2017年05月06日

改憲も五輪もみなパフォーマンスとレガシー作り

政治評論家・森田実が安倍政権の政策の行き詰まりについてこう言っていた。
 
これまで数の力に驕って好き放題やってきましたが、冷静になってよくよく考えてみれば、安倍政権の政策はすべて行き詰まっています。看板政策のアベノミクスは、誰の目にも失敗が明らかになってきた。チンピラ閣僚の失言・暴言や不祥事も続出しています。それに加えて、首相夫妻の周辺に便宜が図られたとみられる森友学園や加計学園の疑惑は、国家の私物化と言っていい大問題です。野党の体たらくに助けられているだけで、これだけめちゃくちゃが露呈すれば、さすがに国民世論も“この政権はおかしい”と感じ始めているはずです。何かの拍子に高転びしても不思議はありません
 
多くの国民が「この政権はおかしい」と感じ始めているのは確かだが、そんな気持を持った国民はほとんどテレビメディアには登場しない。
 
それは安倍政権がNHKは言うに及ばず民放各局に対して、かつて高市早苗総務相に「停波もありうる」という恫喝発言をさせたことから、すっかり民放の幹部連中が委縮し怖気づいているからである。
 
「憲法をまもろう」という集会が、政府の政策と異なりバランスを欠くと言って自治体から拒否される時代になってしまった。 
 
先月の暴言ポンコツ大臣の更迭に関しては、「今村復興相辞任の政治 - マスコミを動員しての一夜の火消しと情報工作」によると、官邸とマスメディアが一体となった情報工作であったという。
 
限りなく「道半ば」と言い続けてなんら「果実」が行き渡らない失敗した経済政策も、正面からマスメディアの批判記事がないことも、安倍政権を助けているようである。
 
しかしマスメディアを使って国民に同調圧力をかけ続けることは、内政問題に関してならばなんとかなっても、外交となれば国内メディアの情報だけではなく、海外メディアの情報は自由に入ってくる。
  
元外交官の天木直人は最近の北朝鮮問題に関する安倍晋三首相の外交オンチぶりを「支離滅裂なパフォーマンス」と批判している。  
 
御用メディアは、北朝鮮問題で対立する米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の双方と親しい安倍首相が、両国の橋渡し役になるなどと喧伝していましたが、橋渡しどころか、板挟みで、プーチン大統領からは『いたずらに北朝鮮を挑発するな』とたしなめられてしまった。だいたい、トランプ大統領が中国と組もうとしているのに、米国追従で中国を敵視してきた安倍首相はどうするつもりなのか。米中ロの狭間での支離滅裂な外交パフォーマンスは危うい。米国頼みの綱渡りで、北朝鮮への圧力をけしかける“北朝鮮包囲網”などと言って外遊している最中にミサイルを撃たれたのは、失態を通り越してお笑いです」 
 
内政に行き詰った政権は必ず国民の目を国外に向け、外敵の危脅威を煽り国民にナショナリズムを鼓舞する。
 
しかし、安倍晋三首相は、「米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の双方と親しい」ことはなく、双方からうまく利用されていることに本人は全く気付いていない。  
 
北朝鮮危機を煽り過ぎて東京メトロまで止めてしまった安倍晋三首相は、5月4日は、山梨県の富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」で、5月5日は、同県山中湖村のゴルフ場「富士ゴルフコース」とゴルフ三昧の毎日。
 
別にゴルフが悪いわけではないのだが、危機管理能力が全くなく、自分のストレス発散にいそしんでいる有様。
 
ところで、今月初めの北朝鮮を巡る米国トランプ大統領との電話会談の中身が明らかになりつつある。 
 
<もはや狂気!安倍首相が北朝鮮への軍事行動を示唆! トランプですら対話に舵を切るなか、ただひとり北朝鮮危機を煽り続け>
 2017.05.04 リテラ
・・・前略・・・
トランプ大統領との非公開電話会談の中身は…
 その一端が垣間見えたのが、5月1日の安倍首相とトランプ大統領の電話会談をめぐる対応だろう。この会談について、なぜか政府はその内容を一切明らかにしなかった。これは異例のことだ。実際、日本テレビの取材によれば、〈今回は多くの政府関係者が「ノーコメント」と口を閉ざし、“無かった”こととしている〉という。これには、国民との情報共有の観点から野党も批判している。
 だが、この秘密の電話会談は、一部でもっともらしく言われているような“対北朝鮮攻撃作戦の軍事機密”のような話ではなく、むしろ反対で、「トランプが北朝鮮への対話路線に舵を切ったことを通告されたのではないか」(大手紙官邸担当記者)というのが永田町での見方らしい。
 実際、5月に入って、トランプ大統領は明らかに態度を軟化させている。周知の通り、トランプは今月1日、米通信社ブルームバーグのインタビューで「これはニュースになるだろうね」とわざとらしく強調したうえで、「環境が適切なら金正恩委員長と会ってもいい」と発言し、対話のテーブルにつくよう北朝鮮の軟化を促した。
 さらに共同通信によれば、3日にはティラーソン国務長官が国務省内の講演で、「(アメリカは)北緯38度線の北側に入る理由を探しているわけではない」と侵攻の意図がないことを明言。
 また、日米電話首脳会談の翌日2日には、トランプはロシアのプーチン大統領と電話で会談し、北朝鮮情勢の緊張緩和と米国の抑制を求められ、両国が外交的な解決方法の模索で協力することを確認したと報じられている。しかも、このとき、トランプがロシアと中国が提唱している6カ国協議再開へ同意したとの話まである。
 実は5月1日の安倍首相とトランプ大統領の電話会談でも、安倍首相は、トランプから6カ国協議の再開をロシアと合意することを事前通告されたのではないかといわれている。
6カ国協議再開に反対なのは、安倍首相だけ?
 しかし、安倍首相はこれまで、6カ国協議の再開には一貫して否定的な立場をとってきた。4月29日の会見でも、「国際社会が北朝鮮への圧力を一致結束して高めていく必要がある」「対話のための対話は何の解決にもつながらない」などとして、6カ国協議の早期再開を頑なに拒絶し、いっそうの軍事圧力強化を訴えている。
 ようするに、安倍首相は、各国首脳が朝鮮半島情勢の緊張を危惧し、対話路線へ進もうとするなかで、一人だけ強硬論を主張し、取り残されてしまっているのである。そして、米国から安倍政権の意向を無視されたという赤っ恥を隠し、なおかつ、国内の「北朝鮮危機」をこれ以上煽れなくなるのを避けるため、1日の電話会談を極秘にしたのだろう。
 安保法制の実績づくりや改憲世論の形成のために、安倍首相はどうしても“北朝鮮との対話”という世界の潮流を隠し、北朝鮮を“仮想敵”として煽り続ける必要があるのだ。
 実際、対話に舵をきったこの国際情勢を理解した上で、夕刊フジのインタビューを読んでみるといい。相変わらず「今までとは違う強いレベルの圧力をかける」などと、けたたましく軍事圧力の強化を謳う安倍首相がいかに狂っているかが、よくわかるだろう。
 結局、安倍首相の目的は、朝鮮半島の安定でも日本国民の安全確保でもないのだ。これは、米国の国益だけを優先するトランプよりもはるかにトンデモである。そんな人間をこのまま日本の総理大臣に居座らせ続けていいのか、わたしたちはあらためて問わねばならない。
 
確かに4月27日の日露首脳会談では、「両首脳は北朝鮮を巡る緊張の緩和に向け緊密に協力することで一致。また北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議の再開を日ロともに望むとした。」と6者協議の再開には否定しなかったはずである。
 
それが「6カ国協議の再開には一貫して否定的な立場」になったのは、安保法制の実績づくりや改憲世論の形成のためには北朝鮮危機を最大限利用するしかないと考えてのことであろう。  
 
しかし米国はもっと冷静であった。
 
<米国務長官、北朝鮮に軟化促す「侵攻の意図なし」>
 2017/5/4 6:05 日本経済新聞
 【ワシントン=永沢毅】ティラーソン米国務長官は3日、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮について「(南北朝鮮を分けている)北緯38度線の北側に行く理由を探しているわけではない」と表明した。北朝鮮に攻め入る意図はないと明確にすることで、金正恩(キム・ジョンウン)政権に核放棄に向けた譲歩を重ねて促した。
 国務省内での職員向けの講演で語った。ティラーソン氏は北朝鮮の体制転換や政権の崩壊、朝鮮半島の再統一のいずれもめざしているわけではないと説明。「状況が整えば、対話する準備はできている」と語った。
 ただ、北朝鮮の行動次第では「米国は追加制裁の用意がある」と明言。圧力強化を続ける考えも改めて示し、核実験や弾道ミサイル発射をけん制した。国連加盟国に対しては、国連安全保障理事会の制裁決議の履行が必要とも力説。適切に対応しなければ「第三国を通じて制裁をするだろう」とも語った。経済面での後ろ盾である中国を念頭に、北朝鮮への圧力を強めるよう念押しした。
 
要するに「民進・蓮舫代表が安倍首相を猛批判 『自分のレガシーのために改憲したいのでは』『7条解散制限なら議論する』」という蓮舫代表の指摘が意外と核心を突いているようである。
 
なにしろ、「共謀罪」を創設するためには、「テロ対策」を持ち出したり「2020五輪開催」を人質にしようとしたりしている安倍晋三首相。
 
だったら、五輪なんか必要ない、と多くの国民の声が上がってもよさそうだが、現実には厳しいらしい。   
 
<反東京五輪、声を上げる人たち 漂う反対できない空気>
 2017年5月4日20時01分 朝日新聞DIGITAL
 2020年の東京五輪開催に反対する人たちがいる。市民グループは東京でデモを続け、大学教授らは「反東京オリンピック宣言」という学術書を出版した。大きく取り上げられることが少ない、人たちの声を聴いた。
 1月下旬の日曜日、東京・原宿は人であふれていた。その一角、正午過ぎの表参道で、市民団体「反五輪の会」のデモに参加した約80人が「返上しようよオリンピック」「被災地置き去りオリンピック」と声を上げた。
 周りを制服、私服の警察官数十人が取り巻き、発言や行動をメモやビデオで記録する。表参道交差点では一部の参加者と警察官がもみ合いになり、大勢の通行人が遠巻きに眺めていた。
 都内に住む会社員の30代女性は、ツイッターでデモを知って参加したが「警察官の数にびっくりした」。福島県南相馬市の出身で「震災の避難者もまだたくさんいるのに、五輪に膨大なお金が使われるのはおかしいなと思った」。
 反五輪の会は、都立公園で暮らす野宿者の小川てつオさん(46)らが13年に結成。きっかけは、五輪招致や施設建設のために野宿者の立ち退きが進んだことだった。約20人のメンバーがブログなどで呼びかけ、デモやイベントを続ける。
 13年の五輪招致団の帰国報告会で抗議行動をした時には、観衆から「非国民」と声が飛んだ。小川さんは「それだけ五輪には反対できないという意識が、みんなに入り込んでいるんじゃないでしょうか」と話す。
■あふれる開催同調の言葉
 リオ五輪に沸いた昨年8月、「反東京オリンピック宣言」という学術書が出版された。新聞やインターネットの書評で紹介され、すでに約5千部が売れた。
 小笠原博毅(ひろき)・神戸大教授(48)=社会学=が「東京開催に同調する言葉が社会にあふれ、反対の声を上げる自由が失われつつある」と企画。研究者や海外のアスリートら16人が、震災復興への財政的な弊害▽テロ対策としての市民の監視強化▽再開発による貧困層の追い出し――などの論点で寄稿した。
 初めに企画が進んだ出版社では経営会議で没になり、社員1人の航思社(こうししゃ)(東京)に話を持ちかけた。大村智社長(47)は「全く売れない懸念もあったが、大手メディアでは反対意見が見られない。異なる議論を示すのが出版の役割だ」と請け負った。
 著者らは出版後、議論を広げる催しを重ねる。大阪市浪速区のジュンク堂書店難波店では昨年9月に講演。書店の在り方に関する著述を続ける福嶋聡(あきら)店長(58)は「五輪に水を差す意見は少数。だからこそ議論のきっかけに、この本を知ってほしい」と話す。
 著者の1人の鵜飼哲(さとし)・一橋大教授(62)は1月、市民らと「オリンピック災害おことわり連絡会」をつくり、結成集会に約140人が参加。「五輪に疑問を持つ人が、広く関われる社会運動にしたい」と話す。
■過去には五輪返上も
 東京の次、24年の夏季五輪はパリ(仏)とロサンゼルス(米)が招致活動を続ける。ブダペスト(ハンガリー)は2月に撤退を表明し、ローマ(伊)は昨年、招致反対を公約に掲げた市長が当選して取り下げた。ハンブルク(独)も15年の住民投票で反対が上回り、立候補を取り下げた。
 過去には開催決定後に返上した都市もある。デンバー(米)では76年冬季五輪の決定後、財政負担や環境破壊に市民が反発。州民投票の結果、52万対35万の大差で返上が決まり、64年に開催経験のあるインスブルック(オーストリア)に急きょ変更された。
 98年の冬季長野五輪をめぐっては、長野市の染織家江沢正雄さん(67)ら約20人が、開催決定前の89年に反対グループを結成。施設整備の財源や環境破壊への懸念がきっかけだった。
 同年の市長選で江沢さんの妻が反対を訴え立候補。政党推薦なしに投票者の12%、約1万5千票を集め、大会当日までデモや勉強会を重ねた。
 一方、自宅や事務所には「出ていけ」などと匿名の電話があった。選挙ポスターの印刷や集会での施設利用を断られたこともある。江沢さんは「選挙での訴えやデモは民主主義で当たり前のことなのに、五輪反対は過激な意見のように扱われ、異議を言いづらい雰囲気があった」と振り返る。
 長野五輪では約1千億円かけて6施設を整備。長野市は今も年間約10億円の維持管理費を支出している。(玉置太郎)
■世界の五輪反対・返上の動き■
1938年 日中戦争の影響で日本が40年の夏季東京・冬季札幌の開催返上
72年 米デンバーが州民投票で76年冬季の開催返上。オーストリア・インスブルックに急きょ変更
2012年 伊ローマが財政危機のため20年夏季の招致断念
13年 スイス(22年冬季)・ドイツ(同)・オーストリア(28年夏季)が住民投票で招致断念
15年 米ボストンが住民の反対で24年夏季の招致断念
   独ハンブルクが住民投票で24年夏季の立候補取り下げ
16年 ローマで招致反対の市長が当選し、24年夏季の立候補取り下げ
     ◇
 〈2020年東京五輪〉 11年に石原慎太郎都知事が「震災復興五輪」を掲げ立候補を表明。13年のIOC総会では、安倍首相は懸案だった福島第一原発の汚染水に関し「状況はコントロールされている」と演説。2都市を投票で破り開催が決まった。主会場となる新国立競技場は総工費1490億円で昨年12月に着工。組織委は昨年末、総経費は最大約1兆8千億円との試算を示した。朝日新聞社など42社が組織委と国内スポンサー契約を結んでいる。
 
「全く売れない懸念もあったが、大手メディアでは反対意見が見られない。異なる議論を示すのが出版の役割だ」という素晴らしい声を「大手マスメディア」の中でぬくぬくと暮らしている連中に聞かせてやりたい。
 
北朝鮮関連ニュースはもう食傷気味なのだが、国内にはまだまだ忘れてはならない事がある。
  「7日めも燃え盛る福島山林火災 放射能拡散の危険性はありうる
   
  「福島で森林火災・強風により放射性物質飛散中」 
 
「政治の私物化」と最近は特に厳しく批判されている安倍晋三首相だが、まさにこの男のパフォーマンスやレガシー作りのために国民を犠牲にすることは断じて許すわけにはいかない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:56| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする