“キモ”であるトリクルダウンの効果が出ていない状況に対して、「滴り落ちてくるなんてないですよ。あり得ないですよ」と平然と言い放ったのである。
 
まさに、この国は「嘘つきとペテン師」によって支配されてしまっているのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:35| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月19日

子どもから老人まで蔓延る貧困社会

25年前に初めてCDが出せた5人組のアイドル男性が、40歳も過ぎて自分の将来も決められないような芸者置き場といっても過言ではない芸能プロダクションの内紛に振り回され云々・・・と良くあるこの業界特有のドタバタ劇に対して、あまりにも日本の芸能マスメディアのハシャギ振りには辟易していたが、昨日のリテラでは「飯島マネージャーをひとり悪者にしてSMAP存続、独立撤回! 中居たちもキムタク同様、裏切り者になるのか」とキチンと内部事情を書いていたが、今日は場違い的なお人が「いまの政治閉塞状況を見ているようなSMAP分裂劇の顛末」と政治問題に絡めていた。
 
ところで、質問形式には若干問題が無いわけではないが「参院改憲派『3分の2ない方がよい』46% 『占めた方がよい』33% 朝日新聞社世論調査」という結果を見るかぎりは、今度の参院選での憲法改正に必要な議席を与党や与党補完勢力に与えない方が良いと思っている国民がまだ多いということらしい。 
 
今日は昨年の9月19日未明の参議院での「戦争法案」の強行採決から4か月目。
 
今夜も18時半から「戦争法廃止へ」1.19国会前行動(総がかり行動)が行われる。 
 
<政権の憲法姿勢で論争 野党追及、9条以外にも拡大>
 2016年1月19日 朝刊 東京新聞
20160119kenpouronsou.jpg 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法の成立から19日で4カ月となる。安倍政権が憲法9条の解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認し、違憲との批判を受けながら成立させた安保法に対しては、今国会でも、野党が追及を続けている。9条以外の条文に関しても、野党が首相ら安倍政権の立場をただす場面が増えている。 (新開浩)
 これまでの審議で、野党は安倍政権による安保法の成立について「歴代政府の憲法解釈を180度転換した。憲法違反、立憲主義否定の暴挙だ」「集団的自衛権の行使は違憲という法的安定性を無視して、従来の憲法解釈を破壊した」などと批判した。
 これに対し、首相は6日の衆院本会議で「国民の命と平和な暮らしを守るために必要不可欠な法律の廃止は全く考えていない」と強調。安保法に対する国民の反対が根強いとの指摘に対しては「引き続き丁寧な説明に努める」と、理解を求めた。
 中谷元・防衛相は15日の参院予算委員会で違憲との指摘に対して「国を取り巻く安全保障環境は厳しく変化している。憲法の範囲内で必要な法整備を進めるのが、政府の責務だ」と反論した。
 9条以外の憲法の条文をめぐっても、議論が戦わされている。
 「法の下の平等」を定めた14条に関しては、1票の格差が衆参両院選で違憲状態との最高裁判決が相次いでいるのを受け、野党が「違憲状態ということを重く認識しないといけない」と早期の是正を訴えた。
 昨年秋、野党が憲法53条に基づき臨時国会召集を要求したのに安倍政権が見送ったことについては、野党が「憲法に基づく要求を無視された」と批判。首相は15日、野党の要求から75日後の今月4日に通常国会を召集したことを踏まえ「(要求から召集までの)平均日数は65日。最長は176日だ」と反論し、適切な期間内に召集したと強調した。
・・・後略・・・
 
臨時国会召集を海外逃亡という形で逃げまくった安倍晋三首相が、居直って異例の松の内召集となった通常国会。
 
与野党の代表質問と答弁が終わり、衆参予算委員委員会レベルの論戦が開始されたのだが、最初は与党委員のヨイショ質問が続き、得意になって持論を繰り広げていた安倍晋三首相も参院予算委での野党側の追及には居直り的な発言が多かった。
 
特に共産党の小池晃委員の質問にはまともに答弁できず、遂に政府側が答弁不能状態に陥るという大醜態を演じてしまった。
  

 
下記はほんの一例。
 
小池晃議員
「必要な財源が1兆円だと。総理は一人あたりで軽減額が年間4800円になると仰っています。これに新聞加えて、単身世帯も加えた全世帯ではどうなるのでしょうか?」
安倍晋三首相
「総世帯の一人あたりの負担軽減額については、4800円程度になると見込まれています」
小池晃議員
「一人あたり4800円だと、1億2000万人の単純計算で6000億円ちょっとになるんですよね。6100億円くらいかな。一方で、1兆円と言っているわけですよ。これはどうしてなんですか?この1兆円と6000億円の差額は何処に行くんですか」
安倍政権
誰も問いかけに答えず。
議長
「ちょっと待って下さいね」
質疑が一時中断
麻生太郎財務大臣
「あの、ご指摘の通りで、勉強不足で恐縮です。これは全体で取っている数字と家計調査で取ってきた数字に差が出ているのではないかと思います」
小池晃議員
「あのね。そんな説明は通用しないでしょ!6000億円と1兆円ですよ。全然違うじゃあないですか。確かに家計調査で把握できない部分もありますよ。ただ、食料品というのは一番把握し易いんですよ。それがこれだけ乖離がある。納得の行く答弁をしてください」
議長
「あの・・・。どうですか、これ?宿題にしてダメ?ちょっと待って。これは時間にカウントしないから。じゃあ、一応、速記を止めて」
 
さらに小池晃委員の厚生労働省の国民生活基礎調査を基に「日本が世界有数の貧困大国になった認識はあるか」との追及に対しては、安倍晋三首相は平然と「日本は世界の標準でみてかなり裕福な国だ」とまたもや居直ってしまう有様であった。 
 
<貧困問題、データで応酬 首相「日本は裕福な国」>
 2016年1月19日 朝刊 東京新聞
20160119hinkonritusuii.jpg 安倍晋三首相は18日の参院予算委員会で、小池晃氏(共産)が経済的な格差が広がって困窮する人が増えていると指摘したのに対し、「日本が貧困かと言えば、決してそんなことはない」と反論した。 (我那覇圭)
 厚生労働省の国民生活基礎調査では標準的世帯の年間の可処分所得の半分(約122万円)未満で暮らす人の割合を示す「相対的貧困率」は2012年で16.1%。18歳未満の子どもに限ると16.3%に上る。同じ調査手法を採る経済協力開発機構(OECD)の加盟国を貧困率の高い順にみると34カ国中6位だ。
 これを基に小池氏は「日本が世界有数の貧困大国になった認識はあるか」と追及。首相は、調査手法や対象者が違う総務省の09年全国消費実態調査(相対的貧困率10.1%)を持ち出して「OECD平均より低い」と指摘。その上で、1人当たりの国内総生産(GDP)が高いことなどを挙げ「日本は世界の標準でみてかなり裕福な国だ」と述べた。
・・・中略・・・
 首都大学東京の岡部卓教授(社会福祉学)は「子どもの貧困は広がり、深刻さは増している。それを認識してもらわないと実効性のある施策にならない」と指摘した。
 
2008年のリーマンショックにより職と住処を失った大量の派遣労働者のため設けられた「年越し派遣村」の「村長」として、さらに民主党が政権を得た後の2009年には内閣参与に就任してマスメディアに取り上げられ、広く知られるようになった、反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠が提唱した概念が「貧困ビジネス」。
 
経済的に困窮した社会的弱者を顧客として利益を上げる悪辣な事業行為を指すのだが、それらのビジネスモデルが問題なのは、違法行為であるからだけではなく、そのシステムが非人間的なありかたを貧困層である当事者たちに強いるからであるという。
 
「貧困女子」をターゲットにした貧困ビジネスの実態は「貧困者を食い物にする貧困ビジネスのエグい実態」で紹介されている。
 
昨年6月半ばに、生活困窮者支援のNPO法人「ほっとプラス」の代表理事で社会福祉士の藤田孝典さんが新刊「下流老人」(朝日新書)を出版し、その中で年金受給額が生活保護基準を下回っている老人を「下流老人」と名付けたらしい。
 
一般に貧困ビジネスを行う企業や団体の多くは「社会的企業」を装っているのが特徴的であるが、最近では「下流老人」だけではなく「高齢者支援」がビジネスになっており、公益財団法人が高齢者から集めた預託金を流用していたという事態が明らかになった。
 
<クローズアップ2016 預託金流用 業態拡大、規制なく>
 毎日新聞 2016年1月19日 東京朝刊
201601193syakeiyaku.jpg 高齢者からの多額の預託金流用が発覚した公益財団法人「日本ライフ協会」(東京都、浜田健士代表理事)は、超高齢社会や核家族化などを背景に、急速に契約者数を伸ばしてきた。協会と同様の高齢者支援事業者も増える一方、こうした事業の監督官庁はない。信頼性が高いはずの公益財団法人で流用が発覚しただけに、専門家からは「国は一刻も早く実態調査をすべきだ」との声が上がる。【銭場裕司、田口雅士】
高齢者支援、落とし穴
 「高齢者がお墓に入るまで家族がやってきたようなことを代行する事業者は増えている。一方、行政の監督は手つかずでチェック体制は何もない」。高齢者支援に詳しい専門家は、流用問題が起きた背景をこう語る。
 別の専門家は「高齢者ビジネスとして産業になっている」と指摘。事業者側が契約者の預託金以外に遺贈(遺言による遺産の処分)などを受けている現状もあり、「透明性がなく、不正に取り扱われている可能性もある」と懸念する声は以前から上がっていた。
 ライフ協会の会員は約2300人。最近は「1年間に約600人が新規入会し、約140人が亡くなる」(浜田代表)ペースで会員を伸ばしてきた。同様に数千人規模の会員がいるとみられる複数のNPO法人と並び、協会は大手の一角として知られていた。
 今回、協会が高齢者のお金を預かったのは、成年後見制度のように家庭裁判所など公的機関が関与しない、いわば民間同士の契約だ。そのうえ高齢者は認知症などで判断能力が衰えていく恐れがあるため第三者の「目」がなければ不正が起きても発覚しない可能性がある。
 協会では当初、第三者である弁護士などの「共助事務所」が預託金を管理する「3者契約」を行うとして2010年7月に公益認定された。申請書では「共助事務所が預託金を管理することで透明性を確保できます」とうたい、認定の判断ポイントとなる「事業の質を確保するための方策」があることを強調していた。
 しかし、認定のわずか3カ月後、自身がお金を管理する「2者契約」の実施を無断で決定し、新規契約のほとんどは2者契約となった。契約者ごとに預託金口座を作る3者契約のような管理はなく、誰の預託金を流用したかすら分からない事態に陥っている。
 高齢者の後見問題に詳しい公益社団法人「成年後見センター・リーガルサポート」の川口純一副理事長は「普通ならあり得ない。組織的流用はおそらく初めてで、公益法人ですら問題が起きたことに非常に驚いた。高齢者に警鐘を鳴らす必要がある」と強調する。
 一方、問題の背景には、病院や施設などが、入院や入所時に慣習的に身元保証人を求める現状もある。
 こうした身元保証について、ある司法書士は、契約の多くが未払い時の費用保証、身柄の引き取り、退去後の原状回復など広範囲なものになっていることを指摘。「法的根拠もなく、内容も理解しないまま『決まりだから』といって保証人を求められることは多い」と問題点を挙げる。
 「保証被害対策全国会議」事務局長の辰巳裕規弁護士は「医療や福祉サービスについては、保証人を立てられない人が排除されたり、高額の保証会社・団体に頼まないといけなくなったりすること自体がおかしい」と指摘している。
 
不動産資産を含めると数億円以上の資産を持つ閣僚たちは年金の心配は全くないかもしれない。
 
こんな連中が「年金積立金管理運用独立行政法人」(Government Pension Investment Fund)」、いわゆるGPIFの150兆円近くの年金積立金を使ってアベノミクスの崩壊を支えるマネーゲームをやっているのである。
 
まさに政治の貧困の極みなのだが、政府が国民の生活を守るための正しい税金の分配と所得の再分配を行っていれば、子どもの貧困や「下流老人」や高齢者を狙った貧困ビジネスなんかは発生しなかったのだが、このままでは「1億総貧困社会」に突き進んでしまうのではないか、と「ワーキンギングプア」ではなく、「ノン・ワーキングプア」のオジサンは思う。


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2016年01月18日

市長選挙は「沖縄vs安倍政権」の代理戦争

今朝は「暖冬」とメディアが騒いでいたのが嘘のように、窓を開けると白銀の世界であった。
 
昨夜から降り出した小雨が、さらに気温が下がれば雪になるとの予報通りの初雪となった。
 
週初めの雪となり多くの交通機関では通勤客に影響が出始めていた。
 
朝食時に見た朝の情報番組では、ご丁寧に午前1時頃から5時頃まで都心を男性リポーターがマイク持って雪に弱い都民たちに直撃インタビューを行っていた。
 
毎年豪雪に見舞われる雪国の人たちからすれば、ナントのどかな光景なことだろう、と冷笑されそうであった。    
 
ところで昨日は雪になりそうな寒さの都内と、南国の沖縄で2つの市長選が告示された。 
 
都内では、八王子市の市長選で、安倍晋三首相側近の萩生田光一と一体の石森孝志現市長に対して、「市民の手で市長をつくる会」から出馬要請を受けていた元法政大教授の五十嵐仁が第一声を挙げた。
 
選挙には素人なのだが、昨年末からネット上ではかなり辛辣なコメントも多く見受けられ、24日の投票日までは予断を許されない状況である。 
 
個人的には過去に数回彼の講演を聞いたり、一緒に旨い日本酒を飲んだことも何度かあった。
 
そして沖縄では、「世界一危険な飛行場」といわれる普天間基地がある宜野湾市長選が火ぶたを切った。
 
これは事実上の翁長雄志県知事と安倍政権との代理戦争の様相となる。   
 
<辺野古争点に一騎打ち 沖縄・宜野湾市長選が告示>
 2016年1月18日 朝刊 東京新聞
20160118sakimajun.jpg 米軍普天間(ふてんま)飛行場を抱える沖縄県宜野湾(ぎのわん)市の市長選が17日告示され、現職の佐喜真淳氏(51)=自民、公明推薦=と、新人の元県幹部志村恵一郎氏(63)の無所属2人が届け出た。安倍政権が推進する普天間飛行場の移設計画への対応が最大の争点で、接戦が予想される。投開票は24日。
 名護市辺野古(へのこ)の新基地建設反対を掲げた翁長雄志(おながたけし)知事が2014年12月に就任して以降、移設をめぐる民意が問われる沖縄の首長選は初めて。有権者の選択は政府が着手している新基地工事の進行や、夏の参院選に影響を与えそうだ。
 佐喜真氏は辺野古移設について具体的に言及せず、飛行場の速やかな閉鎖と返還の実現に力点を置く。一方、志村氏は辺野古移設反対を公約の柱とし、無条件の飛行場閉鎖、返還を日米両政府に求める姿勢だ。
 佐喜真氏は出陣式で「飛行場のフェンスを取っ払うことがわれわれの夢だ。一緒に実現しよう」と有権者に呼び掛けた。
 島尻安伊子沖縄北方担当相もマイクを握り、基地返還跡地へのディズニーリゾート誘致といった佐喜真氏の公約実現を「私たちがバックアップする」と宣言。公明党の斉藤鉄夫選対委員長も応援に駆け付けた。
20160118simurakeiitirou.jpg 志村氏は第一声で「宜野湾市民と名護市民の命は等しく重い。きっぱりと新基地建設に反対する」と強調。翁長氏と連携して飛行場返還を実現すると訴えた。
 翁長氏は志村氏の隣に立ち「普天間飛行場を(返還できなくなるとの)脅しに使って、新基地を造るのは絶対に許されない。必ず勝利しよう」と力を込めた。
◆宜野湾市長選立候補者(届け出順)
佐喜真淳(さきま・あつし)51 市長 無現<1>=自公
志村恵一郎(しむら・けいいちろう)63 (元)県職員 無新 
 
「安倍政権は、この選挙は国の(辺野古移設の)方針に何ら影響を及ぼさないと言っている。本当にそうか、目に物を見せてやろうじゃないか」と、17日午前、志村恵一郎候補の横で、はちまき姿の翁長知事は声を張り上げていた。
 
辺野古移設に反対して政権と対立する翁長知事にとって、この市長選は「選挙に裏付けられた沖縄の民意」を示すため、絶対に負けられない選挙になる。 
 
一方、この選挙でも自公推薦の現職市長は沖縄県民の民意が明らかになった辺野古新基地建設問題を選挙の争点にしない姿勢を示している。
 
これは参院選に向けて都合の悪いことは全て選挙後に後回しするという安倍政権と同じ狡猾な選挙戦略であることはいうまでもないのだが、そもそも現市長の佐喜真淳の胡散臭さがあまり県民にも知られていないようである。
 
2014年5月10日、沖縄県祖国復帰42周年大会が宜野湾市民会館大ホールで開催された。
 
会場に集った800名が祖国復帰の意義と喜びを共有したらしいのだが、当時の仲井眞弘多沖縄県知事から祝辞が寄せられ、宮崎政久衆院議員、松本哲治浦添市長、桑江朝千夫沖縄市長、佐喜真淳宜野湾市長らが出席したという動画がある。
  
 
 
<園児が教育勅語を唱和…宜野湾市長が出席した大会の異様>
 2016年1月14日 日刊ゲンダイ
20160118nihonkaigienji.jpg

佐喜真市長(左)と園児たちの様子(ユーチューブから
 
 今月24日に投開票される沖縄県宜野湾市長選。現職で与党推薦の佐喜真淳氏(51)の再選を阻めば辺野古移設の歯止めになることから、全国的な注目度も高い。
 もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は常識を疑われることになりそうだ。
 2年前に宜野湾市民会館で開催された「沖縄県祖国復帰42周年記念大会」の動画がネット上で流れており、これに佐喜真市長も出席しているのだが、「まるで北朝鮮みたい」と突っ込まれるほどヒドイ内容なのだ。
 オープニングでは地元保育園の園児が日の丸のワッペンをつけた体操着姿で登場。猿回しの猿というか、北のマスゲームように「逆立ち歩き」「跳び箱」をさせられ、それが終わると、全員で〈立派な日本人となるように、心から念願するものであります!〉と「教育勅語」を一斉唱和させられるのだ。
 それが終わると日本最大の右翼組織「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について熱弁を奮う。この異様な大会の“トリ”を務めたのが佐喜真市長であり、やはり「日本人としての誇りを多くの人に伝えていきたい」と締めくくった。
 佐喜真市長が日本会議のメンバーかどうかは知らないが、善悪の判断がつかない園児に教育勅語を暗唱させ、一斉唱和させるなんて戦前そのものではないか。
 
「佐喜真市長が日本会議のメンバーかどうかは知らない」どころか、4年前には佐喜真淳候補は、「日本会議」の会員であったが選挙中は隠していたという。
 
ぎのわん市議会だより 第84号 平成24年9月10日」の7ページにはこんな質疑応答が掲載されていた。 
 
20160118ginowannews.jpg

 
市長が加入している日本会議について
 桃原功(とうばる・いさお)宜野湾市議の質問
◎桃原議員:市長が加入されている日本会議、どのような団体なのか?
これからも日本会議の活動を続けていくのか?
■佐喜真宜野湾市長:これからの行動については、日本会議が持つさまざまな政策あるいは施策等について吟味しながら、私が同意できるものに対しては、やっていきたいと思う。
 
「アベ政治は許さない」「暴走安倍政治をとめよう!」と安倍政権さえ倒せれば後はうまくいくと思っている国民も多い。
 
しかし、2007年の参院選で惨敗、その後総理大臣の職を投げ捨てるという大失態し世間からは消えてしまったと思われた安倍晋三を陰日向支えていたのは「日本会議」であった。
 
この怪しげな右派団体に関しては「なぜ報道されない?安倍首相も属する極右団体『日本会議』が政治を牛耳ってる」というまとめサイトもあり、そこでは「日本会議」の6つのスローガンが記されている。
 
「日本会議」6大スローガン
1.憲法改正
2.教育基本法改正
3.靖国公式参拝の定着
4.夫婦別姓法案反対
5.より良い教科書を子供たちに
6.日本会議の主張の発信
 
まさに安倍晋三はこの6大スローガン実現のために総理大臣になったわけであり、現在の安倍内閣のメンバーのうち、安倍晋三首相や麻生財務相をはじめ実に4分の3が日本会議議連に所属していることから、この組織を根絶しない限りは、第二、第三の安倍晋三が生み出されてしまうのだろう、とオジサンは思う。

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2016年01月17日

「腐っても鯛」は政治には通用せず、腐ったら早く処分せよ

6434人が亡くなった阪神大震災(1995年)は17日で21年目を迎えた。
 
当時は仕事中で昼休みのニュースで知ったのだが、位置的にはかなり離れており、その悲惨さが直ちには実感できなかった。 
その晩自宅に戻った時に、尼崎に住む妹が被災したと聞いてようやく身近な出来事という実感を持った。  
 
災害や事故の犠牲者もその数ではなく、ニュースを知った読み手との距離感から、重大さと悲惨さがより大きくなるものである。
 
一昨日未明に「長野県軽井沢町の国道18号「碓氷バイパス」入山峠付近でスキーツアーバスが道路脇に転落し14人が死亡、26人が重軽傷を負った」という事故も詳細を知るまでは、亡くなった人たちには申し訳ないが、特別な感情は湧いてこなかった。
 
しかし昨夜遅く帰宅した時に、オバサンが以前夫婦で見学に行った大きな葬儀場で「あのスキーバス転落事故で亡くなった早稲田の学生さんの通夜が行われていた」という話を聞いて、あらためて、身近な人が被害者になったことを知った。
 
そしてその事故関連記事を読むほどに、あきらかな「人災」であるという確信が強くなった。
 
どのような出来事であっても、多少なりとも自分が係っていたことがあれば、関心の度合いは強くなっていく。
 
いまから20年ほど前からNHK受信料の支払いを拒否していたが、「NHK労組“エビジョンイル”辞めろ!!」という不詳事続きのNHKに対して「海老沢会長が辞めるまではNHK受信料の支払いは拒否する」という口実でオジサンは続けていた。
 
受信料は口座引き落とし契約にしていなかったので、集金人が来るたびに玄関に貼ってある「受信料拒否の家」というステッカーを見せてお引き取り願っていた。
 
集金人はNHKから委託された地元の人が行っており、彼らも支払いを強く要求することもなかったが、ある時にはNHKの地域の局長クラスの人が自宅まで来て説得されたが、その時にも「海老沢会長が辞めるまではNHK受信料の支払いは拒否する」と告げていた。

その会長が辞めた後も暫くは支払い拒否を続け、同居していたNHK受信契約者の父親が亡くなり、その後は母名義の口座からの引き落としに変更したという経緯がある。  
 
そのNHKも2014年に、経営委員が安倍晋三寄りの連中が4人も送り込まれ「NHK経営委員の実態」では異例の人物が会長になり、「籾井勝人会長発言を生んでしまったという、なんとも間抜けな官邸人事だった」とつぶやいていた。
 
イギリスの歴史家・思想家・政治家であったジョン・エメリク・エドワード・ダルバーグ=アクトンの有名な格言である「権力は腐敗する、絶対的権力は徹底的に腐敗する」を借りるまでもなく、組織というものは「頭」が腐ればそのほかの組織も徹底的に腐敗するという宿命をNHKは辿り始めている。      
 
今年になってから「NHKアナウンサーが危険ドラッグ所持容疑で逮捕」とか「NHK記者がタクシー券100万円超を私的利用」といった普通の企業なら即、懲戒解雇になる事件が相次いだ。
 
そして、さらに「不祥事続出で官邸も見放し…NHK籾井会長“クビ”秒読み」となっているらしいのだが、その内実が明らかになってきている。 
  
<底なし沼の不祥事発覚 裏にNHKの凄まじい籾井会長降ろし>
 2016年1月17日 日刊ゲンダイ
 NHKの不祥事がまた出た。今度はタクシー券の私的流用で、さいたま放送局の男性記者ら複数が運転手と口裏を合わせるなどして、タクシーチケットに偽りの記載をしていたことが発覚した。私的な利用額は男性記者だけで100万円を超え、この男性記者は以前にも私的流用で処分を受けていたことも分かった。NHKは「事実関係を精査したうえで厳正に対処します」とアタフタだが、興味深いのはこのタクシー流用もNHKの内部調査で分かったことだ。
 NHKでは子会社、NHKアイテックの千葉事業所の40代男性社員2人が実体のない会社に放送関連施設の工事や業務を発注するなどして、計約2億円を不正に受領した疑いがあることが昨年暮れに発覚。大騒動になったが、今年に入って同社九州支社の50代の男性副部長も下請け会社に業務の架空発注などを行い、計約500万円を着服していた疑惑も露呈した。
 NHKアイテックには昨年10月から国税の税務調査が入っていて、そうしたら、NHKサイドが次々に不正疑惑を発表せざるを得ないような展開になったのである。NHK内部が今や、グチャグチャになっているのは間違いない。NHKのOBの立花孝志氏に聞いてみた。
「毎年、この時期になるとNHKの不祥事が出てくるのは、NHKの予算案審議絡みです。国税が入ったこともありますが、籾井会長に不満を持つグループが予算案審議の時期にさまざまな情報を流して、揺さぶる。去年も籾井会長の私的なハイヤー問題が露呈したじゃないですか。それだけ、籾井会長の周辺が騒がしくなっている証拠です。とくにNHKアイテックはNHKが発注した受信技術関連の仕事を独占している。そこにNHKのOBが天下っている。しかも、NHK本体には会計検査院の調査が入りますが、子会社には入らない。疑惑は底なしで、アイテック絡みの不祥事は広がる可能性があると思います」
 籾井会長降ろしで、不祥事が噴出しているのだとすれば、今後も面白い展開になるだろう。NHKの理事ではかつて、籾井派とみられていた理事が反旗を翻しているという情報が乱れ飛んでいる。結局、外様の籾井氏が邪魔なわけで、早くプロパーの会長にしたい。そうした理事の意向があって、そこに官邸が絡んでくるという話もある。ちなみに井上樹彦理事は菅官房長官と昵懇で、板野裕爾専務理事は杉田官房副長官とパイプがある。籾井会長は外堀を埋められつつある。
 
最近流行となっている「ゲスの極み」ではなく「下衆の勘ぐり」的な憶測記事ではなく、NHK経営委員会の委員長代行としてNHKの経営に関わってきた上村達男・早稲田大学法学部教授はNHKだけの問題ではなく現在の日本の病理であるという。
 
<不祥事続きのNHKの根底に横たわる日本の病理>
 ビデオニュース・ドットコム 2016年01月16日 19:53

 
 NHKがおかしい。
 
 1月10日には現役のアナウンサーが、危険ドラッグ所持で逮捕され、新年早々、籾井勝人会長が衆院予算委員会で陳謝する事態となった。既に今年に入ってから子会社「NHKアイテック」で架空発注による500万円の着服が明らかになっているが、昨年同社ではカラ出張や架空発注などで2億円を超える着服が発覚したばかりだった。そう書いている最中にも、今度はNHKさいたま放送局の記者による100万円を超えるタクシーチケットの私的流用が報道されている。昨年、クローズアップ現代のヤラセ問題で報道機関としても大きく信用を傷つけた矢先のことだった。
 インターネットの登場で既存のメディアが軒並み苦戦を強いられる中、潤沢な受信料収入で独り勝ち状態にあるわれわれの公共放送局に、今、一体何が起きているのか。
 コーポレートガバナンスの専門家で、昨年2月までNHK経営委員会の委員長代行としてNHKの経営に関わってきた早稲田大学法学部教授の上村達男氏は、NHKはトップにある会長が問題発言や不祥事を起こしても責任を取らないために、組織としてガバナンスの危機に陥っていると指摘する。そうした中で社員の綱紀粛正が緩むのは、避けられない状態だ。
 籾井会長については2014年1月の就任会見の場で、「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」「(従軍慰安婦は)どこの国にもあった」などと公言して大きな政治問題となったが、その発言は今でも撤回されていない。さらに会長就任初日に理事全員に辞表を提出させることで自身への絶対的な忠誠を誓わせたり、私用のゴルフに社用のハイヤーを使ったことが国会でやり玉に挙げられるなど、日本を代表する公共放送局のトップとしては目を覆いたくなるような発言や行動が繰り返し指摘されてきた。しかし、現在のNHKの人事のシステムの下では、会長が会長の座に居座ることが可能になっているのだという。そのような組織でガバナンスが崩壊するのは当然のことだった。
 「ガバナンス」という言葉は、社内における不正行為の防止や収益力の強化など、企業経営のあり方の一環として理解されることが多い。社員の危険ドラッグ逮捕を受けて国会に呼ばれた籾井会長も「ガバナンスの強化」の必要性を訴えていた。
 しかし、上村氏によると、そもそもガバナンスとは組織の正当性を意味する言葉で、突き詰めていけば社内に向けてトップが権力を行使する際の正統性の有無を意味している。要するに「トップをどう統治するか」が本旨であり、「組織をどう統治するか」ではないのだ。明らかにそれをはき違えている人物が、NHKのトップの座に居座っていることが、不祥事が起きやすい体質を生んでいると上村氏は指摘する。
 しかし、なぜこのような事態に至ったのかを検証していくと、現在NHKが置かれた立場の問題点や矛盾点が見えてくる。やや皮肉な言い方になるが、籾井会長の存在が現在のNHKが置かれたシステムの欠陥を露にしてくれたということもできそうだ。
 そもそも籾井会長は政治主導で会長に就いたといっても過言ではない。政治と一定の距離を置き、不偏不党を貫くことに腐心した松本正之前会長(元JR東海社長)の任期の末期に、政府は経営委員会の委員に政権に近い人物を4人送り込んできた。経営委員は政府が任命し国会の同意を必要とする、いわゆる「同意人事」の一つだった。「同意人事」の意味は、政治的中立性が求められるポストなので党派性を排除し、国会の全会一致の同意を必要とするというのが長年の不文律だった。
 ところが安倍政権が送り込んできた経営委員は、政権に近い人物であると同時に、「同意人事」でありながら、野党が反対する中で、与党主導の国会の過半数の賛成で送り込まれてきていた。当然、政権与党の意向を反映することになる。
 そうした状況の中で、前会長が続投を辞退し、そして推薦されてきたのが籾井会長だった。しかも、NHK会長の選任手続きは、それなりに社会で名声を得た著名な人物を選ぶことになるという理由から、複数の候補者を面接してその中から一人を選ぶという方法は採られていない。社会的な地位や名声のある人物を落選扱いするのが、失礼にあたるという判断のようだ。そのためNHKの会長はまず書類ベースで一人に絞った上で、一度だけ面接をして決める仕組みになっているとのだと、上村氏は言う。
 経営委員たちの目には、三井物産の副会長や外資系IT企業の社長を歴任してきた籾井氏は、ペーパー上の履歴を見る限り、申し分のない候補に見えたのだという。そして、いざ面接をする段階で、当日の朝に読売新聞が一面トップで籾井氏がNHKの新会長に決まったことを報じるなど、すでに籾井会長は既定路線になっていた。面接後の、経営委員の中には籾井氏の会長としての適性に疑問を持つ人はいたそうだが、他に候補もいない中、もはやその流れに抗うことができる状況ではなかったという。
 特殊法人であるNHKは、予算と人事が国会の承認案件であることから、政治家にはめっぽう弱いとされるが、その一方で、株式会社のような監査権や株主代表訴訟など組織を監視するような機能が備わっていないため、企業としては会長が絶対的な権力を持つという歪な特徴を持つ。つまり、政権与党の意を受けて送り込まれ、政治を恐れる必要がなくなった会長は、もはや専制君主のような絶対的な存在になってしまうということだ。
 また、会長に権力が集中する一方で、内部統制は甘い制度になっている。また、これだけ影響力のある企業には、通常、監督官庁にも一定の監督権限が与えられているが、NHKは言論機関であるという理由から他の産業のような官庁と比べてその権限は限定的だ。そのためいざトップが暴走を始めたり内部統制が崩れると、それを修正する機能が働きにくいという構造上の欠陥がある。
 そのような欠陥を内包しながらも、これまでは国会が全会一致の原則を守り、社員一人ひとりの自律的な公共意識もある程度機能していたため、NHKは何とか公共放送としての一定の信頼と評価を得ることができていた。しかし、安倍政権の下で、数々の不文律が破られた上、その結果として深刻な資質上の問題を抱える会長が相次ぐ不祥事にもかかわらず会長の座に居座り、権勢を振るい続けるという異常事態となり、ついに内部統制が崩壊する事態に至ってしまった
 この問題を解決するのは容易ではない。これはNHK問題に限ったことではないが、日本の現在の政治や社会のシステムの多くが、個々人の公共意識によって支えられてきた不文律が破られないことを前提にして成り立っている。しかし、今、日本では様々理由から、その不文律が次々と突破されている。直近の例では、内閣法制局が中立的な立場から憲法や過去の法律との整合性を厳しくチェックしているから、明らかに前例と矛盾するような法案は出てこないという不文律も、内閣法制局長官に政権の意思に沿った憲法解釈をする人物を就けるという禁じ手によって、突破されてしまった。かつて「それをやったらお仕舞よ」と考えられてきた不文律破りが、日常茶飯事となっているのだ。
 個々の公共意識や倫理意識を取り戻すための不断の努力は必要だ。しかし、それが短期的な処方箋にはなり得ない以上、社会がこのまま壊れていくのを指をくわえて静観しているわけにもいかない。NHKについても、悪意をもって運用をされても公共放送の価値が大きく棄損されないような厳格な制度を確立するしかない。
 NHK問題を通じて見えてくる公共放送のあり方や、そこから見えてくる日本の現状について、ゲストの上村達男氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
上村達男うえむら・たつお
早稲田大学法学部教授
 
「NHKはトップにある会長が問題発言や不祥事を起こしても責任を取らないために、組織としてガバナンスの危機に陥っていると指摘する。そうした中で社員の綱紀粛正が緩むのは、避けられない状態だ。」
 
分かりやすい例えで言えば、子どもが悪さをしたときに、親がキチンと叱るという本来のしつけにおいて、親が同じ悪さをしていたら、当然、子どもは反発しますます悪さをし続けてしまうというのが今のNHKであろう。 
 
しかし、このNHKトップを選んだのは日本のトップである安倍晋三であり、そのトップが自ら「それをやったらお仕舞よ」と考えられてきた不文律破りが、日常茶飯事としてしまったことが最大の問題なのである。 
 
籾井勝人会長はすでに官邸に見放されているらしいのだが、その官邸内の腐った最高責任者が日本という組織に居座っている限りは、日本の病理の自然回復は望むべくもなく、一刻も早く全体に腐敗が進まないうちに、その頭を切り捨てるべきをであろう、とオジサンは思う。

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2016年01月16日

Artyom Chebokhaの世界6

今日は出かけていますので、つぶやきはお休みします。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと呼ぶにふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品です。 
  
【Artyom Chebokhaの世界6】
 
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2016年01月15日

Artyom Chebokhaの世界5

明日まで出かけていますので、つぶやきはお休みします。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと呼ぶにふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品をお届けします。 
  
Artyom Chebokhaの世界5】


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2016年01月14日

Artyom Chebokhaの世界4

土曜日まで出かけていますので、つぶやきはお休みします。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと呼ぶにふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品をお届けします。 
  
【Artyom Chebokhaの世界4】

 
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2016年01月13日

Artyom Chebokhaの世界3

土曜日まで遠地に出かけています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、毎日すばらしい作品をお届けしています。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと呼ぶにふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品です。 
  
【Artyom Chebokhaの世界3】

 
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2016年01月12日

Artyom Chebokhaの世界2

土曜日まで遠地に出かけています。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、毎日すばらしい作品をお届けします。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと呼ぶにふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品です。 
  
【Artyom Chebokhaの世界2】
 
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2016年01月11日

Artyom Chebokhaの世界1

今日から土曜日まで遠地に出かけます。
 
その間はつぶやきをお休みしますが、毎日すばらしい作品をお届けします。
 
シベリアの画家というよりはディジタルアーティストと言った方がふさわしい、アートョム・チェボッカ (Artyom Chebokha, a.k.a. RHAD)の、人の心の奥底に潜むある風景を信じられない程の繊細な光で描き出している作品たちです。 
  
【Artyom Chebokhaの世界1】

 
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2016年01月10日

慰安婦問題・日韓合意の真意は?

日曜の朝は8時からTBSの「サンデーモーニング」を見て、9時からのNHK討論「各党首に問う」を見ようとして、冒頭で止めてしまった。
 
国会が開会し衆院予算委員会で与野党の「論戦」らしきパフォーマンスが繰り広げられている時に、与野党の党首が勢ぞろいするのかな、と思っていたらまさにその通りであった。
 
その後ツイッターにはこんなメッセージがあふれていた。  

完全な政府広報機関としてのNHKの本領発揮であり、その司会者が安倍晋三首相との会食仲間で「島田寿司」と揶揄されている御仁なのだから討論にならないのは目に見えている。
 
さて、年末の慌ただしい時期に「慰安婦問題の決着に合意した」という報道が新聞やテレビを駆け巡り、国内の右翼連中は安倍晋三抗議のため官邸前に押しかけ、韓国内でも世論調査では賛否が拮抗しているいるものの、批判的な声が半数を超えているにもかかわらず、日本国内ではメディアに報道規制がかかっているように一切の報道がなくなっていた。
 
目につくのは政府の発表記事のみであり、「深掘り」記事が見当たらなかった。
 
あらためて合意内容をおさらいしておく。
 
「慰安婦問題は旧日本軍の関与の下で、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。日本政府は責任を痛感する」という認識の下で、日本側は、
 @安倍晋三首相が元「慰安婦」の女性に心からお詫びと反省の気持ちを表明
 A韓国の財団に10億円を拠出して元「慰安婦」支援を行う。
韓国側は、
 @問題が最終的かつ不可逆的に解決することを確認
 A在韓日本大使館前の少女像の撤去に努力する
というものであった。
 
しかし合意の内容は目新しいものはなく、変わり映えしないものである。
 
そもそも「慰安婦」に関する「軍の関与」と「日本政府の責任」との認識は、1993年に発表された「慰安婦」関係調査に関する河野洋平内閣官房長官談話となんら変わるところはない。
 
この河野談話は当時の右派メディアが「韓国誘導で結果が導き出された」と騒ぎ出し、安倍政権が見直しを企図したものであった。
 
その談話見直しを安倍政権が一転して従来通りに認めたに過ぎない。
 
支援事業も、1995年「慰安婦」被害者への補償事業を目的に設立された女性のためのアジア平和国民基金と同じ手法である。
 
民間団体が日本政府の出資金と国内外からの募金を基に「償い金」を出す同基金は、被害者側から「国の責任を曖昧にする」と強烈な批判を受けていた。
 
この基金も2007年に事業完了として解散したのだが、「償い金」の受け取りを拒否した被害者は多かった。
 
今回の支援事業も、受け皿が日本から韓国へ変わっただけにすぎない。
 
これにより、日本による国家賠償のように見えても国家賠償ではないので、相変わらず曖昧な折衷案である。 
 
「外交的談合」と言われているが、その談合は日韓両政府だけで進められたわけではないことが、朝鮮日報ONLINE記事が伝えていた。
 
<慰安婦合意:米NSC「オバマ大統領が日本に圧力加えた」>
 2016/01/07 08:11 朝鮮日報
 バラク・オバマ米国大統領が韓日間の従軍慰安婦の交渉過程で、日本政府に対し積極的な措置を用意するようかなりの圧力を加えていたことが分かった。これは、米国家安全保障会議(NSC)のベン・ローズ安保副補佐官が2日、ハワイでのメディア会見で、オバマ大統領の水面下での役割を詳細に説明したとワシントンの外交消息筋が伝えたものだ。オバマ大統領は当時、ハワイで年末年始の休暇を過ごしており、ローズ副補佐官は大統領に同行していた。
 ローズ副補佐官は「オバマ大統領はこれまで一貫して元慰安婦と韓国国民の正当な不満を解決する措置を取るよう、日本を督励してきた。特に、日本が『歴史の遺産』という点をよく胸に刻み、積極的な解決方法を出すよう促した」と述べた。昨年4月の訪韓時に従軍慰安婦問題について「恐ろしくて実にひどい人権侵害だ」と批判したオバマ大統領が、今回の慰安婦交渉の過程でも日本政府に圧力をかけたということだ。
 ローズ副補佐官は「オバマ大統領は韓国に対しても、慰安婦問題を解決して日本と良好な関係を持つことが韓国の利益に合致するということをはっきり述べた」とし、同大統領が韓国の説得も行っていたことを明らかにした。
ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
朝鮮日報/朝鮮日かつ報日本語版
 
単に米国が日韓両国の決着を取り持ったわけではなく、かなり強烈に、それも日本政府に圧力をかけたため、安倍晋三首相は我が身の保身のために極右連中の反発にもかかわらず、そして大きな支持団体の「日本会議」の連中を黙らせても、今までの頑なな態度を一変したということである。
 
日韓関係の改善を求めていた韓国の財界も後押ししたため朴大統領も妥結の道を選んだのであろう。
 
しかし日本政府の10億円の拠出は少女像の撤去が前提となっており、韓国内では朴大統領に対する批判が高まっている。
 
そうした反発を押しのけて、韓国政府は今後「少女像」を撤去し、新財団を設立できるのだろうか。
 
民間が設置した「少女像」の撤去に政府が口を出すべきではないとする声は韓国内には大きいという。
 
同じ朝鮮日報にはこんなコラムが載っていた。 
 
<【コラム】日本が「少女像」に神経質になる本当の理由とは>
 2016/01/09 08:39 朝鮮日報
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 手を伸ばして触ると、少女の足は冷たかった。「冷たいでしょ? この冬に靴もなくてどんなに寒いことか」。4日午後、ソウル市鍾路区にある駐韓日本大使館の向かい側。従軍慰安婦を象徴する「平和の少女像」=写真=の隣で「1人デモ」をしていた国会議員が声をかけた。彼女が掲げたプラカードには「従軍慰安婦合意は根本的に無効、少女像を守ります」と書かれていた。
 日中の気温が氷点下でないとは言え、真冬に青銅で作られた像が冷たいのは当然のことだ。しかし、高さ1メートル30センチのこの少女像は、すでに単なる青銅の彫刻以上のものになっている気がした。人々は仏像を拝むように少女像に接していた。
 少女像の隣にあるいすの下には花が供え物のように置かれていた。この誰も座っていないいすは、この世を去った元慰安婦のおばあさんたちを思い出させるためのものだ。日本政府に対する怒りを表現するため、ギュッと握った両手の間に誰かが紫色の花と手袋を置いていた。
 切りっぱなしの少女の髪は、故郷から強制的に引き離されたことを意味する。その髪に被せられた毛糸の帽子の房が左肩に止まっている鳥に触れていた。鳥はこの世を去った元慰安婦のおばあさんたちとこの世を結ぶ仲介者だ。はだしの少女のかかとは地面に届いていない。元慰安婦のおばあさんたちは故郷に戻ってきても居場所がなくてさまよっているからだ。「最後まで守りますから!」「元気を出してください!」などと書かれた紙が足元に貼られていた。少女像はもはや作品ではなかった。元慰安婦のおばあさん自身と考えられていた。
クァク・アラム記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
 
日本政府内では「あまり韓国内の批判が大きくなり過ぎると韓国政府は新財団の設立すらできないかもしれない」という見方があり、「そうなれば日本も10億円を拠出することはできません、といえる」と官邸周辺からは聞こえてくるらしい。
 
かりに韓国が財団設立までこぎつけても、日本が失うのは10億円だけだ」と安倍政権が考えているとすれば、許しがたい偽善的な合意であり、将来に禍根を残すことは否めないであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:44| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月09日

カード技術とマジックの醍醐味

新年会を2度ほどこなし、七草粥も終わり正月はいつの間にか過ぎた。
 
今年届いた年賀状を整理していて学生時代の同期の1枚の年賀状の裏面の写真が気になった。
 
その差出人は学生時代はなぜがいつも我々同期の連中の一歩先を歩いているような男だった。
 
夏休みになると自分で買ったというホンダN360を乗り回し、休み中にその車を使った電話帳の交換のバイトでかなり稼ぎ、いつも羽振りが良かった。
    
神奈川県の平塚から通学しているとかで、コンパの後も最終の東海道線の時刻を意識して、いつも先に帰ってしまう。
 
毎週土曜日の昼下がりから近くの雀荘でやっていた初心者同士の麻雀もなぜか彼は負けることが無かった。
 
大学4年生の最後、卒業旅行と称して昔からの幼馴染の女性と一緒にヨーロッパに行くような男だった。
 
いま時の学生ならば海外旅行は珍しいことではないが、42年前はとても考えられないことだった。
 
そして卒業と同時にその海外旅行に同伴した女性と早々と結婚してしまった。 
 
同期の仲間には地方から上京し独り暮らしをしている連中が3人いたが、彼らからすればN360野郎は憧れの的でもあった。
 
しかし東京生まれのオジサンからすれば、ライバル意識も手伝って、少々胡散臭さからも目障りな存在だった。
 
その彼は卒業後は順調に大手ソフトメーカーに就職し、毎年の年賀状には出世するごとにその旨の「お知らせ」を書いてくるという、オジサンからすればイヤミな人間だった。
 
最後はどの程度偉くなったかは不明だが定年後は継続雇用しながら、優雅な生活は続き、最近は海外で撮った自分の写真をご親切に年賀状に貼りつけていた。
 
ところが、よく写真を見ると年々彼の額が広くなり、明らかに頭部前線の後退が著しかった。
 
オジサンの髪の残量が彼より多くなり、なんとなく数十年ぶりに彼に勝った気分になっている。
 
そんな大学時代の良き想い出もある。
 
入学時には、オジサンはサッカー部と奇術部に入部した。 
 
高校からの延長のサッカーだけではなんとなく物足りなく、中学校時代から興味を持っていたマジックを本格的に習いたいと思っていた。
 
その奇術部の先輩からは多くのカードマジックを教わった。
 
カードマジックはいくらタネを知っていても、他人の前で演じるにはかなりの練習が必要である。
  
サッカー部の練習と練習後の仲間との付き合いの時間が長くなり、次第に奇術部の部室からは足が遠のいていた。
 
カードマジックの種類はバリエーションが豊富で星の数ほどもあるといわれているが、奇術部在籍中に習ったマジックは精々10種類くらいで、その後社会人になって役立ったこともあったが、いまではすっかり忘れてしまった。
 
ましてやカードに触れる機会が徐々になくなり、毎日の練習が必須のカードマジックも次第に他人の技を楽しむようになった。
 
最近の若者のカードさばきを知ったのはこれらの動画を見てからだった。 
 
とても普通のカードを操っているとは思えないテクニックであり、オジサンが奇術部にいた頃には夢にも及ばなかった程のすばらしいテクニックである。

演じ方も最後にはゆっくりと示してくれるので、カードを持っている方はどうぞチャレンジしてください。 
 

 

 

  

 
最後に、プロマジシャン4人がポーカーをやる場面で、究極のカードマジックのテクニックを楽しんでいただくことにする。
  

 
くれぐれも、マジシャンとはカードの賭け事だけはやらない方がいいだろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月08日

今年は「日本」の終わりの始まりになるのか

「第2次以降の安倍政権の特徴は、第1次に比較して格段にメディアへの対応がうまくなっているという点です。」と逢坂巌・立教大学兼任講師はある週刊誌のインタビューで指摘していた。
 
首相官邸におけるメディア対策が、チームとしてうまく機能してきており、テレビの報道・情報番組はすべて録画され、どういう報道があったのか、コメンテーターが何を話したかなどと共に官邸に上げられ、分析・対応されているという。
 
そのような日常的なメディアへの分析・対応の成果が、昨年の11月と12月に、比較的まともな番組と思われていた2つの報道番組のコメンテーターの降板に現れていた。
 
ひとつは「『NEWS23』でキャスター岸井成格の降板が決定の情報!「安保法制批判は放送法違反」の意見広告にTBSが屈服?」であり、もう一つは「【古舘氏降板説明詳報】(1)報道ステーション『不自由な12年間だった』」であった。
 
新聞社系列の民放テレビ局は、基本的に各新聞社の旗幟と歩調を合わせており、讀賣・産経グループの「日テレ・フジ」と、朝日・毎日の「テレ朝・TBS」と明確に分かれているのは周知の事実である。
 
そのため、各報道番組にはそれぞれの新聞社の論説委員とか編集委員経験者がコメンテーターとして使われている。
   
前述の「NEWS23」も「報道ステーション」も程度の差こそあれ、今まではジャーナリストとして当然の政権監視という立場をとっていたと思う。 
 
そして「政府に批判的なコメンテーターが次々と首を切られはじめた」と一部のメディアが報道し始めていた。
 
これらの動きに対しては、天木直人が自分のサイトで「古舘、岸井らのテレビ降板を報道規制強化だと騒ぐ愚」と安易な安倍批判であると言っていた。 
 
・・・前略・・・
 古舘の辞任は、12年間もキャスターを続けた古舘が古賀茂明によってその似非反権力ぶりをばらされた時点で、本人が腹を固めたと私は思っている。
 そもそもテレビ業界から法外の高給を受け取る古舘が、弱者の立場に立って正義を振りかざす事自体が茶番なのだ。
 そんな古舘が安倍政権批判を繰り返したから首を切られたと同情するほうがおめでたい。
 確かに岸井は最近は安倍政権批判を繰り返している。
 しかし毎日新聞記者としてのかつての岸井の言動を知っている者なら、いつから岸井は反権力になったのかと、いぶかしく思わなくてはいけないはずだ。
・・・中略・・・
もはやテレビは巨大な権力維持装置になっている。
 そのようなテレビに常連となって登場すること自体が権力側の仲間なのだ。
 耳障りのいい反権力発言をしてガス抜きの役割を担わされているのだ。
 
決して間違いではない内容であり、これはこれで一つの見解であろう。
 
しかし、「安倍様のNHK」で籾井会長も続投を希望していたというキャスターが、またもや「NHK『クロ現』の国谷裕子さん降板へ 出演は3月まで」ということになれば、露骨な安倍政権の報道介入と断じてもいいだろう。
  
昨日の「安倍晋三と金正恩と水爆実験」でも「安倍晋三首相は、千載一遇とばかりに、『わが国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できない。強く非難する。国連安保理決議に明白に違反し、国際的な核不拡散の取り組みに対する重大な挑戦だ』などと厳しい表情とは裏腹に、内心は喜んでいるようにも見うけられた」とつぶやいた。
 
まさにその可能性がますます強くなってきているようである。
 
<北朝鮮より怖いのは安倍政権の暴走だ! 危機を煽って改憲に利用、米国の命令で自衛隊を朝鮮半島に送る事態も>
 2016.01.07 リテラ
 正月気分も抜けない1月6日、北朝鮮が突然、「水爆実験に成功した」との発表を行った。同国にとって4度目の核実験だ。水爆というのはマユツバのようだが、テレビを中心とする日本のメディアは相変わらず北朝鮮の主張を検証もなくタレ流し、危機を煽りに煽っている。それによると、北朝鮮はすでに核兵器の小型化には成功していて、通常の弾道ミサイルどころか潜水艦からも発射可能な技術(SLBM)さえ手に入れているという。
 こうした情報の信憑性もかなり怪しいが、それでも、今回の北朝鮮の行為が核不拡散に取り組む国際社会に対する挑戦であり、許容できない暴挙であることに違いはない。
 しかし、われわれ日本人にとって本当に恐いのは、北朝鮮の“暴走”よりも安倍政権の“暴走”だろう。
 実際、事態発生以降、安倍晋三首相のテンションは上がりっぱなしだ。「断固たる対応を検討する」という談話を発表した上で、国家安全保障会議では、北朝鮮への制裁として「あらゆる手段を考えるように」と関係閣僚に指示した。
 また、実際はアメリカ主導で行われたにもかかわらず、まるで自分がリードして国連安全保障理事会の緊急会合を要請したかのようなパフォーマンス発言も行った。
 おそらく、安倍首相は今後もこの北朝鮮の核実験を最大限に利用していくだろう。4日から始まった国会では、再び新安保法制の齟齬や不備を追及される可能性があったが、あらゆる質問に対し「今、北朝鮮がやったことを見てください。まさに日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増しているではありませんか」と、返すのは目に見えている。それどころか、例えばPKOでの武器使用範囲の拡大など、積み残しになっていた法改正などを、北朝鮮危機を理由に一気に進める可能性が出てきた。
 さらには、夏の参院選でも、この問題を最大限利用して危機を煽るはずだ。衆参同日選挙持ち込み、その後、一気に憲法を改正する。そんなシナリオさえ、現実味を帯びてきた。
 だが、こういった安直な危機の煽動に騙されてはならない。そもそも、忘れてはならないのは、今回の事態で北朝鮮が標的にしているのはアメリカであり、直接的に日本が北朝鮮の標的になっているわけではない、ということだ。それは、朝鮮中央テレビが流した「特別重大報道」の中身を見れば明らかだ。
 ▽水素爆弾は米国を始めとする敵対勢力からの核の脅威に対する自衛措置だ
 ▽米国の北朝鮮に対する執拗な敵視は前例がない。敵視政策が根絶されない限り、核開発の中断や放棄は絶対ありえない
 ▽(米国が)北朝鮮の自主権を侵害しない限り、先に核兵器を使用しない

 要するに、これまでもそうだったが、北朝鮮の核実験はアメリカを振り向かせるためのパフォーマンスなのである。
 そして、アメリカは今回の北朝鮮の挑発に対し、これまでにない強硬姿勢で臨む可能性がある。
 本当に核兵器の小型化やSLBMの技術開発に成功しているとしたら、狙われるのはアメリカだからだ。北朝鮮はすでに米東海岸に届く射程1万5000q以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を持っているといわれ、さらにSLBMがあれば米本土攻撃は俄然、現実味を帯びてくる。これに対抗するため、アメリカが先手を打って武力行使に出る可能性もある。
 もし日本に危機が訪れるとすれば、このアメリカの強硬姿勢に巻き込まれていくかたちで進行していくはずだ。
 というのも、アメリカはこの北朝鮮危機で明らかに、日本と韓国を前面に立たせようと目論んでいるからだ。
 昨年、暮れも押し迫った12月28日に日本と韓国が従軍慰安婦問題でバタバタと和解した背後に、アメリカからの強い圧力があったのは周知の事実だが、これは、アメリカの今後の対北朝鮮、対中国戦略をにらんだものだった。日韓に手を組ませて前面で北朝鮮、中国と対峙させ、東アジアでの自分たちの軍事的負担を軽減させる、それがアメリカの戦略だ。
 もしかすると、アメリカは今回の北朝鮮の核実験の動きを察知し、この日韓合意を急がせていた可能性もある。
 さらにさかのぼれば、新安保法制もアメリカの要請に応えるためのものだった。第2次安倍政権の発足以降、安倍はアメリカ政府の意向に沿うかたちで特定秘密保護法をつくり、国家安全保障会議(日本版NSC)を設置し、最後の仕上げに新安保法制を成立させた。一連の安保法制に関する国会論議で、安倍が繰り返し「同盟国のアメリカにミサイルが発射されているのに黙って見ているだけでいいのか」と言っていたことを思い出してほしい。まさに「見ているだけではない」「日本が積極的に参戦」する事態が起きようとしているのだ。
 しかも、今年はアメリカでは大統領選が控えている。共和党では極右のトランプがダントツのトップを走っているが、トランプはイスラム教徒の入国禁止を叫ぶような差別主義者だ。そんなトランプにとっても北朝鮮の“暴走”は追い風だ。フランスでは、パリ同時テロの影響で移民排斥を訴える極右政党の国民戦線が躍進したように、アメリカではトランプが大統領になる可能性が出てきた。
 もし、トランプが大統領になれば、当然、北朝鮮に対してはオバマ政権時代に比べ、より厳しい姿勢で臨むことになるだろう。日韓に対してもさらに強い軍事負担を強いてくるはずだ。
 なにしろ、昨年8月にラジオ番組に出演した際、直近にあった韓国と北朝鮮との銃撃戦について言及し、「アメリカは軍隊を送って韓国を守る態勢だが、得られるものは何もない。クレイジーだ」「アメリカは韓国を助けるのに、なぜ韓国はアメリカを助けない。韓国は充分に豊かな国だがアメリカが防衛していることに対して補償を支払っていない」などと暴言を吐いている。トランプにすれば、この「韓国」を「日本」と置き換えても同じだろう。
 いずれにせよ、今回の北朝鮮・金正恩の“暴走”は間違いなく日本とアメリカの右派陣営を勢いづかせることになる。とくに安倍政権下の日本では、ここぞとばかりに自衛隊がアメリカに差し出され、改憲の動きに誰も異を唱えることができなくなる。もしかしたら2016年はそんな「終わりの始まり」の年になるかもしれない――。
(野尻民夫)
 
上記事の記者は「アメリカは今回の北朝鮮の核実験の動きを察知し、この日韓合意を急がせていた可能性もある」と推測していたが、まさに「米、2週間前から察知か 北朝鮮核実験」だったらしい。
 
日本も韓国も「釈迦の手のひらの孫悟空」の如く完全に米国の手のひらの上で踊らされているのは「日韓首脳が電話会談 北朝鮮制裁の新決議へ連携」と北朝鮮にとっては痛くもかゆくもないパフォーマンスをみればよくわかる。
 
それにしても今年は改憲というよりは壊憲が始まり、「終わりの始まり」の年になるという予想は、何としてでも外さなければならない。
 
なりたい職業 1位男子6年連続 女子19年連続 それは」では、昨年7〜9月に全国の未就学児と小学生計1100人に対して「大人になったらなりたいもの」を聞いてその回答を集計した結果を第一生命保険は7日発表した。
 
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少なくとも、近い将来「サッカー選手になりたい」と夢見る男の子たちが、間違っても「国防軍の兵隊さん」になりたいという世の中にしてはならない、とオジサンは思う。
posted by 定年オジサン at 12:05| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月07日

安倍晋三と金正恩と水爆実験

やはり悪しき慣習に従った国会代表質問&答弁セレモニーであったようだ。
 
世相を斬る あいば達也」氏のブログに代弁してもらうと、こんな感じである。
 
白々しい答弁に終始する安倍晋三と云う“嘘から生まれた舌きりスズメ”のツラを見るのも健康に悪いので、TVニュース番組は見ないように心がけている、今日この頃だ。 どうも野党連合の足並みは揃う気配すらないのだが、民維の統一会派でお茶濁しで終わるのだろうか。まあ、正直な話、代議員制民主主義と議院内閣制、小選挙区においては、政党のポピュリズムは避けて通れず、尚且つ、隷米主論の日本では、どの政党が政権についても、ガラガラポンのようなドラマは生まれないのだから、現状の政治状況で一喜一憂することすら、愚行なのかもしれない。
 
同ブログでは「“北朝鮮”水爆実験  ネオコンと安倍官邸を後方支援」が言いたいことのようであったが、その情報ネタはすでに昨年12月に「嘘つき安倍晋三が拉致問題をこじらせてしまった」でつぶやいているので繰り返さない。
 
昨日の午後のニュース「北朝鮮:朝鮮中央テレビ通じ『水爆実験に成功』(ロイター通信」で国内メディアや政府内ではかなりの衝撃を受けたかのような事態が発生していた。
 
今回の核実験自体は政府は事前に把握していなかったとみられ、防衛省幹部は「意表を突かれた」と狼狽していたが、安倍晋三首相は、千載一遇とばかりに、「「わが国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できない。強く非難する。国連安保理決議に明白に違反し、国際的な核不拡散の取り組みに対する重大な挑戦だ」などと厳しい表情とは裏腹に、内心は喜んでいるようにも見うけられた。
 
北朝鮮による日本人拉致被害者らの再調査実施に伴って2014年に一部解除した日本独自の制裁を復活する検討に入ったというのだが、制裁を一部解除した具体的な成果もないままに、またもや制裁を行うと強がっても金正恩は全く動じることがないことは過去の事実が物語っている。 
 
天木直人ブログでは「官邸の中を走り回るパフォーマンスを見せた中谷防衛大臣の無能さ加減」と題して、核心を突いたことを言っていた。
 
 突然の北朝鮮の水爆実験発表で世界は騒ぎだ。
 しかし、北朝鮮に振り回されてはいけない。
 北朝鮮の核については、日本は主要国の中では、影響力も情報力も、もっともない国だ。
 北朝鮮の核が日本の安全保障にとって最大の脅威だと騒ぐに至っては愚の骨頂だ。
 北朝鮮がラブコールを送っている米国は、北朝鮮の暴走にいら立ちながら、これは水爆実験ではないと突き放している。
 北朝鮮に最も影響力を持つ中国は手を焼き、北朝鮮と競い合う韓国は核武装でどんどんと先を越される事を許すわけには行かない。
 痛くも痒くもないロシアは、北朝鮮を批判しつつも、日米中韓に自制を促している。
 皆それぞれの思惑がある。
 北朝鮮の核問題は国連安保理常任理事国と韓国に任せておけばいいのだ。
 
新聞メディアは「北朝鮮核実験、なぜ今なのか 周到な準備、兆候つかめず」と分析を巡らせていたが、やはり闇の中の国のことは日本がいくら騒ぎ立てても滑稽に映るだけであろう。
 
当分は、テレビのワイドショーなどに引っ張りだこになるかもしれない、北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長の高英起は冷静に北朝鮮の実態を見抜いていた。
 
北朝鮮が「独裁国家」である限り核開発は続く
 2016年1月6日 18時49分配信
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 金正恩氏

北朝鮮が6日、水素爆弾の実験を行い、成功したと明らかにした。
電撃的な実験と見られているが、昨年12月、金正恩第1書記は、「(北朝鮮が)水素爆弾の巨大な爆音を響かせることのできる強大な核保有国になることができた」と「水爆保有」について述べていた。
この時、筆者は「北朝鮮は、核兵器だろうが弾道ミサイルだろうが開発してしまう。金正恩氏に、『最終兵器』を与える愚を犯してはならない」と警鐘を鳴らしていたのだが、まさに、危惧通りの筋書きになりつつある。
(参考記事:金正恩氏は「最終兵器」を手に入れるのか
北朝鮮は6日の午後0時(平壌時間)、「特別重大報道」を通じて、水素爆弾の実験に成功した政府声明を発表。
声明では、「朝鮮労働党の戦略的決定に基づいて主体105(2016)年1月6日10時主体朝鮮の最初の水素爆弾実験が正常に行われた」と、水素爆弾の実験を行い、成功したことを明らかにした。
(参考記事:水素爆弾実験に関連して北朝鮮政府が発表した声明(全文)
実際に水素爆弾だったのかどうかについては、今後の詳細な分析が待たれるが、なぜ北朝鮮は実験に踏み切ったのだろうか。その狙いについて述べる前に、金正恩氏の核開発に対する姿勢、そして対外戦略について確認しておかなければならない。
今年1月1日、金正恩氏が肉声で発表した「新年の辞」について、大手メディアは、「核に言及しなかった」と報じた。あたかも、核の優先順位が下がったというような楽観的な分析だったが、実際は「核爆弾を爆発させ、人工衛星を打ち上げたことより大きな威力で世界を震撼させ(後略)」と、核爆弾については言及している。
また、「南北関係の改善を強調している」という見方もあったが、「南朝鮮当局者は、外部勢力と結託して同族に反対する謀略騒動に固執しながら、私たちの民族内部の問題、統一問題を外部で持ち歩いて請託する行為を繰り広げています」と韓国政府を非難。とても関係改善の意思を見せているとは読み取れない。
昨年(2015年)の新年の辞では「首脳会談もできないことはない」と言及していただけに、むしろ今年は後退したと見るべきだろう。アメリカに対しても「追随勢力を押し出して反共和国『人権』謀略騒動に狂奔しました」と、人権に言及しながら、非難の矛先を向けている。
(参考記事:新聞記者は金正恩「新年の辞」を読まずに記事を書いている?
新年の辞と水爆実験で明らかになったのは、北朝鮮は核開発を放棄する姿勢など見せていないこと。ましてや南北、米朝関係において、対話姿勢どころか、最初から対決姿勢を鮮明にしているということだ。こうした脈絡のなかで今回の水爆実験を見るべきだ。
ひとつ興味深いのは、新年の辞だけでなく、水爆実験の政府声明でも「人権」について、次のように言及していることだ。
「米国は敵対勢力を糾合してありとあらゆる対朝鮮経済制裁と謀略的な「人権」騒動にこだわり、われわれの強盛国家建設と人民生活の向上を妨げて「制度の崩壊」を実現しようと血を食んで襲いかかっている」
(参考記事:水素爆弾実験に関連して北朝鮮政府が発表した声明)
これは明らかに、昨年末に国連総会で採択された「北朝鮮人権決議案」に対する反発だ。新年の辞と政府声明で、人権問題について触れなければならないほど、北朝鮮にとって、人権問題がネックになっている証ともいえる。なぜなら、核やミサイルと違い、人権問題は取引できないからだ。
「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書(以下、国連報告書)には次のような衝撃的な証言が収められている。
「母とその子は収容所内の懲罰棟に連行され、赤子は犬のエサの器に投げ込まれた」
証言の主は、政治犯収容所で看守として働いた経歴のある脱北者、アン・ミョンチョル氏だ。国連報告書の政治犯収容所に関する部分には、アン氏の証言が数多く収められている
(参考文献:国連報告書「政治犯収容所などでの拷問・強姦・公開処刑」
こうした人権侵害が続く限り、国際社会は決して追及の手を緩めず、北朝鮮はいつまでたっても国連の制裁から逃れられず、経済復興も改革・解放も進まないだろう。追及から逃れるためには、北朝鮮自らが人権侵害の実態を明らかにし、金正恩自身が断罪されなければならないが、それは体制崩壊にもつながりかねない。
そうした意味からすると、もしかすると今回の水爆実験は、既存の世界秩序に対する金正恩氏の決別宣言であり、対決宣言ではなかろうか。
金正恩氏は、新年の辞で「わが国の自主権を尊重し、わが国に友好的に接するすべての国との親善・協力関係を発展させていく」と述べており、今回の政府声明にも「われわれの自主権を侵害しない限り、すでに宣言した通り、先に核兵器を使用することはなく、いかなる場合でも、関連手段と技術を移転することはないだろう」と述べている。
(参考記事:金正恩氏による2016年の「新年の辞」全文
つまり、北朝鮮は「核放棄」という選択肢を放棄、すなわち対話が成立しない米国を中心とする国際社会と共同歩調を取ることを放棄し、核保有を含む自らの自主権を尊重する国家とだけ関係を築いていくとも読み取れる。
北朝鮮が、本気でこうした道に進めば、今までの国際社会のあらゆる圧力の効果は限定的にならざるをえないだろう。そして、核問題だけでなく、北朝鮮に関連するあらゆる懸念問題、例えば日本人拉致問題などの解決は、より遠のきこれまで以上に八方ふさがりになりかねない。
こうした事態を打開するためにも、本気で北朝鮮体制の変革を考えなければならない時期にきているのではなかろうか。
 
高英起編集長は、北朝鮮が「対話が成立しない米国を中心とする国際社会と共同歩調を取ることを放棄し、核保有を含む自らの自主権を尊重する国家」としての道を歩むことになるらしいと、分析している。 
 
偉大であった祖父と父親の負の遺産を背負った若干30代の若者が強力な権力を握り、自己保存のために盲進する様は、どこかの国の首相とも相通ずるかもしれない。 
 
高英起編集長は昨年11月にはこんな記事も発信していた。
 
金正恩氏が「安倍首相」にビビらない理由
 2015年11月2日 21時35分配信
 先週末から今日にかけて、安倍晋三首相と中国の李克強首相がソウルを訪問。韓国の朴槿恵大統領を交え、3カ国と2国間での首脳会談を行った。
歴史問題で関係がこじれていた日韓・日中の首脳が一堂に会したことは良かったのだろうが、肝心の中身の方は、やはり物足りないと言わざるを得ない。
北朝鮮問題に関する部分は、特にそうだ。
3カ国の共同宣言では「朝鮮半島での核兵器開発に関連する国連安保理決議や6カ国協議共同声明が忠実に実施されるべきとの認識を共有。緊張を引き起こすいかなる行動にも反対」するなどとしているが、こんなのは会って話すまでもない、当たり前のことである。
北朝鮮の金正恩氏に対し、ある意味で「死刑宣告」を下したとも言える米韓首脳会談と比べたら、1万分の1ほどの迫力もない。
どうしてそうなってしまうのか。第1の理由は中国にある。
金正恩氏がいま最も恐れているのは、核開発やミサイル開発について国際社会から圧力を受けることではない。「人道に対する罪」を問われ、「処刑台」に送られることだ
膨大な人々を「政治犯収容所」で拷問し、抑圧に抵抗する数百人もの人々を戦車で轢殺させるなどの残酷な所業は、そもそもは彼の祖父と父親の手によるものであり、正恩氏に直接の責任はなかった。しかし今では、彼自身の手も粛清した人々の血で染まっており、その証拠は衛星画像などによっても捉えられている。もはや、どんな言い逃れも通用しないというわけだ。
ところが周知の通り、中国もまた、国内に人権問題を抱えている。そういった国と歩調を合わせている限りは、金正恩体制の弱点に迫ることは難しいのだ。
もっとも、これは中国に限った話ではなく、日本の安倍政権も同様だ。
北朝鮮は、日本の対北戦略の中で人権問題が重く扱われていないことを知っている。なぜなら安倍政権は、日本人妻の帰国を提案してきた北朝鮮に対し、事実上「いらない」との回答をしてしまっているからだ
拉致被害者の帰国を優先させたい政治的な事情があるとしても、「安倍政権の関心事は世論の支持率であり、人権問題ではない」と北朝鮮に見透かされるのは、外交戦略上も得策とは言えないだろう。
日本が国際社会で妥協なき「人権攻勢」をしかける“厄介な国”にならない限り、金正恩氏は安倍政権から、さしたる圧力を感じることはないのである。
  
すでに「安倍政権の関心事は世論の支持率であり、人権問題ではない」と北朝鮮にまで見透かされてしまっていたという。
 
安倍晋三の「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」という言葉には、母方の祖父が残した戦争責任という負の遺産を負わされ本人自身のことなのかもしれない。
 
金正恩も安倍晋三もどちらも三代目のボンボン育ちの世間知らずである。
 
このような人物が権力を握れば、「三代目が組を滅ぼす」ヤクザの世界なら歓迎なのだが、「三代目のボンボンが国を滅ぼす」ことになれば冗談では済まされない。 
 
「こうした事態を打開するためにも、本気で北朝鮮体制の変革を考えなければならない時期にきている」ということは、日本においても本気で今の安倍晋三政権を倒さなければならない時期に来ていることに通ずる、とオジサンは思う。 

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2016年01月06日

大手メディアがスルーする福島第一原発の実態ともんじゅの行く末

今日から通常国会での各党の代表質問が開始される。
 
毎度お馴染みの、というよりは馴れ合いに近い光景が繰り広げられる。
 
野党党首が安倍晋三首相に対して質問する時には事前に準備した紙を読み上げ、それに対して答える首相も、あらかじめ担当官僚が作成した答弁書を読み上げるだけである。
 
即ち、質問する時にはすでに回答が作成されているということである。
 
これは国会の「質問事項の事前通告」という悪しき慣例があるためである。
 
事前に通告されていない質問は「不規則質問」となり国会答弁を混乱させないという、昔から続く与野党馴れ合いの産物である。
 
こんな慣例に従ったセレモニーは日本にとってなんの役にも立たぬものである。
    
事前通告していない首相が答弁できないような質問をしてこそ野党の存在感が出てくるというものである。
 
政府は聞かれた事のすべてに答えなければいけないことになっているのが代表質問である。 
 
国会内での「爆弾テロ」は許されないが、野党が一致団結して質問事項をダブらせないで「爆弾質問」をするくらいの度量を見せてほしいものである。
 
そうなれば4年前に91歳で亡くなった、あの有名な「国会の爆弾男」と異名を持った楢崎弥之助も草葉の陰で喜ぶかも知れない。
 
さて、国会では先のセレモニーから延々と6月まで与野党の論戦が繰り広げられ、連日メディアも報道するのだろうが、大手マスメディアが積極的に正面から取り上げないのが、福島第一原発の決して終息しないどころか収束すらしていない大爆発後の汚染水処理問題である。
 
<福島第一原発 廃液漏れで危険作業増 貯蔵容器で水素ガス発生>
 2016年1月6日 朝刊 東京新聞
20160106osensuisyori.jpg 東京電力福島第一原発事故の発生から間もなく5年。しかし放射能を含む汚染水との闘いが落ち着くどころか、現場に予想もしなかった作業が降り掛かっている。高濃度汚染水処理の際に出る廃液の貯蔵容器で、水素ガスの発生により汚染水があふれることが分かったためだ。作業員たちは日々、点検や危険な水抜き作業に向き合っている。 (小倉貞俊)
 福島第一では、今も原子炉を常に冷やすため大量の高濃度汚染水が発生する。液体で貯蔵するのはリスクが高い。このため特殊な薬剤を混ぜて放射性物質を付着させ、泥状の廃液にし、強固な容器(直径1.5メートル、高さ1.8メートル)に閉じ込める。
 ところが昨年4月、一部の容器の上部や周辺の床にたまった水が見つかり、他の容器をチェックしたところ、計34基で水があふれているのが見つかった。
 東電が原因を調べたところ、高濃度の放射性物質を含んだ汚泥が容器内に沈殿し、水と反応して水素ガスが発生。汚泥が膨張して上澄み水を押し上げ、上部のガス抜き穴からあふれたことが判明した。ガスが発生することは分かっていたが、水があふれる事態は想定外だったという。
 この容器は現在、約1700基まで増えている。遮蔽(しゃへい)用のコンクリート製の箱に収納しているため、漏えいはただちに外部に影響があるわけではない。
 しかし、いずれの容器からも水があふれる恐れがあるため、現場では完全防護の態勢で毎日の点検のほか、容器ごとにガスの発生量を予測し、漏れが起きる可能性が高いものから順次、手作業でホースを使った水抜きを進めている。
 ただ、この水は放射性物質の濃度が高く、作業には危険が伴う。放射性セシウムが1リットル当たり約1万ベクレル、放射性ストロンチウムが約3000万ベクレルと、近づくだけで被ばくする恐れのある濃度だ。
 さらにやっかいなのは、このうちの約1000基が箱内で、3段積みにして収納されている点だ。容器を1つ1つクレーンで動かし、チェックして水を抜き、別の容器を移動させて再び収納する、と気の遠くなるような作業を続けることが必要になっている。
 東電の担当者は「どれをどこに動かすかなどパズル状態。被ばくを最小限に抑えながら、慎重にやっていきたい」と説明している。本来の目標である廃炉に向けたマンパワーを、余計な作業に割かざるを得ない状況だ。
 <福島第一原発の汚染水処理> 事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料を冷やすためには大量の水が必要。冷却後、発生した高濃度汚染水は、放射性セシウムの大半とストロンチウムの一部を除去し、さらに別の装置で塩分などを取り除く。淡水になった分は再び炉の冷却に使い、塩分を含む水は再度除染しタンクに保管する。この処理過程で出た汚泥状の廃液を貯蔵容器にため敷地内に保管している。
 
原発は一たび大事故を起こせば廃炉作業以前の作業が発生し、それには常に「想定外」が付きまとう。

だから事故を起こす前に廃炉にすべきだという主張がますます現実的味を帯びてくる。

福島第一原発事故関連と共に、政府にとってもお荷物になっている「もんじゅ」の帰趨である。
 
20160106monjurekisi.jpg
【産経WESTより】
 
 
原子力規制委員会から運営主体の変更を勧告された日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の引き取り手が宙に浮き始めている。
 
昨年の11月13日の規制委の定例会合で、日本原子力研究開発機構による高速増殖炉もんじゅの運営は不適当として、新たな運営主体を見つけるよう馳浩文部科学相に求める勧告を決定した。 
 
それから4日後、もんじゅの青砥紀身所長は勧告後初めてのメディアの取材に対して「はしごを外されたという感じで、唐突感がぬぐえなかった」と不満を漏らしていた。
 
さらには、関電の社長までもが「もんじゅ」の引き受けは困難と言い始めていた。
 
<「もんじゅ引き受け「難しい」電事連会長の関電社長が見解 「国の領域」電力会社運営に違和感示す」>
 2015.11.20 産経WEST
 気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は20日の記者会見で、原子力規制委員会から運営主体の変更を勧告された日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について「電力会社には技術的な知見がなく、引き受けることは難しい」との認識を示した。
 もんじゅの位置付けは「研究開発段階で国の領域」とも述べ、電力会社の運営に違和感を示した。
 一方、八木会長は、発展途上国への石炭火力発電の輸出に関し、経済協力開発機構(OECD)の作業部会が先進国による最も効率の良い技術の支援を認めたことを評価した。「日本の主張が一定の範囲で認められた」と述べた。
 作業部会は地球温暖化対策の観点から、効率が劣る技術を使った発電所への融資は最貧国に限るなどの条件を付けた。
 
そして遂に、同年12月25日、半径250キロ圏内に住む福井県など12府県の住民106人が、もんじゅの原子炉設置許可の取り消しを原子力規制委員会に義務付けることを求める行政訴訟を東京地裁に起こしている。
 
今年に入ってからは、日本原電からも嫌われてしまった。
  
<日本原電社長、もんじゅ引き受け否定的「ノウハウがない」>
 2016.1.5 21:33 産経WEST
 日本原子力発電の村松衛社長は5日、福井県庁で記者会見し、原子力規制委員会から運営主体変更を勧告された日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(同県敦賀市)について、中核技術であるナトリウム冷却システムのノウハウを持っていないとし、新たな担い手となることに否定的な見解を示した。
 日本原電は、原型炉であるもんじゅの次の段階となる実証炉を受け持つ予定だった。機構と人的交流もあり、新たな運営主体の候補の一つとして取り沙汰されている。
 もんじゅは扱いが難しいナトリウムを冷却材に使用しており、村松社長は「全電力(会社)がノウハウを持っておらず、われわれも経験がない」と指摘。その上で「プラントの安全維持には協力してきたが、できるところとできないところがある」と強調した。
 村松社長は年頭あいさつのため県庁を訪れた。
 電気事業連合会会長である関西電力の八木誠社長も5日、敦賀市を訪れた際、記者団の質問に、日本原電を含めた民間による運営は難しいとの見解を示した。
 もんじゅでは、点検漏れや機器の重要度分類の間違いなどトラブルが相次ぎ、規制委が昨年11月、機構に代わる組織を見つけるよう馳浩文部科学相に勧告した。
 
日本原子力研究開発機構によると、建設費や運転維持費は合計で1980〜2014年度の間、約9847億円かかっており、一部は民間拠出分だが、大半は政府が支出している。
 
その「金食い虫」のもんじゅの実質運転実績は250日のみで、停止状態でも、冷却材として使用されている約1700トンのナトリウムが固まらないように温める必要があり、膨大な電気代を含めて1日に約5500万円、年間で約200億円もの維持経費が必要となる。
 
ほかにもこれまで「建設準備費38億円」、「人件費533億円」、「固定資産税412億円」、「安全対策工事費29億円」などがかかっている。
 
さらに、もんじゅの使用済み燃料を再処理する技術を研究する関連施設にも835億円が投入され、総計は1兆1705億円にものぼる。 
 
1日でも早くもんじゅに引導を渡す決断すれば貴重な税金の垂れ流しは防ぐことができて、軽減税率の財源問題の解決の糸口にもなるのではないだろうか、とオジサンは思う。

(注)今回のつぶやきは、原発推進メディアの産経新聞の「産経WEST」の記事を引用した。
その名の通り、「産経EAST」に比べ原発銀座がある関西電力傘下地域の問題として、「もんじゅ」は避けては通れないということなのでろう。


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2016年01月05日

3年もやってまだ何に挑戦するのか安倍晋三

異例の正月松の内に通常国会が開会した。
 
その前に安倍晋三首相は年頭改憲ではなく、年頭会見を開き、またもや「バカの一つ覚え」の如く、「挑戦」という言葉を24回も発した。
 

  
もっとも「挑戦」という言葉は既に昨年9月に米国で連発していた。
 
<「最大の挑戦は経済」=米投資家にアベノミクスPR−安倍首相>
 2015/09/29-22:4 jiji.com
 【ニューヨーク時事】「一にも二にも三にも、私にとって最大のチャレンジは経済、経済、経済だ」。安倍晋三首相は29日午前(日本時間同日夜)、経済通信社の米ブルームバーグ本社で講演し、金融関係者らに自らの経済政策「アベノミクス」について説明した。
 首相は「大胆な金融緩和によって、物価は反転し、2年連続で上昇している」と強調。「日本に長らく巣くっていたデフレマインドは、一掃された」と成果を誇った。
 「岩盤規制」の改革にも触れ、「私自身がドリルの刃になって打ち抜いていく」と宣言した。環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐっては、「必ず妥結させる。私の決意は揺らがない」と明言した。
 首相はまた、少子化問題について「真正面から立ち向かう。出生率を引き上げるため、幼児教育の無償化、多子世帯への重点支援など、これまでにない大胆な子育て支援を実施する」と語った。
 
「挑戦」という言葉は、「戦に挑む」と書くのだが、憲法を変えて国防軍を作り世界中の戦争に積極果敢に向かって行きたいという安倍晋三の心情吐露であろうか。
 
2007年の参院選で大敗し、その後に敵前逃亡という醜態を演じた安倍晋三は5年後には「再チャレンジ」という言葉を使っていた。   
 
<「再チャレンジ」で2012年に返り咲いた安倍晋三首相>
 2015年12月27日 01時44分 西日本新聞
 「再チャレンジ」で2012年に返り咲いた安倍晋三首相。26日で政権発足3年を迎えたが、安倍政権下でたびたび問題となってきたのが報道と政治との関係、とりわけテレビとの関係だ。
 昨年の衆院選前の11月、自民党が在京テレビ各局に「公平中立な報道」を求める文書を出し、「批判を許さないという圧力だ」「編集権への介入」と論議を呼んだ。
 ジャーナリズムの最も大切な役割の一つが権力監視。批判すべきはするが、何でも批判しているわけではない。言われずとも、とりわけ選挙報道では気を使っている。
 「マスコミや野党の皆さんから『頑張れ』なんて言われたら調子が狂ってしまいます。批判を受ければ受けるほど、やってやろうという闘志が湧いてきます」。首相は先日の講演でこう述べた。その心意気は立派だ。参院選前に同じような“介入”がゆめゆめなきよう、言行一致でお願いしたい。 (山口英宏)
 
本来ならば通常国会冒頭では施政方針演説をするべきところを、なぜが外交報告と称して「外交成果」を得々と述べたのだが、その内容は自画自賛で真実とはほど遠い内容であった。
 
 
 
在京大手紙は軒並みに「安倍首相の外交報告(要旨)」(朝日新聞)、「安倍首相 国会外交報告要旨」(毎日新聞)と、全文は載せず、自民党広報紙の讀賣新聞ですら「軽減税率やTPP、与野党論戦へ…国会召集」という記事中ではこの程度の内容であった。 
首相は外交報告で、日韓両国で15年12月に妥結した慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的に解決されることになった。これをもって日韓関係が未来志向の新時代に入ることを確信している」と述べた。 
 
共産、69年ぶり国会開会式に出席」という記事の方が扱いが皮肉にも大きかったようである。
 
安倍晋三首相は今国会で改憲論議を行うと表明したが、国会内の勢力図は改憲阻止の議席が圧倒的に少ない。
 
改憲自体を否定しているのは共産党と社民党であり、内容はともかく改憲そのものには残りの野党は賛成している状況である。 
 
戦争法制の廃止を目指して野党協力をするためには、「許すことができない」安倍政治に対してどこまで追及できるかが今国会の最大のポイントとなる。 
 
<通常国会 開会 野党、バラマキ批判に重点 軽減税率財源を追及> 
 毎日新聞 2016年1月5日 東京朝刊
20160105kaihabetuseiryoku.jpg
 
国会の論戦はテレビ中継があれば与野党ともに精一杯のパフォーマンスを繰り広げ、時には国民の意識から遠く離れた空中戦になる場合がある。
 
国会自体が空中戦に挑んでいる間に、地上では、それも地方では弱者がますます虐げられる悲惨な状態が続いてしまう。 
 
<生活苦でも地方税徴収 滞納者を追い込む自治体>
 2016年1月5日 朝刊 東京新聞
20160105soudanrei.jpg 住民税や固定資産税などを納税しようにも払えない地方税滞納者が、自治体から厳しい徴収を受け、生活が困窮したり、精神的に追い詰められたりするケースが相次いでいることがわかった。滞納者への徴収は個別事情に応じて柔軟に対応することが原則だ。しかし事情を把握しないまま、画一的に徴収、結果的に生活苦に追い込んでいる。学者や税理士なども是正を求め始めた。 (須藤恵里)
 多くの国民は遅滞なく納税しており公平性を確保するためにも、滞納者に対する徴収は重要だ。だが、まじめに働いてきた人が病気で倒れて稼ぎがなくなるなど、税金を払いたくても払えない状況に陥るケースもある。税の徴収が生活を追い詰めることにならないよう、国税庁や地方行政を所管する総務省は、税の徴収は「個々の滞納者の事情を把握した上で取り組む」ことを原則としている。
 しかし、滞納問題に詳しい福田悦雄税理士は、地方税の現場で「自治体による機械的な徴収の結果、追い詰められる例が起きている」という。本来、生活苦に陥る恐れがある場合などは、納税猶予の制度もある。だが、自治体が生活状況を正しく把握せずに、ぎりぎりの生活を送る年金生活者や収入がほとんどない人などに対しても、一般の滞納者と同様に徴収や差し押さえを実施。その結果、消費者金融などから高利の借金をして納税したり、「もう死ぬしかない」などと精神的に追い詰められたりする人が出てしまうという。
 こうした徴収について、大学教授など税の専門家らで構成する「民間税制調査会」(座長・三木義一青山学院大学長、水野和夫日大教授)は、自治体の構造的問題が背景にあると分析する。つまり(1)自治体職員は人事異動で税務担当部署に配属され、習熟する前に転属してしまう(2)小規模の自治体では、税務を専門に担当するだけの職員数がいない−といった点だ。
 民間税調は、こうした体制を改めるよう昨年12月に提言。また福田氏ら東京を中心とする税理士グループは昨年九月、「滞納相談センター」=電話03(6268)8091=を発足。寄せられた相談は3カ月で40件を超えた。
 <地方税の滞納> 所得税や相続税などの国税は国税庁が徴収するが、住民税や固定資産税といった地方税は市町村が徴収を担う。住民税はサラリーマンなどの場合、給与から天引きされるが、自営業者や企業退職者などは、自ら納税しなければならない。こうした税金を納税者が期限までに払わない場合、滞納となり、延滞税などが課される。
 
正月早々の「奨学金返還 訴訟が激増 支援機構、回収を強化」によれば、日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金貸与事業で、返還が滞った利用者や親などに残額の一括返還を求める訴訟が激増しているという。
 
機構が発足した2004年度の58件に対し、2012年度は100倍を超える6193件に上っている。
 
この機構によると、訴訟は月賦による奨学金の支払いが9カ月以上滞った利用者に一括返還を求めたうえで、督促に応じなかった利用者を相手に起こしているのだが、対象は当初、滞納が1年以上に及んだ利用者だったが、機構の有識者会議が2008年6月、対象を延滞9カ月に早期化することを含む回収強化策を提言したことにより、2009年度は4233件と、前年度の約3倍に増えていた。
 
要するに、国民の代表でもない素性あやしからぬ有識者と称する連中に検討させて提言させ、回収強化策にお墨付きを与えたということである。
 
たしかに現在の奨学金制度では卒業後から返済が開始されるのだが、卒業してもまともな職に就けない学生が急増している中で、返済の滞り理由も精査しないで一律に一括返済を迫り、応じなければ訴訟を起こすとは、まさに悪徳金融業者(サラ金)並みのやり方である。
 
奨学生の多くは真面目に返済しているのだろうが、返済したくてもできない者たちをどうするのか、なぜ返済できな様な事情に追い込まれたのか、そういった点に目配りをするような政治でなくてはならない。
 
小学校から大学まで私立校にエスカレータ式に通い、就活もすることなく短期間のサラリーマン生活後、父親のカバン持ちになった安倍晋三に、挑戦したくてもできない多くの国民の存在を理解しろと言っても無理なんだろうな、とオジサン思う。
 
(おまけ)安倍晋三よ、そんなに挑戦したいのなら、北朝鮮に向かって正々堂々と「拉致被害者を帰せ」と言ってみろ!

posted by 定年オジサン at 12:19| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月04日

元スポーツ選手の政界進出へのハードル

今日から仕事始めで出勤する人もいるのだが、多くの企業は4日まで正月休みのところが多いらしい。
 
日本の大手企業の調査では今年も懸念材料が多く、先行き不安は続きそうである。
 
20160104kenenzairyou.jpg
 
どうやら今年も良い年にはなりそうもない状況なのだが、今朝はJohn Coltrane Quartetのライブ映像で、こんな曲を聴きながら気分を新たにしている。
 

  
安倍政権が「官製春闘」と呼ばれる強制賃上げを2年続けて行ってきたが、その賃上げが実現できたのは経団連傘下の主要124社とよばれる「優良企業」くらいであった。
 
その主要企業も大きな成長は望めないとアンケートでは答えている。
 
<企業アンケート 成長率「1%台」7割 主要124社>
 毎日新聞 2016年1月3日 20時29分
20160104gdpmitoosi.jpg

 毎日新聞は3日、主要企業124社を対象にした景気アンケートをまとめた。今年の経済見通しについて、実質国内総生産(GDP)の伸び率が「1%台」と、緩やかな成長を見込む企業が全体の7割を占めた。一方で、中国経済に対する企業の懸念はなお強く、先行きの不透明感が根強いことも明らかになった。
 アンケートは、11月下旬から12月中旬にかけて実施した。「日本経済の現状」については、53%(66社)が「緩やかに回復している」と回答。ただ、「踊り場」との回答も46%(57社)に達し、景気回復の足取りは鈍いとの認識も目立った。
 今年の実質GDP成長率については「1%台」と予想する回答が70%(87社)で、「0?0.9%」は18%(22社)だった。マイナス成長を予測したのは2%(3社)にとどまった(10%は無回答)。「堅調な企業業績や雇用情勢に支えられて緩やかな回復軌道に戻る」(東レ)との見方のほか、原油安による消費底上げ効果や、2017年4月の消費増税前の駆け込み需要を見込む企業が目立った。
 政府は15年度の実質成長率を1.2%、16年度は1.7%と見込んでおり、アンケートは政府の予測にほぼ沿った結果となった。2%以上の高い成長を予想する企業は一社もなく、慎重な見方を崩していない。
・・・後略・・・
 
さて、共産党の必死(捨て身?)の呼びかけにもかかわらず、夏の参院選に向けての「野党共闘」が遅々として進んでいないようである。
 
もっとも、ある人のうがった見方によれば、早めに統一候補を明確にすると自民党お得意のネガキャンペーンにより潰されてしまうので密かに水面下で調整が行われているとのことだが、春先までに水面から顔を出さないと根腐れしてしまう。
 
そんな野党に対して参議院で単独過半数、自公および自民党補完勢力合わせて3分の2以上の議席を狙う自民党は、中身はともかくも全国的に集票能力のある有名人やスポーツ選手に白羽の矢を早くから立てていた。
 
昨年の9月頃には「元競輪選手の中野浩一氏を自民党が擁立検討も…参院選は『出馬しない』と語る」という話も出ていたが、その時点では戦争法案の強行採決による政府・自民党に対する世間の目が厳しい時でもあり、容易には出馬するとは言えない状況にあった。
 
しかし安倍内閣の支持率が回復し、世論調査でも40%を超えてきており、自民党は自信を持ち始め、新たに国民的な注目を集めているシポーツ選手に対しても出馬を打診しようとしているらしい。
 
サッカーからの引退を発表した澤穂希、参議院選挙への出馬あるか!?」という記事によれば、事情通のスポーツ誌記者はこんな見方をしているという。
 
「2016年夏に開かれる参議院選挙の比例代表に、自民党が澤を擁立するのでは? とスポーツ紙や夕刊紙が報道しました。もし当選すれば任期中に東京オリンピックが開催されますし、知名度の高い澤が目玉候補として出馬する可能性は十分あると思います。ワールドカップ優勝、バロンドール受賞とこれまでの実績も申し分なく、国際大会の経験も豊富ですから、オリンピック開催にあたって貴重な力になるんじゃないでしょうか。スポーツ選手や、元タレントは圧倒的な知名度があります。選挙のための広報活動をしなくとも、有権者にすでに認知されているので、選挙において優位に働きます。スポーツ選手から政界に進出した例として有名なのが谷亮子(40)です。2010年に参議院から出馬して2013年には、生活の党で副代表と参議院幹事長にも就任しました。なでしこジャパンとして、国民栄誉賞を受賞している澤も、当時の谷と並ぶ知名度を持っていますので、出馬するなら当選確実なのではないでしょうか」
 
2010年に柔道界から参議院に出馬し当選した谷亮子は、「2013年には、生活の党で副代表と参議院幹事長にも就任」したというが、これは当時の小沢一郎が知名度だけで出馬させただけで、現在、「生活の党」だけでは生活できない極小所帯となってしまい、野党としての存在感は全くない。

過去にも知名度だけで国会議員になったタレントや元スポーツ選手も数多く存在したが、政治家としての実績を全くの残さずに去った連中も少なくはない。 
 
「スポーツ選手や、元タレントは圧倒的な知名度があり」、選挙のための広報活動をしなくとも、有権者にすでに認知されている」という理由だけで国会議員になろうとしている元スポーツ界出身の候補者に対して、理工学部卒業という異色のスポーツライターの小川勝が、東京新聞「直言タックル」でこんな苦言を呈していた。
 
<元選手の政界進出>
 2016年は夏に参議院選挙が行われる。すでに始まってはいるが、今後立候補の表明が次々に行われるだろう。その中に、スポーツ界出身の候補者も出てくるのではないだろうか。昨年末から、すでに取り沙汰されている人もいる。
 現在、スポーツ界出身の参院議員は自民党の橋本聖子氏、石井浩郎氏、堀内恒夫氏、生活の党の谷亮子氏ら。石井氏、堀内氏、谷氏は今年の選挙で改選になる。近年、スポーツ界出身の国会議員に共通しているのは、最初の選挙でほとんどが与党から立候補しているということだ。スポーツ界は与党との関係が深い
 今年、新たに立候補するスポーツ界出身者がいるといすれば、やはり与党から出馬する可能性が高いだろうと思われる。
 さまざまな経歴の人物が立候補することは、社会にとって望ましいことだ。ただ、国会議員になる場合は、国政における大きな争点について、十分な知識と、自分の見解を持っていなければならない。
 現在、そのような争点とは何かと言えば、例えば安保法と、アベノミクスと名付けられた経済政策ではないだろうか。もし与党から立候補するのであれば、この二つのテーマについて、なぜそれを支持しているのか、説明する義務があるだろう。
 具体的に言えば、報道機関によるアンケートなどで9割以上の憲法学者が「違憲」と言っている安保法が、なぜ合憲と言えるのか。元最高裁長官も元最高裁判事も「違憲」と言っているわけだが、それをなぜ合憲と言えるのか。砂川判決が根拠になるというのなら、判決文のどこに、そのようなことが書いてあるのか。有権者はその説明を聞きたいはずだ。
 また、民主党政権の間、約3年間でGDPの伸び率は5.7%だったのに対して、第2次安倍政権の約3年間は2.4%だった。そして民主党政権の終盤、2012年10月から12月の非正規労働者は1843万人だったが、15年7月から9月は1971万人に増加している。アベノミクスが遂行されていた約3年間、GDPの伸び率は民主党政権時代の約半分以下で、非正規労働者が増えた。これがなぜよい経済政策と言えるのか、説明する義務がある。
 国会議員を目指す以上、スポーツ政策だけ考えていればいいわけではない。メディアもファンも、立候補者には説明を求めてもいいのである。
 
今年は五輪イヤーといわれ、現役のスポーツ選手は強化費として国からさまざまな助成を受けており、迂闊には政権批判などできない。
 
そのため政権与党から候補者にと打診があった時「現在の安倍政権の政策には反対です」と毅然と言えるアスリートはおそらくいないであろう。
 
たとえ「元アスリート」になったとしても、容易には断れないことは想像に難くない。
 
しかし世の中にはこんな元アスリートもいることを忘れてはならない。
 
高田延彦の安倍・安保法制批判ツイッターが話題! 元スポーツ選手には珍しい反権力姿勢」 
 









  
  
タレントやスポーツ選手などの著名人がこうした社会的発言をすると、すぐに「芸人やスポーツ選手風情が浅い発言をするな」「政治家にでもなるつもりなのか」などといった批判が起こる。
 
しかし、高田延彦の発言を見ると、それこそ自民党にすり寄って政治家になろうとする他のタレント議員たちとは、関心の深さも覚悟もまったくちがうことが良く分かるというものである。
 
最後は、再びJohn Coltrane Quartetの曲を聴きながら、少しでも良い年にするために何ができるのか考えてみようと、オジサンは思う。
 


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2016年01月03日

このままでは野党は壊滅してしまう

元旦は地元の神社へ御神酒目的の早朝散歩をしたが、昨日は年末からわが家に居座っていた連中が引き上げた後に散歩に出かけた。
 
「喜んで新年を迎える」という気分になれなかった家が多いらしく、その昔は日本の正月の象徴だった大地主の家の「門松」などは全く見られず、「松飾り」をしていない一般家庭も多い。
 
そういえば我が家も今年の正月には門柱にも玄関にも正月用の飾りは付けなかった。
 
ウチのオバサンに尋ねると「年末にやって来る娘や息子たち迎え入れる準備でそれどころではない」とのことだった。
 
年末恒例の「安倍様のNHK」の歌番組も、余りにも受けを狙い過ぎたのか、ごった煮感が強すぎた印象が残ったのだが、やはりまともな国民に嫌われてきたのか「紅白歌合戦 1、2部とも40%届かず…視聴率・関東地区」という結果らしい。
 
とりわけ、関東地区の第2部の視聴率は、紅白歌合戦が2部制になった1989年以降で最低の39.2%だった。
 
特に関連はないのだが、安倍内閣の支持率は一時の40%未満からは回復している。
 
これは、いまさら説明するまでもないことだが、第3次安倍改造内閣の発足後、高木毅復興相、森山裕農相、島尻安伊子沖縄・北方担当相、馳浩文部科学相の新閣僚4人の不祥事が取りざたされ、安倍晋三首相の説明責任が生じたが政府は外交日程を理由に臨時国会の召集を見送り、首相や閣僚が国会で追及される場面を避けただけであろう。
 
明日に召集される通常国会では、施政方針演説を1月22日に延期して先に外交報告を行うという。 
  
これでは各党の代表質問が、安倍晋三首相の「外交報告」に対する質問に限られ、それ以外の昨年の戦争法強行採決以降に関する内政問題への質問が出来なくなる。
 
昨年末から「参院選までには野党統一候補を」という呼びかけにも応じられない野党はそれ程、見くびられているということなのだろう。   
 
ところで、「中国を包囲する」という米国の強い要請から、集団的自衛権行使容認を閣議決定し、戦争法を強行成立した理由に「日本を取り巻く安全保障環境が大きく変化している」という安倍晋三首相の、おきまりの説明であった。
 
その中国が昨年末に「ロケット軍」と「戦略支援部隊」、「陸軍指導機構」(陸軍司令部)を創設したという。
 
  
 
<「中国 「ロケット軍」創設、戦略支援部隊も…軍改革が始動」>
 毎日新聞 2016年1月2日 21時24分)
 【北京・石原聖】2日付の中国軍機関紙・解放軍報などによると、中国軍は12月31日、「ロケット軍」と「戦略支援部隊」、「陸軍指導機構」(陸軍司令部)を創設し、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)が司令官らを任命した。習氏は昨年11月、1949年の新中国建国後で最大規模となる軍改革の推進を宣言。陸軍中心だった旧来の体制から、海や空、サイバー分野を包括した現代型の戦争に適応できるよう再編する方針を示しており、軍改革が本格始動したと言える。
 中国軍では、核弾頭や弾道ミサイルなどの戦略ミサイルは軍の最高指導機関である中央軍事委が直接指揮する第2砲兵(戦略ミサイル部隊)が担当してきた。習氏は創設大会で、ロケット軍が核抑止・核反撃力という「戦略抑止の核心」と強調。司令官に第2砲兵の魏鳳和・司令官(上将)を横滑りさせており、第2砲兵を事実上改組した組織として、陸海空軍と同列に位置づけているとみられる。
 国防省の楊宇軍報道官は1日、「核兵器の先制不使用」といった中国の核政策・核戦略には「何の変化もない」と説明した。 「戦略支援部隊」について詳細は明らかになっていないが、習氏は「国家の安全を守る新しいタイプの作戦組織」と言及。楊報道官は「下支えの性質が強い各組織の機能を調整のうえ創設された」と述べた。司令官に軍の学術機関・軍事科学院の高津・院長(中将)が就任しており、サイバー空間を支える衛星や総参謀部が担当する無人機など、現代戦に不可欠な分野の後方支援部隊と言えそうだ。
 「陸軍指導機構」は、陸軍の司令部に相当する。陸軍を海、空、ロケット各軍と同列にすることで、全ての軍を一体的に運用する「統合作戦指揮体制」の構築につなげる「条件づくり」(楊報道官)と言える。陸軍司令官には李作成・成都軍区司令官が就任した。
 李、魏の両司令官は習氏が上将に昇格させた。高司令官も近く上将に昇格するとみられ、習氏の軍掌握の一環の側面もある。
 
中国の軍改革が本格始動したからといって、直ちに日本と戦争状態にならないことは言うまでもないが、膨張する防衛予算を聖域化する大きな理由になりかねない。
 
しかし暗に中国の脅威を煽り続けて戦争法を制定したにもかかわらず、運用を参院選後に先送りするとは、余りにも「党利党略」むき出しの対応であろう。  
 
<安保法運用 参院選後に 安倍政権、争点化避け 先送り>
 2016年1月3日 朝刊 東京新聞
20160103sensouhou.jpg 安倍政権は、3月末までに施行される安全保障関連法で解禁される自衛隊任務の追加や、対米協力の拡大に必要な国会承認案件の提出について、夏の参院選後に先送りする方針を固めた。世論の批判が強い安保法の是非が参院選直前の国会で再び焦点となり、与党に不利に働くのを避ける狙いだ。国会で安保法は違憲だと指摘されても、政権は廃案や慎重審議を求める声に耳を貸さなかったが、急いで成立させる必要があったのか。 (横山大輔)
■転換
 他国を武力で守る集団的自衛権の行使や戦闘中の他国軍への支援を可能にする安保法のうち、政権が最初に適用しようとしているのは、南スーダンで自衛隊が道路整備などに従事している国連平和維持活動(PKO)での新任務だ。離れた場所で襲われた他国部隊や民間人を助ける「駆け付け警護」が解禁され、任務の遂行を目的とした武器使用の範囲が拡大されるため、5月の部隊交代時にも駆け付け警護を追加することを検討してきた。
 だが、中谷元・防衛相は新任務の追加に必要な部隊行動基準の見直しや計画策定、訓練は「拙速を避け慎重に進める」と指示。防衛省幹部も「武器の使用など複雑な状況に直面する隊員に対し、十分な訓練をする必要がある」と指摘し、五月の任務追加を見送る姿勢に転じた。
■回避
 安倍政権は、安保法で新たに可能となる弾薬の提供など、米軍への支援範囲を拡大するための手続きも参院選後に先送りする。安保法に沿った対米支援を自衛隊の任務に加えるには「日米物品役務相互提供協定(ACSA)」を改定し、国会で承認を受ける必要があるが、4日召集の通常国会には提出しない方針だ。
 協定は、米軍と自衛隊の間で物品やサービスを相互に提供する取り決め。現在は日本周辺での紛争や日本が他国から攻撃を受けた場合、災害が起きた時に燃料提供などを行う内容で、改定では日米共同の警戒監視活動や弾道ミサイル対処時にも広げ、弾薬提供などを追加する。
■凍結
 安倍政権は当初、日米間で改定案に合意して昨年秋の臨時国会に提出する方針だったが、安倍晋三首相の外交日程が立て込んでいることを理由に臨時国会を召集しなかった。通常国会では、2016年度予算案の審議が優先され、改定案を提出しても審議入りは4月以降の見通し。政権内には「参院選前に安保法が再び議論になることは避けたい」(自民党国防関係議員)、「参院選前に無理する必要はない」(政府関係者)との声が強まった。参院選後までは米軍への物品提供の拡大は事実上、凍結することになる。
 首相は安保法の国会審議で「安全保障環境が変わる中で、一日も早く成立させたい」と主張し、採決を強行。成立時には、世論の理解が進んでいないことを認めて「今後も誠実に粘り強く説明していく」と強調したが、安保法を参院選の争点にはしたくない考えだ。
 民主、共産両党など主要野党が安保法廃止を視野に統一候補を擁立する調整に力を入れる一方、安倍政権は国民への説明と議論を避けようとしている。
 
自衛隊の武器は実戦で使用された実績がないため、たとえ平和維持活動といえども戦闘に明け暮れる内乱地域では、容易に自衛隊員が射殺される可能性が高いことを自衛隊幹部が十分に認識している。 
 
安倍政権の狙いは周知の通り、参院選で憲法発議可能な3分の2以の議席の確保である。
 
したがって参院選前に自衛隊員から死傷者が出れば、たちまち世論は戦争法の危うさに目覚めてしまうので、何とか国民の目を避けたい一心であろう。 
 
そのために、昨年の通常国会以降は「経済、そして経済」とあたかもこれからの課題は「経済」で参院選の争点も経済であると、強調してきた安倍晋三首相。
 
ある意味では、アベノミクスが「アホのミス」や「アベのリスク」に終わってしまったことを安倍晋三本人が一番よく分かっているからかもしれない。   
 
最近の世論調査では、参院での与野党逆転は望むべくもないので、せめて「与野党伯仲『期待』54% 合区推進は20%どまり」といったところが、大方の国民の気分なのであろう、とオジサンは思う。
 
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posted by 定年オジサン at 12:55| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 参議院選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月02日

年が改まっても世の中は改まらない

この数年間の年末年始は、娘家族と、3年連続相手が異なる相手を連れてきた息子たちがやって来て、「飲みつくし、食べつくし」の日々であった。
 
5年前主役だった孫娘が早や8歳となり、今年は3歳の弟が大人たちの注目を一身に集めていた。
 
まだまだ幼児語が残る話し方だが、中身は一応筋が通っていることが口から飛び出す。
 
致命的なことは、家業ではなく「か行」がまだ成り立っていない。
 
ほとんどの「か行」の言葉が「た行」に置きかえられて彼の口から飛び出す。   
 
「コウキ」という自分の名前は「トウキ」になり、一時は興味があった「ゴミ収集車」は「ドミチュウチュウシャ」といった按配である。
 
さすが日頃接している彼の母親は瞬時に「た行」を「か行変換」して普通に会話をしている。(当たり前か!)
 
現役サラリーマンの頃は、大晦日に深酒し元旦は大寝坊ということが楽しみでもあったが、年末年始やゴールデンウィークが特にありがたく感じられない定年オジサンになってからは、正月も例外ではなくなった。
 
「一年の計は元旦にあり」の言葉の由来には諸説あるらしいが、毛利元就の言葉がオジサンは気に入っている。
 
戦国時代最高の智将といわれた毛利元就は、
一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴(一番鶏が鳴く早朝)にあり」という言葉を残したという。
 
元旦の朝、祝いの膳を食べるように毛利元就に促した家臣に対して言ったという言葉が残っている。
 
「世の愚か者どもは、恵方を拝んで、とそを飲み、
長寿・子孫繁栄を祝って浮かれているが、
元旦はそんな暢気(のんき)なものではなく、
年の初めに一年の事をじっくり考える。
それが本当の祝いというものである。」  
 
残念ながらオジサンは毛利元就の足元にも及ばないので、今年は年末に集まった娘一家4人と正式に夫婦となった息子夫婦が寝ている間に、一人早朝散歩に出かけた。
 
同じような恰好した所在なさに黙々と歩いているおじさんたちに出会う。
 
そんな人たちをしり目に地元の神社に向かう。
 
もちろん、初参りなどではなく毎年恒例となっている神社の振る舞い酒が目的であり、まさに「世の愚か者ども」である。
 
大晦日から振る舞っている酒が今年は珍しく元旦まで残っており、樽から紙コップに入れて飲むと樽の香りが口中に広がった。
 
ことし最初に口にした飲み物が樽酒だった。
 
さて、元旦の朝刊に目を通す暇もなかったのだが、気になるニュースが2つほどあった。
 
<復興工事 ずさん設計 図面流用、安全面の欠陥…横行>
 2016年1月1日 朝刊 東京新聞
 東日本大震災の復興事業で、異なる工事への同じ図面の流用や安全面での欠陥など、不適切な設計が横行していることが、分かった。設計会社などがずさんな設計をしても、発注主体の被災自治体が人手不足でチェックをできず、県、国も見抜けなかった。ことしは震災から5年となるが、巨額の国家予算を投じた復興事業で、作業員の安全が脅かされた上、追加工事で無駄な費用もかかる実態が浮かび上がった。
 工事に携わった複数の関係者によると、問題があったのは震災の津波被害を受けた宮城県南三陸町の漁港復旧工事や、仙台市の河川工事、同県沿岸自治体の土木工事。関係者は「氷山の一角で、ほかにもずさんな設計は多くあった」と明かした。「税金の無駄遣い」として会計検査院にも報告されたもようだ。
 南三陸町は2011年10月、被災した寄木漁港と韮浜(にらはま)漁港の設計をジャスダック上場の測量会社、川崎地質(東京)に約4800万円で委託し、13年11月、地元の建設会社を中心とするJV(企業共同体)が落札した。
 だが設計を精査したJV側が、漁港の海水をせき止める工事で土のうの数が極めて少ないなど安全面の問題を指摘。寄木漁港の図面に、被災状況が異なる韮浜漁港と同じ図面が使われていることも判明した。JV側は設計通りに工事できず、工法変更で予定より約2000万円余分にかかった。
 国土交通省の外郭団体、土木研究センターの了戒公利(りょうかいきみとし)部長は「素人の設計で、作業員にも危険が及ぶ」と問題視した。
 川崎地質は「町の委託業務で、コメントできない」としている。工事主体の南三陸町の担当者は取材に対し、図面流用があったことを認め「(設計は)あくまで工事の参考資料としての位置付け」と釈明。「より安全な設計方法はあったと思う」と話した。
 宮城県が発注した仙台市の河川工事では、土手の斜面崩壊や増水の可能性など安全面の検討が設計段階で考慮されていなかった。作業員の安全を守るため、業者側は想定外の工事を余儀なくされた上、数百万円の追加費用がかかった。
 
昨年は「杭打ちデータ」の改竄・流用が発覚した年であったが、2011年の大震災の被災地における復興工事は、時の経過とともにメディアも報道する機会が減り、それに伴い多くの国民の関心が薄れている陰で、「巨額の国家予算を投じた復興事業」が「素人の設計で、作業員にも危険が及ぶ」危険な事業になっていたわけである。
 
第2次安倍内閣発足以来、月に1度は被災地に訪問するというパフォーマンスを行っていた安倍晋三首相だったが、もちろん訪問先は復興が進んでいる地域ばかりで、地元は影の部分は決して見せはしない。
 
こんな調子ではたして2020年の東京五輪が「復興のシンボル」となることが期待できるのか、はなはだ心もとない。 
 
され2つ目の記事はこれである。 
 
<防衛装備庁、中古武器輸出を検討 「無償・低価格」特例法で>
 2016年1月1日 朝刊 東京新聞
20160102bukiyusyutuseisaku.jpg 国産の中古武器を無償や低価格で輸出できるようにするため、防衛装備庁が法整備を検討していることが分かった。武器輸出を原則認めた2014年春の政策転換を受けて進む輸出の仕組みづくりの一つ。同庁装備政策課は新興国を念頭に「関係を強化して安全保障環境を安定させる上でも、新たな法整備は必要だ」とするが、「日本周辺国の軍備増強を助長する」と懸念する声もある。
 装備政策課によると、防衛装備移転三原則の閣議決定を受け、安全保障や災害救援活動などで防衛省が支援している新興国から、自衛隊が使用する装備の提供を求める声が高まっている。要請している国には、東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国や南アフリカ、ブラジルなどが含まれているという。
 国有財産の管理・運用を規定する財政法は「無償または適正な価格なくして譲渡してはならない」と規定し、無償や低価格での提供を禁じている。このため、武器輸出を財政法の例外扱いとする法律(特例法)をつくり、17年以降の国会提出を検討する。輸出対象はヘルメットや防弾チョッキから地雷除去機、装甲車、潜水艦までさまざまな装備を想定する。
 日本は過去の国連平和維持活動(PKO)支援などで、他国に重機や地雷探知機など殺傷能力を伴わない装備を提供した際も、特別措置法を制定。提供時期や対象を限定し、無制限に適用されないように歯止めをかけてきた。
 防衛省が設置した防衛装備移転に関する有識者の検討会(座長・白石隆政策研究大学院大学学長)は15年9月、「不要な中古装備品を無償・低価格で移転できる制度が必要」という提案を盛り込んだ報告書をまとめた。これを受け、検討を始めた装備政策課は「技術流出の問題などをクリアする必要はあるが、法整備すれば新興国の要望に応えられる」と説明している。
 軍事ジャーナリストの神浦元彰氏は「新興国への武器輸出は、結果として、日本の周辺国間の軍備増強を助長し、緊張関係を高めることになる」と懸念している。
◆転売リスク 手つかず
 <解説> 日本の武器輸出政策が原則禁止から原則容認に変わって1年9カ月、輸出への地ならしが進む。防衛省が設置した武器輸出の課題を検討する外部有識者会合は、中古武器の無償・低価格輸出のほか、政府系銀行から武器購入国への融資など多岐にわたって提言し、防衛装備庁が個々に検討している。
 外交面でも準備は進む。武器輸出には、情報保護や目的外使用を禁じるなど協定を結ぶ必要がある。政府は11月にフィリピンと協定締結で大筋合意し、12月にインドと締結した。オーストラリアへは潜水艦の売り込みを進めている。
 防衛省幹部は武器輸出の意義を「武器の操作や整備、補修などを通じ、他国の軍人と自衛隊が交流を深めることは、日本とその国との安全保障を強化させるものだ」と説明する。しかし、技術流出や輸出した武器が第三国に転売される危険など、クリアしなければならない問題は多い。
 武器輸出が本格化すれば、日本人が造った武器によって人々が殺傷されることも現実となる。戦後日本が歩んだ平和国家の道のりは、過去のものとなりかねない。 (望月衣塑子)
 
安倍内閣は解釈で憲法を変えてしまった実績を作ってしまい、それに倣えばどのような法律でも、自分たちの政策に不都合なことは「特例法」によっていか様にも変えることができるという傲慢さをむき出しにしているようだ。
 
いくら新しい年になったからといって、過去の出来事をクリアすることはできない。
 
しっかりと、昨年までの安倍政権の3年間の行状を毎日新聞の「安倍政権3年 本紙と言論NPO実績評価」から再掲しておく。
 
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昨年、「戦後70年」のイベントが終わったのだが、71年目となる今年からは「戦後」ではなく、あらたな戦前になるかもしれない、とオジサンは思っている。

posted by 定年オジサン at 12:08| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月01日

新しい年を迎えて


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【伊豆半島より伊豆大島からの朝日を拝む】


今年は、安倍政権に群がる政治屋と富裕層を除くすべての国民が、本気で自分たちの命と生活を守る戦いをしなければならない年になるでしょう。
 
 しかし、せめて元旦くらいは静かに「つぶやき」も控え、そして英気を養い、明日からは早速つぶやいてみたいと思っています。
 
本年も時間が許す限りの訪問をお待ちしています。


posted by 定年オジサン at 00:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする