2015年04月05日

菅義偉官房長官のバカの一つ覚えの大嘘

衆議院選挙で2期連続で比例復活当選したということは、立候補した小選挙区で2度落選し、所属政党の得票数に救われたということであり、その党から除名されればほぼ議員生命は断たれたと同然である。
 
上西衆院議員を維新の党が除名 本人は辞職せず 本会議欠席問題」は橋下徹最高顧問が代表を務める地域政党「大阪維新の会」が除籍を決めたことを受けての処分らしいのだが、「大阪維新の会の崩壊、消滅につながるので、除籍をして、あの議員とは二度と付き合わない」という理由らしいのだが、選んだ橋下徹の責任は全くないらしく、できれば大阪維新の会の崩壊、消滅につながってほしいものである。
 
もっとも、病院の診断書付きで国会休んで秘書との不倫旅行という事らしいので弁解の余地は全くない。 
  
それに比べればあまたの不良閣僚を増産した安倍内閣は、たとえ自民党の「イメージを損ねた」としても、閣僚の辞任または居直りを続け任命権者の安倍晋三首相は、何事もなかったように居座っている。
 
その安倍内閣のスポークスマンで黒子でもある菅義偉官房長官が、「この期に及んで」翁長雄志沖縄県知事と会談するためではなく、西普天間住宅地区の返還式典に参加のついでに、県知事と会談することになった。
 
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西普天間住宅地区の返還式典の合間に、短く言葉を交わす菅官房長官(左)と沖縄県の翁長知事=4日午後、沖縄県宜野湾市、上田幸一撮影(朝日新聞より)
 
<沖縄 基地負担変わらず 菅氏は返還式で軽減強調>
 2015年4月5日 朝刊 東京新聞
20150405okinawabeigunkiti.jpg 沖縄基地負担軽減担当を務める菅義偉(すがよしひで)官房長官は4日、沖縄県を訪問し、米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)の西普天間(ふてんま)住宅地区(宜野湾(ぎのわん)市、約51ヘクタール)の返還式に出席した。5日の翁長雄志(おながたけし)知事との初会談を前に、基地負担軽減をアピールし、米軍普天間飛行場(同市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設に理解を求めた。しかし、今回の住宅地区が返還されても、日本国内にある米軍基地の4分の3が沖縄に集中する現状は変わらない。 (後藤孝好)
 返還式では、菅氏と翁長氏が隣同士で着席し、昨年11月の知事選後、初めて顔を合わせた。2人は会場で握手したが、壇上では互いに視線を合わせることはなく、一度、短く言葉を交わしただけだった。
 菅氏は「一昨年に安倍首相とオバマ米大統領の間で、沖縄の人口の約8割を占める嘉手納(かでな)基地以南の米軍基地の返還計画に合意した。西普天間住宅地は返還計画で事実上、最初の事例だ」と指摘。政府が跡地利用を積極的に支援する考えを示し、負担軽減の取り組みを訴えた。
 だが、日本全体の0.6%の面積しかない沖縄に、在日米軍基地(合計30674ヘクタール)の74%がある現状からすれば、返還される区域は小さな「点」にすぎない。
 沖縄県によると、2013年に日米で合意した嘉手納基地以南の返還がすべて実現しても、沖縄の米軍基地の割合は73%へわずか1ポイント下がるだけで、過重な基地負担は続く。
 しかも、返還には辺野古への新基地建設など県内で別の場所に軍事施設を移転することが前提となるところが多い。地元では実質的な基地の整理・縮小につながらず、負担のたらい回しになりかねないという声も根強い。
 菅氏は返還式後、記者団に「普天間飛行場の危険除去が、辺野古へ移設する問題の原点だ」と言及。普天間の返還実現には、辺野古への新基地建設が不可欠と繰り返した。
 一方、翁長氏は記者団に「基地は銃剣とブルドーザーで強制接収された場所だ」と反論。前提条件なしで米軍基地を返すよう求め、辺野古への新基地建設に反対した。
 西普天間住宅には地元住民30人が敷地の周囲で、菅氏に抗議。返還式に先立ち、沖縄戦などで犠牲になった約24万人の名前を刻んだ糸満市の「平和の礎(いしじ)」を菅氏が訪れた際には、地元住民の男性が「沖縄のことは沖縄で決める。勝手にさせんぞ」と訴える場面もあった。
 
官房長官が沖縄県知事と辺野古新基地建設について会談するというのは、もちろん、沖縄県民の声を聞くわけではなく、沖縄を犠牲にしてでも日米同盟を損なわないためにどうしても基地は作るという国の方針を伝えるためであることは明白である。
 
それは、新基地建設に伴う莫大な予算はすでに確保されており、政府としては既成事実化を強めていることからも明らかである。。
 
<辺野古予算 9割確保 きょう知事と会談 新基地計画は着々>
 2015年4月5日 07時10分 東京新聞
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 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設をめぐり、今週成立見通しの2015年度予算案を含めて、政府が現時点で想定する総事業費の九割超の予算を確保することになることが分かった。菅義偉(すがよしひで)官房長官は5日、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事と初めて会談し、建設に理解を求める考えだが、政府はすでに、予算面では建設計画を着々と進めている。 (中根政人)
 辺野古の新基地建設は、日米合意に基づき、沿岸部の埋め立て、滑走路整備、管制施設の建設などを日本側が負担する。総事業費について、政府は「少なくとも3500億円以上」と国会などで説明してきた。
 防衛省によると、予算計上は2006年度から始まり、近年はその額が膨らんでいる。工期が数年にまたがる建設工事などの事業契約の支払いに対応できるよう、予算は複数年度分を確保している。
 13年度までの8年間は環境影響評価(アセスメント)や辺野古の米軍キャンプ・シュワブ陸上施設の移転費など計699億円。14年度予算では、海底ボーリング調査費など843億円を計上。これらを使い切っていないのに、15年度予算案には、夏に着手を目指す埋め立て費用などとして、さらに1736億円を盛り込んだ。これらの合計額は3278億円で、最も少なく見積もった総事業費3500億円の93.7%に当たる。
 政府がこれだけの予算を準備したのは、13年12月に当時の仲井真弘多(なかいまひろかず)沖縄県知事から、辺野古埋め立ての承認を得たためだ。
 だが、沖縄ではその後、14年1月の名護市長選で建設阻止を主張する稲嶺進市長が再選され、11月の知事選でも建設反対を訴えた翁長氏が仲井真氏を破って初当選。12月の衆院選では、県内四小選挙区全てで反対派候補が勝利した。
 防衛省は新基地建設に向けた累計予算額について「工事が複数年度にまたがるため、業者などとの契約上の金額を計上しており全てを支出しているわけではない」と説明。ボーリング調査が終わっていない現段階では、最終的な総事業費がいくらになるか分からないとも指摘する。しかし現段階で想定される総事業費のほとんどを既に確保していることは確か。沖縄を含めた世論の反対が強まる中、多額の予算を確保し、建設を進めようとしている姿勢には批判が集まりそうだ。
◆政府の手法は不当
 沖縄国際大の照屋寛之教授(行政学)の話 沖縄県民の大多数は、そもそも新基地建設に同意していない。行政対応の当事者であるはずの現在の知事や名護市長との合意形成すらないまま、前知事の埋め立て承認だけを頼りに予算を積み上げ続ける政府の手法は公共事業の進め方として極めて不当だ。「米国との約束を果たすためには、沖縄を犠牲にしても構わない」という政府の本音が感じられる。
 
先月には、翁長雄志沖沖縄県知事の「辺野古作業の指示停止」に対して菅義偉官房長官は「この期に及んでこのようなことは極めて遺憾」と「この期に及んで」を5回も繰り返して不快感を示していた。、
 
しかしその不快感は沖縄県民が選挙結果で突きつけたことへの不快感であり、それは「辺野古NO!」に対する挑発であり、本来ならば、沖縄県民の意志を謙虚に受け止めこそすれ、官房長官もどきが不快感を示すなんて思い上がりもはなはだしい。
 
その官房長官の常套句の大嘘がある。
 
沖縄は負担軽減を望んでいるはずだ
そのためにも辺野古移転は早くしなければならない
辺野古移転が出来ないと普天間基地の危険はなくならない
中国の脅威が増す中で、抑止力の強化はわが国の安全保障の為には重要だ
だから辺野古に米軍基地建設を造らなければいけない
 
負担軽減というなら、もっと早く普天間基地の閉鎖、返還を無条件で米国に求めなければおかしい。
 
最大の大嘘は「普天間米軍基地が日本の抑止力になる」ということで、あの基地は日本の抑止力のためではなく、米国の軍事力強化の為であることは、もはや軍事関係者なら皆知っている。
 
さらには、辺野古新基地は、中国に近すぎてむしろ危険が高まると、米国の軍事専門家が認めているほどである。
 
安倍晋三首相は26日から訪米し、28日にオバマ米大統領と会談する予定で、米国への「手土産」のためには、訪米前に翁長県知事と会談し、日米首脳会談でテーマとなる辺野古移設に対する理解を求めたい意向らしい。
 
その露払いとして菅義偉官房長官と翁長雄志沖縄県知事の会談がセットされたのだが、その場で菅義偉官房長官の大嘘を正面から論破し世界中のメディアに広め、安倍晋三首相が容易には訪米できない状況を作り出すことが、翁長雄志県知事による反撃の第一歩であろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:20| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 普天間問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月24日

沖縄・辺野古の反撃 弾はまだ1発残っている

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は年金受給予定者たちが収めているカネで株を購入しており、さらに日銀が年間1兆円もつぎ込んでいるために、本来の動きとは異なる異常な株価操作が行われている。 
 
安倍晋三が政権維持のために作り出した官製相場で含み益が膨らみ、まさに「濡れ手に粟」状態の自社株を持つ企業経営者がこんなにいるらしい。 
 
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そんな金持ち連中たちの眼中には全く入らないだろうが、日本の最南端の県では遂に政府に対する反撃の狼煙が上がった。 
 
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<辺野古作業の停止指示 沖縄知事「7日以内に」>
 2015年3月24日 07時06分 東京新聞
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会見する沖縄県の翁長雄志知事=23日午後、沖縄県庁で

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は23日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)沿岸部で進められている海底ボーリング調査を含め「海底面の現状を変更する行為を全て停止すること」を沖縄防衛局に文書で指示した。7日以内に作業を停止し報告しなければ、来週にも海底の岩石採掘と土砂採取などの岩礁破砕に関する「許可を取り消すことがある」と警告した。記者会見で明らかにした。
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「県の文書を精査する。現時点で作業を中止する理由は認められない」と述べた。
 県は、防衛局がボーリング調査のため投入した大型コンクリート製ブロックが岩礁破砕の許可区域外でサンゴ礁を損傷した蓋然(がいぜん)性が高く、作業を停止させて県が調査する必要があると判断した。
 翁長氏は会見で、政府が県民の理解を得ようとする姿勢が「大変不十分だ」と批判。「防衛局は指示を真摯(しんし)に捉え、責任ある対応を取るよう求める」と訴えた。
 県は2月、米軍や工事専用船舶以外の航行を禁じる臨時制限区域の外から潜水調査し、一カ所でサンゴ礁の損傷を確認。ほかのブロックに関しても確かめるため、外務省を通じ区域内の調査を米側に申請した。区域内の調査でサンゴ礁の損傷が確認されれば、ブロック撤去などの原状回復を求めることも検討する。
◆政府強硬法廷闘争も
 米軍普天間飛行場の移設をめぐり、沖縄県と政府の対立が一層激化し、法廷闘争に発展する可能性も出てきた。
 対立しているのは、沖縄防衛局が辺野古沖にコンクリート製の大型ブロックを設置した行為。県は許可区域外での作業でサンゴ礁を損傷させた可能性が高く、工事を続けるには新たな岩礁破砕許可が必要と主張。担当者は「作業停止の指示に従わず、県が岩礁破砕許可を取り消した場合、政府は海底ボーリング調査などの作業を続けられない」と指摘する。さらに、埋め立て工事そのものも行うことができなくなると強調する。
 これに対して、政府はブロック設置について県側と十分に事前調整したとして「新たな許可は不要」と反論する。菅官房長官は23日の記者会見で、「工事を中止する理由は認められない。この期に及んでこのようなことは極めて遺憾」と強調。「この期に及んで」と5回も繰り返し、沖縄県側に不快感を示した。
 翁長知事は記者会見で、法的手段に訴える可能性を問われ「そのようなことも念頭に対応したい」と答えた。政府高官は同日夜、「もし許可が取り消されたら、無効を求めて訴える。その間は工事を止めない」と明言した。
 政府が工事を強行すれば、沖縄の反発がさらに強くなるのは必至。法廷闘争になれば、政府が想定する移設工事のスケジュールに影響する可能性もある。 (中根政人)
 
歴代の首相が集団的自衛権の行使は容認してこなかったが、安倍晋三首相はいとも簡単に行使容認に踏み切った。
 
その時の言い分が「日本を取り巻く情勢が変わった」ということであったのだが、もしそうならば、沖縄で辺野古新基地建設に反対の姿勢を示している県知事に代わり、「辺野古を取り巻く情勢が変わった」のであるから、旧知事の承認にしがみ付いていること自体が二重基準であり矛盾した行為ということになる。

沖縄県民の総意として正式に政府に対して反旗を翻したわけだが、在京大手マスメディアの社説は及び腰のようである。
  
朝日新聞は「辺野古移設 沖縄の問いに答えよ」と高みの見物のようであり、もう少しましな毎日新聞でも「沖縄の対抗措置 政府は追い詰めるな」といった程度である。
 
辺野古基地調査 県に従い作業停止を」と旗幟を鮮明にして沖縄県民の立場に立った主張をしているメディアも本土には存在する。 
 
ここは地元紙の怒りに満ちた声を政府は聞くべきであろう。
 
<新基地停止指示 安倍政権は従うべきだ 知事判断に正当性あり>
 2015年3月24日 琉球新報
 目の前に横たわる不条理に対し、冷静に法理を尽くし、粛々と是正を求める権限行使である。沖縄の尊厳を懸けた安倍政権との攻防は新たな局面を迎えた。
 名護市辺野古への新基地建設に向け、国が投入した巨大なブロック塊がサンゴ礁を破壊している問題で、翁長雄志知事は沖縄防衛局に対し、海底ボーリング(掘削)調査など全ての海上作業を30日までに停止するよう指示した。
 作業停止を拒む政府に対し、翁長知事は「腹は決めている」と述べた。埋め立て本体工事の基盤となる岩礁破砕許可も取り消される公算が大きくなった。
「主権」はどこへ
 翁長知事は安慶田光男、浦崎唯昭の両副知事と共に会見した。新基地建設阻止に向けた不退転の決意を県内外に示す狙いがあろう。
 「沖縄のことは沖縄が決める」。われわれは地方自治の原則に根差した知事の決断を強く支持する。
 問題を整理しよう。国は新基地建設に抵抗する市民を排除するため、埋め立て海域を取り囲む臨時立ち入り制限区域を設けた。その上で、埋め立てを承認した仲井真弘多前知事から昨年8月に岩礁破砕の許可を得た。
 広大な臨時制限区域を示す浮標灯を固定する重りとして、沖縄防衛局は海底に最大160キロの鋼板アンカー248個を設置したが、大型台風で120個が流出した。
 消えたアンカーの代わりにしたブロック塊の重量は10〜45トン、低く見積もっても当初のアンカーの62〜280倍に及ぶ。環境保全に背を向けた常軌を逸した対応だ。
 埋め立て海域とは関係ない海域で巨大なブロックがサンゴ礁を無残に押しつぶしている。「無許可行為」が確認されれば、岩礁破砕許可取り消しなどを命じることができる。知事の作業停止指示には環境破壊を防ぐ法的正当性がある。
 一方、県は臨時制限区域内で、サンゴ礁の破壊の有無を調べる立ち入り調査を申請したが、米軍は「運用上の理由」を挙げ、不許可にした。
 だが、沖縄防衛局は連日、潜水調査を実施しており、運用上の理由は成り立たない。防衛省や外務省は県の調査実現の仲介さえしようとしない。狭量な二重基準が極まっている。
 安倍政権と米軍が気脈を通わせた県排除の構図だ。日本国内の環境を守るための調査さえかなわないなら自発的な「主権喪失」と言うしかない。安倍晋三首相が国会などで連呼してきた「主権」は沖縄では存在しないかのようだ。
低劣な品格あらわ
 「全く問題はない」。沖縄の基地負担軽減を担当しているらしい菅義偉官房長官はこの日も硬い表情で断定調の「全く」を再三口にした。強気一辺倒の物言いには、沖縄を敵視する響きがある。
 見たくない現実から目を背け、都合のよい事情だけ取り入れて強がり、恫喝(どうかつ)する。仲井真前知事による埋め立て承認にすがりつき、沖縄の民意を問答無用で組み敷くことしか打つ手がないことの表れだ。子どもじみた心性が際立つ。民主主義の価値を損なう政権の低劣な品格が映し出されている。
 沖縄の民意は「普天間固定化ノー、辺野古新基地ノー」だ。掘削強行や人権無視の過剰警備など、安倍政権のやることなすことが沖縄社会の反発を強める悪循環に陥っている。「辺野古移設か、固定化か」という脅しも沖縄に基地を押し込める差別を助長している。
 普天間飛行場は戦後、米軍が民有地を強制接収して造った。奪われた土地にできた基地を動かす先がなぜ県内なのか。かつて県内移設を認めていた県民も根本的な疑念を深め、今は総じて7割超が反対している。普天間飛行場を抱える宜野湾市でも民意は鮮明だ。昨年の県知事選と衆院選で危険性除去を訴えた仲井真前知事と自民党現職は大差をつけられた。
 民主主義を重んじる正当性は沖縄にある。安倍政権は工事停止指示を受け入れるべきだ。追い込まれているのは政権の側である。
 
2014年11月1日、沖縄県知事選挙期間中に開かれた「1万人うまんちゅ大集会」にかけつけた菅原文太の応援演説がある。
 
 
 
彼はその演説から27日目の2014年11月28日に満81歳で静かにこの世を去った。
 
演説の一部を紹介する。
 
「沖縄は、何度来ても、気持ちがいいね。
カートに乗って、楽をさせてもらったけど、80過ぎたんで、さっきの2人みたいに走れないよ。30年前なら、あの倍くらいのスピードで走ったけどね。
 今日は自分から立候補して、ピッチャー交代、知事交代、ということで押し掛けてきました。
 プロでない私が言うんだから、あてになるのかならないか分かりませんけど、政治の役割はふたつあります。
ひとつは、国民を飢えさせないこと、安全な食べ物を食べさせること。
もう一つは、これが最も大事です。 絶対に戦争をしないこと!

 私が小学校の頃、戦国少年でした。なんでゲートルを巻いて、せんとぼうを被って、竹槍を持たされたのか、今振り返ると、本当に笑止千万です。もう二度と、ああいう経験は子どもたちに、子どもたちだけじゃない、大学生もあの雨のなか、将来大事な大学生も戦地へ運ばれて、半数が帰ってこなかった。
 今の政府と、本土の政府ですよ、仲井真知事は、まさに戦争が起きること、戦争をすることを前提に、沖縄を考えていた。前知事は、今、最も危険な政権と手を結んだ。沖縄の人々を裏切り、公約をほごにして、辺野古を売り渡した。
 古い映画だけど、「仁義なき闘い」の裏切り者の山守(やまもり)、覚えてらっしゃらない方もいるかな?
映画の最後で、『山守さん、弾はまだ残っとるがよ。一発残っとるがよ』というセリフをぶつけた。
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 仲井真さん、弾はまだ一発残っとるがよ。
 と、ぶつけてやりたい。
沖縄の風土も、本土の風土も、海も山も空気も風も、すべて国家のものではありません
そこに住んでいる人たちのものです。
 辺野古もしかり!
 勝手に他国へ売り飛ばさないでくれ。
 まあそうは言っても、アメリカにも、良心厚い人々はいます。中国にもいる。韓国にもいる。その良心ある人々は、国が違えど、同じ人間だ。みな、手を結び合おうよ。
・・・後略・・・
 
翁長雄志沖縄県知事は、まさに遺言となってしまった菅原文太の演説のように、安倍政権の心臓に強烈な弾をぶち込んだのである。
 
文太アニキも草葉の陰できっと喜んでいることだろう、とオジサンは思う。

 
posted by 定年オジサン at 11:58| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 普天間問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

治外法権になってしまった沖縄・辺野古

あれだけ法の抜け道を利用した「知らなかった違法献金」疑惑や、とても教育行政のトップとは思えない強引な「寄付」と称した年会費を集め、政治資金収支報告書に記載もせずに居座る文科相問題が、いつの間にかメディアから姿を消してしまったようである。
 
そして15年度予算成立は「政治とカネ」の問題で年度内成立は難しいと言われていたが、水面下で与野党が手打ちして、あっさりと衆議院を通過するという。
 
これが今の日本の実態なのだろうか。
  
沖縄県も当然ながら日本の県の1つなのだが、国内にある米軍基地の74%が県内に集中し事実上の米国の占領地になっている。
 
「世界一危険な飛行場」とその昔から指摘され、その危険を除去するという名目で名護市辺野古沿岸部を埋め立てて、あらたな米軍基地を建設するという計画は、一昨年の仲井真弘多知事の公約違反という県民への裏切りという形で開始された。
 
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しかしその後の県知事選と昨年末の総選挙の結果、新基地建設に反対する民意が明確になり、埋め立て現場の海域では連日、激しい攻防が繰り広げられている。
 
この攻防を報道する本土メディアは少ないのだが、12日の辺野古ボーリング調査が再開されたことの報道姿勢には各紙が旗幟を鮮明にした感がある。 
 
辺野古新基地建設に反対するということは、安倍政権批判にもつながるという風潮の中で、政府広報紙は「普天間飛行場移設、辺野古のボーリング調査再開」と淡々と既成事実であるかのような報道内容であった。
 
もちろん、地元の決して政権寄りではないメディアは「辺野古、新たな場所で掘削調査 市民らが海、ゲート前で抗議」と記事のタイトルからみても明確な反対の姿勢を表している。
 
地方紙ながらも安倍政権の政策には批判的な東京新聞は在京大手紙とは明らかな姿勢を見せていた。 

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<沖縄の民意無視 辺野古の海底調査再開>
 2015年3月13日 朝刊 東京新聞
 沖縄防衛局は12日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)沿岸部の埋め立てに向け、昨年九月から中断していた海底ボーリング調査を再開した。沖縄県民は辺野古移設に明確に反対するが、政府は2年前と16年前の地元首長の同意があることを理由に、辺野古移設は問題がないとの立場を強調している。 
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は12日の記者会見で、辺野古移設について「一昨年、16年前に時の沖縄県知事から承認をいただいた。それに基づいて粛々と工事をしていくのは問題ない」と述べた。
 「一昨年」は、2013年末に仲井真弘多(なかいまひろかず)知事(当時、以下同じ)による辺野古埋め立ての承認。「16年前」は1999年、稲嶺恵一知事が普天間飛行場の移設候補地を辺野古と表明し、岸本建男名護市長が受け入れを表明したことを指す。
 政府は、移設に向けて法的に必要な地元同意を過去に得ているため、埋め立て工事を進める根拠はあると説明する。こうした姿勢は過去の一時期の政治決定を盾にして、現在の民意を無視している。
 沖縄県では昨年1月の名護市長選で辺野古移設反対派が当選。11月の県知事選でも移設反対を訴えた翁長雄志(おながたけし)氏が、仲井真氏を大差で破った。12月の衆院選でも、県内全四小選挙区で自民党候補が敗れた。
 しかし、政府はボーリング調査について「許可を受けて、準備が整ったから開始した。それだけだ」(菅氏)として進める構え。翁長氏が視野に入れる許可取り消しについては、法的にあり得ないとして拒否する方針だ。
 県は2月末、防衛局がボーリング調査再開のため海中に投入した大型のコンクリート製ブロックが岩礁破砕の許可区域外でサンゴ礁を傷つけているのを潜水調査で確認したとして、許可取り消しを検討している。
◆知事「許せぬ…全力で阻止」
 海底ボーリング調査が再開されたことについて、翁長雄志知事は12日、「大変遺憾だ。あらゆる手法を駆使して辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け全力で取り組む」と述べ、移設阻止の姿勢をあらためて強調した。東京都内で記者団の質問に答えた。
 また「夏ごろには埋め立てを始めたいとか言っている。県民に対して説明がない中で物事を進めており、許せない状況だ」と述べ、県の中断要請にもかかわらず作業を進めている政府の姿勢を厳しく批判した。
 一方、辺野古沖で沖縄防衛局が投入したコンクリートブロックによるサンゴ損傷の調査のため、県が求めた臨時制限区域内への立ち入りを米軍が認めなかったことには「埋め立て承認前は自由に航行できた水域だ。県の行政目的の調査さえできないことは不合理極まりない」と強い不快感を表明した。
 また、名護市の稲嶺(いなみね)進市長は同日、「(埋め立てを承認した)前沖縄県知事の言ったことを金科玉条のごとく根拠とし、今の知事が調査の中止を申し入れているのに(政府は)聞く耳を持たない。一体何なのか」と政府の姿勢を厳しく批判した。市役所で報道陣の取材に答えた。
 
「捏造」とか「誤報」と同業者(?)からも激しくバッシングを受け、安倍晋三首相からも天敵呼ばわりされ、すっかり毒気と牙を抜かれてしまった在京大手マスメディアは、明らかな政府寄りの「移設阻止、決め手欠く翁長知事 夏ごろ着工へ『粛々』 辺野古、海底調査再開」という記事タイトルで、こんな記事を発信していた。
 
・・・前略・・・
 春の大型連休には、安倍晋三首相の訪米が控える。移設計画の遅れには米側も懸念を示しており、10日には海兵隊のダンフォード総司令官が米議会の公聴会で「懸念すべき問題の一つは明らかに普天間移設問題の進捗(しんちょく)だ」と発言。スケジュールがずれ込めば、米側の不満が膨らみかねない。
 政権内には、翁長氏への不信感も根強い。官邸幹部は「翁長氏は、地元の支持を取り付けるために『移設反対』と言い続けるしかない。面会しても意味がない」。翁長氏と政権の溝が深まり、経済政策などでも意思疎通を欠けば、「次第に県民の支持が離れていくだろう」(官邸幹部)と分析。移設作業を進める間に、翁長氏の求心力が落ちるという読みもある。
 実際、県政野党の自民党は、「移設阻止」に向けて具体的な成果がないとして、県議会で「時間の浪費」と追及の手を強める。与党県議の一人は「ファイティングポーズだけでは済まなくなる」。与党内には、翁長氏の手法に物足りなさを感じる雰囲気も漂い始めている。
 明確な戦略を示せないまま、政権が埋め立て工事着工を目指す「夏ごろ」が迫る。12日、報道陣から「あらゆる手法」の説明を求められた翁長氏はこう答え、具体策には踏み込まなかった。「時間が経てば、『そういうことだったんだなあ』ということになると思う」
 
わざわざ米国側の懸念と不満が膨らむことのほうが、県民の怒りが膨らむことよりも気になるらしい。

そして政府側の意向を代弁するように、官邸からのリークを垂れ流す。

「翁長氏は、地元の支持を取り付けるために『移設反対』と言い続けるしかない。面会しても意味がない」
「次第に県民の支持が離れていくだろう」

「総理大臣の仕事は命を守るのではなく国を守ること」と公言している現在の安倍政権の政策を批判することは国益に反することになると、大手マスメディアが国民に説いているように読める記事である。
  
やはりここはもう一度、過激な地元紙の社説を引用してみたい。
 
<辺野古掘削再開 早急に許可取り消しを 民主主義への挑戦許せない>
 2015年3月13日 琉球新報
 民意に沿わない政治を「悪政」という。政府が民意を無視して米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を強行していることは、まさに「悪政」そのものである。
 沖縄防衛局は12日、新基地建設に向けた海底ボーリング(掘削)調査を再開した。昨年の一連の選挙で示された移設反対の民意を一顧だにせず作業を強行する政府の姿勢は、民主主義への挑戦であり、許せるものではない。
 翁長雄志知事は県民の負託に応え、将来への責任を果たすため、前知事の岩礁破砕許可を早急に取り消すべきである。
 二重基準改めよ
 安倍晋三首相は昨年9月の所信表明演説で「沖縄の気持ちに寄り添う」と述べた。言行不一致も甚だしい。
 県の第三者委員会が前知事の埋め立て承認の是非を検証中は、掘削調査などを見合わせるよう県が要請した翌日、沖縄防衛局はトンブロックを海中に投入した。県が制限区域内でのサンゴ損傷状況などを調査するために依頼した米軍への許可申請あっせんにも防衛局は応じなかった。これが「寄り添う」発言の実態である。
 安倍首相は「丁寧に説明して理解を求める」とも言っていた。だが自らの言葉への責任を一切果たしていない。
 政府が沖縄以外で民意を無視してごり押しすることはないだろう。政府には「沖縄だから何をしてもいい」との意識があると断じざるを得ない。
 米軍もしかり。サンゴ損傷を調査するため、県が求めた制限水域内への立ち入りを「運用の妨げになる」として拒否した。わずか3日間の調査にさえ協力しないのは地元軽視の表れで許し難い。復帰前から続く沖縄の環境を軽視する姿勢は何ら変わっていないということだ。米国内で環境破壊の恐れがあるとして州政府が立ち入り調査を求めた場合も、同様な対応を取るだろうか。
 日本政府、米軍とも恥ずべき二重基準を改めるべきだ。
 昨年の名護市長選、知事選、衆院選などで移設反対の民意が示された。それを無視することは民主主義国家ではあり得ない。
 にもかかわらず中谷元・防衛相は夏ごろまでに辺野古埋め立ての本体工事に着手する考えを示し、掘削調査も再開した。もはや一刻の猶予も許されない状況にある。
 翁長知事は掘削調査再開を受けて「あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地は造らせない」と述べている。岩礁破砕許可を取り消す時期はとうに来ている。決断を求めたい。
 法治国家たれ
 菅義偉官房長官は「埋め立て承認を得ている。法治国家として粛々と行っていくのは当然だ」と移設を強行する考えを繰り返し表明している。少なくとも、岩礁破砕許可に明記された事項を守ってから「法治国家」について言及するべきである。
 菅官房長官が錦の御旗とする岩礁破砕許可には「工事は日の出から日没までとする」「本申請外の行為をし、または付した条件に違反した場合は許可を取り消すことがある」との条件が付されている。法治国家なら当然その条件を順守しなければならない。
 だが1月27日の作業が始まったのは日の出前で、許可条件に違反する。しかも防衛局は環境影響評価書で作業開始時間を「日の出1時間程度後から」と明記している。防衛局は自ら課したルールさえ破っているのである。
 防衛局の許可区域外での作業によるサンゴ損傷も県などの調査で確認されている。許可に違反する作業を行いながら、法治国家を語る矛盾を自覚すべきだ。
 加えて言えば、法治国家が法によって国家権力を行使する際の前提は基本的人権の保障である。民意を無視する行為が県民の基本的人権をどれだけ踏みにじっていることか。政府は沖縄でも法治国家としての責任を果たすべきだ。
 
米軍の後ろ盾で沖縄県民を愚弄する「悪政」を司る安倍政権は、まさに悪代官そのものであろう。
 
沖縄とはいえ、地元メディアに正面から「悪政」と言われるようになってしまった安倍政権。
 
沖縄は米軍基地が生み出す害で県全体が包まれているため「基地害包県」ともいえるが、法治国家でありながら「治外法権」という状態はやがては日本全土に蔓延することは時間の問題ではないだろうか、とオジサンは思う。 

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2015年02月23日

日本人が辺野古で米軍に拘束される

昨日までは朝起きた時の室温は10℃以下だったが、今朝は10℃を超えていた。
 
文字通り「三寒四温の候」になってきた。
 
首都圏では今日の最高気温が19℃まで上がると予報されていた。
 
しかし日本の南の島では、それどころではない出来事が起きている。
 
在京大手紙が揃って報道していた日本最西端の沖縄県与那国町(与那国島)で昨日行われた陸上自衛隊の部隊配備について賛否を問う住民投票の結果。
      
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政府広報紙は「抑止力強化に追い風…陸自配備『賛成』過半数」と諸手を挙げた歓迎ぶりで、政府忖度紙も同じような論調で「自衛隊配備『賛成』多数 沖縄・与那国の住民投票」と結果の報道が中心である。
 
この町の当日有権者数は1276人(うち中学生以上の未成年96人)で、投票率は85.74%だったが実際には開票結果に法的拘束力はないため、防衛省は南西諸島の防衛強化を目的に、2015年度末までにレーダー施設を配置し、沿岸監視部隊員約150人規模を配備する計画を進めすでに町有地の賃貸借契約が済み、昨春には造成工事も始まっているという。 
 
しかし人口約1500人の町よりもはるかに大きくより本土に近い沖縄県名護市の辺野古での出来事は、本土の大手マスメディアはほとんどがスルーしており、東京新聞だけは「米軍、反対派2人拘束 辺野古移設の抗議集会前」と伝えていた。
  
やはり地元紙は昨日の無謀な行為には黙ってはいない。 
 
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<米軍が市民3人拘束 辺野古中止訴え集会>
 2015年2月22日 琉球新報
 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対しようと、県選出・出身野党国会議員や県議会与党5会派などでつくる「止めよう辺野古新基地建設実行委員会」は22日午後1時から、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で県民集会「国の横暴・工事強行に抗議する県民集会」を開催した。
 辺野古で県民集会が開かれるのは翁長雄志知事が建設阻止を公約に掲げて当選し、就任した2014年12月以降初めて。午後0時50分までに約2千人が集まっており、「県民の意向を無視した作業強行は許さない」「海上作業は中止しろ」などと声を上げ、作業を強行する政府に怒りの拳を上げた。
 同日午前10時から予定されていた海上行動は悪天候のため中止された。ゲート前では午前7時前から市民らが抗議行動を展開していたが、道路上での抗議行動を排除しようとする機動隊と断続的に衝突。米軍の警備員とみられる者に沖縄平和運動センターの山城議長ら3人が一時拘束された。正午現在、山城議長ら2人が基地内に拘束されている。
 日本政府は14年11月の県知事選や衆議院議員選挙などを受け一時中断していた海上作業を、ことし1月15日に再開。浮具(フロート)などのアンカー(重り)としてコンクリート製の「トンブロック」(10〜45トン)を海底に設置するなど準備を進めている。シュワブのゲート前や海上では、抗議する市民らと警察官や海上保安官とのもみ合いが激化し、市民らからけが人も出ている。
 翁長知事は今月16日、「トンブロック」がサンゴを傷付けていることから、防衛局に設置作業の停止と設置したブロックを移動しないよう指示。防衛局は後に「トンブロック」を新設しない方針を示したが、ゲート前のテントの撤去要求を出すなど、作業を強行する姿勢は崩していない。
 ゲート前には、県民集会を前に「沖縄『建白書』を実現し未来を拓く島ぐるみ会議」が出す貸し切りバスなどが続々と到着した。
 
当日は多くのフリージャーナリストや支援団体が集まっていたが、辺野古通信の現場写真が以下の2枚である。
 
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無抵抗の沖縄県人を見せしめ的に拘束しようとしている。
 
現地で取材していたフリジャーナリストの田中龍作も生々しく状況を伝えていた。 
 
<【辺野古発】米軍 道路の境界線越えただけの反対派リ−ダーを拘束>
 2015年2月22日 19:41 田中龍作ジャーナル
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山城議長らの拘束について説明を求める国会議員ら。写真左、帽子を被っているのは照屋寛徳衆院議員(沖縄2区)=22日、米軍キャンプシュワブ・ゲート前 写真:筆者=
 
 日本の統治者がバラク・オバマであり、アベシンゾーではないことを改めて認識させられる事件が起きた。
 きょう午前9時頃、米軍キャンプシュワブのゲート前で、辺野古基地の建設強行に反対する抗議活動を平和裡に行っていた、沖縄平和運動センターの山城博治議長らが米軍に拘束されたのである。
 山城議長らが身柄を押さえられた場所は、キャンプシュワブ前を走る国道と米軍の敷地(厳密にはゲート)を隔てる黄色い線より、数十センチ基地側だ。言い方を換えれば、山城議長らは道路を数十センチ、はみ出たに過ぎない。決して柵を越えたりしたのではないのだ
 国道と米軍基地とを隔てる線は、道路上に引かれた何の変哲もない線(写真)で、子供2〜3人が横に並んで歩けば、簡単に越えることになる代物だ。
 酔っぱらったオッサンが千鳥足で歩けば、先ず線をまたぐだろう。要するに注意して歩かない限り、簡単に越えてしまうのだ。
 山城議長らの身柄を直接取り押さえたのは、米軍のセキュリティー(日本人)で、身柄は即、海兵隊に引き渡された。
 
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道路上に引かれた黄色の線(写真・中央)。山城議長らはこの線を数十センチ越えただけだ。=米軍キャンプシュワブ・ゲート前 写真:筆者=
 
 その後、山城議長らは沖縄県警・名護警察署に移送された。
 沖縄県警が山城議長らを拘束しているのは、刑事特別法(※)違反による。在日米軍基地に侵入したという容疑だ。だが基地の敷地とを隔てる道路上の線を越えたというのは、形式犯に過ぎない。
 地元記者によると米軍から山城議長らの身柄を送られた沖縄県警は困惑しているそうだ。道路上の線をまたいだだけの住民を刑事訴追するつもりなどサラサラないからだ。逮捕するかどうかは現時点では未定だ。
 きょうは午後から米軍辺野古基地の建設に反対する県民集会が開かれることになっており、会場のキャンプシュワブ・ゲート前は朝から緊迫した雰囲気が張りつめていた。
 「ヒロジ」の愛称で親しまれる山城議長は基地反対運動のシンボル的存在だ。米軍はヒロジさえ抑えれば反対運動が尻すぼみになるとでも思ったのだろうか?
 山城議長らの手足をつかんで基地内に引きずり込んだセキュリティー(日本人)の身分は、基地従業員。米軍のセキュリティーといえども雇用主は日本政府だ。
 「米軍の土地に入るとは何ごとかっ!」。アベシンゾーが御主人様の意向を汲んで沖縄の住民を捕まえたのである。

(※)
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法
 
「米軍から山城議長らの身柄を送られた沖縄県警は困惑している」のなら、まだ救いがある。
 
「日米地位協定の実施に伴う刑事特別法」の第2条は、正当な理由なく米軍が使用する施設、または区域に入ることを禁じる規定があり違反した場合、最高で懲役1年である。
 
しかし沖縄平和運動センターの山城博治議長ともう1名はデモ隊に基地境界を示すイエローラインの内側に入らないよう誘導している最中に拘束されたという。
 
明らかに、反対運動の中心人物を狙い撃ちして運動参加者の委縮を目的とした蛮行であろう。 
 
今後住民側の怒りがますます高まれば、いよいよ辺野古の海が血に染まるかもしれない。
 
かつて1960年の安保闘争の時、安倍晋三首相の母方の祖父である岸信介首相は国会を取り囲むデモ隊を排除するため、自衛隊の出動を本気で考え、自衛隊首脳の同意が得られず赤城防衛庁長官に断られたという歴史がある。
 
それから半世紀以上もたって、祖父岸信介首相の悲願であった米軍基地撤退を、孫の安倍晋三首相は、日本から撤退させられないどころかその逆に米軍基地を強化している。
 
祖父岸信介首相でさえ自国民を押さえつけることができなかったのに、孫の安倍晋三首相は官憲によって逮捕させている。
 
あの時、岸信介首相の暴挙に対して体を張って制止した閣僚がいたのに、いまは、ただの一人も安倍晋三首相の暴走を止める者はいない。
 
辺野古の反対派の拘束は、沖縄県民の民意を無視してまで米国に新基地を作ろうとしている安倍政権が本気になって牙をむき出したのかもしれない。
 
今こそ大手マスメディアは体を張ってでも安倍政権の暴走を止めるべく報道をしなければならないのだが、政権恭順メディアにはそれを望むべくもない。
 
このままだと、日本人はイスラム国のテロの前に暴走政権のテロに襲われるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:30| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 普天間問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月30日

人質事件では外交ミスを繰り返し、沖縄では民意を無視

昨夜の天気予報通り、関東平野部も朝から雪景色となった。
 
オジサンの書斎の窓から見えるきれいに雪化粧した市有地の木々を眺めると、雪見酒しながらブログでも、などと妄想も駆け巡ったが、国内外の危機的な情勢をみれば、とてもそんな不謹慎なことはできない。 
 
自国民の救出と日本政府からの要請に板挟みになっている、などど書かれているヨルダン政府。
 
親米で有志連合に入り「イスラム国」と戦っているヨルダンは米国から強く「テロを実行した政治犯は釈放するな」と言われており、だからと言って11回も訪ずれた日本の政府からの日本人解放のための政治犯の釈放も容易には断りきれない 
 
こんな状況を見透かした「イスラム国」の巧妙な人質解放条件。
 
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中東における過去の人質解放交渉は当事者国ではなく第三者国が仲介することが必須であった。
 
今回はヨルダンも日本も当事者であり、直接交渉は端から無理であった。
 
それでも安倍政権は親米派のヨルダンに頼るしかなかったというところが、そもそもの選択ミスだという。 
 
<なぜトルコでなくヨルダン…日本政府が対イスラム国交渉で犯した“選択ミス”>
 2015.01.29 リテラ
 イスラム国人質事件をめぐり情報が錯綜している。一時は「交渉が成立し、近いうちにイスラム国が後藤健二さんを解放する」との情報が流れたが、その後は再び交渉が難航しているとの見方が広がり、本日朝には「現地時間の29日木曜日の日没までに、リシャウィ死刑囚をトルコ国境に連れてこなければ、ヨルダン軍のパイロットのムアーズ・カサースベは即座に処刑される」という新たなイスラム国のメッセージがアップされた。
 いずれにしても、交渉は完全にイスラム国ペースで進んでおり、日本もヨルダンも厳しい判断を迫られていることは確かだろう。とくに、追いつめられているのがヨルダンで、自国パイロットの解放を優先しなければ当然、国内世論が黙っていないが、日本からは後藤さんの解放協力を要請され、イスラム国もあくまで解放は後藤さんひとりと主張。一方、同盟国のアメリカからは「人質の交換には応じるな」とプレッシャーをかけられている。
 ヨルダンとしてはどうなっても反発を受けるのは必至で、ただでさえ、国内情勢が不安定なところに、大きな火種を抱え込まされたかたちなのだ。
 今後の行方はまだ不透明だが、こうした状況に専門家から「そもそも日本政府がヨルダンを頼ったこと自体が間違いだったのではないか」との声が上がっている。
 日本政府は少なくとも後藤さんがイスラム国に拘束された昨年11月にヨルダンに現地対策本部を置き、以来、交渉窓口をヨルダン政府に委ねてきた。しかし、ヨルダンは親米国であるだけでなく、現状、もっとも激しくイスラム国と対立している国であり、イスラム国空爆の有志連合にも参加している。当然、イスラム国との直接的な交渉ルートがあるわけでもない。むしろ、その選択がイスラム国を硬化させ、解決を大幅に遅らせたのではないかというのだ。
 いや、解決を遅らせただけではない。日本がヨルダンに現地対策窓口を置いたことで、イスラム国側は敵対国に揺さぶりをかけようと、リシャウィ死刑囚の解放を持ち出したと考えられる。つまり、日本政府の選択が無関係なヨルダンを巻き込み、イスラム国側に新たなカードを与えてしまった可能性が高いのだ。
 では、日本はどうすればよかったのか。同志社大大学院教授で中東問題の専門家・内藤正典氏は、26日のテレビ朝日『報道ステーション』に出演した際、こう話した。
「今となっては遅いのですが、事件発生当初の段階で、(日本政府が協力を)トルコに要請をしていれば、まず、トルコ国民は日本の要請に関していえば、ほぼ100パーセント好意的にみるんですね。日本の為になにかしなければいけないと(トルコは)思う」
「しかも人質を49人昨年とられて、3ヶ月におよぶ交渉のすえ、全員無事解放している。なおかつ米軍の対イスラム国の攻撃要請に対しては頑として首を縦に振らない。攻撃のためには基地を貸していない」
 たしかに、イスラム国爆撃の有志連合にも参加しているヨルダンに対して、トルコは昨年9月にオバマ米大統領から「攻撃参加」を強く要請されたものの、その呼びかけを拒否している。また、イスラム国と独自のルートをもち、中東の中で人質交渉を成功させた実績が最もある国でもある。
 また、内藤教授は情報の面でも、トルコの方がはるかにメリットがあったのではないかと語っている。
「それにトルコとシリアの間は人の往来が非常に活発ですので、結局トルコ側でそういう世論を醸成すればシリア側に伝わるんです。しかし、ヨルダンからそこへ伝えるのは困難です。」(26日の『報道ステーション』)
「現地対策本部はヨルダンでなくトルコの首都アンカラに置く方が、はるかに情報が集中してくる。多くのガセ情報から本物を選ぶときに、ヨルダンでは欧米の情報機関が中心になるが、トルコでは欧米+現地情報が得られる」(23日のツイッター)
 こうした意見は内藤教授がトルコの専門家だから出たものではない。宮田律氏はじめ他の中東の専門家の間でも同じ見方をとる人は多い。中東支局の経験がある全国紙の外信部記者もこう話す。
「日本政府は今頃になって、トルコとシリアの国境で引き渡しがある、として、トルコ政府にも協力を働きかけ始めましたが、遅すぎます。初動段階で日本政府がトルコに現地本部をおいて交渉を依頼していたら、ここまで事態が錯綜することはなかったかもしれません。もしかしたら、Youtubeでの公開もなく、秘密裏に交渉が進み、それこそ身代金で湯川遥菜さんも解放された可能性もあった」
 しかしだとしたら、日本政府はなぜトルコではなく、ヨルダンを選んだのだろう。
 まず考えられるのは、アメリカの顔色をうかがった判断、ということだ。前述のように、トルコはイスラム国に対しては独自外交を展開しており、アメリカとは距離をとっている。「テロとの戦い」でアメリカに追従する安倍政権としては、親米で有志連合に入っているヨルダンに現地対策本部をおくのが当然、と安易に選んでしまったの可能性が高い。
 また、この判断には外務省の事情も関係したのではないかとささやかれている。今回の人質交渉を担っているのは外務省の中東アフリカ局だが、同局はアラビア語の研修を受けたアラブスクール出身者が主流のため、トルコ系のルートは軽視されがちなのだという。
「しかも、局長の上村司氏も元イラク大使館参事官で、同代理大使時代にイラク日本人外交官射殺事件にも遭遇した人物ですから。ヨルダンのほうに人脈が圧倒的にある。それで、トルコに、という省内の声をおさえて、ヨルダンに本部をおいたんでしょう」(全国紙・外務省担当記者)
 こんな大事な決定を省内の力学で決めていたとしたら唖然するしかないが、いずれにしても、安全保障や危機管理などどという名目で「戦争のできる国」づくりをめざす安倍政権の実態はこんな程度ということなのである。
 しかし、ため息をついていても始まらない。現実問題として日本政府はヨルダンを選び、イスラム国からリシャウィ死刑囚の釈放を交換条件としてつきつけられた。こうなったら、なんとか後藤さんとヨルダン人パイロット、リシャウィ死刑囚という2対1の交換を実現できるよう働きかけるしかない。
「現実的には、死刑囚の釈放に加えて裏金を積み、2対1の人質交換にもっていける可能性はゼロではないと思います。ただ、ヨルダンにここまで頼ってしまった以上、日本がイスラム国や過激派から有志連合の一角として認識されてしまうのはもう避けられない。心配なのはこれからですね」(中東外交の専門家)
 いっておくが、この事態は後藤さんの責任ではない。「2億ドル支援」をめぐる不用意発言をはじめ、アメリカに付き従うことしかできない安倍政権の稚拙な外交がもたらした結果である。
(野尻民夫)
 
まあ、「タラレバ」的な記事内容になっているのだが、外交問題はいくら官邸が頑張っても外務省を無視した行動は取ることは不可能である。
 
少なくとも「アメリカに付き従うことしかできない安倍政権の稚拙な外交」であることは疑いようもない事実なのだが、同様に米軍基地に占領されている沖縄でも危険な普天間基地撤去という名目で、米国が望みもしなかった辺野古新基地を米国のために沖縄県民を犠牲にしてもかまわないという安倍政権の非情さが益々露骨になってきている。
 
26日に通常国会が開会されたが、それに合わせるように翁長雄志沖縄県知事は「第三者委、今週中に設置 辺野古埋め立て検証へ」と発表した。   
 
そして具体的に「辺野古『作業中止を』 知事『検証委』を設置 来月上旬に初会合」ということになり、政府側は素早く、「中谷防衛相『作業中止しない』」と反応したが、これは安倍晋三首相の強い指示があったとされた。
 
それを裏付けるように、連日、強行作業が行われ沖縄県民の抵抗が繰り返されている。 
 
<深夜のシュワブゲート前騒然 市民鉄柵越え、警官が排除> 
 2015年1月27日 琉球新報
20150130henokosakugoe.jpg 【辺野古問題取材班】普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対する市民らは、26日も米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議行動を続けた。26日午後9時40分ごろ、旧ゲート前で作業車両や工事資材の搬入を警戒して座り込みをしていた市民らに対し、警察官がゲート前から移動するよう求めたところ、市民らと警察官のにらみ合いが起きた。27日午前0時10分ごろには、一部の市民らが旧ゲート前に設置された鉄柵を乗り越えたため、警察官に排除されるなど現場は騒然とした。
 膠着(こうちゃく)状態が続いたが、沖縄平和運動センターの山城博治議長が、指揮を執る警察官に対し現場を収拾させるための話し合いを求めたが、警察官側が応じなかったため、一部の市民らが柵を乗り越えた。最終的に27日午前0時半ごろ、市民側が現場から引き揚げる形で事態は収拾した。
 
翌28日には「辺野古に数十トンブロック投入 防衛局、作業を強行」が発生した。
 
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実はすでに1週間ほど前には、こんな事件が発生していた。
 
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海上保安官が影山あさ子さんに馬乗りする連続写真(上から下へ)。保安官は背後から左手でカメラをつかみ、守ろうとしゃがみ込む影山さんの左肩から左足を乗せて馬乗りしている=20日午後2時35分、名護市の大浦湾(金良孝矢撮影) 

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当時は、「馬乗りになったという事実はない。過剰警備には当たらない。(海上保安官は)かじがある船体後部へ通り抜けるために女性をかわして奥に進んだ」と第11管区海上保安本部は22日、琉球新報の質問に対して回答していたが、それが虚偽であり証拠写真をつきつけられ釈明する羽目になった。
  
<女性馬乗り「体使い転落防いだ」 海保、説明を訂正>
 2015年1月28日 琉球新報
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 名護市辺野古への新基地建設に反対する市民の抗議船に乗船し、海上作業の様子を撮影していた映画監督の影山あさ子さん(51)が20日、海上保安官に馬乗りされた件で海上保安庁は27日、これまでの説明を一転させ訂正した。同庁は本紙に対し「女性は(船上で)立ったまま不安定な状態で撮影していた。安全確保のために体全体を使って転落しないようにした」と説明した。
 第11管区海上保安本部(那覇市)は本紙が馬乗りを報じた当初、本紙や要請した県選出国会議員に対し「船体後部へ向かうため、狭い船内を通り抜けるために女性をかわして移動した」などと説明していた。
 同庁によると、本紙が21日に馬乗りの写真を掲載した後、同庁が撮影していた動画を確認した上で「女性をかわした」としていた。だが23日に本紙が掲載した連続写真を見て「(確認した)動画とタイミングが違う、と判明した」と釈明した。
 同庁は27日、「当時周囲には多数の船があった。女性が転落して船と船の間に挟み込まれ、けがをする恐れがあった」とした。
 影山さんのカメラにつかみかかったことについては「カメラが海に落ちたり、壊れたりする場合もあるので、一時的に預かることがある。その後安全な環境が整った上で返却する。報道規制の意図は全くない」と述べた。
 影山さんは27日、「いい加減な発表であり得ない。腹は立つが『やはりか』という気持ちだ。昨年からけが人が出ているが、全部覆い隠そうとしている。法律にのっとり、正々堂々と対応してほしい」と話した。
 
昨日は「軍転協、普天間の県外移設要求を継続 日米に来月要請」ということで、県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協、会長・翁長雄志知事)が、日米両政府にあらためて「県外移設」を求めることになった。
 
さらに「辺野古移設 国の監視委内部で疑義 環境対策に異論」によれば、名護市辺野古への米軍普天間代替基地建設に向け、事業に伴う環境保全策を検討するため沖縄防衛局が設置した環境監視等検討委員会(委員長・中村由行横浜国立大大学院教授)をめぐり、委員自らが監視委の客観性確保や環境影響判断の難しさに疑問を呈し、第三者機関設置を求めていたことが明らかになっている。
 
それにもかかわらず、政府は既成事実を積み上げている。
 
<辺野古ケーソン工事、本体部分で初契約 中断要請顧みず>
 2015年1月30日 琉球新報
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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて、辺野古沿岸部に護岸を建設するため、沖縄防衛局が29日までに、キャンプ・シュワブ内のケーソン新設工事(1工区)をゼネコンの五洋建設などの共同企業体(JV)と契約したことが分かった。移設計画に伴う埋め立て本体工事の契約は初めて。埋め立て予定区域の外周部の約3割に当たる護岸整備に着手する。辺野古移設反対を訴えて当選した翁長雄志知事が工事を見合わせるよう求める中、国は海底ボーリング調査に続き、本体工事着工に向け作業を進めようとしている。
 防衛局は今回契約したケーソン新設の1工区を含め、中仕切り岸壁の新設など本体工事6件について昨年10月に入札を公告。1工区以外の5件の本体工事も近く契約する。ボーリング調査終了後、早ければ4月にも本体工事に着手する。
 1工区を契約した共同企業体の構成は筆頭の五洋建設のほか、清水建設、みらい建設工業。
 ケーソンは、埋め立ての護岸を形成する鉄筋コンクリート製の巨大な箱で、県外の作業場で製作し、海中に沈めて、洋上運搬する。移設予定地では、箱の中に大量の砂を投入して重量を増やして沈め、ふたを閉めて海底に固定する。
 ケーソン1基当たりの長さは52メートル、幅22メートル、高さ24メートルで重量は約7400トンとなる。今回契約した工事では、海底を整備した上でケーソン計6基を海底に固定する。
 JVへの契約額は131億500万円(税込み141億5340万円)。工期は2017年9月30日まで。
 
27日の衆院本会議で普天間問題について問われた安倍晋三首相は「地元の理解を得ながら普天間の一日も早い返還に向け、安全に留意しながら着実に移設を進めていく」と答弁した。
 
いつものことだが、安倍晋三首相の発言と実際の行動は言行不一致そのものである。
 
翁長雄志知事の要請に反した作業強行は「地元の理解」を得る考えなど持ち合わせていないことの表れであり、「安全に留意」とも言うが、辺野古沖では海上保安官による暴力行為が横行している。
 
安倍晋三首相は「負担軽減に取り組む政府の姿勢が民主主義に反するとは考えていない」とも述べていたが、盗人猛々しいとはこのことだ。
 
いったい安倍政権のどこが民主的というのだろう。
 
今沖縄で起きていることは国策への従順を県民に押し付け、反対者を排除する非民主的行為そのものであり、沖縄県民からすれば安倍晋三がまさにテロリストであろう、とオジサンは思う。 
 
 
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2014年12月04日

大手メディア調査では大勢が判明? そして普天間はグアムへ

オジサンの家の電話番号はNTTに「電話帳記載拒否」をしているので、様々なメディアによる電話による世論調査を受けたことはない。
 
しかし善良な市民はそんな拒否はしていないであろうから、周辺の人の中には電話調査を受けた人がいる。
  
2日に公示され翌日には大々的な全国調査が行われた総選挙の投票行動調査の結果が発表されている。
 
早くも「当確」が付いたような「自民 過半数から大幅増も 衆院選序盤情勢」報道ぶりである。
 
与党で軽く過半数を超えているという。
  
20141204jimin300kosu.jpg
         
対する野党の各党はどうかと言えば、2年前より微増レベルでとても与党の敵ではない。
 
          20141204yatougisekiyosou.jpg
 
選挙では、昔は「浮動票」と呼ばれていた「支持政党なし」と答える「無党派層」の取りこみが野党勝利の決め手となるのだが、今回の総選挙ではそんな力がない野党の実態が早くも露わになっている。
 
<無党派取り込む自民、伸び悩む民主 衆院選・情勢調査>
 2014年12月4日05時33分 朝日新聞DIGITAL
 朝日新聞社が実施した衆院選序盤の情勢調査では、自民が単独で300議席を超える勢いだ。自民は無党派層をまとめ、地盤の地方部に加え、都市部でも優勢の選挙区が多いことが、堅調さを物語っている。一方、共産は議席を増やす勢いだが、民主は伸び悩んでおり、維新などかつての「第三極」に勢いはない。与野党の明暗を分けているのは――。
■自民、比例優勢 都市部も堅調
20141204hireikugisekisuu.jpg 比例区で大きく議席を積み増す勢いの自民。その原動力は無党派層だ。
 自民は政権を失った2009年衆院選で比例区で1881万票、55議席を獲得したが、政権を取り戻した前回12年衆院選でも獲得したのは1662万票、57議席で、議席はほぼ横ばいだった。ところが今回は比例区で20議席近く増える見通しになっている。
 投票態度を明らかにした人でみると、自民支持層の9割弱が比例区投票先は「自民」と答えた。無党派層でも「自民」が41%に達し、最も多い。前回衆院選の調査では無党派層の比例区投票先は自民と維新がほぼ並んでいたが、今回は自民に集中している。その結果、自民は大勝した05年の郵政選挙の比例区で獲得した77議席に迫る勢いだ。
20141204mutouhasouyosoku.jpg 小選挙区でも優位に立つ選挙区が多く、堅調な戦いぶりをしていることが自民の勢いを下支えしている。特に伝統的に地盤としてきた北陸、中・四国、九州だけでなく、都市部の選挙区でも議席を維持する見通しになっている。
 今回、朝日新聞社が情勢調査を実施した150選挙区を都市規模に応じて「都市型」50、「中間型」50、「地方型」50に分類したところ、自民は「地方型」の大半の選挙区でリードしているだけでなく、「都市型」でも7割近くの選挙区を獲得する勢いだ。
20141204tosikibobetu.jpg 
 この「都市型」の50選挙区は、政権交代が起きた09年衆院選は民主が44議席を獲得し、自公が政権に復帰した前回12年衆院選では自民が36議席、当時の維新が7議席を獲得。そのときどきの「風」の影響を受けやすい選挙区だ。ところが今回、野党に風が吹いている気配はなく、自民が前回なみの議席を維持する見通しになっている。
 特に、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡など9都府県で、今回調査対象に含まれる68選挙区をみても、自民は優位や、競り合っている選挙区が多く、大幅に議席を減らすことはなさそうだ。この68選挙区は09年衆院選では民主が59議席を獲得したが、前回は自民48勝と巻き返した。選挙の度に大きく振れてきた選挙区でも今回、揺り戻しは起きそうにない。
 自民の勢いの象徴が、前回自民が議席を取れなかった東京15区と大阪13区だ。東京15区では前回、みんなの党(当時)の柿沢未途氏に敗れた秋元司氏が今回はややリード。大阪13区でも自民新顔の宗清皇一氏が、前回議席を獲得した次世代の西野弘一氏をリードしている。
20141204abeseisakuhyouka.jpg
 また、情勢調査に合わせて実施した世論調査で、この2年間の安倍晋三首相の経済政策が成功か失敗か尋ねたところ、「失敗だ」が34%で「成功だ」は28%だった。比例区投票先をみると、「成功だ」と答えた人の69%が自民で、「失敗だ」と回答した人も民主31%や自民27%と分散。安倍首相の経済政策に批判的な民主や共産などが必ずしも批判票の受け皿になっていないことも、自民の議席増につながりそうだ。
■民主、上積みも伸び悩み 「第三極」は苦戦
 「風が吹かない」選挙となり、野党の中でも明暗が際だちつつある。
 民主は政権交代を実現した2009年衆院選の小選挙区で300選挙区中221議席を獲得したが、前回12年衆院選は27議席に激減した。今回はそこから10議席前後上積みする情勢だ。特に、かつての地盤で議席回復の兆しがみえる。
 自民、公明両党が圧勝した05年衆院選でも民主が勝ち越し「民主王国」と呼ばれた北海道。12年衆院選で民主は12選挙区すべての議席を失ったが、鈴木宗男氏が率いる新党大地と連携して選挙戦に臨む今回、北海道3区で優位に立ち、議席奪還の可能性が出てきた。
 同様に09年衆院選で全15選挙区を独占し、民主が地盤にしてきた愛知県。前回は2選挙区しか議席を守れなかったが、今回は愛知2区、11区に加えて5区でも優位に立ち、議席増の可能性が出てきた。
 ただ、全体としてはかつての勢いを取り戻せておらず、目標の100議席には及ばない情勢だ。東京1区の海江田万里代表がやや苦戦しているだけでなく、埼玉5区の枝野幸男幹事長も接戦で、都市部で議席を大きく上積みする勢いはない。
 比例区でも議席を増やして自民に次ぐ第2党の地位を取り戻す見通しだが、09年衆院選の比例区で獲得した87議席のピーク時には遠く及ばない見通しだ。
 民主が伸び悩んでいるのは、候補者を十分擁立できなかったことも影響していそうだ。前回衆院選では民主や第三極政党の候補が乱立し、自民が大勝した反省から、民主は維新や生活などと候補者の「すみ分け」を進め、民主が小選挙区で候補者を立てたのは295選挙区中178選挙区。投票先を挙げた人をみてみると、民主候補がいない選挙区で比例区投票先は「民主」と答えた人はわずか13%。民主候補がいる選挙区の「民主」(21%)よりも少なく、候補者不在で選挙運動が浸透していない可能性もある。
 自民でも民主でもない第三極として、前回ブームに乗った政党は今回、苦戦を強いられている。
 維新は、日本維新の会として戦った12年衆院選の小選挙区で14議席、比例区で40議席を獲得したが、今回は小選挙区で議席を大きく減らしそうだ。特に前回は地盤の大阪府で12勝したが、今回はリードを許している選挙区が多い。前回、維新の松浪健太氏が議席を得た大阪10区は今回、やや苦戦している。維新の松野頼久・国会議員団会長(熊本1区)もやや厳しい。
 日本維新の会から分裂した次世代は小選挙区で公示前の3議席から上積みするのは難しく、比例区では議席を獲得できるか微妙だ。
 こうした中、躍進する可能性があるのが共産だ。特に、無党派層の比例区投票先は9%で、自民、民主、維新に次ぐ4番手につけた。ただ、比例区で20議席を獲得した00年衆院選には及ばなそうだ。
 
昨夜の報道ステーションで、録画版だが「衆院選“最後の党首討論”」で8人の党首が古舘伊知郎の仕切りで争点らしきテーマに応えていた。
 
2時間に及ぶ録画を編集したものなので全体像は分からなかったが、少なくとも安倍晋三首相の独演会にはならず、意識的に野党の党首に時間を割いていた。
   
しかし、残念ながら自信を持って自党の政策と対比させ安倍政権を批判していた共産党の志位委員長が際立っており、うちのオバサンも見終わって「やっぱり今度は共産党に入れなくちゃね」と言っていたほどであった。 
 
皇居の乾通り 再び一般公開 紅葉楽しむ」ため集まっていた5万7000人余りの老々男女が、14日には地元の投票所に一人残らず駆けつけてくれれば少しは投票率が上がることだろう。 
 
いずれにしても、政権選択選挙ではない今回の総選挙だが、別名「弱小野党淘汰」選挙になる可能性が高くなった。
 
ところで、沖縄は県知事選で翁長雄志の圧倒的な勝利の勢いを持続し、すべての選挙区で野党調整が進み統一野党候補者が自民党候補者と対決する構図となっている。 
 
全選挙区を制覇すれば、国会議員、市長、県知事と辺野古移設反対運動がさらに勢いを増すことになる。
 
これが続くと普天間基地の撤去がますます遅れるのだが、日本政府を後押しするかのような、内容が米国で発表された。
 
<在日米軍再編:在沖海兵隊、グアム移転予算執行へ 米議会が凍結解除>
  毎日新聞 2014年12月04日 東京朝刊20141204guamitenimage.jpg
 【ワシントン西田進一郎】米上下両院の軍事委員会は2日、2015会計年度(14年10月-15年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案の合意内容を発表した。在沖縄海兵隊のグアム移転費について、これまで続いてきた執行凍結条項を削除することで合意。一方、費用上限を87億2500万ドル(約1兆400億円)とする条項を加えた。グアム移転が進展すれば沖縄の負担が軽減できる。日米両政府は、これと引き換えに米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に対する理解を広げたい考えだ。
 在沖縄海兵隊グアム移転の足かせとなってきた関連予算の執行凍結が全面的に解除されるのを受け、日本の外務省幹部は3日、「これで前に進める。在沖米軍基地全体の再編に向けた前向きな動きだ」と歓迎した。
 日米両政府は在沖縄海兵隊約1万9000人のうち約9000人を国外に移転する計画で、うち4000人がグアムに移転する予定。移転費用の総額は86億ドルで、日本側は上限28億ドル、米側が残りや追加費用をそれぞれ負担する取り決めだ。
 しかし、米議会では、上院を中心に米軍再編が確実に実施されないのではないかとの懸念が強く、12会計年度以降、グアム移転費は要求額が削除されたり、凍結条項が設けられたりした。日本政府が拠出した資金の執行も大部分が凍結されてきた。上院は15会計年度も凍結条項の維持を主張した。このため、米政府は今夏にグアム移転の工事スケジュールや費用の全体像を示した基本計画(マスタープラン)を提出するなど全面解除を働きかけてきた。
 法案では、米政府の要求通り15会計年度分の移転費5100万ドル(約60億円)を計上。凍結条項は削除する。一方で、上院の懸念に応える形で費用総額の上限を定める規定を設けた。米政府監査院(GAO)が過去に移転費は想定を大きく上回るとの試算を示したこともあり、費用が総額内に収まるかどうかが課題になる。法案は来週中に両院で可決され、大統領が署名して成立する見通しだ。
 また、法案は安倍政権の集団的自衛権の行使容認について「日本がより積極的に地域や世界の平和と安全に寄与できるようにするものだ」として歓迎を表明。さらに「米国は、日本と韓国が相互利益の増進や共通の懸念に対処するため安全保障協力を強化することを歓迎する」とも明記した。
 
日米両政府が2012年に合意した計画では、沖縄に駐留する海兵隊の要員9000人を日本国外に分散移転し、うちグアムには4000人を移転させる予定で当初は普天間基地の辺野古移設と一体で進める方針だったが、日本の国内事情からグアム移転を先行して進めることで合意していた。
 
国の歳入不足から消費税を増税させて社会保障費に充てると言っておきながら、「日本政府が拠出した資金の執行も大部分が凍結されてきた」という約3000億円もの金が使われずに眠らせていたのである。
 
そもそも在沖縄海兵隊は周知のとおり日本国土防衛のためではなく、米国の海外侵略のための「殴り込み隊」である。
 
日本にとっては全く不要な物であり、普天間基地と一緒にグアムに移転するように日米政府に働きかけていくことが、10日に新知事に就任する翁長雄志の最初の仕事ではないだろうか、とオジサンは思う。

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2014年11月17日

辺野古移設の前に普天間の撤去が先ではないか

どうやら「沖縄知事選隠し解散」といわれた理由の一つが現実的になったようだ。 
 
先月の最終週に「政権に対する地方の民意はどこまで通ずるか」の中で、沖縄県知事選挙に関して、琉球新報の記者からの話を紹介した。
 
圧倒的大差で翁長知事誕生を望みたいですが、簡単ではありません。
県内11市のうち9市長(那覇市、名護市以外)が現職支持であり、そのすべての市議会が多数与党です。。
首長、市町村議員の勢力からすれば、現職が圧倒的に強いと言えます。経済界も分裂しているとはいえ現職支持が主流です。
これが辺野古反対8割の世論とどうつながるのか、どう食っていくかを選ぶのが選挙である以上、読み切れません。
・・・中略・・・
乱立、乱戦状態は投票率を上げるよりは下げる効果があると思います。高投票率圧倒的大差、というのが政府に対する最も強力なパンチですが、大差での決着を見通すことは難しく、政府の強硬姿勢を押しとどめるかどうか、微妙だと思います。とにかくまずは翁長氏当選を目指す、その一点のみだと思います。県知事選だけで決着すると考えるのは危険です。

県内の市長が圧倒的に現職知事を支持していたにもかかわらず、県民の意思がそれを上回った結果となった沖縄県知事選挙であった。
  
投票率は若干上がり、「高投票率圧倒的大差」とまではいかなかったが、泡沫候補者の得票数を加えても翁長雄志の得票に「寝返り」現職知事の得票は届かなかった。
 
20141117okinawakentijisenkyokekka.jpg
  
さっそく在京大手紙の社説を読み比べてみる。
 
辺野古移設反対の論陣を張っているメディアでは・・。
   
★朝日新聞「沖縄県知事選 辺野古移設は白紙に戻せ
 
明白になった沖縄の民意をないがしろにすれば、本土との亀裂はさらに深まる。地元の理解を失って、安定した安全保障政策が成り立つはずもない。
 知事選を経て、普天間問題は新たな段階に入った。二者択一の思考停止から抜け出す好機だろう。政府は米国との協議を急ぎ、代替策を探るべきだ。

★毎日新聞「辺野古移設に審判 白紙に戻して再交渉を
 
翁長氏の勝利は、日本政府と本土の一人一人に根本的な疑問を突きつける。なぜ沖縄の現状に無理解で無関心なのか。なぜ沖縄の民意に真剣に向き合わないのか。それは民主主義にもとるのではないか、と。
 政府が今回の選挙結果を無視し、移設を強行すれば、本土と沖縄の溝はますます深まり、亀裂が決定的になりかねない。沖縄が不当に差別されているという感情を抱えたまま、過重な基地負担を引き受けられるものではない。この矛盾は日米安保体制を確実に不安定化させるだろう。 

気になるのは上記の2紙とも「安全保障政策」や「日米安保体制」への影響を懸念、杞憂しているように感じられ、本土目線が強くにじんでいるようだ。
 
辺野古移設容認メディア連中は・・・。  
 
■讀賣新聞「沖縄県知事選 辺野古移設を停滞させるな
 
翁長氏は当選を決めた後、埋め立て承認の「取り消し、撤回に向けて断固とした気持ちでやる」と語った。だが、法的に瑕疵のない承認の取り消しなどは困難だ。
 防衛省は現在、仮設道路の追加など埋め立て工事内容の一部変更の承認を県に申請している。
 翁長氏が徹底的に移設を阻止しようとすれば、政府との対立は避けられない。その場合、年3000億円台の沖縄振興予算をどうするか、という問題も生じよう。
 翁長翁長氏も現実路線に立ち、政府との接点を探ってはどうか。
 政府・与党は、翁長氏の出方を見つつ、辺野古移設の作業を着実に進めることが肝要である。 

沖縄振興予算というアメによって、翁長新県知事を再び「仲井真前県知事」化させようという旧態依然とした姿勢が露わである。 
 
■産経新聞「沖縄県知事選 政府は粛々と移設前進を
 
政府は基地問題を総合的かつ現実的にとらえて対応するよう、県民や県に対して説明を続けなければならない。衆院選を最初の論戦の機会とすべきだ。
 沖縄には「沖縄」と「日本」とを、ことさら対立的にとらえる主張も一部にあるが、こうした風潮に乗るべきではない。不安定さをもたらし、中国につけ込む隙を与えることは避けるべきだ。 

「衆院選を最初の論戦の機会とすべき」とか「『沖縄』と『日本』とを、ことさら対立的にとらえる」という風潮に乗るべきではないと、珍しく真っ当なことを主張していた。
 
現地のメディアの反応は・・・。
 
☆琉球新報「新知事に翁長氏 辺野古移設阻止を 尊厳回復に歴史的意義
 
基地問題以外にも解決しなければならない課題は多い。
 翁長氏はアジア経済戦略構想の策定による自立経済の発展や正規雇用の拡大、4年後までの認可保育所の待機児童ゼロ、子ども医療費の無償化などさまざまな施策を通して県民生活を豊かにすることを打ち出している。
 那覇市長を14年務めた翁長氏の行政手腕、さらには那覇市議と県議で培った政治力、行動力を生かし、公約を実現するよう期待したい。県民は平和と豊かさの実感を望んでいる。県民の負託に応え、沖縄の将来も見据え、リーダーシップを発揮してほしい。

やはり地元紙らしく本土と生活格差が大きい沖縄県民の豊かさ実現への期待が大きいようである。 
 
現在は評論家となっている篠原章は「振興資金なくして成り立たない沖縄経済にあり、もっといえば振興資金も含めた経済的果実が県民のあいだに満足に分配されない、言い換えると所得格差が深刻な沖縄経済の特質にある」と主張し、県知事選投票日に発表した記事「【沖縄県知事選】知事選から見えてくる「沖縄問題」の本質」の中で、翁長雄志に対してこう批判していた。
 
・・・前略・・・
◆真意の見えにくい翁長候補
 共産党まで見事に取り込んで選挙を盤石にしたその政治的手腕には脱帽だが、「変節」したといえるのはむしろ翁長候補だ。翁長候補は、今でこそ「辺野古移設は沖縄のアイデンティティを踏みにじる暴挙」と主張するが、先にも触れたように辺野古移設をめぐる混乱を作りだしたひとりである。辺野古移設問題では政府もゴリ押ししたが、翁長候補も政府のゴリ押しを利用しながら政治家として成長してきたといえる。移設反対を唱えるなら、まずは混乱に加担した当事者として反省の弁からスタートすべきだが、翁長候補は反省の弁を口にしない。
 一昨年暮れの朝日新聞のインタビューで「振興策はもういらない。沖縄は独立する」と語った翁長候補だが、その舌の根も乾かぬうちに那覇空港拡張のための補助金獲得に奔走している。「沖縄VS日本」を強調して威勢よく立候補したのはいいが、その公約にも政府の振興策の受け皿づくり、というものがちゃっかり入っている
いちばん気になるのは翁長候補が「埋立承認撤回」を公約に掲げないことだ。移設に反対するだけなら誰にでもできる。「沖縄=移設反対/日本政府=移設推進」という構図ならいやというほど見せつけられてきた。大切なのは、この膠着した状態から一刻も早く脱することだ。移設反対なら、知事権限で埋立承認を取消せば済む。が、なんでそう明言しないのだろうか。埋立承認はそのままに、ただ反対を唱えつづけるだけでは、事態は改善しないだろう。
翁長候補のこのわかりにくさは、「革新派は基地に反対して政府に圧力をかけ、保守派はその圧力を利用して振興資金を獲得する」という沖縄政治における伝統的な「阿吽の分業関係」が崩れつつあることの証しなのかもしれない。
基地反対以外の政治的主張を示せない沖縄の革新派にはもはや行政一般を担当する能力はないということなのか。
「行政は我々が引き受けるから、そちらのスローガンはこちらにいただく」といわんばかりに革新派を糾合し、結果的に保守系翁長派が沖縄政治を牛耳る体制を確立する試みにも見える。移設反対を強硬に唱えるだけで、埋立承認を撤回しなければ選挙前と何も変わらない。政治的な混乱を収束できないまま埋立工事は粛々と進む。一方で、補償措置としての振興策はそのまま継続される。「沖縄VS日本」という構図を使った錬金術を保守系翁長派が体よく独占するだけの話だ。体制は変わっても本質は何も変わらない。翁長候補はいったい何を考えているのだろうか。

問題は「埋立承認を撤回しなければ選挙前と何も変わらない。政治的な混乱を収束できないまま埋立工事は粛々と進む。」ということであり、この点では選挙前には翁長候補は撤回を明言していなかった。
 
そして、得票数は最下位に終わった喜納候補だけが「埋立承認撤回→普天間閉鎖・嘉手納への一時的な機能移転→他地域への移設」という手順を考えており筋を通していると評価していた。
 
県知事の政治力だけでは辺野古移転を簡単には阻止できない。
 
その辺を十分わかっているために、翁長新知事は沖縄防衛局が県に申請している辺野古埋め立てに関する工法変更の審査に関しては「もっと詳しく厳密に審査し、名護市とも意見交換しながら知事の権限を行使したい」と厳しく審査する考えを示すだけだったようである。
 
普天間基地の移設にこだわるよりは、根本的に普天間基地から米軍を撤退させることのほうが先決ではないだろうか、とオジサンは思う。 

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2014年10月26日

政権に対する地方の民意はどこまで通ずるか

もはや議員辞職もカウントダウンに入ったとささやかれる小渕優子元経産相。
 
今週の30日には衆議院予算委員会で安倍晋三首相も出席する集中審議が行われるので、それまでに議員辞職してもらえば野党の追及をかわすことができると政府側は目論んでいるらしい。
 
こんな見え透いた姑息な手段も通用すると思われても仕方がない程の国会内の与野党の力関係。
 
少なくとも「自爆」さえなければ今後1年半ほどは国政選挙もなく、直接安倍政権に国民の「No」という声を届ける機会はやってこない。
 
しかし安倍政権の政策に少なからず影響を与える選挙が、26日投開票の原発震災を引き起こした福島県の知事選挙と、30日公示される沖縄県知事選挙である。
 
福島県知事選は無所属候補が6人いるが、現職の後継者として自民、民主、公明、社民4党が支援し、連合福島や県農政連などが推薦する前副知事の内堀雅雄と、有力対立候補としては前双葉町長の井戸川克隆、元宮古市長の熊坂義裕の2人だが、候補者は福島県内にある原発10基の全基廃炉を主張し、原子力災害に見舞われた福島県で原発政策が大きな争点に浮上していない。
 
中でも「福島県出身」「医師」「市長3期の実績」をアピールしている元宮古市長の熊坂義裕は、共産党や新党改革が支援し、福島高同窓生や放射能不安を訴える母親らに支えられ、唯一脱原発の立場を鮮明にし「福島から県外原発の再稼働反対を発信する」と訴えていたが、どこまで県民に浸透したのか、その結果は今夜明らかになる。
 
沖縄県知事選は、当初は普天間基地の移設先の辺野古埋め立てに「賛成」した現職の仲井真弘多か「反対」している前那覇市長の翁長雄志かというわかりやすい争点の選挙が、途中から元郵政民営化担当相の下地幹郎、前民主党県連代表の喜納昌吉が立候補して、混迷の度合いを増してきている。
 
最近の知事選の状況を知人の琉球新報の記者が教えてくれた。
 
圧倒的大差で翁長知事誕生を望みたいですが、簡単ではありません。
県内11市のうち9市長(那覇市、名護市以外)が現職支持であり、そのすべての市議会が多数与党です。。
首長、市町村議員の勢力からすれば、現職が圧倒的に強いと言えます。経済界も分裂しているとはいえ現職支持が主流です。
これが辺野古反対8割の世論とどうつながるのか、どう食っていくかを選ぶのが選挙である以上、読み切れません。
・・・中略・・・
乱立、乱戦状態は投票率を上げるよりは下げる効果があると思います。高投票率圧倒的大差、というのが政府に対する最も強力なパンチですが、大差での決着を見通すことは難しく、政府の強硬姿勢を押しとどめるかどうか、微妙だと思います。とにかくまずは翁長氏当選を目指す、その一点のみだと思います。県知事選だけで決着すると考えるのは危険です。

元郵政民営化担当相の下地幹郎の立候補は、翁長候補への票を減らすという目的だけだと噂されているほどなので、沖縄県民の世論の動向は予断をゆるされない状況らしい。
 
あらためて翁長候補の政策を確認しておきたい。

<沖縄知事選:普天間撤去 翁長氏政策発表>
 2014年10月22日 05:22 沖縄タイムス
11月16日投開票の沖縄県知事選に出馬表明した前那覇市長の翁長雄志氏(64)は21日、那覇市内のホテルで会見し政策を発表した。米軍普天間飛行場の返還に伴う名護市辺野古への新基地建設について「あらゆる手法を駆使して辺野古に新基地は造らせない」と強調、普天間飛行場の閉鎖、撤去を求める考えを示した。カジノ誘致についても反対する考えを示した。
 仲井真弘多知事が承認した辺野古沿岸部の埋め立ては「手続きに法的な瑕疵(かし)があれば取り消しは可能で、十二分にあり得る」と指摘。承認の撤回も選択肢の一つとして検討する考えを示した。
 翁長氏は、米軍基地は沖縄の経済発展の最大の阻害要因で、基地とリンクするかのような経済振興策は将来大きな禍根を残すと指摘。普天間移設について「沖縄に置くしかないという発想そのものが間違いだ」とし、昨年1月に41市町村の代表らが政府に提出した建白書に基づき、新基地建設とオスプレイ配備に反対するとした。
東村高江のヘリパッド建設にも反対を表明、基地問題の解決のため、知事就任後に米国・ワシントンへ駐在員を置く考えを明らかにした。
 カジノは「沖縄観光の将来に影響を及ぼしかねない」として反対を表明。環太平洋連携協定(TPP)や県内への原発建設にも反対するとした。
 経済政策は沖縄の地理的優位性を生かし「物流拠点や観光産業でアジアの核になれる」と強調。経済発展を沖縄振興につなげる「アジア経済戦略構想」の策定を掲げ、南北縦貫鉄軌道の導入や大型MICE施設整備の推進を打ち出した。
 県が作った総合計画、沖縄21世紀ビジョンの実現に向け、産業や観光の振興、医療福祉の充実に取り組む方針も示した。

この政策は沖縄県民にとって長年の夢と希望の実現なのだろうが、すべての県内の基地が撤去されなければ沖縄の再生は望むべくもなく、とくに辺野古から離れた県民の気持ちとはかなりの温度差があるようである。
 
しかし世界で最も危険な位置にあると指摘されている普天間基地は、移転先が決まらなくても一刻も早く使用閉鎖してもらうのが基地周辺の住民の偽ざらぬ気持ちであろう。
 
そんな周辺住民の気持ちを見透かしたかのように仲井真弘多知事と安倍政権は、5年以内の普天間基地運用停止という空手形を発行していた。
 
それについては地元の琉球新報が強く批判していた。
 
<普天間5年内停止 実現の困難さは明らかだ>
 2014年10月17日 琉球新報
「5年以内」がまやかしに過ぎないことは、もう誰の目にも明らかであろう。政府は米側との協議内容をつまびらかにすべきだ。
 米軍普天間飛行場の運用停止について日本政府が2019年2月までの実現を目指す方針を発表したことに対し、米側が「空想のような見通しだ」と反対していた。
 5年以内の運用停止は、普天間の辺野古移設に向けた埋め立てを仲井真弘多知事が承認する際、政府に実現を強く求めた基地負担軽減策の柱だ。知事の要望を受け、安倍政権は最大限努力する姿勢を示してきた。
 だが米側は昨年末から一貫して5年以内の実現性を否定している。今回、「空想」との表現まで持ち出して日本側に直接反対を伝えていたことは、米側の強いいら立ちを物語っていると言えよう。
 この問題では9月中旬に来県した菅義偉官房長官が「5年以内」の起点は「政府としては2月と考えている」と明言し、19年2月の運用停止方針を初めて示した。
 発言には、9月に就任した江渡聡徳防衛相が起点について「決まっていない」と述べて波紋を呼んだことを打ち消す意味もあった。江渡氏はその後、発言を修正した。
 言葉だけではない。政府は今月7日に閣議決定した答弁書で「県から、14年2月から5年をめどとする考え方が示されている。実現に向け全力で取り組む」と表明している。ところが米側は2日の日米合同委員会で「一方的発表に驚いた。米側と調整もなく発表したことは迷惑で、米国を困った立場に追いやる」と伝えたという。
 米側の説明だと、菅氏らは根拠もなく「5年以内」の方針を示したことになる。これでは知事選を前にして、移設反対が根強い県内世論を懐柔するためにまた口約束をしたと批判されても仕方がない。
 そうでないなら政府は5年以内の実現に不可欠なオスプレイの県外移駐の具体的な道筋を提示すべきだ。だが現状は訓練の県外移転さえ進まない。
 米側は昨年4月の合意に基づく代替基地の完成予定から、運用停止は最も早くて22年としている。だがこれとて疑わしい。米海兵隊少将は昨年5月の米上院小委員会で、普天間を27年度ごろまで継続使用する可能性を指摘している。
 「5年以内」を実現する唯一の道は辺野古移設を見直し普天間を速やかに閉鎖することにある。両政府は現実を直視すべきだ。

これに関して、今朝の東京新聞は後追い記事を書いていた。
 
<普天間閉鎖 確約せぬ政府 「運用停止後」も使用?>
 2014年10月26日 朝刊 東京新聞
20141026futenmaisetukeikaku.jpg米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)を五年以内に「運用停止」にすると表明した安倍政権。政府は基地の完全閉鎖を確約せず、運用停止の意味をあいまいにしたままだ。そのため、米軍が基地の運用を停止したあとも使い続けるのではないか、との見方が沖縄県内で強まっている。 (中根政人)
 5年以内の運用停止は、沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事が要望。関係閣僚や仲井真氏らで構成する「普天間飛行場負担軽減推進会議」の初会合があった今年2月を起点に、2019年2月までの停止を求めた。政府も安倍晋三首相が「努力する」と応じるなど足並みはそろえている。
 問題は、運用停止がどのような状態を指すかだ。
 地元住民の期待は、基地が完全に閉鎖され、将来的にも米軍機の離着陸が行われない状態。そこから施設の撤去、土地返還と進むことを思い描く。
 しかし、日米両政府が普天間の代替と位置づける同県名護市辺野古(へのこ)の施設は、着工から使用開始までに9年かかると試算されている。工期短縮の可能性はあるが、本年度中に着工にこぎ着けたとしても23年から使用開始となる計算だけに、19年の運用停止との整合性はない。米側は、普天間の基地機能停止と辺野古への軍機能の移設を切れ目なく実施する意向だからだ。
 代替施設の運用が始まらなければ、普天間の閉鎖に応じない可能性が高い。主力である垂直離着陸輸送機オスプレイの訓練移転などで運用停止とみなすのでは、との観測につながっている。
 それどころか、辺野古の完成後も、緊急時の離着陸に使うことを理由に、普天間の使用が一定期間続く懸念もある。昨年4月の日米合意では、普天間返還時期が「22年度以降」と期限を区切っていないからだ。
 数々の懸念に、沖縄が地元の社民党の照屋寛徳(てるやかんとく)氏は国会審議で運用停止の定義を明確にするよう要求。だが、江渡聡徳(えとあきのり)防衛相は「引き続き沖縄県の意向を把握していく」と明確な答弁を避けた。
 米軍基地問題に詳しい沖縄国際大の前泊博盛(まえどまりひろもり)教授(沖縄現代経済史)は「運用停止は、普天間移設問題が進んでいるように見せかけるため、用いられている裏付けのない言葉」として、完全撤去を確約しない政府の姿勢を批判した。

1996年4月のある日の朝刊の一面は、「普天間飛行場、両3年以内に全面返還」と最大限の大きな活字が踊っていたのをはっきりと覚えている。
 
それからもうすでに18年も経っているが、その時の日米会談で「普天間の代替基地についても安全保障政策や環境政策が絡む中で米国や沖縄の基地自治体関係者と対談を行い、代替施設について名護市の受け入れ表明を取り付けて、普天間基地返還に本格的道筋をつけた」のが当時の自民党の橋本龍太郎首相だった。
 
そしてその橋本の総理大臣秘書官になった江田憲司が2年前に自身のホームページで「橋本龍太郎元首相7回忌・追悼集より」の中でこう回想していた。
 
・・・前略・・・
沖縄問題がこれまで解決できなかった理由は多々あるが、森政権以降、総理に「沖縄」の「お」の字も真剣に考えない人が続いたことが一番大きい。それに加えて、政治家や官僚にも、足で生の情報を稼ぐ、県民の肉声に耳を傾ける、地を這ってでも説得、根回しをするという努力が足りなかった。そういう人たちによる政治や行政が沖縄県民に受け入れられることもなく、積年の不信感をぬぐい去ることもできなかった。
 そして政権交代がなり、この分野で最もやってはいけない政治的なパフォーマンスが繰り広げられ、それが「パンドラの箱」を開け、その代償は限りなく大きいものとなった。「覆水盆に返らず」。周到に積み上げられた「ガラス細工」は完全に崩れ去り、この問題は「橋本政権以前」にリセットされてしまった。
今、橋本先生が生きておられたら何とおっしゃるか。無念でならない。

どうやら「パンドラの箱」を開けて大きな代償を背負ったのは民主党政権の責任であると回想しているのだが、「周到に積み上げられた『ガラス細工』」とは、名護市民の声を無視して「代替施設について名護市の受け入れ表明を取り付け」たことであり、この実態は現在も少しも変わず安倍政権に引き継がれている、とオジサンは思う。

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2013年04月06日

県内「玉突き」返還計画

「姑息」という言葉は「礼記」(檀弓上)の故事にある、孔子の門人、曽子の言葉に由来している。
 
「君子の人を愛するや徳を以てす。細人の人を愛するや姑息を以てす。」
(君子たる者は大義を損なわないように人を愛するが、度量の狭い者はその場をしのぐだけのやり方で人を愛するのだ。)
 
オジサンも随分前までは、正式な意味とは裏腹に「姑息=卑怯」と思い込んでいた時期があった。
 
文化庁の平成22年度の「国語に関する世論調査」で、「姑息な手段」という例文を挙げて,「姑息」の意味を尋ねた結果があった。
 
姑息  例文:姑息な手段       平成22年度調査
(ア)「一時しのぎ」という意味・・・・・・・・・・・・15.0%
(イ)「ひきょうな」という意味・・・・・・・・・・・・・・70.9%
(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2.9%
(ア)、(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・2.1%
分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.2%
 
3年前の調査でも、まだまだ多くの人が昔のオジサンと同じ解釈をしていた。
 
しかし、「大辞林」と「新明解」では,本来の意味ではない「卑怯である」「卑怯だ」という意味にも触れており、共に括弧に入れた上で、「大辞林」では「誤って」、また、「新明解」では「俗に」と断って用法を説明している。
 
大手の辞書がこのように本来の意味とは異なる用法を掲載しているのは、「姑息なやり方ばかりで,あいつはひきょうなやつだ。」というような言い方が、本来の意味に沿って考えても,全く不自然ではないからである。
 
重要なことについて、正面から取り組もうとせずに「一時の間に合わせ」で済ませることに終始すれば,「卑怯」と見られるのが当然であろう。
 
こんなことが頭に浮かんだのは、昨日、日米政府が発表した沖縄の普天間基地の返還に伴う6箇所の米軍施設・区域の返還計画を見たからである。
 
恒例により、まず在京の大手メディアの「社説」をチェック。
 
■朝日新聞「首相、嘉手納以南の返還計画合意 普天間は22年度以降
 社説ではなく、発表された内容をそのまま伝える、まさに通信社なみの記事である。
 
■毎日新聞「米軍基地返還計画 普天間『切り離し』守れ
 「5施設等の返還と引き換えに普天間の辺野古への移設を迫るということになれば、沖縄の反発を招くだけだろう。政府は『切り離し』の姿勢を最後まで貫くべきだ。」と正論を言っているのだが、「政府は引き続き、負担軽減策を検討すべきである。」と、紋切り型で沖縄の基地問題の本質を避けている。
  
■産経新聞「米軍施設返還 沖縄の抑止機能を守れ 新合意で『普天間』移設実現を
 勇ましい「進軍ラッパ」が聞こえてきそうな社説だが、「今回の合意をもってしても、沖縄側がなお辺野古への移設に反対だとなれば、米軍は身動きがとれなくなり、むしろ普天間の固定化が進むだろう。
 住宅密集地にある普天間の危険性を取り除くことはできず、沖縄にとっても不幸であることを、知事や県民もあらためて考えてもらいたい。」と普天間基地の辺野古への移設反対の沖縄県民を脅している。
  
■讀賣新聞「米軍施設返還案 普天間移設と好循環を目指せ
 「普天間移設、海兵隊移転、施設返還という三つの要素が前向きの『好循環』を生むよう、日米両政府と自治体がきちんと連携・協調することが大切である。
 北朝鮮の核・ミサイルによる軍事的威嚇や中国の尖閣諸島周辺での示威活動などで、在沖縄米軍の抑止力の重要性は高まっている。沖縄の基地負担軽減と米軍の抑止力維持の両立が重要である。」と、沖縄県民のことよりも米軍の抑止力維持のほうが重要に聞こえる。
 
いわゆる本土メディアの実態と限界がいみじくも現れている。
 
やはり地元メディアの怒りの声に耳を傾けるべきであろう。
 
<[基地「返還計画」]パッケージ論の復活だ>
  2013年4月6日 沖縄タイムス
安倍晋三首相とルース駐日米大使は5日夕、官邸で会談し、米軍嘉手納基地より南にある普天間飛行場と5基地の「返還計画」を了承した。
 時期を盛り込んだのが特徴だが、いずれも「○年度またはその後」という表現を使い、注釈で「遅延する場合がある」と言及している。これで時期を明記したといえるのだろうか。何も言っていないのと同じではないか。
 時期の明記は、安倍首相が強くこだわった。沖縄の過重な基地負担の軽減をイメージさせ、普天間の辺野古移設を進めたい狙いがある。
 5基地を13地区に細分化し3段階に分けて返還する計画だが、普天間を含めた計1048ヘクタール余りのうち、条件なし返還はわずか約55ヘクタール。県内移設というのが正確だ。
 民主党政権時代の2012年4月、在日米軍再編の見直しに関する日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、普天間移設と在沖海兵隊の国外移転、嘉手納より南の5基地のパッケージを切り離した。5基地の先行返還を可能にするものと受け止められた。
 今回の合意で、普天間については辺野古移設を前提に「22年度またはその後」と明記した。移設までの期間は埋め立て着工から8〜10年とされており、早期着工を念頭に「22年度」という時期が出てきたものとみられる。
 牧港補給地区は「25年度またはその後」、那覇港湾施設は「28年度またはその後」。5基地の返還は普天間移設以降である。先行返還の考えを放棄し、自民党政権時代の06年に日米合意したパッケージ論に事実上、先祖返りした。12年合意より、むしろ後退したのではないか。
    ■    ■
 計画は3年ごとに見直すこととされ、「砂に書いたラブレター」のようなものだ。
 基地の返還で重要なことは地元の意向を聞き、跡地利用の観点からいつ、どれだけの面積かを早期に示すことだ。米軍の一方的な都合による細切れ返還では跡地利用を困難にする。
 今回の合意で、移設を条件としない返還は、宜野湾市にあるキャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区(約52ヘクタール)で、時期は「14年度またはその後」とされている。同地区は、傾斜地が多く国道58号とアクセスできない。宜野湾市と地主会は跡地利用に支障を来すとして、国道58号につながるインダストリアル・コリドー地区と一体的な返還を求めたが、計画に反映されなかった。
 牧港補給地区の北側進入路と第5ゲート付近の計3ヘクタールも条件は付かず「13年度、14年度またはその後」とされたが、細切れで使いようがない。
    ■    ■
 普天間返還合意から間もなく17年がたつが、進まない。辺野古移設が前提だからだ。
 那覇港湾施設は1974年に日米で返還合意している。40年近いが返還が実現していない。今回「28年度」と言われても現実味がない。 移設先の浦添市で移設反対を掲げた松本哲治市長が誕生。翁長雄志那覇市長も遊休化を理由に移設条件と切り離した返還を求めている。地元の意向を無視した計画は混乱と分裂を引き起こすだけだ。
 
「条件なし返還はわずか約55ヘクタール」で全体のわずか5.2%である。
 
その他の地域は全て条件付で実質的には県内への玉突き移設である。
 
3年ごとに見直すというのだが、確実にいえるのは最長返還期限の「2025年度またはその後」では安倍内閣は存在していない。
 
「砂に書いたラブレター」とは言い得て妙である。 
 
過激な表現ながらも正確に怒りを露にしているのがこのメディアである。
  
<基地返還・統合計画 沖縄だけの犠牲は限界だ 
   詐術に等しい「負担軽減」>
  2013年4月6日 琉球新報
これはまさに「沖縄の基地負担温存政策」ではないか。県外に行く基地は一つもない。沖縄だけを犠牲にする政策がもはや限界だと、なぜ気付かないのか。
 日米両政府が嘉手納基地より南の5基地の返還・統合計画を発表したが、5基地返還は2005年に合意したことで、今回はその時期を示したにすぎない。それを、さも安倍政権が努力した「負担軽減」であるかのように言いはやすのは、経緯を知らない国内世論向けの印象操作だ。詐術に等しい。
 沖縄だけに基地を押し込める方策は過去何回も頓挫してきた。政府は過去の失敗に学ぶべきだ。
遊休化との矛盾
 計画を見ると、首をかしげざるを得ない点があまりにも多い。
 牧港補給地区の返還は、各軍の倉庫を嘉手納弾薬庫やトリイ基地、キャンプ・ハンセンに移すのが条件だ。3基地への倉庫新設は基地拡充そのものではないか。
 那覇軍港の返還時期は「2028年度またはその後」だ。ほとんど使われず遊休化した基地を返すのに、なぜ15年もかかるのか。 キャンプ桑江は海軍病院移設が条件だが、病院は既に移設して稼働している。今すぐ返還できるはずだが、なぜ2025年度以後か。キャンプ瑞慶覧の一部など、こうした例はほかにも枚挙にいとまがない。しかも、ほとんどが「○○年度またはその後」という留保付きである。これでは返還計画どころか、返還延期計画だ。
 米上院のカール・レビン軍事委員長は先月、米公共放送局の番組で在外米軍の縮小を主張した。「特に太平洋地域、とりわけ沖縄」と名指しして兵員を本国に戻すよう求めている。
 大規模な水陸両用戦を展開する旧来型の海兵隊の存在意義は既に薄れたと言われて久しい。軍事技術の発達で緊急展開能力は格段に向上した。海兵隊は本国に常駐し、紛争に応じて装備・兵員を編成して急派する小規模紛争専門となることも十分あり得る。米国の深刻な財政難を考えれば、なおさらだ。
 そんな時代に、米国の有力者ですら必要ないという兵員をなぜ新基地を造ってまでわざわざ沖縄にくぎ付けにするのか。理解できない。
 肝心の普天間飛行場も返還が「2022年度以降」と先延ばしになった。1996年のSACO(日米特別行動委)合意で2003年返還の予定だった基地だ。それが06年の米軍再編で14年に延期し、今回さらに延期した。まして県内移設条件付きである。許しがたい犠牲強要と言うほかない。
「本土並み」の幻
 在沖米軍基地の縮小論議はそもそも、日本本土と沖縄の取り扱いの違いが出発点だった。
 沖縄を米軍の占領統治に差し出していた間に本土の基地は大幅に減り、沖縄へ基地が集中した。海兵隊が移転してきたのが一例だ。 その上、1968年のいわゆる「関東計画」で首都圏の米軍基地は横田に集約された。1972年の本土復帰以後だけを見ても、本土では約59%も整理縮小が進んだのに、沖縄では19%にとどまっている。「核抜き本土並み」だったはずが、復帰後ですら本土並みではないのだ。
 こうした違いを沖縄側が訴えた結果がSACO合意だったが、普天間も牧港補給地区も那覇軍港も、県内移設の条件がネックになって実現していない。
 安倍政権は閣僚来県や振興策提示など、1997年ごろの「成功体験」を露骨に模倣しているが、過去と今の決定的違いに気付いていない。沖縄は既に、沖縄だけを犠牲にする基地政策は差別そのものだと知っている。もはや差別を甘受する地点には戻れないのだ。 過去、知事が県内移設に合意した一時期ですら、県内の世論調査で移設反対が過半数を割ったことは一度もない。県内移設にこだわる限り、返還は実現しない。政府はその点からこそ教訓をくみ取るべきだ。
 
「沖縄の基地負担温存政策」であり「返還延期計画」という指摘は返還対象施設の実情を知らなければできないことである。
 
「沖縄は既に、沖縄だけを犠牲にする基地政策は差別そのものだと知っている」が、残念ながら過去の歴史にも疎い安倍晋三首相には理解できていない。
 
1972年5月15日の沖縄本土復帰を記念して昨年は野田内閣により「本土復帰40年記念式典」が行われたが「40年をお祝いするという趣旨の企画はほとんど見られなかった。」という。 
 
昨日の衆院予算委員会では、民主党の細野豪志幹事長が「沖縄が本土に復帰した時が、本当に日本が独立した日だ」と強調、主権回復の日の式典に匹敵する行事を5月15日にも開催するよう求めた」ことに対して、「沖縄本土復帰を記念して政府が節目ごとに開催している式典についてどういうタイミングでやるか、当然考えなければならない」と答えていた。
 
「主権回復の日」の式典を沖縄では「日本から切り離されアメリカの支配下に置かれた従属と屈辱の日」とみなしている。
 
そんな沖縄に対して、さらに本土復帰記念式典をやって繕うとすれば、まさに「姑息な手段」といわざるを得ない、とオジサンは思う。

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2013年03月06日

WBCだ、2020年五輪招致だ、それでもオスプレイは飛ぶ

今朝の新聞のテレビ欄を見たらTBSテレビの18時半からの番組案内には、
 
「WBC3連覇の偉業へ日本の誇り侍ジャパン絶対に守る『世界一』ブラジル・中国に連勝全員野球で3連勝だ!世界一の称号は誰にも渡さない!▽2次ラウンドへ向け最大のライバルが登場脅威の身体能力を誇る世界1位最強キューバ▽山本浩二監督率いる28人の侍ジャパン戦士見せろ野球の力!キャプテン阿部慎之助ケガ克服しチーム鼓舞心をひとつに世界一へ▽(試合終了まで)」
 
と、まるで戦時中の報道の如く「侍」「戦士」「誰にも渡さない」などという文言が踊り、阿部キャプテンではなく、安倍晋三首相が施政方針演説で7回も熱唱した「世界一」がここでも3回も叫ばれている。
 
たかだか16チームで行われる「世界選手権」とは名ばかりの、米国MBL利権のための興行に過ぎないスポーツにたとえ民放といえども、4時間半も垂れ流す神経にオジサンはとてもじゃないが理解不能である。
 
それにマラソンよりも長い時間を要する「野球」というスポーツは、五輪正式種目から除外されて当然だとあらためて思う。
 
その五輪だが、2020年夏季東京五輪招致活動も活発になりだいぶ支持率も上がったようだが、いろいろと問題は残っているようだ
 
いくらロンドン五輪で活躍した金メダリストたちを動員して接待したところで、それら選手たちは7年後にも日本代表として五輪に出られるかは全く保障はなく可能性もはるかに低い。
 
メディアがある問題を報道することによって、その問題に対し少数派の意見をもつ人々は沈黙し、多数派の意見をもつ人々の声が一層強く報道される現象として「沈黙の螺旋」という言葉が使われることがある。
 
この五輪招致活動を通して、メディアが「ニッポン」を連呼することにより「ニッポン効果」が出始めている。
 
そして、東京都内の町内会での最近の事例では、招致委員会のヤラセではなかったのだが五輪招致に関する署名を回覧板で募った。
 
内心は五輪招致に反対でも隣近所の目を気にして賛成と書いてしまう人が多い場合があるという。
 

 
沖縄で多くの住民が反対している「オスプレイ配備反対」という声は残念ながら本土住民にはなかなか正確に伝わっていない。
 
数日前に普天間に駐機しているオスプレイ3機が6日から本土で低空飛行訓練するという報道がされたが、菅義偉官房長官の「少しでも沖縄の負担を軽減できれば」との恩着せがましい言い方に現地メディアは怒っていた。
 
<オスプレイ本土訓練 この程度で負担軽減とは>
  2013年3月4日 琉球新報
この程度のことで「沖縄の負担軽減」を称するとは驚きだ。普天間飛行場に配備されている米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの本土での訓練予定が発表された。菅義偉官房長官は会見で「少しでも沖縄の負担を軽減できれば」と述べたが、普天間にある12機のうちたった3機が、わずか3日間、訓練するにすぎない。
 沖縄には年間365日を通して置き、今夏にはさらに24機に増やそうとしている。それで「沖縄の負担軽減」と恩着せがましく言うのは筋違いも甚だしい。米側に何も言えない自らの外交的非力を、沖縄にこと寄せて取り繕っただけではないか。
 沖縄の負担軽減を言うのなら、オスプレイ配備を撤回するのが筋だ。航空輸送の発達や軍事作戦の質的変化などにより、海兵隊の常駐は沖縄にも日本にも不要だ。政府がどうしても日本に必要と考えるなら、オスプレイの訓練だけでなく海兵隊を丸ごと県外に移転してもらいたい
 日米両政府は昨年の沖縄配備直前、オスプレイの安全確保策(日米合同委合意)を発表した。米軍が完全に順守することなどあり得ないことを、米軍の実態を知る日本政府は百も承知だったはずだ。
 公表したのは、いずれ合意破りが確実に露見する沖縄に向けてではあるまい。「政府が問題を解決した」というポーズを全国に見せるのが狙いだったのだろう。
 その意味で、こうした安全確保策のウソが今回の訓練で全国的にも露見するのは一歩前進かもしれない。「飛行高度は地上150メートル以上」という合意があったが、低空飛行訓練は60メートル前後の高度で飛ぶ。沖縄でのあまりにあからさまな「合意破り」「空の無法状態」のほんの一部を、本土も目の当たりにすることになろう。ただそれはわずか3機3日間であり、認識はごく狭い範囲にとどまるはずだ。
 合意は「人口密集地上空を避けて飛行」「基地内のみヘリモードで飛行」とうたうが、沖縄ではあまりにも公然と破られ通しだから、もはや笑い話だ。本土では市街地上空の飛行はほとんどないはずで、こうした認識を共有できるとは考えにくい。
 とはいえ、基地問題が実は日本の外交、政府の体質の問題であることを知るきっかけにはなろう。訓練を機に、米軍基地の在り方を沖縄と本土で真剣に、共に考え、議論していきたい。
 
本土の大手マスメディアは訓練の事実だけを淡々と報道するだけである。
 
<オスプレイ:訓練ルート 和歌山や高知などに変更>
  毎日新聞 2013年03月05日
2013030osprayflightcourse.jpg在日米軍は5日、6?8日に岩国基地(山口県岩国市)を拠点に実施する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練について、和歌山県や高知県などを通過する「オレンジルート」で行うと防衛省に通告した。米軍は4日に九州の「イエロールート」で行うと通告していたが、わずか1日で変更された。同省によると、米側は「陸上自衛隊が九州で実施する訓練を勘案した」と説明しており、訓練地域の重複を避けたとみられる。
 訓練を行うのは米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されたオスプレイ12機のうち3機で、沖縄以外での訓練は初めて。米軍は計6ルートの訓練計画を公表しており、6〜8日の訓練に関しては4日、大分、熊本両県などを通過するイエロールートで実施すると日本政府に通告した。
 しかし、イエロールートに近い大分県・日出生台(ひじゅうだい)演習場で、陸自が7〜8日に射撃訓練を予定。米側は射撃訓練中に上空の飛行はできないと判断し、ルートを変更したとみられる。
 防衛省の辰己昌良報道官は5日の記者会見で、夜間訓練も行われるとの見通しを示す一方、「当日の気象条件などで(飛行経路は)変更があり得る」との認識を示した。
 小野寺五典防衛相は5日、記者団に「1日でルートが変わっては関係自治体へ迷惑をかけてしまう。今後こういうことがないよう、米側に申し入れたい」と強調した。
 オスプレイの低空飛行訓練をめぐっては、米国での事故発生などを受け、日米両政府が飛行高度を昼間は地上152メートル以上、夜間は同304メートル以上とすることで合意。
 米軍も地元の懸念に配慮し、訓練の日時やルートなどを事前通告する「極めて異例」(同省幹部)の対応を取った。
 しかし、訓練の通告が実施直前にずれ込んだうえ、米側との調整不足が要因とみられる突然のルート変更に対し、地元自治体からは批判の声が出ている。【青木純】
 
地元自治体からは批判の声が出ている」と傍観者的に書いても、オスプレイ訓練に対する根本的な批判にはならない。 
 
琉球新報が指摘していた「沖縄ではあまりにも公然と破られ通し」のオスプレイの安全確保策の実態について沖縄県内の調査結果をまとめていたメディアもある。 
 
<オスプレイ本土訓練 身近に迫る危険・騒音>
  2013年3月6日 東京新聞
201303060osprayreport.jpg米軍の新型輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練が6日から、本土で実施される。すでに配備済みの沖縄では安全性への不安が消えないどころか、高まっている。新たに訓練ルートとなる本土の自治体や住民からは怒りの声が上がっている。 (編集委員・五味洋治) オスプレイは昨年10月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への配備が終わり、訓練が県内で続いている。
 沖縄県は10、11月に県内の自治体から寄せられたオスプレイの飛行目撃報告をまとめた。総数は計517七件で、普天間飛行場がある宜野湾市が最も多く240件、続いて移設先とされる名護市の60件となっている。
 日米間の申し合わせで、できる限り避けることになっている学校や病院、人口密集地の上空での飛行や夜間訓練が計318件目撃され、全体の約6割を占めた。また、「ヘリモード」と「固定翼モード」を切り替える「転換モード」は機体が不安定になるとされるが、転換モードでの飛行も十件報告された。
 日本政府は在日米軍の運用や訓練について必要な協議を行う「日米合同委員会」を通じ、米軍側にオスプレイの安全飛行を申し入れているが、「合意違反と思われる飛行の数は、ほとんど変わっていない」(池田克紀・沖縄県基地対策課長)という。
 騒音の問題もクローズアップされている。琉球大学工学部の渡嘉敷健准教授(環境工学、騒音)は配備後、機体からの騒音を調査した。訓練時の騒音を従来使われていたCH46ヘリコプターとオスプレイを比較すると、オスプレイの方が10デシベル以上も大きいという結果が出た。
 渡嘉敷氏は「飛行中に基準値を超える低周波が出ていることが確認されている。国が正式に調査する必要がある」と強調した。
 普天間飛行場に隣接する宜野湾市上大謝名(うえおおじゃな)自治会の大城ちえ子会長は「オスプレイが飛行する時、補聴器を着けている人がそのままでいると、騒音が拡大されてすごい衝撃を受ける。心臓ペースメーカーを付けている人は、低周波音の影響で心臓が異様にドキドキすると言っている」と、住民への影響を説明する。
 大城さんは「私たちは騒音には慣らされていますが、初めてここに来た人たちは、みな驚きます。さらに危険が指摘されているオスプレイまで配備されてしまった。訓練の本土開始をきっかけに、沖縄の現状を考えてほしい」と訴えた。
 
米軍の本音は、安全確保策通りに飛行するのでは「飛行訓練にならない」ということだろう。
 
危険な飛行訓練をしながらパイロットが経験を積み、遠く離れた戦地に出撃することがオスプレイ配備の本来の目的であろう。
 
「日米不平等条約」と昔から厳しく批判されている日米安保の下での「日米合同委員会」で米軍が日本側の要望をまともに聞き入れたことは一切ない。
 
沖縄を今でも米国の植民地として見ている米国に対しては、もはやまともな交渉など存在しない。
 
普天間基地の危険性を十分に認識した安倍晋三首相が行うことは、沖縄県民に丁寧に説明して辺野古に普天間基地を移設するのではなく、今こそ米国から「日本を取り戻す」と主張すべきではないだろうか、とオジサンは思う。 

 
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