2013年09月30日

大阪で破綻した「東大話法」

オジサンは当ブログ開始以来、「橋下徹タグ」や「橋下徹カテゴリ」を見ても分るように、事あるごとに「橋下徹」を幾度となく俎上に乗せてきた。
 
そして、恐らく今後はもう俎上に乗ることがなくなるのではないか、という結果が昨日の大阪の堺市長選挙で出た。
 

竹山 おさみ(無所属)  198,431
西林 克敏(維新)         140,569

さらに同日に行われた堺市議補選の結果、大阪維新の会は自民党に3議席中2議席を奪われた。
 
地方選に過ぎない堺市長選結果についての在京大手紙の反応は以下の通り。
 
讀賣新聞は「堺市長選で維新敗れる、都構想反対の現職再選」、朝日新聞は「堺市長選、維新破り現職再選 橋下代表、辞任を否定」と淡々と事実報道に近かった。
 
それに比べると、積極的に反橋下徹に廻った共産党は「府民・市民の共同の勝利」と市田書記局長のがコメントを掲載していたが、安倍政権擁護紙の産経新聞は「橋下氏の求心力低下 野党再編は失速 安倍政権にも影」と改憲派としての橋下徹の求心力低下に危機感を募らせていた。
 
堺市長再選 橋下構想に厳しい審判」と毎日新聞が唯一社説で批判記事を書いていた。
 

 
2012年1月に出版された著書「原発危機と『東大話法』」により、作者の東大教授の安冨歩の提唱する「東大話法」が当時は様々なところで引用され話題を呼んでいた。
 
一口で言えば、東大話法とは東京大学(東大)の学生・教員・卒業生たちが往々にして使うとされる「欺瞞的で傍観者的」な話法のことで、特に東大OBの原発御用学者が槍玉に上がっていた。
 
安冨は、福島第一原子力発電所事故をめぐって、数多くの東大卒業生や関係者が登場し、その大半が同じパターンの欺瞞的な言葉遣いをしていることに気づいた。彼は原発がこの話法によって出現し、この話法によって暴走し、この話法によって爆発したと考察し、まず「言葉を正す」ことが必要だと考えた。
安冨の示した東大話法の概念は、「常に自らを傍観者の立場に置き、自分の論理の欠点は巧みにごまかしつつ、論争相手の弱点を徹底的に攻撃することで、明らかに間違った主張や学説をあたかも正しいものであるかのようにして、その主張を通す論争の技法であり、それを支える思考方法」というものである。
「東大話法」は相手を言いくるめ、自分に従わせるための、言葉を使った暴力と説明される。この話法は東京大学の教授や卒業生だけが使う技術というわけではないが、使いこなせる能力を有する人物は東大に多く集まっているともいう。学者、官僚、財界人、言論人に、この話法の使い手や東大話法的思考をもつ人が多いと安冨はいう。権力の集まる場所にいる人の多くが東大話法を操っており、その技術が高い人が組織の中心的役割を担う、これは国民にとって大変な不幸である、と安冨は述べている 。
(Wikipedia)
 
ちなみに、その話法の20ほどの典型例が以下なのだが、これらを読むと自ずとあの男の日常的な会話手法が透けて見えてくる。
 
【東大話法典型例】
(1)『自分の信念』ではなく、『自分の立場』に合わせた思考を採用する。
(2)自の立場の都合のよいように、相手の話を解釈する。
(3)(自説にとって)都合の悪いことは無視し、(自分にとって)都合の良いことだけを返事する。
(4)都合の良いことがない場合には、関係ない話をしてお茶を濁す。
(5)どんなにいいかげんでつじつまが合わないことでも自信満々で話す。
(6)自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
(7)その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
(8)自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。
(9)『誤解を恐れずに言えば』と言って、うそをつく。
(10)スケープゴートを侮辱することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる。
(11)相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す。
(12)自分の議論を『公平』だと無根拠に断言する。
(13)自分の立場に沿って、都合の良い話を集める。
(14)羊頭狗肉。
(15)わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
(16)わけのわからない理屈を使って相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
(17)ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
(18)ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
(19)全体のバランスを常に考えて発言せよ。
(20)『もし○○○であるとしたら、おわびします』と言って、謝罪したフリで切り抜ける。 
 
ラ・ターシュに魅せられて」というブログ主が、堺市長選挙前にこんな風に橋下徹をオチョクッテいた。
 
・・・前略・・・
選挙戦最後の日曜日・・。
堺市内での、コイツの街頭演説の様子を動画で見ましたが・・
「皆さん! 堺が無くなるワケじゃないんですっ!」
「堺が無くなるんじゃなくて、堺市が無くなるんだろ? まだそんな手に引っかかると思ってんの?」 演説前を通行する堺市民・・
「皆さん! 大阪を! 東京に負けない! ミヤコにしようじゃありませんか!?」
「都が二つあっちゃ、国にとっても困るだろ? だいたい首都が二つある国なんて・・どこにあんのよ? 大河ドラマの見過ぎなんだよ、アンタ。」
無視して通り過ぎる市民・・
無視して通り過ぎる市民・・そして、市民。
風は・・ピタリと吹き止みました。 (笑)
・・・中略・・・
このオトコは・・
新しいものに飛びつきたがる・・
日本人の特質を・・
最大限に利用しました。
そう言えば・・
区長の公選・・なんてのも、ありましたね。 (苦笑)
ところが、
大阪市長に当選した途端!
「区長は公募だ!」
言い出しました。 (苦笑)
公選・・と言うのは、大阪区民が選ぶのですが
公募・・と言うのは、市長が選ぶもの。
字は一字違うだけですが・・
意味はまったく違います。 (苦笑)
矛盾を指摘され、なんと言ったか?
「公選するには選挙法の改正が必要でしょ? 改正には時間がかかるので・・まずは、公募して・・そのあと、公選に移行する・・最初からそのつもりだった」
早稲田訛りの東大話法ですから
理解出来なくても・・
異常ではございません。 (笑)
 
そう確かに橋下徹は早稲田大学卒業である。
 
大阪以外の者が橋下徹を色々と批判するよりも、やはり、ここは地元の声を紹介しておいたほうがより現実味がある。
 
1743 ・橋下・石原・維新の「うさんくささ」に痛撃
――堺市長選敗北で野党再編の主導権困難に

堺市長選では橋下大阪市長が、堺市の有権者から痛撃を食らわされました。橋下氏がもし犬さんだったら「キャイ〜ン」と鳴いてしっぽを巻き、すごすごと逃げ去るところでしょう。
 橋下氏が自分の大阪市長としての職務をそっちのけにしてまで入れ上げた堺市長選。結果は大差をつけられ大敗北でした。「橋下劇場」の賞味期限が切れ、あきられてきたようです。ボクは本当は、橋下氏の「うさんくささ」を有権者が見透すようになった、と見るのですが、どうでしょう。
 橋下氏が掲げる1丁目1番地の政策は「大阪都の実現」でした。堺市を統合して「大大阪都」をつくると吹聴してきました。しかし、その中身は2年以上経ってもなんだか訳の分からないまま。橋下氏がぶち上げる「構想」はこれまでも中身が吟味されたものはほとんどなく、思いつきのアドバルーン劇場の印象を与えてきました。
 これで、橋下人気は地元大阪でも完全に失速した、といいたいところです。
 大阪都構想そのものは今後、大阪府と大阪市の統合という形で進められるのでしょうか、そのためには来年秋までに府、市両議会で可決承認され、住民投票でも過半数を占める必要があります。しかし、橋下氏が市長を務める大阪市の市議会では維新の会は過半数に届かず、さりとて今回の選挙結果を見た他党の協力を得られるか不透明、さらに住民投票となればどうでしょう。つまり、「大阪都」はあえなく空中分解か、という瀬戸際です。大阪市民の「民意」が問われることになります。
 中央政界への影響を見ても、野党再編の動きに対し、維新の会が主導権を執ることは著しく困難になってきました。退潮の維新の会は石原慎太郎・共同代表の影響力にも陰りをもたらしそうです。近頃にない快事ではないでしょうか。
 維新の会が生き延びる道は二つ。一つは、安倍政権にすり寄り、「安倍右翼路線」のお先棒担ぎか、露払いに徹する道。もう一つは、真に庶民の立場に徹して政界に再び維新の風を吹かせる道。しかし、後者はまずないですよね。となれば、安倍政権に吸収される道を選ぶことになるのでしょうか。それとも、尾羽打ち枯らして、消滅?
 
『自分の信念』ではなく、『自分の立場』に合わせた思考を採用する人間なので、その立場が「大阪維新の会・代表」なのか、職務を放棄してまで選挙活動をした「大阪市長」なのかは曖昧なので、たとえ「負け犬の遠吠え」と言われようが、 「選挙敗北の責任はあるが辞任はしない」といわざるを得ないのだろう。
 
2年前の2011年10月10日に初めて「危険な政治屋-その2」で橋下徹の危うさをつぶやいた。
 
そして1年後の2012年10月03日には「危険な政治屋は今どうなったか」では「『真夏のソフトクリーム』のように消えて無くなくなるのではないだろうか、とオジサンは願って」いたが、もうこれからは、哀れな「危険だった」政治屋の末路をじっくりと見届けよう、と思っている。


posted by 定年オジサン at 11:24| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月14日

窮すれば鈍する者は

ギャンブルに嵌り、負けが込んでくると、その負けを取り戻そうとさらに多くの掛け金を投じる。
 
そして、こんなにつぎ込んだのだから「もう、後には退けない」と意地を張る哀れなギャンブラー。
 
思わず、そんな光景を彷彿させてしまうのが、トラブル続きで停止後も再開が4度も延期され、一日あたりの維持費が5500万円、年間にすれば200億円を超えるわが国最大の無駄遣い、それが福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」である。
 

<もんじゅ再開中止命令へ 安全管理体制が不十分>
  2013年5月13日 中日新聞
日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の安全確保に重要な機器で点検漏れが見つかった問題を受け、原子力規制委員会は原子炉等規制法に基づき、運転再開の準備作業をしないよう機構に指示する方向で検討に入った。規制委は、これまでの検査で機構の安全管理体制が不十分と判断した。
 もんじゅの点検漏れでは昨年11月、約1万点の機器で点検時期が過ぎていた事実が発覚。その後の規制委の検査で、ほかにも点検漏れがあることが分かった。規制委の田中俊一委員長は「もんじゅは機構最大の施設で安全上重要な施設。そこでこうした事態が起きていること自体、組織全体の問題として、基本的な安全文化が欠如している面がある」などと指摘していた。
 規制委は、もんじゅの点検・管理方法などを定めた保安規定や機構の安全管理体制の見直しを求める。規制委が問題点の改善を確認するまで、機構は核燃料の交換など運転再開に必要な作業ができなくなる。
 もんじゅをめぐっては、規制委は敷地内にある断層(破砕帯)が活断層の可能性があるとして、近く現地調査に乗り出す。
 もんじゅは1994年に初臨界し、95年12月8日にナトリウム漏れ事故を起こして停止。2010年5月に運転を再開したものの、同年8月に燃料交換装置が壊れて再び止まっている。
 福島の原発事故後、もんじゅは廃炉にする動きもあったが、核燃料サイクル政策が見直されなかったことを受け、所管する文部科学省は、高速増殖炉開発に前向きな専門家らで構成する作業部会を設けて検討。これまでの発電炉としての研究と並行し、放射性廃棄物を減量する炉としての研究も進める方向になっていた。
 
もんじゅは2010年年8月に燃料交換装置が落下したトラブルによりすでに運転が停止している。
 
このため、規制庁が、点検方法などを定めた保安規定の変更や点検計画の見直しを求め、同構の体制が改善されたと判断されるまで、核燃料の交換や制御棒の動作など重要な作業の準備を認めないことは当然である。
 
もんじゅの点検漏れは正確には延べ9679件の機器で見つかり、同機構がすでに昨年11月末に公表していた。
 
規制委は12月に原子炉等規制法に基づく保安規定違反に当たると認定したが、同機構が提出した報告書では問題がないとされた機械系の重要機器の中にも、点検時期が超過したものがあったことが後の保安検査で判明したという。
 
同機構の鈴木篤之理事長は一連の問題について「形式的なミスが出るのはやむを得ない」と発言していた。
 
実質上、核燃サイクルは、破綻したのも同然である。
 
原発の使用済み核燃料を再処理し、原爆の材料にもなるプルトニウムなどを取り出して、再び核分裂を起こさせ、使えば使うほどプルトニウムは増え、永遠に循環する核燃料の輪ができるというのが、当初の夢の「核燃料サイクル計画」だった。
 
もんじゅはその輪の要であるにもかかわらず、1991年に運転開始後4年で発電を始めてすぐに、冷却材のナトリウムが漏れ出す事故が発生し、長い停止を余儀なくされていた。
 
実用化にはほど遠い技術なのである。
 
原発政策を所管する茂木敏充経済産業相は、核燃料サイクル政策について「完全に放棄する選択肢はない」というが、むしろ継続する選択肢もないのではないだろうか。
 

 
4月2日発売の週刊朝日の記事「賞味期限切れで焦る橋下市長」でツイッターでブチ切れし、派手に宣戦布告したが、その後は泣かず飛ばずになってしまったらしい。
 
橋下徹がそんな体たらくなので、代表を務める「日本維新の会」の支持率の凋落も当然なのかもしれない。
  
<世論調査の「支持率」つるべ落とし 民主に抜かれ、日本維新本当の崖っぷち>
  2013/5/13 JCASTニュース
2012年12月の衆院選では「第三極」として躍進した日本維新の会の勢いが、すっかり衰えた様子だ。
アベノミクスを背景に「一人勝ち」を続ける自民党の影響ですっかり存在感を失い、2013年7月にも行われる参院選の投票先を聞いた世論調査では民主党に抜き返される有様だ。橋下徹共同代表(大阪市長)は「このままいけば『年内消滅』もあり得る」と危機感を煽るが、参院選を乗り切れるのか。
自民の「一人勝ち」
維新の失速ぶりは、世論調査の結果に如実に表れている。
フジテレビの報道番組「新報道2001」では、首都圏の500人を対象に「次の選挙でどの政党の候補者に投票したいですか」という質問で電話調査している。この中で維新の会を挙げた人の割合は、5.2%(13年4月11日調べ)、4.8%(4月18日)、3.4%(4月25日)、4.0%(5月9日)といった具合で、ここ1か月ほど低調に推移している。5月9日の他党の結果を見ると、自民党が43.0%で「一人勝ち」。民主党が5.0%で、民主党に抜かれてしまった。みんなの党は3.2%。
衆院選から日が浅い1月4日の調査結果では自民党43.2%、日本維新の会8.2%、民主党7%、みんなの党4.2%で、民主を上回っていた。   読売新聞が5月10日から12日に行った電話(RDD)世論調査でも、13年夏の参院選での投票先を聞いている。維新の会は8%で自民党(47%)に次ぐ勢力で、民主党(7%)、公明党(5%)が続く。だが、1月の調査では自民37%、維新16%、民主8%。「維新離れ」が急速に進んでいるのは確かなようだ。
・・・後略・・・
 
橋下徹の人気は、あくまでもメディアをうまく利用してきたからこそ、維持できていた。
 
それも、あえて過激な発言をして物議を醸し出し、メディアがそれに飛びつき記事とする。
 
頃合を計らって、過激発言を徐々にトーンダウンさせ、時には平然と自己の発言を撤回したり、覆したりする。 
 
その橋下徹のメディアへの露出頻度が下がれば、当然、それは維新の会の支持率にも影響してくる。
 
しかしながら、昨日のこんな発言は、多くの女性からだけでなく隣国からも非難が集中した。 
 
<橋下氏「規律維持に慰安婦必要だった」…日本批判に反発 沖縄視察時、米軍に風俗活用求める>
  2013.5.13 21:40 産経新聞
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は13日、慰安婦問題について「当時は軍の規律を維持するため必要だった」と容認する考えを表明し、「世界各国が持っていた。なぜ日本だけが取り上げられるのか」と反発した。在日米軍幹部に、海兵隊員による風俗業者の活用を求めたことも明らかにした。市役所で記者団に答えた。
 橋下氏は慰安婦に関し「あれだけ銃弾が飛び交う中、精神的に高ぶっている猛者集団に必要なのは誰だって分かる」と発言した。また、「暴行、脅迫をして拉致した事実は裏付けられていない」とし、軍による募集の強制性を否定。一方で「慰安婦は戦争の悲劇の結果だ。心情を理解し優しく配慮することが必要だ」と述べた。
 橋下氏は大型連休初めに沖縄県の米軍普天間飛行場を視察。幹部に「海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロールできない」との理由で風俗業者の活用を求めたとした。

 韓国政府関係者は13日、「歴史認識と女性の人権尊重意識の深刻な欠如を露呈した」と橋下氏の発言を批判した。聯合ニュースが伝えた。(ソウル 共同) 
 
この橋下徹の「米軍も風俗業を活用すべきだ」との発言について、米国防総省の報道担当者は13日、あるメディアの取材に対して「我々の方針や価値観、法律に反する。いかなる問題であれ、買春によって解決しようなどとは考えていない。ばかげている」と話した。 

猪瀬直樹東京都知事の失言問題を持ち出すまでもなく、政治家としては、「思っていることを言えば良い」わけではなく、そもそも「政治」という言葉は「都市国家(ポリス)の住民に善きことを伝える」という古代ギリシャの哲人アリストテレスが解いた概念から由来している。
 
いまさら橋下徹にこんなことを言っても始まらないのだが少なくとも彼の発言がより一層、維新の会の支持率を下げることに貢献し、改憲勢力が減少・消滅するようならば評価してあげよう、とオジサンは思う。
 


posted by 定年オジサン at 11:14| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月18日

体罰批判を機に教育行政介入か

クラスの仲間からいじめを受けた小中学生たちが自殺をしてしまうという痛ましい事件がもはやニュースとはならなくなった頃の昨年12月23日、今度はクラブ顧問の教師から体罰を受けた高校生が翌日自殺したというニュースがあった。
 
残念ながら、当初オジサンは余り関心が無かった。
 
自殺にまで追い込んだ顧問の体罰はそれは決して「愛のムチ」なんかではなく暴力そのものだから、暴行罪で逮捕されるのがオチ、といった気持ちであった。
 
ところが年が明けてから事態は段々とあらぬ方向へと向い始めていた。
 
体罰が発覚したのが大阪市立桜宮高校で自殺したのがバスケットボール部のキャプテンだった2年生の男子生徒ということだった。
 
大阪市が最高管理責任者であるので、真っ先に大阪市長が遺族の元に謝罪に行くと誰もが考えていた。
 
ところが橋下徹市長は、年明けの8日、「『最悪の大失態』橋下市長」と、「きちんとした対応が取られなかった。教育現場の最悪の大失態だ」と高校側の対応を批判し、「教育委員会に任せておけない。僕が責任をもって引っ張っていく」と話し、事実関係の解明について積極的に関与する意向を表明した。
 
最初に謝罪すべきタイミングで他人事のように、お得意の教育委員会批判から始めてしまった。
 
体罰に関しては橋下徹市長は持論としては擁護派であったことは、過去の発言から見てもよく分かる。
 
  20120118hasimototaibaturon.jpg
   
しかし周囲の批判を浴びて3日後に漸く「橋下市長が12日にも遺族宅訪問へ『遺書も拝見したい』」となって謝罪が実現した。
 
そして「スポーツの指導の中で手をあげることはありうるとずっと思っていたが、『この考え方を改めないといけないと猛反省している』と両親に伝えた」との発言以降、矛先がクラブ活動や学校、教育委員会にまで及び、段々と波紋が広がり始めた。
 
今週に入ってから矢継ぎ早に持論を展開してきた。
 
<「今部活でうまくなっても人間としてダメ」 
    橋下氏が持論展開、生徒には動揺>
  2013.1.16 産経新聞
大阪市立桜宮高の男子バスケットボール部主将だった2年の男子生徒=当時(17)=が体罰を受けた翌日に自殺した問題で、体罰が確認された同校のバスケットボール部とバレーボール部の無期限活動停止が15日に決まった。バスケ、バレー部以外の全運動部も体罰の有無の調査が終わるまで停止となり、生徒らの間に動揺が広がっている。だが橋下徹市長は「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら、人間としてはダメだ」などと理解を求めた。
・・・中略・・・
スポーツ強豪校に広がる波紋。だが橋下市長は15日に開いた記者会見で、生徒たちに過激な言葉で理解を求めた。「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育だ」
 
さらには、体罰を長年行っていた教員だけではなく、桜宮高校の教員全員にも連帯責任があるので異動させ、さらには全く関係のない受験生に影響を及ぼすように体育科とスポーツ健康科学科の入学試験は中止すべきだとまで言い始めた。
 
<橋下市長“全教員の異動を”>
  1月16日 NHKニュース
大阪市立桜宮高校でバスケットボール部の顧問の教師から体罰を受けていた男子生徒が自殺した問題で、大阪市の橋下市長は、今の桜宮高校の教員を全員、異動させる道筋をつけるよう、市の教育委員会に求めていることが、関係者への取材で分かりました。
今回の問題を受けて、大阪市の橋下市長は、桜宮高校のこの春の入学試験について、「桜宮高校の体育科の伝統は完全に間違っていた。これまでの伝統を断ち切る必要がある」として、普通科は予定どおり行うものの、体育科とスポーツ健康科学科の入学試験は中止すべきだという考えを示し、大阪市教育委員会も中止するかどうか検討を進めています。
さらに橋下市長は、桜宮高校の普通科の入学試験を予定どおり行う場合でも、今の教員を全員、異動させる道筋をつけるよう、市の教育委員会に対して求めていることが関係者への取材で分かりました。橋下市長は「お茶を濁すような人事は、だめだと思う。校長や教員の総入れ替えは最低条件で、人事権を適切に行使してほしい」と求めたということです。
大阪市教育委員会は、NHKの取材に対し「現実的にその対応は非常に厳しい」としながらも、「教育委員会として何らかの答えを出さなければならず、対応を検討したい」と話しています。
 
さすがに、入試中止に関しては多くの方面から批判の声が上がっていた。 
 
<桜宮高の入試中止案、橋下市長は
   「ボクは受験生のことを考えている」も批判殺到>
  2013.01.17 ZAKZAK
・・・前略・・・
■普通科定員増で対応?
 桜宮高校体育科とスポーツ健康科学科(定員計120人)の入試を中止することに伴う混乱を抑えるため、橋下市長が示しているのが、普通科の定員を120人増やす対応策だ。
 しかし、体育系2科と普通科ではそもそも受験科目数や配点が異なる。体育系2科は国・数・英(各50点)の3科目に運動能力検査などの実技試験(計150点)が加わるのに対し、普通科は前期なら国、数、英(各70点)の3科目に小論文が、後期なら3科目に理、社(同)の2科目が加わる。
 しかも、体育系2科の入試は2月20、21日と約1カ月後に迫っており、教育関係者は「受験対策が間に合うわけがない」と憤る。
■他学校の体育科増やす?
 大阪府内で体育系学科があるのは桜宮高のほか、大阪市立汎愛高校(定員120人)、府立摂津高校(同80人)、府立大塚高校(同80人)の3校。これら3校の定員を増やす案も出された。
 大阪府の松井一郎知事は16日の定例会見で、「体育科を志望する子供たちが行き場を失わないようにしたい」と言及。府立2校の体育科の定員増を府教委に求める意向を示した。
 しかし、これには府教委が難色。定員を増やすなら、新たに教職員や教室を確保する必要があり、中西正人教育長は同日の記者会見で「極めて困難」と言い切った。
 松井知事は、中西教育長の発言を「子供たちの立場で考えていない」と批判したが、試験直前に志望校を代えろというのも「子供たちの立場で考えていない」(桜宮高校関係者)。
 また、橋下市長はいったん普通科に入学した生徒が、後に体育科に編入できる仕組みづくりも示唆しているが、これにも課題がある。
 市教委によると、体育科のような専門学科は専門単位を3年間で25単位以上取得する必要があり、仮に2年生が編入する場合、1年生からやりなおさなくてはならない事態になる可能性があるという。
■「不利益には慎重に」
 入試中止騒動を現役の運動部員はどう受け止めているのか。桜宮高校剣道部に所属する体育科1年の女子生徒(16)は「1年生が入ってこなければ、これまでの伝統が途絶えてしまう」と嘆く。
 また、桜宮高体育科を目指す中学生を教える府内の塾講師の女性(32)は「体罰問題発覚後も、生徒は『桜宮を受験する意思は変わらない』と言っていただけにかわいそう」と心配する。
 鳴門教育大大学院の阪根健二教授(学校教育学)は「安心して生徒を受け入れる態勢づくりを急ぐのは理解できるが、生徒の不利益については慎重であるべきだ」と話す。
 入試中止の提案について、市教委には市民から批判のメールや抗議電話が殺到。「受験生に罪はない」と橋下市長に否定的な意見が目立つという。
 それでも、橋下市長の信念は揺らぐ様子はない。16日夕も報道陣に対し「完全に違う桜宮高校として再生し、生徒を新しく迎えるべきだ」と力説した。
 
最終的には入試の可否は大阪市教育委員会が21日の会議で決定することになっている。
 
「今のままの教育委員会の制度が良いとは決して言えない。だが今回の入試中止方針をはじめ、橋本市長の対応は自分自身の責任逃れ、議論のすり替えに思える」と指摘しているのは、神戸学院大法科大学院の上脇博之教授。
 
さらに「橋本市長は過去にも体罰容認の発言を繰り返してきており、こうした発言が今回の体罰教師に『体罰OK』と認識させ、助長していた可能性もある。その道義的責任をきちんと謝罪する方が先ではないか」とも言っている。
 
教育評論家の尾木直樹は、入試中止は子どもにとっては大変に厳しいと言いながらも「教育行政の閉鎖性は凄まじく、自らがいじめや体罰を隠蔽したという意識すらない。入試の中止や教員総取っ替えぐらいしないと、現場の腐敗はどうしようもないという気持ちも分かる」と、橋下徹市長に一定の理解を示している。
 
たしかに、子を持つ親にとっては、学校に人質を取られているようなものである。
 
たとえいじめられていると分かっても、顧問から体罰を受けたと聞いても親は学校で一日中監視することは不可能であろう。
 
そういう意味では今回の事件は、自殺が無ければ永遠に体罰が表沙汰にならなかった、ということを明らかにした。
 
それでも、橋下徹市長のやり方は支持できない。
 
なぜなら、過去に橋下徹市長が行った市職員の勤務時間外の政治活動の禁止条例や、入れ墨の一斉調査と似ているところがあり、それは市職員や教職員を目の敵に批判するが、「橋下市長は勤務時間外の選挙活動どころか、先の衆議院選挙では応援演説に全国を廻っていた」とういう批判に対しては、自分だけは聖域扱いするという点である。
 
『入試予算執行しない』 橋下市長、中止要請に従わない場合 」とまで言い始めるということは、もはや橋下徹市長は子どものためを思ってやっているのではなく、これを機会に教育行政への政治介入を一層進めるのではないだろうか、とオジサンは思っている。 


posted by 定年オジサン at 12:03| 神奈川 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月02日

大阪の師走の厳しい処分

忘年会が終わったと思うまもなく、年明ければ今度は「新年会」。
 
サラリーマンの世界では今週一杯はお休みの所が多いため、新年会は来週以降となる。
 
しかし、きな臭い政治の世界では年明け早々行われる。
 
2年前の今頃はこんなタイトルの記事が載っていた。
 
■朝日新聞 「菅氏『権力を掌握する』」 首相と小沢氏、新年会で火花」
■讀賣新聞 「今年もハレーション覚悟…菅首相あいさつ」
■日経新聞 「菅首相・小沢氏、新年会から亀裂あらわ」
■産経新聞 「菅首相新年会、議員45人出席 小沢氏との数対決に完敗も『やりたいことやるため権力掌握する』」
 
民主党が政権交代を果たした翌年には早くも鳩山政権が崩れ、秋の代表選で小沢一郎に勝利した菅直人が首相になり翌年の正月風景であった。
 
元旦の午後、当時の菅直人首相が公邸で、小沢一郎が私邸でそれぞれ新年会を開いたが、出席人数では小沢一郎が圧倒した。
 
◆スポーツ報知「小沢氏“圧勝”120人新年会、菅首相側は45人」
 
しかし、小沢一郎に限って注目したある地方紙の記事では、2010年の幹事長として権勢を誇った年の166人よりは少ない120人の国会議員の参加であったと報道されていた。
 
オジサンは「新年会合戦」で、「今年も先行き不透明で不安な状況で、新年早々、自分の取り巻きを集めて権勢を競うという合戦だけは勘弁してほしかった」、とつぶやいた。
 
国内情勢ならびに日本を取り巻く情勢は2年前から少しも改善されておらず、ますます先行き不透明で不安な状態が続きそうなのだが、個人の選挙には勝利したが、組織としての権力争いという「大いくさ」に敗れた小沢一郎は、もはや「自分の取り巻きを集めて権勢を競う」というには程遠い有様であった。
 
<小沢氏、新年会で「参院選に勝負かける」 出席議員13人も野党結集に意欲>
  2013.1.1 産経新聞
生活の党の小沢一郎衆院議員は1日、都内の私邸で開いた新年会で「衆院選では(第三極が結集していれば)票数では自民党に負けていなかった。今夏の参院選に勝負をかける」とあいさつし、反自公勢力の選挙協力実現に向け調整に乗り出す考えを示した。
 出席者によると、小沢氏は「日本維新の会の橋下徹代表代行も、みんなの党の渡辺喜美代表も(選挙協力の必要性を)分かっていなかったが、衆院選の結果を見て分かったのではないか」と指摘。「自民党の独り勝ちを許すわけにはいかない」と参院選での巻き返しに強い意欲を示した。
 新年会は、昨年は東日本大震災の被災地に配慮し取りやめたため、2年ぶりの開催となり、現職国会議員では森裕子・生活の党代表ら13人が出席した。当時の民主党幹部ら120人が駆けつけた平成23年の新年会と比べると、小沢氏の“威光”のかげりを印象づけた。
・・・後略・・・
 
昨年の「そろそろ幕引きの時が近づいた、小沢笑劇場」で幕引きをお勧めしたのだが、「生活の党」とは「家風」が全く異なる「日本維新の会」や「みんなの党」との結集をはかるという、相変わらず選挙にだけ勝てばいい、といった近視眼的な戦略では、とてもじゃないが自公政権を倒すことは不可能である。
 
家風が異なる日本維新の会の橋下徹のお膝元では、昨年末にチョットした事件が起きていた。
 
その顛末に対しては、あるコラムでこんな風に大阪市長を批判していた。
 
・・・前略・・・
日雇いの土木作業は賃金が安い。危険で汚れる仕事なのは今も同じだ。勤務時間外に、土木作業に精を出していた大阪市の職員が、地方公務員法の兼業禁止に反したとして停職6カ月の処分を受けた。給与がカットされ、子どもの学費もかさみ小遣い稼ぎのためだったという▼約一年間、深夜から未明に月5回ほど働き、1回約6千円を得ていた。法に違反したのだから処分はやむを得ないとしても、ここまでの厳しさには何か特別の理由があるのだろうか▼公務より選挙が大事と公言し、参議院議員も兼任できると訴えている人が市のトップだ。年の瀬の寒さが一層、募る。
・・・後略・・・
 
具体的な事件の報道はこんな内容であった。
 
<懲戒処分:給与カットで土木バイト 大阪市、職員を停職>
  2012年12月28日 毎日新聞
大阪市は27日、環境局西南環境事業センターの男性技能職員(50)が、地方公務員法で兼業を禁止されているのに、JRの線路拡張工事に従事していたとして、停職6カ月の懲戒処分にした。
 市によると、職員は昨年10月〜今年11月、深夜から未明にかけてJR新大阪駅の線路拡張の土木作業に知人の紹介で従事。月5回程度働き、1回約6000円の報酬を受け取っていたという。職員は「給与カットで子供の学費もかさみ、小遣い稼ぎのためにやった」と話しているという。
 また、市教委も27日、市立小学校の男性管理作業員2人が数年前から、JR新大阪駅の拡張工事や阪急電鉄の保線工事に従事したとして、戒告処分にした。2人は報酬を受け取らず、食事や釣り道具、服の提供などを受けたという。【林由紀子、津久井達】
 
〈地方公務員法第38条〉
職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
 
この規則の、「報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。」に抵触したらしい。
 
そして、「報酬を受け取らなかった」が、やはりJRや私鉄の工事に従事した市の作業員等は、「食事や釣り道具、服の提供などを受けた」にもかかわらず戒告処分で済んだらしい。
 
単純計算で、この停職処分された職員は、14ヶ月間で最大42万円を得て、今年の半年の給与約200万円以上を失うことになる。
 
この記事に対しては以下のようなコメントが載っていた。
  
「それでもこれはやっちゃいけない」
「停職6ヶ月って感覚的に言って重過ぎると思うのだが。労組に相談した方が良いのでは。」
「給与カットで収入が減っても固定費的な支出は急には減らせない。給与カットがなければ兼業禁止に反するバイトをしなくても済んだと考えれば、この処分は『法だから』と看過できるようなことではない理不尽だと思う。」
「公務員の今の給与からさらにカットするのなら原則兼業禁止は廃止にすべき。」
「生活苦だったなら6ヶ月停職は退職勧告と同義ですなあ。」
「大目に見てあげても良い案件ではないかなあ…」
 
労働組合を単なる「抵抗勢力」としてしか見ていない橋下徹市長からすれば、いつも口癖にしている「まづルールを守りましょうや」という原則論から懲戒解雇の一歩手前という厳罰に処したということなのだろう。
 
上記のコメントの中には、真髄を突いたこんなコメントも寄せられていた。
 
「深夜から未明にかけてJR新大阪駅の線路拡張の土木作業に知人の紹介で従事」というプライベートの時間を削って公務と両立させても処分される市職員と、公務の時間を削りプライベートを優先しても居座り続ける市長。
 
実際、橋下徹市長が昨年1年間で、ツイッターでつぶやいた回数が計5749回に上ったことが1日、確認されている。
 
1回のツイッターのつぶやき作成時間が仮に5分としても、年間では20日分がツイッター作成に当てられたことになる。
 
本人は市長としての公務だと強弁するだろうが、極めて個人的な自分のプライベートに関する週刊誌の記事に対するつぶやきは、決して公務とはいえないだろう。
 
さらに師走選挙中に、国政政党の代表代行としてツイッターによる「公職選挙法違反」行為を繰り返してきた似非弁護士。
 
被差別部落出身の橋下徹は、己の人権擁護には最大限のエベルギーを費やすが、自分以外の人間の「人権」には関心が無いようである。
 
今年も橋下徹の批判から始まったが、決して手を緩めることなく、維新の会が分裂して消滅するまで橋下批判は続くだろう、とオジサンは思っている。
 
posted by 定年オジサン at 12:54| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月05日

他人には厳しく己には甘い口先男

この1週間余りで、相変わらず橋下徹維新の会代表代行の、腰の定まらないコロコロ発言が顕著になってきている。
 
そもそも選挙公約なんかも、その場の思いつき程度で急こしらえしたのではないか、とまで言われたのが先月末に発表した政権公約に盛り込まれた「最低賃金制の廃止」。
 
11月30日の大阪市役所における報道陣からの質問に対しては、
 
「ハードルを課せば、最低賃金を出せない企業や、本当ならあと2、3人雇えるのに1人しか雇えないという企業もある。できるかぎり多くの雇用を生み出したい」
 
と、「最低賃金制の廃止」は雇用の創出が狙いだと、トンチンカンな説明をしていた。
 
労働界では、生活保護費よりも低い「最低賃金」の引き上げを長年の要求の柱としていた。
 
ところが、その「制度」自体を廃止すると言う政権公約を発表したため、既成政党からも批判される始末であった。
 
橋下徹の論理では、最低賃金のハードルを低くすれば、たとえば800円の最低賃金の地方の場合、10人しか雇用できない企業が、時給600円になれば13人雇える計算になるので雇用の創出だといいたいらしい。
 
しかしチョット考えれば直ぐ分かるように、それではより低賃金労働者を生み出してしまうということで、ネット上でもかなり叩かれていた。
 
労働専門家からは橋下徹の無知さを指摘する声が直ちに出されていた。
 
第205回 最賃制を廃止すれば日本は賃金奴隷の国になりはてるしかありません。
日本維新の会の石原代表と橋下代表代行は、11月29日、衆議院選挙の政権公約を発表し、そのなかで最低賃金制の廃止を打ち出しました。
最低賃金とは、使用者がそれを下回って労働者を雇用してはならない賃金の時間当たりの最低基準額のことです。日本ではこれは最低賃金法にもとづき、かつ時々の政府方針を受けて、中央および地方の最低賃金審議会が年々決めています。
日本の最賃制は地域別最賃制になっており、2012年12月現在、東京850円、大阪800円、沖縄653円(全国加重平均は749円)と地域間で大きな格差があるうえに、全体に最低額が低く抑えられてきたために、たとえフルタイムで働いたとしても、「健康で文化的な最低限度の生活」を営むことは困難です。年2000時間(約週40時間)働いても、年収(税引前)は東京で170万円、沖縄で131万円にしかなりません。
それでも最賃制があるために、労働者を法外に低い賃金で働かせることはできません。11月30日の記者会見で日本維新の橋本代表代行は「最低賃金のルールがあると、あと2、3人雇えるのに1人しか雇えなくなる。安く働けということではなく、賃金はできるだけ出して雇用も生んでもらう」と言いました。これを受けて、内田樹氏は「1人当たり時給800円のルールを廃止して、それで3人雇うということは、1人当たり時給267円になる……」と書いています。
鋭い指摘ですが、内田氏の解釈と違って、おそらく橋下代行は、大阪でいえば、現在の最賃800円でなら10人しか雇えないのに、最賃制が廃止されて市場最低賃金が600円くらいに下がれば、13人くらい雇えるようになると言おうとしたのではないかと思います。しかし、その場合でも、企業が雇用を増やす保証はまったくありません。また、また最賃制を廃止すると、賃金の歯止めが一切ないのですから、スポットでは市場最低賃金が600円どころか、400円、あるいは200円に下がる恐れもないではありません。いずれにせよ、橋下代行は賃金と雇用について知らなさすぎます。
最賃の廃止は低賃金時給労働者が多い非正規労働者の賃金だけでなく、正規労働者の賃金をも大きく下げずにはおきません。
就職情報サイトのマイナビによれば、2013年4月採用予定の日本郵便(株)の一般職の初任給は大卒/月給148,900円〜181,440円、短大卒・高専卒・専門卒/月給139,600円〜174,380円となっています。日本郵便の初任給が学歴別の同一額の表示でなく、勤務地によって幅のある表示になっているのは、同社の一般職の初任給が、地域別最賃に準拠しているからだと考えられます。
短大卒の下限13万9600円でいえば、所定労働時間は月172時間(1日8時間、週40時間)ですから、時間賃金は812円となり、東京の最低賃金850円を大きく割り込んでいます。大卒の14万8900円でいえば、時間賃金は865円で東京の最賃にへばりついています。これは東京の場合も含め、最賃すれすれの低賃金と言わなければなりません。これが民営化された郵便局の実態なのです。これに近い例はほかにもあります。
最賃制があってもこういう状況なのに、最賃制を廃止したらどうなるか。36協定のために労働時間の上限がないに等しい日本で、賃金の下限もなくなれば、日本は賃金奴隷の国になりはてるしかありません。
 
そして総選挙が公示された日には、密かに維新の選挙公約の文言が変わっていた。
 
<「最低賃金制「廃止」から「改革」に修正 維新の選挙公約」>
  2012年12月4日 朝日新聞
日本維新の会が衆院総選挙の公約に掲げた「最低賃金制の廃止」を「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」に修正したことが分かった。最低賃金制廃止に対しては野田佳彦首相が3日のインタビューで「大変びっくりする項目。格差が拡大する懸念を持っている」と指摘。ネット上でも「際限なく低い賃金で働かされる」との批判が出ていた。
 維新の浅田均政調会長は取材に対し「我々の意図していたことが伝わっておらず、誤解を生む表現だったので直した」と説明した。 「廃止」は、維新が11月29日に発表した政権公約「骨太2013〜2016」の中で、議論の余地があるとする政策実例に記載。橋下氏は廃止の目的は雇用創出とし、「賃金が安すぎたら労働者は来ない」と、一定の歯止めはかかるとの認識を示していた。
 
国政政党として認められている政党が、公示前に発表した政権公約を、正式な広報や公的な説明の機会は設けていないまま変更していたことになる。
 
これに対して、日本維新の会政調会長の浅田均大阪府議会議長は4日、記者団の質問に答え「見直しではない。誤解がないよう表現を変えただけ」と強調していた。
 
しかし「廃止」と「改革」では全く意味するところが違う。
 
規制力を持つ制度を廃止するということは、単なる規制緩和とは異なり無法状態に放置することになる。
 
それを、とってつけたように「改革」という文言に修正して事の本質を隠し通そうとする。
 
さらには、前述の維新の浅田均政調会長は、現在の最低賃金制度については「高止まりしており、なんとかしないといけない」と抜本的改革が必要との認識をあらためて示しているが、働く側の「最低賃金の引き上げ」という要求とは真っ向から対立している。
 
これ1つとっても、大阪維新の会の政策は弱者に対する思いやりが全くかけているということがよく分かる。
 
経済学者の金子勝はツイッターでこうつぶやいていた。
金子勝 ?@masaru_kaneko
維新の会がまた公約を修正です。小泉「遺臣の会」らしく「最低賃金制度廃止」を掲げたが、でもあまりに評判が悪い、そこで、「改革」と変えた、でも中身は変わらない?相変わらず公約をコロコロ変える、この党は民主党政経塾大臣たちより、たちが悪い?
 
公示前から日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長は精力的に、衆院選に向けて全国各地で遊説している。
 
この行動に対して、市民グループ「見張り番」(松浦米子代表)は12月3日、市長の給与の返還を求める住民監査請求を起こした。
 
同団体は、衆院解散後に橋下徹が本格的に遊説を開始した11月17日以降、行政の執行責任者としての義務を怠っていると問題視しており、登庁せずに支払われている給与は不当な支出としている。
 
松浦代表は「市役所で必要な業務を行っていないことについて問題提起したい」と話しているが、日本維新の会の石原慎太郎代表は、都知事時代はろくに登庁せずに自分の原作の映画にも出演するなど、橋下徹が足元にも及ばないお方でもある。
 
この住民監査請求に対しては、橋下徹はこんな問題のすり替えをしていた。
 
20121205hasimotoimage.jpg
?@t_ishin
http://bit.ly/YGg5vN  市長の仕事をもっとしろ!選挙ばかりするな!とのご意見。選挙や政治がいかにバカにされているかの象徴。仕方ありません。日本の政治はその程度のものだったのでしょう。しかし政治、選挙は大阪市民にとって非常に重要なのです。 
 
今年の春頃には、形式上は市の通常の業務を行うポストに就きながら、実際は勤務時間中に組合活動を行う“ヤミ専従”を厳しく批難していたが、大阪市民から選挙で選ばれた大阪市長にもかかわらず、「選挙は大阪市民にとって非常に重要」なのだから、本来の業務を怠っても市長自ら選挙活動しても構わないという屁理屈を平然と言い放っている。
 
大飯原発再稼働問題に関して連携していた嘉田由紀子滋賀県知事が新党結成を発表した時には、「多いに頑張ってください」とエールを送っていた橋下徹。
 
「現在が実質的に『原発稼働ゼロ』であるという現実から出発して、『エネルギーシフト』という未来に向けた助走と離陸を経て、どんなに遅くとも10年後には完全に原発から卒業するためのカリキュラムの骨子」を、大阪市の顧問を辞任した飯田哲也が主導し発表したことに対して、橋下徹はこんなことを言っていた。
 
<橋下氏「卒原発は火星旅行と同じ」 公示後のツイッターで批判>
  12/04 北海道新聞
日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長は、衆院選が公示された4日昼、日本未来の党が公約した「卒原発」を念頭に「『10年後に原発ゼロ!』と叫ぶのは、『10年後に火星に行くぞ!』と叫ぶのと同じレベル」とツイッターで批判した。これに先立つ衆院選第一声でも、日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事を同様の文言で批判していた。
 総務省は「公職選挙法は、ツイッターを含むインターネットでの選挙運動を認めていない」との見解。これについて橋下氏はツイッターで「バカみたいなルール」と批判。「前近代的な選挙事務すら変えられないような政治家が、国の行政を根本から変えられるわけがない」と決め付けた。
 
石原慎太郎代表とは「原発政策では基本的には一致している」と強弁せざるを得ない状況になっているためか、一歩進んだ卒原発政策には悔しくて腹が立つのだろう。
 
返す刀で公職選挙法にまで噛み付き始めてしまった。
 
これに対しては、「レッツ橋下式交渉術」が橋下徹のツイッター内容をことごとく批判している。
 
選挙戦が進むにつれて、タレント政治家としての橋下徹の馬脚がますます露になってくるだろう、とオジサンは思っている。
 
 
posted by 定年オジサン at 11:32| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

小選挙区「1区」立候補へのハードル

今年の3月の下旬に、「政治塾で政治は熟成するのか」とのつぶやきで、当時の「大阪維新の会」の政治塾に関して下記のような内容を紹介した。
 
 維新は次期衆院選で300人の候補を擁立し、200議席の獲得を目指す。橋下氏は開講式で、既成政党について「政治家がいくら変わっても動かない。政策が実現される気配も見受けられない」と批判し、対立姿勢を鮮明にした。
 今後は、6〜7月に街頭演説やディベートなどを課して「候補者予備軍」を絞り込むスケジュールを描く。年内に衆院解散があれば、直ちに「卒塾」させ、予備軍も含めて候補者を公募。既成政党の国会議員にも、維新からの立候補を呼び掛ける。橋下氏は「必ず地方の動きから中央の体制がひっくり返る。これは歴史の繰り返しだ」と強調した。
 一方で、懸念するのは衆院解散が来年以降に先延ばしになったケースだ。維新への期待感は知名度のある橋下氏頼みの側面が大きい。6〜7月に予定している候補者予備軍の絞り込みを延期し、来年以降も講義を続けて発信力を保つ構えだ。維新幹部は「選挙時期が遅れても、既成政党が有権者を引きつける政策を打ち出せるとは思えない」と強気の姿勢を示すものの、「今の勢いを維持するのはきつい」と本音も漏らす。
 維新との選挙協力を模索する公明からも「年内解散がなければ維新は息切れしかねない。今後のつきあい方も変わるかもしれない」(大阪府本部幹部)との声が出ている。
 
3月に開講予定の政治塾への応募者は最終集計で3000人を遥かに超えていた。
 
当初は400人規模だったのが応募数を見て大幅増員したらしい。
 
そして、大部分は書類選考で落としたらしいが、それでもかなりの人数になり、上記のように「次期衆院選で300人の候補者」などと華々しく花火を打ち上げていた。
 
ところで、世界一高いといわれている日本の立候補に必要な供託金。 
 
衆議院の小選挙区で300万円であり、仮に300人立候補させるには、それだけで9億円が必要になる。
 
しかも実際の選挙費用となれば供託金の数十倍に膨れ上がる。
 
当時の一部の週刊誌には、橋下徹が既に関西財界から十分な資金を集めたらしい、との噂も流れていた。
 
その後のインタビューでは橋下徹は「全て自己負担で立候補してもらう」と冷たく突き放していた。
 
夏が過ぎて秋風が吹き、晩秋を迎える頃になっても、橋下徹は初志は変えないと言っていた。
 
<橋下代表 「全小選挙区擁立」修正せず、追加合格示唆>
   2012年11月6日 スポニチ
日本維新の会代表の橋下徹大阪市長は6日、次期衆院選で全300小選挙区に公認候補を擁立する目標を修正せず、候補者が不足した場合には公募の追加合格で対応する可能性を示唆した。一方、幹事長の松井一郎大阪府知事は、現状では達成困難との認識を示した。候補者公募では1次に845人が応募して165人が合格したが、2次の応募者は161人にとどまっている。書類審査後、うち約80人を面接する予定だが、候補者不足が懸念されている。
 橋下氏は「(1次の合格者165人は)先行して合格にしており、その他が全部不合格ではない。相当な数の候補者予備軍がいて、足りなければその中から選べばいい」と指摘した。市役所で記者団の質問に答えた。
 一方、松井氏は同日、「選挙区を埋めるだけならばできるが、安易に妥協し『数ありき』の話にはしない」と府庁で記者団に強調。「十分国政を担える人物と自信をもって公認できるよう絞っている。全選挙区に当てはまれば良いが、なかなかうまくはいかない」と述べた。
 日本維新は既に、公明党が擁立する全国9小選挙区で公認候補を立てない選挙協力をすることで公明党と合意。加えて今後のみんなの党など第三極勢力との連携次第で、擁立する候補者を大幅に減らす可能性もあるとみられる。
 
どうやら数千人規模の塾生も、いざ候補者公募の段階では165名しか残らなかったらしい。
 
この人たちは少なくとも選挙資金を自ら用意できる人たちであろう。
 
その選考過程は、845人の応募者を書類審査で451人に絞り、維新の会幹部と竹中平蔵、堺屋太一らが応募者1人10分で1回だけの面接を行い165人の合格者を選んだという。 
 
しかし、数不足を補うため2次募集を行いそれでも目標の300人には届きそうもない。
 
日本維新の会の松井幹事長は、橋下徹代表とは異なり「全小選挙区擁立」という選挙区を埋めるだけの人選には反対であり、しかも具体には、実際はもっと困難な候補者の擁立を表明していた。
 
<維新の会「全国の1区」に候補者擁立へ3勝44敗の惨敗の運命>
  2012年11月6日 日刊ゲンダイ
 「漁夫の利」にニンマリの民主、自民
 
「維新の会」の松井一郎幹事長が、5日、次の衆院選について、「47都道府県すべての1区」に候補者を擁立すると表明した。「みんなの党」と選挙区調整する場合でも、1区への擁立は譲らないという。支持率が低迷し、勢力拡大のために勝負に出たのだろうが、激戦の1区は選挙協力をしなければ“共倒れ”必至。はたして「維新の会」は何人、当選できるのか。
「維新の会が全1区に候補者を擁立するのは、苦戦している裏返しです。浮動票の多い1区に立てるのは、少しでも比例票を掘り起こすのが狙いでしょう。全国に組織がない維新の会は、地方では県庁所在地のある1区でしか勝負できないという事情もあるはずです」(政治ジャーナリスト・山田恵資氏)
「維新の会」は、時間が経ち、全貌が明らかになるにつれて国民の期待がどんどんしぼんでいる。
 11月1日に締め切った候補者の「2次公募」への志願者は、わずか161人と、「1次公募」の845人から激減。
 そもそも「2次公募」をすること自体、「1次公募」にロクなメンバーがいなかった証拠だ。
 浮動票の多い「1区」は、民主、自民はもちろん、ほとんどの政党が参戦する激戦区。第三極が議席を獲得するには、譲り合って選挙協力するしかない。しかし、もはや友党の「みんなの党」に配慮する余裕もないということだろう。突然、「1区擁立構想」をブチ上げたが、47の選挙区のうち、いくつ勝てるのか。
「みんなの党と選挙協力しても、維新の会が“1区”で勝つのは簡単ではない。せいぜい、1桁でしょう。まして、みんなの党や石原新党、小沢新党と競合したら落選確実。民主党や自民党の候補者を利するだけです。具体的に選挙区を北から見ていっても、北海道1区は横路孝弘が強い。岩手は小沢王国。秋田1区も民主党の寺田学が抜け出すでしょう。西に飛んでも、鳥取1区の石破茂、島根1区の細田博之、岡山1区の逢沢一郎、山口1区の高村正彦、徳島1区の仙谷由人……と、維新の会が割り込むのは、かなり難しいですよ」(政界関係者)
 維新の会が勝てそうなのは、地元の大阪1区、兵庫1区、そして「維新の会」に移った松野頼久の熊本1区くらいのものだ。
 維新の会の「全1区出馬構想」に、いまごろ「1区」から出馬する民主、自民の議員は「漁夫の利」を得られるとニンマリしているのではないか。
 
オジサンは「47都道府県すべての1区」という松井幹事長の話を聞いて、当初は「全小選挙区擁立」という方針から候補者が満たないので、都道府県内の選挙区で「少なくとも1つの区」に候補者を立てるものだと勘違いしていた。
 
正確には「1区」とは、都道府県庁がある選挙区(政令指定都市の場合は都道府県庁がある区の選挙区)に割り当てられている区のことであり、当然人口も多い地域となる。
 
ところが、必ずしも「当然人口も多い地域」とは限らない。
 
たとえば、福岡県の場合、直近の選挙である2011年4月10日執行の福岡県知事選では、有権者数が1区(福岡市博多区、東区)の38万4861人よりも2区(福岡市城南区、中央区、南区)の43万886人の方が上回っていた。
 
その差は4万6025人で福岡2区の方の有権者数が多いことは、地元の政治関係者なら誰でも知っているという。
 
また、都市機能の面でも、福岡県の1区に含まれる博多区と2区に含まれる中央区はともに商業施設やオフィスビルが集積しており、単純に「博多区がある1区が中心」と言うことは難しい。 
 
まさか道州制を見据えた地方分権型国家を目指す政党が、地方の実情も考慮せず、全国一律的に「1区が中心」とすることをするはずがないだろうが、日本維新の会の弱点の一つに、国政選挙に詳しい参謀がいないことが指摘されており、さらには橋下徹と松井一郎との間に不協和音が聞こえてくるようになると今後はこれが致命的になるのではないか、とオジサンは思っている。
 
 
posted by 定年オジサン at 11:00| 神奈川 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月21日

橋下徹とハシシタ徹

3日前だったか、夕方のテレビで突然、大阪市長の記者会見の場面が映し出され、いつもの橋下節が炸裂していた。
 
オジサンは、「ああー、また始まったな」程度の気持ちで、恐らくは最近の「日本維新の会」の国民の支持率の低下に焦った橋下徹のパフォーマンスだろうと、ほとんど無視をしていた。
 
その会見場では、大阪の朝日新聞の記者が多くの報道陣の前で「朝日新聞の見解」を橋下徹市長から詰問されていたようだった。
 
まあ、暫くは「橋下徹VS朝日グループ」の熾烈な言論合戦でも見ていようかと思ったのもつかの間、早くも雲行きが怪しくなっていた。 
 
<週刊朝日の連載中止 橋下氏巡る不適切な記述で>
  2012年10月19日 朝日新聞
朝日新聞出版は19日、同社発行の「週刊朝日」が10月26日号に掲載した、ノンフィクション作家・佐野眞一氏らによる橋下徹・大阪市長に関する連載記事「ハシシタ 奴の本性」について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、第2回以降の中止を決めた。
 河畠大四・週刊朝日編集長がコメントを出して連載中止を発表するとともに、改めて謝罪した。河畠編集長は18日の談話でおわびをし、週刊朝日の次号に「おわび」を掲載する考えを表明していた。
 また、筆者の佐野氏は19日、「今回の記事は『週刊朝日』との共同作品であり、すべての対応は『週刊朝日』側に任せています。記事中で同和地区を特定したことなど、配慮を欠く部分があったことについては遺憾の意を表します」とのコメントを出した。
 橋下市長は18日の記者会見で、週刊朝日の連載記事について「僕の人格を否定する根拠として、先祖や縁戚、DNAを挙げて過去を暴き出していくのは公人としても認められない」と批判していた。
■週刊朝日編集長 改めて深くおわび
 《河畠大四・週刊朝日編集長の話》 第1回の連載記事中で同和地区などに関する不適切な記述が複数あり、このまま連載の継続はできないとの最終判断に至りました。橋下徹・大阪市長をはじめとした関係者の皆様に、改めて深くおわび申し上げます。不適切な記述を掲載した全責任は当編集部にあり、再発防止に努めます。本連載の中止で、読者の皆様にもご迷惑をおかけすることをおわびします。
■朝日新聞社、深刻に受け止め
 《朝日新聞社広報部の話》 当社は、差別や偏見などの人権侵害をなくす報道姿勢を貫いています。当社から2008年に分社化した朝日新聞出版が編集・発行する「週刊朝日」が今回、連載記事の同和地区などに関する不適切な記述で橋下徹・大阪市長をはじめ、多くの方々にご迷惑をおかけしたことを深刻に受け止めています。
 
この記事は朝日新聞本社が発行しているのだが、よく読むと、朝日新聞は決して「おわび」という言葉を使ってはおらず「謝罪」はしていない。
 
この週刊朝日の記事を読んだ、「ハシズム」を広めた一人として橋下徹から過去に批難されていた北海道大学の山口二郎は、こう言っている。
 
「『週刊朝日』は傾きかけた大阪維新の会を再び勢いづけるために、この記事を載せたのかと憶測したくなるくらいである」
「およそ品格のない橋下市長を批判する場合でも、批判する側は一定の品格を保たなければ、批判が説得力を持たない」
 
これは、正式な国政政党となった「日本維新の会」の政策的ないかがわしさを論じるという政治論を吹っ飛ばしてしまい。橋下徹の術中に嵌ったことを嘆き、批判している。
 
ところで、「青空の社会学」というブログの、「橋下『維新の会』の正体」ではこう記述されている。 
 
・・・前略・・・
旧大阪府下同和地区出身で大宅賞作家上原善広氏が『週間45』「最も危険な政治家」(2011年、11月18日号)で詳細に報じています。「週刊新潮」や「週刊文春」(2011年、10月27日号)でも報道しています。
またノンフィクション作家の森功氏が「同和と橋下徹」でも報じています。
それによりますと橋下徹は八尾市「安中地区」で生まれています。そして父親は在日人で部落解放同盟と深い関係にあったことを書いています。
橋下氏の実父、故之峰氏とその弟博とし氏の両者をよく知っているいるという安中地区の住民は「(実父は大男で暴れん坊だった。土井熊系津田組の三羽ガラスとといわれたほどの男やった。実父はピキと呼ばれとった。3人とも在日やった。暴力団の組員という立場上、名前を出せなかったので、弟に水道会社をやらせていた」
元部落解放同盟安中支部書記長の笠原忠は橋下氏の実父とその弟である叔父が所属していた津田組組員だった。笠原元安中支部書記長は、詐欺や恐喝でたびたび新聞沙汰になってきた人物である。
叔父名義の水道会社「丸万土木」は八尾市の指名業者でもあったが、部落解放同盟が資金源獲得のために設立した直轄の建設業者団体「大阪同和建設協会」の会員であった。同和対策事業の肥大化とともに「丸万土木」も潤っていた。
その後、暴力団員だった父親は(追われてか)上京し、ガス管をくわえて死亡したとなっています。
・・・後略・・・
 
朝日新聞出版が、「同和地区などに関する不適切な記述」があったから今後の連載を中止するのではなく、本来は週刊誌としての「編集権」を持っているにもかかわらず、親会社「朝日新聞」からの圧力があったのだろう。
 
初めて公にされた事実ではないことを取り上げ、橋下徹があたかも鬼の首でも取るかのごとく、背景資本であるの朝日新聞をターゲットにしたメディア批判パフォーマンスといえよう。
 
あるブロガーからは「小沢信者」とレッテルを貼られているこの人のブログは、「 いかがわしい『橋下徹』の、いかがわしい『勝利』」とわかりやすく分析してた。
 
話題の週刊朝日「ハシシタ 奴の本性」(佐野眞一)の全文を読むことができた。
まず思ったのは、筆者の佐野氏は、非常に強い橋下氏に対する嫌悪感をお持ちのようだということ。
これは確かに、僕も共有するものだ。
それは、市職員の思想調査や、個人の自由であるはずの「刺青」有無の申告の強制など、そうした橋下氏のもつ独善的かつ強権的、非人権的な傾向に大いなる反発を覚える以前に、くだらないバラエティ番組を足がかりにして名を売りのしあがったという経歴からくる、きわめて胡散臭いイメージを全身に纏っていることから発するのである。
大衆に迎合することで成り立っている民放テレビ番組で「人気」を得たヤカラに、国の舵取りを奪われるような事態に対する危機感を持つことは、きわめて健全なメンタリティとは言えないだろうか。
だから、橋下という「公人」に、ある一定の主観的な評価を下すのに、少々、「口汚い」ととられるような表現をもってするのは、許容できる範囲内だと僕は思うのだが、どうだろうか。
すぐに侘びを入れた週刊朝日は、おそらく、記事中に大阪府Y市にある被差別部落の存在が特定される文言があることを、「さすがにこれはマズイ」と思ったのだろう。僕がそう推察するのは、謝罪の根拠として明確に挙げているのが、このことのみであるからだ。週刊朝日が本当にコワイのは、橋下などではなく、部落差別を歴史的に一貫して糾弾し続けてきた団体、勢力だったのではないのか。昔ほどではないが、メディアのこういう差別問題に対する、腫れ物を触るような「事なかれ主義」は、今も脈々と受け継がれている印象がある。
それはともかくとして、僕が思うのは、ダイエー創業者である中内功やソフトバンクの孫正義の「評伝」をノンフィクション作品として発表してきた筆者の佐野氏は、同じような切り口で、橋下徹を料理しようとしたのではないか、ということだ。ひとりの人間を追うには、その家系から書き起こしていくのが、こういう評伝的なノンフイクションの常道だろう。橋下氏はいったい、これから何をしたいのか。どうして、こういう人間が形成されてきたのか。その謎を解くとっかかりとして、まずは家系や血脈から辿っていくのは、きわめて自然なことではないのかと思うのだ。
この記事を読むと、筆者の佐野氏が、橋下氏の父親が被差別部落出身だからどうとか、ヤクザだったからどうだとか、そういう「断定」は、ここまでのところ、何もしていないというのに気づく。橋下氏の反発は、こういう血脈をもってして人格を否定されることの「理不尽さ」にあるということだが、いまだ連載の第一回、そこまで踏み込んではいないのではないかというのが、一読した僕の感想だ。ヤクザの息子だから駄目だ、被差別部落出身だから駄目だという明確な文証を挙げられる段階で、はじめて橋下氏は批判を展開できるのではないか。
わが小沢一郎氏も、週刊文春による「夫人書簡」報道で、不当なデマ攻撃を受けたが、彼はこのことに対し、一顧だにしなかった。眼前にうるさく飛び回るハエに対するほどの反応もしなかった。それは、相手にしないのが賢明な態度であるべきだという以前に、こういうことはひたすら「受忍」していかなければならないという、強烈な「公人としての自覚」があるからだと思うのだ。それにひきかえ、メディアのいちいちの報道に、いちいちの反応を示すかのような、およそ「公人」らしくない橋下氏の言動には、くだらないバラエティ番組で「人気」を得たことに示される、ある種の「軽薄さ」を感じずにはいられない。
ここからは僕の邪推になるかもしれないが、橋下氏は、自ら「仮想敵」をでっちあげ、それと対決する自身の姿を宣揚することで、大衆の支持を得ようとする傾向があるように思える。小泉純一郎にとっての「抵抗勢力」、ヒトラーにとっての「ユダヤ人」のような「仮想敵」は、橋下にとって府や市の職員、「組合」、教師、教育委員会、前市長といったところであったが、最近では、「朝日」をはじめとするマスコミであるようだ。常に「仮想敵」が必要な橋下にとって、今回の週刊朝日の記事は、「渡りに船」だった筈である。情けないことに、週刊朝日および朝日グループは、全面的に橋下氏に白旗をあげた格好になっている。週刊朝日が「お詫び」文を寄せたことに対し、心なしか、橋下氏は元気のない態度を見せた。この男はおそらく、全面的な対決、大論争を望んでいたことだろう。あまりにあっけない相手の白旗は、これ以上の大袈裟なパフォーマンスを大衆に示す道を閉ざすことになる。支持率挽回の当ては、少々、外れたのではないだろうか。
しかし、ある程度、今回のことで「橋下スゴイ、橋下エライ、橋下よくやった」という「落ち着き方」が定着してしまいそうなことが、実に残念だ。いかがわしい人間のいかがわしい勝利は、決してこの国に棲む人間に、良い結果を齎すものにはならないだろう。
 
どうやら、この一連の「似非騒動」は、やはりこんな狙いがあったのだろう。 
 
<橋下氏「ケンカだけは自信ある」遊説で巻き返し>
  2012年10月21日 読売新聞
新党「日本維新の会」代表の橋下徹大阪市長は20日、全国遊説を九州で開始した。
 9月の結党後、党の支持率は伸び悩んでおり、橋下氏は巻き返しに向けて既成政党への批判を強めた。
 遊説は鹿児島、熊本、福岡3市で行われ、副代表の松野頼久元官房副長官(国会議員団代表)も同行した。福岡市では「民主党は『あれやる、これやる』のオンパレードで政権交代を果たした」と、民主党政権を批判。「(維新の会は)皆さんに我慢してもらうところは我慢してもらう」と述べ、高齢者にも「適正なる負担」を求めていくとした。
 さらに、「次期衆院選で勝てなければ、今までの自民党と民主党との枠内通りだ」と強調し、日本の立て直しに維新の会の躍進が必要だと訴えた。鹿児島市では「体制を変えるには(言葉での)ケンカの強さが重要だ。僕はケンカだけは自信がある」と述べた。
 維新の会は全国に300〜350人程度を擁立する方針だ。橋下氏は遊説を通じ、党の組織基盤を欠く地方への浸透を狙っている。
 
この遊説は前々から準備されており、「朝日新聞」という大きなメディア権力を相手にケンカしたという実績を作りたかったのであろう。
 
「活字メディア」の最大手は新聞であり、メディアに対する活字での反論はあまり効果がないことをよく知っている。
 
したがって「活字」という寝技よりも、テレビを使った記者会見やツイッターを使った一方的な発信といった空中戦を戦術として好む人間である。
 
このような、狡猾なポピュリスト政治屋はメディアとしては黙殺することが最も効果的ではないかと思うのだが、「視聴率が第一」とか「売上至上主義」のメディアにそのようなことを望べくもない、とオジサンは思っている。
 
最後に、先に紹介した「青空の社会学」というブログの、「部落開放同盟との深い関わり」をリンクしておく。 
 
 
 
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2012年10月16日

権力の三角地帯に踏み込んだ橋下徹だが・・

「虚像が実像に近づきつつある」のか、実像がどんどん遠ざかっているのかは知らないが、かっての勢いが無くなり、賞味期限切れで危機感を感じてきた「日本維新の会」の橋下徹代表。
 
権勢を誇っていた頃は、対等合併を持ち込んだ「みんなの党」を切り捨てたのだが、形勢不利とみるや、手のひらを返してきた。
 
そして昨日、「日本維新の会」が、その昔「権力の三角地帯」と呼ばれた地域に東京事務所を構えた。
 

<橋下維新突入「権力の三角地帯」>
  2012年10月16日 nikkansports.com
「日本維新の会」代表の橋下徹大阪市長(43)が15日、国会近くに東京事務所を設け、国政政党党首の活動を本格スタートさせた。東京の拠点は、かつて小沢一郎氏ら大物議員も事務所を構えたビル。周囲は「政治的思惑はない」と言うが、権力志向も見え隠れする東京進出となった。支持率低下で賞味期限切れと指摘される中、「国会を開かないのは、税金泥棒以外の何物でもない」と、臨時国会の召集すら決められない国政に、かみついてみせた。
 橋下氏は、「日本維新の会」代表として各党あいさつ回りの合間を縫い、国会近くの十全ビルに構えた東京事務所に足を踏み入れた。心境を問われ、「まだこれから。(国政政党として)何も実績があるわけではない」と控えめに語った。約100平方メートルの広さで、所属国会議員の秘書が出入りする中、橋下氏は松野頼久衆院議員らと、緊張した表情で看板かけを行った。
 同ビルはかつて、小沢一郎氏や鳩山由紀夫元首相らが事務所を構え、大物政治家の事務所が集中した近隣のビル2つと合わせ、「権力の三角地帯」の一角を担った。今も、新党大地・真民主の鈴木宗男代表が事務所を置く。関係者は「たまたま空いていた。(場所選びに)政治的思惑はありません」と話したが、国政活動の拠点に選んだ場所としては十分、権力への思惑が見え隠れする場所だ。
 「日本維新の会」は先月の発足時こそ大きな注目を集めたが、橋下氏の発言のぶれや、国会議員団とのいざこざなど不安要素が次々と表面化。本格始動を待たず支持率は急落、早くも失速気味だ。あいさつ回りでは、安倍晋三自民党総裁に「虚像が実像に近づきつつある」と本音を漏らした橋下氏。国政の場で存在感を示そうにも、臨時国会召集の時期も固まらない。「国会議員は国会が仕事場。国会を開かないと税金泥棒以外の何ものでもない。ただ飯食らいになってしまう」と、早期開会を要求した。
 国会議員ではない立場のまま国政政党代表に就任したことへの批判には、「僕はこういうやり方こそが新しい政治のスタイルだと思う。批判に負けないようにしたい」と負けん気を見せたが、東京という“アウェー”の場所柄も影響してか、激しい「橋下節」は封印。大人の対応で、静かに動きだした。【中山知子】
 ◆権力の三角地帯(ポリティカル・トライアングル)90年代前半にかけて、大物政治家が議員会館以外に設けた事務所が集中した十全ビル、秀和永田町TBRビル、パレロワイヤル永田町の3つのビルを指す。「TBR」には竹下登元首相や小渕恵三元首相、「パレロワイヤル」には金丸信元自民党副総裁や渡辺美智雄元副総理らが事務所を置き、総理官邸をしのぐ「権力の象徴」といわれた。議員や官僚、陳情客が出入りし、権力闘争の舞台にもなった。
 
スポーツの世界で相手の本拠地で試合をする場合、「アウェー」での戦い方がある。
 
個人競技の場合と異なり、サッカーなどの団体球技では、まず全員で「守り」を固め、カウンターからの逆襲を試みる。
 
サッカー日本代表の先日の敵地でフランス代表を破った試合は、典型的なアウェーでの戦い方の結果だったかもしれない。
 
ところで、この「日本維新の会」の橋下徹代表は、「東京という“アウェー”の場所柄も影響してか、激しい『橋下節』は封印」らしいが、安心していた地元では、尻に火がつき始めた。
 

 
今年の2月頃、「違法アンケートに批難続々」で大阪市職員に対する「思想調査アンケート」について、つぶやいた。
 
いくら金髪のタレント上がりの弁護士でも、合法と違法の境目ぐらいは知識として持ち合わせている橋下徹だが、マスメディアの目を引くためには、少々、強引な手法をとってきたことは周知の事実である。 
 
その世間から批難を浴びた違法な「思想調査アンケート」に関して、5月頃には、こんなツイッターがあった。 
 
RT @saveiraq: 橋下市長の肝いりで始めたものの、最後はフロッピーを叩き割ることで終了した「思想調査アンケート」これに費やした野村元顧問などへの税金支出が合計で854万6990円。野村氏は22日出勤して、一日平均6万8349円ゲット。原英史氏は20日で107万円、一日5万3685円。
  
RT @saveiraq: 約3万2千人の市役所職員が、平均2時間かけて、この「無駄で違法な業務命令」アンケートに回答した。職員の時給を2447円として合計8684万円の人件費が無駄に消えた。よって約9千5百万円の返還を橋下市長に求める住民監査請求が始まる予定。
 
それから、5ヶ月近く経った。
 
10月8日の山中伸弥京大教授のノーベル医学生理学賞受賞報道がかすむほどの脚光を浴びたのが、ニセの人工多能性幹細胞臨床応用の誤報問題。
 
10月11日のトップ面でこのスクープを報じたのが讀賣新聞。
 
しかし、翌日には看護師資格しか持っていなかったニセ医師の言動に疑問が発生し、遂に13日には讀賣新聞は「誤報」として謝罪記事を出していた。
 
そんな頃、同じ讀賣新聞の関西版には、こんな記事が掲載されていた。
  
<大阪市第三者調査チームの謝礼返還求め監査請求>
  2012年10月12日  読売新聞
大阪市職員の組合・政治活動の実態を調査した市特別顧問(当時)の野村修也弁護士らの第三者調査チームが条例に基づいて設置されなかったのは地方自治法違反として、市民団体「おおさか市民ネットワーク」の藤永延代代表は12日、橋下徹市長に対し、野村氏らに支払われた謝礼や経費計911万円を返還させるよう求め住民監査請求をした。
 大阪府や大阪市ではエネルギー戦略会議などの専門家会議に対して同様の指摘が相次ぎ、府市が条例で再設置する方針だが、住民監査請求は初めて。
 藤永代表によると、調査チームは1月、橋下市長の要請を受け、野村氏ら市の特別顧問・特別参与計15人で結成。4月に調査報告書をまとめ、解散した。メンバーへの謝礼は特別顧問らの設置要綱に基づいて支出されていた。
 藤永代表は取材に「調査チームが市の付属機関であれば議会で条例の議決が必要で、要綱だけに基づく公金支出も違法だ」と話した。
 橋下市長はこの日、記者団に「(調査チームは)調査をする実務部隊で審議会ではないので、条例は必要ない」と述べ、違法性はないとの認識を示した。
 
このアンケートは2012年2月、市職員が組合加入しているかとか、特定の政治家を応援する活動への参加したかとか、誰に誘われたかなどを問うもので、このような調査は、憲法が保障する基本的人権である労働基本権や思想・ 良心の自由、政治活動の自由などを侵害するもので、違憲・違法性は明らかであった。

そのことを専門家たちから指摘され、結局はアンケートは開封せずに野村顧問らが破棄したとされているが、アンケートを取ったこと自体が違憲・違法だったのでもう手遅れであった。
 
すでに、この「思想調査アンケート」が違法であるとして、大阪市に対して慰謝料請求をしている裁判は始まっているが、住民監査→住民訴訟は、違法な支出をした橋下徹市長に対して、大阪市への返還を求める裁判になり、これは当人にとっては大きな打撃になるかもしれない。
 
地方自治法第204条の2では、給与その他の給付について、「いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基づく条例に基づかずには…支給できない」と規定しており、条例の根拠がなく要綱のみに基づく野村顧問らへの給与はこの点からも明らかに違法になる。 
 
今回の住民監査請求を行った市民グループも、この調査自身が違法なうえ、同調査が地方自治法第202条の付属機関の定めによる事項(調停・審査・審議・または調査等)に関わる調査等を行うもので、「条例による定めが必要」と指摘している。 
 
それにしても短期間の稼働で、900万円以上も支払うとは、財政赤字削減と言いながら身内にだけには超大甘の、いかにも「橋下維新の会」らしいといわざるを得ない。
 
この件について、橋下徹市長は記者団に対して、
 
「調査をする実務部隊で通常の特別顧問、特別参与と同じ。条例設置は必要ない」
 
と突っぱねていたが、古賀茂明や飯田哲也ら特別顧問が集まった脱原発志向のエネルギー戦略会議は、条例がないから違法だといって休止に追い込んだという事実をもう忘れてしまったのだろうか。
 
橋下徹市長にいずれ請求が回る大阪府庁移転の費用96億円の住民訴訟はすでに始まっているという。
 
そのうち、大阪府の政調費を維新の会の選挙活動に使ってしまった件も住民訴訟になり、返還を求められる可能性が強い。
 
大阪市民は、石原慎太郎老害都知事を攻め切れなかった都民とは本質的に違うと感心してしまう。
 
橋下徹という自称「独裁者」は、叩けばいくらでも埃が出てくる「危険な政治屋」であり、マスメディアが営業上持ち上げているだけの人物である。
 
そんな輩が東京というアウェーに進出しても、脇が甘い守りでは「ボコボコ」にやられるかも知れず、それはそれで日本にとっては好ましいことなのだろう、とオジサンは思っている。

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2012年09月15日

そのとき橋下徹はアメリカに潰される

もう11年も前の話になる。
 
どこの新聞だったかは忘れたが「社民党の参院選CM、TV30局が変更要請」というタイトルの記事だった。
 
 社民党は25日、土井党首が憲法、人権擁護を訴え、「護(まも)る女」をキャッチフレーズにした参院選向けテレビコマーシャルを発表した。
 CMは、握手を求めて政治家らしき人物の右手に群がる人々を映し出し、土井氏が「本当に怖いことは、最初、人気者の顔をしてやってくる」と語る。小泉首相を連想させる内容で、続いて登場する土井党首が、街頭演説して「今しかない。戦前へ走らない道を。護(まも)る女 社民党」と訴えるというもの。
 社民党は7月22日から放映したいとしている。だが、30局以上のテレビ局が「怖いことは人気者の顔をしてやってくる」との部分が「他党への中傷にあたる」として、内容変更を求めており、予定通り放映できるかどうか微妙だ。
 2001年6月25日
 
もちろん、「人気者の顔」をしていたのは当時の小泉純一郎。
 
「他党」とは自民党であるのだが、当時の社民党はまだ野党そのものだった。
 
現在は、そんな元気な野党は存在しない。 
 
野党も与党も一絡げにして「既成政党」とレッテルを貼られ、汲々としている。
 
そのレッテルを貼った張本人が、人気者の顔をしている「橋下徹党首」である。 
 
「高校生でも読める本」という出版社の注文で書いたという「戦後史の正体」。
 
発売前からの予約が6000部以上もあり本人もビックリしたという。
 
予想以上の売れ行きらしいが、余りにも多くの人々が「絶賛」するような本は読まないことにしている。
 
その本の著者である孫崎享と、「ニュースの深層」のレギュラー執筆者でもある東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋が、先に紹介した「人気者の顔」をしている橋下徹の米国観と米国の対日戦略に関して週刊誌で対談していた。
 
「そのとき橋下徹氏はアメリカに潰される」孫崎享氏&長谷川幸洋氏〜週刊ポスト2012/09/14号

尖閣問題でハッキリ見えた「最高の操り人形・野田政権」の座を脅かすこの男は、いつ「超えてはならない一線」を踏み越えるのか
外交には常に表と裏がある。表で起きていることは韓国、中国との相次ぐ領土問題だが、その裏には、やはりアメリカの影があった。言い換えれば、日本は戦後65年以上にわたって、その影に怯え続けている。
戦後最も露骨な対米追随を見せる野田政権の”次”を狙う橋下徹は、虎の尾を踏むのか。
 
・・・前略・・・
 
■サダム・フセインと橋下
週刊ポスト:そうした中で、自民でも民主でもない勢力が政権を獲る、あるいは政権に参画する可能性が出てきた。その象徴が橋下徹大阪市長です。彼の米国に関する発言は少ない(※注1)が、橋下氏のような「過去の常識が通用しない政治家」が政権に入ったと仮定した場合、米国は困るのではないか。
 
孫崎:少なくとも、何でもハイハイというタイプではないですね。
 
長谷川:橋下氏は、政策理念としては米国とかなり親和性が高い政治家だと思います。
政策的には、TPP賛成で、日米同盟を基軸とし、自立と競争を重んじる。なおかつ民主主義に肝心なロジックを大切にする人。米国人はこういう人を好むし、尊重する。”少しは日本も変わってきたかな”と思われるのではないか。
 
孫崎:対米政策でも、決して反米路線はとらないと思います。
 
週刊ポスト:すると、対米関係は今まで通りの”言いなり外交”が続くということか。
 
長谷川:そこはわかりません。親和性が高いというのはあくまで理念の話で、現実政治では、「橋下という政治家がコントロールしやすいかどうか」が、米国の重要な判断軸になる。
米国が戦後65年以上使ってきた対日政策のチャンネルは「霞が関」ですが、橋下氏は「この霞が関を小さくする」といっている。これは国内で大喧嘩になるわけですよ。地方分権VS中央集権の構図で、霞が関の既存勢力からしてみれば、絶対許せないことです。霞が関が潰されると、米国にとっても面倒です。
米国が選ぶのは野田のような便利なパペット(操り人形)か、橋下のような本気でぶつかってくる相手なのかというと、扱いやすい方がいいでしょう。
 
孫崎:もうひとつ考慮すべきは、米国は親米的で利用価値があると考えてきた政治家を最初は重宝するが、それが少しでも逆の動きを見せた途端に、すぐさまパージするという歴史を繰り返してきたこと。橋下氏が同じ轍を踏む可能性はある
これまでにも、「自分は米国に寵愛されている」と勘違いして、米国の不可侵の部分にまで踏み込んで、切り捨てられた政治家は世界中にいます。たとえばサダム・フセインは、イラン・イラク戦争のときは、イランが戦争に勝って影響力が拡大することを恐れた米国から軍事的な支援を受けていました。米国から寵愛されていると勘違いしたフセインは、「米国は参戦しない」と信じてクウェートに侵攻しました。しかし、米国に切られたフセインは湾岸戦争、イラク戦争という2度の戦争で打ちのめされ、最後は米軍に捕まり、裁判で処刑されました。
韓国の大統領だった朴正煕も親米的でしたが、カーター大統領に民主化を迫られた際、「米国にも黒人問題があるだろう」と反論し、直後にKCIAに暗殺されています。
一線を踏み越えた途端に、無惨にも切り捨てられる。
 
週刊ポスト:橋下氏が一線を越える可能性は?
 
長谷川:橋下氏がなぜ強いのかというと、彼はいつでも政治家を辞める覚悟があるからでしょう。そこが他の政治家と決定的に違う。ツイッターでも「政治生命を賭けるなんておかしい」との趣旨を書いていたが、そんなの賭けなくてもできるし、ダメなら辞めて他のことをすればいいという気持ちが常にあると思う。10年前は弁護士で、7年前はタレント、それから知事になり市長になった。次は何やろうか、というぐらいの割り切りがある。
 
孫崎:そういう人は脅しが効かないから、米国も操縦できなくなる。そのときに米国に潰される可能性は十分にあると思う。
そんな人物が出てくるより、野田政権がずっと続くのなら、その方がいいに決まっている。
 
長谷川:米国はもちろん、コントロールできる人にずっとやってもらいたい。ただ、橋本首相になればなったで、それに応じて戦略、戦術を考えるはず。米国は徹頭徹尾、リアリストですから。
 
■ロムニーの対日政策は?
 
週間ポスト:今年11月には米国大統領選がある。次の大統領選の結果で米国の対日政策が変わる可能性はあるか。
 
長谷川:あります。たとえばTPP。オバマは「日本が入りたいというなら邪険にはしないよ」というスタンスだったが、共和党候補者のロムニーは「TPPに日本を入れない」とはっきり言っている。入りたいなら現在の9カ国でルールがまとまってから入れてやるという厳しい態度です。
ケヴィン・メア元国務省日本部長から聞いた話だが、ワシントンには当初、日本が今の段階で参加することに警戒感もあった。メアが「日本は米国にとって大切だから」と説得して、ようやく入れてやろうということになった。
 
孫崎:そういって日本に恩を売るのは、ジャパン・ハンドラーたちの手法です。
米国は、本当の意図を隠しているだけだと思いますよ。数字で言えば、日本の対米輸出は15%で、中国、韓国、香港、台湾を合わせた対東アジアは38%以上になります。少々問題のある相手もいるが、大きなパイを取りにいくのが日本の現実的な選択です。しかし、米国は日本が東アジアと組むことを阻止したい。だからTPPで囲い込み、日本の市場に自由にアクセスできるようにしようとしている。
 
長谷川:改革のための触媒をTPPのような国際的枠組みに求めるのは世界的にもごく普通の手法です。
今の霞が関中央集権という体制が日本の最大の問題。TPPという大きな外交的な枠組みを利用して分厚い霞が関の岩盤をぶち壊せるような政治家が出てきて欲しい。
 
孫崎:そもそも野田首相には日本の運命を左右する能力も思想もない。そういう首相にTPPという日本の岐路を決めるような問題を決めてもらいたくない。TPP参加のプラスマイナスを理解して米国と対等に交渉できる政権なら参加してもいいが、今の政権にその能力はない。
 
長谷川:だから、TPPの真の問題は米国と対等に議論してしっかり主張できるような政権が作れるかどうかという話になる。
 
週刊ポスト:日本の場合、外圧が日本の官僚たちを結果的に太らせてきた歴史がある。TPPも官僚の食い物にされたりしないのか。
 
長谷川:それは当然、外交交渉というのは、これまで官僚のネタになってきましたから。一番、わかりやすのは日米繊維交渉(※注2)。これは堺屋太一さんに教えてもらった話ですが、米国が繊維で日本に迫ってきたとき、大阪の業界団体が、当時の通産省の繊維局長室にきて、我々の権益が守れるように米国と交渉してくださいとお願いした。すると繊維局長は、「交渉しない」と言う。「業界団体は大阪じゃなくて東京に移せ。東京に来ないなら交渉はしない」と。当時、大阪には繊維関係の業界団体が13あって、その13団体だけが霞が関の言うことを聞かず東京に拠点を置かなかった。繊維局長室には看板が掛けられていて、そこには「敵は米国にあらず大阪にあり」とあったそうです(笑)。結局、最後は業界団体の側が負けて、13団体の繊維工業連合会として東京に事務所を出した。繊維局長もそれでよしとして、やっと米国と交渉を始めた、という。
このように、外交交渉は農水省や経産省の省益拡大のネタになってきたから、今はTPP参加を見越して、どうやって天下り先を増やそうか、ということを必死に考えているはずです。
 
※注2 日米繊維交渉 主に1970年代前半に行われた、日米間の繊維製品の貿易交渉。安価な日本製繊維製品の輸入制限を求める声が米国内で高まったことに端を発し、72年に当時通産大臣だった田中角栄が米側と合意するまで続いた。
 
週刊ポスト:橋下氏が仮に政権に入り実権を握ることがあれば、そこで「TPP積極参加による親米路線」と、「TPPによる官僚利権拡大の阻止」という、矛盾した問題に直面するのではないか。
 
長谷川:先のアーミテージ報告書には、対日関係を専門的に扱う政策責任者を大統領が任命する提案もある。同様に、橋下氏がもし政権を獲ったら、官僚機構をコントロールする仕組みを作り、その責任者に信頼できる人間を配置することが極めて重要です。内政は(元経産省の改革派官僚の)古賀茂明・大阪府市特別顧問、日米交渉は、それこそ孫崎さんにお願いするとかね。これは米国が嫌がりそうだなあ。
 
孫崎:橋下さんからまだ連絡はないですね(笑)。それは一線どころか、二線、三線を越えることになりますよ。
 
=== ※注1 ====
■橋下徹とアメリカはお互いをどう見ているか
これまでのところ、橋下氏の米国に関する発言は少ないが、維新の会として「日米同盟基軸」を打ち出すことを明言している。今年2月には、「日本は自主自立の防衛力を持たない。(米国に)頼らざるを得ないのが本質だ」と述べ、TPPについても、「ヒト・モノ・カネの移動は国境を意識せず、日本の外から付加価値を求める」と賛成を表明している。
一方、基地問題については10年11月、「沖縄にすべての負担を背負わせていいのか。関西でも(基地負担受け入れの)話がくれば、受け入れる方向で検討したい」と発言。7月に発表された維新八策の改訂版でも、「日本全体で沖縄負担の軽減を図るさらなるロードマップの作成」を掲げている。
その橋下氏は最近、米メディアの注目の的だ。大手紙ウォール・ストリート・ジャーナル(8月20日付)の社説は「橋下徹氏は日本版ポール・ライアンか」と大特集。共和党のロムニーの副大統領候補ポール・ライアンに橋下氏をなぞらえて、大胆な政治改革や構想を掲げるスタイルが似ていると共通点を挙げている。ただし橋下氏は「線香花火のように一瞬で消えてしまうかもしれない」と、人気の継続性には疑問符を付けている。
5月23日のワシントン・ポストでは「炎のような市長 日本社会の不満」のタイトルで、橋下氏を特集。「日本の眠ったような現状を変貌させたいと考える人物」と分析し、「民衆煽動家」と形容した。支持率が野田首相の3倍以上、既存政党の脅威になる存在として好意的に取り上げられている。
知日派も橋下氏に注目。米国政府国家安全保障会議の元アジア上級部長マイケル・グリーンは自身のセミナーで、「首相あるいは首相の任命を左右できるキングメーカーになることも考えられる。小泉純一郎元首相のような国民の信託を得るリーダーになるかもしれない」「橋下氏がたとえ首相になっても日米同盟支持、TPP支持の立場を考えると、米国との安保関係も経済関係も円滑にいくだろう」(産経新聞)と絶賛している。

 
対談内容は若干タイトル負けしている感が否めない。 
 
落選確実で行きどころのない既成政党の国会議員7名の就活の場のような雰囲気で、彼らに踏み絵を踏ませた橋下徹。
 
国民から見れば、なんできちんと離党して「日本維新の会」の公開討論会に臨まなかったのだろうと疑問が湧く。
 
もっともその後、それぞれ離党届を出してめでたく新党「日本維新の会」の貴重な国会議員メンバーになった。
 
いずれにせよ、5人以上の国会議員が所属していれば、政党要件を満たすので、あえて選別は不要だったのだろう。
 
しかし、橋下徹が政権に入るかどうかよりは、大阪に本部を置く政党の党首として、大阪市長職をこなしながら「プライベートタイムを使う」とうそぶいているので、党首の仕事の質と量をまだ理解していないようである。
 
「アメリカに潰される」ような立場になる前に、昔の女性スキャンダルが公表されてからは「お泊りは禁止されている」という橋下徹の「二股政治活動」の方が先に潰れるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

名ばかり新党誕生

昨日の9月11日は「9.11から丸11年」という特集が組まれていた。
 
その日には、「自民党痴呆競馬場」で14日から開始される「総裁選(別名:葬祭選)」という不人気レースに出馬するあの老害都知事の長男が、自民党の長老たちの寵愛を一身に受けて「長老・派閥政治の継承」を掲げて出馬表明した。
 
そして今日は奇しくも5年前の同月同日に「国会での代表質問を前に辞任を表明」した「腹痛いシンゾー」がやはり不人気レースへの出馬を表明するという。
 

<安倍元首相 出馬表明へ 自民総裁選>
  2012年9月11日 東京新聞
自民党の安倍晋三元首相(57)は10日、党総裁選(14日告示、26日投開票)への対応について、支持議員と国会内で協議し、12日にも出馬を正式に表明する方針を決めた。安倍氏は首相時代に突然、辞任したことへの批判を念頭に「非難もあるのは自覚しているが、国難の中、先頭に立って戦う決意だ」と述べた。
 安倍氏が所属する町村派では、会長の町村信孝元官房長官(67)が既に出馬表明している。安倍氏は会合に先立ち、町村派に影響力を持つ森喜朗元首相に会い、出馬する考えを伝えた。森氏は同派分裂を回避するため、安倍氏が自重する形での候補一本化を求めていた。
 総裁選にはこのほか、石破茂前政調会長(55)が出馬表明しているほか、石原伸晃幹事長(55)が立候補の意向を固め、林芳正政調会長代理(51)も出馬を目指している。
 候補者の乱立を受け、安倍氏は1回目の投票で過半数を得る候補が出ずに上位2人による決選投票になる場合に備え、石破氏をはじめとした他候補との連携を模索している。
 
この安倍晋三に対して新党の顔になって欲しいと懇願していた橋下徹は「AKB48のジャンケン大会以下」と酷評された7人の国会議員の「就活政治ショー」で面接を行い、7人がそれぞれの所属党から離党して新党「日本維新の会」に迎え入れることになった。
 
これに関しては、金子勝がTwitterでこんな風につぶやいていた。
 
【小泉遺臣の会1】
 竹中平蔵氏らブレーンが参加し、維新の会の「討論会」ならぬ面接試験を実施。
 維新八策には「小さな政府」や自己責任論の焼き直しが理念に並び、社会保障給付費の合理化・効率化という名の切り捨てが実施される。
 小泉時代の再現です。
【小泉遺臣の会2】
 地方交付税廃止と消費税地方税化、「自治体破綻制度」導入で弱小自治体はバタバタ倒産する危険性が高い。
 小さな自治体では消費税の税率決定権はもてず、東京・大阪・名古屋は税源が増えるが、小泉「改革」以上に地方は壊滅的打撃を受ける。
 TPP参加で追い打ち。これで地域主権?
 
以前から、ある政治ブログでは「維新の怪」と表現していたのだが、「遺臣の会」という表現もあるのかと、感心した。
 
ところで、大阪維新の会が行った公開討論会の終わった後でこんな場所で「反省会」を開いていたという。
 
   20120912hanseikaibasyo.jpg
   
   20120912hanseikaimember.jpg
   
天保年間創業の大阪の老舗料亭「花外楼」という歴史のある料亭で行っていたという。
 
昔の自民党の大物政治家が利用するのは赤坂界隈の高級料亭といえば『金龍』・『口悦』・『鶴よし』・『浅田』・『外松』、向島では『ふたば』、銀座の『吉兆』などなどが有名だった。
 
まさに既成政党の悪しき料亭政治だったのだが、既成政党をぶっ壊すとやたらと威勢だけはいいが、ぶっ壊した後の自分たちの新党に向けての「反省会」が、大阪の老舗料亭というのは、「やっぱりね・・・」という気持ちになってしまう。
 
当然、口八丁手八丁の橋下徹は「皆さんの税金を使っているわけではないし、維新の会の経費で支払っていますよ」とでも言うのだろう。
 
まあ、飲み食いに関しては毎回監視をすることは下衆の勘ぐりになってしまうのだが、正式な政党となればそれなりのポリシーというものが存在する。
 
まず下記の「維新八策」の「2.財政・行政改革 【実現のための大きな枠組み・基本方針】」を見て欲しい。
 
  20120912isin8saku.jpg
 
「企業・団体献金の禁止を含む政治資金改正法の抜本改革」と書かれているが、決して印刷ミスではない。
 
<橋下市長 “企業献金受けとる”
 早くも「維新八策」と食い違い>
  2012年9月11日 赤旗
国政新党「日本維新の会」を近く結成する「大阪維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)は10日、市役所で記者団に対し、次期総選挙資金に関して、企業献金を受ける意向を示しました。
 「『日本維新の会』として企業献金は受けないのか」との質問に、橋下氏は「選挙はただではやれない」「国民が選挙で寄付をしてくれる文化はない」と述べ、「受け取らないというのなら、どうやって選挙をするのか」と居直りました。
 「維新」側が新党の「綱領」だという「維新八策」では、「企業・団体献金の禁止」を掲げていますが、早くも「八策」とは食い違う発言をした格好です。
 
まさに、「200%、府知事には立候補しません」といいながら大阪府知事になっていた橋下徹の面目躍如といったところか。 
 
すでに京都のマルハン、ソフトバンク、パソナといった企業名が支援者として名を連ねている。
 
中身は、新人、素人集団なのだが、政治手法が旧態依然としているのでは、「名ばかり新党」と言われてもしかたがない、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 11:10| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋下徹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする