2018年04月28日

日本は「一億総安倍首相化」になってしまったのか


昨日の「肉を切らせて骨を斬る」の最後でこうつぶやいた。
 
安倍政権の狡猾さは、財務省次官セクハラ問題で連休直前になって初めて、「福田氏、6カ月減給20% 退職金を減額、午後発表へ」というこであり、責任追及の機会がすべて連休明けとなってしまう。
 
そして昨日午後の発表は当然ながら翌日の朝刊で取り上げられる。
 
その翌日とは、すでに以前から明らかになっていた「南北首脳会談」の行われる日であり、結果として今朝の朝刊のトップ記事は全てがこの首脳会談関連記事であった。  
南北首脳、融和を演出 核問題の具体策は米朝会談に
そして小さくなってしまったのがこれ。
一転して前次官セクハラ認定、GW前に幕引き図る思惑も」  
 
セクハラ疑惑は財務省が正式に「認定」したことにより、今後は任命責任者の麻生太郎財務相のへの批判が集中するだろうが、はたしてGW後に正常な国会が開かれる保証はない。
 
首脳会談に関しては、いつもの在京各紙の社説を比較してみた。
 
■朝日新聞「南北首脳会談 平和の定着につなげたい」   
■毎日新聞「11年ぶりの南北首脳会談 非核化への流れ止めるな」 
■東京新聞「南北首脳会談 非核化宣言を行動へ
 
◆讀賣新聞「南北首脳会談 非核化の道筋はまだ見えない」 
◆産経新聞「南北首脳会談 微笑みより真の非核化を 米朝会談に向け圧力継続せよ」 
 
讀賣新聞と産経新聞は従来から、北朝鮮に関しては「国民に対して危機感を煽る」ために利用してきた安倍政権に同調した論調なのでいまさらとやかく言うことはない。
 
それでは「反安倍派」メディアの社説のタイトルから見ると、「歓迎」姿勢や「注文」とか「警戒感」など伝わるのだが、それらの社説の中身を読んで、こんな危機感を覚えた御仁がいた。
 
<感動を共有できない日本の不幸ー憲法9条が泣いている>
 2018-04-28 天木直人ブログ
 一夜明けて、私は今朝の各紙の社説を真っ先に読んだ。
 そして、予想していたとはいえ、悲しくなった。
 産経が、「これで前進したと思うのは大間違いだ、圧力を緩めるな」と書き、読売が「非核化の道筋は見えない」と書くのには驚かない。
 しかし、リベラル、護憲、安倍批判の朝日、東京、毎日までも、こぞって警戒的だ。
 「2007年の前回に出た南北共同宣言から大きな進展はなかった」(朝日」と書き、「北朝鮮は自国だけの非核化を拒否しているとも受け取られる」(東京)と書き、「北朝鮮の非核化に向けた具体的な行動が盛り込まれなかったのは残念だ」(毎日)と書いている。
 朝日に至っては「国際制裁を緩めるのは適切ではない」と書き、東京は「核保有国宣言であり、核は放棄しないと受け取る見方もある」とまで書いている。
 産経、読売とまったく同じだ。
 メディアの総安倍首相化だ。
 そして私が驚いたのは、どの新聞を探しても、各党首の談話が見つからない。
 安倍首相以外に談話を出す党首はいなかったのか。
 それとも、出していたがメディアが無視したのか。
 この歴史的南北首脳会談に見せた日本の反応は、あまりにも失望的であり、噴飯物ですらある。
 なぜなら北朝鮮問題の責任の一端は日本にもあり、そして日本は戦後復興のきっかけとなる朝鮮特需から利益を得て来た国だからだ。
 朝鮮半島の平和構築に参加して、その感動を共有するだけでなく、作り出す努力をしなければいけないのだ。
 しかし、いま日本が世界に見せる姿は一億総安倍首相化だ。
 あまりにも無策だ。
 あまりにも鈍感だ。
 
上記のブログ主は、前日には、
南北首脳会談は、南北民族の融和と朝鮮半島の平和実現を世界に宣言する会談になるだろう。
具体的には朝鮮戦争の終結である。
そして、それは6月に開かれる米朝首脳会談における北朝鮮の非核化宣言と、その見返りとしての制裁解除とその後一気に進む北朝鮮の経済開発に対する国際支援合意につながる。
南北首脳会談は、あくまでも、米朝首脳会談の成功に向けた隠された非核化合意のセレモニーと見る      
と、書いていたので見立て通りになったのであろう。
 
2018年3月まで日本経済新聞記者だった鈴置高史は、「韓国観察者」と自負しているのか、南北首脳会談前から、「米朝首脳会談は本当に開かれるのか」、「しょせんは米中の掌で踊る南北朝鮮」とかなり懐疑的な見方をしていた。
 
そして首脳会談後には、「板門店で開いた南北首脳会談は米国の空爆を防ぐための『平和ショー』だった。」と北朝鮮のしたたかさを一刀両断していた。
 
様々な立場から分析することは良いことなのだが、日本からすれば正確な情報を得ることがもっとも困難な北朝鮮に関しては拙速な評価は控えるべきであろう。  
 
元韓国国防省北朝鮮情報分析官で拓大客員研究員の高永テツ氏はこう言っていた。
  
「この『段階的な非核化』が時間稼ぎではないか、と批判的に見られているワケですが、現実問題として、いきなりのCVID(完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化)の実行は難しい。IAEA(国際原子力機関)の査察受け入れから始まり、具体的なロードマップを作り、一歩ずつ進むしかありません。そうして共同声明の『約束対約束、行動対行動』の原則に沿って、北への経済支援なども行う。そうやって南北関係だけではなく、米中日ロが北との信頼関係を醸成し、平和体制を構築する以外に現実的な非核化のシナリオはありません。北にとっても大きく経済成長するチャンスであり、体制維持のためにも悪い話ではないはずです」
 
バランスに長けた大胆かつ冷静な外交戦略を展開した金正恩に比べれば、「圧力バカ」の単細胞外交しかできない安倍晋三首相。
 
「いざ東アジア情勢が緊張緩和へ劇的にカジを切ると、悪目立ちの対北強硬路線がアダとなり、日本だけが蚊帳の外。政権復帰から5年間も安倍首相が『最重要課題』に掲げたはずの拉致解決も、圧力一辺倒で北との外交ルートを失い、就任1年足らずの文大統領に頼み込む情けなさ。嫌韓反中の外交姿勢で両国との良好関係も築けず、今や八方塞がり。何ごとも好き嫌いで決めてしまう安倍政治のツケです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)  
 
こんな大きなツケをため込んでしまった安倍政権なのだが、田中信一郎・千葉商科大学特別客員准教授は安倍政権とはなにかというテーマで分かりやすいツイートを発していた。 


どう見ても安倍政権の終焉は近いのだが、「日本が世界に見せる姿は一億総安倍首相化だ」と批判されている限りは、当分望めそうにないかもしれない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:16| 神奈川 | Comment(0) | 安倍晋三 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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