2018年10月15日

安倍晋三を窮地に追いやる内憂外患


「集会」なので「パーティー」ではないというという政治家の屁理屈。
 
「集会」を表す英単語は実は複数ある。
 
中学生レベルで知っている単語は、meeting, conference, gathering, convention, congressあたりかもしれない。
 
■meeting (ビジネスなどの話し合いのための)会議、会合。    
■conference (同業者・専門家が参加する)大規模な会議、協議会。
■gathering (社交上の目的のある)集まり、集会。
■convention (政党・組織などの)(正式な)大会、総会。(同じ趣味を持つ人が集まる)大会。
■congress (政党・労働者組合などの)(正式な)代表者会議。
 
それでは、この工藤センセイが主催した「集会」は上記の英語の短語では、gathering(社交上の目的のある)集まり、集会
かも知れない。
 
それでも、こんな場所で円卓テーブルでワインもあれば、どう見ても単なる集会ではなさそうである。
  
高級ホテル、並ぶワイングラス 工藤氏側、『集会』丸ごと不記載」 
 
20181015_asahi01.jpg【2015年8月に名古屋市内のホテルで開かれた彰友会の「国政報告会」。工藤氏があいさつし、参加者のテーブルにはワイングラスが並んでいる=工藤氏の公式ホームページから】
 
<自民工藤氏、有料催し一切記載せず 識者「最悪ケース」>
 2018年10月15日05時05分 朝日新聞
20181015_asahi02.jpg 工藤彰三・国土交通政務官(自民、衆院愛知4区)が代表を務める政治団体が、支援者らから会費を集めた百人単位の「集会」を開きながら、その収入を政治資金収支報告書に一切記載していなかったことがわかった。不記載が判明したのは2013〜15年に開いた計5回分。政治資金の記載漏れなどが明らかになるケースはあるが、政治団体による有料の催し物の収支がまったく書かれていないことが発覚するのは異例だ。
 政治資金規正法は、政治活動の透明性を高めることを目的に、政治団体のすべての収入の記載を義務づけており、識者は「法の趣旨からして最悪のケースだ」と指摘している。工藤氏の事務所は「いずれも政治資金パーティーではなく、実費の集会」としているが、朝日新聞の取材後に記載の必要性を認め、収支報告書を訂正した。
 工藤氏のホームページや事務所の説明によると、工藤氏が代表の政治団体「彰友会(しょうゆうかい)」は14年に2回、15年に1回、名古屋市のホテルで「総会」や「国政報告会」を開いた。
 彰友会の会長は、東海・関東地区で20の医療機関を展開する医療法人「偕行会(かいこうかい)」グループ(本部・名古屋市)の会長で、彰友会の内部資料などによると、同グループの総務部の担当者が15年の国政報告会の出席を取引先に依頼した。呼びかけた取引先は少なくとも60社を超え、会費は2万円で、約100人が参加したと記録されている。
 しかし、彰友会が愛知県選挙管理委員会に提出した収支報告書は、16年まで4年連続で、収入、支出とも0円となっていた。総会や国政報告会の形跡は一切なかった。
 また、工藤氏のホームページによると、工藤氏が代表の自民党愛知県第4選挙区支部も13年と14年に各1回、「支部総会 工藤彰三を励ます会」を開催。13年は会費2千円で600人以上が参加し、14年は約800人が参加したという。しかし、同支部の13年と14年の収支報告書には支部総会の収入は一切記載されていなかった。15年と16年の収支報告書には、支部総会の収入がそれぞれ約180万円記載されていた。
 朝日新聞は4月以降、複数回にわたって工藤氏側に取材。工藤氏の事務所は3回目の回答となった今月9日、「収支報告書の作成担当の元秘書に確認したところ、いずれも会費を徴収した集会であり、収支トントンの事業であったことから、収支報告書に記載する必要がないと考え、記載しなかった」とし、9月に報告書を訂正したことを明らかにした。同法では収支の差額が0円でも記載しなければならない。
 訂正した収支報告書を確認したところ、彰友会の14年分に、収入、支出ともまったく同額の108万566円を新たに記載。15年分には収入190万円、支出162万8028円を記載していた。自民党愛知県4区支部については「収支を確認し次第修正する」としている。
 工藤氏は名古屋市議を2期務め、12年の衆院選で初当選。現在3期目で53歳。今月の第4次安倍改造内閣の発足で国交政務官になった。(沢伸也、竹井周平)
制度への挑戦で、最悪のケース
 政治資金に詳しい岩井奉信・日本大教授(政治学)の話 大規模の有料の催し物を開きながら収支を一切書かないというのは、政治資金を公開させて国民が監視するという制度への挑戦で、最悪のケース。聞いたことがなく、国民をバカにしている。
 
決して若くはない「魔の三回生」らしいが、「在庫一掃内閣」の閣僚からも外れた「滞貨」といわれる政治屋連中は、「副大臣」とか「政務官」というポスを与えられるのだが、余りにも多くの入閣組が多かったため、過去の「身体検査」などはできず、今後もこのような輩は続出するかもしれない。
 
もっとも彼の出自をみれば、日本会議国会議員懇談会と神道政治連盟国会議員懇談会に所属している麻生派議員なので、さもありなん、というところか。
 
当ブログを書いている時に、さらにこんなニュースがある弁護士のツイートで知らされた。

さて、政府広報紙の讀賣新聞が昨日他紙に先駆けて報道した、「消費税10%、来年10月 2%ポイント還元案」。 
 
2018101_tokyo.jpg
【東京新聞より】

 
1年前になんで発表したのかについては様々な憶測も飛び交っている。
 
その前に、1週間前に、「消費増税で国民に負担を強いる前に、政府がいますぐにやるべきこと」という寄稿文を書いていた元大蔵官僚で政府御用学者の高橋洋一嘉悦大学教授が、今度は、「IMFが公表した日本の財政「衝撃レポート」の中身を分析する それでも消費増税は必要ですか」という財務省批判を展開していた。
 
財政破綻を訴え増税を主張する人たちは、それでもやはり消費増税を強行するのだろうか。IMFレポートをみれば、財政破綻というロジックが使えなくなったことは歴然なのに……。と思っていたら、増税派は「財政破綻を回避するために」という論法ではなく、「将来の年金など社会保障のために増税すべき」と、新しい言い方に変え始めている。これには失笑するほかない。
筆者は、社会保障の将来推計の専門家である。社会保障の将来像などを推計するのはそれほど難しくない。かつては、「財政問題のストック分析:将来世代の負担の観点から」(https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/04030014.html)という論文も書いている。
今更「社会保障が重要」などという暢気なコメントを出すような人より、ずっと前からこの問題については考えている。
何より、社会保障財源として消費税を使うというのは、税理論や社会保険論から間違っている。大蔵省時代には、「消費税を社会保障目的税にしている国はない」と言い切っていたではないか。
そんなデタラメに、まだ財務省がしがみついているのかと思うと、心の底から残念で仕方ない。
社会保障財源なら、歳入庁を創設し、社会保険料徴収漏れをしっかりとカバーし、マイナンバーによる所得税補足の強化、マイナンバーによる金融所得の総合課税化(または高率分離課税)といった手段を採ることが、理論的にも実践的にも筋である。
それらを行わずに、社会保障の財源のために消費増税を、というのは邪道である。さらに、景気への悪影響も考えると、いまの時期に消費増税を行うというのは尋常ではない。
少々難解かもしれないが、ぜひともIMFレポートなどを読んで、「消費増税の是非についての認識を深めてほしい。
 
消費税をゼロにしても大企業の内部留保を吐きだせば十分賄えると長年主張している政党もあり、そもそも取りやすいところから徴収するというやり方自体がおかしいという声も多い。
 
国民全員から徴収するので脱税や節税ということができない消費税なので「公平感」があると主張する財務省。
 
しかし単純に考えても年収数億円の「億万長者」と年収300万円未満の労働者が払う消費税は額は同じでも所得に占める割合は全く異なる。
 
ところで、先ほど「1年も前になんで発表したのかについては様々な憶測」についてはこんなうがった見方もある。    

そして、「消費税10%引き上げの発表は衆参同日選挙のめくらましだ!」と最新の週刊誌情報もあるという。
 
<消費税10%引き上げの発表は衆参同日選挙のめくらましだ!>
 2018-10-15 天木直人ブログ
 いよいよ安倍首相はきょう10月15日の臨時閣議で、来年10月に予定している消費税率10%への引き上げの準備を閣僚に指示する。
 そして記者会見を開いてみずから国民に理解を呼びかける。
 誰もが、来年10月からの消費税10%増税を疑わないだろう。
 二度も先送りして来た消費税10%増税だ。さすがにこれ以上引き延ばせば、安倍首相はいよいよ「やるやる詐欺だ」と言う事になる。
 モリカケ疑惑で安倍首相に忖度して来た財務官僚も、三度目の延期は許さないだろう。
 それに、景気冷え込みを防ぐための数々の対策も講じている。
 いよいよ消費税は10%に引き上げられるのだ。
 誰もがそう思い、そして大手メディアも当然のごとく、そればかりを報じている。
 ところがである。
 安倍首相は来年の3月までに、突然消費税10%引き上げの三度目の延期を発表するというのだ。
 消費税10%引き上げの3度目の延期について民意を問うために、来年7月に衆参ダブル選挙に打って出るというのだ。
 その事をきょう10月15日発売の週刊現代(10月27日号)が見事にすっぱ抜いた。
 あたかも安倍首相の記者会見をあざ笑うよう、絶妙なタイミングで発売された週刊現代だ。
 そしてその週刊現代の記事は、次のように舞台裏を解説して見せる。
 安倍首相はリーマンショック並みの株価暴落を見越しているというのだ。
 引き延ばしに十分な理由が出てくるというわけだ。
 
そして、世論の批判を承知の上で麻生太郎を財務大臣に留任させたのもこの消費税増税引き延ばしの為だという。
 つまり、麻生太郎に悪役を演じさせるためなのだ。
 麻生大臣もそれを承知で留任を引き受けたというのだ。
 あくまでも財務官僚側に立つ麻生財務大臣に、岡本薫明次官をはじめとした消費税増税シフトの人事を行わせ、三度目の消費税増税延期に反対の合唱をさせる。
 朋友である麻生財務大臣とその配下のある財務官僚たちの反対を押し切ってまで、安倍首相は国民の為に中止を英断して、拍手喝さいを得る、そういう猿芝居を行うというのだ。
 私はこの週刊現代のスクープ報道は当たりだと思う。
 そして、消費税10%増税延期と同時に国民の信を問うのは、もちろん自衛隊明記の憲法9条改憲である。
 そのために、米中対立と中国の脅威がこれからどんどんメディアを賑わすだろう。
 どうやら安倍首相は残りの任期が最後と覚悟したようだ。
 そして、その任期を全うし、その間にすべてをやりつくすつもりだ。
 そんなことをされては日本はお終いだ。
 一日も早く引きずり降ろさなければいけない(了)

「息を吐くように嘘を付く」安倍晋三のことだから、「二度あることは三度ある」可能性が高い。
 
しかし、来年を待たずして、日米貿易交渉に於いて安倍政権が「TAG」なる造語で国民を胡麻化していたことが既に米国からの発信でばれており、臨時国会は、ポンコツ閣僚対策とトランプ対応という「内憂外患」で、はたして安倍晋三は持ち堪えられるのだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:40| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月14日

休眠預金はどこへ行く?


長期間動きのない口座のことを「休眠預金」といい、毎年なんと数百億円も発生している。
 
放置された預金口座のお金を社会のために有効活用する観点から、2018年1月に「休眠預金等活用法」が施行された。

この法律ができる前は、銀行や商品により休眠預金となる年数が違っていたが、施行後は「2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引がない預金を休眠預金とする」と統一された。
 
対象となる商品は、普通預金、定期預金、貯金、定期積金など。財形貯蓄や外貨預金などは対象外となっている。
 
そして来年の1月1日以降に休眠預金が活用され始める。
 
<国民の休眠預金、有効に使える? 年700億円 来年から公益活用>
 2018年10月14日 朝刊 東京新聞
20181014_tokyo.jpg 10年出し入れのない金融機関の口座を「休眠預金」と位置付け、お金をNPOや市民団体の公益活動に充てる制度が、来年から本格的に動きだす。第一弾の資金は来秋にも交付される見通し。休眠預金は毎年700億円規模で発生しており、巨額の国民資産を適正に運用できるかどうかが課題になる。 (安藤美由紀)
 出し入れがないまま10年を超えた口座は従来「睡眠預金」と呼ばれ、金融機関の利益に算入されてきたが、国民への還元につながる公益活動に充てようと、2016年に超党派の議員立法で「休眠預金活用法」が成立。英国や韓国の先例を参考に、対象となる活動として(1)子どもや若者の支援(2)生活するのに困難を伴う人への支援(3)社会的に困難な状況にある地域の支援−の3分野を指定した。
 運用の手順は、まず休眠預金を金融機関から預金保険機構に移管。一括して資金を扱う一般財団法人「指定活用団体」に必要額を交付し、地域の事情に詳しい複数の「資金分配団体」を通じNPOなどに助成、貸し付けを行う。指定活用団体は、公募に応じた団体の中から首相が年内に選定。その後、分配団体も公募で決める。最初の交付は試験的な意味合いもあり、20億〜40億円を想定する。
 休眠預金は、預金保険機構に移管された後でも、預金者が金融機関に請求すれば払い出される。
 制度を所管する内閣府に対しては、助成を受ける側のNPOから「議論のプロセスや基準が不適当だ」といった批判が出ている。内閣府は活動の成果を測る物差しとして「社会的インパクト評価」を打ち出したが、その内容は不透明だ。そもそも非営利のNPOが企業の売り上げのような数字の成果を求められれば、活動にゆがみや支障が出ると懸念する声もある。
 まちづくりの提案、実践を手がける認定NPO「まちぽっと」(東京)の奥田裕之事務局長は「小さくても優良なNPOは地域社会に根付き、困難を抱えた人たちとともに活動し、単に数字の拡大ではない目的を持っていることが多い」と指摘。「そこに休眠預金の助成を受けた大きなNPOが入り込むと、市民の社会貢献活動を阻害する危険性がある」と話す。
 
上記の記事では、休眠預金は、預金保険機構に移管された後でも、預金者が金融機関に請求すれば払い出されるために特に問題はないのだが、毎年700億円規模で発生している休眠預金を誰がどのようにどこに分配するのかという点に大きな関心があった。
 
そこで、記事中にコメントしていた認定NPO「まちぽっと」(東京)の奥田裕之事務局長らは、「現場視点で休眠預金を考える会」を立ち上げ、「小さくても優良なNPOは地域社会に根付き、困難を抱えた人たちとともに活動し、単に数字の拡大ではない目的を持っていることが多い」との立場から、「現場視点で休眠預金を考える会情報サイト」に9月21日に下記の意見書を発表した。
 
休眠預金等に係る資金の活用に関する意見

2018年9月21日
現場視点で休眠預金を考える会

当意見書は、日本各地で活動している様々な分野のNPO等の視点から、休眠預金等に係る資金の活用がより良く市民公益活動団体及び課題当事者に活用されることを願って作成されたものです。
 
T、民間公益活動促進のための休眠預金等活用に関する問題意識
1、「休眠預金等交付金に係る資金の活用に関する基本方針(以下、基本方針)」の曖昧性の問題
日本の民間資金を基に設立された助成財団上位20団体の助成総額は年間約451億円、それに対して休眠預金等に係る資金の活用(以下、休眠預金)で活用可能な金額は年間約700億円とも言われています。
この規模は、その活用方法によっては市民が行う自由な社会貢献活動を阻害する危険性があるものです。
私たちは基本方針案へのパブリックコメントを通じて、休眠預金の運用等について危惧を表明しましたが、審議会と国が決定した基本方針は幾つかの重大な問題について曖昧な部分を多く残した玉虫色の結論となっています。
その結果、未だ存在しない指定活用団体に課題を先送りし、指定活用団体の権限が極めて大きくなっていることは大変問題があると考えています。
2、「休眠預金等活用審議会」の審議プロセスの問題
基本方針の策定にあたり募集されたパブリックコメントでは国民から168件もの意見が寄せられたにもかかわらず、休眠預金等活用審議会では一切取り上げられることなく、極めて不透明かつ非民主的なプロセスで決定されたことも大きな問題です。
私たちは「ソーシャル・セクター」が活用する資金を、「民主主義」や「社会的公正性」を否定したプロセスで決定した事実を見過ごしてはいけないと考えています。そして、このような状況で巨大な力を持つ指定活用団体が選定されることに大きな危惧を持っています。
3、小規模な団体が排除される危険性
市民の意見を無視した審議会での狭い議論や基本方針に書かれた内容から、私たちが特に問題視していることは、これまで地域社会や困難な状況にある人々を支えていた小規模で優良な団体が、「革新的」「成果志向」「社会的インパクト評価」という文脈によって排除され、その結果として日本社会のセーフティネットが崩壊してしまうことです。
休眠預金は、「国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図ること」が法の目的であり、その規模からも幅広く社会を俯瞰し、より良い状況を作り出すべきだと考えます。
そのため指定活用団体が選定されていくプロセスにおいて、「社会実験」「成果志向」「社会における大きな変革(ソーシャル・イノベーション)の実現」という方向性のみを見るのではなく、ソーシャル・ビジネス、地域の小規模な社会的事業、当事者性の強い社会的事業など、幅広い視野を持つことにより、前述の負の状況の発生を避け、市民公益活動の促進に休眠預金が適切に活用されるための社会的な議論が行われるよう、各方面が努力されることを望みます。
1、小規模な団体や当事者団体の社会における価値を見出し、正当に評価した上で、休眠預金を活用してそれらの活動を支えることを要望します。
・・・中略・・・
@小規模な団体でも応募できるような条件付けを、資金分配団体による募集において行えるようにすること。(例えば、助成の規模100万円程度を実施可能とするなど)
A小規模な団体の活動成果を評価へ適切に反映するために、小規模な団体が具体的な手法を学ぶ機会を作ること。その際は、
資金提供者の視点に偏った社会的インパクト評価だけではなく、実施団体自身の学び・改善につながる評価のあり方などをバランスよく学べるようにすること
U、休眠預金等に係る資金の活用に関する意見要望
・・・中略・・・
基本方針では、一部に「解決に時間を要する分野や、従来より定量的な成果が出にくいとされてきた分野にも活用されるよう配慮」という表現があるものの、全体的には、「大きな変革(ソーシャル・イノベーション)」「社会課題解決能力の飛躍的な向上」「革新的手法」といった言葉が並び、小規模な活動や地域における地道な活動(全国どこにでもある、地域特有の課題に即した人々の暮らしに不可欠な支えとなっている活動)や、当事者性が強い活動は、ほとんど視野に入っていないように読めます。
それらの多くは一見、大きな変革を起こしたり飛躍的な向上をもたらしたりしていないように見えるかもしれませんが、日本社会において様々な分野の市民公益活動を切り拓いてきましたし、現在も社会の新しい価値を創り続けています。
このような小規模団体・当事者団体が、結果として本制度から排除される仕組みとなることは、日本社会において今後も非常に重要であり続ける市民公益活動の発展に、大きな悪影響を与えると考えます。
そのため、次の項目を導入することで前述の団体が本制度を利用可能となることを要望します。
 
@小中規模団体や当事者団体に適した評価方法を検討すること
A少数者の多様で複雑なニーズや課題を対象とした事業評価は、専門家などの協力を得て行なうこと
B助成終了時における事業評価は、アウトプット評価を基本とすること
C地道な活動や当事者性の強い活動の中にも、正当な「成果」を見出すこと
・・・以下略・・・
 
この意見書に賛同した45団体、98個人からは下記のようなコメントがあった。
 
●収益や数値で分かる成果を上げていない団体・組織が、今後ますます多様なニーズの受け皿、価値観の創出の場となっていくことが予測できる社会になっていると思います。そうした細分化された社会で、小さな団体が制度・経済的に守られ育まれていくことは多様化する個々人の権利を守ることにもつながると思います。とてもよい意見書だと思います。
●多様な社会の中に埋もれている多様なニーズに応えていくには、規模の大小によらない団体の存在が必要不可欠。この資金によりそれらの団体がより細部にわたる社会的課題に寄り添うことで小さな成果が沢山集まることで持続可能な社会が形成されていくことを望みます。
●NPOの在り方に大きく影響をおよぼす制度です。なかなか進まない課題を抱える地域にとっては、なくてはならない活動をどう評価するのか。方針が示す社会的インパクト評価では測れないと思います。そのような活動をする団体にとっても活用できる制度であるべきです。
●東京の発想でこの休眠預金の制度が進められていくとしたら、とても危機感を感じています。地方で頑張っている、あるいは、草の根の団体などの取り組みも切り捨てないことを切に願います。短期的に出る成果ばかりを求めると、地域を本当によくすることにはなかなかつながらないかと思います。地域の活動を中長期的な視点で評価していく仕組みも、ぜひ取り入れていただければと思います。この休眠預金の制度があって、日本の多くの地域がよかった、役にたった、と思えるような取り組みになることをただただ望むばかりです。
●「社会的インパクト評価」に関しては過去、評価してもらった事業があったが、その「評価」に関して疑問の声が企業経験者からあった。数値化したらステークホルダーに評価されるかと思ったが必ずしもそうでもないことがわかった。数値化したら寄付金が集まるというのも幻想に近い。
 ましてや行政も手につけれない課題を遂行している小規模のNPOにとっては数値よりも「共感」「一体感」「達成感」のほうが高い評価を受け、支援者が増えることの方が多い。このままでは「休眠預金」を利用できるのは書類を整えるのに長けた団体になってしまうのではないかと危惧している。こんなややこしいことをするのなら、いっそ自治体に基金として渡してしまい、(そうしたら運営管理費が大幅に削減できる)、NPOはその自治体が設置した審査委員会や評価機関に訴えて、活用させてもらうほうが楽ではないか。また評価機関も日常的に「監視」にいけるのではないか。行政頼りの逆行かもしれないが、案外、休眠預金を残した地域住民にとっては、納得できる使い方になるのではないかと思う。

 
この制度自体に対しては、「市民の意思が示されないお金を受け取るという認定NPO制度そのものの否定につながりかねない愚策だと思いますし、もっと慎重に事を進めるべきですし、社会起業家とNPO活動を一緒くたにされた考えにも不満があります。」という厳しい意見もあった。
 
内閣府・金融庁による、「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律 説明資料」によれば、「指定活用団体」や「休眠預金等活用審議会」はすべて「内閣総理大臣」による指定や任命になっている。
 
となれば、反政府的な思想や活動団体は排除され、政府寄りの息がかかった連中が莫大な資金を自由に操ることができることになる。
 
そうなれば、「政界や行政と癒着した特定法人に利益を提供する政策はあってはならない」という指摘がズバリ的を射ているようである、とオジサンは思う。      

posted by 定年オジサン at 12:12| 神奈川 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月13日

メディアは政治家に対しては日常的に「ファクトチェック」を実施すべし


以前から気になってはいたのだが、ギャラの安い「お笑い芸人」をコメンテーター風に使っている民放テレビの情報番組もどきの「情報バラエティー」が増えている。
 
緊縮予算で企画も貧困なテレビマンたちの考えそうなことなので、視聴者としては文句を言う前にそんな番組を見なければいいだけの話と言われるかもしれない。
 
番組のMC(これも芸人風のタレント)から振られて、毒にも薬にもならない御託を並べている限りは可愛いものである。
 
しかしデマという毒を公共の電波を使ってまき散らしている輩には不快感と嫌悪感があふれてくる。
 
そんな輩の代表格に、旧皇族の子孫を名乗ることで有名になった芸人である竹田恒泰という人物がいる。
 
「明治天皇の玄孫(やしゃご)です」が口癖であったが、厳密には竹田の祖父の恒正が既に1947年に皇族離脱しており、竹田の父で現JOC会長の恒和から一般市民になっており、厳密に言うならば、旧皇族系男系男子というべきであろう。
 
この程度の「詐称」は安倍晋三を始め政治家ならぬ政治屋の連中にはゴマンといるので、お愛嬌レベルでテレビでは許されるかもしれない。
 
しかしこの男の言動には物議を醸すことが多いことでも有名である。
 
竹田恒泰のトンデモツイート集」というまとめサイトには様々な行状が出てくる。
 
ザット紹介するとこんな感じである。
 
【竹田の今の生きがいは差別】
@在特会を称賛  
A原爆の語り部を罵倒
BYouTubeのアカウントが停止。
 
そして本人が発した「トンデモツイート集」は見るに堪えない代物である。
 
さらには、彼に対する、「【旧皇族芸人を斬る】竹田恒泰を斬る;統一教会の広告塔、言動に矛盾多し」というかなり過激なサイトも存在する。
 
過去の出来事に関しては今さらとやかく言っても仕方がないが、9月30日に投開票され、沖縄県知事に選出された玉城デニーに対する根拠不明のデマ発言に対しては強く弾劾していきたい。   
   
ある人のこんなツイートがあった。     

このツイート主が書いた記事がこれである。
 
<玉城デニー氏が「選挙で普天間基地の危険性を隠した」は誤り 竹田恒泰氏が発言>
 2018/10/11 17:34 BuzzFeedNews
 沖縄県の新知事に就任した玉城デニー氏。
米海兵隊・普天間基地の「辺野古移設」に反対する路線を、亡くなった翁長雄志知事から継承している。
その玉城氏をめぐり、選挙戦で「普天間基地の危険性の除去に一度も触れなかった」「危険性をひた隠しにしてきた」という言説が広がっている。
結論からいうと、これは誤りだ。BuzzFeed Newsは、ファクトチェックを実施した。
そもそも、普天間基地とは…?
滑走路などが市街地に迫っていることから「世界一危険な基地」とも呼ばれる普天間基地は、宜野湾市の住宅街の中心に位置し、市の4分の1を占めている。
1996年には、日米両政府の間で5?7年以内に返還するとの合意が結ばれている。ただ、その移設先が米海兵隊基地キャンプ・シュワブ(名護市)がある辺野古地区とされている。県内移設に反対する県民が多く、議論が混迷を極めたままだ。
普天間基地の近隣では関連する事故も相次いでいる。
2004年8月に米軍ヘリが隣接する沖縄国際大学の構内に墜落したほか、2017年12月にも普天間第二小学校のグラウンドにヘリのドアが、保育園に部品が落下した。
事故のあった小学校には2018年9月に、シェルターが設置された。米軍機が学校に近づいたことに伴う子どもたちの避難は、グランド使用が再開された2月から7ヶ月で、700回を超えている。
竹田恒泰氏の発言が拡散
この普天間基地について、玉城氏が選挙戦を通じて「普天間基地の危険性の除去については一言も触れないまま、選挙を進めた」という指摘が上がっている。
発言を繰り返しているのは、明治天皇の玄孫である作家の竹田恒泰氏だ。
10月11日の「虎ノ門ニュース」(DHCテレビ)では以下のように発言している。
 
【DHC】10/11(木) 有本香×竹田恒泰×生田よしかつ(電話出演)×居島一平【虎ノ門ニュース】
 
だから隠してるわけですよ。普天間の危険性の除去については一度も触れずに選挙を戦い、そのあとの記者会見でも一言も触れない。
 
また、「Business Journal」(10月9日)では、竹田氏の同様の分析を引用した記事が、【玉城デニー沖縄知事誕生、中国の国益に…玉城知事がひた隠す「普天間基地の危険性」】という見出しで記事が配信されている。
この言説は、いずれも様々な形でネット上に広がりつつある。  
この指摘は誤り、その理由は
ただ、これは誤りだ。
そもそも「普天間基地の危険性除去」は、知事選で事実上の一騎打ちとなった与党支援の佐喜真淳候補と玉城氏、双方が掲げていたものだった。
たとえば玉城氏は、9月11日に開かれた佐喜真氏との公式討論会で、以下のように普天間基地に言及している。
 
普天間の閉鎖返還、これは来年の2月が5年以内の運用停止の期限ですから、まずそれを政府に求めます。
普天間第二小学校ではこのシェルターを作って子供たちを避難させている。その避難誘導員まで置いている。
 
さらに、9月13日の告示日には、普天間基地のある宜野湾市における第一声で、「普天間基地の、この異常な事態は1日も早く閉鎖返還を実現させる」とも述べていた。
選挙後の記者会見でも…
また、9月16日の沖縄タイムス朝刊に掲載された「政策比較」の記事でも、玉城氏の以下のような発言が掲載されている。
 
政府が県に約束した普天間飛行場の運用停止は来年2月で5年の期限を迎える。政府は一日も早い普天間の危険性の除去が原点だと言うなら、約束を守るべきだ。
辺野古移設が条件では、普天間飛行場の早期返還は実現できない。子どもたちが米軍機の墜落と事故におびえながら学校生活を送る現状はただちに解消しなければならない。
 
いずれの発言などを見ても、期間中に「危険性の除去に一度も触れず」「隠してきた」などということが、間違いであることは確かだ。
では、竹田氏の言う「選挙後の記者会見」はどうか。
10月4日に開かれた就任記者会見を見てみると、玉城氏は以下のようにコメントしている。その危険性への指摘や、「除去」についても言及していることがわかる。
 
普天間飛行場の一日も早い閉鎖と返還、辺野古新基地建設の阻止に全身全力で取り組んでいく。
普天間飛行場の5年以内の運用停止については、辺野古移設と関係なく早急に実現するべきということを強く求めていきたい。ご指摘の通り、部品の落下、窓枠の落下など、相次ぐ普天間基地所属の米軍機の事故を受け、県議会が即時運用停止を求める決議を自民党を含め、全会一致で可決している。普天間飛行場の負担軽減推進会議などでも、米側との協議を強く行うよう、政府に求めていきたい。
 
ほかにも誤りが…
竹田氏は、9月3日放送分AbemaPrimeで「オール沖縄や基地に反対している人たちが使う、沖縄が米軍基地の70%を負担というのは数字のマジック」などと発言している。これもやはり、誤りと指摘されている。
そもそも、「70%」の負担は、「反対派」だけが使っているものではない。防衛省の発行する防衛白書にも「わが国における在日米軍施設・区域(専用施設)のうち、面積にして約70.6%が沖縄に集中」と明記されている。
竹田氏は「日米共同利用の米軍関連施設を全て含めれば、沖縄にあるのは22.5%程度でしかない」としている。
この数字は全く根拠がないものではない。ただ、共同利用施設の多くは、自衛隊の基地や演習場など、日本側が管理して主に自衛隊が使い、米軍も利用できる施設のことであり、米軍の利用実績は短いものでは年数日にとどまっている。
沖縄において現実的な基地負担は「専用施設」にかかるものであることは明らかだ。
早稲田の学生が運営する「Wasegg」が実施したファクトチェックでは、琉球新報の記事などを根拠に以下のように指摘している。

「米軍専用施設の周辺住民の負担は、明らかに共同利用施設の周辺よりも大きいと言いえる。」
・・・後略・・・
 
「旧皇族の子孫を名乗ることで有名になった芸人である竹田恒泰」レベルの低い人物のたわごとなので、しっかりと「ファクトチェック」をされればすぐにデマゴギーであることがばれてしまう。
 
しかし政治家が堂々と嘘を付き通せば国民は信じてしまう恐れがある。
 
「嘘も百回言えば本当になる」と最初に言ったのは定かではないが、言った人物が社会的に一定の地位のあるものであるならば、一般の人が信じても批判はできない。  
 
今回の沖縄知事選では、NPO団体「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」が開催する「FactCheck沖縄県知事選2018プロジェクト」が精力的に活躍したのだが、大手マスメディアが日常的に政治家の「ファクトチェック」を行えば、今の安倍政権はとっくの昔に瓦解していたのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:43| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

豊洲市場の寿命は意外と短いかもしれない


6月12日の米朝首脳会談以降、北朝鮮が一気に時代の寵児になりつつある。
 
もっとも北朝鮮に米国が接近したことに危機感を覚えた中国とロシアが「社会主義国」の先輩面したいということも手伝っている。
 
したたかな金正恩は2つの大国に対してはそれなりに一定の距離感を持ちつつも、擦り寄っていることは確かである。
 
30代の若者がうまく中露を操っているかのようにも見えるしたたかさも垣間見える。
 
金正恩は距離的にも近い中国に3度も訪中し習近平と会談している。
 
このためロシアも金正恩委員長をロシアに招待しているのだが日程の調整中と伝えられている。
 
そんな中で、最近ではこんな動きがあるという。
 
<ロシア、後ろ盾姿勢鮮明 北朝鮮国交樹立70年>
 2018年10月12日 朝刊 東京新聞
 【モスクワ=栗田晃】ロシアと北朝鮮は12日、国交樹立から70年を迎える。ロシアは北朝鮮の核・ミサイル開発を巡る国連安全保障理事会の制裁決議順守をアピールしつつ、非核化進展に伴う制裁緩和も強く主張。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が近くロシアを訪問するとの見立てもあり、旧ソ連時代からの友好国として後ろ盾となる姿勢を鮮明にしている。
 多くの北朝鮮労働者を受け入れてきたロシア極東ウラジオストク。住宅修繕会社の男性社長は、本紙の電話取材に「1年前は10〜15人の北朝鮮労働者がいたけど、いまはゼロ。代わりにウズベキスタン人を雇っている」と明かす。
 昨年の国連安保理決議で北朝鮮労働者の労働許可更新を禁じ、2年以内の本国送還を求めたからだ。ロシアメディアによると、ロシア国内にいた半数の2万人が帰国したとされる。
 一方、北朝鮮問題を担当するモルグロフ外務次官は、韓国、北朝鮮と鉄道やエネルギー網を結ぶ3カ国共同事業を見据え、9月の経済フォーラムで「最終的な解決を待たずに、事業の準備に入るべきだ」と主張。今月9日にモスクワで開かれた北朝鮮、中国との3カ国外務次官級協議では「非核化に向けた重要な措置を考慮し、安保理の制裁決議を適時見直すべきだ」との共同声明を発表した。
 こうした動きに対して米国は、海上の積み替えで禁輸品の石油製品など北朝鮮に持ち込む「瀬取り」にロシアも協力し、すでに制裁を骨抜きにしていると非難。米財務省は8月、瀬取りに関わったとして、ロシアの海運会社2社などを資産凍結などの制裁対象に加えた。ロシア科学アカデミーのトロラヤ・アジア戦略センター長は「ロシアの制裁違反があったかのように、圧力をかける米国のいつものやり方だ」と批判した。
 
北朝鮮を巡っては表向きは国連安全保障理事会の制裁決議を遵守する姿勢を取りながらも裏では中国と共に北朝鮮を支援しているロシア。
 
そのロシアが従来の北朝鮮問題における「6ヵ国協議」から日本を除外した「5カ国協議」を提唱している。
 
<朝鮮半島問題、5カ国協議の必要性で一致=ロシア>
 2018年10月10日 REUTERS
 [モスクワ 10日 ロイター] - ロシア外務省は10日、朝鮮半島の緊張緩和のため、米国と韓国を交えた5カ国協議が必要だとの認識でロシア、中国、北朝鮮が一致したことを明らかにした。
 ロシア、北朝鮮、中国の外務次官が9日にモスクワで会談し、関係正常化のため5カ国協議に支持を表明したという。
 
これに対しては国内からこんな反応が起きている。     
完全に「日本」が外された訳であり、それが安倍晋三の「無能外交」という形で鮮明になったということであろう。
 
少なくとも中国、ロシア、北朝鮮からすれば、日本は常に米国の顔色を伺いながら行動していると見透かされており、あえて北朝鮮を巡る協議には不要とみなされている。
 
こんなことで、果たして安倍晋三は残りの3年間で「日中会談」と「日ロ会談」、さらには「日朝会談」を実現し残された懸念を解決することができるのか、ということである。 
 
もはやレームダック化している安倍晋三には静かに引き取ってもらいたいものなのだが、昨日、「豊洲市場開場だからあえて問題点を再確認する」とつぶやいたが、新たに生まれた豊洲新市場の初日は予想通りの混乱とトラブルが発生していたが、さらに深刻な問題が内在している。
 
<「豊洲市場は震度5強以上で液状化」ターレや大渋滞より深刻な問題を専門家が指摘>
 2018.10.12 07:00 AERAdot.
 火事に大渋滞、ターレに挟まれて女性がケガ…… 築地に代わる東京の新たな中央卸売市場として11日に開場した豊洲市場(江東区)は、初日からトラブルが相次ぐスタートとなった。
 そもそも、豊洲市場へのアクセスの悪さや場内の不便さは、これまで市場関係者や専門家からたびたび指摘されてきた。早くもその懸念が的中したことで「豊洲市場は本当に安全なのか」との不安は、しばらく消えることはなさそうだ。
 ただ、渋滞や市場内の混乱は、時間をかけて対策をすれば、いずれ解決できるかもしれない。しかし、豊洲市場には建物の根本に関わる致命的欠陥がある。これまで繰り返し指摘されているとおり、地下に存在する汚染された土壌だ。
 仲卸業者の宮原洋志さんは、こう話す。
「豊洲は地盤が弱く、地震で液状化が起きる可能性がある。そうなれば地下の汚染土壌が噴き出し、有害ガスが発生するかもしれない。これは働く人の命に関わることです」
 よく知られているように、豊洲市場は東京ガスの工場跡地に建設されていて、地中にはシアン、水銀、ベンゼンなどの有害物質に汚染された土壌がある。東京ガスもそのことを認識しており、当初は跡地を都に売却することをしぶっていたほどだ。
 都はそういった“いわくつき”の土地であることを承知で購入していて、土壌汚染対策の柱として考えていたのが「盛り土」だった。ところが、本来は盛り土で埋まっているはずの建物の地下が、空洞になっていたことが16年に発覚。地下水から環境基準の100倍以上となるベンゼンも検出された。
 その後、追加安全対策工事が実施され、小池百合子東京都知事は今年7月31日に安全宣言を出した。しかし、対策はいつも後手後手で、市場関係者の不安は消えていない。
 では、追加工事で本当に地震に耐えられる市場になったのか。一級建築士の水谷和子氏は、否定的な見方をしている。
豊洲市場の建物以外の部分は、144ガルまで耐えることができます。しかし、144ガルは震度5程度の揺れですので、震度5強以上では液状化の危険があります。実際に液状化が起きれば、地中から有害ガスが噴き出し、豊洲市場は大きな打撃を受ける可能性が高い
 都も、豊洲市場の地盤が弱いことを認めている。2012年に作成した「東京の液状化予測図」では、豊洲市場とその周辺は「液状化の可能性が高い地域」と「液状化の可能性がある地域」に指定されている。
 また、昨年8月の「豊洲市場の液状化対策と築地市場における地盤工学的問題」では、2011年3月11日の東日本大震災で、地盤改良前の豊洲市場建設地で108カ所で地下の砂が噴出したことが確認されている。ちなみにこの時、豊洲市場から築地市場の距離は約2キロだったが、築地市場の方は建物も地盤もほとんど被害がなかった。
 問題はこれだけではない。仮に大地震が起きても、地下の汚染された土壌や水が地表に噴出しないよう、都は地下水の水位を干潮時海水面(荒川基準点)から1.8メートル以下にすることを求めている。ところが、これもすでに維持できていないのだという。前出の水谷氏は言う。
「都は、7月19日に水位を測定した結果、1.8メートル以下を達成したのは約4割、最高値は2.65メートルでした。しかも、測定日以前の2週間で雨はほとんど降っていません。そこで、10月1日の水位を確認したところ、1.8メートル以下は33カ所中、わずか7カ所だけ。3メートル以上の水位になっているポイントも複数ありました。これでは、地下から有害な空気が地表に上がってきてもおかしくありません」
 ある仲卸業者は「引越し作業をしている時に異臭がした」と話す。これが設備の修繕で解決するのならいいが、仮に地下水が管理できていないとなると、豊洲市場の安全宣言の根幹を揺るがす重大な問題になりかねない。
 前出の宮原さんも、都の安全宣言を信じられずにいる。そこで宮原さんは、豊洲市場が事故や災害で機能しなくなった時に備え、しばらくは築地市場をそのまま維持しておくことを訴えている。11日には、閉場した築地市場で店を開き、実際に商品を販売した。営業を続ける限りは、都も強引に築地市場の解体作業を進めることはできないだろうと考えたためだ。宮原さんは言う。
「豊洲市場は、見せかけはいいが中身は問題だらけ。いざという時のために、仲間が残ってこれる場所を残しておきたいのです」
 豊洲市場の問題は、まだまだ終わりそうにない。(AERA dot.編集部/西岡千史)

開場初日の豊洲市場周辺の交通渋滞は今朝には解決したらしいが、豊洲市場内の小さな設計不備などは、そこで働く業者たちが腹をくくって頑張れば徐々に慣れてくるかもしれない。
 
しかし働く業者がいくら頑張っても解決できないのが地震による被害であろう。 
 
最近、日本の各地で地震が多発しており、南は九州の熊本地震から今年は北海道の胆振地震まで、さらに震源地が茨城、千葉、埼玉等々と内陸に多くなっている。
 
すでに、「首都直下地震、いつ起きても不思議ではない状態…すでに千葉でM6級が頻発」ということから、築地市場は83年間の歴史があったが、豊洲市場はどうやらそれほど長くはないような気がしてくる、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:31| 神奈川 ☔| Comment(0) | 築地市場移転問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月11日

豊洲市場開場だからあえて問題点を再確認する


今日から豊洲市場が開場した。
 
朝の情報番組では各局が取り上げていたが、もろ手を挙げた歓迎内容とと豊洲移転に疑問を持つ内容に分かれていたようであった。

そもそもは2年前の東京都知事選で「「いったん立ち止まる」との発言で豊洲移転反対派からの票を集めて当選した小池百合子都知事による土壌汚染問題が大きくクローズアップされたことから始まった。
 
もちろん、それ以前から多くの専門家からは豊洲市場の耐震構造の不安について様々な指摘があった。
 
しかし土壌汚染ということが「食の安全」というキーワードから最も国民の注目を集めたのだが、地下水の汚染度を測定するたびに値が変わり、常に許容度を超えていた。
 
今年になって移転日程が決まると、安全基準をはるかに超える数値が出ていても、大きく取り上げるメディアはなかった。
 
そして何を根拠にしたのかは不明だが、7月には小池百合子都知事は豊洲の「安全宣言」を行いメディアもそれに水を差すことは避け歓迎ムードを演出していた。
 
しかし、根本的な問題はなんら解消されておらず、今朝豊洲市場で最初の仕事をした仲買業者からはいくつかの不備が指摘されていた。
 
もうすでに「豊洲移転反対」は過去のものになってしまったが、今後、大きな致命的な問題が起きた時には一体誰が責任をとるのかが不明であり、そのためにはすでに明らかになっている問題と訴訟まで起こして反対している状況等を豊洲移転直前の3本の記事から紹介しておく。
 
<豊洲市場開場直前、関係者から不満噴出「朝はパニックに」>
 2018年10月5日 7時0分 NEWSポストセブン
・・・前略・・・
 豊洲市場が仕入業者らに初めて公開されたのは9月下旬。東京都内の高級すし店主A氏は「このままじゃ市場に入場することすらままならない」という。
「築地には6か所ある入場門が豊洲には1か所しかないから公開日には車が大渋滞した。公開日に集まったのは1000人程度だが、市場には荷受や配達トラックなどで1日2万人ほどが早朝に密集する。セリに遅れて鮮魚を仕入れ損ねたら、お客さんにどう謝ればいいのか。そもそも駐車場の場所すらしっかり決まってないんだから、大変なパニックになるのではないか」
 豊洲市場で準備を進める仲卸業者B氏も続ける。
「豊洲市場では、生簀の水を流したら排水溝の径が狭すぎて詰まって水浸しになった。俺たち現場の声を聞かず、使い勝手を度外視してつくったから、こんなことになっているのではないか」
 豊洲移転問題の解決を託されて都知事に当選した小池氏が開業延期を決定したのが2年前。そこから都は何をやっていたのか。
「市場の本来の機能という重要な課題が、土壌汚染問題から盛り土の話にすり替わって、安全宣言ですべて解決したみたいになってしまった。小池さんは世間の関心がある時だけ口を出してその後は知らんぷり。それはないんじゃないか」(仲卸業者B氏)
「築地の中で移転賛成派と反対派に分かれたのは事実だが、その間に役人がどんどん建設を進めてしまった。とにかく10月の開場に間に合わせることだけが都の目的になっていったのではないか」(仲卸業者C氏)
 このままなし崩しに開場することへの危惧を、前出・すし店主A氏はこう口にする。
「市場に行けば信頼を築いた仲卸さんから自分で納得した魚を仕入れることができる。そうやってすし職人も目効きになれる。それが“世界に誇る築地ブランド”だったのに、豊洲市場移転でその信頼が壊れてしまうんじゃないか」
 
<「湿気がひどくてマグロにカビが生える」開場目前の豊洲市場に不安の声が高まる>
 2018/10/09 文春オンライン
地盤沈下によって引き起こされた巨大な「ひび割れ」
「ここにきて、移転推進派だった人たちまで、顔を曇らせていますよ」(仲卸業者・男性Aさん)
 一体、何がそこまで不安視されているのか。築地市場に赴き、人々の声を拾った。
 この記事の画像(18枚)
 「築地を離れることの寂しさ、というような情緒的な話ではないんです。いい話がまったく聞こえてこない」(同前)
 豊洲市場はこれまで土壌汚染問題が、度々、取り上げられてきたが、その汚染状況も改善されない中、ここへきて、建物そのものに対する問題が持ち上がっている。
 そのひとつが、深刻な地盤沈下だ。
 9月上旬、仲卸棟西側で、横幅約10メートル、段差約5センチという「ひび割れ」が発見された。地盤沈下によって引き起こされた巨大な「ひび割れ」である。
「豊洲の店舗にダンベ(魚や水産物を入れる業務用冷蔵庫)を入れたら、それだけで床が沈んでしまった、という話もあります」(仲卸業者・男性Bさん)
 豊洲は、もともと地盤が非常に緩い。その上に重厚長大な建物を作った。先日は、工事を請け負った業者から、「地中に打ち込む杭が十分に支持層(固い地盤)に届いていない」という内部告発もなされている(『週刊現代』2018年9月1日号)。
「豊洲の床耐荷重は本当に、大丈夫なのか」
 緩い地盤、偽装工事……。ただでさえ不安が募る中、9月下旬になって、突如、豊洲市場内に貼り出された紙が、業者の人々をさらに驚愕させた。
「貼り紙に、『2.5トンフォークリフト、800kg』と書いてあります。2.5トンフォークリフトといったら、2.5トンの荷を積めるリフト、という意味なんです。それなのに、800キロまでって。一度にそれしか運べないのでは仕事になりません」(仲卸業者・女性Aさん)
 この貼り紙は、「豊洲の床耐荷重は本当に、大丈夫なのか」という不安を改めて市場関係者に与えることになった。ターレ(運搬車)は本体だけで800キロ、荷を載せれば2トン近くになる。フォークリフトはさらに重く、荷物を載せれば6トンに近い。築地は1階部分だけが売り場だったため心配する必要がなかった。だが、豊洲の場合、中卸棟の売り場は4階まである。床が抜けたりしないか、十分な重みに耐えうる設計になっているのか。不安の声は尽きない。
「とても臭くて白濁していたそうです」
 9月23日には、汚染水がマンホールから噴き出すという、信じ難い出来事も起こった。仲卸業者のひとりで、「築地女将さん会」会長の山口タイさんが語る。
「仲卸業者が移転の準備のために、豊洲に行っていた時、偶然、見つけたんです。水は、とても臭くて白濁していたそうです。たまたま彼らが発見したから明るみに出ましたが、そうでなければ、都はこれも隠蔽したんじゃないでしょうか」
 東京都は、地下水の上昇を抑えるために地下水管理システムを導入。地下水の水位が上昇した際には、速やかに浄化して、外に排出できると説明した。だが、そのシステムが機能せず、浄化前の地下水が、そのままマンホールから噴き出したのである。
 地下水は言うまでもなく、汚染されている。
 東京都は、この件に関して「地下水を汲み上げて排水施設に送るための送水管の空気弁に付着物が挟まったことが原因」として、「過去に同様のケースはなく、今後は再発防止に務める」との見解を示した。だが、この説明では仲卸業者の不安は少しも解消されない。
 
【衝撃! 豊洲新市場のマンホールから大量の“クサイ水”が】

 
マグロの身にカビが付着したら……
 湿気とカビは、より深刻な問題である。
「とにかく豊洲市場は湿気がひどいんです。地下水が水蒸気になって上がってくるのに、建物が密閉型で窓ひとつない。温度を冷暖房で常に25度になるよう設定しているので、特に夏場は、ダクトを通じて室内にも水滴が生じる。開店すれば、店内に冷凍庫やダンベといった冷蔵機器を入れ、冷凍食品を扱うわけだし、水も流す。益々、湿気が出るはずです。
 開場前の今現在で、空調を24時間フル稼働にしても、湿度が70パーセント。高い時は90パーセントを超える。だから、ものすごくカビが出るんですよ。カビは生ものに付着して繁殖する。一番、心配なのはマグロです。マグロの身にカビが付着したら、3、4日後に発生する。豊洲で売る時は目に見えなくても、小売店に渡ってからカビが出ることも……」(仲卸業者・男性Bさん)
 都も、ここまでの湿気とカビの発生は想定外だったのだろう。開場を目前にして、至るところに、大型の除湿機を断りもなく設置した。仲卸業者の女性が、憤慨しつつ語る。
「最近になって、突然、巨大な除湿機が無造作に通路にボンボン置かれたんです。カビ対策なんでしょうね。でも、こんなものがあったら、危なくてターレを走らせられない」
 湿気を除去する根本的な手段がなく、この巨大な除湿機を都は置いたのだろうか。
豊洲では「買い回し」ができない
 市場機能を無視した構造上のミスをあげる声も数多く耳にした。
「豊洲は築地のようにコンパクトにまとまっていない。だだっ広いばかりで、まったく動線を考えて作られていないんです。これでは、仲卸棟で魚を買って、青果棟で野菜も買う、という『買い回し』ができません。それに、鮮魚は新鮮さが命。時間をかけないように機能的に運ばなくてはならないのに、築地の何倍も時間がかかる」(仲卸業者・男性Aさん)
 卸、仲卸、青果棟と、これまでは三つの機能がワンフロアに集約されていた。階段やエレベーターとは無縁だった。
 だが、豊洲は3か所に建物が分かれており、しかも、それぞれが幹線道路によって分断されている。また、仲卸棟の積込場や店舗は1階から4階まである。
「それなのに、エレベーターは6基のみ。4階まで買いに来てもらえるのか。本来、市場は築地のような平屋が理想なんです」(仲卸業者・女性Aさん)
漁港から大型トラックで運ばれる魚や水産物は、まず、大卸(水産卸)に持ち込まれ、セリや相対取引を経て、仲卸の各店舗に運ばれる。1日に扱う鮮魚や水産加工物は2016年度で1628トン、青果は1021トンにのぼる。
「築地では、すべての売り場が繋がっていたけれど、豊洲では、卸棟と仲卸棟は別の建物。地下道で荷物を運ぶことになる。ところが、その地下道は3本しかない上に、傾斜がきつく、ひどいヘアピンカーブ。あれでは、ターレから荷が崩れ落ちてしまう。それに、道幅が狭くて接触事故を起こしそうです」(仲卸業者・Aさん)
 こうした初歩的な設計ミスは、いたるところで指摘されている。
 大型トラックは、大卸のトレーラーヒットに横付けされ、横面扉が開いて、荷を下ろす。だが、豊洲の設計者は、コンビニなどを回っている一般的なトラックのように、縦付けして、後ろの扉を開き、荷を下ろすものと思い込んで設計していた。
 また、排水溝が設計ミスで浅く、詰まりやすいという声もあった。
「大量の水で魚の血や鱗を洗い流すことができないようでは衛生を保てないのに……」(仲卸業者・男性Bさん)
 市場の命は水だ。築地では真水と海水で流し清め、排水し続け、食の衛生を守ってきた。だが、豊洲は水を大量に使えば、構造上の不備で排水は詰まり、さらにはカビが出てしまう。大変なジレンマだ。
駐車場の数が圧倒的に足りない
 アクセスの点でも、問題は広がっている。
 最寄り駅はゆりかもめの市場前だが、始発でも競りの時間には間に合わない。
 東京メトロ有楽町線の豊洲駅からでは、徒歩で20分。自動車を使う場合も、駐車場からの距離が遠く、さらには、駐車場の数が圧倒的に足りないことが判明し、追加工事が急遽行われた。開場すれば、約1800台のトラックやバスが早朝から押し寄せることになるはずだが、周辺の道路環境は整っておらず、橋を渡らなければならないため渋滞が懸念されている。
「豊洲は時間がかかるだけだと敬遠されて、誰も来なくなってしまうのではないか。市場の機能を理解せずに設計して、手直しもできないという状況だ」(仲卸業者・男性Aさん)
「このまま開場したらパニックになる。ターレの激突や床の陥没も心配だ。死亡事故が起こるんじゃないかと心配です。何より食品の安全性が保てるのか」(仲卸業者・男性Cさん)
 こうした状況を受けて、一部の業者は9月19日、「移転差止請求」を東京地方裁判所に出した。
「よもや都知事が『安全宣言』を出したり、農水省が認可を下ろすとは思えなかった。私たちは最後の手段として司法に訴えたんです。都知事は2年前に移転延期を決めた。それから状況は何も改善されていないのに、今度は何の説明もなく強引に移転を決めた」(「築地女将さん会」会長・山口タイさん)
 豊洲市場が抱える多くの問題を、どう捉えているのか。今、この状況で市場を開場することは正しい判断といえるのか。小池都知事は説明を求める市場関係者と真摯に向き合うべきである。
 
<豊洲市場開場に待った! 築地「女将さん会」らが移転差し止め訴訟>
 2018年10月9日1:03PM 週刊金曜日オンライン
 「『盛り土』もウソでした。『汚染物質はすべて除去』もウソでした。すべてがウソなのです。これで移転計画が中止にならなければおかしいと思います」
9月19日、東京都(小池百合子知事)が進める築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転に反対する水産仲卸業者の山口タイさん(75歳)はこう話した。
この日、山口さんほか仲卸業者ら56人は、東京地裁に移転差し止めを求めて提訴、同じく仮処分も申し立てた(注)。都は10月6日で築地市場の営業を終了、同11日に豊洲市場を開場させる予定だ。
だが、今年6月の地下水調査でも環境基準の170倍のベンゼンが検出されるなど豊洲市場には深刻な汚染が残されている。都は有害物質に汚染された土壌や地下水を「無害化」すると約束した(2010年)が、追加工事を含めて897億円もかけた土壌汚染対策は大失敗に終わったのだ。
だが、7月30日、都の専門家会議(座長=平田健正・放送大学和歌山学習センター所長)は、豊洲市場で行なわれた追加工事について「将来のリスクを踏まえた安全性が確保された」と評価。地下に汚染があっても遮断されているので地上の市場建物内は安全との理屈だ。小池知事は翌31日に「安全宣言」をした。原告の新井眞砂子さん(76歳)は、「安全宣言をしなければならない市場なんてほかにどこにありますか」と批判した。
原告によれば、土壌汚染対策が不十分な豊洲市場に移転すれば消費者の不安は大きくなり、営業上大打撃を受けるのは必至だ。また、最近豊洲市場で地盤沈下によるコンクリートのひび割れが発覚したが、すき間から地下の揮発したベンゼンなどが市場建物内に入り食の安全が脅かされ、仲卸業者らの健康も害される危険性がある。さらに豊洲市場ではカビが発生したり、駐車場不足のほか、開場すれば都の市場問題プロジェクトチームの試算で年間約100億円の赤字が見込まれるなど問題山積という。
弁護団長の宇都宮健児弁護士(元日弁連会長)によれば、裁判では人格権に基づき移転の差し止めを求める。
「人格権とは、個人の生命、身体、生活に関する利益の総体であり、憲法13条(幸福追求権)、25条(生存権)から導かれる権利で、判例もあります」と同弁護士は説明した。大飯原発(福井県)の運転差し止めを住民が求めた訴訟では、結局は今年7月、名古屋高裁金沢支部で住民側の逆転敗訴が確定したが、一審福井地裁(樋口英明裁判長)は2014年に人格権に基づいて差し止めを認めている。
【「旗を立てよう!」】
仲卸業者の女性らでつくる「築地女将さん会」が、移転期日半年前の今年3月に水産仲卸業者に実施したアンケート調査では、535業者中261業者(48・6%)から回答を得たが、「今からでも中止するべき」82業者(31・4%)、「凍結して話し合うべき」101業者(38・7%)で豊洲市場への移転の「中止」「凍結」の合計が183業者で、約7割を占めた。
前出の山口さんは「築地市場の多くの関係者が移転には全く納得していません。それが皆さんの目に触れるよう『旗を立てよう!』と提訴しました」と話した。の
「女将さん会」は、これまで小池知事に公開質問状などを5回以上出したが、ことごとく無視。他方で知事は「女将さん会のご主人方も、一方で準備もされておられる」(8月3日定例記者会見)と発言、「情報はつかんでいる。抵抗してもムダ」と言わんばかりだ。
都は築地市場の解体を営業終了後から始める。原告の宮原洋志さん(67歳)は「私は豊洲には行くが、築地でもやります。10軒か20軒の仲卸業者は間違いなく築地に残ります。豊洲の卸から荷を運んで販売します。私たちが営業している限り、(財産権に基づく)営業権があるから都は築地市場を閉鎖できません」と決意を述べた。
原告は裁判で闘い、日々の生活でも闘う徹底抗戦の構えだ。
(永尾俊彦・ルポライター、2018年9月28日号)
(※編注:仮処分申し立ては10月4日に棄却されたため、仲卸業者らは東京高裁に即時抗告した)
 
以上紹介した現場の声をもとに、数年前には豊洲市場問題で連日メディアに登場していた建築エコノミストの森山高至がまとめた「豊洲の主な7つの問題点」を列挙しておく。
 
1.不便なアクセス(立地計画の問題)
 これまでの築地市場における地下鉄、バスや自動車や自転車を使ったアクセスと比較し、時間がかかりすぎる。公共交通機関が新交通システム「ゆりかもめ」しかない豊洲市場は、利便性比較において、買い出しのための往復交通で1時間近い時間の差がでるという。
2.市場の循環機能が分断(配置計画の問題)
  全国の水産生産者から大型トラックで搬入する卸売業者の7街区建物と、その卸売業者から選別購入し小売業者や飲食店に販売する仲卸業者の6街区建物が真っ二つに分断されている。
 築地市場では卸売が搬入する店舗の空間は連続し、十数本の連絡通路が網の目のごとく張りめぐらされ、ちょうど我々人体における心臓と血管のような構造をもっている。その中で場内流通を請け負う多くの約2,000台以上のターレと呼ぶミニトラックによって迅速に搬入する。この循環機能の経路が、豊洲市場では都道の分断により大きく組女なわれている。そのことによる場内流通の渋滞や荷物の延着が心配されている。5街区の青果棟まで1キロ近くも離れており、築地のように魚を買った後に刺身のツマや野菜を買い回ることも難しくなる。
3.基本寸法を無視した店舗の間口(平面計画の問題)
 豊洲市場につくられた仲卸店舗は、築地市場の実情とあまりにもかけ離れている。それは基本寸法の問題だ。日本の建築空間は畳の広さで部屋の大きさを計るように尺寸でできており、中に入れる家具や器具も基本尺寸が元になっている。築地もこの6尺(約1メートル80センチ)という畳にの長さの寸法で店舗間口ができている。
 しかしなぜか豊洲市場はでは1メートル50センチに狭められその分店舗の奥行きを伸ばしたので同じ面積だと東京とは考えているらしい。まったく机上の数字合わせとしか言いようがない欠陥寸法である。長い包丁や切断加工機械を使っての仕事が難しいだけでなく、事故につながるような危険な店舗を生み出すことになっている。
4.荷物配送が困難な環境(断面計画の問題)
5.鮮魚を扱う「水」の不備(設備計画の問題)
6.物流の結節点が消滅(物流設計の問題)
7.年間約100億円の赤字(運営計画の問題)
 
まだまだ数多くの問題が取り残されているのだが、中には「住めば都」とばかりに、徐々に慣れてくると楽観する外野の連中もいるが、日々そこで真剣勝負をしている業者たちは、慣れる前にストレスが蓄積してきて思わぬ事故につながる恐れもある。

いまさら後には簡単に戻れないが、開場前に各方面から指摘された点を全て無視して開場させたのは東京都であり最終責任者は小池百合子都知事であるということは逃れられない事実である、とオジサンは思う。 

posted by 定年オジサン at 11:41| 神奈川 ☁| Comment(0) | 築地市場移転問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月10日

複雑なオンラインシステムのテストにはAIの導入が必要


自民党の総裁選が安倍晋三の3選に終わり、もう安倍晋三首相への影響もなくなりそうだと、10月7日に会見した雲隠れ孝太郎こと、加計孝太郎の会見内容が余りにもお粗末過ぎて、「(社説)加計氏の会見 説明になっていない」という始末。
 
お蔭で安倍晋三首相周辺からすれば、「モリ・カケ」は済んだことにしたかったにもかかわらず、国民のモヤモヤ感を一層強めてしまった。
 
そして、森友学園の国有地格安払下げ疑惑に関連した決裁文書の改ざんを命じられた近畿財務局職員の自殺を巡って、天木直人はこんなことを書いていた。
 
<隠されたままの森友担当自殺職員の遺書と国会の怠慢>
 2018-10-10 天木直人ブログ
 きょう10月10日の毎日新聞が、森友疑惑の渦中に自殺した財務省近畿財務局職員の父親に取材し、それを記事にしている。
 毎日新聞がはじめてではない。
 これまでの同様の取材記事はあった。
 そして、その時も今度の毎日の記事も、父親の語っている事は同じだ。
 家に残されていたという自分宛ての遺書は見た、文書改ざんに加わり、それが嫌だったという趣旨の事が書かれていた、しかし詳しい内容は覚えていないというものだ。
 これを要するに遺書は父親の手元には残っていないのだ。
 司法当局が押収・保管したままなのだ。
 もちろん安倍政権はその全文をすべて読んで知っている。
 もし遺書の全文がひろく国民に共有されることになれば、森友疑惑の真相はよりはっきりするだろう。
 だから安倍政権はそれを家族にさえ渡さないのだ。
 見せただけで、証拠が独り歩きしないようにコピーでさえも渡さないのだ。
 国家権力にそこまでの権限があるのか。
 百歩譲って、たとえ権限があるとしても、国民の代表である国会が、非公開を前提に遺書の現物を読み、非公開審査でもいいから政府を追及をし、その結果を国民に知らせる事は出来ないのか。
 私はそれは可能であると思う。
 いや国会議員ならそれを要求して当然だ。
 しかし、その動きは皆無だ。
 父親は無念だと嘆く。
 しかし父親に出来る事はそれ以上のものはない。
 いまこそ野党は父親にかわって職員の無念を晴らすべきだ。
 このことひとつをとってみても、野党にモリカケ疑惑を本気で追及する気があるのかと疑問を抱かざるを得ない(了)  
 
自殺した本人が書いた家族あての遺書の存在に関しては2018/03/19に公開されたこんな動画がある。 
 
【森友問題で自殺した財務局職員のメモに衝撃の事実が・・・遺書は存在しない?父親「怒りの発言」】

 
やはり「モリ・カケ疑惑」は過去の問題ではないことは確かである。
 
「事件の真実は一つである」という件はサスペンスドラマなどではおなじみの主人公たちのセリフである。
 
原因の究明や事故の責任者の追及はどのような世界でも必要であることは言うまでもない。
 
そして最後は必ず「再発防止策を徹底してこのような事故は二度と起こしません」というセリフで幕が閉じられる。
 
しかし閉じたはずの幕が度々上がってしまえば、ますます信用が失墜してしまう。
 
東京証券取引所で9日、株式売買システム「アローヘッド」に障害が発生して一部取引ができなくなった。
 
改めて東証のシステム管理のあり方が問われそうなのだが、影響は40社弱の証券会社の取引に及び、投資家からも批判が出ている。金融庁は東証を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)に原因や再発防止策を報告するよう求める方針だ。
       
東証システム障害 問われる管理のあり方『非常時想定を』」 
 
20181010_mainiti.jpg
【毎日新聞より】

 
上記の説明図は余りにも素人向けに簡略されており、もう少し詳しい図がこれ。
 
東証、想定外トラブル再び 証券から大量電文→サーバー切り替え失敗
 
20181010_asahi.jpg
【朝日新聞DIGITALより】
 
朝日新聞の記事中の「非公表の証券会社1社」とは、「東証システム障害、メリルリンチの大量電文が原因 」であった。
 
オンラインシステムでの「信頼性」を保障するためのテストの一つには、本稼働中に「想定外」を起こさせないために、「過負荷テスト」がある。
 
今回は、東証の取引サーバーと証券会社の発注システムがうまく接続できるよう電文のテスト送信を実施するが、通常の1000倍以上の電文が集中したため、通信障害が起きたらしいが、過負荷テストでは「1000倍以上」のデータを発生する仕組みがなかったということである。
 
東証のこのような事故は決して珍しくなく、13年前には、「東証ダウン、真の原因はプログラムの破損」という事故を起こしている。
 
この記事は「日経コンピュータ」に掲載されていたのだが、ある程度コンピュータの知識がある読者向けなので、原因をかなり詳細に分析しているのだが、結論としては、「人為的なミス」なのだが、やるべきことができない状況が生まれているとすれば、それこそが問題の根本だろうと指摘していた。
 
それから3年後の2008年には、既に3回のトラブルが発生し、トラブル原因が「プログラムのケアレス・ミス」という、システム開発会社の初歩的なミスであり、「相次ぐ東証システムトラブル 富士通に対する不信感も募る」という事態になった。
 
そんな不信感が拭われることなく、4年後の2012年には、またもや「東証トラブルは『システム過信』 『人為ミス』」が傷口広げる」というトラブルを引き起こし、東証は再発防止策として、「東証社員がコンピューターセンターに24時間常駐して、深夜・早朝の故障確認体制を強化する。これとは別途、早朝(午前7時)の勤務態勢を強化するほか、『業務に支障が出る可能性がある』段階でCIOに連絡をとることとする。」と発表していた。
 
「仏の顔も三度まで」とは「仏の顔も三度撫づれば腹立つる」の略であり、四度目となった今回はシステムトラブルによる売買停止までには至らなかったが、売買の機会を失った場合は利用者からの多額の損失補てんが求められるかもしれない。
 
オンラインシステムの中でも特に金融関連システムは日本だけでなく世界中のネットワークとつながっており、その仕組みはますます複雑化しすべてを知り尽くしている技術者が非常に少ないことが大きな問題となっている。
 
東証は過去の多くのトラブル原因の分析結果を活かし、データベースに蓄えAI技術を駆使して人的ミスを限りなくなくす仕組みをベンダーと共に開発する時が来ているのではないだろうか、とオジサンは思う。 

posted by 定年オジサン at 12:38| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月09日

時代に逆行する安倍政権の原発政策


我が家は今から17年前、当時の通産省の助成金が支払われる最後の年に太陽光発電システムを導入した。
 
まだ大学生や高校生の子どもがいたため、15年のローンを組んで契約した。
 
当時は最新の発電用パネルを12枚屋根に乗せて順調に自家発電を続けていた。
 
しかし数年後の大雨で屋根瓦の一部から雨漏りが発生し、屋根の修復工事が発生した。
 
その時に立ちふさがっていたのがパネルたちであった。
 
屋根の修理職人にはパネルを一時的にしろ撤去はできないので、設置した業者に依頼したところ、一度撤去し屋根の修理後に再び設置するという作業にナント数十万円も請求された。
 
その請求額の当否を問うこともできず、しかも同業者が少なく従わざるを得なかったということがあった。
 
その後は故障もなく定期点検でも発電には問題ないということであった。
 
最新のパネルに比べれば発電効率は数段落ちるが、今年の夏の猛暑には久々にエアコンの冷房にお世話になったが、太陽光の発電量により日中帯の電力は充分間に合い、余剰電力の東電の買い取り金額も4000円前後になっていた。
 
自然エネルギーの恩恵を改めて実感した夏であった。
 
10月に入り新潟県では過去に例がない36℃という猛暑を記録したという日があったが、最近ではめっきり秋らしくなり、朝夕の気温はかなり低くなった。
 
それに伴い冷房は不要となり、売電することが増えてきた。
 
個人の家庭では喜ばしいのだが、ある地域では太陽光発電業者にとっては極めて深刻な事態が起きそうになってきている。
 
1か月程前にこんな記事があった。
 
<太陽光発電、九電が停止要求の可能性 原発再稼働も一因>
 2018年9月3日08時21分 朝日新聞
 太陽光発電が盛んな九州で、九州電力が事業者に一時的な発電停止を求める「出力制御」に踏み切る可能性が高まっている。早ければ、冷房などの電気の消費が減る9月にも実施されそうだ。原発の再稼働も一因とみられる。実施されれば一部の離島を除いて国内で初めてになる。
 日照条件に恵まれた九州では、太陽光発電が普及している。連休中の今年4月29日には、午後1時の時点で九電管内の電力消費のうち、8割以上を太陽光発電でつくった電気がまかなった。現在も、九電が受け入れる太陽光による発電は月平均で5万キロワット程度のペースで増え続けている。
 電気の需要を超えて供給が増えると、電気の周波数が変動して大規模な停電につながりかねない。九電は火力発電を抑えたり、昼間に太陽光発電の電気を使って水をくみ上げ、夜間に水を流して発電する揚水発電を行ったりして、需給のバランスを調整してきた。
 これらの調整も難しくなったとき、実施するのが国のルールで決まった出力制御だ。太陽光発電の事業者に指示し、発電をストップしてもらう。すでに壱岐(長崎県)や種子島(鹿児島県)などの離島では実績があるが、離島を除く国内ではない。
 出力制御の可能性が高まるのが、晴れて太陽光発電の電気が増える一方、冷暖房を使わず消費の伸びない春や秋だ。工場や会社が休みになる休日には消費が一段と落ち込み、実施が現実味を増す。「この秋にも実施する可能性がある」(九電)という。天気などを考慮した需要予測に基づき、出力制御を行う場合は前日の夕方までに事業者にメールなどで指示をする。
 九電では2015年の川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続き、今年に入って玄海原発(佐賀県玄海町)が再稼働し原発4基態勢になった。供給力がより高まったことも背景にある。
・・・後略・・・
 
7年前の東日本大震災時に発生した東電の福島第一原発の大事故以降、東電管内では電力不足となり、計画停電も都市部で実施された経験を持つ市民からすれば、随分贅沢な問題にも見えてしまう。
 
しかし、脱原発の声と共に自然エネルギー(現在は、再生可能エネルギー)への流れになったのだが、この九州電力の対応 には多くの疑問も沸いてくる。

そして1か月が経ち、その「可能性」が現実的になってきた。
 
<太陽光発電に停止要求の可能性「秋に入り供給過多」理由に>
 2018年10月8日 20時59分 NHK WEBNEWS
・・・前略・・・
九州電力は、電力の需給バランスが崩れて大規模な停電が起きるのを防ぐため、火力発電所の稼働を抑えるとともに、今月に入って余った電気を本州や四国に送る需給調整を初めて行っています。
しかし、こうした手段を講じても需要の少ない日には電力供給が過剰になるおそれもあるとして、九州電力が太陽光などの事業者に一時的に発電の停止を求める「出力制御」の実施を求める可能性が出ています。
仮に「出力制御」が実施されれば離島を除いて全国で初めてとなります。
実施にあたって世耕経済産業大臣は先週、「透明性、公平性の確保が非常に重要で、万が一、制御が行われた場合には国の審議会でも検証する」と述べ、特定の事業者に不利益が出ないよう事後に検証を行う考えを示しています。
九州は太陽光発電の「先進地」
日照条件がよい九州は全国的に見ても太陽光発電などの導入が進んでいる地域です。
九州では太陽光発電だけでことし8月末の時点で出力が最大800万キロワットに上っています。
このため需要が少ない春や秋の晴れた日中には太陽光の発電量で需要の8割をまかなえるまでになっています。
一方で、原子力発電所が再稼働して、現在、川内原発と玄海原発の合わせて4基が常時400万キロワット以上を供給していますが、原発は一時的に発電量を減らすことが困難です。
こうした中、今月はほぼ連日、過剰になった電力を九州以外の地域に送っていますが、本州と結ぶ送電線「関門連系線」の容量は557万キロワットが上限です。
こうしたことから、九州では電力の供給が過剰になる可能性が出ているのです。
電力供給が過剰になり一部で発電を止めたり抑えたりする仕組み
「出力制御」は、電力の供給が過剰になった場合に一部で発電を止めたり抑えたりする仕組みです。
電力は需給のバランスが崩れて周波数を保てなくなると、トラブルを防ぐため、発電所などが自動的に停止して大規模な停電が起きるおそれがあります。
先月の北海道の地震では大規模な火力発電所が停止し、供給力が急激に低下したことをきっかけにほぼ全域が停電する「ブラックアウト」に陥りました。
このときは供給力の低下が要因となりましたが、供給力が増えすぎても需給バランスが崩れるため大規模な停電が起きるおそれがあります。
こうした事態を避けるため、電力会社は需要が少ない場合、火力発電所の出力を絞るほか、過剰な電力を他の地域に送ることで需給バランスを調整します。
それでも供給力が大きすぎて需給のバランスが保てない場合は、太陽光や風力発電所にも「出力制御」を実施します。
この場合、天候に左右される太陽光や風力は発電量の制御が難しいため、一時的に発電を停止することになります。
 
ごく普通に考えれば、原発を止めればいいのであり、余計なものをわざわざ再稼働させるのが悪いということになる。
 
しかし、こんなうがった見方も当然でてくる。

九州電力による発電の停止を求める「出力制御」とは一体どういうことなのか。   
 
太陽光発電の今後は政治がらみ?|停止要求でどうなる資金回収」という記事から、その内容を要約して紹介する。 
 
太陽光発電などはパワコンデショナー(通称:パワコン)と呼ばれる装置を使って発電している。
 
つまりそのパワコンの稼働を止めれば発電は止まるわけである。
 
発電事業者のパワコンの稼働は、現地にて手動で停止させるか、遠隔装置にて停止させることになる。
 
現地でパワコンを停止させるのであればその電源を落とせば停止させることができるが、直前に連絡を受けた事業者が翌日に現地に赴いてパワコンの電源を落とすということは現実的ではない。
 
個人投資家として太陽光発電を営んでいる人たちは、必ずしも近くに住んでいるわけではないので、実質上、手動でパワコンの稼働を停止させることは不可能であろう。
 
従って現実的には遠隔装置を使ってパワコンの稼働を停止させることになり、これなら事業者自らでも、電力会社でも遠隔操作できるわけである。
 
そして既に、昨年来、九州電力や四国電力は事業者に対しこの遠隔装置の設置を要請していたという。
 
当時は通知を受けた事業者等は、「一体何のことだと」大騒ぎになっていたらしい。
 
ところが、太陽光発電装置を設置した投資家たちには、契約時に電力供給状況によって停止要求が出される可能性があることは通知されていたにもかかわらず、販売業者等にはそれを正確に伝えず、また遠隔装置を設置せざるを得なくなることも通知していなかったことが少なからずあったようである。
 
つまり九州電力管轄の太陽光発電の事業者たちにとっては、「昨年来の停止要求の可能性」ということはある意味寝耳に水だったというわけである。
 
まさにすでに稼働している太陽光発電に対する買取拒否になってしまう。
 
この事態が予測できていたにも関わらず、九州電力はすでに4基の原発の稼働をさせており、需要と供給が合わなくなれば大停電が起きかねないとなれば、電力会社としては最も利益率の悪いものを停止させるという選択になり、太陽光発電などからの発電が、九州電力の裁量にて停止させられることになってしまうというわけである。 
 
九州電力の様子を虎視眈々と観察し、その実施後すぐに後を追う可能性があるのが四国電力だという。
 
四国電力もすでに再三遠隔装置の設置を事業者に要請しており、太陽光発電の停止要求を実施しない電力会社は東京電力、中部電力そして関西電力の三社だけである。
 
これら三社は太陽光発電事業者との契約において将来の停止要求を条件としていないので実質上、停止要求ができない。
 
契約通り、決められた単価で決められた期間、全量買取することになっている。
 
このように全量買取ができる電力会社がある一方で、需給のバランスが崩れたことを理由に買取を拒否する電力会社が存在するというのが現状である。
 
太陽光発電の余剰電力買取が電力会社に義務つけられたのは2009年で、環境を考えた国を挙げての施策だったはずにもかかわらず2009年から現在2018年、約9年間、計画的にインフラを管理できなかったということであろう。
 
それは、「太陽光発電で経済産業省がやらかした『甘すぎる見積もり』」と指摘される通り、日本の太陽光エネルギーの固定買取制度はそろそろ曲がり角に来ており、固定価格はそろそろ限界になりつつある。
 
最近では、地方では急激なメガソーラー建設がもたらす環境破壊も指摘されるようになり、住民の建設反対運動も目立ってきている。
 
持続可能な再生エネルギーを求めながらも環境破壊が起きるとは、なんとも皮肉な結果ではある。
 
これも国の「第5次エネルギー基本計画」における2030年代に向けた政策対応には、「4.原子力政策の再構築:福島の復興・再生,不断の安全性向上と安定的な事業環境の確立等」とうたっており、これは「安全で安定した原発」の推進とも読める内容であり、こんな政策を取り続けるかぎりは、太陽光発電を始めとした持続可能な再生エネルギーへの本格対応は無理なのかもしれない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | 原発関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月08日

決して過去の出来事ではない加計学園問題


過去に内閣改造後の世論調査で内閣支持率が上昇しなかった珍しい例と指摘されていた、「全員野球内閣」。
 
これに対してドンピシャリのツイッターがあった。
なるほど、全員野球というのは、「審判を抱き込む」ということなのか、と合点。
 
その「あんな人たちには負けない」と絶叫していた安倍晋三の「腹心の友」の加計孝太郎を巡り先週あたりから、にわかに騒がしくなった。 
 「柳瀬氏証言・県文書…首相面会否定の加計氏、何を語るか
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
そして地元今治市で精力的に加計学園問題を追及している人が加計学園の岡山理科大学獣医学部における図書の補助金詐欺疑惑でメディアに訴えていた。
 
【加計学園の図書館の本水増しで補助金詐欺 刑事告発の緊急声明発表(今治加計獣医学部問題を考える会、記者会見) 
【加計孝太郎の記者会見にカウンター 図書館詐欺で刑事告発(今治加計獣医学部問題を考える会、加計学園)】 
<【加計疑獄】図書でも補助金水増し請求 市民団体が詐欺で刑事告発へ>
 2018年10月6日 07:00 田中龍作ジャーナル
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スカスカの書架。ホントに大学なのだろうか。=今治獣医学部図書館 写真提供:今治加計獣医学部問題を考える会=
 
 加計学園・今治獣医学部が、実際の価格より3倍も多く図書購入費用を請求し、今治市は言われるままに払っていた・・・市民団体の調査で分かった。
 今治獣医学部管理棟3階、4階の図書館には8,715冊の蔵書がある。240ある書架はスカスカだ。加計学園は、昨年図書費として総額 9,928万円を請求した。今治市は今年3月末、施設経費などと共に支払った。
 加計学園が計上した9,928万円を8,715冊で割ると、一冊=1万1,392円となる。ところが「今治加計獣医学部問題を考える会」が、このうち約500冊をサンプリング調査したところ1冊当たりの平均価格は3,920円だった。8,715冊をすべて写真に撮り、書名と出版社名でネット検索し価格を割り出した。
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加計学園が請求した図書費用。文科省HPより。

 加計学園は約3倍の金額を請求していることになる。考える会はすべての書架から万遍なく抜き取って調べており、残り8,215冊を調べても平均価格はほぼ同じと見られる。
 そして、すべての書籍の価格を調べ終えしだい、詐欺の疑いで加計孝太郎理事長を検察に刑事告発する。校舎の建設費をめぐっても考える会は加計学園が水増し請求をしているとして検察に刑事告発している。
 考える会は加計孝太郎理事長が今治獣医学部を訪れる7日、12時30分から正門前で記者会見する。
 
20181008_tanaka03.jpg「安倍ヨイショ本」(上段の赤い背表紙)が あるあたりは さすがだ。=今治獣医学部図書館 写真提供:今治加計獣医学部問題を考える会=

そして、昨日の加計孝太郎理事長の会見。
  
加計氏、首相答弁と食い違い『そう言われればあるかも』

【加計理事長、首相との面会改めて否定 誤解招いたと謝罪】

 
会見模様を正確に伝えるには大手紙よりもネットメディアのほうが理解しやすい。(一部誤記を訂正) 
 
<加計理事長会見で珍しく新聞・テレビ記者たちが徹底糾弾! 追い詰められた加計理事長がデタラメ言い訳連発>
 2018.10.07 リテラ
 あの史上最悪のゲス会見から約半年。本日14時より、加計学園・加計孝太郎理事長が、岡山理科大学獣医学部がある今治キャンパスで会見をおこなった。
 加計理事長はたった25分で打ち切った6月の会見以降、再び会見を開くことを拒否してきたが、愛媛県議会が7月11日に加計学園に対外的な説明責任を果たすよう求める決議を全会一致で採択。中村時広・愛媛県知事も「学園の信頼向上のため、トップがガバナンス、コンプライアンスを高めるための努力をしていただきたい」と述べ、再度会見を開くことを求めてきた。
 ようするに、このまま加計理事長が再び会見を実施しなければ、愛媛県からの補助金打ち切りも考えられるため、しぶしぶ会見を開いたというわけだ。
 しかも、安倍首相と加計理事長が面談したと「虚偽の説明」をおこなった元事務局長である渡邉良人常務は出席せず、柳澤康信・岡山理科大学長と上田剛久・同大事務局長が出席。2人はシンポジウムの宣伝からはじまり、コンプライアンスとガバナンスという言葉を繰り返す学園体制や今後の展望などを一方的に長々と語ったのだった。
 まるで、獣医学部新設にいたる疑惑などなかったかのような態度で身勝手な会見をおこなった加計学園だが、その無責任体質を象徴したのは、加計理事長のこんな言葉だ。
「(このままでは)市や県の協力も得られなくなるのではないか、そういうなかで、まあ、(渡邉)常務のほうが、勇み足をしましたと言いますか」
 何度でも言うが、渡邉常務が嘘をついたというのがほんとうなら、これは詐欺的行為であることは間違いない。にもかかわらず、加計理事長はたんなる「勇み足」だったと言うのである。
 前回の会見でも、加計理事長はこうやって渡邉常務に罪を押し付けたが、しかし、今回と前回で大きく違ったのは、この加計理事長の無責任な態度やあいまいな説明に対し、記者たちが徹底的に質問を浴びせたことだ。
 まず、最初に質問をした『報道特集』(TBS)の金平茂紀キャスターは、「『勇み足』という認識なのか?」「渡邉・前事務局長のおこなった行為によって、いろいろな物事が進んだということが現実としてある。獣医学部認可の非常に大きな要素になったという事実をどう考えるのか」と質問。
 すると、加計理事長は「私はその場にいなかったからわからないが、本人から聞いたところによると、県も市も半分諦めムードだったらしい。このままではこの話はダメになってしまうと」などと弁明。嘘をついて獣医学部新設にまでもち込んだことの問題をどう考えるのかと訊かれているのに「諦めムードだったから」とは、まったく答えになっていない。
 しかも、金平キャスターが「勇み足というのは……」とその表現について再び疑義を呈そうとすると、加計理事長は発言を遮って「もしそういうふうに取られたんでしたら、すみませんでした」と逆ギレのような態度をとった。
 さらに、安倍首相と加計理事長の面談だけに限らず、愛媛県文書に登場する下村博文・元文科大臣の話などもすべて渡邉・前事務局長が架空の話をでっち上げたのか? という質問に、加計理事長はこう言い放ったのだ。
「私はよく存じ上げておりません」
「その場にいなかったので、(渡邉)常務からの話を聞くわけですから」
 学園事務局長による詐欺的行為を、「よく知らない」「話を聞いただけ」って……。だが、加計理事長はその後も「わからない」を連発した。
記者に追い詰められた加計理事長は「愛媛県文書をまったく読んでいない」と
記者「愛媛県の文書には、まったく目を通されていないんですか?」
加計理事長「はい」
記者「これだけ問題になっているのに? これ(愛媛県文書)をもとに渡邉・元事務局長に質問をするとか聞き取りをするとか、そういうことはされていなかったんですか?」
加計理事長「はい」
 なんと、加計理事長は、愛媛県文書に書かれた「安倍首相と加計理事長が面談した」という記載を「渡邉常務の勇み足」と言って面談の事実を否定しながら、公開されている愛媛県文書そのものを読んでもおらず、さらには渡邉常務に文書の内容についての聞き取り調査さえおこなっていないと断言したのだ。しかも、その表情には悪びれる様子は一切なく、平然と言い切ったのである。
 こんな体たらくでよくもまあコンプライアンスだのガバナンスだのと宣ったものだと呆れ果てるが、終始「知らない」「わからない」を繰り返し、会見を終わろうとする加計学園の対応に、記者たちは「渡邉さんに全部押し付けようとしているようにしかみえない」「学園としてどういう調査しているんですか?」「理事長、憮然とされてますけど、十分に話したと思っていますか?」「このままじゃ終わらないですよ」と一斉に非難。だが、「理事長が文書を読んだ上で、渡邉さんを呼んで、もう一度会見するつもりはないのか」という問いかけには「県と協議する」と言うだけだった。
 加計理事長は愛媛県議会の議決には応じたとして、これで幕引きにするつもりなのだろう。しかし、今回の会見で記者たちが粘り強く質問を浴びせた結果、あらためて加計理事長の無責任ぶりと矛盾が明確に白日のもとに晒されたといえる。
 さらに、会見では今後の対応を約束した場面もあった。「愛媛県文書に書かれた安倍首相との面談は渡邉常務のつくり話」だという加計理事長の主張の裏付けと「して、上田事務局長は“出張記録などを調べた結果、お会いしたという事実はない”と説明したが、これに対してNHKの記者は、この出張記録などの資料を提出してほしいと要求。上田事務局長は「後ほど対応させていただく」とはっきり回答したのだ。
 この出張記録の保存期間について記者から質問が出たとき、上田事務局長が「規定では5年あるいは7年」と答えると、加計理事長は「3年だろ」と低い声で上田事務局長につぶやいていた。愛媛県文書によると、加計理事長と安倍首相が面談をおこなったのは2015年2月25日であり、出張記録の保存期間が加計理事長がつぶやいたように3年であれば「破棄した」と言い訳できる。加計理事長はそのための保険を打ったのかもしれないが、実際の内部の規定がどうなっているのかも含め、約束したことは果たしていただくほかない。渡邉常務を同席させた上でのまともな会見をあらためて実施する責任があるのはもちろん、一向に説明責任を果たさない加計理事長を国会に招致し、きっちり落とし前をつけさせるべきだ。
 

 
加計学園疑惑は、安倍晋三という国の最高責任者による「お友だち」業者に対する利益・便宜供与問題と長い時間追及されてきたが、実は蓋を開けてみると、明らかな「補助金横領詐欺事件」という刑事事件であることが明確になりつつある。
 
国民の7割が森友学園・加計学園問題に「納得がいかない」というのは、国民に納得のいく説明を「丁寧」にすることは、あらゆる悪事を認めることになるから曖昧に胡麻化しているであろう、とオジサンは思う。  

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2018年10月07日

トランプの要求には「おもいやり予算」の減額で対抗しろ


2004年にハーバード大学の数名の大学生らによって創業され、2008年に日本語版が公開されたが、実名登録制となっており、個人情報の登録も必要となっていることが、その後様々な問題を引き起こしているFaceBook。
 
ツイッターと異なり匿名性がないため、日本でもスマフォの普及と共にFaceBook使用者が急増しており、メディアで「SNS」と言えばツイッターとFaceBokが代表的になっている。
 
もちろん、「ガラケー」愛用のオジサンには無縁の世界なのだが、FaceBookを使い始めた若者からは、その多くの機能も知らずに公開モードにしていたために、莫大な見知らぬ者たちからの「友達要求」が飛んできて困っているなどという話を聞いた経験がある。
 
インターネット上のある巨大なサーバーのデータベースに世界中の利用者の個人情報が詰まっているので、世の中のハッカー連中からみれば、まさに「宝の山」であった。
 
したがって、管理サーバーのセキュリティはかなり高度なシステムが要求されるのだが、この世界では「破れないセキュリティは無い」が常識となっており、「矛と盾」のいたちごっこであった。
 
そして、やはり予想された「利用者のものとみられる携帯電話番号や、メッセージのやりとりといった個人情報がインターネット上に大量に流出」する事故が発生していた。
 
フェイスブック 私的通信内容が流出か 25万人分以上
      
ひとたびネット上に拡散された情報は決して消すことができないため、かなりの覚悟が必要になってくる。
 
FaceBook利用者ではなさそうな米国のトランプ大統領は、ツイッターで息を吐くように多くのメッセージをまき散らしているが、自分にとって不都合な相手に対しては徹底的にツイッターで攻撃するという異常性格者の持ち主でもある。
 
そして、最近では保守派の過去に疑惑のあるブレット・カバノーを米最高裁判事候補にしたのだが、高校時代や学生時代に起こした性的暴行事件で、「米最高裁判事候補 性的被害訴える女性続々、注目の公聴会」が開かれたり、「米国 性暴力疑惑カバノー氏 人気女優ら抗議デモで逮捕」という事態にまで騒ぎは広がっている。
 
それでも、米国議会の良心的な共和党員も自分の選挙のためには疑惑の判事候補を、「米上院、カバノー最高裁判事承認 保守傾斜へ」ということになってしまった。
 
米国の事件を知って思い出したことがある。
 
それは日本の総理大臣経験者が大学生の頃、女子学生に性的暴行を働き警察の事情聴取を受けながらも、父親の権力により、海外留学と称してホトボリが覚めるまで海外と逃亡したという事件である。
 
14年前にはネット上のある掲示板にこんなメールが投稿されていた。
 
小泉純一郎氏の慶応大学4年生時の婦女暴行事件」    
    
「小泉純一郎氏の慶応大学4年生時の婦女暴行事件(場所 湘南 相手 慶応大学女学生)および逮捕歴(神奈川県警に調書をとられたこと)についてこの当時、父親の小泉純也氏が防衛庁長官であったため、政治的圧力によりもみ消し、小泉純一郎に、ロンドン留学をさせる。ほとぼりがさめるまでという目的。」
上記の罪状認否および事実認定については、今現在、小泉氏が首相の時に定めた個人情報保護法案(上記のような情報は小泉氏のプライバシーにかかわる個人情報に該当するため保護される)の存在により大手マスメデイアが報道できない。
・・・後略・・・
 
これを受けて、その後、「ポチ多国籍軍参加表明批判も弱く小泉レイプ事件は萎縮報道腰抜け大手メディア尻目にスポーツ紙】」という大々的な報道がされ、国会でも質疑応答が行われた。
 
その小泉純一郎の後継となった安倍晋三も本人ではないが、お抱えのジャーナリストの準強姦罪を国家御権力(警察)を使って無かったことにしたことは記憶に新しい。
 
何処の国にもいつの時代にも、国家権力が弱者をいたぶる様相は変わらない。
 
日本ではその典型的な例が沖縄であろう。
 
米国による統治から日本に返還されても米軍基地という存在は変わらず、一部使用しない基地の返還はあったが、重要な基地の返還は実現されておらず、さらに米国が望んでもいない200年も持つといわれる海上埋立て基地の建設も過去の沖縄県民の民意を無視して行われてきた。
 
そして3度目の民意が明らかに示されたのが9月30日投開票された県知事選挙であった。
 
豪雨の如く降り注いだ玉城デニーのへの誹謗・中傷、デマ動画にも影響されず沖縄県民は真っ当な判断をしたのだが、現地の生の声を含めて朝日新聞デジタルのアンケートに寄せられた声の一部を紹介する。
 
<(フォーラム)沖縄の米軍基地:1 必要なのか> 
 2018年10月7日05時00分 朝日新聞DIGITAL
20181007_asahi.jpg 
 ●「沖縄出身です。高校生時代に県外の高校生との交流を持つ場があり基地案内をしたのですが、みなさん軍用機を写真に撮りながらカッコイイ!と言っていました。高校生ながら、嫌な気持ちになったのを今でも鮮明に覚えています。県外の方は他人事で、沖縄にも基地にお世話になっている方々もいます。もし沖縄から基地撤退してもらい雇用の面で保障があればもっと良い沖縄になっていくのでは?とずっと考えてるところです」(千葉県・40代女性)
 ●「沖縄県民には、大戦中に戦場化して多大な犠牲を課している。このことを本土にある者は忘れてはならない。いわば本土の人々の身代わり同然であった。沖縄県民には政治、産業、教育、福祉 にわたり格別の配慮をと願ってやまない。私自身は、東京空襲にからくも生き残った幸運に恵まれた」(海外・80代男性)
 ●「トランプの姿勢を見ていると、これからは米軍が頼りになるかは未知数に感じる。米軍基地に税金を投入するくらいなら自衛隊基地を増強すべきである」(大阪府・40代男性)
 ●「僕は教科書やニュースで沖縄問題を知った。基地をなくすことのメリット・デメリットは本当に悩ましいことだと思う。世界中が平和的な考えならそんな悩みさえ無いのだろうが」(宮崎県・10代男性)
 ●「ヘリが落ちた沖縄国際大学へ行き、普天間基地を見てきた。市街地の真ん中に基地があり、ヘリや戦闘機の爆音はすさまじいものであった。一刻も早く基地負担軽減をしなければならないと思う」(埼玉県・20代男性)
 ●「沖縄は、地形上重要な位置にあり、米軍基地があることでアジア、東シナ海の安全を保てると思います。沖縄の人たちに苦痛があるのは本当に心苦しいです」(愛媛県・60代女性)
 ■「安心」の恩恵と負担、どう考える 元沖縄タイムス論説委員・屋良(やら)朝博さん 
 玉城デニー新知事は辺野古新基地に反対し、選挙で圧勝しました。それでも政府は、普天間飛行場を一日も早く移転・閉鎖するには辺野古の基地建設が「唯一の選択肢」として、工事を強行する方針です。
 一日も早いとは? 辺野古の工事が完了し、普天間移転が実現するのは10年先といわれています。総事業費1兆円ともいわれる予算を投じ、10年先まで「一日も早く」と政府は言い続けるのでしょうか。
 普天間を使う海兵隊を沖縄から出せば問題は一挙に解決します。すでに米軍再編で海兵隊はグアムなどへ主力部隊の分散移転を決めています。残る小ぶりな部隊だけでも「本土」が引き取るべきでしょう。嫌なら国外移転を検討すればいい。沖縄は、米空軍嘉手納基地だけでも負担は重いのです。新知事には、「安心」の恩恵と負担をどう考えるかを全国に問いかけてほしいと思います。
 ■現状の態勢、「抑止力」にならぬ 軍事ジャーナリスト・田岡俊次さん

 沖縄の海兵隊の大部分はグアムなどに移転し、戦闘部隊で残るのは第31海兵遠征部隊。約800人の歩兵大隊にオスプレイなどの部隊が付きますが、戦争をできる兵力、装備ではなく、「抑止力」にはなりません。第一の任務は、戦乱や災害の時の在留米国人の救出。現地で空港や埠頭(ふとう)を一時確保し、そこに米国人を集めて脱出させることです。その部隊が沖縄に残るのは、朝鮮半島有事や中国での暴動を想定した場合、グアムからでは何日もかかるからです。
 鳩山政権の時、私は普天間の部隊を長崎県の海上自衛隊大村航空基地に移すことを提案しました。歩兵は佐世保市の陸自相浦駐屯地へ移せば佐世保基地の揚陸艦部隊とも近くなり、海兵隊に異論はないはずです。
 在日米軍は日本を守るためではなく、西太平洋、インド洋に出動するため待機しています。「日米防衛協力のための指針」によれば、尖閣諸島防衛に海兵隊が参加することはない。だが駐留経費の過半は日本が負担し、日本にいる方が安上がりだから駐留が続くという面もあります。
 ■「新設認めぬ」民意の表れ
 「新基地建設は絶対に認めない。日本全体でどこに持って行くか考えてください。国民がこれ以上、米軍は必要ないというのであれば、米軍の財産はアメリカに引き取っていただく。それでいいと思います」
 9月30日夜、沖縄県知事選で初当選を果たした玉城デニー氏(58)が喝采と声援のなか支援者らに語った言葉です。
 名護市辺野古で進められる米軍基地建設に対し、明確に反対を訴えた玉城氏の勝利は、人々の切なる願いの表れでもありました。
 1996年に決まったこの計画は、中部・宜野湾市にある米海兵隊の普天間飛行場を返還し、代わりの軍用飛行場を建設するというもの。人口密集地での危険性を減らすなどが最初の目的でした。2006年、辺野古沿岸部を埋め立ててV字形滑走路を建設することで日米が合意。「負担軽減」と言っても辺野古にも人は住んでいます。ただでさえ多い基地を、また新たにつくることへの反対は根強く、今回まで6回の知事選でこの問題が問われました。
 沖縄には米軍の陸・海・空軍と海兵隊がいます。空軍は極東最大といわれる嘉手納基地(沖縄市など)があり、海軍には軍港ホワイトビーチ(うるま市)などがありますが、海兵隊の基地面積は最も広く、全体の約7割になります。陸海空の機能をあわせ持ち、緊急時の展開が可能とされ、その航空基地が普天間です。
 ■問題多発の海兵隊、国外移転の提案も
 近年、特に海兵隊に関わる事件や事故が問題になっています。04年、大型ヘリが沖縄国際大学に墜落。一昨年は名護市沖の浅瀬に大型輸送機オスプレイが墜落。昨年はヘリが民間地で炎上。飛行中のヘリから部品が落下……。95年、小学生を拉致、暴行する事件を起こしたのも海兵隊員らでした。一昨年は元海兵隊員が女性を殺害し、沖縄は悲しみと怒りに包まれました。
 海兵隊は沖縄にいる必要があるのでしょうか。疑問を抱く人は少なくありません。海兵隊を輸送する強襲揚陸艦などの母港は、800キロ近く離れた長崎・佐世保基地。そこから兵員を乗せるために沖縄まで来て、海兵隊はその艦船に乗って多くの期間、アジア各地へ移動して訓練などを行っています。
 安全保障問題に詳しい有識者によるシンクタンク「新外交イニシアティブ」(ND)は、部隊が結集する拠点を沖縄ではなく海外に置いても機能は損なわれないとして、海兵隊の国外移転を提案しています。
 では、海兵隊が存在することによって相手に攻撃を思いとどまらせる「抑止力」はあるのでしょうか。12年の日米合意で、在沖海兵隊のうち約9千人がグアムなどに移転することが決まりました。残る海兵隊の部隊だけでは大規模紛争には投入できません。また仮に海兵隊が撤収しても沖縄には依然、多くの米軍基地が存在し、「本土」にも第7艦隊(神奈川県横須賀市)などの強大な米軍兵力が駐留しています。
 
残念ながら沖縄県知事は、「日米地位協定」や「日米安全保障条約」に関して直接米国と交渉する権限はない。
 
できるのは唯一日本政府であり、その最高責任者の安倍晋三である。
 
安倍晋三がトランプ大統領に恫喝され、年内にも「FTA」交渉の舞台に乗せられる。
 
そこでは、「TAG」とうわけのわからぬ捏造語でも逃げ切れない実質的な総括FTAになることが明白になっている。
 
それをチャンスととらえ、自動車や農産物の関税大幅引き下げ要求に対しては、米軍に対する「おもいやり予算」の大幅な減額を取引に使い、沖縄の海兵隊が維持できなくなる状況を作り出すことが、沖縄県民の民意に沿うことになる、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:04| 神奈川 ☀| Comment(0) | 辺野古新基地問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月06日

安倍改憲を阻止するただ一つの方法は?


ノーベル平和賞の受賞者が巷で噂されていた、「トンデモない大統領」でなくてホットした。
 
最近の世の中は「悪い冗談」が意外と現実味を帯びることもあり心配していたが、ノルウェーのノーベル委員会はフェイクニュースなどには惑わされない冷静な知性を備えていたということであろう。
 
知性も教養も欠如していることには人後に落ちない安倍晋三首相。
 
先月の日米首脳会談で一方的にトランプ大統領から米国の対日貿易赤字解消のための無理難題を背負わされてきた。
 
そして、国内向けには「米国をTPPに引き戻し2国間のFTAは行わない」と言い続けてきたにもかかわらず、トランプの恫喝に負けて、訳の分からぬ「TAG」なる造語で国民を騙そうとしてきたが、ついに、「米、対日交渉は『FTA』 貿易協定 副大統領が明言」とばらされてしまった。
 
20181006_tokyo01.jpg
【東京新聞より】
 
 
 
しかし、往生際の悪い政府側は、昨日の記者会見で麻生太郎副総理兼財務相が「日米首脳会談でFTAという言葉はひと言も出ていない」と強弁し、世耕弘成経済産業相も同日の会見で「包括的なFTAではない」と曖昧なことを言っていた。
 
さらには、菅義偉官房長官は同日の会見で、米側が日欧EPA以上の農産品の関税引き下げを求める考えを示したことに対し「日米首脳会談で農産品について過去のEPAで約束した内容が最大限だ、という日本の立場を米国は尊重すると合意している」と強調。米側に譲歩しない考えを示していた。
   
<日本 いきなり守勢 米、対日交渉は「FTA」>
 2018年10月6日 朝刊 東京新聞
20181006_tokyo02.jpg 日米両政府が9月末に合意した貿易協定交渉を巡り、トランプ米政権が日本に揺さぶりをかけてきた。日本は新協定を自由貿易協定(FTA)と位置付けず、関税交渉では従来の経済連携協定(EPA)の水準が最大限と主張するが、米高官はことごとく否定。安全保障を絡めて「米国第一」の要求をのませる強硬姿勢を打ち出しており、年明けに本格化する交渉は、日本が防戦一方となりそうだ。
 ペンス米副大統領は4日の演説で「日本と歴史的なFTAに関する交渉を間もなく始める」と明言した。日本は米国と交渉する協定は「物品貿易協定(TAG)であって包括的なFTAとは異なる」と主張し、食い違いが表面化した。
 また、パーデュー米農務長官は同日、日本が欧州連合(EU)と結んだEPA水準以上の農産品関税の引き下げを求めると記者団に表明。日本が安全保障面で米国に依存していることにも言及し、外交問題を絡めたディール(取引)を迫る姿勢も示唆した。
 日本はこれまで、国同士の力関係が反映される日米FTA交渉は劣勢が見込まれるため、応じない方針だった。米国との過去の協議も「FTAの予備協議ではない」と説明してきた。しかし米国が輸入車への追加関税をちらつかせる中で方針を転換し、2国間交渉を受け入れた。
 ただ、日本は交渉開始に当たって農家への配慮を重視。先月末の首脳会談の合意文書に、日本の農産品関税は過去のEPA水準が最大限であることを米国が「尊重する」との文言を盛り込ませた。さらに新協定は「FTAではない」と強調し、これまでの国会などでの説明と整合性を取ったとみられる。
 政府の交渉関係者は「日米関係は悪化させられないから、交渉は拒み続けられない。その代わり農産品関税は過去のEPA水準を最大限とする『ピン留め』をし、それ以上は譲らないようにした」と説明する。こうした政府の対応を踏まえ、吉川貴盛農林水産相は五日の記者会見で「過去のEPAが最大限と首脳間で、合意文書で確認した意義は大きい」と米農務長官の発言に反論した。
 
日米間の貿易関連交渉では、たとえば、農産物の自由化に関して、「1991年度に牛肉・オレンジの輸入枠を撤廃して関税化したにもかかわらず、その関税率は段階的に引き下げられ、現在は牛肉38.5%、オレンジは季節によって16〜32%に変動しており、サクランボは1977年度に米国産を輸入解禁させられ、1992年度には国産に影響がでないよう設けていた輸入期間の制限もなくし関税率は8.5%になっている」という事実を見るまでもなく、日本は最終的には米国に押し切られているのが実情である。
 
したがって、「過去のEPAが最大限と首脳間で、合意文書で確認した意義は大きい」と国内向けに吉川貴盛農林水産相レベルが強調したところでなんら保証にはならないことは明らかである。
 
今後の臨時国会での安倍晋三首相の「言い逃れ」ぶりを注目したいものである。   
 
さて、東大卒で元検事、歯切れの良い女性議員として当初は脚光を浴びていた山尾志桜里議員。
 
昨年の倉持麟太郎弁護士とのダブル不倫問題をきっかけに、双方の家庭は破壊され「『W不倫』山尾志桜里議員 ついに離婚成立」となった。
 
その後は、「『山尾志桜里』に関するニュース(467件)」というまとめ的なサイトでもスキャンダラスな記事が掲載されていた。
 
そして、W不倫疑惑が報じられるも釈明せず、政治活動を続行していることから、ついには最近では、「交際宣言の今井絵理子議員 強気姿勢の裏に山尾志桜里議員の存在か」などと「悪いお手本」と揶揄されていた。
 
昨年の総選挙では民進党を離党し無所属で立候補し僅差で当選を果たし、その後立憲民主党に入った。
 
今年の通常国会では、安倍晋三首相に対して真っ向から憲法論争に挑んだが、「山尾氏挑んだ論争に答えられず “勉強不足”安倍首相の姑息」という結果に終わってしまった。
 
しかし改憲に前にめりになる安倍晋三首相に対しては対抗意識は強い。
 
最近では、朝日新聞社の言論サイトで「安倍改憲を阻止するただ一つの方法」という記事を寄稿し、「合同審査会方式を野党から提案する。それこそが、秋の臨時国会において、自公原案の提出を阻止できる唯一の方法である。これはまた、与党の一部(=公明党)にもご賛同いただける提案であり、何より憲法議論の王道である。」と主張していた。
 
この記事の中で、山尾志桜里議員は、「安倍総理の側近(憲法担当)ならばこんな感じで注進する」と、まさに安倍政権の側近顔負けの真実味のある内容を提示していたので、その一部を紹介しておく。
 
<安倍改憲を阻止するただ一つの方法>
 2018年10月05日 WEBRONZA
・・・前略・・・
憲法改正手続きは、ホップ・ステップ・ジャンプの三段跳びだ。すなわち、
一段目のホップは、国会に対する原案提出、
二段目のステップは、憲法審査会と本会議における国会採決、
三段目のジャンプは、国会採決された改憲案に対する国民投票、
である。
 ホップとステップの間をどれくらい離さなければならないかについては、法律上の定めはない。つまり、国会に原案が提出されてから、国会で採決するまで、国会でどれくらいの時間あるいは期間議論しなければならないか、について決まりはない。ただ、憲法審査会における慎重審議を担保するためのいくつかのルール(注1)が示唆するのは、複数国会での慎重な審議が念頭におかれているということである。
注1
@ 憲法改正原案については公聴会を開かなければならない(衆議院憲法審査会規程17U)
A 審査省略・中間報告制度は、憲法審査会には適用しない(国会法102の9T)
B 会期不継続の原則は、憲法改正原案については適用しない(国会法102の9U)
・・・・・・・・
「総理、ジャンプにかかる時間と成功率は反比例します。短ければ短いほど成功率はアップ。長引くほどに成功率は下がります。とにかく一段目を飛んでしまえば、あとは一気呵成(かせい)に進めることです。
 まず、秋の臨時国会で原案提出です。今回の自民党原案は公明党対策の観点から、十分に考え抜いておきました。『必要な自衛の措置』と書いたのは、後から『必要最小限の自衛の措置』と変えることができるように。『その他の統制』と書いたのは、後から『その他の民主的統制』と変えることができるように。つまり、後日、公明党主導で文言の範囲を狭めたり明確化したりしたように演出できるよう、花を持たせる余地を残してあります。
 維新の党にも、必要であれば、まだまだ演出できる箇所はたくさんありますのでご安心ください。変えたようで、ほとんど変わってない言葉をいくらでも挟めるように、そもそもスカスカの原案にしてあります。
 秋の臨時国会でステップまでいけないか、ですか? そこは、こらえどころです。年明け通常国会まで採決を我慢すれば、『二国会にまたがって丁寧に議論した』と強弁できますから。
 憲法は俺が答弁に立てないから心配だ? たしかに、これまでの憲法審査会には正直な先生もいらっしゃいました。ですから、野党の質問ごときにまともに答えて、責められるパターンもありましたけど。幸い、そういう方々は総裁選で総理に入れてない方々ですから、冷や飯という大義で差し替えされれば問題ありません。
 9条以外の改憲3項目も一応とっておきましょう。総理が教育無償化に全くご関心がないのは承知してます。でも残しておけば、9条の議論は4回に1回で済みますから、時間の消化に役立ちます。最後に出すのは、9条だけでもいいんです。
 とにかく通常国会でも議論したカタチさえ作れれば、あとは手ごろなところで採決にいきましょう。両院の憲法審査会長と議長の人事だけは素直な方にしておく必要があります。
 採決の後、国民投票までは、さすがに最短の2カ月だと急いでるのがミエミエですから、それよりちょこっと長いくらいでいきましょう。来年前半は政治日程が目白押しで、言い訳はいくらでもききます。
 私の目算でいけば、3か月以内に投票に踏み切れば、安倍改憲の中身が知られる前に勝てます。〇〇を通じて、ゴールデンタイムのCM枠は完璧におさえてありますから、3か月かそこいらでは、サヨクの騒音は国民にはとどきません。
 参考までに、こちらのペーパーは総理お手持ちの反論メモです。
Q 自公だけで原案を提出するのは、横暴ではありませんか?
A 野党が議論を放棄している以上、私たちが責任を果たすしかありません。
Q 憲法を国会で強行採決して国民投票に走るのは、横暴ではありませんか?
A 議論を放棄して対案もださないくせに、国民から投票の機会を奪っている野党こそ、横暴です。これ以上国会を空転させ、国民の投票権を侵害するわけにはいかない。私たちはそんなに無責任ではない。私は、国民を信じ、国民に委ねます。自衛隊を書くだけで誇りを与えることができる我が改憲案に、必ずご理解をいただけるものと確信しています。
 とりあえず、言葉に詰まったら、『野党が議論を放棄してる』と連呼しておけば、世論はついてきます。このシナリオでいけば、来年には『日本国憲法を変えた初めての総理』になられます。4選も視野に入ってこられますね。その際は、引き続き私が総理をお支えいたしますので……」
・・・後略・・・
 
改憲論議の土俵には乗らないといっている立憲民主党の枝野幸男代表だが、この山尾志桜里議員の提案(?)が単なる思い付き私案なのか党内調整の結果なのかは不明だが、共産党を含め、最善の「安倍改憲を阻止するただ一つの方法」を早急に意思統一しないと、またもや数の力でズルズルと押し込まれてしまうであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 15:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月05日

「米国の声」は日本メディアが作った神話


2年前の夏の都知事選で、小池百合子は演説で、
「2020年の東京五輪・パラリンピックがございます。そのお金がいくらかかるのか、どんどん増えて3000億から7000億。最近では1兆、2兆、3兆と。お豆腐屋さんじゃないんで、あります。このことを明確にし、そうはいってもホストシティーは東京でありますから、ここは必要、ここは都民の皆さんにご負担をお願いしなければならない。」と言っていた。
 
その後精力的に五輪の競技会場の見直しや建設費用の削減等を試みたが、結果としては大した削減はできなかった。
 
それから2年経って、やはり「3000億から7000億。最近では1兆、2兆、3兆と。お豆腐屋さん」のように増え続けそれを姑息な手段で覆い隠していたことが暴露された。   
五輪経費「国支出8000億円」 組織委公表は1500億円 検査院指摘
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
東京五輪 国支出額が8011億円 国説明の7倍超に
 
20181005_mainiti.jpg
【毎日新聞より】

 
五輪経費 膨らむ恐れ 国すでに8011億円支出
 
20181005_tokyo.jpg
【東京新聞より】

   
上記の各紙の数字の表現には若干の差異があるが、あらためて五輪は「金食い虫」であり官僚や政治家連中の利権の巣窟であることが明らかにされたようである。
 
さらに現在も進められている炎天下での屋外競技に対する暑さ対策費用も天井知らずであり、2年前には既に、「オリンピックが超巨大ショービジネスでもある以上、返上となると、1000億円単位の違約金の発生は避けられない。とはいえ、『3兆円という巨額の予算と比較すれば、安いもの』と考え、支払うことを支持する国民も決して少なくないだろう。」という記事も出ていた。
 
今からでも遅くはないからIOCに1000億円払って五輪返上したら世界各国から喝采を浴びることは必至であろう。
 
ところで、昨日はこんな記事が出ていたが、本気で信じていた人が多かったらしいが、実態は大いに異なるという。
    
<アーミテージ氏ら、日米同盟に提言 基地の共同使用など>
 2018年10月4日07時39分 朝日新聞
 リチャード・アーミテージ元国務副長官やハーバード大教授のジョセフ・ナイ元国防次官補ら米国の共和、民主両党の知日派グループは3日、日米同盟のあり方について、両政府への提言をまとめた「21世紀における日米同盟の刷新」を発表した。中国や北朝鮮の脅威を強く意識したうえで、自衛隊と在日米軍の基地の共同使用など同盟の深化を提案し、日本に国内総生産(GDP)1%以上の防衛費の支出を求めた。
・・・中略・・・
日米同盟に関する提言(要旨)
安全保障
・中国の軍事的な能力の向上と北朝鮮の核ミサイルの脅威のもと、日本は国内総生産(GDP)1%以上の防衛費を支出する必要がある。
・日米は米軍と自衛隊が別々に使用している基地の統合と共同使用に向けて動くべきだ。最終的には在日米軍は日本の国旗を掲げた基地から部隊運用をするべきだ。
・日米は西太平洋における共同統合任務部隊を創設するべきだ。台湾を始め、南シナ海、東シナ海における偶発的な衝突に対応できる。
・日本は統合作戦司令部を創設するべきだ。現在の統合幕僚監部では組織への負担が極めて重すぎる。
・中国は日米の意思決定の遅さを利用し、既成事実を積み重ねる戦略を持つ。日米は意思決定を早めるため、共同の緊急対応計画を策定する必要がある。日米はいわゆる「グレーゾーン」事態に米軍を関与させることを検討するべきだ。
技術開発
・新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の開発のように、日米は防衛装備品の共同開発を拡大するべきだ。
・日米は情報共有、サイバー、宇宙、人工知能(AI)など高度科学技術分野で連携を強化するべきだ。
地域諸国との連携
・北朝鮮の核ミサイルの脅威に対抗するため、日米韓は3カ国の共同軍事演習を拡大するべきだ。北朝鮮の非核化交渉では、軍事演習、米軍のプレゼンスを非核化の交渉材料とするべきではない。
・中国は経済圏構想「一帯一路」でインド太平洋地域に大きな影響力をもつ。日米はインフラ整備のための地域基金を設立するなど、地域諸国にとって魅力的な投資計画を作るべきだ。
・日米の経済・ビジネスリーダーは短期的な2国間の貿易赤字に焦点を当てるべきではなく、貿易、投資、開発、金融サービスのあり方など長期的な議論をするべきだ。
経済協力

・日本は「包括的および先進的な環太平洋経済連携協定」(CPTPP)を支持し続けるべきだ。最終的な目標は米国の参加にある。
・日米は政府高官と企業の最高経営責任者(CEO)による「官民対話」を設置するべきだ。 

「でたか、第4次アーミテージ・ナイレポート。これで、安倍政権の動きが全て読める。しかし、もし、政権が従わなければ、どうなる」などという煽り記事も多かったが、実はこのような上から目線の「『米国の声』は日本メディアが作った神話だという。
 
<「米国の声」は日本メディアが作った神話 猿田弁護士が指摘>
 2018年8月19日 10:03 沖縄タイムス
 シンクタンクの新外交イニシアティブ(ND)の猿田佐世代表(国際弁護士)は18日、JCJ賞贈賞式に先立ち「日本メディアと国際報道」と題して記念講演した。辺野古への基地建設や原発再稼働などを求める「米国の声」は、日本側のロビー活動や資金提供が介在して影響を及ぼし、「知日派」の意見としてワシントンから日本に届いていると述べた。
 猿田氏は「ワシントンに住んでいると実際は違う」と指摘。「知日派」で名高いアーミテージ元国務副長官が普天間飛行場返還を巡り「沖縄であれだけ反対しているのだから、辺野古以外のプランB(代替案)があった方がいい」と語っていてもメディアで伝えられないとし、「米国とは誰なのか疑問が湧く」という。
 日米外交に影響を与える知日派は5〜30人で、日本政府から米シンクタンクへの資金提供や、知日派のいる大学への寄付があるとし「2016年は少なくとも29億円に上る」と説明。
 「シンクタンクによるワシントンでの会議を日本の資金で開き、聴衆の多くは日本人。それを聞いた日本メディアが記事を書き『米国の情報』として広まる。メディアの作り出した神話だ」と指摘した。
 
前述の朝日新聞記事はワシントン支局の記者が送った記事であろう。
 
内容を詳細に読むと、今の安倍政権が目論んでいることと酷似しているのである。
 
ネット上の掲示板には、
 
「アホらし
こういうのはたいてい日本側が『外圧』として言わせたもの
アーミテージに米国内の影響力なんでないよ
ジャパンハンドラーとか言うのは逆に権威あるかのように
官邸に加担することになる」
 
という声に代表されるように朝日新聞の記事を鼻から信用していなかった。
 
日米で弁護士をしている猿田氏の著書によれば日本は「自発的対米従属」であるという。つまり米の、知日派と呼ばれるアーミテージ氏らを用いて日本側が拡声器効果をあえて作っているという意味だ。
知日派がレポートを出せば、それを米国中枢の声として日本側がマスコミを通じて拡声器状態にして拡散するという訳だ。
それにより、日本が米国中枢に対処を迫られているという理由で膨大な兵器の購入や軍事基地建設に取り掛かれるのであり、そこには当然バックマージンもあり、日本側の関係者の懐も相当に潤う仕組みではないか。
今最大に儲けることが出来るのは大型兵器の売買であるが、一基数百億円単位で何基もの購入契約で年間兆円単位の予算を動かすには、さすがに軍事的脅威を喧伝せねば日本国民納税者の納得は得られまい。
日本側が外遊で渡米し交流するのは、専らアーミテージら米軍産複合体ロビーやシンクタンクのメンバーであろう、日本側がまともな議会人と付き合わずに彼らを米の中枢と見做している限り、いつの間にかのっぴきならない軍事立国へと嵌って行くのであり、今は9条で抑えていても、改憲後に何らかの間違いで火蓋が切られれば、第三次世界大戦が日本発となる可能性さえ充分にある。
中東を散々荒らし収拾のつかない状態にし、後始末も出来ずに今度はアジアに目を向ける米軍産ロビーにとって、日本は議会のチェック機能の無い放漫財政であると同時に、現政権が思慮も哲学も無い単なる好戦型集団であるところ、日米軍産関係者双方には拡声器としての相乗効果で、日本がアジアで一人軍拡に励むことになり、アーミテージらのレポートで勢いが付けば先制攻撃までやらかさないとも限らない。
災害は年を追って大規模となり、原発事故の収集の目途も全くついておらず、トリチウム、ストロンチウム汚染水を今しも海洋に流そうという状況で、敵国ばかり想定され軍拡に励んでいる暇と予算が果たしてあるのか、冷静に考えろと言うにはあまりにも無教養な内閣と官僚機構である。
石原議員が、金目、という言葉を造語したが、まさに日米軍産関係者にとって日本の軍拡予算の増大は金目であり、日本側も利用する彼ら知日派が実は米の中枢でも何でも無いのは猿田氏のレポートでも明らかである。
 
そもそもリチャード・アーミテージ元国務副長官は、アメリカ合衆国のワシントンD.C.に設立された超党派のシンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)の理事である。
 
このCSISのサイトの「私たちのドナー」には、【5千ドル以上をCSISに献金している日本企業】として以下の名前があげられている。
JR東海
中部電力
第一ライフ・インターナショナル(第一生命保険) 
本田技研工業
三菱重工
三井USA
みずほ総合研究所
三井住友銀行
朝日新聞社
東京ガス 
        
日本の「メディアの作り出した神話だ」という指摘は決して間違ってはいないようである、とオジサンは思う。  

posted by 定年オジサン at 12:26| 神奈川 ☔| Comment(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月04日

出処進退の潔さの違いが、おじさんの評価につながる


輸入品の関税率の掛け合いで、まさに「チキンレース」になりつつある米中貿易戦争。
 
その米国の張本人が実は、3歳で父親から年収として20万ドルを与えられ、8歳の頃には100万ドルの資産を持つ億万長者に。以後、学生時代に100万ドル、40〜50代になっても500万ドル以上をもらい続け、結局、現在の価値として少なくとも4億1300万ドル(約470億円)を受け取りながらも、兄弟とダミー会社を作り、贈与をごまかしたり、両親の不動産価値を低く見せかけたりするなど、「あからさまな詐欺を含め、疑わしい課税対策」に関わったと米国メディアが報じていた。
 
(トランプの時代)続く醜聞、中間選挙逆風 脱税疑惑「納税5.5億ドル→5千万ドル」
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
関連性は全くないが、いっぽう中国では、国際的な人気女優と所属会社が巨額の脱税をしたと認定し、追徴課税や罰金として約8億8千万元(約146億円)を支払うよう命じられたとの報道があった。
 
中国人気女優、脱税で146億円支払い命令
 
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【日本経済新聞より】

 
日本人でも過去に脱税で捕まった有名人がいたが、上記の2人の脱税額のけた違いには改めて驚くばかりである。    
 
さて、第4次安倍改造内閣が3日、本格始動したが、少子高齢化に対応するためとして「全世代型社会保障改革担当相」を新たに設け、すべての世代が安心できる制度づくりを目指すと訴えていた。
 
安倍政権は「地方創生」「一億総活躍」など次々と看板政策を掲げ、内閣改造で担当閣僚を新設してきたにもかかわらず、政権の長期化で「看板政策担当相」の兼務が重なり、それぞれの政策の本気度に疑問符がつきかねない状況になっている。
 
看板政策 兼務多すぎ 『担当相』政権長期化で乱立」 
 
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【東京新聞より】
 
   
当然ながら、「内閣改造『評価せず』45% 麻生氏留任『よくない』51%」という共同通信の調査結果がでた。
 
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【東京新聞より】
 
恒例ではあるが、サラリーマン向けの夕刊紙の常連の政治評論家や大学教授、そしてジャーナリストたちの、改造内閣等に関するコメントを集めてみた。
 
自壊へ一直線 『安倍改造内閣』国民唖然の酷い顔触れ
 
「ここまでヒドい組閣をするのか、と言葉を失いました。沖縄県知事選で突き付けられたアベ強権政治へのNO、総裁選で地方票が示した異議申し立て、モリカケ問題を巡るアベ首相の説明に納得できない7割超の世論はすべて無視。国民に挑戦状を叩きつけた布陣です」
「分かりやすいほどの憲法改正シフトです。盟友の加藤総務会長もそうですが、安倍首相と思想信条が近い下村氏を本部長に据えることで、党内の反発を抑え込み、改憲論議を強引に加速させる思惑がミエミエです」(五十嵐仁・法大名誉教授=政治学) 
 
「ポイントは安倍首相の出身派閥で党内最大の細田派の処遇です。4人が入閣した第2派閥の麻生派の後塵を拝する3人にとどまった。派内は総裁選で誓約書を取らなければならないほど不満分子を抱えているのにこの扱いでは、足元から揺らぐことになるでしょう」
「大臣室での金銭授受が発覚した政治家は、日本の政治史上初めてのケースではないか。強権的な安倍政権が法務・検察を抑え込んだことでブタ箱入りを免れ、命拾いできただけで、本来であれば永田町から排除されるべき人物です。安倍首相自身、99年の下関市長選を巡り、対立候補の選挙妨害を依頼した暴力団と報酬でモメ、自宅に火炎瓶を投げ込まれた騒動が持ち上がっている。選挙で勝つためには、倫理も法令順守もクソ食らえということなのでしょう」(政治評論家の本澤二郎)
 
「この改造人事は論評に値しません。総裁選で自分を支持した派閥領袖の言いなりで待機組を受け入れただけ。専門分野も何もあったものではない」(元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資)
 
「今回の改造は、大臣待機組を手なずけることが目的。おのずと人選は『滞貨一掃』となるわけで、問題を抱えた人物が入り込んでいてもおかしくはありません。野党にとっては格好の追及材料となる可能性があります」(政治評論家の山口朝雄)
 
「訪問回数は重ねたかもしれませんが、河野外相は、断交呼びかけやNPR礼賛など、この1年で日本の国際的な地位をおとしめただけ。史上最低の外相です。ポンペオ米国務長官やラブロフ露外相は、平壌で金正恩委員長と会談していますが、河野外相はやろうとしない。安倍首相の訪朝が容易じゃないなら、なぜ自らが平壌に行こうとしないのか。実行力もビジョンも何もないのです」(元外交官の天木直人)
 
「入閣待機組は5年10カ月、黙って安倍首相を支持してきました。しかし、今回は安倍政権にとって最後の内閣改造になる可能性がある。来年の参院選で大敗したら退陣かもしれませんし、逆に勝利すれば閣僚をかえる必要がなくなりますからね。もはや待機組がじっと我慢している必要はなくなったわけです。内閣に何かスキャンダルでもあれば、反安倍に回るでしょう」
「麻生、菅、二階の骨格3人を留任させたのは、ポスト安倍への蠢きを抑え、グリップするため。お友達重用と派閥均衡の“守り”の人事ですから、何かを成し遂げるための内閣ではなく、国民には響きません。改憲以外、何をやろうとしているのかが見えず、期待感は出ないでしょう」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫)
 
「安倍首相は新内閣を『実務型の全員野球内閣』としました。こんな当たり前のことしか言えないのは、レームダック化の裏返し。強気で我が道を行くのが持ち味だったのに、よほど追い込まれているのでしょう。もはや安倍1強を恐れない党内の『反安倍』の動きは抑え切れません。来年の参院選まですら持たないかもしれません」(政治評論家・野上忠興)
   
まだ具体的な仕事もしないうちに、これだけの悪評高い内閣なので、早く臨時国会で新大臣(死んだ異人:最初の誤変換)たちの答弁ぶりが楽しみである。
 
話は全く変わるが、現役時代にはまともな時間に帰宅したことが無く、週末は徹夜が多かったので、家で夜のテレビドラマなどは全く見る機会がなかった。
 
しかし定年後は「夜の会議」は増えたが、比較的日中の時間帯に余裕ができた。
 
その時間帯は過去の放映済みの人気番組を再放送している局が多い。
 
再放送番組の中でも、特に「必殺シリーズ」ものは録画したりしてまとめて見ることが多い。
 
その必殺シリーズの中で、1975年から1978年にかけて出演した草笛光子は現在はもうすぐ85歳だが、当時は40代に前半で、とても魅力的な存在であった。
 
1960年に作曲家の芥川也寸志と結婚するも、結婚生活は2年で破綻し、その後の再婚話は聞いていない。
 
なぜ、突然、草笛光子のことを思い出したかと言えば、週刊朝日の連載「前川喜平の”針路”相談室」でのこの人のこんな記事を読んだからであった。
 
<【相談室】なぜおじさんは若い女の子が好きなの? 前川喜平の答えは>
 2018.9.27 11:30 AERA dot.
 文部科学省で事務次官を務めた前川喜平氏が、読者からの質問に答える連載「“針路”相談室」。今回はおじさんが不思議という20代後半の女性からの相談です。
*  *  *
Q:おじさんって、なんで若い女の子が好きなんですか? 極端な年齢差のカップルを見ると「なぜ?」と疑問が消えません。 20代後半になってから、なぜか同世代より中高年のおじさんにモテるようになりました。合コンでも、おじさんは30代のお姉さんの方には行かず、20代後半に来る率がすごく高いんです。
 そうやって出会ったおじさんと、何回かデートしたこともありますが、一見若そうでも、2人で会って話すととてつもない年齢差を感じて、男女の関係としては無理があると思ってしまいます。しかも、完全に遊びというのもわかります。
 お互いに時間の無駄ですね。デートする私も私ですが。おじさんが若い子を狙う理由を知りたいです。(東京都・28歳・女性・フリーランス)
 
A:「♪私が〜オバさんに〜なっても〜泳ぎに連れてくの〜?」
「♪とても心配だわ〜あ〜なたが若い〜子が好きだから」※
 そう言えば、森高千里さんの歌で、こんな曲がありましたね。ご質問を読んで、つい頭の中でリンクして、再生してしまいました。すみません。
 60代の私からすると、20代も30代も変わらない気がするのですが、まあ、世の中にはいろんなおじさんがいますから、いろいろ物色してみたらいいんじゃないでしょうか? ただ、あなたが本気でパートナーを探しているならば、ご自身ですでに認識されているように「時間の無駄」だとは思います。お察しの通り、そうした合コンに来ている多くのおじさんは、完全に遊びでしょうから。
 しかし、世の中のおじさん全員が、若い女性が好きかと言えば、そんなことは断じてないですよ。たしかに、男性という生き物には、若い女性に反応してしまう傾向がDNAに組み込まれているのかもしれません。しかし、それはあくまで生物学的なレベルの話です。
 男性だって、年をとるほどに若い女性にはない魅力がわかってくるものです。実際に、年を重ねるほどに魅力を増す女性っていますよね。その魅力というのは、人生経験を積んだからこその深みや、文化的な豊かさ、生き方そのものの輝きなど、一言で言えば人間的な魅力です。これは年齢を超えた魅力だと思います。
 例えば、今のキョンキョン(小泉今日子)はすごく人間的魅力があると思う。若いアイドル時代よりずっといい。この前も、下北沢の劇場に、キョンキョンの舞台を見に行きましたよ。キョンキョンは、52歳になった今も「私は私」という生き方を貫いていて、これぞ“折れない自分”を持っている人だなあと思います。
 自分が望む生き方を自ら選択してのびのびとしている人って、本当にすてきです。キョンキョンは、若さなんかに全く執着していないと思うし、年齢とは違う次元の魅力の持ち主だと思う。年を重ねるごとにすてきになる人と言えば、落合恵子さんや草笛光子さんなんかも思い浮かびますね。年を重ねた人間的魅力の究極の姿は、瀬戸内寂聴さんのような人でしょうか。
 女性の方でも「枯れ専女子」(「枯れ専」=「枯れた男性専門」の略語。年配の男性好きの女性)っていますよね。やはりそれは、人生の知恵や、人間としての経験など、人間的な魅力を求めているということではないでしょうか。女性であれ男性であれ、若さだけが魅力ではないのです。
※週刊朝日  2018年10月5日号
 
2017年1月20日、文部科学省における再就職等規制違反を受け文部科学事務次官を退任した前川喜平。
 
当時の官房副長官の杉田和博が「前川氏は責任を取って辞めるべきで、定年延長は難しい」と文科省に回答し、前川から「せめて(定年の)3月まで次官を続けさせてほしい」という要求があったが杉田が「こうした問題に関する処分は、まずは事務方のトップが責任を取ることを前提に議論しないといけない」と無理であることを直接伝えたと、当時の産経新聞は「前川喜平前次官が『せめて定年まで次官を続けさせて…』と懇願していた!?」という官邸側のリーク記事を掲載していた。
 
いっぽう、前川喜平より4歳若かった財務省事務次官であった福田淳一事務次官は、明らかなセクハラ疑惑に弁明も謝罪もせずに退職に追い込まれた。
 
その後、福田は世間から忘れられてしまったが、前川はメディアでも相変わらず活躍の場を与えられている。
 
同じ優秀な事務次官でも往生際の悪さがその後の人生に大きく影響するのであろう、とオジサンは思う。

     
 
posted by 定年オジサン at 12:47| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月03日

御用評論家までが絶賛?「これまでの内閣で一番悪い」


内閣改造が発表されるたびに、組閣責任者(総理大臣)の内閣のキャッチコピーやマスメディアや野党各党首の辛辣なネーミングが飛び交うのが恒例となっている。
 
たとえば、「閉店セール内閣」(朝日新聞)、「選挙まで」・「結局おじさん」内閣(毎日新聞)こんな具合だが、これらは野党幹部の発言を報道したに過ぎないが、安倍晋三首相のキャッチコピー「全員野球」という比喩に「野球」を選ぶ陳腐さ、センスの古さについては、手厳しいコメントが多い。
いつもなら、テレビで安倍政権を庇う発言が顕著な、あの御用評論家で政権の提灯持ちといわれた田崎史郎でさえこんな嘆き節を吐いていた。「この人で大丈夫かな」と心配されたご仁がすでに期待通りの発言をしていた。
 
■柴山昌彦文部科学相「教育勅語を現代的に 文科相『検討に値する』
 教育勅語を巡って同胞を大切にするといった基本的な記載内容を現代的にアレンジして教えていこうという動きには、「検討に値する」、「アレンジした形で、今の道徳などに使えるという意味で普遍性を持っている部分がある」
  
■稲田朋美氏、党総裁特別補佐「稲田朋美氏、党総裁特別補佐に 『敵基地反撃能力を』  
「ミサイル防衛で1発目のミサイルを撃ち落とし、2発目までに敵基地を反撃する能力を持っていない状況でいいのか」 
 
おそらくはこんなことはまさに序の口で臨時国会が召集されれば、舌禍・放言・失言のオンパレードになる可能性が大きい。
 
ここで、改めて安倍晋三首相が口にした「全員野球」という陳腐な比喩に対して、すでに9年も前にこんな反論があった。
 
政治家がよく口にする全員野球で頑張ろう。与野党問わずどの政治家からもこの言葉がよく聞かれる。
日本で最もポピュラーなスポーツで高齢者に特に人気ということと政治家が野球しか知らないということもあってか、全員野球で頑張る=所属している人間全員が一丸になって頑張るという意味で使っているものと思われるが、全員野球という言葉には違和感を感じる。
野球は団体スポーツである。しかし、他の団体スポーツよりも特定の選手の力量が勝敗に与える影響が大きく、チームワークやチーム全体の連携は他のスポーツに比べると重要度は低い。
はっきり言ってしまえば野球は投手が勝敗にあまりにも影響を与え、一人の選手の出来が勝敗を左右する比率があまりにも大きいスポーツでチームワークや連携など二の次のスポーツだ。
もっと言ってしまえば他の団体スポーツはチーム全員が一丸となってプレーするのは言われなくても当たり前で、わざわざ全員野球と表現しないといけないといけないところに野球は1対1の勝負が基本で必ずしも全員で一丸となって頑張らなくても十分勝てるという裏返しでもある。
野球というのは監督からの指示で攻撃し、攻撃側も守備側もボールがここに飛んだらこう動くとマニュアル化されており、他のスポーツよりも思考力と創造性は必要としない。
全員野球という言葉の意図しようとしている事と野球の競技としての実体があまりにもかけ離れている。
 
もっともな指摘であるが、「野球というのは監督からの指示で攻撃し、攻撃側も守備側もボールがここに飛んだらこう動くとマニュアル化されており、他のスポーツよりも思考力と創造性は必要としない」という点では、在庫一掃で入閣待機待ちのポンコツ連中は、おそらく全員が.「安倍晋三の指示で野党を攻撃」し、国会答弁もすべて「マニュアル化」されており、漢字を読み間違えない限りは、「思考力と創造性は必要としない」ので、「全員野球」には最適なのかもしれない。 
 
但し、安倍改造内閣の自民党閣僚全員が、保守色の強い超党派の議員連盟「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属し、共産党の小池晃書記局長に言わせれば、「首相と同じ毛色の右バッターばかり」となる。
 
さらに、首相と閣僚15人が憲法改正を旗印としている超党派議連「日本会議国会議員懇談会」にも所属している。
 
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【石田・河野・石井・原田・平井は除く】
    
 
<安倍首相が組閣で本性全開! 杉田水脈レベルの差別主義者と歴史修正主義者だらけの“ほぼ全員ネトウヨ内閣”>
 2018.10.02 リテラ
・・・前略・・・
 初入閣の“ネトウヨ大臣”として、まず筆頭にあげなければならないのは、環境相に抜擢され、安倍首相が会見で「国際派」と評価した原田義昭議員だろう。
 原田議員といえば、2015年、自民党で歴史認識問題に取り組む「国際情報検討委員会」の委員長として、「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている時にもかかわらず、(中国が世界記憶遺産に)申請しようとするのは承服できない」と発言。グロテスクな歴史修正主義が自民党の本質そのものであることを満天下に知らしめた。ちなみに原田議員はその後、TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』に出演したのだが、荻上チキ氏によるロングインタビューに対し、南京事件について基本的な知識すらもっておらず、ネトウヨの間で流布しているデマや極右学者のトンデモ学説をがなりたてていただけだったことを露呈させた(過去記事参照
https://lite-ra.com/2015/10/post-1616.html)。こんな議員を「国際派」と褒め称えるあたりに、安倍首相の見識が見てとれよう。
●原田義昭環境相は性的マイノリティ差別の杉田水脈を「国家の財産」と絶賛
 さらに原田議員は、同じく“南京大虐殺はなかった”と主張し、性的マイノリティに対する「生産性がない」問題で逃げつづけている杉田水脈議員とは、ネトウヨ雑誌「ジャパニズム」(青林堂)で過去に2回対談をおこなっているのだが、2018年2月号(vol.41)での対談では、原田議員は杉田議員の当選を「奇跡的な流れ」「杉田さんのようにポテンシャルのある人材を置いておくのは本当にもったいない」と激賞した挙げ句、「櫻井よしこさんのような立派な論客になる道もまだ残ってるし、杉田さんは自民党だけではなく国家の財産ですよ」と大絶賛。杉田議員はもはや「日本の恥」としか言いようがないことは多くの国民が知るところとなったが、そんな杉田議員を「国家の財産」と言ってしまうことからも、原田議員のネトウヨ度は容易に推察できる。
 だが、この原田議員と肩を並べる歴史修正&ヘイト大臣といえば、地方創生担当相に選ばれた片山さつき議員だ。
 片山議員は「生活保護バッシングをはじめ弱者叩きの常習犯」「情報源は2ちゃんねるやネトウヨまとめサイトと思しきデマに食いつくフェイクニュース拡散装置」「天賦人権論を否定し“国に尽くせ!”と主張」などということでもよく知られているが、自民党でも屈指のヘイターとしても有名だ。
 たとえば、「正論」(産経新聞社)2012年11月号に掲載された稲田朋美議員との対談では、「韓国と日本の民族性はまったく異なり、成熟度が日本に比べて低い」などと言い、外交についても「韓国の国民性を考えると、日本主導の外交をやるためには、常に我々のほうが上位で有利なポジションにいることをキープし続けなければならないでしょうね」「常に韓国が日本に頭を下げざるを得ない状況を作らなければならない」と植民地意識を丸出しに。
 当然ながら歴史修正ぶりもすさまじく、「慰安婦問題など存在しない」と断言したり(「WiLL」2012年11月号/ワック)、「欧米よりも韓国よりも、日本人は慰安婦に対して人間として接していたと思う」(同2013年8月号)と、“思う”だけの話で性暴力を矮小化した。
ネトウヨ度が安倍首相の評価基準、ネトウヨ度が高いほど出世できる
 こうした片山議員のネトウヨぶりについて、元夫である舛添要一氏は“安倍首相に取り入って出世した稲田氏らに焦った結果だ”と分析。「自分は元大蔵官僚で、しかもミス東大なのになぜ出世できないのか。稲田が安倍さんに重用されるのは右派だからだ。それなら私も右に行けば出世できるのではないか──結果、在特会のデモに参加してしまう」と述べている(『SAPIO』2018年1・2月号/小学館)。ようするに、“処世術としてのビジネス・ネトウヨ”だというわけだが、こうした努力が実ったのか内閣唯一の女性大臣として安倍首相に引き立てられたことを考えれば、ネトウヨ度が高いことが安倍首相の評価基準になっていることを証明した人事と言えるだろう。
 実際、五輪担当相となった櫻田義孝議員も、たびたび問題を起こしてきたネトウヨ議員だ。
 たとえば、櫻田議員は文科副大臣だった2014年、日本維新の会が開催した「「河野洋平官房長官談話」の見直しを求める国民大集会」に出席。「慰安婦」の強制性を認める河野談話に対し、「私はうそをついたり、人をだましたり、事実を捏造することが大嫌いな人間だ。皆さんと心は同じ、考え方も同じ。一生懸命応援する」などと述べて談話見直しに賛同した。
 このとき、櫻田文科副大臣に対しては菅義偉官房長官が注意をしたというが、「慰安婦」の強制性を認めたくないのは安倍政権とも一致した考えであることに変わりはない。事実、日韓合意後の2016年1月には、自民党本部で開かれた会合で櫻田議員は「(慰安婦は)職業としての娼婦、ビジネスだ。犠牲者のような宣伝工作に(日本は)惑わされ過ぎている」「(慰安婦を)職業としての売春婦と言うことを、遠慮することない」と発言をエスカレートさせ、被害女性たちを蹂躙したのだ。櫻田議員はその後、発言を撤回したが、韓国外務省報道官が「無知蒙昧な妄言」と非難し国際問題に発展。そんな人物を五輪担当相に抜擢するとは、この人事自体が国際問題になりかねない。
 さらに、自民党ネットメディア局長を務め、ネトウヨの巣窟とされる自民党ネットサポーターズクラブ、通称「ネトサポ」の代表だった平井卓也議員も、今回、科学技術・IT担当相として初入閣。平井議員は2013年におこなわれたニコニコ生放送の党首討論会で福島瑞穂議員の発言中に「黙れ、ばばあ!」と書き込む一方、安倍首相の発言には「あべぴょん、がんばれ」と投稿するなど、さすがはネトウヨを束ねていただけあって言動もネトウヨそのもの。
 実際、2016年に「改憲支持大学生が渋谷でデモ」というニュースが報じられた際には、すかさず〈このようなデモはあまり報道されませんが、学生はシールズというイメージは間違いです〉とSNS に投稿したが、この「改憲支持大学生」というのは世界平和統一家庭連合(旧・統一教会)の政治組織である国際勝共連合の学生団体「国際勝共連合 大学生遊説隊UNITE」(現・勝共UNITE)のこと。ようするに、実態は旧・統一教会という宗教が主体となった右派運動だったのだが、それを知らないはずもない平井議員はあたかも大学生たちの自由な“安倍応援デモ”であるかのように情報を拡散させていたのである。  
戦前復古主義者と安倍傀儡で固めた党内人事は、改憲に乗り出すため
 このように、うんざりするほどにネトウヨ議員が次々と初入閣を決めた、今回の内閣改造。これぞ、ネトウヨに慰められたい安倍首相を支えるにふさわしい布陣とも言えるが、もっと恐ろしいのは党内人事のほうだ。
 前編でもお伝えしたように、今回の自民党役員人事で安倍首相は、働き方改革一括法案の国会審議でデータ捏造が発覚した上、インチキ答弁を繰り返した加藤勝信厚労相を総務会長に、自衛隊日報隠蔽問題で防衛相を昨年辞任したばかりの稲田朋美議員を筆頭副幹事長兼総裁特別補佐に、くわえて加計“闇献金”疑惑が浮上した下村博文・元文科相を憲法改正推進本部長に据えた。
 数々の疑惑や不祥事、無責任な姿勢によって国民からの不信感も強いこの3人を、なぜ安倍首相は要職に引き立てたのか。言うまでもなく、稲田元防衛相と下村元文科相は筋金入りの歴史修正主義者であり戦前復古主義者である。また、稲田元防衛相と加藤厚労相は完全な安倍首相の言いなりとなる手下のような存在だ。しかも、加藤厚労相はいかにも頭の悪いネトウヨ発言やヘイト発言を自らすることはないが、安倍首相の好戦思想、歴史修正主義的主張を代弁しつつ、そうした安倍政権の本質が国民から危険視されないよう、欧米諸国の反発を得ないよう、どう騙すかを考えるような狡猾さがある。
 つまり、改憲に向けた組織づくりのために、自分の思想を反映する下村を憲法改正推進本部のトップにおき、自らの意向を党と調整させる役目として稲田を、そして国会への改憲案提出のキーマンとなる総務会長に傀儡である加藤を抜擢したのだ。実際、加藤は安倍首相が秋の臨時国会での改憲案提出を目指していることについて、早くも「党の憲法改正推進本部でも議論を深めていく。関心を持って注目しながら対応したい」とコメントしている。
 ネトウヨ大臣が集結した内閣と、戦前回帰を目論む役員が揃ったいま、安倍首相がついに憲法改正に乗り出す──。まさに悪夢のような人事だが、その分、国民に馬脚を露わすのも案外早いかもしれない。本サイトも注意深く目を向けていくつもりだ。
 
最後に、東京タイムズ元政治部長・政治評論家の本澤二郎の閣僚人事以外の、自民党役員人事のメッタ切り総評を紹介。
 
<撃沈安倍人事の核心<本澤二郎の「日本の風景」(3113)>
 2018年10月03日 「ジャーナリスト同盟」通信
<スキャンダル側近を改憲強行ポストに起用>
 「法務検察に当選3回生の検事上がりを起用して、モリカケTBS強姦魔事件に鉄板で蓋をした」という下衆の勘繰りも聞こえてきているが、既に沖縄の知事選でレイムダック・撃沈過程に入ったと分析できそうな、安倍第4次改造内閣は、NHKの甘すぎる評価とは大違いだ。閣僚人事で注目したい人物はゼロ。問題は、自民党役員人事である。憲法破壊に向けた布陣が、安倍の最後となろう、国民に取っては危険極まりない核心である。
<細田派会長の首をはねて下村起用の恐怖>
 驚いたことは、改憲本部長の細田派会長の首をはねたことだ。これは何を意味するか、である。
 「細田派は安倍の母体。90人を束ねてきた大功労者のはず。だが、実際は派内はがたがた。安倍に忠誠を尽くすのは、稲田と萩生田、下村くらい。人事では干され続けてきた総裁派で、今回の総裁選でも誓約書をとった。逆に、かなりの反乱がおきた。安倍は衝撃を受けて、それに対するお仕置き人事を断行した。改憲本部の会長を下村に切り替えたが、これも派内に乱を巻き起こす逆効果。派閥の本家である福田康夫に傾倒するものがかなりいることだ。安倍打倒の動きは、細田派から巻き上がるかもしれない」
 事情通の分析でもあるが、細田会長が安倍人事に怒り狂っている様子が目に見えるようだ。総務会長を引きずりおろされた竹下も、細田も共に島根県である。「二人の水面下の連携が始まる」かもしれない。
 「本来は豚箱ゆき」と見られている下村である。安倍の改憲論は、公明党の改憲案そのものだが、それを「下村に強行させる」というのだ。「安倍はご自分がそうだから、犯罪性のある政治屋に信頼を置く。細田をコケにして、下村を起用した理由だが、果たして成功するのかどうか。派内には石破の考えが多数だ。船田らの抵抗もある。軽量の下村で、党内をまとめ切れるかどうか」と懸念する声も。
 しかし、下村起用にこそ、安倍・日本会議による、憲法破壊工作の執念を印象付けている。護憲リベラルの正念場であることに変わりない。今回の沖縄知事選の大敗と乱暴な改憲向けの党役員人事から、これまで声を出せなかった護憲リベラルが浮上するかもしれない。
<加藤勝信の総務会長で公明改憲案強行か>
 加藤勝信の総務会長起用は、下村改憲本部長と結びついた人事である。加藤は表向き竹下派だが、実際は安倍家の番頭である。彼の義父・加藤六月は、安倍の父・晋太郎の盟友で知られたが、一説には竹下登の盟友・金丸信の子分でもあったという。その関係で、細田派に入らず、竹下派を名乗っている?
 「隠れ細田派・安倍家の番頭」が加藤の生きざまのようだ。竹下派からは完全に浮いてしまっている。「議員連盟の金の問題で疑惑の人物」との評価も付きまとっている、と聞く。そういえば、六月の娘が「内閣参与」というから、官邸人事を私的に悪用しているシンゾウである。
 総務会は自民党の意思決定機関である。下村が持ち込んでくる公明党改憲案を、総務会で強行する、そのための加藤総務会長である。
<参院選対策は大臣室で金を懐に入れた甘利>
 「云々」を「でんでん」、「背後」を「せご」と発音する、わが日本国首相の日本語力は、小学生レベルである。外国人の日本語力以下である。
 そんなアンちゃん政治屋が信頼する人物が、農協出身で、河野洋平の新自由クラブに所属した父親をもつ甘利某だ。彼が来年の関ヶ原といわれる参院選の指揮を執る。公明党とのパイプ役だ。
 沖縄の二の舞は許されない、後のないシンゾウ内閣の最強の布陣なのだというが、事情通は「沖縄知事選同様の天文学的な金権選挙」になると予想している。
 理由は分かりきっている。「業者から、神聖なはずの大臣室で、現金100万円を受け取った賄賂大臣」で、勇名をはせている甘利だからである。安倍・自公の金権腐敗体質が、参院選で開花することになるというのだ。
 野党が沖縄戦のように一本化できるかどうか、実現できれば甘利の、公明党を巻き込んだ金権選挙を打ち破ることが可能だろう。池田親衛隊の台頭も、その帰趨を占うことになるだろう。
 「安倍と太田ショウコウ=安倍と山口那津男の毒饅頭ラインを、甘利も継承することが出来るのかどうか」と言った政界雀の視線もある。
 現状では3分の2作戦は失敗するだろう。そして内閣は退陣に追い込まれる可能性が高い。仮に安倍が衆参同時選挙を敢行しようとすると、自民党内から阻止され、その場面で退陣させられるかもしれない。
 睡眠症候群という聞いたこともない病状で逮捕を免れた甘利にとって、これの再発も予想される、とも。
<二階監視役に、やはり稲田が登場したハプニング人事>
 政権にこびりつく天才の二階幹事長である。「安倍三選」を叫んで、80歳に近い自民党初の幹事長留任を勝ち取った。とはいえ、毀誉褒貶する政治屋でもある。安倍の不安は尽きない。監視役にモリカケで有名になった萩生田を、二階の監視役に据えていたが、今度ばかりは萩生田一人では心もとないと判断したらしい。
 なんとなんとPKO部隊の日報隠ぺい事件の稲田を引っ張り出して、筆頭の副幹事長に据えた。これぞ安倍のハプニング人事である。
 さすがの二階も笑い転げて、彼のぶんぶく茶釜で、箱根の緑茶が飲みたくなってきた。以上がレイムダック人事の総評である。
 
この「レイムダック人事の総評」の真否が今月からの臨時国会で実証されるかもしれない、とオジサンは思う。

      
posted by 定年オジサン at 12:40| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月02日

次はオプジーボで安倍晋三退治


沖縄県知事選投票前日に、「若い有権者が政治をチャンとえられなければ未来はない」とのつぶやきの中で、「【選挙ウォッチャー】 沖縄県知事選2018・キャバクラ3軒ハシゴして知ったこと。」という現地レポを紹介した。
 
その中で、「沖縄の若者たちの約8割がネトウヨに毒されている」という選挙ウォッチャー氏の見立ての正しさが、今回の投票後の出口調査で明らかになったようである。確かに10代、20代の若者の投票先は多くのデマ情報に洗脳されてしまった結果ということらしい。
 
しかし年代別ではなく、別の観点から見れば、玉城デニーは「女性票と無党派層」から支持されていたことが分かる。
 
これらの人々は「カネや恫喝圧力やデマ」には動じなかったということかもしれない。

その結果、玉城デニーはこう言っている。
 
 「沖縄知事選 玉城氏『海兵隊訓練の海外移転、米と交渉』」 
 
沖縄に集中する米軍基地の大半が米海兵隊の施設であることから「米海兵隊の陸上部隊や航空部隊が国外に移転しても抑止力に穴は開かない」と主張し、日本政府に対し、在沖米海兵隊の訓練をグアムやオーストラリアなど海外に完全に移転するよう米政府と交渉することを求めていく考えを示したが、安倍晋三首相がトランプ大統領に直接言うことはないだろうが、日米FTAに於いて、今後「外交カード」として使うことができれば大したものである。
 
さて、自民党総裁選で3選を果たした安倍晋三首相が、論功行賞人事を行い始め、「ゾンビ」や「ポンコツ」連中の名前が再び現れてきた。
女性閣僚枠として、過去に問題を起こしたり、問題発言をした女性の名前も出ている。特に片山さつきに対してはネット上では異常な反応が多い。
まあ、改造内閣がどのくらい持つのか楽しみなのだが、国民からすれば自民党の安倍晋三はこの5年半以上で強大になった「癌細胞」みたいなものである。
 
なにも対策を取らなければ自ら増殖し国全体に転移してしまう。
 
ところで今朝のテレビのワイドショーはノーベル医学・生理学賞の授与が決まった京都大の本庶佑特別教授の紹介でもちきりであったが、その研究成果により、共同研究に取り組み、がん免疫治療薬「オプジーボ」として実用化した小野薬品工業にも注目が集まった。
 
すでに2年半前の、「週刊現代」2016年4月9日号「がん治療『革命』の旗手! 夢の薬『オプジーボ』はこんなに効く」という記事では、
 
人が本来持つ免疫力を利用してがんを退治する新薬が、がん治療の世界で革命を起こしつつある。一回の投与で100万円前後と超高額だが、効果は絶大。人類とがんとの闘いに決着がつく日は近い!?
 
というリードで、「副作用もほとんどない」、「腎臓がんにも適用が間近」、「免疫力の「ブレーキ」を外す」、「あらゆるがんに効く!」というタイトルの特集を組んでいた。
 
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安倍晋三という「癌細胞」は自民党議員数(PD-L1)に守られており、民意というキラーT細胞(PD-1)を受け付けないのである。
 
そこで「抗PD-1抗体」を持つオプジーボという「野党統一候補」を用いることにより、民意がストレートに安倍晋三癌を消滅することができるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:23| 神奈川 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月01日

ゼロ打ちで当選したが、基地問題はこれからが勝負


昨日の「防衛装備品という武器は誰を守るのか」の冒頭でこんな悲観的なことをつぶやいた。
 

それにしても、投票相手に迷っているような人たちは、期日前投票などしないので、今日の沖縄地方の悪天候では投票に行かない有権者が続出しそうで、すでに「全有権者の35%」が投票したので、これでは組織票の差がそのまま結果として現れてくるという最悪のことが予想される。

反省しなければならないのは、30日の沖縄の天気は「沖縄地方は、太平洋高気圧に覆われておおむね晴れています。」という事実を見逃してしまったことであった。
 
晴天のため、満を持していた人たちが玉城デニー候補に投票したことになる。
投票日の前日には、こんな記事がネット上にあった。
 
50歳以上で初当選した元自民党員の弁護士は、「単刀直入に言えば、知事には佐喜眞、玉城氏は参議院へ、というところだが」というタイトルで、
 
「私が見る限り、佐喜眞さんは行政の長としての資質を十分にお持ちの方のようにお見受けするので、佐喜眞さんが沖縄県知事に就任されれば辺野古基地建設問題以外の沖縄県の様々な行政課題の解決に向けての動きは相当加速されるはずである。
玉城さんも行政の長としての資質に欠けるところはないと思われるが、やはり玉城さんは国政の場で沖縄県民の心を代弁されるのが最もふさわしいように思われてならない。」と玉虫色の内容のブログを発表。
 
結果的には見事に外れてよかったが、元通産省官僚で大津市長選挙に2度も落選した八幡和郎はプラットホームサイトで、「沖縄知事選:佐喜眞は玉城に追いついたのか?」という記事では、「佐喜眞陣営の追い上げは強烈なのだが、はたして、投票日に結果がでるまでに間に合うかはなお微妙で不透明だ。」と指摘していたように佐喜眞淳候補のなりふり構わない追い上げ作戦は奏功せず、まさに開票直後の「ゼロ打ち」になった。
 
在京各社の社説は、当然のように朝日新聞は「沖縄知事選 辺野古ノーの民意聞け」、毎日新聞も「沖縄知事に玉城デニー氏 再び『辺野古ノー』の重さ」、 と選挙結果に表れた民意の重さを強調し、東京新聞は「沖縄県知事選 辺野古基地は白紙に」とさらに踏み込んでいた。
 
自民党の老害閣僚が「選挙は1票でもの多い方が勝ちなのだ」とうそぶいていたが、政府広報紙の讀賣新聞の社説は、「沖縄新知事 普天間の危険性除去を進めよ」との記事の中で、
 
「選挙戦で玉城氏は、普天間の危険性除去の必要性も訴えていた。辺野古への移設は、普天間の返還を実現する上で、唯一の現実的な選択肢である。
 日本の厳しい安全保障環境を踏まえれば、米軍の抑止力は不可欠だ。基地負担を減らすとともに、住民を巻き込んだ事故が起きないようにする。そのために、どうすべきなのか、玉城氏には冷静に判断してもらいたい。」と、「普天間の危険性除去=辺野古への移設」という「硬直した政府の考え」を後押しするばかり。
  
もっと酷いのは、お決まりの産経新聞の「主張」では「沖縄知事に玉城氏 国と県の関係正常化図れ」とのタイトルでこんなことを言っていた。
 
「米軍基地を国内のどこに置くかという判断は、国の専権事項である安全保障政策に属する。憲法は地方自治体の長に、安保政策や外交上の約束を覆す権限を与えていない。
 この民主主義の基本を玉城氏は理解してほしい。知事選に基地移設の是非を決める役割があると考えること自体が誤っている。」
「抑止力の維持と基地の安全性の確保を両立させるには、辺野古移設が唯一現実的な解決策だ。国と県の対立を再燃させて移設が滞れば、周辺国が日米同盟が動揺しているとみなす恐れがある。抑止力低下と普天間の固定化は望ましくない。」
 
民主主義の基本どころか日本国憲法では「国民が主体」でその民意を受けた自治体の長の存在は極めて大きい。 
      
相変わらず「抑止力の維持と基地の安全性の確保」と絵空事の念仏を唱えているが、仮に辺野古新基地が出来上がるときには日本を取り巻く国際情勢は大きく変化している可能性が強いだろうし、少なくとも国際紛争に至るということは考えられない。
 
ましてや、日本の抑止力の「在沖米軍基地」は日本を守る義務はなく、米軍基地は沖縄県民の生命を脅かす存在になっていることは過去から最近までの痛ましい事件を見れば明らかであろう。
 
佐喜眞淳候補は、選挙戦で「政府と日米地位協定について交渉する」という、誰でもが分かる嘘を堂々と言っていた。
 
今後の課題はさておいて、取りあえず国政選挙並みの動員を計った自公推薦候補の敗因を、「沖縄県知事選 玉城デニー氏が初当選 『菅官房長官と小泉進次郎氏の演説で失敗』(自民党幹部」から抜粋しておく。
 
自民党幹部がこう頭を抱える。
「4年前に翁長氏に負けた瞬間から、4年後に勝つためにやってきた。告示前から、二階幹事長を筆頭に、小泉進次郎氏も3回も沖縄入り。公明党も山口代表以下、幹部が続々と現地に入った。新潟県知事選挙で勝利したように、期日前投票で圧勝して貯金をつくり、当日は互角で勝つ戦術だった。だが、自民党、公明党の支援者でも辺野古など基地移転問題では反対を示す離反者が続出した。玉城氏の演説会に創価学会の三色旗を振る人まで出て、票が流れてしまった。とりわけ、これまで安倍首相に代わって厳しい姿勢を沖縄にとり続けていた菅官房長官が現地入りし、進次郎氏と一緒に演説したことが、失敗だった。辺野古のへの字も言わず、携帯電話の値下げの話などを延々と喋り、『帰れ』と怒号まで飛び交う始末だった

「「公明党さんには最後までよく支援をしてもらった。だが、投開票終了直後に当確が出るほど差が開いてしまった。安倍首相が総裁選で勝利し、さあ最後の締めくくりと思っていたが、出鼻をくじかれた。これまで安倍政権が長期にやれたのは、実力以上に野党がダメすぎたから。オール沖縄で結束されると勝てることを2回も実証された。来年の参院選挙は沖縄の二の舞になるかも。玉城氏の勝利で自由党の小沢一郎氏が発言力が増すだろう。そこが一番怖い」 
 
沖縄県知事選の結果について「残念だが仕方ない」と述べた安倍晋三首相。
 
こんなレベルだから、沖縄県民は政府の足元を見ぬいていたのだろうが、本来ならば、「沖縄の民意を尊重したいと思います。お互い政策は違いますが、これからは真摯に話し合いを続け、沖縄の発展に力を尽くしたい」と言ってもいいはずだが、官僚のメモがないのでこの男の頭の中には、「ありのまま」の感想しか出てこなかったのであろう。
 
「私は誰一人取り残さない政治を訴えてきました。佐喜真さんに投票された方々もそうですし、佐喜真さんに対しても、出来るなら一緒に沖縄をつくっていきましょう、と伝えたい」と当選後の玉城デニーのコメントは、安倍晋三首相との度量の違いを見事に実証した。
 
「安倍1強」の終わりの始まりが徐々に始まったのだが、沖縄の基地問題はこれからが正念場であることを忘れてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | 沖縄県知事選 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする