2017年11月30日

こんな日本に誰がした! 選ばれない国


一般社会では同じ会社の従業員に暴行傷害罪で警察に訴えられたら、確実に懲戒解雇処分になる。
 
こんな常識がなかなか通用しない特殊社会が相撲協会らしい。  


 「電撃引退、相撲協会幹部も知らず 『テレビ見て驚いた』
 
巡業部長の貴乃花親方の行動にメディアは批判の矛先を向けていたが、本日発売の週刊新潮には、こんな記事があった。
 
『貴乃花』の不可解な態度を読み解くカギは“八百長” 協会に突きつけた停戦条件は…
 
つまり今回の事件を機に、「モンゴル互助会」の殲滅を協会に求めている、ということらしい。  
   
そもそも、日本相撲協会が主催する大相撲は、日本国内外における相撲興行のなかで最も有名な競技興行である。
 
その「興行」とは、「ひとつの会場に大衆を観客として集め、観客から入場料をとる代わりに娯楽を提供する行為」と定義されているので、オジサンの感覚からすれば日本のプロレスとなんら変わりがないように見える。
 
大きな違いは、昔のプロレスは外国から招いた「外人レスラー」に「悪役」を演じさせ、それを日本人レスラーがやっつけるというストーリーで成り立っていた。
 
これは、太平洋戦争で米国に負けてトラウマになっていた日本人にとっては、最高のストレス解消興行であった。
 
ところが大相撲は、もはや日本人同士の取り組みには限界があって、若者とくに未成年の入門者が激減し、外国の若者に目をつけたのだが、プロレスと異なり彼らは日本の相撲界でヒーローになってしまい、自分たちの独自の世界を作り上げてしまった。
 
それが幕内力士で最も人数が多いモンゴル人力士たちであり、部屋が異なり土俵上の戦う相手でありながら、いわゆる「互助会」という裏の組織を作っており、協会幹部も興行的観点から黙認していたということである。
     
こんな内輪の騒動にメディアが悪乗りして連日、テレビの情報番組を占拠し続けてきたので、国会での審議内容が国民にほとんど知らされていない状態である。
 
28日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」に国有地がタダ同然で売却された疑惑の核心に迫った日本共産党の宮本岳志議員。宮本氏は、国有地の売却価格をめぐって森友学園と近畿財務局、大阪航空局が「口裏合わせ」をしていたと指摘。財務省は音声データに記録されたやりとりが事実であることを初めて認めました、と赤旗は報じていた。
さて、話はがらっと変わって、Wikipediaに、「安倍普三批判の急先鋒として知られており[誰に?]、毎日新聞のコラムやワイドショーなどでは、批判的な論調でコメントすることがある」と書かれている、毎日新聞論説委員の福本容子。
 
ちょうど1年ほど前には、「ひるおびコメンテーターの福本容子は結婚してる?プロフィールも」という御丁寧な記事を書いていた暇人がいた。
 
他人のプライバシーにことさら関心のある読者向けの記事なのだろうが、半年前には、「ウラから目線 未婚は問題ですか?」というコラムを書いていたので、おそらくは未婚なのかも知れない。  
 
それより、「安倍普三批判の急先鋒」かどうかは分からぬが、少なくとも安倍晋三信奉者ではないことは、この記事を読めば明らかである。
 
<一点張り・論説室から 国家戦略特区と「砂場」の違い=福本容子>
 毎日新聞 2017年6月6日 東京朝刊  
 加計(かけ)学園の獣医学部新設が問題になっている。半世紀以上も認められなかった新設だ。理事長が安倍晋三首相の親友だから、えこひいきがあったのではないかと疑念が持たれている。
 でも、首相の意向を反映させること自体、実は何の不思議もない。獣医学部ができる国家戦略特区とは、そもそもそういうものなのだ。
 特区は「総理・内閣主導」。首相官邸のホームページにも、はっきり書いてある。どこを特区にするか、どんな規制を外してあげるか、計画を作る諮問会議の議長は首相。計画を認定するのも首相。(ただ、友人の優遇可、とはない)
 既得権益の猛抵抗に遭う規制改革に、強いリーダーシップは不可欠だ。政治主導は正しい。
 問題は、特区を使うところにある。そこだけ規制の適用外にする、つまり一時的にせよ、えこひいきするのが特区だ。新たな既得権が生じ、それを与える裁量権が首相周辺に集中する。
 獣医学部の設置で本当の規制緩和をするなら、参入を原則自由にするのが筋だ。大学間の競争が活発になり、教育の質が上がれば学生の役に立つ。最適な数を決めるのは官僚でも政治家でもなく市場。ただし、敗者の撤退に備え、学生を保護する手立てを整えておく必要がある。
 そんな荒療治ができないからまず特区で、ということなのだろうけど、では次はあるのか。
 今回の新設にあたり、関東、近畿といった広域エリア内に獣医学部がないこと、という新たな規制ができた。その結果、隣の大阪府に獣医学部がある京都産業大学は外れた。該当は加計学園の四国だけ。次はもうなさそう。
 特区を正当化できるのは、ドローンや完全自動運転のような全くの新技術を試す場合だ。お手本は、イギリスで最先端の金融技術を対象に行われている「規制の砂場」。期間限定、顧客限定で、金融規制にとらわれずに新技術を使ってみる。狭い囲いの中は自由で安全な実験場。
 参加者は大企業から生まれたてまで幅広い。実験の第1陣に準備が間に合わない希望者は第2陣に参加できるなど、懐が深い。できるだけ早く砂場の外の社会全体に広げるのが前提だ。
 加計学園の獣医学部新設は、砂場の外を目指した実験ではない。「国家戦略」「規制改革」とかいう冠に値する代物だろうか。

至極真っ当な指摘であろう。
 
安倍晋三の腹心の友の加計孝太郎のために国家戦略特区を創設したということなのだから、結果は火を見るより明らかだったわけである。
 
4年前に安倍晋三首相はこんなことを言っていた。
 
◆2013年2月28日:第183回国会に於ける安倍晋三施政方針演説。
 安倍晋三「『世界で一番企業が活躍しやすい国』を目指します
◆ 6月5日、内外情勢調査会での 「成長戦略第3弾スピーチ」
 安倍晋三「世界で一番企業が活躍しやすい国の実現。それが安倍内閣の基本方針です
◆10月15日招集第185臨時国会所信表明演説。
 安倍晋三「日本は、『世界で一番企業が活躍しやすい国』を目指します」  
 
それが今では世界からどのように見られているのか。 
 
マサチューセッツ工科大学へ留学し1992年に同修士課程(政治経済学)修了し、毎日新聞に復職後は欧州総局特派員として欧州・英国経済全般やOPEC、WTOなどを担当した経験からなのか、福本容子が書いた記事を目にした。
 
<ウラから目線 選ばれない国=福本容子>
 毎日新聞 2017年11月27日 東京夕刊
 そこまで嫌われていたなんて−−。高学歴やプロフェッショナルな外国人が「働きたい国」に選ぶ順位で、日本はアジア11カ国中ビリ、世界の63カ国の中でも51位、という、がっかりな結果が出た。
 調べたのは、スイス・ローザンヌにある国際経営開発研究所(IMD)というビジネススクール。有能な人材を確保する要件を30項目選び、それぞれ評価したものを総合して国際ランキングにしている。
 その2017年版だ。総合評価で日本は31位と全体の真ん中だったのだけど、「海外の頭脳を引きつけるビジネス環境があるか」、つまり彼らが働きたい国か、の項目で、中国(34位)よりもインド(36位)よりも韓国(48位)よりも低くアジア勢で最下位となった。
 ちなみにこの項目でアジア1位はシンガポール、2位は香港だ。
 人材なら十分国内にもいるわけだし、心配いらないよ、って?
 残念。心配いるみたい。
 若手の人口が減っていく中、国内の頭脳不足はもっと深刻になる。花形成長分野のAI(人工知能)に限らず、何十万人単位で足りなくなるとの予測もある。
 で、政府は「高度」とみなす外国人の定住条件を緩め、もっと招きいれようと頑張りだした。だけど、日本に有益と見た外国人にだけ、すぐ永住権を与えるとかいう小手先の対策だけでは、いまさら挽回できないところまできているのだろう。
 IMDの評価項目の中で、なんと63カ国中63位というのがあった。国内の上級管理職の国際経験である。国際経験が乏しい管理職が国際競争力のある人材の能力を最大限引き出すなど、至難の業だろう。
 部長や執行役員に今から海外経験を積め、というのは手遅れ。ならば、若手に活躍してもらうしかない。振り向いてくれそうもない、すでに実績が認められた外国の人に頭を下げるより、例えばすでに国内にいる外国人留学生をどんどん起用して、仕事を任せて、キャリアを積んでもらうのが近道かも。
 日本学生支援機構によると、外国人留学生の64%がそのまま日本での就職を望むのに対し、実際仕事が見つかるのは30%にすぎないって。わざわざ来てくれたのに、何ともったいない。

国際経営開発研究所の国際ランキング調査はいつごろから実施しているのかは定かではないが、少なくとも2年前は、「かつては1位だった世界競争力ランキング、2015年日本は27位」だったらしい。
 
この年は、日本の総合順位は61カ国中27位、経済成長は29位、政府の効率性は42位、ビジネスの効率性は25位、インフラは13位となっていた。
 
そして昨年は1つ上がり、ことしは、「IMD世界競争力ランキング2017、首位香港、2位スイス。日本は昨年同様26位」である。
 
若干、福本容子の記事内容とは順位に差異があるのだが、高学歴やプロフェッショナルな外国人が「働きたい国」という項目に着目すると、「日本はアジア11カ国中ビリ、世界の63カ国の中でも51位」とはかなり意外な結果である。
 
『世界で一番企業が活躍しやすい国』になっているのかどうかは確認できないが、少なくとも海外の有能な人材からは敬遠されているらしい。
 
来年の通常国会には「高度プロフェッショナル制」という残業代ゼロ法案を出そうとしている安倍内閣。
 
企業が活躍するにはそこで働く従業員が働き甲斐を感じる労働環境でなければ日本の将来は危ういということを、この内閣ははたして認識しているのだろうか甚だ疑問である、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:15| 神奈川 ☁| Comment(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

こりゃ酷い!「972分の1」・「1194分の1」・「1214分の1」の「特例処理」


今朝の情報番組は相変わらず揃いもそろってモンゴル人横綱の暴行傷害事件満載のテレビ版であったが、昨夜、こんなツイッターが飛んでいたのがまさに現実になっていた。

<北朝鮮がミサイル発射、テロ支援国家再指定に反発か>
 2017/11/29 5:22 日本経済新聞
 【ソウル=山田健一】韓国の聯合ニュースは29日未明、北朝鮮が同日午前3時17分ごろ、首都平壌近郊の平安南道・平城(ピョンソン)付近から日本海に向けてミサイル1発を発射したと報じた。韓国軍合同参謀本部の関係者の話としている。同軍が米軍と連携してミサイルの種類など詳細な分析を急ぐとともに、追加挑発の可能性に備えて警戒を強めている。
2カ月半ぶりにミサイルを発射した(北朝鮮の金正恩委員長)=コリアメディア提供・共同
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2カ月半ぶりにミサイルを発射した(北朝鮮の金正恩委員長)=コリアメディア提供・共同
 米国防総省は、ミサイルは大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性が高いとする初期分析の結果を発表した。
 北朝鮮が夜明け前にミサイルを打つのは異例。聯合によると、平城付近からミサイルを打つのは初めてで「挑発に対する米韓の対応力を調べる狙いがある」と分析した。
 北朝鮮による弾道ミサイル発射は、9月15日に中距離弾道ミサイル「火星12」を日本の上空を通過する形で北太平洋上に発射して以来、約75日ぶり。2カ月以上にわたり大きな挑発を自制してきたが、米国が北朝鮮をテロ支援国家に再指定したことに反発し、米国を再び威嚇しようとした可能性がある。
 韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相は外国メディアとの28日の記者会見で、北朝鮮の朝鮮人民軍に「注目すべき動向がみられる」と話し、近く挑発を再開する可能性に言及していた。

 
北朝鮮のミサイル発射はこれまで早朝の場合が多く、午前3時という未明の時間帯は珍しいらしい。
 
ある専門家は、天候の理由のほか、トランプ政権を意識して「米国の日中の時間帯を狙った」との見方をしていた。
 
北朝鮮は9月15日、中距離弾道ミサイル「火星12」を発射し、ミサイルは北海道上空を通過し、北太平洋に落下させていたが、それ以来、2カ月以上にわたって核実験や弾道ミサイル発射などの大がかりな挑発を見送っていたと思われていたが、ミサイルのエンジンや燃料の試験は続けていたらしく、韓国の鄭明均統一相は28日の記者会見で、北朝鮮がICBMの開発を進めており「来年、『核兵器を完成させた』と宣言する可能性も排除できない」と指摘していた。  
 
そしてこのニュース記事のWeb版をチェックしている時に、またもやこんな速報が入ってきた。

 「横綱日馬富士、引退届を提出 貴ノ岩への暴行で引責

「覆水凡に返らず」ではないが、やはりいくら同じモンゴル人横綱の白鵬が「日馬富士関と貴ノ岩関を、再びこの土俵に上げてあげたい」と千秋楽に叫んでも、現役横綱が行った暴力行為は決して「無かったこと」にはできないことを本人が一番わかっていたのであろう。
 
ただし、上記の最後のツイートは、「貴ノ岩も殴っていた!夏巡業中、同じモンゴル人力士を…日馬富士激怒の一因か」という記事を根拠にしていたらしい。
 
北朝鮮のミサイル発射と横綱日馬富士の引退報道によって、昨日の衆院予算委員会でのニュースがほとんど目立たなくなってしまった。

<「森友」国有地売却 政府「ごみ地下9メートルまで」>
 2017年11月29日 朝刊 東京新聞
20171129onseidata.jpg 学校法人「森友学園」への国有地売却に関し、財務省の太田充理財局長は28日の衆院予算委員会で、地中のごみの量を巡る政府と学園側のやりとりを記録した別の音声データの存在を認めた。工事業者が森友学園の敷地を調査したところ、地下3メートルより下からごみはほぼ出なかったが、政府が地下9メートルまでごみがあると口裏合わせを求めたと受け取れる内容。政府はごみは最大9.9メートルまで埋まっているとの前提で、撤去費用として約8億2000万円を算出し、国有地評価額から値引きした。太田氏は口裏合わせを否定した。(清水俊介、我那覇圭)
 音声データは、関西テレビが9月11日に報じ、民進党が3日後に政府に事実確認を求めたが、財務省は「(大阪地検の)捜査に影響がある」と説明を避けた。
 共産党の宮本岳志氏は予算委でやりとりの一部をパネルで示した。太田氏は近畿財務局職員に事実関係を確認した結果「2016年3月下旬から4月ごろのやりとりではないかと思う」と認めた。さらに、ごみの埋蔵量を算出した国土交通省大阪航空局の職員が同席していたと明かした。
 音声データには、森友学園の敷地に埋まるごみの深さについて、工事業者とみられる人物が「3メートルより下からごみはそんなに出てきていない」と説明したのに対して、政府職員とみられる人物が「言い方としては『混在と、9メートルまでの範囲で』」と9メートルの深さまでごみがあるよう求める様子が記録されている。統括国有財産管理官(当時)は「資料を調整する中で、どういう整理をするのがいいのか、協議させていただけるなら、そういう方向でお話しさせてもらえたらありがたい」と発言していた。
 宮本氏は「地下深くまでごみがあったことにして、売却価格を引き下げるシナリオを国側の職員が切り出している。こんな口裏合わせで8億円の値引きをやって、国民の財産である国有地をただ同然で売却している。これは明確な背任ではないか」と迫った。
 太田氏はやりとりの趣旨について「3メートルを超える深い所から出てきた物について、必要な資料の提出をお願いした。口裏合わせはしていない」と否定した。
 このやりとりがあった約2カ月半後、売買契約は成立。国有地の評価額9億5600百万円からごみの撤去費用として約8億2000万円が値引きされた。撤去費用は、深さ3.8メートルから最大9.9メートルまでごみが埋まっているとして算出された。
 財務省の佐川宣寿理財局長(当時)は4月10日の参院決算委員会で「9.9メートルのくいを打ったところから出たごみを確認した」と説明。撤去費用の見積もりについて「埋設物が出たことを確認した上での試算で、間違っていない」と強調した。
◆弁護士「出来レースの証拠」
 財務省幹部らを背任容疑などで刑事告発している阪口徳雄弁護士は、音声データについて「国有地の売却価格を下げる『出来レース』『なれ合い』を認める証拠だ」と強調。「『学園側と交渉はしていない』としてきた理財局長だった佐川氏の国会答弁は、全くの虚偽だったことになる」と指摘した。

 
相変わらず、安倍晋三首相は疑惑発覚当時に大見得を切ってしまったので、自らの関与はもちろん、自分の妻の関与もなかったと言い続けるしか生き残る道はない。
 
そんなトップを擁護するための小賢しい財務官僚の屁理屈と、なにも知らないにもかかわらず所管責任者としての国交相の答弁書を読み上げるだけという姿を見て、はたして国民はどこまで真相を理解できるのだろうか。
 
もっとも安倍政権は永遠に真相は闇に葬りたいのだろうが、最近は安倍晋三の取り巻き連中による、「モリカケ疑惑」は無かったことにしようという動きが露骨になってきている。
 
<どこが丁寧な説明? 安倍首相が国会で“森友・加計は朝日新聞の捏造”のネトウヨ陰謀論に丸乗りして疑惑封じ>
 2017.11.28 リテラ
 異常な森友学園優遇の実態が、本日おこなわれた衆院予算委員会において立憲民主党の川内博史議員の質問により判明した。
 まず、財務省全体で2012?16年度に取引された公共随意契約1194件のうち、売却前提の定期借地契約を結んだのは森友学園のみ。また、分割契約を認めたのも森友1件だけ。その上、「瑕疵担保責任の免除」という特約をつけて売却したのも、延納特約を付したのも、売却価格を非公表にしたのも森友だけ。──森友学園の扱いがいかに異例かつ厚遇であったかがあきらかになった格好だ。
 会計検査院が値引き額の算定方法に「十分な根拠が確認できない」と報告をまとめたように、森友学園との土地取引に財務省による「特別扱い」があったことはもはや歴とした事実。そして、その取引でどういったやりとりがあったのかは、音声データでも裏付けられている。
 しかもきょうの予算委では、昨日、財務省が存在を認めた2016年5月の音声データより前にあたる同年3月下旬〜4月上旬と思われるやりとりをおさめた音声データを、共産党・宮本岳志議員が取り上げた。
 この音声データは関西テレビが今年9月にスクープしたもので、本サイトでも既報の通り 【http://lite-ra.com/2017/09/post-3448.html】、国側と森友側の打ち合わせ時に録音されたもの。この音声のなかでは、「国側の職員」と見られる人物が“3メートルより下から出てきたゴミは国が知らなかった事実だからきっちりやるというストーリーをイメージしている”と話し、近畿財務局の池田靖・国有財産統括官(当時)が「そういう方向でお話し合いをさせていただければありがたいです」などと語っている。つまり、不当な土地取引に向けて、財務省が口裏合わせをおこなっていたのだ。
 こうしたやりとりを宮本議員は「これは明確な背任ではないのか」と追及し、安倍首相に答弁を求めた。しかし、安倍首相は立ち上がろうとしない。「総理!」という声があがるが、太田充理財局長に答えさせたのだ。もちろん議長には抗議が行われたが、安倍首相は微動だにせず椅子にふんぞり返ったままだった。
「真摯で丁寧な説明」と言って憚らないのに、事実を突きつけられると沈黙。しかも、安倍首相は「謙虚」どころか、いつもの「攻撃」に転じてさえ見せた。
加計疑惑を質問されても安倍晋三記念小学校のことをしゃべり続けた安倍
 それは立憲民主党・逢坂誠二議員の質問時でのこと。逢坂議員は選挙中のテレビ党首討論で安倍首相が籠池泰典氏のことを「詐欺をはたらく人物」と語ったことを取り上げた。本サイトでも当時指摘をしたが、籠池氏は起訴中でまだ裁判も開かれておらず、すなわち刑も確定していない。それを総理大臣が推定無罪の原則を無視して「詐欺をはたらく人物」などと犯罪者扱いしたことは、けっして看過できない重要な問題だ。
 だが、安倍首相は「詐欺をはたらく人物」と言う前に「『籠池さん自体が詐欺で逮捕され起訴されました。これはまさにこれから司法の場に移っていくんだろうと思います』ということを述べている」と主張。無論、「詐欺をはたらく人物」と断言しているのだから、こんな言い訳が通用するはずもないが、安倍首相はなぜか「同時にまた籠池氏はですね」と言い出し、こうつづけたのだ。
「(籠池氏は)たとえば朝日新聞のインタビューに答えて、小学校の申請において、安倍晋三記念小学校と申請したと述べています。これを朝日新聞は大きく報道し、であるからこそ当然、当局は私とのかかわりを認識したんだろう、と言って追及をし、それをもとにですね、民進党の方々もこれを事実としてずっと私を国会で追及してきたのは事実であります」
「安倍晋三記念小学校という申請をしていないにもかかわらず、申請をしているということを堂々と述べる、そして大きな影響を与える人物であった、こういうことではないかと思います」
 ここで安倍首相がもち出したのは、自民党の広報副本部長である和田政宗議員がネット上で大騒ぎをし、昨日の同委で自民党の菅原一秀議員も取り上げた、財務省に提出した設置趣意書に籠池氏が「安倍晋三記念小学校」と記したと朝日新聞の取材に証言した一件のこと。先日、黒塗り部分が消されたこの設置趣意書が情報公開され、そこに「開成小学校」と書かれていたことから、自民党は「朝日のフェイクニュースだ!」と攻撃している真っ最中だが、ついに安倍首相までもが国会で騒ぎ出したのだ。
 さらに安倍首相は、本日の予算委で1回のみならず2回もこの件をもち出したのである。しかも、あまりに強引なかたちで、だ。
 安倍首相が2回目に言い出したのは、希望の党の今井雅人議員の質問時。今井議員は、2015年4月に今治市職員や加計学園事務局長らが官邸を訪問した際、柳瀬唯夫首相秘書官(現・経済産業審議官)が応対したこと、さらに当時の下村博文文科相が同時刻に官邸にいたとする報道があることを指摘した上で、このときの参加者、会談内容といった事実関係をはっきりさせてほしいと訴えた。
 だが、安倍首相は「さきほど下村文科大臣が会っているかのごとくお話をされていましたが、そんなことはございません。本人も否定しています」と言うと、語気を強めて、またもこう切り出したのだった。
「報道ということであればですね、たとえば朝日新聞は籠池容疑者が言ったことを鵜呑みにして、安倍晋三小学校というですね、申請があったということを報道し、報道をもとにみなさんも質問していたのは事実だろうと思います。で、事実の根底が覆るということはあるわけでありますから、そこのところはみなさんも謙虚になっていただきたい」
「これは大切なところですから申し上げていますが、ファクトが根本から違っている、ファクトでないにもかかわらず、そういうことがあるんだということを申し上げています」
 そして、安倍首相は「ファクトで申し上げますと、今治市職員の方と面会をしておりません。市長や議長ならともかく、市の課長と面会することはあり得ない」と述べたのだ。
「安倍晋三」の名前が設立趣意書になくても疑惑はまったく晴れない
 加計学園疑惑の話をしているのに、唐突に飛び出す籠池氏の名前と朝日バッシング、さらには「ファクト」という言葉……。しかし、この朝日攻撃こそがフェイク、明らかな詐術だ。
 昨日の記事でも言及したが、今回、公開された設置趣意書にはたしかに「開成小学校」と書かれているが、設置趣意書は複数あるのではないかと見られているのだ。事実、情報公開請求をおこなっていた上脇博之・神戸学院大学教授もツイッターで〈開示された文書は全部不開示に近かった文書と比べると微妙に異なっていました〉〈小学校設置趣意書は複数あるようなので再度情報公開請求しておきました〉と述べている。ようするに、「安倍晋三記念小学校」と書かれた設置趣意書が存在する可能性はまだあるのだ。
 いや、もし「安倍晋三記念小学校」と書かれた設置趣旨書がなかったとしても、だからどうしたという話だ。実際、昭恵夫人は2015年9月に塚本幼稚園での講演会のなかで、こんなふうに語っていた。
「こちら(森友学園)の教育方針はたいへん主人も素晴らしいというふうに思っていて、(籠池)先生からは『安倍晋三記念小學院』という名前にしたいというふうに当初は言っていただいてたんですけど、主人が(略)『もし名前を付けていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい』ということで」
 つまり、安倍首相は自身の名前を冠した小学校がつくられることにはまんざらでもない様子だったのである。そうした事実をなかったことにして、「朝日のフェイクニュースによって籠池氏との深い関係を疑われた」というように攻撃したところで、安倍首相の疑惑が晴れるわけではまったくない。国民が「森友が贔屓された理由」として考えているのは、小学校名などではなく、名誉校長に就いていた昭恵夫人と籠池夫妻の深すぎる関係を示す数々の証拠があるからだ。
 にもかかわらず、安倍首相は鬼の首をとったように、安倍晋三記念小学校の一件を持ち出して「ファクトが根本から違っている、ファクトでない」などとわめきたてたのである。
 言っておくが、今井議員が質問していたのは「今治市職員や加計関係者の官邸面談」についてだ。そもそも質問のなかで「下村議員と面会した」などとは今井議員は一言も言っていないし、「安倍首相が面会したのでは」とも訊いていない。はからずも安倍首相が「面会なんてあり得ない」と明言した「市の課長」が、国会議員でさえおいそれとは入れない官邸に急遽招かれていることに疑義を呈しているのに、話を森友問題における朝日新聞の瑣末な報道にすり替え、挙げ句、勝手に質問を盛って「ファクト」などという言葉を使って攻撃した。
朝日攻撃で森友・加計疑惑を封じる安倍一派の作戦が始まった
 こうしたやり口は、安倍首相やその取り巻き、そして安倍応援団メディアの常套手段だ。誰の目にも明らかな不正の事実があるのに、ほんの些細な誤認や未確認事項を針小棒大に騒ぎ立て、報道を「フェイクだ」「デマだ」と全否定。不正そのものをなかったことにしてしまうのである。
 また、安倍首相および安倍応援団がこうした印象操作をおこなうときに、格好のスケープゴートにしてきたのが朝日新聞だった。安倍首相や安倍応援団は「朝日新聞は安倍叩きを社是としている」などというまったくのデタラメを拡散し、報道を恣意的なものとして封殺しようとしてきた。
 しかも、こうしたやり口は自分たちの疑惑や不正だけでなく、戦争犯罪についても使われてきた。たとえば、従軍慰安婦についても、他紙も一斉に報じているのに朝日新聞の誤報だけを問題にして、従軍慰安婦の存在そのものを否定するような情報操作をおこなってきた。
 おそらく、安倍首相とその取り巻きたちは今回、森友・加計問題で従軍慰安婦問題の再現を狙っているのだろう。いまだ全容は判明してない設置趣意書の一件を「朝日による大きなデマ報道」であるかのように語り、そこから「森友・加計問題は朝日新聞の捏造」なる陰謀論に話を拡大、疑惑そのものにフタをしようとしているのだ。
 実際、これまでも安倍応援団メディアや御用評論家・小川榮太郎氏の著書など、少し前から「森友・加計問題じゃ朝日の捏造、創作」とする記事がやたら増えていた。そして、ここにきて「安倍晋三記念小学校」問題を使った和田議員、麻生太郎副総理、菅原議員、そして安倍首相自身の口からも朝日攻撃が飛び出した。
 おそらく、今後は「朝日のデマ」「朝日の捏造」という“フェイクニュース”が保守メディアやネット上で真実として拡散し、朝日バッシングはますます激化していくだろう。
 しかし、こんな卑劣なやり口に騙されてはならない。森友・加計問題で安倍首相の意向を受けた官邸が行政をねじ曲げたというのは、明らかな事実なのだ。メディアや野党はひるむことなく、その証拠を徹底的に突きつけていかなければならない。

  
またもや安倍政権の「窮地に立った時の朝日新聞叩き」が始まったということだろう。
 
しかし、今回の異常さは下記の数字が見事に証明している。
 
◆契約件数を非公表にした事例の件数… 972件中、森友のみ
◆売り払い前提の定期借地とする特例の件数… 1,194件中、森友のみ
◆分割払いによる契約件数… 1,214件中、森友のみ
 
これらの数字は、安倍晋三首相の言葉を借りればすべて「ファクト」であり、森友学園に対しての国有地払下げの破格値引きは、「安倍総理案件」として特例措置が組織ぐるみで行われた結果であり、特定メディアの捏造ではないことはいうまでもない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:54| 神奈川 ☀| Comment(0) | 国有地売却疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月28日

偽りのファクトを言い、メディア報道をフェイクだと?


