2016年10月25日

晩秋となり劇場も幕引き近しか

わが国の憲法学者の大多数の意見が「違憲」と指摘した戦争法。
 
憲法を捻じ曲げて強行採決により成立させておきながら、国民には一切「丁寧な説明」はないまま1年以上が過ぎ、その戦争法により可能にした「駆けつけ警護」の訓練の様子が公開された。
 
だが、明らかに今後自衛隊員のリスクが高まるにもかかわらず、安倍晋三首相は「リスクは高まらずむしろ少なくなる」などと平然と嘘をついていたので、その訓練の中身も「泡の消えたビール」よりも、さらに酷い「アルコールのないビール」程度で国民を欺くことになった。 
 
<駆けつけ警護、限定公開 武器使わぬ訓練のみ>
 2016年10月25日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 安全保障関連法で可能になった「駆けつけ警護」=キーワード=の訓練が24日、メディア向けに初めて公開された。武器使用を伴わない訓練の公開にとどまったが、実際には小銃を使う訓練などをしている。国連平和維持活動(PKO)が続く南スーダンの治安が悪化するなか、安倍政権は駆けつけ警護の新任務付与に向け、地ならしを進めている。
 ■「手の内見せぬ」「世論考慮か」
 「Go back!(下がれ!)」。24日午後、陸上自衛隊岩手山演習場(岩手県)。国連機関の職員2人が残るという設定の建物のそばで、現地政府に抗議する群衆約30人に対し、隊員が大型拡声機で訴える。
 軽装甲機動車の上には、小銃を持った隊員もいた。車の動きにあわせ、盾を構えた隊員7人と小銃を持つ5人が前へ進むと、群衆は後ずさりする。その瞬間、国連の2人を助け出した。小銃は全て下向きのままで、ほかの場面でも武器が使用されることはなかった。
(注:以下の写真は毎日新聞提供) 
20161025kaketukekeigo_01.jpg政府施設に対するデモが行われる中、国連関係者(中央)を救出する想定で、駆けつけ警護の訓練をする自衛隊員=岩手県の岩手山演習場で2016年10月24日午後3時12分、喜屋武真之介撮影 

20161025kaketukekeigo_02.jpg政府施設に対するデモが行われる中、国連関係者(中央)を救出する想定で、駆けつけ警護の訓練をする自衛隊員=岩手県の岩手山演習場で2016年10月24日午後3時12分、喜屋武真之介撮影

20161025kaketukekeigo_03.jpg政府施設に対するデモが行われる中、国連関係者(中央)を救出する想定で、駆け付け警護の訓練をする自衛隊員=岩手県の岩手山演習場で2016年10月24日午後3時12分、喜屋武真之介撮影
   
 しかし、防衛省関係者によると、23日に同演習場で稲田朋美防衛相が非公開で視察した訓練のシナリオは違った。軽装甲機動車と、小銃を正面に向けて構えた隊員が、暴徒にゆっくりと近づく。隊員が小銃を繰り返し撃つ場面もあった
 稲田氏は視察後、「どういう対応をするかは手の内に関わる。私が見たこと全てを(報道陣に)公開するということではないと思う」と語った。複数の自衛隊関係者は24日の訓練の公開範囲について「正当防衛などでの武器使用訓練を見せるのは問題ない。公開内容を内部で調整したが了承されなかった。国会審議への影響や世論の反発を考慮したのだろう」とみる。
 安保法に関連した訓練は8月下旬に始まり、第5普通科連隊(青森市)の隊員らが駆けつけ警護などの実地訓練をしている。11月以降に南スーダンPKOに派遣される部隊には同連隊からも参加する予定だ。
 防衛省関係者によると、訓練では暴徒が投石をしたり銃撃してきたりする事態も想定し、催涙ガスを使った制圧や銃を撃とうとする暴徒を小銃で撃つ手順などを繰り返し確認している。負傷した隊員の応急処置も訓練しているという。
 とはいえ、南スーダンPKOの次期派遣部隊は駆けつけ警護の新任務が付与されても、特別に装備を強化するわけではない。これまで通り、隊員が携行する拳銃や小銃のほか、軽装甲機動車にも搭載可能な機関銃を持って行くが、武器は変えない方針だ。同省関係者は「機関銃は持っているが、そこまで必要になるような任務は基本的に想定していない」。
 南スーダンの首都ジュバでは7月、大統領派と副大統領派による大規模な戦闘が発生した。国連の発表によると迫撃砲も使われた。陸自幹部は「7月のような事態では宿営地内に退避する。相手の勢力が圧倒的に上回っている状況では、仮に国連に求められても駆けつけ警護はできない。要請されたら行きます、というものではない」と話す。(福井悠介)
 ■新任務の付与、来月判断
 南スーダンPKOへの派遣部隊に駆けつけ警護などの新任務を付与するのか。政府は来月20日ごろの次期部隊派遣までに判断する方向で調整に入った。
 安保法成立から1年余り。政府は新任務付与を目指し、環境整備を進めている。
 23日に陸自朝霞訓練場(埼玉県新座市など)であった観閲式。安倍晋三首相は「尊い平和を守り抜き、次の世代へと引き渡していくための任務であることを肝に銘じ、平和の守り神として、精強なる自衛隊を築き上げてほしい」と強調。出席した防衛省幹部は「事実上のゴーサインだ。首相の思いもある。付与しないという判断にはならないはずだ」と受け止めた。同じ日、岩手県で訓練を視察した稲田防衛相は隊員らに「各種動作を整斉とこなしていることを確認でき、大変頼もしく感じた」と語った。
 稲田氏は8日には南スーダンを視察し、現地の治安情勢を確認。14日に首相官邸で開かれた国家安全保障会議(NSC)では、自衛隊が活動するジュバ市内は「落ち着いている」(稲田氏)状況だと報告した。現地視察と訓練視察はセットとの位置づけで、防衛省幹部は「(付与に向けた)一連の準備はほぼ終わった。あとは政治判断だ」と語る。
 ただ南スーダンではたびたび武力衝突が起きており、死傷者が相次ぐ。臨時国会では野党が「自衛隊を派遣できるPKO参加5原則から外れている」などと追及。与党内からも「再び衝突が起きない保証はあるのか」という意見や、「政権へのダメージを避けるため、臨時国会閉会後に判断するのではないか」といった見方も出ている。
 そんな状況だけに、政府は来月の最終判断に向け、世論にも配慮しながら丁寧に手順を踏んでいく――という道筋を描く。菅義偉官房長官は24日の記者会見で「自衛隊が展開しているジュバでは、情勢は比較的安定している」としたうえで、改めてこう語った。「現地の情勢や訓練の状況を慎重に見極めながら、総合的に判断する。現時点で何も決まっていない」(相原亮)
 ■南スーダン、戦闘続く
 南スーダンは2011年にスーダンから分離独立したが、キール大統領とマシャル副大統領が石油利権をめぐって対立。13年にそれぞれの支持派が衝突して内戦状態に陥り、一時は200万人以上が住む場所を追われた。両派は昨年8月に和平合意を結んだ。今年4月に統一の暫定政府が樹立されたが、7月に首都ジュバで大規模な戦闘が再燃し、数百人が死亡した。
 現在も北部を中心に戦闘が続いている。今月中旬には北東部で政府軍と反政府勢力の戦闘があり60人以上が死亡。ジュバ周辺でも8日、民間人を乗せたトラックが襲われて市民21人が死亡した。
 副大統領を解任されたマシャル氏は朝日新聞の取材に「ジュバを解放できるだけの十分な部隊を有している」と述べ、政府軍と戦闘を続ける姿勢を崩していない。(ヨハネスブルク=三浦英之)
 ◆キーワード
 <駆けつけ警護> 駆けつけ警護は、海外に派遣されている自衛隊が、部隊のいる場所から離れた所で危険にさらされているPKO要員や日本人も含むNGOスタッフのもとに赴いて防護する任務。現場に向かう経路に妨害者がいれば、銃を構えて威嚇したり空に向かって撃って警告したりできる。相手の体に命中させる射撃は正当防衛などの場合に限られている。
 従来、海外での武器使用は、隊員や近くにいる仲間を守る場合に限られ、駆けつけ警護はその範囲を超えるため認められていなかった。だが、今年3月に施行された安全保障関連法で任務に認められ、それに伴う武器使用も可能になった。
 
「尊い平和を守り抜き、次の世代へと引き渡していくための任務であることを肝に銘じ、平和の守り神として、精強なる自衛隊を築き上げてほしい」とは、高揚した軍の最高司令長官の口ぶりであり、あたかも「平和のためには命をささげろ」と鼓舞しているようにも聞こえる。 
 
20161025kaketukekeigo_04.jpg駆けつけ警護の訓練のため、政府施設がデモ隊によって囲まれた状況を演じる自衛隊員たち=岩手県の岩手山演習場で2016年10月24日午後2時55分、喜屋武真之介撮影【毎日新聞より】
 
今回の訓練の想定について、9月に首都のジュバ市内で避難民支援を行ったNPO「日本国際ボランティアセンター」スーダン事業現地代表の今井高樹氏は「仕事を求めるデモが押しかけて、国連職員を救出する必要が生じる事態など聞いたことがない」と指摘し、現地では、政府の賃金未払いに対するデモは珍しくないが、国連職員を救出するような事態は起きていないという。
 
今井氏は「事態が悪化するとすれば、それはデモではなく最初から国連に敵対感情を持った行動だ。自衛隊が対応するのはリスクがある」と話した。
 
日本の自衛隊員は過去70年以上、国内はもちろん海外でも銃で人を殺した経験がないはずである。
 
この南スーダンPKOの「駆けつけ警護」付与により、安倍晋三首相は現場の判断で正当防衛と判断して相手を殺傷するという実戦訓練の場にしようと企んでいるのではないだろうか。  
 
自衛隊員は国家の命令で世界中に派兵され、自分の国を守ることもなく捨て駒的に無駄に命を落とすという局面に晒されることになる。 
 
さて、朝晩の気温がめっきり低くなり、今朝起きた時、室温は10℃を下回っていた。
 
旧暦や二十四節気によれば、寒露(今年は10月8日)〜立冬(11月7日)までの期間を晩秋とするといわれている。
 
来週は11月に入り、まさに晩秋の候となった。 
  
映画や演劇を見ている観客はスクリーンや舞台上の役者の演技に魅了され、我を忘れるほどの興奮や感激に浸ることが最高の楽しみでもある。
 
そして見終わったあと劇場を一歩でると現実世界が待っており、いままで見たものは泡沫のように消えていく。
 
そんな気持ちにさせられそうなのが、夏に開幕し、そろそろ終演真近い「小池劇場」である。
 
衆院の補選は、それまで議席を確保していた政党の候補者が圧倒的な優位で戦うのが一般的であった。
 
しかし今回の東京新聞10区や福岡6区の補選は、すんなりとはいかない状況であった。
 
それでも結果的には野党候補は敗れ、形の上では自民党の「2勝」だが、実態は「小池百合子の2勝」となった。
 
その小池百合子都知事も、本職での言動が当初からみると徐々に軌道がずれ始めているようである。 
 
<補選でハッキリした本籍自民党 小池劇場幕引きの懸念>
 2016年10月24日 日刊ゲンダイ
 午後8時、投票が締め切られると同時に当確速報が流れた。下馬評通りの圧勝だった。
 23日投開票された衆院ダブル補選。東京10区は自民公認の若狭勝・前衆院議員(東京比例区)、自民党の鳩山邦夫元総務相が死去したことによる福岡6区の補選は、次男の鳩山二郎・前大川市長が大差で勝利した。
 それにしても、仮にも国政選挙だというのに、ここまで野党の存在が見えなかった選挙も珍しいのではないか。盛り上がりに欠け、最後まで選挙の争点もハッキリしなかった。本来なら、安倍政権の経済政策やTPPが争点になってしかるべきなのに、与野党対決はまったく話題にならなかったのだ。
「福岡の補選は鳩山邦夫氏の弔い合戦の趣があったし、自民党からは県議会のドンの息子も県連推薦で出馬したため、保守分裂に注目が集まり、民進党は埋没してしまった。出口調査によると、無党派層の6割以上が二郎氏に投票したとされ、鳩山ブランドを前に勝ち目はありませんでした」(民進党関係者)
 自民党が候補者を一本化できなかった福岡6区の補選は、勝った方が公認ということで、正当性を争う選挙になった。
 実際、当確が出ると、党本部はすぐさま二郎を追加公認。二階派入りが既定路線だ。
「保守分裂選挙でも勝てなかった民進党は情けないの一言ですが、それより不甲斐なかったのが東京10区の補選です。若狭氏と、民進党が公認した元NHK記者の鈴木庸介氏との事実上の一騎打ちにもかかわらず、存在感を示せなかった。選挙戦は終始、与党のペースで進み、都知事選で完勝した小池劇場の番外編とでもいうような展開になっていました」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
■後続アピールだけの選挙戦
 東京10区の補選は、7月の東京都知事選に転出した小池百合子知事の議員失職に伴って行われたものだ。知事選で自民党の方針に逆らい、「離党も辞さず」と小池を支援した若狭が、茶番の公募で党公認候補として出馬。都知事選と同じ「百合子グリーン」をイメージカラーに使って、ひたすら小池の後継をアピールする選挙だった。
 小池も頻繁に応援に入った。公務の合間を縫って、公示日や最終日にも駆けつけ、「後継者としてシュア(確実)な方にお願いしたい」「圧倒的に勝たせてください」などと声を張り上げた。そんなこんなで、衆院補選が、まるで小池都政への信任投票みたいになってしまったのだ。
 小池の勢いに便乗した自民党は、応援に入った二階幹事長が「若狭さんは小池都政との連絡役」「連絡役になってくれれば若狭さんの言われることは何でも聞く」とまで言うなど、異常なまでに若狭を持ち上げてみせた。
 この変わり身には、有権者ものけ反ったのではないか。都知事選での自民党と小池のバトルは何だったのか。有権者をバカにするにも程がある。マトモな有権者ほど欺瞞に満ちた選挙戦の薄汚さを感じ取ったのか、東京10区補選の投票率は、34.85%と過去最低だった。
 政権基盤を強化する補選勝利に小池知事が大きく貢献
「都知事選で名を上げた若狭氏は、自民党に反旗を翻して小池知事を支えた孤独のヒーローのようなイメージで支持を集めていた。そこに自民党の幹部が続々と応援に入るのだから、有権者には構図が分かりづらかったと思います。それが歴史的な低投票率に表れている。選挙戦中盤には、安倍首相と小池知事が並び立つ場面もあり、反自民で若狭氏を応援している人は混乱したのではないでしょうか。安倍首相は、都知事選では自民党が推薦した増田寛也氏の応援演説に立たなかったのに、今回は若狭氏の応援に駆けつけた。節操がないと言われようが、勝ち馬に乗ることを優先したのです。ただ、東京10区での勝利は、あくまで小池劇場の延長戦上にあり、若狭氏以外の候補者だったら勝てなかったかもしれない。決して自民党の力で勝ったわけではないのに、これでまた政権与党が『信任を得た』ということにされてしまう。TPPの強行採決にも弾みがつくでしょう」(山田厚俊氏=前出)
 1週間前の新潟県知事選で実質的な野党統一候補が勝ち、TPPや原発再稼働に「NO」の民意を突きつけたばかりなのに、補選の結果に上書きされて、暴政が加速するわけだ。
 小池人気に便乗した勝利でしかないのに、あたかも安倍政権が支持されたように強弁するのは目に見えている。政権基盤の強化に小池が一役買ったのだ。
 自民政治に嫌気が差して、都知事選で小池を勝たせた有権者からすれば、「なんてことをしてくれるんだ!」と言いたくもなるだろうが、小池は福岡6区の鳩山二郎の応援にも入った。自派閥入りが決まっている二郎を支援する二階の要請とされる。完全に握っているのであり、そうなると今後の都政運営も怪しくなってくる。
■怪しい舞台裏が見えてきた
 就任早々、豊洲や五輪の問題に切り込んで喝采を浴びた小池だが、いつまで自民党との対立パフォーマンスを続けられるか。五輪組織委の森喜朗会長や、都議会のドンこと内田茂都議の利権にどこまで本気で切り込めるのか。
 「彼女には、最初から本気で自民党とケンカする気などありませんよ。その証拠に、五輪の会場施設についても妥協する姿勢を見せ始めている。有権者にウケそうなパフォーマンスはするけれど、確固たる信念やビジョンがあるわけではないし、自分にとってメリットがある落としどころであれば、妥協しても構わないと考えているはずです。小池氏は今でも自民党に籍があることを忘れてはいけない。都政改革にしても、しょせんは自民党内の利権争いでしかないということです」(政治学者の五十嵐仁氏)
 9月の都議会定例会では結局、豊洲新市場の盛り土や地下空間の問題は何も解明されなかった。鍵を握る石原慎太郎元知事の聴取も実現しなかった。閉会中も審議を続ける特別委員会の設置は決まったものの、どこまで真相解明に迫れるかは未知数だ。
「特別委よりも調査権限が強く、虚偽の証言をした場合は偽証罪に問われる可能性もある百条委員会を開いて石原氏を証人として呼ぶところまでいけば、たいしたものですが、補選での自民党との協調ぶりを見る限り期待薄です。都民の多くは、石原氏の責任をしっかり追及してほしいと願っていますが、アリバイ的に質問状を送ったことで終わりにしてしまうことも考えられる。自民党と裏で話をつけて幕引きでしょう。しょせんは同じ穴のムジナですから、こうなることは分かっていましたが、都民が納得できるような真相解明ができなければ、彼女自身が失望を買うだけです」(五十嵐仁氏=前出)
 市場長の更迭だけでお茶を濁すようなことになれば、さすがに都民も黙っちゃいない。華々しくスタートした小池劇場も、今回の補選で怪しい舞台裏がハッキリ見えた。終焉は刻一刻と近づいている。
 
豊洲新市場の「盛り土」が「地下空間」に変わった時期の最高責任者の石原慎太郎元知事に対しては、書状での質問に対する回答が余りにも具体性に欠けているとして、「石原氏聴取、小池氏再要請へ 豊洲問題」となるらしいが、公開の場で、しかも強制力と罰則がある「百条委員会」を設置して呼び出すしか真相は解明できないと指摘されているにもかかわらず、それを避けている小池知事の本気度が怪しくなっている。
 
東京五輪の施設見直し問題がメディアで取り上げられると、豊洲問題がフェードアウトしてしまいそうになってしまう。
 
その開催費用削減のため、ボート、カヌー・スプリント会場を宮城県長沼ボート場(宮城県登米市)に変更する案が浮上したのだが、IOCバッハ会長の来日により、なぜか「海の森水上競技場」の建設費見積もりがが大幅に削減されたり、森喜朗率いる組織委員会の巻き返しにより、すでにメディアでは規定方針通りで行く雰囲気が醸しだされている。
 
さらに、したり顔の某コメンテーターは、「519億円の見積もり額が300億円に削減されれば、小池知事の公約は守られ、組織委員会もメンツも潰れずに良かったのではないか」などと言っており、どうやら最初からの「出来レース」だったようである。
 
海による「塩害」や風、波、さらには羽田を発着する飛行機の騒音などを口にしていたアスリートたちの声よりも「アスリート団体ファースト」に傾いているようでもある。
 
派手な打ち上げ花火でさんざん騒ぎ立てるのだが、なにひとつ解決策が見つからず、結局は元の木阿弥になることが、このような劇場型政治の定めであり、少なくとも2年近くの延期は避けられない豊洲問題はともかくとしても、オリンピック会場の見直しに関して小手先の見積もり数字をいじくって終わるのではないだろうか、とオジサンは思う。  

posted by 定年オジサン at 12:02| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月30日

利権ファーストは築地移転も東京五輪も同じ構造か

豊洲新市場の「謎の地下空間」に関しては、なぜ盛り土がされていなかったのかという犯人探しは、どうやら、「盛り土問題、責任者は特定できず 小池知事、報告書きょう公表」ということらしい。
 
その報告書には、「地下空間の設置を決めた時期や責任者を特定できず、情報が共有されていなかったのは職員間の連携不足が原因とし、隠蔽の意図はなかった」と結論付けられているらしい。
 
巨大な行政組織の都庁が縦割りで運営されていることは昔から指摘されていることであり、いまさら「職員間の連携不足」を原因とするなら、各部署の局長クラスが部下に報告させた仕事内容を把握し、局長会議で調整するという仕組みになっていないことを認めてしまったわけである。
 
一般企業では考えられないことであるが、まともな社長がいれば防ぐことができるのだが、都庁のトップの都知事は残念ながらそのような立場ではなかったらしい。   
 
今まで土壌汚染対策をやり、地下水のモニタリングを7回もやってきて毎回環境基準を下回ってきたと報告されてきたのが、小池百合子都知事の肝いりの市場問題プロジェクトチーム(PT)の第一回会合が終了後に、突然こんな内容が発表された。
 
<豊洲地下水から基準超すベンゼン、ヒ素を検出 都が発表>
 2016年9月30日 07時02分 東京新聞
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 東京都は29日、築地市場(中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の地下水調査で、青果棟がある敷地の3地点から、環境基準の最大1.4倍のベンゼン、1.9倍のヒ素が検出されたと発表した。2014年に土壌汚染対策工事が完了後、有害物質が基準を上回ったのは今回が初めて。水産仲卸売場棟の一部で床に使われているコンクリートの厚さが、構造計算と実態に違いがあることも新たに判明。問題が次々と明らかになることで、移転がさらに遠のく可能性がある。
 都によると、地下水モニタリングは14年11月から2年間の予定で、全敷地の201地点で調査を実施。8回目となる今回は8〜9月に採水した水質分析の速報値で、ベンゼン、ヒ素の環境基準(ともに1リットル当たり0.01ミリグラム)に対し、ベンゼンは2カ所で0.014ミリグラムと0.011ミリグラム、ヒ素は1カ所で0.019ミリグラムが検出された。
 過去7回の調査では、いずれも環境基準を下回っていた。今回の結果を受け、都は「専門家などの検証を踏まえ、適切に対応する」と説明。豊洲市場敷地内の地下水位を維持し、汚染を浄化する機能も備えた地下水管理システムは10月中旬に稼働予定という。
 小池百合子知事は、来年1月に最終調査結果が出るまで安全性を確認できないとして、11月7日の予定だった移転の延期を決めていた。
 構造計算書と実態の食い違いについては、29日に初会合があった有識者の「市場問題プロジェクトチーム(PT)」で明らかにされた。10月後半を予定している次回会合で設計を担当した日建設計(千代田区)にヒアリングし、耐震性に問題がないか検証する。
 都によると、食い違いがあったのは、水産仲卸棟4階にある荷さばき場の床。床本体の防水対策で敷設する「押さえコンクリート」が実際には厚さ15センチあるのに、構造計算書では1センチと記載されていた。床の重さが実際より軽く見積もられている可能性があり、耐震性に影響する懸念があるという。
 都の担当者は「実際の構造に基づき、耐震性を再計算したところ問題はないとみているがPTでの検証を待ちたい」と説明している。
<ベンゼンとヒ素> ベンゼンは無色透明な液体で発がん性物質。都市ガスの製造過程でも発生し、ガソリンにも含まれる。揮発性が高く、吸い込むと、中枢神経や造血機能に悪影響を及ぼす。ヒ素は都市ガス製造過程で使われた。通常は金属光沢のある結晶で、無味無臭。含有する水を飲むなどして体内に入ると、皮膚や感覚神経に異常の出る慢性中毒、胃痛、嘔吐(おうと)などの急性中毒も生じる。
  
その市場問題プロジェクトチーム(PT)の委員で建築家の佐藤尚巳委員は、驚くべきことに市場建物の地下空間の正当性を主張していた。 
  
<【築地移転問題】市場PT 「地下水基準値超え」都は会議終了後に発表>
 2016年9月29日 21:27 田中龍作ジャーナル
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会議終了後、佐藤委員(右)を呼びとめて話す小島座長。=29日、都庁大会議室。撮影:筆者=
 
 豊洲市場の安全性や施設、経済性などを検証する市場問題プロジェクトチーム(PT)の第一回会合がきょう都庁で開かれた。
 初回ということで、環境専門家の小島敏郎座長以下、メンバーが豊洲移転の経緯や、主な問題点をおさらいした。
 PTの主な検討課題は3つ。「土壌汚染」、「豊洲新市場の施設の安全性」、「事業の継続性」などに関わる問題について専門家が議論するというもの。
 メディアに配布された資料の中に「豊洲市場の経緯年表」が含まれていた。都が作成したもので土地の取得や工事発注などの時期が克明に書かれている。必見だ。
 年表を見ると、1988年に築地再開発基本計画が策定されたが、1996年に工事が中断される。そして石原慎太郎氏が都知事になった1999年の11月に突然、移転へと方向転換する。あとはご存知の通りのグダグダが始まったのである。
 出席した委員が一言づつ意見を述べていた時のことだ。佐藤尚巳委員(建築家)が「都の担当者が地下空間を作ったのは正しかった」と言い出した。
 「地下空間の件は大きな誤解を招いている・・・土地を盛ってから掘ると費用が高くなる。盛らないで下から建てたのは正しい判断だったハズだ」。
 「地下空間があると保守メンテ性が格段に上がる。これを作ったのは英知だ。決して責められることではない」。延々と熱弁が続いた。
 豊洲の土壌は普通の土ではない。汚染土へ盛り土をしたと報告されていたのが、実は無かったというガバナンスの問題に加え、有害物質が含まれる地下水が溜まっているのに・・・今後が思いやられた。 
 
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豊洲市場・卸売り棟の地下空間。縦横無尽に配管がめぐり、だれも全貌を把握できない。=24日、豊洲。撮影:筆者=
 
 地下空間を賛美するのはともかく、PTの設置目的自体が豊洲に移転するための検証であることには間違いなかった。
 会合終了後のぶら下がりで筆者は「移転白紙化や築地再整備の可能性については?」と聞いた。
 小島座長は「豊洲に行かないというのであれば最初から(PTを)やる必要はない。土壌汚染など大きな問題はいっぱいあるが、これらが解決すれば豊洲に移転しないという理由はない」とし、豊洲移転がまず前提という認識を示した。
 「解決できない時はどうするか?」という点については「それは、わからない。今は解決するということでやっている」。
 会合が終了した後で、都は今日午後遅くになって、豊洲の地下水から基準値を超えたベンゼンとヒ素が検出されたと発表した。報道各社が伝えた。
 都の後出しじゃんけんは、まだ終わっていないようだ。先に発表されていたら小島座長の姿勢はどう変わっただろうか。
 次回は構造計算をした「日建設計」の担当者を呼ぶ事になっている。それまでにまたぞろ、新たな問題が出てきそうな気配がする。
 
このPTの連中はどのような基準で選ばれ、小池百合子都知事からは、どのような姿勢で検証せよと言われたのかは不明だったが、小島敏郎座長が「豊洲に行かないというのであれば最初から(PTを)やる必要はない。土壌汚染など大きな問題はいっぱいあるが、これらが解決すれば豊洲に移転しないという理由はない」と言い切ってしまえば、もう結論はできていると勘繰られてしまう。
 
確かに白紙撤回は、既に投資した莫大な費用にさらにそれを超えるかもしれない費用が発生する可能性もあるので、相当な決断を要するかもしれない。
 
しかし豊洲新市場に移転すれば、10年や20年の期間で問題が発生すればもう手遅れである。
 
世界に誇る市場にするのであるならば少なくとも50年とか100年先を見越した安全で安心な場所にしなければならない。    
 
これと反対に4年後のわずか2週間余りのスポーツ貴族たちの「運動会」レベルに、莫大な金をかけて構造物を作るということに関しては、市場建設とは違う視点が必要となる。 
 
都政改革本部の調査チームが、2020年五輪に関して、こんな中間報告書を発表した。
  
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<東京五輪 一元管理、都が組織委監督 都調査チーム提言>
 毎日新聞 2016年9月30日 01時15分
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 2020年東京五輪・パラリンピックを巡り、東京都の都政改革本部の調査チームが経費や体制を検証した中間報告が29日に公表された。関係組織の役割分担が不明確だとして、費用総額に上限を設け、都と国またはどちらかが開催計画や予算、人員を一元管理することを求めた。さらに都が大会組織委員会を指導、監督し情報公開を進める仕組みづくりも提言した。
 また中間報告は、都が整備に着手している3競技会場の抜本的見直しや情報公開の推進なども求めた。小池百合子知事は報道陣に「ランニングコストも考えた上での報告書で、重く受け止めたい。負の遺産を都民に押し付けるわけにはいかない」と述べた。
 これまでに開催費用として明らかになっているのは新国立競技場や恒久施設の建設など約5000億円だけで、警備費などの大会運営費は公表されていない。調査チームは12年ロンドン大会でも招致時点で7500億円とされた開催費用が最終的に2兆1000億円に増えたとしつつ、ロンドン大会からソフト面の経費を推定し、現状のままでは総費用が3兆円を超える可能性があると警告した。
 その上で、開催費用の総額が判明しないのは、国と大会組織委員会、都がそれぞれに予算を試算しているためと分析した。関係組織の代表者が集まる「調整会議」は開かれているが、不十分だと指摘した。小池知事は29日午前に開かれた調整会議後、「報告書は(調整会議のメンバーにも)重く受け止めてもらっていると思う」と話した。
 一方、都内分の仮設施設整備費は都が負担するよう提案した。都外の仮設施設については「財政力の弱い自治体もあるので国が補助すべきだ」と求めた。対象は、射撃の陸上自衛隊朝霞訓練場(埼玉県朝霞市など)やサーフィンが予定されている釣ケ崎海岸(千葉県一宮町)など。
 中間報告が競技会場見直しを提言したことについて萩生田光一官房副長官は29日の記者会見で「トータルで考えなければならない。目先で少し(建設費の)金額が膨らんでいるからやめるのでは問題の解決にならない」と懸念を示した。
 
会場変更 時間に制約
 中間報告が移転による建設中止や既存施設活用などでの見直しを迫った3競技会場は、今年1月に実施設計と施工を一括で行う業者が決定している。海の森水上競技場(東京湾岸)は7月に着工され2019年3月に完成予定。他の2施設も今年度から工事を始め、19年12月の完成を目指していた。
 会場では実際に競技をする「テストイベント」を行う必要がある。「海の森」は国際オリンピック委員会(IOC)などから本番と同じ季節での実施を求められ、五輪1年前の19年7〜8月に行う予定だった。
 そもそも会場を変更するには、IOCや国際競技団体(IF)に改めて承認を得なければならない。現状ですら「完成時期やテストイベントも含めて時間的な余裕はない」(東京都オリンピック・パラリンピック準備局の担当者)中で、会場変更はスケジュール的に大きな制約を受ける。
 東京は立候補時に「85%の競技会場を選手村から8キロ圏内に配置」という計画を示した。しかし、膨らむコストを抑えるため大会組織委員会は都と連携して計画を見直し、既存施設の活用で11競技12会場を変更した。当初はIFの反発もあったが、昨年2月、6月、12月と3回開かれたIOC理事会で承認された。組織委の森喜朗会長は「IFが了解しないとIOCは受け付けてくれない」と話す。【柳澤一男】 
 
いまから7か月前に、「まだある2020年東京五輪の競技施設問題」の中で、海の森水上競技場(東京湾岸)について、こんな声を紹介した。
 
この会場は「東京都は臨海部開発の失敗したツケをね、オリンピックでいろいろ(施設を)ここに持ってきてという狙いがあるんじゃないかって。(邪魔な)橋も撤去して。そういう東京都の全体計画の中で臨海部を再開発する大きな狙いがある」と言われるように、アスリート・ファーストではなく、箱物行政の一環で建設を進められている。
 
そして、「逆風に揺れる東京五輪『海の森競技場』 ボート選手から『異議あり』」と、実際に競技を行うアスリートの声も紹介した。
 
組織委の森喜朗会長は「IFが了解しないとIOCは受け付けてくれない」と脅しているようだが、開催地ができないと言えば、IOCや国際競技団体(IF)は正面から反対することはできず、実は、1996年のアトランタ五輪では、開催2年前にボート会場を変更した経緯もある。
 
調査チームは海の森の代替施設に推す宮城県の長沼ボート場について「既存施設であり、無謀な提案とは思っていない」と主張しており、海の森は着工しているが「違約金を払っても見直し効果はある」と判断しているらしい。
 
「トータルで考えなければならない。目先で少し金額が膨らんでいるからやめるのでは問題の解決にならない」という萩生田光一官房副長官も、アスリートファーストを思い出し、さらに五輪終了後の維持費用は永遠に続くことから、「すでに建設が始まっている」という目先にこだわらずに考えるべきであろう、とオジサンは思う。  
  
 
【付録】重要な問題が発生している沖縄県の東村高江からこんな情報が届いた。

  

posted by 定年オジサン at 12:29| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月01日

東京五輪、開催黄信号から返上か?

こんな政権に漢字を使うのはもったいないからアベ政治」の中で、オジサンはこうつぶやいた。
 
「安倍晋三という人物は自分の頭で考えられない政治屋なので、絶えず黒子のお膳立てに依って言動しているのである。
したがって、自分が今、何を言っているのかは全く気が付かず「息を吐くように嘘をつく」と言う評価が定着している。」 
 
先月27日に閉幕したサミットで、安倍晋三首相が世界中から失笑された発言内容は、その場には全世界のジャーナリストたちは立ち会っていないので、会議の様子を伝えるスポークスマンガが登場する。
 
このスポークスマンが安倍晋三の黒子の世耕弘成であることは周知の事実なのだが、その世耕が、「『リーマン前』 世耕氏『安倍首相は発言していない』」との記事の中で、こんな風に語っていた。
 
「『リーマン・ショック前に似ている』とは発言していない。私が少し言葉足らずだった」と釈明していたが、「言葉足らず」どころか安倍晋三が言ってなかった内容を付け足したわけであり、捏造発言であったということであろう。
 
さて、斡旋疑惑が週刊文春で暴かれた頃、ヤメ検の郷原信郎に「「甘利大臣、『絵に描いたようなあっせん利得』をどう説明するのか」とメディアでも散々追及されてきた甘利ワイロ問題。
 
あたかも自分は被害者かのような面持ちで、国会内で息のかかった記者クラブの連中を集め殊勝な態度で「潔く」辞任記者会見を行い、ネトウヨ連中から褒め立てられながらも、事の重大さと罪悪感から夜も眠れず「睡眠障害」との医師の診断書を国会に提出し、通常国会には一度も姿を見せずに、ましてや説明責任を果たさずに見事に逃げまくった。
 
そして大方の予想通り、「絵に描いたような」、「甘利前大臣、不起訴 違法口利き『証拠なし』 東京地検特捜部」ということになった。
 
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いまさら「政権に忖度している」と東京地検特捜部を批判しても始まらず、あとは検察審査会に任せるしかない。
 
興味深かったのは、政権擁護紙、政府広報紙などの社説の論調であった。
 
◆讀賣新聞「甘利氏不起訴 灰色の口利き利得を説明せよ
◆産経新聞「甘利氏を不起訴 政治・道義的責任は別だ
 

不起訴になったのだから「幕引き」というわけにはいかないことを意識的に強調していたようである。

それに比べて、朝日新聞や毎日新聞は社説では論じていなかった。  
 
国民感情からすれば「甘利氏不起訴 釈然としない結末だ」(東京新聞)といったところだろう。
 
しかし閣僚を辞任し、神奈川県大和市の地元では「落選運動」が始まっているようなので、有権者の良識に任せるしかない。
 
ところで、わが国には政治家ではなくて政治屋と称する輩が加齢とともに「老害」となって蠢いている。
 
新国立競技場建設と疑惑のエンブレムが共に白紙にもどされた2020年東京五輪。
 
これだけでも、五輪に対する熱気というのが冷め始めている中で、五輪の招致そのものに不正が発覚すれば、もはや先には進められないことになる。 
 
<IOC「不正があれば許さない」で東京五輪、ついに「開催黄信号」? 五輪とポジションに酔った「老害たち」の責任>
 2016.05.27 ギャンブルジャーナル
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 現在、2020年東京五輪の準備状況を確認のため、IOC=国際オリンピック委員会のジョン・コーツ副会長が来日中だが、26日、会議後の記者会見で、五輪招致に関する贈収賄疑惑に関し「疑惑は深刻であり、調査結果を待たなければいけないが、不正があるならば許さない」とコメントした。
 IOCのトップ級の人物が「許さない」と発した言葉の意味は非常に大きいと見ていいだろう。もちろん「これまでもやってきたんだろ」「自分たちは悪くないのか」「IOCの体質も問題」という声も多いが、東京が疑惑を向けられ、矢面に立たされている事実には変わりがない。
 具体的にどう「許さない」のかは現状定かではない。海外のメディアが「東京五輪中止の可能性」「ロンドンでの代替開催」という説を浮上させて話題となったが、そこまでいくのかは現状不透明であり、あと4年で他国が準備するのが難しいという声もある。ただ、「開催剥奪」の可能性が決してゼロではないことをコーツ副会長は示したのではないか。今回の調査にはフランスの検察当局も協力しており、その結果が待たれる。日本にも調査チームがあるが、日本側の調査結果に重きを置く人は少数派に違いない。
 競技場、ロゴ、招致の裏......ゴタゴタ続きの上に、組織委員会・森喜朗会長の問題発言連発などヒンシュクを買いまくっている東京五輪。ここまでケチがつくことを誰が想像しただろうか。世間からは、もうこの五輪開催を「熱望」「切望」する声は少ない。
 ネット上で見受けられるのは「まあ、アウトだろ」「完全にクロ」「こんな恥はないな」「もう毎年ギリシャ開催にすれば」と、東京五輪はもちろん五輪そのものへの不信感もあふれている。昨年FIFA(国際サッカー連盟)の不正が報じられたこともあり、世界規模のスポーツ運営における汚職やドロドロとした内情は「付き物」というイメージが強まっているのは間違いない。そして、「日本もその一部なのでは」という疑惑が報じられた今、その憤りは半端なものではないということだろう。
 さらに、東京都の舛添要一知事の公私混同も甚だしい政治資金の使い方が問題になり、五輪だけでなく東京都全体のイメージが一気に低下している現状、これで「招致の不正が事実」と認定されれば、東京という存在は国際的にも地に堕ちる。そんな都市で開催される五輪のどこが「平和の祭典」なのか。
 26日、政治資金の問題に関して、森会長は舛添知事を「彼とは彼が政治家になる前からの付き合いだが、五輪に関しては進めていく上で障害はまったくない」と絶賛し擁護した。「同じ穴のムジナ」のような心境だろうか。なぜこの人物が五輪をまとめるリーダーになっているのか謎である。五輪のゴタゴタ続きも当然である。
 ちなみに、JOCの竹田会長もまた、国会で疑惑を問われた際、疑われる金銭のやり取りは"事務局レベル"で行われており「経営者に会ったこともないし、会社も知らない。事務局が必要だということで契約した」と発言している。では会長、リーダーの役割とはなんなのか。
 今回の問題はすべて、高いポジションにあぐらをかいた「老害」によって引き起こされたものなのではないか。五輪という空気に酔っているのは、国民ではなくトップ層だったようだ。
 
国内では国会で招致当時の責任者であったJOCの竹田会長が居直り発言をしており、どうやらに日本では裏金疑惑を本気で明らかにする意志はないようである。 
 
そんな日本の姿勢を見てフランスの検察当局が裏金疑惑解明に精力的に動いているらしい。 
 
<裏金疑惑で「東京五輪中止」が現実味…フランス検察当局が執念を燃やす理由とは>
 2016年05月30日 週プレNEWS
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 東京五輪が崖っぷちだ。
JOC(日本オリンピック委員会)と東京五輪招致委員会がコンサル会社に2億2千万円を支払い、五輪開催を「黒いカネ」で買った疑惑が浮上。そんな日本に国際社会の厳しい視線が注がれている。
その急先鋒がフランスの検察当局。捜査本部を設置し、「このまま東京五輪を開催させるものか!」とばかり、疑惑解明にひた走っているという。
なぜフランス検察は日本という遠い国で浮上した疑惑の解明にこだわるのか? この疑惑を最初に報じた英・ガーディアン紙の記者が言う。
「捜査の大号令をかけているのは、フランスのパトリック・カネールスポーツ大臣、ジャン=ジャック・ウルヴォアス司法大臣です。カネール大臣はサマランチ体制下のIOC(国際オリンピック委員会)の金権体質を嫌い、欧州を挙げての五輪浄化を提唱してきた政治家。そこに次期大統領選に色気があり、得点を稼ぎたいウルヴォアス大臣の思惑が重なり、2014年ソチ五輪のドーピング疑惑を念入りに捜査していた。
JOCの裏金問題は、そのドーピング疑惑の中心人物であるラミン・ディアク元IOC委員を捜査する中で芋づる式に浮上した。だから全容解明にも力が入るんです」
では今後、JOCに向けてどんな一手を打ってくるのか? 仏・ユマニテ紙記者が言う。
「フランス検察はJOCが支払った裏金の総額は約37億円とにらんでいます。最初に送金された2億2千万円では、五輪開催地の決定権を持つメンバーへの付け届けには足りないとするラミン氏にJOCが追加送金した疑いがあると。それを解明するため、当初、東京五輪招致委員会の評議会議長である森喜朗元首相をスケープゴート的に召喚し、事情聴取する意欲を見せていました」
 だが、竹田恆和(つねかず)JOC会長が5月16日に行なった国会答弁により、そのシナリオは大きく変わったのだという。独・シュピーゲル紙記者が話す。
「フランス検察は『契約書の開示は原則しない』という竹田会長の答弁を重視しています。これは契約書という物証が存在していることをJOC自ら認めたことを意味している。贈収賄の立件に自信を深めたフランス検察は今後、招致委員全員を喚問して聴取、その上でJOCから裏金を受け取ったIOC関係者を訴追する動きに出るはずです」
そうなった場合、IOCの選択は以下の3案のどれかになる公算が大きい。(1)「JOC委員を全員罷免し、新執行委員会をつくるよう勧告」、(2)「IOC臨時総会を開いて東京五輪中止を決定。代替地にロンドンを推薦」、(3)「IOC浄化のため、今後の五輪開催予定を白紙化する」だ。
前出のガーディアン紙記者が続ける。
「ただ、(1)案はあまりもに甘く、フランス検察の追及がさらに厳しくなりかねない。おそらくIOCは(2)案か(3)案のどちらかを選択するでしょう」
もしも東京五輪の開催返上が現実になれば、日本は国際社会で恥さらしとなる。フランス検察がJOC関係者の喚問要求を突きつけるXデーは「革命記念日の7月14日から、リオ五輪開催日の8月5日の間」(前出・ユマニテ紙記者)と目されている。
このまま東京五輪は幻と終わってしまうのだろうか?
 
森喜朗のような肥えた老害政治屋とは異なり、「IOC(国際オリンピック委員会)の金権体質を嫌い、欧州を挙げての五輪浄化を提唱してきた」フランスのパトリック・カネールスポーツ大臣のような政治家には、彼の権力志向という思惑があるかもしれないが、腐りきったJOCの贈収賄を立件してほしいものである。
 
スポーツの世界も「カネ次第」ということになれば、ますます青少年に与える悪影響は大きく、ここはひとつワイロ甘利元大臣のように「潔く」五輪を返上したほうが日本の将来に向けてのダメージコントロールにもなる。 
 
そして近いうちに、下の写真のような風景が見られるのではないだろうか、とオジサンは思う。
 
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posted by 定年オジサン at 12:52| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月18日

歓迎!東京五輪中止、ロンドン開催の現実性

まずは、簡単な世論調査の結果。
 
●JNNの世論調査(舛添要一都知事釈明会見)
「納得できる」 :6%。
「納得できない」:89%
「都知事にふさわしくない」:67%
      「ふさわしい」:13%
 
それにしても、なんでこの時期に舛添都知事の数年前の「粗探し」を誰がさせたのであろう。
 
昨日の「タブーや公私混同が横行し、五輪はカネまみれ」の中では、舛添知事はもはや任期を全うすることはできないだろうとつぶやいたのだが、「石原タブー」にも負けずに日刊ゲンダイの「石原都政と状況変わらず 舛添知事『仕事10倍』のデタラメ」という記事ではさらに「舛添知事の知事生命は風前のともしびだ」と言い切っていた。
 
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リコール必至か(C)日刊ゲンダイ
 
安倍政権から疎んじられていたことは事実なのだが、どうやら安倍晋三首相は「衆参同日選挙」は難しそうなので、参議院選挙に都知事選挙をぶっつけて国民の目を参院選からそらし、投票率も下げようとしている、という憶測がネット上では飛んでいた。
 
しかし、そんな憶測が吹っ飛びそうな事態がやはり五輪招致疑惑らしく、それに対する目くらましが「舛添叩き」らしい。
 
3年前は自民党の招致推進本部長だった馳浩文部科学相は、つまらぬ言い訳で自爆してしまった。 
 
<【自爆】馳浩文科相、五輪誘致のための2.3億円の支払いを「多数派工作で、買収ではない」>
 2016年5月17日19:26 BUZZAP
 2020年東京オリンピック招致活動の贈賄疑惑で馳浩文科相から驚きの発言が飛び出しました。
馳浩文部科学相は5月17日の閣議後の記者会見で、東京オリンピック招致の贈賄疑惑に関して発言。Black Tidings社への2.3億円の支払いについて「ロビー活動を展開するため、より核心に触れる情報が必要だった。多数派工作(のため)で、買収ではない」と発言しました。
この件については16日の衆院予算委員会でJOC竹田会長は2.3億円の最終的な使途をBlack Tidings社代表のイアン・タン氏に「確認していない」ことを既に明らかにしていますが、馳浩文科相はどういった多数派工作が行われ、それを何をもって買収ではないと断言できるのかについては説明がありませんでした。
「多数派工作のため」に2.3億円という巨額の資金が支払われてたと言われれば、そこで何らかの買収行為が行われていると疑われても致し方ありません。実際にBlack Tidings社とIOC委員で国際陸連(IAAF)前会長のラミン・ディアク氏の息子パパ・マサタ・ディアク氏との間に深い関係があることは既に報じられたとおり。さらにそのBlack Tidings社がペーパーカンパニーであることも暴かれており、今回の支払いが「多数派工作」のためと明言してしまったのは自爆と言わざるを得ません。
なお馳浩文科相は2013年当時、IOC委員らが「(東京電力福島第1原発事故の)汚染水の問題に懸念を持っていて、日本政府がどうしようとしているのか、回答を求めていたという情報があった」と指摘、「どうしたら汚染水の問題に答えることができるのか、東京が2020年にふさわしいと思ってもらえるのか、核心的な情報を得るに当たってコンサルが果たした役割は極めて大きい」と語りました。
この問題について安倍首相がオリンピック東京招致最終プレゼンテーションで「The situation is under control(状況はコントロール下にある)」と高らかにデマを明言したことを覚えていない人はいないでしょう。
福島第一原発事故の汚染水問題は2016年現在も解決しておらず、切り札とされる凍土壁の建設もようやくこの3月に始まったばかり。予定通り完成しても汚染水の量を1/3に減らせるだけで完全に封じることはできません。
「汚染水の問題に答え」「東京が2020年にふさわしいと思ってもらえる」ためのコンサルタントの結論がこの日本中を呆れさせたアンダーコントロール発言だったとでも言うつもりなのでしょうか?もしそうだとすれば、ずいぶんとコンサル料をぼったくられたことになりそうです。
疑惑はさらに濃厚になってきましたが、フランスの検察当局の追求から逃げ切る公算は果たしてどれほどあるのでしょうか?
 
「多数派工作」とは、「ある主張や要求について、支持者を増やし勢力を強めるために、さまざまな働きかけを行うことであり、特に、政界でより多くの賛成票を獲得するために行われる企てと根回し」と一般には理解されており、そのためには多額のカネが動くのは政治屋では誰でも知っていること。
 
それをわざわざ「多数派工作で、買収ではない」というところに、馳浩のレベルの低さが現れており、「私は立法府の長であります」と言い切ってしまった安倍晋三と低能振りを争っている。 
 
「福島の復興なくして日本の復興はない」と大見得を切ったのは民主党政権最後の首相。
 
その御仁は何もしないで、シロアリ駆除もできないフツーのおじさんになってしまったのだが、福島の復興を引き継いだはずの安倍晋三首相はもっと酷く、福島の「状況はコントロール下にある」と国際的なデマ発言をしたのだが、「汚染水の問題に懸念を持っていて、日本政府がどうしようとしているのか、回答を求めていたという情報があった」ので、安倍晋三首相があんなデマ発言したことを馳浩は正当化しようとしていた。
 
それならば、今年の2月24日に公開された下記の動画を見てもらいたい。 
 
これは、東京電力が2月22日、事故発生からまもなく5年を迎える福島第一原発を時事通信社に公開した時の動画であり、高い放射線量のエリアに入るため、全面マスクと防護服を着用し、構内をバスで巡回し、水素爆発で大破した原子炉建屋の外観のほか、がれきが依然散乱する4号機1階、爆風により前面の窓ガラスが全て吹き飛んだ旧事務本館などが取材されている。 
 
福島第1原発、事故から5年=がれき散乱し惨状残る4号機1階撮影

 
<東日本大震災5年・福島第1原発の現状>
 2016年3月5日 jiji.com
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 広範囲に被害をもたらし、世界に衝撃を与えた東京電力福島第1原発事故の発生から間もなく丸5年となる。政府と東電は廃炉作業を30〜40年と見込むが、この5年間で目標の未達成と工程の見直しが繰り返された。今後も計画通りに進まない状況が続くとみられる。
 敷地の建屋内やタンクに保管されている放射能汚染水は、2月下旬で86万トンを超えた。東電は5月中旬以降に汚染水対策が効果を発揮し、増加ペースが緩むと想定するが、それでも年内に100万トン近くに達する見通し。濃度を下げる作業も遅れ気味の上、処理を終えた水をどうするかも決まっていない。
 事故発生時、1〜3号機原子炉にあった核燃料は大半が溶け落ちた。圧力容器を突き抜け、格納容器下部に落下したと推定されているが、位置や形状は不明のまま。ロボットによる内部調査も強い放射線などが障害となって進んでおらず、政府と東電が廃炉工程表で目標とする2021年の取り出し開始は、見直しを迫られる可能性がある。
 核燃料があるのは炉心溶融(メルトダウン)を起こした原子炉だけではない。原子炉建屋のプールには、強い放射線を放つ使用済み核燃料が1号機に292体、2号機に587体、3号機に514体ある。計1393体の核燃料は第1原発が抱える大きなリスクの一つだが、取り出しは遅れ、3基の中で最も早い3号機でも作業開始は17年度となっている。
 
ようやく本題に入るのだが、「多数派工作」という紛れもない「買収」を行ったことが、じわじわと怪しい方向に向かっているようだ。 
 
<「東京五輪中止、ロンドン開催」の可能性が本格浮上。もはや 「誰も望まない五輪」への変貌と、森喜朗会長の「戯言」> 2016.05.17 Gambling Journal
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 2020年の東京五輪が、本格的に「中止」となる可能性が浮上した。
 2020年夏のオリンピックの東京への招致に関連して、日本側が国際陸上競技連盟に協賛金を振り込んだ可能性があるとフランスの検察当局が明らかにし、本格的に捜査を始めた件。仮に不正が見つかれば、開催地が「ロンドン」に変更される可能性があると、海外mailOnlineが報じた。
 東京五輪招致委員会は、シンガポールのブラック・タイディングス社に2回にわたって2億超にもなる金額を送金。受け取ったのは国際陸上競技連盟会長ラミーヌ・ディアク氏の息子、パパ・ディアク氏とのこと。JOCはこの金銭のやり取りを「コンサル料」や「成功要因分析」としているが、受け取りの張本人であるパパ・ディアク氏と現在連絡が取れず隠れているという状況を考えれば、説得力には乏しいだろう。この「裏金問題」には、五輪開催の際にそのマーケティング部分を掌握する大手広告代理店の電通が絡んでいるという情報もあるが、ペーパーカンパニーを経由して送金していたという事実からも疑いの目を向けざるを得ず、堂々とコンサル費を支払わなかった事実も説明がつかないだろう。まだ不正が確定したわけではないが、極めて厳しい状況といえる。最終的にはIOCが決定を下すので一概にはいえないが、情勢は最悪である。
 ネット掲示板や経済アプリなど、様々な媒体で様々な人が意見を出しているが、もはや東京五輪への期待や希望など皆無に等しい。「中止なら残念だが、仕方がない」「多額の税金が無駄になるけど言い訳のしようがない」「いっそここで中止にすれば余計な費用負担がなくていい」「これ以上恥をさらす前に」などなど、もはや開催に関してネガティブな回答だらけの状況。
 もともとエンブレム問題に競技場ならびに開催にかかる費用の問題などゴタゴタ続きだった東京五輪への動き。開催後の財源と終了後の施設維持や利用をどうするのかもはっきりせず「負の遺産」が残される可能性も指摘されていた。結局は中には今回の中止可能性の報道を「朗報」と捉える声すらある。2020年後のことを考えずに突っ走る「老人たちの自己満足」が寸断されたという理由からこういった声も非常に多いのだ。
 象徴的なのは、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長である。森会長は16日、「NEWS23」(TBS系)に出演し、大会経費が大幅に増える問題について「最初から計画に無理があった」と発言。何を今さら、他人事かという話である。その計画をコントロールしマネジメントするのがトップの務めだろう。「無理があった」の一言ですむなら簡単なこと。結局森会長をふくめ、大会を動かすトップ層が自分本意であることをさらけ出してしまった。財源が無尽蔵にあると勘違いしているからこそできるこの発言。さすがは失言の帝王といったところか。
 もはや国民から「歓迎されない大会」に変貌しつつある東京五輪。政府や招致委員会、電通に東京都は、仮に本当に開催中止となったらどう責任を取るのか。開催しようがしまいが誰も喜べないこの状況に呆然とするばかりだ。舛添要一都知事どころではない。
 
2019年のラグビーワールドカップ日本開催のことしか念頭なかった森喜朗が大会組織委員会の会長になったことが、呪われた東京五輪の始まりであった。
 
「最初から計画に無理があった」と他人事のような発言をして恥じない、鮫の脳みそしか持ち合わせていなかった不良老人である。
 
「開催後の財源と終了後の施設維持や利用をどうするのか」という指摘は、まさに建造して稼働させた原発の核のゴミ処理問題と根底はつながっている。
 
自分たちが権力者の立場にいる間にできる限りの「甘い汁」を吸い尽し、そのツケは後世代に廻せばいいという発想であろう。
 
今回の中止可能性の報道は「朗報」であり、それが現実になることを東京五輪なんかいらないと言い続けているオジサン切に願っている。

posted by 定年オジサン at 12:21| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月17日

タブーや公私混同が横行し、五輪はカネまみれ

相変わらず熊本地震の被害の復旧は、安倍晋三首相が「政府ができることは全て行う」という至極当たり前の事を口にしていたが、その実態は、仮設住宅建設一つを見ても、遅々として進んでいない。
 
久々にパソコンを開いたところ、この1週間余りでネットメディアでは「熊本」よりも「東京」関連の記事が踊っていた。
 
それが「東京都知事」と「東京五輪」の招致関連疑惑。
 
オジサンの忘備録としてWeb版情報から順次整理をしてみる。
 
海外視察における公費の無駄遣いや、毎週末の公用車での温泉別荘通いが発覚し批判されていた舛添要一都知事が、都知事就任前の参議院議員時代の政治資金不正使用が、またも週刊文春により「舛添都知事に政治資金規正法違反の重大疑惑!」と暴露された。
 
見つからなければ、分からなければ、どんな支出でも政治資金で賄っても構わないという多くの国会議員の誤った特権意識をむき出しにしたようなお粗末さ。
 
<舛添知事「客室で会議」 政治資金で家族と宿泊認める>
 2016年5月14日 07時00分 東京新聞
 東京都の舛添要一知事は13日に都庁で記者会見し、自らの政治団体が「会議費用」として千葉県内のホテルに支出していた約37万円が、家族旅行の宿泊代だったことを認めた。その上で「家族と宿泊した客室で事務所関係者らと緊急かつ重要な会議をした。これは政治活動だ」と説明、虚偽記載には当たらないとの認識を示した。誤解を招いたとして、政治資金収支報告書を訂正、返金する意向を明らかにしたものの、会議の出席者や人数など具体的な説明は拒否した。
 ほかに、自宅のある東京都世田谷区や神奈川県湯河原町の別荘近くで、私的飲食や政治活動と確認できない飲食費を政治資金で処理していたことも認めた。宿泊代約37万円を含め2013、14年分の計7件、約45万円を返金する。
 舛添氏は会見の冒頭で「都民の皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしました」と陳謝。自らの去就に関しては「できる限りの説明責任は果たした。批判を受け止めて反省すべきは反省し、全力を挙げて都民のために働く」と語り、辞職を否定した。
 舛添氏の資金管理団体「グローバルネットワーク研究会」(14年解散)の収支報告書によると、参院議員時代の13年1月3日、千葉県木更津市のホテルに会議費として23万7755円を支出。都知事就任前の14年1月2日にも、同じホテルに13万3345円を支出していた。
 舛添氏の説明では、13年の支出は家族の2泊分で客室に事務所関係者らが訪れ、同年夏の参院選などへの対応を協議。14年は1泊分で、前知事の辞職に伴う都知事選への出馬準備に関し、客室で事務所関係者らと会議をしたという。
 会議の実態に関して「何時間何分かは分からないが、相当やった。せっかくの正月だったが、この日しか会議をやる日がなかった」と釈明。どういう人が何人来たのかと問われ「政治的な機微に関わるし、相手のプライバシーもある。差し控えたい」と語った。
◆「会議」人数など明かさず 就任前の13、14年と正月宿泊37万円
 今回の疑惑で焦点になっているのは、なぜ家族の旅行先で、2年続けて正月に「会議」をする必要があったのか。舛添要一東京都知事は「説明責任は果たした」と言うが、出席者、人数を明らかにしなかった。
 この千葉県木更津市のホテルに、舛添氏は2013年と14年の正月に2年続けて家族と宿泊した。
 新党改革の代表だった13年の宿泊時は「直前の総選挙の敗戦処理と参院選の出馬について関係者と話し合った」。翌14年には、都知事選の出馬準備のため事務所関係者らと会議をしたという。
 ホテルにはいくつも会議室があるが、そこは使わずに、家族4人で宿泊した客室に関係者を呼んだと説明。「都知事選の公約や自民党との関係はこうしようとか、ホテルの部屋で緊急かつ重要な会議をした。これは政治活動である」と強調したが、選挙で支援した自民党関係者も「会議は本当なのか」といぶかる。
 新たな疑惑の指摘も。舛添氏の政治団体の収支報告書によると、宿泊代として12年8月13日、栃木県日光市の旅館に8万3985円を支出していた。13日の記者会見で「これも家族旅行か」と問われ、舛添氏は「精査してみないと分からない」とだけ答えた。
 飲食費の説明では、東京都世田谷区の自宅近くや、別荘のある神奈川県湯河原町で、13〜14年に政治資金として処理した飲食代のうち5件が、私的飲食や政治活動と確認できなかったと認めた。
 「会計責任者に任せきりだった。なぜミスしたか分からない」と弁明。だが、その責任者は既に退職したとして踏み込まず、「会計責任者が悪かったと言う気はまったくございません」とも述べた。
 前都知事は医療法人から5千万円を受け取った問題で辞職。舛添氏は都知事選で「『政治とカネ』の問題は有権者との信頼をつなぎ、保つために最も重要」と訴えていた。今回の疑惑に対する説明に、都庁内から「都民が納得してくれるだろうか」と懸念が出ている。 (石川修巳)
 
会議の実態に関して「何時間何分かは分からないが、相当やった。せっかくの正月だったが、この日しか会議をやる日がなかった」と釈明するなら、当然、会議の相手がどういう人で何人来たのかくらいは明らかにすればいいものを、「政治的な機微に関わるし、相手のプライバシーもある。差し控えたい」というが、そもそも正月の家族旅行という極めてプライベートな時間帯に、「相手のプライバシー」を考慮するくらいならば、初めから公費を使わなければ済む話である。
 
この舛添流解釈に従えば、賃貸マンションに暮らしている政治家が、自分の部屋で「政治的な機微に関わる」会議をすれば、マンション費用は「事務所代」として政治資金報告書に記載されてしまうのであろう。
 
都知事としての公私混同ぶりは、なにも舛添都知事が初めてではなく、すでに誰でもが知っているように、石原慎太郎元都知事の常軌を逸した振る舞いは「舛添より酷かった石原慎太郎都知事時代の贅沢三昧、登庁も週3日! それでも石原が批判されなかった理由」の中で詳述されている。
 
日本最大都市のトップの不祥事にもかかわらず、安倍政権に「完全にコントロール」されているマスメディアが徹底批判している背景にはこんな理由があるらしい。
 
・・・前略・・・
 「安倍首相が舛添都知事のことを相当嫌っているからね。舛添氏は第一次安倍政権で自民党が参院選で惨敗した際、『辞職が当然』『王様は裸だと言ってやれ』と発言するなど、安倍降ろしの急先鋒的存在だった。安倍首相はそんな舛添氏の口を塞ごうと内閣改造で厚労相にまで起用したが、内心ではかなり舛添に腹を立てていた。都知事になってからも、五輪問題で安倍の側近の下村(博文・前文科相)を批判したり、憲法問題で『復古的な自民党改憲草案のままなら自分は受け入れられない』などと発言をする舛添都知事のことを、安倍首相はむしろ目障りだと感じていたはず。だから、今回の件についても、舛添が勝手にこけるなら、むしろいいチャンスだから自分の息のかかった都知事をたてればいい、くらいのことを考えているかもしれない。いずれにしても、官邸の反舛添の空気が安倍応援団のマスコミに伝わっているんだと思うよ」(政治評論家)
 
この話を裏付けるように、普段は露骨な安倍擁護を繰り返している安倍政権広報部長というべき田崎“スシロー”史郎・時事通信社解説委員などは、舛添都知事に対してはうってかわって、「外遊なんてほとんど遊びだ」と激しい批判を加えている。
    
恐らくは「舛添知事 ヤフオクで絵画落札 政治資金、『資料』と説明」するなど、ますます墓穴を掘り続けていれば、任期の全うすら難しいかもしれない。
 
当然だが、4年後に東京五輪が日の目をみても、舛添要一は私費でしか五輪開会式には出席できないであろう。
 
その開会式どころか、もっと厄介な問題が山積なのが東京五輪である。 
 
すでに前月末には「五輪 仮設会場や既存施設改修費 当初の4倍、3000億円に」と当初の見積もりの甘さと杜撰さを指摘されていたが、もう昔から五輪の招致には莫大な裏金が使われているとの噂が絶えなかったが、やはり2020年東京五輪招致に絡んで表には出せないカネが動いており、日本側では電通が暗躍していたようだが「東京五輪招致で1億6千万円の“裏金”に『電通も関与』とイギリス紙報道! だが国内メディアは一言も電通に触れず」と、残念ながら国内では「電通タブー」が今でも健在である。
 
しかし海外からは「東京五輪招致不正疑惑、海外からは厳しい視線 露呈する政府、招致委、電通の対応のずれ」と批判されている。
 
消極的な政府の態度に対して昨日は国会審議で取り上げら、五輪招致委の理事長だった竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長が、衆議院予算委員会に参考人で呼ばれた。
 
<五輪招致2.3億円、使途「未確認」 国会でJOC会長>
 2016年5月17日05時05分 朝日新聞DIGITAL
  「海外コンサルタントなしには、招致は成功しないとまで言われている」。この日の衆院予算委員会。参考人として呼ばれた竹田会長は主張した。
 竹田会長が説明した契約の経緯はこうだ。
 招致決定2カ月前の2013年7月。投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)委員が多く集まる陸上世界選手権を前に、海外コンサルタント数社から売り込みがあった。招致委は大手広告会社の電通に実績を確認したうえで、その中からブラック・タイディングズ(BT)社(本社シンガポール)と契約。委託した業務は2度にわたり、計約2億3千万円を支払った。
 BT社は、当時IOC委員で、五輪開催を決める委員の票を取りまとめる影響力があったとされるラミン・ディアク国際陸連前会長の息子と関係が深かったが、竹田会長は「知らなかった」。電通は国際陸連の主催大会に関わる全世界のマーケティングなどの権利を01年から29年まで保有するが、電通の広報担当者は「ロビイストとしての実績はある、という事実を伝えたまで。取引は一切ない」とする。
 13年7月、国際ロビー活動、IOC委員の動向と情報収集を委託し、その対価として、約9500万円。東京五輪招致成功後の同年10月には、約1億3500万円を振り込んだ。勝因分析が名目で、成功報酬の意味合いもあった。この額は業務に見合っていたのか。竹田会長は「有形無形の各種報告が成果。票獲得に欠かせなかった」とするが、「どう使われたか確認していない」とも述べた。
 今回問題になっている2億円超の支払いについて、竹田会長は「招致委の口座から振り込んだ。原資は税金ではない」と説明する。招致委の活動報告書によると、20年大会の招致費の総額は89億円。35億円を東京都が支出し、54億円を招致委が寄付金、協賛金、サッカーくじ(toto)からの補助金などで賄った。海外のコンサルには、招致委が計約7億8600万円を支出。元幹部によると、十数社と契約していたという。
 安倍晋三首相は予算委で「政府としてもスポーツ庁を中心に引き続き事実関係の把握に努めたい」と述べた。(阿久津篤史)
■コンサル、ドーピング関連の疑惑
 招致委がコンサルタント料を支払ったBT社は、14年7月に閉鎖されている。
 法人登記簿などによると、2006年に設立。シンガポール市街地に近い築50年以上の集合住宅4階の一室を事務所として登録していた。経営者は、30代前半のシンガポール人のタン・トンハン氏だ。電通のスポーツ部門をサポートしているスイスのマーケティング会社AMSが、タン氏をコンサルタントとして契約していた。
 タン氏は、定期的に国際陸上競技連盟の会合に出席していた。ディアク国際陸連前会長の息子とも関係が深かったとされることが、招致を巡る金銭疑惑にもつながっている。また、BT社の口座は、ロシア陸上選手のドーピングをもみ消す賄賂のやりとりにも使われたことがわかっている。
 招致を巡る一連の疑惑は、フランスの検察当局によって浮上した。昨年11月、ディアク前会長がロシアのドーピング隠しに関わった疑いがあるとして、捜査を開始。検察当局は、モナコにある国際陸連の本部などを捜索し、捜査の過程で今回の振り込みが発覚したという。
 
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 今年1月の世界反ドーピング機関(WADA)独立委員会の第2回報告書は、国際陸連幹部の不適切な運営を明らかにする中で、「東京の招致委側が国際陸連に協賛金400万〜500万米ドルを支払った」という関係者の証言を紹介。独立委員会は、この問題は調査対象外とし、フランス当局や国際オリンピック委員会の調査に委ねた。(ロンドン=河野正樹)
■コンサル、IOC委員と仲介
 ロンドン、リオデジャネイロのみならず、東京に敗れたマドリード、イスタンブールなど、五輪招致では各都市とも例外なく、コンサルタントを雇っている。
 委託する主な業務は、国際広報宣伝、開催計画の立案、最終プレゼンでのコンセプト作り、スピーチの指導など多岐にわたる。その中でも、カギを握るのが、開催都市を決める投票権を持つIOC委員約100人への仲介役だ。
 
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 ソルトレーク冬季五輪では、98年にIOC委員の内部告発で招致の買収疑惑が発覚。10人のIOC委員が追放または辞任に追い込まれた。99年にはIOC委員の立候補都市への訪問が禁止され、各都市が委員と接触するのは難しくなった。それに伴い、委員の家族構成や趣味に精通し、水面下で橋渡しができるコンサルタントの需要が増した。
 東京が雇ったコンサルタントは、失敗した16年大会招致で約20人、20年大会は十数人という。元招致委幹部はかつて「やる気をもって仕事をしてもらうには全額前払いにしない方がいい。招致に失敗した場合は経費が安くあがる」とし、1人当たりの契約金は最高で数千万円で、成功報酬は契約金の2〜3割程度と明かしていた。
 BT社との契約は、招致決定までの最終局面だった。約2カ月で2億円を超す巨費。かなり高額な契約が交わされたことになる。(編集委員・稲垣康介)
     ◇
 〈東京五輪・パラリンピック招致委員会〉 東京開催を目的に2011年9月15日、日本オリンピック委員会の竹田恒和会長を会長に設立。12年4月に特定非営利活動法人化して竹田氏は理事長となった。理事には五輪金メダリストの鈴木大地・現スポーツ庁長官や東京都幹部らが入り、立候補に必要な開催計画の立案やプロモーション活動などを展開。助言機関の評議会の会長は石原慎太郎氏、猪瀬直樹氏ら当時の都知事が務めた。東京開催決定後の14年1月に解散。大会組織委員会に移行した。  
 
「原資は税金ではない」とはいえ、大会の招致費の総額89億円の内、35億円は東京都民の税金であることは確かである。
 
都知事の公私混同の先駆者の石原新太郎は「作家タブー」により守られ、五輪招致コンサルタント料に関しては電通がマスコミ最大のタブーとしてマスメディアは一切手が出せない。
 
さらには国会では、三権分立の「行政」の長である安倍晋三内閣総理大臣が昨日の予算委員会で「私は立法府の長であります」と言い切ってしまうほどの低能振りを曝け出していた。
 
やはり現在の日本の諸悪の根源はこの男なのかもしれない、とつくづくオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:43| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月09日

相変わらず不透明な五輪エンブレムと明らかになりつつあるパナマ文書

日刊ゲンダイで「これが公正? 新『五輪エンブレム選考』またデキレースか」と4月3日に報道されていたこのいわくつきの五輪エンブレム。
 
・・・前略・・・
五輪のエンブレムは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めた数々の条件を求められるが、コンペを主催する東京五輪組織委員会は、そのIOC規定を応募要項で告知しなかったのだ。
 規定の1つに「『社会の共有財産』と見なされるものと混同させるようなデザインを含まない」との条件がある。組織委は前回コンペの応募要項で、「社会の共有財産」の具体例として、「誰もが知っているようなシンボル 例:富士山」と説明していた。
「商標登録を行う際、事前に類似商標を避けるための措置で、富士山のほかには、日本を象徴する桜や扇子、芸者のシルエット、東京の街並みを表すデザインも抵触しかねません。ここ数大会の五輪エンブレムがおしなべて具象性に欠け、抽象的な幾何学模様ばかりなのは、この規定があるからです」(JOC関係者)
 ところが、新エンブレムの募集要項を隅から隅まで読んでも、この厳しい規定は1行も出てこない。ましてや白紙撤回後は芸能人らによる新エンブレムの提案が相次ぎ、ネット上には富士山や桜をモチーフとした作品があふれていた。
 さらに募集開始直前には2019年のラグビーW杯日本大会のエンブレムを発表。富士山と日の出をあしらったデザインを見れば、組織委が応募者への注意喚起を周知徹底しない方が不自然だ。「同じスポーツの国際大会でも五輪はダメ」と、アナウンスしてしかるべきで、これでは事前にIOC規定を知っていた応募者だけが圧倒的に優位になってしまう。
「前回のコンペに似てきましたね。当時は組織委のクリエーティブディレクターで、審査委員を兼ねていた電通出身の高崎卓馬氏が、審査基準として『デザインの展開力』を最重視。応募要項で『展開例は自由提出でよい』と記載していたにもかかわらずですよ。その結果、展開例を最も提出した佐野研二郎氏と未提出者の間で圧倒的な評価の差が付き、そのことが出来レースを疑われる事態を招いたのです」(デザイン業界関係者)
 すでにデザイン業界では、「今回も五輪を仕切る広告代理店と関係が深いH氏の作品で決まり」ともっぱらだ。はたして組織委は公正なコンペと言い切れるのか。戦略広報課はこう答えた。
「募集要項を定めるにあたっては、普段デザインのお仕事をされていない方でも応募できるように、誰にでもわかりやすい条件のみといたしました。そのため、応募要項に記載されていない条件(本紙注=富士山などをあしらうこと)のみを理由として、落選という判断はしておりません」
 
こんな状態で最終候補作品が発表された。
 
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【朝日新聞DIGITALより】 

  
<五輪エンブレム どれがいい…これが最終候補作品4点?
 毎日新聞 2016年4月8日 22時53分
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 東京2020大会エンブレム最終候補の(左上から時計回りに)作品A「組市松紋」、作品B「つなぐ輪、広がる和」、作品C「超える人」、作品D「晴れやかな顔、花咲く」=Tokyo 2020提供
 サイトとはがきで募集、25日に1作品を決定
 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、旧作品の白紙撤回により選び直しを進めている公式エンブレムの最終候補作品4点を発表した。東京都内で開いたエンブレム委員会(委員長=宮田亮平・文化庁長官)で審議して決めた。組織委の公式サイト(www.emblem-comments.jp)とはがきで、17日まで国民の意見を募集し、25日に1作品を決定する。
【写真特集】東京2020大会エンブレム最終候補を見る
 作品Aのタイトルは「組市松紋(くみいちまつもん)」。江戸時代に「市松模様」として広まったチェッカーデザインを3種類の四角形で描き、多様性を表現した。「つなぐ輪、広がる和」の作品Bは、選手の躍動と観客の喜びが一つの輪となり、世界に広がっていく平和や調和の「和」を表現している。
 作品Cは「超える人」。俵屋宗達の風神雷神図や浅草寺の雷門で愛される風神・雷神をモチーフに、ゴールテープを切る選手の躍動感を描いた。作品Dは「晴れやかな顔、花咲く」で、自己ベストを尽くすアスリートと彼らをたたえる人々の晴れやかな表情を、空に向いて開花するアサガオに重ねている。
 組織委は昨年7月、アートディレクター、佐野研二郎さん(43)の作品を公式エンブレムとして発表した。ところがベルギーのリエージュ劇場のロゴと類似性を指摘され、佐野氏は盗作を否定したものの、組織委は同9月に「国民の理解を得られない」と撤回を決めた。その後の検証で選考の1次審査での投票操作も発覚し、組織委と東京都の撤回に伴う損失額は計1億1750万円に上った。
 今回は「参画」と「透明性」を基本方針に一般公募を実施し、1万4599点が集まった。芸術、スポーツ、インターネット専門家ら多彩な分野の委員21人が最終候補4点を選んだ。
 宮田委員長は「多くの人に愛され、ときめきを共有できる作品を選んできた。どう評価されるかドキドキしている」と述べた。組織委の森喜朗会長は「国民の意見を十分参考にしながら一つだけ選んでいただく。栄誉ある作品を楽しみにしている」と話した。
 25日の委員会では、国民の意見も参考に全委員で投票し、1作品が過半数を獲得するまで最少票の作品を除いて投票を繰り返す。【藤野智成】
 
今回の4作品もすんなりと決まったわけではなかった。
 
エンブレム委員会は今年の1月、審査に残っていた64点から有力候補と次点を4点づつ選んでいた。
 
その計8点から、商標調査を経て最終候補として最大4点を決め、公開すると説明してきた。
 
ところが、8点の作品の調査の中で、類似などの指摘が相次いだという。
 
一時は全滅になるリスクもあったらしい。
 
どうやら8点中次点を含めて3点しか残らなかったらしい。
 
しかし選定を1からやり直す時間は無くエンブレム委員会は「このまま進むのは困難」との判断から、1月の選定で落選した56点を再度、委員が投票し1位になった作品が敗者復活したという。
 
やくみつる氏 東京五輪エンブレム『滑り込み』で作品1点追加に指摘」では、「今回の選考について次点よりも下位の作品を繰り上げず、潔く3点を発表すれば良かった。無理に4点にしたことで、要らぬ臆測を呼ぶことになってしまった」さらには「(上位8点に)選ばれなかった作品のうち最上位である『9位』だったと思いたいし、それならばきちんと説明すればいい。できないとなると、何かしら作為的なものを感じてしまう」
 
先の日刊ゲンダイの記事ではないが、敗者復活した作品が「今回も五輪を仕切る広告代理店と関係が深いH氏の作品で決まり」ではないことを願っている。
 
さて、今週初めに「習近平氏やプーチン氏の周辺者がタックスヘイブンで租税逃れ? メッシ選手やジャッキー・チェンさんも…報道機関連合が内部文書検証」という記事を見て、所得税も払えない低年金生活のオジサンには全く縁のない話なのだが、やはり金持ちは「税金逃れ」しているから資産形成ができるのか。
 
20160409panamadocuser.jpg 
  
リークでは有名なあの人もこなんツイートを発信していた。

 
しかし小国とはいえ首相が辞任する国まで現れて、このパナマ文書の隠された爆弾の大きさが徐々に現れ始めている。
 
<プーチン露大統領報道官は「怪文書の標的に」と反論 アイスランド首相は辞任 指導者・有名人の資産隠し続々、各国当局捜査へ>
 2016.4.6 07:00 産経新聞
 【ベルリン=宮下日出男】パナマの法律事務所の内部文書が流出し、世界の指導者や著名人がタックスヘイブン(租税回避地)を利用した資産隠しを行っている可能性が明るみに出た問題で、パナマ検察当局は4日、違法行為の有無や関係者の洗い出しなどの捜査に乗り出した。英BBC放送によると、資産隠し疑惑が浮上していたアイスランドのグンロイグソン首相は5日、辞任を表明した。
 欧米メディアによると、5日までにフランスも当局が捜査を始め、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデンでも調査を開始。米当局も「パナマ文書」に関心を寄せている。
 グンロイグソン首相と夫人の資産隠し疑惑が発覚したアイスランドの首都レイキャビクでは4日、首相に辞任を求める市民らが大規模な抗議デモを展開。野党がグンロイグソン氏への不信任決議案を提出して責任を厳しく追及し、同氏は辞任表明に追い込まれた。
 今回文書が流出したパナマの法律事務所は、顧客の依頼に応じ、租税が優遇されるオフショアに多数のダミー会社を設立、租税回避などを支援したとされる。
 ロイターなどによると、同事務所は、文書はハッカー攻撃で流出した本物だとしつつ、違法行為は否定。声明で、「われわれの仕事の性質がねじ曲げられて伝えられている」と主張した。
 「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が発表した文書の検証結果は、ロシアのプーチン大統領の関係者による不透明な巨額の取引を指摘。これに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官は4日、プーチン氏への個人攻撃だとの見方を示した。インタファクス通信が伝えた。
 波紋はスポーツ界にもおよび、国際サッカー連盟(FIFA)倫理委員会は5日までに、文書で名前が取り沙汰された同委メンバーの調査を始めた。
 パナマ文書は独紙南ドイツ新聞が入手し、ともに分析したICIJが3日に結果を公表。世界各国の現旧首脳12人を含む政界関係者ら約140人が、租税回避地に法人を設立していたことが分かった。
 
本来ならばテレビの情報番組で大きく取り上げられてもよさそうなのだが、実は電通がパナマ文書により暴露された租税回避企業のひとつにリストアップされているので、国内マスメディアはこれ以上は取り上げられないらしい。
 
それは菅義偉官房長官の「パナマ文書について調査はしない」と早々と口封じを始めていることからもわかる。
 
すでにネット上では「パナマ文書をマスコミが報道しない理由と55兆円租税回避の真相 消費税増税なんか必要なかった」という情報が広まっており、詳細を知りたい方は見てほしい。
 
そして、「『パナマ文書』データベースの使い方:これはすごいツールだった!?」を参考にしながら各自でデータベースを検索して、あの電通がどんな企業や人物とつながっているのかを調べると世界の闇の深さが分かるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:49| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月06日

新国立競技場3・2弾圧 追い出し、拷問、世論調査・・・

以前、「これは酷い、2020年五輪の裏では・・・」の中で、新国立競技場の建設予定地で、野宿者の追い出しに関して、以下のようにつぶやいた。
 
1月27日早朝7時20分、日本スポーツ振興センター(JSC)の職員・新国立競技場設置本部運営調整役高崎義孝氏ほか約8名が、大量の警備員を引き連れ明治公園の2ヶ-所の出入り口(四季の庭からの迂回路(外苑西通り)、明治公園霞岳広場[南東]日本青年館脇歩道)の封鎖を強行し、さらに霞岳広場にある公衆便所および園内の水道と電気を止めようとする暴挙に出たという。
2ヶ所の出入り口には27日現在、単管と金網でゲー-トが設置され24時間体制で警備員が通行を不当に制限している状態らしい。
明治公園内には数名の野宿生活者が暮らしており、JSCはこれまで明治公園住人に「住んでいる人がいる間は工事はしない」「生活に影響のある工事について事前に説明をする」「話し合いで解決する」と約束してきたにもかかわらず、1月27日東京都が都立公園としての明治公園を「廃止」し、新国立競技場敷地としてJSCへの無償貸付を決定し管理権を移譲した、その一点のみを理由に、生活通路を塞ぎ最低限必要なライフラインを絶つといった暴挙を行なったという。
野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようとするなど、信じ難い光景が繰り広げられていた。
 

 
 
その後もJSC側と明治公園住人とで話し合いがもたれ、11時間の攻防の末、JSCより3日間の停戦合意を得たという。
 
2月4日JSC総務課米山課長より、「次週2/8月曜に話し合いの日程候補を連絡する-」との連絡


  
ところが、2月5日8時突然、明治公園へJSC職員に伴われた警視庁機動隊動員が押し寄せ力づくの強制封鎖が強行された。
 
そして、それから1か月経って、野宿者の追い出しに反対して活動していたAさんが突然、3月2日に傷害と公務執行妨害の容疑で警視庁公安部に逮捕された。
 
その逮捕理由は、1月27日、予定地にある明治公園の一角で、JSCの職員にけがをさせた疑いだという。 
 
当時の各メディアの報道を、「Living, Loving, Thinking」によれば、「JSCの男性職員に鉄製バリケードをたたきつけてけがを負わせ」(共同通信)、「JSCの男性職員に、設置されていた重さ7キロのバリケードをたたき付けて軽傷を負わせ」(時事通信)、「設置されていたバリケードを持ち上げ、JSC職員にたたきつけるなど暴行」(産経新聞)と表現は若干異なるものの、AさんがJSCの職員にバリケードをたたきつけたという、警察情報を垂れ流していた。
 
実際には、さきのつぶやきでも紹介したように「野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようと」したのはJSC側である。
 
クレーンで吊り下げるような鉄柵を、1人の人間が持ち上げ叩きつけることが、どうしてできたのであろう。
 
1ヶ月以上も前の件ででっち上げるという中心人物のねらいうちという明らかな弾圧である。
 
話し合いで解決すると約束しておいて、1月27日いきなり実力で公園を封鎖し暴力で追い出そうとしたJSCに対し、現地では渾身の抵抗が続いており、弾圧はその最中のことであった。
 
「野宿者との約束など守る必要はない、彼を逮捕すれば抵抗はつぶれるだろう。」という権力者たちの卑劣な思惑が行わせた弾圧に、現地そして各地の仲間から「貧乏人をばかにするな」と怒りが広がっていた。
 
そして、以下のような抗議声明を発表していた。  
 
オリンピックによる野宿者追い出しを許さない
 新国立競技場3.2弾圧救援会声明

2016年3月2日のAさんの不当逮捕に抗議する
 
 3月2日の午前8時過ぎ、私達と活動をともにしてきた仲間Aさんが路上で警官7、8人にいきなり取り囲まれ、パトカーに乗せられ連れ去られるという事件が起きました。いわゆる令状逮捕といわれるものです。容疑は1月27日の新国立競技場建設予定地での野宿者強制排除の現場で、JSC(日本スポーツ振興センター)職員に怪我を負わせたというもの。しかし、これまでの新国立競技場建設をめぐるJSCと明治公園の野宿当事者の話し合いの過程からすると、今回の逮捕はあまりに事実経緯を無視したものです。1月27日から1ヵ月以上たっての、この突然の逮捕は、問題含みの新国立競技場建設を強行するための社会運動に対する弾圧と考えざるをえません。
私達「オリンピックによる野宿者追い出しを許さない 新国立競技場3.2弾圧救援会」は、この不当逮捕・弾圧に対し社会的な陣形を形作り撃ち返し、Aさんを一日も早く取り返すことを目指します。

1月27日に起こったこと 圧倒的な暴力を振るったのはJSCです

 1月27日の早朝、JSCは大量の警察官・警備員を動員して、新国立競技場の建設予定地である明治公園の出入り口を封鎖しようとしました。クレーン車で鉄パイプを組んだバリケードを吊り下げ、抗議する野宿者や支援者の頭上をかすめるようにして設置を強行し、また、出入り口に集まった私達を追い出しました。JSCや警備員・警察官らによる暴力がふるわれる中、傷を負った私達の知人友人が何人もいます。さらにはJSCの職員が救急箱を持って走り、私達の友人の怪我に薬を塗るといった光景も見られました。
 そもそものはじまりであり、最も大きな暴力は、JSCによる公園の強制封鎖です。中に人が暮らしているにもかかわらず、またこれまでの話し合いを反故にして、いきなり生活空間の出入り口を封鎖しようとしたJSCの稚拙で非人間的なやり方が、1月27日の騒ぎの原因であることはまちがいありません。
 3月2日のAさんの逮捕は、容疑である「公務執行妨害」と「傷害」が事実無根であるだけでなく、1月27日に明治公園でJSCが振るった暴力と嘘を隠蔽し、居直るという意味でも許しがたいものです。

追い出しではなく、話し合いを! 私達はずっと求めてきました

 これまでJSCは、公園内に野宿し暮らしてきた人達の求めに応じて話し合いを続けてきました。そして、「住んでいる人がいる間は生活に影響のある工事はしない」「話し合いで解決する」と約束してきました。それにもかかわらず1月27日、JSCは明治公園を強制封鎖しようとし、野宿者・支援者の必死の抗議によってそれが中止せざるをえなくなった後も、2月5日には再び警察官を使って出入り口を閉ざそうとしました。紙切れ一枚で工事の妨げになるものは人間であろうとなんであろうと排除する、という姿勢です。
 しかし私達は、JSCがなりふり構わぬ追い出しを行うようになった1月27日以降も、話し合いでの解決を求めて活動してきました。2月17日には、JSC職員が明治公園にやってきて、30分ほどですが話し合いを行い、「人が暮らしている間は工事はできない、しない」ということをあらためて確認しています。Aさんが逮捕された3月2日は、私達が1月27日の危険な工事や2月5日の強制封鎖の法的根拠などJSCに確認したいことをまとめた質問書の回答期限でした。それへの返答が今回の逮捕なのでしょうか? 野宿者に対してなら約束も確認も守る必要はないということでしょうか?
 今回のAさんの逮捕は、当事者と支援者を力づくで分断することによって、これまでの話し合いのプロセスを踏みにじるものです。今回の逮捕の報を受けた公園に住む野宿当事者は「こんなやりかたでは、出ていくわけがない」と憤っていました。私達は引き続きJSCに話し合いを求めていきます。

Aさんを一日も早く取り戻すため、多くの方々の支援と連帯を

 私達は、3月2日のAさんの逮捕をJSCと警察が一体になった形での社会運動に対する圧力であり、野宿者追い出しの一環としての弾圧と考えます。マスコミを大量動員しての見せしめ逮捕を絶対に許すことは出来ません。JSCが1月27日に明治公園で行ったことは、いくつかの動画が上がっているのでぜひご覧になっていただきたいと思います。
 今回の不当逮捕の容疑のひとつは「公務執行妨害」。これはJSCの職員が公務員とみなされること(「みなし公務員」)を表しています。法的根拠を示せずに、果たして公務といえるのでしょうか?
今回の弾圧により、あらためて新国立競技場を建設する主体であるJSCに注目が集まっています。だからこそ、この機会にJSCの行状を白日の下にさらし、貧者を更に厳しい状況へ追い込む権力者たちを大衆的に包囲していく重要な契機であると考えています。警察署に勾留されているAさんも同意見であり、黙秘を続けて頑張っています。
 今回の逮捕は、法律・警察権力の濫用であると同時に、人権侵害なしでは計画が進められないJSC・新国立競技場のあり方そのものの問題です。社会の矛盾が最も凝縮する中で暮らしてきた野宿者に対して、国策としてのオリンピックのために一方的に追い出すJSCに対する広範な社会的批判を創りだしていきましょう。そしてAさんの一日も早い奪還を、実現しようではありませんか。
文責:オリンピックによる野宿者追い出しを許さない 新国立競技場3.2弾圧救援会
2016年3月4日

原宿署に留置されたAさんは3月11日、拘留の延長が決まった。
 
この間、Aさんは逮捕された翌4日には、数人の警察官に床に押し倒され、全体重をかけてのしかかられるなどの暴力を受け、激痛で手足の感覚がなくなるほどまでに拘束具できつく縛られた上、「保護房」にぶち込まれたという。
 
これはまさに文字通りの「拷問」であり、これが現代の日本の警察のやることなのか。
   
3月17日、東京地裁430号法廷で行われた「拘留理由開示」で弁護人の吉田哲也弁護士は、JSC職員にけがをさせたとされるAさんの行為の具体的な態様が曖昧であると指摘し、「基本設計さえいまだ立てられていない競技場建設のための封鎖工事に適法性はなく、公務執行妨害罪の構成要件を欠いている」と追及した。
 
しかし、中山登裁判官は「1件記録と関係者の供述から拘留を決定した。それ以上は答えない」と繰り返すのみだったという。 

先のメディアは揃って警察のいうがままを右から左に流し、Aさんの名前を晒し者にしていた。
 
さらにNHKや民放テレビ各局は、オジサンも記憶があるが、Aさんの連行や家宅捜索の場面を大々的に放映していた。
 
とくにTBSは公安警察やJSCから何らかの便宜供与を受けたかのように、「2月17日には、JSC職員が明治公園にやってきて、30分ほどですが話し合いを行」った場面の映像を勝手に使っていたという。
 
Aさんは「逮捕は、野宿者の生活を破壊するJSCの行為を隠蔽しようと、メディアを使って世論操作し、運動潰しを狙った政治的な弾圧だ」と訴えていた。
 
そもそも、ケチの付きっぱなしの2020年東京五輪。
 
盗作疑惑で白紙になったエンブレム問題も、最近では「これが公正? 新『五輪エンブレム選考』またデキレースか」とささやかれたり、白紙撤回され新たなデザインが決まった新国立競技場でも、「聖火台のない「新国立」 こんな間の抜けた話が発覚するとは......」という無様さを曝け出している。
 
警察権力を使って野宿者たちを追い出したところで、肝心の新国立競技場が聖火台というシンボルなしという状態では、追い出された野宿者たちも浮かばれない。
 
2020年東京オリンピックを考える-4」で紹介した「転居迫られる『霞ケ丘アパート』住人」たちは、2016年の年明け早々「半世紀の思い胸に 『都営霞ケ丘アパート』新国立建設で立ち退き」ということになった。
 
野宿者たちを一方的に排除し、高齢者たちも強制的に移転させる。
 
それまでして、東京五輪を開催する必要性があるのか。
 
反五輪の会」の最新メッセージを紹介する。
 
追悼 ザハ・ハディド〜ザハはゾンビとなって国立競技場の墓場をさまよっている
たくさんのゾンビたちが国立競技場の墓場に出現している http://tiny.cc/cuheay。本日、その隊列に新たなゾンビが加わったことが確認された。
それは、ザハ・ハディドだ。
ザハは、戦争法案で支持率が低迷した安部総理の人気取りのために自らのデザイン案を突然破棄され他案に置き換えられ復活の機会が与えられなかった。すでに生前から亡霊のような風姿を身にまとうようになったザハは、隈研吾による案に対し自らのデザインを換骨奪胎したものと主張し提訴も辞さないと述べていた。突然の死去によって、これらのことが曖昧にならないように願いたい。
ザハは、JSCの国立競技場デザインコンペにおいて、募集要項の計画対象範囲を踏み外し、JR線と高速道路をまたぐ方向に拡張した案を提出した。そして重要なことは、それが同コンペで一方的に関連敷地にされた都営霞ヶ丘アパートを残した提案だったことだ。そこにザハの建築家としての良心と抵抗を読みとることが可能かもしれない。ただし、第二次選考前に都営霞ヶ丘アパートを消し去った案に変更したのであるから、われわれとしてはザハを評価することは出来ない。
しかし、一方において、立ち退き問題が顕在化し移転を 望まない住民から要請文が出されている上で、霞ヶ丘アパートについて配慮もせず発言もしなかった、隈研吾・伊東豊雄よりはザハに見るべきところがあったとは言えるだろう。
やがて響くかもしれない国立競技場建設の槌音は、ゾンビたちの足音である。その中にザハの足音と笑い声が混ざっていることを知る日が来るだろう。
われわれには見える。混乱と紛糾の中で仮にオリンピックスタジアムが作られたとしても、ゾンビの一団が姿を現し、スタジアムを埋める群衆がゾンビとなり街に溢れる日がくることを。
その先頭を歩く生き生きとしたゾンビ、ザハ・ハディドさんのご冥福を祈ります。 
 
こんな呪われた新国立競技場の建設は止めて、さらに五輪も辞めた方が日本人のためになるのではないだろうか、とオジサンは思う。

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2016年03月17日

2020年五輪の最終責任者は誰か

今月になって国会でも取り上げられ、無視した安倍晋三首相に対して母親たちが怒り、国会前でデモまで行ったきっかけになった「はてな匿名ダイアリー」に投稿された「保育園落ちた日本死ね!!!」(2016.2.15)。
 
スポーツライターの小川勝が東京新聞の「直言タックル」(2016.3.14)で、「五輪選手も耳傾けよ」と題して、こんなコラムを書いていた。
 
・・・前略・・・
 一方で、ブログの中には次のような一文もある。「オリンピックで何百億円無駄に使ってんだよ」
 この一文は、東京五輪に向けて税金が無駄に使われているという見方をしている国民が、少なからずいることを反映している。今月1月に入札が終わったアクアティックスセンター(水泳会場)、有明アリーナ(バレーボール会場)、海の森水上競技場(ボート、カヌー会場)の3つは、いずれも東京都の税金で建設されるもので、東京五輪がなければ、建設される見込みのなかったインフラである。
 この3会場の総工費は、大会後の改修費なども含めると約1578億円になる。 
 
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【東京新聞より】

 
 その一方、保育人材の確保、育成、定着のための都の予算は2016年度で203億円だ。
 国際オリンピックの調査によれば、13年、五輪招致に対する東京都民の支持率は70%だった。つまり30%は支持しない人たちがいたわけで、現在、その割合はもっと増えているかもしれない。支持していない人たちにとってみれば、五輪会場を造るより、保育のための予算をもっと増やして保育士の育成と定着が促進されれば、預けられる子供も増える、東京都の税金はそちらに回すべきと考えるのは理解できる。
 五輪開催より保育環境を整備しろ、という働く母親の悲痛な叫びに、組織委員会はもちろん、東京五輪を目指す選手たちも耳を傾けなければならない。
 そして五輪の経費を削減する工夫を語るなり、保育にまつわる国の予算や、地方自治体の税金配分について学び、問題を解決する道筋について自分の意見を持つなりする必要があるのではないだろうか。
 なぜなら五輪憲章(注)は、オリンピズムについて「社会的な責任、普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基礎とする」と定めているからだ。五輪選手は社会的な責任を自覚して、倫理規定を尊重しなければならないのである。東京五輪にかかわるなら、働く母親の叫びに耳を傾けたい。

(注)オリンピズムの根本原則
1. オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体としての人間を目指すものである。スポーツを文化と教育と融合させることで、オリンピズムが求めるものは、努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、社会的責任、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重に基づいた生き方の創造である。  
 
小川勝はスポーツライターなので、五輪を辞退してその費用をすべて保育予算に使えとは言えない立場であることは言うまでもない。
 
しかし、現実に五輪返上を訴えている人もいる。

五輪代表クラスの選手に、「働く母親の悲痛な叫び」に耳を傾けよとアドバイスしてみたところで、「そんな暇があるのならもっとトレーニングに励め」とコーチたちから叱責されるのが関の山である。
 
なにしろ、冬季・夏季五輪を問わず、最近の有名選手は待機児童という経験とは無縁の選手たちである。   
 
父親や母親が寝食を忘れて子供達に最高の練習の場を与えられるような環境を用意している。
 
卓球やアイススケートやテニスは2〜3歳の頃から始めたり、より良い練習場を求めて母子が引っ越すということも聞いている。
 
自宅の居間に卓球台を用意している中学生選手も最近話題になっている。
 
少なくとも、五輪というイベントは「スポーツの祭典」であり、そこには選りすぐりの選手しか参加できず、そのような選手になるにはかなり幼少の頃の家庭環境が裕福でなければならない。
 
昭和初期の頃は、普通の家庭の子供は、みんな公立の学校にしか行けなかった。
 
義務教育の9年間以降は公立の高校へ進学するが、お金持ちの家の子女は私立高校に進学したものだった。
 
中には日本の現総理大臣のように小学校から大学までズット私立学校に通ったという特別な人もいる。 
 
大学ともなれば公立、とりわけ有名国立の大学への進学は、普通の家庭ではなく、早くから塾に通わせ、家庭教師を雇うことができるような家庭の子たちが主役となっている。
 
まさに現在の五輪を目指す選手の多くは、そのような環境で育ち、スポーツエリートとして成長してきた人間であり、容易には他人の痛みが理解できるとは思えない。
 
さて、話を2020年東京五輪に戻そう。
 
昨年9月の記者会見で舛添要一都知事はこう話していた。
 
「成熟都市として五輪・パラリンピックを成功させたロンドン市の経験を学ぶことで、東京大会の成功につなげたい」
 
そのロンドン大会では、英国政府が開催5年前に公的資金は1兆5800億円(1ポンド=170円で計算)と公表していた。
 
しかし、東京大会は開催4年前になってもまだはっきりしないらしい。
 
東京大会が決まった時の古い試算はこうなっていた。
 
「公的資金で賄う会場整備費などに4300億円、民間資金で賄う大会運営費に3000億円の計7300億円」
 
だが、すでに報道されているが、大会組織委員会の森喜朗会長は昨年7月に、総費用は「最終的には2兆円を超すかも」と発言していた。
 
開催自治体責任者の舛添知事は、今年になって「3兆円ぐらいかかるつもりで準備する」とある新聞のインタビューに答えていた。
 
まさに古い試算は全くあてにならないわけなのだが、競技施設の建設費だけは古い試算が見直されており、全体で当初の2200億円から4000億円に膨らんでいる。
  
これはロンドン大会の1900億円と比べ倍以上になっている。
 
20160317londongorin.jpg
【東京新聞より】

 
これに対しては、舛添知事はインタビューの中でこう答えていた。
 
「テロ対策にめちゃくちゃお金がかかる」
 
ロンドン大会では、セキュリティ費に公的資金で1600億円を支出している。
 
ところが東京大会は古い試算で公的資金と民間資金を合わせても200億円弱しか計上していない。
 
しかも、古い試算時は当時の猪瀬直樹都知事が提唱していた「コンパクト五輪」を掲げ、東京湾岸に会場が集中していたが、今の計画では関東近県に一部の会場を移している。
 
このため、警備の範囲は広がり、セキュリティ費用はロンドン大会を上回る可能性が大である。
 
競技の追加も確実視されており、ますます費用の膨張は避けられない。
  
民間資金は組織委のスポンサー収入やチケット販売、放映権料などで4500億円が見込まれているという。
 
これでも足りない可能性があり、その場合は都が補填し、さらに不足すれば国が補填することが決まっている。
 
国の補填とは都民税ではなく一般国民の税金から支払われることになり、都民以外の府県の住民は認めた覚えがない。 
 
2013年3月時点での五輪招致に対する東京都民の支持率は70%だったかもしれないが、その半年後には60.9%に落ちている
 
現時点で全国レベルで調査する組織はないが、むしろその結果が恐ろしくて支持率調査はできないかもしれない。
 
スッタモンダの末、白紙撤回からようやく日本人設計者による建築案が決定した新国立競技場も、その大会のシンボルともいうべき聖火台の設置が計画当初から入っていないというお粗末な事実も判明している。
 
そして日本に上陸した聖火を東北3県の被災地を通る聖火リレーを計画しているらしいが、福島県の中心道路の放射線の線量は5年経っても漸減しているに過ぎず、まだまだ人が住むことが危険な地域が多く存在する。
 
ロンドン大会では、英国政府が大会開催まで公的資金の使途や推移を定期的に公表していたという。
 
遠藤利明五輪相は1月の衆院予算委員会で、総費用について「把握していない」と平然と答えていた。
 
おそらく2020年大会時には五輪担当相も別人になっている可能性も大きく、最終的な責任者は不在という状態で、果たしてこのまま五輪を迎えるのだろうか、はなはだ疑問であり不安である、とオジサンは思う。

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2016年02月28日

まだある2020年東京五輪の競技施設問題

いつもの年なら今日が2月最後の日なのだが、今年は「五輪イヤー」の閏年なので、明日が月末となる。
 
そしてスポーツ界では各種目毎に「リオ五輪」出場候補の選手や団体が出場を決め初め、男子サッカーではU23によるアジアカップの優勝により五輪出場を決め、女子サッカーは29日からアジア最終予選が始まる。
 
こんなムードの中では2020年五輪に関する話題がめっきり減り、精々盗作疑惑でやり直しになったエンブレムの最終決定段階程度しかない。
 
「A案」か「B案」かと騒がれた新国立競技場建設問題は、結局「A案」になったらしいが、その後のスケジュールが表に出ないのだが、「新国立競技場の整備計画」によれば現在は「設計委託契約」が終わり基本設計の段階らしい。
 
初期の見積もり費用より大幅に増えた施設の増加金額は新国立競技場ほどではないが、かなりの数の施設の予算が膨らんでいることは既に明らかにされている。 
  
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特にその中でも当初見積額の7倍以上に膨れ上がった「海の森水上競技場」は建設金額の高騰のみならず、使用するアスリートから競技に際して異議が出ているという。 
 
<逆風に揺れる東京五輪「海の森競技場」 ボート選手から「異議あり」>
 2月23日(火)12時13分配信 YAHOO!ニュース
 「海の森水上競技場」をご存知だろうか。2020年東京オリンピックの「ボート」「カヌー(スプリント)」の競技場として、東京湾の埋め立て地の水路に計画された施設だ。ところが、計画が具体化するにつれ、肝心のアスリートたちから「海の競技場なので波や風の影響が強すぎる。競技に向かない」といった声があがっている。さらに建設費が一挙に7倍に膨らんだことから、「壮大な負の遺産」への懸念もある。東京五輪をめぐる施設の問題は、新国立競技場だけではない。「海の森」の何がネックなのか。(Yahoo!ニュース編集部)
 
「海水でのボート競技はやりたくない」
日本体育大学ボート部の鈴木正保監督は1年ほど前、オリンピックの出場経験者と一緒に「海の森」予定地に出向き、実際にボートを漕いでもらったことがある。

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ボート競技は静かな水面で行うのが理想とされている(撮影:木村肇)

 
「あそこに行ってみると分かるんですが、風力発電の風車が立っています。風力発電ができる風が吹く場所という証拠みたいなものですから。その風も(コースの)横から吹いてくる。横風が吹くと、ボート競技、カヌー競技では大変な問題になる」

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海の森水上競技場の建設予定地のすぐそばにある風力発電所

 
海の森水上競技場は、東京港中央防波堤の埋め立て地の間にある水路を利用して整備する。住所は東京都江東区の青海地区。すぐ近くに鉄道の駅はなく、JRや地下鉄の「新木場駅」からタクシーで約15分という場所だ。東京近郊の人には、お台場の先のごみ埋め立て地の上に整備中の「海の森公園」の一角と言った方が分かりやすいかもしれない。
鈴木監督の懸念は何よりも、この「海の競技場」という点にある。海からの風を防ぐため、計画では防風壁を作ることになっているが、「コンクリートに囲まれているんですよ。莫大な金をかけて人工のコースを作って、そこで是非オリンピックをやりたいというのはおかしい」。

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海の森水上競技場の完成イメージ図(画像提供:東京都)

 
おまけに、この場所は超過密空港でもある羽田空港への飛行コース直下にある。「集中したい選手が旅客機のごう音によって集中力もなにかも吹き飛ばされてしまう」と鈴木監督は付け加えた。
日本におけるボート競技の第一人者も「海の森」に強い懸念を持っている。1996年のアトランタ五輪から5回連続で五輪に出場した武田大作選手(DCMダイキ所属)だ。2000年のシドニー五輪と2004年のアテネ五輪では、軽量級ダブルスカルで6位入賞を果たした実績を持つ。

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海の森水上競技場の建設予定地(撮影:木村肇)
 
「完全な海水でのボート競技は五輪で初めて。不適当だと思います」と武田選手も言う。
「海だと(浮力で)若干、舟が浮いたようになり、風によるうねりもある。本当に漕ぎにくい。(うねりを防ぐために堰を造ったとしてもコースの)左右で差が生じます。コースの幅が広いので、両岸でフェアかというとフェアではない。海なので必ず風が吹き、レーン差が出ます。後輩も『本当に海でやるんですか』という意見ですね。みんな、びっくりやと思いますよ。あのコースはだめですね。みんな、あそこでやりたくないと言っていますね」

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風下のレーンのほうが波や風の影響を受けやすく、風上より不利になる

 
「都市開発ありき」の指摘も 
不透明な事業予算の問題も大きい。
東京都が2013年1月、国際オリンピック委員会(IOC)に立候補ファイルを提出した時、「海の森」の本体工事費は69億円とされていた。ところが、その年の9月に東京開催が正式決定された後、工事費はいきなり、1038億円と見積もられた。一挙に10数倍である。国民注視の中で進んだ新国立競技場のケースは、1300億円が2500億円に倍増して大騒動になった。金額の大きさは違うが、膨らみ方は「海の森」がはるかに大きいのだ。
2014年11月になると、舛添要一都知事が「圧縮した」と都議会で表明し、金額はおおよそ半分の491億円になった。それでも、当初の見積もりの7倍だ。

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「海の森」建設のための資材を運び上げる予定の船着き場(撮影:木村肇)

 
なぜ、こんなことになっているのか。東京都オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長の花井徹夫氏にたずねると、こう説明した。
当初の69億円というのは、立候補ファイル時点の整備費です。やりたいです、と立候補した時の金額なんですよ。なので、具体的なことが極めて難しい中、本体工事費だけを計上しています。調査や設計、周辺の整備費は含んでいなかったんですね
 
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水面を滑るように進むボート。この環境を作るのにいくらかかるのか(撮影:木村肇)

 
花井氏の説明によると、本体施設の設計費や上下水道など周辺整備の費用、海域の調査に掛かる経費といったものは、東京開催の決定後に足し算した、というのだ。工事期間中の警備に関する費用、消費税の増税分(立候補当時は5%、開催時は10%)、物価上昇の見込みなども盛り込んだ結果、「491億円」という見積もりに変更されたのだという。
そういった計画に対し、「2020オリンピック・パラリンピックを考える都民の会」のメンバーは、異を唱え続けている。五輪開催を都民の目線で見つめ直し、より良い大会にしようと活動を続ける団体だ。

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「海の森」建設予定地を視察する萩原純一さん(左)と市川隆夫さん(撮影:須藤美香)

 
都民の会事務局長の萩原純一さんはそもそも、「海の森」はスポーツ振興のためなどではなく、都市開発ありき、で始まったと考えている。同じく都民の会のメンバーの市川隆夫さんはこう指摘する。
「2016年(開催の五輪)招致に失敗した時も、ボートとカヌーはここでやる計画だったんです。臨海部の選手村を中心に8キロ圏内に施設を集め、コンパクトなオリンピックということを売りにした」

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東京五輪の競技施設の多くは、選手村に近い「臨海部」に集中している
 
その8キロ圏内を地図に落とすと、東京の臨海部がすっぽりと入る。そこは企業誘致などが思い通りに進んでいない再開発エリアでもある。
「東京都は臨海部開発の失敗したツケをね、オリンピックでいろいろ(施設を)ここに持ってきてという狙いがあるんじゃないかって。(邪魔な)橋も撤去して。そういう東京都の全体計画の中で臨海部を再開発する大きな狙いがある」と、萩原さんは疑念を口にする。

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五輪開催の2020年に向けて工事が進む(撮影:木村肇)

 
都市政策を専門とする五十嵐敬喜・法政大名誉教授も「海の森」の経緯には大きな疑問を持っている。「節約でコンパクトな五輪にすると言ってたものが、どんどん膨れあがっている。(森喜朗氏の話では)何兆円になる、と」
五十嵐名誉教授の指摘のポイントは、情報公開の少なさ、にある。
「わけの分からない金がずっと積み上がっていく。前に1038億円に増えたとき、関連施設を入れるから増えたと聞きました。じゃあ、どんな関連施設か、何と何か。それすら分からなかった」

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海の森水上競技場の予定地の上空を飛ぶ航空機(撮影:木村肇)

 
工事の主体もばらばらで、「海の森」本体の発注者は東京都港湾局。他国のように「スポーツ省」などが全体を見渡し、工事など準備段階から統一的に仕切っていく仕組みになっていない、とも指摘する。「新国立競技場より目立たないから関心が低いと思うが、問題の性質と疑惑は国立競技場と同じ。もっと根深いかもしれない
却下された「ボートの町」の代替案 
アスリートが反対し、都民や専門家も疑問を投げかける「海の森」。実は、「反対」の声の中には代替案もあった。発信地は埼玉県戸田市。前回1964年の東京五輪でボート競技の会場となった戸田漕艇場がある。「ボートの町」として、名は全国に知れ渡っている。

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戸田漕艇場。日本のボートのメッカとして知られる(撮影:木村肇)

 
その戸田市は日本オリンピック委員会(JOC)や東京都に「戸田市の彩湖を会場にしてほしい」と要望してきた。戸田漕艇場は現在では国際規格に合わず、五輪会場にはなれないが、同じ市内には荒川の調整池として造られた「彩湖」がある。淡水の湖なので当然、塩の影響はない。風は静か。波の影響もない。広さも十分で、アスリートたちも「臨海部の海でやるより、彩湖がはるかにいい」と口にする。

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戸田漕艇場の艇庫には数多くの競技用ボートがある(撮影:木村肇)

 
戸田市の神保国男市長によると、ボート競技の関係者らが地元建設業者に見積もってもらったところ、国際規格のコースが50億円弱で可能だったという。そこで、彩湖での競技場計画を立て、図面も完成させ、東京都にも組織委員会にも持って行く。最初は2014年9月だった。翌年1月にも東京都知事あてに要望したが、芳しい反応はなかった。
「東京湾は通常、3〜4メートルの風が吹くでしょう? ここはほとんどありません。公平なレースができる、と。費用面でも非常に安く済む、と」。さらに付け加えたい、と市長はこう言った。「五輪後の利用については、まさに戸田が今までずっとやってきた。選手も日頃、戸田に来ている。戸田で開催すれば競技場はオリンピックの遺産として残ります」

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埼玉県戸田市にある彩湖。遠くに日本アルプスが見える(撮影:木村肇)

 
ボートの町で長年、アスリートたちを励まし、育ててきた埼玉県ボート協会理事長の和田卓さんも、彩湖の優位性をこう強調する。
「日本の一番いい場所を世界の人たちに見せる。世界最高の場所を日本が提供し、最高のパフォーマンスを出してもらうのが、ホスト国としての役割じゃないかなと思います」

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カヌー競技も静かな水面が望ましい(撮影:木村肇)
 
ボート競技だけでなく、カヌー競技でも「海」の影響は大きい。埼玉県カヌー協会理事の藤田五月さんは、他の競技関係者と同様、風の影響を挙げた上で、カナディアン・シングルで不公平が出るとの見方を示す。カナディアンは右漕ぎ・左漕ぎの選手がおり、横風があると、「アンフェアな競技になる」と言う。
戸田漕艇場では連日、大学ボート部員らが厳しい練習を続けている。「海の森」に反対ではない、と考える法政大学ボート部のコーチも、波や風の影響を懸念する。学習院大学のヘッドコーチも「ボートって白波が立つとレースをするかしないか、というレベルになる。ボートをやる場所としてどうか。交通の便も含め、戸田の方が圧倒的にいい」。東京大学ボート部の選手も同意見だった。

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戸田漕艇場で練習するボート選手の手のひら。この鍛錬の先にオリンピックがある(撮影:木村肇)

競技の主人公であるアスリートたちが懸念を示し、予算面でも疑問が指摘される「海の森」。しかし東京都は、施設の本体工事を落札した施工業者と正式に契約を結び、新年度から本格的に競技場の建設を始める予定だ。
 
上記の同サイトで行っている「五輪の競技場の整備について、あなたがもっとも重視すべきだと思う点」の投票では、合計:46,212票の内、「選手が競技しやすい環境」に対する投票が18,714票で40.5%を占めていた。(2月28日現在)
 
しかし、この会場は「東京都は臨海部開発の失敗したツケをね、オリンピックでいろいろ(施設を)ここに持ってきてという狙いがあるんじゃないかって。(邪魔な)橋も撤去して。そういう東京都の全体計画の中で臨海部を再開発する大きな狙いがある」と言われるように、アスリート・ファーストではなく、箱物行政の一環で建設を進められている。
 
もはや国威発揚の場としての五輪の時代ではないと思う。
 
2兆円にも上るという2020年五輪の総運営費は、ほとんどが一般の国民には恩恵をもたらさないことは過去の多くの国の五輪のその後を見れば明らかであろう。
 
純粋にアスリートを目指す子どもたちの夢と希望の象徴としての五輪ならばまだしも、大手ゼネコンだけが潤うような時代遅れの五輪なら必要がない、とオジサンは思う。

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2016年01月28日

これは酷い、2020年五輪の裏では・・・

最近巷で流行っているわけはないだろうが、一部では受けているこんな「甘利ソング」がある。
 

 
 
2020年東京五輪は決して日本国民がこぞって歓迎しているわけではなく、さらには五輪のために多くに犠牲が発生している。
  
オジサンも何度も集会などで足を運んだ明治公園がとんでもないことになっていることを最近知った。
 
反五輪の会 NO OLYMPICS 20」が昨年10月にこんな申し入れ書を東京都に出していた。
 
明治公園の開放を求める申し入れ書を東京都に提出しました
                               2015年10月13日
東京都知事 舛添要一 様 
東京都建設局公園緑地部公園課 御中
東部公園緑地事務所 御中
                       反五輪の会 NO OLYMPICS 20
申入書: 明治公園の本日からの開放を求めます。
 昨日10月12日、都立明治公園(新宿区霞ヶ丘町、渋谷区千駄ヶ谷一丁目)に遊びに行ったところ、「四季の庭」全域と「霞岳広場」の3分の2が、工事用のパネルで覆われており、入ることすら出来ませんでした。
 明治公園を封鎖しての長期にわたる工事について、東京都建設局のホームページ
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/kouen/kouenannai/park/meiji.html
にはまったく記載がなく、実際には入れない「四季の庭」の公衆トイレについても利用できるかのように案内しています。東京都公園協会のホームページ「公園へ行こう!」
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index086.html)にも、昨年2014年9月11日に「国立競技場の建替えに伴う文化財調査工事が霞岳広場で開始されています。」とあるのみで、明治公園の大部分が事実上利用できないことの説明はどこにもありません。
 工事の発注者であるJSC(日本スポーツ振興センター)は、住民説明会等において、国立競技場新設にともなう明治公園における下水道千駄ヶ谷幹線敷設工事、埋蔵文化財調査工事など関連工事について、2015年9月末までに完了させ、10月から新国立競技場建設に着工する、スケジュールに変更はない、と繰り返し強弁してきました。また、JSCは説明会において、公園の占有は時間・空間とも必要最小限にしなるべく公園を公開する、それは東京都からも指導されている、と言明してきました。
 7月17日に、安倍首相の号令で本体の新国立競技場計画が「白紙撤回」となり、ゼロベースで見直すと決定された後も、これらの関連工事についてはいったん停止することも、検討しなおすことも一切なく、進められていました。この先の計画が未定にもかかわらず、予定消化した以上の追加工事で予算を割くことはあってはなりません。従って、明治公園での関連工事は予定通り9月末をもって完了していなければならないし、10月より明治公園は開放され、以前のように利用できるべきです。 
 なのに、まだ、明治公園に入れない。たいへん遺憾です。
 よって、以下、東京都に申し入れます。
1・明治公園を開放してください
 明治公園は、都心に位置する広々と開放感のある緑の豊かな憩いの場でした。災害時の広域避難場所であり、大規模なフリーマーケットやイベント・集会の開催も可能な、多目的に使える場所として利用されてきた公園です。しかし、現在、「四季の庭」、東京体育館につながる明治公園橋、競技場沿いに北から南に抜ける遊歩道、「霞岳広場」の3分の2と、そのほとんどが利用できなくなっています。加えて、ほとんどの樹木が工事のために伐採されてしまいました。
 破綻した新国立競技場計画は、明治公園に親しんできた周辺住民、多くの利用者の声をまったく聞かずに、一方的に明治公園をスタジアムの敷地として組み込み、現に人が住んでいる都営霞ヶ丘アパートを潰して移設するというとんでもない内容です。その敷地拡張の理由として示された「2019年ラグビーW杯で8万人規模のスタジアムが必要」というJSC・新国立競技場将来構想有識者会議の言い分には、まったく根拠がなかったことが、今回の「白紙撤回」で明確になりました。現在、競技場建設にかかる費用、規模、敷地など計画全体が縮小変更をよぎなくされています。
 そして、当初の予定であった2015年10月着工予定も、2016年12月予定と、1年以上も先に変更されています。 にもかかわらず、明治公園はいまだに工事を理由にJSCによって占有されています。新たな計画も立っていない、したがって工事も進められない状態であるにもかかわらず、なぜ、東京都はJSCに明治公園の占有許可を出しつづけているのでしょうか。理解に苦しみます。
a、四季の庭 
 「四季の庭」における埋蔵文化財調査工事については、発注者のJSC新国立競技場設置本部管理部総務課より「工事は終了している」との旨、確認しています。開放してください。
 その上で、私たちは昨日、明治公園を訪問してみて初めて、下水道移設工事を請け負っている大成建設東京本店とJSCの契約が、工事終了予定を2日後に控えた9月28日に、404日(2014年8月22日〜15年9月30日)から678日(14年8月22日〜16年6月30日)に延長されたことを知りました。
 新営工事着工の前に完了していなければならない関連工事の工期が274日も延びるとは、この新国立競技場計画がそもそも10月着工に間にあわないことをうすうす承知の上で関連工事・競技場解体工事を「強行した」か、あるいはこのまま明治公園を閉鎖しておくために「わざわざ延長した」のでないかぎり、かなりの想定外の事態です。東京都が新たに占有許可を出すにあたって、この「白紙撤回後」の工事延長に、都立公園の利用がさらに274日も妨げられることの妥当性・必然性の有無をどのように精査し、許可を出したのか、明らかにすべきです。
 発注者のJSCはこの工期延長の理由を「観音橋交差点部における現地試掘の結果、設計図書と異なることが判明したことから、協議・対応が必要」と説明しています。ということは、仮に観音橋交差点で工程変更があったとしても、下水管分岐起点となる四季の庭・北側周辺と、観音橋交差点周辺、分岐終点の霞岳広場西側部分の占有のみで足りるはずであり、全域をひきつづき占有する必然性はありません。
 少なくとも、明治公園橋下から「四季の庭」公衆トイレ周辺までのエリアを閉めておく必然性はなく、東京都は早急にJSCに原状回復を求めた上で、公園利用者にすみやかに開放すべきです。見たところ、このエリアは大成建設関係者の駐車場として使われているようですが、ここは本来、都立公園なのですから、工事が終わったら占有を解除してさっさと撤収させるべきです。
b、霞岳広場
 2015年3月をもって埋蔵文化財調査が終了したはずの「霞岳広場」中央部分も開放すべきです。しかし、あろうことか、日本青年館解体にともなうストックヤード、廃材置き場として、引き続き9月末まで使われていましたが、現在廃材は片付けられています。都立公園を、周辺の建物の解体・建設工事のために長期にわたって一部閉鎖させ、利用できなくするというようなことは特例中の特例であり、あってはなりません。廃材保管による土壌汚染の危険性、環境影響の点でも非常に問題です。
 外苑西通り側沿いも含め、霞岳広場はすべての工事が完了しているように見えます。歩道横に高く設置された工事用パネルは圧迫感もひとしおです。即時開放を求めます。
c、明治公園橋、遊歩道
 明治公園橋から国立競技場に沿って北から南へ抜けることの出来る遊歩道は、車道を横断しなくてすむ安全な歩道として、また高低差が少なく高齢者にも負担の少ない歩道として、多くの人が利用してきた生活通路です。明治公園橋については、封鎖する理由がひとつも見いだせません。遊歩道は、新国立競技場の工事が止まっていること、下水道移設工事も「四季の庭」外苑西通り側部分であることから、封鎖を続ける必然性はありません。「四季の庭」内にある公衆トイレも含め、今すぐに開放してください。
 都立公園である明治公園は、公共の財産であり、広域避難場所であり、本来なら誰にでも開かれていなければならない場所です。コンペの不正疑惑、工事入札における官製談合疑惑に加え、今回の「白紙撤回」で信じがたい税金の損失を出し批判を浴びているJSCが次々と要求する追加工事のために、これ以上の公園占有を認めるべきではありません。
 見直し中の新国立競技場計画については、自民党の行政改革推進本部から「建設しない」選択肢を持つことを提言する報告書が提出されており、新設工事着工どころか、計画そのものが白紙となる可能性もあります。東京都は、無為に明治公園を閉めたままにせず、いますぐ利用者のために開放してください。
2・競技場拡大による明治公園移設は問題。そのための住人追い出しはさらに大問題です。
 JSCは、明治公園の敷地を新国立競技場に組み込む代わりに、隣接する都営霞ヶ丘アパートから住民を立ち退かせ、取り壊した後の敷地に、明治公園を移設すると説明しています。
 しかし、予定図を見ると、これまで公共の公園として多目的に利用できていた明治公園とは異なる、まるで新国立競技場の「庭」「付属物」ともいうべき緑地として計画されています。これは、都市公園としての機能を大幅に損なう改変、と私たちは考えます。
 さらに問題なのは、東京都が、明らかにこの新国立競技場計画工事と連動したスケジュールで、JSCと密接に連携しながら、都営霞ヶ丘アパート住民に移転を強要し(東京都都市整備局)、明治公園の敷地に暮らす野宿生活者に個別、大人数で押しかけては圧力をかける形で退去を要請(東京都建設局)していることです。どのような公園になるにせよ、このようなプロセスでつくられる公園を、私たちは認めるわけにはいきません。
 霞ヶ丘アパートについて、東京都は、いま現在住んでいる人がいる、中には移転に同意していない人が実際にいるにも関わらず、アパート敷地の用途を「公園」に都市計画変更しています。先に取り壊しを決め、用地用途を変更し、「決定事項」だと一方的に移転を強要するやり方は、真摯さのかけらもなく、人道的にも許されるものではありません。住まいの貧困が社会問題化し、公共住宅不足が叫ばれている中、国のスポーツ施設のために地方自治体が300世帯分もの公共住宅を取り壊すことの、事の重大さもまったく理解されておりません。
 東京都とJSCが現在行なっていることは、オリンピックによる排除・立ち退きであり、スポーツイベントを口実とした貧困層の排除、ジェントリフィケーションと呼ばれるものであり、国際的に問題となっています。大半が高齢であるこれら住人にとって、住み慣れた生活拠点を奪われることは、即生命に関わる問題であり、重大な人権侵害であることを、東京都は深く認識すべきです。たった2週間程度のオリンピック開催のために、これら住人がその意思に反して強制的に追い出されねばならない正当な理由などありえません。
 こうした、新国立競技場計画にもとづく排除・立ち退きばかり先行させつつ、JSCは、明治公園敷地の所有権についていまだに明確にしておりません。東京都から購入するのか、有償で借りるのか、無償で借りるのか、管理主体が誰なのか、その後の維持費用等についても明らかにしておりません。この点について、東京都がJSCとどのような話し合いを行なってきているのか、都民の財産および整備主体によっては都税の新たな支出にかかわることですから、当然、東京都の側からも、明治公園に関する計画なり見通しを示されてしかるべきですが、いまところ、一般に広く閲覧できる形では、なされておりません。東京都は都民に説明すべきです。 実際、毎年メーデーなどの大集会が開催されてきた明治公園の利用者に、明治公園が事実上入れなくなっていることが、あまりにも知られておりません。大都市であるにもかかわらず、大規模な集会の開催が可能な公園や広場が少ない東京において、明治公園がいつまでもJSCのみに占有されたままのいまの状況は、表現の自由、集会の自由、思想・良心の自由にも大きく影響すると考えます。
 都立公園は東京都が所管し管理するとはいえ、それはあくまで都民から預託されているに過ぎません。利用者を無視して、好き勝手に譲渡したり、占有したりすることは断じて許されません。
 JSCのそもそもの計画が、都立公園の改変・都営アパートの廃止を含むという、公共の利益をおおいに損ねるものである以上、東京都はむしろ、JSCに是正を求めねばならない立場にあります。そこに暮らす住民の生命や財産を守るためにも、無謀な計画に中止を促すことのできる大きな権限を持っているはずです。東京都の職員には、オリンピックに浮かれて足をとられるのではなく、本来の職務である住民の利益、都民の公共の利益にそくした冷静かつ的確な判断を求めます。
3・国立競技場は更地のままでいい。東京都は広場を増やしてください。
 明治公園は、地域の「広域避難場所」として機能してきました。2011年3月の東日本大震災を経て、東京都においてもこれまで以上に防災対策の必要が叫ばれています。これまでJSCの住民説明会において、近隣住民から、工事中の明治公園に代わる避難場所の代替地に関する質問、不安の声が何度も上がっています。しかしJSCはそれらの声に応えることなく、現在に至ります。
 工事が停止している現在、いまこの時に起きるかも知れない地震、災害に備えて、国立競技場跡地ならびに明治公園は、可能なかぎり開放すべきと考えます。
 そもそも、新国立競技場は2020年東京オリンピックの主会場として建設が急がれておりますが、オリンピック招致・開催に反対の立場である私たちにとっては、新国立競技場の建設自体、税金の浪費以外の何物でもありません。旧・国立競技場が世論を無視して解体強行されたいま、跡地は更地のままでよい、オリンピックのための新国立競技場はいらない、むしろ更地の方が過大な維持費を使うことなく、さまざまに活用できる、公益に資するものと私たちは考えます。
 東京都は、表向きには一貫して「新国立競技場建設は国が行うものであり、都には関係ない」という立場をとりつづけてきました。舛添都知事も、JSCの所管官庁である文科省に求められた500億円の都税の出資を、いまのところ拒否しています。しかし、実際には、明治公園を新国立競技場敷地に易々と提供し、都営霞ヶ丘アパートの住民たちに移転の最後通牒を突きつけ、競技場周辺に暮らしてきた野宿生活者を排除し、JSCの発注する工事に許可を出すという形で、東京都は一貫して、多くの問題を孕み頓挫した新国立競技場建設に協力してきました。
 少なくとも、新たな計画がまったく立っていない現状で、東京都がJSCの乞うがままに明治公園を閉め続けることは、公共の利益におおいに反するどころか、多くの損失を出し批判を浴びているJSCのあくどい手法に、東京都建設局が積極的に加担していることになります。
 私たちは、以上の理由をもって、東京都に、明治公園の即時開放と猛省を求めます。
 
この申し入れ書から3か月後の1月27日早朝7時20分、日本スポーツ振興センター(JSC)の職員・新国立競技場設置本部運営調整役高崎義孝氏ほか約8名が、大量の警備員を引き連れ明治公園の2ヶ-所の出入り口(四季の庭からの迂回路(外苑西通り)、明治公園霞岳広場[南東]日本青年館脇歩道)の封鎖を強行し、さらに霞岳広場にある公衆便所および園内の水道と電気を止めようとする暴挙に出たという。
 
2ヶ所の出入り口には27日現在、単管と金網でゲー-トが設置され24時間体制で警備員が通行を不当に制限している状態らしい。

明治公園内には数名の野宿生活者が暮らしており、JSCはこれまで明治公園住人に「住んでいる人がいる間は工事はしない」「生活に影響のある工事について事前に説明をする」「話し合いで解決する」と約束してきたにもかかわらず、1月27日東京都が都立公園としての明治公園を「廃止」し、新国立競技場敷地としてJSCへの無償貸付を決定し管理権を移譲した、その一点のみを理由に、生活通路を塞ぎ最低限必要なライフラインを絶つといった暴挙を行なったという。
 
野宿者の居住区と公衆便所を行き来する通路に、あろうことかクレーン車で単管を組んだ鉄柵を吊り下げ、抗議する住人と応援有志の頭上をかすめるように設置しようとするなど、信じ難い光景が繰り広げられていた。
 

 
 
 
<強欲資本とマスコミのための五輪 野宿者を強制排除へ>
 2016年1月27日 18:36 田中龍作ジャーナル
 
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「1月27日をもって明治公園廃止。関係者以外立ち入り禁止」の貼り紙。田中はフェンスをよじ登って中に入った。=27日、明治公園出入口 撮影:筆者=
 
 オリンピックに付きものの弱者排除事件が起きた。それも公園からだ。
 東京都から明治公園を譲渡されたJSC(日本スポーツ振興センター)が、今日付けで「明治公園を廃止する」と宣言し、住人を力ずくで排除しようとした。
 東京都は議会にかけることもなく委員会への報告だけで都立公園の譲渡を決めた。人々の憩いの場だった明治公園がJSCに譲渡されることを知っていた都民がどれだけいるだろうか?
 公園の住人である野宿者の話を総合すると、事件はこうだ ―
 きょう午前7時、JSCの職員4人とガードマン4人が明治公園に ズカズカ とやって来て公園の出入口3ヵ所をふさいだ。
 JSCの職員が住人たちに「今日中に出て行って下さい」と告げた。もちろん住人たちは拒否した。
 
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強制排除に向けて警察官、ガードマン、JSC職員が大量投入された。=27日、明治公園 撮影:筆者=
 
 すると1時間後に制服、私服の警察官約25人がなだれ込んできた。強制排除だ。
 住民たちと支援者約30人は力ずくの追い出しに抵抗した。
 JSCは一時トイレの電気と水道を止めた。住めなくしようという魂胆である。
 住民たちが「ライフラインを奪うのか?」と抗議したため、JSCはやむなく復旧させた。渋谷区が宮下公園の水道を止めたのと同じ やり口 だ。
 山本太郎議員は新国立競技場建設に伴う野宿者の排除を国会で質問する予定だった。
 「強制排除が始まった」。支援者が山本太郎事務所に通報し、山本事務所がスポーツ庁に問い合わせた。
 
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家財道具” を持って排除に応じる野宿者もいた。=27日、明治公園出入口 撮影:筆者=
 
 山本事務所とスポーツ庁政策課の電話がつながったのが午後2時8分。
 秘書が「明治公園で(野宿者の)強制排除が行われているようだが」と尋ねると、スポーツ庁は「都の施設に移って頂くよう勧告しているところです」と答えた。
 施設といってもタコ部屋だったり遠隔地だったりするため、野宿者たちからは忌み嫌われている。
 強制排除に向けて警察を入れていながら「勧告」も何もあったものではない。
 山本事務所の電話から10分後、警察とJSCとガードマンは すごすご と引き揚げて行った。
 山本事務所の対応がなかったら、住人たちは今頃強制排除され、青テントは跡形もなくなっていただろう。
 オリンピックがあると街からスラムやストリートチルドレンが消えたりする。東京でも公園もろとも弱者を消そうとしている。
 強欲資本とマスコミのためだけにあるオリンピックの姿を象徴しているようだ。
 
それにしても酷い話である。 
 
2013年9月に、五輪招致のために福島原発問題を「アンダーコントロール(管理下に置いており)」、今までも現在も過去も「Safe(安全)」との国際的虚言を行った安倍晋三首相。
 
まだまだ除染どころか全く手が付けられていない山野がある福島。 
 
原発事故で拡散された放射能から避難した住民を強制的に帰還させるために、応急仮設住宅の提供を2017年3月末で打ち切る方針を出した国と福島県。
 
住民が帰れば「もう福島は安全だ」という印象を世界中に発信できると企図している。
 
まさに低線量被曝の人体実験を本気でやろうとしているようである。
 
福島県民を犠牲にし、東京では至る所で野宿者という弱者を抹殺してまで2020年東京五輪を「強欲資本とマスコミ」のために開催するなら、やはり東京五輪は必要ない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:56| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京五輪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする