2016年01月23日

21回も繰り返したが「挑戦」しない政策がある

オジサンはもちろん、日本のサッカー界では忘れることができない言葉に「ドーハの悲劇」がある。 
 
 
 
その悲劇を味わったカタールのドーハで若き日本代表(23歳以下)が、サッカー男子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU23(23歳以下)アジア選手権の準々決勝で素晴らしい勝ち方をした。
 
3得点すべてが、最終的には選手の個の力、技術で奪ったものであった。 
 
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左:延長前半、ヘディングでゴールを決める豊川 右:延長後半、中島がチーム2点目のゴールを決める
【毎日新聞より】

 
昨夜は試合開始から日付が変わるまで、前後半90分と延長前後半30分の120分間、釘付けになってしまった。
 
W杯出場をめざず日本代表は「A代表」とも呼ばれるが、五輪の場合は年齢制限があり、そのため同年代の選手が集まっている。
 
学生代表が1人いるが、その他は全員Jリーグのプロ選手である。
 
しかし所属チームではレギュラーポジションを獲得していない選手も多い。
 
突出した選手や、海外に名を知られている選手などはいないが、年齢的にも近い選手同士のため、いい意味でのライバル意識が強く、それが今回の大会では、厚い選手層となり、いままではアジアでもベスト8どまりだったこのチームが、ようやく一つの壁を乗り越えたことになる。
   
よきライバルがいるとお互いに技術が向上することは、さまざまな分野でも実証されている。
 
しかし現在の日本の政治においては、与党自民党内では「安倍1強」であり、国会内では「1強多弱」ともいわれている。
 
そんな独裁化が進む中で、最高責任者としては今までに類を見ない「品格を欠いた」男が、施政演説行った。
 
恒例の、首相の施政演説に対する在京各社の社説を比較しようと思ったが、その社説内容から、どこの新聞社なのか当ててもらいたい。
 
【A社】「施政方針演説 『挑戦』の具体策が問われる」
 
首相は、憲法改正や衆院選挙制度改革について「逃げることなく答えを出していく」と明言した。いずれも与野党の合意形成が難しい課題だ。首相は節目節目で指導力を発揮せねばならない。
 
【B社】「施政方針演説 『挑戦』というならば」
 
ここは野党の出番である。
 週明けから、国会は本格的な論戦に入る。甘利氏の疑惑などただすべき点は厳しく追及しつつ、首相が語ったこと、語っていないことの双方について、詰めた論戦を求めたい。
 
【C社】「施政方針演説 眼前の危機もっと言及を」
 
しかし中国による南シナ海での人工島の軍事拠点化や、尖閣諸島周辺での領海侵入には首相自身の言及がなかった。これこそ眼前の危機である。施行された安全保障関連法を具体的にどう活用するかについても語ってほしかった。
 憲法改正の問題には、議論を進め、答えを出すよう呼び掛けるにとどまった。とりわけ力を込めたのは、新しい付加価値を生み出す経済社会システムを創る挑戦と位置付けた「1億総活躍」についてだった。「同一労働同一賃金」の実現や少子化対策は重要課題であるが、これらの政策に成果が表れるには時間を要する。
 中長期的な課題をにらみつつ、眼前の危機に備える。国会論戦で改めて首相の口から現状認識や対処の方策について聞きたい。
 
【D社】「施政方針演説 首相こそ建設的議論を」
 
野党に対する姿勢も気になる。演説の冒頭から野党を念頭に「対案を示さず、『どうにかなる』という態度は無責任だ」と批判し、末尾でも「ただ『反対』と唱える。それでは責任は果たせない」と挑発した。
 民主党などが対案提示に努めるべきなのは確かだ。だが、自民党1強状態の下、首相が最初から批判に対しけんか腰で、聞く耳を持たないようでは議論は成立しない。
 今国会では消費増税に伴う軽減税率の財源対策をめぐる野党の質問に首相が「最初から理解したくないなら仕方がない」と反発する場面もあった。答弁には荒っぽさや、はぐらかしが目立つ。政策の総点検に謙虚にのぞむべきだ。
 
日ごろから各社の旗幟鮮明さに敏感な人なら【C社】と【D社】は容易に判別できるかもしれないが、【A社】と【B社】の違いは微妙である。
 
安倍政権にとっては目の上のタンコブらしく、あの百田尚樹に「沖縄の2つの新聞は潰さないといけない」と暴言を吐かれた沖縄の2紙の社説の一部を紹介する。
 
<[施政方針演説]「選挙対策」が目につく>
 2016年1月23日 05:30 沖縄タイムス
・・・前略・・・
選挙向けの言葉は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する説明でも目についた。
 安倍首相が語ったのは、普天間飛行場や牧港補給地区の一部前倒し返還など基地負担軽減の「成果」と、埋め立て面積が普天間の3分の1以下になることなどで、普天間問題の説明に例年にない分量を割いた。
 宜野湾市長選を控え、さながら現職市長の応援演説のようだった。特に力を込めたのは、普天間飛行場全面返還の日米合意から20年となることを踏まえ「もはや先送りは許されない」とのくだりだ。
 政府が約束した普天間の5年以内の運用停止はどうなったのか。在沖米海兵隊のグアム移転の遅れが指摘される中、それまで普天間の危険性を放置するつもりなのか。宜野湾市民が聞きたいのはそこである。
 本当に「危険性除去」を優先課題とするのであれば、辺野古以外の方法が近道だ
 辺野古に建設される基地は、新しい機能を備え、いったん建設されれば半永久的に固定化される。
 横田基地に配備予定のCV22オスプレイも、県内の基地や訓練場を使用することが明らかになっている。 
 辺野古移設について、県民の多数が反対していることは各種世論調査からも明らかであり、「不都合な真実」が語られないのはアンフェアだ
・・・後略・・・
 
<施政方針演説 民意に反した施策改めよ>
 2016年1月23日 06:01 琉球新報
・・・前略・・・
 演説で首相は、江戸時代末期の幕臣である小栗上野介らの言葉を引用しながら「批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後は『どうにかなる』という態度は国民に無責任だ」と述べた。
 野党を挑発し、参院選に向け対決姿勢を鮮明にした形だ。だがその一方、財政再建問題では「2020年度の財政健全化目標を堅持」と述べるにとどめた。「バラマキ批判」にもきちんと答えていない。軽減税率導入に伴う1兆円の財源不足にも触れなかった。
 名護市辺野古の新基地建設問題で首相は「普天間飛行場の全面返還を日米で合意してから20年。もはや先送りは許されない」と、あくまで移設を進める姿勢を示した。移設先をめぐる多様な意見が米国にもありながら、政府が県内移設に拘泥してきたことで20年も問題が停滞したことに反省が全く見られない。
 首相は「沖縄の皆さんと対話を重ね、理解を得る努力を続ける」と述べた。その言葉にうそがないなら、民意に反した施策を押し付ける愚行をまず改めるべきだ。
 
「『不都合な真実』が語られないのはアンフェア」、「民意に反した施策を押し付ける愚行」なとという表現は、内閣記者クラブのメンバーになっているメディアでは書けない表現であろう。
 
県民と痛みを分かち合える地元メディアならではの安倍政権批判の現れである。
 
これが本来のメディアというよりはジャーナリズムではないだろうか。
 
トップが安倍晋三首相との会食メンバーに入っていない「脱原発メディア」は至極真っ当な安倍晋三批判をしていた。
 
<施政方針演説 首相が対決あおるとは>
 2016年1月23日 東京新聞
首相の施政方針演説は、冒頭と結びを野党批判に費やすという、異例の内容だった。
 冒頭では幕末の勘定奉行、小栗上野介の「幕府が滅亡したるは、どうかなろうというひと言なり」との言葉を引用し、「批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後はどうにかなるという態度は、国民に対して誠に無責任」と強調した。
 演説終盤でも「ただ反対と唱える。政策の違いを棚上げする。それでは、国民への責任は果たせない」と語気を強めた。
 いずれも、民主党など、安倍政権との対決姿勢を強める野党に矛先を向けたものである。
 また経済政策では「2016年度の地方税収は政権交代前から5兆円以上増加し、過去最高」「正社員の有効求人倍率は政権交代前より五割上昇」とも強調した。
 政権交代後の成果を誇る一方、政権の座にあった民主党をおとしめることで、参院選に向けて有権者の支持を集める狙いなのか。
 安倍氏が政権に返り咲いて3年が過ぎた。選挙を勝ち抜き、長期政権に道を開くためにも、政権の成果をアピールしたい気持ちは分からないわけではない。
 しかし、一国を預かる首相が与野党対立をあおることは、不見識との誹(そし)りは免れまい
 国会は論戦の場だが、批判合戦に終始しては、その役割を果たしたとはとてもいえまい。議論を通じて、国民にとってよりよい政策や法律をつくり出すことこそが責務のはずだ。それは、いくら選挙前といっても変わらない。
 政権与党の党首でもある首相には、建設的な与野党論戦をリードする重い責任がある。野党の批判にも真摯(しんし)に耳を傾ける度量が必要だ。野党側の挑発にやじで応じるような軽率な態度は、今後とも厳に慎むべきである。
 
施政方針演説の中で、自衛隊が海外で活動した例として、2015年4月に起きたネパール大地震での医療支援を紹介した後で、唐突に安保法の必要性を訴え「その自衛隊がこれまで以上に国際平和に力を尽くす。世界から支持され、高く評価されている。戦争法案との批判は根拠のないレッテル貼だった証だ」と言い切っていた。
 
この男は、医療支援というのは1987年に施行された国際緊急援助隊派遣法に基づく活動であることを知らないのか、あえてこじつけたのかは分からぬが、安保法はこの派遣法とは直接関係がない。
 
今まで野党が要求していた「同一労働同一賃金」という言葉をこの男は最近、唐突に口にし始めている。
 
露骨な選挙目当てであろうが、その実態は「均等待遇」を野党側が求めてきたにもかかわらず「均衡待遇の確保」という言葉でごまかそうとしている。
 
明らかに「均等」と「均衡」は意味が大きく異なるのは言うまでもない。
 
あえて言えば、「均等」とは「差がないこと」であるが「均衡」は「釣り合いが取れていること」であり、「均衡待遇の確保」を言い換えれば「同じ仕事でも、雇用形態やキャリアが違えば待遇に差があっても構わない」ということである。
 
過去の歴史を正しく見つめることができない安倍晋三首相は、今までの歴史教科書を全て抹殺しようとしているのだが、国語辞典からは、安倍晋三にとって不都合な「見識」とか「真摯」や「度量」といった言葉を消すことはできない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:49| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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