ようやく約半年ぶりに予算委員会が開かれ、すでに明らかになっていた音声データを政府側が渋々認めた。
 
しかし相変わらず安倍晋三首相の答弁は、「謙虚さ」と「真摯」という言葉とは裏腹の内容であった。 

 「首相、長妻氏の昭恵氏招致要求を拒否『私がお答えする』
 「(時時刻刻)答弁一転、問われる整合性 政府、録音内容認める 森友問題
 
<「森友」の音声データ認める 国「価格交渉でない」>
 2017年11月28日 朝刊 東京新聞
20171128_tokyo1.jpg 衆院予算委員会は27日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して基本的質疑を行った。学校法人「森友学園」に大阪府豊中市の国有地を格安で売却した問題を巡り、財務省は、契約直前に同省近畿財務局と学園の間で価格に関して協議した際の音声データを事実と認めた。学園側は購入する国有地の値引きを求め、財務局担当者は応じ、国有地の売却価格はやりとりの通りになった。ただ、政府は価格交渉ではなく、売却は適切だったと主張した。(横山大輔) 
 委員会では、音声データの一部が紹介された。学園の籠池泰典理事長(当時)が「ゼロ円に近い形で払い下げてほしい」と求めると、財務局の担当者は「ゼロに近い金額まで努力する作業をやっている」と明言。2016年5月18日に録音されたもので、約1カ月後に売買契約は成立。金額は1億3400万円だった。
20171128_tokyo2.jpg 財務省の太田充理財局長は、データについて「昨年5月半ばごろのものと思われる」として、近畿財務局に確認した結果、やりとりは事実と初めて認めた。政府は売買契約の成立前に、地中に埋まるごみの一部の撤去費用として学園側に1億3200万円を支払っており、国有地の売却額は事実上200万円だった。
 売却額が一部のごみ撤去費用を下回ると、政府は不適切な支出をしたと認めることになるため、「(ごみ撤去費を)下回る金額は提示できない」などとする担当者の発言も記録されていた。太田氏は「金額を含め、やりとりがあった。当方からは(価格提示の)考え方を言った」とし、価格交渉ではないと強調した。
 財務省は売却価格について、不動産鑑定士が算出した評価額9億5600万円から、国土交通省大阪航空局が算出した、残るごみの撤去費8億円余りを差し引いた1億3400万円と客観的に計算したと説明していた。残るごみは16年3月に新たに見つかったものを含んでいる。
 立憲民主党の長妻昭代表代行は委員会で「首相はずっと見積もりは適切だと(答弁を)繰り返した」と指摘すると、首相は「財務省や国交省から適切との答弁があり、私もそう報告を受けていた」と釈明した。
 
今回からなのか、それとも特別国会限りなのかは曖昧なまま、与党側の質問が大幅に増加したのだが、質問時間を要求した「魔の2回生」議員ではなく、安倍晋三首相の取り巻き連中が、政府を追及するのではなく予想通りの「ヨイショ質問」で貴重な時間を浪費していた。 
 
<与党の質問時間増えたのに 「よいしょ連発」野党が批判>
 2017年11月28日 朝刊 東京新聞
20171128yoisyositumon.jpg 
 27、28両日開催の衆院予算委員会は、与党と野党の質問時間の配分が「2対8」などとされていたこれまでと比べ、与党への割り当てが多い「5対9」となった。27日は質問した議員8人のうち6人が自民、公明の与党議員。安倍政権の政策が正しいと強調する質問が目立ち、安倍晋三首相を持ち上げる場面も続いた。 
 自民党の田村憲久政調会長代理は、政府が具体案を検討中の幼児教育・保育の無償化対象を巡り、障害児が含まれることを政府に確認した。国会質疑で与党としても政府に確認を求める点があるとの問題意識からだ。一方、経済格差の問題では「安倍政権になって格差は縮まった」と質問で指摘し、首相が成果を強調するのを手助けした。
 自民党の菅原一秀氏は、学校法人「森友学園」に国有地が格安で売却された問題で、売買契約前に学園と財務省近畿財務局の担当者がやりとりした音声データを取り上げ、財務省の見解をただした。ただ、会計検査院が22日に公表した検査結果報告で、政府がごみ処分量を過大に推計し大幅に値引きしたと指摘された原因を掘り下げることはなく、「こういう事案が二度と起こらないように」と求め、この問題の質問を終えた。
 自民党の新藤義孝政調会長代理は首相の外交姿勢に関し、「別によいしょしていない」と前置きしながら、首相が名付けている「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を称賛。公明党の石田祝稔政調会長も、同党が衆院選公約で掲げた教育負担軽減の話題を取り上げる中で首相に教育の重要性を語らせ、「世間の人は、首相の顔は戦争をしたがっているというが、いかに教育に熱心かよくわかった」とエールを送った。
 立憲民主党の長妻昭代表代行は委員会終了後、「相当よいしょ、お互いエールを送り合っていた。褒め合いのようだった」と批判した。 (我那覇圭)
 
以前、あるメディアが指摘していたように、与党側の6人の質問に対して、その回数(時間)分の政府側の政策説明が行われ、結果的には安倍政権の政策への「支持・賛美」に終始していた。
 
さすがにこれに対しては、小池晃・共産党書記局長が、安倍晋三首相に対する 「あれはインタビュー」だと批判していた。
 
(配分時間が増えた衆院予算委員会での与党質問について)あれは質問じゃなく、インタビューっていうんじゃないか。「総理が自らの言葉で語って頂きたい」とか「国民が分かるようにご説明いただきたい」とか。問題点を突っ込んで追及するのが質問であって、(国会を中継した)NHKも、あれでは視聴率が下がって大変だったのではないかなと。それは余計なことですが。
 今日聞いてみて、やはり国会は議院内閣制ですから、与党と政府は一体なんで与党に質問しろと言ったって無理なんですよ。森友、加計問題も含めて徹底的に真相を明らかにするには、野党の質問(時間)を取って議会を運営することが必要だということが、今日の(午後)4時までの(与党)質問で証明されたと思います。もうこんなやり方はやめて、次からは元に戻すべきだと思います。
 結局、「ご説明いただきたい」と言って、ずっと政府の側は言いたいことをしゃべるわけで、野党の質問になっても基本的に政府は言いたいことをしゃべっていますから、もう7、8割、政府の主張を聞かされちゃうわけです。これでは本当に国会の役割を果たせない。
 
そして、さらに驚くことに今回の野党の質問時間削減問題に対して、こともあろうか自分が側近に対して指示していたにもかかわらず、そのような各社の報道が「誤報」だと国会の場で明言してしまった。 
 
<安倍首相、新聞各紙が「誤報」と認識 野党の質問時間削減めぐり>
 2017/11/27 17:22 BuzzFeed news
 11月27日から始まった衆議院予算委員会で、安倍晋三首相が「国会における野党の質問時間削減を首相が指示した」という各メディアの報道が「誤報」であるという認識を示した。立憲民主党の長妻昭議員の質問に答えた。
各メディアは「首相の指示」と報じていたが…
そもそも、この「野党の質問時間削減」問題については、10月27日、安倍首相が自民党の萩生田光一・幹事長代行に対し、選挙結果を受けて与党の質問時間の拡大を指示した、と各メディアが報じている。
多くの情報のソースは萩生田氏だ。たとえば、朝日新聞はこう伝えている。
萩生田光一・幹事長代行によると、安倍晋三首相(自民党総裁)は27日、首相官邸で萩生田氏に「これだけの民意を頂いた。我々(自民党)の発言内容にも国民が注目しているので、機会をきちんと確保していこう」と指示したという。
一方、産経新聞も同様の報じ方をしている。萩生田氏が首相の言葉を、記者団に紹介したという内容だ。
萩生田氏は衆院選後の10月27日、首相と官邸での面会後、国会の質問時間に関して首相が「これだけの民意を頂いた。われわれの発言内容にも国民が注目しているので、機会をきちんと確保していこう。その努力を党もやってほしい」と発言したことを記者団に紹介した。
日経新聞も「萩生田氏が明らかにした」として同様の報道をしているほか、時事通信は「萩生田氏に配分見直しを指示」と、共同通信も「安倍首相が党幹部に検討を指示した」と報じている。
首相「ファクトを申し上げます」
安倍首相はこの日、答弁でこれを否定。長妻氏の質問に対し、こう述べた。
「私が国会の質問時間などについて指示をするわけもなく、指示をしたことはございません。萩生田もインタビューに応じ、指示をしていないと答えている」
長妻氏は、首相が5月の国会で「熟読」を呼びかけた読売新聞も同様の報じ方をしていると言及。「各紙が誤報したのか」と問い詰めた。
安倍首相は「私はファクトを申し上げます」として、こう答弁した。
「私は指示をしておりません。第三者がいないのですから、一方の当事者の私が指示をしていないとはっきり申し上げておきます」
「萩生田氏は、先般、NHKの日曜討論で『総理から国会の運営については指示があったというのは全くの誤報です。国会のことは国会でお任せしたいと前置きをしたうえで、私の説明に一定のご理解を受けた』と述べているわけであります」
「つまり、萩生田氏が私に説明をし、私は聞いていたというわけであります」
各メディアが報じた「削減を指示した」という「萩生田氏」の発言は、誤報だったという認識だ。長妻氏は「日本の大新聞が全部揃って誤報をするのか」と述べた。
・・・後略・・・
 
メディアの報道が誤報だと断言するならば、その内容が「フェイクニュース」ということなのだろうが、むしろ昨日の自民党議員の質問の質問の方が、「質問時間強奪で衆院予算委は自民党議員による森友・加計疑惑隠し、フェイク質問だらけに!」なっていたと。
 
これだけ言われたのだから、誤報したとされた各社はキチンと正式な抗議声明を出すべきであろう。
 
沈黙して看過すれば「ジャーナリストの矜持」などということは今後は口に出せないことになってしまう。  
 
国会の場で安倍晋三首相が、あたかも主流メディアが誤報したかのような発言から、おもわずこんなツイッターを思い出してしまった。
 
もはや安倍晋三はドナルド・トランプレベルに成り下がったということなのだろう、とオジサンは思う。

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2017年11月27日

マスメディアこそ「先ず隗より始めよ」


一部の国民しか知らなかった話に、「10月6日、ノルウェー・ノーベル委員会は2017年のノーベル平和賞を核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に授与すると発表しました」というニュースがあった。
 
ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は、核兵器を禁止し廃絶するために活動する世界のNGO(非政府組織)の連合体で、日本からはピースボートが参加しており、ピースボートを代表して川崎哲氏が国際運営委員を務めている。  
 
世界で唯一の被爆国でありながら国連で今年7月に採択された核兵器禁止条約には参加しなかった日本なので、「ICANのノーベル平和賞」は、米国の傘の下にすっぽりと収まっている米国追随安倍政権下では「好ましいことではない」との忖度が働き、大きなニュースにはならなかった。 
 
そして、さらに本来ならば、テレビのニュースでも大々的に取り上げられてもよいニュースもあった。
 
<辺野古反対派に国際平和賞 「不撓不屈」闘争を称賛>
 2017年11月25日 10時46分 東京新聞
 【バルセロナ共同】ドイツ・ベルリンに本部を置く国際平和団体「国際平和ビューロー」(IPB)は24日、スペイン・バルセロナで今年のショーン・マクブライド平和賞の授賞式を行い、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」に授与した。同会議の高里鈴代共同代表(77)がメダルを受け取った。
 IPBはオール沖縄会議の活動を長年にわたり米軍基地に反対し続けてきた「不撓不屈の非暴力闘争」と称賛し、満場一致で授賞を決めたとした。普天間飛行場については「世界で最も危険な軍事基地の一つだ」と指摘した。
 
「不撓不屈」の闘争とは、すなわち「辺野古新基地建設しかない」とする安倍政権に立ち向かう反政府運動であり、こんなことをテレビメディアは扱い難いという、またもや政権忖度から、国民受けする話題を流して眼をそらしている。
 
その話題が昨日の日曜日に千秋楽を終えた大相撲という閉鎖社会での暴行傷害事件であった。
 
国技といえども、もはや「モンゴル勢」抜きには興行が成立しない大相撲なので、相撲協会も腰が引けた対応をしている。
 
そして加害者も被害者もともにモンゴル出身ということから、「日馬富士関と貴ノ岩関を、再びこの土俵に上げてあげたい」とモンゴル出身の横綱白鵬が当事者の2人を土俵に復帰させたい思いを公の場所で口にしたことに対して、「突然の白鵬発言、波紋 『やりすぎ』『当事者なのに』」と批判の声が出ていた。
  
そもそも、「1対1」で闘う格闘技でその相手と酒を飲みかわすということは、日本のスポーツ界では例がない。
 
昔から、力士同士の「互助会」という裏組織があり勝ち星を金で買うという悪習があり、さらに弟子を「かわいがる」と称してのイジメも日常茶飯事の世界で、徹底的に膿を出してしまったらこの組織は崩壊してしまうかもしれない。 
   
さて、朝日新聞の「疋田多揚・大野博人・真鍋弘樹」の3人の編集委員による、「極論に一票・対立構図拒んで白票 選挙があぶり出す分断」という興味深い記事が発信されていたが、有料記事なので以下の同様な記事を紹介しておく。 

<(分断世界)極論、劇場、冷めた風>
 2017年11月27日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 ドイツで、フランスで。今年、既存の政治に失望して漂う票が、極端な政治主張やイメージ優先の即席政党に風を吹かせ、棄権や白票に向かった。選挙が世論の分断をあぶり出す構図は、昨年11月の大統領選でトランプ氏を勝利させた米国だけに限らない。その芽は、日本にも潜んでいるようにみえる。
 ■「右翼ではないがログイン前の続き」罰込め一票 ドイツ
 与党が順当に勝つ選挙になると予想されていた。そのドイツで波乱が起きた。
 9月の連邦議会選挙。メルケル首相が率いる中道右派、キリスト教民主・社会同盟(同盟)は第1党の座は保ったが、議席を大きく減らした。連立交渉は難航。交渉がまとまらず再選挙になれば、西独時代も通じて戦後初の異常事態だ。
 メルケル氏の足をすくったのは、新興右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」。メルケル氏の難民受け入れ策に反旗を翻した。「ネオナチ」と海外メディアに危険視されながら、約13%の票を獲得。戦後ドイツで、右翼政党として初めて国政に進出し、いきなり第3党に。709議席中94議席と、他党が軽視できない存在感を示した。
 ただAfDに投票した人が、みな極右的な主張に賛同しているわけではない。
 「私は決して人種差別主義者ではない」。AfDに投票したエンジニアのウド・ロビツキさん(65)は言った。半世紀近く、中道左派の社会民主党(SPD)を支持してきた。SPDは、同盟と並ぶ2大政党としてドイツ政治の主役を担ってきた。だが2005年から2度、同盟と連立政権を組んで違いが見えなくなった。AfDへの投票は、弱者の味方でなくなったSPDへの「罰」だった。
 イベント会社を営むイェンス・キューネルさん(41)は、メルケル政権がユーロ危機や難民受け入れで他国の人のためにお金を使うのが疑問だった。批判を票に込めた。「私は決して右翼ではない」
 独公共放送ARDによると、AfDに投票した人の61%が「他党に失望したから」と回答した。
 AfDの躍進は、ドイツ社会に深い亀裂を生んだ。投開票日の夜、ベルリンでは数千人の市民が反AfDのデモに参加。「ナチは出て行け」とののしった。
 独ケムニッツ大のエックハルト・イェッセ教授(政治学)は「多くの人々や政党が、AfD支持者をナチスと同一視し、社会的ないじめまで起きている」という。「本来なら既成政党を支持していた層まで『自分たちは理解されていない』と孤立感を深め、ますますAfD支持に流れている」
 再選挙なら、AfDはさらに議席を伸ばすとみられている。
 (ベルリン=疋田多揚)
 ■エリート対ポピュリストに白票 フランス
 フランスで5月にあった大統領選の決選投票。39歳のマクロン氏が勝利したが投票率は歴史的に低い水準だった。白票や無効票を合わせると有権者の3分の1が意思を示さなかった。
 1980年代から互いに政権を担ってきた中道右派、中道左派の既成の2大政党は経済の不振や汚職疑惑で批判を浴び、決選に残れなかった。
 マクロン氏は、2大政党の候補のつまずきを見て取るや、新しい政治勢力を立ち上げて勝利をつかんだ。だが彼は金融機関出身の若きエリート。グローバル経済の「勝ち組」代表と受け止められた。もう一人のルペン氏はグローバル化や欧州統合に否定的な反エリート。移民や難民を排斥するポピュリストだ。
 どちらにも投票できないと、選挙自体に異議を申し立てるデモにくり出す人たちもいた。選挙そのものに、懐疑のまなざしが向けられた。
 「だれかに反対するための投票はしたくなかった」という仏ロピニオン紙論説記者のクロード・ルブラン氏(53)は白票を投じた。「人々はだれかを支持するためではなく、反対するために投票している。そんな選挙のやり方を拒むためだ」
 他候補への反対票で当選した政治家は責任を背負わない、とも指摘する。政治家にとって人々はただの票数と化し、受け止めるべき期待や信頼が届かないからだ、という。
 エリートとポピュリスト。それぞれの支持者が互いに抱く敵意で憎み合う。そのはざまで居場所をなくした人たちは、投票所から遠のいていく。
 大統領選の翌月にあった国民議会選挙では、マクロン氏の与党が大勝したものの、棄権が有権者の半分を超えた。華々しくスタートしたかにみえた政権は、発足から4カ月で支持率4割に落ち込んでいる。
 選挙は、社会の分断をあらわにするだけではない。その分断に沿って自分の支持を固めようとする政治家たちによって、選挙のたびに亀裂は増え、広がりつつあるように見える。
 (編集委員・大野博人)
 ■期待先行、はじけた小池バブル 日本
 独仏でみられた有権者のいらだちと戸惑いは、日本でも姿を現し始めている。
 総選挙の熱気も冷めた11月上旬、東京・築地市場の古びた集会室に、築地市場の移転に反対する「築地女将(おかみ)さん会」のメンバーが集まった。
 「あんなブームにしてしまったのは私たちにも一因がある」と会長の山口タイさん(74)。振り返ったのは小池百合子都知事に殺到した有権者の支持だ。
 その風を体感したのが、いち早く小池氏に賛同し、真っ先に抜け出した東京都議の音喜多駿氏(34)である。昨年7月の都知事選での街頭演説で聴衆を押しとどめる役回りだった。死傷者が出そうな恐怖を感じるほどだったという。「新しい政治がゼロから何かを生み出してくれると有権者も考えてしまった」
 続く今年7月の都議選では小池氏率いる都民ファーストの会に政権批判票が流れ込み、自民党は過去最低の23議席と惨敗した。「安倍政権をめぐる有権者の閉塞(へいそく)感を突く響きのいい言葉と、劇場型改革イメージに人々が期待した。こんな政治は世界中で生まれている」と野党共闘を呼びかけた市民連合世話人の中野晃一上智大教授は分析する。
 そして総選挙。現政権への批判は「小池新党」に流れかけたが、期待のバブルははじけるのも早かった。
 総選挙直前の週末、東京・銀座で小池氏の演説に耳を傾けている人々は、どこか値踏みするような表情だった。「安倍さんにはもう期待できないが、小池さんの演説を聞いても何か違う。立憲民主党で政権交代は厳しいし」と夫婦連れの67歳の男性は首をかしげた。
 ■選べない、有権者にできるのは
 選びようがないなら、どうするか。思想家の東浩紀さん(46)は選挙前の9月末、ネット上で「積極的棄権」の考えを発表した。
 希望の党が生まれ、与党との二者択一になりかけた時期。非難を覚悟で意見を表明したのは「選べないのに無理に選ぶことでポピュリズムに絡め取られる」と危惧したからという。東さん自身は白票を投じた。
 「各国で政治が中間層の要望に応えられない中、選挙が無理に敵と味方を作り、モザイク状の現代社会を単純に切り分ける」と東さんは考える。総選挙で波乱のなかった日本でも、そんな分断の芽は足元に潜んでいるようにみえる。都議選で安倍晋三首相が、自らに抗議する人々を「こんな人たち」と呼んだように。
 では、私たちはどう選挙に向き合うべきか。NPO「ユースクリエイト」は総選挙のさなか、「私たちの第一声を作ろう」という催しを開いた。
 参加者が考える「第一声」を聞きながら、代表の原田謙介さん(31)は話した。「投票して終わりではなく、もっと選挙について周囲と語り合おう。政治をタブーにしてはいけない」
 風にあおられたり、敵と味方に分断されたりしないために。私たち有権者にできることはまだ、残っている。
 (編集委員・真鍋弘樹)

旧左翼ジャーナリストの典型などと右派言論人やネトウヨ連中から攻撃されたり、1945年敗戦の年生まれで小学生時代からの朝日読者と称する御仁に、「日本毀損・反日記者の自覚ありや? ニューヨーク=真鍋弘樹、中井大助」と非難されている朝日新聞の編集委員たちだが、大野博人編集委員については、「朝日新聞編集委員の大野博人氏が国家功労勲章を受章」という評価もされているらしい。
 
浜矩子・同志社大学教授は、先の総選挙結果を受けて、「『1強』『圧勝』メディアが一斉に同じ言葉を使う時は疑え」と警鐘を鳴らしていた。
 
 衆院選を通じてメディア報道への疑問を強くしました。事前の世論調査で新聞各紙が「自公圧勝」と報じましたよね。かなり細かい数字まで出して、まるで開票速報のようでした。あれが有権者の投票行動にバイアスをかけたのではないかと思うのです。実際にうちの大学の学生はあの報道を見て、「選挙に行っても仕方がない。あのような結果になるのなら、野党に投票しても意味がないので自民党に入れちゃおうという気になった若者が多かったのでは?」と話していました。
 御用メディアだけでなく、マトモなメディアまで、中立性を意識しすぎるあまり、世論調査の機械的な数字を偏重する。中立重視だとメディアが思い込んでいる報道が逆にバイアスをかけることになっていませんか。どうして迷っている人に変な行動指針を与えてしまうような報道をするのでしょうか。
 開票結果を受けた報道にも疑問があります。おかしいと思ったのが、「圧勝」「大勝」という表現です。与党の議席数は選挙前比で微減です。増えたわけではない。それなのに「圧勝」という言葉を使えば、「ああ、与党はますます勢いを増したのだ」と読者は思ってしまう。
・・・中略・・・
■世論調査の数字偏重が投票行動にバイアス
「1強の驕り」という表現もそう。私はあれは「驕り」ではなく「怯え」だと思います。安倍首相は強くない。むしろ“弱虫”です。だからすぐ怒ったり、過激に相手をやっつけようとしたり、ゴリ押ししたりする。「国難」という言葉を口走る。本当に強くて自信のある人は、そんなことはしない。反対意見でもおおらかに受け止め、一緒に解決しましょう、となる。それなのに「1強の驕り」と言えば、読者は、安倍首相が唯一の強者だと思ってしまうじゃないですか。
・・・中略・・・
ジャーナリズムは言葉を商売にしているのですから、もう少し緻密さとデリカシーをもって報じて欲しい。有権者の意識が低いというようなことを言う前に、自分たちの報じ方をいま一度、見つめ直して欲しい。
 もうひとつ気になったのが、選挙戦に突入したら、モリカケ問題への言及が一気に減って、各政党の公約を横並びで伝えることばかりに紙面が割かれていたことです。なんだか急に「総選挙モード」になってしまって、結局、メディアが一番乗せられて、安倍政権の思うツボにはまっていたのではないですか。
 今度の選挙を通じて感じたのは、「1強」や「圧勝」などメディアがみな同じ言葉を使っている時、たぶんそれは違うだろうと疑ってかかるべきだということ。そして、メディアのモードが一斉に変わる時は危ういということです。読者や有権者は、常日頃から真実がどこにあるのかを自ら探り出す構えを持っていないと、踊らされているメディアにさらに踊らされて、本質とは違うことを信じ込んでしまう恐れがある。つくづく気をつけなければいけないと思います。
  
「風にあおられたり、敵と味方に分断されたりしないために。私たち有権者にできることはまだ、残っている」かもしれないが、選挙における大手マスメディアとしては、正しく有権者に的確な情報を果たして与えていたのかという総括が全くされていないことがむしろ大きな問題ではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:25| 神奈川 ☀| Comment(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月26日

安倍晋三の国際的公約は実は単なる膏薬だった


選挙に際して出来ることを適切に言うのは「公約」、そうでないなら「アピール」とか「宣伝」と言うべきであろう。
 
約束にもならないことを公約と称するなら、単なるホラかウソというべきである。
 
もう10年以上も前だが、ある弁護士がこんなことを言っていた。
 
「公約→マニフェスト→膏薬→絆創膏」
 
絆創膏はくっつかなければ意味がないのと同じで、公約は守らなければ意味がないということだが、これに倣えば、選挙における「公約」は「膏薬」と同じということになる。 
 
安倍晋三首相は衆院選で「3〜5歳の全ての子供を無償化」と与党に事前に充分な検討指示もせずに、野党の要求を先取りしたかのようにぶち上げた。
 
しかし「幼児教育・保育の無償化」を巡り、そも対象をどこまで広げるかについて政府・与党内の調整が難航している。
 
与党は財源への懸念から「高額所得者に助成の上限を設ける」などの案を現実的とみているが、安倍晋三首相の「独走」が調整を難しくしており、先週の20日の代表質問でも野党から着地点をただす質問が相次いでいた。
 
希望の党の玉木雄一郎代表は「無償化はウソではないか。特に認可外は無償になるのか」。
 
立憲民主党の枝野幸男代表も「所信表明の『全て』というのは、限定や差異なく無償化するとしか受け取れない」と述べ、政府内の矛盾点を指摘し、それに対する安倍晋三首相の答弁は、「具体的な検討を進めているところだ」と返すしかなかった。
 
これも改憲にむけてのエサに過ぎなかったことは明らかで、「改憲『教育無償』、明記しない方向 自民、努力目標課す案」と大きく後退したのだが、安倍晋三首相への忖度はなくなったようである。
 
2020年東京五輪でフクシマの復興を世界に宣伝し、さらにみずからの内閣で改憲をやり遂げ後世に名を残すことしか頭にない安倍晋三首相にとって、「目の上のタンコブ」化したのが、東日本大震災からの復旧・復興である。
 
<東日本大震災 東北沿岸部、続く地盤隆起 最大30センチ、復興工事変更も>
 毎日新聞 2017年11月26日 東京朝刊
20171126jibanryuki.jpg東日本大震災でいったん沈んだ東北地方太平洋沿岸部の地盤が隆起を続けている。国土地理院の調査では、30センチほど上昇した場所もあり、津波の被災からの復旧を目指す防潮堤の計画を変更したり、岸壁のかさ上げした部分を削り直すなど工事内容を変更したりする事例まで出ている。【佐藤慶、新敦】  国土地理院が昨年、岩手、宮城、福島など被災地の計573の水準点の標高を測量したところ、震災半年後の2011年10月と比べ、宮城県の石巻市鮎川で約30センチ▽気仙沼市長磯で約24センチ▽岩手県釜石市大町で約17センチなどの隆起がほぼ全ての地点で確認された。震災で急激に動いたプレートの下に対流する岩石などが、水あめのようにゆっくりと流動し、地盤を押し上げているという専門家の指摘もあり、長期間に及ぶ可能性が取りざたされている。







 
20171126jibanryuki2.jpg
地盤が隆起し、乗り下りするため、はしごを使っている大船渡漁港=岩手県大船渡市で15日、佐藤慶撮影
 
 隆起はさまざまな影響を与えており、隆起が広範囲に及ぶ宮城県では今年3月、沿岸部の防潮堤382カ所の復旧・復興計画のうち、約23%の89カ所で計画を見直す方針を発表した。気仙沼市の神山川では、津波の遡上(そじょう)対策として、575メートルの堤防を計画したが、市内の標高が平均約22センチも上昇したことがわかると、工法が見直された。堤防は計画より約190メートルも短縮され、住民団体が伐採に反対していた桜並木約60本のうち17本が残されることになった。
 石巻市の鮎川漁港では震災後、1メートルほど地盤が沈み、かさ上げしたものの、今度は岸壁が想定より約30センチも高くなり、漁業関係者から「荷揚げが難しくなった」などと苦情が相次いだ。宮城県は今年に入り、事業費1億7000万円をかけて隆起分を取り除く「かさ下げ」工事に着手。一部は完成し、地元漁協は「作業効率は上がった」と評価する。
 この工事では、30センチ以上の隆起が確認された場合、新たな災害復旧事業として認定し、国が事業費の3分の2を負担する新制度が利用されたが、水産庁によると具体化したのはこの事例のみだ。
 約20センチの隆起が確認された岩手県大船渡市の大船渡漁港では、小型船の漁業者が独自に岸壁にはしごを設けている。漁師の男性(72)は「春先の干潮時は特に荷揚げが大変だが、再び直すのは手間がかかる。我慢するしかない」と話していた。
 
2011年3月の大震災によりもっとも厄介で危険なのは、一向に「収束」という言葉が使われることがない福島第一原発の大事故により発生した放射性物質による汚染水対策である。
 
<頼れぬ凍土壁、遠い廃炉 福島第一、汚染水対策の行方 台風、地下水が大量流>
 2017年11月26日05時00 朝日新聞
 東京電力福島第一原発の汚染水対策の「切り札」として、東電と国が建設した凍土壁。345億円の国費が投じられた。ほとんどの地点が凍ったとみられるが、大雨が降ると建屋に流れ込む地下水が急増するなど、頼りなさが露呈。最大の目標である地下水の抑制効果は、期待されたほど上がっていない。放射能の強い高濃度汚染水がたまっている限り、外部に漏れ出す恐れが残るだけでなく、本格的な廃炉作業に入れない状態が続くことになる。(川原千夏子、東山正宜)
 「最終凍結を始めて以降、地中の温度は0度以下になってきている。だが、評価については時間をかけてゆっくりと精査する」
 凍土壁を全面凍結する作業が始まって3カ月になった22日。東電の定例会見で、その効果について質問を受けた広報担当者の回答は歯切れが悪かった。
 凍土壁は、福島第一原発の1〜4号機の原子炉建屋やタービン建屋などの地下に地下水が流れ込むのを抑えるため、建屋をぐるりと囲むように地中に作る「氷の壁」だ。凍結管をおよそ1メートルおきに約30メートルの深さまで打ち込み、マイナス30度の液体を流して周囲の土を凍らせる。全面的に凍結すれば総延長は約1500メートルに及び、山側から海に向かって流れる地下水を、建屋の手前でダムのようにせき止める効果を狙う。
 工事は2014年に始まった。段階的に凍結が進み、16年に建屋の海側の列で地下の温度が0度以下になった。凍結する部分を山側に広げていき、今年8月22日に残っていた最後の7メートルの凍結が始まった。
 東電によると地中の温度は順調に下がり、2カ月ほどでほとんどの地点が0度以下になった。建屋に流れ込む地下水の量は昨年初めに1日当たり推定190トンだったのが、今年10月前半には110トンまで減少。目標としていた「100トン以下」が近づき、建屋の地下にたまって作業を妨げている高濃度汚染水の除去に道筋が開けたかに見えた。
 だが、10月下旬に台風21、22号が大雨を降らすと状況は一変。地下水位が急上昇し、建屋にも大量の地下水が流れ込んだとみられる。結局、10月の1カ月間の平均の流入量は1日あたり310トンと推定される。一連の汚染水対策を始める前の400トンに迫る量だ。
 雨が少ない時期は流入の抑制効果が見えるものの、大雨になると心もとないというのが凍土壁の現状だ。
 
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 凍土壁の凍結管は、もともと地下にある原発の配管などを避けているため、どうしても凍らない部分ができる。地下水がある程度通るのは想定内とは言え、温度計の値が0度以下を指しても本当に「氷の壁」になっているのか、凍っていない部分がすだれ状に残って地下水が通ってしまっているのか分からない。
 環境地盤工学が専門の嘉門雅史・京都大学名誉教授は「凍土壁のみで地下水をせき止めるのは無理があった。複数の工法を組み合わせるなど、東電は溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しまでを見据えた長期的戦略を持って対策にあたるべきだ」と指摘する。
 ■対策、井戸くみ上げに軸
 凍土壁は汚染水対策の柱と位置づけられてきた。
 13年に高濃度汚染水がタンクから地下に染みこんで海まで漏れ、国内外で大きな問題になった。政府は汚染水対策への関与を強め、基本方針を策定した。山側からの地下水の流れを凍土壁でせき止めて建屋への流入を減らすとともに、汚染される前にくみ上げて海に流すなどの方策だ。
 
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 20年五輪の東京への招致を目指していた安倍晋三首相は9月、ブエノスアイレスの国際オリンピック委員会(IOC)総会で、汚染水は「コントロールされている」と演説。帰国後、凍土壁への国費投入を閣議決定した。
 それから4年。凍土壁はほぼ凍結し、鋼管を護岸に打ち込んだ遮水壁も完成した。政府が基本方針で打ち出した対策は出そろった形だが、地下水は今なお思うように制御できていない。
 凍土壁の効果が見通せないなか、地下水対策の軸足は井戸からのくみ上げに移りつつある。建屋周辺に42本ある井戸からポンプで海に流し、建屋に近づけない狙いだ。地下水の水位も調整できるとあって、東電は年明けまでにポンプや設備の処理能力を倍増させる計画だ。

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 だが、それでも建屋への地下水流入を完全に止められるわけではなく、処理汚染水が増え続ける問題は残る。水分子をつくる水素そのものが放射化したトリチウムは取り除けず、東電はタンクにため続けている。法令上、基準以下に薄めれば海への放出が認められており、原子力規制委員会もそれを勧める。だが、地元の漁業者の反対は強く、放出はされていない。
 将来的に福島第一原発の廃炉を完了するには、デブリを取り出し、設備を解体していく必要がある。地下に高濃度汚染水がある状態では作業員の被曝(ひばく)が増え、作業は制限される。「廃炉の本丸」(東電幹部)である建屋内での本格的な作業が、いつまでたっても始められない状態が続く。
 規制委の更田豊志委員長は「福島第一原発は戦場のような現場だったので、とりあえず凍土壁を試みたのは理解できる。ただ、本当に投資が正しかったかは検証すべき段階だ。国が決めた方針だとしても、東電は自ら主体性を持って判断して欲しい」とする。
 ■処理済み100万トン、増加の一途
 福島第一原発1〜4号機の建屋地下には、放射能が極めて強い高濃度汚染水が約6万トンある。放射性セシウム換算で1リットルあたり数千万ベクレルにもなるレベルで、再び地震や津波が福島第一原発を襲えば、地中や海に漏れ出す恐れが続く。
 高濃度汚染水は地下からくみ出され、溶け落ちた核燃料(デブリ)の冷却のために処理施設を経て再び原子炉に戻されている。もともとある高濃度汚染水を循環させるだけなら水の量は増えないはずだが、実際は地下水が流入して混じってしまうため、その分、量が増えている。
 増えた分は放射性物質を取り除いた後に大型タンクにためられている。こうした処理汚染水は増加する一方で、この秋、100万トンを超えた。敷地内の大型タンクは約800基に及ぶ。
 東電は20年までにタンクを130万トン分まで増設する計画だが、敷地にも限りがある。地下水の流入量を減らすことが、処理汚染水の増加ペースを下げることに直結する。
 国と東電は今年9月に改訂した廃炉計画で、流れ込む地下水を20年までに減らし、デブリの冷却水と合わせた高濃度汚染水の発生量を、現在の数分の1にあたる量にすることを目指している。
 
海への放出が認められている基準値そのものが都合よく設定された数値で、当然ながら地元の漁業者の反対は強く、放出はされていないことから明確に断言できることは、汚染水処理は「終わりのない作業」であり、あの時の安倍晋三首相の汚染水は「コントロールされている」という演説は、末永く「国際膏薬」と語り続けられることであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:05| 神奈川 | Comment(0) | 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月25日

順法意識がない企業と差別発言が止まらない政治屋


一昨日の「勤労感謝の日」や週末の「土日」などはサラリーマン諸氏にとってはありがたい休日なのだろうが、「サンデー毎日」の年金暮らしのオジサンにとっては、いつも通り同じ時刻に起きてしまう。
 
というか、「朝寝坊 夜に元気のあった頃」という川柳のように朝寝坊ということが出来なくなってしまった。 
 
話変わって、「森友学園」への国有地売却問題をめぐり、「適正に処理した」と散々繰り返してきた財務省が、内閣に対し独立の地位を有する会計検査院に問題を指摘された売却価格の見積もりや文書管理に関しては今後国有財産の売却手続きを改めるとしたが、森友問題の再検証には否定的であった。
 
第三者機関から今までの行為に問題があったと指摘されれば、素直に謝罪してから、何故問題が生じたかを検証し再発防止策等を決めることが一般的である。
 
ところが、残念なことに政府としては、過去には目をつぶるつもりらしい。
 
菅氏『国会答弁を精査』 昭恵氏ら招致は否定的 森友、国有地売却

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【朝日新聞DIGITALより】

 
政府がこんな体たらくなので、民間企業の感覚もかなり麻痺しているようである。
 
最近では、「烏の鳴かぬ日はあれど、企業の不正のない日はない」ということが続いている。

 「『順法意識、低下していた』 三菱マテ会見、主なやりとり
 
これは、正確に言えば「初めから順法意識はなかった」ということかもしれない。 

 「(時時刻刻)不正『調査中』繰り返す 三菱マテ社長会見 自発的公表、後ろ向き」 
 
<(時時刻刻)不正『調査中』繰り返す 三菱マテ社長会見 自発的公表、後ろ向き>
 2017年11月25日05時00分 朝日新聞DIGITAL
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 神戸製鋼所に端を発した製品データの改ざん問題は、非鉄大手の三菱マテリアルグループに飛び火した。同社は24日に記者会見を開いたが、不正についての詳細な説明はほとんど拒んだままだ。現場を統制できないガバナンス(企業統治)の甘さが、日本の製造業の信頼を揺さぶっている。
 「質問にはお答えできない」「事実関係については申し上げる段階ではない」。三菱マテリアルが24日に開いた記者会見で、竹内章社長と改ざんを行っていた子会社2社の社長らが出席。冒頭では「多大なご迷惑をおかけした」として20秒近く頭を下げた。だが不正の原因や組織的な関与の有無といった詳細については、弁護士を加えた調査委員会がつくられたことを理由に、「調査中」「結果を待ちたい」と繰り返した。
 不正品の安全確認の調査結果をいつ公表するのか問われた際も、「お客様との話し合いも必要で、明確に申し上げられない」(三菱マテの小野直樹副社長)と述べただけ。ガバナンスの甘さを問われた村田博昭・三菱電線工業社長は「自分では根本原因が探し出せない」と言葉を濁した。
 顧客と契約した品質に満たない製品の出荷は、三菱マテ子会社の三菱アルミニウムでも行われていた。しかし三菱マテは、不正が行われていたのかどうかは説明しないまま。「すべての顧客と安全性の確認は終え、解決済み。必ずしもすべての案件を公表するものではない」(小野副社長)と、出荷先や具体的品目、数量も明かさなかった。
 11月8日にあった9月中間決算発表の記者会見で、神鋼の不正を受けての対応を問われた小野副社長は「臨時の調査をしている」と答えたのみ。不正を把握していたのに、改ざんに言及しなかった。
 小野副社長自身、すでにその時には不正対応の対策本部長に就いていた。24日、この点を問われた三菱マテの竹内社長は「8日時点では、不正品を納入した顧客を、すべては分かっていなかった」と釈明した。
 世耕弘成経済産業相は24日の記者会見で「なぜこれだけ時間がかかったか。適切なタイミングで説明を受けたい」と問題視した。(上地兼太郎、伊藤舞虹)
 ■本社と子会社に高い壁
 不正の背景に浮かぶのはグループの風通しの悪さだ。三菱マテは1990年に三菱金属と三菱鉱業セメントが合併してできた総合素材メーカー。「セメント」「金属」「電子材料」「加工」の事業で社内カンパニーを持つ。社員採用はカンパニーごとに決定。組織間の人事交流も少ない。多くの子会社は各カンパニーを支えるように成り立っている。
 各事業は専門性が高く、裁量をカンパニーや現場に預けて機動的な経営を目指すが、「組織の壁が高くなる」(竹内社長)弊害も生む。弊害が顕在化した可能性が高い。
 三菱電線が親会社の三菱マテに不正を報告したのは発覚から約8カ月後、神戸製鋼所の改ざん公表から約2週間たった10月25日だった。三菱電線の村田社長は「すぐに報告し支援をあおぐべきだった。反省している」と述べた。
 三菱マテの竹内社長は記者会見で、「グループ内の風通しを良くする努力をしてきた」「壁を越える施策をやってきた」と重ねて強調した。しかし、不正発覚後の子会社の対応について「個別には把握していない」と距離を置いた。「三菱マテの関与についてはまったくない」と自らの潔白については声高に主張するなど、かえって壁の高さを際立たせた。
 国内の素材メーカーには、品質が契約内容と多少異なっても顧客の了承を得て出荷する「トクサイ(特別採用)」という慣習もある。神鋼はこれを悪用してデータを改ざんした。三菱マテグループの不正も数値書き換えだ。トクサイ悪用の可能性がある。
 三菱電線と三菱伸銅からの出荷先258社のうち、調査が終わったのはまだ56社。「数字の変動はある」(三菱伸銅の堀和雅社長)といい、出荷先が増える可能性がある。24日、三菱マテの株価は、前の営業日から8%超下がった。(野口陽)
 ■「現場任せ」、経営陣と距離
 製造業で品質をめぐる不正が絶えない。日産自動車の無資格検査や神戸製鋼所のデータ改ざんに共通するのは、「現場任せ」だ。経営陣は納期厳守や収益確保を求める一方、適切な対応をとらずに現場に過度な負担をかけていた。
 日産では、経営陣が検査に必要な人員を十分に配置しないまま増産を進めて事態を悪化させた。神鋼では、川崎博也会長兼社長が「各事業部門に収益責任を負わせ、品質管理も現場任せだった」と語っている。
 「現場力」は日本のものづくりの源泉だ。企業法務に詳しい牛島信弁護士は「現場に一定の権限を与え、創意工夫が生かされる点に日本の製造業の強みがある」と話す。だがグローバル化などで競争が激化、現場の負担は増えた。本社の要求に応えるためにルールからの逸脱を迫られたとみられる。牛島氏は「任せる範囲を決めるのが経営の役割だ」と指摘する。
 現場任せにより、経営陣と現場の分断も進んだ。効率最優先の生産計画で現場を追い込み、ひずみとして無資格検査が悪質化した。「現場が本社からあらゆる意味で遠く離れていた」(第三者報告)。神鋼も調査報告で「経営自らが工場の困りごとを解決する姿勢を見せなかった」。現場は声を上げても仕方ないという認識に陥ったとした。
 企業の内部統制に詳しいコンサルタントの笹本雄司郎氏は「現場のルール違反やあしき慣習を放置しないよう、経営陣のガバナンスこそが問われる」と話す。
 
そして、今さらながらなのだが、「烏の鳴かぬ日はあれど、政治家の失言がない日はない」というお粗末な状態が絶えない。
 
9月3日に、「自民党 竹下亘氏『北朝鮮ミサイル、島根落下は意味ない』」という発言で、当時、北朝鮮はミサイルが島根、広島、高知各県の上空を通過するとしており、この発言は、自らの地元・島根と広島では人口の密集ぶりが違うという趣旨とみられるが、広島に落下したら意味がある、と受け取られかねないと物議をかもした。
 
しかも、翌日には、「自民・竹下氏 『どこが不適切?』 島根発言、撤回せず」と居直っていた。
 
そして一昨日には、「国賓のパートナーが同性なら……竹下亘氏の発言要旨『日本国の伝統には合わない』」という自民党の政策とは異なる発言をして、内部からも批判されると、恥ずかしげもなく、「自民・竹下氏 『言わなきゃ良かった』同性パートナー発言」という始末だが、親族から「言うべきではなかった。こんな議論を起こすべきではないと叱られた」と明かし「そうかな、と反省している」と話していたが、「いずれ議論しなきゃならん時期は来るだろう」と本音を漏らしており、全く反省の色は無かった。
 
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【東京新聞より】

 
さらに、地方創生担当相の時に「一番のがんは文化学芸員」などの発言を撤回した山本幸三はまたもや問題発言をしてしまった。 

<山本・前地方創生相「何であんな黒いのが…」>
 2017年11月25日 07時24分 讀賣新聞
 前地方創生相の山本幸三・自民党衆院議員(福岡10区)が、北九州市内で23日に開かれた三原朝彦・自民党衆院議員(同9区)の政経セミナーの来賓あいさつで、三原氏が長年続けるアフリカとの交流について触れ、「何であんな黒いのが好きなんだ」と発言していたことがわかった。
 山本氏は事務所を通じ、「人種差別の意図は全くない」と説明している。
 山本氏は三原氏との交友関係を強調し、「ついていけないのが(三原氏の)アフリカ好きでありまして、何であんな黒いのが好きなんだっていうのがある」と述べた。
 山本氏の事務所は24日、読売新聞の取材に対し、「(山本氏は)昔、アフリカを表現する言葉として使われた『黒い大陸』という意味で言ったと話している」と説明した。
 
かつては、黄色人種の日本人に対しての「Yellow Monky」とか、アフリカ系黒人に対しては「negro」とか「nigger」などという差別語は徐々に見直され、一定の人権教育を受けたものなら使うことはなくなった。
 
日本では、「使い捨てカメラ」を子どもまでもが「バカチョンカメラ」という呼び名で平気で使っていた。
 
それがなんで差別語なのかということは、キチンと過去の歴史を教育して理解させてきたはずである。
 
71歳の竹下亘と69歳の山本幸三は、共に「日本会議国会議員懇談会」と「神道政治連盟国会議員懇談会」、さらには「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」に属している。
 
まさに古い自民党的な体質の体現者であり、このような連中には人権教育はもう時すでに遅しであり、それならば政界から一掃しなければならないであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:57| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月24日

都知事に専念すると難題が露わになってきた


うっかり見逃してしまったのだが、先週の土曜日にこんな記事があった。
  
 「『姥捨て』題材コラージュに麻生氏の顔写真 国連公認誌
なんでも、カザフスタン出身の国連職員が執筆した「オバステ」という英文記事で、「長年勤めた元職員の待遇について触れ、1958年の木下恵介監督の映画『楢山節考』で描かれたうば捨てのようにならないように、と警鐘を鳴らしたものだった」らしいのだが、問題になったのは添えられていた「うば捨て」を題材にしたコラージュに麻生太郎副総理兼財務相の顔写真が用いられていたという、思わず「さすが!」と思ってしまった。

ネトウヨ連中は国連に対する怒りに満ちたコメントを発していたが、麻生太郎の過去の言動をみれば、至極当然であろう。

ところで、関東では昔から、千葉県の選挙は金がものをいう金権体質として、全国的に知られてきた。
 
投票することを「手間賃」とよび、金をもらわなければ、選挙へいかないという人たちが少なくなかったという。
 
そのため、選挙のたびに各候補者による買収合戦がくり広げられ、過去の選挙では多くの逮捕者を出してきたことにより、千葉県が「金権選挙」の代名詞になっていた時代があった。
 
いまではそんな話は聞かなくなったが、西の大阪では最近もこんなことがあったらしい。 

 「現金、議会で自ら手渡し 封筒に札束、市議『20万円や』『選挙前、堂々と』 大阪・自民議員」 
 
■後援会に配った/法的には悪くない 神谷氏
 神谷衆院議員は22日、朝日新聞の取材に応じた。主なやりとりは次の通り。
 ――大阪府和泉市、岸和田市の市議に現金を配ったのは事実か
 「(各市議の)後援会に対してです。個人に配ったわけではない」
 ――自民の市議に20万円、それ以外は10万円か
 「それは間違いない」
 ――どういう趣旨か
 「政治活動費です。政治活動というのはいろんなのがありますから、それはその方が勝手にご理解していただくこと」
 ――公職選挙法に抵触しかねないのでは
 「私ども、党から1千万円頂いているので、それを(各市議の)後援会に配ったつもりだった」
 ――自民党支部からの支出か
 「そうそう。領収書を切って(公表して)いれば大丈夫と。そういう風にしていたんですが、最近はだいぶ変わってきましたからね。法的には別に悪いことはないと思っているが、選挙の前にちょっとやっぱり、適正でなかったらあかん、と指摘を受けた。これから気をつけます」
 ――和泉市議会の会派控室で、ご自身が配ったと
 「そうそう。事実です」
 ――自民系以外の市議にも現金を渡す理由は
 「もししていただくことがあれば、電話賃もいるやろうし。やっぱり、みなさんに一律にお世話になるということで。これは法的に問題ないと申し上げたが、一斉に返ってきたんで、私もそれは出過ぎたなと思っています」
 ――電話賃というと選挙運動の報酬になるのでは
 「報酬じゃないです。やっぱり、電話をかけるなどがあるので、通常経費的にと思ったが、みなさんがかえって気を使ってくれて。これ渡しておいたら、またいろんな問題が起こりそうですけどね」
 ■買収行為の恐れ
 上脇博之・神戸学院大教授(政治倫理)の話 候補者側が現金を配った際、演説会の開催を求めるなど事実上の選挙運動のお願いをしたのならば、公職選挙法が禁じる買収行為にあたる可能性が高い。現金がすぐ返されても、買収の申し込みと判断され、処罰対象になり得る。候補者側が政治団体からの合法的な寄付と主張しても、事務所などを通さず個人に直接渡している点などから、通常の寄付とは異なると判断して返還したのだろう。候補者側の意図を「金をやるから応援してほしい」と受けとめたのではないか。
 ■現金を配られた市議の主な証言
 <和泉市議会「明政会」>
・神谷氏の秘書から、自民の市議は1人20万円と聞いた
・神谷氏から演説会開催を要請されたのであかんと思った
・何か起きた時に大変だと思い、自民の市議4人で返した
・神谷氏から渡され、金とは思わなかったが20万円だった
・10万円だった。「受け取っても大丈夫」と言われたと思う
・個人演説会を開いて神谷氏を呼んでほしいと秘書に言われた
 <和泉市議会「五月会」>
・「合法なので領収書を下さい」と秘書に言われた覚えがある
・神谷氏を応援するわけない。現金は迷惑で返せてほっとした
・ややこしい時期。寄付なら半年前、1年前でもよかったのに
 <岸和田市議会「自民クラブ」>
・秘書から後援会資金として、3人分をまとめて受け取った
・疑問に思ったので、20万円は事務所に返しにいった
 
さて、国政政党「希望の党」の代表を降り、都民の要望により都知事に専念することになった小池百合子都知事。
 
昨年の「都知事選」、今年の夏の「都議選」と、ホップ・ステップを続けたが、最後のジャンプで、どうやら踏切板を踏み間違えたらしく失速してしまい、大方の見方は「ほとんど再起は不能で政治生命は終わり」などと酷評されていた。
 
残された大きな課題は2020年の五輪の成功もさることながら、当面の難題は自ら「立ち止まらせた」豊洲移転問題であったが、食の安全性という観点から豊洲市場の土壌調査をやっていたのだが、完全な「安全宣言」がされないまま来年10月11日の開場が発表されていたが、どうやらそれが怪しくなってきた。  
 
<豊洲開場日 小池流が足かせ 合意寸前で2つの壁>
 2017年11月24日 朝刊 東京新聞
20171124toyosumarket.jpg 東京都の豊洲市場(江東区)は、来年10月11日に開場へ−。築地市場(中央区)の業界団体と都は今月中旬、そんな合意の一歩手前まできたが、一転して足踏み状態となっている。小池百合子知事が打ち出した再開発計画や入札契約制度改革が足かせに。国政政党「希望の党」の代表を辞し、「都政に専念する」と宣言した知事の手腕が早速、問われている。 (内田淳二、木原育子)
 真新しい施設が並ぶ豊洲市場の一角に、がらんとした空き地がある。ホテルや温泉、飲食店が入る観光施設の予定地だ。事業者の万葉倶楽部(くらぶ)(神奈川県小田原市)の担当者は「建設か撤退か、まだ判断がつかない」とこぼす。
 観光施設は、2020年東京五輪・パラリンピックの一年前に全面開業する予定だった。ところが、小池知事が移転を延期した上、今年6月には築地跡地を「食のテーマパーク」として再開発すると発表。
 同社は、似た施設が近くにできれば採算が取れなくなると懸念し、都に説明を求める質問状を8月に送った。今月15日にやっと届いた回答は「整合を図る」とあるだけだったという。
 というのも、都は再開発の方針を来年5月ごろにまとめる予定で、将来像はまだ白紙の状態。同社の担当者は「来春まで待てるかどうか。現時点でも東京大会までの開業はもう無理」と窮状を明かす。
 こうした都の姿勢に不満を表明したのが、江東区の山崎孝明区長だ。観光施設の建設は、区が市場受け入れの条件にしてきた。
 今月6日には「(観光施設の)整備が確定しない限り、市場の受け入れを再考せざるを得ない」とコメントを発表。その後も「(移転の)拒否ではない」としつつ「早く見通しを」と都に注文した。
 区の意向を、市場業界も重くみた。今月10日、都との協議で豊洲市場の開場日を「来年10月11日」と決める予定だったが、業界側は区との調整を求めて決定を先送りに。築地市場協会の泉未紀夫副会長は、小池知事に対し「ご自身が解決に動いてほしい。都政に専念するということはそういうこと」と訴える。
◆入札改革 土壌汚染対策、不調相次ぐ
 懸念はほかにもある。移転の前提となる土壌汚染の追加対策工事の入札は、計九件のうち7件が、予定価格超えなどで不調や中止に。工事単価の上昇や、特殊な工事で大手企業しか応札しにくい背景があるが、都の入札契約制度改革も要因になっている。
 小池知事は6月から、落札額の高止まりを防ぐため、予定価格の入札後公表や「一者以下の入札は中止」との制度改革を試行していた。だが、豊洲での不調を受け、今月20日には初回の入札より4割引き上げた予定価格の事前公表に踏み切った。一者以下だったことによる入札中止も相次ぎ、都の担当者は「新たに手を挙げる業者を期待して再入札したが、状況は変わらない」と困惑する。
 都は年内に工事契約を結び、来夏までに工事を終える方針だが、来年10月の移転を目指す日程に、余裕はなくなりつつある。
◆築地市場の土壌にヒ素 基準超え8カ所
 東京都は22日、築地市場(中央区)で9〜11月に土壌の詳細調査を実施し、26カ所のうち8カ所で採取した土や地下水から土壌汚染対策法の基準値を超える有害物質のヒ素が検出されたと発表した。担当者は「敷地はアスファルトなどで覆われており、安全性に問題はない」と説明している。
 都によると敷地内26カ所でボーリング調査などを実施し、6カ所の土から基準値の最大4.8倍、4カ所の地下水から基準値の最大1.3倍のヒ素をそれぞれ検出した。2カ所で重複があった。
 
八方美人という言葉があるが、都議選前に表明した、「築地は守る、豊洲は生かす」が当時からこう批判されていたことを思い出す。

フリー経済ジャーナリストの伊藤博敏が、「豊洲追加工事が不調の理由」を明快に解説していた。 
 
<ゼネコンがさっそく小池都知事に見切りをつけたかもしれない>
 2017.11.23 現代ビジネス 
中止・不調の嵐
「風」は残酷である。小池百合子都知事を舞い上がらせた「緑の風」は、今、ぱたりと吹き止んで、「小池改革」は色あせた。
希望の党は小池色を薄め、豊洲の盛り土に五輪の施設見直しで小池氏を煽ったマスコミは、掌返しで小池氏を叩く。その流れを見切った東京都の官僚とゼネコンを始めとする業界は、離反に回っている。
それが如実に表れているのが、豊洲市場の追加工事だろう。
安全対策として、3棟の地下ピット室にコンクリートを敷設、地下水管理システムを強化し、換気設備を整えることにした。3棟で3件、都合9件の入札が繰り返されているが、以下のように中止・不調が続き、まだ2件しか成立していない。
5街区(青果棟・鹿島建設JV施工)では、鹿島が落札した地下ピット床面対策のみで、地下換気設備と地下水管理システムは不調。6街区(水産仲卸棟・清水建設JV施工)では、3件の入札がすべて不調。7街区(水産卸棟・大成建設JV施工)では、アサノが地下換気設備を落札し、地下水管理システムは不調、地下ピット床面対策が中止だった。
追加工事は、豊洲市場の18年10月開業に欠かせない。従って、工期から逆算すれば10月には業者選定が終わっていなければならないのに、中止・不調が続き、年内に契約が成立しなければ、移転スケジュールに支障をきたす。
業者サイドの言い分はこうだ。
「入札制度が変わり、予定価格(落札の上限価格)は事前から事後に、そのうえ1者入札は認められなくなった。不調が続いて時間がかかるのも無理はない」
小池氏の意向で導入された入札制度は、@予定価格の事後公表、AJV編成義務の撤廃、B1者入札の中止、を柱としている。
それまで、継続案件の入札などでは、最初に受注した業者が、他社が見送るなか既得権益のように1者入札、予定価格の上限に合わせて99%以上で落札するケースが少なくなかった。それを小池氏は是正した。
悪いことではない。談合で業者が決まる以上、価格は業者サイドの言い値が通り、高値に張り付く。改革は、17年度からの制度改革第一弾であり、「1者入札99.9%落札の抑制」が、目的とされた。
追加工事までの豊洲市場は、業者が工事を分け合い、官僚がそれを追認する予定調和の世界だった。
最初の発注は土壌改良工事であり、11年8月、5街区(青果棟)を鹿島建設JVが119億円で、6街区(水産仲卸棟)を清水建設JVが333億円で、7街区(水産卸棟)を大成建設JVが89億円で落札した。スーパーゼネコン4社のうち大林組が入っていないが、同社は最大工区6街区で清水とJVを編成、バランスは取れている。
この時点で、13年11月に実施された建物施設の入札でも各社スライドすることになっていたが、各社横並びで「(ゼネコン各社の)見積価格が(都側の)予定価格に合わない」として、応札しなかった。
焦った都の担当幹部は、ゼネコン各社幹部を呼んで“希望”を聞いた。その結果、14年2月に再入札が行われ、5街区の鹿島JVが259億円、6街区の清水JVが436億円、7街区の大成JVが339億円で落札した。
入札制度改革は、こうした業者主導、官僚追認の談合の世界を廃するものだった。しかし、豊洲安全対策という最も注目を集め、工期を譲れない工事で、小池氏は“返り討ち”にあった。
次の一手はあるのか
ゼネコン幹部が開き直る。
「土壌改良から始め、建設工事まで請け負った業者が、地下ピットの汚染対策に責任を持つのは当然のこと。設計仕様なども分かっており、特に今回は責任重大なので、他社は手を出しません。
少なくとも地下水管理システムと地下ピット床面対策工事は、鹿島、清水、大成がやらざるを得ない。それを事後公表だ、1者入札はダメだ、というから『では、勝手にやってください』という話になった」
最後まで責任を持つという業界の暗黙のルールを壊したのは、「むしろ都の方だ」というわけである。
自民党都議の次の意見に、小池氏への反発が滲む。
「公共工事は理屈じゃない。工費や工期で業者を泣かせることもある。そんな時、内田(茂前都議)さんのような実力者が、ゼネコンなどに『今度は協力してくれ。次に面倒は見るから』といって説得する。
その貸し借りは、しがらみを生むが、潤滑に工事を進め、都政を円滑に回す。それを小池さんは、ひとりで改革するという。無理に決まっていた」
希望の党は、「しがらみのない政治」を標榜していた。入札改革はそれに沿ったもの。だが、風が止み、小池退潮が明らかになると、ゼネコンはサボタージュを始めた。そこには、「しがらみがないなら見返りもない」というクールな計算と、空前の好景気で決算は絶好調という彼らの懐事情もある。
東京都は、連続する豊洲市場入札の不調を受けて、入札制度の見直しを決めた。早くも11月20日入札分から予定価格を事前公表、1者入札についても弾力的に見直す。
民意はかくも移ろいやすく、しがらみのなかで生きる官僚や業者は現金だ。残る任期は2年8ヵ月。レイムダックには早過ぎるが、小池氏に次の一手があるのだろうか。

「しがらみ」とは漢字では「柵」と書き、「水流をせきとめるため、杭を打ち並べて竹や木を横に渡したもの」を意味しているが、世間のしがらみの場合は、「押しとどめて、さまたげるもの。心にまとわりついて、決意などをじゃまするもの」として使われる場合が多い。
 
都議選で自民党のドンを落選させたまでは良かったが、物事には、作用と反作用がある。
 
どんな施策も、いいことづくめというわけにはいかず、効果が出る一方で、必ず副作用も出る。
 
しがらみが問題だからといって、単純にしがらみを元から消し去ってしまったら、角を矯めて牛を殺すことになりかねない。
 
みずから播いた種なのだが、すべての「しがらみ」を絶つと孤立無援になることが多く、小池百合子都知事は徐々に都庁内でそんな道をだどっていくのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | 築地市場移転問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月23日

国有地払下げ疑惑の第2幕が上がった


いつ頃だったか、こんな惹句がネット上に流れていた。
選挙前「森友加計については選挙で説明する」
選挙中「森友加計については国会で説明する」
選挙後「森友加計についてはすでに説明した」  

 
ご存じ「息を吐くように嘘を付く」、別名「永田町の詐欺師の親分」と言われている人物の言葉であることは、あえて説明するまでもない。
 
 
通常国会中の3月2日、安倍晋三首相が国有地払下げ疑惑についてこう言っていた
 
会計検査院がしっかり審査すべきだ。それに全面的に対応するのが政府としてできる最大限のことだ
 
そして、しっかり審査した会計検査院の調査内容が国会に報告された。

 「森友ごみ『最大7割減』 検査院試算、値引き根拠揺らぐ 調査内容を国会に報告」  
 
■消えぬ不信、背景解明を 大阪社会部長・杉林浩典
 森友学園への国有地売却問題で、会計検査院が公的な機関として初めて手続きのおかしさを認定し、過剰に値引きされた可能性を指摘した。国は「適正に処理した」と非を認めてこなかっただけに、調査結果が突きつけた意味は大きい。
 しかし、一番の焦点は財務省や国土交通省がなぜ数々の異例な対応をとったかだ。建設予定だった小学校の名誉校長には安倍晋三首相の妻昭恵氏が就いていた。昭恵氏の関与や2人への忖度(そんたく)はなかったのか。朝日新聞が問題を2月に初めて報じてから国会でも追及されたが、検査院の調査でも背景は不透明なままだ。
 上場企業では社内で不正があった場合、弁護士ら有識者の第三者委員会を設けることが多い。大阪地検特捜部が財務省職員らを対象に背任罪の捜査を進めているが、国も外部の目を入れ、組織に問題がなかったか検証すべきではないか。資料の破棄は国民への背信行為であり、担当者から徹底的に聞きとるべきだ。
 検査院は一連の問題を「国民の関心が極めて高い」とする。丁寧に説明する姿勢が首相にあるなら検証の先頭に立つべきだし、国会は昭恵氏を含めた関係者を証人喚問してほしい。背景が解明されない限り、国民の不信は消えない。
 
この結果について「政府が全面的に対応する」ことになるのか。
  
<森友 財務省と国交省「重く受け止め」>
 毎日新聞 2017年11月22日 22時10分)
学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、会計検査院が22日に国会に提出した報告書の公表を受け、財務省は22日、「結果については重く受け止めなければいけないと考えている」とのコメントを発表。だが、問題に関係した職員の異動を凍結するなどの影響が出たこともあり、省内には「痛くもない腹を探られ、財務省の信頼に傷が付いた」(幹部)と反発する声もある。
 検査院が国有地の売却手続きを疑問視したことについて、この幹部は「積算にはさまざまな方法がある。我々の方法が間違っていたとは言えない」と漏らす。しかし、積算の根拠となる文書を破棄したことを指摘された点について、別の幹部は「政府全体で文書管理を見直してほしい」と言葉を濁した。
 一方の国土交通省。石井啓一国交相は22日、財務省と同様に「結果は重く受け止めなければいけない」とのコメントを発表。航空局の担当者は「国会で答弁してきたように積算は適正だったと考えているが、報告書の内容を十分に精査して対応を真摯(しんし)に考えたい」と述べた。【井出晋平、酒井祥宏】
佐川氏コメントせず
 ごみ撤去費の算定に関して「十分な知見と実績がある国交省への依頼が最適だった」との国会答弁を繰り返した前財務省理財局長の佐川宣寿氏(現国税庁長官)。「財務省の対応に問題はなかった」とする佐川氏の説明と、検査院の報告は食い違う形となった。毎日新聞は佐川氏にコメントを求めたが、本人ではなく国税庁国税広報広聴室が「所管行政に関わらない事柄について答える立場にない」との談話を出した。
 
「痛くもない腹を探られ、財務省の信頼に傷が付いた」とは、開いた口が塞がらない。
 
既に数か月前から、誰も財務省なんかは信頼しておらず、傷が付くことはありえない。

正確に表現すると、「痛い腹を探られ、えぐられ、財務省の面子が丸つぶれだ」となる。
 
しかも、証拠書類を破棄しておきながら、「我々の方法が間違っていたとは言えない」ということは、防犯カメラに映っていた窃盗犯が「盗んだものは破棄したから俺はヤッテいない」と開き直るのと大差がない。
 
「結果は重く受け止めなければいけない」というのならば、積極的に疑惑を解明することが先決である。
 
<「森友」検査院報告解明、あとは首相「誰が得、究明を」>
 毎日新聞 2017年11月22日 22時24分
20171123gomitekyo.jpg 
 「値引きが過大だとはっきりした」「首相自ら説明を」−−。大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に格安で売却された問題で、22日公表された会計検査院の報告書。国の価格算定を「根拠が不十分」と批判する一方、詳しい資料が残っていないとして適正価格は明示しなかった。疑惑発覚から9カ月。地元住民や関係者からは改めて真相解明を求める声が上がった。
 「国有地」と表示された柵の中には、今もレンガ色の校舎が未使用のまま残る。学園が一時、安倍晋三首相の妻昭恵氏を名誉校長に迎え、今春の開校を目指した現場だ。ごみを理由に鑑定価格から約8億2000万円値引きされ、1億3400万円で売却された。
 「地元が疑惑にまみれ、嫌な思いをしてきた」という事務員の男性(52)は「国が資料を残していないのが最大の問題で、安倍首相の説明が全然足りない。誰が本当のことを言い、誰が一番得をしたのか、知りたいのはその点だ」と話した。別の男性(40)は「検査院も結局は国の機関で信用できない。国会答弁を聞いても、もやもやが晴れず、安倍首相は納得できる説明をしてほしい」と話した。
 近畿財務局職員らを背任容疑で告発した木村真・豊中市議は「検査院の調査で、国が算定したごみの量や深さに疑問符が付き、ごみが値引きの口実に使われたことがはっきりした。ただ、検査院がどこまで厳しく書類提出を求めたのかは疑問だ。国会で改めて追及してほしい」と話す。
 ごみ撤去費が過大とする意見書を大阪地検に提出した告発グループの共同代表、阪口徳雄弁護士は「値引きの根拠がなかったのを指摘したのは評価できるが、検査院は自らごみがどれだけ残っているか客観的に調査して算定すべきだった。恣意(しい)的な基準で8億円減額したのは職務に反しており、地検は厳正に捜査すべきだ」とのコメントを出した。【岡村崇、宮嶋梓帆】
「捨てた者勝ち」浮き彫り
 NPO法人・情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長 会計検査院の検査では、財務局の電子ファイル管理について従来よりも具体的な状況が明らかになった。しかし、土地の売却に至る当事者間のやりとりなどについては行政文書が残っていないとされ、検査院ですらも十分な検証ができなかったという印象だ。行政文書や記録がなければ、廃棄した側の「捨ててしまった者勝ち」になるという問題が改めて浮き彫りになった。
財務省の誰がどう判断したか
 元会計検査院局長の有川博・日本大教授 ごみ推計量の積算で、ごみの深さ、混入率などが根拠不足と認定された。積算のプロの国交省のずさんさに驚く。財務省も森友学園側から損害賠償を求められるリスクを逃れるためと言って甘い見積もりを見逃した。国民の財産を管理する立場として大きな問題がある。しかも、学園は土地購入時に審査が不十分なまま代金の延納が認められるなど何重にも特例を受けている。財務省の誰が、何を理由に判断したのかはっきりさせるべきだ。
 
テレビのサスペンスドラマなどでは、発生した犯罪の現場には最初に鑑識課の連中がやってきて、徹底的に現場から証拠を根こそぎ拾い集める。
 
そのとき、全く証拠が跡形もなければ、たとえば本来あるはずの指紋が一切採取できなければ、捜査陣は決まってこう言う。
 
「これはプロの仕業だ」と。
 
財務省の疑惑隠蔽のための関連資料廃棄というのは、まさに「指紋さえ出なければ決定的な証拠にならない」ということを熟知した連中が行った極めて悪質な犯罪行為であろう。
 
大手マスメディアの社説では、産経新聞はまったくのスルー状態で、朝日新聞は、「森友値引きは『根拠不十分』 やはり証人喚問が必要だ」と強調していたが、出だしの文にはこんなイチャモンが付けられていた。

政府広報紙化している讀賣新聞でさえ、「森友検査院報告 不透明な値引きに疑念が募る」という形だけの社説を掲げていたが、「政府には納得のいく説明が求められる。」といった程度のぬるい指摘では全く効果がない。
 
そういう意味では、毎日新聞の「森友値引きは『根拠不十分』 やはり証人喚問が必要だ」が国民が望んでいることではないか。

 安倍晋三首相は、国会審議で売却の妥当性を問われると、「検査院の検査に委ねる」と繰り返してきた。
 結果が示された以上、一連の売却が不適切だったことを政府はまず認めるべきだ。
 学園前理事長の籠池泰典被告と妻諄子被告は、大阪府などから補助金を詐取したとして詐欺罪などで起訴された。大阪地検特捜部による捜査の過程では、財務省近畿財務局職員が学園側の希望する金額に近づけるために「努力する」と両被告に答え、具体的に金額を示す音声データの存在が明らかになっている。
 佐川宣寿(のぶひさ)・前財務省理財局長(現国税庁長官)は国会で「価格を提示したことはない」と答弁していたが、明らかに矛盾している。
 安倍首相の妻昭恵氏の国会での説明もまだ行われていない。昭恵氏は一昨年、学園が計画した小学校の名誉校長に就き、今年まで務めていた。国有地の売却は昨年だ。官僚のそんたくが指摘されるゆえんだ。
 会計検査院の検査は国会の要請に基づくものだ。疑惑の解明には、昭恵氏や佐川氏、さらに国交省の幹部らの国会での証人喚問が必要だ。
 
ところで、森友学園疑惑と同時に加計学園疑惑では、建設費の水増し疑惑や「加計獣医学部図面から浮上 バイオハザード施設に重大欠陥」といったハード面での疑惑が多かったのだが、「加計学園の獣医学部が韓国留学生パンフにノーベル賞学者を『輩出』とデマ→毎日新聞に指摘され削除へ」という、まさに杜撰さを絵に描いたようなことをしており、学園の中身というソフト面でも大きな欠陥があり、まだまだ「モリ・カケ問題」は、国会における野党の質問時間を削減したところで決して幕を下ろすことはできないし、許されないことである、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:20| 神奈川 ☔| Comment(0) | 国有地売却疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月22日

ゴルフは国民の1割が行うスポーツなのか


昔から、といってもいつ頃の時代かは定かではないが、日本人の特徴の一つとして「勤勉」であると言われてきた。
 
2年ほど前に、「勤勉と言われて喜んでいる日本人」と題したある人のブログでは、「江戸時代の場合は適当に行ったり休んだり、暑いからやめとこみたいな、そんなええ加減な部分も多分にあったようだ」と紹介しながら、日本人が勤勉になった時期は、「明治時代の富国強兵政策かららしい」と推論していた。
 
調べてみると、7年前には中国人と名乗る人が、YHOO知恵袋に「日本民族の勤勉性はいつから形成されましたか?」と問いかけていた。
 
その問いに対する的確な回答としてベストアンサーに選ばれた内容に説得力があった。
 
江戸時代の労働の実例として幕末期の記録によると、当時の江戸・京都・大阪などの大工の労働時間は二刻(とき)ぐらいだったようです。
昼休み・午前・午後の1日3回長い休憩があったせいですが、一刻を平均2時間12分と考えても1日の労働時間は4時間ちょっとだったということです。
建設・土木工事において、工期は特に設定されていなかったようです。
江戸時代は「効率」とは無縁の時代だったといっていいでしょう。
きわめて安定した社会が長い間続いた時代です。森林伐採など開発も規制され、様々な点で発展が抑制されていたともいえます。
最近の研究で、江戸時代の農民の生活(労働環境)はいわれてきたほど厳しいものではなかったことが分かってきています。
現状維持さえ可能なら、効率を上げて生活を良くしようとか、他の者を出し抜いて自分だけ儲けようといった考えをする必要が無かったのでしょう。
※江戸時代を「長い日曜日」と評した人もいます。
日本人が勤勉になったのは明治維新後だと思います。
「税率の増加」「徴兵制」など、農民も今まで以上に働かざるを得なくなった時期でしょう。
「勤勉さ」は「発展」につながるはずですので、急激に発展した明治以降が、日本人が急激に勤勉になった時期といえるのではないでしょうか。
さらに、太平洋戦争後、がむしゃらに働かなくては命にかかわる時代もありました。(結果的に戦後の経済発展に繋がりましたが…)
勤勉さは日本人の美徳のように思われがちですが、長い歴史を考えたらその歴史は浅く、しかも勤勉にならざるを得ないような圧力があった結果なのではないかと思えます。
 
このような時代背景から、「勤勉」ではない、即ち「遊び」に対してはお上からすれば好ましくないという考えが生じることは自然なのかもしれない。
 
オジサンがこの世に生を受けた時から約1か月後に「娯楽施設利用税」という娯楽施設の利用に対し課されていた地方税が誕生した。
 
その4年後の1954年、「入場税が第一種の施設(映画館、劇場、演芸場、競馬場など)と第二種の施設(展覧会場、遊園地など)の部分が国税として移譲されたことにより、第三種の施設(ゴルフ場、パチンコ場、マージャン場、たまつき場など)の利用に対し地方税の娯楽施設利用税として課すこととされた。
1989年の消費税導入を契機に、ゴルフ場以外の施設については税率も低く、また、消費行為の多様化により課税される施設と課税されない施設の間に不均衡もあるとの理由から、課税対象をゴルフ場に限定し、ゴルフ場利用税と改称され現在も存続している。」(Wikipediaより) 

当初の「贅沢な遊び」とされたものから税金を徴収していたいだが、徐々に国民に浸透した遊びには税がかからなくなり、最後に残ったぜいたく税が「ゴルフ場利用税」である。
 
もちろん、「贅沢は敵だ!」という時代ではないのだろうが、もっともらしい課税理由が付けられた。
  
1.応益税 - ゴルフ場に係る開発許可、道路整備などの行政サービスは、専らゴルフ場の利用者に帰属することから、ゴルフ利用者にこれらの費用を負担させようとする考え方。
2.贅沢税 - ゴルフ場の利用は、日本においては、他のレジャーに比べて費用が高い。ということは、利用者にはより高い担税力があるとする考え方。
 
ゴルフ場利用税とは?非課税となる人は?」という専門サイトにはこんな詳細が記述されていた。
 
【規模や整備状況に応じて、「ゴルフ場利用税」が発生】
ゴルフ場利用税は、ゴルフ場の規模や整備状況によって1級から8級までに分類されています。
一人当たり1級の税額は1,200円、2級:1,100円、3級:1,000円、4級:900円、5級:800円、6級:600円、7級:500円、8級:400円となっています。
ゴルフ場利用税の全国平均は1日/1人当たり5級の800円で、その税収額は年間約500億円と言われています。その税収の7割の約350億円が、ゴルフ場が所在する市町村の財源となっています。
■等級 1級 2級 3級 4級 5級 6級 7級 8級
■税額 1,200円 1,100円 1,000円 900円 800円 600円 500円 400円
【ゴルフ場利用税が非課税となる場合がある】
ゴルフ場利用税は次に掲げるゴルフ場の利用については、非課税となります。
1:年齢18歳未満の方又は70歳以上の方が行うゴルフ場の利用。
2:身体障害者などの方が行うゴルフ場の利用。
3:国民体育大会のゴルフ競技に参加する選手が、国民体育大会のゴルフ競技として行うゴルフ場の利用。
4:学校教育法第1条に規定する学校の学生、生徒等又はこれらの者を引率する教員がその学校の教育活動として行うゴルフ場の利用。
 
ところで、国会議員が加盟している議員連盟はナント313もあり、極めて真面目な連盟から「?」が付くようないい加減な連盟まで玉石混交である。
 
その中でも、業界や特定団体の利益代表みたいな連盟も少なくはない。
 
たとえば、2013年に発足したたばこ議連は、その目的として「零細かつ高齢化しているたばこ販売者の生活を守る」としており、設立趣意書にはたばこは「多大な財政貢献をなしている社会的に重要な消費財」と書かれている。
 
そして「日本禁煙学会」が調査した「タバコ業界からの政治献金の実態調査」を見ればその実態は明らかに「たばこ産業擁護団体」である。 
 
その連盟に先立ち2011年に「健康被害の防止」を掲げて発足したのが受動喫煙防止議連。
 
同じ自民党内に「たばこ農家や財務省とつながりが深い」議員たちのたばこ議連と、「医療とか厚生労働系の議員が多い」受動喫煙防止議連があり、その勢力の違いから受動喫煙防止法が骨抜きになって表れている。
 
だいぶ前置きが長くなったが、自民党の議連に20年以上にわたり活動している「ゴルフ振興議員連盟」という議連がある。
 
かなり長い間、ゴルフ場利用税の廃止を訴え続けていたのだが、遂に「自民議連 ゴルフ場利用税廃止求める決議採択」を行ったという。
 
<自民議連 ゴルフ場利用税廃止求める決議採択>
 11月21日 15時59分 NHKニュース
 ゴルフ場を利用する人にかかるゴルフ場利用税について、自民党の議員連盟などが会合を開き、「スポーツの中で、ゴルフ場の利用にだけ課税されるのは不当だ」などとして、来年度の税制改正で廃止を求める決議を採択しました。
会合には、自民党のゴルフ振興議員連盟のメンバーや、全国のゴルフ団体の関係者らが出席し、ゴルフ場を利用する人に、原則1人1日当たり800円が課せられているゴルフ場利用税について意見を交わしました。
議員連盟の会長を務める衛藤征士郎元衆議院副議長は「ゴルフだけがぜいたくなスポーツだということで利用税が残されたが、どう考えてもおかしい。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、根こそぎ廃止すべきだ」と述べました。
また、廃止を求めるスポーツ庁も、ゴルフ場利用税が市町村の財源となっていることを踏まえ、廃止が実現した場合には、利用者から1人200円の寄付金を集めるなどの案を示しました。そして、「ゴルフは、国民のおよそ1割が親しむ生涯スポーツであり、スポーツの中で、ゴルフ場の利用にだけ課税されることは、税の公平性の観点からも極めて不当だ」として、来年度の税制改正で、ゴルフ場利用税の廃止を求める決議を採択しました。
      
「ゴルフは、国民のおよそ1割が親しむ生涯スポーツ」とはどのような調査から導き出したのかは知らないないが、かなり怪しい数値である。
 
レジャー白書2017」によれば、ゴルフ人口(コースで1回以上プレーした人口)が前年から210万人減少、550万人になったことが判明し、前年から27.6パーセントの減少となっている。
  
「550万人」が国民のおよそ1割に相当するという計算は全く正確性を欠いている。
 
先ほど紹介した利用税が非課税になる場合を示しておく。
 
【ゴルフ場利用税が非課税となる場合がある】
ゴルフ場利用税は次に掲げるゴルフ場の利用については、非課税となります。
1:年齢18歳未満の方又は70歳以上の方が行うゴルフ場の利用。
2:身体障害者などの方が行うゴルフ場の利用。
3:国民体育大会のゴルフ競技に参加する選手が、国民体育大会のゴルフ競技として行うゴルフ場の利用。
4:学校教育法第1条に規定する学校の学生、生徒等又はこれらの者を引率する教員がその学校の教育活動として行うゴルフ場の利用。
 
これだけの非課税ケースがあるのだから、「税の公平性の観点からも極めて不当」ではないはずである。
 
ましてや70歳以上の議連の連中は非課税対象者である。
 
本来の税の公平性の観点からみれば、収入の多寡にかかわらず、すべての国民から一律に徴収する消費税の方がはるかに不公平感がはなはだしい、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月21日

選挙で勝ったら白紙委任なのか、はやくも増税の動き


ようやく国会論戦が始まった昨日の代表質問。
 
野党側は2つに分かれた元民進党のそれぞれの代表と、与党はポスト安倍を伺う自民党の政調会長。
 
立憲民主党も希望の党も、自らの立ち位置を明確にした上で、内閣の方針をただすのは当然ではあるが、「批判ばかり」という指摘を恐れてか、政権の問題点を鋭く突くというよりは、提案型の質問になった感があった。
 
さらに、「森友」「加計」両学園をめぐる問題への言及には本気度が感じられず、むしろ与党側の岸田文雄政調会長の、「国民に疑問の声がある以上、誠意を持って丁寧に説明することが重要だ」との発言が目立っていた。   

<(時時刻刻)対首相、質問三様 自民・立憲・希望の代表質問>
 2017年11月21日05時00分 朝日新聞DIGITAL
■立憲民主党:枝野幸男代表
 「立憲主義に反した状況を放置して真っ当な憲法議論ができるわけがない。憲法を守ってから言え」
 「ギャンブル依存症を拡大させ、経済にもマイナスだ」
 「原発ゼロは具体的なプロセスが問われる段階だ」
■自民党:岸田文雄政調会長
 「野党や国民に上から目線で臨むようでは、国民の信を失い、真っ当な政治は行えない」
 「国民の間に疑問の声がある以上は引き続き誠意を持って丁寧に説明していくことが重要」
 「改正のための改正であってはならない」
●安倍晋三首相
 「衆院選の討論会でも質問が多くあり、その都度丁寧に説明した。今後もその考え方に変わりはない」
 「国会における議論が深まる中で、国民的な理解も深まることが極めて重要だ」  
 「与野党に関わらず国会の中で責務、責任を果たすべきで、それが有権者の負託にこたえることだとの指摘もある」
 
はたして、今後の予算委員会でどこまで政府を追い込むことができるのか、その前に質問時間削減問題を解決することが先決で、自民党の「5:5」の主張が通れば、自民党の「政府方針賛成」というヨイショ質問時間と同等の答弁時間を政府側に使われれば、当然「自民;野党」は「10:5」になる可能性も大である。
 
ところで、日本維新の会の足立康史という絵にかいたような「チンピラ議員」が15日の衆院文部科学委員会で自民党の石破茂元幹事長や希望の党の玉木雄一郎代表らを「犯罪者だ」と発言した根拠は、加計学園をめぐり日本獣医師連盟から献金を受けたという事であった。
 
確かに特定業者や団体から献金をもらい、便宜・供与をすれば斡旋利得処罰法に抵触する恐れがあるが、そんな議員や大臣は自民党内には「掃いて捨てる」ほど存在する。
 
実際には献金を受けた側の職務権限の有無により立件されるのだが、少なくとも野党側の議員にはそのような権限はなく、「犯罪者の疑いがある」との発言は暴言に等しい。
 
しかし特定業者の許認可権を持っている現職の大臣が献金を受けていたとなれば話は別である。
 
<林文科相に「政治とカネ」疑惑浮上 獣医師連盟からの100万円献金を不記載、加計問題“癒着隠蔽”か>
 2017.11.18 ZAKZAK
 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を認可した林芳正文科相に、「政治とカネ」の疑惑が直撃した。林氏の資金管理団体が2013年、日本獣医師会の関係団体から100万円の寄付を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかったのだ。夕刊フジの取材で17日、分かった。当時、林氏は獣医師免許を交付する農水相だった。獣医学部新設に反対する業界団体からの献金不記載は“癒着の隠蔽”とも受け取られかねない。
 政治団体「日本獣医師政治連盟」の政治資金収支報告書によると、13年9月2日、林氏の資金管理団体「林芳正を支える会」に100万円を寄付したと記されている。
 ところが、「林芳正を支える会」の13年分の収支報告書に、同連盟からの100万円寄付の記載はなかった。
 林事務所は16日午後、夕刊フジの取材に書面で回答し、「事務所で確認したところ、記載漏れであることが判明した」と不記載を認めた。そのうえで、「直ちに収支報告書を訂正し、道義的見地から日本獣医師政治連盟へ返金する」としている。
 夕刊フジの「日本獣医師政治連盟との関係が公になることを避けるための不記載か?」との質問には、回答書面で言及していない。
 林氏が献金を受けた13年9月は、安倍晋三政権が「岩盤規制をドリルで破る」として、「国家戦略特区」を立ち上げる3カ月前だ。
 国家戦略特区の導入前から獣医学部の新設に反対してきた日本獣医師政治連盟は13年、林氏だけでなく、菅義偉官房長官や旧民主党の城島光力元財務相ら与野党の政治家に、30万〜200万円を寄付する「政界工作」を展開していた。前年には、希望の党の玉木雄一郎代表にも100万円を寄付している。
 市民団体「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之・神戸学院大教授は「寄付の方法が口座振込なら記録が残る。現金の受け渡しでも収支の帳尻が合わなくなる。いずれにしても、100万円の記載を忘れることは常識的にあり得ない」と語り、政治資金規正法に抵触する可能性を指摘し、続けた。
 「オモテに出せない特別な事情があったのではないか。単純ミスとはいえない可能性もある。刑事告発するかどうかは、林氏本人の説明を聞いて判断したい」
   
このような後ろめたい人物が文科相となり認可した「加計学園」の獣医学部新設計画なのだが、教員に関しては、「早くも教授就任辞退者…加計獣医学部は深刻な先生不足も」あるらしいが、肝心の学生もどうやら留学生枠があるという。

もっとも安倍晋三を取り巻く連中も「加計学園枠」の恩恵を被っている。

さて、加計学園問題は「行政がゆがめられた」ことなのだが、それによって一般国民に直接的には不利益がもたらされることはない。
 
しかし、企業に対しては、「賃上げ・投資で法人減税 政府方針、実質負担25%に 」とさらに内部留保が増える方針を掲げながら、「国民負担は5300億円 安倍政権『増税ラッシュ』のデタラメ」ということは、許されないことである。
 
税理士でもある浦野広明立正大客員教授はこう解説する。
 
「日本人は“環境保全のために使う”などと言われると増税に納得してしまいがちです。しかし、名目が何であれ森林環境税は住民税増税そのものです。徴税額が一律となれば、消費税と同じように低所得者にとって重い負担になる税金となります。しかも使途を限定する特定財源は、役所が税収を使い切ろうとするため、ムダなバラマキにつながりやすい側面があります」  
「増税ラッシュは今後ますます加速しそうです。財務省は“高所得者が優遇されている制度を改正する”という理屈でサラリーマンの給与所得控除を縮小するつもりのようですが、だったら累進課税を強化すればいいだけの話。給与所得控除縮小に目をつけた財務省は、まず年収800万円世帯の増税で様子を見て、国民から大きな反発がなければ年収600万円、年収500万円……と段階的に引き下げるつもりでしょう。いずれ控除を全廃し、今は低所得で非課税の世帯からも税徴収しようとするはずです」
財務省案を基に試算したところ、年収800万円のサラリーマンは年5万6800円、年収900万円の人は年6万1700円の増税になるという。
 
国税庁の「民間給与実態統計調査」によれば、15年度の年収800万〜1000万円未満の給与所得者は216万人いるので、計1200億円の増税となる計算になる。  
 
<税制改正 与党、新「目的税」検討 専門家安易な増税警鐘>
 2017年11月21日 07時00分 東京新聞
20171121sinzei.jpg 与党による2018年度税制改正の議論が22日から本格化するのを前に、森林整備に使う「森林環境税」と、日本から海外に出る人に課す「観光促進税」の2つの新税創設が浮上している。財政が厳しい中で新たな財源を確保するのが難しいためだが、使い道を限定する特定財源は、無駄遣いの温床として問題となってきた。10月の衆院選で圧勝したことで、国民に新たな負担を求めることに与党の抵抗感が薄れている。専門家は、いわゆる目的税の形で安易な増税をすることに警鐘を鳴らしている。 (白山泉)
 森林環境税は、間伐などの森林整備や木材利用の推進といった森林保全に活用する。課税対象として有力なのは、住民税を納める約6200万人から年間1000円を徴収する案だ。
 昨年の与党税制改正大綱で創設する方向が示され、「地球温暖化防止や国土の保全など、国民一人一人が恩恵を受ける」として「国民に等しく負担を求める」と説明している。しかし、森林が少ない都市部では反対の意見もあり、「公園整備などに使途を広げるべきだ」などの声が出ている。
 観光促進税は、訪日外国人のほか日本人を含む出国者が負担する。航空券代に上乗せして徴収する案が有力だ。昨年の出国者は約4100万人。出国者から一律1000円を徴収すれば約400億円の税収になり、17年度の観光庁の当初予算の2倍の額が得られる。
 観光庁が今月まとめた中間報告では、使い道は「高次元な観光施策の実行」と曖昧だ。観光プロモーションや案内板の多言語表示などが想定されるが、どれだけの効果があるかは十分に検証されていない。
 いずれの税も詳細な制度設計はこれから。だが特定財源は、予算が余っても「使い切らないと損だ」と、無駄遣いが生まれやすい。揮発油(ガソリン)税などの「道路特定財源」は、無駄な道路がつくられ続けたことで批判が大きく、09年に使い道を定めない一般財源となった。
 立教大の関口智教授(租税論)は「本当に必要な施策があるなら、新税を創設する前に優先順位に沿って通常の予算を組み替えて実施するのが筋だ」と指摘。安倍政権が法人税を減税した一方で、消費税増税や所得税改革は遅れていることを踏まえ、「基幹税の議論から逃げ、特定の目的のために税を取るという説得の仕方をするのは政治の怠慢だ」と話している。
<特定財源> 特定の使い道に充てる税などの歳入。使い道を限定しないものを一般財源という。特定財源には、税法で使途を特定する目的税や、特別会計法で使途を特定するものなどがある。道路特定財源での道路使用者など恩恵を受ける人が負担する分かりやすい面もあるが、集めた税収を使い切ろうとするため、無駄遣いが生まれやすい。
 
なぜ国会議員になるのか。
 
そして、なぜ政党を作ったり、既存政党に入ったりするのか。
 
政党として、なぜ政権を取ろうとしているのか。
 
それは莫大な国家予算を政権側が、さまざまな名目で自由に使えるからである。
 
法律で新しい税を創設すれば、その税収入を使える省庁が外部業者に仕事を発注することができ、その業者から「政治献金」という"真っ当な金"を手中に収めることができるからである。
 
選挙に勝ったなどと言って、「国民から多大な信任を得た」とうそぶきながら、選挙公約には全くなかったことを「白紙委任」されたかのように国民から税金をさらに徴収するということは詐欺であり、先の「チンピラ議員」の足立君の言葉を借りれば「政府は犯罪者集団だ」ということになるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:10| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

右でも左でもなく前へ進めばうまく行くのか?


政治団体とは、政治的な目的を行うために作られた団体で、活動範囲や区域などにより、 総務省に届出を行う全国団体と、各都道府県の選挙管理委員会に届出が必要となる都道府県内団体に分類される。
 
そして、政党とは同じ政治的目的をもつ人達により組織されている団体であり、日本では「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するものであるか、 近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」と定められている。
 
日本の政治団体名・政党名一覧」というサイトを見ると、現存する政党以外で有名無実な政党も数多く存在する。
 
特徴的なのは、新しくできた政党で、既存政党から分派した政党名には「新党」という名が頭に付く政党が多く見られるが、残念ながら選挙に於いてはほとんどが埋没している。
 
さらに「革新」という文言が入った新党もあるが、実態は「与党崩れの革新党」と言われている。
 
その昔、社会党が元気なころは「保革対決」といった状況があったが、、中曽根内閣が国鉄分割民営化を断行し、それにより国労が衰退し、最終的には総評、社会党が消滅してしまい、自民党に対峙する革新政党がなくなってしまった。
 
新社会党とか社民党という名で残っている政党は、残念ながら「名ばかり政党」になってしまい、新たに出来た政党はほとんどが出自は自民党である。
 
このような状態が長く続き、今年の総選挙では、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男が「『右』や『左』は20世紀の古い考え方だ。上からの政治か、草の根の声に寄り添った本当の民主主義かが問われている。右でも左でもなく前へ進む新しい選択肢を掲げたい。」と有権者の心を鷲づかみにして、野党第一党に躍進し、「左」といわれていた共産党が大きく議席を失ってしまった。
 
そして、「『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ、現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。
 すでに壊れた冷戦構造の残滓であるイデオロギーから現代を読み解くことを無意味と断じる向きもありますが、私はそうは思いません。日本では今、右派と左派のねじれが顕著で、そうしたねじれがあるところにこそ、社会の矛盾が凝縮されるからです。本特集では企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。」と、『週刊ダイヤモンド』編集部の山口圭介がいくつかの特集記事を発表していた。
  
最初に、1972年に「あさま山荘事件」を起こすなど、あの時代に強烈なインパクトを残した極左暴力集団(過激派)の一つ、連合赤軍に所属して、殺人罪、死体遺棄罪、強盗致傷罪など計31の訴因で起訴され、懲役20年の刑を受けた元連合赤軍活動家、植垣康博さんに左派の衰退や事件について聞いた3回シリーズのいくつかのインタビュー記事から抜粋する。
 
『護憲で思考停止』がリベラル左派衰退の理由、元連合赤軍が語る
 
【 元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(2)】
■学校でも戦争、軍事を教え国民皆兵制にすべき
――護憲で思考停止の政党というと。
記者が訪れた夜、酔った客が「植垣は人殺しなんて何とも思ってない」とからんだ。それまで笑顔で受け答えしていた植垣さんは「言っていいことと悪いことがありますよ」と真顔で答えていた
 社民、共産、立憲民主……。憲法改正を自民党が主導して言ってますが、左翼が憲法についてもっと積極的に発言していたら、左翼が力を持っていたかもしれない。ただ護憲であれ、改憲であれ、安保体制を打破しないと、自主的な憲法は絶対につくれない。要するに米軍の従属下にある限り、アメリカの意向を無視できない。
――植垣さんは憲法論議ではどんなお考えなんですか。
 安保条約を破棄したうえで、自主憲法制定。軍隊を持つか持たないかはあまり重要じゃない。大切なのは軍事を知るべきだ。日本人の悪いところは、学校でも戦争、軍事を教えないところ。そして国民皆兵制にすべき。武器の扱いを知るべき。軍隊を持っていてもそれがつぶれれば終わり。本当の戦いはそこからという面があります。
――左派政党も改憲を積極的に言うべきだという考え。極端な話、共産党も改憲を主張すべきと?
 言うべきだ。左翼の定義が変わるだろうね。左翼、右翼という区別がいまや意味を成していないわけですけど。左翼は護憲、右翼は改憲という固定観念は打破していかないと。
 
『極左だった私が右翼にモテる訳』元連合赤軍が説く“義”」  
 
【元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(3)】 
■名前を出さない限り大した力にはなりません
――ネット右翼についてはどうみていますか。
 所詮自分の名前を出さないでやっていて、どこまで本気で言っているのかなという印象です。名前を出さない限り、大した力にはなりません。わーわー叫ぶのは勝手ですが。ヘイトスピーチも大した力になっていない。名前を出すことはリスクがありますが、出してこその言論の自由なんじゃないかと。連合赤軍の問題でも匿名で出る人いるが、あれじゃあだめ。私みたいにちゃんと顔を出せよと(笑)。
――左派が衰退しているということは、逆に言えば、日本全体が右傾化しているとも言えます。
 日本経済の先が見えないことに対して無思考。考えないで行動してしまう。それが最大の問題ではないでしょうか。マスコミも右傾化してしまっている。朝日、毎日も右傾化しているように思う。朝鮮問題にしても振り回されている。私なんか「出来レースなんだからほっておけ」なんて思う。日本だけ良かれという国粋主義もあります。そういう意味では昔の右翼とは全然違う。
  
政治の世界の右傾化、保守化の動きに、当の右翼団体が実は違和感を感じている。
 
今も民族派運動を続ける蜷川正大氏が、「『ネトウヨは男のすることじゃない!』右翼民族派の主張」と語る。
 
■匿名でモノを言う人は右も左も嫌い
――今は若い世代を中心にネット右翼が台頭しています
 全然評価しない。僕は匿名でモノを言う人は右も左も嫌いです。自分の言動に責任を持つのは最低限のマナーだと思うからです。こたつの中でヌクヌクとしてながら過激な言葉を発するのは男のすることじゃない。例えば朝鮮人がどうとか個人の国籍を否定しても意味がない。個人に石を投げるのは卑怯じゃないですか。
 僕は右翼ですけど、実は左翼の友達もいっぱいいる。野村の慰霊祭を毎年開いていますが、元連合赤軍活動家の植垣康博さんも参加してくれている。人と付き合うのに思想なんか関係ない。右翼の中にだって嫌いな人もいっぱいいます(笑)。
――社会全体の右傾化が叫ばれて久しい
 僕は朝日新聞を好きじゃないが、じゃあ全て産経新聞になっていいかというとそれも違う。反対意見がなくなると議論は活性化しない。嫌だけど反対の意見にも耳を傾けることが物事を考えるきっかけになるんです。そうしないとファシズムになってしまう。双方が日本男児であるべきだと思う。  
 
左右の「ねじれ」を具体的に調査をしてまとめたのがこの記事。  
 
“極右”の安倍政権が左派的政策をとり、共産党が「保守」と呼ばれる訳
 
・・・前略・・・「若い有権者は、最も左派色の濃い日本共産党を“保守”と呼び、保守を代表する自民党や日本維新の会を“リベラル”と認識している──。本来の立ち位置とは正反対の政党認識が話題になっている。
 今年7月から8月にかけ、「読売新聞」と早稲田大学が実施した共同調査で明らかになった。この調査結果をまとめたのが、下図である。」
 
20171120_weeklydiamond_01.jpg
・・・中略・・・ 
「下図を見てもらいたい。これは日本の政党の立ち位置を示したものだ。自民党は一般的に政治・文化的には保守、経済的にも右派で小さな政府を志向する右上に配置されることが多い。ただ、時に“極右”とやゆされる現安倍政権は経済政策の面では左派であり、右下の「保守左派」のカテゴリーに分類される。
 逆に、リベラル派の旧民主党などは緊縮的な財政政策を取りがちで、「事業仕分け」はその典型だろう。こうした政策はむしろ経済右派の考え方となる。」
 
20171120_weeklydiamond_02.jpg
 
■「保守左派」を都合よく利用する狡猾な安倍政権
 具体的に見ていこう。2012年の衆院選で政権を奪い返すと、安倍政権は13年にアベノミクスを本格始動させる。その年の7月に行われた参院選は株高の後押しを受けて圧勝。参議院で野党が多数を占める衆参のねじれの解消に成功する。
 この辺りから抑えていた保守色が強まっていく。同12月に特定秘密保護法を成立させた安倍首相は、靖国神社にも参拝した。
 その後、支持率が低下しだすと、左派モードに切り替えて「地方創生」を提唱。さらに消費税の増税先送りを決定し、14年の衆院選と15年の統一地方選にも勝利した。その後に出てきたのが、国民的な議論を呼んだ安全保障関連法案だ。これも同9月に強行採決で成立に持ち込んだ。
 強引な政権運営への不満が高まってくると、今度は「1億総活躍社会」を打ち出し、参院選に完勝する。すると再度保守モードに切り替わり、いわゆる共謀罪法を実現するといった具合だ。
 聞こえのいい左派的な経済政策を隠れみのに、本丸である保守色の強い政策を通す。その手腕は見事だが狡猾さも透ける。
 共産党の愚直な“保守”と、自民党の狡猾な保守。この二つの保守の根っこにあるのも右派と左派のねじれといえる。 
 
もはや、「保守≒右翼」、「革新≒左翼」という構図はわが国には存在しないのかもしれない。
 
しかし、現在の安倍政権の改憲への勢いは容易には止められず、来年の通常国会で改憲案の発議がされれば、2019年に予想される国民投票では、「新しい憲法を作りましょう」というキャンペーンの下、憲法を変えられないのは「守旧派」だとのレッテル貼りがメディアに氾濫するのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月19日

加計学園問題は「讀賣新聞を熟読せよ」?


様々な分野や組織における「試験」にまつわる不正行為は枚挙にいとまがないと言われる。
 
個人的な不正行為の代表は「カンニング」と言われているが、この言葉は英語の「CUNNING」の意味である「狡猾な、ずる賢い」という意味とは少々異なり、試験のとき、隠し持ったメモや他人の答案を見るなどして答案を作成する不正行為であり、まさに和製英語であろう。
 
ヒョットすると経験のある人もいるかもしれないが、昔から行われていた馴染みのあるカンニングは以下のようなものだった。
●記憶しきれない公式や用語など、テストに出題される可能性があるものをメモにし、筆箱など手元に忍ばせ、試験中に参照する。(ここから、カンニングペーパーなる言葉が生まれてという)
●机の上や体(手のひら、太腿など)や文房具(筆記用具や消しゴム等)に直接書き込む。
●他人の解答をのぞき見る。
●友人など、他の受験者からメモを回してもらう。
 
最近ではこんな不正行為が発覚していた。
■無線による連絡。
■携帯電話を持ち込んで電子メールで教えてもらう。
      
まあ、極めつけは「試験の実施者や監督者等を買収する」ことかもしれない。
 
以上は学校関係(小学校〜大学)での不正なのだが、国内でも有名な大企業内で、もっとすごい、常軌を逸した行為が行われていたというから、あきれるばかりである。 
 
<日産、現場の実態知らず 「答え見ながら資格受験」>
 2017/11/18 0:16 日本経済新聞 電子版 
 無資格者による検査が問題となっている日産自動車は17日、社内調査の結果を発表した。法令違反と知りながら不正を続け、資格試験で問題と答えを一緒に配っていたことなどが明らかになった。工場や本社の管理職は実態を把握できていなかった。1999年に仏ルノーと資本提携しコスト削減の徹底で経営危機を脱した。成長軌道に乗ったかに見えたが、拡大によるひずみを露呈した。
 日産は同日、報告書を国土交通省に提出した。記者会見した西川広人社長は「皆様にいただいていた信頼を裏切る行為になった。深くおわび申し上げる」と陳謝。2018年3月末まで社長や関係役員は月額報酬の一部を自主返上する。
 報告書は法律事務所が中心となり、従業員や役員の聞き取り調査を基にまとめた。「無資格者による検査」のほか、「監査時の不適切な対応」や「ずさんな検査員の養成方法」が指摘された。
 資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせたりしていた。国交省や社内の監査の日だけ、無資格者をラインから外したり、無資格者に正規の検査員のバッジを配ったりし、不正が見つからないよう偽った。
 報告書は「完成検査の重大性を十分に認識しておらず規範意識は著しく鈍麻していた」と厳しく批判した。本社と工場の管理職と、検査現場との間に距離があり、現場は人手が足りないのに改善を求めることなく、不正な状態を隠していた。
 日産の国内工場は、北米に輸出する多目的スポーツ車(SUV)や国内向けの小型車「ノート」のヒットで急激に忙しくなっている。国内外で効率を競わせて優秀な工場に人気車の生産を割り振る戦略をとっており、人件費の高い国内工場は固定費をなるべく抑える必要がある。余裕の無い人員配置になりがちで、報告書はノートを造る工場では忙しさが不正の広がりに拍車をかけたとした。
 工場を競わせる仕組みが始まったのはルノーとの資本提携後だ。現在は会長を務めるカルロス・ゴーン氏が日産のトップに就き、コスト削減の徹底で業績を回復した。
 西川社長は「長年にわたり続けてきたことを考えるとゴーン流経営は関係ない」と主張したが、報告書は「工場に割り振られる低減率(コスト削減)の目標も一様に適用され完成検査の工程に特段の配慮はなかった」と言及。西川社長も「経営と現場で壁があったと指摘され、今後(数値)目標を独り歩きさせないことは課題だ」と述べた。
 
利益追求の余り人件費を削減し、少々品質が悪くても現実的には影響がないと勝手に判断し、検査データを捏造するという某製鉄会社ほどの悪質さではないかもしれないが、「資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせる」という行為は、おそらく小学生でも分かる「狡い行為」であり、そんな試験で合格した人たちは、自分の子どもには、ナント言い訳をするのだろうと、思わず心配してしまう。
 
民間企業は利益が出なければ投資家から見放され存続は困難になる。
 
一方、国家の場合は、出来の悪い総理大臣を支えるためには、いくらでも税金を注込むことが可能らしい。
     
<内閣官房参与 15人も必要? 自民野党時「多すぎる」>
 毎日新聞 2017年11月18日 22時57分
 安倍晋三首相がブレーン役の内閣官房参与に、先の衆院選で落選した元議員を含む2人を新たに任命した。これで参与の人数は旧民主党の菅内閣と並んで過去最多の15人。こんなに必要なのか。
 参与は特定の課題で首相に助言するポストで、官邸機能の強化を目的に1987年に設置規則を定めた。当初は1人だったが徐々に拡大し、2008年に上限を撤廃した。
 第2次以降の安倍内閣では、参与の重視が際立っている。発足当初は小泉純一郎元首相の政務秘書官だった飯島勲氏を筆頭に、財務、外務両省の事務次官経験者など実務系の計7人を起用。その後も政権の長期化に伴って増加している。首相に近い加藤勝信厚生労働相の義姉、加藤康子氏も加わった。
 首相は8日、衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命した。荒井氏は首相と衆院当選同期で盟友として知られる。官邸関係者は「政治経験が豊富で、アドバイザーとして適任だ」と語る。
 西川氏は農業政策、荒井氏は地域活性化を担当する。ただ、官邸では農林水産物の輸出振興で宮腰光寛首相補佐官、地方創生で和泉洋人首相補佐官がおり、「業務が重複するのではないか」との指摘も出ている。
 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「自分を支えた人は見捨てないのが首相の特性で、『お友達』批判を招く原因でもある。今回は『失業対策』のようにみえる」と指摘。参与15人について「それぞれの分野に正規の役職者がおり、参与には少額でも税金が使われる。官邸の権限で首相に近い人物を集めている印象を与えるならマイナスだ」と語る。
    ◇
 菅内閣で参与が増えたのは、11年3月の福島第1原発事故後、原子力関連の有識者を相次ぎ任命したためだ。この中には当時の菅直人首相の知人もいたため、野党の自民党は厳しく批判した。
 「ツーメニー(多すぎる)の例は参与の数であります」。11年5月の衆院本会議の代表質問で、当時自民党の小池百合子氏が参与の多さを批判。「指示する人が多いため物事の進行が妨げられる。整理する考えはあるか」と菅氏に迫った。12年8月に参院自民党がまとめた「民主党政権の検証」でも、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と断じた。
 設置規則には(1)当分の間、参与を置くことができる(2)首相の諮問に答え、意見を述べる(3)非常勤とする−−とあるのみだ。南部義典・元慶応大講師(政治学)は「権限が不明で、国会での答弁義務も負わないのでチェックが利かない。任命手続きや任期など、国会の関与を強める工夫が必要だ」と話している。【佐藤丈一】
過去最多タイまで増えた内閣官房参与
(敬称略)
 名前   就任時の主な肩書   担当
飯島  勲 元首相秘書官     特命事項
浜田 宏一 米エール大名誉教授  国際金融
藤井  聡 京都大院教授     防災・減災ニューディール
宗像 紀夫 弁護士        国民生活の安心安全
吉村 泰典 慶応大教授      少子化対策・子育て支援
堺屋 太一 元経済企画庁長官   成長戦略
平田 竹男 早稲田大院教授    スポーツ・健康・資源戦略
谷口 智彦 慶応大院教授     国際広報
加藤 康子 都市経済評論家    産業遺産
佐々木 勝 前東京都立広尾病院長 災害医療・危機管理
岡本 全勝 前復興事務次官    復興再生
木山  繁 国際協力機構理事   経協インフラ
菅原 郁郎 前経済産業事務次官  経済再生など
西川 公也 元農相        農林水産業の振興
荒井 広幸 元参院議員      地域活性化など
 
かつて、民主党政権に対して、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と批判したことがブーメーランの如くみずからに返ってきていることを全く自覚していないようである。
 
内閣官房参与に任命される人たちの中には、政権批判をするような連中は存在しない。
 
さらには、「衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命」した行為は、税金でのお友だち救済行為であり、やはりこれも政治の私物化の一端であろう。
 
ところで、昨日は17日の安倍晋三首相の施政方針演説の大手マスメディアのWeb上での「社説」しかチェックしなかったので、購読していない新聞社の全面広告などは全く見る機会はなかった。
 
元外交官の天木直人が、「加計学園獣医学部募集の全面広告を掲載した読売新聞」と題して簡単に書いていた。
 
きょう11月18日の読売新聞を見て驚いた。
加計疑惑の国会追及が予算委員会で始まろうとしているというのに、来年四月開校に向けて11月22日から出願がスタートしますと、一頁の全面広告を掲げているのだ。
読売新聞はどこまで安倍首相を支えるつもりか。
金に色はない。
この広告費も税金から支払われているということだ。
どこまでも国民を馬鹿にしている。
こんなことがまかり通っていいのだろうか。
これで野党が加計学園の開校を阻止できなければ、この国は何でもアリになってしまう(了)
 
<安倍メディア読売新聞に掲載された加計学園の誇大全面広告>
 2017年11月18日 15:15 田中龍作ジャーナル
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広告案は認可の日程をにらんで作成されたのだろうか。グッドタイミングだ。=読売新聞18日朝刊27面=
 安倍晋三の機関紙とまで揶揄される読売新聞。中曽根康弘の機関紙と言われた時代もあった。ジャーナリズムとは端から思っていなかったが、ここまでやるか?
 きょうの朝刊に加計・今治獣医学部の広告が掲載されたのである。それも全面広告だ。林文科相の開設認可から、わずか4日後のことである。
 「新しい獣医学部、誕生」「52年ぶりの獣医学部に託されたミッション」と麗々しく謳いあげている。
 「国際的に通用する人材を養成」と書かれているが、同校の英語教育を担当する講師陣は英会話教室の外人教師や、地元中学高校の元先生らがほとんどだ。文科省に提出された「教員名簿」で明らかになった。
 卒業生が国際的に通用するためには英語で書かれた専門誌や学会誌を読みこなせなければならないはずだ。
 だが、ほとんどの講師は大学生の指導経験がない。果たしてちゃんと指導できるのだろうか?
 「国内最大級規模の教員組織」の謳い文句も怪しい。教員数が最大級なのは定員を140名にしているからだ。教員比率は他大学の1対1にはるかに及ばない。
 北海道大学・帯広畜産大学の共同獣医学部では1対1より多い教員数だが、それでも足りないと言われている。獣医学部は実習中心だからだ。
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新聞広告に顔写真入りで登場する柳澤学長(中央)と吉川学部長(左隣)。手前は実物の番頭ワタナベ。=9月、今治市議会。撮影:筆者=
 新聞広告申し込みサイトによれば、読売新聞の全国版で全面広告を打つのに要する費用は4千791万円だ。
 官邸の方から読売に働きかけたのか。それとも読売が安倍首相の意向を忖度したのか。安倍友・読売新聞による、安倍友・加計学園のための誇大全面広告である。
 加計学園が読売新聞に支払った広告料は、いつか私学助成金となって加計学園に還流する。安倍友同士でお金を回しあうシステムがここにある。
 今治加計獣医学部問題を考える会・共同代表の黒川敦彦さんは、憤りを隠せない様子で次のように語った。
 「認可されたからと言って(広告を出すのは)納得がいかない。加計理事長は広告を出す前に地元に説明すべきだ」。
 国会で加計問題が追及されたら、安倍総理はまた「読売新聞を熟読してくださいよ」と言って逃げるのだろうか。
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獣医学部の特色を説明する広告文。柳澤学長と吉川学部長のインタビュー形式になっているが、都合のいい事しか載っていない。広告と言ってしまえばそれまでだが。=読売新聞18日朝刊27面=
 
これほど政権とベッタリの新聞社も珍しいのだが、この会社には「ジャーナリズム」という言葉は存在しないのであろう。
 
モリカケ問題が沈静化しない理由」という記事が出ていたが、全文は「日経ビジネスオンライン」の会員のみらしいので、詳細は下記の動画を参照してほしい。
 
【なぜモリカケ問題は終わらないのか その理由の「全て」】
   
 
5月3日の憲法記念日に安倍晋三首相がビデオメッセージを右派の集会に送り、憲法改正に関して読売新聞が独占インタビュー記事を掲載していた。
 
その事実を国会で追及され、平然と「自民党総裁としての考え方は相当詳しく(インタビューに応じた)読売新聞に書いてある。ぜひそれを熟読して頂いてもいい」と発言していた。
こんな調子では、明日からの国会審議でも、「加計学園問題に関しては讀賣新聞広告に書いてある通りです」とでも言いかねない、とオジサン思う。

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2017年11月18日

国民の年金は引き下げ、自分たちは議員年金を復活?


極めて個人的なことなのだが、今日からオジサン夫婦は40年目の結婚生活に入ることになった。
 
別に特別な催しなどはないのだが、はたして過去39年間、まともな結婚生活をしていたのかと問われれば、はなはだ自信がない。
 
何しろ結婚前に「両親と同居」などとは一言も明確に相手に告げておらず、新婚旅行から一緒に帰ってきたのがオジサンの実家であったのに過ぎなかった。
 
1階にオジサンの両親が住むという2世代住宅であったが、40年以上前に建てられた住宅は、台所や浴室、洗面といった水回りは全て1階にしかなかったので、最近はやりの「完全分離2世代住宅」とはほど遠かった。
 
結婚当時から忙しい仕事にはまっており、1日おきの徹夜が新婚時代は続いていた。
 
長女が生まれても、寝ている時に出勤し、帰ってきた時には既に娘は寝ているという毎日であった。
 
これでは、たまの休みに娘と遊ぼうとしても泣かれるも当然であった。
 
4年後に生まれた長男も2年前に結婚し、オジサンの2人の子どもたちはそれぞれ家族を得てそれなりに独立している。
 
ある時点では6人と1匹が住んでいた我が家も現在はオバサンと2人だけとなり、そのオバサンとも随分前から「友達関係」になっている。
 
しかし最近は「炊事」、「洗濯」、「その他家事」を全くできないオジサンは「家庭内要介護3」と認定され、オバサンはオジサンの介護人になっている。
 
まあ、どうでも良い話しはさておいて、相撲界のまたもや露見した不祥事でテレビメディアが占拠されてしまい、特別国会での安倍晋三の所信表明演説はほとんどニュースにもならなかった。
 
さっそく今朝の在京各紙の社説を見比べてみた。
 
■朝日新聞「所信表明演説 首相こそ『建設的』に

巨大与党に「多弱野党」が対峙(たいじ)する。その最初の場となるこの国会のありようは、年明け以降の国会運営にも影響する可能性がある。国会審議を形骸化させてはならない。
 
相変わらずの「紋切タイプ」の社説である。
 
野党の党首からこんなことを言われてしまほどの「物足りなさ」を他紙は指摘していた。 
      
■毎日新聞「安倍首相が所信表明演説 この説明では物足りない  
「森友・加計」問題を追及されるのを嫌って、殊更に政策論議を強調しているようにも映る。
 憲法改正の議論も促したが、首相主導で自民党公約に盛り込んだ「自衛隊の明記」などの改正項目に関する説明も演説にはなかった。
 来週以降、各党代表質問や予算委員会の質疑が予定されている。首相には、「国会軽視」の汚名を返上する真摯(しんし)な説明を求めたい。 
 
■讀賣新聞「所信表明演説 長期展望がないのは物足りぬ
安倍首相は、「自民1強」の驕おごりを排し、選挙戦で訴えた「謙虚さ」をきちんと行動に移さねばならない。野党にも譲るべきは譲る姿勢が、大きな成果を生むことにつながるのではないか。
 
■産経新聞「所信表明演説 国難にどう対処するのか
・どこまで肉付けされていたかといえば、極めて物足りない。選挙中の演説内容と、さほど変わらないではないか。
・政策の深化、具体化へ大きく踏み込んでほしい。
・「防衛力の強化」を約束したのは評価するが、その方向性が見えない。ミサイル防衛体制だけでは十分でなく、敵基地攻撃能力の整備も欠かせない。
・自衛隊は命がけで国を守っている。憲法への明記について、首相は正面から訴えるべきだ。
 
まさに不平不満タラタラといった産経新聞の内容である。
 
珍しく、日本経済新聞は踏み込んだ強い論調であった。
 
■日本経済新聞「『結果を出す』を言葉だけに終わらせるな
気になったのは、いまさらのように2009年の衆院選での敗北に言及したことだ。「なぜ政権を失ったのか、痛切に反省し、国民の声に耳を傾けるところからスタートした」と述べた。
 野党が追及する加計学園問題で弱みを見せたくない。他方、謙虚な姿勢を印象付けたい。そこで、「反省」という単語を盛り込んでも当たり障りのない昔話を持ち出したのだろうか。
 演説のテクニックとしてはありかもしれないが、有権者の受け止めはどうだったのか。加計問題で政権に落ち度がないのであれば、そう説明すればよい。
 安倍政権内には「加計問題はいくらいっても、野党はわかろうとしない」という声がある。どこまでいっても水掛け論という面があることは否定しない。
 とはいえ、有権者が見ているのは疑惑の詳細もさりながら、政権の立ち振る舞いである。提出法案はわずかなのに、会期を1カ月超にしたのは、丁寧なうえにも丁寧な説明をするためではなかったのか。「野党の質問封じ国会」などと言われては台なしである。
 
やはり、「物足りなさ」を強調していたメディアもある。

<首相所信表明 「国難」と叫ぶのなら>
 2017年11月18日 東京新聞
物足りなさを感じた国民も多かったのではないか。安倍晋三首相の所信表明演説。北朝鮮情勢と少子高齢化を「国難」と声高に叫ぶのなら、国会の場でより詳しく、体系的に説明すべきであった。
 野党が臨時国会の召集を要求してから5カ月近く。閣僚が今の顔触れとなった8月の内閣改造からすでに3カ月以上が過ぎている。衆院解散・総選挙を挟み、ようやく行われた首相演説である。
 演説は約3500字。安倍首相の所信表明演説としては第一次内閣を含めて最も少ない分量だ。平成以降でも、小泉純一郎首相が2005年の「郵政解散」後の特別国会で行った3215字に次いで、2番目に少ない。
 そもそも与党はこの特別国会を短い会期で終えようとしていた。野党の要求で結局39日間となったが、重要法案の提出は見送られ、提出法案の本数も限られる。2カ月後には通常国会が開かれ、そこで行う施政方針演説で説明をすればいい。短い演説には、そんな首相の気持ちが透けて見える。
 首相は冒頭「緊迫する北朝鮮情勢、急速に進む少子高齢化。今、わが国は、まさに国難とも呼ぶべき課題に直面している」と述べ、衆院選で示された国民の負託に応える決意を強調してはいる。
 しかし、北朝鮮情勢にしても少子高齢化にしても、現状をどう認識し、政権としてどう取り組むのかについて、詳しい説明がない。
 鳴り物入りで行われたトランプ米大統領との会談については「日米同盟の揺るぎない絆を世界に示した」と語るだけで、どのような情勢認識の共有と対応策の検討があったのかは語らずじまいだ。
 外交交渉はすべてを明かせないとしても国難と位置付ける以上、国民に可能な限り明らかにし、理解を得るのが筋ではないのか。
 少子高齢化も同様だ。所信表明演説では「幼児教育の無償化を一気に進める」と語ったが、その内容は衆院選などで訴えた政策にとどまっている。
 問題意識は共有するが、国民が聞きたいのは、踏み込んだ具体策と首相の決意ではないか。
 これでは、国難と叫んで国民の危機意識を高めたのは、衆院選で支持を集めるための方便だったのか、と疑いたくもなる。
 週明けから各党代表質問など本格的な国会論戦が始まる。首相は所信表明演説で語らなかった学校法人「加計」「森友」両学園の問題も含めて、謙虚な姿勢で、丁寧に語るべきだろう。
 
朝日新聞は社説の補強記事をこんな風に書いていた。
首相の想定外だった所信表明演説 『官邸支配』に変化
 
20171118_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】

 
そもそも1週間程度で誤魔化そうとしていた特別国会だったのだが、党の内部からも異論の声が出て、仕方なく「イヤイヤ」所信表明演説をさせられたという、お粗末なものだったようである。
 
さて、先日、「全日本年金者組合」の人たちと一緒に、厚労省に要請に行ってきた。
 
5つ程の要請項目を読み上げ、各項目に対して厚労省の「年金局」、「年金課」、「資金運用課」のそれぞれの若手担当者が国会答弁の如く回答するというやりとりであった。
 
要請項目の1つ「最低保障年金制度の早期実現」では、負担に応じた給付という社会保険制度の枠組みの中での要請としてではなく、税方式で最低保障機能を精度として実現してほしいと強く要求したところ、相変わらず木で鼻をくくったような回答であった。
 
ところが、自民党の国会議員の先生方にはこんな動きがあるようだ。
 
<庶民の年金はカットして…自民党「議員年金」復活を画策>
 2017年11月18日 日刊ゲンダイ
 選挙で約束した「社会保障の拡充」とは、自分たちの年金のことだったのか。
 自民党が、議員特権の復活を画策している。国会議員互助年金(議員年金)だ。14日の総務会で、「議員の待遇が悪いと優秀な人材が集まらない」「地方議員も議員年金がなくなって困っている」などと、議員年金の復活を求める意見が相次いだという。
 竹下総務会長も会見で「若くして出てきている国会議員たちが退職したら全員生活保護だ。こんな国は世界中になく、そこは皆さんにも認識してもらいたい」と言い、議員年金の復活に理解を求めたが、冗談じゃない。庶民には増税や年金保険料増額、医療費の負担増などを強いておきながら、選挙に勝ったら真っ先に自分たちの待遇改善を言い出すなんて本当にフザケてる。
 自民党政権は、今年1月から個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の加入対象を広げ、政府広報でテレビCMもバンバン流して、「老後資金は自助努力で貯めておくように」と国民に啓蒙活動をしてきた。自民党議員も老後が心配なら、iDeCoに入って備えておいたらどうなのか。
 かつての議員年金は在職10年以上で受給資格が得られ、最低でも年額412万円が支給されていた。しかも、在職期間が1年増えるごとに年額8万2400円も増えるという厚遇ぶり。議員特権の象徴として批判され、2006年に廃止された。現在は国会議員も「国民年金」に加入しているが、06年当時の受給資格者には減額して支払われる。その原資は税金だ。
「昨年は年金カット法が強行採決され、さらに自民党は受給開始年齢を70歳以上に引き上げようとしています。それなのに、自分たちだけ特権的な年金を復活させようとは言語道断で、開いた口がふさがりません。国民年金だけではマトモに生活できないというのなら、制度を変える議論をすべきであって、議員年金の復活は「筋違いもいいところです。それに、日本の国会議員の報酬は先進国の中でもかなりの高額なのです。それでも老後が不安というなら、カツカツで蓄えがなく年金で暮らすしかない庶民はどうすればいいのか。自民党は、血税を吸い取って自分たちが好きに使うことしか考えていない。まるで吸血鬼政権です。最近の傲慢な国会運営を見ていると、議員年金の復活も数の力で押し切りかねません」(政治評論家の本澤二郎氏)
 選挙に勝てば何でも許されるという、おごりと特権意識。これが自民党の本質だということがよく分かる。悪しき議員年金の復活なんて、絶対に許してはダメだ。
 
「議員の待遇が悪いと優秀な人材が集まらない」訳ではなく、たとえば自民党の「魔の2回生」(既に3回生になった)の出来の悪さは、手当を含めれば年収3000万円以上が約束され、決して下げられることがないという魅力で議員になった輩が多く、選挙の時は有権者はその候補者の「優劣」は短期間では判断できないのである。
 
「地方議員も議員年金がなくなって困っている」どころか、「政務活動費」を「生活費」としている議員が多く存在していることを無視している。
 
もちろん、先進国等の議員と比べてもかなり高額を得ていることが分かる。 
 
安倍政権の政治の「私物化」が叫ばれているが、それを支える自民党自体が国民の税金を「私物化」しているのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:26| 神奈川 ☁| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月17日

バイオハザードを防ぐには国難を排除すべし


日本における地方議会の議員に政策調査研究等の活動のために支給される費用を「政務活動費」というのだが、「政活費」とも呼ばれるのだが、多くの議員たちはそれを「生活費」と思い込んでいるらしい。
 
数日前も、「岡山県議 政務活動費で小説・週刊誌など約1000冊購入」というニュースが流れていたが、政務活動費で昨年度までの2年間にベストセラーとなった小説や週刊誌などを含む書籍およそ1000冊、合わせて130万円余りの購入費を書籍代として支出していたとは、明らかな公私混同以外の何ものでもない。
 
都議会は、税金から1人あたり月50万円が支払われる政務活動費について、今年度分から領収書をインターネットで公開することを決めたのだが、政治資金については、公開へ向けた具体的な動きは出ておらず、舛添要一前都知事のような、政治資金をやはり同じように「生活費」に当てていた議員がいたらしい。  

 「都議のブラックボックス、非開示の中身は? 政治資金」  
 
まあ、政治資金は議員個人が集めた金なので政治資金収支報告書に記載さえすれば、特にお咎めがないのは、自分たちが作ったルールなので当然なのだが、少々古いが、「政治資金特集『収入編』」という記事を見れば、まさにザル法であることは間違いない。
 
しかし、政治資金ではなく国民の税金を私物化するような行為は「脱法」どころか違法であるはずである。
 
それが国の最高責任者と自負している男が行えば決して許されることではない。

1週間ほど前に、「加計問題 『認可すべきではない』前川氏が疑問呈す」という記事の中で、前川・前事務次官が、設置審が答申で課題として示した「留意事項」にも触れ「定年間近の教員が多い。(最初に入学する学生の)卒業前に先生が辞めるのなら無責任だ」と強調していたにもかかわらず、「加計学園 文科相、獣医学部新設を認可 野党は経緯追及へ」と、あっさりと認可されてしまった。
 
その後、実際に定年間近の教員候補が、「加計新学部教員に就任予定 帯畜大教授、辞退の意向」という事態も起きている。
 
安倍内閣の一員である文科相が加計学園獣医学部新設に不認可を下すわけがないのだから、ここまでは想定された流れなのだろうが、まだまだ多くの疑問が残っている。
 
<加計獣医学部 “目玉”施設では「縫いぐるみで実習」のア然>
 2017年11月16日 日刊ゲンダイ
 「答案が全くできていないのに、何度も書き直させて無理やり合格させた印象だ」
 共産党の小池晃書記局長が会見で憤りの声を上げたのも当然だ。14日付で認可された学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設の申請書類はそれほど酷い内容だったからだ。
 文科省の大学設置室が公表した岡山理科大獣医学部の申請書類には、大学設置審が審査過程でどんな点に「是正意見」や「面接審査意見」を付け、加計学園側がどう対応したのかが分かる。
 例えば「小動物外科学実習」で〈避妊手術については1日で麻酔から縫合まで実施する計画だが、手術後のケアや経過観察、抜糸という重要な項目が抜けている〉、「獣医画像診断学実習」では〈座学が中心であり、実際に動物を使った内容が3日分しかなく、目標に到達できるような授業計画とは言えない〉などの指摘があったほか、〈大学から遠距離の学外施設への移動の上行う実習については午後から3時間以上の移動を要するものが含まれており、実習に充てる時間が十分に確保できるような計画とは思われない〉などとケチョンケチョンだった。
 政府が新たな獣医学部設置の条件とする「獣医師が新たに取り組むべき分野への対応」に沿うためにPRしていた「家畜越境感染症や人獣共通感染症に対応する公共獣医事」でも、設置審は〈牛の解剖がないため、公共獣医事分野の獣医として最低限必要な知識や技術を十分に身につけられるとは思われない〉と指摘していた。「世界に冠たる獣医学部」(加計孝太郎理事長)と言いながら、当初計画では必要最低限のカリキュラムも組まれていなかったのだ。
 笑っちゃうのが市民団体から疑問の声が出ていた、狂犬病や結核菌などの病原体を扱う実験室「バイオセーフティーレベル3(BSL3)」の研究施設だ。設置審が〈感染症等の関係法令において定められた基準に則した施設であるか〉とただしたのに対し、加計学園側は〈BSL3施設は経験の豊富な専門業者が建築する〉〈バイオセーフティの安全管理手技を実践・修得することが目的である〉と説明した上で、〈人獣共通感染症学実習では動物は使わず(略)シミュレーション動物(縫いぐるみ)を用いる〉と回答していたのだ。繰り返すが、BSL施設は新たな獣医学部の“目玉”ではなかったのか。手順を覚えるだけで生きた動物を扱わず、縫いぐるみで実習になるのか。
 極め付きは、新たな獣医学部新設の要件とされている「石破4条件」を満たしていないことを加計学園自身も“認識”していた疑いだ。同条件は〈近年の獣医師需要動向を考慮〉となっていて、加計学園は6月に全国の大学や四国域内など検査・検疫施設など4000余りの事業者を対象に需要アンケート調査を実施。その中で〈本学が目指す新しい『獣医学科』で学んだ獣医師を将来採用したいと思われますか〉との設問があるのだが、〈ぜひ採用したい〉との回答は3.7〜7.8%で、〈採用したくない〉が35.6〜36.6%にも上ったのだ。このアンケート結果で、なぜ将来の獣医師が足りない、となるのかサッパリ分からない。野党は徹底追及するべきだ。
 
せっかくの目玉である「バイオセーフティーレベル3(BSL3)」の研究施設らしいのだが、「生きた動物を扱わず、縫いぐるみで実習」では、本来の「人獣共通感染症学実習」とはいえず、このままでは「バイオハザード」を引き起こす危険性が大である。
 
特別国会で野党は徹底的に追及するべきなのだが、その肝心の追及する質問時間が大幅に削減されている。
 
これに関しては、毎日新聞が警鐘を鳴らしていた。
 
<特集ワイド 野党の質問時間削減 大政翼賛会への道、歩むのか>
 毎日新聞 2017年11月16日 東京夕刊
 もしかしたら日本の運命を大きく変えることになるかもしれない。開会中の特別国会で、与党・自民党が、野党が国政をただす場である委員会審議の質問時間を削ってしまったのだ。「与党議員の質問機会が少ないから」が理由らしいが、それは事実か。大政翼賛会へと歩んだ戦前の国会でも、同じ動きがあったのだが……。【吉井理記】
 「国会が自ら、国会の権能を低下させる愚挙です。日本を破滅させた戦争の時代にも、国会の力を封じる動きがありました」と怒りが収まらないのは、「国会質問制度の研究」などの著書がある千葉商科大の田中信一郎特別客員准教授だ。
 歴史を振り返る前に、おさらいしておこう。問題になっているのは、衆議院の委員会審議などで、与野党の質問(正確には質疑。決められたテーマに限り問いただすこと)時間をどう割り振るか、ということだ。
 国会法や衆院規則、実務手引きである「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例で、この特別国会まで「野党8、与党2」の割合だった。ところが自民党は衆院選での大勝を背景に野党の反対を数で押し切り、まず15日の文部科学委員会で「野党2、与党1」とした上で、国会審議の中心となる予算委などでも配分を見直す方針なのだ。
 「2対1」なら一見野党が多そうだが、「それは錯覚です」と田中さん。
 「注意すべきは、この時間は質問だけでなく、首相や閣僚ら政府答弁の時間も入っている点です。与党から政府閣僚が選ばれるのですから、事実上は政府=与党です。するとどうなるでしょうか」
 例えば、野党の持ち時間を4時間として、質問2時間に対し、政府が答弁を2時間したとしよう。「2対1」だから、与党の持ち時間が2時間で、質問1時間、政府答弁も1時間とする。発言時間を単純計算すれば、野党の2時間に対し、与党+政府の発言は4時間、つまり「2対4」と逆転する。
 政治学が専門の明治大教授、西川伸一さんも嘆息する。「そもそも、国会は野党のためにあるといっても過言ではありません。なぜなら国会で議論される予算案や内閣提出法案は、全て与党が事前承認したものしか提出されないからです。だからこそ国会質疑を通じた野党のチェックが重要なのですが、その野党の質問封じは、国会の否定です。少数意見を聞かず、多数決ですべてを決めれば、国会の意味がなくなりますから。議論が政府協賛の与党色に染められ、『大政翼賛会』『戦前回帰』という指摘も、あながち絵空事とも言えなくなってきます」
帝国議会ではゼロの時も
 では、その戦前の国会である帝国議会で、何があったのか? 田中さんが解説する。
 「帝国議会では最初、議員が政府に国政全般をただす『質問』は制限されていました。それでも田中正造ら自由民権運動を率いた先人の努力が、政府をただす機会を広げていったのです。しかし軍国主義が高まる時期から、議員が政府に質問する場が再び制限され、国会の力が失われていきました」
 当時は書面質問が原則だったが、議員は内容や理由を議場で演説することが慣例になっていった。田中正造はこうした質問を通じて足尾鉱毒事件を社会に問うことができた。
 慣例は「先例集」にまとめられ、国会運営のマニュアルとなっていたが、1935年前後に慣例が改められ、議員の演説時間や、政府答弁に対する再質問を制限する改定がなされた、という。残された「先例集」からは、改定を誰が言い出したかわからないが、議会多数派(当時は立憲政友会)の可能性が高い、という。
 「この時期は、満州事変(31年)で国際的孤立が深まり、天皇機関説事件(35年)など、思想弾圧が激しさを増す時代です。そんな風潮を反映し、国会で議論することに疑いを持ったり、政府批判は許せないと考えたりする議員が増えたための改定でしょう。つまり国会自ら、国会の力を弱めたのです」
 この結果、政府への質問そのものが国会から消えていく。田中さんによると、大正デモクラシー期の第31回帝国議会(13〜14年)では衆院で計100件の質問があったが、各政党が大政翼賛会に合流した後の第76回帝国議会(40〜41年)では18件。日米開戦後は質問ゼロという国会もあり、43年6月〜44年9月の4回の国会は、1件の質問もなかった。国会が、政府の追認機関に堕した結果である。
 「国会の監視機能が働いていれば、無謀な戦争をしたり、続けたりすることはなかったかもしれない。でも結局、国会が機能しないがために、国を滅ぼす政策を止められませんでした」
 そもそも今回の問題は、自民党の若手議員が「自分たちの質問する機会が少ない」と訴えたことが発端とされるが、この理由には裏付けが乏しい。
 なぜなら、本当に政府をただしたいなら、時間もテーマも制限されない書面質問(質問主意書)が可能だからだ。例えば、「森友・加計(かけ)学園問題」で揺れた今年の通常国会では、衆院で438件の質問主意書が出されている。さて、与党分はどれだけか?
 「ゼロ」である。政府をただすのは与野党を問わず、国会議員の責務だ。質問主意書が出されれば、答弁書を作る各省庁の職員の負担は増えるから、主意書の乱発は論外だが、本来なら与党議員も出すべきものだ。実際、旧民主党政権時代は民主党議員も出していた。
 立憲民主党の川内博史衆院議員もその一人だ。旧民主党議員時代の2010年、鳩山由紀夫政権に官僚の天下り規制のあり方を問う主意書を出した。
 「規制のあり方が甘いと感じ、政府をただしました。政府をチェックし、政策を良いものにするために、必要と思えば出すべきです。自民党の若手議員の活躍の場がないというなら、もっと政府内に若手を登用すればいい。そもそも与党は、自分たちが国会に提出する法案を自分たちで承認しておいて、国会で何を問うつもりか。『安倍1強』と呼ばれる状況で、政府のチェックがきちんとできるのか」
 その自民党のベテラン議員によれば、かつては与党議員の依頼で、各省庁が質問を作り、答弁も書く「自問自答」が横行していたらしい。さすがに最近は少ないようだが、この議員は「今でも『貴重な質問の機会を頂いて』とか言いながら、『○○大臣のご決意をお聞かせください』『××に行かれたご感想は』なんて、恥ずかしい質問をする若手がいる。時間をくれと言う前に、質問力を磨くべきだ」と首を横に振るのだ。
 では、野党の質問時間を削ることは何を意味するのか? 田中さんがまとめた。
 「今のまま質問時間を減らせば、国権の最高機関として政府をチェックする機能は確実に低下する。これは間違いない。厳しい監視にさらされてこそ、健全な政権や政治が実現するんです。国会が機能しないことが、この国に何をもたらすか、72年前に私たちは経験済みです。与野党の政争とか、そんな小さな話ではないんです」
 自民党の選挙スローガンは「この国を、守り抜く。」であった。今からでも遅くはない。この国を守るためにこそ、野党の声に耳を傾けるべきだろう。
 
「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例が続いたのは、与党側に「野党の言いたいことを聞く」という謙虚な姿勢があったからである。
 
長年の慣例を打ち破るという行為は、もはや謙虚さを捨て、横暴・傲慢さをむき出しにする独裁政治の現れである。
 
何度でも言うが、安倍晋三という男は「息を吐くように嘘を付く」。
 
都議選で自民党が惨敗した時や衆院選で圧勝したあとでも、平然と「謙虚に国民の声に耳を傾ける」と言いながら、国民の声を代表する野党議員の質問時間を削減する。
 
「この国を、守り抜く」ためには、その阻害要因である、「お前こそが国難だ」と言われた男を排除するしかない、とオジサンは思う。

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2017年11月16日

Rachel Sussmanの世界7


2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を連日紹介してきました。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまいます。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
今日は外出しています。
 
「つぶやき」はお休みしますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」の最後の4種類をお届けします。  
 
【Rachel Sussmanの世界7】
 
<4万3,600年>
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ロマティア・タスマニカ(Lomatia Tasmanica) 4万3,600年 オーストラリア/タスマニア

 
<8万年>
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アメリカヤマナラシ(Quaking Aspens) 8万年 ユタ/フィッシュレイク
 
<10万年>
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ポシドニア・オセアニカ(Posidonia Oceanica) 10万年 スペイン/バレアレス諸島
 
<40万〜60万年>
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シベリア放線菌(Siberian Actinobacteria) 40万〜60万年 コペンハーゲン/ニールス・ボーア大学
     

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2017年11月15日

Rachel Sussmanの世界6


2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を紹介します。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまいます。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
明日まで外出しています。
 
いつもの「つぶやき」はお休みしていますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」を毎日お届けします。  
 
【Rachel Sussmanの世界6】
 
<1万2,000年> 
2017_11_15_01.jpg
ユッカ(Yucca schidigera/Mojave Yucca) 1万2,000年 カリフォルニア/モハーヴェ砂漠
 
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クレオソート・ブッシュ(Creosote Bush/Larrea tridentata) 1万2,000年 カリフォルニア/モハーヴェ砂漠 

<1万3,000年>
2017_11_15_03.jpg
アンダーグラウンド・フォレスト(Underground Forest) 1万3,000年 南アフリカ/プレトリア

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2017年11月14日

Rachel Sussmanの世界5


2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を毎日紹介しています。
 
「脳サンゴ」の2,000年などは序の口で、日本でよく知られている縄文杉などはまだまだ若造の部類。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまいます。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
明後日まで外出しています。
 
いつもの「つぶやき」はお休みしていますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」をお届けしています。  
 
【Rachel Sussmanの世界5】
 
<5,000年>
2017_11_14_01.jpg
ブリストル・コーン松(Bristlecone Pine) 5,000年 カリフォルニア/ホワイトマウンテン

 
<9,500年>
2017_11_14_02.jpg
スプルース・グラン・ピセア(トウヒ属: Spruce Gran Picea) 9,500年 スウェーデン
 
<1万2,000年>
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ムーレイ・ナンキョクブナ(Antarctic Beech) 1万2,000年 オーストラリア/クイーンズランド

 
 
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2017年11月13日

Rachel Sussmanの世界4


2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を連日紹介しています。
 
「脳サンゴ」の2,000年などは序の口で、日本でよく知られている縄文杉などはまだまだ若造の部類。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまう。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
今週の木曜日まで外出しています。
 
その間は、いつもの「つぶやき」はお休みしていますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」を毎日お届けしています。  
 
【Rachel Sussmanの世界4】

<3,000年>
2017_11_13_01.jpg
オリーブ 3,000年 クレタ島/アノ・ヴォーヴス

 
2017_11_13_02.jpg
ヤレータ(La Llareta) 3,000年 チリ/アタカマ砂漠
 
<3,500年>
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ラクウショウ(Bald-Cypru) 3,500年 フロリダ/セミノール郡
 
 
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2017年11月12日

Rachel Sussmanの世界3


2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を連日紹介しています。
 
日本でよく知られている縄文杉などはまだまだ若造の部類。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまう。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
今週の木曜日まで外出しています。
 
その間は、いつもの「つぶやき」はお休みしていますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」を毎日お届けしています。  
 
【Rachel Sussmanの世界3】
 
<2,000〜5,000年>
2017_11_12_01.jpg
フォーティンガル・イチイ(Fortingall Yew) 2,000〜5,000年 スコットランド/パースシャー
 
<2,000〜7,000年>
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縄文杉 2,000〜7,000年 日本/屋久島

 
<3,000年>
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栗 3,000年 シチリア/セント・アルフィオ 
         

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2017年11月11日

Rachel Sussmanの世界2

 
2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、現在では、日本人の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を連日紹介しています。
 
「脳サンゴ」の2,000年などは序の口で、日本でよく知られている縄文杉などはまだまだ若造の部類。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまう。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
来週の木曜日まで外出しています。
 
その間は、いつもの「つぶやき」はお休みしますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」を毎日お届けしています。  
 
【Rachel Sussmanの世界2】
 
<2150年>
2017_11_11_01.jpg
センチネル・ツリー(Sentinel Tree) 2,150年 カリフォルニア/セコイア国立公園 
 
 
<2200年>
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パタゴニア糸杉(Patagonia Cypress) 2,200年 チリ/アレルセ・コステロ公園

 
<2400年>
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オニナラタケ(Armillaria Ostoyae) 2,400年 オレゴン/マルール国有林

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2017年11月10日

Rachel Sussmanの世界1

 
2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新した。
 
そして、日本の鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117)が世界最高齢に認定されている。
 
人間はいくらがんばっても100年余りしか生きることはできない。  
 
それでは、これまで地球上で発見されてきた「超高齢の生きものたち」にはどんなものがいるのか。
 
ニューヨークの写真家レイチェル・サスマン(Rachel Sussman) が世界中を旅して撮影してきた中から22種を今日から紹介し定期ます。
 
「脳サンゴ」の2,000年などは序の口で、日本でよく知られている縄文杉などはまだまだ若造の部類。
 
いままで知らなかった驚異の生物たちの悠久の時間に人間の存在があまりに小さく思えてしまう。
 
生まれ落ちた姿があまりにパーフェクトな存在すぎて、そのまま代も変わらず進化もせずに生き続けてる生物たち。
 
今日から来週の木曜日まで外出します。
 
その間は、いつもの「つぶやき」はお休みしますが、今まで発見された「超高齢の生きものたち」を毎日お届けします。  
 
【Rachel Sussmanの世界1】
<2,000年>
2017_11_10_01.jpg
脳サンゴ

 
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サゴル・バオバブ(Sagole-Baobab)2,000年 南アフリカ/リンポポ州
  
 
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ウェルウィッチア(Welwitschia) 2,000年 ナミビア/ナミブ砂漠
 
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2017年11月09日

北朝鮮の危機を煽るほど武器が売れるトランプ商法


この世に男が存在する限りセクハラは無くならない、と言ったら多くの真っ当な男性から反論されるだろう。
 
力関係から一般的には男の方が強いので女性が被害者になることから、男のセクハラの対象はほとんどが女性である。
 
そして権力を持った男のセクハラは留まるところを知らない。
 
セクハラに関するニュース」というサイトには毎日のように新しいニュースが飛び込んでいる。
 
日本人からみれば「ジェントルマンの国」と昔から思われていた英国。

しかしその英国には「保守党は性でへまをし、労働党は金でへまをする」という古い格言があるらしい。
 
その国で、「セクハラ疑惑 英政界に激震 国防相辞任、自殺議員も」ということが起きているのだから、一定の地位にいる権力側の男はいつでもセクハラの加害者や容疑者になる可能性が高いということであろう。
 
19年新卒採用はや過熱 企業『気が休まる時がない』」という記事を目にすると、「アベノミクスの成果」と自慢する男の顔が浮かぶのだが、実際に新卒者側の「売り手市場」になったのであれば、総選挙での10代と20代の有権者の自民党支持率が高かったのもある程度はうなづける。
 
1年未満の文書は全て破棄しました。パソコン上からも自動で削除されます」という国民を舐め切った言葉が跋扈したのは、森友学園国有地払下げ疑惑を追及していた今年の通常国会。
 
その張本人は安倍政権を守り切ったご褒美として国税庁長官に上りつめたが、今でもその男の罷免署名が続いている。
 
こんなことを思い出させてくれるような、「行政文書の保存1年以上 森友・加計受け政府指針」という記事。
 
 今回の措置のきっかけとなったのは森友学園への国有地払い下げ問題だ。財務省が学園側との交渉記録を軽微な事案として保存期間を1年未満に分類。売買契約の成立後に「廃棄した」と説明したが、どの時点で廃棄したかは不明確なうえ、交渉過程を正確に検証することができなくなった。加計学園による国家戦略特区での獣医学部の新設計画でも、文部科学省と内閣府との調整記録の一部が個人メモとされ、保存されていなかったことが疑念を呼んだ。
 新指針でも懸念はなお残る。新指針では各省の課ごとに保存期間などを判断するとし、行政文書かの認定は「利用状況などを踏まえ、総合的に考慮して実質的に判断される」とした。各省や課ごとの裁量に大きな余地があり、都合の悪い文書を保存すべき行政文書と認定せず、個人メモとして廃棄する道は残る。外部機関のチェックが届かない仕組みも従来と変わらない。重要な文書が客観的なチェックなく安易に捨てられる恐れがある。
 
簡単に言えば、国民の納得は絶対に得られない「ザル法」ならぬ「ザル指針」であることは間違いない。
 
都合の悪いことを隠蔽することは「省益第一」の官僚社会の悪臭紛々する悪習である。   
 
同じ8日には、「会計検査院 税金無駄遣い874億円 16年度」という検査結果が発表された。
 
最も興味深かった省庁の検査結果は以下の通り。
 
 <省庁名>   国交省 
 <指摘金額>  384億円  
 <件数>    30件 
 <指摘事例>  269億円を交付した23自治体の公共工事契約640件で、入札手続きにミス。本来の落札者が失格になる
 
なぜか、国民の関心が強い今年3月に国会から検査要請を受けた学校法人「森友学園」への国有地売却問題については触れられておらず、「検査院は検査結果がまとまり次第、国会に報告する」と言っているのだが、意図的に政権側を忖度して遅らせているようである。
 
さて、格下の同盟国で「ただ酒を飲み好きな肉を食い続けた」トランブ大統領の恫喝的武器セールスの旅も、本命の中国に場を移したようである。
 
もちろん中国は日本・韓国とは異なり国連安保常任理事国であり、米国と2大覇権国を目指している国である。
 
したがって、米国産の武器のセールス相手にはならない。 
 
「その挑発的な言動からリチャード・ニクソン元大統領による『狂人理論』と比較される、トランプ大統領(71)の外交術。安倍晋三総理大臣(63)との関係は蜜月そのもので、初来日した5日のゴルフでは『シンゾーと私は類い希な関係だ!』とご機嫌だ。
日本の報道の多くはこれを好意的に報じていたが、国際社会のアンダーグラウンドマーケットで生きてきた元経済ヤクザの私には、緊張が無限の金を生み出す『マッドマン・エコノミクス』への参加を安倍首相に呼び掛けた『盃儀式』にしか見えないのである」と語るのは、投資顧問会社から暴力団の世界に飛び込んだ「“カタギ出”のインテリ経済ヤクザ」の猫組長。 
 
<元経済ヤクザが分析する「トランプ日本訪問の本当の狙い」>
 2017.11.09 現代ビジネス
まるで「盃儀式
解散から衆院選に向かう10月7日、AFP通信がある重要な外信記事を報じたことをご存じだろうか。日本で話題にならなかったものの、それは『米、サウジにTHAAD売却へ 約1兆7000億円』というものだ。朝鮮半島危機が、中東を舞台に早くも経済効果となって表れたか…と私は驚きを覚えた。
「緊張状態が金を生む」という発想は、暴力団員として生きてきた私にとってあまりにも当然の自己体験によるものだ。組と組の抗争が始まれば、各個人、組織とも「道具」(武器)を整備しなければならず、合法と非合法にかかわらず莫大な金が動くことは言うまでもない。
また「いざ」となった時は実行犯の逃走資金はもちろん、一昔前であれば出頭前の遊興費まで組織が用意した。逮捕後の差し入れ、裁判の弁護士費用から、残された家族の面倒を見るための資金も組織が用意しなければならない。
ヤクザ組織の戦闘力とは「懲役に行ける組員を何人所属させているのか」と同意なのだが、そうした人員を支えるものこそ経済力なのだ。この意味で、緊張状態は金を生む、のである。
ではなぜ極東アジアの緊張が中東で「金」を生むこととなったのか――まずは歴史から振り返ろう。
北朝鮮と中東諸国の軍事的な繋がりは80年代に遡る。1980年にイランで革命が起こり、アメリカ大使館人質事件によってアメリカはイランへの武器輸出を表立っては禁止にした。そのイランに接近し、武器のサプライヤー(供給者)となった国こそ北朝鮮である。
この時期、北朝鮮はシリア、イエメン、そして後に重要なプレイヤーとなるパキスタンにもミサイルを供給した。武器と石油の取引に使われる貨幣はドルなのだから、ミサイルは北朝鮮の貴重な「輸出資源」となっていたのだ。
恐怖が金を生む
90年代、米中関係の問題から、パキスタンにミサイルを供給していた中国が同国から手を引く。パキスタンの敵国は1974年に核を保有したインド。是が非でも核開発と核兵器を搭載するミサイルが欲しいパキスタンで、核兵器とミサイルの独自開発を主張していたのが、同国で「核開発の父」とされたカーン博士(81)である。
ミサイル技術はありながら、核開発技術が欲しい北朝鮮との思惑は一致し、96年にバーター取引が成立した。
98年、パキスタンは北朝鮮の技術を応用したミサイル「ガウリ」の発射と核実験に成功。その8年後、北朝鮮が自国での核実験に成功する。「核とミサイル」の交換である。その北朝鮮の核実験成功に前後して、世界のアンダーグラウンドマーケットで軍事用核物質の価格が高騰。その市場への参入を試みて、現役のヤクザだった私がロシアマフィアに接触した話は以前書いた通りだ。(「金正恩氏の行動は、元経済ヤクザの眼から見れば驚くほど合理的だった」http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52970
それから11年を経た2017年、北朝鮮の金主になろうと手を挙げた国こそ、かつてブッシュ元大統領によって北朝鮮とともに「悪の枢軸」と名指されたイランなのである。
本来であればもっと早い時期にイランもミサイルと核爆弾をセットで入手するはずだったのだが、9・11後に浴びせられた欧米諸国の激しい制裁により、今日まで核保有実現には至っていなかった。だがついに、イランは北朝鮮から「禁断の武器」を入手しようとしているのだ。それはまさに、パキスタンの技術によって北朝鮮が核を保有したように――。
冒頭の「サウジへのTHAAD売却」のニュースこそ、その証拠に他ならない。サウジ・イランの間で直接的な軍事衝突はないものの、イエメンにある反政府・反サウジ武装勢力「フーシ派」をイランは支援している。11月4日にもフーシ派がサウジの首都に弾道ミサイルを発射し、サウジが迎撃したという事件が起こったばかり。しかもこのミサイルはイランが供給したものとされている。
オバマ政権下では米・サウジ関係は冷え切っていたものの、トランプ政権となり両者の関係は劇的に改善。今年5月、アメリカはサウジへの約12兆円の武器輸出と10年間で約39.2兆円の追加輸出の契約を結んだばかりだ。
まさに緊張が金を生んでいる。北朝鮮のミサイル発射実験と核実験をうけ、制裁が発動された。困窮する北朝鮮はイランに武器・技術を供与する。イランの脅威が高まることを警戒したサウジアラビアは、アメリカから武器を買う…回り回って、北朝鮮危機はアメリカに大きな利益をもたらしているのだ。
朝鮮半島の緊張を支点に、いわば「マッドマン・エコノミクス」が生まれたわけだが、その利益を享受しているのは、イランという金主を見つけた北朝鮮も同じであるといえよう。
悲観でも楽観でもなく
北朝鮮が追及しているのは「社会主義の具現化ではなく、国益」という実態に私は触れたことがある。04年、小泉政権下で北朝鮮から日本人拉致被害者が帰国した際、表では政府間交渉が行われていたが、北朝鮮が見返りとして求めていたのは「金」だった。
国家には体面があるため、表立って金銭を要求することはできない。表のチャンネルで金銭要求をすれば、日本政府が態度を硬直させることは火を見るよりも明らかだ。
ヤクザ社会には在日の人たちも多かったこともあり、当時北朝鮮は「身代金」の交渉を複数のヤクザ組織を通じて行った。その一つが私の知人の在京組織の系列団体。汚れ役ではあるが、交渉に関与することで国士の体面を保てるし、手数料に与ることもできる。関与したヤクザ組織は懸命に動いたものだった。
戦争というのは、国家が暴力をツールにした「国益追求」の活動である。「戦争は悲惨」と人は言うが、悲惨なのは大量の死者が出ることではなく、たかが銭金のために大量の人が死ぬことだ。拉致問題においても国益を追求した北朝鮮が、金になる打算もなく日本にミサイルを撃ち込むはずがない。
資源もないこの日本の財産は、高等教育を受けた大量の労働力と、超高度に整備された電気、ガス、交通インフラなどがある国富に満ち溢れた国土だ。北朝鮮が国益を追求するのならば、無傷でこの黄金の国土の入手を考える方が合理的である。断言しても良いが北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込むことはない。
ヤクザ社会には「まわり盃」という言葉がある。「兄弟の兄弟は俺の兄弟」という考え方で、自他組織のトップ、幹部同士が盃を結び合うことで、ある種の経済圏、防衛圏を築き上げるのだ。今回のトランプ氏訪日こそ「まわり盃」と私は見ている。
外交重視と言われる安倍総理は第1次、第2次政権の実に6年の間に、諸外国と兄弟分の盃を交わし続けた。そこに就任1年未満のトランプ氏が訪日し、安倍首相との盃を交わすことで、「まわり盃」を結びたい、ということだ。
6日には日米首脳による共同会見が行われたが、トランプ氏の「米国の防衛装備品を日本は大量に買うべきだ」という発言は重要だ。「押し売り」と報じるメディアもいるが、売ろうとしているのは、ヤクザの上部団体が下部団体に売りつける不当に高いトイレットペーパーや水ではない。
優秀なアメリカ製の武器には厳しい輸出規制がかけられており、第三国が求めてもマフィアなど地下組織を媒介にしてしか入手できない。価格が割高になるのは当然で、各国が求めてやまないその武器を、直接売ってくれるというのだ。しかも運用においては「世界最強の暴力組織・米軍が面倒をみまっせ」ということなのだから、この一言が日本の安全保障を強力に担保した、と見るべきだろう。
また、トランプ氏は「米国は、日本に対する巨額の貿易赤字に苦しんできた」と述べながら、経済については「2国間で引き続き議論を重ねることで一致した」と発言した。続いて訪れる各国で、トランプ親分は「シンゾーは私と経済協力を約束してくれた、おたくはどないしてくれますの?」と持ち掛けるカードを手にしたのだ。
北朝鮮とアメリカが創り上げる「マッドマン・エコノミー」の世界に日本が巻き込まれることを、悲観する人もいるだろう。私が選ぶのは悲観でも楽観でもなく、傍観である。はたして日本はアメリカに利益を提供する弟分であり続けるのか、それとも五分の兄弟として「マッドマン」たちから旨みを吸い上げるのか。注目しているのはその点だ。
 
「シンゾーは私と経済協力を約束してくれた、おたくはどないしてくれますの?」と持ち掛けるカードを手にしたのだとの見立てはまさにその通りかもしれない。
 
トランプの相手は北朝鮮なんかではない。
 
米国が独占してきた世界の覇権国という地位を脅かす中国とどのように共存共栄していくか、そしてそれを米国の利益にどのように結び付けるかである。   
 
残念ながら日本のシンゾー君にはそのような戦略が一切なく、ただ米国のあとについていくだけであり、それを見事に演じてくれたのがゴルフ場のバンカーに転げ落ち、その後必死にトランプを追いかけた場面であった。 

それにしても、トランプという男は北朝鮮の危機を餌に、シンゾーに米国兵器のさらなる購入表明させ、その事実を外交カードにして韓国を訪問し、「韓国が米国から原潜購入か、仏メディア「中国は激怒するだろう」ということに成功したことをみれば、狡猾なしたたかな「死の商人」である、とオジサンは思う。

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2017年11月08日

トランプの武器売り込みのツケは国民が負担させられる


最近は夜の報道番組には全く興味がなくなったのだが、こんなテレビ朝日のあるニュースをネットで知って驚いてしまった。


額面通りに受け止めれば、自民党の議員連中は本来の仕事での実績ではなく、テレビ中継される質問時間による「議員ランキング」が気になっているという、阿呆な話しなのだが、本当にそれだけなのか?
 
調べてみると、確かに3年前には、「国会議員ランキング」というサイトがあったりしたが、現実的には7年前に「赤旗」が暴いた、「生保業界の政界工作 国会議員ランク付け 貢献期待度で分類」というランク付けの方が問題であった。
 
しかし、与党議員が、それも自民党の若い議員が自分たちの上司でもある総裁に向かって、本気で追及するような質問をするわけがない。
 
やはり、政権に批判的な「野党の質問封じ」が最大の狙いであることは間違いない。
 
わが国には、「長者の万灯より貧者の一灯」という諺があり、その意味は、「金持ちが見栄をはったり、儀礼的に多くの寄進をするよりも、貧しい人が真心を込めてする寄進のほうが尊いということ」なのだが、そんな寄進すらしない金持ち連中が世界中にまん延している。
 
東京新聞「筆洗」にこんな文章が載っていた。  
 
「租税回避地に関与した人物のリストには世界の首脳や閣僚、資産家や著名人がずらりと並んでいる。間違いなく人並み以上に富に恵まれている人たちである。これでは、「暴は富より生ず」ではないか▼租税回避地を利用すること自体は違法ではなかろう。けれども、まっとうに税を支払っている人を横目に、不透明な手段で税逃れに走る。そのそしりはまぬがれまい▼それはやはり、「貧から生ず」かもしれぬ。心の貧。自分の利益のみを考え、その税金によって救われる人がいることに心を配らぬ想像の貧である▼<それぞれにひとつの人生。僕らは皆、同じじゃないけれど、互いに支え合っていかなければ>。U2の「ONE」は連帯や愛の曲であろう。そう歌い、貧困問題に積極的に取り組んだ人の名が文書の中にあったのが悲しい。ボノ。その行為はお互いを支え合うことなのかい?」
 
ボノ氏釈明「深刻に受け止め」 パラダイス文書
 
実は、「パラダイス文書」には、「(パラダイス文書)米大統領選時、205億円献金 タックスヘイブン利用の5人」という事実も暴露されている。
 
20171108paradisekenkin.jpg
【朝日新聞DIGITALより】

 
そして世界的スポーツメーカーでも、「ナイキ、オランダ当局と合意し税逃れ パラダイス文書」という始末。
 
どうやら、「見栄をはったり、儀礼的に多くの寄進をする」金持ちが少なくなり、「金持ちほどケチになり」となってしまっている。     
 
さて、やっと日本に対する「国難」がお隣の韓国に去ってくれたが、その被害は徐々に表れてくる。
 
宗主国の大統領に国賓でもないのに、最大級のおもてなしをした安倍晋三首相。

極めつけはこれであろう。  

 「防衛費圧迫、米追従批判も 首相『兵器さらに購入』波紋」 
 
<トランプ氏売り込みに当惑=米防衛装備品、重い財政負担−政府>
 2017/11/07-19:38 時事通信
 政府は、一連の日米首脳会談で米国のトランプ大統領から米国製防衛装備品の購入を求められ当惑している。北朝鮮の弾道ミサイルによる脅威が増す中、迎撃能力の強化は課題だが、導入には巨額の財政負担を伴うなど問題も多い。
 大統領は6日の首脳会談後の共同記者会見で「日本は大量の防衛装備を米国から買うことが好ましい。米国はさまざまなミサイルを製造しており、日本はもっと安全になる」と売り込みを図った。安倍晋三首相も「米国からさらに購入していくことになるだろう」と応じた。
 これに関し、菅義偉官房長官は7日の記者会見で「自衛隊の装備品は防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画(中期防)に基づき計画的に取得している」と強調。現行計画通り進める考えを示し、首相発言の軌道修正を図った。
 中期防は自衛隊の主要装備導入などを定める5カ年計画。現行計画(2014〜18年度)には米国製の輸送機オスプレイ(1機約114億円)や最新鋭ステルス戦闘機F35(同約147億円)などが盛り込まれている。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(1基約800億円)も導入する方針で、既に多くの米国製装備の調達を計画している。
 これらの装備は巨費を要する。さらなる購入には慎重で、防衛省幹部は「大統領の発言を気にせず、計画通りに進める」と戸惑いを隠せない。国内総生産(GDP)比1%前後にとどめてきた防衛費の大幅増に対し、野党の反発は必至だ。
 米装備導入に伴い、国内防衛産業にしわ寄せがくるとの懸念もある。限られた防衛予算では受注が減り、技術力の維持・向上に支障が出かねないためだ。
 大統領は7日、ツイッターに「大規模な受注があるだろう」と投稿。日本政府の思いとは別に、米国製装備を日本が大量に購入することに期待感を示した。野党は一連のやりとりを批判しており、国会で追及する構えだ。
 
近年、米国からの装備品購入は大幅に増加している。
 
その大部分が米政府が提示する条件を受け入れなければならない政府間取引の有償軍事援助(FMS)である。
 
FMSによる購入額は、2008〜12年度の5年間で計約3647億円だったが、安倍政権が予算編成した13〜17年度は、計約1兆6244億円と約4.5倍にはね上がった。
 
ステルス戦闘機F35、垂直離着陸輸送機オスプレイ、弾道ミサイル防衛対応のイージスシステム(イージス艦搭載)など高額装備品の導入が増えたためなのだが、トランプ大統領が「世界最高の戦闘機」と言及したF35は計42機の購入が決まっており、陸上配備型の新型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入も決定済みにも拘わらず、安倍晋三首相は独断で、「米国からさらに購入していくことになるだろう」と宣言してしまった。
 
いくら菅義偉官房長官が「首相発言の軌道修正を図った」ところで、トランプ大統領は既に自らの成果を「大規模な受注があるだろう」とツイッターで広めている。
 
当然ながら、そのツケは税金という形で国民の負担増となることは容易に想像がつく。
 
環境と人体に悪影響を与えるという観点からは、「自民党税調 たばこ税1本3円増税案 調整難航も」という動きは賛成なのだが、「高所得者の増税検討 所得税の給与・年金控除縮小」程度の小手先ではなく、文字通り高額所得者からの増税が昔のような「累進課税」に戻すのなら、税の公平な分配が望めるというものである。

それにしても、どんなに高額な高性能の武器・兵器の類を買ったところで、国民の生活向上には決して結びつかないことは確かである、とオジサンは思う。

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2017年11月07日

自民党支持の若者の票には興味がない?!



トランプの父・娘の親子に日本全国民が大歓迎しているかのように演出した大手マスメディア。
 
とりわけNHKの報道ぶりは酷かった。


9か月前に訪米した際には、朝日新聞が、「トランプ氏へ雇用の土産 首相周辺「朝貢外交さながら」と揶揄していたが、保守の小林よしのりにも、「日本史上最大の朝貢外交」と真正面から批判されていた安倍晋三首相。
 
ミス連発、ほぼ会話なし…安倍首相のゴルフ外交は大失敗」という日刊ゲンダイの記事中では、元外交官にこう言わせていた。
 
「トランプ大統領が終始ご機嫌な様子だったのは、演技ではないと思います。松山選手を交え、余計な気を使う必要がない安倍首相とのんびりラウンドできたわけですからね。しかし、それで日米の親密さが深まったとか、外交的成果を期待できると思ったら大間違いです。ビジネスマンのトランプ氏に、価値観外交など通用しません。どんなに親しい関係を築けたと思っても、いきなり態度を豹変させ、難題を吹っかけてきてもおかしくありません
 
その杞憂は早速、日米首脳共同会見に現れていた。

  「日米首脳共同会見(要旨)
 
【防衛装備品】
●安倍晋三
 「アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しくなる中、日本の防衛力を質的、量的に拡充していかなければならない。イージス艦の量・質を拡充していくため、米国からさらに購入していく。ミサイル防衛システムは日米で協力して対処するもの。迎撃の必要があるものについては迎撃をしていく。」
■ドナルド・トランプ
 「非常に重要なのは、日本が膨大な兵器を追加で買うことだ。我々は世界最高の兵器をつくっている。完全なステルス機能を持つF35戦闘機も、多様なミサイルもある。米国に雇用、日本に安全をもたらす。

まさに、「武器商人」のためにATM化してしまった安倍晋三。
 
日本政府は防衛整備品は対外的には「Defense equipment」と言っているらしいが、共同会見ではトランプ大統領は明確に、「Military equipment」と言っていた。
 
はっきりしていることは、日本が国内の雇用のためではなく、米国の雇用確保のために高い兵器を買わされるという事実である。
 
さて、改憲に国民の関心を呼び込もうと安倍晋三首相は「高等教育の無償化」を1つの目玉としていた。
 
それを受けて自民党内では検討を始め、5月の末頃には「自民党教育再生実行本部、『卒業後にツケ』を『大学在学中授業料無償化』として提言」していた。
 
そして総選挙が終わり、安倍政権は「白紙委任状」をもらったかの如くの公約破りを始めている。
 
11月に入り、「大学在学中は授業料無償化 自民が検討案まとめる」というNHKニュースが流れていた。
 
それを受けて、「自民党の大学無償化が頓挫、NHKは『後払いのツケ制度』を『在学中は授業料無償化』とフェイクニュース拡散」という記事ではこう批判していた。
 
「無償」とは代償を支払わないことであり、その時支払わなくても後になって支払わなくてはならない以上「無償」ではありません。例えばクレジットカードでショッピングをすると後々口座から引き落とされますが、それを「買い物時は支払い無料」と称することは絶対にありません。30年ローンで家を購入する際に「入居時は家屋・土地無償提供」などという売り文句を付ける業者は存在しません。このニュースのタイトルは大学が無償化されるかのようにミスリードする極めて悪質な印象操作であり、フェイクニュースと指摘する以外ありません。
 
ネット上では若者が、「"ラーメン無料"と書いてあるので店に入って食べていたら、食べている最中は無料だが、食い終ったら金を払え、と言っているようなものだ!!!」と分かり易い例えで批判していたり、スポーツ紙にもこんな批判な厳しいコメントが載っていた。
 
<学費“無償化詐欺”の本末転倒/政界地獄耳>
 2017年11月6日10時5分 日刊スポーツ
 ★先の衆院選挙では与党を軸に野党も巻き込んだ政策論争になった教育無償化。2日、NHKニュースは「自民党の教育再生実行本部は、大学などに在学中は授業料を支払わず、卒業後に一定の年収を超えた場合、所得に応じて国に納付する新たな制度の導入に向けた検討案をまとめました」と報じた。これでは今までと変わらず無償化とは言い難い。
 ★子供を持つ世代や学生たちからも懐疑的な声が上がるが、ネットでは「『無償』とは代償を支払わないことであり、その時支払わなくても後になって支払わなくてはならない以上『無償』ではありません。例えばクレジットカードでショッピングをすると後々口座から引き落とされますが、それを『買い物時は支払い無料』と称することは絶対にありません。30年ローンで家を購入する際に『入居時は家屋・土地無償提供』などという売り文句を付ける業者は存在しません」(バザップ)と厳しい指摘がされている。
 ★問題はたくさんある。まず選挙の公約が早くも骨抜きで「詐欺的」であるということ。続いてその指摘もせず、当然のように伝えるNHKの政権への忖度(そんたく)ぶりと識者らが指摘するフェイクニュース問題。そして自民党教育再生実行本部の程度の低さ。そもそも教育費への負担が重くのしかかるのは所得が増えないからであり、この制度はアベノミクスの負の部分を補う政策。そこでも財源がないというならまさに本末転倒だ。森友・加計学園疑惑といい、この“無償化詐欺”学校、教育や学校運営など少子化の中で岐路にきている政策が転換期であるにもかかわらず小手先の時間稼ぎと政治運用に利用されていることが最大の問題だ。
 
今回の選挙では10代、20代の若者が自民党に野党より多く投票していたらしい。
 
その原因らしきことをつぶやいていた人がある。  


報道ステーションが発表した11月の世論調査に於いて、政党支持率が19.9%と自民党に次いで第2位になった立憲民主党。
 
自民党に大きく奪われた若者の票に対しては、枝野幸男代表は若者には媚びない姿勢を示しいていた。 
 
<自民支持の若者票をどう取り込む? 立憲民主党・枝野代表を直撃!「まったく考えていません」>
 [2017年11月06日] 週プレNEWS
―今回の総選挙で立憲民主党は55議席を獲得しました。何が今回の結果に結びついたと思いますか。
枝野 ひとつは、立ち位置や主張をクリアにできたこと。もうひとつは、「国民から遠いところにある政治はダメだ。草の根からの民主主義を」と訴えてきた我々の姿勢。このふたつが合わさって、期待を寄せられたのだと思っています。
―確かに民主党も民進党も、常に「考えがバラバラな議員の寄せ集め」との批判がありました。
枝野 これまでは自民党に対抗するには大きなまとまり、政党をつくらなきゃダメだといわれていましたが、実は違った。党としての主張を鮮明にしていかないと、結局自民党とどこが違うのかが、有権者にわからなかったんですね。
―ただ、気になる数字があります。立憲民主党の政策は大学授業料の減免や奨学金の拡充など、若い人に訴えかけるものも多い。ところが、今回は選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから初の衆議院選でしたが、投票した18歳、19歳の約4割が自民党に入れたとの報道がありました。立憲民主党の訴えは若い人たちに届いていないのでは?
枝野 私たちはスタートラインは“ゼロ”だと思っています。だから、むしろ「ゼロからそこまでいった」と思うべき。もともと低い世代ほど自民党しか知りませんから、若い世代に自民党が強いのは必然です。政治に関心が低いといわれているなか、新しい勢力が短期間でこれだけのアピールができた。今後の展望は開けたと思っています。
―では今後、自民党支持の若者をどう取り込む?
枝野 それはまったく考えていません。
―必要ないと?
枝野 自民党支持の有権者をひっくり返すのではなく、“今回の選挙で投票に行かなかった人に、次の選挙で立憲民主党に投票してもらう”のです。つまり、投票率を上げること。それは、若者に限ったことではありませんが。
―今回の選挙の投票率は、53.68%で、過去2番目に低い数字でした。近年、投票率は低空飛行を続けていますが、上げる方法があるんですか?
枝野 僕は初当選からの24年間、選挙カーの上からではなく、ビールケースや小さな台の上に立ち、聴衆に囲まれながら演説してきました。これが、今回の選挙で我々が評価された「国民に寄り添う」という姿勢です。投票率を上げて、立憲民主党の支持を広げるためには、評価されたもうひとつの要素「主張をクリアにする」と合わせて、このふたつを徹底することしかないと思っています。そして、永田町の権力ゲームには関わってはいけない
―では今後、永田町の空気を知らない新しい人材を擁立する考えはありますか? 例えば公募するとか。
枝野 僕自身は日本新党時代の公募第1号ですが、公募は慎重にやらなきゃいけないと考えています。公募によって永田町から遠い人物がやって来るかというと、もはやそうではないんです。“永田町的な政治が好きな人”が集まったら意味がない。
―各政党の公募を渡り歩いて、受かった党から出る新人候補もいますよね。
枝野 それが政治不信のもとになっている。「政治家になりたい」だけの人は、正直言っていりません。こちらから、いろんな人を口説いていかなきゃいけないと思っています。
―では、もうリクルート活動は始めている?
枝野 いや、まだ選挙が終わったばかりでそれどころじゃないです(笑)。
 
この記事については、広島瀬戸内新聞ニュースのさとうしゅういち社主もこう評価していた。
 
枝野幸男は、「理念がしっかりした政党を育てたほうが、野党支持者の総数を増やすことが出来る」と考えていると言うことでしょう。本社社主も全くその通りだと思います。
実際、希望と立憲に割れた結果として、旧民進出身議員も増えている。
自民党を倒すことありきで、理念や政策をそっちのけにすれば、野党への票の総数も減る。
小選挙区制とセットで「二大政党制」を進めてきた人たちの路線は破綻した、ということを枝野さんも認識していると思います。
加えて言うなら、次期国政選挙でも参院選一人区や衆院小選挙区での棲み分け程度にとどめ、合流はせずに、むしろ「穏健な多党制」を野党はめざすべきだと思います。
なお、立憲が増やして共産党が減らしたというのは「筋を通してハッキリ言う」ことを志向する票が流れたと言うことはあるでしょう。また、共産党の場合「野党共闘」の強調で、共産党がこれまで取り組んできたブラック企業撲滅の取り組み、また、医療や介護保険改悪に対して地方・国を問わずして先頭に立って闘ってきたことなど、「独自の値打ち」を伝えることが後回しになった面は否めません。共産党も枝野幸男に見習うべき所はあると思います
 
「巨人・大鵬・玉子焼き」を追っかけていた団塊の世代の少年時代の政治の世界は「ズット自民党政権」で最大野党の社会党は「いつも反対する」が最後は水面下で自民党と手を結ぶ政治を行ってきた。
 
そんな「55年体制」は遥かかなたに行ってしまったが、これからは政党もダイバーシティーの時代であり、やたらと合流することよりも特徴をだし有権者に訴え続け、選挙の時には一致できる政策で野党共闘を結んで戦えば、かなり民意が反映するかもしれない、とオジサンは思う。

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2017年11月06日

不人気者同士が演ずる蜜月のいかがわしさ


2015年8月、ドイツの地方紙『南ドイツ新聞』が、匿名の情報提供者から、2.6テラバイト(TB)のモサック・フォンセカ法律事務所関連文書を入手し、その後、ワシントンD.C.にあるICIJにも送られた。
 
そして80カ国の約400名のジャーナリストが分析に加わった後、2016年4月3日に分析の結果が発表されたのが「パナマ文書」。
 
昨年の5月には、「『パナマ文書』公開で発覚!税金を払わない日本人『大金持ち』リスト」として、UCCホールディングス社長でUCC上島珈琲グループCEO(最高経営責任者)の上島豪太を始めとして以下の連中が明らかにされていた。
 
・英領バージン諸島に会社を所有する貿易会社社長(44歳)
・家具を輸入販売していた西日本の男性(62歳)
・関西の自営業の男性(64歳)
・関西でアパレル会社を父から継いだ男性(56歳)
・都内でアパレル会社を営む男性(60歳)
・都内でFX仲介業を営む男性(50歳)
 
今年になって、今度は、「疑惑の島「パラダイス文書」が注目を浴びている。
 
そもそも、タックスヘイブン(租税回避地)には、英国の研究団体「タックス・ジャスティス・ネットワーク」は2010年時点で少なくとも21兆〜32兆ドルの金融資産があると推計した。
 

 「『税逃れ』『守秘性』… タックスヘイブンの特徴は」(注:誤字を訂正しています)
 
もちろん、この文書には日本関連が1056件も記載されていたという、
 
<「パラダイス文書」分析 日本関連は1056件記載>
 2017年11月6日 朝刊 東京新聞
20171106paradisedoc_japan.jpg 5日新たに明らかになったタックスヘイブン(租税回避地)関連資料「パラダイス文書」のうち、過半を占める英領バミューダ諸島発祥の法律事務所「アップルビー」に記載がある日本関係の個人・企業は計1056件だったと、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は関係住所地を基準に計上している。
 パラダイス文書のこれまでの分析で、政治家と確認されたのは鳩山由紀夫元首相ら3人の元国会議員のみで、官庁幹部などは見つかっていない。多くは海外進出企業の社員で、租税回避地をはじめ海外に展開する手続きの書類やメールに名前が記入された担当者、現地子会社の役員に就任した人などが多かった。
 
ところで、ここまでは金持ちが税金逃れのため行っているよくある話であり、庶民とはほど遠い大富豪連中がやっていることなので、その悪行が露見したところで罰せられることもなく、ましてや一般国民にはなんら恩恵もないことである。
 
さて、米紙ワシントン・ポストは5日、トランプ大統領の支持率が、就任から同時期の過去約70年の歴代大統領で最低の37%だとする世論調査結果を発表し、不支持率は59%だったらしい。
 
 「過去70年で最低支持率 トランプ氏、米紙調査
 
日本でも総選挙では一部メディアが圧勝と囃し立てていた自民党の総裁の浮かぬ顔は、本人の人気が落ち込んでいるところにある。
 
そんな不人気同士の男が、仰々しい警戒の中でゴルフを楽しみ、高級店の鉄板焼きに舌鼓を打つ。
 
フリージャーナリストの田中龍作は、「モリカケ忘れトランプ来日でバカ騒ぎする日本のマスコミ」と題する記事の中でこう怒っていた。  
 
「大統領とのゴルフに向かう首相の車列をヘリからライブ中継したテレビ局もあった。夜の会食は料理店前からリポーターがライブで伝えた。
 『モリカケをちゃんと報道しろよ』と怒鳴りたくなったのは筆者だけではないだろう。
    
属国日本での宗主国としての最高のもてなしに大満足のトランブ大統領だが、政権の足元から火が付き始めているようだ。

(パラダイス文書)米閣僚、ロシア企業から利益 ロス商務長官 利益相反の指摘
 
<「パナマ」に続く新資料 「パラダイス文書」分析 米商務長官にロシア疑惑>
 2017年11月6日 朝刊 東京新聞
2017110ros_rusia.jpg
 ロス米商務長官と関係の深い海運会社と、プーチン・ロシア大統領の娘婿や側近2人が実質オーナーの石油化学大手が取引をしていることが5日、分かった。取引額は2014年からの3年間で約6800万ドル(約78億円)に上る。側近一人は米政府の経済制裁対象でもあり、米国の国益と利害対立する「利益相反」の可能性が指摘される。ロシア政府による米大統領選干渉疑惑の捜査が進む中、新たなロシア疑惑はトランプ政権に大きな打撃を与えそうだ。 
 トランプ政権閣僚とプーチン政権に直結する人物とのビジネスが明らかになるのは初めて。共同通信が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が南ドイツ新聞を通じて入手したタックスヘイブン(租税回避地)の新資料に基づく取材で判明した。ICIJは新資料を「パラダイス文書」と名付けた。
 トルドー・カナダ首相の盟友による課税逃れ疑惑や、エリザベス英女王の個人資産を使った租税回避地への投資も分かった。
 ICIJによると、ロス氏が出資する投資ファンド4社は租税回避地にあり、経営権を握る別のファンド二社を通じ海運会社ナビゲーター・ホールディングス(ロンドン)の株3割を16年時点で保有。ロス氏自身も、かつてナビ社株を大量に持ち、役員を務めた。ナビ社はプーチン氏の娘婿シャマロフ氏が役員のロシア石油化学大手シブールの輸送業務を請け負っている。
 シブールの経営陣には、プーチン氏側近の実業家ミヘルソン氏、投資家ティムチェンコ氏も入っており、3人とも大量の株を保有。ロス氏の報道官は「ロス氏は倫理の逸脱をしていない。シャマロフ氏らとは面識がない」と回答している。
 新資料は英領バミューダ諸島発祥の法律事務所「アップルビー」などの内部文書。日本の鳩山由紀夫元首相はバミューダに設立された香港系企業名誉会長に就任していた。 
 
2週間ほど前にも、「トランプ政権を悩ませる側近たちの『素行』」との記事で、「米大統領選挙時のトランプ陣営とロシアの癒着をめぐる疑惑で9月中旬、捜査を指揮するモラー特別検察官がある記録の提出を求め、ホワイトハウスが凍り付いた。司法妨害容疑に基づくドナルド・トランプ米大統領の立件につながってもおかしくない記録だったのだ。」と報じられていた。
 
まさに安倍晋三を取り巻くお友だち閣僚が疑惑の献金を受け取った不祥事が、ウヤムヤにされ今度の選挙で当選し「禊は済んだ」と平然としている顔を思い出してしまった。
 
トランプ大統領は、もはや外遊をしている暇なんかないはずである。
 
図らずも、日本の政治家がトランプ大統領来日に際し、こんなことを言っていることに一縲の望みを持ってしまった。
 
<石破茂氏がトランプ大統領の来日に意見 支持率低迷の情勢も踏まえるべき>
 2017年11月5日 18時18分 時事通信社
 「反トランプ」に留意を=自民・石破氏
  自民党の石破茂元幹事長は5日、東京都内で記者団に対し、来日したトランプ米大統領について「必ずしも国民の全幅の信任を得ていない政権であることはよく認識すべきだ」と述べ、ロシア疑惑などで政権支持率が低迷している情勢も踏まえて関係を構築すべきだとの見解を示した。
 石破氏は、安倍晋三首相の外交姿勢に関し、「日米、日ロに比べて日中、日韓がやや薄い」と指摘。北朝鮮問題を外交的に解決するため、6日の日米首脳会談で「米国と共に(対中、対韓関係を)さらに強化していくことが極めて重要だ」と語った。
 
「必ずしも国民の全幅の信任を得ていない政権」とは、「トランプ政権」のことであるが、同時に暗に「安倍政権」のことも指していることは想像に難くない。
 
この不人気の二人が文字通りの「裸の王様」然として振る舞っていることに対しては、今後もっとストレートに批判すべきである、とオジサンは思う。

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2017年11月05日

ゴルフ接待レベルでは言うこと聞かないトランプは日本の国難


衆院解散前に安倍晋三首相が言った「国難突破」のその国難である男が日本にやってきた。
 
この男はどこまで利口なのか阿呆なのかは判別不明だが、少なくともしたたかにも本音を語っているようである。
 
日本訪問に先立ちハワイに立ち寄ってこんなことを平気で口走っていた。
 
<「リメンバー・パールハーバー」 トランプ氏つぶやく>
 11/4(土) 20:23配信 YAHOOJAPAN NEWS
 「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」。アジア歴訪を前に米ハワイを訪れているトランプ大統領は3日夜、76年前の旧日本軍による真珠湾攻撃の追悼施設「アリゾナ記念館」を訪れた後、自身のツイッターで、こうつぶやいた。
 トランプ氏はメラニア夫人と共に船で、真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの上に建てられたアリゾナ記念館を訪問。ハリス太平洋軍司令官に案内されながら、犠牲者に献花し、慰霊した。
 「リメンバー・パールハーバー」は、第2次大戦中、日本が真珠湾を奇襲したことを受け、米政府が国民を戦争遂行に動員する標語として使われた。トランプ氏はツイッターで日本には言及しておらず、真意は不明。「我が国の偉大な軍に感謝する」とねぎらい、ハワイに到着してから同記念館でメラニア夫人と献花するまでの様子を収録したビデオも投稿した。
 
このツイッター発言は、例えてみれば安倍晋三首相が訪米前に広島の原爆ドームに立ち寄り、「リメンバー広島原爆投下」と叫ぶような類であり、明らかに喧嘩を売る姿勢を示している。
 
「ツイッターで日本には言及して」いないということだが、真珠湾を攻撃したのは明らかに日本軍隊のみであった。
 
実はその前日にはこんなこともあった。  

<トランプ氏、対北で「武士の国」日本が動く可能性を中国に警告>
 2017年11月3日 21:24 発信地:ワシントンD.C./米国 AFPBBNEWS
 【11月3日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は2日、中国に対し、北朝鮮の脅威が対処されなければ「武士の国」である日本が自ら事に当たる可能性もあると警告した。
 トランプ氏は5日、大統領就任後初となるアジア歴訪を開始する。北朝鮮による核・ミサイル開発をめぐって高まっている緊張が、中心議題になるとみられている。
 トランプ大統領は米FOXニュース(Fox News)のインタビューで、「日本は武士の国だ。私は中国にも、それ以外に聞いている皆にも言っておく。北朝鮮とこのような事態が続くのを放置していると、日本との間で大問題を抱えることになる」と語った。
 その一方で、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は北朝鮮問題で「相当素晴らしい」働きを続けており、「中国はわれわれを助けてくれている」と持ち上げもした。
 中国はトランプ氏から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長を制御できていないと批判を受けていた。その後、国連(UN)が科した厳しい対北制裁を履行し、習氏とトランプ氏の関係は改善しているとみられている。(c)AFP
 
米国は拳銃とライフルを持ったカーボーイの国で、西部に住む原住民を虐殺してきた歴史がある。
 
そして米国人は現在も「銃社会」の国であり、「銃社会アメリカ 数字で見る被害と支持」という記事によると、世界各国内で発生する殺人事件に占める発砲案件の割合をみてみると、2016年の米国が64%だったのに対し、2015〜2016年のイングランドとウェールズは4.5%、2015年のカナダは30.5%、2013〜2014年のオーストラリアは13%だった。
 
20171105usagunuser.jpg
 
そして、米国内の約2億7000万丁はどのような推計でも群を抜いて突出しており、欧州で人口1人当たりの持つ銃の数が特に多いのは、スイスとフィンランドだが、住民100人あたりの銃の数を国別で比較したかぎりでは、2位のイエメンを米国が大きく引き離していることが分かる。
 
20171105usagunnumbers.jpg
 
このような、日本からみれば極めて「野蛮な国」のトップの男が、「武士の国」である日本が自ら事に当たる可能性を示唆したということは、殿の命令には自らの命も投げ出すという「武士魂」を念頭に、宗主国の米国の要請により日本の自衛隊が北朝鮮に進攻するということをほのめかし、さらには「シンゾーよく聞いておけ」と暗に忖度を求めていたのかもしれない。
 
そして、「トランプ節」はさらにエスカレートしていく。
 
<日本、迎撃すべきだった 北朝鮮ミサイルで米大統領>
 2017年11月5日 05時52分 東京新聞
 【ワシントン共同】北朝鮮が8〜9月に日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射した際、日本が破壊措置を取らなかったことについて、トランプ米大統領が東南アジア諸国の複数の首脳に「迎撃するべきだった」と語り、日本の判断に疑問を表明していたことが4日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。
 安倍晋三首相は5日からのトランプ氏訪日で、日米の緊密な連携をアピールしたい考えだが、トランプ氏は日本に、より強力な対応を求める可能性がある。
 外交筋によると、トランプ氏は東南アジア諸国首脳らとの会談で「武士の国なのに理解できない」などと、不満を口にしていたという。
 
「日本列島上空を通過する弾道ミサイル」といっても地上500kmという宇宙空間を高速で飛ぶミサイルを撃ち落とす程の力は残念ながら日本には存在しない。

まさにこの発言は「みずからの手を汚さずに日本にやらせるという」というトランプ大統領の本音なのであろう。
 
しかしこんなことを平気で「東南アジア諸国の複数の首脳」に語るとは、日本が完全に米国の属国であることを強調しているのであって、日本政府はそれらのトランプの言動に対しては沈黙を守らざるを得ないとは、情けないことである。
 
このような状況にもかかわらず安倍晋三首相は「外交」と称した「接待」に余念がない。


  「トランプ氏『松山とプレーしたい』 ゴルフ外交同伴望む」   
 
菅義偉官房長官はこの「ゴルフ接待」を、両国の首脳が個人的に信頼関係を深めることは良いことだと、言って憚らないが、二人だけのグリーン上の密談内容が問題なのだが、トランプ大統領は貿易赤字解消を公約に掲げており、日米間のFTAに踏み込む話が行われれば、ヒアリング能力には問題がある安倍晋三首相は、おそらく武士らしく殿の言うことにはなんでも「Yes」を連発しとんでもない約束をさせられる可能性が大いにある、とオジサンは思う。

     
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2017年11月04日

秋晴れの空の下に4万人の9条生かせの声


昨日は13時前に国会周辺に着いた。
 
すでに多くの警官が歩道を「行動参加者」と「通行者」に分断しているのだが、2年目の8月の国会前のこんな光景を見せつけられた安倍官邸が「2度とあんなことはさせるな」と警備当局に厳しい指示をだしていた。
 
20150831kokkaijyoukuu.jpg
国会正門前で開かれた安保法案に反対する集会で、道路を埋め尽くす大勢の人たち=2015年8月30日午後、東京都千代田区(共同通信社ヘリから)
 
そのため、こんな場面があちらこちらで見受けられた。
 
20171104_jabornet02.jpg
 
それにもめげず、多くの老々男女は「安倍の9条改憲NO!」の意思を明確に表していた。
 
20171104_jabornet.jpg
【レイバーネットより】

 
さて、どのくらいのメディア関係者が来ていたのかは定かではないが、在京紙での昨日の集会の取り扱いを調べてみた。
 
讀賣新聞、産経新聞は論外なのだが、気になるのは、朝日新聞の「憲法改正反対派が集会」という見出し。
 
まるで、「革マル派が集会」と同じレベルのタイトルなのだが、ヒョッとして政治部のキャップに直されたかのような表現である。 
 
基本的には憲法は国民が改正を望まなければ変えることはできない。
 
ましてや憲法に縛られるべき権力側の者が一方的に自己都合により憲法の改正を唱え、広めることは憲法擁護義務違反となることも、最近では多くの国民に知れ渡っている。
 
したがって、政権が推し進める「憲法改正」という動き自体が普通ではないにもかかわらず、それに反対している多くの市民たちを「憲法改正反対派」と呼ぶことは、安倍政権におもねった印象操作である。
 
それでは、毎日新聞はどうなのか。
 
立憲民主 枝野代表ら護憲派市民集会に」との見出しで、ましてや動画付である。
 
明らかに朝日新聞とは真逆の立場での、それも真っ当な報道である。

さらには、全面的に市民運動を支持しているメディアは、「憲法公布71年 『9条生かせ』国会周辺4万人」というタイトルとなっている。
 
こにような、「閉じられている国会」周辺の騒ぎもどこ吹く風なのか、安倍晋三首相の頭の中には明日来日予定のフエイク大統領とのゴルフしか頭にないらしく、「安倍首相 半年ぶりゴルフ トランプ氏とのプレー控え」と準備に余念がない。
 
さすがに、この記事に対するこんなツイートには笑ってしまった。

そして昨晩は、安倍晋三首相は、こんな状態だったらしい。
 
 「首相、イバンカ氏と夕食 『楽しかった』

もっとも上記の記事中の写真は明らかに36歳のイバンカとの年齢差を感じさせる表情である。
   
いくら、米国の大統領の娘だからといって、単なる大統領補佐官であり、仮に、日本から首相補佐官クラスが訪米したところで大統領はそう簡単には会ってくれはしないだろうし、夕食会なんかありえない。
 
海外からはこんな反応があるようである。

 
イバンカ氏、熱狂歓迎に米メディアは…20171103houd... 
  
最後に、昨日の国会前での集会における様子を動画で紹介しておく。

【スピーチ者】
@高田 健 (全国市民アクション運営委員)
A枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)
B鎌田 慧 (ルポライター)
C落合恵子 (作家)
D 川崎 哲 (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)
E金 泳鎬 (元・韓国産業資源部長官)
F志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)
G江崎 孝 参議院議員 (民進党)
H福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)
I 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ
J濱田邦夫 (元最高裁判所判事・弁護士)
K暉峻淑子 (埼玉大学名誉教授)
L清水雅彦 (日本体育大学教授・憲法学)
M永田浩三 (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)
N柚木康子 (安保法制違憲訴訟女の会)
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 開会 ? コール (1)【1/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 高田 健さん (全国市民アクション運営委員)【2/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)【3/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 鎌田 慧さん (ルポライター)【4/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 落合恵子さん (作家)【5/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 川崎 哲さん (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)【6/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 金 泳鎬 (キム・ヨンホ) さん (元・韓国産業資源部長官)【7/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)【8/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 江崎 孝 参議院議員 (民進党)【9/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)【10/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ【11/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (2)【12/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 濱田邦夫さん (元最高裁判所判事・弁護士)【13/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 暉峻淑子さん (埼玉大学名誉教授)【14/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 清水雅彦さん (日本体育大学教授・憲法学)【15/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 永田浩三さん (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)【16/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)【17/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」:〈行動提起〉山口菊子さん (総がかり行動実行委員会)【18/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (3)〜 閉会【19/19】

集会終わってつくづく感じるのは、参加者は好天気に恵まれて圧倒的に高齢者が多かったのだが、彼ら彼女らが、改憲によりもっとも影響を受けるであろうと心配している肝心の10代、20代の若者が少なかったのだが、現職大統領を退陣に追い込んだお隣の韓国の若者たちの運動をもっと研究すべきではないか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:19| 神奈川 🌁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月03日

総選挙に棄権した人たちも一緒に国会前に行こう!!


総選挙の結果、改憲派議員が8割になったって?
 
それでは、そのすべての議員が9条に3項を追加して「自衛隊を明記」することを賛成しているのか?
 
衆院選の全候補者を対象に実施したアンケートを基に、当選者分を再集計してみると、安倍晋三首相が提案した憲法9条への自衛隊明記に賛成する当選者は全体の54%と半数を超えたが、改憲の発議に必要な衆院の3分の2(310人)には届いていない。
  
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【朝日新聞DIGITALより】
 
 
それでは一般国民ではどうなのか?
 
20171103kaikenhagiin.jpg
【朝日新聞DIGITALより】

 
少なくとも現時点では安倍政権のもとで憲法9条の改正については「反対」が「賛成」を大きく上回っていることがわかる。

こんな状態では、仮に衆参両院で「憲法9条に3項追加」という改正案を発議しても国民投票ではとても過半数の確保は難しい。
 
共同通信社が第4次安倍内閣の発足を受けて1、2両日に実施した全国緊急電話世論調査による結果が以下の通り。
 
◆憲法9条に自衛隊を明記する
 反対は52.6%
 賛成38.3%
◆内閣支持率
 支持する:49.5%(+5.0)
 支持しない:38.3%
◆安倍晋三首相(自民党総裁)について
 首相を続けてほしい:41.0%
 続けてほしくない :51.2% 
 
これらから分かることは、「安倍晋三首相が提案している自衛隊を9条に明記することは過半数が反対し、さらに安倍晋三首相はもう首相を続けないでほしい」ということになる。
 
明らかに国民から支持されない安倍晋三の改憲などは、国民は全く望んでいないことが良く分かる。
 
今日の文化の日は、国会周辺はかなり暖かい好天気になりそうである。
 
台風の影響で10月22日の投票に行けなかった人や、行かなかった人たちは、是非、温かい日差しの下、国会周辺に集まってほしいものである。
 
オジサンもこれから国会に向けて出発することにする。    

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posted by 定年オジサン at 10:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月02日

幸せなら手を叩き、謙虚というなら行動で示せ


責任の重さ」、「謙虚な姿勢」、「真摯な政権運営」・・・まるで息を吐くように嘘を付くといわれて久しい、安倍晋三のお得意の反省ポーズ。
 
この男は、誰からも否定されない言葉を列挙すれば、すべてが受けいられると思い込んでいるらしい。
 
8月に発表された「仕事師内閣」が突然の解散により、全く「仕事しない」内閣になってしまい、秋も終わったころ、再び昔の名前で現れていたのが「第4次安倍内閣発」。
 
今朝の朝刊で社説でしっかりと批判や注文を付けていた在京2紙を見てみる。 
 
■朝日新聞:社説「安倍新内閣 謙虚というなら行動で

「国民に約束した『謙虚』を、具体的な行動で示すこと」
「国会での野党との議論に、真正面から臨む」
「質問をはぐらかしたり、自らの言い分を一方的に主張したりするのはもうやめる」
「最後は多数決で結論を出すにしても、少数派の意見にも丁寧に耳を傾け、合意を探るプロセスを大事にする」
 
当たり前のことができない、やろうとしない安倍政権なので、まるで小学生にしつけしているようになっても仕方がない。 
 
■毎日新聞:社説「第4次安倍内閣が発足 『国会に連帯責任』自覚を  

「まず求めたいのは、憲法66条の趣旨をわきまえること」
「『内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ』とある。国会が首相を指名する議院内閣制の基本原則だ」
「国会にはもちろん与党も野党も存在する。なのに安倍首相は、首相指名選挙で自らに投票した与党の了承だけで行政権を行使できると考えていないか。首相に同調しない野党を含む国会全体に対し説明責任を果たすことで、初めて内閣の権力行使が正当化されると理解すべきだろう」
 
随分前から安倍晋三首相は意図的に「私は立法府の最高責任者」と口走っていた。
 
その都度、「あなたは行政府の最高責任者ですよ」と訂正させられていたのだが、内心は変わっていない。  
 
「与党の了承だけで行政権を行使できると考えていないか」どころか、その与党である自民党にも相談しないでことを進めていると小泉家4代目のボンボンにキツイ一発を食らっていた。


たしかに安倍晋三首相は、8%から10%に引き上げた時の引き上げ分を教育無償化に回すために、国民の皆様に信を問いたいと解散前にほざいていたことは、誰でも覚えている。
 
ところが自民党内でもきちんと討議せずに発表し、あとから実は3000億円ほど不足しますと言われて急遽、財界に拠出を求めたわけである。
 
まさに独断専行の極みで、38歳の若造も少々怒りを感じたのであろう。
 
首相『生産性・人づくり両輪』 第4次安倍内閣発足」とうたわれている2つのキーワードについて改めて調べてみた。 
 
「生産性革命」とは安倍政権が掲げる“新三本の矢”のキーワードの一つらしい。

“新三本の矢”として「名目GDP600兆円」「出生率1.8」「介護離職ゼロ」の3項目を挙げ、そのうち大方が実現不可能と言っていた「名目GDP600兆円」の実現に「生産性革命」が必要とされていた。
 
すでに「生産性革命」は、安倍内閣が2015年の6月に閣議決定した「日本再興戦略・改訂2015(首相官邸・PDF)」のサブタイトルに「未来への投資・生産性革命」という文言で登場している。
 
具体的には下記のようなことが列挙されている。
 
◆「稼ぐ力」を高める企業行動を引き出す
◆新時代への挑戦を加速する
◆個人の潜在力の徹底的な磨上げ
 
とても「革命的」とはほど遠い空疎な言葉の羅列である。
  
「人づくり革命」とは、質の高い教育を受けやすくすることで、個々人の能力を高める取り組みとされている。
 
すでに具体的な動きがあり、「人づくり革命」について議論する有識者会議は、「人生100年時代構想会議」と称し、以下の4項目を軸に議論を進めている。
 
◆高等教育無償化・リカレント教育の充実
◆人材育成のあり方・大学改革
◆企業の人材採用の多元化・多様な高齢者雇用
◆高齢者給付中心の現行制度から全世代型社会保障への改革
 
これも言葉とは裏腹の「掛け声だけで実にならない」という「菜っ葉に肥やし」的な響きに聞こえてくる。 
     
<クローズアップ2017 第4次内閣発足 安倍1強「慎重」船出 改憲へ、揺らぐ足元>
 毎日新聞 2017年11月2日 東京朝刊
 第4次安倍内閣が発足した。来年9月の自民党総裁選で3選を目指す安倍晋三首相は、憲法改正、2019年10月予定の消費増税などの重要テーマも抱える。ただ、衆院選の自民圧勝にもかかわらず内閣支持率の回復は鈍く、政権は高揚感に欠けた船出となった。
 「衆院選でこれまで(12年以降)3回の中で最も多い得票数により、自民を力強く信任してもらった」。安倍首相は1日夜の記者会見の冒頭、10月の衆院選圧勝を改めてアピールした。「第4次」内閣の発足は1952年10月の吉田茂元首相以来65年ぶり。首相の悲願である憲法改正に向け、改憲勢力は改憲原案の発議に必要な衆参両院の3分の2を保ち、自民、公明両党は数の上で野党に対して圧倒的優位に立つ。
 にもかかわらず、12、14年の過去2回の衆院選とは違って、自民党内には高揚感がほとんどない。野党が「敵失」で競合しなければかなりの小選挙区で逆転されていた、という計算に加え、比例代表の得票率でも立憲民主、希望両党の合算が自民を上回った。
 特に政権が懸念するのは堅調な自民の政党支持率に対して、安倍内閣の支持率が思うように回復していないことだ。各種調査の内閣支持率は衆院選前より上昇しつつあるものの、6〜7月ごろの「急落ショック」を完全に脱したとは言いにくい。政府高官は「政権が長く続き、有権者の『安倍離れ』が進んでいる。今は追い風はなく、強引にやれば支持はもっと離れる」と漏らす。
 衆院選を圧勝に導いた首相は普通なら来秋の自民党総裁選で3選が保証されるはずだ。だが首相本人への世論の不信が思わぬ「落とし穴」になりかねないことを首相も自覚している。衆院選翌日の会見に続き、1日も「謙虚な姿勢で政権運営に当たる」と強調したのはそのためだ。
 首相の足元の微妙な揺らぎは、今後最大の目標である憲法改正にも影響しかねない。19年夏には参院選が予定され、安倍政権は衆参両院で改憲勢力が3分の2を占めているうちに改憲原案の発議と国民投票に踏み切りたい考え。最短で来年の通常国会で発議し、来年中の国民投票というスケジュールを描く。
 だが、一定の与野党合意がなければ国民から批判を受けるのは必至。首相は会見で「幅広い合意」への努力を強調したが、改憲勢力として協力を期待した希望の党は小池百合子代表の求心力が低下し、安倍政権下の改憲に慎重論が拡大。目算は狂いつつある。
 また衆院は9条への自衛隊明記に反対する立憲、参院は当面存続する民進党がそれぞれ野党第1党。「改憲には少なくとも最大野党との合意が要る」(自民憲法族)という声に応えようにも、協議の相手が複雑に入り組んでいる。
 公明党も自衛隊明記になお慎重だ。山口那津男代表は1日の両院議員総会で「必ずしも(議席の)数に応じた勝利感は伴っていない」とクギを刺した。
 ただ、政権維持と与野党合意を優先し過ぎれば、首相が掲げた「東京五輪の年に改正憲法施行」という構想が揺らぐ。首相は「スケジュールありきでない」と柔軟な姿勢を改めてアピールしたが、もろさも秘めた「安倍1強」は、野党の動向をにらみながら難しいかじ取りを迫られる。【高山祐、木下訓明】
「丁寧な説明」疑問符
 与野党が対立していた特別国会の会期幅は、召集当日にようやく決まる異例の展開になった。自民、公明両党の幹事長・国対委員長は1日朝、会期を12月9日までの39日間とすることで一致。野党も受け入れた。だが安倍政権は野党の質問時間削減を検討するなど、首相が言う「丁寧な説明」に疑問符がついたままだ。
 6月の通常国会閉会後、森友学園、加計学園問題や南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報問題などを巡り、野党は臨時国会の早期召集を求めたが、政権は拒否。首相は9月の国会冒頭で衆院を解散し、8月の内閣改造で就任した閣僚の所信表明もなかった。
 首相は9月25日の記者会見で、加計問題などを「国民に説明しながら選挙を行う」と強調したが、全国遊説ではほぼ触れずじまい。公示翌日のテレビ番組では補助金詐取などの容疑で立件された森友学園の前理事長を「詐欺を働く人物」と断定し、「(妻昭恵氏は)だまされたのだろう」と発言する場面もあった。
 特別国会についても、官邸関係者は「どうせ野党は森友、加計しか聞かない」と短期を主張。自民は当初会期を8日間と提案した。結局、首相の所信表明や代表質問を行う方向に転じたが、議席数に応じた質問時間をなお要求し、野党の追及時間を減らそうと狙う。野党は「言葉を丁寧にしたり謙虚を装うのではなく、行動で示すべきだ」(立憲民主党・辻元清美国対委員長)と、政権の「言行不一致」を批判した。
 一方、月内には政府審議会が加計学園の獣医学部新設について認可の是非を判断。会計検査院は年内にも森友問題の検査結果を公表する。展開次第で再び逆風が吹きかねない現状に、都議選惨敗と希望の党の急失速を目の当たりにした自民党の武見敬三参院議員(東京選挙区)は、1日の党会合でこう警告した。
 「何か起きれば、自民もいっぺんに天国から地獄に落とされる。最も注意すべき状況だ」
 
「改憲に揺らぐ足元」としては与党内からも安倍政権に対する「おごり」を戒めるこんな声が出ているという。
 
●自民党の石破茂元幹事長
 先の衆院選では小選挙区で自民党に投票したのは全有権者の約25%にすぎない点に触れ「国民の考えていることと(自民党の)議席数は少し乖離(かいり)がある。注意しながらやっていくことが重要だ」
●公明党の山口那津男代表
 両院議員総会で、衆院選について「議席数に応じた勝利感や高揚感は伴っていない」と発言。
 「数におごることがあってはならない。謙虚に真摯に、政権運営に取り組む」
 改憲についても「内閣で取り組む政策課題ではない。内閣は憲法尊重擁護義務を負っている」
 
おそらくは、安倍晋三にとってはこんな声は「蛙の面に○○」なのだろうが、1日も早く、「いっぺんに天国から地獄に落とされる」日が来ることを国民も願っているのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:25| 神奈川 ☀| Comment(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

改憲派の枝野幸男に期待するところ


昨朝から丸一日中、テレビのワイドショーを独占していたのが、猟奇殺人事件と呼ばれそうな、たった1人で8月下旬から10月中旬までに9人の男女を殺害し、遺体をバラバラにしたという、おぞましい事件
 
海の向こうでは、来週初来日の予定の米国トランプ大統領のおひざ元のニューヨークでは、「NYで車突入テロ、8人死亡 市長『卑劣な行為』」という事件が起きており、それぞれの事件の詳細はまだ未発表なので中途半端なコメントはできないが、いずれも正常ではない病んだ人間が何処にでも存在するということであることは確かである。
 
共通するのは両国のトップが富裕層優遇政策を取り続けていることから、必ずしも国民から高い支持を得ていないということである。
 
しかし国のトップがいかなる人物であろうと、彼らを支え暗躍する組織が必ず存在する。
 
江戸幕府では8代将軍吉宗の時代に「御庭番」なるものが存在していたそうだが、さしずめ現在の日本でそれらに相当する部署は内閣府かもしれない。
   
総選挙の結果が出そろった翌日の10月24日に、「衆院選 なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超」という記事がでていたが、余り気にはしていなかった。
 
ネット上で炎上していていたということは、無所属で立候補した山尾志桜里に834票の小差で敗れた自民党の鈴木淳司を支援していた「ネトウヨ」連中の仕業であろうと無視していた。
 
ところが、こんな記事を読むとどうやら背後に権力側の姿が見え隠れしていた。   
  
<「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載されていたランサーズ、内閣府が「主要」取引先であることが話題に>
 2017年10月27日20:09 BUZZAP
 先日BUZZAP!では業務をアウトソーシングするサイト「クラウドワークス」で「保守(反民進・嫌韓)系まとめブログサイトの運営管理」「政治・芸能系時事ネタ動画を1本50円で作成する」などの依頼が掲載されていたことをBUZZAP!では既に報じてますが、クラウドソーシングサイトの二大巨頭のもう片方である「ランサーズ」の気になる情報が話題になっています。
それはランサーズの主要取引先にリクルートやITmedia、エン・ジャパン、マイナビなどの就職情報関連企業と並んで内閣府の名前が掲載されていること。

20171101_01.jpg
魚拓
◆ランサーズには「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載
ランサーズといえば10月23日には「愛知7区の無効票が多すぎ!山尾志桜里の選挙区に何が起こったか!?」というタイトルの記事の作成依頼(魚拓)が掲載されていたことでネット上では話題となっていました。
もちろんこの山尾しおり候補の選挙区で無効票が多すぎるという話は単なる印象操作に基づく陰謀論で、一言で言うならばデマ。毎日新聞は
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
愛知7区の投票総数に無効票が占める率は4.23%で、前回2014年衆院選小選挙区の全国平均3.29%より高い(今回の全国平均は集計中)。だが、今回の小選挙区選挙で東京12区は9.71%。東京14、16、17区も5%を超えた。
衆院選:なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超 ? 毎日新聞
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と客観的な数字を上げて完全否定しており、自称保守界隈と産経新聞のみが大騒ぎするという、釣られた諸氏の情弱っぷりを見せつけるだけの結果に終わっています。
この依頼を掲載したinadog氏は「ブログの運営、Youtube動画の投稿などをしております」とする東京都在住の40代男性という自己紹介(魚拓)ですが、サイトの特性上どういった人物かについてこれ以外の検証方法はありません。
◆内閣調査室が「山口敬之昏睡レイプ事件」で行った印象操作
ところで内閣府は内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務としており、同任務を遂行するにあたり内閣官房を助けるものとされています。
そして内閣官房の内部組織のひとつである内閣情報調査室の職員が、「山口敬之昏睡レイプ事件」の被害者を民進党関係者と印象操作するチャート図をマスコミにリークし、2ちゃんねる(当時)にも投下されていたことは以前報じたとおり。
 
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奇しくもこの時にリークされたのは、被害者女性に付く弁護士の所属する事務所の代表が次期衆院選に民進党から出馬予定であること、その人物と民進党の前政調会長である山尾しおり代議士夫婦が親しいという関係を示す内容のものでした。

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(被害者女性の画像部分はトリミングしています)

いったい内閣府はランサーズの主要取引先として、日本国民の税金を使ってどのような「取引」を行っていたのでしょうか?*
 
3年前、東大卒のエリート内閣府職員・A氏(30)が渡航先の韓国から日本にゴムボートで密入国しようとして死亡した事件があったことを記憶している人はほとんどいない。
 
それは全てのメディアに箝口令がひかれたらしいのだが、「ゴムボート死の内閣府官僚 公安にマークされていたとの証言」という記事を読むと、ますます内閣府というのは政府内の伏魔殿なのかもしれない。
 
さて、話変わって安倍1強を倒すために大風呂敷を広げながらも、その中身が小粒となり、国民の期待を破った小池百合子だが、それを救ったのが公示前8日間で立憲民主党を立ち上げ、投票先を悩んでいた有権者層の救いとなった枝野幸男の過去の言動が週刊朝日に掲載されていた。 
  
<立憲・枝野代表、実は「改憲」派 “排除”した過去も…>
 2017.11.1 07:00 週刊朝日
・・・前略・・・
 小池百合子代表は「首班指名に値する立派な方と思っている」と述べたが、党内では公然と、立憲民主党の枝野幸男代表を首班指名すべしとの意見も出ていた。主張した小川淳也衆院議員は、本誌記者にこう語った。
「たとえば憲法9条第3項(の追加)を誰より早く言い始めたのは枝野幸男氏その人ですからね。希望の党の考え方と、まったく齟齬(そご)はないと思います」
 どういうことか。枝野氏といえば民進党内の“リベラル派”として小池氏に「排除」されたイメージがあるが、実は改憲派だ。
「文藝春秋」2013年10月号に「改憲私案発表 憲法九条 私ならこう変える」という論文を発表し、枝野氏自身もメディアのインタビューで「私は護憲派ではない」「保守」と公言しているのだ。
 小川氏が言及した9条3項とは、現行憲法の最大の矛盾とされる「自衛隊の存在」を明記しようと安倍首相が打ち出した改憲案のこと。一方、枝野氏も論文の中で、9条に「自衛権の行使」の条件を定めた条文を書き加える改憲案を示していた。自衛隊の現状を憲法に追加するという“加憲発想”は、安倍案の原型という見方もできる。
 さらに、同論文の中では集団的自衛権の行使について、自衛艦と共同行動中の米国の軍艦が攻撃された場合を例に挙げ、<常識的には助けるべきでしょうが、憲法にははっきり書かれていません>と、範囲を限定して憲法に明記することで行使を一部、容認するような記述がある。PKOで海外活動中の自衛隊が「駆けつけ警護」を行うことも、
<助けに行くことができると考えます。(中略)憲法で明文化する必要があります>と、許容する考えを示している。民進党出身の希望の党議員がこう語る。
「枝野氏は前原誠司代表時代の05年に民主党で憲法調査会の会長を務め、『憲法提言』をつくっている。決して観念的な平和論者ではない。だからこそ、前原氏の希望合流も党幹部としてのんだのです」
 希望の党から出馬して落選した元民進議員もこう枝野氏を評する。
「枝野氏は護憲論者ではなく、平和主義的な改憲で法律的な理屈さえ通ればいいという人。枝野氏、小池氏、安倍首相はそれぞれ加憲、改憲を主張しているが、差異は実は大きくない」
 自民党細田派の改憲論者の重鎮議員からも、こんな声が上がるほどだ。
「枝野氏は保守政治家なので、高村正彦副総裁も改憲論議を呼びかけた。希望の党はあてにできないので、今後は立憲民主に目配りする必要がある」
 一方で憲法学者の長谷部恭男早稲田大教授がこう語る。
「枝野氏の改憲案は、過去に内閣法制局長官などにより政府見解などで示されてきた考え方のとおりで、従来の政府解釈を憲法に明文化しようとしたもの。『駆けつけ警護』も含め、すべて個別的自衛権の行使として説明できる。一方、安倍首相の行った『解釈改憲』では、集団的自衛権の行使について自衛隊が『地球の裏側』まで行って武力行使できると国会で答弁するなど、どこまでも範囲が拡大する余地を残した。両者はまったく違う考え方です」
 枝野氏の改憲案には、従来どおりの政府解釈をあえて憲法に明文化することで、「解釈変更」などで憲法の趣旨を変えてしまうことに対抗するという意図があるというのだ。
「現に憲法を変えるという人たちが多数いる以上、ただ反対と言うより、もし変えるならこうでなければおかしいと言うほうが、世論を説得する効果があるかもしれない。枝野氏は憲法で首相の解散権を制約することも主張している。改憲派対護憲派という単純な図式で見るべきではない」(長谷部教授)
 立憲民主党の会派に入った山尾志桜里氏も、「枝野論文」について専門家に意見を求めるなど研究に余念がないという。
「逆風」の中にある希望の党からは早速、立憲民主党にラブコールが送られている。希望の党の柚木道義衆院議員も連携を主張する。
「第2自民党にならず、『安倍1強許すまじ』で他の野党と連携することを両院議員総会で小池代表に確認しました。枝野さんは希望とも連携する気持ちがあると思う」
 実際、希望の党は着々と「民進党化」が進んでいる。衆院選では、自民党出身で小池氏と近かった若狭勝氏や福田峰之氏が比例復活すらできず落選。小池氏自身、敗戦の責任を問われて国会運営から距離を置くことを余儀なくされた。
 民進党を離党して希望の「チャーターメンバー」(設立メンバー)となった細野豪志氏や長島昭久氏なども、微妙な立場に追いやられているという。前出の民進出身の希望議員がこう語る。
「民進党の党内手続きを経て合流した我々は、いわば『合法的』な合流組。一方、強引に党を割った細野氏らの行為は『違法』で、民進党をガタガタにして希望と合流せざるを得なくする一因をつくった責任もある。細野氏は両院議員総会でも後方に座り、積極的に発言しなかった。党内の空気を感じているのでしょう」
 チャーターメンバーたちからは「考え方の違う立憲民主とは一緒にやれない」という不満も聞こえるが、その影響力が低下すれば、希望はますます立憲民主党に接近することになりそうだ。
 だが、一方の立憲民主党の反応は芳しくない。
 当の枝野代表は10月27日、「合併して、政党を大きくするのは時代遅れだ。再編にはくみしません」「(19年の)参院選は立憲民主党で戦う」と野党再編を否定する発言を繰り返した。
“野合”によるイメージダウンを避ける意図がありそうだ。立憲民主党のある議員は、希望への冷ややかな見方を示す。
「希望は次の参院選も候補者を立てられず、バラバラになって崩壊するのではないか。一部は岡田克也氏が結成した無所属の会派に流れるなどするだろう。まずは今回の選挙戦で共闘した社民、共産との連携にプライオリティーがある」
 さらに立憲民主党が希望の党と組めない“隠された裏事情”もあるという。それは、今回共闘した共産党の存在だ。
「立憲民主は北海道など各地域で候補者が共産党と『当選後、希望の党の会派には入らない』などの政策協定を結んでいる。希望と合流するようなことになれば共産党がだまっていないから、元のさやには簡単には戻れないよ」(前出の民進出身の希望落選議員)
・・・中略・・・
 安倍政権は「19年夏の参院選と同日に改憲の是非を問う国民投票を仕掛けてくるシナリオを描いている」(政府高官)とされる。
果たして今後、野党はどう戦うつもりなのか。
「野党再編のキーマンは無所属の会の岡田さんだろう。参院選がある再来年の夏から逆算して彼が政権奪取を掲げて希望、立憲との統一を仕掛けるしか道はない」(民進党閣僚経験者)
 民進党の有田芳生参院議員は、「第三の道」を模索する手もあると語る。
「例えばイタリアでは小党分立が当たり前で、野党連合として選挙の時には一緒に戦うことで政権奪取も可能になっている。日本もイタリア型の野党連合を目指せば、小党分立でも政権奪取を狙うことができる」
 だが、与党はそんな弱小野党を舐めきっている。
 11月1日召集の特別国会では当初、安倍首相の所信表明演説と各党による代表質問を来年の通常国会まで先送りする予定だったが、メディアに批判され、ようやく重い腰をあげ、野党との調整に入った。
「衆院選の大勝でみそぎは済んだと判断し、加計学園の獣医学部新設に11月にも認可を出す予定です。国会を開かないと加計疑惑隠しとメディアが騒ぐので、国会審議に応じるほうが得策との判断に傾いた。審議しても野党にはたいした力がないからね」(自民党国対幹部)
 混沌の中から真の“希望”が生まれるのはいつになるのだろうか。(本誌・小泉耕平、直木詩帆、村上新太郎)
※週刊朝日 2017年11月10日号
 
国民投票法の起案等、立法政策に携わってきた法学者で政治学者の南部義典は、すでに4年前に、「“枝野私案”は、政府・自民党の有力な対立軸になりうるか?」という記事の中で、「憲法第9条改正“枝野私案”」について詳細に分析し、
 
あえて自民党憲法改正草案の対抗軸として、3分の2以上の合意形成を阻止する立場を鮮明にすると同時に、政府解釈の変更にもブレーキを掛けるという知恵と戦略に基づいて提案されたものであると理解します。
枝野私案は、憲法論議の悲惨な現状に対する積極的「止揚」として、その限りにおいて理解され、評価されるべきものと考えます。自民党「憲法改正草案」をベースにした具体的な議論を完全停止させ、与野党間の合意形成の可能性をゼロにするだけでなく、対案としての意義を国民に広く示すことで、今回、論理的な解釈を政治的に変更しようとする目論見を自然停止させる『逆ベクトル』が作用すると考えます。
と評価していた。
 
4年後の今、この評価内容が、単なる「改憲阻止」行動でなく戦略的な「安倍改憲阻止」につながっていくことになればいいのだが、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする