2018年10月05日

「米国の声」は日本メディアが作った神話


2年前の夏の都知事選で、小池百合子は演説で、
「2020年の東京五輪・パラリンピックがございます。そのお金がいくらかかるのか、どんどん増えて3000億から7000億。最近では1兆、2兆、3兆と。お豆腐屋さんじゃないんで、あります。このことを明確にし、そうはいってもホストシティーは東京でありますから、ここは必要、ここは都民の皆さんにご負担をお願いしなければならない。」と言っていた。
 
その後精力的に五輪の競技会場の見直しや建設費用の削減等を試みたが、結果としては大した削減はできなかった。
 
それから2年経って、やはり「3000億から7000億。最近では1兆、2兆、3兆と。お豆腐屋さん」のように増え続けそれを姑息な手段で覆い隠していたことが暴露された。   
五輪経費「国支出8000億円」 組織委公表は1500億円 検査院指摘
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
東京五輪 国支出額が8011億円 国説明の7倍超に
 
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【毎日新聞より】

 
五輪経費 膨らむ恐れ 国すでに8011億円支出
 
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【東京新聞より】

   
上記の各紙の数字の表現には若干の差異があるが、あらためて五輪は「金食い虫」であり官僚や政治家連中の利権の巣窟であることが明らかにされたようである。
 
さらに現在も進められている炎天下での屋外競技に対する暑さ対策費用も天井知らずであり、2年前には既に、「オリンピックが超巨大ショービジネスでもある以上、返上となると、1000億円単位の違約金の発生は避けられない。とはいえ、『3兆円という巨額の予算と比較すれば、安いもの』と考え、支払うことを支持する国民も決して少なくないだろう。」という記事も出ていた。
 
今からでも遅くはないからIOCに1000億円払って五輪返上したら世界各国から喝采を浴びることは必至であろう。
 
ところで、昨日はこんな記事が出ていたが、本気で信じていた人が多かったらしいが、実態は大いに異なるという。
    
<アーミテージ氏ら、日米同盟に提言 基地の共同使用など>
 2018年10月4日07時39分 朝日新聞
 リチャード・アーミテージ元国務副長官やハーバード大教授のジョセフ・ナイ元国防次官補ら米国の共和、民主両党の知日派グループは3日、日米同盟のあり方について、両政府への提言をまとめた「21世紀における日米同盟の刷新」を発表した。中国や北朝鮮の脅威を強く意識したうえで、自衛隊と在日米軍の基地の共同使用など同盟の深化を提案し、日本に国内総生産(GDP)1%以上の防衛費の支出を求めた。
・・・中略・・・
日米同盟に関する提言(要旨)
安全保障
・中国の軍事的な能力の向上と北朝鮮の核ミサイルの脅威のもと、日本は国内総生産(GDP)1%以上の防衛費を支出する必要がある。
・日米は米軍と自衛隊が別々に使用している基地の統合と共同使用に向けて動くべきだ。最終的には在日米軍は日本の国旗を掲げた基地から部隊運用をするべきだ。
・日米は西太平洋における共同統合任務部隊を創設するべきだ。台湾を始め、南シナ海、東シナ海における偶発的な衝突に対応できる。
・日本は統合作戦司令部を創設するべきだ。現在の統合幕僚監部では組織への負担が極めて重すぎる。
・中国は日米の意思決定の遅さを利用し、既成事実を積み重ねる戦略を持つ。日米は意思決定を早めるため、共同の緊急対応計画を策定する必要がある。日米はいわゆる「グレーゾーン」事態に米軍を関与させることを検討するべきだ。
技術開発
・新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の開発のように、日米は防衛装備品の共同開発を拡大するべきだ。
・日米は情報共有、サイバー、宇宙、人工知能(AI)など高度科学技術分野で連携を強化するべきだ。
地域諸国との連携
・北朝鮮の核ミサイルの脅威に対抗するため、日米韓は3カ国の共同軍事演習を拡大するべきだ。北朝鮮の非核化交渉では、軍事演習、米軍のプレゼンスを非核化の交渉材料とするべきではない。
・中国は経済圏構想「一帯一路」でインド太平洋地域に大きな影響力をもつ。日米はインフラ整備のための地域基金を設立するなど、地域諸国にとって魅力的な投資計画を作るべきだ。
・日米の経済・ビジネスリーダーは短期的な2国間の貿易赤字に焦点を当てるべきではなく、貿易、投資、開発、金融サービスのあり方など長期的な議論をするべきだ。
経済協力

・日本は「包括的および先進的な環太平洋経済連携協定」(CPTPP)を支持し続けるべきだ。最終的な目標は米国の参加にある。
・日米は政府高官と企業の最高経営責任者(CEO)による「官民対話」を設置するべきだ。 

「でたか、第4次アーミテージ・ナイレポート。これで、安倍政権の動きが全て読める。しかし、もし、政権が従わなければ、どうなる」などという煽り記事も多かったが、実はこのような上から目線の「『米国の声』は日本メディアが作った神話だという。
 
<「米国の声」は日本メディアが作った神話 猿田弁護士が指摘>
 2018年8月19日 10:03 沖縄タイムス
 シンクタンクの新外交イニシアティブ(ND)の猿田佐世代表(国際弁護士)は18日、JCJ賞贈賞式に先立ち「日本メディアと国際報道」と題して記念講演した。辺野古への基地建設や原発再稼働などを求める「米国の声」は、日本側のロビー活動や資金提供が介在して影響を及ぼし、「知日派」の意見としてワシントンから日本に届いていると述べた。
 猿田氏は「ワシントンに住んでいると実際は違う」と指摘。「知日派」で名高いアーミテージ元国務副長官が普天間飛行場返還を巡り「沖縄であれだけ反対しているのだから、辺野古以外のプランB(代替案)があった方がいい」と語っていてもメディアで伝えられないとし、「米国とは誰なのか疑問が湧く」という。
 日米外交に影響を与える知日派は5〜30人で、日本政府から米シンクタンクへの資金提供や、知日派のいる大学への寄付があるとし「2016年は少なくとも29億円に上る」と説明。
 「シンクタンクによるワシントンでの会議を日本の資金で開き、聴衆の多くは日本人。それを聞いた日本メディアが記事を書き『米国の情報』として広まる。メディアの作り出した神話だ」と指摘した。
 
前述の朝日新聞記事はワシントン支局の記者が送った記事であろう。
 
内容を詳細に読むと、今の安倍政権が目論んでいることと酷似しているのである。
 
ネット上の掲示板には、
 
「アホらし
こういうのはたいてい日本側が『外圧』として言わせたもの
アーミテージに米国内の影響力なんでないよ
ジャパンハンドラーとか言うのは逆に権威あるかのように
官邸に加担することになる」
 
という声に代表されるように朝日新聞の記事を鼻から信用していなかった。
 
日米で弁護士をしている猿田氏の著書によれば日本は「自発的対米従属」であるという。つまり米の、知日派と呼ばれるアーミテージ氏らを用いて日本側が拡声器効果をあえて作っているという意味だ。
知日派がレポートを出せば、それを米国中枢の声として日本側がマスコミを通じて拡声器状態にして拡散するという訳だ。
それにより、日本が米国中枢に対処を迫られているという理由で膨大な兵器の購入や軍事基地建設に取り掛かれるのであり、そこには当然バックマージンもあり、日本側の関係者の懐も相当に潤う仕組みではないか。
今最大に儲けることが出来るのは大型兵器の売買であるが、一基数百億円単位で何基もの購入契約で年間兆円単位の予算を動かすには、さすがに軍事的脅威を喧伝せねば日本国民納税者の納得は得られまい。
日本側が外遊で渡米し交流するのは、専らアーミテージら米軍産複合体ロビーやシンクタンクのメンバーであろう、日本側がまともな議会人と付き合わずに彼らを米の中枢と見做している限り、いつの間にかのっぴきならない軍事立国へと嵌って行くのであり、今は9条で抑えていても、改憲後に何らかの間違いで火蓋が切られれば、第三次世界大戦が日本発となる可能性さえ充分にある。
中東を散々荒らし収拾のつかない状態にし、後始末も出来ずに今度はアジアに目を向ける米軍産ロビーにとって、日本は議会のチェック機能の無い放漫財政であると同時に、現政権が思慮も哲学も無い単なる好戦型集団であるところ、日米軍産関係者双方には拡声器としての相乗効果で、日本がアジアで一人軍拡に励むことになり、アーミテージらのレポートで勢いが付けば先制攻撃までやらかさないとも限らない。
災害は年を追って大規模となり、原発事故の収集の目途も全くついておらず、トリチウム、ストロンチウム汚染水を今しも海洋に流そうという状況で、敵国ばかり想定され軍拡に励んでいる暇と予算が果たしてあるのか、冷静に考えろと言うにはあまりにも無教養な内閣と官僚機構である。
石原議員が、金目、という言葉を造語したが、まさに日米軍産関係者にとって日本の軍拡予算の増大は金目であり、日本側も利用する彼ら知日派が実は米の中枢でも何でも無いのは猿田氏のレポートでも明らかである。
 
そもそもリチャード・アーミテージ元国務副長官は、アメリカ合衆国のワシントンD.C.に設立された超党派のシンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)の理事である。
 
このCSISのサイトの「私たちのドナー」には、【5千ドル以上をCSISに献金している日本企業】として以下の名前があげられている。
JR東海
中部電力
第一ライフ・インターナショナル(第一生命保険) 
本田技研工業
三菱重工
三井USA
みずほ総合研究所
三井住友銀行
朝日新聞社
東京ガス 
        
日本の「メディアの作り出した神話だ」という指摘は決して間違ってはいないようである、とオジサンは思う。  

posted by 定年オジサン at 12:26| 神奈川 ☔| Comment(0) | マスメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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