2018年05月04日

昨年より増えた、9条守れ6万人


明け方まで降り続いた激しい雨も、昼前にはすっかり晴れ上がり最高の憲法記念日となった。
 
この天候が半日ほど遅れていたら、とてもじゃないが有明防災公園にこれほどの人々が集まることはなかった。
 
「天は憲法を見捨てず!」という気持ち一杯の憲法を愛する多くの市民が集まった昨日の憲法集会。   
 
<「憲法の精神、広げよう」 施行71年で集会>
 2018年5月4日 朝刊 東京新聞
20180504_tokyo.jpg 日本国憲法の施行から71年となる3日、改憲の動きに反対する「5・3憲法集会」が東京都江東区の有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で催された=写真、本社ヘリ「おおづる」から、坂本亜由理撮影。参加した約6万人(主催者発表)が「九条改悪反対!」と声を上げた。
 登壇した憲法学者の山内敏弘さん(78)は「安倍首相は九条に自衛隊を明記しても、任務は変わらないとウソをついている」と批判。「自民党案からは『必要最小限度の実力組織』との文言すら消え、全面的な集団的自衛権の行使が狙いなのは明らかだ」と訴えた。
 NPO法人「日本国際ボランティアセンター」スタッフの加藤真希さん(31)はトークイベントで、支援活動をしているアフガニスタンでの体験談を説明。小学校を訪れた際、「銃を持った兵に父を殺された小学生の兄弟の目に復讐(ふくしゅう)の決意が宿っていた」と述懐し、「次の世代に憎しみが続く。武力では紛争を解決しようとしない憲法を守り、広げていきたい」と語った。安倍政権下での九条改憲に反対して昨秋から全国で集められている署名の中間報告もあり、1350万筆に達したと発表された。 
 
ヘリコプターは1機しか確認できなかったので、おそらく東京新聞のヘリであったのだろう。
 
残念がら他の在京紙のヘリは現れず、集会の空撮写真はなかった。
 
『憲法を改悪されてなるものか』5・3憲法集会参加者に聴く」(レイバーネット)以外では、政党機関紙「赤旗」くらいであった。 
  
<9条守れ6万人 政権 改憲 葬り去ろう>
 2018年5月4日(金) 赤旗
 安倍内閣がねらう9条改憲を阻止しようと憲法記念日の3日、全国各地で集会やデモ、宣伝など多彩な行動がとりくまれました。東京都江東区では「9条改憲NO! 平和といのちと人権を! 5・3憲法集会」が開催され、昨年を超える6万人(主催者発表)が参加。野党4党の代表とともに「9条改憲NO!」「安倍内閣は退陣を!」などと書かれたプラカードを掲げてアピールしました。
20180504_akahata01.jpg 主催は同集会実行委員会。「総がかり行動実行委員会」「9条改憲NO!全国市民アクション」の共催です。会場の東京臨海防災公園には、開始前から、子どもづれの夫婦や若者らが次つぎとつめかけました。
 実行委員会を代表して主催者あいさつした高田健さんは、世論調査では安倍政権下での改憲に対して反対が58%に達していると指摘。「安倍政権はボロボロに見えても自然には倒れない。私たちの手で倒そう」と訴えました。
 学者や市民らがリレートーク。一橋大学名誉教授の山内敏弘さんは、「自衛隊を明記すれば集団的自衛権の全面容認になる」と批判。作家の落合恵子さんが「平和と命、人権のためにあらがうことは生きる証しであり誇りです」と呼びかけると、参加者は声援や大きな拍手で応えました。
 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の諏訪原健さんが連帯あいさつし、「憲法は未来に語りかけられた言葉。憲法の理念を私たちのものにして未来につなげていこう」とよびかけました。
 「9条改憲NO!全国市民アクション」の長尾ゆりさん(全労連副議長)が、3000万人を目標にとりくんでいる「安倍9条改憲NO!全国統一署名」の集約数が1350万人(4月末時点)を突破したことを報告。行動提起した福山真劫(しんごう)さん(総がかり行動実行委員会共同代表)は、草の根から3000万人の署名を集めきるとともに、「野党と連帯してたたかえば、安倍政権を倒すことができる」と強調しました。
 川崎市から夫と小4の娘と一緒に参加した女性(46)は、「北朝鮮を改憲の口実とするのではなく、対話すべきです。9条を守り、戦争をしないことは日本の責任です」と語りました。
 集会後、参加者は2コースに分かれてデモ行進しました。
 
山内敏弘・一橋大学名誉教授は、トークの最後で、
 
「朝鮮半島の完全な非核化を本当に実現するためには、日本も完全に非核化するということ、つまりはアメリカの核の傘から離脱し、核兵器禁止条約に日本も加盟するということを積極的に打ち出すことが朝鮮半島と東アジアの非核化に貢献できる」と語っていた。
 
北朝鮮と日本との首脳会談が実現すれば、日本からは拉致問題の解決を要求するだろうが、北朝鮮側からは、長年、安倍晋三首相が北朝鮮の非核化を求めてきたので、今度は反対に日本の非核化を求めるかもしれない。
 
果たして、そうなれば安倍晋三首相はどのように対応するのか見ものである。
 
さて、昨年より多くの参加者で成功に終わった憲法集会に対して、改憲派による集会も都内でひっそり(?)と行われていた。
     
<【憲法記念日】アベノスキャンダルに困惑する改憲派 攻撃対象はサヨク・野党・反日マスコミ>
 2018年5月3日 22:13 田中龍作ジャーナル
201805040_tanaka01.jpg女性、若者、沖縄とマイノリティ代表のような我那覇真子氏に言わせたのは、熱烈な安倍支持と反日左翼への憎悪の言葉だった。=3日、平河町・砂防会館。撮影:取材班=
 
 文・竹内栄子
 憲法記念日の3日、「今こそ、憲法改正の発議を!」というタイトルのもと改憲派の集会が都内で行われた。
 ホームぺージの事前申し込みには「満員札止め」表示が出、主催者発表で1200人が参加した。テレビカメラ10台、記者席もいっぱい。ますます気勢が上がるかのように見えた。
 昨年の集会で披露された安倍首相のビデオメッセージでは、「9条に自衛隊明記」「2020年までに改憲」という目標が発表された。するとマスコミも政界も、5月3日を境に一気に安倍首相が唱える加憲論議に鞍替えしたのである。
 ところが今年は開会前から様相が異なっていた。プレス用に配られた今年の安倍首相ビデオメッセージ原稿を見た記者席から声が上がった。「2020年までに改憲」という文字が消えていたのだ。
 国会議員の数も少なかった。松原仁議員ら、野党系常連の姿も消えていた。希望の党がなくなることになった中山恭子議員などは、プログラムに名前が挙げられていたにも拘わらず姿を見せなかった。
 主催者は各界各党からの意見として、経団連や青年会議所、労働界などからの挨拶を求めたのだが、どうもおかしい。改憲の意義より、野党やマスコミへの批判が目立つ。曰く、国会審議に応じない、モリカケばかりだ・・・
201805040_tanaka02.jpg安倍首相からのビデオメッセージに聞き入る聴衆。安倍首相は「この一年で議論が活性化した」と自画自賛した。=3日、平河町・砂防会館。撮影:取材班=
 
 女性・若者・沖縄出身として意見を述べたのは我那覇真子氏だ。のっけから「日本を取り巻く嵐が安倍政権を潰そうとしている」と語り、「サヨク・野党・反日マスコミ」を非難した。
 可憐な外見に とつとつ とした口調。彼女からは安倍政権でなければ改憲できない、という危機感がにじみ出ていた。だがそこから吐き出されるのは「反日」というヘイトまがいの苛烈な言葉だ。そこそこの品位を持つべき憲法問題を論じる場が、一気にネトウヨ集会になったかのように感じられた。
 自民党は結党以来、憲法改正を党是に掲げる。憲法改正草案もすでに世に問うた。いっぽう安倍政権がスキャンダルまみれなことは内外に知れ渡っている。クリーンな総理総裁の下で仕切り直しをしたらよいものを、なぜ安倍首相でなければ改憲できないと思い込むのだろうか。
 改憲派が根拠に挙げる北朝鮮の脅威は減りつつある。改憲しなくても戦争ができるよう法整備をしたのは自公政権である。安倍首相の支持率が低下したからといって不可能になるような改憲など本当に必要であるわけがない。
 自民党の細田博之・憲法改正推進本部長の顔色はさえなかった。公明党の遠山清彦・憲法調査会事務局長は「国民投票で否決されることは避けなければ。改正発議をするなら国民の圧倒的多数で可決されることが望ましい」とクギを刺した。
201805040_tanaka03.jpg元NHKお天気お姉さんこと、半井小絵氏。地震・台風と紛争をごっちゃにしながら、「緊急事態条項を」と訴えた。=3日、平河町・砂防会館。撮影:取材班= 
 
国会で憲法改正の発議をするには、衆参両院の憲法審査会で発議すべき条文の個別審査を行い、与野党が合意してから国会に報告することが望ましいのだが、自民党や維新の会らの改憲派が多数決という強行姿勢をとれば、国民投票に大きな影響を与えることになる。
 
したがって、改憲反対派は、まづ審査会の土俵に乗らないことが前提条件となる。
 
そもそも国民の声を反映した憲法改正でなければならず、国民の半数以上が改憲に賛成していない状態では、審査会の開催もかなり難しいのではないだろうか、とオジサンは思う。   
 
【付録】 
 
【9条改憲NO!平和といのちと人権を!5.3憲法集会2018】全編
 
 
【枝野幸男さん(立憲民主党代表)挨拶 9条改憲NO!平和といのちと人権を!5.3憲法集会2018】

 
【志位和夫さん(日本共産党委員長)挨拶 9条改憲NO!平和といのちと人権を!5.3憲法集会2018】

 
【オジサン撮影の会場風景】 
 
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【オープニングトークイベント】

 
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2018年05月03日

正念場の憲法記念日


「戦争なんてのは本当に愚の骨頂ですよ。やるもんじゃないですよね。いまだに戦争の爪痕っていうのは残ってるじゃないですか。あの落語をやっちゃいけない、この落語をやっちゃいけない、全部お上から止められたわけですよ。」
 
落語家・桂歌丸師匠の言葉である。
 
その愚の骨頂の戦争を本当にやろうとしているのが安倍晋三。
 
母方の祖父である岸信介が連合国軍からA級戦犯被疑者として逮捕されながらも、その後不起訴のまま無罪放免された理由の1つとして、「反共のためならアメリカとも協力するようになっていった」ともいわれ、その血を受け継いだ安倍晋三は、米国のためになら自衛隊員の命までも差し出すという思いが強まっていた。
 
それが戦争法の強行採決による成立であり、さらには「安倍改憲」とか「壊憲」と批判されている憲法9条の形骸化であろう
 
安倍内閣が誕生した年以降、常に、「私の内閣で憲法を変える」と言い続けており、憲法改正への危機感は日増しに大きくなっていた。
 
そしてついに国会議員の議席が衆参両院で3分の2以上を与党側が占めることにより、憲法改正の国会発議が現実的な問題になってきている。
 
調査したのが自民党広報紙と呼ばれている讀賣新聞なのだが、3月13日〜4月18日に全国有権者3000人を対象に実施し、1936人から回答を得た(回答率65%)結果が発表された。
 
自衛隊の存在が「合憲」と思う人は76%に上り、そのため、自民党がまとめた憲法改正案4項目のうち、今の憲法9条の条文は変えずに、自衛隊の存在を明記する条文を追加することに55%が「賛成」したという。
 
一方、「アベ様のNHK」と批判されているNHKは、先月13日から3日間、コンピューターで無作為に発生させた電話番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行い、全国の18歳以上の男女3480人のうち54.3%にあたる1891人から回答を得た結果を発表した。
 
◇憲法9条の評価
戦争を放棄し、戦力をもたないことを定める憲法9条をどう評価するかを尋ねたところ、「非常に評価する」が28%、「ある程度評価する」が42%で、合わせて70%でした。一方、「あまり評価しない」が18%、「まったく評価しない」が7%であった。
 
◇いま憲法改正進めるべきか
安倍総理大臣が憲法改正に意欲を示す中、いま、憲法改正の議論を進めるべきだと思いますか、それとも、憲法以外の問題に優先して取り組むべきだと思いますかとの問いには「憲法改正の議論を進めるべき」が19%、「憲法以外の問題に優先して取り組むべき」が68%であった。


偏りという点では、讀賣新聞やNHKと大同小異の日本経済新聞社とテレビ東京が憲法記念日を前に世論調査を実施した結果は以下の通り。
 
■憲法について「現状のままでよい」との回答が昨年4月の調査から2ポイント上がって48%を占めた。
 支持政党別で見ると「現状のままでよい」は立憲民主党支持層の67%、特定の支持政党を持たない無党派層でも52%を占めている。
■9条1項と2項を維持しつつ、自衛隊の存在を明記する案について「賛成だ」は40%、「反対だ」は41%で3月と比較して、賛成が大きく減り、反対が増えてきている。

内容の危うさを国民がもっと知れば知るほど、自民党の独自の改憲案(安倍改憲案)の支持派さらに減ることが予想される。
 
国民の過半数は、「安倍政権での改憲」には反対しており、これを圧倒的な声にしなければならない。
 
2016年から続いている、「東京臨海広域防災公園」で開かれる「5.3憲法集会」。
 
今年は少々天候が気になるところだが、昨年以上の市民が集まり、声を上げなければならないと、オジサンは思う。        

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2018年03月23日

自民党の改憲体制を崩すには打倒!安倍内閣が先か


朝のテレビの情報番組で、本日、大阪拘置所に7か月以上も拘束されている、森友学園の籠池泰典元理事長に対して野党6党の代表が接見をするというニュースが報道されていた。
 
本来は、佐川宣寿元国税庁長官の国会での証人喚問を今週中に行うはずが、自民党が25日の党大会を控え、予測不能の事実が発覚すれば大会が混乱すると反対し、27日に決ったという経緯がある。
 
その証人喚問に備えての接見となった。
野党6党、籠池泰典被告と接見へ 23日にも
 
昨日の「赤旗」は、「近畿財務局内で『安倍事案』 関係者証言 『森友』疑惑発覚 昨年2月以降 首相夫妻関与『常識』」という記事で、財務局関係者や国有地取引を担当したことがある関係者の発言を入手していた。
 
「『安倍事案』で自分たちだけでは判断できない」
「官邸筋や本省から理不尽なことをやらされている」
「普通なら取引をやめて、入札で売却する。それなのに財務局は減額するなど無理をして貸した」
「元の文書には昭恵氏が『前に進めて』といったとか、日本会議などと書いてある。常識的に言って本省に貸し付けの承認を求める公文書で書く内容ではない。その部分を財務省が削除していたということは、まさに『安倍事案』だということだ」
 
そして、「森友文書改ざん 野党が喚問を次々要求 安倍政権揺さぶり」によって真の改ざん問題のキーマンの喚問の声が上がっていた。 
 
<今井直哉首相秘書官こそ改ざん問題で喚問すべきキーマン>
 2018年3月23日 日刊ゲンダイ

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今井尚哉首相秘書官は谷査恵子氏の上司にあたる(C)日刊ゲンダイ

 闇が深い森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書の改ざん問題。
 国税庁の佐川前長官の証人喚問が27日にあるが、真に喚問すべきキーパーソンは他にいる。
「恐らく、全容を知っているのは政務の首相秘書官を務める今井尚哉氏だろうね」(自民党ベテラン議員)
 安倍首相の信頼が厚く、官邸を取り仕切って“陰の総理”とも呼ばれる今井氏。佐川氏とは、省を超えて親しい同期入省組でもある。
「官邸関係者に聞いたのですが、森友問題は政務案件なので、今井氏と佐川氏が国会答弁をすり合わせていたはずだという。場合によっては、官邸内で安倍首相も同席して行われたといいます。改ざんについても何か知っている可能性が高い。国有地売買の経緯でも、今井氏の関与が感じられる。昭恵夫人付だった谷査恵子氏の上司が今井氏なのです。真相究明には、今井氏の証人喚問が不可欠でしょう」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
 谷氏は、98年にノンキャリアとして経産省に入省。13年から15年末までの3年間、「内閣総理大臣夫人付」として昭恵夫人の“秘書役”を務めたが、昨年の国会で森友疑惑がはじけると、在イタリア日本大使館の1等書記官に異動してしまった。
 15年、森友学園の籠池前理事長が昭恵夫人の留守番電話に国有地取引に関するメッセージを残したところ、谷氏から電話があり、要望を書面で送るよう言われたという。籠池氏が払い下げに関する要望を書いた手紙を送ると、谷氏がファクスで回答してきた。そのファクスが、昨年の証人喚問で示されたものだ。〈財務省本省に問い合わせた〉〈予算措置を行う方向で調整中〉〈昭恵夫人にもすでに報告している〉などと書かれていた。
「谷さんが財務省国有財産審理室の田村室長に問い合わせて回答をもらったと書いてありましたが、霞が関の常識からいって、ノンキャリの彼女が格上の室長に直接問い合わせるなんてあり得ない。谷さんの上司にあたる今井氏の力が働いていると考えるのが普通です」(経産省関係者)
 今井氏も谷氏も公務員だから、証人喚問に支障はなかろう。 
 昭恵夫人と常に行動を共にしていた谷氏は、森友学園での講演にも同行している。昭恵夫人が本当に100万円を寄付したのかどうかも、彼女なら知っているはずだ。

さて、先日、「財務省が『罪務省』となり、文科省が『文句省』、そして東京都までが!」の最後でこうつぶやいた。
 
「改正案が成立して、国会前デモに参加する市民を威圧する効果が発揮されたら、喜ぶのは支持率が落ち目の安倍政権だけであり、改正案を提出した都知事のおひざ元の「都民ファーストの会」が反対しなければ、都民にとって改正案は「迷惑条例」そのものであろう」   
 
その「東京都迷惑防止条例の改正案」が昨日可決されてしまった。 
 
<「安倍辞めろ」で逮捕も 東京版治安維持法、都議会で委員会可決>
 2018年3月22日 19:30 田中龍作ジャーナル

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高島なおき都議(自民=後ろ姿・衛視の前)は、委員会閉会後、採決に抗議した都民に対して「傍聴人がどういうことだっ!?」と暴言を吐いた。田中が「あなた今『傍聴人が』と言いましたね」と質すと踵を返してスゴスゴと逃げて行った。=22日、都議会 撮影:筆者=
 官邸前デモが、権力監視の張り込み取材が、取り締まりの対象になる。逮捕、起訴され有罪となれば「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」だ―
 戦前戦中の治安維持法を再現する東京都の条例案がきょう、都議会の警察・消防委員会で可決された。共産党を除く、全会派(自民、民進、都民ファ、公明)が賛成した。正式名称は「東京都迷惑防止条例の改正案」。
 表向きは「ストーカーの規制強化」となっていて、安倍広報のマスコミもそっちで報道する。
 だが実態は言論表現の自由をガチガチに縛る内容だ。キモは「つきまとい行為における『行為類型』の追加」である。東京都(警視庁)が追加したがっている類型は―
・監視していると告げること
 「安倍首相が記者クラブや与党の政治家と今、赤坂の日本料理店で会食している」とツイートしようものなら、まさに これに かかる。
 首相動静も対象になりかねない。事実、小池都知事は国会議員時代の2013年、秘密保護法に関する質問でこう述べている。“新聞各紙の「首相動静」は知る権利を越えている。見直すべきだ”。
 ・名誉を害する事項を告げること
 安倍晋三が中学生以下の知的レベルしかないことを指摘したら、これに該当する。「安倍ヤメロー」もアウトだ。

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昨秋の総選挙、男性は安倍首相の演説会場で警察官から両脇を抱えられ、駅まで連れて行かれた。=昨年10月、秋葉原 撮影:筆者=
 
 ・みだりにうろつくこと
 抗議行動が目的で官邸前や安倍邸前に集まれば、これにあたる。
 決定的に恐ろしいのは、被害者の告訴がなくても取り締まり可能なため、現場警察官の裁量で逮捕できることだ。
 官邸前やアキバで安倍首相に向かって「お前が国難」と書いたプラカードを掲げたら、即お縄となる可能性が出てきた。
 警察は予行演習を行ったフシがある。昨年10月の総選挙だった。安倍首相の演説があった秋葉原で、「森友疑惑・徹底究明を」と書いたプラカードを掲げていた男性(60代・世田谷)が、警察官に両脇を抱えられて、会場外に連れ出されたのである。
 この男性がきょうの都議会を傍聴に訪れた。男性は条例案が可決されるや「ふざけるな」と言い捨てて退席した。
 「警察と都議会は一体化して、市民の表現の自由、意思表明の自由を抑制する内容の法律を通そうとしている。市民の意見を無視して決めた」。男性は激しく憤った。
 昨年10月、秋葉原でプラカードを掲げていただけで警察に強制排除されたことについて触れると、男性は「今度は逮捕される」と言って表情を引き締めた。
 改正条例案がもたらす委縮効果は抜群だ。罰則も強化される。現行「6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金」→「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」となる。
 東京都版の治安維持法は29日に本会議で採決され、可決成立すれば、7月に施行される。
 
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参加者2人が公務執行妨害で逮捕、連行された。改正条例案の施行後は、デモで集まっただけで逮捕される可能性もある。=16日、官邸前 撮影:筆者=
 
そして、復活した森友学園関連騒動の裏で、「東京都迷惑防止条例の改正案」よりもさらに危うい安倍晋三の意を汲んだ改憲案で自衛隊を名記することを決定した。
 
自民、首相改憲案で決着 9条2項維持・自衛隊明記 改憲推進本部
 
<9条「自衛隊」明記論 軍事力の統制なくす>
 2018年3月23日 朝刊 東京新聞
20180323_tokyo.jpg 自民党憲法改正推進本部は22日の全体会合で、9条改憲に関し、戦力不保持を定めた2項を維持して自衛隊を明記する方針を決めた。執行部が具体的な条文案作成を含む今後の対応について、細田博之本部長に委ねることを諮り、一任取り付けを宣言した。これで、昨年10月の衆院選公約に掲げた改憲4項目の結論が全て出そろった。安倍晋三首相(党総裁)は25日の党大会で、改憲発議に向けた考え方を表明する見通しだ。
 執行部はこの日、2項を維持して自衛隊を明記する案に絞り、原案とともに2通りの代替案を新たに提示。自衛隊の説明として、原案にあった「必要最小限度の実力組織」という表現を改め、それぞれ「必要な措置をとる」「必要な自衛の措置をとる」に置き換えた。政府が自衛権行使合憲論の根拠とする最高裁判決の一節を引用した内容で、いずれも新設する9条の2に規定すれば、武力行使に関する現行憲法の制約は変わらないと説明している。
 3時間近くに及んだ会合では、新たな条文案を支持する意見が大勢を占めた。石破茂元幹事長ら一部議員は2項削除を訴えたが、党大会を控えていることから結論を出すよう求める声が相次ぎ、執行部は議論を打ち切った。
 細田氏は会合後、記者団に「必要な自衛の措置をとる」代替案を軸に調整する意向を表明。一方、意見集約に強く抵抗しなかった石破氏らに配慮して、各党との協議では自民党内に2項削除案という「有力な意見もあったことを伝える」とも語った。 自民党は今後、各党に衆参両院憲法審査会の開催を働き掛け、改憲原案の早期提出にこぎ着けたい考え。推進本部幹部は近く、公明党に協力を要請する考えを明らかにした。
◆「戦力不保持」骨抜きの恐れ
 自民党憲法改正推進本部が22日、改憲4項目で最大の焦点だった自衛隊を明記する改憲案の一任を取り付けた。党執行部は、現行憲法に基づく武力行使の制約は維持されると強調するが、海外での武力行使が拡大し「平和憲法」を土台から揺るがしかねない危うさをはらむ。
 一任を得た執行部は条文案の作成に取り掛かる。戦力不保持を定めた現行の9条2項には手を付けず、新たに設ける「9条の2」に、首相を指揮監督者とすることなどを明示して自衛隊の保持を書く方針。これらにより、安倍晋三首相の主張通り「自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない」と訴える考えだ。
 だが、当初想定していた「必要最小限度の実力組織」の文言は盛り込まない方針。党内で「防衛力を過度に制約しかねない」との意見が出たためだ。自衛隊の位置付けは「必要な自衛の措置をとる」と明記される方向だが、武力行使の歯止めが後退し、自衛権発動のハードルが下がる可能性もある。
 何より、自民党が書き込もうとしている自衛隊は、安倍政権が2015年に成立させた安全保障関連法により、他国を武力で守る集団的自衛権を行使できる組織に変質している。自民党が目指す改憲は、違憲性が指摘される安保法を巡る現状を追認し、正当化することになりかねない。自衛隊の存在が憲法に明記されれば、2項の戦力不保持は空文化する恐れがある。 (生島章弘)
◇自衛隊明記条文3案
 自民党憲法改正推進本部が示した自衛隊を明記する条文3案は次の通り。
【原案】
 9条の2 (1)我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つための必要最小限度の実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
 (2)自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
【代替案1】
 9条の2 (1)我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な措置をとることを目的として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
 (2)(原案と同じ)
【代替案2】=細田博之本部長が有力視
 9条の2 (1)前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
 (2)(原案と同じ)

「国会の承認その他の統制に服する」という条文中の「その他」という極めてあいまいな表現は、深読みすれば「国会承認」が得られなくても「最高の指揮監督者」の命令で簡単に自衛隊を海外に派兵させることができるということである。
 
これが「9条」の「壊憲」と呼ばれる所以である。  
 
財務省の決裁文書改ざん問題が発覚後、今のところは、与党の公明党や「ゆ党」の維新の会は、改憲に対しては及び腰になっていると伝えられている。
 
しかし、この森友学園問題がまたもやウヤムヤに終わり、国民に挫折感が漂い始めたら、改憲に向けて改憲派の足並みはそろってしまうかもしれない。
 
そんな事態にならないためにも、財務省を盾にして安倍晋三・昭恵を守ろうとする安倍政権を徹底的に叩かなくてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:46| 神奈川 ☔| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月04日

事実にもとづかない首相の改憲宣伝


もう28年も前になるが、1990年8月2日、イラク軍は隣国クウェートへの侵攻を開始し、8月8日にはクウェート併合を発表した。

翌年1月17日にアメリカのジョージ・H・W・ブッシュ大統領はアメリカ軍部隊をサウジアラビアへ展開し、同地域への自国軍派遣を他国へも呼びかけ、諸国政府はこれに応じ、アメリカ軍を主力としたいわゆる多国籍軍が構成された。
 
これが湾岸戦争の始まりであったが、米国が「油まみれの水鳥」と「泣き叫ぶ少女」の2枚の写真を使った情報操作が奏功し、この戦争が国際的に正当化された。
 
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それから20数年たって、日本の首相も似たような手口を使っていた。
 
2014年、集団的自衛権行使に関する閣議決定後の記者会見で安倍晋三首相はこんなフリップを示した。
 
20180303_abesinzo.jpg 
 
「海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を同盟国であり、能力を有する米国が救助を輸送しているとき、日本近海において攻撃を受けるかもしれない。我が国自身への攻撃ではありません。しかし、それでも日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守る。それをできるようにするのが今回の閣議決定です」
 
分かりやすい言葉で言えば、
 
「紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子どもたち・・・・・。彼らが乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない」ということを上記のフリップで情に訴えたわけであった。
 
あたかも、集団的自衛権を行使すれば日本人の生命を守られるかのように安倍晋三首相は言っていたのである。
 
そのためには、能力を有する米輸送艦が紛争国在住の日本人を輸送することが前提である。
 
2014年6月11日、当時民主党の辻元清美は衆議院外務委員会で集団的自衛権について質問し、以下のような回答を得ていた。
 
「戦争時に米輸送艦によって邦人が輸送された事例」は過去に存在しないこと(外務省)米国政府は、米国に頼らず自国民を避難させるよう全ての外国政府に要請していること(内閣官房)を、政府は認めました。
・安倍総理が集団的自衛権行使の事例として繰り返す「戦争時に米輸送艦によって邦人が輸送された事例」は、過去に存在しないと、外務省は認めた。
・米国政府は他国の政府に対して「すべての外国政府は、自国民の避難についての計画を立て、また米国政府の手段に依存しないこと」を求めていることを、官房副長官は認めた。
つまり、原則としてレアケースであることを、あたかも一般的であるかのように訴えているのです。これは明らかな安倍総理のミスリードです。    
 
と、見事に安倍晋三首相の狡猾な手口を暴いていた。
 
しかし当時のマスメディアはそのことをほとんど報道せず、その結果が翌年の戦争法の強行採決につながってしまった。
 
安倍晋三首相が政治的暴走をするとき、しばしば使う手口である子どもなどをダシに使った事実に基づかない煽情であった。
 
ヒョットすると、かつての「ナチスの手口」に学んだものかもしれない。
 
最近では、昨年の5月3日の日本会議系の集会に寄せたビデオメッセージでは、憲法9条に自衛隊の根拠規定を盛り込む必要性が以下のように説明されていた。
 
「今日、災害救助を含め、命懸けで24時間、365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く、その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、・・・、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が、今なお存在しています。『自衛隊は違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ』というのは、あまりにも無責任です。・・・・
 私は少なくとも、私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置づけ、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます」と。       
 
オイオイ、「違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ」と一体誰が言ったのだろうか。
 
同じように、昨年11月には衆院予算委員会で安倍晋三首相はこう言った。
 
「教科書についても、違憲の疑いについての記述がほとんどの教科書に載っているところでございまして、自衛隊員のお子さんたちもこの教科書で勉強しているわけでございます。ある自衛官から聞いたのでありますが、お子さんから、お父さんは違憲なの、こう言われたことに胸を切り裂かれる思いだったと言われていた話を私は聞いたことがある」と。
 
これは事実なのであろうか。
 
ほとんど作り話のようである。 
 
調べてみればわかるのだが、いま使われている教科書で「自衛隊は違憲」と断じているものは1つもない。
 
そんな表現があれば文科省の検定に合格するわけがない。
 
自衛隊違憲論者からすれば残念な教科書なのだが、教科書に子どもが「お父さんは違憲だ」などと教えられる記述はない。
 
こうしたキャンペーンのやり方が、もしも改憲の国民投票の際に大々的に使われたら、投票結果を大きく左右する恐れがある。
 
安倍晋三首相の前述の言説をみれば決して安穏としてはいられない。
 
なにしろ、現行の改憲手続法ではメディアを使った有料広告が原則自由で、このままでは資金力のある者のみが莫大な費用を駆使してテレビやラジオや新聞を使った宣伝ができることになる。
 
ましてや、昨今、有力タレント、俳優、お笑い芸人たちとの会食の機会をもっている安倍晋三首相が自ら「改憲派」としているので、公平な改憲に対する「賛否」の宣伝には端から大きな差があることは確かである。
 
顔なじみの人気タレントやお笑い芸人たちが、朝から晩まで「自衛隊さん、ありがとう」「憲法では、自衛隊は明記されておりませので『憲法違反』の存在といわれています」「いったいこれでいいのでしょうか」などという、賛成・反対を「勧誘しない」スポット広告がタレ流される可能性が大である。
 
カネの力で国民投票の結果が変われるという点だけをみても、現行の改憲手続法は不公正・不平等であろう。
 
イタリアでは、国民投票運動における有料政治広告は全国放送局においては禁止されているという。
 
安倍晋三首相は「はやく改憲の対案を出せ」」と言っている。
 
だれも求めていない改憲に対しての対案などはありえず、しいて言うのならばやはり「現行憲法」ということになる、とオジサンは思う。

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2018年02月13日

永田町の外からリベラル新党を立ち上げられるのか


2005年3月1日に、自民党を中心に改憲への動きが活発化する中、9条をはじめ憲法について広く知ってもらうことを趣旨とするウェブマガジンとして立ち上がった「マガジン9条」。
 
その後、2度ほどサイトのリニューアルをして現在の「マガジン9」となる。
 
サイトの名前通り、憲法9条関連の話題が多く、9条に関心の強い揺るぎのない人たちが多くアクセスしているかも知れない。
 
しかし本当は、そのように9条守ることに揺るぎのない人たち以外にこそ知ってもらいたい内容が盛り沢山である。
 
そんな中で、先週、こんなコラムが載っていた。    
 
<「9条、いいね!」ビートたけしの瞬間芸>
 2018年2月7日 マガジン9
 国会が始まって改憲論議が本格化してきた。憲法9条の2項は残して3項に自衛隊の存在を明記するという安倍加憲の奇策は、野党のみならず与党側からも疑問視されていて、その矛盾は明らかになりつつある。だが、安倍総理は強気だ。
 「自衛隊の存在を書き加えるだけ。なにも変わりません。震災や災害時での自衛隊の活躍は皆さんありがたいと思っているでしょう。それに北朝鮮だって中国だっていつ攻めてくるか分からない。自衛隊は必要でしょう。それが違憲だなんて、あんまりではありませんか」
 シラっと、国民に呼びかける。根本的、本質的な論議は脇に置いて、ただひたすら自衛隊という目に見える具体的な存在、それも「災害時に助けてくれる頼もしい存在」というイメージに矮小化して、とにかく国民投票で「マル」をつけさせようと、それだけをもくろんでいるとしか思えない。だからわかりやすい。すっきりしている。「自衛隊、いいんじゃね?」、はい、マルとなりやすい。
 安倍改憲がいかに恐ろしいか、本サイトの伊藤真さんの「けんぽう手習い塾」第90回にくわしいが、それをすべての市民が理解して国民投票に臨むのは並大抵のことではない。「自衛隊、いいんじゃね?」くらいシンプルなワンフレーズがほしい。そう思っていたら、この人がふとつぶやいてくれた。ビートたけしである。去る1月27日、TBS系番組「新・情報7daysニュースキャスター」のなかで「陸海空、これをわれわれは保持しない。日本が一番いいね。憲法9条で」と発言したのである。
 発言は唐突だった。話題は憲法とは全然関係ない、アメリカでの河川事故についての衝撃映像について。75歳の男性が携帯電話を見ながら操船していて、前方不注意で、ほかのボートに衝突したというニュースで、たけしは「海でも陸でも高齢ドライバーによる事故が相次いで、空でもあったらどうするの」と発言、続いてこう言ったのである。
 「陸海空、これをわれわれは保持しない。日本が一番いいね。憲法9条で」
 えっ? 何でここで憲法なの? と、ほかの出演者はポカンとして話は続かず、すぐに話題は切り替わってしまった。まったく関係ない話題の中で突然発した一言に、半分寝ながら見ていた私は思わず飛び起きた。えっ? 今、9条いいね、って、言ったよね? 確かに……。自分の耳を疑うほど、あっという間の瞬間芸ではあった。
 たけしの真意は分からない。改めて問うても「そんなこと言ったかな、知らねえよ」とか何とか言ってごまかすだろう。正面切っての発言でなく、まったく関係ない文脈の中に紛れ込ませて、ぽろりと言うところがこの人らしい。
 「陸海空、それを保持しない。いいんじゃね?」「9条、いいね!」。たけしが期せずして発した、このストレートでまっとうなワンフレーズを胸に刻みたい。
 
この何気ない(?)文の中に、今後、やって来るであろう憲法改正のための国民投票運動における重要なポイントがある。
 
改憲派は安倍晋三を始め、上記文中のように、「『自衛隊、いいんじゃね?』、はい、マル」みたいな、誰でもが理解しやすいキャッチフレーズを投票日までの期間中に、膨大な資金を投入しマスメディアを使って日常的に垂れ流すことが予想される。
 
それに対して、護憲派はと言えば、「ケンポーをマモリましょう」では全く一般の国民にとっては心に響かない。
 
70代前半までの人は。生まれてからズット憲法に守られて生活をしてきたので、突然、「憲法を護る」と言われてもピンとこない。
 
そこで、テレビで顔なじみのビートたけしのような芸人が、何気なく「陸海空、それを保持しない。いいんじゃね?」「9条、いいね!」と発するような状況が当たり前になれば、かなり効果があると思われる。
 
しかし、その頃には安倍晋三首相と会食を共にしてきた数多の俳優、タレント、芸人たちが、連日、CMで「あたらしいケンポーは、私たちの手で!」とか、「古い憲法サヨナラ、新しい憲法、初めまして」などとやられたらその結果は火を見るより明らかであろう。    
 
さて、イラク戦争開戦前後に川口順子外務大臣宛に2通の公電を送ったため、北島信一外務省大臣官房長から詰問を受け、竹内行夫外務事務次官署名入り「勧奨退職」を通告されたとして、事実上の「解雇処分」を受けたと主張していた元外交官の天木直人。
 
複数国の公使、大使を務めた外交官としての経歴は特にケチをつけることはないが、退任後、政治ブログ「天木直人のブログ」を開設し、その中での外交関連話題はそれなりの経験からくる見立てが一定の評価を得ることもあるが、政局関連になると永田町界隈に太いパイプを持ちあわせていないのか、予測が見事に外れることがしばしばある。
 
もっとも本人は安保条約の下の日米同盟を支持しており、安倍内閣に対しても、ひいきの引き倒し的な発言はするが、安倍内閣打倒とは今までは唱えてはいなかった。
 
天木直人に対しては、そのブログを詳細に読んでいる人から、「<天木直人というどうしようもないアホ>」と痛烈に批判されている。  
 
「戦後民主主義の思想的指導者」といわれる政治学者、丸山眞男を高く評価しているブロガーの田中宏和が自分のブログ「世に倦む日日」の中で、最近、そんな天木直人との興味深い対談記事を書いていた。
 
<天木直人氏との対談 - 「安倍首相に憲法9条を改憲させてはいけない」>
  2018-02-09 23:30 世に倦む日日
 元外交官の天木直人氏と対談する機会をいただき、都内で1時間ほど撮影して動画を配信することになった。初めての経験だ。天木氏と私とは共通点が二つある。一つは、憲法9条に強くコミットする政治的立場にあることで、憲法9条を基軸に据えた日本の政治と外交でなくてはならないという信念と主張を持っていることである。天木氏は新党憲法9条という政党まで立ち上げて活動されている。ここまで強烈に憲法9条にコミットし、憲法9条の価値と意味を訴えている論者は他にいないだろう。この点は、9条改憲の政局が進行している今日の状況を鑑みたとき、特に注目され刮目されるべき事実だと思われる。憲法9条が変えられようとしている現実政治への危機感から、私たちは対談の席を持つことになった。その冒頭でも申し上げたが、天木氏はいわゆる左翼とか左派の世界に身を置く人ではない。左の地平にオリジナルのバックグラウンドを持った人ではなく、左の論壇業界にキャリアとネットワークを持つ人ではない。いわば純粋の霞ヶ関の元エリートというか、外務官僚としての人生を歩んで来た経歴の人だ。敢えて単純な表現を試みれば、ニュートラルなリベラルのステイツマンであり、イデオロギーフリーな良心的で職人気質を持った日本国の外交官という表象が妥当だろう。
 
左翼世界の住人ではないのに9条にコミットし、9条改定を目論む安倍政権に対抗し、体を張って阻止しようとしている人というのは、私にはとても貴重に見えるし、ありがたい存在に思われてならない。例えば、河野洋平、野中広務、加藤紘一などが同じ属性のステイツマンと言えるし、天木氏ほどアグレッシブな個性ではないが、防衛官僚の柳澤協二が同じ範疇に入るだろう。3年前の安保法制の政局のとき、安倍政権の暴走に危惧を抱いたマスコミは、世論の後押しを受けて柳澤協二にスポットを当て、柳澤協二に国民の声(反安倍・反安保)を代弁させたが、できれば今回、9条改憲の流れに牽制を試みようとするマスコミ - 例えば金平茂紀のTBS報道特集 - が、元官僚の天木氏の9条護憲論を拾い上げてくれるとよいと思う。対談の中でも述べ、ブログでも繰り返し書いてきたけれど、左翼世界の外の護憲リベラルの方が、むしろ素朴に9条護守に情熱的なのはどうしてなのだろうか。左派だのリベラルだのを自称(僭称)して左翼業界で論壇商売している者が、オレは護憲派じゃないとか、2項を削除しようとか、立憲的改憲だとか言い散らして国民の前で欺瞞のアクロバットを踊るのはなぜだろうか。野中広務の9条護憲論は熱かった。声が震え、目が潤っていた。天木氏もそういうところがあり、言葉に力が入る。
 
野中広務の9条護憲論は、まさに自らの戦争体験からの信念と態度だった。それは人を感動させる言葉で、9条の価値と意味がそこにある。8月6日に広島の平和記念公園にカメラが入り、原爆死没者慰霊碑に刻まれた「過ちは繰り返しませぬから」を映すとき、その前で手を合わせる人々の姿を映すとき、9条の精神と初志が重く甦る。この国を新たに出発させた原点に立ち帰る。その決意はまさにイデオロギーフリーで、右だの左だのはそもそも関係ない。共産党が護憲派だから嫌だとか、護憲と言うと古い戦後左翼のイメージだから嫌だとか、そういう9条に纏わる卑しく低俗で愚かしい、右翼のプロパガンダによって刷り込まれた悪性の政治感情とは無縁なものだ。9条とはそういう問題であり、共産党と自民党の間のポジションをアクロバティックに演出しないといけないから何とか詭弁で尤もらしい改憲論を細工しようとか、そういう愚劣な問題ではないはずだ。天木氏の9条護憲論も、野中広務ほどではないが言葉に力が入る。そこには常に孤独感が漂っている。自分は9条を国の政策の基軸に据えるのが正しいと確信するのに、どうして周囲はそれに同調する人が少なく、また、それを理解する人が少なくなる一方なのだろうと、そういうやりきれない哀愁感が滲んでいる。そのシンプルなメッセージと孤独な挑戦のリフレインが、私を天木氏の護憲論に引き込む。
 
私と天木氏の共通点のもう一つは、既成野党では安倍自公政権に歯が立たないという認識が一致している点である。その現状認識が同じで、何か別の方策を立てる必要があると焦っている点が同じだ。左翼なり左派なりの現在の言論状況を見回したとき、その認識と観点を明確にしている者は少なく、ほとんど皆無に等しい。ツイッターで意見を拡散しているしばき隊や左翼論者は、どれも例外なく立憲民主党か共産党の活動家かシンパで、あるいは小沢一郎と山本太郎の応援団で、立憲と共産の「野党共闘」で次の選挙に臨んで勝つのだと意気込んでいる。既成野党の数合わせでは勝てないという冷静な判断がない。何度負けても同じ失敗を繰り返そうとする。安倍晋三と5回国政選挙を戦って、既成野党は5戦5敗した。6年間で5連敗している。もうそろそろ、今の既成野党では勝てないという結論と自覚を持ってもいいのに、ネット空間の反安倍の者たちはそのスタートラインに立とうとしない。既成野党が選挙に負けるたびに、安倍政権の岩盤は強くなり、安倍政権を倒す条件は困難さを増して行く。安倍晋三の独裁が固まり、それが世間で容認されて行く。若い世代の観念においては、おそらく選挙で安倍晋三が野党に勝つのはデフォルトであり、われわれの少年時代の巨人のV9のような常態感覚に違いない。共産党や立憲民主党は、単なる負け犬の抵抗勢力にしか見えないはずだ。
 
私自身は、毎度言っているように、永田町の外からリベラル新党を立ち上げるべしという持論であり、既成野党とは全く無縁の、国民から圧倒的な支持を集められるキャラクターをシンボルとして担ぐ構想を考えている。その救世主となるカリスマが動き、マスコミが注目して、過去6年間の選挙で投票所に足を運ばなかった1千万人から1千500万人を動かし、議席を得るという戦略を想定している。投票率53%の現実を投票率65%に変える条件を創出することで、大きな政治変動を起こそうと策している。ポピュリズムと言われようと、空想と言われようと、安倍政権を倒すにはその方法しかなく、それだけが唯一の展望だと確信する。したがって、それは、天木氏の新党憲法9条とは少し方向が異なるかもしれない。が、私のリベラル新党の計画は未だ何も緒に就いておらず、何から着手すればよいかも不明な、アイディアだけが先行する状態だから、天木氏との対話を通じて相談を重ね、見解を聴き、そのことで輪郭と中身を埋めて行き、動画配信で世間に浸透させ、提案に共感し賛同してくれる人を増やして行けばよかろうと勘案している。今年は憲法9条の勝負の年ではあるけれど、何もせず1年を過ごしてしまうと、来年の参院選が目前に迫り、またぞろ共産党と立憲民主党の「野党共闘」がどうのの政治に撞着してしまう。同じことを繰り返し、安倍晋三が圧勝して高笑いする図が再現される
 
安倍晋三の9条改憲を阻止するためには、安倍内閣の支持率を落とさないといけない。支持率が落ちれば、公明党が改憲に合意しなくて済む環境が醸成され、マスコミが先送り観測を書き始めるだろう。自民党内に、改憲政局を権力闘争に転化しようと蠢くポスト安倍の反乱も起こるかもしれない。安倍内閣の支持率を落とすためには、国会と週刊誌で醜聞炎上という手もあるけれど、最も確実なのは有力な対抗勢力を出現させることだ。昨年の小池百合子のような対抗馬、すなわち安倍晋三にとって本格的な脅威となる政敵が登場して、次の選挙で浮動票を大量に取るぞという期待と予想が膨らむ政治構図を作ることができれば、内閣支持率はおのずと低下する方向に向かう。既成野党の共闘路線ではそうした展開は不可能である。
 
9条とは、「イデオロギーフリーで、右だの左だのはそもそも関係ない。共産党が護憲派だから嫌だとか、護憲と言うと古い戦後左翼のイメージだから嫌だとか、そういう9条に纏わる卑しく低俗で愚かしい、右翼のプロパガンダによって刷り込まれた悪性の政治感情とは無縁なものだ。」という問題であるという指摘は、いま最も欠けている発想かもしれない。
 
9条改憲に対して、国民を2分するような運動では解決しないのかもしれない。 
 
「既成野党が選挙に負けるたびに、安倍政権の岩盤は強くなり、安倍政権を倒す条件は困難さを増して行く」ことは、まさに事実である。
 
「若い世代の観念においては、おそらく選挙で安倍晋三が野党に勝つのはデフォルトであり、われわれの少年時代の巨人のV9のような常態感覚に違いない」ことは、最近の20代から30代の安倍内閣支持率の高さを見れば一目瞭然である。
 
「安倍内閣の支持率を落とさないといけない」ことは、誰でもが考えていることであろう。
 
マスメディアに批判されようが、野党が安倍晋三と安倍昭恵にまつわる政治スキャンダルを追及しメディアが後押ししたころは、内閣支持率は急落した。
 
しかし、当面は、「最も確実なのは有力な対抗勢力を出現させること」なのだが、「安倍晋三にとって本格的な脅威となる政敵」の影も姿も見当たらないことが、今の日本の実態であり悲劇でもあるのではないだろうか、とオジサンは思う。
    
【安倍首相に憲法9条を改憲させてはいけない/天木直人×田中宏和 特別対談】


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2018年02月12日

改憲は「安倍ファースト」という安倍の趣味


労働者側では多くの弁護士たちが中心になって、安倍政権が積極的に進める、労働者の「働き方改革」の学習会が昨年から行われてきている。
 
ようやく、年が明けてから通常国会が始まり、いくつかのメディアでもそれなりに「働き方改革一括法案」のいかがわしさを指摘し始めている。 
 
 「政権が掲げる『働き方改革』国会 働く人のための改革なのか」(朝日新聞DIGITAL) 
 
たとえば、安倍晋三首相が「長年議論だけが繰り返されてきた『同一労働同一賃金』。いよいよ実現の時が来ました」と言いながら、厚労省作成の法案要綱には「同一労働同一賃金」という文字はない
 
さらに「『非正規』という言葉を一掃する」というのも政権のスローガンに過ぎず、「時間によらず成果で評価する制度」と言いながら、やはり法案要綱にこの文言はないと指摘していた。
 
ここ数年の「官製春闘」で会社員の賃金は上昇しているとされるが、暮らしが楽になったという実感は乏しい。
 
それは賃金上昇があっても支出も年々増えているからであり、その背景にあるのは増え続ける社会保険料や税金である。
 
民間シンクタンクの試算では、「手取り」を維持するだけでも1.5%の賃上げが必要とされており、今春闘で政府が要請する「3%の賃上げ」が実現しても、そのうち半分は増税などで帳消しになってしまうのが実情だ。
 
 「賃上げ1.5%分、増税で帳消し 社会保険料や消費税 増えぬ『手取り』」 
 
20180212_tokyo.jpg
【東京新聞より】

 
相変わらず、「未完成春闘」は続いているのである。 
 
さて、冬季五輪が開催したが、北朝鮮がこの五輪を100%.政治利用していることに、非難もあれば韓国側の対応にそれなりに理解を示している声もある。
 
最高裁で、受信料の徴収は合憲というお墨付きを得たからなのか、公共放送であろうNHKがSNSを使ってこんな情報を流していた。   

さすがに、これはチョットおかしいのではという批判や非難が上がっていた。 
当然ながら「安倍サマのNHK」なので、安倍政権を代弁していることは誰の目にも明らかであり、「NHKの国会報道が酷い! 必ず政府答弁で終わる恣意的編集、安倍政権の問題点を隠しサポートする『NW9』」と書かれてしまうのである。 
 
ところで、ソニー出身でグーグル日本法人元代表のアレックス株式会社代表兼CEOの辻野 晃一郎がビジネスマンながらも現在の政治の劣化について確信を鋭く突いていた。 
 
<自民党支持者の私が安倍政権に抱いた「大きな疑念>
 2018.02.09 現代ビジネス
・・・前略・・・
政権批判と不寛容さを増す社会
私は、もともとは自民党支持者だ。
正確に言うと、今のところ政権運営能力を保持した政党は自民党しかないことを渋々ながらも認めている立場だ。
2009年から3年余の間、旧民主党が政権を担った時期にそのことを痛感した。
また、思想的には特に右でもなければ左でもない。ましてや反権力でもない。権力者が権力を公正に行使してくれるのなら結構だ。
実際、第二次安倍政権が発足した当初は大いに期待したものだ。しかしながら、次第に、この政権は日本の将来を極めて危ういものにするのではないかと感じるようになった。
JNNの最新の世論調査が2月5日に発表された。
それによると、森友学園への国有地売却をめぐり、75%の人が佐川宣寿国税庁長官は「改めて国会で説明すべき」と回答しており、国税庁長官に就任して以来、一度も記者会見を行っていない理由についても78%の人が「納得できない」と答えている。
また、茂木敏充経済再生担当大臣の「線香配布」問題でも、70%が茂木氏の説明に「納得できない」と答えており、「納得できる」の15%を大きく上回っている。
昨年10月の衆院選前に、この連載への寄稿で、現政権の何が問題なのかを自分なりに整理して指摘してみた。別に政権批判が目的なのではなく、一国民の目線でおかしいと感じることを率直に指摘したまでだ。
すると、早速ツイッターなどで「がちがちの左翼脳」とか「朝日新聞の受け売り」などと言われたり、名誉棄損にあたるような誹謗中傷を受けたりした。
ヘイトが横行しているが、世間は不寛容な空気に包まれ、自由な言論を封じ込めようとするエネルギーが確実に高まっていることを実感した。
安倍政権への期待が疑念に…
最初は期待したこの政権を疑うようになったきっかけは、2015年9月の一連の安保法制の強行採決だ。
前年7月に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたころから政権の暴挙が目立つようになったが、安保法制の強行採決ははっきりとこの政権の異常さを露呈したものと感じた。
さらに決定的だったのは、昨年11月にドナルド・トランプ米大統領が来日した時だ。ジェラルド・フォード以降、歴代の現役米大統領は全員来日しているが、皆、羽田空港から入国している。
しかし、トランプは平然と米軍横田基地に降り立った。これは日本を植民地扱いしているとも解釈でき、我が国の主権を侵害する行為であったといえるが、安倍政権はそれを黙認し、メディアもそのことをまったく取り上げなかった。
挙句には、安倍総理は、「日米が100%共にあることを力強く確認した」と発言したり、米国製武器調達の積極推進を約束したりするなど、友好ムードをアピールする限度をはるかに超えて露骨に米国への隷属的な態度を示した。
また、国連での核兵器禁止条約採択の場では、日本政府は核保有国などと歩調を合わせて参加をボイコットした。
その後のICANのノーベル平和賞受賞に際しても冷たい対応に終始したが、これは、沖縄に対し一貫して冷淡な態度を取り続ける姿勢とも共通したものだ。   
日米安保条約によって守られているという建前の日本として微妙な立ち位置にいることは理解するが、米軍基地負担を一身に担う沖縄へ寄り添い続けること、および唯一の被爆国として、核不拡散や核兵器の全面的な廃絶に向けて尽力し続けることは、日本国としての基本的立ち位置である。
それを踏みにじるような行為は、多くの国民にとっても決して気持ちのよいものではないだろう。安倍総理は、長崎の被爆者代表に「あなたはどこの国の総理ですか?」と面と向かって問われていた。
トランプ政権は、米国の核戦略の指針「核態勢見直し(NPR)」を発表し、爆発力を小さくして機動性を高めた小型核兵器の導入に言及した。
これに対し、河野太郎外相は、「高く評価する」との談話を発表しているが、米国は、世界で唯一、人類に対して広島と長崎で実際に核攻撃を実施した国であることを決して忘れてはならない。
北朝鮮に対する先制攻撃「ブラッディ・ノーズ作戦」の現実味が高まっているようだが、米国という国が何をしでかすかわからない点においては北朝鮮以上に危険な存在ともいえる。
我が国の責務は、米国の暴走を煽ることではなく、抑えることであるのを間違えないでもらいたい。
戦争を放棄した国から戦争ができる国へ
武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に置き換え、長く封じ込めてきた戦争ビジネスをついに解禁し、防衛省主導のもと、経団連をはじめとした経済界もその動きに積極的に加担している。
海外の武器展示会で、防衛副大臣が不慣れな手つきで武器を構える写真がネットに流れ話題にもなった。
憲法で明確に戦争を放棄した我が国を、強引な手法でなし崩し的に戦争ができる国に仕立て直そうとするやり口は尋常ではない。その総仕上げとしていよいよ今年は冒頭に触れた改憲が本格的に動き出そうとしている。
立憲国家にとっての憲法は、コンピュータでいうところのOSのようなものだ。時代に合わせて見直す議論があるのはむしろ健全だが、それは100%国民の為でなければならない
私自身は、戦争放棄、平和主義、人権主義、国民主権などの現憲法の原理原則は不変であるべきと考える立場だが、改憲については、護憲派と改憲派がそれぞれの考えを慎重に時間をかけて議論することが大前提だ。
強引に安保法制を成立させ、政治のモラルハザードを率先垂範するような現政権に憲法の見直しを主導する資格があるとはとても思えず、日本国民は大いに警戒しなければならない。
経済至上主義という根底にある問題
産業革命以降、世界の経済は大量消費を前提とした大量生産のビジネスモデルを根底に発展してきた。
2度の世界大戦を含む20世紀は、日本だけではなく、世界がまさに「物欲」や「支配欲」をベースにした資本主義で大きく経済発展を遂げた世紀であった。
そして、戦後の高度成長期は金融資本主義に移行してマネーゲームの世界が生まれた。
マネーゲームの世界はリーマンショックによって一旦破綻したが、その後は、インターネットや人工知能などの技術革新によって、「フィンテック」というテクノロジー主導のマネーゲームに姿を変えた。
日本ではコインチェックの事件が起きたばかりだが、仮想通貨フィーバーもその延長線上にある。
そもそも、行政が歪む根底にある問題とは何であろうか。前述の一連の政治スキャンダルはそのほとんどが利権や金銭に絡んでいる。
別に今に始まったことではないが、結局、政治が利益誘導の道具として利用される構図になっていることが本質的な問題だろう。田中角栄時代のロッキード事件以前から今日に至るまで、政治の本質は何も変わっていないということだ。
安倍政権が高い支持率を得てきた一番の拠り所も、実態はどうあれ、表向きの経済が好調な状態が続いているからだ。
世の中の根底に経済至上主義がある限り、権力者を利用して利益誘導しようという人たちが消えることはなく、政治が歪む根本要因となり続けている。戦争ビジネスはその最たるものだ。
「欲」の支配からの脱却
資本主義や経済至上主義が行きつくところまで行った結果、富の格差は広がる一方だ。
一説ではビル・ゲイツやジェフ・ベゾスなど、世界の8人の富豪が、世界の下位50%の人と同じ富を持つといわれる。また、米国に限ると、上位0.1%の人が下位90%の人と同等の富を持つとされる。
行き過ぎた格差社会の是正はまさに政治の役割だが、一方で、経済至上主義や利権に支配された政治が現代の格差社会を生み出したともいえる。
インターネットが普及した現代社会は「Wisdom of crowds(群衆の叡智)」の時代だ。今や、技術革新によって、一個人の発言や行動の影響力は飛躍的に高まった。政治の暴走や歪みを食い止めるのは、良識ある個人個人の叡智や行動でしかない。
政治の劣化について突き詰めて行くと、結局のところ人間の「欲」というテーマに行き当たる。
現代社会では、かつて大切にされた教えも忘れ去られてしまっているが、たとえば、孔子の教えを体系化した「論語」では、全人格的な成長を遂げた個人としての「君子」の在り方を描き、「徳」の大切さについて説く。
世の中の秩序を形成して維持し発展させてきた人類は、今こそ、欲に支配された古い秩序から抜け出さねばならないのではないか。
それができない限り、毎度同じような政治スキャンダルが繰り返され、戦前の軍産複合体や戦争ビジネスが復活し、歴史は繰り返す、という結論になりかねない。
今年は、政治家だけでなく、将来に対する我々一人ひとりの自覚と責務が問われる年になる。
 
評論家顔負けのエリート実業家の的確な分析と変節してしまった安倍政権批判である。 
 
一方、元朝日新聞の防衛担当の編集委員を経て、現在は軍事評論家、ジャーナリストである田岡俊次は、安倍晋三首相の「改憲」は本人の趣味の世界と喝破していた。 
 
<自衛隊明記の安倍改憲 それで自衛官の士気は高まるのか>
 2018年2月11日 日刊ゲンダイ
 安倍首相は1月4日、伊勢神宮に参拝後の記者会見で「今年こそ憲法のあるべき姿を国民に提示、憲法改正に向けた国民的議論を深めていきたい」と述べ、憲法改正に突き進んでいる。
 だが「改憲」と言っても、国民投票で多数の賛成を得るため、第9条1項の「戦争放棄」と2項の「陸、海、空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」はそのままにし、新たに「自衛隊の保持」を認める第3項を追加するだけだ。これでは次に「自衛隊は戦力ではないのか、3自衛隊は事実上、陸、海、空軍ではないか」との論議が再燃し、「憲法9条論議に終止符を打つ」という安倍首相の目的は果たせないだろう。
 自衛隊の存在を明記しても、現実的に考えればそれが日本の防衛、安全保障に有効とは思えない。「自衛官の士気が高まる」と言う人もいるが、現在でも自衛隊の士気が低いわけではない。もちろん平時だから戦意に満ちているはずはないが、規律は他国の軍隊と比較してもかなり良いほうだろう。有事の場合を考えても、前線の兵士が危険を冒して戦うのは、主として仲間から軽蔑されたくないためであるのは戦場心理学の定説で、憲法を考えつつ戦闘する兵士はまずいないだろう。
 米国のベトナム戦争のように戦争の大義が怪しく、長期化すれば士気、規律も低下するが、専守防衛で自国を守るのなら士気にまず問題は生じない。もし自衛隊が国民に白眼視されていれば士気に響くこともあろうが、2015年の内閣府の世論調査では自衛隊に「良い印象」を持つ人は41.4%、「どちらかといえば良い印象」が50.8%で計92.2%だ。
■形骸化した条文を無理に潰しても実益はない
「侵略を受けた場合どうするか」の質問に「自衛隊に志願する」と答えた人は男性の10.8%、女性の3.2%で、男約670万人、女約250万人が自衛隊に押しかければ大変だ。そのほか「何らかの方法で自衛隊を支援する」という人は男女計56.8%、「ゲリラとなって抵抗する」という無謀、勇敢な人も1.9%いる。
 東日本大震災での活躍で自衛隊支持が急増したと思われがちだが、実はそうでもない。1950年7月にマッカーサーの指令で7万3000人の「警察予備隊」がつくられ、再軍備が始まったが、その年の11月15日の朝日新聞の世論調査では「軍隊の創設」に賛成が53.8%、反対が27.6%で国民の約3分の2は再軍備支持だった。その後も支持は徐々に高まり、東日本大震災の2年前、2009年の内閣府の調査でも自衛隊に「良い印象」「どちらかといえば良い印象」は計80.9%に達していた。
 自衛官には「国民に敵視、軽視されている」との被害者意識を持つ人もいるが、妄想に近い。何事にも反対者はいるものだ。元航空幕僚長の田母神俊雄氏らは「こんな憲法では戦えない」と言い、安倍首相も「自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。何かあれば命を張ってくれというのは無責任です」と述べた。これは自衛官が任用の際「日本国憲法及び法令を遵守し…事に臨んでは危険を顧みず責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえます」と服務宣誓をしたことを忘れた論だ。自衛官は現行憲法を承知の上で入隊したのだから、日本を守るため命を懸ける義務がある。現代の戦争では命の危険にさらされるのは軍人だけではない。
 もし自衛官が「戦えない」なら逃亡か投降することになるが、有事の際、命令に反抗又は不服従は7年以下の懲役か禁錮で、それを教唆、扇動した者も同罪だ。総理大臣は自衛隊の最高指揮官であり、その人が「命を張ってくれとは無責任」と言えば、出動命令に反抗、逃亡した隊員が起訴されても「最高指揮官が危険な命令は無責任とおっしゃっていた」と主張できよう
 1947年の憲法施行から僅か3年後、憲法9条を起草したマッカーサー自身が再軍備を指示して、憲法9条は空文化し、国民の大多数が70年近くそれを容認してきたのだから事実上「9条無視」が定着した、とも言える。国連憲章の「旧敵国条項」と同様、すでに形骸化した条文を無理に潰しても実益はない。安倍首相の趣味に類するか、と思われる。
 
「自衛隊明記案が国民投票で否決されても自衛隊の合憲性は変わらない」と訳の分からぬことを口走っていた安倍晋三首相だが、それに対しては、「だったら何故、憲法改正をするのか?!」と批判されていたが、「命を賭して任務を遂行している者の正当性を明確化することは、わが国の安全の根幹に関わる。改憲の十分な理由になる」との詭弁も、「憲法を考えつつ戦闘する兵士はまずいないだろう」とバッサリ切られればお終いである。
 
むしろ自衛官は、「日本国憲法及び法令を遵守し…事に臨んでは危険を顧みず責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえます」と服務宣誓をしているのだから、いまさら憲法に「あなたたちは合憲ですよ」と言われても少しも励みにもならない。
 
安倍晋三首相の下での憲法改正に反対は50%を超えており、やはり改憲自体が「安倍ファースト」になっているのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:43| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月23日

憲法は国のかたち、理想の姿を語るのはではなく、国民が公権力を縛るためのルール


昨夜の天気予報というのか積雪予報では、都心は「10pの積雪」と報じていたが、いざ蓋を開けてみると、「4年ぶりに20センチを超えた」という。
 
そもそも「天気予報」はあくまでも予測であり、外れても「誤報」との批判を浴びることはない。
 
今朝の東京新聞の「筆洗」にこんなことが書いてあった。
 
「八百屋」とか「大江戸八百八町」「浪花八百八橋」。これらの場合の「八百」とは実数ではなく、それほどたくさんのという意味である▼八百種類の商品をそろえてなくても八百屋。江戸時代当時、大阪に実際にあった橋の数は八百を大きく下回り二百程度だったとか▼「うそ八百」。これも実数ではなくたくさんのうそや、うその程度の甚だしさの意味である。実際に八百ものうそをこしらえ、なおかつ平気な顔でいるのは容易なことではないだろう。そう思いきや、米紙ワシントン・ポストに一年で約二千百四十のうそをついた男の話が掲載されていた。・・・後略。
 
そのワシントン・ポストの内容は、「米紙 トランプ氏『うそ』1年で2140回 演説など分析」と、「うそ八百」を3回近く発したことになる。
 
世界の首脳の中で「トランプ大統領ともっとも個人的な信頼関係が強い」と吹聴していた、わが国の安倍晋三首相の「うそ八百」はいかほどかと調べると、既に、「安倍晋三の嘘まとめ」というサイトがあり、その中には、さらに「安倍晋三ウソのカルタ 暫定版」がリンクされていた。
 
その安倍晋三が昨日、召集された通常国会の衆参両院で、施政方針演説を行った。
 
決して「うそ八百」だらけではないが、いろいろと問題のある内容が含まれていた。
 
いつものように、在京大手紙の社説からその内容を調べてみた。
 
■朝日新聞・社説「憲法70年 際立つ首相の前のめり
 
改憲の是非を最終的に決めるのは、主権者である国民だ。
重要なのは、国民がその改憲を理解し、納得できるような丁寧な議論を積み重ねることだ。
首相は施政方針演説で、国会の憲法審査会で与野党が議論を深めることへの期待を述べた。
だが首相の前のめり姿勢は、これに逆行する。
国会議員の数を頼み、強引に押し切るようなふるまいは、国民に分断をもたらしかねない。  
 
かなり以前から「首相の前のめり」という表現を使っていたが、前のめりになってコケてくれればいいのだが、そのままゴールになだれ込まれることが、今年は現実的になってきたということである。
 
■毎日新聞・社説「安倍首相の施政方針演説 挑発を抑えたのは前進だ
 
憲法改正については各党が具体案を国会に持ち寄り、議論が進展することへの期待感を示すにとどめた。
昨年の衆院選で勝利した余裕も感じられる。今年9月の自民党総裁選まで無難な政権運営に努めるのかもしれない。
3選されれば、2021年までの長期政権が視野に入る。
首相は長期的な課題に与野党の枠を超えて取り組もうと呼びかけた。野党への挑発を抑えたのは前進だ。
少子高齢化とその先にある人口減少問題は長期的対応を必要とする。言葉通りの取り組みを期待したい。 
 
「野党への挑発を抑えたのは前進だ」という評価は少々甘すぎる。
 
改憲の国会発議は衆参両院議員の3分の2以上の賛成が必要だが、自民党が狙っている改憲項目すべてに賛成する議員は恐らくその要件を満たしているとは思えず、少しでも野党を取り込みたいという思惑がミエミエである。
 
■讀賣新聞・社説「施政方針演説 働き方改革で成果が問われる
 
・長時間労働の慣行を是正するとともに、多様な雇用形態を確保し、女性や高齢者の労働力を有効活用する方向性は妥当だ。関連法案の成立を急がねばなるまい。
・「国難」とみなす少子化問題に関して、首相は、社会保障を「全世代型」に転換し、介護職や保育士の処遇改善に努めると訴えた。着実に進めることが大切だ。
・高等教育について「真に必要な子どもたちの無償化を実現する」と語ったが、バラマキへの強い懸念が拭えない。
 本人の学習意欲・能力や両親の所得などを吟味し、無償化の対象を「真に必要な」学生に限定する制度設計が欠かせない。・憲法に関しては、「50年、100年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法だ」とし、改正案を持ち寄るよう各党に呼びかけた。
 具体案があることで、議論も建設的になり得る。与野党双方に積極的な対応を期待したい。 
 
まさに、政府広報紙の面目躍如といった内容である。
 
「バラマキへの強い懸念が拭えない」と言いながら、落とし所も提示しており、基本的には施政方針を全て支持する姿勢であることには変わりがない。           

■産経新聞・主張1「働き方改革 活力引き出す処方箋示せ
■産経新聞・主張2「施政方針演説 中国の脅威に言及足りぬ」 
 
上記の右派メディアは「油を注ぐ」かのような主張がお好きで、特に中国に対しては好戦的であることが特徴である。   
   
■東京新聞「通常国会召集 結論ありき慎み熟議を
 
安倍晋三首相が施政方針演説の冒頭で「断行する」と強調したのが「働き方改革」である。長時間労働の解消や、雇用形態による不合理な待遇差是正の必要性には同意するが、政府が提出する法案が完全とも言えまい。
 野党側は働き方改革関連法案の問題点も指摘する。私たちの暮らしにかかわる重要な問題だ。政権側には結論ありきでなく、活発な議論を交わし、時には野党側の意見も取り入れる柔軟さも求めたい。 
大多数の国民が納得する内容でなければ、憲法改正を発議すべきでないのは当然だ。数の力を背景に、自民党の考えを押し通すことがあってはならない。
 首相は昨年の国会で、野党の質問にまともに答えなかったり、自席からやじを飛ばすなど「国権の最高機関」である国会に対する礼を欠く場面も目立った。
 首相が態度を改め、「全国民の代表」と誠実に向き合うことができるのか。首相自身が誓った「謙虚な姿勢」「真摯(しんし)な政権運営」の真偽も問われることになる。
 
野党の立場からの社説であり、自民党支持層ではない国民からは分かり易い内容である。
 
安倍晋三首相に「大人の振る舞い」を期待したいが、いまさら「首相の品格」を求めることは「八百屋で魚を求めるに等しい」わけで、すでに2年前には、「安倍晋三,総理大臣としての品位・品格,この適格性に関する決定的な欠乏症」というかなり長文なメディア記事のまとめサイトも存在する。
 
在京紙の社説は、それなりに組織の公式的な見解であり、言葉もかなり吟味されて使われている。
 
しかし、そのような縛りが全くないネットメディアでは、もっと直截的な歯に衣着せぬ内容にあふれている。
 
<安倍首相の空疎すぎる施政方針演説!「非正規という言葉を一掃する」は真っ赤な嘘、裏に格差温存のカラクリ>
 2018.01.22 リテラ
 本日、通常国会が召集され、安倍首相が施政方針演説をおこなった。その中身にはこれからが思いやられる空疎な言葉ばかりが並んだ。
 たとえば、演説は「150年前、明治という時代がはじまったその瞬間を、山川健次郎は政府軍と戦う白虎隊の一員として迎えました」という一文からスタートし、“明治150周年”をアピール。「明治という新しい時代が育てた数多の人材が技術優位の欧米諸国が迫る『国難』とも呼ぶべき危機のなかで、わが国が急速に近代化を遂げる原動力となりました」「明治の先人たちに倣って、もう一度、あらゆる日本人にチャンスを創ることで、少子高齢化もきっと克服できる」などと言い出した。
 なぜ、欧米列強と同列で少子高齢化が語られるのか。さっぱり意味がわからないが、その後も安倍首相は「人づくり革命」「生産性革命」をぶち上げては“革命”を大安売り。かと思えば、声をうわずらせながら「みなさん、日米同盟は、間違いなく、かつてないほど強固なものとなりました!」とアジり、トランプ大統領と電話会談を含めて20回以上も首脳会談をおこなってきたとアピールした上で、「個人的な信頼関係の下、世界のさまざまな課題にともに立ち向かってまいります」と宣言した。
 例の「肥だめのような国」発言で世界中から非難の声があがり、もはや常軌を逸した差別主義者としてその名を轟かせているトランプとの「個人的な信頼関係」をひけらかす……。それがいかに恥ずかしいことか、安倍首相にはまったくわかっていないらしい。
 その無知さ、傲慢さは憲法改正への言及でも表れていた。年頭から「今年こそ」などと述べたことが批判を浴びたせいか期限を切ることは避けたが、「各党が憲法の具体的な案を国会にもち寄り、憲法審査会において議論を深め前に進めていくことを期待」と宣言。しかし、何度も指摘されつづけてきたように憲法改正の発議の権限は言うまでもなく立法府にあり、安倍首相の姿勢は三権分立を完全に無視している。挙げ句、行政府の長がいけしゃあしゃあと各党に改憲案をもってこいと命令するとは、憲法を云々言う以前の大問題だ。
「同一労働同一賃金」政策の裏にある“格差をつけるカラクリ”
 しかし、きょうの施政方針演説でもっとも注意を向けるべきは、この一言だったはずだ。
 それは、少子高齢化の次に安倍首相が口にした、演説の最大の目玉である「働き方改革」に言及するなかで発せられた。
「長年議論だけが繰り返されてきた『同一労働同一賃金』。いよいよ実現のときがきました。雇用形態による不合理な待遇差を禁止し、『非正規』という言葉を、この国から一掃してまいります
 非正規という言葉をこの国から一掃する──。じつは安倍首相は2016年6月の記者会見をはじめ、この言葉を事ある毎に述べてきたが、今国会での「働き方関連改革法案」成立に血道を上げるなか、施政方針演説であらためて宣言したことの意味は重い。そして、一見すると、格差是正に向けた大胆な改革というようにも映るだろう。
 しかし、騙されてはいけないのは、安倍首相はけっして「非正規雇用をなくす」あるいは「正規と非正規の格差をなくす」と言っているわけではない、ということ。たんに「非正規」という言葉を使わない、というだけの話なのである。
 たしかに、働き方改革関連法案では、正社員と非正規の処遇改善を図る「同一労働同一賃金の導入」が盛り込まれ、ガイドライン案でも「基本給・各種手当、福利厚生や教育訓練の均等・均衡待遇の確保」が謳われている。だが、基本給も手当も「実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める」としており、能力や会社への貢献度による「違いに応じた支給」でよいと認めているのだ。これでは理由をつけることで格差もつけられるし、賃金格差は埋まらないどころか格差そのものを容認することになる。
 事実、昨年3月に発表された「働き方改革実行計画」では、「正規と非正規の理由なき格差を埋めていけば、自分の能力を評価されている納得感が醸成。納得感は労働者が働くモチベーションを誘引するインセンティブとして重要、それによって労働生産性が向上していく」と説明している。ようするに、「理由なき格差」=格差に理由をつけることで納得させよう、というわけだ。
 だいたい、「非正規という言葉をこの国から一掃する」という掛け声とは裏腹に、第二次安倍政権がはじまった2012年から16年までの4年間で、非正規雇用者は207万人も増加。一方、この間の正規雇用者は22万人増加でしかなく、雇用者数の9割が非正規というのが実態だ。安倍首相が成果として誇る「就業者数185万人増加」とは、不安定就労の非正規雇用者を増やした結果でしかない。つまり、「非正規という言葉をこの国から一掃する」というのは、“見かけ倒し”の同一労働同一賃金の導入によって格差を容認するための詭弁でしかないのだ。
高度プロフェッショナル制度と裁量労働制で残業ゼロに
 しかも、この「同一労働同一賃金の導入」をさも格差是正策であるかのように打ち出す一方で、安倍政権の働き方改革関連法案の「本丸」は別にある。それは高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の導入と、1日にどれだけ働いても合意した「みなし労働時間」で定額賃金を支払う「裁量労働制」の拡大だ。
 プロ制度を大手メディアは「働いた時間ではなく成果で評価する」「働く時間ではなく成果に応じて賃金を払う」などと紹介しているが、成果に合わせて賃金を決めることは現行法でも可能なこと。しかし、高プロが導入されれば、労働基準法が定める週40時間労働や休憩、休日などの規制から除外されてしまう。さらに、「高度の専門職」「年収は平均年収額の3倍程度の労働者」が対象とされているが、経団連は以前「年収400万円以上を対象」と主張していたことからも、この要件は引き下げられるという見方が強い。
 また、「裁量労働制」の拡大では、専門職のほかに管理職や一部の営業職にまで対象を広げる。これは「1時間働いても8時間働いたことになるのだから、いいのでは」と思われがちだが、とんでもない。仕事が片付かなければ逆に何十時間でも働かせることが可能になるのだ。
「長時間労働を是正する」と言いながら、労働時間の規制をなくそうという法案を推し進める安倍首相。そもそも、この働き方改革関連法案では、時間外労働の上限規制を、過労死ラインの月80時間を超える「月最大100時間未満」にしようというのだから開いた口が塞がらない。
 あたかも格差を是正するものだと見せかけて、そのじつ、格差を容認させようとするばかりか、労働者を消耗品のように使い捨てする大企業の主張を押し通そうとする。それが、安倍首相が法案成立を目論む働き方改革関連法案の中身だ。通常国会で安倍首相は甘言を弄するのだろうが、騙されてはいけない。今国会でも、本サイトでは安倍首相の「嘘」を徹底チェックしていく。
 
最大の悲劇というのか喜劇とでもいうのか、トランプ米国大統領も安倍晋三首相も、己の発言が「嘘」ではなく正しいと「信じ込んでいる」ことである。
 
「働き方改革」という改革は、言葉を変えれば、「労働基準法」の破壊でもある。
 
これが無ければ経済界は労働者を思うがままに使い、切り捨てすることができてしまうのである。
 
今後の国会で野党は労働者の立場から、この「○○改革」の欺瞞性を追及しなければ存在価値がないと腹を括ってほしい、とオジサンは思う。
 
最後に憲法99条「憲法尊重擁護の義務」を知らない、守れない安倍晋三首相に対して立憲民主党の枝野幸男代表のメッセージを送る。


posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月10日

日米地位協定が存在する限り沖縄はもちろん日本国民に安寧の日はない


忙しい政治家のツイッターは、はたしてどこまで本人がツイートしているのかは定かではない。
 
実際、3年前にはこんなことが起きていた。

この内容から、世間では山本一太が「安倍晋三」のツイッターの影武者ということが定説となっている。
 
それならば、このツイートの「作者」も山本一太なのかもしれない。 

多くのブロガーが指摘していた「×勝利に奢る」⇒「○勝利に驕る」という単なる無知からの誤用なのか、それとも変換された漢字の選択ミスかは不明だが、少なくとも学習機能付きの変換機能では、直近に使用した「おごる」という言葉の変換漢字が「奢る」であったということは確かである。
 
最近の安倍晋三首相の人気タレントや芸能人、そしてアーティストの連中に、税金で「奢っていた」ので、さもありなん! 
 
昨日、「アベノミクスはやはり張り子の虎か」というつぶやきの中で、相次ぐ米軍ヘリの事故に関しての小野寺五典防衛大臣の発言をこのように批判した。 
 
そして日本のお間抜け代表は日本を守る小野寺五典防衛大臣のこの一言。
 「緊急着陸相次ぐ米軍ヘリ、防衛相『ちょっと多すぎる』」
ひとたび沖縄県民の真上にヘリが落ちて着たら、もう米軍基地はお終いである。
だからといって、県民に被害が出なければいいというものではない。
「ちょっと多すぎる」という言葉には、「たまに起きることは止む終えない」と暗に認めているようであり、県民感情を全く無視した発言であり、「チョット間抜けた」コメントであることは言うまでもない。
 
その後、こんなツートが飛んできて、リンク先の記事を読んで改めて知った事実に驚いている。

  
<なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟>
 内閣改造でも絶対に変わらないこと 
 2017.08.05 現代ビジネス
 私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。
たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?
『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。
事実か、それとも「特大の妄想」か
それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。
あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。
けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。
ひとつ、簡単な例をあげましょう。
以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。
<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>
もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。
けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。
そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。
さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。
なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、
○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。
という見解が、明確に書かれているからです。
つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。
 
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北方領土問題が解決できない理由
さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。
○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1
こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。
そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。
したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。
たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。
2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。
ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。
その理由は、まさに先の大原則にあったのです。
官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。
その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。
ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。
もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。
「戦後日本」に存在する「ウラの掟」
私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。
そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。
私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。
また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。
なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません
けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。
私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。
今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。
そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。
そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。
本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。
 
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商業目的以外でのこのマンガの使用・拡散は、このサイトから自由に行ってください。       
 
○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。
 
まさに占領国並みの扱いが現に存在しているというのである。
 
つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできないと日本の外務省がはっきりと認めている。
 
8年前、「沖縄県民の負担を軽減するため、『日米地位協定』改正の要求を提出し、米軍再編計画と在日米軍基地の問題を見直す」という「虎の尾」を踏んでしまった鳩山由紀夫首相(当時)は僅か9カ月足らずで政権の座を追われてしまい、それ以降歴代の首相はわが身を守るために同じ轍を踏まないということを身上としてきた。
 
したがって、いくら沖縄県内で米軍機が墜落しようとも、日本の防衛大臣ごときが何を言っても米軍からすれば表向きは「謝罪」の言葉を発するが、事故機と同種の機種は平然と毎日沖縄の上空を飛び交うことになる。
 
「時代に対応した国の姿、理想の形」を憲法を変えることにより実現しようとしている安倍晋三首相は、まず憲法の上に位置する米国から押し付けられた屈辱的な「日米地位協定」を見直していくことが先決ではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

右でも左でもなく前へ進めばうまく行くのか?


政治団体とは、政治的な目的を行うために作られた団体で、活動範囲や区域などにより、 総務省に届出を行う全国団体と、各都道府県の選挙管理委員会に届出が必要となる都道府県内団体に分類される。
 
そして、政党とは同じ政治的目的をもつ人達により組織されている団体であり、日本では「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するものであるか、 近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」と定められている。
 
日本の政治団体名・政党名一覧」というサイトを見ると、現存する政党以外で有名無実な政党も数多く存在する。
 
特徴的なのは、新しくできた政党で、既存政党から分派した政党名には「新党」という名が頭に付く政党が多く見られるが、残念ながら選挙に於いてはほとんどが埋没している。
 
さらに「革新」という文言が入った新党もあるが、実態は「与党崩れの革新党」と言われている。
 
その昔、社会党が元気なころは「保革対決」といった状況があったが、、中曽根内閣が国鉄分割民営化を断行し、それにより国労が衰退し、最終的には総評、社会党が消滅してしまい、自民党に対峙する革新政党がなくなってしまった。
 
新社会党とか社民党という名で残っている政党は、残念ながら「名ばかり政党」になってしまい、新たに出来た政党はほとんどが出自は自民党である。
 
このような状態が長く続き、今年の総選挙では、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男が「『右』や『左』は20世紀の古い考え方だ。上からの政治か、草の根の声に寄り添った本当の民主主義かが問われている。右でも左でもなく前へ進む新しい選択肢を掲げたい。」と有権者の心を鷲づかみにして、野党第一党に躍進し、「左」といわれていた共産党が大きく議席を失ってしまった。
 
そして、「『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ、現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。
 すでに壊れた冷戦構造の残滓であるイデオロギーから現代を読み解くことを無意味と断じる向きもありますが、私はそうは思いません。日本では今、右派と左派のねじれが顕著で、そうしたねじれがあるところにこそ、社会の矛盾が凝縮されるからです。本特集では企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。」と、『週刊ダイヤモンド』編集部の山口圭介がいくつかの特集記事を発表していた。
  
最初に、1972年に「あさま山荘事件」を起こすなど、あの時代に強烈なインパクトを残した極左暴力集団(過激派)の一つ、連合赤軍に所属して、殺人罪、死体遺棄罪、強盗致傷罪など計31の訴因で起訴され、懲役20年の刑を受けた元連合赤軍活動家、植垣康博さんに左派の衰退や事件について聞いた3回シリーズのいくつかのインタビュー記事から抜粋する。
 
『護憲で思考停止』がリベラル左派衰退の理由、元連合赤軍が語る
 
【 元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(2)】
■学校でも戦争、軍事を教え国民皆兵制にすべき
――護憲で思考停止の政党というと。
記者が訪れた夜、酔った客が「植垣は人殺しなんて何とも思ってない」とからんだ。それまで笑顔で受け答えしていた植垣さんは「言っていいことと悪いことがありますよ」と真顔で答えていた
 社民、共産、立憲民主……。憲法改正を自民党が主導して言ってますが、左翼が憲法についてもっと積極的に発言していたら、左翼が力を持っていたかもしれない。ただ護憲であれ、改憲であれ、安保体制を打破しないと、自主的な憲法は絶対につくれない。要するに米軍の従属下にある限り、アメリカの意向を無視できない。
――植垣さんは憲法論議ではどんなお考えなんですか。
 安保条約を破棄したうえで、自主憲法制定。軍隊を持つか持たないかはあまり重要じゃない。大切なのは軍事を知るべきだ。日本人の悪いところは、学校でも戦争、軍事を教えないところ。そして国民皆兵制にすべき。武器の扱いを知るべき。軍隊を持っていてもそれがつぶれれば終わり。本当の戦いはそこからという面があります。
――左派政党も改憲を積極的に言うべきだという考え。極端な話、共産党も改憲を主張すべきと?
 言うべきだ。左翼の定義が変わるだろうね。左翼、右翼という区別がいまや意味を成していないわけですけど。左翼は護憲、右翼は改憲という固定観念は打破していかないと。
 
『極左だった私が右翼にモテる訳』元連合赤軍が説く“義”」  
 
【元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(3)】 
■名前を出さない限り大した力にはなりません
――ネット右翼についてはどうみていますか。
 所詮自分の名前を出さないでやっていて、どこまで本気で言っているのかなという印象です。名前を出さない限り、大した力にはなりません。わーわー叫ぶのは勝手ですが。ヘイトスピーチも大した力になっていない。名前を出すことはリスクがありますが、出してこその言論の自由なんじゃないかと。連合赤軍の問題でも匿名で出る人いるが、あれじゃあだめ。私みたいにちゃんと顔を出せよと(笑)。
――左派が衰退しているということは、逆に言えば、日本全体が右傾化しているとも言えます。
 日本経済の先が見えないことに対して無思考。考えないで行動してしまう。それが最大の問題ではないでしょうか。マスコミも右傾化してしまっている。朝日、毎日も右傾化しているように思う。朝鮮問題にしても振り回されている。私なんか「出来レースなんだからほっておけ」なんて思う。日本だけ良かれという国粋主義もあります。そういう意味では昔の右翼とは全然違う。
  
政治の世界の右傾化、保守化の動きに、当の右翼団体が実は違和感を感じている。
 
今も民族派運動を続ける蜷川正大氏が、「『ネトウヨは男のすることじゃない!』右翼民族派の主張」と語る。
 
■匿名でモノを言う人は右も左も嫌い
――今は若い世代を中心にネット右翼が台頭しています
 全然評価しない。僕は匿名でモノを言う人は右も左も嫌いです。自分の言動に責任を持つのは最低限のマナーだと思うからです。こたつの中でヌクヌクとしてながら過激な言葉を発するのは男のすることじゃない。例えば朝鮮人がどうとか個人の国籍を否定しても意味がない。個人に石を投げるのは卑怯じゃないですか。
 僕は右翼ですけど、実は左翼の友達もいっぱいいる。野村の慰霊祭を毎年開いていますが、元連合赤軍活動家の植垣康博さんも参加してくれている。人と付き合うのに思想なんか関係ない。右翼の中にだって嫌いな人もいっぱいいます(笑)。
――社会全体の右傾化が叫ばれて久しい
 僕は朝日新聞を好きじゃないが、じゃあ全て産経新聞になっていいかというとそれも違う。反対意見がなくなると議論は活性化しない。嫌だけど反対の意見にも耳を傾けることが物事を考えるきっかけになるんです。そうしないとファシズムになってしまう。双方が日本男児であるべきだと思う。  
 
左右の「ねじれ」を具体的に調査をしてまとめたのがこの記事。  
 
“極右”の安倍政権が左派的政策をとり、共産党が「保守」と呼ばれる訳
 
・・・前略・・・「若い有権者は、最も左派色の濃い日本共産党を“保守”と呼び、保守を代表する自民党や日本維新の会を“リベラル”と認識している──。本来の立ち位置とは正反対の政党認識が話題になっている。
 今年7月から8月にかけ、「読売新聞」と早稲田大学が実施した共同調査で明らかになった。この調査結果をまとめたのが、下図である。」
 
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・・・中略・・・ 
「下図を見てもらいたい。これは日本の政党の立ち位置を示したものだ。自民党は一般的に政治・文化的には保守、経済的にも右派で小さな政府を志向する右上に配置されることが多い。ただ、時に“極右”とやゆされる現安倍政権は経済政策の面では左派であり、右下の「保守左派」のカテゴリーに分類される。
 逆に、リベラル派の旧民主党などは緊縮的な財政政策を取りがちで、「事業仕分け」はその典型だろう。こうした政策はむしろ経済右派の考え方となる。」
 
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■「保守左派」を都合よく利用する狡猾な安倍政権
 具体的に見ていこう。2012年の衆院選で政権を奪い返すと、安倍政権は13年にアベノミクスを本格始動させる。その年の7月に行われた参院選は株高の後押しを受けて圧勝。参議院で野党が多数を占める衆参のねじれの解消に成功する。
 この辺りから抑えていた保守色が強まっていく。同12月に特定秘密保護法を成立させた安倍首相は、靖国神社にも参拝した。
 その後、支持率が低下しだすと、左派モードに切り替えて「地方創生」を提唱。さらに消費税の増税先送りを決定し、14年の衆院選と15年の統一地方選にも勝利した。その後に出てきたのが、国民的な議論を呼んだ安全保障関連法案だ。これも同9月に強行採決で成立に持ち込んだ。
 強引な政権運営への不満が高まってくると、今度は「1億総活躍社会」を打ち出し、参院選に完勝する。すると再度保守モードに切り替わり、いわゆる共謀罪法を実現するといった具合だ。
 聞こえのいい左派的な経済政策を隠れみのに、本丸である保守色の強い政策を通す。その手腕は見事だが狡猾さも透ける。
 共産党の愚直な“保守”と、自民党の狡猾な保守。この二つの保守の根っこにあるのも右派と左派のねじれといえる。 
 
もはや、「保守≒右翼」、「革新≒左翼」という構図はわが国には存在しないのかもしれない。
 
しかし、現在の安倍政権の改憲への勢いは容易には止められず、来年の通常国会で改憲案の発議がされれば、2019年に予想される国民投票では、「新しい憲法を作りましょう」というキャンペーンの下、憲法を変えられないのは「守旧派」だとのレッテル貼りがメディアに氾濫するのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月04日

秋晴れの空の下に4万人の9条生かせの声


昨日は13時前に国会周辺に着いた。
 
すでに多くの警官が歩道を「行動参加者」と「通行者」に分断しているのだが、2年目の8月の国会前のこんな光景を見せつけられた安倍官邸が「2度とあんなことはさせるな」と警備当局に厳しい指示をだしていた。
 
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国会正門前で開かれた安保法案に反対する集会で、道路を埋め尽くす大勢の人たち=2015年8月30日午後、東京都千代田区(共同通信社ヘリから)
 
そのため、こんな場面があちらこちらで見受けられた。
 
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それにもめげず、多くの老々男女は「安倍の9条改憲NO!」の意思を明確に表していた。
 
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【レイバーネットより】

 
さて、どのくらいのメディア関係者が来ていたのかは定かではないが、在京紙での昨日の集会の取り扱いを調べてみた。
 
讀賣新聞、産経新聞は論外なのだが、気になるのは、朝日新聞の「憲法改正反対派が集会」という見出し。
 
まるで、「革マル派が集会」と同じレベルのタイトルなのだが、ヒョッとして政治部のキャップに直されたかのような表現である。 
 
基本的には憲法は国民が改正を望まなければ変えることはできない。
 
ましてや憲法に縛られるべき権力側の者が一方的に自己都合により憲法の改正を唱え、広めることは憲法擁護義務違反となることも、最近では多くの国民に知れ渡っている。
 
したがって、政権が推し進める「憲法改正」という動き自体が普通ではないにもかかわらず、それに反対している多くの市民たちを「憲法改正反対派」と呼ぶことは、安倍政権におもねった印象操作である。
 
それでは、毎日新聞はどうなのか。
 
立憲民主 枝野代表ら護憲派市民集会に」との見出しで、ましてや動画付である。
 
明らかに朝日新聞とは真逆の立場での、それも真っ当な報道である。

さらには、全面的に市民運動を支持しているメディアは、「憲法公布71年 『9条生かせ』国会周辺4万人」というタイトルとなっている。
 
こにような、「閉じられている国会」周辺の騒ぎもどこ吹く風なのか、安倍晋三首相の頭の中には明日来日予定のフエイク大統領とのゴルフしか頭にないらしく、「安倍首相 半年ぶりゴルフ トランプ氏とのプレー控え」と準備に余念がない。
 
さすがに、この記事に対するこんなツイートには笑ってしまった。

そして昨晩は、安倍晋三首相は、こんな状態だったらしい。
 
 「首相、イバンカ氏と夕食 『楽しかった』

もっとも上記の記事中の写真は明らかに36歳のイバンカとの年齢差を感じさせる表情である。
   
いくら、米国の大統領の娘だからといって、単なる大統領補佐官であり、仮に、日本から首相補佐官クラスが訪米したところで大統領はそう簡単には会ってくれはしないだろうし、夕食会なんかありえない。
 
海外からはこんな反応があるようである。

 
イバンカ氏、熱狂歓迎に米メディアは…20171103houd... 
  
最後に、昨日の国会前での集会における様子を動画で紹介しておく。

【スピーチ者】
@高田 健 (全国市民アクション運営委員)
A枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)
B鎌田 慧 (ルポライター)
C落合恵子 (作家)
D 川崎 哲 (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)
E金 泳鎬 (元・韓国産業資源部長官)
F志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)
G江崎 孝 参議院議員 (民進党)
H福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)
I 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ
J濱田邦夫 (元最高裁判所判事・弁護士)
K暉峻淑子 (埼玉大学名誉教授)
L清水雅彦 (日本体育大学教授・憲法学)
M永田浩三 (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)
N柚木康子 (安保法制違憲訴訟女の会)
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 開会 ? コール (1)【1/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 高田 健さん (全国市民アクション運営委員)【2/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)【3/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 鎌田 慧さん (ルポライター)【4/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 落合恵子さん (作家)【5/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 川崎 哲さん (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)【6/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 金 泳鎬 (キム・ヨンホ) さん (元・韓国産業資源部長官)【7/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)【8/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 江崎 孝 参議院議員 (民進党)【9/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)【10/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ【11/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (2)【12/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 濱田邦夫さん (元最高裁判所判事・弁護士)【13/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 暉峻淑子さん (埼玉大学名誉教授)【14/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 清水雅彦さん (日本体育大学教授・憲法学)【15/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 永田浩三さん (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)【16/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)【17/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」:〈行動提起〉山口菊子さん (総がかり行動実行委員会)【18/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (3)〜 閉会【19/19】

集会終わってつくづく感じるのは、参加者は好天気に恵まれて圧倒的に高齢者が多かったのだが、彼ら彼女らが、改憲によりもっとも影響を受けるであろうと心配している肝心の10代、20代の若者が少なかったのだが、現職大統領を退陣に追い込んだお隣の韓国の若者たちの運動をもっと研究すべきではないか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:19| 神奈川 🌁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする