2016年04月30日

ライバルが登場するとトタンにダメになる日本のトップセールス

昨日は「分裂メーデー」として連合主催のメーデーが塩崎厚労相も出席して開かれたらしい。
 
ナショナルセンターの規模としては国内最大組織なのでメディアがそれなりに報道することは当然なのだが、「労働者の祭典」で苦しい労働者が集まって要求を叫ぶ場に、厚労相が出席したことは、伝えていなかった。
 
その晩は、国会前に若者が集まり安倍政権退陣を訴えていた。 



明日は同じ代々木公園で「メイデー」が開かれれるのだが、5月からは様々な行動が予定されている。
さて、毎年恒例になっている閣僚たちのGW中の外遊。
 
20160430gwkakuryoutrip.jpg
 
熊本地震は知らん顔…安倍首相&7閣僚「GW外遊」に5億円」によると、「安倍首相は政府専用機を使い、閣僚はファーストクラスの超快適旅行だ。熊本の被災地で車中泊を続ける被災者は内心、怒っているだろう」ということになる。
 
いまさら批判しても変わるわけではないのだが、国のトップ連中ががこんな状態なので、「公用車で“理想郷”通い 舛添知事の厚顔無恥に学ぶ錬金術」と指摘されるような東京都のトップが現れるのも必然なのか。
 
さて、平和国家の日本としては永年、歴代内閣は「武器輸出三原則」を堅持してきた。
 
それが安倍政権になり、成長路線の一環として国内の軍需産業の強化のため、「防衛装備移転三原則」を強引に決めた。
 
まさに人を殺すための武器を外国に売ることで「死の商人」の仲間入りとなったわけであった。
 
その新三原則における最大の案件が「オーストラリアの次期潜水艦の共同開発」だった。
 
当初は日本優勢との情報であったが、今月26日にターンブル豪首相は記者会見で「仏の提案がオーストラリア独特の要求を満たす上で最も優れている」と述べ、国防省や専門家が日独仏の3カ国の案を技術的に比較検討した結果だと強調したことにより、安倍政権の目論みは早くも崩れ去った。
 
昨年の12月にブログで「・・・潜水艦の非人間性ということです。自ら海中という不自然な環境に身を潜め、海上にいる艦船を不意に襲うのです。襲われる方から見れば異次元からの始末の悪い攻撃ですが、襲う方にとっても命がけを強要される任務です。潜水艦が開発された初期に、これを非人道的兵器として国際的に禁止することを提案した人がいたと聞いたことがあります。もっともな意見だと思いました。
 戦争のためであっても、何でもしていいわけではありません。潜水艦は、核兵器の次に人類が廃止すべき兵器だと私は思います。これを日本がオーストラリアに技術輸出するというニュースがありましたが、全く評価できません。」と書いていた、元NHKテレビディレクターで野ばら社編集長の志村建世氏は、最新のブログで「今回はオーストラリアの潜水艦を受注しなくて良かったと、私は思っている。」と言っていた。
 
国内メディアでも多くのまともなメディアはこの潜水艦の受注には反対していたのだが、今回の受注敗退の舞台裏をNewsWeekはこう解説していた。
 
<メイドインジャパン潜水艦「ごうりゅう」幻に、仏勝利の舞台裏>
 2016年4月29日(金)13時33分 NewsWeek
 首脳同士の絆を信じ潮目の変化を読めなかった日本と劣勢から地道に弱点を克服したフランス
20160430hakuryu_submarine.jpg
 4月28日、初の大型武器輸出として日本が目指したオーストラリア向け潜水艦「ごうりゅう」の受注は、幻に終わった。首脳同士の絆のもとで日本は勝利を疑わず、途中で変わったゲームの流れについていけなかった。写真は豪潜水艦、パース近郊で2004年10月撮影(2016年 ロイター/Australian Defence Force)
 

 初の大型武器輸出として日本が目指したオーストラリア向け潜水艦「ごうりゅう」の受注は、幻に終わった。首脳同士の絆のもとで日本は勝利を疑わず、途中で変わったゲームの流れについていけなかった。勝利したフランスは自分たちが劣勢にあることを認識し、現地の事情に通じた人材を獲得、弱点を地道に克服して勝負をひっくり返した。
本格的な国際競争へ
 2014年11月、フランスのル・ドリアン国防相は初めて豪州を訪れた。豪州の次期潜水艦の受注を獲得しにいくことを決めた仏政府系造船DCNSのトップ、エルベ・ギウ氏に促されての訪豪だった。国防相が飛んだのは、首都のキャンベラやシドニーではなく、南西部の都市アルバニー。そこは第1次世界大戦中、西部戦線に展開したフランス軍の応援に、豪軍が兵士を送り出した場所だった。
 ル・ドリアン国防相は豪政府の主要閣僚とともに、100年前の悲しい出来事を称えた。「国防相はその重要なイベントに参加することを切望した。そこで豪州のジョンストン国防相、アボット首相と話す機会を得た」と、同行した仏関係者はいう。過去を共有することで、潜水艦の協議に向けた扉が開いたと同筋は振り返る。
 豪政府は当時、自国建造は技術的リスクが高いとして、海軍の要求性能に近い海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦を輸入する方向で日本と話を進めていた。日豪は首脳同士の仲が緊密で、中国けん制のために防衛協力を強化したいとの思いも共有しており、日本が受注することは確実とみられていた。日本の政府内では、豪州向けのそうりゅうをもじり、「ごうりゅう」プロジェクトと呼ばれていた。
 ちょうどこのころ、豪州では政治の風向きが変わり始めていた。自国の造船会社はカヌーを造る能力もない、などと発言したジョンストン国防相が12月に辞任。強権的との批判や景気減速などでアボット政権の支持率は低下した。
 日本が受注すると豪州に経済効果がないとの声が高まり、「競争的評価プロセス(CEP)」という名の競争入札に切り替えざるを得なくなった。
 15年2月19日、日本の安倍晋三首相はアボット首相から電話を受けた。次期潜水艦建造の支援先を決めるに当たり、日本、ドイツ、フランスを対象にCEPを実施したい──。アボット首相はそう告げた。20日に発表するという。
 安倍首相は「トニー」、「シンゾウ」と呼び合うアボット首相の苦境を理解し、入札への変更を承諾した。武器市場に参入したばかりの日本が、準備のないまま本格的な国際競争に放り込まれた瞬間だった。
安保法案への影響を懸念
 ところが、政府・三菱重工業<7011.T>・川崎重工業<7012.T>で作る日本の官民連合は、独造船ティッセンクルップ・マリン・システムズ、DCNSとの競争になったことの意味を理解していなかった。「豪州が本当に欲しいのは日本の潜水艦。勝っているのだから、余計なことはしないというムードだった」と、日本の関係者は振り返る。
 翌3月に豪州で開かれた潜水艦の会議に日本から参加したのは、海上自衛隊の元海将2人。豪国防相が出席したにもかかわらず、日本が現役の政府・企業関係者を送らなかったことは、豪国内で驚きを持って受け止められた。ティッセンとDCNSは、この場で自社の潜水艦建造能力を大いにアピールした。
 同月には豪政府からCEPへの招待状が届いたが、 日本は5月まで入札への参加を正式決定しなかった。大型の武器輸出の入札に手を挙げることで、国会の予算審議、その後に控える安全保障法案の議論に影響が出ることを懸念した。
 建造に必要な部品や素材を供給する現地企業の発掘にも苦戦した。豪企業の参画をできるだけ高めるのが入札の条件だったが、武器の禁輸政策を取ってきた日本の防衛産業は同国内に足掛かりがなかった。現地企業向けに説明会を開いても、当初は計画を具体的に説明せず、日本は前向きではないとみられるようになった。
 さらに、日本は豪国内で建造しない、最先端の鋼材を使うつもりがないなどの現地報道が相次いだ。「独が情報戦を仕掛けてきた。日本の欠点を徹底的に叩いてきた」と、別の日本の関係者はいう。
 同年9月には、安倍首相の盟友だったアボット首相が退陣。ライバルのターンブル首相が就任し、入札は完全な自由競争となった。「日本は受注確実の取引に招待されていたのに、気が付けば経験のないまま国際入札になっていた」と、豪防衛産業の関係者は指摘する。「ポールポジションから、窮地に立たされることになった」と、同筋は話す。
連絡あれば日本を支援した
 どの国の案にも弱点はあった。2000トンの既存艦を2倍の大きさにする提案をしたティッセンは、技術的なリスクが大きかった。日本のそうりゅうは静粛性には優れているが、リチウムイオン電池による航続距離が疑問視された。DCNSは5000トンの原子力潜水艦の動力をディーゼルに変更するという誰も手掛けたことのない提案をしていた。
 仏にとって重要な節目は、15年4月にショーン・コステロ氏を現地法人のトップに据えたことだった。辞任したジョンストン豪国防相の側近で、豪海軍で潜水艦に乗っていた。豪政府系の造船会社ASCの幹部だったこともある。受注に向けて現地のチームを率いるには適任だった。
 もし日本がコステロ氏に声をかけていれば、彼は日本の支援に応じていただろうと、同氏をよく知る関係者は言う。「しかし、日本は電話をかけてこなかった」と、同関係者は話す。
 DCNSの現地チームは、受注獲得に必要な課題をすべて洗い出した。最大の懸案は、豪潜水艦に武器システムを供給する米国企業が、仏との協業を敬遠しているとの噂があることだった。
 しかし、システムの入札に参加しているロッキードとレイセオンとの協議で、これも解決した。そして今年3月、仏はダメ押しとして政府・財界の一団が大挙して訪豪し、DCNS案を採用した場合の経済的なメリットを訴えた。
日本の巻き返し
 日本も昨年夏、経済産業省から防衛省に送られた石川正樹審議官がチームを率いるようになってから、巻き返しを図った。1隻目から豪州で建造する具体案をまとめ、現地に研修所を作って技術者を育成することを10月に発表した。
 資源価格の低迷に苦しむ豪経済の浮揚につながる産業支援策を準備し、現地にリチウムイオン電池工場を建てることも検討した。そして最終局面の今年4月、三菱重工がようやく現地法人を設立、海上自衛隊が豪軍との共同訓練にそうりゅう型潜水艦「はくりゅう」を派遣した。
 しかし、はくりゅうがシドニー港を離れた4月26日、ターンブル首相はDCNSに発注することを発表した。ル・ドリアン仏国防相が自国の勝利を知ったのは、前日の25日。14年11月のアルバニーへの訪問を思い出しながら、仏で戦没した豪軍兵士の追悼式に参加していた。
 「仏の動きには注意を払っていなかった」と、日本の関係者は言う。「日独が情報戦で互いを叩き合っている間に、仏はうまく浮上した。地道に根回しをし、冷静だったと思う」──。
 (久保信博、ティム・ケリー、シリル・アルトメイヤ、コリン・パッカム 編集:田巻一彦、リンカーン・フィースト)
 
国内では、「大本命が一転 『豪潜水艦』共同開発で日本が脱落した真相」という記事では、以下のような関係者の話が報じられていた。
 
「昨年10月に日本がインドネシアの高速鉄道の受注で中国に負けて以降、官邸から『次は負けるな』と防衛省に大号令がかかりました。それでNSC(国家安全保障会議)が司令塔になったのですが、『豪州に毎月、ロビー活動に行け』などとむちゃを言うばかり。省内ではシラケていましたね。安保法を口実にして米国経由で豪州に売り込みをかけたところ、逆に豪州から『なぜ米国が出てくるのか』と反感を買う始末でした」(防衛省関係者)
 
「豪州は現地建造を採用条件にしていたが、『そうりゅう』型は特殊な技術が必要で、現地生産となれば赤字は必至。にもかかわらず、安倍首相が先走りして売り込んでいたのが実態です。現場では『採用されなくてホッとした』なんて声も漏れていますよ」(メーカー担当者)
 
お寒いばかりの安倍政権の情報収集能力の欠如の結果である。
 
日本のカネを期待している国には「地球儀俯瞰外交」というわけのわからぬ無駄な外遊を繰り返し、「国民から吸い上げた税金」をバラマキ、暖かく迎い入れられ得意がっていた安倍晋三首相だったが、2国間のトップセールスというのは、相手のトップが交代してしまえば、全く役に立たないものであるということを、今回の失敗から少しでも学んでほしいものである、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:23| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月29日

仏の顔も三度まで、今年はアベの去る年

昨夜、月例の会議の後、下町の小さな割烹料理店に仲間4人と入った。
 
いつものウィークデーならば閑散とした店内で、その日の売り上げの大部分がオジサンたちの飲食代が占めるのでは、と心配するほどの店であったが、昨夜は様子が全く違っていた。
 
4人掛けテーブルの2席は埋まり、カウンターにも客が座っており、いつもの奥座敷は4人用の座卓4席の内3席が満杯という状態。
 
店の計らいで「予約席」と記されていた座卓に5人が囲んだ。
 
周囲を見回した仲間の一人が「給料が出て最初の週末なので満員なのかも・・」と言ったが、「給料日」と「週末」というイベントから離れて久しいオジサンにとっては実感のない言葉だったが、翌日から休みなので週末並みの混雑であった。
 
今日からGWという週間が始まるのだが、5月2日と6日を休めば「10連休」になるとかで、盛んにテレビメディアは煽っていたが、いくら長期の休みが取れても、皆が海外旅行に行けるわけではない。
 
もっとも、4年後には五輪を開催しようとしている日本最大の都市のトップは公費でかなりの海外旅行を満喫していたようである。
 
妥当?放漫?1泊20万円 舛添知事、都条例『最高4万円』
 
20160429masuzoetrip.jpg

 
いっぽう、活断層の真上に暮らしているとは夢にも思わなかった多くの人たちが2度の震度7に襲われた熊本地震の被災地では、「熊本地震 倒壊『危険』建物9994件 『中越』の倍」という深刻な事態になっており、地震関連死の人の数も徐々に増えている。
 
20160429kumamotojisin.jpg
 
とてもじゃないが、GWと浮かれる場合ではないのだが、今回の地震を政治的に最大限利用したこの男は、形式的な被災地視察をして、5月1日から5日間で6カ国を巡る欧州旅行に旅立つそうである。
 
首相 欧露へ『弾丸』歴訪 5日で6カ国首脳と会談
 
20160429abeeutaravel.jpg 
 
この男が世界中に吹聴していた経済政策も、そろそろ賞味期限が切れかかっている。
 
物価見通し、なお強気 日銀、『17年度0.7%』維持
 
20160429bukkamitosi.jpg

 
3年前の「強引な2・2・2の語呂合わせ」というつぶやきの中で、「物価が年々下がり賃金も下がるというデフレスパイラルから脱却したいという安倍晋三首相の強引な人事によって実現したのが、デフレファイターの黒田東彦日銀新総裁」と紹介した人物も青息吐息状態となってきたようである。
 
<物価目標4度目先送り 日銀「金融政策頼み」限界>
 2016年4月29日 朝刊 東京新聞
20160429bukkatasseijiki.jpg 日銀は28日に開いた金融政策決定会合で、黒田東彦(はるひこ)総裁の「公約」ともいえる2%の物価上昇目標の達成時期について、4回目の先送りを決めた。大規模金融緩和の導入から3年がたち、金融政策に頼った手法の限界が露呈。マイナス金利導入に伴う副作用も噴き出し、行き詰まりが鮮明になりつつある。 (渥美龍太)
 「2%の目標は十分に達成できる」。黒田総裁は会合後の会見で、経済成長率や賃金上昇率の低下など時期先送りの理由を説明。2%達成への自信は今回も崩さなかった。しかし、時期は従来の「2017年度前半ごろ」から「17年度中」に後ずれさせた。
 年度ごとの物価上昇率見通しは、16年度が1月時点の前年度比0.8%から0.5%に、17年度は1.8%から1.7%へとそれぞれ引き下げ、新たに公表した18年度は1.9%とした。
 実際の物価上昇率は相変わらずゼロ近辺に停滞し、3月は前年同月比で5カ月ぶりのマイナスに転落した。これまで3回の時期先送りは、原油安という外部要因が主な理由だが、今回は企業の賃上げの遅れなども加わる厳しい状況だ。
 加えて日銀はこの日、追加金融緩和の見送りを賛成多数で決めた。追加緩和をしなかった理由を黒田総裁は「今は政策効果の浸透度合いを見極める」と説明した。
 みずほ証券の上野泰也氏は「日銀の自己評価は『効果を発揮している』の一点張りだが、金融政策単独で達成できない目標に向け、金融緩和を積み重ねている」と批判する。
 緩和の柱といえる年間80兆円の資金供給については、国債買い入れの限界が見え始め、マイナス金利は金融機関経営への打撃など副作用が先行し拡大は難しいとの指摘もある。
 SMBC日興証券の宮前耕也氏は「為替や株価といった金融市場に与えるマイナスの影響を気にしてか、日銀は『早期に達成する』という建前を変えられない状況」と指摘している。
 黒田総裁は今後についても「金融政策に限界はない。2%実現に必要だと判断すれば、ちゅうちょなく追加緩和をする」と従来通りの言葉を繰り返した。
 18年3月まで延びた物価目標に対し、総裁の任期は18年4月。任期ぎりぎりまで公約と向き合う厳しい状況に追い込まれている。 
 
東京新聞朝刊の社説は、日銀の金融政策をズバリ「仏の顔は三度まで」と手厳しく批判していた。
 
<金融政策維持 仏の顔は三度まで…>
 2016年4月29日 東京新聞
 物価上昇目標の達成を先送りしながら日銀が金融政策の現状維持を決めたのは、異次元緩和の限界を示した格好だ。金融政策頼みに無理があり、アベノミクスは軌道修正を急ぐべきだ。
 実に4度目の「後ズレ」表明である。原油安の影響や新興国経済の減速といった外的要因はある。2月に始めたマイナス金利政策の効果が出るまでには半年程度かかるとの理屈もあろう。それでも「仏の顔も三度まで」と言うように四度目ともなると、さすがに金融政策への信頼性や日銀の本気度が疑われよう。
 2013年4月に始まった異次元緩和は「2年で2%」の物価上昇達成を華々しく掲げた。しかし、ズルズルと達成先送りを続け、四度目の今回は「17年度前半ごろ」から「17年度中」とした。つまり遅ければ18年3月末まで丸5年かかることになる。
 この間にも市中の大半の国債などを買い入れる量的緩和を拡大し、奇策といわれたマイナス金利も導入した。しかし、きのう朝発表の3月の消費者物価指数は5カ月ぶりに下落に転じた。年明け以降の円高も定着し、熊本地震の影響も深刻だ。それでも今回、日銀が動かなかったのは政策の手詰まり感が顕著で、緩和すれば「弾切れ」の恐れがあるからだろう。
 「中央銀行の歴史上、最強の緩和策」「緩和の手段はいくらでもある」。異次元緩和の限界論に対し、黒田東彦総裁は強弁してきた。なるほど手段はたくさんあるのかもしれないが、肝心なのは「効果がある手段」かどうかだ。いくら薬の種類や量を増やしても、効かなければ、かえって副作用のリスクが増すだけだ。
 物価が上昇しないのは緩和が足りないからではない。むしろ金融緩和の一本足打法であるアベノミクスの限界を示すばかりだ。
 一時的に円安・株高が実現し、大企業や富裕層は潤った。しかし、それだけだ。富は中間層以下や地方に行き渡らず、消費の担い手である中間層は細り、国内総生産(GDP)の7割を占める「消費」「投資」は増えないのである。物価も上昇しない。 アベノミクスはこの3年間、円安・株高を享受した。だが効果的な成長戦略を実現できないまま、年初から日本経済に逆風となる円高に見舞われている。構造改革を進めるべき猶予期間が切れた今、物価上昇−デフレ脱却のためには所得再分配に力点を置き、格差是正、中間層育成を急ぐことだ。
 
先ほどの「5日間で6カ国を巡る欧州旅行」の目的は、もちろん、5月26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を議長国として成功に導くための事前根回しなのだろうが、不透明感を極めている世界経済を中心に仕切りたい意向のようだが、エコノミストの高橋乗宣は、「G7のテーマに「世界経済」を掲げる愚」とこきおろしていた。
 
<G7のテーマに「世界経済」を掲げる愚>
 2016年4月29日 日刊ゲンダイ
 グローバル時代に通用しない概念
 伊勢志摩サミットの開催まで、いよいよ1カ月を切り、安倍首相はますます大ハリキリ。来る大型連休には、熊本地震を受けて、日程を短縮させたものの、1週間かけて欧州を歴訪する。
 G7であるイタリア、フランス、ドイツ、英国を訪れるほか、6日にはサミットを締め出されたロシアにも訪問。自らが議長として臨むサミットの事前調整に余念がない。
 首相は「世界経済」をサミットの最大テーマと位置付ける。各国トップに財政出動を促す方針のようだが、むなしい結果に終わるに違いない。そもそも、このグローバル時代に「世界経済」なる概念は、もはや通用しない。
 ヒト・モノ・カネが国境を飛び越えて、自由に行き来する時代の当然の帰結とはいえ、すでに国家権力では世界規模の経済の流れは統御できない。世界経済に対処し得る「世界権力」を、今の世を生きる我々は持ち合わせていないのだ。
 加えて、世界唯一の馬力ある成長のエンジン役だった中国経済が壊れかけ、遠く中東では、これまで表面化することのなかったイスラム国家同士の対立構図がどんどん噴出している。
 経済だけでなく政治・外交も混迷する国際情勢下に、先進国の首脳が集まったところで無力だ。希望に満ちた成果が表れるとはとても思えない。互いに混沌の時代を確認し、励まし合う場となるのがオチだ。
 それでも安倍首相は世界経済の仕切り役を演じたくて、そうではないたまらないようだ。「GDP600兆円」という途方もない目標に向け、今度は「117万人の雇用創出」を打ち出した。
「同一労働同一賃金」の徹底を図り、非正規雇用や保育士、介護士の報酬を引き上げる。こうして待機児童問題を解消すれば家庭の主婦層も働きに出やすくなり、「1億総活躍社会」も実現する。首相の描く青写真はおそらくそんなところだろう。
 だが、大前提となる「同一労働同一賃金」の実現は、国境なき時代では困難だ。企業の多くが外国人の安い労働力を求める中、世界中の労働者に同一ルールを当てはめようとするようなものだからだ。
 仮に非正規の人々などの賃金が多少は増えても、モノ余りの日本では消費は伸びない。将来不安による老後資金の蓄えに回るだけだ。彼らに経済成長のリード役を期待するだけムダである。
 かくなるうえは、熊本地震を踏まえ、道路や橋梁、トンネルなど老朽インフラの改修に取り組むのも手だが、公共投資主導で景気が伸びた時代は遠い過去の話。公共事業の大幅拡大は現在の財政状況が許さない。
 安倍首相はさまざまな策を打ち出しているが、「GDP600兆円」の達成には現在から100兆円の上乗せが必要だ。とてもじゃないが、できっこない。すでに八方塞がりだ。やはり申年は「アベの去る年」に近づいていると思えてならない
 
そもそも「主要国首脳会議」が世界の趨勢を決められるような時代ではないことは、かなり前から明らかになっており、最近ではその会議に出席すること自体がステータス化しており、出席できない国からすれば「金持ち国のサロン」としか映らない。
 
さらに議長国とは別に能力で決まるわけではなく、持ち回りの「ホームパーティー」のホストに過ぎない。
 
不思議な巡り合わせとして日本開催年のほとんどで衆議院において解散総選挙がおこなわれていた。
 
・1979年東京の大平正芳
・1986年東京の中曽根康弘
・1993年東京の宮沢喜一
・2000年沖縄の森喜朗
 
但し、2008年北海道の福田康夫の年には、前年に安倍晋三が職場放棄的な辞任をしたこともあり解散総選挙は行われなかった。
 
昔から日本では「サミット花道論」が存在していたが、今年は是非、安倍晋三首相にサミット後の7月の参院選で引導を渡して、文字通りの「アベの去る年」にしなければならない、とオジサンは思う。
 
posted by 定年オジサン at 11:57| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月28日

建設省と運輸省時代の弊害の塊が国土交通省なのか

安倍晋三首相は24日、官邸で開いた15回目の非常災害対策本部会議で、熊本、大分両県を中心とする地震からの復旧・復興のため、2016年度補正予算案を早期に編成し、今国会中の成立を期す方針を表明した。
 
住宅確保や生活再建支援金の支給などに充てる方向で、数千億円規模になるらしい。
 
しかし2016年度に入って間もない時期で、補正予算の財源として使われることが多い税収の上振れ額などが不透明なため、財源は赤字国債の増発で賄うことになるという。
 
大型連休明けに補正予算案を国会へ提出し、5月26、27両日に開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)前の成立を目指して、25日には激甚災害指定を閣議決定した。
 
永田町というムラの中ではこれだけ予算を確保したのだから、「どうだ!」と言わんばかりの与党連中が闊歩しているのだが、被災者たちは「どうせパフォーマンスでしょ……」と冷ややかに見ているらしい。 
 
<被災者冷ややか 安倍政権“復興予算バラまき”熊本でも画策>
 2016年4月28日 日刊ゲンダイ
 「どうせパフォーマンスでしょ……」
 政府が熊本地震対策として3000億円規模の補正予算案を組むことに対し、現地の被災者が冷ややかに見ている。安倍首相は「総力を結集し、復旧・復興に取り組みたい」と力説しているが、東日本大震災の時のように、我田引水の事業に官僚が流用したり、ゼネコンにバラまかれるのではないかと疑っているのだ。
 河野防災相は26日、早速、仮設住宅約3000戸分の建設が可能になったことを国会で説明した。全半壊した3200棟分の住宅をカバーできるそうだが、現地に歓迎ムードはない。
確かに車内や体育館より、仮設住宅の方が安全だし衛生的でしょうね。しかし、熊本県にはすぐに入居できる公営住宅が420戸もある。九州・山口も合わせると、8県で約3100戸あると聞きました。この地方は6月中旬に梅雨を迎えます。いつ完成するか分からない仮設住宅ではなく、公営住宅に入居したいです」(熊本県益城町の被災者)
 ■魂胆見抜き呆れる被災者
 公営住宅の入居は熊本県住宅課の担当だ。県は被災者の住まい確保を急いでいるが、医療支援、インフラ復旧など対策が山積みで圧倒的に職員の人手が足りない。早急に人的支援をしなければならないのに、政府がドヤ顔で補正編成をブチ上げたのは、カネとモノさえ用意すれば事足りると思っているからではないか。“おにぎり本部長”こと松本文明内閣府防災担当副大臣が「救援物資は足りているのだから文句は言わせない」と熊本県職員にすごんでみせたのがいい例だ。
 ジャーナリストの志葉玲氏が言う。
「安倍政権は補正予算を組むことで、被災地支援に向ける姿勢を示したいのでしょう。ただ、被災地が何を求めているのか理解していないと思います。私は東日本大震災の被災地を取材しましたが、仮設住宅はあくまで一時的な避難場所。夏は非常に暑く冬はとても寒い。なのに一度入居してしまったがために、経済的問題などで出るに出られなくなり、苦労している人がたくさんいます。3000億円という補正予算についても、ある程度、使途を決めるべきです。5年前から国が計上した復興予算30兆円のうち、2兆円を霞が関の官僚が流用し、9兆円が未使用となっています。きっと同じ道をたどるのでしょう」
 安倍首相は23日に熊本入りしたが、ある被災者は「どうせ補選向けのパフォーマンスでしょ」と言っていた。すべて魂胆は見抜かれている。
 
「仮設住宅約3000戸分の建設が可能になった」ことをドヤ顔で言われても、それではその3000戸が、どこに、いつまでにできるのか?
 
予算を確保しただけでは仮設住宅なんかすぐには建設されないことは、5年前の3月11日に発生した東日本大震災後の仮設住宅に関する過去の事例からも明らかであり、若干の問題もあるが、最も早い「みなし仮設住宅」方式を積極的に検討すべきであろう。
 
政府としては、過去の大規模地震における財源確保手段を参考にしなければならない。
 
<地震で補正予算 財源どうする? 過去は…子ども手当減、住民税増税>
 2016年4月28日 朝刊 東京新聞
20160428sinsaijinohoseiyosan.jpg 安倍晋三首相は27日、熊本県を中心とする地震に対応するための2016年度補正予算案を5月13日に閣議決定すると明らかにした。与党は5月17日の成立を目指す。予算規模や財源は決まっていない。過去の大規模地震でも補正予算が編成され、財源確保のためにいろいろな手段が取られてきた。 (関口克己)
 首相は27日、九州経済4団体の代表らとの会談で、補正予算の閣議決定日を説明した。仮設住宅の建設費のほか、被災者に最大300万円を支給する被災者生活再建支援金の経費などに充てる。被害状況の把握には時間がかかるため、インフラ復旧やがれき撤去などに使うことを想定した予備費も計上する方針。
 11年三月の東日本大震災では、当時の菅内閣が5月に補正予算を成立させた。
 11年度当初予算は震災発生時は参院で審議中で、震災関連費を盛り込まないまま成立。菅内閣は補正予算で震災に対応した。当初予算に計上した子ども手当など計約3兆7000億円を急きょ減らして、その分をすべて震災に充てることで、補正予算の総額は約3000億円に抑えた。
 11年度には第2次補正予算(約2兆円)、第3次補正予算(約12兆1000億円)も組み、大震災に対応。巨額な復興財源を賄うための所得税や住民税への増税は今も続いている。復興予算では沖縄県での国道整備など復興とは関係がない支出が数多く判明した。
 1995年1月の阪神大震災では村山内閣が94年度第2次補正予算を編成。約1兆円全額を災害対応に充てた。95年度は第1次、第2次補正予算で震災対応に計約2兆2000億円を計上した。第2次補正は総額約5兆3000億円だった。
 小泉内閣時の04年10月には新潟県中越地震が発生し、翌05年2月に補正予算が成立した。総額約4兆7000億円だったが、直接的な災害対策費は約1兆3000億円。残りは教職員給与費の負担金などだった。
 
ところで、熊本県の益城町周辺で避難所に指定された小学校では、すでに耐震対策が完了していたにもかかわらず、震度7で崩落した体育館があり、被災者たちは避難所の移転を余儀なくされた。
 
この地域の小学校は全て耐震構造への対応が済んでいたにもかかわらず、なぜ崩壊したのだろうか。
 
それは、「地域別地震係数(国土交通省告示1793号)」によれば熊本県では県内全域にわたって 0.9 ないし 0.8 と決められていたことから、熊本県下では耐震構造が「震度7」の80%から90%の範囲で行われていたということらしい。
 
これは建設省当時の36年前に作成された基準らしく、地震列島の日本としては余りにも現実的ではなく、国交省の不作為とでも言えよう。 
 
さて、三菱自動車の燃費不正問題が発覚したのだが、かつて自動車メーカーでエンジンの排出ガス低減研究や車両型式認証受験を行った経験を持つ、設計開発プロセスの革新を実現するモジュラーデザイン(MD)の第一人者である、モノづくり経営研究所イマジン所長の日野三十四氏は、今回の三菱自動車の燃費不正問題について国交省の「甘え」の体質を批判していた。 
 
<三菱自動車の燃費不正、国交省の職責を問う>
 2016/04/25 22:00 日経テクノロジー
 三菱自動車が軽自動車の燃費試験において不正を行ったことが今、日本の製造業に衝撃を与えています。しかし、これは氷山の一角ではないでしょうか。というのも、どの自動車メーカーであっても、似たようなことをやろうと思えばできる状態にあるからです。
 その背景にあるのは、国土交通省の甘え体質です。国交省は自動車メーカーの「上げ膳据え膳」状態に甘えており、自動車メーカーが提供するテストデータを採用したり試験装置や計器類を借用したりしています。運転に関しても自動車メーカーのテストドライバーに依存する始末です。そのため、自動車メーカーがその気になれば、認証試験を自在に制御することが可能です。
 今回の三菱自動車の事件を受けて、国交省は「型式認定審査は自動車メーカーとの信頼関係で成り立っているのに、裏切られた」と語っていました。しかし、本来は「審査」と「性善説」は論理的に成り立たないという根本的な部分で国交省は認識を誤っています。だから第一に、「国交省はメーカー依存審査をやめるべき」です。事実、米国環境保護庁(EPA)は全て自前で試験を実施します。以下、徹底的に「性悪説」に立った論評を行います。
 自動車メーカーは、いろいろな操作を行うことが可能です。例えば、型式認証車に特別な低燃費タイヤをはかせれば、グリップ力や操安性を無視して燃費だけを高めることが可能です。他にも、低抵抗ワックスでクルマをピカピカに磨いて空気抵抗を減らしたり、特別な低抵抗車体を仕上げたりして、コーストダウンタイム〔惰行走行時間:走行抵抗(転がり抵抗+空気抵抗)を測定する方法〕を引き延ばして台上試験時に車両にかけるダイナモ負荷を軽くすることもできるのです。特別な低燃費仕様のエンジンを搭載したり、自動車全体の抵抗部位の抵抗係数を減らしたりすることも、やろうと思えばできるのです。もちろん、こうした仕様では市場での耐久性が保証できず、売り物にはなりません。
 こうした特別調整を施したクルマを使った認証試験を国交省が許せば、当然「スペシャルな燃費」を承認してしまうことになります。ところが、国交省はこうした「ブラック仕様」を見抜くことはほとんど不可能です。従って、国交省は、型式認証試験は人命に直結する安全関係だけにとどめ、排出ガスと燃費の認証試験は書類審査で通してしまい、その余力を市場車の調査に振り向けた方がよいでしょう。こうして、国交省は定期的に各メーカーの市場のクルマを無作為に引き抜いて排出ガスと燃費を測定し、カタログ値に対して10%以上の乖離があるクルマを発売した自動車メーカーに立ち入り検査を実施などの行動をとるべきです。立ち入り検査をすれば不正の痕跡は必ず見つかります。
 しかし、ドイツVolkswagen(VW)社の排出ガス不正問題で明らかになった通り、台上試験と路上走行で異なる働きをする装置(ディフィートデバイス)を装着されると市場調査試験も無効となってしまいます。さらに、路上で試験した結果で不正を暴くことも難しい。規制値と実測値との間によほど大きな差が出ない限り、「路上での走行試験方法が特殊だ」などと、自動車メーカーにのらりくらりとかわされてしまうからです。規制値からの乖離があれほど大きかったVW社のケースでも、同社に白状させるまで3年もかかったのです。
 従って、ディフィートデバイスに対しては、台上と路上の走行状態を一致させる工夫を施すことが必要です。一致させることは技術的に可能です。昔、ある海外の自動車メーカーがラジオのスイッチを入れると排出ガス浄化装置を停止するディフィートデバイスを装着していたことがありました。そのため、自動車に装着されたエアコンを含むあらゆる装置を一度は必ずONにして試験することも必要でしょう。台上試験時の室内温度は25±5℃であり、その温度を外れた場合は装置をカットすることが自動車の耐久性保証のために認められています。しかし、「排出ガス浄化装置は認証試験条件を外れてカットしてはならない(漸減することは認める)」という規則を設けることが必要です。
 以上のような方法を採用するとともに、国交省は「モデルチェンジの際は、必ず燃費を同等以上にすること」*1といった行政指導通達を緩和することも必要です。これまで「下駄(げた)ばき」*2をしてきた自動車メーカーが、下駄を脱ぎにくくなってさらに不正を考えることを防止する措置です。ゆくゆくは個別モデルの燃費改善指導ではなく、EPAと同じように自動車メーカーの加重平均燃費に対して改善指導をすべきです。このようにすれば「カタログ燃費に対して実燃費が20〜30%悪い」という“常識”が次第に解消に向かうのではないかと思います。
*1 これは昔の話であり、現存するかは不明です。
*2 「下駄ばき」とは1970年代に運輸省と自動車メーカーの共通の隠語でした。
 
 国交省の責任を明確化する一方で、今回の三菱自動車が起こした問題の責任を社員や部長クラスに帰結することは許されません。その背景には必ず経営目標必達という上からの強い圧力が働いているからです。今回は自動車メーカーの問題ですが、昨年発覚した東芝の不正会計問題も含めて上からの圧力に屈して社員が不正を働いている企業は案外多いような気がします。つまり、企業はトップから正していかないといけません。そこで、その具体的な提言を行います。
[1]自分だけ良ければいいと考える人を経営者にしてはならない。特に頼りがいがありそうなカリスマ性が強い人にはそういう傾向がある。1920年代に米General Motors社の社長を務めて全盛のFord Motor Company社を凌駕したアルフレッド・スローン氏のような滅私奉公的な精神を持ち、謙虚で実行力がある人を経営者に選ぶこと。そういう人は社内外に必ずいる。そうした人材を発掘すること。ジム・コリンズ著『ビジョナリー・カンパニー』(日経BP社)を参考のこと。
[2]経営者は、社内に対しては性悪説に立ちつつ、「経営目標の実現結果だけを確認する」というこれまでのマネジメントスタイルから、「実現結果が得られたプロセス(どういう手段で実現したのか?)も併せて確認(プロセス管理)する」ように変えること。
[3]社員は、経営目標の実現の見通しが立たないときは自分の懐で丸め込むのではなく、目標未達の要因は会社の仕組みにあるのだという認識に立って正直に報告すること。
[4]経営者は、告発システムも含めて現場の悪い情報が必ずトップまで上がるシステムを確立すること。ここでは、インセンティブ(動機付け)を与えるぐらいのシステムにすること。
[5]経営者は、科学的経営法を修得しておくこと(トヨタ自動車社長の豊田章男氏のマネジメントにはバブソン大学で取得したMBAが生きている)。
 最後に、マスコミにも一言申したい。会社の不祥事の原因はほとんどの場合、先代の経営者によってつくられます。スローンのような経営者でも負の遺産を引き継いだらすぐにそれを発見し、発見してもいっぺんに清算することはできません。軟着陸させながら清算しようと考えるものです。そのうちに露見してしまうケースがほとんどです。マスコミは先代経営者の責任を、会社更生を期待できる有能な現経営者に押し付けて首級を挙げる愚を犯さないようにしてほしい。三菱自動車会長兼最高経営責任者(CEO)の益子修氏の顔が会見場に見えないし応答もありません。取締役社長兼最高執行責任者(COO)の相川哲郎氏に早々に詰め腹を切らせないでいただきたいと思います。
 
【編集部注】三菱自動車が2016年4月26日に開いた会見で、「なぜ三菱自動車会長兼最高経営責任者(CEO)の益子修氏が会見に出席しないのか」と報道陣から問われた相川氏は「この問題は執行側の責任だから」と回答した。
 また、2016年4月27日現在、同社のCEOとCOOの辞任が決まったという主旨の一部報道があるが、これらについては「憶測記事であり、そうした事実はない」(同社広報部)という。
 
「どの自動車メーカーであっても、似たようなことをやろうと思えばできる状態」にあり、「自動車メーカーがその気になれば、認証試験を自在に制御することが可能」ならば、一般ユーザーはどうすることもできない。
 
そのためにメーカーに対して監督官庁としての国交省が存在するのだが、「自動車メーカーとの信頼関係で成り立っている」などと性善説を取っているかぎり、厳密な「型式認定審査」などできるわけがない。
 
言い換えれば長年の役人と業者の癒着関係が続いていた結果が、今回露呈した三菱自動車不正事件ともいえる。
 
日野三十四氏が企業をトップから正していくための具体的な提言のなかで、経営者(企業トップ)を日本の経営者(総理大臣)に置き換えてみれば、この国の現在の救いようのない事態がよく分かるものである、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 11:41| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月27日

編集権を放棄して矜持まで捨てた「私なりの気持ち」

経済ジャーナリストを名乗り、自動車メーカーに足繁く出入りしては、提灯記事を書きまくっている福田俊之が、丁度2年前の今頃、「三菱自動車・次期社長 相川哲郎 −生え抜きエースの『技術屋魂』」というまさにヨイショ記事を「PRESIDENT 2014年4月14日号」に書いていた。
 
同社は三菱重工業の自動車部門から分離独立した会社だが、その重工で社長、会長を歴任した三菱グループの重鎮・相川賢太郎を父に持ち、父親譲りの体質で酒は飲まないが、些細なことでも「頼まれたら断らない」のが信条の相川哲郎は信望は厚かったらしいが、同社の不正・隠蔽体質を変えることはできなかったようである。
 
(時時刻刻)三菱自『不正』四半世紀 社長『自浄作用が働かず』
 
20160427mitsubisihistory.jpg 
 
 
そして当然ながら「三菱自 相川社長が引責辞任へ 燃費データ不正」ということになったのは至極当たり前の流れである。
 
軽自動車の各メーカーのシェアとしては、トップ3は「スズキ」「ダイハツ」「ホンダ」でそれにニッサンが続いていた。
 
10年以上前までは、三菱自動車はTOP4に入っていたが、リコール隠しなどによって消費者の信頼とその地位を失ってしまい、それを挽回するための焦りから、今回のような不正行為を続けていたらしいのだが、これは同社の体質そのものらしく恐らくは企業としての存続は限りなく不可能に近い。
 
そこに働く従業員や家族のことを考えれば容易に企業閉鎖などとは言えないのだが、ユーザーからすれば他のメーカーがあるので特に困ることはないかもしれない。
 
民間企業は独占的なシェアを占めていない限りは、ユーザーに依って自然淘汰されていくものである。
 
それが巨大なグループ会社の力で存続していたことが、そもそも問題であったといえよう。  
 
公共放送と言われて久しいメディアの世界では、簡単には自然淘汰されることがないようである。
 
2週間ほど前に発生した熊本地震。
 
それから3日後に植草一秀の『知られざる真実』にこんな記事が掲載されていた。
 
<震源が南西に広がるのに鹿児島を映さないNHK>
 2016年4月17日 (日) 植草一秀の『知られざる真実』
・・・前略・・・
 NHKは今回の熊本地震の震源地を図解する際に、鹿児島県を含む地図を一切映し出さない。
今回の地震は中央構造線で発生している。
本ブログ、メルマガでは、最初の地震が発生した翌日である4月15日午前10時の記事に、1596年に発生した慶長伊予地震、慶長豊後地震、慶長伏見地震について記述するとともに、地震の連鎖、広がりについて警告を発した。
そして、4月16日午前1時25分にM7.3、震度6強の地震が発生した。
さらに、
午前3時55分頃に 震度6強
午前9時48分頃に 震度6弱
の地震が発生した。
地震の震源地は熊本、阿蘇、大分に分散しているが、そのすべてが
「中央構造線」
上で発生している。
その後、この1596年の地震についての報道が激増した。
中央構造線上の地震の連鎖に関する報道が激増したのである。
問題は、この中央構造線上に、
四国電力伊方原子力発電所
九州電力川内原子力発電所
が存在することである。

20160427uekusa01.jpg

しかも、気象庁は4月17日になって、
「熊本県での地震活動の範囲がこれまでよりも南西側に広がっている」
という重大な事実を発表している。
地震の震源地の南西方向に、川内原発が立地している。
直ちに九州電力川内原発の運転を停止することが絶対に必要である。
NHKは震源地の地図を示す際に、鹿児島県が表示されないようにしている。

20160427uekusa02.jpg

日本国民にとって、川内原発における直下型地震の発生は死活問題である。
当然のことながら、断層が鹿児島県川内原発方面に伸びているのかどうか、川内原発近辺での地震発生の可能性を論じることが必要である。
・・・後略・・・
 
上記のブログの前後から、ネット上でも「【仕事しろ】川内原発のある鹿児島を画面に映さないNHKに不信の声が続々「闇が深すぎる」「映せない理由があるんですか」と多くの疑問と不信の声が上がっていた。
 
その後、国会でも取り上げられ、「『原発報道に識者見解、不安与える』 NHK会長が指示」と自ら認めたが、専門家からは疑問の声が上がっていた。
 
■音好宏・上智大教授(メディア論)
 NHKは、政府などの公式発表より早く現場の事実を伝えることも可能な組織だ。東日本大震災の際、福島中央テレビが東京電力福島第一原発の水素爆発を天気カメラで撮影し、その映像を報じた。籾井氏の発言通りだとすれば、同様のことが起こっても、NHKは政府などの公式見解が出るまで映像を流してはいけないことになる。それはNHKの編集権の放棄であり、報道機関としての自殺行為ではないか。
■ 大石泰彦・青山学院大教授(メディア倫理)
 籾井氏はジャーナリズムの役割を理解していない。公式発表を批判的に検証する視点が全くない。公式発表をそのまま伝えることがメディアの役割だとすれば、広報だと思っているに等しい。テレビは災害時、被害が拡大しないよう防災の一翼を担うが、ジャーナリズムを発揮する場面でもある。公式発表も検証の対象で、政府や自治体が正しく機能しているのかを監視し、間違いを正す必要がある。 
 
巷の声も黙ってはいなかった。




そして、「NHK会長 『私なりの気持ち』衆院委で原発報道発言説明」と説明していたが、まさに火に油を注ぐことになった。
 
 
「不必要な混乱や心配を避ける意味で、事実に基づいた報道を心掛けることが一番住民に安心感を与える」と釈明していたが、それでは2011年の3月12日の福島第一原発の1号機や3号機の爆発事故などは、住民に不安感を与えるので報道されないことになってしまう。
 

 
さらには、4号機に関しては現在でも「深まる福島第一原発4号機の謎」とされている。 
  
今回の熊本地震の発生原因に2つ活断層の存在があり、さらに中央構造線上に、四国電力伊方原子力発電所と九州電力川内原子力発電所が存在する。
 
これは紛れもない事実であり、この事実にもとづいた今後の原子力発電所の緊急停止を含めた対応を明らかにすることが公共放送であるNHKの本来のメディアとしての使命である、とオジサンは思う。
 
posted by 定年オジサン at 11:59| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月26日

どうでもよかった五輪エンブレムが決まったが、災害を政治利用する輩がいる

震度7の激震に襲われた熊本県内の被災者や避難者たちからすれば「こんな時期に何やってんだ!」という気持ちにもなるような発表会が昨日開かれた。
 
もっとも熊本・大分地震の発生前に決めていた行事なので今さら延期もできなかったのは理解できるが、せっかく4つのエンブレム案を国民に提示し、インターネットで11万件のコメントを集めながらも、「五輪エンブレムB案1番人気、D案小差2位 25日最終審査」という巷の声が全く反映されない結果となった。
 
<異例の再選定、透明性を前面に 五輪エンブレム決定 東京の野老さん作品>
 2016年4月26日 朝刊 東京新聞
20160426emblemresult.jpg 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は25日、新たな大会エンブレムに、江戸時代に市松模様として広まったチェック柄を伝統色の藍色で描いた作品A「組市松紋(くみいちまつもん)」を採用すると発表した。作者は東京都在住のアーティスト、野老(ところ)朝雄さん(46)。旧エンブレムの白紙撤回から7カ月余、大会の「顔」がようやく決まった。
 14599点の応募作品から絞り込んだ最終候補4作品を対象に、この日のエンブレム委員会で最終審査を実施。組織委によると、元プロ野球選手の王貞治さんら有識者21人が記名投票した結果、1回目でAが過半数の13票を獲得した。
 宮田亮平委員長(文化庁長官)は、作品Aに関して「市松模様は世界中で愛されている。寡黙でありながら多弁で、日本人らしさを秘めている」と評価。ほかに朝顔を描いたDは5票、風神・雷神をモチーフにしたCは1票、輪をデザインしたBは1票だった。
 野老さんは、東京都港区であった発表会で「頭が真っ白。とても長い時間をかけて作図し、わが子のような作品」と喜びを語った。賞金100万円や大会開会式入場券の目録を手にした。
 大会エンブレムをめぐっては、昨年7月に発表された佐野研二郎さんの作品に盗用疑惑が広がり、同9月に白紙撤回された。選考過程が「閉鎖的」と批判された反省から、今回は作品を広く公募し、最終決定前に候補作品を公開。国民から4作品への意見も募集していた。
 組織委は商標調査をクリアした作品が少なかったため、4作品のうち1点は一度落選したものを繰り上げたとしていたが、宮田委員長は作品Aは繰り上げたものではないと説明した。
 組織委は、最終候補となった残り3作品の制作者名も発表した。いずれも都内のデザイナーで、Bは久野梢さん、Cは後藤崇亜貴(たかあき)さん(ペンネーム)、Dは藤井智恵さんだった。
◆専門家「力ある」「凡庸」
 白紙撤回された旧エンブレムの選考過程が「閉鎖的だ」と批判された反省から、重視されたのが国民参画と透明性だった。新たなエンブレムが決まった25日の記者会見で、選考にあたったエンブレム委員会の宮田亮平委員長は「公明正大に審査してきた」と強調した。
  最終候補作品4点に対する意見募集では、延べ4万人超がインターネットやはがきで約11万件のコメントを寄せたが、気に入った作品に投票する仕組みではなかった。作品から受ける印象を選択肢の中から選んだり、150字以内で「シンプルでよい」「東京・日本らしさが感じられない」といった意見を記したりするものだった。
 この日の最終審査は冒頭の約30分間をインターネットで公開。この中で大会組織委員会は委員に対し、各作品に寄せられた意見の傾向などの分析内容を説明。最終審査までにファイルにとじられた意見に目を通した委員もいたという。委員の1人、王貞治さんは記者会見で「自分の考えはまとめていたが、こういう意見もあるのかなと勉強になった。しっかり読んだ上で、自分の責任で投票した」と話した。
 ただ、各委員の投票の意思決定に、国民の声がどれだけ影響したかは明らかにされていない。今月8日に最終候補の4作品が公開された後、共同通信などが実施した調査によると、新エンブレムに決まった作品Aは、輪をデザインしたBや朝顔を描いたDよりも人気は低かった。
 今回の結果について、アーティストの京都造形芸術大教授、田名網(たなあみ)敬一さん(79)は「前回の反省を踏まえ、最大公約数の中で選んだためデザインとしては凡庸なものになった」と指摘する。
 今回、自らも応募したグラフィックデザイナー太田徹也さん(74)は「4点の中ではAにマークとしての力があった」と語った上で、「これから4年間、大切に育てていくことが重要。審査に当たった委員がどんな考えで作品を選んだか全員のコメントを出せば、透明性が増すと思う」と提案した。 (北爪三記)
◇エンブレム委員(敬称略)
☆宮田 亮平 文化庁長官
 今中 博之 社会福祉法人理事長
 榎本 了壱 クリエーティブディレクター
 王  貞治 ソフトバンク球団会長
 柏木  博 武蔵野美術大教授
 勝井 三雄 グラフィックデザイナー
 志賀 俊之 日産自動車副会長
 杉山  愛 元プロテニス選手
 田口 亜希 元パラリンピック射撃日本代表
 但木 敬一 弁護士、元検事総長
 田中 里沙 広告専門誌取締役
 中西 元男 デザインコンサルタント
 夏野  剛 慶応大大学院特別招聘(しょうへい)教授
 西崎 芽衣 立命館大4年、元ならはみらい職員
 長谷川祐子 東京芸術大大学院教授
 林 いづみ 弁護士
 フミ・ササダ デザイン会社社長
 松井 冬子 日本画家
 松下  計 東京芸術大教授
 マリ・クリスティーヌ 異文化コミュニケーター
 山本  浩 法政大教授
(注)☆は委員長
 
「公明正大に審査してきた」という21人の有識者は、どこの誰がどのような基準で選んだのか、オジサンは全く知らなかった。
 
一応、メディアは両論併記のスタンスを取るのだが、「東京五輪エンブレム どう思う…デザイン専門家3人に聞く」による専門家の評価は予想通り厳しい。
 
対比が良く、色が氾濫する街中で映えそうだ
 高島直之・武蔵野美術大学教授(美術理論・デザイン史)の話
 決定案は一色に抑えた模様とカラフルな五輪マークの対比が良く、色が氾濫する街中で映えそうだ。一方、市松(チェック)は外国でも広く使われる普遍的な柄のため、日本の伝統と認識してもらえるか、疑問が残る。今回の選考は門戸を広げたにもかかわらず、結果的に専門家の作品が選ばれた。「大山鳴動してネズミ一匹」の感があり、費用対効果を考えれば、力があるプロによる指名コンペの方が合理的だったのではないか。
 
ごく普通のクローズドなコンペだ 
 今回の応募で埼玉県鶴ケ島市の応募作品制作に携わった藤本貴之・東洋大総合情報学部准教授(情報デザイン論)の話
 近年の五輪エンブレムでは商業的に多目的利用できることが重要。大きさや素材が変わっても印象が変わらないことが求められ、A案はその条件を満たしている。応募に関わって思ったのは、今回の公募は決して悪くない、ごく普通のクローズドなコンペだということ。にもかかわらず、大会組織委は「オープンだ」と過剰なアピールをした。国民投票などできるはずもないのに、あたかもできるような期待を持たせ、不信感を招いた。
 
旧エンブレムの方が分かりやすかった 
 スポーツ評論家の谷口源太郎氏の話 
 どういう大会を目指しているのか、最終候補4作品のどれからも感じられなかった。そもそも国内外にどういうメッセージを発する大会にしたいのか、理念がない。作者が悪いのではなく、大会組織委員会側の問題がデザインを制約してしまった。公募して公平に透明に選ぶという体裁を整えただけ。東京大会に関連していることが明確なデザインという点では、旧エンブレムの方が分かりやすかった。
 
やはり、結論から言えば「どうでもいいこと」なのだが、人間は繰り返し目にさらされると自然と慣れて受け入れてしまうものである。
 
もっともこんな指摘もネット上にはあった。

ところで、熊本・大分地震後の連日の地震情報は地方に行っていたので、ローカル放送で断片的なニュースでしか情報は入ってこなかった。
 
特に今回の大地震に対する安倍政権の対応をネットメディアから拾ってみた。
 
「どうやら安倍首相は、被災地を見て回った後『大変な被害だ』『私の決断で激甚災害に指定したい』と、自分が“政治決断”したようにアピールしようと以前から考えていたようなのです。安倍首相は『私の決断で』というフレーズが好きですからね。1週間以上、激甚災害に指定しなかったのは、安倍首相の“見せ場”をつくるためだった疑いがあるのです。総理が本部長に就く『緊急対策本部』も、安倍首相の視察後、立ち上がる可能性があります」(官邸事情通)
 
「安倍首相が地震を政治利用していることは確かでしょう。オスプレイを使った米軍の輸送支援を受け入れたのが典型です。支援物資を被災地に運ぶだけなら、自衛隊の大型輸送ヘリの方が大量に運べます。実際、米軍はほとんど役に立たず、あと数日で支援をやめてしまう。それでも支援してもらったのは、『日米同盟が深化した結果だ』とPRするためだったのは明らかです」(政治学者の五十嵐仁)
 
「安倍首相が被災者のことを考えているなら、まず鹿児島にある川内原発の稼働をストップさせているはずです。熊本の被災者は、いつ川内原発が被災するか不安を募らせているからです。川内原発の稼働が止まったら、安心する被災者は多いでしょう。なのに、安倍首相は被災者の声に耳を傾けようとせず、建設業者を喜ばせるように、税金投入ばかりアピールしている。どうかしています」(政治学者の五十嵐仁)
 
「地震を利用しようとしている安倍首相は、要するに、国民をバカにしているのです。被災地を視察し、政治的な決断を下せばバカな国民は支持すると思っているのでしょう。地震だけじゃない。株価を上げておけば高い支持率をキープできる、野党を悪者にしておけば政権は安泰。この3年間、そうやって政権を維持してきたのが安倍首相です。国民のために政治を行い、その結果、支持されればいいという発想は皆無です。これ以上、国民は安倍首相の手法にダマされてはいけない。庶民にとっていいことはなにもなかったはずです」(政治評論家の本澤二郎)
 
やはり予想通りの安倍晋三首相の地震の政治利用というパフォーマンスが演じられたようである。
 
あたかも、「私の決断で」で決められた激甚災害の指定とは、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」によると、対象範囲と内容が以下のように定められている。 
 
国庫補助率(または負担率)の嵩上げや、新たな補助が行われるもの
 ・公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法に基づき地方公共団体が施行する公共土木施設災害復旧事業
 ・農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律(暫定法)に基づき地方公共団体が施行する農地災害復 ・旧事業および農林水産業共同利用施設災害復旧事業
 ・公立社会教育施設(公民館、図書館、体育館など)災害復旧事業
 ・私立学校施設災害復旧事業、感染症予防事業、など
国による特別な貸付が行われたり貸付の優遇が図られるもの
 ・天災による被害農林漁業者等、及び中小企業に対する資金の融通
 ・中小企業信用保険法による災害関係保証
 ・小規模企業者等設備導入資金助成法による貸付金の償還期間
 ・その他、被災者に対して特別の財政援助が必要と考えられる場合
 
要するにこの法律は災害による人的復旧がある程度済んだ以降の「公共工事」と中諸企業者向けの財政援助である。
 
地震発生から10日も経ってから「激甚災害の指定」をしておいて「一日も早い復旧復興活動に弾みがつくように」とぬけぬけと言い放つ安倍政権。
 
まだまだ震度3から5近くの「余震」が続き、その発生確率も専門家は分からないと言っている現状では、多くの住民が残る避難所の衛生環境の改善や仮設住宅の整備、震災がれきの処理など、激甚災害指定の支援対象とならない課題が山積みであり、最優先で取り組む必要がある。

中途半端な政治利用などという姑息なことで北海道5区の補選はかろうじて自公候補が勝ったが、こんなことを繰り返すならば参院選では自公政権は痛い目に遭うことは確実であろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:13| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然破壊・災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月25日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-6

余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないそうだが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
今日まで家を離れています。
 
つぶやきは休みますが、貴重な葛飾応為の作品を紹介します。
 
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-6】
 
  
20160425_01.jpg
[北斎が描いた応為の姿とされる「空満屋連和漢武勇合三番之内 大井子と樊?」]
 
 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月24日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-5

余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないそうだが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
明日まで家を離れていますので、つぶやきは休みますが、貴重な葛飾応為の作品を紹介します。
 
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-5】
 
  
20160424_01.jpg
20160424_02.jpg
[煎茶手引の種 (挿絵)]

 
 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月23日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-4

余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないそうだが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
週末から月曜日まで家を離れています。
 
パソコンや電話や新聞のない日々を送っていますので、つぶやきは休みますが、貴重な葛飾応為の作品を紹介します。
 
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-4】 
  
20160423_01.jpg
[竹林遠見富士図]

 
20160423_02.jpg
[北斎翁像]
 

 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月22日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-3

余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないそうですが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
来週の月曜日まで家を離れています。
 
パソコンや電話や新聞のない日々を送っていますので、つぶやきは休みますが、貴重な葛飾応為の作品を毎日紹介します。
 
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-3】

  
20160422_01.jpg
[月下砧打美人図]
 
20160422_02.jpg
[関羽割臂図]

 
 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月21日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-2

余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないそうだが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
来週の月曜日まで家を離れています。
 
パソコンや電話や新聞のない日々を送っています。  
 
その間はつぶやきは休みますが、貴重な葛飾応為の作品を毎日紹介します。
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-2】


20160421_01.jpg
[夜桜美人図]

 
20160421_02.jpg
[三曲合奏図]

 
 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁ | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月20日

北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-1


余の美人画は、お栄に及ばざるなり
お栄は巧妙に描きて、よく画法にかなえり
美人画にかけては応為には敵わない
応為は妙々と描き、よく画法に適っている
- 葛飾北斎
 
世界にその名を知られる伝説的な浮世絵師である父・葛飾北斎にそう言わしめ、もっとも彼の才能と破天荒な性格を受け継いだと言われる、三女・お栄。
 
画号を葛飾応為(おうい) として、北斎の肉筆美人画の代作や春画の彩色を担当した彼女。
 
世界に現存する作品が10点ほどしかないらしいが、仄かに照らしだされる「妖しげな光」の魅力に引き込まれそうになる。
 
今日から来週の月曜日まで家を離れます。
 
いつものようにパソコンや電話や新聞のない日々を送ってきます。  
 
その間はつぶやきを休みますが、貴重な葛飾応為の作品を毎日紹介します。
 
【北斎の娘・応為の妖しげな光の世界-1】
 
  
20160420_01.jpg
[吉原夜景図]
 
 
20160420_02.jpg
[唐獅子図 (北斎と応為の合作。中央の唐獅子が北斎、周囲のボタンを応為が描いた)]

 
 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月19日

口先では国民の生命が第一だが本音は政権の利害が最優先?

熊本県益城町で震度7の「前震」が発生した翌日に、「西川TPP委員長がパーティー 地震災害のさなか」と批判されていたが、今度は野党第一党の民進党からは「細野豪志グループ【自誓会】が初の政治資金パーティを開催」という事実も明らかになり、どうやら日本の国会議員連中は、法外な税金を貰って政治家をやっていられるのも、国民あっての政治家であるということをすっかり忘れているらしい。
 
ましてや細野豪志は、9月の民進党代表選を見据えた派閥結成のためだというのだから、開いた口がふさがらない気持ちになる。 
 
「前震」〜「本震」〜「余震」というかつて経験したことがなかった熊本大地震なのだが、当然活断層近くに建設されている原発の危険性が高まっているにもかかわらず、「【熊本地震と川内原発】『想定外ない』田中委員長が強調する安全神話」がまたもや頭をもたげてきている。 
 
<近年の大地震で相次ぐ「想定外」 国は「原発安全」>
 2016年4月19日 朝刊 東京新聞
201604194daijisinn.jpg 熊本、大分両県の大地震を受け、原子力規制委員会は18日、臨時会合を開き、稼働中の九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)や7月下旬に再稼働見通しの四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)など周辺の原発の安全性は保たれているとの認識で一致した。ただ、近年の大地震では重要な「想定外」があり、今後もいつどこで想定外の事態が起こるか分からない。 (山川剛史、大野孝志)
 規制委会合では、川内、伊方のほか九電玄海(佐賀県玄海町)、中国電力島根原発(松江市)で観測された最大の揺れのデータが報告された。玄海原発の20.3ガルが最大で、想定する揺れの540ガルより大幅に低かったという。
 石渡明委員(地質学)は主な震源となった断層帯全体が動いても、川内原発の揺れは想定の4分の1程度にとどまると説明。記者会見した田中俊一委員長は「安全上の理由があれば止めなければならないが、今の状況で問題があるとは判断していない」と話した。
 しかし、熊本地震では14日にM6.5の地震があった後にM7.3の本震が発生。小さな地震が誘発されることはあるが、これほどの規模が続くのは想定されていない。
 近年のほかの大地震を振り返ると、1995年1月の阪神大震災は「関西の内陸では大地震は起きない」と根拠のない認識がある中で起きた
 2007年7月の新潟県中越沖地震は、東京電力柏崎刈羽原発を直撃。緊急停止はしたものの、建屋は設計時の想定を超える揺れに襲われた。地割れや変圧器火災が起き、さらには地下の消火配管が壊れ、建屋地下に大量の水が流れ込む事故も起きた。東電が、近くの活断層の規模を小さく見積もっていたのが、想定外の原因だった。
 11年3月の東日本大震災をめぐっては、10メートル超の大津波が東電福島第一原発を襲う可能性が指摘されていたが、東電は対策を講じなかった。最悪レベルの原発事故の主原因となった。地震の影響については建屋内の調査が進んでいない。
 
ところで安倍政権は、政権に対する批判的な言動を「政治的」と恫喝しているのだが、政権による露骨な「政治利用」は許されるのだろうか。 
 
「オスプレイ投入は災害で使えることを示して安全性の懸念を取り除こうとする取り組み。災害の政治利用という批判はあるだろう」と指摘されるオスプレイが熊本県内に救援物資を運んできた。 
 
<熊本地震 オスプレイ物資搬送 「政治利用」の声も>
 毎日新聞 2016年4月19日 03時28分
 熊本地震の被災者支援のため米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが18日、熊本県内で救援物資約20トンを輸送した。国内の災害派遣で同機が使われたのは初めて。防衛省側は災害救援で有効性を示す機会だと考えたが、省内でも「オスプレイを政治的に見せつける作戦」と冷ややかな見方も出ている。
写真特集】南阿蘇村で新たに判明した行方不明者の捜索現場
 米軍普天間飛行場(沖縄県)配備の4機が17日に岩国基地(山口県)に着陸し、うち2機が18日に熊本空港に向かい、水やパン、レトルト食品、簡易トイレなどを積み、熊本県南阿蘇村の白水運動公園に着陸した。待ち受けた陸自隊員がオスプレイから食料などが入った段ボールを運び出し、輸送車で村内3カ所の避難所に向かった。
 熊本空港など各拠点に物資は届いているが、道路の寸断や渋滞で被災者まで渡っていない状況に米軍が加勢した形。オスプレイを巡っては、陸上自衛隊が導入するオスプレイの佐賀空港配備計画の協議や、本土への訓練移転による沖縄の負担軽減など地元との懸案を抱えている。防衛省関係者は「オスプレイ投入は災害で使えることを示して安全性の懸念を取り除こうとする取り組み。災害の政治利用という批判はあるだろう」と指摘する。
 オスプレイは陸上自衛隊の輸送ヘリCH47より航続距離や速度は上回るが、搭載できる空間が狭く容積は半分ほど。比較的軽い生活物資ならばCH47の方が一度で多くの物資を運べる。オスプレイは着陸時に巻き上げる風が強いため、2015年のネパール大地震で住宅の屋根が破損したとの報道もあった。この日は白水運動公園にオスプレイが着陸する前、砂が巻き上がるのを防ぐためか自衛隊車両が散水していた。
 南阿蘇村立長陽中学校の体育館では1日3回の食事が配給されるが、一度の食事はこぶし大のおにぎり1個程度。村内のスーパーやコンビニエンスストアは品薄状態が続く。16日未明の地震で自宅の柱がゆがみ同体育館に避難している農業研修生、丸山慎裕(しんすけ)さん(36)は米軍の支援について「カロリーが少ないためか自宅の後片付けも力が出ない。素直にありがたい」と話した。
 一方、オスプレイの佐賀空港配備に反対している佐賀市の主婦、石丸初美さん(64)は「被災者の方々はおにぎり一つでもありがたいと思う状況。政府は(オスプレイの国内配備のために)どんな状況でも利用するのか」と憤った。配備計画には地権者の佐賀県有明漁協が防衛省の現地調査を拒否している。
 日米は陸海空自衛隊で構成する「統合任務部隊」内に18日、「日米共同調整所」を開設し、日米連携を加速させる。オスプレイは岩国基地を拠点に19日以降も物資輸送を続ける。熊本県沖に停泊する海上自衛隊の大型護衛艦「ひゅうが」で給油する準備もしている。【町田徳丈、蓬田正志、関東晋慈】
 
1年ほど前に「やはりオスプレイは高価な『非行機』である」とのつぶやきの中で、オスプレイの輸送機としてのハードの脆弱さを示す動画を紹介した。
 

 
陸上自衛隊が佐賀空港にオスプレイを配備するという計画がすんなりとはいかず、今回の熊本大地震を利用してオスプレイの機能性と安全性を強調したかったのだろうが、オスプレイは機体の性能より操縦のむずかしさが以前より指摘されており、自衛隊員が自ら操縦して救援物資を運んだのならまだしも、そんな危険なことはできないということで、米軍が運んできた物資を受け取るだけとなった。
 
さて、衆議院TPP特別委員会でTPP交渉経緯の資料を野党から要求され提出した資料が「のり弁資料」と批判されたり、特別委の西川委員長のTPP内部暴露本に対しての批判も重なり、自民党内では今国会でのTPP協定批准は先送りにしようとの動きがあったのだが、なぜか熊本大震災対応よりTPP審議を優先させている。
 
<安倍首相が震災対応よりTPPを優先せよ、と国会審議を強行!「被災者支援」は口だけ、露呈する冷たい対応>
 2016.04.18 リテラ
 4月16日深夜に発生した最大震度6強の地震によって、さらに被害が拡大している熊本大地震。しかし、被災地から窮状を訴える声が次々にあがっている一方で、政府の対策は後手後手にまわっている。
 こうした対応について、本サイトでは16日の記事で、安倍政権の初動対応の遅れを指摘。14日の地震発生後から蒲島郁夫熊本県知事が「激甚災害の早期指定」を求めていたにもかかわらず政府が今なお指定していないことや、自衛隊についても政府は当初、2000人の派遣しか行なわず、16日になってようやく増派を決定したこと、「官邸での地震対応に集中したい」と視察を取りやめながら、実際は週明けTPP審議を最優先していることなどを取り上げた。
 しかし、大手マスコミからそうした当然の批判が上がることはなく、他方でネトウヨたちは「リテラはまたデマ記事書いてんのか」「拒否するわけねえだろ、ほんとクズメディアだな」「災害に乗じて流言蜚語流してるリテラは犯罪組織認定で良いんじゃない?」と同記事を“デマ認定”、「これは訴えてもいいレベル」などと騒ぎ立てている。
 だが、デマを流しているのはもちろん彼らのほうであり、安倍首相の「被災者救助、支援に万全を期す」という言葉が大ウソであることは、本日18日午前の国会で証明された。
 今日、国会では朝から衆議院TPP特別委員会が開催されていたのだが、この委員会は、安倍首相が地震対策よりも優先し、強引に開催したものだったのだ。
 この事実は、まさに同委員会での民進党・緒方林太郎議員らの質問によっても明らかになっている。緒方議員らによれば、民進党は今日午前、いまはTPP審議を行うよりも、安倍首相や河野太郎・防災担当相などの関係大臣による震災への陣頭指揮を優先すべきだ、と主張。今日午前の国会対策委員長会談でも、委員会の延期を申しれたという。
 当然だろう。TPP審議となれば、安倍首相はじめ関係大臣が国会に出席しなければならないのはもちろん、官僚も答弁準備などで追われることになり、そのぶん、震災対応の判断や準備が遅れるのは確実だからだ。
 ところが、自民党はこの民進党の提案をはねつけ、どうしてもTPP審議を行うと強硬に主張。開催を押し切ってしまったという。
「なぜ、この状況で委員会を開かねばならなかったのか」
 緒方議員ら民進党サイドは委員会の質問でまず、安倍首相に対して、このことをぶつけていたが、安倍首相は「委員会(の開催)は議会に任せている」「どのような案件について議論していくかは国会が決めること」と他人事のように語るのみだった。
 しかし、この答弁は大ウソだ。委員会開催は国会が決めたことではなく、安倍首相が決めたことだった。自民党は一旦、民進党からの委員会延期の申し入れを受け入れる姿勢を示していたが、安倍首相がそれをひっくり返し、審議に入ると言い張ったため、自民党も委員会を開く方針に転換したのだという。
 実際、国対委員長会談で、自民党の佐藤勉委員長が「安倍首相からTPPの議論を一歩でも先に進めたいと“強い意向”があった」と明言している。
 ようするに、安倍首相は「救命救助活動に全力を挙げたい」「住環境の改善に努力する」と言っておきながら、野党や自民党からの「いまは災害対策を」という訴えには耳も貸さず、TPP審議を優先させたのだ。
 安倍首相がここまでTPP審議にこだわるのは、参院選でTPPが争点になることを避けるべく、一刻も早く国会での承認を取り付けたいがためだろう。あるいは、まさかとは思うが、この期に及んでも、まだ衆院選とのダブル選挙をあきらめていないのかもしれない。
 いずれにしても、この言動不一致にもあきらかなように、安倍首相は政権の利害しか考えていないことは間違いない。
 事実、今日の国会ではほかにも、被災地の現状を顧みない姿勢が次々と明らかになった。
 そのひとつが、本サイトも指摘していた激甚災害指定の遅れだ。この問題について緒方議員から指摘され、野党側から野次が飛ぶと、安倍首相は都合が悪くなったときのパターンである逆ギレ状態になって、「野次はやめてくださいよ!」と怒鳴り始めた。
 そのうえで「事務的に数字を積み上げていかないと法律的にできない。それをいま一生懸命やっている」と弁解したのだが、激甚災害指定の作業がそんな時間のかかるものでないことは過去の例が示している。
 たとえば、当サイトでも指摘したように、東日本大震災では当時の民主党政権が災害発生翌日に激甚災害指定の閣議決定まで取り付けている。しかも今回は、前述したように熊本県知事が早期指定を求めていたのだ。これは明らかに、安倍官邸がずっと官僚的対応に終始していたことの証明だろう。
 被災地を顧みない言動は、ほかでも見て取れる。たとえば昨日17日、安倍首相は「店頭に今日中に70万食を届ける」と記者団に語ったが、河野防災担当相は同日、〈コンビニ70万食、本日中に搬入完了の見込み。避難所には明日、県の要請に基づく38万食が搬入されます〉とツイートしている。もちろん、食料の物流確保も重要な問題だが、それよりもまず避難所への食料の提供を優先させるか、あるいは同時並行で行うべきだろう。
 そもそも、被害が広範囲に渡り、くわえて原発事故まで起こった東日本大震災と比べれば、避難者がとくに熊本市内に集中している今回の大地震はもっと迅速に救援が行えるはず。それなのにここまで支援物資の不足が問題になっているのは、政府の初動の甘さ、そして対応の遅れが影響していると言っていい。
 しかし、相変わらずメディアは、安倍首相のこうした災害対策の遅れは一向に報道しようとしない。本日国会であきらかになった「災害対策よりTPP優先」という問題も、昼のニュースで伝えたのは、テレビ朝日の『ANNニュース』とTBSの『JNNニュース』のみ。NHK『NHKニュース』やフジテレビ『FNNスピーク』、日本テレビ『NNNストレイトニュース』では、逆に「安倍首相が激甚災害の早期指定を明言」と打ち出して、同時に米軍オスプレイの投入を大宣伝していた。
 被災地支援の動きの鈍さを指摘し、早急な対策を政府に求める。これはメディアの仕事のはずだが、このまま政府の責任は隠されつづけていくのか。もしそうなったら、そのしわ寄せは被災者に向かうということを、忘れてはいけない。
(野尻民夫)
 
今国会でTPP審議が継続になれば当然ながら参院選でTPPが争点になることを避けるべく、こんな指示をしたのだろう。
  
20160419tppyoyatousyuchou.jpg
【東京新聞より】
 
 
それにしても、「店頭に今日中に70万食を届ける」とか〈コンビニ70万食、本日中に搬入完了の見込み。避難所には明日、県の要請に基づく38万食が搬入されます〉とは一体どういうことだったのか。
 
20160419kounitaro.jpg
 
 
熊本県のスーパーなど小売店での食品の品切れが続いていることから、それの解消に向けて各企業の店舗に今日中に70万食を揃えるように要請したという事のようだ。
 
政府広報紙の産経新聞記事「熊本地震 安倍首相『今日中に店頭に70万食を届ける』」からは、いかにも政府が県民のために食料を用意したような書き方になっていているが、各店舗に食料を揃えるのを安倍晋三首相が宣言したというだけの話である。
 
何もかも自分の手柄に、パフォーマンスだけは上手い、それだけの話で被災者のことなど何も見ていない。
 
5年間も福島県民を見捨て、今度は熊本大地震を政治利用して、政権の利害のみを優先するような政権は国民にとって有害物以外の何物でもない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:45| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然破壊・災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月18日

お好みの時間・ロシアW杯アジア最終予選組み合わせ決まる

1週間前、「2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選」の組み合わせ抽選会がマレーシアのクアラルンプールで行われた。
 
20160418finalyosengroup.jpg
 
日本が入ったグループBの現時点での各国の世界ランキングは以下の通り。
 
■グループB
オーストラリア(50位)
日本(57位)
サウジアラビア(60位)
アラブ首長国連邦(UAE)(68位)
イラク(105位)
タイ(119位)
 
単に数字から見れば上位のオーストラリアと日本が順当にW杯出場の可能性が高いのだが、世界ランキング通りの試合結果にならないところが、サッカーはのみならずスポーツのまた面白い所かも知れない。
 
2年後のW杯だが、日本の初戦は9月1日に行われるホームのUAE戦で、突破を争うオーストラリアとは10月11日にアウェーで1度目の対戦を迎えることになる。 
  
<論客2人が分析 W杯アジア最終予選「日本代表」の戦い方>
 2016年4月17日 日刊ゲンダイ
 ロシアW杯アジア最終予選の組み合わせが決まり、B組の日本はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイと9月からホーム&アウェーで対戦する。FIFAランク50位(日本は57位)で15年アジア杯を制したオーストラリアを筆頭に対戦相手の特徴、ハリルホジッチ日本代表のチーム作りなどを世界各国のサッカー事情に精通しているサッカージャーナリスト・河治良幸氏に語ってもらった。(聞き手・六川亨=サッカーダイジェスト元編集長)
「オーストラリアは、これからも《日本の指標》になるチームです。アジアではずぬけた実力を持ち、ハリルホジッチ監督が目指しているインテンシティー(球際の激しさなどプレー強度の意)や攻守の切り替えの速さなど高いレベルを維持しています。13年にポステコグルー監督に代わり、それまでのロングボール主体のサッカーから、パスをつなぐスタイルへと変貌を遂げつつあります」
 
――逆に日本はザッケローニ元監督時代の徹底したパスサッカーから、ハリルホジッチ監督体制になってショートカウンターも効果的に使えるチームを目指しています。
 
■「現在地」を測る格好の相手
「日本サッカーの足りない部分を、ハリルホジッチ監督は補おうとしています。これまで両国の方向性は真逆と言ってもよかったのですが、目指すモノに共通項が増え、正反対だったサッカーが近づきつつある。そういう意味でもオーストラリアは、日本の現在地を測る格好の相手と言えます。同じ第1シードでも、イランと比べるとトリッキーなサッカーは仕掛けてこないし、悪質な反則など汚いプレーもしてこない。終盤まで劣勢なら伝統的なパワープレーを使ってくるでしょうが、トータル的に戦いやすい相手です。インテンシティーで上回れば、ホームとアウェーで2連勝も夢ではないでしょう」
 
――相手の具体的な分析は2回目以降の連載に譲るとして、9月と10月の連戦各2試合は先にホームで戦い、それから9月のタイ、10月のオーストラリアとアウェーに乗り込むので時差に苦しまなくても済む。組み合わせ順にも恵まれました。
 
「日本の主力であるMF本田、MF香川、FW岡崎、DF長友といった海外組が、日曜にリーグ戦があると合流できるのは火曜日になります。今年3月のW杯2次予選では木曜(3月24日)のアフガニスタン戦で本田と香川を先発から外し、翌週火曜(29日)のシリア戦で2人をスタメン起用しました。今年9月と10月の各連戦も木曜にホームをこなし、火曜にアウェーというスケジュールです。ホームは国内組を中心にして確実に勝ち点3を奪い、アウェーは欧州組を使って勝ち点3をきっちり獲得する。ともあれ、日本は対戦順まで有利なホーム&アウェーになるとは、ここまで予想していませんでした」
 
――最終予選を迎えるに当たり、ハリルホジッチ監督は「チームは第2段階に突入した」と明言しました。
「彼にとっての第1段階は『選手を見たい。そして基礎の部分を作る』というものでした。第2段階は戦術的なバリエーションを増やし、選手起用の選択肢を広げ、フォーメーションも戦い慣れている4(DF)−3(MF)−3(FW)以外に4−4−2、4−2−3−1など多様なスタイルに対応できる選手を試していくでしょう。3月の2次予選に長身FWハーフナー・マイクを初招集しましたが、選手層の拡充を図るという意図があったと思います。アフガニスタン戦にボランチのMF柏木が、試合途中から左MFでプレーしました。あえて慣れないポジションでの起用は、ひとりの選手が複数のポジションでプレーできるかどうか――をテストしたのでしょう。ハリルホジッチ監督は、グループリーグの1位しか最終予選に進出できず、さらに最終予選も1位以外はW杯に出られないアフリカにあって、決して強国ではないアルジェリアを率いてブラジルW杯でベスト16入りを果たしました。そんなハリルホジッチ監督にとって、各組2.5出場枠のアジア最終予選は、メンタル的にも余裕を持って臨めるでしょう」
 
過去5大会連続出場しているサッカー日本代表は、年ごとに欧州で活躍する選手が増えており、レギュラーの大半が欧州組で占められてきた。
 
しかし欧州組が必ずしも移籍チームで毎試合出場しているかと言えば必ずしもそうではなく、むしろレギュラーの座を不動にしている選手は数えるほどでしかない。
 
特に2014年のブラジルW杯は、主力の本田、香川が所属チームでの出場機会が極端に少なくなっていた頃であり、その影響から予選リーグ1分2敗で最下位という惨めな負け方をして多くのサッカーファンの期待を裏切った。
 
そして主力のこの選手も所属チームでは、「本田、今季限りでミラン退団か。新監督が来季も残留なら構想外に?」という状況に置かれている。
 
女子サッカーの「なでしこジャパン」は今年のリオ五輪出場権を逃してしまった。
 
これは、2011年W杯で優勝したメンバーが依然主力を占めていたことによる、世代交代の失敗であったと、辞めた佐々木監督も認めていた。
 
世界の強豪チームにはW杯で、1982,1986,1990,1994,1998年と5大会連続出場したドイツのローター・マテウスのような選手もいるが、その間にドイツが連続準優勝以上した年は、1982,1986,1990年の3回だけである。
 
必ずしも個人の力だけでは勝てない団体球技であるので、常に新しい選手が現れる新陳代謝が活発なチームが望まれる。
 
そういう意味では、9月からの最終予選で勝ち残った選手たちがそのまま2018年ロシアW杯メンバーの主力になっているようでは、2014年の再現となるだろうと、オジサンは思っている。   

【付録】  
 
【衝撃サッカー動画】 最悪の失点シーンだけを集めた動画「お笑いゴールキーパー」

 
最後に、もっともらしいフェイクな、お笑い「史上最悪のPK合戦」で楽しんでください。
  


ラベル:サッカー
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | お好みの時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月17日

人間は自然には敵わない、百聞は一見にしかず

16日未明に起きたマグニチュード(M)7.3の「本震」の後、熊本県阿蘇地方や大分県でもM5を超える大きな地震が発生したことについて、同日午後に会見した気象庁の橋本徹夫・地震予知情報課長は「今までの経験則から外れている」と、専門家らしからぬ表現をした。
 
一昔流行った言葉風に言えば「想定外」の地震だったということだろうか。 
 
活断層の存在自体は広く知られているらしいが、それがどのように「突然」動き出すのかということに関しては人知が及ばないらしい。
 
20160417katudoujyoukyou_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】
 
まして今回は聞きなれない「前震」とか「本震」という言葉が登場し、従来の「初期微動」〜「本震」〜「余震」というパターンとはだいぶ様子が異なり、「余震」の方が自身のエネルギーが増しており、回数も半端ではなかった。 
 
20160417jisinkaisuhikaku_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】
 
どうやら安倍晋三首相は、被災地現地視察の意欲があったにも関わらず、余震が予想以上となり怖気づいたのか視察は中止したのだが、その時にオジサンはつぶやいた。 

当然ながら、今日の10時からの放映は中止となった。
 
衆院補選前のテレビ出演は明らかに「政治的」パフォーマンスであることはミエミエであった。
 
しかし安倍政権は今回の熊本大地震に際しても、狡猾な企みをしていたらしい。 
 
<安倍官邸が最初の地震の後、熊本県の支援要請を拒否! 菅官房長官は震災を「改憲」に政治利用する発言>
 2016.04.16 リテラ
 「事は一刻を争う」「被災者救助、支援に万全を期す」
 安倍首相は今日4月16日、昼前に開いた非常災害対策本部会議で関係各省を前にこう宣言。菅義偉官房長官も会見で、自衛隊を現在の2千人から2万人に増やすことを決定したと胸を張った。
 これを受けて、ネットではいつものごとく、ネトサポ、ネトウヨによる「さすが安倍首相の対応は迅速」「菅直人首相や民主党政権とは全く違う」などと、称賛の“やらせ”書き込みが拡散している。
 まったく、冗談も休み休み言ってほしい。今回の熊本大地震に対する安倍政権の対応はとてもじゃないが「迅速」と呼べるようなシロモノではない。首相は今頃になって「事は一刻を争う」などと偉そうに言っているが、当初は地元の要請をはねつけ、その結果、被害をさらに拡大させた形跡があるのだ。
 そもそも、14日、1回目の地震が起きた時点で、熊本県では行政機能がマヒしている地域がいくつも出てきており、同県の蒲島郁夫知事は政府に対して、主導的に災害対策に取り組んでもらえるよう「激甚災害の早期指定」を求めていた。ところが、政府はこれを取り合わなかった。
 ちなみに、東日本大震災であれだけ対応の遅れが指摘された菅政権は地震発生の翌日、激甚災害の指定を閣議決定しているが、安倍政権は今日16日昼の時点でもまだ、指定していない。
 自衛隊の増派についても同様だ。知事側は最初から大量派遣を求めていたにもかかわらず、政府は当初、2000人しか出さなかった。そして今日未明、マグニチュード7.3の大地震が起き、被害の大きさを知ってから、ようやく増派を決定したのである。
 「被災者の救出が遅れているのは、1回目の地震で行政機能が麻痺していたところに、2回目の地震が起きて、安否確認や救出が満足に行えていないから。政府が熊本県の求めに応じて、1回目の地震の直後からもっと積極的に動いていたら、もう少しこの混乱を防げたのではないかと思います」(熊本県庁担当記者)
 その後も、安倍政権は不誠実きわまりない対応を続けている。そのひとつが、 安倍首相自身の現地視察見送りだ。安倍首相は、昨日の政府会合で「現場を自らの目で確かめ、被災者の生の声に接し、今後の対策に生かす」と意気込んでいた。ところが、マグニチュード7.3に達する大地震が起きるや、視察を見送ってしまったのである。
 官邸は、現地視察を取りやめた理由を「被害の全容把握や被災者支援に万全を期す必要がある」といっているが、そんな理由は成り立たない。というのも、今日午前、与野党幹部が会って週明けのTPP国会審議を行うと確認しているからだ。政界からも「震災対応に万全を期すならTPP審議だってできないはず。それをやれるくらいなんだから、現地視察はできたはずだ」と疑問視する声が出ている。
「視察取りやめは、マグニチュード7.3の大地震が起きて、安倍首相がさらに大きな地震が起きるかもしれない、と怖じ気づいたからでしょう。安倍さんは東日本大震災、福島第1原発事故のとき、菅直人首相(当時)の対応を手厳しく批判しました。しかし、菅さんのほうがまだ、自分で危険な場所に行っただけマシ。安倍さんは被害対策を地方に丸投げし、首相公邸に籠もりっきりですからね」(全国紙政治部記者)
 安倍首相だけではない。やはり今日現地入りする予定だった石井啓一国交相は九州新幹線の脱線現場などを見て回るはずだったのに取りやめた。
 結局、政府が派遣したのは、災害担当の松本文明内閣府副大臣だけ。しかもこの副大臣、蒲島県知事と面会するなり、「今日中に青空避難所というのは解消してくれ」と切り出し、知事から「避難所が足りなくてみなさんがあそこに出たわけではない。余震が怖くて部屋の中にいられないから出たんだ。現場の気持ちが分かっていない」と怒鳴り返されるという失態を演じてしまった。
「蒲島知事は政府の後手後手の対応に相当、怒っていますからね。怒るのも無理はありません」(前出・熊本県庁担当記者)
 これだけでも信じがたい対応だが、安倍政権は、現地の要望を無視しただけでなく、当初、この地震を政治利用しようとしていたフシがある。
 1回目の地震の翌日夜、菅官房長官が記者会見で、熊本地震を引き合いに出して、憲法の新設項目として非常時の首相権限を強化できる「緊急事態条項」の必要性を主張した。
 記者から「予想もしなかった大きな地震が発生した。早急な緊急事態条項の必要性をお考えか」と水を向けられると、菅長官は「今回のような大規模災害が発生したような緊急時において、国民の安全を守るために、国家、そして国民みずからがどのような役割を果たすべきかを憲法にどのように位置付けていくかということについては、極めて、大切な課題であると思っている」と述べたのだ。
 改めて言うまでもないが、災害時の政府対応は、災害対策基本法が定める首相の「災害緊急事態の布告」でもって主導的に行うことが十分可能で、事実、東日本大震災の被災地に、政府の災害対応についての法改正が必要かどうかをアンケートしたところ、ほとんどの自治体が「必要がない」という回答を寄せている。
 菅官房長官の発言は明らかに「話のすり替え」であり、今回の地震を政治利用しようとしたとしか思えないものだ。
「しかも、このやりとりは、シナリオがあったとしか思えないようなスムースなものだった。おそらく、菅官房長官とべったりの安倍応援団メディアの記者と事前にすり合わせをして、質問させたんでしょうね」(前出・全国紙政治部記者)
 さらに、今日16日午後になって、今度は中谷元防衛相が「米軍の支援受け入れ検討」を表明し、防衛省や自衛隊にも検討を命じたが、これも、露骨な政治利用らしい。
 というのも、この米軍の支援については、今日午前の会見で、菅官房長官が「動員を拡大し、現地で活動することができるようになり始めているので、自衛隊で対応できる」と否定していた。それが、一転、受け入れに動いたのは、安倍首相周辺が強く「受け入れろ」と言ってきたからだという。
「安倍さんの周辺は、世論誘導のチャンスと考えたようです。米軍が救援に協力する映像を流させ、イメージアップし、集団的自衛権行使や米軍基地辺野古移転問題で国民の支持をとりつける。現実には、時間が経った後に、言葉や地理に不案内な米軍がきても、現場が混乱するだけで、自衛隊内部でも反対意見が根強いんですが……」(防衛省担当記者)
 この期に及んでも、頭の中は、国民不在の“謀略政治”。安倍政権にはせめてこういう非常事態の時くらいはくだらないことに頭を使うのはやめて、国民の生命、安全確保だけを考えることを強く望みたい。それこそ、「事は一刻を争う」のだ。
 
「しかも、このやりとりは、シナリオがあったとしか思えないようなスムースなものだった。おそらく、菅官房長官とべったりの安倍応援団メディアの記者と事前にすり合わせをして、質問させたんでしょうね」という見方は、「2016/04/17 【緊急UP】あらかじめ原稿を用意していた菅官房長官の「緊急事態条項は重い課題」発言!会見は八百長芝居か!?ドサクサまぎれの「惨事便乗型全体主義」改憲を許すな!」のなかで官邸の自作自演であると暴かれていた。 
 
さて、「今までの経験則から外れている」今回の地震の広がりを見てみる。
 
20160417hasseibasyo_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】
 
そして時系列に被災各地での状況を多くの記者の写真で紹介しておく。
(写真は全て朝日新聞「フォトギャラリー」より)
 
20160417anaairport_asahi.jpg天井が崩落した熊本空港のターミナル=16日午前7時16分、熊本県益城町、西畑志朗撮影 
 
20160417kumamotojyo_asahi.jpg熊本城では石垣が大きく崩れ、国指定重要文化財の東十八間櫓(やぐら)と北十八間櫓が倒壊した=16日午前7時42分、熊本市、朝日新聞社ヘリから、河合真人撮影 
 
20160417jiware_asahi.jpg
地震でアスファルトがひび割れた道路=16日午前、熊本県益城町福富、日吉健吾撮  
 
20160417asofunka_asahi.jpg
小規模な噴火が確認された阿蘇山の火口=16日午前10時30分、朝日新聞社ヘリから、高橋雄大撮影 
 
20160417sousaku_asahi.jpg
行方不明者の捜索に協力する学生たち=16日午後1時57分、熊本県南阿蘇村、長沢幹城撮影 
 
20160417toukaitatemono_asahi.jpg
地震で倒壊した建物周辺を歩く自衛隊員=16日午後3時45分、熊本県南阿蘇村、長沢幹城撮影 
 
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)を予知することができなかった地震予知連絡会。
 
その後批判を浴び地震予知は困難であるとの観点から、名称の改名も含めて検討されたが、2014年2月17日の会合にて「名称を変えることより、連絡会の研究の中身を充実させる方にエネルギーを費やすべき」、「現在の地震学の実力を示して今後の地震観測活動を行ってゆく」という姿勢を示して現行の「地震予知連絡会」の名称変更を行わないことを決めた経緯がある。
 
しかし実態は地震の観測活動よりも活断層の活動の方が上回り、発生してからの解説しかできず、残念ながら「地震無知連絡会」と改名した方が良いかもしれない。
 
改めて人間は大自然の脅威には敵わないということを肝に銘じて、どんなに研究しても多くの経験を積んでも役に立たないということが明らかになった今、その事実を素直に認め、地球上のあらゆる危険物、とりわけ核施設の塊のような原発は速やかになくすことを本気で考えなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:23| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然破壊・災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月16日

地震と原発 やっぱり原点に戻ろう

一昨日の晩、熊本地震発生時は地元の居酒屋にいた。
 
9時半過ぎ頃、足元から鈍い音と軽い振動が伝わったが店内の酔客は誰一人感じてはいなかった。
   
しかし帰宅後のニュースを見て予想以上の大災害になっていた。
 
その時点では「死者3名」と報道されていたが、負傷の程度から死者は時間の経過とともに増えていくのが震災の特徴である。  
 
<「熊本地震 死者9人、負傷1000人 余震149回、雨の週末警戒」>
 2016年4月16日 07時01分 東京新聞
20160416masikimatigenba.jpg 熊本県益城町(ましきまち)で最大震度7を観測した地震で、県は15日、建物の倒壊などによるけが人が約1000人に上ったと発表した。うち重傷は53人となっている。死者は9人。震度1以上の余震は15日午後11時現在で149回。14日夜より頻度は減ったものの断続的に続いている。政府の地震調査委員会は活断層の「日奈久(ひなぐ)断層帯」の北側の区間が横ずれして発生した可能性が高いとし、国土地理院も地下の断層が長さ18キロ、幅10キロにわたり60センチずれたとの解析結果を発表した。
 16日は天候が悪化するとみられ、土砂崩れなど2次災害への警戒も必要になる。九州電力などはインフラ復旧を進めた。県によると、一時4万人を超えていた避難住民は15日午後3時現在で、約7300人まで減少した。
 気象庁によると、15日午後4時から3日間に震度6弱以上の余震が発生する可能性は20%、震度5強以上は40%としている。熊本地方は16日午後から雨が予想され、気象庁は土砂災害に注意するよう呼び掛けている。
 死者は、益城町で8人、熊本市で1人。九州他県の人的被害は佐賀でけが人が6人、福岡3人、宮崎2人、大分1人となっている。
 一方、九州電力によると、熊本県内では益城町を中心に一時約16300世帯が停電したが、約2400人態勢で作業にあたり15日午後11時に復旧した。
 断層の長さや幅、ずれが大きいと地震の規模が大きくなるとされる。
◆なお7300人避難
 子どもに覆いかぶさった母は、ただ激震がやむのを待つしかなかった。震度7を記録した人口約34000人の熊本県益城町。真っ暗闇で余震が続く中、住民は手を取り合いながら避難所に向かった。避難者の証言から、災害のすさまじさが明らかになる一方、住民の備えや地域の連携の重要性も浮かび上がった。
 14日午後9時26分、益城町のアパート。突然、何かが衝突したような揺れを感じた中村沙也加さん(25)は子どもを守ろうとしたが、激しい振動に大きく揺さぶられた。
 ようやく収まると、アパートに住む子どもたちの泣き声が一斉に上がった。外に出てみると、鉄筋コンクリート2階建ての建物に大きな亀裂が走っていた。「崩れるぞ」。誰かが言った。中村さんは「怖くて家に入れない」と不安に包まれながら外で一夜を明かした。
 バイクで信号待ちをしていた同町の会社員中村正さん(41)は、立っていられないほどの揺れを感じた。自宅に戻り、家族4人と避難した町役場で役に立ったのは、東日本大震災をきっかけに会社から渡された災害用のブルーシート。敷地内に広げ、周囲の人と腰を下ろし「使うときが来るとは」と驚きをあらわにした。
 町立広安西小に家族と避難する主婦上村奈美さん(39)は、避難セットを自宅の玄関に常備。激しい横揺れで壁が割れ、家具が倒れる中でも、気持ちを落ち着かせながら移動した。
 「レス(返信)不要」「電池大事にね!」「分かる範囲やけど避難所リスト」。被災後の15日未明、看護師の内田愛さん(42)には高校時代の同級生からこんなメールが届いた。「避難所のことまでは頭が回らず、本当にありがたかった」
 夜が深まり、冷え込み始めた町内には、声を掛けたり、携帯電話や懐中電灯の明かりを照らし合ったりして安否確認する住民の姿が見られた。
 
最新のNHK熊本放送局・熊本地震[4月16日 4月16日 11時59分]によると、さらに死者が時間の経過とともに増えていた。 
 
【死者24人に】
おとといから続く1連の地震で熊本県内では、あわせて24人が亡くなりました。
熊本県内の病院や警察によりますと、熊本県内では、おとといから昨夜までに益城町と熊本市であわせて9人の死亡が確認されました。
その後、きょう未明から続く地震の後、15人が亡くなり、
一連の地震でこれまでにあわせて24人が亡くなりました。










 
以下は毎日新聞写真特集から一部を転載した現場の状況写真である。
 
20160416kumamotojisin_01.jpg地震で大きく倒壊した家屋=熊本県益城町で2016年4月15日午前7時14分、津村豊和撮影
 
20160416kumamotojisin_02.jpg
地震で土手が大きく崩れた川=熊本県益城町で2016年4月15日午前7時19分、津村豊和撮影

 
20160416kumamotojisin_03.jpg地震で壊れた倉庫=熊本県益城町で2016年4月15日午前1時26分、山下恭二撮影 
 
20160416kumamotojisin_04.jpg大きな地震で被害があった熊本城=熊本市中央区で2016年4月15日午前8時14分、本社機「希望」から長谷川直亮撮影
 
20160416kumamotojisin_05.jpg地震で石垣や屋根が壊れた熊本城=熊本市中央区で2016年4月15日午前6時47分、本社ヘリから矢頭智剛撮影 
 
20160416kumamotojisin_06.jpg地震で倒壊した家屋=熊本県益城町で2016年4月15日午前10時31分、本社ヘリから幾島健太郎撮影
 
例によって、今回の熊本地震に関しての在京各紙の社説を読み比べてみた。
 
●産経新聞・社説「熊本で震度7 住民の安全確保最優先に
地震から命を守るには、まず建造物の耐震化と防火対策を徹底しなければならないことを、すべての国民が改めて肝に銘じなければならない。
 
●讀賣新聞・社説「熊本地震 強い余震への備えが大切だ
震度7だった益城町付近には、二つの活断層が交差するように走っている。政府の地震調査委員会は、一帯で直下型地震が発生する確率が高いと予測してきた。
 建物やライフラインの耐震性を向上させる対策は十分だったか。避難体制などに問題はなかったのか。今後、検証が欠かせない。
 南海トラフ巨大地震や首都直下地震の発生が懸念されている。関係地域で備えを再点検したい。
 
◆朝日新聞・社説「震度7の熊本地震 大地の警告に耳すまそう
大震災から5年がたち、東北など被災地を除いて、地震への警戒が少しずつゆるみ始めたように思える昨今だ。
 そこに、当時以来の震度7が今度は九州で観測された。
 日本列島に暮らす以上、どこにいても地震と無縁ではいられない。遠方の災難であっても、「明日は我が身」と考えることが何より重要だ。
 
残念ながら以上の3紙は当たり障りのない、「お花畑」的な地震対策を言っているに過ぎない。
 
地震対策はある程度は個人でも可能であり、地域自治体の機敏な対応によって2次災害を最小に食い止めることもできる。
 
しかし地震によって重大な影響を及ぼされる核施設という危険物の影響は自治体レベルでは防げない。
 
◆毎日新聞・社説「熊本地震 活断層が動く恐ろしさ
運転中の川内(せんだい)原発(鹿児島県)と、停止中の玄海原発(佐賀県)に異常はなかったという。新規制基準では、活断層の真上に原発の重要施設を建設することは禁じられている。
 とはいえ、未知の活断層もある。活断層は、日本列島に2000以上走っている。いつ、どこで直下型地震が起きてもおかしくない。
 こういう地震列島の中で原発を維持していくリスクを改めて考えた人も多かっただろう。

 
今回の地震で「ホンダ、三菱電が工場停止=地震でソニーも−熊本」ときちんと対応したにもかかわらず、九州電力は川内原発を停止することなく運転しているが、これに対してはネットで「『なぜ川内原発を止めない?』の声多数『川内原発に免震重要棟はない』『避難計画に含まれている新幹線・高速はズタボロ』」という声が上がるのは当然であろう。
 
<地震と原発 やっぱり原点に戻ろう>
 2016年4月16日 東京新聞
 日本はやはり地震国。九州を襲った「震度7」に再び思い知らされた。福島第一原発事故のそもそもの原因は、地震である。その原点に立ち戻り、原発の安全対策の在り方を再点検するべきだ。
 「今までに経験したことのない揺れだった」と、強い余震が繰り返される中、住民は不安に戦(おのの)く。
 「断層帯全体が動いたにしては規模が小さい」と専門家。さらに大きな地震の恐れがあった、ということなのか。
 あらためて思い知らされた。「いつでも、どこでも、強大な地震は起こりうる」
 今月6日、福岡高裁宮崎支部は、今回の震源地からもさほど遠くない九州電力川内原発の運転差し止めを求める住民の訴えを退けた。
 高裁は、対策上想定される基準地震動(最大の揺れの強さ)を「極めて合理的」と判断した。
 住民側は「国内の原発ではそれを超える揺れが、2005年以降だけで5回観測されている」と観測地の過去の平均値から基準を割り出す手法に異議を唱えていた。
 瓦や石垣が無残に崩れ落ちた熊本城の姿を見ても、同じ判断ができただろうか。
 国会の福島第一原発事故調査委員会は、原因は津波だけでなく「地震による損傷の可能性も否定できない」と指摘。「小手先の対策を集積しても、根本的な問題は解決しない」と結論づけた。
 ところが、電力会社も原子力規制委員会も、地震の揺れを甘く見すぎてはいないだろうか。
 その象徴がくしくも九電だ。
 九電は、川内原発の再稼働がかなうやいなや、事故対策の指揮所になる免震施設の建設をあっさりと引っ込めた。それでも原子炉は止められない。
 原発は無数の機器と複雑な配管の固まりだ。見かけは正常に動いていても、強い震動がどの部位にどんなダメージをもたらすか。その積み重ねがどんな結果につながるか、未解明のままなのだ。
 断層のずれは、想定外の地震を起こす−。熊本地震の教訓だ。
 規制委の審査を終えて次回再稼働候補とされる四国電力伊方原発の近くには、日本最大の断層である中央構造線が走っている。
 今回の被害を教訓に、起こり得る地震の規模や影響をじっくりと検討し直すべきではないか。
 「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。地震国日本では、これこそ社会通念であり、一般常識だからである。
 
今回の日奈久断層帯は、今後30年以内の地震発生確率が0〜6%と予測されていた。
 
しかしいくら確率が低いからと言って日本国内では「地震は100%発生しない」とは言えない限りは、いつ、どこで地震が発生してもおかしくはなく、また残念ながら今回も事前の地震発生予測はできなかった。 
 
ほとんどの住民は「まさか起きるとは思っていなかった」と驚いていたが、「天災は忘れた頃にやってくる」ことになっている。
 
亡くなった方には心からご冥福をお祈りし、被災された住民の皆さんにはお見舞い申し上げるとともに、この地震は熊本の一部だけではなく、九州全体に広がる可能性が大いにあるのではないだろうか、とオジサンは思う。 


posted by 定年オジサン at 12:22| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然破壊・災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月15日

お薬手帳の怪

今から2年ほど前、「2円でも20円でも節約する年金生活」というつぶやきの中で、こんな記事を紹介した。
 
「お薬手帳」利用減る?薬局、意義を呼び掛け 診療報酬改定 持参しない方が安く
 2014年4月8日 東京新聞
医療機関で処方された薬の服用歴などを記録する「お薬手帳」。東日本大震災では、手帳を持つ被災者の治療がスムーズにいき、役割が注目された。だが4月の診療報酬改定で、手帳離れが起きかねない恐れが出ている。手帳を持っていかない方が、患者の自己負担額が安くなるからだ。薬局は手帳の意義と活用法をPRし、持参を呼び掛けている。 (山本真嗣)
 「一冊の手帳で、どこの医療機関でも利用できます」「飲み合わせや、同じお薬が重なっていないか確認できます」
 愛知県岡崎市の「お〜ろら薬局」経営者で、薬剤師の青木裕明(やすあき)さん(48)は2日、お薬手帳の使い方をまとめたA3判のポスター2枚を店内に掲げた。
 処方薬を記録し、服用歴を管理するための手帳には調剤日や薬名、用法、用量などを記入する。薬局で無料でもらえ、多くは記入内容が印字されたシールを貼る。医師や薬剤師は手帳を見て、薬の飲み合わせや複数の医療機関での重複投与、アレルギーや副作用歴のある薬の投与を防ぐ。
 同店は薬の記録だけでなく、患者から診察内容や現状もじっくりと聞き、服用法を助言。大切な点は赤ペンで書き、検査結果なども記入。疑問点を書き込む患者もいる。青木さんは「手帳は持ち主の健康状態を記録した分身」と話す。
 愛知県薬剤師会は、こうした利点や使い方をまとめ=表、会員研修などで活用している。
 東日本大震災では、手帳所持者に適切な医薬品を早く届けることができた。そこで2012年度の診療報酬改定で、患者の服薬指導で薬剤師が手帳へ記載しないと、薬剤服用歴管理指導料(1回410円)を請求できなくしたため、多くの薬局で手帳が交付された。 ただ、手帳を忘れた患者にシールを渡すだけでも認められたため、十分な指導をせずに無駄になっているケースも。厚生労働省が13年度に実施した調査では、患者の8割近くが「手帳を活用している」と答えたが、40歳未満の4割以上は活用していなかった。今回の改定では要件を厳密化。シールを渡すだけや、持病がなく複数の医療機関にかかっていないなど、「手帳を必ずしも必要としない」(厚労省)場合は、指導料を340円にした。70歳未満の患者の自己負担(3割)は100円(1円単位は4捨5入)で、手帳記載の場合(120円)より20円安くなる。
 長年、自律神経失調症を患い、お〜ろら薬局に通う岡崎市の主婦(70)は「手帳で薬の飲み方を確認することもある。これからも続ける」。一方、脂質異常症で内科に通い、別の薬局を使う安城市の女性(66)は、診察後にシールをもらうだけで薬剤師の説明もほとんどないという。「手帳は使っていない。20円でも安い方を選ぶ」と話す。
 医学ジャーナリストの松井宏夫さん(62)は「慢性疾患や持病でいくつも病院にかかり、何種類も薬を飲んでいる高齢者は多い。薬局で情報を一元管理できる手帳の役割は大きい。薬剤師は患者が負担に左右されず、健康第一に考えられる親身な説明が必要」と話す。
・・・後略・・・
 
そして、この記事に従ってかかりつけ医院の前の薬局でいつもの降圧剤の処方を依頼した際に「お薬手帳は使っていません」と伝えると、会計時の領収書の「薬学管理料」が410点(410円)から340点(340円)に確かに変更されていた。
 
今までの診療報酬の改定の歴史をみてみる。
 
◆2012年3月迄:薬剤情報提供料
 ⇒ お薬手帳を拒否すれば、保険点数15点(3割の自己負担なら45円)を支払う必要なし
 
◆2012年4月〜:薬剤情報提供料が廃止
 ⇒ 薬剤服用歴管理指導料が従来の30点から41点に11点分値上
 
■2014年4月〜:薬剤服用歴管理指導料が2種類となる
 ⇒ ・お薬手帳記載有りの薬剤服用歴管理指導料(保険点数: 41点)
   ・お薬手帳記載無しの薬剤服用歴管理指導料(保険点数: 34点)
 
■2016年4月〜:薬剤服用歴管理指導料の割引制度が新設
 ⇒ 薬剤服用歴管理指導料は「基本的に」50点(自己負担3割では150円)となる。
   ただし、6ヶ月以内に同じ薬局で調剤していれば保険点数が38点(自己負担3割では110円)
    
2012年から2年ごとに改定されていることがわかる。
 
そして2014年4月からは「薬剤情報提供料」が廃止され「薬剤服用歴管理指導料」となり、「お薬手帳記載有りの薬剤服用歴管理指導料」により、知らずに医療費を増大させていた人が多くいたことになる。
 
今年の4月からはお薬手帳代は高値更新となったわけなのだが、これも医療費増大がを少しでも食い止めようとの狙いからならばある程度は理解できる。
 
退職後から新たに地元の循環器クリニックで降圧剤を処方してもらい、向かいの薬局で30日分の降圧剤を購入していた。  
 
その薬局では2年前からお薬手帳は「使用していないので薬剤情報は不要」と伝えていたので、20円薬価代が安くなっていた。
 
ところが先日、全く同じ降圧剤をもらいに行き受け取る時に、「お薬手帳がなければ次回からは40円高くなります」と告げられた。
 
サラリーマンの世界では、たとえ「官製春闘」と呼ばれようが、それなりに労働組合がある企業では春闘時に賃上げ交渉が行われ組合の交渉力と企業の支払い能力の力関係で賃上げ額が決まる。
 
しかし医療の世界で、医者や薬剤師が患者と交渉して医療費や薬剤費などを決めるということは、日本の保険制度上許されない。
 
それは両者の力関係が決して対等ではないからである。
 
そのため医療費関連の費用は厚労省内の「社会保障審議会医療保険部会」と「社会保障審議会医療部会」によって決められている。
 
さっそく今年の2月10日に開かれた「中央社会保険医療協議会 総会(第328回) 議事次第」を知らべてみた。
 
その中の「3 調剤報酬点数表 第2節 薬学管理料」の箇所にお薬手帳に関する記述が記載されていた。
 
地元の薬局がオジサンに言った「お薬手帳がなければ次回からは40円高くなります」との根拠は以下の箇所であった。 
 
第2 具体的な内容
1.薬剤服用歴管理指導料について、初回来局時の点数より、2回目以降の来局時の点数を低くする。
ただし、手帳を持参していない患者又は調剤基本料の特例の対象となる保険薬局に処方せんを持参した患者については、来局回数にかかわらず、初回来局時の点数と同一の点数を算定することとする。
 
これは先ほど例示した「薬剤服用歴管理指導料は『基本的に』50点(自己負担3割では150円)となる。ただし、6ヶ月以内に同じ薬局で調剤していれば保険点数が38点(自己負担3割では110円)」という半年以内であれば2回目以降は指導料が安くなる、という内容に「手帳を持参していない患者」という1文が追加されたことによるらしい。 
  
実際には、同資料には「10 薬剤服用歴管理指導料(処方せんの受付1回につき)」には「注」の見直しも記述されているので、
 以下に「現行」と「改定案」を比較してみる。
 
■現 行
【薬剤服用歴管理指導料】
(処方せんの受付1回につき) 41点
[算定要件]
注 患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。
ただし、次に掲げるハを除くすべての指導等を行った場合は、所定点数にかかわらず、処方せんの受付1回につき34点を算定する。
イ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの(以下この表において「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
ロ 略
ハ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
 
◆改定案
【薬剤服用歴管理指導料】
1 原則過去6月内に処方せんを持参した患者に対して行った場合38点
2 1の患者以外の患者に対して行った場合 50点
[算定要件]
注 患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合に処方せん受付1回につき所定点数を算定する。
ただし、手帳を持参していない患者、区分番号00に掲げる調剤基本料1又は調剤基本料4以外の調剤基本料を算定する保険薬局に処方せんを持参した患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合は、50点を算定する。
イ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの(以下この表において「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
ロ 略
ハ 手帳を用いる場合は、調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
 
非常にわかりにくい文章であり、患者の立場から翻訳すればこうなる。
 
「薬局にお薬手帳を持参しなかった場合、薬剤情報提供文書などを提供されれば50点(自己負担3割では150円)の保険料が加算されるが、そんな文書は不要と断れば従来通りの点数で済む」
  
いままで5年間以上、毎月同じ降圧剤を処方されているので、今さら「薬剤の名称、用法、用量、効能、効果」などを聞かされながら僅か40円だが余分に取られる理不尽さだけは、何としても拒否しなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月14日

自民党の2012年問題は衆参同日選挙で一気に決着させよ

経済界のための法人税減税や、電力会社の経営支援のために原発再稼働に余念がない安倍政権。
 
当然ながら政権の目は子どもや女性に向いていないことは誰が見ても明らかだった。
 
働く女性と男性の賃金格差は縮まるどころか広がるばかりで、結婚、出産、子育てをしながら働かなければならない女性も多く、ますます男女格差は無くならないのが日本の現状である。
 
昨日(13日)、第5回国際金融経済分析会合が首相官邸で開催された。。
 
そこに出席した経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長は、5月に開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議題として子育て対策を取り上げるよう安倍晋三首相に提言した。
 
具体的には、「ジェンダーの格差を縮小するには子育て支援が非常に有効だ」と述べ、「日本だけではなく、G7(先進7カ国)でもジェンダーの格差縮小が必要だ」と強調していた。
 
同日、ユニセフが「子ども格差」を数値化して発表し、日本の子ども間の格差の大きさが際立っていた。 
 
<子ども格差で日本は下位 貧困度合い、米韓より深く>
 2016年4月14日 朝刊 東京新聞
20160414syotokukakusa.jpg 【ニューヨーク=共同】国連児童基金(ユニセフ)は13日、先進工業国中心の経済協力開発機構(OECD)や欧州連合(EU)に加盟する41カ国の子どもがいる世帯の所得格差を数値化し、小ささを順位付けした調査報告書を発表した。日本は34位と、下から8番目で、米国や韓国より格差が大きかった。
 子どもの貧困に詳しい首都大学東京の阿部彩教授は「日本は子どもの格差が大きい国の一つ。日本と良く比較される米国でも日本より貧困の度合いは浅い」と指摘している。
 報告書によると、最も格差が小さかったのはノルウェーで、アイスランド、フィンランドと続いた。北欧諸国が上位を占めており、社会保障の充実が背景にあるとみられる。韓国は15位で、米国は30位、最下位はルーマニアだった。
 ユニセフは各国が公表している所得調査を基にゼロ〜17歳までの子どもを持つ世帯の所得の中央値と、下から10%に当たる所得を比較して格差を数値化。この数値によって最貧困層の子どもが平均的な所得層の子どもからどの程度取り残されているかが把握できるとしている。
 一方、OECD加盟国など37カ国の教育の格差も調査。15歳の子どもの読解力や数学力などの学習到達度の低い生徒と、平均的な子どもの格差を数値化した結果、日本は27位だった。
 
「親の因果が子に報う」という諺があるが、この意味は、親のした悪業の報いが罪もない子に現れるということなのだが、子どもの貧困の場合は、親が特に悪業をしたわけではなく、諸般の事情から仕事ができなくなったり、失ったりして収入が無くなり貧困状態になった場合に発生することが多い。
 
子どもの貧困問題に取り組む公益財団法人「あすのば」の代表らが、子どもの貧困対策を推進する超党派による議員連盟の会合で、大学進学を目指す学生への無利子奨学金の拡充などを要望し、児童養護施設出身の大学生も「誰でも平等に進学できる社会を」などと訴えたことに対して、六本木に診療所がある72歳の産婦人科医で、メディアにもちょくちょく顔を出していた自民党の赤枝恒雄衆院議員の発言が物議を醸している。
 
<赤枝氏「女の子はキャバクラへ」発言、会合での主な内容>
 2016年4月13日19時16分 朝日新聞DIGITAL
 お話をうかがって私はがっかりした。高校や大学は自分の責任で行けばいい。
 今の義務教育でいいんですか。これをもう1回考えてください。中学校の教科書、見たこともちろんあるでしょう。私は中学校の教科書見たら、これがわかっていれば実務社会の、英語もそうですけど、これがわかってれば、絶対社会に通用するんですよ。
 それが中途半端に15歳が来たら高校に行けます、卒業します、できますよ、とんでもないことですよ。世界ではこんな、こういう国もあることはありますが、やはり中学校の卒業試験というのがあるわけです。オランダもそうですよ。スペインもフランスもそうでしょう。卒業試験があるわけですよ。
 日本は卒業試験がないんで、なんで卒業試験ないんだって文科省(文部科学省)に聞いたら、いや、日本でそんなことしたらどんどん義務教育のお金が高くなるからねって言われて、よくわかんないこと言われましたけど、とりあえず中学校卒業した子どもたちはね、中途半端に出てその後に、仕方なく親が行けってんで通信に行ったりしながら、やっぱりだめで女の子はキャバクラ行ったりとかですね、実際望まない妊娠が結局いま中学校、それから40歳以上の、まあ40歳以上は望んでるんですけど、出産増えているのはその世代なんですね。20歳、30歳は全然産みませんから。
 そういうことで望まない妊娠するってのは、できちゃった婚は10代で80%ができちゃった婚なんです。本人の、ある程度計画性のない結婚、80%ですよ。それから離婚する、若くて、離婚したひとり親になる原因は離婚ですから。ほとんどは。その離婚した後のご主人からの仕送りがある人は本当に一部なんですよ。だからそういうことで貧困になっていく。
 ですから中学までの義務教育をしっかりとですね、命がけで我々国がですね、やって、進級させない、落第もあり、卒業試験やるという風にきちんとやればですね、社会で通用するんですよ。そこまで国は責任を持ってやって、後はもう本人が社会ですから。もう。高校行く、それはもう立派に働く人、色んな人いるわけで社会ですから、そこになったらもう後は自立する支援だけですよ。必要なのは。
 本当にそういうところはですね、義務教育をとにかく、これからもう本当に厳しくですね、義務教育をしっかりやれば貧困はありませんと、僕はそこまで言いたいくらいに、義務教育って大事だと思いますので、その辺はいかがでしょうか。
 
まさに支離滅裂な内容の話であり、「義務教育をしっかりやれば貧困はありません」というくだりも「??」なのだが、「とりあえず中学校卒業した子どもたちはね、中途半端に出てその後に、仕方なく親が行けってんで通信に行ったりしながら、やっぱりだめで女の子はキャバクラ行ったりとかですね」と切り取られた部分に関しては、ネット上でも炎上していた。

中には「赤枝恒雄も炎上するか?女子学生キャバクラ発言の六本木開業医は飯島愛とお友達?」という記事では、「赤枝氏の考えに寄り添って考えてみれば、わからない話ではない。」と一定の理解を示しながら、「今回の報道についてはマスコミにも悪意を感じざるを得ない。見出しがいかにも『炎上狙い』感がある。個人的には赤枝議員より、マスコミの報道姿勢に苦言を呈したい」という意見もあった。 
 
それにしても、2012年に68歳で当選した「安倍チルドレン」の一人でもある。
 
以前、週刊ポスト2016年3月4日号に「宮崎謙介氏や武藤貴也氏など…自民党が抱える『2012年問題』」という記事のなかで、自民党が政権復帰した「2012年総選挙の初当選組」の連中の失言や不倫騒動はじめとする下劣ぶりを指摘していた。
 
改めて、この年に当選した問題児議員の「悪行」を「ゴー宣道場」を参照しながら整理しておく。
 
・・・前略・・・
・育休ゲス不倫&LINE一日400回《私のど真ん中はソナタ》の宮崎謙介(35)
・未公開株トラブル&議員宿舎で未成年男性買春の武藤貴也(36)
・不倫路チュー&入院先の病室で喫煙の中川郁子(57)
・「マスコミを懲らしめるには広告収入をなくすのが一番」の大西英男(69)
・その大西に同調して一緒に怒られた井上貴博(53)
・共産党の志位委員長に「さすがテロ政党!」とヤジを飛ばした山田賢司(49)
・百田尚樹の「沖縄の2紙は潰したほうがいい」発言を擁護した白須賀貴樹(40)
 
・政権バブルで当選しているので苦労を知らない。
・政策を勉強しようと必死にかじりつく意欲がない。
・長期安定政権で人数も多いので質問する機会がなく、暇に感じている。
・毎朝8時からの部会には秘書を代理出席させ、自分は重役出勤。
・週末は議員特権を使って交通費無料で地元に帰るが、地方イベントには顔を出さない。
・議員宿舎の一室に同期で集まり、水商売風の女性数人をまじえて飲み会開催。
・特に独身組は合コンばかり。
・フェイスブックやブログに一生懸命写真をアップ。

・・・中略・・・
自分を芸能人だと思っている議員はいますぐ辞めてほしいし、
フェイスブックやらブログやらに自分の写真を載せて「いいね!」されて喜んでる暇
があったら、ゴー宣道場の参加者たちのように、政策資料や歴史の史料を読んで
勉強したり、自分の恥と向き合いながら、まじめに考えるということに時間を使って
ちゃんと仕事をしてほしい!
年齢的に全然若くない若手議員も、いい年こいて政権バブルなんかに胡坐かいて
偉そうに胸張ってろくでもないこと言ってんじゃねーよ!
 
上記の安倍チルドレンに対して「国会議員にあるまじき・・・」という批判は当たらない。
  
むしろ、どうしてこんな連中が国会議員になってしまったのか、ということを問題にすべきであるかもしれない。
 
世襲議員に対して世間の批判が強まり、それなら世襲ではなく政治家への志のある人物を発掘しようと、公募制度を取り入れたことに始まるのかもしれない。
 
一般の社会では新人に対しては一定の教育期間があり、先輩たちがOJTを通して教育していく。
 
しかし20代の新人ではない自民党の2012年当選組に対しは厳しくしつける先輩議員が皆無であり、さらに彼らの最高上司である自民党総裁が「嘘つきは総理大臣の始まり」と言われるような男であるので自浄能力はゼロである。
 
それでは彼らを選んだ国民が責任を持って議員の椅子から引きずり降ろすしかない。
 
まだ本音を出さない安倍晋三首相だが、この際は積極的に衆参同時選挙を行ってもらい、一気に自民党が抱える「2012年問題」に国民が引導を渡してやることがベストではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:25| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月13日

私の番号(マイナンバー)は誰のため

国際通貨基金(IMF)が12日発表した最新の世界経済見通しによると、今年の世界の成長見通しは昨年(3.1%)をわずかに上回るものの、1年前の昨年4月時点での見通しと比べると、0.6%幅下がっているという。
 
そして日本の今年の成長見通しは0.5%幅の下方修正と、主要先進国で最大の引き下げ幅となっている。
 
昨年10〜12月期の成長が消費の落ち込みで「想定を大幅に下回った」と指摘し、先行きについては、原油安や補正予算による刺激策が成長を後押しするが、「今年前半は円高や新興国の弱い需要が足かせになる」としている。
 
こんな見通しが発表されれば、当然、来年4月からの消費税10%への増税は、日本の疲弊を増すばかりである。
 
2016年度予算を審議していた頃は、連日のようにテレビの情報番組では「軽減税率」の複雑さを解説していた。
 
最近はすっかり「軽減税率」という言葉は全てのメディアから消えている。
 
こんなつぶやきも出てくるわけである。

もっとも安倍政権からすれば、低所得者への目配りなんかする気はない、というのが本音であり、消費増税先送りは単なる選挙目当てに過ぎない。  
 
その7月の参院選挙時に衆議院選挙も同時に行おうと目論む安倍政権の行く末を占う衆議院の2つの補選が告示された。
 
<衆院2補選告示 消費税、TPP、改憲にも影響>
 2016年4月13日 朝刊 東京新聞
20160413hosenkadai.jpg 12日告示された衆院2補選は、衆院解散だけでなく、消費税率引き上げなどの重要課題で安倍晋三首相の政治判断に大きな影響を与える選挙だ。
 消費税率は、予定通りなら2017年4月に8%から10%に引き上げられるが、首相は経済情勢次第で再延期する可能性に言及している。
 消費税は過去、国政選挙の結果を大きく左右してきた。首相自身、14年12月の前回衆院選で増税延期を掲げ、大勝した経験を持つ。今回の2補選で与党が1勝(京都3区は不戦敗が確定)しても、首相が再延期を掲げて衆院を解散する可能性がある。負ければ、解散以前に参院選対策としての再延期論が与党内に強まることも予想される。
 環太平洋連携協定(TPP)も同様。政府は今国会で協定承認案や関連法案の成立を目指している。今回、農産地域の北海道で与党が敗れれば、TPPが夏の選挙に与える影響への懸念から、先送りを求める声が与党内で高まっても不思議ではない。
 首相が目指す在任中(自民党総裁の任期は18年9月まで)の改憲も、補選と無関係ではない。
 首相は衆参両院で、改憲発議可能な3分の2以上の議席を改憲勢力として確保したい考え。これの阻止を目指す民進、共産など野党4党は、参院選の改選1人区で統一候補擁立を進めるほか、今回の北海道5区補選でも共闘を決めた。勝てば参院選での共闘に弾みがつき、首相の3分の2戦略にとって大きな壁となる。(高山晶一)
 
「TPPが夏の選挙に与える影響への懸念から、先送りを求める声が与党内で高まって」いること認めるかのように、政府広報紙のメディアはいち早く政府側のリーク情報から「TPP法案成立見送り、自民の国対委員長が言及」と伝えていた。
 
伝え聞く所によると、北海道衆院5区の補欠選挙は当初の予想を覆すような緊迫した状況に自民党は追い込まれているらしい。
 
たしかにこの人の演説は有権者の気持ちをよく掴んでいるようである。 
 
4月10日、千歳市…鳥越俊太郎×池田まき街頭演説会での、フリーソーシャルワーカーの池田まきさん(衆院5区補選予定候補)の訴えです。
 
選挙には「魔物」が住んでいると言われるが、メディアによる事前のアナウンス効果が大きく結果を左右する。
 
「与党安泰」と報道されれば、安心して投票に行かない人が出てくるとか、「与野党伯仲」と書けば、危機感を感じる与党側が行き締めをはかり、結果的には大勝になる場合もある。 
 
さて、鳴り物入りで宣伝されたマイナンバーもシステム障害が続出し、現在では余り話題にも上らなくなってしまった感がある。
 
20160413mynumbertrouble.jpg
 
しかしその間にも「マイナンバー中枢システムはNTTコムなど『大手5社連合』が異例の落札、114億円で」ということが進んでおり、マイナンバーの危険な実態というものが明らかにされていなかったが、ジャーナリストの斎藤貴男が『「マイナンバー」が日本を壊す』(集英社インターナショナル)を発表し、リテラが内容を解説していた。
 
<マイナンバーが官僚と企業の癒着の温床に! 甘い汁を吸う富士通、日立、NTTなどの大企業、横行する天下り>
 2016.04.13 リテラ
20160413mynumber_ritera.jpg 今年1月から運用開始となったマイナンバー制度。政府はこれを「行政の効率化」「国民の利便性」「不正な税金や生活保護の撲滅」などと謳っているが、その本質は国家による完璧な国民管理を目指すものだ。そのツールとしてのマイナンバーは、国民に「総背番号」を生まれてから死ぬまでの一生の間背負わせるもので、それは個人情報とひも付けされるだけでなく、監視カメラ、顔認識、GPS、スマートグリッドなどの監視網と連結されていく。
 そんな恐怖のマイナンバーの数々の問題点を指摘しているのがジャーナリスト斎藤貴男による『「マイナンバー」が日本を壊す』(集英社インターナショナル)だ。
 本書では政府がマイナンバーを押し進めていった経緯や背景、その欺瞞が描かれているが、中でも最も重要で、そして恐ろしい“事実”が指摘されている。
 それはこの管理・監視社会を押し進めるのは決して政権だけではないということだ。巨大資本、大手企業が、マイナンバーの運営に大きく関わり、さらにその「ビッグデータ」を巧妙にビジネスに利用しようとしているのだ。
 まずマイナンバー導入にあたりシステム関連市場は総額3兆円とも5兆円ともいわれ、富士通、日立製作所、NTTデータがそれを受注、巨大利権の恩恵にあずかっている。
「いままでになかった新しい公共事業、しかも国家レベルの大事業ですから、数え切れないほどの関連事業があります。参入してくる事業者にしてみれば莫大な利権です。
 しかも一般的な公共事業以上にうまみがあります。マイナンバーは道路工事や施設の建築のように、完工すればとりあえず終わる仕事とは違い、システムが稼働したあとも、データの破壊や詐取を狙ったサーバー攻撃に備えておく必要がありますから、セキュリティの絶えざる充実が不可欠です」
 よって、マイナンバーが存在する限り、その巨大利権もまた維持され続けていくのだ。マイナンバー導入により大手企業が潤い、しかも癒着の温床になる。それが天下りだ。
「11年度以降に行政機関の幹部33人が受注した企業6社に“天下り”していました」
 それだけではない。企業にとってシステム開発や管理以上のうまみがある。それがマイナンバーによって集積され続ける国民の膨大な個人情報である「ビッグデータ」だ。
 実際、安倍首相は2014年6月3日の「IT総合戦略本部」の会合でこう語っている。
「健康保険証などのカード類を個人番号に一元化し、カード一枚で身近なサービスを受けられる『ワンカード化』、電気・水道等の公共サービスの手続きを一度にまとめて行える『ワンストップ化』を、2020年を目途に実現することにし、具体化に向けた作業を加速化していきたいと思います」
 しかも、これは何も公共サービスだけではない。既に今年1月から証券口座に対するマイナンバー付与はスタートしているし、18年には金融機関の預金口座の適用が開始される。さらに個人番号にクレジット機能を付ける計画さえ進んでいる。そうなれば貯金額、資産だけでなくクレジットで何を買ったといった個人情報も政府に筒抜けということだ。
 さらにマイナンバーに内蔵されるICチップの空き容量の大きさから今後も様々な分野で“一元化”が図られる可能性さえある。そうなればさらに個人情報の収集は容易になるだろう。そしてその実態は国民の生活、消費動向など様々な場面で政府からだけでなく、関連企業が把握し管理、誘導が行われる大きな危険が潜んでいる。
「水面下ではマイナンバー導入をビジネスチャンスと見るコンビニや宅配便などの物流会社、ネット企業などが激しく動いています。一例を挙げると、個人番号カードをキャッシュカードとして使い、新たにATMを設立しようとしているコンビニがあります」
 マイナンバーが作り出す全国民の様々な個人情報を含む「ビッグデータ」。本書ではマイナンバーを付された私たち国民を「息するサイフ」と揶揄するが、確かにマイナンバーは企業にとっては消費者1人1人の行動履歴、その動向を的確にキャッチし、顧客を新規開拓できる「宝の山」だ。安倍首相はマイナンバーを成長戦略の重要要素と明言したが、その真の思惑は国と大企業による国民管理のシステムだということは明らかだろう。
 「近い将来に12ケタのマイナンバーがどの用途でも共用されていくなら、カードの主の行動履歴が、これを運用する側にすべて把握されてしまいかねないこと。政府にとっては、アメリカの世界戦略とともにある戦時体制の構想を急いでいる折だけに、全国民の一挙手一投足を監視できれば、反体制的な思想信条の人間をあぶり出すこと容易だし、弱みを握って操ることもしやすくなります」
 さらに問題なのが、銀行口座と同様18年からスタートする特定検診(メタボ検診)の結果や予防接種の履歴管理のマイナンバー活用だ。これについては今後の医療全体への拡大も容易に予想されるが、そうなれば特定の病気に対する「差別」、また究極の個人情報として「誰にも知られたくない」「思い出したくない」センシティブな病歴が筒抜けになる可能性さえある。そのため日本医師会などが反対の声明を出しているが、本書では政府の“恐怖の思惑”が皮肉まじりでこう描かれている。
「政府の発想だと、自分の病気を特定の医師以外に知られたくないなどという考え方は、国の生産性にとってマイナスにほかならない。企業のマーケティングはもちろん、勤務先の人事管理にもどんどん利活用してもらって、国に貢献する能力が低下した不健康な者はさっさと社会の一線から退いていただく姿勢も、健康で医療費のかからない、あるべき国民で形成される日本においてマイナンバーがめざすところの『公平・公正な社会の実現』の必要条件だ」
 国の生産性に貢献しない不健康な国民などいらない。まさに「楢山節考」の姨捨山の発想だが、しかしこれは22世紀の日本に住む私たち国民の置かれた現実だ。国は、国民を“金の成る木”としか見ていない証左でもある。そこには人権や生存権に対する配慮などひとかけらもなく、また国民を守るべく国の義務といった発想さえ皆無だ。
 国民は国の、そして企業の奴隷。そんな言葉さえ想起させる。
 安保法制、言論統制、そして憲法改正と暴走の限りを尽くしている安倍政権だが、マイナンバー施行は安倍首相にさらなる“凶器”を与えたことになる。日本はこのまま安倍首相によって、まるで戦時中の日本や現在の中国、北朝鮮のような監視・管理国家になってしまうのだろうか。
(伊勢崎馨)
 
3年ほど前の話だが、日立が「スイカ」履歴を元にマーケティング情報販売を行おうとしていたことを覚えているだろうか。
 
JR東日本が日立に提供していたデータは、乗降駅、利用日時、利用額、年齢、性別など。日立はこれらをいわゆる「ビッグデータ」として分析し、出店計画や広告宣伝などマーケティング支援サービスとして、さらに別企業に販売するサービスを2013年7月1日から提供していた。 
 
新たなサービスは、駅利用者の性別年代構成のほか、利用目的や滞在時間、乗降時間帯などを収集し、それぞれのデータに分析を加えた月1回のリポートを販売する。
スイカ利用時に記録される乗降履歴や利用時間、定期券の区間など個人情報を含まない情報をJR東日本から提供を受け、日立のビッグデータ技術で解析する。10カ所の駅データ提供を1年間契約した場合の最低構成価格は500万円。
 
現在多くの人が日常的に使っている「SUICA」や「PASMO」などの交通機関共通プリペイドカード、そして金融機関が発行しているCDカードなどに、マイナンバーが付与されれば、もはや日本人は日常生活が丸裸にされてしまい、憲法が改悪される前に、基本的人権が失われてしまい、まさに「●●●に刃物」を持たすような危険極まりない国になってしまう。
 
自分の固有な番号にもかかわらず、自分が決めたわけではない番号を「マイナンバー」と呼ばせるのは、余りにも質の悪い冗談と笑い飛ばすことができない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:50| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | マイナンバー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月12日

途方もない恐喝の可能性を生み出したバナマ文書の選択的漏洩

日本の政府は沈黙しているのだが、「PanamaPapers」に関しては世界では「パナマ文書、各国税務当局が対応協議へ OECD」という運びになって来たらしい。
  
さらに、お馴染みの夕刊紙もこんな煽り記事を書き始めた。
 
<“風評被害で”株価暴落? 「パナマ文書」に載る日本企業>
 2016年4月10日 日刊ゲンダイ
20160412panamapapers.jpg
英キャメロン首相は釈明に大わらわ(C)AP
 
 「パナマ文書」の波紋は広がる一方だ。世界各国の首脳らがタックスヘイブン(租税回避地)を利用していた事実を暴露したもので、アイスランドの首相は辞任に追い込まれ、亡父が設立した投資ファンドを所有していた英キャメロン首相も釈明に追われている。世界中を巻き込む大騒ぎに、日本の市場関係者は「“風評被害”が怖い」と戦々恐々だ。
 恐れるのも当然だ。そもそもタックスヘイブンを利用すること自体は違法ではないにもかかわらず、政治家個人の道義的責任とごっちゃにしているネット住民らは、パナマ文書に記載されている具体的な日本の企業名を挙げ、「許せん」などと一方的に盛り上がっているからだ。
 パナマ文書の一部を公開した国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の「オフショア・リークス・データベース」に記載されている、日本に拠点を置く法人は40社超。主な企業は〈別表〉の通りで、そうそうたる面々だ。
 楽天は「記載されたのは中国企業への投資で一般的なスキームであり、日本の税法にものっとっています。租税回避とは明らかに異なるもの」。ファーストリテイリングは「そういった事実はない。むしろ驚いています」と言下に否定したが、大半の企業は「記載されていることは承知していますが、詳細については現在調査中」(伊藤忠丸紅鉄鋼)などと困惑しきりだ。
「パナマ文書は過去40年にわたるデータの上、租税回避目的ではないケースも含まれている。ところが今のこの状況では社名が出るだけで悪者扱いされ、株価にも悪影響を与えかねません」(外資系証券会社関係者)
 それどころか、安倍政権が足を引っ張っているから目も当てられない。各国が対応に大わらわだというのに、「軽はずみなコメントは控えたい」(菅義偉官房長官)などとすっとぼけ、調査しない方針を示したせいで、ネット住民らは「何か裏があるぞ」などと勘繰っている。騒動の火に油を注いでしまった。株式評論家の倉多慎之助氏がこう言う。
 「公開されたパナマ文書はまだ一部で、今後どんな新事実が飛び出してくるか分からない。安倍政権も“奥の深さ”を測りかねているのでしょう。下手に調査するとヤブヘビになりかねないし、さらに株価を押し下げかねません。参院選を控えている安倍政権にとっては痛しかゆしだと思います」
 パナマ文書は5月に完全公開されるという。ただでさえ円高・株安局面だけに、ドカンと暴落なんてことがあっても不思議じゃない。
 
実は「国際調査報道ジャーナリスト連合」とは、フォード財団やカーネギー基金、そしてロックフェラー・ファミリー基金などがスポンサーの組織であり、アメリカ政府から資金供与を受けている組織犯罪汚職摘発プロジェクト (OCCRP)の一環なのだが、巨大欧米企業や欧米の億万長者の情報は決して表には出ない仕組まれた情報のリークで、それは恫喝に利用される可能性もあると、「マスコミに載らない海外記事」では指摘している。
 
<途方もない恐喝の可能性を生み出したバナマ文書の選択的漏洩>
 2016年4月4日 Moon of Alabama
 パナマの法律事務所からのデータ漏洩は実に興味深い。多数の金持ち、および/または、政治家連中は、パナマのそのような企業が提供するダミー会社に金を隠している。ところが今大いに喧伝されているそのようなデータの、いくつかのNATOが支援している報道機関や、アメリカ政府が資金提供している "非政府組織" への"漏洩" は、アメリカ帝国が嫌悪している一部の人々を中傷する下手な取り組みに過ぎない。あれやこれやの要求に応じるのと引き換えに、ある種のデータ公表しないという巨大な恐喝の好機にもなる。
約16カ月前、ケン・シルバースタインが、大手の怪しいダミー会社提供業者、パナマのモサク・フォンセカについて、Viceで報じた。(シルバースタインが当時働いていた、ピエール・オミダイアのInterceptは、記事の発表を拒否した。) イヴズ・スミスが、モサク・フォンセカの資金洗浄事業に関する重要な記事を公表した。シルバースタインは、シリアのアサド大統領の裕福ないとこ、ラミ・マフルーフが、モサク・フォンセカのダミー会社に金を隠していたという良く知られている事実も繰り返した。彼はこう説明する。

仕事をするには、Drexなどのダミー会社は、場合によって弁護士の登録代理人が必要で、この代理人が、必要な設立文書を提出し、その事務所が、通常ダミーの住所になる。この過程で、特にもしダミー会社が、法律と規制の不可侵の壁で、所有者情報が保護される、秘密ヘイヴンに登録された場合、ダミーと、その所有者の間にはレイヤーが作られる。私が発見したマフルーフの場合や、様々な他の不正な実業家や国際暴力団の場合、ダミー会社を設立して、それを国際的精査から隠蔽するのを支援した組織が、モサク・フォンセカと言う名の法律事務所で、同社は、2000年7月4日から、2011年末まで、Drexの登録代理人をつとめていた。

一年前、誰かが、モサク・フォンセカからの何トンものデータを、ドイツの新聞社、南ドイツ新聞に提供した。このミュンヘン日刊紙は、政治的に中道右派で、断固NATO支持派だ。(注)ガーディアン、BBC、ルモンド、国際調査報道ジャーナリスト連合や、全て支配体制の擁護者である他のいくつかの報道機関と協力している。
"漏洩した"データには、約214,000のダミー会社と、14,000人のモサク・フォンセカ顧客があると、南ドイツ新聞は主張する。確実に多数の不祥事がそこに隠されている。一体何人のアメリカ上院議員がそのような企業に関与しているだろう? どの欧州連合政治家が? どのような巨大ウオール街銀行やヘッジ・ファンドがパナマに隠れているのだろう? 申し訳ない。南ドイツ新聞と、パートナーはこうしたご質問にお答えできない。彼等は下記のようにデータを"分析した" 。

ジャーナリストたちは、重要な政治家、国際的犯罪人や、著名なプロ選手などのリストを作成し. デジタル処理が、漏洩データを、こうしたリスト上の名で検索することを可能にした。"党寄付スキャンダル" リストには130人の名があり、国連経済制裁リストには、600以上。わずか数分で強力な検索アルゴリズムがリストを1150万文書と比較した。
見つかったそれぞれの名前に対し、以下の質問をする、詳細な調査が開始された。この人物の企業ネットワークにおける役割は何か? 金の出所はどこか? それは一体どこに行くのか? この構造は、合法的だろうか?

本質的に、南ドイツ新聞は、既知の犯罪人や、アメリカが嫌っている人々や組織のリストを作成し、それを "漏洩した"データベースと照合した。選ばれた一致を更に評価した。結果は、モサク・フォンセカ・データ中で、触れられてもいないロシアのプーチン大統領を中傷すいつもの企み、アメリカから大いに嫌悪されているサッカー協会FIFAの様々な人々の非難、さほど重要ではない他の悪漢連中について多少言及する類だ。
アメリカ人についての話は皆無で、重要なNATO政治家についても無い。これまでのところ高位の政治家"犠牲者" は、妻とともに、ダミー会社の一つを所有していた、見当違いのアイスランド首相、シグムンドゥル・ダヴィード・グンラウグソンだ。この会社が持っていた金が非合法だったという証拠は無い。
すると、肝は一体どこにあるのだろう?
元イギリス大使クレイグ・マレーは書いている。肝は(もしあるとすれば)漏洩を管理している組織が隠していることにある"。

商業マスコミによる、このモサク・フォンセカ情報の選別は、欧米政府の狙いにぴったり沿ったものだ。巨大欧米企業や欧米の億万長者 - 主要顧客がモサク・フォンセカを使っていたという記述は皆無だ。しかも、ガーディアンは素早く、“漏洩した資料の大半は公にされないままだ”と請け合った。
一体何を期待されるだろう? 漏洩は、アメリカのセンター・フォー・パブリック・インテグリティが資金提供し、組織した壮大ながらも、ばかばかしい名称の“国際調査報道ジャーナリスト連合”なるものが管理している。彼らの資金提供者には下記もある。
フォード財団
カーネギー基金
ロックフェラー・ファミリー基金
W K ケロッグ財団
オープン・ソサエティー財団(ソロス)

国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ)は、USAID経由で、アメリカ政府から資金供与を受けている組織犯罪汚職摘発プロジェクト (OCCRP)の一環だ。
"漏洩"なるものは、 "欧米の" 人物や組織に関する大量の不祥事が含まれていると推定されるアメリカのシークレットサービスが入手した可能性が高いデータベースから親米組織が選んだデータだ。
"漏洩した"データから極めて厳選されたデータだけを公表するのには狙いが二つある。
プーチン大統領や アサドと関連しているだけで、様々な"帝国の敵"を中傷すること
データベースの中では触れられているが、まだ公開されていない他の重要な人々に、アメリカあるいは、その"お仲間マスコミ"が、いつでも、連中の汚い資金洗浄を広く暴露できるのを知らしめることだ。そこで、これは完璧な恐喝の道具となる。
"パナマ文書""漏洩"画策は、アメリカが嫌悪している少数の人々や組織を有罪にすべく設計された限定された暴露だ。これは、モサク・フォンセカと仕事をしたが、まだ公表されていない人々に対する"拷問手段"であるという示威行動でもある。彼等は今や、データベースを管理している連中の手中にある。彼等は要求された通りのことをするか、さもないと ...
2016年4月4日12:25 AM投稿
記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2016/04/selected-leak-of-the-panamapapers-creates-huge-blackmail-potential.html
 
(注)ジャーナリストの小林恭子は「東洋経済オンラオイン」で南ドイツ新聞はミュンヘンに拠点を置く、左派リベラル系の全国紙と紹介している。
 
以下は、原文の訳者の感想の一部である。
 
素人が様々なニュースを見る時の原則、二つだけ。
一つは発生源は誰で誰の利益になるのかということ。
もう一つは、全メディアが一つのことを一斉報道する時は他に隠したいものがあるということ。
同盟国幹部すらやりだまにあげながら、宗主国(米国)最高幹部やら、宗主国大企業幹部は話題にならない都合の良さ。
甘利明の口利きも、宗主国の仕込みだろうと妄想する。
属国(日本)の大企業がやりだまにあげられているようだ。
それはTPP問題点の報道をしたら、暴露するぞという宗主国による恐喝発動ではあるまいかと妄想する。
そういうリストには永久にのれないが、TPPの標的にはなり続ける庶民としては、TPP国会しか関心を持てない。 
 
TPP問題点の報道をしたら、暴露するぞという米国による恐喝発動」という見立ては、国会に提出された黒塗りの文章を見る限り、あながち妄想ではないかも知れない、とオジサンは思う。 

*TPP関連主要記事リストは、こちら


 
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁ | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月11日

スペインのシエスタ事情と昼寝考

2年ほど前に、「スペインに旅行に行ってみたいのですが、シエスタが羨ましすぎます!(大学3年生・男性)」というというネット上の相談に対して、「旅行者は注意!スペインのお昼休み文化『シエスタ』の5つの落とし穴」という記事がでていた。
 
その中でスペインでの旅行者が注意すべきシエスタの5つの落とし穴が以下のように解説されていた。
 
1)銀行や政府機関は午後2時に閉まる
銀行や官公庁はシエスタどころか2時に閉まってしまいます。 そのあとはもう翌日の朝まで開きません。
公的な手続きをとったり、銀行へ行く場合には、早めに行くようにしましょう。
尚、マドリッドの日本大使館及びバルセロナとラスパルマスの日本領事館は2時では閉館しませんが、開館時間は異なりますので事前にチェックしておきましょう。
2)シエスタの間はオフィスや商店は休業
町中の大きなデパートは朝10時から午後8時くらいまでは営業していますが、一般の商店やオフィスは2時から5時までは営業しないところが多いのです。
ランチのあとショッピングへ、と計画していても、行ってみたら鍵がかかっていた...となってしまいますので注意しましょう。
大きな美術館や博物館などは開館しています。
3)旅行者はターゲットになりやすい
シエスタの時間に町を観光しているとすぐに旅行者だとわかるので、スリや物売りの格好のターゲットになり易くなります。
観光客のような格好をしていないつもりでも、十分気をつけましょう。
4)レストランで残り物?
地元の人達の過ごし方に合わせず、自分が普段しているのと同じように7時にディナーへ行ったら、
出来立てのお料理の代わりにランチの残り物を出された...なんてことになり兼ねません。
スペインでは遅めの時間にしっかりランチを食べ、ディナーは地元の人達と同じような時間にとるようにしましょう。
5)シエスタが経済を直撃
何百年もシエスタを続けてきたことも、スペイン経済が危機に陥った原因の一つだったと言われています。
経済危機のために、多くの人が仕事を失いました。
結果、スリや置き引き、強盗なども増えてしまっています。
どの国でもそうですが、旅行中はあまり油断せず周囲に目を配りましょう。
 
欧州旅行の経験のないオジサンにとっては縁のない話なのだが、このシエスタとは、もともとは日差しの強い南欧で農民が熱中症を避けるため編み出した生活の知恵だったらしい。
 
とりわけスペイン人は伝統的には日差しを嫌う傾向があるらしく、日差しを回避するために、以下に述べるような独自の習慣がある。
 
屋外競技の観客席は、試合中終始日陰になっている席(ソンブラ)が最も高く、試合途中から日陰になる席が次に高く(ソル イ ソンブラ)、試合中、終始日向の席(ソル)が最も安い(このような席料の違いは、昼間に開かれる闘牛でよく見られる)。このように日差しと席料に相関がある。そのため、全ての席が「日陰」となる日没後に収益性が最も高くなることからプロサッカー(リーガ・エスパニョーラ)の場合、日曜日であっても22時からのキックオフとなることがある(スペインは緯度が高いこと、中央ヨーロッパ時間を採用していること、サマータイムを採用していることから夏季は約2時間実際の時刻より早いため、日没の時刻は遅い)。また、選手の方も炎天下での試合は疲労が強くなるため、日没後の試合を望む傾向がある。
日差しが差し込む南向きの店舗は好まれない。日陰となる北向きの店舗の方が賃料が高い。ただし、外国人旅行者(ドイツ人など)はスペインに強い日差しを求めてやってくるため、保養地では南向きの店舗の方が高い。(Wikipedia)
 
ところが最近はシエスタの周辺は穏やかではなくなりそうである。
 
お昼寝大国スペインが今揺れている!シエスタは廃止になるの?
 LIFESTYLE 2015年09月01日(火)
・・・前略・・・
 シエスタ文化が薄れている原因として、シエスタがスペイン人の夜型生活を実質後押しており、その結果スペインの経済状況悪化による生活水準の低下 に繋がっていると考えるスペイン政府が、シエスタ文化の縮小を目指していることが大きな原因と考えられます。
3時間だった昼休みが40分に削減?
スペインは経済成長に伸び悩み、失業率も高く、危機感が日々高まっている状況です。
そこで政府は、シエスタによる生産性低下の打開策として2つ提案しています。
「政治的な理由からグリニッジ標準時よりも1時間早く設定していたスペインの標準時をもとに戻し、周辺国と同じような経度に沿った標準時にすることで、太陽の動きと生活リズムが連動した生活習慣を目指すこと」
「9〜17時を標準的な労働時間と定めること」
この実質的なシエスタの廃止案に加えて、労働時間合理化委員会は「昼休憩を40分以下に」 という厳しい目標を示しています。
前例として、2006年にスペインの公務員制度でシエスタが廃止 、マドリードの市役所では2010年に終業時間を19時から17時に変更 したことで休憩は昼休みの1時間程度のみという事実上のシエスタ廃止に踏み切りました。
近年シエスタは縮小へ向かっており、都市部ではあまり実施されなくなりましたが、特に夏場の日差しが強く昼間の労働が厳しい南スペインなどでシエスタが実施されています。
スペインではシエスタが廃止されている一方で、実は日本でも過去に実施された事例がいくつかあります。実施までには様々な意見があったようですが、どの事例も「健康的で仕事の効率が良くなった」「家族との時間に利用できた」など良い効果があったことは確かです 。
日本におけるシエスタの認識率の低さや、他企業との連絡不通が起きるなどの導入リスクはありますが、健康的で生産的な生活を目指して実施するメリットはたくさんあります。
徐々に日本でも普及し、優雅なお昼休みができる日が来てほしいものですね。
 
このような動きから、スペインのラホイ首相が先週末開かれた与党の党大会で、労働者の1日の勤務時間を2時間短縮して午後6時に終わらせることを義務付ける法案を提出すると発表したという。
 
この背景には、シエスタをとっていると同じ欧州連合(EU)内の勤勉なドイツ人らに太刀打ちできないと、3年前に議会の労働時間合理化委員会がシエスタの見直しを提言したことによる。
 
提言には、シエスタをやめることでスペイン人の生産性が上がり、その結果生活の質が向上し、また出生率も上がり離婚も減るというメリットをあげていた。
 
ラホイ首相はこれを受けてシエスタを1時間短縮する、つまり昼寝の時間を無くすことを来る6月の総選挙で訴えるというだが、はたしてスペイン国民に受け入られるかどうかは先行き不透明だという。
 
永年続いた生活習慣を変えるのには抵抗があるだろうし、昼寝はオジサンの退職後の経験からしても、「肉体的にも精神的にも効用がある」という学説もある。
 
スペイン人でなくとも、英国のチャーチル元首相はドイツとの戦いの最中でも必ず薄めの水割りウィスキーを飲んだ後2時間ほどの昼寝を欠かさなかったという話や、米国のケネディ元大統領も昼寝でリフレッシュしてキューバ危機を乗り切ったという話もある。(偉人の共通点?あまりに多くの偉人たちが実践していた昼寝
 
日本では「朝寝、朝酒、朝湯が大好き」で身上をつぶしたのは小原庄助さんだったが、「昼寝、昼酒、昼寝が大好き」でも身上は簡単には潰れないらしい。 
 
まあ、昼酒と昼湯はともかく昼寝については、最近米国などでも昼下がりに30分ほどの仮眠をとる「パワーナップ」が勧められているらしい。
 
日本でも厚労省が一昨年まとめた「健康づくり2014」の中で「昼間の仮眠が、その後の覚醒レベルを上げ、作業効率の改善を図る可能性がある」と昼寝を容認している。
 
日本の厚労省は国民の健康のことを第一に考える政策を行うのだが、GDPを上げることに血眼になっている安倍政権下では、とてもじゃないが日本人の健康の向上は望むべくもない。
 
本来ならば昼食後の昼寝の時間帯なのに、日本の国会は各種の委員会が開かれテレビ中継もされる。
 
昼寝をとった方が効率が上がるにもかかわらず眠りをこらえながら、答えたくもない質問攻めに遭えばすぐに切れてしまう輩が出ても仕方がないかもしれない。
 
働き過ぎの日本人こそスペインに学ぶべきと言われていたのだが、その本家がシエスタを否定してしまうのでは、国民の特性を無視した行き過ぎた政策になるのではないだろうか、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 11:30| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月10日

安倍晋三首相よ! 桜と同様散り際が肝心だ

「桜を見る会」は毎年、首相が文化・芸能、スポーツ界など各界から招待して行われ、今年で61回目。
 
安倍晋三首相が最初にこの会を開いたのは2007年の4月。
 
同年の参院選で自民党が惨敗し、秋にはご存じ「敵前逃亡」と批判された職場放棄的な辞任をした。
 
そして民主党政権の崩壊後の2013年4月が復活の年であった。
 
2013年からの招待客の人数は下記のよう推移している。
 
●2013年:12000人
●2014年:14000人
●2015年:15000人
●2016年:16000人
 
自薦の招待客などはありえないので、官邸側が選出しているのだろうが、意識してなのか毎年招待客を増やしている。
   
あたかも時の権力者の力を誇示するかのようであり、気持ちが悪い。
 
オジサンは2013年は「時代に逆行の24時間運転」というつぶやきの中で、2014年は「首相の顔が特定秘密?」のなかで、安倍晋三を俎上に乗せた。

2013年は、一輪の花もなくなった葉桜を前に、安倍晋三首相はこう言って笑顔を見せていた。
「大切なのは、葉桜でもまた咲くということだ。私もおかげさまで、もう一度花を咲かせることができました!」

そして2014年は、約430本の八重桜が咲き誇る会場で「給料の 上がりし春は 八重桜」との自作の俳句もどきを披露して失笑されていた。
 
昨年はもっと重要な問題が山積みしていたのでスルーした。
 
<安倍首相 「桜を見る会」著名人ら1万人超出席 新宿御苑>
 毎日新聞 2016年4月9日 15時26分
20160410sakurawomirukai.jpg
「桜を見る会」でももいろクローバーZのメンバーや鈴木福君(前列右から2人目)、芦田愛菜さん(同左端)らとポーズをとる安倍晋三首相(中央)=東京都新宿区の新宿御苑で2016年4月9日午前9時49分、徳野仁子撮影
 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」が9日午前、東京・新宿御苑で開かれ、各界の著名人ら約1万6000人が出席した。首相は御苑の桜の開花状況に自身の心境を重ね、「最後1分くらい残るソメイヨシノのように粘り腰で、まだ6分咲きの八重桜のように(これから)頑張っていきたい」と政権運営への抱負を語った。
 首相は乾杯のあいさつで、主要企業が軒並み低水準のベースアップ(ベア)となったことに触れ、「ベアは3年連続で達成した。野党からは『安倍さんは良い数字しか言わない』と言われるが、悪い方ばかり見ていたら本当に悪くなってしまう」と指摘。「今日もソメイヨシノが残っていてよかったなという気持ちが大切で、これしか残っていないと思わないことが日本を良くしていく」と語った。
 桜を見る会は今年で61回目。首相はアイドルグループ「ももいろクローバーZ」や人気子役の鈴木梨央さんと笑顔で記念撮影に応じていた。【松井豊】
 
「今日もソメイヨシノが残っていてよかったなという気持ちが大切で、これしか残っていないと思わないことが日本を良くしていく」とは、相変わらずセンスのない意味不明の御託を並べていたようだ。

実は今年もこんな会を開いているとは思っていなかったので、関連するネット上を調べてみた。
 
16000人もの招待者に対して僅か数時間足らずで全員と会話をすることは不可能であり、マスメディアの注目も絵柄がよい連中との集合写真が中心となっている。
 
この間、4年連続で招待されているのは安倍晋三のお気に入りの「ももいろクローバーZ」くらいだろうか。
 
毎年招待される芸人は前年にブレークした連中で、彼らは当然ながら翌年には招待されていない。
 
招待客を決める官邸側が、少しでも話題性のある芸人を呼んで華やかな雰囲気つくりを狙っているらしいが、基本的には芸人は所属事務所が招待を受ければ断ることはできない。
 
まあ、言ってみればそんな連中ばかりであろう。
 
基本的には「電波芸者」と揶揄される連中は、政治的な姿勢を示しては仕事が無くなってしまう。
 
必然的に未成年の子役や若い女性グループが呼ばれることになる。
 
そして今年は国内5つめの48グループとして新潟県に誕生したNGT48と、名古屋・大須商店街拠点の真ご当地アイドルOS☆U(オーエスユー)が、安倍晋三よりも関心のある芸能人との写真が話題を呼んでいた。







まあ、どうでもいいような話になってしまった。

しかし自民党が選挙用に発表したこのポスターを改めて見てほしい。
 
20160410jimintoiposter.jpg

 
明らかに、マイナスの結果しか出ていない。
   
それにもかかわらず、「最後1分くらい残るソメイヨシノのように粘り腰で、まだ6分咲きの八重桜のように頑張っていきたい」と喚いていた安倍晋三は素直に経済政策の弥縫を認め、ソメイヨシノのように「粘り腰」ではなく、開花したら一気に散り始めるという潔さを見習ってもらいたい、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 10:58| 神奈川 ☁ | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月09日

相変わらず不透明な五輪エンブレムと明らかになりつつあるパナマ文書

日刊ゲンダイで「これが公正? 新『五輪エンブレム選考』またデキレースか」と4月3日に報道されていたこのいわくつきの五輪エンブレム。
 
・・・前略・・・
五輪のエンブレムは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めた数々の条件を求められるが、コンペを主催する東京五輪組織委員会は、そのIOC規定を応募要項で告知しなかったのだ。
 規定の1つに「『社会の共有財産』と見なされるものと混同させるようなデザインを含まない」との条件がある。組織委は前回コンペの応募要項で、「社会の共有財産」の具体例として、「誰もが知っているようなシンボル 例:富士山」と説明していた。
「商標登録を行う際、事前に類似商標を避けるための措置で、富士山のほかには、日本を象徴する桜や扇子、芸者のシルエット、東京の街並みを表すデザインも抵触しかねません。ここ数大会の五輪エンブレムがおしなべて具象性に欠け、抽象的な幾何学模様ばかりなのは、この規定があるからです」(JOC関係者)
 ところが、新エンブレムの募集要項を隅から隅まで読んでも、この厳しい規定は1行も出てこない。ましてや白紙撤回後は芸能人らによる新エンブレムの提案が相次ぎ、ネット上には富士山や桜をモチーフとした作品があふれていた。
 さらに募集開始直前には2019年のラグビーW杯日本大会のエンブレムを発表。富士山と日の出をあしらったデザインを見れば、組織委が応募者への注意喚起を周知徹底しない方が不自然だ。「同じスポーツの国際大会でも五輪はダメ」と、アナウンスしてしかるべきで、これでは事前にIOC規定を知っていた応募者だけが圧倒的に優位になってしまう。
「前回のコンペに似てきましたね。当時は組織委のクリエーティブディレクターで、審査委員を兼ねていた電通出身の高崎卓馬氏が、審査基準として『デザインの展開力』を最重視。応募要項で『展開例は自由提出でよい』と記載していたにもかかわらずですよ。その結果、展開例を最も提出した佐野研二郎氏と未提出者の間で圧倒的な評価の差が付き、そのことが出来レースを疑われる事態を招いたのです」(デザイン業界関係者)
 すでにデザイン業界では、「今回も五輪を仕切る広告代理店と関係が深いH氏の作品で決まり」ともっぱらだ。はたして組織委は公正なコンペと言い切れるのか。戦略広報課はこう答えた。
「募集要項を定めるにあたっては、普段デザインのお仕事をされていない方でも応募できるように、誰にでもわかりやすい条件のみといたしました。そのため、応募要項に記載されていない条件(本紙注=富士山などをあしらうこと)のみを理由として、落選という判断はしておりません」
 
こんな状態で最終候補作品が発表された。
 
20160409embrel_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】 

  
<五輪エンブレム どれがいい…これが最終候補作品4点?
 毎日新聞 2016年4月8日 22時53分
20160409embrem.jpg
 東京2020大会エンブレム最終候補の(左上から時計回りに)作品A「組市松紋」、作品B「つなぐ輪、広がる和」、作品C「超える人」、作品D「晴れやかな顔、花咲く」=Tokyo 2020提供
 サイトとはがきで募集、25日に1作品を決定
 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、旧作品の白紙撤回により選び直しを進めている公式エンブレムの最終候補作品4点を発表した。東京都内で開いたエンブレム委員会(委員長=宮田亮平・文化庁長官)で審議して決めた。組織委の公式サイト(www.emblem-comments.jp)とはがきで、17日まで国民の意見を募集し、25日に1作品を決定する。
【写真特集】東京2020大会エンブレム最終候補を見る
 作品Aのタイトルは「組市松紋(くみいちまつもん)」。江戸時代に「市松模様」として広まったチェッカーデザインを3種類の四角形で描き、多様性を表現した。「つなぐ輪、広がる和」の作品Bは、選手の躍動と観客の喜びが一つの輪となり、世界に広がっていく平和や調和の「和」を表現している。
 作品Cは「超える人」。俵屋宗達の風神雷神図や浅草寺の雷門で愛される風神・雷神をモチーフに、ゴールテープを切る選手の躍動感を描いた。作品Dは「晴れやかな顔、花咲く」で、自己ベストを尽くすアスリートと彼らをたたえる人々の晴れやかな表情を、空に向いて開花するアサガオに重ねている。
 組織委は昨年7月、アートディレクター、佐野研二郎さん(43)の作品を公式エンブレムとして発表した。ところがベルギーのリエージュ劇場のロゴと類似性を指摘され、佐野氏は盗作を否定したものの、組織委は同9月に「国民の理解を得られない」と撤回を決めた。その後の検証で選考の1次審査での投票操作も発覚し、組織委と東京都の撤回に伴う損失額は計1億1750万円に上った。
 今回は「参画」と「透明性」を基本方針に一般公募を実施し、1万4599点が集まった。芸術、スポーツ、インターネット専門家ら多彩な分野の委員21人が最終候補4点を選んだ。
 宮田委員長は「多くの人に愛され、ときめきを共有できる作品を選んできた。どう評価されるかドキドキしている」と述べた。組織委の森喜朗会長は「国民の意見を十分参考にしながら一つだけ選んでいただく。栄誉ある作品を楽しみにしている」と話した。
 25日の委員会では、国民の意見も参考に全委員で投票し、1作品が過半数を獲得するまで最少票の作品を除いて投票を繰り返す。【藤野智成】
 
今回の4作品もすんなりと決まったわけではなかった。
 
エンブレム委員会は今年の1月、審査に残っていた64点から有力候補と次点を4点づつ選んでいた。
 
その計8点から、商標調査を経て最終候補として最大4点を決め、公開すると説明してきた。
 
ところが、8点の作品の調査の中で、類似などの指摘が相次いだという。
 
一時は全滅になるリスクもあったらしい。
 
どうやら8点中次点を含めて3点しか残らなかったらしい。
 
しかし選定を1からやり直す時間は無くエンブレム委員会は「このまま進むのは困難」との判断から、1月の選定で落選した56点を再度、委員が投票し1位になった作品が敗者復活したという。
 
やくみつる氏 東京五輪エンブレム『滑り込み』で作品1点追加に指摘」では、「今回の選考について次点よりも下位の作品を繰り上げず、潔く3点を発表すれば良かった。無理に4点にしたことで、要らぬ臆測を呼ぶことになってしまった」さらには「(上位8点に)選ばれなかった作品のうち最上位である『9位』だったと思いたいし、それならばきちんと説明すればいい。できないとなると、何かしら作為的なものを感じてしまう」
 
先の日刊ゲンダイの記事ではないが、敗者復活した作品が「今回も五輪を仕切る広告代理店と関係が深いH氏の作品で決まり」ではないことを願っている。
 
さて、今週初めに「習近平氏やプーチン氏の周辺者がタックスヘイブンで租税逃れ? メッシ選手やジャッキー・チェンさんも…報道機関連合が内部文書検証」という記事を見て、所得税も払えない低年金生活のオジサンには全く縁のない話なのだが、やはり金持ちは「税金逃れ」しているから資産形成ができるのか。
 
20160409panamadocuser.jpg 
  
リークでは有名なあの人もこなんツイートを発信していた。

 
しかし小国とはいえ首相が辞任する国まで現れて、このパナマ文書の隠された爆弾の大きさが徐々に現れ始めている。
 
<プーチン露大統領報道官は「怪文書の標的に」と反論 アイスランド首相は辞任 指導者・有名人の資産隠し続々、各国当局捜査へ>
 2016.4.6 07:00 産経新聞
 【ベルリン=宮下日出男】パナマの法律事務所の内部文書が流出し、世界の指導者や著名人がタックスヘイブン(租税回避地)を利用した資産隠しを行っている可能性が明るみに出た問題で、パナマ検察当局は4日、違法行為の有無や関係者の洗い出しなどの捜査に乗り出した。英BBC放送によると、資産隠し疑惑が浮上していたアイスランドのグンロイグソン首相は5日、辞任を表明した。
 欧米メディアによると、5日までにフランスも当局が捜査を始め、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデンでも調査を開始。米当局も「パナマ文書」に関心を寄せている。
 グンロイグソン首相と夫人の資産隠し疑惑が発覚したアイスランドの首都レイキャビクでは4日、首相に辞任を求める市民らが大規模な抗議デモを展開。野党がグンロイグソン氏への不信任決議案を提出して責任を厳しく追及し、同氏は辞任表明に追い込まれた。
 今回文書が流出したパナマの法律事務所は、顧客の依頼に応じ、租税が優遇されるオフショアに多数のダミー会社を設立、租税回避などを支援したとされる。
 ロイターなどによると、同事務所は、文書はハッカー攻撃で流出した本物だとしつつ、違法行為は否定。声明で、「われわれの仕事の性質がねじ曲げられて伝えられている」と主張した。
 「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が発表した文書の検証結果は、ロシアのプーチン大統領の関係者による不透明な巨額の取引を指摘。これに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官は4日、プーチン氏への個人攻撃だとの見方を示した。インタファクス通信が伝えた。
 波紋はスポーツ界にもおよび、国際サッカー連盟(FIFA)倫理委員会は5日までに、文書で名前が取り沙汰された同委メンバーの調査を始めた。
 パナマ文書は独紙南ドイツ新聞が入手し、ともに分析したICIJが3日に結果を公表。世界各国の現旧首脳12人を含む政界関係者ら約140人が、租税回避地に法人を設立していたことが分かった。
 
本来ならばテレビの情報番組で大きく取り上げられてもよさそうなのだが、実は電通がパナマ文書により暴露された租税回避企業のひとつにリストアップされているので、国内マスメディアはこれ以上は取り上げられないらしい。
 
それは菅義偉官房長官の「パナマ文書について調査はしない」と早々と口封じを始めていることからもわかる。
 
すでにネット上では「パナマ文書をマスコミが報道しない理由と55兆円租税回避の真相 消費税増税なんか必要なかった」という情報が広まっており、詳細を知りたい方は見てほしい。
 
そして、「『パナマ文書』データベースの使い方:これはすごいツールだった!?」を参考にしながら各自でデータベースを検索して、あの電通がどんな企業や人物とつながっているのかを調べると世界の闇の深さが分かるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:49| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月08日

嘘つきは総理大臣の始まり

当初から予想されていた通り、秘密だらけのTPP交渉の中身は全く明らかにされず、いたずらに時が過ぎていた。
 
<TPP 首相「丁寧に説明」と矛盾 民進「隠蔽」と反発>
 2016年4月8日 朝刊 東京新聞
20160408tppronten.jpg
 7日の衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、TPP担当の石原伸晃経済再生担当相は交渉経過について、約20回も「コメントを差し控える」などと繰り返した。安倍晋三首相はTPPについて「影響や対策を国民に丁寧に説明していく」と理解を求めたが、民進党は「隠蔽(いんぺい)内閣だ」と反発、情報開示に関する追及を強める構えだ。
 民進党の玉木雄一郎氏は政府がほぼ全ての記述を黒塗りにして特別委に提出した交渉の論点整理の内部文書を掲げて、「これほど真っ黒な文書は見たことがない。のり弁当のようだ」と批判した。政府が交渉参加国とかわした「秘密保護に関する書簡」を根拠に挙げると、玉木氏は「どんな秘密義務が課せられているのか分からない」と、書簡の開示を求めた。
 政府は2013年7月にTPP交渉に加わる際、他国と守秘義務に関する書簡をかわした。本紙が14年に入手した書簡のひな型は条文案を含む交渉の中身を他国の同意なく公表することを禁じている。だが、実際にどこまで情報開示を制約されているかは公にされていない。
 玉木氏は特別委の西川公也委員長が近く出版するとされる本のコピーを持参。西川氏は農相や自民党TPP対策委員長として交渉に携わった。玉木氏は著書に日本の交渉方針や農産品の関税撤廃をめぐる他国の要求も書かれているとして「守秘義務に反するか。そうでなければ、同じレベルの情報を出してほしい」と迫った。
 西川氏は「答える立場にない」と事実の確認に応じず、石原氏は「正しいかどうかはっきりしない段階で発言できない」と述べるにとどめた。首相は「交渉の結果が全て。各国で経緯を説明、公表している国はない」と説明。「出せないものを『出せ、出せ、出せ』と言われても実りある審議にならない」と強調した。 (生島章弘、吉田通夫)
◆民進「なぜ審議急ぐ」
 7日の衆院TPP特別委員会で、民進党の福島伸享(のぶゆき)氏は、米国内でTPPに対する反対論が出ていることなどを指摘し「なぜこんなに急いで審議しなければいけないのか」と政府を批判した。安倍晋三首相は与党議員の質問に「米国政府はTPP早期発効を目指している。(核安全保障サミットで)オバマ米大統領との会談を通じ確認した。日本が率先して動くことで、早期発効の機運を高めたい」と述べた。
 TPPの発効には日米の批准が必要。秋の米大統領選の有力候補とされる民主党のヒラリー・クリントン氏、共和党の指名を争うドナルド・トランプ氏らはTPP反対を表明済み。国際金融経済分析会合に招かれた米コロンビア大のジョセフ・スティグリッツ教授は同会議への提出資料で「TPPは悪い貿易協定であるという共通認識が広がりつつあり米国議会では批准されないであろう」と指摘している。 (篠ケ瀬祐司)
 
「コメントを差し控える」としか言えないTPP担当の石原伸晃経済再生担当相の哀れさは目を覆うばかりであった。 
 
もはや米国の新大統領に期待した方がよさそうな「筋の悪い協定」なのだが、それにしても「のり弁当」はまだしも食えるのだが、この黒塗りの資料は全く食えないしろもので、余りにも国民をバカにしている。 
 
<TPP、情報公開の攻防 衆院特別委、論戦スタート 民進「黒塗り」を批判>
 2016年4月8日05時00分 朝日新聞
20160408noribentpp.jpg
衆院特別委で、黒塗りの資料を手に質問する民進・玉木雄一郎氏=7日午後1時4分、飯塚晋一撮影

 環太平洋経済連携協定(TPP)をめぐる本格的な国会論戦が始まった。7日の衆院特別委員会は、安倍晋三首相が出席。交渉内容の情報公開が足りないと批判する野党に対し、首相は「守秘義務」を盾にかわし続けた。約7時間にわたる論戦では、野党が特別委員長に批判の矛先を向ける場面もあった。
 「ここまで真っ黒の情報は見たことがない」
 民進党の玉木雄一郎氏は黒で塗りつぶされた政府の交渉資料のパネルを示して、何度も声を荒らげた。
 民進党が本格論戦の皮切りで照準を合わせたのは、秘密交渉を続けてきた政府の情報公開の姿勢だった。交渉の過程が明らかにならないと、最終的に米豪に計約8万トンの輸入枠を設けることになったコメの交渉などで、日本がどれだけ譲歩したのかといった中身の議論に入れないとの主張だ。
・・・中略・・・
 ■重要5項目も溝
 論戦のための情報を公開するかどうかという入り口で平行線をたどるなか、TPPの交渉結果の評価や経済効果といった中身の議論もすれ違いが目立った。
 大きな焦点となるのが、計586品目ある農産品の重要5項目(コメ、麦、砂糖、牛・豚肉、乳製品)のうち、約3割にあたる174品目で関税を撤廃することになったという交渉結果をどうみるかだ。
 衆参両院の農林水産委員会は、首相が交渉参加に踏み切った直後の2013年4月、5項目を「引き続き再生産可能となるよう除外または再協議の対象とすること」と決議している。
 玉木氏は「最初はしっかりと全部守るという交渉をしたのか」とただしたが、石原TPP相は「交渉過程についてはコメントを差し控える」。首相は「政府としては、国会決議の趣旨に沿うものと評価して頂けると思う」と繰り返した。
 13.6兆円と政府が推計したTPPの経済効果の試算については、民進党の福島伸享氏が「政策を講じればこうなるとの架空のシナリオだ」と批判。首相は「自動的に実現するわけではなく、こういう(成長の)メカニズムを生かしていきたい」と理解を求めた。
 (横枕嘉泰、清井聡)
 ■TPPをめぐる主な論点と首相の説明
 【交渉経過についての情報公開】
〈野党の主張〉 十分な情報で正しく判断したい。(黒塗り資料で)一体何を判断できるのか
〈安倍晋三首相の説明〉 妥結した結果が全て。協議が表に出るなら外交交渉は成立しない
 【甘利明前TPP相の参考人招致】
〈野党の主張〉 交渉過程を知る甘利氏に聞かなくてはならない
〈安倍晋三首相の説明〉 後任に引き継いでいるので必要ない
 【重要5項目を守る国会決議】
〈野党の主張〉 決議を守ったとは言えないのではないか
〈安倍晋三首相の説明〉 決議の趣旨に沿うと評価して頂ける
 【政府の13.6兆円の経済効果試算】
〈野党の主張〉 政策を講じればこうなるという架空のシナリオだ
〈安倍晋三首相の説明〉 自動的になるわけではなく、成長のメカニズムを生かしたい
 【国民皆保険・食の安全】
〈野党の主張〉 情報がないから食の安全に問題ないとの確信を持てない
〈安倍晋三首相の説明〉 国民皆保険や食の安全が脅かされるルールは一切ない
 
民進党の柿沢未途議員の質問に答える形で「私自身はTPP断固反対と言ったことは一回も、ただの一回もございませんから、まるで私が言ったかのごとくの発言は謹んで貰いたい」と発言した安倍晋三の平然とした嘘つき振りが新聞・テレビといった大手マスメディアは特に取り下げなかったようだが、ネット上では炎上していた。 
 
安倍晋三「TPP断固反対とは一回も、ただの一回もございません」

 
早くも流行語大賞候補になった『自民党は毎日エイプリルフール』」でつぶやいたのだが、山本太郎に「毎日がエイプリルフールみたいな政党になっています」といわれた政党のトップがまさに実証してしまったようである。
 
20160408notpp.jpg
 
詳細は「安倍首相『TPP断固反対と言ったことは1回もございません』→国内外にばっちり言っていました」を参照してもらうことにして、殺到していたツイートを以下に紹介しておく。







 
子どもの頃には「嘘つきは泥棒の始まり」と教えられたのだが、オジサンの孫たちが成人になった頃には、「嘘つきは総理大臣の始まり」が常識になっているのはないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:09| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月07日

喉元過ぎれば、またまた原発広告と原発文化人が復活

先週、「核を使っても決して平和にはならない」の中で、「姑息さ満杯で原発再稼働推進派の最たる人物が、エイプリルフールの日に、原発震災被災者たちの気持ちを逆なでするかのような発言を米国で行った」として、安倍晋三首相が「原子力利用再びリードする」という記事を紹介した。
 
この記事の前日にはNHKが「首相 原発事故の教訓踏まえ安全性など積極貢献表明へ」という記事を配信していたが、驚いたことにNHKの記事では、「安倍総理大臣は安全を最優先に透明性を確保し、原発の平和利用を進めるとともに、各国の原発の安全性の向上などに積極的に貢献していく考えを表明することにしています」と書いていたが、「核安全保障サミット」での発言なので、本来は「原子力の平和利用」とすべきではなかったのだろうか。
 
それとも原発は「平和利用」以外にも他の利用法があることを示唆するかのような表現であった。
  
すっかり福島第一原発の大爆発による原発震災のことなど頭からすっかり消えてしまったかのような日本の「最高責任者」が原発再稼働にまっしぐらなので、原発所有電力会社も、あたかも「みそぎ」が済んだかのごとく、5年前の3.11以前に戻ってしまったらしい。 
 
<3・11を忘れるな! 被災地と原発の現実 優木まおみ、岸博幸も…復活した原発広告に文化人や芸能人がまたぞろ登場! 500万円の高額ギャラも」>
 2016.03.11 リテラ
  3.11から5年──。安倍政権による原発再稼働政策と連動するように、電力関連会社による“原発広告”が完全に大復活している。
 たとえば最近、読売新聞16年2月28日付朝刊に、「資源なき経済大国 どうする? どうなる? 日本のエネルギー」なるタイトルの全面記事広告がうたれた。
 表向きは、経済評論家の勝間和代、元総務大臣で現野村総研顧問の増田寛也、最近は“ママタレ”として活躍する元グラドル・優木まおみが、橋本五郎・読売新聞特別編集委員をコーディネーターにして「これからのエネルギー」について語るという体裁になっているが、実際は完全に、電力業界の司令塔・電力事業連合会(電事連)の広告である。内容は、こんな感じだ。
〈勝間 原発が停止して電源構成の約9割を火力発電に頼る日本は、3つの課題を抱えています。1つ目は「エネルギー自給率の低下」。(略)2つ目は「電源コストの上昇」。(略)3つ目は「CO2排出量の増加」です。(略)
 優木 なぜ原発が停止すると電気料金が上がるのでしょう?
 勝間 原子力はベースロード電源と呼ばれ、電力供給の安定性と経済性の両面に優れた電源として活用されてきたからです。(略)
 増田 国の家計を示す貿易収支は、震災以降赤字が続いています。最大の要因が、原発停止に伴う化石燃料の輸入の増加なのです。(略)〉 
 おわかりのとおり、当然懸念されるべき事故のリスクや汚染の問題などは一切触れられないまま、原発停止による家計や経済への影響を強調し、“原発は必要である”とリードするやりとりになっている。
 この種の原発広告は、震災後は一時姿を消していたものの、それがここ1、2年くらいで頻繁に見られるようになっている。電事連や後述する原子力発電環境整備機構(NUMO)による広告は、新聞では読売、産経、日経、そして地方紙などに多いときで月に2回ほど掲載され、週刊誌・雑誌などでも「週刊新潮」(新潮社)、「婦人公論」(中央公論新社)などにどんどん出稿しているのだ。
 これらの原発広告に共通するのは、冒頭にあげた読売の電事連広告のように、名前の知れた評論家や学者、タレントを写真入りで大々的に起用していることだろう。
 周知のように、3.11以前の電事連や電力会社の広告には、ビートたけしや浅草キッド、脳科学者の茂木健一郎など、多数の著名人が出演していた。しかし、福島原発事故を機に原発広告を掲載したメディアや広告に出演した “原発文化人”たちも“共犯者”として世間から非難が殺到。人気商売の彼らは出演を取りやめるようになった。
 たとえば、前出の勝間和代は、3.11前から中部電力の原発CMなどに出演。震災直後の『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)では、「放射性物質が実際より怖いと思われていることが問題」「死者が出ましたか?」などの暴言を吐いたが、そんなバリバリの“原発文化人”である彼女すら、ここしばらくの間はおとなしくしていた。
 それは、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)出演で知られる、北村晴男弁護士や住田裕子弁護士も同様だ。北村弁護士は震災前、やはり中部電力の原発CMに出演。まともに機能する目処がまったくつかない核燃料サイクルを賞賛するなどしていた。住田弁護士に関しては、広告出演だけでなく原子力安全委員会の専門委員まで務めていた。
 しかし、繰り返すが、こうした原子力ムラの“知識人”たちが、ここ最近、各媒体で見事に復活を遂げているのだ。北村弁護士は昨年、電事連による元プロテニスプレーヤーの杉山愛との対談風広告に出演(読売新聞15年3月7日付)。冒頭、“日本人が世界を舞台に戦って行くためにはどのような考え方が必要か?”というかたちで杉山の現役時代の話からスタートするのだが、途中から急に北村弁護士が、またぞろ“火力発電は高価である”と主張し、「トータルバランスですね。その考え方はスポーツに限らず、日本のエネルギー政策でも同じ」などと言い出す。そして最終的に「エネルギーミックスについても、あらゆるタブーを取り払って議論してほしい」などとして、原発運用を推進する内容だ。
 電力業界がメディアを広告漬けにして“原発タブー”をつくりあげてきたことを考えると、「タブーなき議論を」というのはまるでタチの悪い冗談だが、住田弁護士もやはり昨年3月に読売新聞の電事連広告に出演。これは橋本五郎・読売新聞特別編集委員との対談広告だが、そこで住田弁護士は「“白馬の王子様”はいない──だからこそ、一つのエネルギーに依存しすぎないリスク分散が重要」などと、謎の“原発推進ポエム”を開陳している。どうやら電事連は“価格負担増”と“安っぽいポエム”という二段仕込みで原発プロパガンダを展開しようというつもりらしい。
 また、勝間和代に関して言えば、前述の読売新聞広告の他にも、「週刊新潮」の電事連パブ記事シリーズ「新潮人物文庫 これからのエネルギー、私の視座」にも登場している(15年11月19日号)。そこで勝間は、電事連のエスコートで岐阜県の「東濃地科学センター」を視察、高レベル放射性廃棄物の処理問題について「目を背けることはできない」と力説する。だが、過去に本サイトの記事でも書いたように、“核のゴミ”をめぐる啓蒙活動は原発再稼働と完全にセットだ。実際、細川護煕と小泉純一郎の元首相コンビが立候補した14年都知事選の際、この問題を脱原発のひとつの理由に掲げたのを見た経産省は、あわてて“核のゴミ”対策にのりだした。そのとき、毎日新聞が経産省幹部のこんなコメントを報じている。「反原発への動きを抑えて都知事選をやり過ごすには、処分場選定を急ぐ姿勢を見せることが大切。実現可能性? あるわけない」。
 なお、この「新潮人物文庫」シリーズは、数年前からカラー見開きで展開され始め、毎回、タレントや文化人がひとりずつ登場し、私事と絡めながらエネルギーについて語っている。2014年にデーモン小暮が出演した際、「悪魔だって興味津々。日本のエネルギーについて学び、考えよう」という、どうかしているとしか思えないキャッチコピーで話題になったこともあってご存知の読者も多いだろうが、このシリーズはまさに3.11以降の新たな“原発文化人”の見本市だ。
 たとえば、15年1月から16年3月現在まで調べたところ、第13回(15年2月5日号)にはネトウヨ発言で知られる元力士・舞の海秀平が登場。青森県六ヶ所村・日本原燃施設の視察感想記として「日本がここで確立した科学技術が、今後、原子力でエネルギーを賄おうと考えている国々のお手本になってゆく。そう考えると好悪や思想ということではなく、もっと崇高な理念や想像力を持って事にあたらなければならないと思います」などと、まるでカルト宗教の信者かなにかのようなことを言う。ちなみに、舞の海はこれ以前も同企画広告に出演していた。
 また、第14回(15年3月5日号)では、ドイツ在住の作家で『住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち』(講談社+α新書)なる“日本スゴイ本”の著者、川口マーン惠美がお目見え。ドイツ人は「ロマン主義的思考」としたうえで、「そのロマンが、やみくもな脱原発に走らせたのではないか」などとトンデモ理論を唱えながら脱原発政策を批判している。
 続く第15回(15年4月23日)には、嫌韓本も多数出版の経済評論家・三橋貴明が、エネルギーの「ベストミックス」を猛プッシュ。「国家のエネルギー安全保障」として「もし、中東や東南アジアと日本にまたがる長いシーレーンのどこかで有事が発生するようなことになれば、日本の電力供給がたちまち危機的状況に陥る」など、安保法制の議論で安倍政権が喧伝していたことと重なるのが興味深い。
 そして、第16回(15年7月30日号)のラジオDJなどで活躍するモーリー・ロバートソン、第17回に前出の勝間ときて、16年に入ると、第18回(16年3月3日号)で評論家の佐藤優が登場する。佐藤は、専門である外交分野、とりわけ中東情勢を語りつつ、“天然ガスの大半を中東に依存している日本でエネルギー問題は深刻”“エネルギーミックスは我が国のとるべき唯一の戦略”などと強引に原発推進へ話を持っていく。さらに、青森県六ヶ所村の核燃料サイクルを視察して「強く感じたのは働く人たちの道徳心と士気の高さです」なる“根性論”を理由に“六ヶ所村施設の存在そのものが、日本が国際社会から信頼を得ている証明”などと語っている。ちなみに、佐藤に関しては、つい先日も青森県の地方紙・東奥日報3月2日付の電事連全面広告に出演しており、やはり“核燃料サイクルは日本に不可欠”と力説している。
 新手の“原発文化人”はまだまだいる。15年12月12日付の産経新聞および日経新聞掲載の電事連広告には、元経産官僚の岸博幸・慶応大学大学院教授とタレントの春香クリスティーンが登場。春香の質問に岸が答えるかたちで、やはり「停止した原子力発電所の代わりに古い火力発電所が頑張っていますが、原子力に比べて多くのCO2を排出します。一方、太陽光を始めとする再生エネルギーでは、今のところ電力の安定供給ができません」などと原発を推進。もちろん事故や汚染リスクなどについては完全にシカトだ。
 ちなみに岸は、原発事故直後には「脱原発依存」の旗手だった。保守系オピニオン誌でも〈民間も国も、日本の組織は原子力という危険な技術を管理する能力がなかったことが証明された〉(「WiLL」11年8月号/ワック)、〈エネルギーは、投資を増やすほど技術進歩が早くなります。その意味では政府が再生可能エネルギーに対し、予算を集中投下することが重要〉〈太陽光パネルに関しても、送電所がたくさん増えればある程度、生産コストは下がると思いますよ〉(「Voice」11年9月号/PHP研究所)などと、原発に否定的かつ再生エネルギーを肯定的に語っていたのだ。どうやらPR広告への出演で意見を原発推進に180度変えた、そういうことらしい。
 また、この電事連広告での対談相手(と、言っても岸の説明に首肯するだけだが)である春香クリスティーンは、本サイトでも既報の通り、産経系メディアが昨年大々的に展開したNUMOのパブ記事にも登場。これは「高レベル放射性廃棄物の最終処分」なるシリーズで、春香の他、増田寛也、科学作家の竹内薫、哲学者の萱野稔人、社会学者の開沼博、そして「iRONNA(いろんな)」の特別編集長として活躍中の現役女子大生・山本みずきなどなど、タレントや学者らによる座談会やインタビューで“核のゴミ”問題を語らせている。
 このとき、NUMOは公式サイトでご丁寧にも媒体別にパブのターゲットを「ビジネスマン層」や「オピニオンリーダー層」などと明記していたが、他にも産経メディアでは、主婦や家族向け地域タブロイド版「リビング」に、“カリスマ予備校講師”の細野真宏を起用した電事連の全面広告が掲載されるなどしている(「リビング多摩」15年3月28日付で確認)。原発広告に起用するタレントや学者を媒体や読者層に合わせて変え、とりわけ春香や開沼など、リベラルな読者も持っている人物を起用しているのが興味深い。
 なお、開沼および竹内は16年にも「婦人公論」の電事連広告で“共演”している。これは「竹内薫の暮らしにもっとサイエンス エネルギーを考える」なるタイトルの不定期連載シリーズで、主に富裕層の主婦をターゲットにしていると見られるが、その内容は、竹内がひとりのゲストを迎えて対談するというもの。毎回、フルカラー4ページという信じられない誌面の割り方で、15年は杉山愛、女流棋士の矢内理絵子を相手に“原発推進トーク”に花を咲かした。これも、冒頭から途中まではゲスト中心の話題なのだが、中盤に突如、竹内がエネルギーの話に無理やりすり替えていく。たとえば矢内棋士がゲストの回ではこんなふうだ。
「勝つためには全部の駒の異なる性質を使い分け、総力を発揮しなくてはないらない。それは、日本のエネルギー事情にも似ています」
「将棋にたとえれば、ひとつの駒に頼っている状態です」
「特定のエネルギー源に依存するのではなく、これらの駒を上手に組み合わせてバランスよく対応する必要がある。これを『電源のベストミックス』と呼んでいます」(「婦人公論」15年4月14日号より、竹内の発言)
 プロの棋士をなめているとしか思えない酷いたとえ話だが、そこはパブ対談、矢内棋士も「将棋では、この一手を指したら局面がどう変わるのかを考え、ずっと先を読んで勝負しますが、エネルギーに関しても、大局を見据えた長期的な視点が大切だと思います」などと相槌を打つ始末だ。アホみたいな話だが、いずれにせよ、「なんとなく読んでいたらいつのまにか原発推進に向かっていました」というような手法。ほとんど詐欺であることに変わりはない。
 ではなぜ、メディアはこんな読者を欺くような広告を掲載し、タレントや知識人はすすんで出演しようとするのか。いうまでもなく、最大の理由はカネだ。元博報堂社員で電力業界の広告戦略に詳しい本間龍氏は、著書『原発広告と地方紙』(グリーンピース・ジャパン)で、前述した「新潮人物文庫」のデーモン小暮のケースについて〈デーモン氏の知名度からすると(ギャラが)500万円以上であることは確実〉で、〈ちなみにこの広告でいえば、新潮への掲載料はカラー見開きで約350万円であり、そこに広告原稿の制作費、タレントの出演料が加わって、合計の制作費・掲載料はゆうに1000万を超えている〉と見積もる。なお、読売新聞全国版の全面広告は、一回で4000万から5000万の費用がかかると言われている。いずれにしても、部数減少が下げ止まらない雑誌・新聞業界からしてみれば、大金が動く原発広告は目がくらむようなものであることは間違いない。
 また、見てきたとおり、原発広告に起用されているのは、学者や評論家の他、春香や優木まおみなど、テレビコメンテーターとして活躍し、知的なイメージを売りにするタレントだ。彼らは表向き「冷静な議論が必要」「エネルギー問題を身近に考えよう」などと中立を振舞うが、実際には電事連やNUMOがスポンサーであるから発言はコピーライターがリライトしており(あるいは名義だけ貸して全てゴーストが書いていると推測される)、最終的に意見は原発推進へ収束する。そうすることで、対談や鼎談という形式でオルグされた“新顔”たちもまた、気がつけば“原子力ムラ”という利権共同体に取り込まれていくわけだ。
 そして、彼らのような“原発文化人”は、原発広告の増加とともに、今後も間違いなく増殖の一途をたどるだろう。日経広告研究所が毎年発行している『有力企業の広告宣伝費』の13年度版と14年度版を見比べると、例えば東京電力の宣伝広告費は16億9800万円から30億1000万円へと倍増、非公開の電事連やNUMOなど関連団体の広告予算もかなりの水準で上昇していると言われている。
 もうひとつ、3.11以降に復活した原発広告に特徴的なのは、出稿主がメディアを明らかに選別、差別化をはかっていること。そして、社員である編集委員や記者をがっちりと抑え込んでいることだろう。
 前出の読売新聞と橋本五郎がこれに該当するが、他にも、産経新聞社刊行の保守論壇誌「正論」では、長辻象平・産経新聞論説委員が「Eの探検隊」なるルポを連載している。この連載には「広告」や「提供:電事連」というクレジットこそないものの、読むと、原子力施設関係者が施設を案内したりするなど、東京電力や中部電力が積極的に長辻記者に対して取材協力をしていることがわかる。想像のとおり、ルポの内容は「安全策の向上」などを印象付けるようなものとなっており、これも“原発広告”のバリエーションと呼ぶことができる。
 原子力ムラが広告掲載メディアを完全に選別しだしたのは、3.11以後の確かな変化だ。これにはふたつの理由が考えられる。
 たとえば、本サイトの調査では、3.11までは原発広告を掲載していた朝日、毎日系メディアあるいは「週刊文春」(文藝春秋)などへの原発広告の出稿は確認できなかった。これは、それらのメディアが福島第一原発の事故で、東電批判や“原子力と政治”をめぐるスキャンダルを報じたからだろう。そこで電力会社と関連団体は、原発推進派の読売、産経、日経そして「週刊新潮」などのメディアにのみ広告を投じることで、“身内”の関係性をより強固なものにし、原子力論陣のスクラムを組もうとしているのではないか、というのがまずひとつ目の理由だ。
 ふたつ目の理由もスクラムに関連する。巨額の広告出稿料を一部メディアにだけ集中させることは、必然的に、電力会社や原発政策に批判的報道をするマスコミに対して、ある種の“見せしめ”効果が期待できる。つまり、「これから安倍政権による原発再稼働が着実に進んで、世間の抵抗感は薄れていくよ。でも、君たちみたいなマスコミにはびた一文払う気はないからね」、そうしたメッセージを暗に送ることで、プレッシャーをかけていると考えられるのだ。
 いずれにせよ、こうした原発広告の出稿は、安倍政権になって原発再稼働に方針転換したことで、一気に勢いを増した。そして、大飯原発や高浜原発の再稼働を機に、「電力のベストミックス」「現存する放射性廃棄物の議論は避けられない」などといった文言を駆使して、事故と汚染のリスク、そして今でも避難生活を強いられている被災者への意識を薄めにかかる。その一助が、フレッシュな知識人や知性派タレントの新起用なのだ。そして、もちろんその最終的目的は、メディアの原子力批判の完全なるタブー化である。
 大復活、いや、新生したと言っていい“原発広告”と“原発文化人”。これが意味するのは、国の存亡を揺るがした3.11以前の状況の再現に他ならない。それでも、金に目が眩んだメディア、タレント、学者は“あの日と、それからの記憶”をネグり、原子力大国への旗を狂乱的に振り続ける。もやはこの国は、3.11以上の“人災”が起こるまで、大きすぎる過ちに気がつけないのだろうか。
(梶田陽介)
 
5年前の3.11原発震災以降、ネット上で原発「御用学者」、「御用芸能人」たちがやり玉に挙がっていた。
 
そして、またぞろカネに目がくらんだ新しい「原発文化人」と称する連中が出現したということなのか。
 
あらためて、その新旧の原発文化人たちを列挙しておく。 
 
●旧・原発文化人
・経済評論家の勝間和代
・元総務大臣で現野村総研顧問の増田寛也  
・ビートたけしや浅草キッド
・脳科学者の茂木健一郎
・弁護士の北村晴男と住田裕子
◆新・原発文化人
・元プロテニスプレーヤーの杉山愛
・デーモン小暮
・元力士:舞の海秀平
・川口マーン惠美
・経済評論家:三橋貴明
・モーリー・ロバートソン
・評論家の佐藤優
元経産官僚の岸博幸:慶応大学大学院教授
・タレントの春香クリスティーン
・科学作家の竹内薫
・哲学者の萱野稔人
・社会学者の開沼博
・「iRONNA(いろんな)」の特別編集長の現役女子大生:山本みずき
 
上記のタレントたちの発言はコピーライターがリライトしたり、あるいは名義だけ貸して全てゴーストが書いていると推測されるらしいので、当人はそれほどの自覚は無いかもしれない。
 
しかし、この男はどこから見ても立派な「確信犯」である。
 
<電事連、新CMに石坂浩二さんを起用>
 2016/03/25 電気新聞 
◆エネルギー問題、切り口具体的に示し
 電気事業連合会は、エネルギー問題をテーマにしたテレビCMの第2弾を放映中だ。俳優の石坂浩二氏を起用し、エネルギー安全保障と地球温暖化対策の観点から、バランスの取れた電源構成の必要性を訴えかける。視聴者と一緒にエネルギー問題を考えたいというメッセージを込めた前作から一歩踏み込み、考える切り口を具体的に示し、理解醸成につなげる。
今月11日は東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から5年の節目。原子力の再稼働プロセスも進む中、エネルギー問題への理解を深めてもらうため第2弾を制作した。幅広い世代に知名度の高い石坂氏がナレーションを務め、「エネルギーを考えることは、この国のこれからを考えること」というメッセージで関心を喚起する。
新CMは「国際情勢×エネルギー」編と「地球環境×エネルギー」編。原子力や火力、再生可能エネルギーなどによるエネルギーミックス(電源構成)の必要性を多角的な視点で捉えてもらうのが狙いだ。
 
人間は長く生きていれば、考えが変わることは決して不思議ではない。
 
極端な例が、元共産党員だった渡邊恒夫が、今では政府広報紙化している讀賣グループの総元締めになっている。
 
そういう意味では、石坂浩二を始めとするタレントや芸能人たちは、単なるカネで動く「電波芸者」に過ぎない。  
 
ネット掲示板には、こんな声が上がっていた。
 
ガッカリだわ。
裏切られた気分。
なんでも鑑定団の一件以来、自分の中では可愛そうなおじさんポジションだったのに。
銭ゲバかよ。
カネゴンかよ。
 
http://fepcvcms.primestage.net/detail.html?91 
http://fepcvcms.primestage.net/detail.html?92
東京電力福島第一原発の事故以前に使ってた「ベストミックス」じゃマズいと思ったか
「エネルギーミックス」と言葉変えてるけど言ってること全く一緒じゃん。
電気事業連合会の新聞広告に顔出してる勝間和代。
お前も同罪だ。

たしかに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」かもしれないが、子どもたちの体内に入った低線量放射線は熱さも感じないが、及ぼす影響は時と共に顕著になってくるということだけは、忘れてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月06日

新国立競技場3・2弾圧 追い出し、拷問、世論調査・・・

以前、「これは酷い、2020年五輪の裏では・・・」の中で、新国立競技場の建設予定地で、野宿者の追い出しに関して、以下のようにつぶやいた。
 
1月27日早朝7時20分、日本スポーツ振興センター(JSC)の職員・新国立競技場設置本部運営調整役高崎義孝氏ほか約8名が、大量の警備員を引き連れ明治公園の2ヶ-所の出入り口(四季の庭からの迂回路(外苑西通り)、明治公園霞岳広場[南東]日本青年館脇歩道)の封鎖を強行し、さらに霞岳広場にある公衆便所および園内の水道と電気を止めようとする暴挙に出たという。
2ヶ所の出入り口には27日現在、単管と金網でゲー-トが設置され24時間体制で警備員が通行を不当に制限している状態らしい。
明治公園内には数名の野宿生活者が暮らしており、JSCはこれまで明治公園住人に「住んでいる人がいる間は工事はしない」「生活に影響のある工事について事前に説明をする」「話し合いで解決する」と約束してきたにもかかわらず、1月27日東京都が都立公園としての明治公園を「廃止」し、新国立競技場敷地としてJSCへの無償貸付を決定し管理権を移譲した、その一点のみを理由に、生活通路を塞ぎ最低限必要なライフラインを絶つといった暴挙を行なったという。
野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようとするなど、信じ難い光景が繰り広げられていた。
 

 
 
その後もJSC側と明治公園住人とで話し合いがもたれ、11時間の攻防の末、JSCより3日間の停戦合意を得たという。
 
2月4日JSC総務課米山課長より、「次週2/8月曜に話し合いの日程候補を連絡する-」との連絡


  
ところが、2月5日8時突然、明治公園へJSC職員に伴われた警視庁機動隊動員が押し寄せ力づくの強制封鎖が強行された。
 
そして、それから1か月経って、野宿者の追い出しに反対して活動していたAさんが突然、3月2日に傷害と公務執行妨害の容疑で警視庁公安部に逮捕された。
 
その逮捕理由は、1月27日、予定地にある明治公園の一角で、JSCの職員にけがをさせた疑いだという。 
 
当時の各メディアの報道を、「Living, Loving, Thinking」によれば、「JSCの男性職員に鉄製バリケードをたたきつけてけがを負わせ」(共同通信)、「JSCの男性職員に、設置されていた重さ7キロのバリケードをたたき付けて軽傷を負わせ」(時事通信)、「設置されていたバリケードを持ち上げ、JSC職員にたたきつけるなど暴行」(産経新聞)と表現は若干異なるものの、AさんがJSCの職員にバリケードをたたきつけたという、警察情報を垂れ流していた。
 
実際には、さきのつぶやきでも紹介したように「野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようと」したのはJSC側である。
 
クレーンで吊り下げるような鉄柵を、1人の人間が持ち上げ叩きつけることが、どうしてできたのであろう。
 
1ヶ月以上も前の件ででっち上げるという中心人物のねらいうちという明らかな弾圧である。
 
話し合いで解決すると約束しておいて、1月27日いきなり実力で公園を封鎖し暴力で追い出そうとしたJSCに対し、現地では渾身の抵抗が続いており、弾圧はその最中のことであった。
 
「野宿者との約束など守る必要はない、彼を逮捕すれば抵抗はつぶれるだろう。」という権力者たちの卑劣な思惑が行わせた弾圧に、現地そして各地の仲間から「貧乏人をばかにするな」と怒りが広がっていた。
 
そして、以下のような抗議声明を発表していた。  
 
オリンピックによる野宿者追い出しを許さない
 新国立競技場3.2弾圧救援会声明

2016年3月2日のAさんの不当逮捕に抗議する
 
 3月2日の午前8時過ぎ、私達と活動をともにしてきた仲間Aさんが路上で警官7、8人にいきなり取り囲まれ、パトカーに乗せられ連れ去られるという事件が起きました。いわゆる令状逮捕といわれるものです。容疑は1月27日の新国立競技場建設予定地での野宿者強制排除の現場で、JSC(日本スポーツ振興センター)職員に怪我を負わせたというもの。しかし、これまでの新国立競技場建設をめぐるJSCと明治公園の野宿当事者の話し合いの過程からすると、今回の逮捕はあまりに事実経緯を無視したものです。1月27日から1ヵ月以上たっての、この突然の逮捕は、問題含みの新国立競技場建設を強行するための社会運動に対する弾圧と考えざるをえません。
私達「オリンピックによる野宿者追い出しを許さない 新国立競技場3.2弾圧救援会」は、この不当逮捕・弾圧に対し社会的な陣形を形作り撃ち返し、Aさんを一日も早く取り返すことを目指します。

1月27日に起こったこと 圧倒的な暴力を振るったのはJSCです

 1月27日の早朝、JSCは大量の警察官・警備員を動員して、新国立競技場の建設予定地である明治公園の出入り口を封鎖しようとしました。クレーン車で鉄パイプを組んだバリケードを吊り下げ、抗議する野宿者や支援者の頭上をかすめるようにして設置を強行し、また、出入り口に集まった私達を追い出しました。JSCや警備員・警察官らによる暴力がふるわれる中、傷を負った私達の知人友人が何人もいます。さらにはJSCの職員が救急箱を持って走り、私達の友人の怪我に薬を塗るといった光景も見られました。
 そもそものはじまりであり、最も大きな暴力は、JSCによる公園の強制封鎖です。中に人が暮らしているにもかかわらず、またこれまでの話し合いを反故にして、いきなり生活空間の出入り口を封鎖しようとしたJSCの稚拙で非人間的なやり方が、1月27日の騒ぎの原因であることはまちがいありません。
 3月2日のAさんの逮捕は、容疑である「公務執行妨害」と「傷害」が事実無根であるだけでなく、1月27日に明治公園でJSCが振るった暴力と嘘を隠蔽し、居直るという意味でも許しがたいものです。

追い出しではなく、話し合いを! 私達はずっと求めてきました

 これまでJSCは、公園内に野宿し暮らしてきた人達の求めに応じて話し合いを続けてきました。そして、「住んでいる人がいる間は生活に影響のある工事はしない」「話し合いで解決する」と約束してきました。それにもかかわらず1月27日、JSCは明治公園を強制封鎖しようとし、野宿者・支援者の必死の抗議によってそれが中止せざるをえなくなった後も、2月5日には再び警察官を使って出入り口を閉ざそうとしました。紙切れ一枚で工事の妨げになるものは人間であろうとなんであろうと排除する、という姿勢です。
 しかし私達は、JSCがなりふり構わぬ追い出しを行うようになった1月27日以降も、話し合いでの解決を求めて活動してきました。2月17日には、JSC職員が明治公園にやってきて、30分ほどですが話し合いを行い、「人が暮らしている間は工事はできない、しない」ということをあらためて確認しています。Aさんが逮捕された3月2日は、私達が1月27日の危険な工事や2月5日の強制封鎖の法的根拠などJSCに確認したいことをまとめた質問書の回答期限でした。それへの返答が今回の逮捕なのでしょうか? 野宿者に対してなら約束も確認も守る必要はないということでしょうか?
 今回のAさんの逮捕は、当事者と支援者を力づくで分断することによって、これまでの話し合いのプロセスを踏みにじるものです。今回の逮捕の報を受けた公園に住む野宿当事者は「こんなやりかたでは、出ていくわけがない」と憤っていました。私達は引き続きJSCに話し合いを求めていきます。

Aさんを一日も早く取り戻すため、多くの方々の支援と連帯を

 私達は、3月2日のAさんの逮捕をJSCと警察が一体になった形での社会運動に対する圧力であり、野宿者追い出しの一環としての弾圧と考えます。マスコミを大量動員しての見せしめ逮捕を絶対に許すことは出来ません。JSCが1月27日に明治公園で行ったことは、いくつかの動画が上がっているのでぜひご覧になっていただきたいと思います。
 今回の不当逮捕の容疑のひとつは「公務執行妨害」。これはJSCの職員が公務員とみなされること(「みなし公務員」)を表しています。法的根拠を示せずに、果たして公務といえるのでしょうか?
今回の弾圧により、あらためて新国立競技場を建設する主体であるJSCに注目が集まっています。だからこそ、この機会にJSCの行状を白日の下にさらし、貧者を更に厳しい状況へ追い込む権力者たちを大衆的に包囲していく重要な契機であると考えています。警察署に勾留されているAさんも同意見であり、黙秘を続けて頑張っています。
 今回の逮捕は、法律・警察権力の濫用であると同時に、人権侵害なしでは計画が進められないJSC・新国立競技場のあり方そのものの問題です。社会の矛盾が最も凝縮する中で暮らしてきた野宿者に対して、国策としてのオリンピックのために一方的に追い出すJSCに対する広範な社会的批判を創りだしていきましょう。そしてAさんの一日も早い奪還を、実現しようではありませんか。
文責:オリンピックによる野宿者追い出しを許さない 新国立競技場3.2弾圧救援会
2016年3月4日

原宿署に留置されたAさんは3月11日、拘留の延長が決まった。
 
この間、Aさんは逮捕された翌4日には、数人の警察官に床に押し倒され、全体重をかけてのしかかられるなどの暴力を受け、激痛で手足の感覚がなくなるほどまでに拘束具できつく縛られた上、「保護房」にぶち込まれたという。
 
これはまさに文字通りの「拷問」であり、これが現代の日本の警察のやることなのか。
   
3月17日、東京地裁430号法廷で行われた「拘留理由開示」で弁護人の吉田哲也弁護士は、JSC職員にけがをさせたとされるAさんの行為の具体的な態様が曖昧であると指摘し、「基本設計さえいまだ立てられていない競技場建設のための封鎖工事に適法性はなく、公務執行妨害罪の構成要件を欠いている」と追及した。
 
しかし、中山登裁判官は「1件記録と関係者の供述から拘留を決定した。それ以上は答えない」と繰り返すのみだったという。 

先のメディアは揃って警察のいうがままを右から左に流し、Aさんの名前を晒し者にしていた。
 
さらにNHKや民放テレビ各局は、オジサンも記憶があるが、Aさんの連行や家宅捜索の場面を大々的に放映していた。
 
とくにTBSは公安警察やJSCから何らかの便宜供与を受けたかのように、「2月17日には、JSC職員が明治公園にやってきて、30分ほどですが話し合いを行」った場面の映像を勝手に使っていたという。
 
Aさんは「逮捕は、野宿者の生活を破壊するJSCの行為を隠蔽しようと、メディアを使って世論操作し、運動潰しを狙った政治的な弾圧だ」と訴えていた。
 
そもそも、ケチの付きっぱなしの2020年東京五輪。
 
盗作疑惑で白紙になったエンブレム問題も、最近では「これが公正? 新『五輪エンブレム選考』またデキレースか」とささやかれたり、白紙撤回され新たなデザインが決まった新国立競技場でも、「聖火台のない「新国立」 こんな間の抜けた話が発覚するとは......」という無様さを曝け出している。
 
警察権力を使って野宿者たちを追い出したところで、肝心の新国立競技場が聖火台というシンボルなしという状態では、追い出された野宿者たちも浮かばれない。
 
2020年東京オリンピックを考える-4」で紹介した「転居迫られる『霞ケ丘アパート』住人」たちは、2016年の年明け早々「半世紀の思い胸に 『都営霞ケ丘アパート』新国立建設で立ち退き」ということになった。
 
野宿者たちを一方的に排除し、高齢者たちも強制的に移転させる。
 
それまでして、東京五輪を開催する必要性があるのか。
 
反五輪の会」の最新メッセージを紹介する。
 
追悼 ザハ・ハディド〜ザハはゾンビとなって国立競技場の墓場をさまよっている
たくさんのゾンビたちが国立競技場の墓場に出現している http://tiny.cc/cuheay。本日、その隊列に新たなゾンビが加わったことが確認された。
それは、ザハ・ハディドだ。
ザハは、戦争法案で支持率が低迷した安部総理の人気取りのために自らのデザイン案を突然破棄され他案に置き換えられ復活の機会が与えられなかった。すでに生前から亡霊のような風姿を身にまとうようになったザハは、隈研吾による案に対し自らのデザインを換骨奪胎したものと主張し提訴も辞さないと述べていた。突然の死去によって、これらのことが曖昧にならないように願いたい。
ザハは、JSCの国立競技場デザインコンペにおいて、募集要項の計画対象範囲を踏み外し、JR線と高速道路をまたぐ方向に拡張した案を提出した。そして重要なことは、それが同コンペで一方的に関連敷地にされた都営霞ヶ丘アパートを残した提案だったことだ。そこにザハの建築家としての良心と抵抗を読みとることが可能かもしれない。ただし、第二次選考前に都営霞ヶ丘アパートを消し去った案に変更したのであるから、われわれとしてはザハを評価することは出来ない。
しかし、一方において、立ち退き問題が顕在化し移転を 望まない住民から要請文が出されている上で、霞ヶ丘アパートについて配慮もせず発言もしなかった、隈研吾・伊東豊雄よりはザハに見るべきところがあったとは言えるだろう。
やがて響くかもしれない国立競技場建設の槌音は、ゾンビたちの足音である。その中にザハの足音と笑い声が混ざっていることを知る日が来るだろう。
われわれには見える。混乱と紛糾の中で仮にオリンピックスタジアムが作られたとしても、ゾンビの一団が姿を現し、スタジアムを埋める群衆がゾンビとなり街に溢れる日がくることを。
その先頭を歩く生き生きとしたゾンビ、ザハ・ハディドさんのご冥福を祈ります。 
 
こんな呪われた新国立競技場の建設は止めて、さらに五輪も辞めた方が日本人のためになるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月05日

早くも流行語大賞候補になった「自民党は毎日エイプリルフール

先日、「格差拡大に余念がない安部政権、富裕層は海外で資産隠し」のつぶやきの中で、与野党のブーメーラン合戦を取り上げ、実例として「安倍応援団が民進党・山尾志桜里の『地球5周分』ガソリン代を追及も、安倍首相はその倍以上『地球12周分』を計上!」という記事を転載した。
 
ところがネット上では、それより早く「ガソリン代」の不正請求に関しては安倍政権のメンバーを調べて、「自民の菅義偉官房長官もガソリン代を地球数週分計上!収支報告書に明記、計200万円以上!」ということを暴露していた。
 
さらに、安倍晋三首相については、「安倍首相のガソリン代疑惑、タイヤやオイル交換だけで76万円を計上!車関連は1年で626万円!自動車は1台分のみ」の記事では、「安倍首相2013年度収支報告書」をこんな詳細に調べた人がいたらしい。
 

*読者からの情報提供
安倍:ガソリン代(記入名目が純粋なガソリン代だけで)→ 550万
   タイヤ代、オイル・ワイパー・バッテリー交換代 → 76万
車関連合計 → 626万
山尾:ガソリン代、タイヤ代、オイル交換、修理代、車検代などの合計 → 230万
※対比のため安倍首相の収支報告書から上記名目を抜き出しました。
安倍首相の収支報告書見たらわかるが、
自動車税の項目が51000円(総排気量 2.5リットル超 3リットル以下1台分)の1行しかない事がわかる。
10台所有とか言ってる人は、9台分は税金未納なんですかね??
それの方が問題になるから面白いけど!!
それから資産の項目も「自動車 320万円 1台」と記載されているから間違いない。
さらには車両リースの項目が一行もない!!

 
ガソリン代不正請求という領収書が必要ない詐欺もどきを、政権のトップ連中もやっているので、自民党の地方議員などはもっとあからさまに行っていたという事実が明らかになっているようである。
 

毛利正徳大分県議、ガソリン代詐欺ばかりじゃなかった。モーニングショー)

 

大分県議“地球1周半分”のガソリン代計上(News TV Nippon)

 
まさに「火に油を注ぐ」ことになってしまったガソリン問題の最後は、秀逸な動画で〆たいと思う。
 
国民の声を無視して独走する安倍政治に対して「安倍独裁政治」という表現も多く聞かれるが、独裁政治の代表としては、この人を置いて他にはおるまい。
 
まずは、この動画をよく見てほしい。
 
ヒトラー 〜最期の12日間〜(字幕版)
 
 
そして上記の動画を基にして作られた話題の動画がこれ。
 
総統閣下は「地球13周分のガソリン代」が計上された事にお怒りのようです
 
  
ところで、NHKの「日曜討論」については、大手メディアの「『取り消せ』『取り消さない』 岡田氏と高村氏が火花」という記事をオジサンは取り上げていたのだが、その討論会の終了間際の山本太郎の発言が、以外にもネット住民から絶賛の声が上がっていた。 




 
<山本太郎議員が自民党の体質を批判「毎日がエイプリルフールみたいな政党」>
 2016年4月3日 12時58分 livedoor NEWS
 3日放送の「日曜討論」(NHK総合)で、山本太郎参院議員が、自民党を4月1日に絡めて批判する一幕があった。
番組では「9党代表に問う どう臨む 国会・参院選」と題し、各党の党首クラスの議員が、安全保障関連法や消費税率10%引き上げの問題などについて意見を交わした。
そんな中で番組後半、生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本議員が、最後の発言として与党・自民党の体質について触れた。
山本議員は「毎日がエイプリルフールみたいな政党になっています」と言い放ち、「安倍自民はすでに選挙前にぶら下げるニンジンを用意されています」と説明を始める。
安倍政権の選挙対策の例として、山本氏は児童扶養手当や奨学金の無利子化、非正規から正規へのキャリアアップ助成金といった政策を列挙。その上で「選挙が終われば手のひら返されますよ」と断言した。
そして最後に山本議員は、「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と書かれた自民党のチラシを見せ、「TPP断固反対と言っていたのは自民党ですよ。2012年。いまどうなっていますか?」と、自民党のウソを視聴者に訴えたのだった。
 
さて、今日からTPPの批准に向けて国会で審議が始まるのだが、読者に農業関係者が多い地方紙は「TPP=農業問題」としか捉えていない論調が中心だが、数年前から指摘されているTPPにおける国家的な危険な条項に「ISDS条項」がある。
 
<ISDS条項にリスク TPP承認案きょう審議入り>
 2016年4月5日 朝刊 東京新聞
20160405isdsrule.jpg 国際的な投資関連協定に盛り込まれる「投資家と国家の紛争解決手続き(ISDS)」条項に基づく訴えで、ロシア政府が500億ドル(約5兆6000億円)の賠償を命じられた例があることが分かった。日本の年間消費税収の約4分の1にあたる。日本が署名した環太平洋連携協定(TPP)にも、この条項がある。5日の衆院本会議で始まるTPP承認案と関連法案の審議では、「同条項に基づき日本が訴えられる可能性は低い」とする政府の説明の当否が焦点になる。(生島章弘)
 ISDS条項は、ある国の政府が設けた法律や制度で損害を受けた外国企業が国際機関に仲裁を求める仕組みだ。
 同条項を利用して訴えた前例を日本政府が調べたところ、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が2014年7月に、ロシア政府に500億ドルの支払いを命じたのが最高の賠償額だった。
 ロシア政府は国内最大の石油会社を07年までに解体。資産を不当に没収されたとして、元株主らがエネルギー憲章条約のISDS条項を利用し、海外法人を使って1140億ドルの賠償を求めた。ロシアは現在も同条約に加盟する正式な手続きを終えていないが、条約の規定で元株主らの訴えが可能だった。
 ISDS条項は、国内産業の行き過ぎた保護で、投資家が不利益を受けないようにする狙いだが、日本政府が投資家から巨額の賠償を求められると懸念する声が野党や市民団体から出ている。政府はこれまで「ISDS条項があることで、日本の投資家が安心して海外に投資できる」と利点を強調している。
◆提訴600件余 米に強み
 TPPが発効した場合、投資家と国家の紛争の解決手続きを定めたISDS条項は、日本政府や企業にどんな影響を及ぼすのか。
 Q ISDS条項は新しい規定なの?
 A そうではない。日本が締結している35本の投資協定と経済連携協定(EPA)のうち33本には、この条項がある。
 Q 企業や投資家が政府を訴えた例は。
 A 国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、ISDS条項に基づく訴えは2014年までに608件。日本政府は訴えられていない。逆に日系企業がチェコ政府を訴えて勝訴した例がある。
 Q TPPでは、日本が訴えられると心配する声が出ているよね。
 A TPPには「訴訟大国」の米国が参加しているからだ。米国とカナダ、メキシコの北米自由貿易協定(NAFTA)では、米企業がカナダ、メキシコ両政府に対し、計53件の訴えを起こし、7件で勝訴、4件で和解した。米政府が訴えられたのは16件だけで、敗訴や和解に応じた例はない。(吉田通夫)

ISDS条項に基づく訴えは2014年までに608件あったにもかかわらず日本政府は訴えられていないが、TPPを批准してしまうと日本の金融や保険に対する規制がきびしいことから、米国のグローバル企業から日本が訴えられる可能性は俄然と強まることが予想される。
  
TPPに「ISDS条項があることで、日本の投資家が安心して海外に投資できる」というメリットはあるらしいが、「同条項に基づき日本が訴えられる可能性は低い」とする政府の説明は、そもそも山本太郎の言葉を借りれば「毎日がエイプリルフールみたいな政党」の連中からなる安倍政権であるので、とてもじゃないが信用することはできない、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 12:54| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月04日

格差拡大に余念がない安部政権、富裕層は海外で資産隠し

自民党と旧民主党の間では、しばしば「ブーメーラン」ごっこが流行っている。



もっとも国民から見れば「目くそ鼻くそを笑う」ごときのものである。
  
昨日、「選挙のためなら都合悪いことを隠す安倍政権」の最後でこう締めくくった。
 
本格的に野党共闘が実現し始め、その危機感から安倍晋三首相は「自公vs民共」対決と煽り、民進党内やその支持者たちに内在する共産党アレルギーを増長させようとしている。
そして、民進党の若き政調会長になった山尾志桜里議員の政治資金について、「はや失態!?民進党エース・山尾政調会長、政治資金疑惑にダンマリ」と、週刊新潮を中心に、政府広報メディアの日本テレビとフジテレビを使い盛んにイメージダウンを狙っている。
もっとも「安倍晋三こそ三億円疑惑はどうなったんだよ!自民党のアニー山尾さんのあら探し」と反撃され、さらに自民党議員の中にも「自民・二之湯議員 恒常的すぎる『出所不明金』のデタラメ」という輩もおり、ここは真っ当な政策で選挙は戦ってほしいのもである、とオジサンは思う。
 
自民党の謀略に近い山尾志桜里議員のあら探しが、まさに安倍政権にブーメーランの如く、戻ってきそうだという。 
 
<安倍応援団が民進党・山尾志桜里の「地球5周分」ガソリン代を追及も、安倍首相はその倍以上「地球12周分」を計上!>
 2016.04.03 リテラ
・・・前略・・・
 いわば、安倍応援団メディアがこぞって山尾氏の政治資金疑惑追及を展開しているわけだが、では、肝心の疑惑の内実はどうなのか。全国紙政治部記者が、こう答える。
「いずれの問題も、甘利明元大臣の口利き疑惑などとは比べものにならないしょぼい不正で、自民党の議員にしょっちゅう発覚しているレベルの政治資金報告書の虚偽記載。本来ならトップ記事にするような話ではありません。ガソリン代については、事務所内での架空請求、秘書の使い込みが起きていた可能性があるようですが、これにしても山尾氏はむしろ被害者。使い込みをした秘書はすでに辞めているらしいが、被害弁済を求めるなり、横領罪で訴えることで一件落着する可能性が高い」
 しかも、産経が大々的に追及している「高額ガソリン代計上」については、山尾議員なんかよりももっとすごい金額を計上している政治家がいる、それは、他でもない安倍晋三首相だ。
 たとえば、安倍首相が代表をつとめる「自民党山口県第4選挙区支部」が同じ12年に計上したガソリン代はなんと573万2858円と、山尾政調会長の「民主党愛知県第7区総支部」の2.5倍! 山尾氏が地球5周分なら、こちらは地球12周分のガソリンを計上したことになる。
 しかも、山尾議員の巨額ガソリン代計上が12年だけであるのに対し、安倍首相は翌13年にも554万6613円、14年にも499万6215円と、その後もずっと巨額計上を続けているのだ。
 また、菅義偉官房長官も安倍首相ほどではないが、12年には、山尾政調会長とほぼ同額の222万5345円、13年は山尾政調会長の2倍以上にあたる194万5748円を計上している。
「安倍首相のガソリン代は明らかにおかしいですよね。とくに2012年は下野していた時期ですから、この使い方は異常でしょう。山尾議員と同じ秘書の使い込みか、そうでなければ、事務所ぐるみの架空計上としか思えません」(前出・全国紙政治部記者)
 安倍応援団にとってはまさに巨大なブーメラン。産経あたりには、なぜ、山尾政調会長のガソリン代をあれだけ厳しく追及しながら、安倍首相のガソリン代を問題にしないのか聞いてみたいところだが、もちろん彼らはそんな質問には答えられないだろう。なぜなら、今回の山尾議員の政治資金疑惑そのものが、官邸と安倍応援団メディアの一体化した仕掛けだからだ。政界関係者が内情を解説する。
「山尾スキャンダルが官邸の仕掛けであることは、『週刊新潮』の記事に、官邸幹部のコメントが登場していることからも明らかだよ。実際、官邸と内閣情報調査室は、政調会長抜擢が浮上した2月くらいから、しきりに山尾のスキャンダルを流していたからね。山尾はアニー主演歴とルックスのよさといった話題性もある上、実は相当の実務肌。昨年の衆院法務委員会では、刑事訴訟法改正の問題点を次々と明かして自民党議員をきりきり舞いさせ、民主党案の一部を飲ませることに成功している。官邸は今後、山尾がダブル選挙前に目立った存在になって、自民党の政調会長・稲田朋美と比べられたらたまらないと警戒。“なんでもいいから山尾をつぶすネタを探せ”と大号令をかけていたんだ。実際、2月の衆院予算委員会で、山尾が『保育園落ちた』ブログを取り上げた直後に、このブログが山尾の仕込みだという情報が流れたが、これも内調の仕掛けだった。もっとも、これは誰が見てもわかるガセで、不発に終わったため、ここにきて、当初、リークしていた細かい政治資金報告書問題をもち出したということだろう。『週刊新潮』と産経は完全に謀略だとわかっていて、乗っかっていると思うね」
 まさに官邸お得意の政治謀略というわけだが、ただし、山尾議員側にも隙がないわけではない。山尾議員が検事出身とは思えないようなずさんな資金管理をしているのは事実だからだ。
「大元は秘書の使い込みだったとしても、それを資金管理団体と政党支部、そして山尾氏の3者の間でこの穴埋めをしようと、カネをいじっているうちにぐちゃぐちゃにしてしまった。今、出ている疑惑はほとんど問題にならないが、これから先、新たなスキャンダルが出てくる可能性もある」(全国紙社会部デスク)
 また、「週刊新潮」や「週刊文春」(文藝春秋)が山尾政調会長の夫を追いかけているとの情報もある。
「内調が最初のころからしきりにリークしていたのが、山尾氏の夫の問題。夫はライブドア社の役員を務めていた人物で、ホリエモンと一緒に事業展開した仲。事件が起きる前にライブドアを辞めているから、彼は事なきを得たが、週刊誌や一部の新聞社はライブドア事件の捜査記録などをしらみつぶしに当たっているようだ。山尾氏がライブドア事件の内偵捜査が続いているころはまだ検察官だったから、強引にスキャンダルをつくろうとしているんじゃないか。それに、夫が経営している現在のIT関連企業の内情も探っているようだね。運転資金と政治資金がごっちゃになっているんじゃないかと必死にあら探しをしているみたいだ」(週刊誌記者)
 内調のネタのほとんどは、どこに問題があるのか分からないような噂をことさら針小棒大に喧伝している謀略情報ばかりだが、たまたまそのひとつに火がつき、大きな騒動に発展し、山尾氏が失脚する事態になる可能性もなくはない。そうなれば、選挙前に民進党の信頼性は失墜し、野党共闘も瓦解。与党は雪崩を打ったように、3分の2以上の議席を獲得し、安倍政権は一気に憲法改正に踏み込むだろう。
 そうならないためにも、民進党は先手をうって山尾政調会長の疑惑をきちんと国民に説明し、そのうえで安倍首相の政治資金疑惑追及に打って出るべきではないか。正直言って、今の民進党に期待する気持ちはもてないが、それでも官邸の謀略政治を食い止め、この国の民主主義を守るためには、野党の踏ん張りが絶対に必要なのだ。
(高橋憲一郎)

今後は参院選挙直前まで、この類の謀略や怪文書が出回るかもしれない。
 
ところで、正確な事実関係を明らかにしないで、公共の電波を使った自民党副総裁の発言が物議を醸している。
 
『取り消せ』『取り消さない』 岡田氏と高村氏が火花」(朝日新聞DIGITAL) 
 
高村氏 2週間ぐらい前に自民党の国会対策委員会(の関係者)に「(廃止法案を)審議するの」と聞いたが、「日本共産党からは審議しろ」という話があるが、当時の民主党からは一度もない。ましてや、一部の民主党議員は「審議しないでくれ」とまで言ってきている、と(聞いた)。
 岡田氏 いったい何を根拠に言っているのか。失礼だ。きちっと誰が言ったか明確にしてください。
 高村氏 自民党国対(国会対策委員会)から聞いている。
 岡田氏 そんな失礼な話はない。取り消せ。
 高村氏 取り消さない。
 岡田氏 (根拠を)明確にしろ。
 高村氏 明確にしてもいい。
 志位氏 事実関係として(衆院)議運委員会の場で、民進党も共産党も共同して(審議すべきだと)要求している。これが事実だ。
 岡田氏 明確に誰がどういう場で言ったか。我々は審議を求めている。
 高村氏 自民党の国対から聞いたことは事実だ。自民党国対が私にウソをつく必要は全くなi.
  
 
 
もう少し具体的な政策の内容で議論してほしいのだが、残念ながら「八百屋で魚を求める」ような無理な注文かも知れない。
 
さて、「石の上にも3年」という例えがあるが、これは「冷たい石でも3年間座り続ければ暖まることから転じて、何事にも忍耐強さが大切だということ」なのだが、国民も3年前の黒田バズーカによって、いつかは景気が良くなり賃金も上がるだろうとじっと耐えてきた。
 
しかし、その間に富める者はますます豊かになり、そうでないものは手持ちの資産を食い潰すという生活を強いられている。
   
実際に市中に出回るカネの量は増えたのだが、それは一部の人たちに集中してしまった。 
 
<黒田緩和きょう3年 資産最高、格差は拡大>
 2016年4月4日 朝刊 東京新聞
20160404kinyusisankakusa.jpg 国民の間で預貯金や株式など金融資産を持つ人と、持たない人の格差が広がっている。日銀が黒田東彦(はるひこ)総裁のもとで大規模な金融緩和政策にかじを切ってから、4日で丸3年。日銀が先月末まとめた「資金循環統計」によると、2015年末の家庭全体の金融資産は1741兆円と金融緩和前の12年から174兆円拡大し過去最高を更新。だが、一方で日銀アンケートでは「金融資産を持たない」と答えた人が単身世帯で47.66%と過去最高に達した。 (吉田通夫)
 世の中に出回るお金の量を増やすことで、経済の底上げを狙った黒田緩和だが、経済格差は逆に拡大したことを日銀自体の統計が示している。
 資金循環統計によると、家庭の金融資産で3年間に顕著に増えたのは株式で、12年末に比べ53%増え、169兆円に膨らんだ。黒田緩和により、円安が進展。輸出など海外展開する大企業を中心に株価が上がったことで、株を持つ家庭の資産が膨らんだ。
 日銀が事務局を務めるアンケート「家計の金融行動に関する世論調査」(昨年11月公表)でも、金融資産を持つ2人以上世帯の保有額の平均は、1819万円と3年間に280万円増えている。
 一方、同アンケートでは預貯金など金融資産(日常的な出し入れや引き落としのためのお金を除く)を「保有していない」と答えた人が2人以上の世帯で30.9%と過去最高水準に。特に単身世帯で「金融資産なし」の割合が高く、中でも20代では62.6%にのぼった。
 金融資産が減った理由について、最も多かったのは「収入が減って金融資産を取り崩したから」との回答。円安で食品などの物価は上がる一方で、賃金上昇は追いついておらず、預貯金を減らした人が多かったようだ。
 格差問題に詳しい京都女子大の橘木俊詔(たちばなきとしあき)客員教授は、若年層で預貯金を持たない層が増えていることについて「低所得の非正規雇用が増えていることが影響している」と指摘。一橋大経済研究所の小塩隆士教授は「安倍政権になって所得も含めて格差が拡大する兆しがあり、富裕層への課税強化など是正策も必要だ」と話している。
 <黒田緩和> 安倍晋三首相が任命した黒田東彦日銀総裁が主導する大規模な金融緩和。2013年4月に国債の大量買い入れによる金融緩和を発表したのに続き、14年秋には追加緩和を実施。今年2月には銀行が日銀に預ける預金に事実上の手数料を課す「マイナス金利」政策を導入した。

金融資産の格差が拡大しているのは、株高など金融緩和の恩恵が富裕層に限られる一方、低所得層は、円安による物価高という金融緩和の「副作用」で、金融資産を食いつぶしていることが大きな要因であろう。
 
日銀のアンケートで鮮明なのは単身世帯のそれも20代の人たちに預貯金を持っていない人が多く、物価上昇による生活費負担と消費税増税が、所得の低い若年層を直撃していることが明らかにされている。
 
さらに、若年層で非正規雇用が増えていることも大きく影響しており、総務省の労働力調査では、25歳から34歳までの若い労働者のうち非正規雇用は27.3%で、安倍政権が本格始動する前の12年より1ポイント近く上昇しているという。
 
このうち3割もの人が「正社員として働きたかったが就職できなかった」と答えており、不安定な低賃金労働に苦しむ若者の姿が浮かび上がっている。
 
円安で収益を上げた大企業は政権の要請で賃上げを実施してきたが、中小企業や非正規職員には思うようには波及しておらず、若い世代での低所得層の増大は消費低迷という形で経済に打撃を与えており、それが未婚や少子化の加速にもつながり、日本社会自体の活力をそいでしまうことにつながっている。
 
昨年もてはやされた仏経済学者トマ・ピケティの「行きすぎた格差は経済成長を阻む」との指摘通りとなっている。
 
金融資産格差の実態についての調査を政府はほとんどしていないという。
 
3月29日の参院予算委員会では安倍晋三首相は総務省の家計調査を基に「貯蓄がない世帯は減った」と説明したが、家計調査で金融資産について調べているのは2人以上世帯だけで、本来懸念されるはずの単身の若い人たちや高齢者については細かく調べていない。
 
しかし、もっと大きな問題は、「租税回避地、日本からも 秘密ファイルに400の人・企業 医師・実業家…資金移す計画」という総務省の家計調査の対象だが、税務署の課税対象から逃れている人たちで、税金逃れの富裕層の連中からいかに適正に税を徴収するか、そのためには所得税率の大幅な引き上げも必要であり、一時的なバラマキよりははるかに効果がある、とオジサンは思う。 

posted by 定年オジサン at 12:07| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月03日

選挙のためなら都合悪いことを隠す安倍政権

さすがの政府機関紙も閣僚や自民党議員の余りにもお粗末な言動には危機感を持ったようで、「こうした失言が続けば内閣支持率にじわじわとダメージを与え、夏の参院選にも影響が出かねない」と、「【前半国会を振り返る・与党編】」という記事で警鐘を鳴らすほどであった。
 
■丸川珠代環境相
・2月7日
「『反放射能派』っていうと変ですが、どれだけ下げても心配だって言う人は世の中にいる。何の科学的根拠もなく、その時(民主党政権時代)の環境相が決めたんです
・2月9日
「記録も取っておらず、私はこういう言い回しをしたという記憶を持っておりません」
・2月12日
「事実と異なる」と失言を認める
■丸山和也参院議員
・2月17日
「例えば今、アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」
「自己変革を遂げた米国への尊敬の念がほとばしった言葉が、どうして人種差別の言葉になるのか」「批判されることは不条理で残念だ」
■林幹雄経済産業相
・3月15日
「重要な問題を担当している立場として、少し勉強不足だというご自覚はありますか」
 「ございます」
 「着任されてもう半年たってそういう状態で、任が務まると思いますか」
 「そうなるようしっかり取り組んでまいりたい」
■平沢勝栄衆院議員ら複数の自民党議員
・2月29日
「誰が書いたんだよ、それ」
「本人に会ったのか」
「匿名で言うなよ」
■大西英男衆院議員
・3月24日
「巫女のくせに何だと思った。巫女さんを誘って札幌の夜に説得をしようと思った」
 
自民党議員の過去の不祥事を出身県別にマッピングしてくれたのが「自民党不祥事マップ 太安萬侶 @onoyasumaro これはナイスアイディア!ひと目でわかるあなたの地域の炎上議員。#自民党春の炎上祭り」。
 
20160403fusyoujimap.jpg
 
20160403abetinsya.jpg
【忸怩たる思いで、責任は私にあると言いながら何も責任を取らない安倍晋三首相】

 
ある果樹園農家の話。
 
「自分とこの果樹園に植えた梨の収穫量を上げようとしてして肥料を買ってそれを施したところ、収穫量は増えたものの、肥料代の方が高くかかって結局利益が出なかった」
 
これは、「アホのミス」と言われているアベノミクスの果実を喩えた話。
 
ようするに、アベノミクスの果実とやらが実っていたとしても、大幅な財政赤字が続いているということは、民間企業に置き換えれば全く採算に合わない経営を続けているのに等しい。
 
それでも、昨年の9月24日には、GDP(国内総生産)を600兆円にすることを目標に掲げた上で、アベノミクスの果実を子育て支援や社会保障に大胆に投資する方針を打ち出す予定だと記者会見で豪語していた。
 
それから半年たっても、「(アベノミクス「分断」の現場:上)中小・零細、果実が落ちてこない 下請け、利益なき繁忙
20160403akujunkan.jpg 
ということが続いている。
 
経済の好循環どころか、悪循環の実態が数字に表れ始めている。
 
アベノミクスに停滞感 景況感、2期ぶり悪化
20160403keikihaakka.jpg
     
現役世代には直接影響がないように思われている年金に関しても、昨年の11月には、「年金運用 赤字7兆8000億円 中国不況、株価下落影響
20160403gpifsakunenjyoukyo.jpg 
という事が判明し、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に批判が集まったが、当時の政府は「一喜一憂するほどのことではない」と平然と構えていた。
 
しかし国内債権や株式だけではなく、株式に対する一年間の利益額(利回り)の高い社債であることからジャンク債権と呼ばれる投機的格付けに分類されるジャンク債権(ハイ・イールド債)に手を出してしまったので、世界経済の悪化の影響から確実に含み資産は低下している。
 
<株投資拡大 裏目に 年金運用損失 5兆円見通し>
 2016年4月3日 朝刊 東京新聞
20160403gpifsisanunyou.jpg 国民が拠出する国民年金などの積立金を運用する「GPIF」(年金積立金管理運用独立行政法人)が2015年度、約5.1兆円の損失を出す見通しとなったことが、専門家の試算で明らかになった。 (渥美龍太)
 GPIFは安倍政権の方針に基づき14年秋以降、運用資産のうち株式に投資する比率の目安を50%に倍増させたが、積極的な株式投資が裏目に出た。リスクの高い資産を主軸に年金を運用する政策の是非が問われそうだ
 損失はリーマン・ショック直後の08年度以来の大規模水準になる見込み。GPIFは運用成績を例年7月前半に公表するが今年は7月29日に発表する。
 試算はGPIFの運用に詳しい野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリストが実施。損失内訳は、外国株式が3.6兆円と最大。国内株は3.5兆円、外国債券も5000億円の損失。一方で国内債券は2.6兆円の利益を計上した。
 GPIFは14年10月に運用基準を変更。国債など国内債券を60%から35%に下げ、株式投資(外国株を含む)を24%から50%に引き上げた。だが、15年度は株式が世界的に下落。一方、マイナス金利導入で国債に購入が殺到し、GPIFが減らした国内債券は逆に価格が上がった。
 日本総研の西沢和彦上席主任研究員は「日本の年金はスウェーデンなどと違い、損失が出たときすぐに穴埋めをしない。将来世代への影響を防ぐ仕組みを作らないまま、損益の振れ幅の大きい株式の比率を高めたのは拙速だ」と指摘する。
 
GPIFが安倍政権の方針に基づき年金運用のポートフォリオを変更すると発表した当時から指摘されてきたことが、現実的になったに過ぎないのだが、問題は本来の運用成績の公表時期が7月前半なのだが、7月10日あたりが参院選挙となり、選挙への悪影響を考えて時期を選挙後にずらすという、姑息さである。
 
本格的に野党共闘が実現し始め、その危機感から安倍晋三首相は「自公vs民共」対決と煽り、民進党内やその支持者たちに内在する共産党アレルギーを増長させようとしている。
 
そして、民進党の若き政調会長になった山尾志桜里議員の政治資金について、「はや失態!?民進党エース・山尾政調会長、政治資金疑惑にダンマリ」と、週刊新潮を中心に、政府広報メディアの日本テレビとフジテレビを使い盛んにイメージダウンを狙っている。
 
もっとも「安倍晋三こそ三億円疑惑はどうなったんだよ!自民党のアニー山尾さんのあら探し」と反撃され、さらに自民党議員の中にも「自民・二之湯議員 恒常的すぎる『出所不明金』のデタラメ」という輩もおり、ここは真っ当な政策で選挙は戦ってほしいのもである、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:08| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月02日

核を使っても決して平和にはならない

東京新聞の朝刊「今週のことば」に随筆家の松本章男が書いていた。
 
<パラダイムを転換しよう。技術主義から地球主義へ。アラン・ドレングソン
 パラダイムとは、時代を促進させる考え方・ものの見方、つまり思考・認識の枠組みを意味する。
ドレングソンはカナダの哲学者。この提唱がなされたのは1980年だった。編著『ディープ・エコロジー』より。
 テクノクラシー(技術主義)は、人間生活すべての面を単一化・分断化して、環境破壊を極限まで至らしめた。
 深いエコロジー(地球主義)は、自然を愛おしむ多用で共生的なシステムで、階級差のない社会を確立しようとめざす。
 原発再稼働を考えてみる。稼働推進派は核廃棄物処理を棚上げにしている。処理する場所も方法も未定のままでは破壊が将来待ち受ける。エコロジストにとっては最大限の譲歩をしても、廃棄場所の決定とその明文化が第一義だ。
推進派もせめてそのパラダイムから、臭いものに蓋という姑息さを洗い流してくれないものか。
 
姑息さ満杯で推進派の最たる人物が、エイプリルフールの日に、原発震災被災者たちの気持ちを逆なでするかのような発言を米国で行った。
 
<「原子力利用再びリードする」 首相、原発推進を宣言>
 2016年4月2日 朝刊 東京新聞
20160402abehenpatuhatugen.jpg  【ワシントン=金杉貴雄】安倍晋三首相は1日午前(日本時間2日未明)、核物質や核施設の防護・管理強化を話し合う「核安全保障サミット」で演説し、東京電力福島第一原発の事故を踏まえ「日本は2度とあのような事故を起こさないとの決意の下、原子力の平和的利用を再びリードすべく歩み始めた」と原発の再稼働推進を宣言した。事故から5年を経ても収束の道筋が見えない福島第一原発の現状には言及しなかった。
 首相は演説で「事故の教訓を原発を導入するすべての国と共有し、安全性や事故対策についての知見を世界に広げることが日本の使命だ」と強調。各国への支援、安全基準に関する国際協力などを積極的に行っていく考えを表明した。
 福島第一原発では、現在も放射能汚染水の対策に追われる。福島県では10万人近くが避難生活を送り、放射性物質を含む汚染土を処分するめどもついていない。東電や国から十分な賠償が得られていないとして集団訴訟も相次いでいる。首相は、こうした状況に関する説明は避けた。
 一方で、原発の再稼働に関しては「世界で最も厳しいレベルの新規制基準をつくった」と主張。新規制基準をめぐっては、大津地裁が3月、新規制基準を疑問視し、稼働中の関西電力高浜3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを決定したばかりだ。
 さらに、首相は、日本は国際原子力機関(IAEA)の下、高水準の透明性を保ってプルトニウムを厳格に管理していると説明。「利用目的のないプルトニウムは持たない」との方針で核物質の最小化、適正管理に取り組んでいると強調した。各国が原子力の平和利用を将来も続けるには「完全な透明性の確保が必要だ」と訴え、日本が支援していく考えも示した。
 日米両政府は核安保サミットに合わせ、京都大の研究用原子炉から高濃縮ウランを撤去するとの合意を盛り込んだ共同声明を発表した。首相は演説で「世界の核セキュリティー強化への大きな貢献だ」と述べた。
 
福島第一原発事故はまだ進行中であり事故の原因も依然明らかにされていない。
 
海洋への汚染水流出も止まっておらず、ましてやメルトスルーした核燃料の塊がどこまで行ってしまったのか、誰もわかってはいないのが現実である。
 
それにしても安倍晋三という人間は、海外にでると国民には聞こえないとでも思っているのか、平気で嘘を堂々とつく。
  
「日本は2度とあのような事故を起こさないとの決意の下、原子力の平和的利用を再びリードすべく歩み始めた」
 
少なくとも民主党政権は、「日本は2度とあのような事故を起こさないとの決意の下」、2030年代に原発ゼロを掲げた。
 
これは当時の多くの国民の総意でもあった。
 
それを、第2次安倍政権は、いとも簡単に「2030年代に原発ゼロ」を捨てて、2014年4月に閣議決定したエネルギー基本計画で原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、原子力規制委員会の規制基準に適合した原発の再稼働を進め始め、2030年時点の原発比率を20〜22%と定めたのであった。
 
「安全性や事故対策についての知見を世界に広げることが日本の使命だ」とも言っているが、原発震災5年経っても福島第一原発大事故がまだ収束していないことは世界の常識であり、「安全性や事故対策についての知見」を日本が持っているとは世界中の誰も思ってはいない。
 
過酷な原発事故によって人類は本当に知見を得ているのだろうか。
 
これまでに起きた重大な原子力事故例ではどうだったのか。
 
20160402genpatujiko.jpg
  
スリーマイル事故は原発2号炉メルトダウン事故であり、チェルノブイリ事故は原子炉暴走事故と言われている。
 
そのチェルノブイリ事故から今年は30年目にあたるのだが、いまだに「チェルノブイリ原発 爆発事故30年 廃炉計画立たず」状態である。
 
現状を、毎日新聞の写真集から紹介するが、改めて「原子力の平和利用」というのは、「原子爆弾で世界を平和に」と言うような形容矛盾に満ちた言葉ではないだろうか、とオジサンは思う。
 
20160402cherunobuiri01.jpg
1986年4月26日に爆発事故が起きたチェルノブイリ原発4号機。現在は「石棺」と呼ばれるコンクリート製シェルターで覆われているが、老朽化が目立つ。隣接地では金属製の新シェルターの工事が続いており、関係者が行き交う=チェルノブイリ(ウクライナ北部)で2016年2月10日、真野森作撮影
 
20160402cherunobuiri02.jpg
1986年4月26日に爆発事故が起きたチェルノブイリ原発4号機の隣接地で、金属製の巨大な新シェルターの工事が続く。「石棺」と呼ばれる老朽化した現在のコンクリート製シェルターの上から4号機を覆う計画だ=チェルノブイリ(ウクライナ北部)で2016年2月10日、真野森作撮影
 
20160402cherunobuiri03.jpg
 
20160402cherunobuiri04.jpg
1986年4月26日に爆発事故が起きたチェルノブイリ原発4号機(奥)の隣接地で建設が続く、金属製の巨大シェルターの内部。現場の一部は除染され、工事関係者が作業着姿で行き交う=チェルノブイリ(ウクライナ北部)で2016年2月10日、真野森作撮影
 
20160402cherunobuiri05.jpg
1986年に事故が起きたチェルノブイリ原発に隣接する人工都市プリピャチにある、文化施設の廃虚。約5万人が暮らす豊かな「原発城下町」は事故後、ゴーストタウンになった=プリピャチ(ウクライナ北部)で2016年2月10日、真野森作撮影
 
20160402cherunobuiri06.jpg
 
20160402cherunobuiri07.jpg
1986年に事故が起きたチェルノブイリ原発に隣接する廃村コパチの幼稚園。住民が去って約30年がたち、荒れ果てていた=コパチで2016年2月10日、真野森作撮影  

posted by 定年オジサン at 11:35| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月01日

TPPの審議には甘利明元大臣を国会に呼ぶべし

3月が終わって4月のエイプリルフールではないのだろうが、全く別々の世界の人たちが、若くして現場を去ったり、この世を去っていた。
 
ザハ・ハディド氏死去=白紙撤回の新国立案デザイン」 
この数年、お騒がせだったこのお方は、心臓発作のため65歳で死去したのだが、自分の人生を白紙撤回してしまったのか。 
     
江戸家猫八さん死去 動物鳴きまね芸人
オジサンの世代ならば、三代目の猫八のほうが馴染みは深く、小学生の頃は「お笑い三人組」をよく見ていたものであった。
 
その息子は胃がんだったらしいのだが66歳とは余りにも早いお迎えだった。  
 
まだ60歳を少しだけ過ぎたにもかかわらず、不本意ながら現場を去らざるを得なかった人もいた。
 
<「発言できなくなりつつある空気」 古舘さん、報ステ最後の出演>
 2016年4月1日 朝刊 東京新聞
  テレビ朝日の「報道ステーション」で、12年間メーンキャスターを務めた古舘伊知郎(ふるたちいちろう)さん(61)が31日、最後の出演を迎えた。番組の最後に「プレッシャーや圧力がかかって辞めさせられるということは一切ないが、この頃は開けっぴろげにいろいろな発言ができなくなりつつある空気を感じている」などと語った。
 約8分間語り続けた古舘さんは「つるんつるんの無難な言葉で固めた番組などちっとも面白くない。情熱を持ってつくれば多少は偏る。それを程よいバランスに仕上げ直せばいいという信念を持っている」と持論を展開した。
 後任の富川悠太(とみかわゆうた)アナウンサーに「言うべきことは言う。激しい発言がきっかけで議論になって、いい方向に向くという事柄もあるはずだ」などとエールも送っていた。
 古舘さんは久米宏さん(71)がキャスターを務めた「ニュースステーション」の後を継ぎ、2004年4月の番組スタート時から出演。鋭いコメントは番組の名物で、東京電力福島第一原発事故後は、原発再稼働に疑問を投げかけた。
 昨年3月には元官僚のコメンテーターが、この番組で、自身の降板をめぐり「政権からの圧力があった」と訴えることもあった。
 
12年前の頃は、プロレス中継やっている男が一体何を話せるのか、と疑心暗鬼で見る人が多かったかもしれない。
 
降板の理由は様々な憶測が流れているが、よく聞かされるのが、
 
「『報ステ』は制作も古舘プロが請け負っており、テレ朝の支払いは古舘のギャラも含めて年間数十億円に上る。コスト削減のために古舘を切ったのでは」(テレビ関係者)
とか、
「古舘さんの反権力、とくに反原発の姿勢が、安倍政権と近いテレ朝の幹部に受け入れられなかった」(テレビ朝日関係者)というのだが、「古舘伊知郎 『報ステ』降板の真相は妻が突きつけた離婚届」が原因らしい。
 
まあ、どうでもいい話なのだが、見逃すことができない話もいくつかある。
 
昨日、日刊ゲンダイが「安倍首相赤っ恥 クルーグマン教授が極秘会合の中身を暴露」という記事を流していたのだが、そのもとになったのがこのツイート。


とても原文を読む力はないが、このツイッターの翌日には翻訳した人がいた。
 
その一部、特に大手紙も取り上げた、安倍晋三首相の「オフレコ」発言あたりを紹介する。
 
・・・前略・・・
(安倍首相) G7のころには、私たちが状況をどう分析するか、これから徹底した議論をしなくてはならないのは、もちろんであります。クルーグマン教授、国際社会は、財政余地 fiscal space 〔財政支出 fiscal spend のミスタイプ?〕において協調すべきであり、それが可能である国は財政的に支出をする。このメッセージは非常に重要です。これが教授のメッセージの本質となるかと、私は考えますし、私はあなたのメッセージに賛成するものです。
ですから、我々は他の国々と協調し、協力することでしょう。もちろん、国によって問題は様々であり、状況は異なります。
結局のところ――これはオフレコですが this is off the record ――、ドイツは、財政的な機動性において、最も大きな余地を有しています。これから私は、ドイツを訪問することを計画しています。私は彼らと話し、さらなる財政出勤 fiscal mobilization のための政策について、いかにして共に歩むか、説得しなくてはならないでしょう。あなたから何かアイデアはないでしょうか?
(クルーグマン教授) それは難しいことであり、またこれも言わせていただきたいのですが、メルケル議長もまた、他の諸問題にすっかり気を取られています。そちらの方でも彼女は非常に有能なのですが、どうしようもなく困難な状況なのです。
私がもう一つ、触れるべきであった事柄があります。合意可能な形 accessible form での刺激策を、少なくとも提起することができる領域が、一つあると思います。それは、気候環境政策 climate policy という領域です。ある意味では、これ以上に重要な問題など何もないということに加えて、先進世界の全域におけるグリーン・テクノロジーへの移行という、民間投資のインセンティブでありうるのです。
少なくとも、もしかしたら、前に進むことが望ましいとの声明を…。我々はパリ協定 Paris ACCORD を持っていますし、その線で何かを起こすことができるのかもしれません。もっとよいご提案ができればよいのにと残念に思います。見事な外交術というのは、私の専門とするところではないものですから。
(安倍首相) たしかに、気候環境政策というのは、民間投資を刺激する一つの領域でありえます。ですから我々は、その線についても議論いたしたいと思います。たとえばですが、ドイツは、難民問題のために…。たとえば難民のための住宅投資や、難民のための教育投資というのは、財政政策という観点からは有効なものとお考えになりますか?
(クルーグマン教授) はい。それは刺激策となります。〔しかし、〕もし実際にコストを見積もってみたならば、あまり大きなものとはならないと思います。難民問題は、社会的な不安のせいでとてつもない緊張を生み出すのですが、こう言ってもよいものならば、難民の面倒を見ることは、大きな財政刺激策となるほどのコストは実際にはかからないのです――なんだか奇妙な台詞ですが――。瑣末な金額というわけではありませんが、そこまで大きくはならない。
我々がこれ〔難民問題〕を目の当たりにしたとき、〔フランスの〕オランド大統領は、「この危機に対応するため、我々は財政規律を緩めるべきだ」と発言していました。しばらくの間、我々はみな、これは緊縮財政 austerity の終わりを告げるものではないかということで、一種の興奮を覚えました。ところが、重要な方針転換 major departure となるほどに大きな数字は出てこなかったのです。
戦争と並ぶほどの財政〔支出〕を探し求めるなら、それは難民問題ではありません。難民問題は、甚大な社会的、政治的な緊張ではありますが、金額という面ではそこまでのものではないのです。
(司会) クルーグマン教授、ありがとうございました。今日いただきました貴重なご助言に感謝いたします。事務局の方、我々はこのあとすぐに記者会見を行います。ご了承いただければと思います。当然ながら、総理が仰ったことは機密扱いとなります what was mentioned by Prime Minister will remain confidential 。ありがとうございます。お越しいただいたみなさまに感謝申し上げます。
 
〔四角いカッコ〕は訳者による補足で、 原文はある程度ケバ取り(文章の整え)をしてあるようなので、口話のため意味の取れない部分もあり、そういうところは訳文も曖昧になっているという。
 
クルーグマン教授の言ってる内容は至極真っ当で、これをオフレコにする理由があるなら、現状の経済政策が間違ってることを知られたくないのと、安倍内閣の経済への認識の低さを知られたくないということなのだろう。
 
それにしても「当然ながら、総理が仰ったことは機密扱いとなります」とは、こんな程度の低い質問をした安倍晋三の存在自体が国家機密だったのかもしれない。
 
これを聞いて思い出すのがロシアの小話。
 
ブレジネフ書記長時代の旧ソ連。
ある男が、アメリカの新聞記者にこう語った。
ブレジネフは今や恰幅がいいだけの、うす汚い独裁者だと・・・
翌日さっそく男は逮捕される。
国家機密漏洩罪であった。
  
べつの男が赤の広場で、「スターリンの大馬鹿野郎!」と叫んでいた。
さっそく秘密警察に逮捕され、強制収容所送りになる。刑期は25年。その内訳は……
国家元首侮辱罪で5年。国家機密漏洩罪で20年。
   
ところで、先日「特定秘密保護法がある限り戦争法もTPPも闇の中」で、「TPP交渉の記録作成せず 日米閣僚協議で政府
という記事を紹介したのだが、突然、交渉記録の存在を認めていたという。
  
<TPP交渉記録文書 政府、一転「存在」も提示はせず>
 2016年4月1日 朝刊 東京新聞
 内閣官房の環太平洋連携協定(TPP)政府対策本部は、民進党が31日に設置したTPP交渉過程解明チームの会合で、TPP日米閣僚協議の会談記録について、当初「作成していない」としていた説明を修正し、交渉に関して論点整理した内部文書があることを認めた。文書は「秘密交渉なので出せない」と提示しなかった。
 民進党はTPP交渉を担当した甘利明(あまりあきら)前TPP担当相とフロマン米通商代表の閣僚協議の議事録など会談記録を提示するよう、政府対策本部に求めていた。
 対策本部は「記録は作成していない」との説明は変えていないが、その後新たに「交渉前後に、論点等を整理した文書を作成している」との説明を補充し、会談後にまとめた内部文書が存在することは認めた。
 文書を提示できない理由について、対策本部は31日の会合に「記載内容がいずれも、相手国の具体的な主張を想起させる」との回答を提出した。
 同党は政府側の対応について「都合の悪い情報を隠そうとしているのではないか」と反発を強めている。
 対策本部によると、甘利、フロマン両氏の会談は24回行われ、うち2人のみの会談時間は35時間程度に上るとしている。
 
TPP交渉参加表明した頃は「平成の開国」などと言われていたが、その実態が明らかになるにつれて「平成の壊国」と批判されるようになった。

日本という国のカタチが根底から変えさせられるかもしれないTPPで、その交渉記録がないということはまず常識では考えられない。 

しかし、これがTPP反対派がリーク情報を入手し公開したらさらに問題が大きくなることが予想され、急遽方針転換したのであろう。
 
政府対策本部は、「記載内容がいずれも、相手国の具体的な主張を想起させる」から提示できないということらしいが、ようするにTPP日米閣僚会談では日本が米国の主張に負けてさんざん譲歩したことが明らかになってしまうということを恐れたのであることは想像に難くない。
 
確か、日米交渉では甘利明元大臣が「タフネゴシエーター」などと持ち上げられ、米通商代表部代表のフロマンを怒鳴りつけたという話が御用メディアで喧伝されていた。
 
だが会談記録が公表されてしまえば甘利明はタフネゴシエーターどころか単なる御用聞きであったことが発覚してしまう。
 
そうなれば睡眠障害を言い訳にして数か月も雲隠れしている甘利明元大臣を、TPPの国会審議に元担当大臣として出席要請することが野党の大きな役目ではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:33| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする