2018年05月06日

アベに改憲=懐剣である


昨年の今頃は5月3日の憲法記念日に、改憲派の集会にビデオメッセージを送り、その中では改憲に向けてのスケジュールまで提示していたにもかかわらず、1年後の今年はスケジュールについては一切触れなかった安倍晋三首相。
 
それでは、安倍晋三首相の狙い通りにこの1年間が事が進んでいたのかと言えば、全くの真逆な動きとなってしまったことは周知のとおりである。
 
最近は国内で自ら播いた種が芽を出しながらじわじわと安倍晋三の周辺を取り囲むような状況となり、かなりの焦燥感が露わになっている。
 
そのようなときに手を差し伸べるのが政権擁護メディアであり、安倍政権のためならフエイク記事や投稿で援護するつもりで度々名誉棄損訴訟で賠償命令を食らっている産経新聞の御用記者の阿比留瑠比政治部編集委員である。
 
5月の連休中の中東への外遊の前に、安倍晋三首相は4月28日、産経新聞のインタビューに応じる形で虚偽事実を混ぜながら思いのたけを語っという。

詳報 『日本は蚊帳の外ではない』『日米の絆が北朝鮮を動かした』
 
蚊帳の外からの無能外交」でもつぶやいたのだが、欧州のメディアからも「蚊帳の外」と酷評されてしまい、それを払拭したいとの思いが、このタイトルを見ただけで、南北首脳会談の結果を見てのあわて振りが手に取るように分かる。
 
4月28日のインタビューの概要は、「『自民党総裁選出馬は国会閉会後に判断』『憲法改正へ困難があっても乗り越える』」という産経新聞の別の記事で紹介されているのだが、この記事のタイトルを見ただけで、自民党総裁選の出馬に黄色ではなく赤信号がともり、憲法改正への道のりが遠ざかってしまったという思いがにじみ出ている。
 
このインタビュー内容の解説と辛辣かつ的確な批判は、日刊ゲンダイの独壇場であろう。
 
<しがみつく安倍首相 未だに「3選」「改憲」など寝言の仰天>
 2018年5月5日 日刊ゲンダイ
■自分の愚かさと惨めさに気づかない首相を頂く国民の最大の不幸
 焦燥感の表れなのだろう。この連休中、安倍首相が「総裁3選」への意欲を見せ、「改憲」への執念を示した。どちらも逆風なのは明らかなのに、強がりと寝言の連発には仰天するしかない。
 3選に触れたのは4月29日の産経新聞のインタビュー。9月の自民党総裁選について「国会閉会後に判断する」と答え、<会期延長がなければ6月20日の国会閉会後に出馬表明する考えを示した>という。もっとも、応援団メディアがこのタイミングで既定路線のはずの“総裁選出馬”をわざわざ報じたことは、むしろ安倍の苦境を物語っているのだが、とにかくインタビューの中身は、勘違いな手前味噌のオンパレードだった。
「北朝鮮に対して圧力を最大限まで高めていくと申し上げました。(中略)その結果として平昌五輪を契機に北朝鮮が話し合いを求めてきた。まさに日本が国際社会をリードしてきた成果ではないですか。決して日本が蚊帳の外に置かれていることはありません」
「先日訪米し、トランプ米大統領と2日間にわたり11時間以上、時をともにすることができました。いかに日米の絆が強固なものであるかを示せたのではないでしょうか」
 日本が国際社会をリード? 日米の絆が強固? ただ時間が長けりゃいいのか? マトモな国民なら、ちょっと笑ってしまう。
 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)がこう言う。
「北朝鮮に対し『圧力一辺倒』だった安倍首相は、対話も選択肢にしてきた世界の国々から、『水を差すな』と煙たがられてきた存在。それなのに、『日本が国際社会をリードしてきた』と自分の成果のように言うのには呆れました。盗っ人猛々しい。
 外交で成果と言うのなら、北朝鮮から拉致被害者を返してもらってから言って欲しい。対米国でも、鉄鋼やアルミニウムへの関税除外やTPP復帰を勝ち取ってからだし、対ロシアでも北方領土を返してもらってこそ成果でしょう。国民の多くが海外メディアに触れられないのをいいことに、親安倍メディアが安倍首相の口先だけの『やってる感』を大本営発表のまま喧伝してきたから、“外交の安倍”などと威張っていられたのです」
「蚊帳の外」という批判にムキになるのも、子供っぽい安倍の性格がよく出ている。外遊先のロシアで同行記者に総裁選対応について問われた自民党の二階幹事長が、「(安倍首相の)3選支持は1ミリたりとも変わっていない」とヨイショし、「立派な外交実績を上げている」と持ち上げていたが、褒め殺しにしか聞こえない。
■「いよいよ憲法改正に取り組む時」にア然
 改憲についても安倍は、「議論が深まってきた」という驚くべき認識らしい。訪問先のヨルダンで記者団にそう強調し、3日の憲法記念日に改憲派集会へ寄せたビデオメッセージでも、「この1年間で憲法改正の議論は大いに活性化し、具体化した」「いよいよ私たちが憲法改正に取り組む時が来た」と誇らしげに語っていた。
 安倍が「自衛隊を憲法9条に明記」する加憲論を唱え、「2020年に新憲法を施行」とブチ上げたのは、昨年の憲法記念日。今回と同じ改憲派集会へ送ったメッセージだった。あれから1年。改憲機運はむしろしぼんでいる。
 確かに自民党内では安倍が押し付けた通りに、9条に自衛隊明記を含めた改憲4項目がまとまった。が、内閣支持率が3割を割り込む中、「改憲どころではない」という空気が党内に充満している。モリカケ問題や防衛省の日報隠蔽、財務次官のセクハラと不祥事続発で、国会の憲法審査会の議論も一切進んでいない。
 もともと改憲に慎重な公明党は、山口代表が2日、「日本国憲法の歴史の下で、これまで改正を一度も行っていない」と改憲に否定的な姿勢を街頭演説で見せるような状況なのだ。
 肝心の国民も全く盛り上がっていない。朝日新聞の世論調査では、「安倍政権の下での憲法改正」に反対が58%(昨年は50%)、賛成は30%(同38%)で、反対が上回っているだけでなく、昨年より増えている。首相に対する国民不信がこれだけ高まっているというのに、「いよいよ改憲に取り組む時」とは、バカも休み休み言ってくれ、である。
 政治評論家の野上忠興氏もこう言う。
「安倍首相の描いていた改憲に向けての『工程表』が完全に狂ってしまい、今は悔しくて仕方ないんじゃないですか。それを隠すため、強がりを言っているように思います。去年の今ごろは、安倍1強の下、すべて思い通りと、いい気分だったことでしょう。去年のうちに自民党改憲案をまとめ上げ、今年中に国会で発議し、来年の参院選とダブルで国民投票というスケジュールを想定していたわけですが、全部パー。さぞかし無念でしょう。一寸先は闇ですよ」
■折れた「3本の矢」をいまだアピールする鉄面皮
 事態が逆回転しているのは安倍だって分かっているはずだ。それでも改憲への意欲を見せ続けるのは、そうしなければ支持者の右派をつなぎ留められず、赤信号がともっている総裁3選への望みもついえてしまうからだ。
 何のために、3選を目指すのかと問われれば、安倍は「自民党の党是である憲法改正を実現するため」と言うしかない。2期までだった党の総裁選規程を変えてまで、トップの座に居座り続けるには、それなりの理由が必要で、改憲を主張し続けるしかないのだ。
 加えて、モリカケで露呈したように、私利私欲にまみれた首相のこと。改憲は自己満足のためでもある。
「改憲は安倍首相にとって『レガシー』づくり。9条でも、他の条文でも何でも、憲法を変えられればいいというのがホンネです。実際、解釈改憲で米国が望んでいた集団的自衛権の行使は可能になっているので、9条を変える必要性はないのですからね。『憲法を変えた総理』として歴史に名を残すべく執着してきたものの、それが無理になって、3選の目もなくなり、本当に惨めなものです。それでも自転車をこぐのをやめたら倒れてしまうから、パンク寸前でも必死にこぎ続けているという状態。哀れです」(野上忠興氏=前出)
 安倍は前述の産経インタビューで、「経済政策『三本の矢』を継続的に進めてきた結果、昨年のGDPは過去最高となった。雇用も250万人増え、正社員の有効求人倍率も初めて1倍を超え、『人生100年時代』に備えていくことができるようになった」と毎度のセリフで5年半の政権運営を自画自賛していた。
 折れてしまった「3本の矢」をいまだアピールする厚顔。それしか訴えるものがない愚かさ。国民の支持を失い、哀愁さえ漂うまでに落ちたら、最後は誠意を見せて、自ら辞するのが権力者の矜持ではないのか。しかし安倍は、自分が笑いものになっていることに気づいていない。
 政治評論家の森田実氏が言う。
「今の安倍首相に対する世論は、薄い表面は熱く煮えたぎっていても、その下の大部分は冷えきっている風呂のようなもの。一部の右派の支持者は応援しても、多くは安倍首相を信用していません。嘘つきでごまかしばかりのうえ、官僚を腐敗させた首相に、むしろ嫌悪感でいっぱい。ところが権力者は長く居座るほど、国民と遊離していき、国民の心が分からなくなるものなのです」
 無意味な中東訪問から戻った安倍は、その足で山梨の別荘へ逃げ込み、4日は大学時代の友人とゴルフで息抜きをした。「調子はいいですよ」と記者団に笑顔を見せたらしいが、日本が世界から置いてきぼりにされているというのに、いい気なもんである。こんな鉄面皮首相を頂く国民は不幸というしかない。
 
安倍晋三首相は、インタビューの中で、「トランプ氏とは1年余りに6回会談し、20回電話で会談しました。」と言っていたが、おそらく直近の20回目の電話会談に関しては、その内容が水増しだとバレていた。
 
<安倍首相、「日米電話首脳『会談』」の捏造&水増しをトランプ大統領に大曝露されてしまう>
 2018年4月30日16:20 BUZZUP
 安倍政権がまるっきり蚊帳の外に置かれた南北首脳会談。歴史的会談の後も電話待ちに終始した安倍首相ですが、28日になってトランプ米大統領との間に行われた日米電話首脳「会談」に見事なまでの捏造と水増しが発覚してしまいました。

しかもその事実を大曝露したのは「会談」相手のはずのトランプ大統領その人でした。どういうことでしょうか?

首相動静によると、安倍首相とトランプ大統領の電話「会談」は日本時間午後10時33分から11時3分までの30分間とされています。
これは外務省の公式サイトでも「4月28日,午後10時30分頃から約30分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ドナルド・トランプ米国大統領(The Honorable Donald Trump, President of the United States of America)と電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです」(魚拓)とされているとおり、日本政府の公式見解と断定できるもの。
・・・中略・・・
しかし、トランプ大統領は同日午後10時45分に以下のようにツイートしています。それによると、
韓国の文大統領と長く素晴らしい会談を持った。物事は非常によい方向に動いており、米朝首脳会談の日時も間もなく決まるだろう。それと日本の安倍首相にも現在進行形の交渉について情報を提供しておいた(拙訳)
とのことです。
◆「会談」時間の水増し
まずは日時から見てみると、日米電話首脳「会談」が始まってから12分後、日本政府の見解によるとまだ絶賛会談中のはずの時間にトランプ大統領はツイートをしています。
そして安倍首相との「会談」について「spoke to」と過去形で表現しています。中学生レベルの英語能力があれば、これは電話を切った後にその内容についてツイートしていると理解できるもの。
つまりは日米電話首脳「会談」はせいぜい10分前後しか行われていなかった事となり、政府は「会談」の時間を3倍にも水増ししていたことがここで明らかになります。
もちろんトランプ大統領が電話「会談」中にスマホをいじってツイートしていたと強弁することも可能ですが、そうするとトランプ大統領は「過去形すらまともに使えない馬鹿」であり、安倍首相は「スマホをいじりながら『会談』される程度に軽んじられている存在」ということになってしまうので注意が必要です。
◆ていうかそれ、会談なの?
トランプ大統領は文大統領との電話会談について「talk with」という言葉を使い、「long and very good」な話し合いを持った事を強調しています。
それに比して安倍首相に対しての「spoke to」には対話のニュアンスは薄く、話して伝える、伝達するという意味が主となります。これはその直後の「inform」の通知する、知らせるという意味と呼応し、この「会談」が一方向的なものであったことを読み取ることができます。
また実際に話した時間が10分だとすれば、会談には通訳が入りますので実質的に本人同士が話した時間は5分程度と推定できます。その時間はせいぜいトランプ大統領が文大統領との会談で得た情報を伝えれば終わってしまう程度のもの。込み入った電話「会談」が成立する長さではありません。
少なくとも協議後に安倍首相が記者団に対して「詳細な説明を受けたが、詳細については差し控えたい」と述べるような詳細な説明を受けるには不十分です。
確かに安倍首相はインタビューでも「決して日本が蚊帳の外に置かれていることはありません」と述べてしまっており、引っ込みが付かなくなっている可能性もあります。
しかしさすがにトランプ大統領からの数分間の情報通知を日米電話首脳「会談」と捏造し、おまけに「会談」時間まで大きく水増しした挙句に当のトランプ大統領の何気ないツイートで嘘がバレてしまうのはいくらなんでも、いくらなんでもご容赦いただきたいレベルの残念なフェイクニュースと言えそうです。
 
南北首脳会談では、あたりまえだが通訳なしに両国の母語で会話が進んだが、日本の場合正式な海外の首脳と通訳なしに会話したのは過去には宮沢喜一首相のみと伝えられている。
 
したがって電話会談であろうと直接の会談であろうと、間に通訳による説明がはいり、双方が通訳を通した会話となれば、全体の時間の内訳は、たとえば、「トランプ発言」+「日本の通訳説明」+「安倍晋三首相発言」+「米側の通訳の説明」でようやく1つの会話になり、仮に最初のトランプ発言が5分でも10分後に安倍晋三首相が答えられるということになり、30分の電話会談ではせいぜい双方の話は5分程度であろう。
 
となれば、実際の10分の電話会談とは名ばかりで、一方的にトランプが安倍晋三に伝えた(inform)という表現は理にかなっている。
 
ここでも安倍晋三はトランプにコケにされたわけであるが、それを覆い隠すために「30分の日米首脳会談」と発表したということである。
 
もはやこんな男に憲法改正を語る資格は全くない。
 
最後に法政大学の山口二郎教授の「本音のコラム」を紹介しておく。
(クリックすると拡大版)
 
20180506_tokyo.jpg     
 
それにしても、つくづく、「気違いに刃物」のことわざを当てはめると、「安倍に総理の座」すなわち、「安倍にカイケン=懐剣」となるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:54| 神奈川 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする