2018年09月26日

メディアはファクトチェック、有権者はネットリテラシー


国会議員でありながら余りにも稚拙なヘイト文を杉田水脈が寄稿したことが発端で、掲載した月刊誌「新潮45」が、廃刊に近い休刊に追い込まれた。
  
そして自民党総裁選が終わり、「『新潮45』大騒動で『杉田水脈』に離党・除名処分の可能性」という動きもでてきたらしい。

もっとも「新潮45」の休刊の直接的な要因は、杉田水脈本人の釈明文を掲載しないで、日本会議関連の右派連中が書いた余りにも低俗な擁護文章を掲載したことによる世間の批判であろう。
 
特に、小川榮太郎『政治は「生きづらさ」という主観を救えない』は内容的に支離滅裂で論評に値しない破廉恥文であろう。
 
ところで、元共産党員でその後転向した人間ほど、そのバネにより大きく右に振れてしまうものである。
 
古くは読売新聞グループ・渡辺恒雄主筆がまさに共産党員からの転向派であったが、先の杉田水脈擁護文を「新潮45」に寄稿した藤岡信勝も同様の転向派であったが、藤原の場合は単なる共産党員ではなく共産党系の学者だったといわれている。
 
そして転向後、今では歴史修正主義者の一員として「新しい歴史教科書をつくる会理事」となっている。
 
その藤原の擁護論文ともいえる寄稿文に対して、小林節慶応大名誉教授が分かりやすい感想を書いていた。
 
<杉田水脈議員“擁護論”の怪 「論として成立」していない>
 2018年9月26日 日刊ゲンダイ
 LGBTに関する発言で「袋叩き」に遭った杉田議員を擁護する特集が載ったというので、「新潮45」を買って読み、驚かされた。
 藤岡信勝教授とは20年以上前に公開のシンポジウムで同席して、その概念と論理を大切にする公正な立論に感銘を受けた記憶がある。
 同教授は、まず、杉田論文を要約した。
(1)日本社会はLGBTの人たちを迫害した歴史はなく、今もそれほど差別されていると言えるだろうか。
(2)当事者によれば、親が理解してくれないことのほうがつらい。このような「生きづらさ」は制度を変えることで解消されるものではない。
(3)少子化対策のお金をLGBTのために使うことに賛同が得られるものか。彼らは子供を作らない、つまり「生産性」がない。
(4)LGBTとひとくくりにすることがおかしい。T(トランスジェンダー)は「障害」なので医療行為を充実させるかは政治として考えていい。
(5)多様性、さまざまな性的指向も認めよとなると、同性婚にとどまらず、兄弟婚、親子婚、ペットとの結婚、機械との結婚という声も出てくるかもしれない。「常識」を見失っていく社会は「秩序」がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねない。

 これに対して、同教授は、「全く何の違和感も持たなかった。論理の構造は明快で、論として十分成立している」と評価している。
 しかし、私の感想は次のものである。
@今でも日本社会でLGBTが白眼視されていることは公知の事実である。
ALGBTの「生きづらさ」は、公的に、それもひとつの先天的な個性であると認め知らしめ、同性婚等の制度を整えることで着実に解消に向かうはずである。
BLGBT(性的指向の多様性)を認めるための予算を「少子化対策」から考えること自体がそもそも間違っている。
CLGBTは先天的なDNAの問題であり、治療の対象になる「障害」ではない。
D(5)は、先天的な性的指向と非常識を混同した勘違いではないか。
 
ネット上には、かなりしっかりした反論文や解説文が以下の2つのブログに記述されているので、時間があれば参照してほしい。
 
 「新潮45『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』のおかしいところ @藤岡信勝『LGBTと「生産性」の意味』
 
 「新潮45「そんなにおかしいか杉田水脈論文」のおかしなところ:藤岡信勝と小川榮太郎の記事について 」  
 
さて、残り4日しかなくなった沖縄県知事選。
 
現地の琉球新報が2週間前、「ファクトチェック フェイク監視」という記事の中で、
「琉球新報は30日投開票の知事選に関するデマやうそ、フェイク(偽)情報を検証する「ファクトチェック―フェイク監視」を随時掲載し、特集ページの1コーナーとしてまとめます。ぜひ、読んでいただき投票に生かしてもらえれば、と思います。」と宣言し、そのご早速、監視結果の記事を掲載していた。
 
安室さんが特定候補者支援は偽情報 支持者が投稿、陣営は否定」という記事は一般のそれもおそらくは本土の人間が作った偽情報で大勢には影響がなかった。
 
しかし、政府・自民党員を使っての虚偽情報は決して許すことができない。
 
<沖縄県知事選 公約「携帯料金を削減」 → 知事や国に権限なし>
 2018年9月25日 10:14 琉球新報
 県知事選を巡り、候補者の一人が掲げる公約「携帯電話料金の4割削減」について、有識者やジャーナリストから「知事にその権限はない」などとするSNSの書き込みが拡散している。携帯電話会社など通信事業者を所管する総務省によると、携帯電話料金を引き下げる法律や国の権限はなく、地方自治体の長である知事にも権限はない。書き込みは適正な内容だった。
 この候補者は公約となる政策集で「携帯電話利用料の4割減を求める」と記載している。ただ本人のユーチューブやツイッターでは「携帯料金の4割削減を進め家計を助けます」「携帯代4割削減」と記載しており、不特定多数が目にするインターネットでは「求める」という表現は省かれ、知事の権限で実現できるかのように書かれている。16日に那覇市内で街頭演説した菅義偉官房長官も、この候補者が公約に掲げていることを歓迎し「4割程度引き下げる。そうした方向に向かって実現したい」と主張していた。
 候補者が掲げる「携帯電話料金4割削減」について総務省に確認すると「国の法で料金をこれにしようと言える権力はどこにもない」と説明する。携帯電話会社に関する電気通信事業法には、料金を引き下げたり、引き上げたりする規定はなく、どこにもその権限はないとした。法改正で規定することもできるが、その動きはない。
 ただ、引き下げを「求める」ことはできるという。それでも「何の根拠もなくお願いしますということはできると思うが、事業者側がそれに従う法律などはない」(政府関係者)というのが実情だ。
 一方、総務省は6月に携帯電話大手3社に対し、スマートフォン販売時に2年契約を前提として基本料金を割引する料金プラン「2年縛り」を見直すよう求めた。10月からは「モバイル市場の競争環境に関する研究会」を開始し競争促進策を検討する。その狙いも価格競争が起きて料金が低下することに「期待」するにとどまっている。
 携帯電話料金については格安スマホ会社が増加する中、携帯電話料金やサービスは市場原理で変動している。一候補者の公約とは別に、国による働き掛けは進められている。
 しかし、携帯電話大手の関係者からは「基地局の維持や先端技術の開発に多額の費用がかかるのも事実だ」と反発する声もあり、国であっても料金値下げは容易ではないのが現状だ。
  
さらに、本人ではないが佐喜眞候補の支持者も玉城デニー候補を貶めるかのようなデマ情報をながしていたのだが、いつのまにか削除されていたらしい。しかし、消したはずの虚偽ツイートはしっかりと保存されていた。
この田中某とは、あのパワハラ女王の元豊田真由子衆議院秘書であった国場自民党県連会長の政策秘書田中慧とのこと。
 
2013年5月26日に施行された公職選挙法により、インターネットを活用した選挙運動が解禁となったが、SNS(フェイスブック、ツイッター等)を用いた落選運動は特に規制がない。
 
したがって有権者は表示された情報を鵜呑みにすることなく、自ら幅広くその情報の真偽を確かめなくてはならない時代になってしまった、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:39| 神奈川 ☁| Comment(0) | 沖縄県知事選 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。