2018年10月01日

ゼロ打ちで当選したが、基地問題はこれからが勝負


昨日の「防衛装備品という武器は誰を守るのか」の冒頭でこんな悲観的なことをつぶやいた。
 

それにしても、投票相手に迷っているような人たちは、期日前投票などしないので、今日の沖縄地方の悪天候では投票に行かない有権者が続出しそうで、すでに「全有権者の35%」が投票したので、これでは組織票の差がそのまま結果として現れてくるという最悪のことが予想される。

反省しなければならないのは、30日の沖縄の天気は「沖縄地方は、太平洋高気圧に覆われておおむね晴れています。」という事実を見逃してしまったことであった。
 
晴天のため、満を持していた人たちが玉城デニー候補に投票したことになる。
投票日の前日には、こんな記事がネット上にあった。
 
50歳以上で初当選した元自民党員の弁護士は、「単刀直入に言えば、知事には佐喜眞、玉城氏は参議院へ、というところだが」というタイトルで、
 
「私が見る限り、佐喜眞さんは行政の長としての資質を十分にお持ちの方のようにお見受けするので、佐喜眞さんが沖縄県知事に就任されれば辺野古基地建設問題以外の沖縄県の様々な行政課題の解決に向けての動きは相当加速されるはずである。
玉城さんも行政の長としての資質に欠けるところはないと思われるが、やはり玉城さんは国政の場で沖縄県民の心を代弁されるのが最もふさわしいように思われてならない。」と玉虫色の内容のブログを発表。
 
結果的には見事に外れてよかったが、元通産省官僚で大津市長選挙に2度も落選した八幡和郎はプラットホームサイトで、「沖縄知事選:佐喜眞は玉城に追いついたのか?」という記事では、「佐喜眞陣営の追い上げは強烈なのだが、はたして、投票日に結果がでるまでに間に合うかはなお微妙で不透明だ。」と指摘していたように佐喜眞淳候補のなりふり構わない追い上げ作戦は奏功せず、まさに開票直後の「ゼロ打ち」になった。
 
在京各社の社説は、当然のように朝日新聞は「沖縄知事選 辺野古ノーの民意聞け」、毎日新聞も「沖縄知事に玉城デニー氏 再び『辺野古ノー』の重さ」、 と選挙結果に表れた民意の重さを強調し、東京新聞は「沖縄県知事選 辺野古基地は白紙に」とさらに踏み込んでいた。
 
自民党の老害閣僚が「選挙は1票でもの多い方が勝ちなのだ」とうそぶいていたが、政府広報紙の讀賣新聞の社説は、「沖縄新知事 普天間の危険性除去を進めよ」との記事の中で、
 
「選挙戦で玉城氏は、普天間の危険性除去の必要性も訴えていた。辺野古への移設は、普天間の返還を実現する上で、唯一の現実的な選択肢である。
 日本の厳しい安全保障環境を踏まえれば、米軍の抑止力は不可欠だ。基地負担を減らすとともに、住民を巻き込んだ事故が起きないようにする。そのために、どうすべきなのか、玉城氏には冷静に判断してもらいたい。」と、「普天間の危険性除去=辺野古への移設」という「硬直した政府の考え」を後押しするばかり。
  
もっと酷いのは、お決まりの産経新聞の「主張」では「沖縄知事に玉城氏 国と県の関係正常化図れ」とのタイトルでこんなことを言っていた。
 
「米軍基地を国内のどこに置くかという判断は、国の専権事項である安全保障政策に属する。憲法は地方自治体の長に、安保政策や外交上の約束を覆す権限を与えていない。
 この民主主義の基本を玉城氏は理解してほしい。知事選に基地移設の是非を決める役割があると考えること自体が誤っている。」
「抑止力の維持と基地の安全性の確保を両立させるには、辺野古移設が唯一現実的な解決策だ。国と県の対立を再燃させて移設が滞れば、周辺国が日米同盟が動揺しているとみなす恐れがある。抑止力低下と普天間の固定化は望ましくない。」
 
民主主義の基本どころか日本国憲法では「国民が主体」でその民意を受けた自治体の長の存在は極めて大きい。 
      
相変わらず「抑止力の維持と基地の安全性の確保」と絵空事の念仏を唱えているが、仮に辺野古新基地が出来上がるときには日本を取り巻く国際情勢は大きく変化している可能性が強いだろうし、少なくとも国際紛争に至るということは考えられない。
 
ましてや、日本の抑止力の「在沖米軍基地」は日本を守る義務はなく、米軍基地は沖縄県民の生命を脅かす存在になっていることは過去から最近までの痛ましい事件を見れば明らかであろう。
 
佐喜眞淳候補は、選挙戦で「政府と日米地位協定について交渉する」という、誰でもが分かる嘘を堂々と言っていた。
 
今後の課題はさておいて、取りあえず国政選挙並みの動員を計った自公推薦候補の敗因を、「沖縄県知事選 玉城デニー氏が初当選 『菅官房長官と小泉進次郎氏の演説で失敗』(自民党幹部」から抜粋しておく。
 
自民党幹部がこう頭を抱える。
「4年前に翁長氏に負けた瞬間から、4年後に勝つためにやってきた。告示前から、二階幹事長を筆頭に、小泉進次郎氏も3回も沖縄入り。公明党も山口代表以下、幹部が続々と現地に入った。新潟県知事選挙で勝利したように、期日前投票で圧勝して貯金をつくり、当日は互角で勝つ戦術だった。だが、自民党、公明党の支援者でも辺野古など基地移転問題では反対を示す離反者が続出した。玉城氏の演説会に創価学会の三色旗を振る人まで出て、票が流れてしまった。とりわけ、これまで安倍首相に代わって厳しい姿勢を沖縄にとり続けていた菅官房長官が現地入りし、進次郎氏と一緒に演説したことが、失敗だった。辺野古のへの字も言わず、携帯電話の値下げの話などを延々と喋り、『帰れ』と怒号まで飛び交う始末だった

「「公明党さんには最後までよく支援をしてもらった。だが、投開票終了直後に当確が出るほど差が開いてしまった。安倍首相が総裁選で勝利し、さあ最後の締めくくりと思っていたが、出鼻をくじかれた。これまで安倍政権が長期にやれたのは、実力以上に野党がダメすぎたから。オール沖縄で結束されると勝てることを2回も実証された。来年の参院選挙は沖縄の二の舞になるかも。玉城氏の勝利で自由党の小沢一郎氏が発言力が増すだろう。そこが一番怖い」 
 
沖縄県知事選の結果について「残念だが仕方ない」と述べた安倍晋三首相。
 
こんなレベルだから、沖縄県民は政府の足元を見ぬいていたのだろうが、本来ならば、「沖縄の民意を尊重したいと思います。お互い政策は違いますが、これからは真摯に話し合いを続け、沖縄の発展に力を尽くしたい」と言ってもいいはずだが、官僚のメモがないのでこの男の頭の中には、「ありのまま」の感想しか出てこなかったのであろう。
 
「私は誰一人取り残さない政治を訴えてきました。佐喜真さんに投票された方々もそうですし、佐喜真さんに対しても、出来るなら一緒に沖縄をつくっていきましょう、と伝えたい」と当選後の玉城デニーのコメントは、安倍晋三首相との度量の違いを見事に実証した。
 
「安倍1強」の終わりの始まりが徐々に始まったのだが、沖縄の基地問題はこれからが正念場であることを忘れてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | 沖縄県知事選 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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