2017年09月19日

大義なき解散でも民意を示す選挙に勝たねばばらない

かつての「ヤクザ映画」では仁義なき闘いが繰り広げられていたが、民主国家における選挙では、何を国民に問うのかが明確にならなければならない。
 
残念ながら、立憲主義という言葉すら理解できていなかった安倍政権では選挙に勝てそうだとの判断の下、衆議院を解散して総選挙に突入ということが行われてきた。
 
要するに選挙の「大義」などは後から取ってつけられてきた。
 
どうやら今回の臨時国会冒頭解散も同じ道を辿るようである。   
 
 「(時時刻刻)急転公約「大義」に疑問 消費増税使途変更 首相、直前には慎重姿勢
 
<安保法、衆院選争点に 自民「抑止力に」4野党「違憲疑い」>
 2017年9月19日 朝刊 東京新聞
 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とした安全保障関連法の成立から、19日で2年。政府はこの間、自衛隊の新任務を次々に実行してきた。民進党などの野党は廃止を求めている。28日召集の臨時国会冒頭にも衆院が解散され、来月下旬に行われる見通しの衆院選で、安保法の存廃は争点となる。 (新開浩)
 安保法に基づき政府は昨年秋、南スーダン国連平和維持活動(PKO)で、離れた場所で襲われた文民らを守る「駆け付け警護」などの任務を付与。今年5月には、平時の米艦防護を安保法の新任務として初めて実施した。日本海周辺で米イージス艦に洋上給油を行ったことも判明している。
 政府は米トランプ政権と安保分野での協力拡大で一致しており、自衛隊と米軍の一体化をさらに進める方針。北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を巡っては、安保法が「日米同盟の抑止力に極めて大きな役割を果たした」と訴える。
 安倍晋三首相側近の萩生田(はぎうだ)光一・自民党幹事長代行は、北朝鮮情勢に触れ「安保法がどうワーク(機能)するか国民に理解をいただくこと」を衆院選の争点に挙げた。
 これに対して野党4党側は、安保法は違憲の疑いがあるとして廃止法案を提出してきた。昨年の参院選では、廃止を求める市民団体と野党四党が連携。民進党の前原誠司代表と共産党の志位和夫委員長は18日、衆院選に向けてそれぞれ安保法廃止を訴えた。
 
ヤメ検の郷原信郎は自分のブログで「“憲政史上最低・最悪の解散”を行おうとする「愚」〜河野外相、野田総務相は閣議で賛成するのか」と題して、「臨時国会冒頭解散」を行うことは、憲法が内閣に認めている解散権を大きく逸脱したものと言わざるを得ない、として次のように言っていた。
 
安倍首相としては、反対を押し切って解散を閣議決定するには、郵政解散における島村農水相と同様に、「閣僚の罷免」しかない。しかし、農水相であれば、総選挙までの期間、総理大臣兼任というのも不可能ではないが、現在の緊迫化する北朝鮮情勢の下で、総理大臣が外相を兼任することはあり得ない。どう考えても、今回の解散は「無理筋」である。
もし、安倍首相が解散を強行すれば、“憲政史上最低・最悪の解散”を行った首相として歴史に名を残すことになるだろう。このような時期の解散でしか、政権を維持できないとすると、それ自体が安倍政権が完全に行き詰まっていることを示していると言えよう。
安倍首相が行うべきことは、解散の強行ではなく、潔く自らその職を辞することである。
  
しかし、「自らその職を辞すること」ができるほどの潔さを持ち合わせていない安倍晋三首相は、むしろ自己保身のため、森友学園疑惑隠しのため、大阪地検特捜部封じ込めのために解散をするらしいと、この記事は指摘していた。
 
<安倍首相“大義なき解散”強行の最大の理由は森友捜査ツブシ! 財務省摘発に動く大阪地検特捜部を封じ込め>
 2017.09.18 リテラ
  安倍首相が今月28日の臨時国会冒頭も視野に、衆院を解散する方針を固めたとマスコミ各社が伝えた。政府・与党は、早ければ10月10日公示の22日投開票、あるいは17日公示の29日投開票の日程で調整を進めているという。
 大義のかけらもない解散である。だいたい、政権は8月に内閣を改造したばかりだが、そのとき安倍首相は「この内閣はいわば結果本位の『仕事人内閣』」などと喧伝していた。しかし、国会すら開かずその「結果」とやらを何一つ残さないまま、わずか1カ月余りで解散となれば、自ら内閣改造に意味はなかったことを示しているようなものだ。呆れざるをえない。
 しかも、安倍首相はこの間、北朝鮮によるミサイル発射や核実験に対し「これまでにない深刻かつ重大な脅威」などと言って、“米朝戦争”の可能性の高まりを強調してきたのではなかったか。それが一転、解散して政治的空白をあえて作り出そうというのはどういうことなのか。矛盾にもほどがあるだろう。
 この解散に大義がないことは、安倍応援団の言動からも証明されている。安倍応援団の新聞社や政治評論家はこぞって「解散で民意を問うのは当然」と解散支持を声高に叫んでいるが、その理由となると、自衛隊を憲法に位置付ける改憲、北朝鮮問題への対応、施行された安保法制の是非、はたまた経済政策から消費増税など、てんでバラバラ。ようするに、応援団でさえ、解散の目的が何なのかまったくわかっていないのである。
 しかし、それは当然だろう。与党の党利党略、いや、安倍首相の政権維持という“私利私略”のみで行おうとしているにすぎない。そして、応援団としては、その本音を言いたくても言えないため、適当な理由をでっちあげているだけだからだ。
 そもそも、安倍首相が解散に踏み切ろうとしている理由の一つは、すでに各方面から指摘されているように「いまが選挙の最大のチャンス」とふんだためだ。
 ほんの1カ月前までは、加計問題で支持率が急落。選挙をやれば、議席を激減させるのが確実だったため、とても解散できる状況ではなかった。ところが、北朝鮮危機が勃発して状況は一変。危機を最大限煽った結果、加計問題や森友問題はふっとび、マスコミ世論調査でも数カ月ぶりに「支持する」が「支持しない」を上回った。
自民党独自の世論調査で、いまなら議席を増やせるとの結果が
 一方、前原誠司代表の民進党も山尾志桜里元政調会長の不倫疑惑スキャンダルや離党者の続出で混乱の最中にある。さきの都議選で自民党の脅威となった小池百合子率いる都民ファーストの会も、国政版「若狭・細野新党」はまったく態勢が整っていない。この状況なら「選挙に勝てる」と判断したのである。
 しかも、決め手になったのが、自民党が独自で行った世論調査だったという。
「自民党は独自で定期的に世論調査を行っているんですが、9月はじめの調査で、いま、選挙をやれば、現状維持は確実。情勢によっては議席を大幅に増やすことができるとの結果が出た。安倍首相が自民党総裁3選を達成するためには、衆院選で議席数を減らすことはできない。しかし、この先のタイミングは北朝鮮情勢にしても、経済にしても、支持率が上がる要素はほとんどない。そこにこの絶好の状況がきたため、一気に解散に傾いたんでしょう」(全国紙政治部記者)
 しかし、安倍政権がこのタイミングで解散をしかける目的はもうひとつある。それはもちろん、森友・加計追及つぶしだ。
 臨時国会が開かれると、この間、出て来た加計学園や森友学園の新疑惑について追及され、さらに窮地に追い込まれるのは確実。とくに、官邸が神経を尖らせていたのが、森友学園のほうだという。例の国有地の格安払い下げをめぐってはをめぐって、政権にとって致命傷とも言えるような証拠が次々と出てきているからだ。
 そのひとつが、FNNが先月にスクープした、2016年3月下旬に行われたとされる国側と森友側打ち合わせ時の音声記録だ。これまで国側は、ごみの撤去費用が8億1900万円と算出された理由について、地中9.9メートルのところまでごみがあることを確認できるとしたためと説明してきた。
 ところが、FNNが9月11日に報じた音声記録では、国側の職員とみられる人物が「(3メートルまで掘った)その下からごみが出てきたというふうに理解してるんですね。その下にあるごみっていうのは国が知らなかった事実なんで、そこはきっちりやる必要があるでしょうという、そういうストーリーはイメージしてるんです」と語っており、工事関係者が「そういうふうに認識を統一した方がいいのであれば、我々は合わさせていただきますけれども」と発言していた。
■国会を開けば、佐川前理財局長の虚偽答弁が追及を避けられない
 ようするにこれは、国側が3メートルより下からごみが出てきて土地の値引くという「ストーリー」を描き、森友サイドと共有していたという決定的証拠。さらに音声では、近畿財務局の池田靖・国有財産統括官(当時)が「資料を調整するなかで、どういう整理をするのがいいのかということで、ご協議、協議させていただけるなら、そういう方向でお話し合いをさせていただければありがたいです」と話しており、完全に口裏合わせが行われていたことが伺える。
 他にも、やはりFNNが今年8月に報じた、2016年5月下旬のものとされる音声記録では、「(ゴミ撤去などの費用として)1億3000万円がうんぬんというよりも、ぐーんと下げていかなあかんよ」と要求する籠池泰典理事長(当時)に対し、池田国有財産統括官が「理事長がおっしゃる0円に近い金額まで、私はできるだけ努力する作業を、いまやっています」と返答している。実際、このやりとりの後に不動産鑑定士は土地評価額を9億5600万円と算出。ごみ撤去費用を値引きし、土地売却価格は1億3400万円となった。池田国有財産統括官が明言した通りになっていたのだ。
 実は、FNNなどがスクープしたこれらの音声データは、森友問題で財務省、近畿財務局の背任摘発を視野に捜査をしている大阪地検特捜部が世論に後押ししてもらうためにリークしたもの。今後、捜査が進むにつれてさらに財務省、近畿財務局の犯罪行為を裏付ける様々な証拠がマスコミに流され、国会で徹底追及されるのは必至の情勢だ。
 そして、そうなれば、当然、その責任を問われることになるのが、国会議論当時の財務省理財局長だった佐川宣寿国税庁長官だ。佐川長官は当時、国会で森友学園側との事前交渉は一切なかったと強弁してきたからだ。
「先方にあらかじめ不動産鑑定というかその価格について申し上げることはございません」「本件の土地の処分につきましては、私ども、不当な働きかけは一切なかった」「そういう(不動産鑑定などの)価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方(森友学園側)からいくらで買いたいといった希望があったこともございません」
 これらの答弁がすべて虚偽だったことが国会で明らかにされれば、佐川氏は必ず国税庁長官辞職に追い込まれるだろう。そうなると、任命責任者の官邸も当然、責任を問われることになる。
■解散総選挙で、大阪地検特捜部の捜査をストップさせるのが狙い
 ようするに、安倍政権にとって、森友問題の疑惑追及は絶対に封じ込めなければならないものであり、そのために解散が持ち出されたということらしいのだ。
 しかも、解散の効果は、国会での追及の機会を奪うだけではない。前述したように、大阪地検特捜部は近畿財務局を背任容疑で捜査しており、「現場は本格的に財務局職員逮捕へ向けて動いている」(検察担当記者)と言われている。安倍政権は解散総選挙を実施することで、検察の捜査もストップさせることができるのである。
「大阪地検特捜部の現場が森友問題で財務省の摘発に動き始めたのは、安倍政権の支持率低下と世論の後押しがあったから。解散総選挙になれば、選挙期間中や特別国会開催中に捜査がストップするのはもちろん、選挙で自民党が勝てば、官邸からの圧力が強まり、これ以上、検察が捜査を続けることはできなくなる。完全に幕引きされてしまうでしょう。逆に言うと、安倍首相と官邸はそれを狙っているということです」(前出・全国紙政治部記者)
 ようするに、政権は解散を疑惑回避の時間稼ぎとして使うだけでなく、選挙で勝利することで、「国民の信を得た」として森友・加計問題での“禊”を済ませたことにするとの青写真を描いているらしいのだ。
 しかも、官邸内部では、この“モリカケ疑惑隠し解散”と批判されるのを見越して、開き直る作戦も浮上しているという。
「臨時国会冒頭で安倍総理が『森友・加計問題を野党が引っ張るから重要法案の審議ができない。国民はどちらを信じるのか』などと宣言して、逆に一連の疑惑を解散の“大義”とする案が出ているようです。そのうえで、選挙に勝てば、朝日や毎日などのうるさいマスコミも完全に黙らせることができるというわけです」(政治評論家)
 自己保身と権力への妄執のために、莫大なカネを使って選挙まで私物化しようとしている安倍政権。国民が選挙の場で明確にノーを突きつける、それ以外にないだろう。
 
まさに大義がなくとも、選挙に勝てば「国民から信を得た」と吹聴し、それに乗じてすべての疑惑に蓋をすることができると目論んでいるのが安倍政権であろう。
 
そんなことは許さないと、昨日は真夏の炎天下を思い出させるような日差しの強い中、東京都渋谷区の代々木公園で、「さようなら原発 さようなら戦争全国集会」が開かれ、市民ら9500人が安保法や原発再稼働に反対の声を上げた。
 
昨日の、「さよなら原発 さよなら戦争 そして安倍晋三」というつぶやきのタイトル通りの集会となった。 
 
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【2017.09.18 ともに生きる未来を!さようなら原発 さようなら戦争全国集会【集会本編】】

 

【2017.09.18 ともに生きる未来を!さようなら原発 さようなら戦争全国集会【渋谷コース・デモ行進編】

 

【山城博治氏 スピーチ&うた 「ともに生きる未来を!さようなら原発 さようなら戦争全国集会」2017.9.18 @代々木公園】
 
その集会で閉会の挨拶をおこなったルポライターの鎌田慧が今朝の東京新聞の「本音のコラム」でこう厳しく安倍政権を批判していた。
 
 昨日の代々木公園。
「さよなら原発 さよなら戦争」全国集会は明るい雰囲気だった。安倍内閣は北朝鮮ミサイルの恐怖を盛んにあおり、過剰な防空演習を指示していたのは「火事場泥棒」的な衆院解散を狙っていたからであった。
 この政府はフクシマ事故で住民が大量に難民化しても平然と原発を押し進め、二度目の事故で国民生活が完全に破綻する危険に眼をつむって、原発関連産業の刹那的な利益の誘導を図っている。避難訓練を条件とする原発の再稼働など、全体主義国家の人権無視政策である。安倍首相の美辞麗句「美しい国日本」が大量の故郷喪失者を発生させている。
 原子力規制委員会は、東京電力柏崎刈羽原発の運転適格性をありとしたが、最初から結論ありきの審査だ。今に至るまで東電は福島事故の責任を何ら取っていない。廃炉はできるのか、放射性廃棄物をどうするのか。
 事故当時の原子力委員長だった近藤俊介氏は、
「原子力に限らず、どんな技術にも負の側面はある」といまでも反省無き原発村の中心人物。北朝鮮に対して核の持ち込みがが主張され、小型核爆弾なら自衛の範囲、憲法に反しないとの意見も出てきて、解散総選挙。
 憲法九条に自衛隊を滑り込ませる居直り強盗、世界の良識に背く原発再稼働。会社天下、人権低国にさよならしなくちゃ。
 
歴代政権のなかで、「火事場泥棒」とか「居直り強盗」と批判されるほどの下品な政権は記憶がない。
 
今までの自民党では複数の「派閥」の微妙な均衡状態が政権に対して一定の緊張感を与えおり、余りにも国民を愚ろうする政策を行えば内部から「○○降ろし」の声が出てきて失脚していた。
 
今回の冒頭解散劇は実現すれば、国民にとっては「安倍NO!」を直接突きつける絶好の機会であり、総選挙は「絶対に負けられない戦」にならなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:49| 神奈川 ☁| Comment(0) | 衆院総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月19日

やはり「増税延期」で衆参同日選なのか

またもやかみ合わないというのか、安倍晋三首相があえて答えたくない、答えられない質問に対して、はぐらかし自説を滔々と披瀝するという党首討論であった。
 
国民に対して分かり易い説明をする絶好の場であるにもかかわらず、安倍晋三首相にとっては「討論」ではなく「闘論」と勘違いして、相手を如何に言い負かすかという競技ディベート(最狭義のディベート)をやっているつもりらしい。
 
そんなディベートでも、正確な情報に基づき理路整然と行われるのなら歓迎するのだが、単に時間稼ぎして、時間切れを狙うのなら初めからやらない方がましである。 
 
昨日の党首討論に関しては、ブログ・植草一秀の『知られざる真実』のブログ主は「党首討論で露見した安倍首相の悲惨な算数能力」と題して痛烈な批判をしていた。
 
・・・前略・・・
 安倍晋三氏は共産党の志位和夫委員長との討論において、算数能力の欠落ぶりをいかんなく発揮した。
個人の実質所得が2016年3月の数値で+1.4%を記録したことを大宣伝した。
安倍氏は2016年3月の毎月勤労統計における実質賃金指数が前年同月比+1.4%を記録したことを大宣伝したと見られるが、単月の数値だけを大宣伝すること自体、ミスリーディングである。
3月は「特別に支払われた給与」が前年同月比+19.8%の突出して高い数値を示した。
その影響で現金給与総額が前年比+1.4%の高い伸びを示したが、所得の基調を見る上で、単月の数値だけを見ることは適当でない。
実質賃金指数は2014年が前年比−2.8%、2015年が−0.9%
の減少を記録しており、最近の月次指数は
2015年11月 −0.4%
2015年12月 −0.2%
2016年 1月  0.0%
2016年 2月 +0.3%
を記録しており、3月の数値だけが突出している。
「異常値」のような例外的な数値を用いて強弁するのは、「詐欺師の手法」である。
ところで「算数能力欠落」の意味はこれだ。
衆議院TVインターネット審議中継
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45890&media_type=
ビデオライブラリー
2016年5月18日
国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)
志位和夫氏の質問
ビデオ 1時間02分50秒から1時間03分  秒の部分
安倍氏はこう述べた。
「実質賃金というのは、3%消費税を上げましたから、3%分をですね、削られてしまうわけですから、そこで上げてゆくというのは大変なんですが、3月においては1.4%プラスになったということは、まず申し上げておきたい」
この発言のどこが「算数能力の欠落」なのか。
安倍氏の発言は、
「賃金が消費税増税による所得の目減りを消して増加した」
という意味になるが、まったく違う。
前年同月比の伸び率だから、名目賃金伸び率から差し引くインフレ率に、もう消費税増税の影響は含まれていないのだ。
かなり悲惨な間違いである。
何も知らない視聴者は、賃金が消費税増税分を打ち消して増加したのだと勘違いする。
このような、間違った数値解釈で国民に虚偽説明するで首相には退陣してもらうほかないだろう。
 
上記の中で紹介されていた共産党の志位和夫委員長の前に討論を行った、民主党政権時代に担当相として消費税増税を決めた民進党の岡田克也代表はこれまで、増税先送りの明言を求める党内の声に対し、あいまいな態度を続けていた。
 
本人は財政再建派を自任するだけに、安易な増税先送りには抵抗があったとみられたのだが、安倍晋三首相が先送りの方針を固めていることを逆手に取り、参院選前の最後の見せ場で「アベノミクスの失敗」を追及する方向に舵を切ったらしい。
 
首相の正式発表の前に税の新たな制度設計案を示すことで、責任野党の一面をアピールする狙いもあったのだろうが、こんなパフォーマンスはかなり前から安倍政権に対して批判的な識者たちからは促されていた。
 
それでも、この岡田克也代表の「突然の」舵きりで、さすがの産経新聞も「民進・岡田氏の抱きつき戦術に驚く安倍首相 先送り判断時期に影響?」と書く羽目になっていた。
 
メディアが発表する記事には、独自取材による記事の他には、政権首脳からのリーク情報記事や、政権の思惑を忖度した記事もあるが、時にはあえて正反対の流れを強調する記事を書くこともある。
 
昨日の党首討論の「増税先送り」の嫌な流れを察知したかのように、讀賣新聞は「『消費税、予定通り10%に』財政審が提言提出」と、どうでもよい内容を流していた。
 
これは、勘ぐれば「それでも消費税の増税はできない」という強い決心が安倍晋三首相にあるというサインなのであろう。
 
既に5日前には日本経済新聞が「消費増税再び延期 首相、サミット後に表明 地震・景気に配慮」と断定的な記事を発信していた。
  
そして、その動きは現実的なものになりそうである。 
 
<首相、消費増税を再延期 表明時期、延期期間は与党と調整入り>
 2016年5月19日 06時59分 東京新聞
 安倍晋三首相は18日、来年4月に予定される消費税率の10%への引き上げを再延期する意向を固めた。国内外の景気の低迷や熊本地震の被害拡大を考慮し、予定通り増税すれば政権が最重要課題に掲げるデフレ脱却が困難になると判断した。首相はこの日、官邸で与党幹部や麻生太郎財務相と会談。表明時期やいつまで延期するかなどを巡り与党内の調整に入った。
 首相は18日の党首討論で、増税を延期する条件として従来通り「リーマン・ショック、大震災級の出来事」を挙げる一方、世界経済に関し「2015年はリーマン・ショック後、最低の成長率になった。下方リスクがあることはみんな認識を一にしている」と述べ、厳しい現状とともに、悪化を続けていることへの懸念を示した。
 同時に26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に触れ「需要を創出していくべきだ。議長国として責任を果たしていく」と強調。公表された16年1〜3月期の国内総生産(GDP)速報値を受け「消費税を(8%に)引き上げて以来、個人消費が予想より弱いのは事実。そこに注目している」と、増税による消費へのマイナス影響を認めた。
 首相は党首討論後、官邸で麻生氏らと会談。続いて公明党の山口那津男代表や自民党の谷垣禎一幹事長らと会談した。
 山口氏は消費税の増税を見送る場合は協議を求めてきた。公明党は予定通り再増税すべきだとの立場だが、同党幹部は「(増税は)先送りだろう」と最終的に容認する考えを示唆。与党関係者は会談を「(与党協議の)第一ステップだ」と位置付けた。
 首相側近の自民党の下村博文総裁特別補佐は18日、共同通信加盟社論説研究会で講演し、消費税増税を巡り「これから2年間はデフレ脱却に専心する必要がある。消費税を上げて税収が減るようなことを繰り返してはならない」と、先送りすべきだとの考えを示した。
 首相の経済政策ブレーンで内閣官房参与の浜田宏一・米エール大名誉教授も同日、自民党本部の会合に出席後、消費税率に関し「世界経済の波風は荒い。みんなが『上がらないんだろう』と思っているところで上げたらかなりの混乱が起こる。来年上げることには反対だ」と述べた。執ることが
 増税延期の表明時期は伊勢志摩サミット後が有力。だが与党内に「アベノミクス失敗と言われる」のを理由に、参院選後にすべきだとの意見も浮上している。

野党にいわれて消費税増税を延期したり、衆参同日選(衆院解散)を行うことは、政権維持能力の欠如を自ら認めるようなものである。
 
大きな政策の変更と解散に関しては、最大限のイニシアティブを執ることが政権には求めらる。 
 
「アベノミクス失敗」と言われようが、参院選後では意味がないとばかりに、毎日新聞は「安倍首相 同日選を視野 消費増税の再延期検討」と、消費税増税延期の是非を問うという2014年秋の「二番煎じ」の手法で、同日選実施の可能性を示唆している。
 
自分の内閣で憲法9条を改正するという最大の目的のためなら、少々国民の生活を犠牲にしてもかまわないと思っているであろう安倍晋三首相は、何としてでも衆参で改憲派で2/3以上の議席を確保して改憲の発議をすることを狙っている。
 
これはある意味では「アベ政治を許さない」国民にとって安倍政権を倒す最後のチャンスになるかもしれない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:25| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 衆院総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月28日

そろそろ幕引きの時が近づいた、小沢笑劇場

昨日の「重苦しい、不愉快な、未来なき日本か」のつぶやきの中で、最後の方で、
「選挙互助政党」と厳しい見方をされていた脱原発世論の受け皿的な政党だった「日本未来の党」は、第三極の座も奪えず惨敗し、責任を取らない代表の未熟な党運営から、遂には分党という、事実上の解散状態になってしまった。
と、日本未来の党は「分党」すると書いたが、現実にはそんな「円満な別れ」ではなかったらしい。
 
<未来の党名「生活の党」に 嘉田氏ら分派へ>
  2012年12月27日 朝日新聞
日本未来の党は27日、党名を「生活の党」に改め、代表を嘉田由紀子滋賀県知事から森ゆうこ副代表(参院議員)に変更することを総務省に届け出た。一方、嘉田氏は28日、政治団体「日本未来の党」を総務省に届け出る方針で、未来は結党1カ月で「分派」することになった。
 総務省への届け出に先立ち、未来は27日、国会内で両院議員総会を開き、小沢一郎氏が代表だった旧「国民の生活が第一」出身の森氏と、嘉田氏のブレーンの飯田哲也代表代行が党を分ける方針を報告。16人の出席者から異論はなく了承された。小沢氏も出席したが発言はなかったという。
 所属国会議員17人のうち15人は「生活」にとどまり、嘉田氏の「日本未来」に加わる議員は阿部知子副代表だけ。議員5人の政党要件は満たさない。一方、亀井静香氏は27日、離党届を提出した。森氏は議員総会後、記者団に「円満に合意が整った」と強調した。
 
そもそも政党が分裂するのは、2つ以上の対等の政党に分かれる「分党」と、もとの政党は存続するが一部議員が離党する「分派」がある。
 
政党助成金などの規定では、「日本未来の党」は後者の分派にあたり、分党の場合、政党交付金はそれぞれの所属議員数に応じて比例配分されるが、分派の場合は離党議員に交付金は交付されない。
 
この党の表向きの結成経緯からすれば、嘉田由紀子滋賀県知事が党を結成し、そこに「国民の生活が第一」の小沢グループが自ら解党して合流した形になっていた。
 
今回の選挙で公示前の議席が確保できていればなんら問題は起きなかったが、小選挙区で当選したのが小沢一郎と亀井静香の2人だけで、あとは比例ブロックで辛うじて7名が当選という惨状では、まさに思惑外れであった。 
 
そしてお決まりの権力闘争の結果、本来ならば小沢グループが「分派」するのが自然な形なのだが、実際は党名を「生活の党」に改名し、嘉田由紀子代表と飯田哲也代表代行、そして唯一の国会議員の阿部知子の3人が離党する形になってしまった。
 
その結果、分党ならば来年1月1日時点で所属議員数に応じて比例配分される予定の政党交付金が5000万円ほどがもらえたにもかかわらず、「日本未来の党」は単なる政治団体になってしまい2013年の政党交付金8億円余り(見込み額)は小沢グループの総取りとなってしまった。 
 
さすがに、これに対してはかなり厳しい批判記事がでていた。 
  
<未来:小沢氏また「壊党」 「母屋」乗っ取る形に>
  毎日新聞 2012年12月27日 
日本未来の党(所属国会議員17人)は27日、小沢一郎氏系の15人による「生活の党」(森ゆうこ代表)と、嘉田由紀子代表(滋賀県知事)の「日本未来の党」に分裂した。未来側に残る国会議員は阿部知子副代表1人。未来が13年に受け取るはずだった政党交付金はほとんどを生活が引き継ぎ、未来は政党交付金を受け取れない政治団体となる見通し。政党を作っては壊すことで政界を生き抜いてきた小沢氏に「壊し屋」の実績がまた一つ加わった。
 「あまり傷が深くならない方がいいと私が判断した」。嘉田氏は27日、東京都内で記者団にこう語った。生活、未来の双方が「円満な分党」と主張しているが、未来側は政党要件を失い、生活側が政党として残る事実上の「乗っ取り」だ。
 小沢氏が結党に関与した政党が解党・分裂するのは5例目。新生党解党後の新進党結党や、自由党解党後の民主党合流のように、大勢力に入り込み「ひさしを借りて母屋を乗っ取る」形で実権を握ってきた。一方、大勢力の内部で影響力の限界を感じれば、新進党解党や民主党離党のように「純化」を図る。
 今回は嘉田氏を代表に担いで第三極の主導権を握ろうとしたが、衆院選では公示前の62議席から9議席に後退。勢力拡大の思惑が外れた小沢氏側は、嘉田氏らとたもとを分かって純化を図ることにより母屋を乗っ取った。
 24日夜に開かれた両院議員総会では、小沢氏の共同代表起用を求める旧「国民の生活が第一」系議員と、小沢氏を「一兵卒」の立場に押しとどめることで党運営の主導権を維持したい嘉田氏側との対立が決定的になった。
 嘉田氏が「非民主的」との談話を出すと、生活系の15議員が嘉田氏を「独裁的」と非難する文書を発表。泥沼の対立に陥る中、嘉田氏が「小沢さんと連絡がつかない」と不快感を示す場面が繰り返された。小沢氏はこれまでも意見の対立する側近や党幹部と連絡を絶つことが多く、奥田敬和元運輸相、熊谷弘元官房長官、二階俊博元経済産業相、藤井裕久元財務相ら大物側近が次々と去っていった。 結党時、「小沢氏を使いこなす」と語っていた嘉田氏だが、小沢氏の真意をただすこともできないまま、小沢氏側からの分党申し入れを受け入れざるを得なかった。嘉田氏は27日、記者団に「社会的責任があるから、一緒に記者会見できたらと思っている」と語り、小沢氏は「分党」発表の記者会見に同席することになった。【田中成之】
 
ネット上では、小沢一郎信者とアンチ小沢一郎のブログが激しく攻め合っていたが、オジサンからすれば不毛な議論に見える。 
 
少々品のない表現だが、みんなの党の江田憲司が小沢一郎の正体をズバリ突いていた。 
 
未来、案の定、分裂・・・有権者をバカにするのもいい加減にしろ!>
 未来、分裂。ほら言ったとおりでしょ。うぶな乙女?を熟練の寝業師がだました構図。「あんたを総理にしたい」が口癖の寝業師に過去、何人の有力政治家がだまされたことか。
 その乙女は「小沢氏を使いこなせないで官僚を使いこなせるはずがない」と豪語していたが、それに対し私は「小沢氏を使いこなせる政治家がいるのか」と皮肉り、報道もされた。悪いけれど、乙女にそれができようはずもなく、この結果はあまりに「想定内中の想定内」だ。
 小沢氏にとっては既定路線。選挙のためだけに、その生き残りのためだけに仕掛けたまさに「選挙互助会」。その正体は、さすがに国民が見透かし9議席という惨敗に終わったが、乙女が連絡をとろうにもいつもの「雲隠れ」、そして、用無しになった御仁を切るのも早かった。
 小沢シンパもそろそろ、こうした小沢氏の正体を見切ってはどうか。
 
2010年のユーキャン新語流行語大賞のトップテンに「脱小沢」が入っており、「小沢で今年も暮れるのか」とつぶやいた。
 
そして昨年の今頃も「今年も最後は『小沢一郎』で暮れるのか」の中で、「それにもかかわらず、政治の世界はやっぱり今年も小沢一郎で暮れるのだろうか、とオジサンは憂鬱になっている。」とつぶやいた。
 
なぜか、年末になると世間を騒がせる人物である、小沢一郎。
 
しかし、過去2年間の「暮れ方」はまだ希望の光が垣間見えていた。
 
熱烈な小沢支持者のこのオバチャンですら、1週間前にはこんな厳しいことを言っていた。
 
 「嘉田さんもこのままでは引き下がれないだろうから、
 次の参院選では自ら出馬し、福田衣里子さんや、
 みどりの風の“脱原発おばさん”たちと組んで、リベンジするのではないか」
 福田衣里子さんは落選した。
 みどりの風を今頃から入れるわけにもいかない。
 嘉田にとっては一番都合のいい議員がいたわけだ。
 阿部知子、。。。。。
 どうして、森ゆうこさんではないのか?
 もっと、言えば、小沢さんではないのか。
 嘉田のBBA、
 ふざけるなよって心境だわ。
 衆議院選挙で、小沢さんと亀さんを排除して
 どれだけの議席が取れたのだ、って言いたいですよ。
 そんで、。。  
 阿部知子が共同代表に就任する見通し    
 小沢一郎、亀井静香は顧問。   
 それから、。。。
 特別国会の首班指名では阿部氏に投票する。   
 こんな案をすべて小沢さんは承諾したのか?
 そうだとしたら、
 嘉田には代表辞任を!
 小沢さんは引退された方がいい。と、思う、。。。
 
まさに身内のブログからも「小沢さんは引退された方がいい。」なんて言われるほど、小沢一郎の輝きは失せてしまったのだろう。
 
もはやこれ以上淡い期待を国民に抱かさせず、晩節を汚す前に幕を下ろしたらどういだろうか、とオジサンは思う。
 
posted by 定年オジサン at 12:25| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 衆院総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月24日

なぜ、ネット上で不正選挙が騒がれているのか

先週の日曜日に投票所に行った若者も、行かなかった若者も3連休の最後の晩は楽しいクリスマスイブを楽しんでほしい。
 
・・・なんて心にも無いことを考えていたが、厳しい現実社会(男女の世界か)には、「クリポチ」なる造語が飛び交っているらしい。
 
「クリポチ」とは、そのものズバリの「クリスマスに1人ぽっち」の略らしく、なんとも安っぽいながらも悲しい響きである。
 
そんな気の毒な(?)若者たちのために「クリスマスまでに『恋愛対象』と意識してもらう方法4つ」なんていう余計なお世話を焼いているところもある。
 
まあ、こんな平和な若者たちなら心配ないのだが、総選挙の結果が余りにも「想定外」だったようで、その後遺症がなかなか消えることができない人々も多い。
 
暇なのか、それとも真の怒りから作ったのかは知らないが、こんな動画が跋扈している。
 
   
   
   
   
   
 
オジサンは総選挙後の18日に「戦い済んで次の決戦は参院選」の中で「終わったことをいまさら、ほじくり返しても時間が戻ることはない」とつぶやいた。
 
そして、さらに2日後には「ネット言論の限界か・不正選挙を憂う」では、「それにしても、これだけ多くのネット上の有権者が疑問に思うほど自民党が勝ちすぎたという事実を踏まえながら、次なる対抗手段を考えることの方が重要である」とつぶやいた。
 
しかしネット上で一旦燃え上がった炎はなかなか鎮火しないようである。
 
「不正選挙」を追及しているサイトやブログを集めた「2012年 第46回衆議院議員総選挙 不正選挙疑惑に関するまとめ」とか、飛び交うツイッターを集めた「不正選挙???」のようなものもあるが、多くは同じような内容が拡散しているらしい。
 
中には「Googleで『不正選挙』のヒット数が半減 異常な減少」という情報をツイッターで拡散している人も登場する。
  
実際にオジサンがその後確認したところ、「不正選挙」のキーワードでの検索件数は「約 10,600,000 件」と減少しており、「不正選挙  総選挙」のキーワードではさらに「約 3,650,000 件」と少なくなっていた。  
 
そもそも、「不正選挙」について訴訟を起こすことができるのは、落選した議員本人が今回の投票結果に疑問を持って訴えない限り、この「不正選挙」は、永遠に闇の中に葬られてしまうことになる。
 
そんな中で総選挙で不正のために当選者が少なかったと騒がれている「日本未来の党」から立候補して落選した当事者が「不正選挙で裁判、陸山会事件で告発と忙しくなりそうだ / 一から出直し 〜 未来の党・藤島利久」と、正式告発するまでに話が大きくなってきている。
 
選挙互助会政党と当初揶揄されていた「日本未来の党」。
 
表向きは「脱原発・反原発」の有権者の受け皿と期待されていたが、その実態が明らかになるにつれて徐々に内部崩壊が始まったようである。
 
「それでも私は小沢一郎を断固支持する」(総和社刊 )の作者の文芸評論家の山崎行太郎が「『未来の党』は解党、分党、あるいは自然消滅しかない。仕方がない。小沢新党『国民の生活が第一』グループは、選挙結果を総括した上で、再出発せよ。」と厳しい指摘をしていた。
 
不正選挙と騒がれた1つの原因に、「日本維新の会」が「日本未来の党」より多くの議席を獲得したことへの恨みつらみがある。
 
その憎まれてしまった「日本維新の会」も吸収合併した「暴走老人クラブ」によってすっかりかつての勢いは無くなってしまった。
 
先週末には「『時間の無駄ばかり』橋下市長が国会批判」と毒づいていたが、身内から選挙違反者が続出して「前科前歴者がずらっと当選し、総選挙後1週間足らずで4陣営6人が毎日逮捕される日本維新の会」と批判されるような始末である。
 
そして、これも当初から懸念されていたことが現実になったようである。
 
<維新、石原氏「東軍」が役員人事“制圧” 25日議員総会は波乱含み>
  2012.12.22 ZAKZAK
衆院第3党として国政に本格参戦した日本維新の会の国会議員団の役員人事が、ほぼ固まった。石原慎太郎代表ら旧太陽の党出身者の「東軍=旧太陽」と、橋下徹代表代行の大阪維新の会系の「西軍=旧維新」の間で確執が広がるなか、最初の“合戦”ともいえる人事は、旧太陽が制した。25日の両院議員総会で正式決定するが、異論が出れば維新の内ゲバが改めてクローズアップされそうだ。
 固まった人事は、石原慎太郎代表の下に、平沼赳夫国会議員団代表と松野頼久幹事長が留任。片山虎之助参院議員が政調会長、藤井孝男衆院議員が選対委員長兼総務会長、小沢鋭仁元環境相が国対委員長にそれぞれ就任する。
 衆院選で当選した維新の衆院議員は54人で、旧太陽14人、旧維新40人に色分けできる。石原、平沼、片山、藤井の4氏は旧太陽で、松野、小沢両氏は旧維新だ。旧維新が3倍近い人数を持つのに、党運営の主導権を旧太陽が握った形だ。
 政調会長人事では、水面下で駆け引きがあった。関係者は「旧維新は当初、政調会長で桜内文城氏の続投を狙った。しかし、桜内陣営に選挙違反の逮捕者が出たこともあって、旧太陽が推薦した片山氏で押し切られた」と解説した。
 維新内部では、原発などの主要政策で石原氏と橋下氏のズレが目立つ。政策を外部に発信する責任者である政調会長を押さえたことで、旧太陽の政策が維新の政策として有権者に浸透し、旧維新が異を唱えて混乱する場面もありうる。
 来夏の参院選の候補者調整を担当する選対委員長に藤井氏が就く点もポイントだ。
 橋下氏は来夏の参院選で、民主党やみんなの党を糾合して自民、公明党に対抗する戦略を描いている。しかし、みんなの党の渡辺喜美代表は、旧太陽との「離婚」を橋下氏らに求めており、旧太陽は自民党との連携も視野にいれている。在阪ジャーナリストは「候補者選考や選挙協力で維新内部で路線対立が起きるのは確実だ。維新は分裂含み」と明言した。
 20日に旧太陽との合流を後悔する発言をした東国原英夫氏は21日、「党内融和に腐心する」と軌道修正した。いつまでガマンできるか。
  
「第三極」ともてはやされた小党が、特別国会の開会を待たずにこんな体たらくでは、ますます自民党の独り勝ちになってしまう。
 
首班指名を受ける前に早くも「原発新規建設も容認」発言をした安倍晋三に対して、「ガンバレ、原子力規制委員会」で、負けるな、怯むな、ガンバレと、規制委員会にエールを送り続けたい、とつぶやいた。
 
その正式認知を受けていない原子力規制委員会人事については、当面は現状維持をすると安倍晋三は表明した。
 
<規制委メンバー代えず 安倍氏表明 福島事故を再検証>
  2012年12月24日 東京新聞
自民党の安倍晋三総裁は23日のフジテレビ番組で、原子力規制委員会の田中俊一委員長と委員4人を交代させない方針を明らかにした。国会同意人事のため、次の通常国会で事後承認を求める考えも示した。
 自民党内には、活断層を理由に日本原子力発電敦賀原発(福井県)の運転を認めない判断を示すなど、原発再稼働に対して慎重姿勢に傾く規制委への不満もあるが、安倍氏は「もう一度検証するが、基本的には今の人事でいく」と明言した。
 東京電力福島第一原発事故に関しては「完全に究明していない。事故は防ぐことができなかったのか、人災かどうか検証していきたい」と政権発足後に再検証を行う意向を示した。
・・・後略・・・
  
選挙前はやたら勇ましかった安倍晋三だが、最近は「竹島の式典は取り止める」、「尖閣に常駐の職員置くのも控える」と現実路線に舵を切りつつある。
 
歴史問題は譲れない、それ以外は日本と協力したい」という韓国の評価や、「尖閣国有化は安倍氏が決めたことではない」と主張する中国を無視することはできないのは当然なのだが、選挙前にインターネットを活用していた安倍晋三は、ネット上での不正選挙騒ぎも決して看過することができなくなったのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 13:28| 神奈川 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 衆院総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月20日

ネット言論の限界か・不正選挙を憂う

恥ずかしながら2010年8月より初めてブログなんぞを始めたオジサンは、昨年の元旦から今日まで1日も休まずせっせとブログスペースを埋めてきた程度であったが、徐々に日ごとの「訪問者」が増えてきた。
 
開始当初の年は1日の平均訪問者が80人、ページビュー(閲覧数)が150と、まさに身内ブログレベルであった。
 
それも2年近く続けて現在では訪問者とページビュー数は約4倍にまで増加してきた。
 
ブロガーと呼ばれる人の基準はよく分からないが、開設以来3年間ほどで1日の訪問者数が1万前後で閲覧数が数万というレベルは、かなりのヘビーブログと言えるのではないだろうか。
 
そんな政治ブログの1つに「暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜」というブログがある。
 
その中で、こんなくだりがあった。
 

・・・前略・・・
また、今回の選挙結果を受けて、「ネット上における言論など、まだまだマイノリティ(少数派)である」という重大な事実を、我々は真摯に受け止めなければならないであろう。
即ち、「ネット言論の限界」について、真剣に見つめ直す必要があるということである。
本ブログでは、これまで毎日のように日本がアメリカの”属国”、”事実上の植民地”であり、アメリカに隷属する「政府・官僚・経団連・マスコミ連合」による”愚行””悪行”を糾弾してきたが、今回の自民圧勝劇を受けて、その”戦い方そのもの”を一から見つめ直さなければならないと強く感じている次第である。
本ブログについては、今や1日に2万件ものアクセスをいただくまでになり、本当に多くの皆さんよりご支援をいただいていることを実感し、感謝の気持ちでいっぱいである。
しかしながら、ここで一度、筆を休めて、「ネット言論の限界」を冷静に受け止め、今後如何にして戦っていくのか、その戦い方そのものを一から考え直す所存である。
・・・後略・・・
 
この記事に対して「やめないでくれ」という励ましのコメントを始めとする39件のコメントが寄せられていたが、その中で気になったコメントがあった。
 
Unknown (花子)
2012-12-17 02:31:15
あからさまな不正選挙
拡散しよう不正選挙の実態
不正選挙を仕掛ける連中の最終兵器は、県選管パソコン内『集計ソフト』の不正だと確信しており、既に『日本未来の党』票は、自民と維新に行くよう改竄は完了済みと思う
このシステムは投票箱から専用投票用紙を自動で取り込み自動集計するという優れもので(株)ムサシのテラックCRS−VAがほぼ独占状態で使われています。
自動選別された投票用紙は集計結果をコンピューターにデータとして開票結果を出します。
この集計のデータあらかじめ特定の候補に有利なプログラムを入れておけば簡単に不正ができます。
投票率が低いと言うが たくさんのツイッターによれば過去にない行列 
 
ブログ休憩の件 (mizo)
2012-12-18 03:20:21
これは不正選挙の可能性が非常に高いと思います。
過去最低の投票率なんてありえません。
周りでも、SNSでもかなりこの選挙を重要視していました。
自民が勝つにしても、この数はどう考えてもおかしい。
周りで自民に入れたという人はあまり聞かないし。
アメリカのブッシュの時のように日本も例外ではないのかも。
全てはシナリオ通りに進んでいってるような気味悪さ。
 
オジサンは「戦い済んで次の決戦は参院選」の中で、今回の衆院選挙に関して不正選挙と指摘しているブログもあるが、どちらかと言えば、冷ややかに見ていた。
 
しかし、ネット上の多くの人から、様々な角度からの情報を総合してみると、決して「たわごと」とは済まされない事に気づいた。
 
その1.「投票率の低さ」
 
12月16日は関東地方は大変良い天気で温暖な気候だった。
オジサンも12時前に近くの小学校に設置された投票場に歩いていったが、3年前を思い出させるような人の列であり、若い女性たちも多く見られ、ヒョットすると投票率は上がるかな、と思ったくらいであった。
投票結果は不思議なことに「衆議院総選挙、投票率は戦後最低」で最終投票率は59.32%であった。
ところが実際は、16日夜の集計結果から当日の投票率は約45%であることが明らかになり、これに期日前投票や不在者投票、海外からの在外投票を加えても59.32%であったらしい。
  
最近はツイッターにより現地からの報告がタイムリーに拡散されるが、「『投票率低調』報道の一方で、なぜか『投票所に今までにない行列ができている』という声が多数」という結果を無視することはできない。
 
その2.「仕組まれた投票結果」
 
衆院選挙投票日の3日前には、こんな事件が起きていた。
 
<時事通信に不正アクセス、衆院選用リハ内容流出>
  2012年12月14日 読売新聞
時事通信社(本社・東京都中央区)が衆院選に向けて試験的に作成した開票結果が、インターネット掲示板で一時、閲覧できる状態になっていたことが13日、わかった。
 同社によると、社内システムが不正アクセスされ、11日に衆院選のリハーサル用として作成したテストページのアドレスが12日夜、2ちゃんねる上に投稿された。実在の候補者名と仮の得票数が記載されていたという。外部からの指摘で流出に気づき、13日昼にページを削除した。
 
この2ちゃんねる掲示板から、「本番で使う予定のインチキ開票結果が既に作られていた」という噂が広まったのかもしれない。
しかし、単なるリハーサル用なら、流失してもそんなに慌てる必要はないのだが、慌てて削除したことで、不正工作の信憑性が高まってしまった。
 
そして、開票結果の一部を比較した人からは、こんな指摘がされていた。
 
 各党の議席数の変化、計算されたように一致。
・民主243→57 186減
・自民119→294 175増
・公明21→31 10増
・・・民主の議席は自公へ。
 
・未来62→9 53減
・維新11→54 43増
・みんな8→18 10増
…未来の議席は維新とみんなへ。
 
たまたま偶然なのだろうか、それにしても旨くできすぎている感がある。
民主の議席が自公へ流れること自体は、3年前の揺れ戻しと考えれば大方理解出来るのだが、未来の議席が維新とみんなへ行くことは争点の基本的な政策が真逆であることからあり得ない。
■未来=原発再稼働反対、TPP交渉参加に反対、消費税増税に反対
■維新・みんな=原発再稼働許可、TPP推進、消費税増税に賛成
 
その4.「投票時間の繰上げ」
 
4県で投票締め切り時間が繰り上げ」・・・産経新聞 
http://tanakaryusaku.jp/2012/12/0005874
  ・・・田中龍作ジャーナル
 秋田県―県内85.05%の投票所で繰り上げ
岩手県―県内64.47%の投票所で繰り上げ
宮城県―県内57.18%の投票所で繰り上げ
山形県―県内13.39%の投票所で繰り上げ
青森県―県内6.1%の投票所で繰り上げ
群馬県―県内99%の投票所で繰り上げ
長野県―県内1501ヶ所の投票所中、304ヶ所で1〜3時間繰上げ。うち35ヶ所は開始も1時間遅れ
愛知県―県内1744ヶ所の投票所のうち、63ヶ所で繰り上げ
三重県―県内119ヶ所の投票所で1時間繰り上げ、534ヶ所で1〜4時間繰上げ
滋賀県―県内928ヶ所の投票所中、一部で1〜2時間繰上げ
石川県―県内525ヶ所の投票所中、110ヶ所で繰り上げ
福井県―県内413ヶ所の投票所中、63ヶ所で1〜2時間繰上げ
奈良県―県内773ヶ所の投票所中、一部で繰り上げ
徳島県―県内512ヶ所の投票所中、一部で繰り上げ
愛媛県―県内745ヶ所の投票所中、一部で1〜4時間繰上げ
大分県―県内621ヶ所の投票所中、445ヶ所で繰り上げ
 
その3.「選挙システムの不正」
 
先のブログのコメントにあった「(株)ムサシのテラックCRS−VA」とは、自書式投票用紙読取分類機のことである。
さらにこの会社は、開票する際に用紙を開く作業が不要にして、開票時間の大幅な短縮を実現するために折って投票箱の中に入れても、自然に開く投票用紙「テラック投票用紙BPコート110」を開発している。
全ての開票作業は選ばれた人たちにより厳選に行われてきたと思っていたが、最近は省力機器が主役らしい。
これらの機器の危うさについては「投票読取機ソフトに不正はないのか? 」とか、不正手口については「不正手口のまとめ、及び公選法情報 ―」を参照して欲しい。

ネット上には様々な玉石混交というのか真偽情報が溢れているが、よく調べてみると出所は限られているようである。
 
また大陰謀が隠されているとしても、残念ながら一般国民の手では解明されることは無いだろう。
 
それにしても、これだけ多くのネット上の有権者が疑問に思うほど自民党が勝ちすぎたという事実を踏まえながら、次なる対抗手段を考えることの方が重要である、とオジサンは思う。 
 
 
 


posted by 定年オジサン at 11:39| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 衆院総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月19日

敗残兵たちの恨み節

テレビの昼のワイドショーなどでは早くも騒がしいのだが、特別国会が開会するまでは、まだ「安倍総理」も「安倍内閣」も明らかにはならないので、当分はブログネタにはしない。
 
その代り、総選挙後のいくつかの目に付いた事象について、つぶやいてみたい。
 
最初は、お馴染みの世論調査。
 
調査の結果は大きくは違わないのだが、報道する仕方で全体の感じが異なって見えてしまう。
  

<自民へ政権交代「よかった」57% 朝日新聞世論調査>
  2012年12月18日 朝日新聞
衆院選の結果を受けて朝日新聞社が17、18日に実施した全国世論調査(電話)では、自民中心の政権に交代することを「よかった」と思う人は57%で「よくなかった」16%を大きく上回った。ただし、自民、公明両党が定数の3分の2を超える325議席を得たことは「よかった」35%、「よくなかった」43%だった。新首相になる自民の安倍晋三総裁に「期待する」は51%で、「期待しない」の42%を上回った。
・・・後略・・・
 
自公政権に交代することを「よかった」と思う人が「よくなかった」と思う人を上回ったことは至極当然の話。
 
わざわざ、タイトルに「よかった」57%を掲げるところが、ある意味では世論調査する新聞社の新政権に対する「思い入れ」がよく現れている。
 
これが、共同通信の世論調査だとこうなっている。
 
<巨大自民歓迎は33% 世論調査 半数近く判断できず>
  2012年12月19日 東京新聞
共同通信社が17、18両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、自民党が衆院選大勝により政権を奪還することについて「よかった」との回答は33.3%、「よくなかった」は18.6%で「どちらともいえない」が47.5%に達した。新しい首相となる安倍晋三自民党総裁に「期待する」との回答は51・2%、「期待しない」との回答は44・4%だった。
 2009年の前回衆院選で政権交代が実現した際の調査では鳩山由紀夫新首相に期待するとの回答は71.1%。今回は自民、公明両党が計325議席を獲得する圧勝となったが、自民党の政権奪還や安倍氏の再登板を冷静に受け止めている国民の姿が浮かび上がった。
・・・後略・・・
 
朝日の調査でも、「自民、公明両党が定数の3分の2を超える325議席を得たこと」に対して、「よくなかった」と回答した人のほうが多かった。
 
いずれにしても、上記の世論調査で共通しているのは、安倍晋三に対する期待度は辛うじて「過半数」といったところである。
 
まだまだ日本の国民には「良識」が残っていることがわかりてホットした。
 
野田佳彦首相が11月14日に衆院の16日解散を宣言したことを受けて、日本維新の会代表の橋下徹は同日、「いよいよ本当の意味の大戦(おおいくさ)だ。自分の持っている力を全て出し尽くす」と語っていたことを思い出した。
 
昔の「いくさ」は陣取り合戦である。
 
過去の世界の歴史を紐解いても、最終的に戦争に勝利した者が相手の領土を奪うのであった。
 
「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人だ」
 
この言葉は、岐阜県出身の政治家で、衆議院議長や北海道開発庁長官を務めた大野伴睦が1963年10月23日、衆議院解散が行われた本会議場から控室に戻ってきた議員に呼びかけたといわれている。
 
国会議員は選挙に落ちると「ただの人」どころか、東京での住む家までも追い出されてしまう。

<「さらば」議員会館 落選者の引っ越し作業大詰め>
  2012/12/19 静岡新聞
20121219hikkosi.jpg自民党が圧勝した衆院選では、民主党を中心に多くの前職が議席を失った。東京・永田町の衆議院議員会館では18日午後、落選した議員の事務所引っ越しが大詰めを迎えた。衆院が示した退去期限は原則19日。週末以降、当選者と順次入れ替わる。秘書からは「年の瀬の厳しい風が身に染みる」との嘆きも漏れた。
 衆院の議員会館は2棟あり、在任中は各議員に事務室1室(約100平方メートル)が無償提供される。今回は落選、引退合わせて266人が議員会館から出ていくという。
 県内関係者の事務所でも、秘書らが書類、OA機器、冷蔵庫などの片付けに追われた。
 民主党県連会長の牧野聖修氏事務所では、経産副大臣時代を含む3年数カ月分の政策資料などを2人の秘書が段ボール箱に詰め、静岡市の後援会事務所へ発送。牧野氏自身は議員宿舎の部屋の片付けも行った。同党にとって厳しい逆風が吹き荒れた選挙。ベテランの男性秘書は「負けた気がしない」と悔しさをにじませた。
 静岡2区で落選した津川祥吾氏の男性秘書は「郵政選挙ほどの逆風は感じなかった。敗因分析はこれから」と話し作業を急いだ。
 
16日の夜に落選が決まった「ただの人」は、それから3日後には議員会館から退去しなければならない決まりらしい。
 
3年前に「奪った」ものを「取り戻す」と叫んでいた一派に返したことになる。
 
一般議員は荷物をまとめて地元にさっさと引き上げればいいのだが、正式に政権が民主党から自民党に移されるまでは、現在の民主党の閣僚は、たとえ落選しても閣議に出席しなければならない。
 
<落選8閣僚 沈鬱 異例「民間人」10人閣議>
  2012年12月18日 夕刊 東京新聞
20121219kakugi.jpg民主党が惨敗した衆院選後初の閣議が18日午前、首相官邸で開かれた。落選した城島光力財務相、小平忠正国家公安委員長ら8閣僚も出席、閣議後の記者会見であらためて敗戦の弁を述べた。
 8閣僚の落選は現行憲法下で最多。現在の閣僚18人のうち、森本敏防衛相、立候補しなかった滝実法相を含め「民間人」は10人となる。憲法は閣僚の任命について過半数は国会議員から選ばなければならないとしており異例の状況だ。
 これに関し、自身も落選した藤村修官房長官は記者会見で「選挙結果を厳粛に受け止める」と強調。憲法規定について「任命時の規定であり法的に問題ない」と説明した。閣議後の閣僚懇談会では閣僚間で「沈鬱(ちんうつ)にならず、総辞職までしっかり仕事をしよう」などの意見が出たと明らかにした。
 城島氏は会見で「国民の審判だから受け止めるしかない」とした上で「民主党への信頼をどう取り戻すか考える必要がある」と指摘した。小平氏は「近い将来また選挙はあるので、再起を目指し一丸となって、選ばれた議員を中心に頑張ってほしい」と党再生にエールを送った。
 
落選した8閣僚の「恨み節」は以下のイラスト(東京新聞より)に如実に現れている。
 
20121219rakusenkakuryou.jpg
 
それにしても、国民が自民党に過半数を超える議席を与えたことで消費増税、原発再稼働、憲法改正は容認されたということは事実である。
 
与党は衆議院のすべての常任委員会で過半数を占め、すべての法案を可決する事が出来てしまう。
 
さらに、参議院で否決されても衆議院で再議決できるので国会運営はオールマイティになる。
 
それが選挙無効になるかもしれない憲法違反の総選挙の結末であるともいえる。
 
国会の「ねじれ現象」によって政策の遂行が困難な時、これまでの首相は自らの首を差し出して政策を実現させてきた。
 
内閣総辞職をする代わりに政策を遂行させてもらったのだが、これに対して解散は、政策遂行の行き詰まりを打開するため議員全員の首を切り、国民に政策の是非を問う事であった。
 
民主党が大敗する事は誰もが予想していたはずである。
 
野田佳彦首相一人が首を差し出して切り抜けられる道を取らず、大勢の仲間を犠牲にする道を選んだことは、多くの政治評論家の中でも評価が分かれるかもしれない。
 
結果として230名から57名と党勢を4分の1に減らしたのだから、違憲選挙を仕組んだ野田佳彦首相には二重三重の責任があり、落選した閣僚8名を含む173名の恨み節はもっともなのだろうが、3年前の夢を無残にも壊されてしまった国民の恨み節は一体誰が聞いてくれるのだろう、とオジサンは思う。

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2012年12月18日

戦い済んで次の決戦は参院選

総選挙の翌日の新聞は開票率が100%未満の地域もあり、各政党の獲得議席も一部では正確ではなかった。
 
そして今日付けでは、かなり詳細な分析結果が報じられていた。
 
こまかな数字は余り興味もないのだが「小選挙区の主要政党別死票率」というのが目に付いた。
 
小選挙区制の特徴として、同一選挙区に候補者が2名以上いれば、当選者は最高の得票数を得たものだけが当選する。
 
オリンピックではないので、2位、3位の得票数なんかは全く見向きもされない仕組みである。
 
そのため、全ての選挙区に候補者を立てて一人も小選挙区で1位になれなかった日本共産党の死票率は100%であった。
 
そして同様に1人も選挙区で当選できなかった新党大地と新党日本も100%の死票率であった。
 
以降、日本未来の党(94.3%)、みんなの党(85.7%)、社民党(83.7%)と続くのだが、驚くべきことに、自民党と日本維新の会と個別に選挙協定を結んでいた公明党は死票率が0%で全員当選したのである。
 
したがって294議席獲得して「圧勝」と書き立てられた自民党も、小選挙区では全有権者数の24%、比例代表では僅か15%しか獲得しておらず、「自民 民意薄い圧勝」という実態が明らかになった。
 
とはいっても、民主党の惨敗を始め、一桁台の議席しか得られなかった党は敗北感が漂うのは仕方がないことである。
 
昨日以降、様々な立場に立った「政治ブログ」を眺めてみると、いろいろと面白いことが分かる。
 
自称「アンチ小沢一郎」の管理人の累積訪問者数が500万を超える人気ブログでは、「『強力な指導者』に頼る政党はリスクが高すぎる」 と、「今回の総選挙の結果は民主党政権の完全否定であるとともに、小沢一郎を完全否定する選挙だったといえるだろう。」と総括していた。
 
反対に、自他共に認める小沢一郎シンパのこの人は、珍しく冷静に今回の選挙結果を総括していた。
 
ところが多くのブログの中には、「今日の不正選挙特集」と正面から今回の選挙が不正であったとするものから、陰謀論満載で有名なブログでは、こんな見方をしていた。
 
 この選挙は、ウォール街とマスメディアと日本の多国籍企業の強固な連携による“束の間の”勝利となって結実したようです。
そして、対日工作機関である戦略国際問題研究所(CSIS)と核ミサイル財団の異名をとるヘリテージ財団による日本の愚かな政治家のマインド・コントロールが功を奏した結果でした。
何より、不自然な北朝鮮のミサイル発射、そしてそれに同期するように中国国家海洋局の警戒機が尖閣を領空侵犯。
そして、日本の右傾化を煽るアメリカの戦略コンサルタントたち。
それを、アメリカからの情報だけで新聞記事にする日本の大マスコミ。
・・・後略・・・
 
1年前に、オジサンの「隠されていたTPP問題」というつぶやきを自ブログで紹介してくれた「陽光堂主人の読書日記」は、ネット上での不正騒ぎをたしなめつつも、不正工作の臭いを感じているようである。
 
 ネット上では大規模な不正が行われたとして、一部で大騒ぎしていますが、ネットでの世論調査はこれまでも大外れしており、余り信用できませんから、今回の結果はおおよその民意を反映していると思われます。この場合の民意とはもちろん、投票した60パーセントの人たちを指しています。
・・・ 
 小沢ファンや日本未来の党の支持者にとっては有りべからざる敗北なので、不正選挙を叫びたくなるのも理解できます。不正が行われたことは間違いありませんが、選挙結果を覆すほどの大掛かりな工作が行われたかどうかは疑問です。
・・・
 ただ、3分の2を制してしまった点については、不正工作の臭いがします。これは出来過ぎた結果で、支配者たちに申し分のない展開になったところに不自然さを感じます。不正があったとしても、ボロを出すことはないと思いますが…。
・・・後略・・・
 
政治屋(政)・特権官僚(官)・大資本(業)・米国(外)・御用メディア(電)を指し「悪徳ペンタゴン」と名づけた、民主党と小沢一郎の熱烈支援者である植草一秀は、開票の翌日、「マスメディア情報工作が生んだ『元の木阿弥政権』」と題して、マスメディア批判をしていた。
 
・・・前略・・・
 そして、今回の選挙結果をもたらした最大の原動力はメディアの情報操作にあった。
メディアは次の情報操作を展開した。
第一は、自民党圧勝予測を流布することによって、「勝ち馬に乗る」有権者の行動を引き出したことだ。いわゆる「バンドワゴン効果」が強く表れた。
第二は、選挙結果が確定的であるとのイメージを植え付け、投票率の上昇抑制が誘導されたこと。
今回総選挙での小選挙区投票率は59%前後となり、戦後衆院選で最低投票率を記録した1996年の59.65%を下回る可能性が浮上している。
投票率が高まると、原発即時ゼロや消費税増税撤回を公約に掲げる勢力に投票が流れる可能性が高まると見られていた。
原発や消費税増税推進勢力は、投票率をできるだけ低位に抑制することを目論んでいた。この目的に合わせてマスメディアが徹底した情報操作を行ったと見られる
今回総選挙の最重要争点である原発・消費税増税・TPPを陰に隠し、成長戦略や憲法問題などを争点に位置付けるなどの工作も展開され、主権者国民の選挙への関心が人為的に引き下げられた。
第三は、小沢新党に関する報道を徹底的に封殺したことだ。これに先立ってメディアは、2009年以来、3年以上の長期にわたって、小沢一郎氏に対する「人物破壊工作」を徹底的に展開した。
今回総選挙の最大の目的は、小沢新党つぶしにあったと思われる。
小沢一郎氏をここまで徹底して攻撃対象に位置付けた理由は、小沢氏が日本の政治構造を、「既得権益の政治」から「主権者国民の政治」に変質させてしまう恐れがあったからだ。
・・・後略・・・
 
特に私情を挟まなくとも、このマスメディア批判は真っ当だと思える。
 
まあ、終わったことをいまさら、ほじくり返しても時間が戻ることはないと思っていたが、今回の総選挙はご存知のように最高裁の「違憲状態」との指摘を是正しないまま実施した選挙であった。
 
当然、そんな選挙は無効であるとの声が予想通り出てきた。
 
<「一票の格差」一斉提訴 弁護士ら 衆院選無効求める>
  2012年12月18日 東京新聞
人口比例に基づかない選挙区の区割りで「一票の格差」が是正されないまま行われた16日の衆院選は違憲だとして、弁護士グループが17日、東京1区など計27選挙区での選挙無効を求め、全国14の高裁・高裁支部すべてに一斉提訴した。
 最高裁は昨年3月、格差が最大2.30倍だった2009年の衆院選を違憲状態と判断。国会は先月、小選挙区で格差を是正する「0増5減」の法律を成立させ、衆院選挙区画定審議会が区割り改定作業に取り掛かったが、衆院選には間に合わなかった。
 その結果、有権者の数が最も少なかった高知3区と最も多かった千葉4区で格差は2.43倍に広がった。グループは、公職選挙法の規定に基づき、高裁と最高裁は100以内に速やかに無効判決を出すべきだと主張している。
 17日は、中心メンバーの升永英俊弁護士らの呼び掛けに応じた全国の弁護士たちが東京や名古屋など地元の高裁、高裁支部を訪れ、訴状を提出した。
 東京高裁に提訴後、記者会見した升永弁護士は「違憲状態の選挙で選ばれた正当性のない議員が法律をつくり、首相を選ぶなど国家権力を行使するのは許されない」と語った。
 一方、別グループに属する広島県の弁護士らも同日午前、今回の衆院選の無効を求める訴訟を広島高裁に起こした。
◆「無効判決あり得る」識者
 「違憲状態」のまま行われた今回の衆院選を、識者はどう考えているのか。元最高裁裁判官の泉徳治弁護士は「違憲状態とした昨年の最高裁判決から1年半以上たっており、是正のための合理的期間は過ぎている。最高裁は次のステップとして主文で違憲と宣言すべきだ」と主張する。
 過去の判例では、格差が著しく不平等な場合が違憲状態、その状態が相当期間続いている場合が違憲と判断されてきた。衆院選ではこれまでに違憲2回、違憲状態3回の最高裁判決が出ているが、選挙無効を認めた判決はない。
 国会は衆院解散直前に小選挙区定数を「0増5減」する選挙制度改革関連法案を成立させた。格差是正に向けた努力との見方もあるが、今回の衆院選には間に合わなかった。泉弁護士は「会期末にドタバタやったという印象はぬぐえない。判決後、すぐに取り掛かれば、間に合ったはず」と手厳しい。「利害関係者である国会議員たちは自ら抜本的に変えようとはしない。違憲立法審査権を与えられている最高裁がやらないと直らない問題」と断じる。
 無効判決が出る可能性を指摘する憲法学者もいる。上智大法科大学院の高見勝利教授は「最近の判例の傾向を見ると最高裁は国会へのいら立ちを募らせており、無効にまで踏み込むことはあり得る」と話した。
 
「最近の判例の傾向を見ると最高裁は国会へのいら立ちを募らせており、無効にまで踏み込むことはあり得る」という希望的観測だが、最高裁の体質を考えると無効判決を出せる勇気のある裁判官がいるとは思えない。
 
元朝日新聞記者の岩垂弘が「憲法改定をめぐる最初の決戦は来夏の参院選」と言っているように、危険な極右安倍内閣の悪巧みを阻止するには、なんとしても来年の参院選で改憲勢力を排除する必要がある、とオジサンは思っている。
 
 
 
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2012年12月17日

オウンゴールから漁夫の利へ

昨夜は、いずれの放送局も総選挙の開票速報一色であったが、唯一日本テレビが「サッカー・クラブワールドカップ」の決勝戦を放映していた。
 
まさか年内解散はあるまいと、かなり前からこの日が決勝戦となるように日程を組んでいたのが、奇しくも投開票日と重なってしまったらしい。
 
オジサンは19時過ぎから決勝の試合を楽しんでいた。
 
欧州チャンピョンのチェルシーは、地元英国代表選手のほかに、ブラジル、スペイン、ベルギーなどの代表選手を高額の移籍料を積んで集めたチームであり、対する南米チャンピョンのコリンチャンスは多くが地元ブラジルの代表クラスの選手である。
 
前半はゆっくりと観戦できたが、投票終了時刻を過ぎた頃から、サッカーの画面が狭まり、画面下方に出口調査結果の予想が表示され、開票が始まると同時に「当確」者の名前が画面に次々と表示される。
 
かなりシステム化が進んでおり画面が目まぐるしく変わり、試合を見るどころではなくなってしまった。
 
これほど迷惑な放送の仕方は前代未聞なのだが、試合経過は、後半24分、コリンチャンスのパウリーニョが右サイドからゴール前に斬りこむと、ダニーロにパスを送った。
 
受けたダニーロがシュートを放つと相手DFにあたりボールはゴール前にこぼれた。
 
これをゲレロが頭で押し込み、均衡を破る先制点を挙げた。このゴールが試合を決める決勝点となった。
 
ゴール前に鋭く詰めていたゲレロを称えるべきなのだろうが、1つ間違えれば相手DFに当たったボールが「オウンゴール」になるかもしれなかった。
 
過去5年間、欧州チャンピョンが勝っていたのを6年ぶりに南米チャンピョンが世界一に返り咲いた。
 
試合終了後から、他局と同様に開票結果を伝えていたが、大方の流れは分かっていたので特に関心はなかった。
 
精々、事前の大手マスメディアの世論調査結果とどのくらい乖離があるのかぐらいが興味の的だった。
 
結果は、予想通りの「自民圧勝・民主惨敗」。
 
確か3年前の8月31日の朝刊には、「自民119 空前の大敗」「民主308 政権交代」というタイトルが踊っていた。
(下記写真で、上が3年前、下が17日の朝刊)
  20121217topnews.jpg
 

そして、当時の東京新聞のコラムには「民主党の政策への支持というより、与党への不満というマグマが、大爆発した感がある」と表現されていた。
 
まさに今回の結果も、自民党の政策への支持というよりは、民主党への不満というマグマが、大爆発したと言える。
 
具体的な獲得議席を見ると、前回の比例代表は民主党がは87議席、自民党は55議席であった。
 
それが今回の結果は、民主党が29議席に減らしたにもかかわらず、自民党の比例代表は同じ55議席なのである。
 
自民党への直接的な支持はあまり変化がないことが分かる。
 
それではなんで自民党が290議席以上も獲得できたのかは、既に周知の通り小選挙区制度による「勝ち負け」の総取り方式だからである。
 
どんなに投票率が低くても、1つの小選挙区内で1番多くの票を確保すればいいわけである。
 
明らかに民主党への不満が大きかったのであるので、オセロゲームのように前回「黒」になった自民党が次から次へと「白」に変わってしまった。
 
本来は、2大政党制を念頭に採用された制度であるが、少数政党が乱立すれば、当然有権者からみれば「対立軸」が多岐に渡って選択しにくくなる。
 
ましてや、民主党から離党した連中が離合集散の結果、「日本未来の党」に結集し民主党とは異なる独自色を全面に出せればよかったのだが、突然の解散による準備不足のため、小沢一郎率いる「国民の生活が第一」の政策がそのまま使われ、有権者からすれば民主党との違いがなくなり、その結果自民党が「漁夫の利」を得た形で大量議席の獲得につながったわけである。
 
今回の争点は「原発」「消費税」「TPP」「雇用」「社会保障」等々が挙げられていたが、とりわけ「消費税増税」に関しては「民自公」が結託して決めたことであるので、「民自公VS他の党」という対立構図になるはずであった。
 
しかし、民主党も自民党も「おなじ穴の狢」であるので独自色を出すために、消費税増税問題は争点からぼかされてしまった。
 
さらに「脱原発」に関しては積極的に推進する自民党と曖昧な公約にすり替えた日本維新の会以外は、時期こそ差異があるにしても「原発ゼロ」を公約としており、これらが1つになれば小選挙区では自民党候補者に勝てた選挙区もあった。
 
頭はよさそうだが「狡猾」な印象を与えた野田佳彦が退き、頭は悪そうだが、体も弱そうで「自主憲法制定」「国防軍設置」という持論に前のめりになる安倍晋三に日本のリーダーは変わる。
 
少なくとも衆議院では「自公連立内閣」により3分の2以上の議席を与えてしまったので、出来の悪いガキに危険なオモチャを持たせたことになる。
 
今後は衆参のネジレも一気に解消してしまうかもしれない。
 
しかし、憲法改正だけは衆参両院議員の3分の2以上の賛成が必要であり、来年の7月の参議院選挙の結果に多いに左右される。
 
今後は、多党乱立して自民党に「漁夫の利」を与えてしまったことを反省し、市民レベルで大きな世論を作り上げ大きな潮流を作り上げ、それを政治に反映する運動が必要になってくるのではないだろうか、とオジサンは思う。 

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2012年12月16日

大手マスメディアの予想と明日からの日本の行方

朝日新聞の直前の世論調査によると、自民党の政党支持率は21%で、「03年衆院選の30%、05年の33%ほど高くなく、大敗した09年の22%と並ぶ」という。
 
普通に考えれば政党支持率21%で単独過半数というのは、どう考えてもおかしい。
 
それでも平気で「自民単独過半数280超え、維新40」という数字を一人歩きさせていた、昨日までは。
 
実はこの数字には深い意味があり、明日以降、壊憲勢力が連携すれば320議席で衆議院で3分の2を占める勢いと暗示している。
 
こればかりは、アナウンスメント効果がどちらに味方するのかは「天のみぞ知る」話である。
 
占いゴッコなどはメディアに任せておけばよく、彼等は自分たちの予想が当たろうが外れようが、明日からはそれを題材にまた商売を始めるだけである。
 
一般市民としては、最悪の場合を当然覚悟しなければならない。
 
投票結果によって与党第一党が決まり、その議席数によっては連立内閣が成立するかもしれない。
 
そして日本国を代表する人間が来週の26日頃、特別国会で首班指名によって決まるらしい。
 
代表者とは、よくも悪しくも国民の意思の反映である。
 
われわれの住む社会にはスーパーマンは存在しないが、政治の世界にもスーパーマンはいない。 
 
「いまの日本に必要な指導者は、巨大な問題を直視し、自分の役割を必死で果たす誠実な人物である。細かい政策よりも、政治家の実績、言動を見て、誠実さを測ることから選択肢は見えてくるだろう」
 
と、北海道大学教授の山口二郎は今朝の東京新聞「本音のコラム」で書いていた。
 
でもねえ・・・とオジサンは考えてしまう。
 
「誠実な人物」ほど自己アピールが苦手であり、むしろ「細かい政策」を無視して、過激な大衆の受けをねらう言動をする政治家に多くの国民の注目が集まってしまう。
 
どんなにいい加減なことを言っても、政策をコロコロ変えても、有権者はなかなか真実を見抜けない。
 
見ぬけられない典型的な連中が、自民党の総裁とか、日本維新の会の「ツートップ」たちであろう。 
 
「私が第三極右だとか、三国同盟だとか言って、ぴりぴりと警戒し、口を極めて批判している安倍晋三自民党総裁と石原慎太郎日本維新の会代表と橋下徹同会代表代行。
 しかし、このお三方には実は同情すべき、どうしても人の上に立たなければならない切羽詰まったご事情があるのだと私は思っています。」 
 
こんな穏やかな書き出しながら、しかし舌鋒鋭くこの3人の「切羽詰まったご事情」を分かりやすく解説してくれた「Everyone says I love you !」のブログ「あなたは支配者に奴隷的拘束を受けたいのか、自由に人間らしく生きたいのか」より、内容の一部を紹介する。 
 
■安倍晋三の呪縛
 まず、安倍総裁は、岸信介の孫であるということが呪縛になっています。日本の法学者の頂点に立つ我妻栄教授を抑えて、東京帝國大学法学部の金時計(首席卒業の象徴)を得たという伝説のある、妖怪とさえ呼ばれた天才政治家である祖父が、日米安保条約の改定には成功しながらも、安保闘争の波に飲まれて、辞任せざるを得なかったのを目の当たりにし、民衆に対する復讐を誓う。
 ところが、肝心の能力が知的な意味で祖父とは比べ物にならないくらい劣り、成蹊大学法学部にしか入れなかった。
 ここまでは、もって生まれた能力の差であり、彼の問題とは言えないと思うのですよね。
 その後、総選挙で初当選して若くして国会に初登院したときに少年ジャンプを抱えてきており、平沼赳夫現日本維新の会国会議員団代表に怒られちゃったという、祖父とは別の意味で伝説を作ってしまった、というあたりは、自分の努力で避けられたことだったと思いますね。あと、なんとか父はなれなかった首相の座に就いたものの、参議院選挙で惨敗した後、所信表明演説だけして、代表質問の日に辞任して逃げてしまったあたりは、自己責任だと思うのですが。
 そういうわけで、前回の失敗を取り返すことまで加わって、安倍さんほど、自分がひとかどの人物であることを証明しなければいけないという強迫観念に駆られている人は、日本でもほかにいないのではないかと思うのです。だからこそ、なんとしてももう一度人の上に立ちたい。その思いを想像すると切なくなるくらいです。
 
■石原慎太郎の不幸
 石原慎太郎氏の不幸は、石原裕次郎という日本の最大のスーパースターの兄に生まれてしまったこと。
 裕次郎は、キムタクと福山雅治と松潤と向井理と・・・って全部足しても足らないくらいのスターでした。野球の長嶋茂雄とどっちが上かと言うくらいの存在です。
 けっこういい感じで先に生まれたのに、あとから生まれてきた弟に太陽神みたいなのが出てきちゃったんですから、お立場を想像すると本当にお気の毒ですよ。弟が「太陽の季節」というか、「黒部の太陽」というか、「太陽にほえろ」のボスと言うか、「風林火山」の上杉謙信なんですから、たまらんですよねえ。
 他方、慎太郎氏は、弟を題材にした小説でデビューし、芸能だの文化だのの世界では到底弟にかなわないので政治の世界に飛び込んだけれども選挙は石原軍団に助けてもらう。初めて都知事に当選したときには、第一声で、「裕次郎の兄でございます」と言わざるを得なかった。初めて政党作ったら名前が、自分が原作だけど弟が主演した映画である「太陽の季節」から取った「太陽の党」。
 そこが、弟を超えるべく勝負をかけているのに、肝心のところでびびってしまう気の小ささから、「小皇帝」と呼ばれてしまう弱さなんですね。
 自分だって芥川賞作家で、国会議員も東京都都知事も長い間やって、選挙は都知事選で一回落ちただけなんですから、私のような凡人からしたら大満足の人生だと思うんですが、本人だけは納得できないんですよ。ここはどうしても内閣総理大臣になり、自分が何者であるかを証明しなければならない。
 80歳になっても衰えぬその執念たるや常人の想像をはるかに超えていると思うのです。
 
■橋下徹のトラウマ
 橋下さんはさらにさらに気の毒です。
 だって、被差別地域に生まれたとか、記憶にもないくらいのお父さんが暴力団員だっただの、刺青があっただの、非業の死を遂げただの、そんなん、ほんとに子どもにとって何の責任も関係もないことです。よく彼のお話に出てくるお母さんやおばあちゃんも「お前には関係ない」とずっと言い聞かせて育ててくれたことでしょう。
 彼は不幸な生い立ちを払しょくするために自分でできる努力は本当に力の限りしてますよ。高校は大阪一の高校に入学できるくらい勉強しているし、高校ラグビー日本代表じゃなかったでしたっけ?文武両道の典型です。しかも、早稲田大学に入学して、若くして司法試験に合格して、弁護士になって間もなく独立開業でしょう。こういうところは、安倍ちゃんには真似できない、橋下さんの凄いところですよ。
 ただ、自由と人権を守るとされる弁護士会では彼のような人格や感性の人は、人の上に立てません。
 弁護士会って、派閥活動を熱心にやって役員になる面白さか、金を儲ける楽しさか、職人としての仕事の充実か(人権活動を含む)、3つのどれかに走るところだと言われてますが、彼はお金に走りました。だから、商工ローン系の会社の顧問をやってしょっちゅう大阪簡易裁判所の原告席で貸金取立て裁判をやっているという、しかし、そんなんじゃいくらお金になっても虚しいです。
 そこを、東の島田紳介、西のやしきたかじんという芸能界の巨人に見いだされて、テレビタレントとして売れっ子になるのですが、この二人の天才はもちろんのこと、芸人の世界には達人がごろごろいますから、「弁護士としては」悪目立ちして面白いタレントにはなれても、それ以上の存在になるのは、橋下氏をしても無理でした。私も「行列のできる法律相談所」に出ている頃の彼を何度か見たことがあるのですが、関西芸人としては凡庸ですよね。紳介氏のおかげでもっているけれども、笑わせているのではなくて、いじられている=笑われているといった具合です。
 そこで、政治の世界に転身。これが大成功で、大阪府知事になり、大阪維新の会を創設し、大阪都構想を掲げて、ダブル選挙を勝ち抜くなんて、「人の上に立って自分の存在を見せつける」野望のためには、芸人をやめて政治家になって本当に良かった。この人は、何度も言うように政治の天才だと思います。小泉純一郎元首相とか、レーガン米元大統領とか、中身がなくてもありそうに見せるってのは、政治家としてはすごく大事なことですからね。
 安倍氏は祖父と父の七光りがなかったら、また組織力のある自民党を離れたら何もできないでしょう。また、石原氏も結局半世紀近い政治家人生の中で自分の組織を作れず、橋下氏にすがりました。しかし、橋下氏は今回こそ解散が早すぎて十分には間に合いませんでしたが、それでもオリジナリティのある組織を作れる人ですから、他の二人とは器が違います。
 それだけ、彼の中にある鬱屈は凄まじいということでもあります。橋下氏のマグマのようなエネルギーこそ、この国に大震災を起こす本当に危険極まりないものだと、私は感じています。橋下さんが芸人のままでいてくれたら、どんなに日本人は安全だったかと思うのですが。
 
 それに、彼らが愛国心と口で言っても、彼らに愛はないですよ!
 みなさん、安倍氏、石原氏、橋下氏に何かに対する愛を感じますか?あるとしたら自己愛。彼らが愛しているのは自分だけです。言われてみればそう感じませんか。たとえば、橋下氏が子だくさんで、週刊朝日にひどい記事を載せられて自分の子供が抹殺されようとしたと激怒して見せましたが、あの姿を見て「ああ、子煩悩な、温かい人柄の、良いお父さんだなあ」と感じましたか?
 むしろ、本当は妻子を裏切り、陰で「橋下機長!」とか言われて、コスプレ不倫してるような人なんですよ。
 ことほどさように、私たち有権者は、安倍さん、石原さん、橋下さんたちに愛されてませんよ。我々は単なる数です。票です。我々の個性なんて関係ないんですよ。一国のリーダーとして我々の上に立ち、おじいちゃんに匹敵する、あるいは弟以上の、もしくは親父の落とした影なんて屁でもない、凄い人物であることを証明できればいいんです。
 そして、彼らもまた幸福ではありません。
 彼らは立身出世しなければいけないという思いに囚われた虜囚です。彼ら自身でもどうにもならない、コントロールできない焦がれるような執念にがんじがらめになっています。本当の意味での親友などいないのではないでしょうか。自分の弱さをさらけ出せる相手などいないでしょう。それが彼らの歩んでいるいばらの道です。
 
同じ「弁護士」と言う立場から、橋下徹に対しては、さらに関西出身という境遇からして、このブログ主の橋下徹に対する批判は首尾一貫している。
 
それにしても「呪縛」「不幸」「トラウマ」などを背負った「自己愛」に溢れた愛国者たちが、当分は日本の政治の中心になるという事態だけは避けらそうもなく、これからも批判、批難のターゲットとしてますます監視しなければならない、とオジサンは思っている。

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