1週間前、「2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選」の組み合わせ抽選会がマレーシアのクアラルンプールで行われた。
日本が入ったグループBの現時点での各国の世界ランキングは以下の通り。
■グループB オーストラリア(50位)
日本(57位) サウジアラビア(60位)
アラブ首長国連邦(UAE)(68位)
イラク(105位)
タイ(119位)
単に数字から見れば上位のオーストラリアと日本が順当にW杯出場の可能性が高いのだが、世界ランキング通りの試合結果にならないところが、サッカーはのみならずスポーツのまた面白い所かも知れない。
2年後のW杯だが、日本の初戦は9月1日に行われるホームのUAE戦で、突破を争うオーストラリアとは10月11日にアウェーで1度目の対戦を迎えることになる。
<論客2人が分析 W杯アジア最終予選「日本代表」の戦い方> 2016年4月17日 日刊ゲンダイ ロシアW杯アジア最終予選の組み合わせが決まり、B組の日本はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイと9月からホーム&アウェーで対戦する。FIFAランク50位(日本は57位)で15年アジア杯を制したオーストラリアを筆頭に対戦相手の特徴、ハリルホジッチ日本代表のチーム作りなどを世界各国のサッカー事情に精通しているサッカージャーナリスト・河治良幸氏に語ってもらった。(聞き手・六川亨=サッカーダイジェスト元編集長) 「オーストラリアは、これからも《日本の指標》になるチームです。アジアではずぬけた実力を持ち、ハリルホジッチ監督が目指しているインテンシティー(球際の激しさなどプレー強度の意)や攻守の切り替えの速さなど高いレベルを維持しています。13年にポステコグルー監督に代わり、それまでのロングボール主体のサッカーから、パスをつなぐスタイルへと変貌を遂げつつあります」 ――逆に日本はザッケローニ元監督時代の徹底したパスサッカーから、ハリルホジッチ監督体制になってショートカウンターも効果的に使えるチームを目指しています。 ■「現在地」を測る格好の相手 「日本サッカーの足りない部分を、ハリルホジッチ監督は補おうとしています。これまで両国の方向性は真逆と言ってもよかったのですが、目指すモノに共通項が増え、正反対だったサッカーが近づきつつある。そういう意味でもオーストラリアは、日本の現在地を測る格好の相手と言えます。同じ第1シードでも、イランと比べるとトリッキーなサッカーは仕掛けてこないし、悪質な反則など汚いプレーもしてこない。終盤まで劣勢なら伝統的なパワープレーを使ってくるでしょうが、トータル的に戦いやすい相手です。インテンシティーで上回れば、ホームとアウェーで2連勝も夢ではないでしょう」 ――相手の具体的な分析は2回目以降の連載に譲るとして、9月と10月の連戦各2試合は先にホームで戦い、それから9月のタイ、10月のオーストラリアとアウェーに乗り込むので時差に苦しまなくても済む。組み合わせ順にも恵まれました。 「日本の主力であるMF本田、MF香川、FW岡崎、DF長友といった海外組が、日曜にリーグ戦があると合流できるのは火曜日になります。今年3月のW杯2次予選では木曜(3月24日)のアフガニスタン戦で本田と香川を先発から外し、翌週火曜(29日)のシリア戦で2人をスタメン起用しました。今年9月と10月の各連戦も木曜にホームをこなし、火曜にアウェーというスケジュールです。ホームは国内組を中心にして確実に勝ち点3を奪い、アウェーは欧州組を使って勝ち点3をきっちり獲得する。ともあれ、日本は対戦順まで有利なホーム&アウェーになるとは、ここまで予想していませんでした」 ――最終予選を迎えるに当たり、ハリルホジッチ監督は「チームは第2段階に突入した」と明言しました。 「彼にとっての第1段階は『選手を見たい。そして基礎の部分を作る』というものでした。第2段階は戦術的なバリエーションを増やし、選手起用の選択肢を広げ、フォーメーションも戦い慣れている4(DF)−3(MF)−3(FW)以外に4−4−2、4−2−3−1など多様なスタイルに対応できる選手を試していくでしょう。3月の2次予選に長身FWハーフナー・マイクを初招集しましたが、選手層の拡充を図るという意図があったと思います。アフガニスタン戦にボランチのMF柏木が、試合途中から左MFでプレーしました。あえて慣れないポジションでの起用は、ひとりの選手が複数のポジションでプレーできるかどうか――をテストしたのでしょう。ハリルホジッチ監督は、グループリーグの1位しか最終予選に進出できず、さらに最終予選も1位以外はW杯に出られないアフリカにあって、決して強国ではないアルジェリアを率いてブラジルW杯でベスト16入りを果たしました。そんなハリルホジッチ監督にとって、各組2.5出場枠のアジア最終予選は、メンタル的にも余裕を持って臨めるでしょう」
過去5大会連続出場しているサッカー日本代表は、年ごとに欧州で活躍する選手が増えており、レギュラーの大半が欧州組で占められてきた。
しかし欧州組が必ずしも移籍チームで毎試合出場しているかと言えば必ずしもそうではなく、むしろレギュラーの座を不動にしている選手は数えるほどでしかない。
特に2014年のブラジルW杯は、主力の本田、香川が所属チームでの出場機会が極端に少なくなっていた頃であり、その影響から予選リーグ1分2敗で最下位という惨めな負け方をして多くのサッカーファンの期待を裏切った。
そして主力のこの選手も所属チームでは、「
本田、今季限りでミラン退団か。新監督が来季も残留なら構想外に? 」という状況に置かれている。
女子サッカーの「なでしこジャパン」は今年のリオ五輪出場権を逃してしまった。
これは、2011年W杯で優勝したメンバーが依然主力を占めていたことによる、世代交代の失敗であったと、辞めた佐々木監督も認めていた。
世界の強豪チームにはW杯で、1982,1986,1990,1994,1998年と5大会連続出場したドイツのローター・マテウスのような選手もいるが、その間にドイツが連続準優勝以上した年は、1982,1986,1990年の3回だけである。
必ずしも個人の力だけでは勝てない団体球技であるので、常に新しい選手が現れる新陳代謝が活発なチームが望まれる。
そういう意味では、9月からの最終予選で勝ち残った選手たちがそのまま2018年ロシアW杯メンバーの主力になっているようでは、2014年の再現となるだろうと、オジサンは思っている。
【付録】
VIDEO 【衝撃サッカー動画】 最悪の失点シーンだけを集めた動画「お笑いゴールキーパー」
最後に、もっともらしいフェイクな、お笑い「史上最悪のPK合戦」で楽しんでください。
VIDEO
posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☔|
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