2017年11月20日

右でも左でもなく前へ進めばうまく行くのか?


政治団体とは、政治的な目的を行うために作られた団体で、活動範囲や区域などにより、 総務省に届出を行う全国団体と、各都道府県の選挙管理委員会に届出が必要となる都道府県内団体に分類される。
 
そして、政党とは同じ政治的目的をもつ人達により組織されている団体であり、日本では「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するものであるか、 近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」と定められている。
 
日本の政治団体名・政党名一覧」というサイトを見ると、現存する政党以外で有名無実な政党も数多く存在する。
 
特徴的なのは、新しくできた政党で、既存政党から分派した政党名には「新党」という名が頭に付く政党が多く見られるが、残念ながら選挙に於いてはほとんどが埋没している。
 
さらに「革新」という文言が入った新党もあるが、実態は「与党崩れの革新党」と言われている。
 
その昔、社会党が元気なころは「保革対決」といった状況があったが、、中曽根内閣が国鉄分割民営化を断行し、それにより国労が衰退し、最終的には総評、社会党が消滅してしまい、自民党に対峙する革新政党がなくなってしまった。
 
新社会党とか社民党という名で残っている政党は、残念ながら「名ばかり政党」になってしまい、新たに出来た政党はほとんどが出自は自民党である。
 
このような状態が長く続き、今年の総選挙では、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男が「『右』や『左』は20世紀の古い考え方だ。上からの政治か、草の根の声に寄り添った本当の民主主義かが問われている。右でも左でもなく前へ進む新しい選択肢を掲げたい。」と有権者の心を鷲づかみにして、野党第一党に躍進し、「左」といわれていた共産党が大きく議席を失ってしまった。
 
そして、「『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ、現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。
 すでに壊れた冷戦構造の残滓であるイデオロギーから現代を読み解くことを無意味と断じる向きもありますが、私はそうは思いません。日本では今、右派と左派のねじれが顕著で、そうしたねじれがあるところにこそ、社会の矛盾が凝縮されるからです。本特集では企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。」と、『週刊ダイヤモンド』編集部の山口圭介がいくつかの特集記事を発表していた。
  
最初に、1972年に「あさま山荘事件」を起こすなど、あの時代に強烈なインパクトを残した極左暴力集団(過激派)の一つ、連合赤軍に所属して、殺人罪、死体遺棄罪、強盗致傷罪など計31の訴因で起訴され、懲役20年の刑を受けた元連合赤軍活動家、植垣康博さんに左派の衰退や事件について聞いた3回シリーズのいくつかのインタビュー記事から抜粋する。
 
『護憲で思考停止』がリベラル左派衰退の理由、元連合赤軍が語る
 
【 元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(2)】
■学校でも戦争、軍事を教え国民皆兵制にすべき
――護憲で思考停止の政党というと。
記者が訪れた夜、酔った客が「植垣は人殺しなんて何とも思ってない」とからんだ。それまで笑顔で受け答えしていた植垣さんは「言っていいことと悪いことがありますよ」と真顔で答えていた
 社民、共産、立憲民主……。憲法改正を自民党が主導して言ってますが、左翼が憲法についてもっと積極的に発言していたら、左翼が力を持っていたかもしれない。ただ護憲であれ、改憲であれ、安保体制を打破しないと、自主的な憲法は絶対につくれない。要するに米軍の従属下にある限り、アメリカの意向を無視できない。
――植垣さんは憲法論議ではどんなお考えなんですか。
 安保条約を破棄したうえで、自主憲法制定。軍隊を持つか持たないかはあまり重要じゃない。大切なのは軍事を知るべきだ。日本人の悪いところは、学校でも戦争、軍事を教えないところ。そして国民皆兵制にすべき。武器の扱いを知るべき。軍隊を持っていてもそれがつぶれれば終わり。本当の戦いはそこからという面があります。
――左派政党も改憲を積極的に言うべきだという考え。極端な話、共産党も改憲を主張すべきと?
 言うべきだ。左翼の定義が変わるだろうね。左翼、右翼という区別がいまや意味を成していないわけですけど。左翼は護憲、右翼は改憲という固定観念は打破していかないと。
 
『極左だった私が右翼にモテる訳』元連合赤軍が説く“義”」  
 
【元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(3)】 
■名前を出さない限り大した力にはなりません
――ネット右翼についてはどうみていますか。
 所詮自分の名前を出さないでやっていて、どこまで本気で言っているのかなという印象です。名前を出さない限り、大した力にはなりません。わーわー叫ぶのは勝手ですが。ヘイトスピーチも大した力になっていない。名前を出すことはリスクがありますが、出してこその言論の自由なんじゃないかと。連合赤軍の問題でも匿名で出る人いるが、あれじゃあだめ。私みたいにちゃんと顔を出せよと(笑)。
――左派が衰退しているということは、逆に言えば、日本全体が右傾化しているとも言えます。
 日本経済の先が見えないことに対して無思考。考えないで行動してしまう。それが最大の問題ではないでしょうか。マスコミも右傾化してしまっている。朝日、毎日も右傾化しているように思う。朝鮮問題にしても振り回されている。私なんか「出来レースなんだからほっておけ」なんて思う。日本だけ良かれという国粋主義もあります。そういう意味では昔の右翼とは全然違う。
  
政治の世界の右傾化、保守化の動きに、当の右翼団体が実は違和感を感じている。
 
今も民族派運動を続ける蜷川正大氏が、「『ネトウヨは男のすることじゃない!』右翼民族派の主張」と語る。
 
■匿名でモノを言う人は右も左も嫌い
――今は若い世代を中心にネット右翼が台頭しています
 全然評価しない。僕は匿名でモノを言う人は右も左も嫌いです。自分の言動に責任を持つのは最低限のマナーだと思うからです。こたつの中でヌクヌクとしてながら過激な言葉を発するのは男のすることじゃない。例えば朝鮮人がどうとか個人の国籍を否定しても意味がない。個人に石を投げるのは卑怯じゃないですか。
 僕は右翼ですけど、実は左翼の友達もいっぱいいる。野村の慰霊祭を毎年開いていますが、元連合赤軍活動家の植垣康博さんも参加してくれている。人と付き合うのに思想なんか関係ない。右翼の中にだって嫌いな人もいっぱいいます(笑)。
――社会全体の右傾化が叫ばれて久しい
 僕は朝日新聞を好きじゃないが、じゃあ全て産経新聞になっていいかというとそれも違う。反対意見がなくなると議論は活性化しない。嫌だけど反対の意見にも耳を傾けることが物事を考えるきっかけになるんです。そうしないとファシズムになってしまう。双方が日本男児であるべきだと思う。  
 
左右の「ねじれ」を具体的に調査をしてまとめたのがこの記事。  
 
“極右”の安倍政権が左派的政策をとり、共産党が「保守」と呼ばれる訳
 
・・・前略・・・「若い有権者は、最も左派色の濃い日本共産党を“保守”と呼び、保守を代表する自民党や日本維新の会を“リベラル”と認識している──。本来の立ち位置とは正反対の政党認識が話題になっている。
 今年7月から8月にかけ、「読売新聞」と早稲田大学が実施した共同調査で明らかになった。この調査結果をまとめたのが、下図である。」
 
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・・・中略・・・ 
「下図を見てもらいたい。これは日本の政党の立ち位置を示したものだ。自民党は一般的に政治・文化的には保守、経済的にも右派で小さな政府を志向する右上に配置されることが多い。ただ、時に“極右”とやゆされる現安倍政権は経済政策の面では左派であり、右下の「保守左派」のカテゴリーに分類される。
 逆に、リベラル派の旧民主党などは緊縮的な財政政策を取りがちで、「事業仕分け」はその典型だろう。こうした政策はむしろ経済右派の考え方となる。」
 
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■「保守左派」を都合よく利用する狡猾な安倍政権
 具体的に見ていこう。2012年の衆院選で政権を奪い返すと、安倍政権は13年にアベノミクスを本格始動させる。その年の7月に行われた参院選は株高の後押しを受けて圧勝。参議院で野党が多数を占める衆参のねじれの解消に成功する。
 この辺りから抑えていた保守色が強まっていく。同12月に特定秘密保護法を成立させた安倍首相は、靖国神社にも参拝した。
 その後、支持率が低下しだすと、左派モードに切り替えて「地方創生」を提唱。さらに消費税の増税先送りを決定し、14年の衆院選と15年の統一地方選にも勝利した。その後に出てきたのが、国民的な議論を呼んだ安全保障関連法案だ。これも同9月に強行採決で成立に持ち込んだ。
 強引な政権運営への不満が高まってくると、今度は「1億総活躍社会」を打ち出し、参院選に完勝する。すると再度保守モードに切り替わり、いわゆる共謀罪法を実現するといった具合だ。
 聞こえのいい左派的な経済政策を隠れみのに、本丸である保守色の強い政策を通す。その手腕は見事だが狡猾さも透ける。
 共産党の愚直な“保守”と、自民党の狡猾な保守。この二つの保守の根っこにあるのも右派と左派のねじれといえる。 
 
もはや、「保守≒右翼」、「革新≒左翼」という構図はわが国には存在しないのかもしれない。
 
しかし、現在の安倍政権の改憲への勢いは容易には止められず、来年の通常国会で改憲案の発議がされれば、2019年に予想される国民投票では、「新しい憲法を作りましょう」というキャンペーンの下、憲法を変えられないのは「守旧派」だとのレッテル貼りがメディアに氾濫するのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月04日

秋晴れの空の下に4万人の9条生かせの声


昨日は13時前に国会周辺に着いた。
 
すでに多くの警官が歩道を「行動参加者」と「通行者」に分断しているのだが、2年目の8月の国会前のこんな光景を見せつけられた安倍官邸が「2度とあんなことはさせるな」と警備当局に厳しい指示をだしていた。
 
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国会正門前で開かれた安保法案に反対する集会で、道路を埋め尽くす大勢の人たち=2015年8月30日午後、東京都千代田区(共同通信社ヘリから)
 
そのため、こんな場面があちらこちらで見受けられた。
 
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それにもめげず、多くの老々男女は「安倍の9条改憲NO!」の意思を明確に表していた。
 
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【レイバーネットより】

 
さて、どのくらいのメディア関係者が来ていたのかは定かではないが、在京紙での昨日の集会の取り扱いを調べてみた。
 
讀賣新聞、産経新聞は論外なのだが、気になるのは、朝日新聞の「憲法改正反対派が集会」という見出し。
 
まるで、「革マル派が集会」と同じレベルのタイトルなのだが、ヒョッとして政治部のキャップに直されたかのような表現である。 
 
基本的には憲法は国民が改正を望まなければ変えることはできない。
 
ましてや憲法に縛られるべき権力側の者が一方的に自己都合により憲法の改正を唱え、広めることは憲法擁護義務違反となることも、最近では多くの国民に知れ渡っている。
 
したがって、政権が推し進める「憲法改正」という動き自体が普通ではないにもかかわらず、それに反対している多くの市民たちを「憲法改正反対派」と呼ぶことは、安倍政権におもねった印象操作である。
 
それでは、毎日新聞はどうなのか。
 
立憲民主 枝野代表ら護憲派市民集会に」との見出しで、ましてや動画付である。
 
明らかに朝日新聞とは真逆の立場での、それも真っ当な報道である。

さらには、全面的に市民運動を支持しているメディアは、「憲法公布71年 『9条生かせ』国会周辺4万人」というタイトルとなっている。
 
こにような、「閉じられている国会」周辺の騒ぎもどこ吹く風なのか、安倍晋三首相の頭の中には明日来日予定のフエイク大統領とのゴルフしか頭にないらしく、「安倍首相 半年ぶりゴルフ トランプ氏とのプレー控え」と準備に余念がない。
 
さすがに、この記事に対するこんなツイートには笑ってしまった。

そして昨晩は、安倍晋三首相は、こんな状態だったらしい。
 
 「首相、イバンカ氏と夕食 『楽しかった』

もっとも上記の記事中の写真は明らかに36歳のイバンカとの年齢差を感じさせる表情である。
   
いくら、米国の大統領の娘だからといって、単なる大統領補佐官であり、仮に、日本から首相補佐官クラスが訪米したところで大統領はそう簡単には会ってくれはしないだろうし、夕食会なんかありえない。
 
海外からはこんな反応があるようである。

 
イバンカ氏、熱狂歓迎に米メディアは…20171103houd... 
  
最後に、昨日の国会前での集会における様子を動画で紹介しておく。

【スピーチ者】
@高田 健 (全国市民アクション運営委員)
A枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)
B鎌田 慧 (ルポライター)
C落合恵子 (作家)
D 川崎 哲 (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)
E金 泳鎬 (元・韓国産業資源部長官)
F志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)
G江崎 孝 参議院議員 (民進党)
H福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)
I 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ
J濱田邦夫 (元最高裁判所判事・弁護士)
K暉峻淑子 (埼玉大学名誉教授)
L清水雅彦 (日本体育大学教授・憲法学)
M永田浩三 (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)
N柚木康子 (安保法制違憲訴訟女の会)
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 開会 ? コール (1)【1/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 高田 健さん (全国市民アクション運営委員)【2/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)【3/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 鎌田 慧さん (ルポライター)【4/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 落合恵子さん (作家)【5/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 川崎 哲さん (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)【6/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 金 泳鎬 (キム・ヨンホ) さん (元・韓国産業資源部長官)【7/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)【8/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 江崎 孝 参議院議員 (民進党)【9/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)【10/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ【11/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (2)【12/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 濱田邦夫さん (元最高裁判所判事・弁護士)【13/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 暉峻淑子さん (埼玉大学名誉教授)【14/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 清水雅彦さん (日本体育大学教授・憲法学)【15/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 永田浩三さん (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)【16/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)【17/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」:〈行動提起〉山口菊子さん (総がかり行動実行委員会)【18/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (3)〜 閉会【19/19】

集会終わってつくづく感じるのは、参加者は好天気に恵まれて圧倒的に高齢者が多かったのだが、彼ら彼女らが、改憲によりもっとも影響を受けるであろうと心配している肝心の10代、20代の若者が少なかったのだが、現職大統領を退陣に追い込んだお隣の韓国の若者たちの運動をもっと研究すべきではないか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:19| 神奈川 🌁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月03日

総選挙に棄権した人たちも一緒に国会前に行こう!!


総選挙の結果、改憲派議員が8割になったって?
 
それでは、そのすべての議員が9条に3項を追加して「自衛隊を明記」することを賛成しているのか?
 
衆院選の全候補者を対象に実施したアンケートを基に、当選者分を再集計してみると、安倍晋三首相が提案した憲法9条への自衛隊明記に賛成する当選者は全体の54%と半数を超えたが、改憲の発議に必要な衆院の3分の2(310人)には届いていない。
  
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【朝日新聞DIGITALより】
 
 
それでは一般国民ではどうなのか?
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
少なくとも現時点では安倍政権のもとで憲法9条の改正については「反対」が「賛成」を大きく上回っていることがわかる。

こんな状態では、仮に衆参両院で「憲法9条に3項追加」という改正案を発議しても国民投票ではとても過半数の確保は難しい。
 
共同通信社が第4次安倍内閣の発足を受けて1、2両日に実施した全国緊急電話世論調査による結果が以下の通り。
 
◆憲法9条に自衛隊を明記する
 反対は52.6%
 賛成38.3%
◆内閣支持率
 支持する:49.5%(+5.0)
 支持しない:38.3%
◆安倍晋三首相(自民党総裁)について
 首相を続けてほしい:41.0%
 続けてほしくない :51.2% 
 
これらから分かることは、「安倍晋三首相が提案している自衛隊を9条に明記することは過半数が反対し、さらに安倍晋三首相はもう首相を続けないでほしい」ということになる。
 
明らかに国民から支持されない安倍晋三の改憲などは、国民は全く望んでいないことが良く分かる。
 
今日の文化の日は、国会周辺はかなり暖かい好天気になりそうである。
 
台風の影響で10月22日の投票に行けなかった人や、行かなかった人たちは、是非、温かい日差しの下、国会周辺に集まってほしいものである。
 
オジサンもこれから国会に向けて出発することにする。    

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posted by 定年オジサン at 10:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

改憲派の枝野幸男に期待するところ


昨朝から丸一日中、テレビのワイドショーを独占していたのが、猟奇殺人事件と呼ばれそうな、たった1人で8月下旬から10月中旬までに9人の男女を殺害し、遺体をバラバラにしたという、おぞましい事件
 
海の向こうでは、来週初来日の予定の米国トランプ大統領のおひざ元のニューヨークでは、「NYで車突入テロ、8人死亡 市長『卑劣な行為』」という事件が起きており、それぞれの事件の詳細はまだ未発表なので中途半端なコメントはできないが、いずれも正常ではない病んだ人間が何処にでも存在するということであることは確かである。
 
共通するのは両国のトップが富裕層優遇政策を取り続けていることから、必ずしも国民から高い支持を得ていないということである。
 
しかし国のトップがいかなる人物であろうと、彼らを支え暗躍する組織が必ず存在する。
 
江戸幕府では8代将軍吉宗の時代に「御庭番」なるものが存在していたそうだが、さしずめ現在の日本でそれらに相当する部署は内閣府かもしれない。
   
総選挙の結果が出そろった翌日の10月24日に、「衆院選 なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超」という記事がでていたが、余り気にはしていなかった。
 
ネット上で炎上していていたということは、無所属で立候補した山尾志桜里に834票の小差で敗れた自民党の鈴木淳司を支援していた「ネトウヨ」連中の仕業であろうと無視していた。
 
ところが、こんな記事を読むとどうやら背後に権力側の姿が見え隠れしていた。   
  
<「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載されていたランサーズ、内閣府が「主要」取引先であることが話題に>
 2017年10月27日20:09 BUZZAP
 先日BUZZAP!では業務をアウトソーシングするサイト「クラウドワークス」で「保守(反民進・嫌韓)系まとめブログサイトの運営管理」「政治・芸能系時事ネタ動画を1本50円で作成する」などの依頼が掲載されていたことをBUZZAP!では既に報じてますが、クラウドソーシングサイトの二大巨頭のもう片方である「ランサーズ」の気になる情報が話題になっています。
それはランサーズの主要取引先にリクルートやITmedia、エン・ジャパン、マイナビなどの就職情報関連企業と並んで内閣府の名前が掲載されていること。

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魚拓
◆ランサーズには「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載
ランサーズといえば10月23日には「愛知7区の無効票が多すぎ!山尾志桜里の選挙区に何が起こったか!?」というタイトルの記事の作成依頼(魚拓)が掲載されていたことでネット上では話題となっていました。
もちろんこの山尾しおり候補の選挙区で無効票が多すぎるという話は単なる印象操作に基づく陰謀論で、一言で言うならばデマ。毎日新聞は
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
愛知7区の投票総数に無効票が占める率は4.23%で、前回2014年衆院選小選挙区の全国平均3.29%より高い(今回の全国平均は集計中)。だが、今回の小選挙区選挙で東京12区は9.71%。東京14、16、17区も5%を超えた。
衆院選:なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超 ? 毎日新聞
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と客観的な数字を上げて完全否定しており、自称保守界隈と産経新聞のみが大騒ぎするという、釣られた諸氏の情弱っぷりを見せつけるだけの結果に終わっています。
この依頼を掲載したinadog氏は「ブログの運営、Youtube動画の投稿などをしております」とする東京都在住の40代男性という自己紹介(魚拓)ですが、サイトの特性上どういった人物かについてこれ以外の検証方法はありません。
◆内閣調査室が「山口敬之昏睡レイプ事件」で行った印象操作
ところで内閣府は内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務としており、同任務を遂行するにあたり内閣官房を助けるものとされています。
そして内閣官房の内部組織のひとつである内閣情報調査室の職員が、「山口敬之昏睡レイプ事件」の被害者を民進党関係者と印象操作するチャート図をマスコミにリークし、2ちゃんねる(当時)にも投下されていたことは以前報じたとおり。
 
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奇しくもこの時にリークされたのは、被害者女性に付く弁護士の所属する事務所の代表が次期衆院選に民進党から出馬予定であること、その人物と民進党の前政調会長である山尾しおり代議士夫婦が親しいという関係を示す内容のものでした。

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(被害者女性の画像部分はトリミングしています)

いったい内閣府はランサーズの主要取引先として、日本国民の税金を使ってどのような「取引」を行っていたのでしょうか?*
 
3年前、東大卒のエリート内閣府職員・A氏(30)が渡航先の韓国から日本にゴムボートで密入国しようとして死亡した事件があったことを記憶している人はほとんどいない。
 
それは全てのメディアに箝口令がひかれたらしいのだが、「ゴムボート死の内閣府官僚 公安にマークされていたとの証言」という記事を読むと、ますます内閣府というのは政府内の伏魔殿なのかもしれない。
 
さて、話変わって安倍1強を倒すために大風呂敷を広げながらも、その中身が小粒となり、国民の期待を破った小池百合子だが、それを救ったのが公示前8日間で立憲民主党を立ち上げ、投票先を悩んでいた有権者層の救いとなった枝野幸男の過去の言動が週刊朝日に掲載されていた。 
  
<立憲・枝野代表、実は「改憲」派 “排除”した過去も…>
 2017.11.1 07:00 週刊朝日
・・・前略・・・
 小池百合子代表は「首班指名に値する立派な方と思っている」と述べたが、党内では公然と、立憲民主党の枝野幸男代表を首班指名すべしとの意見も出ていた。主張した小川淳也衆院議員は、本誌記者にこう語った。
「たとえば憲法9条第3項(の追加)を誰より早く言い始めたのは枝野幸男氏その人ですからね。希望の党の考え方と、まったく齟齬(そご)はないと思います」
 どういうことか。枝野氏といえば民進党内の“リベラル派”として小池氏に「排除」されたイメージがあるが、実は改憲派だ。
「文藝春秋」2013年10月号に「改憲私案発表 憲法九条 私ならこう変える」という論文を発表し、枝野氏自身もメディアのインタビューで「私は護憲派ではない」「保守」と公言しているのだ。
 小川氏が言及した9条3項とは、現行憲法の最大の矛盾とされる「自衛隊の存在」を明記しようと安倍首相が打ち出した改憲案のこと。一方、枝野氏も論文の中で、9条に「自衛権の行使」の条件を定めた条文を書き加える改憲案を示していた。自衛隊の現状を憲法に追加するという“加憲発想”は、安倍案の原型という見方もできる。
 さらに、同論文の中では集団的自衛権の行使について、自衛艦と共同行動中の米国の軍艦が攻撃された場合を例に挙げ、<常識的には助けるべきでしょうが、憲法にははっきり書かれていません>と、範囲を限定して憲法に明記することで行使を一部、容認するような記述がある。PKOで海外活動中の自衛隊が「駆けつけ警護」を行うことも、
<助けに行くことができると考えます。(中略)憲法で明文化する必要があります>と、許容する考えを示している。民進党出身の希望の党議員がこう語る。
「枝野氏は前原誠司代表時代の05年に民主党で憲法調査会の会長を務め、『憲法提言』をつくっている。決して観念的な平和論者ではない。だからこそ、前原氏の希望合流も党幹部としてのんだのです」
 希望の党から出馬して落選した元民進議員もこう枝野氏を評する。
「枝野氏は護憲論者ではなく、平和主義的な改憲で法律的な理屈さえ通ればいいという人。枝野氏、小池氏、安倍首相はそれぞれ加憲、改憲を主張しているが、差異は実は大きくない」
 自民党細田派の改憲論者の重鎮議員からも、こんな声が上がるほどだ。
「枝野氏は保守政治家なので、高村正彦副総裁も改憲論議を呼びかけた。希望の党はあてにできないので、今後は立憲民主に目配りする必要がある」
 一方で憲法学者の長谷部恭男早稲田大教授がこう語る。
「枝野氏の改憲案は、過去に内閣法制局長官などにより政府見解などで示されてきた考え方のとおりで、従来の政府解釈を憲法に明文化しようとしたもの。『駆けつけ警護』も含め、すべて個別的自衛権の行使として説明できる。一方、安倍首相の行った『解釈改憲』では、集団的自衛権の行使について自衛隊が『地球の裏側』まで行って武力行使できると国会で答弁するなど、どこまでも範囲が拡大する余地を残した。両者はまったく違う考え方です」
 枝野氏の改憲案には、従来どおりの政府解釈をあえて憲法に明文化することで、「解釈変更」などで憲法の趣旨を変えてしまうことに対抗するという意図があるというのだ。
「現に憲法を変えるという人たちが多数いる以上、ただ反対と言うより、もし変えるならこうでなければおかしいと言うほうが、世論を説得する効果があるかもしれない。枝野氏は憲法で首相の解散権を制約することも主張している。改憲派対護憲派という単純な図式で見るべきではない」(長谷部教授)
 立憲民主党の会派に入った山尾志桜里氏も、「枝野論文」について専門家に意見を求めるなど研究に余念がないという。
「逆風」の中にある希望の党からは早速、立憲民主党にラブコールが送られている。希望の党の柚木道義衆院議員も連携を主張する。
「第2自民党にならず、『安倍1強許すまじ』で他の野党と連携することを両院議員総会で小池代表に確認しました。枝野さんは希望とも連携する気持ちがあると思う」
 実際、希望の党は着々と「民進党化」が進んでいる。衆院選では、自民党出身で小池氏と近かった若狭勝氏や福田峰之氏が比例復活すらできず落選。小池氏自身、敗戦の責任を問われて国会運営から距離を置くことを余儀なくされた。
 民進党を離党して希望の「チャーターメンバー」(設立メンバー)となった細野豪志氏や長島昭久氏なども、微妙な立場に追いやられているという。前出の民進出身の希望議員がこう語る。
「民進党の党内手続きを経て合流した我々は、いわば『合法的』な合流組。一方、強引に党を割った細野氏らの行為は『違法』で、民進党をガタガタにして希望と合流せざるを得なくする一因をつくった責任もある。細野氏は両院議員総会でも後方に座り、積極的に発言しなかった。党内の空気を感じているのでしょう」
 チャーターメンバーたちからは「考え方の違う立憲民主とは一緒にやれない」という不満も聞こえるが、その影響力が低下すれば、希望はますます立憲民主党に接近することになりそうだ。
 だが、一方の立憲民主党の反応は芳しくない。
 当の枝野代表は10月27日、「合併して、政党を大きくするのは時代遅れだ。再編にはくみしません」「(19年の)参院選は立憲民主党で戦う」と野党再編を否定する発言を繰り返した。
“野合”によるイメージダウンを避ける意図がありそうだ。立憲民主党のある議員は、希望への冷ややかな見方を示す。
「希望は次の参院選も候補者を立てられず、バラバラになって崩壊するのではないか。一部は岡田克也氏が結成した無所属の会派に流れるなどするだろう。まずは今回の選挙戦で共闘した社民、共産との連携にプライオリティーがある」
 さらに立憲民主党が希望の党と組めない“隠された裏事情”もあるという。それは、今回共闘した共産党の存在だ。
「立憲民主は北海道など各地域で候補者が共産党と『当選後、希望の党の会派には入らない』などの政策協定を結んでいる。希望と合流するようなことになれば共産党がだまっていないから、元のさやには簡単には戻れないよ」(前出の民進出身の希望落選議員)
・・・中略・・・
 安倍政権は「19年夏の参院選と同日に改憲の是非を問う国民投票を仕掛けてくるシナリオを描いている」(政府高官)とされる。
果たして今後、野党はどう戦うつもりなのか。
「野党再編のキーマンは無所属の会の岡田さんだろう。参院選がある再来年の夏から逆算して彼が政権奪取を掲げて希望、立憲との統一を仕掛けるしか道はない」(民進党閣僚経験者)
 民進党の有田芳生参院議員は、「第三の道」を模索する手もあると語る。
「例えばイタリアでは小党分立が当たり前で、野党連合として選挙の時には一緒に戦うことで政権奪取も可能になっている。日本もイタリア型の野党連合を目指せば、小党分立でも政権奪取を狙うことができる」
 だが、与党はそんな弱小野党を舐めきっている。
 11月1日召集の特別国会では当初、安倍首相の所信表明演説と各党による代表質問を来年の通常国会まで先送りする予定だったが、メディアに批判され、ようやく重い腰をあげ、野党との調整に入った。
「衆院選の大勝でみそぎは済んだと判断し、加計学園の獣医学部新設に11月にも認可を出す予定です。国会を開かないと加計疑惑隠しとメディアが騒ぐので、国会審議に応じるほうが得策との判断に傾いた。審議しても野党にはたいした力がないからね」(自民党国対幹部)
 混沌の中から真の“希望”が生まれるのはいつになるのだろうか。(本誌・小泉耕平、直木詩帆、村上新太郎)
※週刊朝日 2017年11月10日号
 
国民投票法の起案等、立法政策に携わってきた法学者で政治学者の南部義典は、すでに4年前に、「“枝野私案”は、政府・自民党の有力な対立軸になりうるか?」という記事の中で、「憲法第9条改正“枝野私案”」について詳細に分析し、
 
あえて自民党憲法改正草案の対抗軸として、3分の2以上の合意形成を阻止する立場を鮮明にすると同時に、政府解釈の変更にもブレーキを掛けるという知恵と戦略に基づいて提案されたものであると理解します。
枝野私案は、憲法論議の悲惨な現状に対する積極的「止揚」として、その限りにおいて理解され、評価されるべきものと考えます。自民党「憲法改正草案」をベースにした具体的な議論を完全停止させ、与野党間の合意形成の可能性をゼロにするだけでなく、対案としての意義を国民に広く示すことで、今回、論理的な解釈を政治的に変更しようとする目論見を自然停止させる『逆ベクトル』が作用すると考えます。
と評価していた。
 
4年後の今、この評価内容が、単なる「改憲阻止」行動でなく戦略的な「安倍改憲阻止」につながっていくことになればいいのだが、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

ほんとうに必要なのか緊急事態条項

最近、よく目にする機会が多くなった「ナチスの手口」。
 
今朝の東京新聞「本音のコラム」でも法政大学の山口二郎教授が使っていた。
 
20170924honnecolum.jpg 
 
今回の解散風(まだ正式に解散がきまっていない)は、多くの人が「安倍首相による首相のための首相の解散」とまで指摘しているが、上記コラムでは「国会の機能を破壊する行為」と「国連演説を国内向けのプロパガンダに利用」したことが、ナチスの手口に近いと批判していた。
 
これを日本の政治屋で最初に口にしたのが、漢字はまともに読めないが、頭に浮かんだことは軽々と口から出てしまう麻生太郎副総理。
 
4年前に、「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に代わった。あの手口に学んだらどうかね」と発言し物議をかもし、今年になっても、「(政治は)結果が大事だ。何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくてもだめだ」と身内の派閥会合でこう発言し、撤回を余儀なくされた。
 
新しい所では、昨日の宇都宮市内での講演における発言がある。

 
  「麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 武装難民対策」 
 
先週、ドイツ近現代史の専門家である東大大学院教授の石田勇治氏は日刊ゲンダイのインタビューでこう答えていた。
 
■麻生発言は国益を損なう
  ――麻生副総理の発言をどう捉えましたか。
 ナチ・ドイツやヒトラーの歴史の受け止め方というのは、国や地域によって異なるとはいえ、国連総会がアウシュビッツ収容所の解放日にちなんで「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」(1月27日)を定め、人権侵害の再発防止を世界中に呼びかけている。そんな中で、肯定的とも受けとれる言葉でヒトラーを引き合いに出して自分の考えを伝えようとした。それも、政権中枢にいる副総理が、2度もです。今回の失言も全世界に配信されましたから、国益への打撃は大きいと言わざるを得ません。
  ――麻生発言に対して中国や韓国は即座に反発しました。
「やはり日本は信用できない国だ」「そういう政治家を選挙で選んだ国民も問題だ」と近隣諸国から指摘されかねません。
  ――ナチ・ドイツを評価する発言の真意はどこにあると思いますか。
 麻生氏の発言は歴史家が検証してきた史実から乖離している部分も多く、勝手に思い描いたナチ・ドイツのイメージに彼がどんな憧れや共感をもって発言しているのかは不明です。しかし、「緊急事態条項」を日本国憲法に加えたいと主張する自民党の政治家が「ナチスの手口」を学ぶべきだと公言したことを見過ごしてはなりません。ナチスは「大統領緊急措置権」すなわち「緊急事態条項」を乱用して独裁への道を開いた。つまり「ナチスの手口」とは、ずばり「緊急事態条項」のことなのです。
  ――自民党の改憲草案の解説書「Q&A」では「緊急事態条項」を盛り込む必要性について〈東日本大震災における政府の対応の反省も踏まえて〉と述べています。2015年11月にパリ同時多発テロが発生した際、オランド仏大統領は非常事態宣言を出しました。日本でも当時、改憲して「緊急事態条項」の規定を盛り込むべき――といった声が出ましたが、どこが問題なのでしょうか。
 オランド大統領が出した非常事態宣言は、憲法ではなく、法律に基づくものですから、これを持ち出して改憲論議を進めるのは筋違いです。憲法上の「緊急事態条項」は、国難に直面した際、優れた指導者がきちんと判断してくれることを期待して国民が持つ権利を停止し、あらゆる権力を政府に委ねること。つまり、性善説に立っています。
  ――あくまでも為政者が誤った判断をしないだろうと信じて一時的に強権力を与えるのですね。
 しかし、憲法に基づいて政治を行う、立憲主義を止めてしまうわけですから、それまでの民主的な統治形態を放棄してそのまま恒久的な独裁に転じる危険性を秘めている。憲法で国民の自由を保障したまま、法律によって、緊急時にのみ「例外的に」「一時的に」自由の制限を行うことと、「緊急事態条項」を憲法に書き込むことは大きく異なるのです。1933年に首相となったヒトラーは、ワイマール憲法48条を徹底的に乱用しました。例えば、新聞に少しでも批判的な記事を載せたら、たちまち拘束するなど言論統制を進めました。そして「国会議事堂炎上事件」が起きると、緊急事態を宣言して、国民の基本権を停止しました。「一時的な措置」だとされましたが、結局、1945年の終戦まで独裁は持続し、ホロコーストに帰着しました。
■自民党改憲案は実に乱用しやすい内容
  ――確かに今の日本で政権や政治家に性善説を求めるのは難しいですね。
 問題が起きても真実はごまかし、国民の目からそらしてばかり。これから10〜30年後、あるいはもっと先にどんな政治家が現れるのかを考えた時、従来のような性善説に立った発想で権力を委ねていいのでしょうか。仮に日本国憲法に自民党改憲案のような「緊急事態条項」が盛り込まれ、悪意ある政治家、あるいは悪意はなくとも、時の為政者の誤った判断で乱用されたら、取り返しのつかない事態に陥ります。そんなリスクの高い独裁権力を政府に与える必要はありません。大災害に備えるためというのであれば、現行の災害対策基本法などを周知徹底し、法律を整備して対応すればいい。それで十分です。
  ――それでも安倍政権は改憲して「緊急事態条項」を盛り込みたい考えです。とりわけ最近は北朝鮮のミサイル・核開発の危険性をあおり、世論を喚起するような姿勢が目立ちます。ナチ・ドイツがワイマール憲法48条を乱用していった時と今の日本の状況は似ているのでしょうか。
 今の政権を見ていて、確かに政治姿勢やメディアの使い方、ポピュリズム的な対応の部分で危険な兆候が見られます。しかし、今の日本がナチ前夜の状況なのかと問えば、それは違う。なぜなら、日本国憲法のなかに「緊急事態条項」が存在しないからです。仮に日本国憲法に自民党改憲案のような権力の集中に対して警戒心の薄い「緊急事態条項」が盛り込まれたら、たちまちナチ前夜のような危機的な状況になるかもしれません。「ナチスの『手口』と緊急事態条項」の中で憲法学者の長谷部恭男さんと議論したことですが、緊急事態の期間の設定の仕方や司法によるチェックに重きを置いた、米独仏などの「緊急事態条項」と比較すると、自民党改憲案のそれは政権に対して甘い内容、実に乱用しやすい内容なのです。
  ――安倍首相は5月に独自の改憲案を新聞発表し、高村副総裁は来年の通常国会に改憲原案を提出したい意向を示しました。安倍首相はなぜ、これほどまでに改憲したいのだと思いますか。
 ひとつには、「アメリカに憲法を押し付けられた」というルサンチマン(恨みつらみ、憤り)でしょうか。しかし、憲法というのは、世界の人権の歴史とほぼ一緒に発展してきた普遍的なものであって、日本固有なものが必要だという考え方は理解しがたい。もうひとつは、日本をいざとなったら戦争態勢だってとれる「普通の国」にしたいのでしょう。「緊急事態条項」は9条の問題とリンクしていると思います。「緊急事態条項がなければ戦争はできない」と為政者が考えても不思議はありませんから。
■ドイツは日本と違って過去の問題を避けなかった
  ―――北朝鮮問題に対し、ドイツのメルケル首相は一貫して「平和外交」を強調し、「圧力を強める」と声高に叫んでいる安倍首相の姿勢とは真逆です。同じ敗戦国でありながら、依然として中国や韓国とギクシャクしている日本はドイツと何が違うのでしょうか。
 ドイツは地理的に遠いので、北朝鮮への対応が違うのは当然でしょう。ただ過去の問題への対応も違います。ドイツでは1960年代から、ナチ時代を反省する声が出てきました。どの国も自国の負の部分については目を背けたいもの。しかし、ドイツでは政治家も国民も、ナチ問題は国の根幹にかかわる深刻な問題として受け止めました。そして1990年の東西ドイツ統一をきっかけに加害の過去と向き合う公的規範ができあがりました。一方、日本の場合は、かつての軍部独裁や、南京虐殺、731部隊などの戦争犯罪が提起する問題に、政治家も国民も十分に向き合ってこなかった。ドイツが日本と異なるのは、そうした過去の問題を避けなかったことです。
  ――「緊急事態条項」を阻止するためにメディアは何をするべきだと思いますか。
 メディアは単に情報提供するのではなく、アジェンダセッティング(議題設定)もジャーナリズムの重要な役割です。「緊急事態条項」についても性善説で論じられる問題や危うさをきちんと報じるべきです。この条項が憲法に書き込まれ、いつか発動されたとき、真っ先に失われるのは言論・報道の自由だと思います。
 
「国難に直面した際、優れた指導者がきちんと判断してくれることを期待して国民が持つ権利を停止し、あらゆる権力を政府に委ねること。つまり、性善説に立ってい」るのが、憲法上の「緊急事態条項」ならば、今の安倍政権のように「優れた指導者」どころか真っ当な思考力が欠如し、「きちんと判断してくれることを期待」できないのなら、これほど危険なものはないということになる。 
 
ドイツ第三帝国ナンバー2、ヒットラーの後継者と言われたヘルマン・ゲーリングの有名な言葉がある。 
 
「国民は常に指導者たちの意のままになるものだ。簡単なことだ。自分達が外国から攻撃されていると説明するだけでいい。そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危険に晒す人々だと公然と非難すればいいだけのことだ。この方法はどの国でも同じように通用するものだ。」
 
日本の上空数100kmを通過した北朝鮮のミサイル試射を「我が国に向けてミサイルを発射した」というのは、まさに、この言葉通りの振る舞いをしているのが最近の安倍晋三であろう。
  
それでは、あらためて安倍政権が目論んでいる「緊急事態条項」の実態を過去の歴史を踏まえて、憲法学者とドイツ近現代史の専門家に解説してもらった内容の抜粋を、毎日新聞の「論点 シリーズ憲法70年 必要か緊急事態条項」から紹介する。
 
【緊急勅令の再現許すな 渡辺治・一橋大名誉教授】
 緊急事態条項の狙いは、緊急事態を口実に、国会の意思を無視して政府に権限を集中させることにある。ドイツにおけるワイマール共和国の崩壊とナチスの制覇をもたらした教訓が持ち出されるが、より注目しなければならないのは戦前日本の教訓だ。現代の改憲案の緊急事態規定は、戦前の明治憲法のそれをまねたものだからだ。
 明治憲法は緊急事態条項の「宝庫」だった。政府はこれを活用して国民を戦時体制に駆り立てた。
 明治憲法の緊急事態条項は4つ。
▽議会閉会時に緊急事態が生じた時、政府が議会の議を経ずに法律に代わる命令を出せる緊急勅令(第8条)
▽戦時、事変に際し、軍事独裁を可能にする戒厳大権(第14条)
▽憲法を停止し、天皇独裁を可能にする非常大権(第31条)
▽恐慌等の危機に際し、勅令で行う財政緊急処分(第70条)だ。
いずれも緊急事態に際しての天皇の独裁的権限を規定したものだ。政府にとって使い勝手が良かったのが8条と70条の緊急勅令だ。緊急事態ならば議会を通さず法律に代わる命令を出せるため、歴代内閣は緊急勅令を乱発し、国民に不人気な政策を強行した。
 1928(昭和3)年の治安維持法改正は、共産党員の弾圧目的で制定した同法の処罰対象を党の支援者にまで拡大する内容だが、法案は議会の反対多数で廃案となった。だが、時の田中義一内閣は議会閉会直後に同じ内容を緊急勅令で通してしまった。満州事変では緊急勅令を使い、議会にかけずに戦費支出のため国債を増発した。戦前はこうした緊急勅令が100回以上も乱発された。
 戦後の日本国憲法は9条で戦争放棄をうたうと同時に、緊急事態条項を条文から外した。だが、この憲法に不満を抱いた保守政治家は、憲法を改正して軍備の保持と同時に、政府権力を強める緊急事態条項の復活を切望した。50年代に発表された憲法改正案には、ほぼ例外なく9条改正とセットでこの条項が明記された。
 60年の安保闘争による岸内閣の退陣で、復古的な改憲論は下火となったが、北朝鮮の核開発と東日本大震災が状況を変えた。非常時に政府が迅速に対応するためだとして、緊急事態条項が「国民受けが狙える」項目として復活したのだ。
 しかし、政府が非常時に緊急事態条項を使うのは、国民の安全を守るためではない。23(大正12)年の関東大震災の際には、緊急勅令によって戒厳令の一部が発動されたが、そこで行われたのは被災民の迅速な救済ではなかった。報道や言論活動が禁じられ、「暴動の恐れ」を理由に多くの朝鮮人や社会主義者が殺された。政府が行ったのは、緊急事態を口実とした国民の自由の制限と弾圧なのだ。
 自民党は条項について国会議員の任期延長に絞って議論するという。だが、自民党の「本命」が緊急命令権にあるのは、戦前の経験を見れば明らかだ。しかも、緊急事態条項の創設は、海外での武力行使を認める9条改憲とセットになっている。戦争にかかわることを否定している現行憲法の抜本的な転換につながる。このような憲法改正を認めてはいけない。

【ヒトラーの危険な「手口」 石田勇治・東京大大学院教授】
 麻生太郎副総理兼財務相が8月末「ヒトラーはいくら動機が正しくても駄目」と発言した。ヒトラーを肯定的ととれる言葉で引き合いに出して自説を述べるのは論外だ。麻生氏は2013年にも「(ワイマール憲法は)誰も気づかないで変わった。あの手口、学んだらどうかね」と発言したが、あの時は二つの意味で耳を疑った。
 一つは、日本政治の中枢から、主権者である国民が気付かないうちに憲法が変わるのが良いとの考えが表明されたことへの驚き。もう一つは、国家テロと言論弾圧によって議会制民主主義を形骸化させ、独裁体制を樹立したヒトラーの政治手法のどこに模範とすべき点があるのか、という疑問だ。
 ヒトラーが「手口」としたのはワイマール憲法48条の緊急事態条項だ。国の安寧と秩序が脅かされた時、普段は認められない緊急措置権(緊急令)の行使を大統領に認めるもので、当初はクーデター対策だった。世界恐慌で政党対立が激化し、国会が機能不全に陥る1930年代初頭には緊急令は法律と同等のものとして多用された。
 33年1月に発足したヒトラー政権は、与党が国会に多数の基盤を持たない少数派政権だったが、ヒンデンブルク大統領の緊急措置権に支えられていた。翌月末、国会選挙戦の最中にベルリンの国会議事堂が炎上する事件が起きると、ヒトラーはこれを「共産党による国家転覆の謀略」と断定。大統領を動かして緊急令を発動させた。人身・言論の自由をはじめ国民の基本権が停止され、共産党議員など左派指導者が一斉に拘束された。
 同年3月の国会では、共産党国会議員81人全員が拘禁されるなか、政府は国会の3分の2の賛成を得て授権法(全権委任法)を成立させた。緊急事態条項をてこに立法権を手に入れたヒトラー首相は、政権発足からわずか53日で独裁への道を開いた。
 議事堂炎上に伴う緊急令によって、国民の基本権は保障されなくなり、誰でも令状なしに逮捕されるようになった。公権力による人権侵害が合法化され、後のホロコースト(ユダヤ人大虐殺)につながった。緊急令は45年のドイツ敗戦で連合軍が解除するまで続いた。
 戦後に制定されたドイツの憲法(基本法)には当初、緊急事態条項はなかったが、68年の改正で盛り込まれた。だが、これは、主権回復の条約で戦勝国から非常時対応を求められたからだ。改正は、10年に及ぶ議論と3度の修正案を経て行われた。
 また、ワイマール憲法への反省から、緊急事態か否かの確定は議会が行うこととし、そのために連邦議会と連邦参議院による(上下両院)常設合同委員会が設けられた。緊急時の議会の責任と権限はむしろ強化され、政府に全権力が集中する仕組みは作られなかった。為政者のさじ加減で基本権を制限できる規定も存在せず、緊急事態条項は一度も使われていない
 ヒトラー政権の歴史は、緊急事態条項が大きな危険を伴う条文であることを教えている。日本国憲法に盛り込むことが適当なのか、過去の失敗事例に学ぶ視点が必要ではないだろうか。

少なくとも安倍晋三首相は日本には「過去の失敗事例」が全くないと思っているふしがあり、近現代史を理解する能力には欠けているようである。

この条項が憲法に書き込まれ、いつか発動されたとき、真っ先に失われるのは国民の自由、すなわち言論・報道の自由であり、まさにメディアの生命線でもある。
 
したがって、その生命線を守る意味からも、メディアには単に情報提供するのではなく、「緊急事態条項」について性善説で論じられる問題や危うさをきちんと報じることを期待したい、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月20日

護憲派議員増やすよりも改憲派議員を減らせ

「大義なき解散」と与党内からも批判され、ドタバタと「人づくり解散」と位置付けるという。
 
それでは「どんな人」をつくるのかと見れば、「高齢者中心の社会保障から子どもや若者への支援も拡充させる」とか、2年後の10月に10%に引き上げられる消費税の増税分から、「幼児教育の無償化など教育、子育て支援にも充てる」という。
 
まるで生産能力のない高齢者を切り捨てて、子どもや若者を中心に、という風に聞こえてきてしまう。
 
5年前、社会保障の充実・安定化と、そのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すため「社会保障と税の一体改革」として、2012年8月には関連8法案が成立し、その後、社会保障制度改革推進法に基づき、内閣に、社会保障制度改革国民会議が設置され、報告書が2013年8月6日にとりまとめられた。
 
この報告書等に基づき、改革の全体像や進め方を明らかにする法案が提出され、2013年12月に成立したのだが、社会保障は充実するどころか低下しているのが現状である。
 
とりわけ、すでに高齢者に対する社会保障費は削減の一途である。 
 
しかしいずれにしても、そんなことは国会で与野党がしっかり議論すれば済むことであり、わざわざ解散して国民に信を問うようなことではない。
 
もっともあくまでも方針レベルが伝えられているに過ぎないのだが、「改憲」に関しては若干、メディア間で温度差がある。

 「自民「9条に自衛隊」公約 改憲方針、首相提案通り
 
これに対しては、こんな報道もあった。
 
<改憲条文案 公約せず 首相、25日解散表明>
 2017年9月20日 朝刊 東京新聞
20170920kaikennittei.jpg 自民党は19日、「10月10公示−同22日投開票」の日程を軸に実施する衆院選の公約に関し、改憲の条文案は掲げない方針を決めた。消費税率10%への引き上げの増収分の使途を見直し、教育財源などに充てることを盛り込み、主要争点に位置付ける。与党幹部によると、安倍晋三首相は今月25日に記者会見を行い、28日召集の臨時国会冒頭の衆院解散を表明する方向で調整に入った。野党は、解散前に国会審議を行うよう要求したが、自民党は拒否する構えだ。 (生島章弘)
 自民党の二階俊博幹事長は19日の役員連絡会で、首相から早期解散を検討していると伝えられたことを明らかにした。続く記者会見で、改憲の党内論議について「日を区切って結論を出すこと自体が難しい問題で、急ぐ必要はない」と衆院選前の意見集約は見送る考えを示した。
 衆院選で、有権者は条文形式の自民党改憲案に判断を示せないことになる。
 自民党は改憲に関し、首相が提唱する自衛隊の存在明記など4項目で10月中にも自民党案をまとめ、来年の通常国会で発議を目指していた。議論は衆院選後の11月以降に先送りされ、来年に発議する目標も不透明になった。二階氏は消費税の使途見直しについて、党政務調査会で早急に議論し「政策を固め、国民の批判を仰ぐことは当然」と公約に盛り込む考えを示した。
 消費税を巡っては、税率5%から10%への引き上げを決めた2012年の自民、公明両党と民主党(当時)の三党合意に、増収分の2割を年金・医療・介護・子育て支援の充実に、5割強を財政赤字の削減に充てることを明記している。
 使途見直しに対し、19日の自民党厚生労働部会では異論が出た。丹羽雄哉元厚生相は記者団に「高齢化社会でお年寄りが不安になっている。思いつきで(見直しを)やられては困る」と語った。与党内では、20年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する財政健全化目標の先送りは避けられないとの見方が強まった。
 民進党は自民党との国対委員長会談で、解散前に首相の所信表明演説や代表質問を行うよう要求した。自民党側は「政府に伝える」と答えるにとどめた。民進党の前原誠司代表は「敵前逃亡・自己保身・疑惑隠し解散だ」と批判した。
 自民の改憲議論 改憲を巡り自民党が議論しているのは、9条改憲、大学など高等教育を含む教育無償化、大災害などでの緊急事態条項、参院の合区解消−の4項目。
 今月12日の党憲法改正推進本部の全体会合では、9条改憲を議論。戦力不保持などを規定した2項を残したまま自衛隊を明記するとした安倍晋三首相の案に賛成意見が相次いだ。現行の2項を削除し、国防軍の保持を明記した2012年の党改憲草案を重視する意見も残った。
 衆院解散がなければ、秋の臨時国会中に党の案をとりまとめ、衆参両院の憲法審査会に示す方針だった。公明党などとの協議を経て改憲原案を来年の通常国会に正式に提出し、衆参両院の3分の2以上の賛成で発議、国民投票にはかる−との日程を描いていた。
 
衆院選日程は時の内閣が決めることになっている。
 
憲法54条は、衆院解散の日から40日以内に投票を行わなければならないと規定れており、正式な選挙期間は解散後に衆院選が公示されてから12日間のみである。
 
しかし実際は各党と候補予定者は解散と同時に投票日に向けて一斉に走り出すため、解散から投票日までが事実上の選挙期間に位置付けられている。
 
戦後、解散から投票までの平均期間は約30日だという。
 
最短は1983年の20日間で最長は2009年の40日間で、倍の開きがある。
 
20日間に次いで短いのが1996年、2000年、2014年の23日間となっており、安倍晋三首相が決める衆院選の実質的な期間は2回とも、短さで上位に並ぶことになり、長い選挙戦でボロが出ないうちに済ましてしまおうという意図が透けて見える。
 
20170920touhyoukikan.jpg
【東京新聞より】

 
今回の解散で、労働側から多くの批判が出ていた「働き方改革関連法案」が閣議決定が見送られ、衆院選の後になることとなった。
 
これにより、法案の審議は来年の通常国会になるとみられるが、この際、じっくりとこの法案の問題点をあぶり出すべきである。
 
しかし、悪法案が見送られることは結構なことなのだが、6年半前に起きた原発震災の後処理がまた先延ばしになってしまった。

<核燃料20年度取り出し開始断念 福島第1原発1、2号機プール>
 2017/9/20 02:2 共同通信
 事故を起こした東京電力福島第1原発1、2号機のプールに保管されたままの使用済み核燃料を巡り、政府と東電が目標としていた「2020年度」の取り出し開始を断念し、3年程度遅らせる方針を固めたことが19日、関係者への取材で分かった。
 1〜3号機の溶融核燃料の最初に取り出しを行う号機の選定と具体的な工法確定についても、目標の「18年度前半」を1年程度遅らせる。いずれも月内に改定する第1原発の廃炉に向けた中長期ロードマップに盛り込む。
 こうした変更は全体の作業工程に影響する恐れもあり、30〜40年で終えるとする廃炉の計画も見直しを迫られる可能性がある。
 
2020年度の取り出し延期とは、まるで東京五輪開催開催時に、「まだフクシマの後処理が終わっていない」との国際批判を避けるためではないかと勘ぐってしまう。先延ばしすればするほどリスクは大きくなることは必至である。
 
ところで、自民党の「改憲」スケジュールが少々不透明になってきたのだが、昨日の毎日新聞夕刊にこんな特集が載っていた。

<特集ワイド いきなり解散と言うけれど… 気がつけば「改憲勢力」ばかり>
 毎日新聞 2017年9月19日 東京夕刊 
 背景に新自由主義の台頭 護憲は「旧態依然」?
 「池田勇人首相以降、本気で改憲をやろうとする首相はいませんでした。その点、安倍首相は本気なので『異質』です。しかし内閣支持率が下落した今、安倍首相は実現のためというより、求心力を維持するために改憲を訴え続けていくしかない、という状況に変わりました」
 こう解説するのが、政権への「辛口」で知られる政治評論家の森田実さん。東京都議選で自民党が惨敗した後の7月13日、官邸で安倍首相と会食し、意見交換した。
 確かに改憲を巡る安倍首相の言動は変化した。5月3日、保守系の民間団体へのビデオメッセージで、憲法9条について、戦争放棄をうたった1項と戦力不保持を定めた2項を堅持した上で、自衛隊の存在を明記。2020年に改正憲法施行というスケジュールも示した。ところが、「森友学園」「加計(かけ)学園」問題などの影響で、7月に内閣支持率が危険水域とされる20%台まで低下すると「スケジュールありきではない」などと述べ、強気の姿勢から一転した。
 安倍首相は衆院を解散する意向を固めたようだが、悲願である改憲は諦めていないとみられる。選挙後に改憲派で3分の2を割るかもしれないが、その「強気」はどこから来るのだろう。
 改憲派の論客、百地章国士舘大特任教授(憲法学)は「小池百合子都知事の存在はプラスになるでしょう」と語る。
 小池氏の力は都議選でさく裂。代表を務めた「都民ファーストの会」から49人を当選させた。小池氏側近の若狭勝衆院議員(無所属)が代表を務める政治団体「日本ファーストの会」は、月内に設立する予定の新党で改憲を目指す考えを明らかにしている。14日の記者会見では、改憲によって衆参両院制から1院制へ変更する基本政策を強調した。「小池知事には訴えの一つにしたいと話して賛同していただいている」と述べた。
 では、小池氏の姿勢はどうか。毎日新聞の03年衆院選の当選議員アンケートでは「改憲賛成」と回答を寄せた。また、第2次安倍内閣発足後の13年3月の衆院本会議で、当時自民党に所属していた小池氏は質問の中で、安倍首相の憲法観を問いただした。「憲法の改正は国会にのみ認められた権限です。国会が最高法規である憲法を議論することは当然です」。都知事就任以降、改憲に関連する目立った発言はないが、改憲派と見ても違和感はない。
 「小池新党」に対しては「都議選の勢いを次の衆院選まで維持すれば一定勢力を形成する」というのが、政界関係者の一致した見方だ。さらに、民進党を離れた細野豪志氏ら、改憲に前向きな国会議員の参加も予定される。小池新党は、改憲を前面に押し出してスタートを切る可能性は高い。
 また、民進党も改憲勢力に加わるとの見方がある。理由は前原誠司新代表の存在だ。以前から自衛隊の存在を明記する「加憲」が持論で、安倍首相の立場と変わらない。6日の広島市内での演説で「憲法については堂々と議論する」と述べた。「安倍政権での改憲は許さない」としてきたこれまでの党執行部の方針とは違い、改憲に向けた議論に取り組む姿勢を見せている。
 小池新党+民進党。そこに与党の公明党、与党寄りの姿勢が目立つ日本維新の会を加えたら、改憲への車輪は動くか−−。
 公明党の山口那津男代表は14日、「自民党内の議論が集約されていない」などと発言し、憲法9条改正や20年の改正憲法施行は現状では難しいとの認識を示した。そうだとしても、公明党は一昨年の安全保障関連法の議論など、これまで最終的には自民党に同調してきた。また、維新は改憲による教育無償化などを掲げているし、代表の松井一郎大阪府知事ら党幹部は、安倍首相らと会談を繰り返すなど近しい関係を築いている。9条改正について、松井氏は「党内で意見集約をしたい」と前向きだ。 この現状を百地さんはどう見ているのか。「若狭さんの改憲発言は小池さんの意向を受けてのことでしょう。前原代表も議論には前向きなので、国会を挙げて改憲問題に取り組む態勢ができてきた。その意味で、画期的なことです」と話し、千載一遇のチャンスだと強調する。
 なぜ改憲勢力がこれほどまでに大勢を占めるようになったのだろう。その答えを日本の政界の動きと世界的な潮流から解説するのは、「右傾化する日本政治」などのと著書がある上智大の中野晃一教授(政治学)だ。
 まず日本の政界について語る。「四半世紀前の(小選挙区比例代表並立制を導入した)政治改革から始まり、構造改革、郵政民営化改革など、この国ではずっと改革ブームが続いています。政治とは改革をするものであり、改革を語れない政治家は守旧派と見なされる。その流れの中で憲法も語られ『改革イコール改憲』とされる一方、護憲派は旧態依然としているというレッテルを貼られてしまうのが現状です」と指摘する。
 世界的な動きでは、東西冷戦の終結後にグローバル資本主義の時代に入り、新自由主義が台頭したことが改憲派の躍進に影響したと分析する。新自由主義は政府による規制をできる限り減らし、自由競争を重んじる考え方だ。それが改憲派の増大を招く理由について中野さんは「政府は『官から民へ』という流れで、国民の面倒を見るというインタレストポリティクス(利益誘導型政治)から撤退した。その結果、どうやって国民の支持を取り付けるかを考えると、特に保守政党はイデオロギーに訴えるようになるのです」と語る。欧米の場合はそれが排外主義や移民排斥などに表れ、日本では、自主憲法制定(改憲)につながっているというのだ。
 改憲勢力の基盤は揺るがないようだが、改憲の実現性について、森田さんと中野さんの見方は一致していた。それは「改正を問う国民投票で過半数の賛成が得られる自信が、安倍首相や自民党になければ、国会発議を見送るのではないか」という考えだ。森田さんが解説する。「1955年の自民結党時、政綱には『現行憲法の自主的改正をはかり』と明記されました。だから国民投票で改正案が否決されると、党の存在理由が揺らいでしまうのです」。報道機関の世論調査では改憲に対する賛否は割れており、改憲への環境が整っているわけではない。
 ただ、国政での護憲派は衰退の一途だ。明確な護憲政党と言える共産、社民両党の衆参の国会議員は計39人。全国会議員(定数717)の5%に過ぎない。国政選挙で護憲の意思を託す受け皿になる政党が弱体化しているのが現実である。
 国民の賛否が割れているテーマを慎重に議論することにこそ、国会議員の存在意義がある。これからの憲法論戦は、この国の行く末を決める重要な節目になりそうだ。
 
世論調査で「改憲に賛成か、反対か」と問えば、賛成の比率が高くなっているが、「憲法9条」についてはまだまだ過半数が改正には反対している。
 
しかし狡猾な安倍政権は北朝鮮のミサイル試射(発射実験)をあたかも日本に向けて発射したかのような印象操作をしており、最近では、落下するかもしれないミサイルの迎撃にはまったく役立たずの地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を北海道の陸上自衛隊函館駐屯地に配置し、地域住民は「標的になる危険性も高まる」と不安を増している。
 
こんな時に「自衛隊が米国と一つになって日本を守る」ということを繰り返せば、安倍晋三首相の思惑通り「9条に自衛隊を明記してもいいのかも」という声が広がってしまう恐れがある。
 
そうならないためには、国会内に明確な護憲政党の議員を増やすことだが、現実的には不可能な状態である。
 
それならば、当面は衆議院の「改憲派」の議員数を減らすことが先決であり、野党側は早急に小選挙区の候補者の絞り込みをしなければならない、とオジサンは思う。

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2017年08月17日

他国からの侵略に対しては戦いたくない、海外に逃げる若者たち

自衛隊の南スーダンPKOの日報隠蔽問題や、安倍晋三自身が深くかかわっている加計学園疑惑等を「無きモノ」にすべく8月3日に台3次改造内閣を改造した。
 
 
たしかに「おともだち」は少なくなったが16年前につくられた閣議決定を無視して、「大規模パーティー」を開きカネ集めに精を出している連中が多いことを、赤旗が調べて発表していた。
 
<ルール破り大規模パーティー 安倍首相先頭に11人 閣議で“自粛”決めたのに>
 2017年8月17日(木) 赤旗
 「パーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛する」―。閣議で決めたルールを破って大規模な金集めパーティーを開いた“前科”のある閣僚が、安倍晋三首相を先頭に11人も新内閣にいることが16日、本紙の調べでわかりました。安倍首相がいう「仕事人内閣」どころか、“ルール破り常習”内閣と言えます。
 (矢野昌弘)
 このルールは、2001年に閣議決定でつくられた「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」です。
 その目的は「国民全体の奉仕者として公共の利益のためにその職務を行い、公私混淆(こんこう)を断ち、職務に関して廉潔(れんけつ)性を保持する」というものです。
 「規範」では、在任中に大規模な政治資金パーティーの開催や、株式などの有価証券・不動産・ゴルフ会員権などの取引を自粛するとしています。また、関係業者から供応接待を受けることを禁じています。
 「規範」は、新しい内閣が初めて開く閣議で、官房長官が中身を紹介し、順守を呼びかけます。安倍首相や麻生太郎財務相にいたっては、2012年12月に第2次安倍内閣ができて以降、今回の新内閣までに計6回も初閣議で「規範」に目を通したことになります。
 本紙は、新内閣の閣僚20人の資金管理団体の収支報告書(13〜15年分)を調査。その結果、11人が正副大臣の在任時に1回の収入が1000万円を超える大規模パーティーを開いていました(表)。
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 閣僚の模範となるはずの安倍首相が11回計2億500万円と、最も大規模パーティーで荒稼ぎをしています。
 第2次内閣ができてから、官房副長官などの要職で政権を支えてきた世耕弘成経産相と加藤勝信厚労相も、まるで「規範」を忘れているかのようです。閣僚に復帰した林芳正文科相と茂木敏充経済再生相も同様です。上川陽子法相などのように、副大臣時代に大規模パーティーを開いた閣僚もいました。
 安倍内閣の「規範」破りはこれだけにとどまりません。
 麻生財務相が昨年、ゴルフ会員権を購入していたことが発覚しています。
 学校法人加(か)計(け)学園の加計孝太郎理事長とたびたび食事をしていた安倍首相は「私がごちそうすることもあるし、先方が持つ場合もある」と国会で答弁。規範破りの疑いがあります。

自民党のあるOBが「内閣は改造をするごとに質が落ちてくる」といっていたことを思い出す。
 
どう見たって、「国民全体の奉仕者として公共の利益のためにその職務を行い、公私混淆を断ち、職務に関して廉潔性を保持する」という規範の精神は、少なくとも自民党の政治屋連中にとっては「馬の耳に念仏」なのであろう。
 
され、その改造内閣で「国会答弁は官僚文書を朗読」云々といっていた御仁が、突然、「日米地位協定の見直し・・・」と口走った瞬間があったが、日本以外で米軍基地があるかつての「同盟国」の事情はかなり日本とは異なっている。



   「米軍基地運用、他国では? 自国で管理権、騒音規制も」 
 
簡単に、かつての同盟国であったイタリアとドイツの状況をまとめてみた。
  
【イタリアの場合】
国内に6つの主要米軍基地を抱え、基地の運用・管理に関する米国との二国間合意(1954年締結、95年改定)を結んでいる。
 国内の米軍基地の管理権はイタリアにあり、軍用機の発着数や時刻はイタリア軍司令官が責任を持つ。飛行訓練には国内法が適用され、重要な軍事行動にはイタリア政府の承認が必要とされる。イタリア軍元統合参謀総長のビンチェンゾ・カンポリーニ氏は「米軍とイタリア軍は明白な相互関係にある。イタリア当局の管理が及ばない状況はない」と話す。
 1998年に低空飛行訓練中の米軍機がロープウェーのケーブルを切断し、スキー客ら20人が死亡した事故後もイタリア当局は直ちに米軍と協議し、米軍機の低空飛行を厳しく制限した。
【ドイツの場合】
NATO軍地位協定を補う形で、ドイツ国内の駐留6カ国との補足協定(ボン補足協定)で基地使用が定められている。冷戦時代、米軍の危険な超低空飛行訓練などが問題化。90年の東西ドイツ統一直後から、改定への取り組みが進んだ。
 2年の交渉を経て、基地外での訓練はドイツ当局の承認が必要となり、危険物を輸送する場合も含め駐留軍の陸海水路の移動のすべてにドイツの交通法規が適用されるように改定された。駐留軍機は騒音を規制する国内法にも縛られる。
 ドイツ外務省法制局長として改定交渉を率いたトノ・アイテル元国連大使は「冷戦終結後も我々は米軍を必要としており、交渉では妥協も必要だったが、統一を達成した今こそ完全な主権を得るべきだとの考えには(米国からも)大きな異論はなかった」と振り返る。
 
【日本では】
日米地位協定、本体は一度も改定されず。
地位協定は、日本国内での米軍の権限などを定めた協定で、1960年に結ばれた。米国が米軍の施設内で運営や管理に必要なすべての措置をとることができると規定し、軍人や軍属が公務中に起こした事件で米側に優先的な裁判権を認めている。環境調査のための自治体の立ち入りを認める補足協定や軍属の範囲を明確にする補足協定が策定されたが、本体は一度も改定されていない。
 今月の豪州でのオスプレイ墜落事故後、小野寺氏が米側に飛行自粛を求めたが、米軍は翌日に沖縄で飛行させた。日本政府はその後、飛行再開を容認し、北海道での自衛隊との共同訓練にも18日からオスプレイが参加する。各地で起こされている米軍機の騒音をめぐる訴訟では、騒音が違法と認定されながら「国に権限がない」などとして飛行差し止めは認められていない。
 
それでは、なぜ協定の本質的な見直しがなされないのか。
 
「多くの国民に『地位協定は沖縄など基地を抱える地域の問題』という意識が染みついている」と元外務省国際情報局長の孫崎享は指摘する。
 
「日本政府内で『外交とは米国との間に波風を立てないこと』という傾向が強まるなか、米側が嫌がる地位協定の改定はもってのほかという状態になっている。国民の薄い当事者意識は政府にとって都合がよく、本来主張できることさえしていない。まずは国民が、同じ同盟国であっても米軍基地の受け入れ方は国ごとで違っているということを知るべきではないか」と解説していた。
 
このような状況の日本に生まれて20年足らずの若者たちに対して、NHKの「平和に関する意識調査」が下記の要領で行われていた。
 
【調査期間】 2017年6月21日(水)〜7月25日(火)
【調査方法】 郵送法
【調査対象】
▽18歳・19歳限定  地域:全国 2017年7月末時点で18歳・19歳の国民 1200人
▽20歳以上の成人 地域:全国 2017年7月末時点で20歳以上の国民 1200人
※いずれも住民基本台帳から層化無作為2段抽出(12人×100地点)
【調査有効数(率)】
▽18歳・19歳限定 503人 (41.9%)  ▽20歳以上の成人 683人 (56.9%)
 
その中から興味深い回答をグラフで表していたので一部を紹介しておく。 
 
【あなたは、いま、日本が平和だと思いますか?】
 
20170817graph_1.jpg
 
【日本が平和だと「思う」理由は】
 
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【あなたは、北朝鮮による核開発や弾道ミサイルの発射について、どの程度脅威を感じますか?】
 
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【あなたは、中国の軍事力増強や海洋進出について、どの程度脅威を感じますか?】
 
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【いま、日本が他の国から侵略を受けて戦うことになったら、あなたはどうしますか】
 
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【憲法9条は、1項で戦争を放棄し、2項で戦力を持たないことを決めています。
あなたは、憲法9条を改正する必要があると思いますか】

 
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74%が「いま、日本が平和だと思っており」、その理由の半数が「戦争をしていないから」というのは当然である。
 
さらには最近のメディア報道の影響で、北朝鮮に関する脅威が中国よりも多いのも当然であろう。  
 
しかしもっとも興味分かかったのは、政府の思惑とは大きくかけ離れた、「他国からの侵略に対して」は「自衛隊に参加して戦う」者は20歳未満で4%、20歳以上では3%であった。
 
たとえ「自衛戦争」であっても11%の若者が「海外に逃げる」と答えている。
 
だったら、憲法を変えてまで戦争ができる国にしなくても良いわけで53%が「憲法9条を改正する必要がない」と答えていることもうなづける。
 
今後は、安倍政権の改憲スケジュールが本格化すれば、国民投票ということも視野に入ってくる。
 
すでに「日本会議」では全国草の根運動を展開しているようなので、僅か「53%の憲法改正反対」の20歳未満の若者が洗脳されないよう「反改憲派」は今からでも精力的な運動をしなければならない、とオジサンは思う。

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2017年07月20日

やはり自衛隊は憲法に明記してはならない

ネトウヨ連中からは格好の攻撃材料となっていた民進党蓮舫代表の二重国籍問題。
 
戸籍は最近は非常にデリケートなものとなっており、不要な差別を助長すると、戸籍公開に関しては反対の声が多かったことは事実である。  
  
都議選で大幅に議席を減らしたことへの責任問題として蓮舫代表の国籍問題を民進党内から追及されていたことについては、あまり関心が無かったが、昨日、「蓮舫氏二重国籍問題 戸籍資料を公開 例外的措置と強調」となったのだが、もっと毅然たる態度を維持して欲しかった。
 
これについて、広島瀬戸内新聞ニュースのさとうしゅういち社主はこんな見方をしていた。 
 
<蓮舫バッシングの先頭に立った民進党議員たちよ>
 2017年 07月 19日 広島瀬戸内新聞ニュース
 「野党第一党党首だから」などといって、蓮舫代表に戸籍公開を迫った今井雅人さんら、民進党議員たちにも申し上げたい。
あなた方は一体何のために何をしていたのか?
そして、間違いなく、民進党は、これで、野党第一党(議会第二党)でなくなりますよ、と。
あ、もう都議会では第五党か・・。で、都民ファーストにあなた方は移るということですね?
なにしろ、民主党が危なくなったら大阪維新、橋下が住民投票で負けたら大阪維新に後足で砂を掛け、民進党へ復帰、の今井雅人議員みたいな人もおられますからね。
どうしようもないね。あなた方は!
 
ここで指摘されている今井雅人は2017年2月、民進党の森友学園調査チームが発足すると座長に就任し政府に対する糾弾を行っていたことは良く知られている。
 
しかしこの男は、「政界の渡り鳥」と名高い小池百合子都知事と同様、政治家としての矜持をかなぐり捨て、己の保身のためには、沈みかけた船(党)を簡単に捨て、新しい船に乗り換え、その船が危うくなると元の船に戻るという、節操のない人間である。
 
企業社会では、能力のある技術者が会社の幹部の不正により社が傾き、そのため転職し自分の技術を生かすということは決して批判はされない行動であろう。
 
簡単にこの男の選挙結果を調べてみた。
 
2009年8月30日に行われた第45回衆議院議員総選挙に、民主党公認で岐阜4区から出馬。選挙区では自由民主党公認で、当時は現職の国土交通大臣だった金子一義に敗れたが、重複立候補していた比例東海ブロックで復活し、初当選した。
2012年9月25日、民主党に離党届を提出したが、同年10月5日、民主党は受理せず除名処分を下した。
10月、日本維新の会に入党。日本維新の会入党に伴い、次期衆議院議員総選挙には岐阜4区ではなく、愛知4区に国替えする意向を一旦は表明したが、同年11月17日、岐阜4区から出馬する意向を改めて表明。同年12月の第46回衆議院議員総選挙では、日本維新の会公認で岐阜4区から出馬。自民党前職の金子一義に再び敗れたが、重複立候補していた比例東海ブロックで復活し、再選。
2014年の維新の会分党に際しては、橋下徹共同代表を中心とするグループへの参加を選択し、7月中に新たな体制が発足した日本維新の会で国会議員団政調副会長に就任。9月に同党が結いの党と合流して維新の党が発足すると、党政調会長代理、国会議員団政調会長代理に就任した。
同年12月の第47回衆議院議員総選挙では、維新の党公認で岐阜4区から出馬し、金子一義に三度敗れたが、重複立候補していた比例東海ブロックで復活し、3選。(Wikipediaより)

ようするに今井雅人は3回の総選挙は全て「岐阜4区」から出馬し敗れ、比例東海ブロックで復活しており、地元の有権者からの支持がないことが良く分かる。
 
当然、次の総選挙では民進党では当選する見込みが薄いため、国政政党になりそうな「都民ファースト」にまたもや乗り換えることであろう。
 
こんな今井雅人みたいな連中に、都議選敗北の責任を取り辞任する代わりに自分の戸籍関連資料を公開した蓮舫も哀れであった。
 
ますます民進党の支持率は下がることはあっても上がることはありえない。    
 
さて、もうすぐ梅雨明けらしいのだが、この疑惑は中々晴れそうもない。 

 
  「公募2カ月前に「加計」伝達 山本創生相、獣医師会に
 
朝日新聞に対して批判的な連中は多くいるが、疑惑の本質を理解しておらずメディア批判のみである。  

上記位のツイッター主が言っている「不確かな雑誌記事」が文春砲。
  
<「加計に決めた」政府決定2カ月前に山本大臣発言 議事録を入手>
  週刊文春 2017年7月27日号
 獣医学部の新設を巡る問題で、内閣府の山本幸三担当大臣が、政府が学校法人を決定する2カ月前に、加計学園に決めたと日本獣医師会に通告していた議事録を「週刊文春」が入手した。
 獣医師会の議事録によると、2016年11月17日、山本大臣は、日本獣医師会本部を訪問し、会長ら役員に次の通り述べている。
〈獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった〉
〈四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった〉
 四国では、加計学園が愛媛県今治市で獣医学部新設を目指しており、加計学園に決まったことを獣医師会に通告した形だ。
 この日は、獣医学部の新設をどの学校法人が担うかを政府が決定する2カ月前だったが、この議事録により、「加計ありき」で進んでいたことが裏付けられた。
さらに、山本大臣は、
〈今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった〉
 と、「加計学園」と明言して事業費の負担額を詳細に説明し、加計学園に決めた理由を語っていた。
 加計学園、山本大臣はともに、小誌の事実確認に応じなかった。一方、山本大臣との会合に同席した獣医師会の北村直人日本獣医師政治連盟委員長を直撃すると、「詳細に自治体の負担額をあげて、『加計に決まった』と言われたので、驚きました。反対意見を申し上げた記憶があります」と答え、小誌記者が議事録を見せると、本物であることを認めた。
 7月20日発売の「週刊文春」では、問題の議事録の詳細を報じる。あわせて教職員から学部新設に多数の反対意見が上がっていたことなどを紹介し、加計学園の経営実態や
 
獣医師会が作成した面会記録であり、決してソースが不確かでは無いことは、多くのメディアに配布されていることから信頼できる。
 
<加計問題 山本担当相、認定2カ月前に「四国で新設」 獣医師会に伝達>
 2017年7月20日 07時08分 東京新聞
 国家戦略特区による獣医学部新設を巡り、事業者認定の2カ月前の昨年11月17日、山本幸三地方創生相が日本獣医師会(東京都)を訪れ、学校法人「加計(かけ)学園」の名前を挙げて「四国で新設することになった」などと伝えていたことが、本紙が19日に入手した同会作成の面会記録で分かった。 
 事実なら加計学園を前提に計画が進められたことになる。山本氏の事務所は19日、本紙の取材に「11月17日に獣医師会を訪問し、獣医学部新設が決まった経緯について説明したが、四国で決めたとは言っていない。京都もあり得るという話もした。(愛媛県)今治市の財政状況については概略を説明したが、加計学園という特定は一切していない」と回答した。
 昨年11月9日には特区諮問会議が開かれ、獣医学部の新設方針を決定し「広域的に存在しない地域に限る」との条件を提示。今治市を予定地とし、四国初の獣医学系大学となる加計学園に有利な内容だった。
 面会記録によると、山本氏は「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」と、諮問会議の結果を説明。そのうえで、「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」「四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった」と述べた。
 当時、京都産業大も京都府での新設を提案していたが、獣医学系大学は既に大阪府などにあった。今年1月4日に広島県・今治市地域で1校に限って2018年度開学を条件に公募することが決まり、京産大は断念。同月20日、唯一応募した加計学園が選ばれた。
 獣医師会の北村直人顧問は本紙の取材に、「(面会記録の)発言内容は事実。政府が加計ありきで事業を進めていたことを裏付けるものだ」と話した。
■獣医学部新設を巡る経緯
2016年 11月9日 特区諮問会議が獣医学部新設方針を決定
      17日 山本幸三地方創生相が日本獣医師会を訪問
      18日 獣医学部新設のパブリックコメント募集
2017年  1月4日   獣医学部特区の事業主体の公募開始
      20日 唯一応募した加計学園が選ばれる
 
来週から閉会中審査が安倍晋三を始めとして内閣府のキーマンが顔を揃えそうなので、そちらに後は任せることにするが、既に「池に落ち」かかっている雌犬がまたまた叩かれているのだが、本来は表には出てこない情報が簡単に暴露されることが問題である、と長年防衛省取材を続けている東京新聞論説兼編集委員の半田滋は、「『極秘会議』の中身が漏れるなんて」と驚きながらもその真相に迫っていた。
 
<稲田防衛相の「隠ぺい疑惑」はなぜ暴露された?情けなさすぎる真相>
 2017.07.20 現代ビジネス
暴露した「政府関係者」の意図
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報問題で、稲田朋美防衛相の虚偽答弁疑惑が急浮上した。日報を保管していた事実を非公表とすることを決めた、防衛省最高幹部による会議に出席しながら、国会では「報告はされなかった」と答弁していたと、複数の報道機関が伝えた。
内閣改造を8月に控え、問題発言が続いた稲田氏は退任が確実視されている。「安倍首相のお気に入り」という神通力は消え失せ、政府関係者から会議出席の事実を暴露される結果になった。
奇妙なのは、稲田氏が、元福岡高検検事長がトップを務める防衛監察本部に「調査を命じた」と国会で答弁し、今年3月に実際に監察を命じていたことだ。
2007年に防衛省の内部調査機関である防衛監察本部が設置されてから、防衛監察はこれまで3回行われた。いずれも緻密な調査によって、問題点が明らかにされている。
稲田氏が「罪」を犯しているならば、この調査命令は天にツバする行為に等しいが、自身の関与がバレないと本気で思ったのだろうか。
稲田氏は監察結果について「中間報告を含め検討する」と話していたが、内閣改造までに中間報告が出る保障はない。「それでは納得がいかない」とする政府関係者がいなければ、会議出席の事実が暴露されることはなかったかもしれない。
もっとも稲田氏は19日、「隠蔽を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実は全くありません」と否定。「2月に(日報の非公表を決めた)会議があったか」との質問には答えないまま、足早に省内に入った。
隠蔽工作を目の当たりにしながら…
新聞報道だけでは詳細が分かりにくいので、改めて、日報をめぐる一連の流れを確認しておきたい。
防衛省は昨年12月、陸上自衛隊の部隊がまとめた日報の情報公開請求に対し、廃棄して存在しないことを理由に不開示とした。だが、同じ月のうちに別組織の統合幕僚監部に保管されていた事実が判明、今年2月になって開示した。
ところが、実は日報は今年1月、陸上自衛隊でも見つかっていた。これを受けて、防衛省の最高幹部による緊急会議が2月15日、稲田氏のほか、黒江哲郎事務次官、豊田硬(かたし)官房長、岡部俊哉陸上幕僚長らが出席して開かれた。
廃棄して「ない」はずの日報を今さら「あった」とはいえず、「陸上自衛隊にあった日報は隊員個人が収集していたもので、公文書にはあたらない」という理屈を付け、「保管の事実を公表する必要はない」との結論に達して会議は終了した。
3月になって、「日報は陸上自衛隊に保管されていたものの、廃棄された」との報道があり、稲田氏は国会で矢面に立たされた。3月16日の衆院安全保障委員会で、稲田氏は「(陸上自衛隊から)報告はされなかった」と明言。そのうえで「私の責任で徹底した調査を行わせる」と述べ、防衛監察を命じたことを明らかにしている。
自らが出席した最高幹部会議で隠蔽工作を目の当たりにしながら、犯人探しを命じたのだとすれば、相当に面の皮が厚いといわざるを得ない。
3月当時の報道では、廃棄を指示したのは、統合幕僚監部の背広組幹部で、実名は出ていないものの、辰己昌良総括官とされていた。国会でその点を指摘された辰己氏があまりにも堂々としていたため、内局幹部は「内局のトップクラスと相談しているからではないのか。仮にそうだとすれば、日報問題の根は深い。『組織ぐるみ』でないことを祈りたい」(筆者の3月23日の記事「防衛省・南スーダン日報隠しの『深層』」)と話していたが、今や「組織ぐるみ」の隠蔽工作だった疑いが濃厚なのだ。
すっかり愛想を尽かされた
隠蔽工作の背景には、二つの問題が潜む。ひとつはシビリアンコントロール上、欠かせない政治家による統率力が稲田氏には決定的に欠けている点である。
防衛相就任から1ヵ月後の昨年9月、稲田氏は南スーダンPKOの視察を予定していた。15日に訪米し、その足で現地へ飛ぶ日程だったが、前日の16日夕方になって突然、中止した。
防衛省は「抗マラリア薬の副作用による体調不良」と説明したが、稲田氏はワシントンDCでカーター国防長官と会ったほか、アーミテージ元国務副長官、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事と予定通り会談し、米戦略国際問題研究所(CSIS)で講演までこなした。
アーミテージ氏とラガルド氏は、稲田氏が自民党政調会長だった一昨年9月の訪米で面会した相手であり、そのときもCSISで講演している。これらは政治家としての活動である政務の色彩が強く、防衛相としての公務とはいえない活動が含まれている。
しっかり政治活動をこなしながら、最優先すべき南スーダン訪問をドタキャンした神経が防衛省内で疑われたのである。  稲田氏は結局、南スーダンへ行かないわけにはいかなくなり、10月に仕切り直しの訪問となった。現地滞在はわずか7時間、しかも昨年7月にあった銃撃戦の現場を避けて通り、「情勢は比較的落ち着いている」と安倍首相に報告して、隊員が命掛けで取り組まねばならない「駆け付け警護」の任務を与える道筋をつけた。
このほかにも沖縄訪問のドタキャンなど、気分次第なのか公務をキャンセルすることがあり、防衛省は記者団に同行取材を呼びかける際、「状況によっては中止される可能性があります」とただし書きを付けていたほどだ。
さらに、6月にあった東京都議会選挙の応援演説では、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。「防衛省・自衛隊の政治利用だ」との批判を浴びて撤回したが、記者会見で「誤解を招きかねない発言であったことから撤回し、またおわび申し上げているところでございます」と「誤解」という言葉を35回も使って釈明した。
稲田氏は前後の脈絡なく「防衛省、自衛隊、防衛大臣」という言葉を持ち出しており、有権者が誤って理解をする、すなわち誤解する余地はない。
「自分は間違っていない」という子供じみた言い訳は、森友問題でもみられた。
稲田氏は「籠池氏の事件を受任したこともない」「裁判を行ったこともない」と事件とは無関係であることを主張していたが、大阪地裁の出廷記録が報道されたのを受けて一転、前言を撤回した。
極めつけは「私の記憶に基づいた答弁であり、虚偽の答弁をしたという認識はない」と開き直ったことである。「記憶」という言葉を持ち出せば、事実に反していても問題ないというのだ。
こうした「自己チュー」気味の態度は防衛省内でも存分に発揮されており、稲田氏に接する官僚や隊員は「腫れ物に触るようにしている」と正直に打ち明け、隠さない。
どうしようもない隠蔽体質
隠蔽工作の背景となった二つ目の問題は、もともと防衛省・自衛隊に潜む隠蔽体質である。
2004年、海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」の乗組員だった一等海士が自殺した。遺書には「上官からいじめを受けた」との趣旨が書かれていたことから、遺族は国と上官を相手に損害賠償請求訴訟を起こした。
遺族が「たちかぜ」の全乗組員に実施したアンケートなどの開示を求めたのに対し、海上自衛隊は「破棄した」と主張した。だが、控訴審の途中で現役の3等海佐がアンケートの存在を告発し、ようやく海上自衛隊が裁判所に提出、文書を「重要な証拠」と認定した東京高裁は、国などに約7350万円の支払いを命じる判決を出した。
海上自衛隊は2003年のインド洋での海上自衛隊補給艦から米艦艇へ提供した給油量の誤りも隠蔽し、国会で問題にされた。
加えて陸上自衛隊では2000年、幹部が民間人に違法に小銃を射撃させる事件があった。「表面化すれば、自衛隊の威信が失墜する」として刑事処分をとらずに内部の軽い処分で済ませ、報道で明るみに出るまで事件を隠蔽した。
組織の「良心」がはたらいた?
防衛省・自衛隊の歴史をひもとけば、事件や不祥事の隠蔽の歴史といっても過言ではない。事実を公表し、説明責任を果たして再発防止と組織再生を誓うことより、組織防衛を優先させるのである。「自ら守るから自衛隊」。こんな戯れ言は耳にタコができるほど聞かされてきた。
今回の日報をめぐる隠蔽工作を、「国会で責められ続けている稲田氏を守る」という動機によるものだったと捉えると間違う。稲田氏が今後、日報の有無をめぐって「ある」「ない」と対応を二転三転させる可能性が浮上したために、「これ以上、組織を傷つけてはならない」と、「あうんの呼吸」で隠し通すことで一致したのではないか。
一方、外部の人間が知るはずのない最高幹部会議での結論が明るみに出たのは、内閣支持率の急降下により安倍政権の足元がぐらつき始めた今こそ、持て余し気味の稲田氏を切り捨て、あわよくば防衛省・自衛隊に潜む旧弊体質を改め、出直しを期したいという組織内の「良心」が働いたと考えるほかない。
稲田氏が隠蔽工作への関わりを否定するならば、防衛監察の中間報告を急がせるべきである。そして中立の立場からの検証結果を、国民の前に示さなければならない。
 
シビリアンコントロール上、欠かせない政治家による統率力が稲田朋美防衛相には決定的に欠けていることはもはや周知の事実であり、さすがの安倍晋三も内閣改造で留任させるほどの勇気はないであろう。
 
最大の問題は、組織防衛を優先させる「防衛省」であり「自ら守るから自衛隊」と揶揄される実態であろう。
 
世界中どこの国でも軍隊を持つ国では軍事機密は国家の最高レベルの機密である。
 
そして軍隊は常に戦闘状態でなければ存在価値がないため、好戦的になり他国への侵略が当たり前になる。
 
こんな軍隊の独走を抑えるために、シビリアンコントロールが日本ではかつては機能していたのだが、安倍晋三首相による「戦争のできる国」作り政策によって形骸化してきており、さらには「憲法9条の3項に自衛隊を明記する」という安倍晋三の妄言こそが最大の問題である、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:36| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月13日

憲法の私物化をする、みともない首相を替えることが先決だ

わが国の「アッキード事件」は、まだまだ燻り続けているが、「昭恵氏付、出張書類なし 私的活動同行、『公務』のはずが」と新たな事実も出てきている。
 
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さらには「森友検証、検査院の手に 国有地売却経緯は・値引き適正か」と会計検査院の検証も始まり、容易には終わりを見ないようである。

ところで、新政権の最初の100日と国民・マスメディアの関係をハネムーン期間と呼んでいるが、大統領当選後の支持率が歴代の大統領と比べてはるかに低かった米国のドナルド・トランプ大統領の100日間の評価は、「トランプ米大統領、就任100日で成果を強調 『国民は満足』」と自画自賛していたが実態はかなり危うい状態になりつつあるようである。  
 
<「ロシアゲート」米に衝撃 FBI長官解任、批判拡大>
 2017/5/12 23:16 日本経済新聞 電子版
 【ワシントン=川合智之】トランプ米大統領によるコミー前米連邦捜査局(FBI)長官の電撃解任の衝撃が続いている。政権側の解任理由の説明は二転三転し、昨年の米大統領選へのロシア関与疑惑を巡る捜査を妨害するためだとの臆測が広がる。「第二のウォーターゲート事件」「ロシアゲート」との批判が強まっており、政権を揺るがす火種となりかねない。
 「目立ちたがり屋だ。FBIは混乱状態にあった」。トランプ氏はコミー氏解任から2日後の11日、米NBCテレビのインタビューで解任理由をこう語り「(司法省の)勧告の有無にかかわらず、私は解任するつもりだった」と強調した。
 司法省の勧告に基づく解任としていた政権の当初の説明と食い違う。しかも、マケイブFBI長官代行は11日の上院公聴会で「コミー氏はFBI内で幅広い支持を得ている」と証言。政権とFBIの対立が深まった。
 「ロシアゲート」。大統領選で民主党候補ヒラリー・クリントン氏を追い落とすため、トランプ陣営とロシアにつながりがあったのではないかとの疑惑。ニクソン元大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件にちなみ、こう呼ばれる。
 政権側はクリントン氏の私用メール問題を巡るコミー氏の対応の誤りを解任理由に挙げるが、すでに政権発足から100日以上たち、与党共和党内でも「がっかりした」(マケイン上院議員)と批判の声が上がる。米メディアの報道で浮かぶのは、感情任せに人事を動かすトランプ氏の姿だ。
 大統領就任直後の1月22日、ホワイトハウスにコミー氏を招いたトランプ氏は「私より有名人だ」と周囲に紹介した。コミー氏は大統領選直前にクリントン氏の私用メール問題の再捜査を表明し、これがクリントン氏の敗北につながったとトランプ氏は評価していた。
FBI長官解任までの経緯
2016年
7月2日 FBIがクリントン氏を私用メール問題で任意の事情聴取
  5日 コミー氏がメール問題で訴追を求めないと表明
10月28日 コミー氏がメール問題の捜査再開を公表
11月6日 コミー氏、刑事訴追を見送る方針に変更なしと表明
  8日 米大統領選挙
17年
1月20日 トランプ大統領就任
2月13日 ロシアとの不適切な接触を巡り、フリン米大統領補佐官を事実上解任
3月20日 コミー氏、議会公聴会でトランプ陣営関係者とロシア政府の関係を捜査していると認める。オバマ前大統領が盗聴していたとのトランプ氏の主張を否定
5月3日 コミー氏、上院の公聴会でメール問題の捜査再開公表について「選挙に影響したかもしれないと思うと、多少吐き気を催す」と発言。判断は正しかったと強調
9日 トランプ氏がコミー氏を解任

 だが直後からすれ違う。1月末にコミー氏を夕食に招いたトランプ氏は、自身への忠誠を誓うよう求めた。コミー氏は公正であることは誓ったが、忠誠は拒んだという。
 さらにコミー氏は3月20日、トランプ陣営とロシアの関係の有無を含め、米大統領選へのロシア関与の疑惑を捜査していると表明した。だめ押しは今月3日。コミー氏が上院公聴会で、クリントン氏の再捜査が「選挙に影響したかもしれないと思うと、多少吐き気を催す」と発言。怒ったトランプ氏はローゼンスタイン司法副長官らを呼びつけ、コミー氏解任の勧告書を出すよう命じた。
 突然の解任劇はFBIだけでなく、その責任を押し付けられた司法省の内部にも政権への反感を広げた。ローゼンスタイン氏も事件の黒幕のように扱われたことに不満を漏らしているという。
 トランプ氏は11日のインタビューで自分がロシア疑惑の捜査対象ではないことをコミー氏に3回確認したと明かした。潔白を強調する狙いのようだが、捜査に圧力をかけたとの批判が広がる。
 トランプ氏は12日、政権の説明が二転三転しているとの報道に「今後は記者会見をすべて取りやめ、正確を期するために文書を配ることが最善かも」とツイッターで反発。「コミー氏はメディアへの情報漏洩を始める前に、我々の会話を録音したテープが存在しないよう願ったほうがいい」などと書き散らした。
 今回の解任劇を「不適切」とする回答が5割を超えた世論調査もある。来年の中間選挙を控え、与野党ともに世論の風向きに敏感だ。後任のFBI長官選びを含め、トランプ政権に「ロシアゲート」が重くのしかかる。
 ▼ウォーターゲート事件 1972年6月、当時のニクソン大統領の再選をめざす集団が野党の民主党全国委員会本部に盗聴器を仕掛けようとした事件。ニクソン氏は再選したが、捜査担当の特別検察官を解任。「捜査妨害」との世論の反発を受けて議会が弾劾に動き、ニクソン氏は74年8月、米国史上初めての大統領辞任に追い込まれた。


大統領選挙期間中から、トランプがロシアに訪問した頃、ロシア政府による「ハニートラップ」にかかった証拠があるとの噂は絶えなかった。
 
「ロシアゲート」が本格的に捜査されればトランプ大統領の任期は限りなく短くなりそうである。
 
一方、自らの任期を延長させた安倍晋三首相は任期中に悲願であった憲法改正に脇目も振らず突き進むようである。
 
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 「首相、改憲原案作り指示 党本部に 自公だけで調整も
   
 「改憲へ「圧力」、首相猛進 自民、沈む野党協調派/本丸9条、公明は困惑
そして、自民党内の憲法族にも軋みが生じているという。
 
<改憲論議 自民「憲法族」板挟み>
 毎日新聞 2017年5月12日 23時05分
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【板挟みの自民党「憲法族」】

 自民党内で与野党協調型の憲法改正論議を担ってきた「憲法族」が苦境に立っている。2020年の改正憲法施行を目指し、改憲案の早期策定を迫る安倍晋三首相と、「期限を切るべきではない」と反発する野党の板挟みとなっているためだ。12日の党憲法改正推進本部(保岡興治本部長)の幹部会では、首相側近から「高村正彦副総裁に権限を一本化してはどうか」と露骨な発言も飛び出した。
 「党総裁の並々ならぬ決意、大いなる期待を重く受け止め、憲法改正原案を具体化する議論を加速し、深めていきたい」
 保岡氏は推進本部の会合で、早期の議論とりまとめに意欲を示した。一方、推進本部メンバーを兼ねる衆院憲法審査会の中谷元・与党筆頭幹事は11日の幹事懇談会で、首相発言について「自民党向けで、(20年施行に)縛られるものではない」と述べ、野党への配慮をにじませた。
 憲法族は与野党協調を重視し、国論を二分しかねない9条改正は「2回目の国民投票以降の課題とする」との姿勢だった。現在もこの路線を維持する構えだが、党執行部では「推進本部では議論が遅い」との声が続出。改正案策定を幹事長室を中心とする「新たな組織」で行う案をちらつかせ、自民主導での改憲を進めるよう迫る圧力が強まっている。憲法族は党内と党外で発言を切り替えざるを得ない状況だ。
 本部幹部会で高村氏への一本化に言及したのは、柴山昌彦首相補佐官。保岡氏を前に「高村氏が公明党の北側一雄副代表と与党間で調整するのがいい」と提案した。高村氏は安全保障関連法や天皇陛下の退位に関する特例法案の与党協議を担った経験があり、北側氏と太いパイプを持っているのが念頭にある。
 露骨な発言には保岡氏も不快感を示し、「本部長抜きに話を進めるのはどうか」と反発。憲法族の一人も「急がば回れ(で与野党協調した方が改憲が早まること)がどうして分からないのか」と怒りをぶちまけた。07年成立の国民投票法では第1次政権当時の首相発言が要因で与野党協議が停滞した経緯を踏まえ、船田元・推進本部長代行も記者団に「首相の気持ちは分からなくもないが、やはり国会の議論に一定の期限を切るのは望ましくない」と苦言を呈した。
 ただ、与野党協調路線に首相が見切りをつければ、秋にも予定される党役員人事で推進本部から憲法族が外されかねない。憲法族からも、同本部のもとに9条や教育無償化などに特化して議論を加速するため小委員会を設置する「妥協案」が浮上している。【小田中大、村尾哲】
 
たとえ自民党内に多少の異論が出ようとも、安倍晋三首相は本気で改憲を何としても自分の在任中、即ち安倍内閣で実現したいらしい。
 
最後は、「本部長抜きに話を進めるのはどうか」という連中をすべて自分の意に沿うように首を挿げ替えるかもしれない。  
 
さて、戦争法の国会審議中の2015年6月、自民党推薦の参考人として衆院憲法調査会に出席し、戦争法案を違憲とした早稲田大学の長谷部恭男教授が、東京新聞のインタビューで、憲法9条を改憲し東京五輪は開催される2020年に施行したいと表明した安倍晋三首相に対し「憲法の私物化」につながると厳しく指摘していた。
 
ー首相は九条に自衛隊を明記することを主張した。
 「自衛隊の存在は国民に広く受け入れられている。今さら憲法に書く意味はない。首相が『憲法学者の中に自衛隊が違憲だという人がいるので、あいつらを黙らせるために憲法を変えたい』ということなら、自分の腹の虫をおさめるため変えることになり、憲法の私物化だ
ー自衛隊は合憲との立場を取っているが、違憲と考える憲法学者は多いのか。
 「存在が違憲という人はいるとは思うが、自衛隊がない方がいいと本当に言い切れる人はいないと思う。私は合憲論だ」
ー自衛隊を明記するだけなら「現状を変えないのだから問題ない」との意見もあるが。
 「歴代政権は個別的自衛権しか行使できないと明確だった。だが安倍政権は九条を変えないとできないとしてきた(他国を武力で守る)集団的自衛権の行使に、良く分からない論理で解釈だけで踏み込んだ。安全保障関連法の成立で自衛隊に何ができ、できないか分からなくなった。憲法に自衛隊を書き込めば、今度は何ができると言いだすか分からない。相当危険な提案だ
ー首相は高等教育を含む教育無償化を明記する改憲も定期している。
 「憲法に書いても財源がなければ実現できない。財源を確保できるなら、逆に憲法に書く必要がない。理由も必要性も分からない」
ー今回の首相の主張をどう評価するか。
 「首相は憲法を大事なものとして真面目に扱う気がないのではないか。憲法は党派、世代を超えて守っていかなければならない枠組みだ。『対案を出せ』言うが、憲法を変えること自体が目的となっていておかしい。これまでも改憲要件を緩和する九十六条改憲など、様々なことを主張していた。憲法が大嫌いで、どこでもいいから変えたいと思っているのだろう。  
ー国民が憲法を通じて権力者を縛る「立憲主義」の原則から見てどうか。
 「首相が改憲を主張することが決して許されないわけではないが、提案は理由も必要性も感じられない不真面目なものだ。変えること自体が目的であれば立憲主義に反する。憲法と20年の五輪開催は全く関係ない」
 
さすが、全国憲法研究会の代表である。
 
「みっともない憲法」と言って憚らなかった安倍晋三首相。
 
立憲主義も理解できない、子供じみた発想からの憲法の私物化を一刀両断したようである。  
 
一刻も早く、こんな「みっともない首相」を替えなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:18| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

新9条案は「3項加憲」と大同小異

まだまだ原発震災の影響で汚染された森林の除染作業は遅々として進まず、自治体は現場の実情も把握しないで業者任せにすると、こんな偽装工事が発生してしまう。
 
業者側の内部告発を元に、メディアの独自調査報道が森林汚染作業の偽装を暴いていた。  

<森林除染「竹林」に偽装 単価10倍、1200万円不正か>
 2017年5月11日 朝刊 東京新聞
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(上)昨年3月提出の工事完了報告書に添付された写真。竹林を偽装するため、短く切った竹が置かれていた(下)「偽装竹林」と同じ場所。今年4月、記者が確認すると、竹の切り株はまったくなかった=福島市松川町で(片山夏子撮影)
 福島の原発事故に伴う福島市の除染事業で、下請け企業の一部が、通常の森林除染を工事単価が10倍となる竹林で作業したように装っていたことが、市や元請けの共同企業体(JV)への取材で分かった。市は偽装に気づかず竹林の工事単価で除染費用を支払った。業者側は約1200万円を不正に受け取った可能性がある。下請け作業員からの内部告発を受け、市とJVは調査している。 (片山夏子)
 JVなどによると、現場は同市松川町にあり、晃(ひかり)建設、古俣工務店、ノオコー建設(いずれも福島市)の3社JVが受注した。JVは2014年9月〜昨年3月、住宅から約20メートル以内にある森林計約18万5000平方メートルを除染し、計約6億2000万円の支払いを受けた。問題の現場はそのうちの約2600平方メートル。
 市の森林除染に対する発注単価は1平方メートル当たり500円強。竹林は密生していて立ち入りが難しかったり、そのままでは落ち葉が除去できなかったりするため、間伐や切った竹の処分など手間がかかり約4600円が上乗せされ、約10倍の単価が設定されている。
 3次下請けだったゼルテック東北(福島市、3月に閉鎖)の作業員は、落ち葉などを除去した森林の地面に短く切った竹を並べ、竹林だったように装う写真を撮影。JVはこの写真を使った工事完了報告書を市に提出していた。本紙は写真の現場を確認したが、竹の切り株はなかった。
 市への内部告発は昨年11月。JVの工事責任者によると、JVは告発後に写真偽装に気づいた。責任者は取材に、下請けの写真偽装を認め、「市から約2600平方メートルは竹林ではなかったのではないかと指摘されている」と話す。
 市の除染企画課の担当者は「全ての現場を確認するのは困難で、業者からの報告を信頼し、書面で確認した。対応を協議している」とした。
<JVの工事責任者の話> 管理が不適切で、偽装写真を提出してしまった。それを基に市が竹林と判断したのなら、過剰請求であることを認めざるを得ない。
<ゼルテック東北元社長の話> 竹が全くなかったのではなく写真の担当者が誇張した。JVに報告する際、偽装写真を削除するよう社内で指示したが、一部の写真が上がってしまった。
<森林除染> 福島市は2011年秋から、住宅地などの除染を実施。住宅から約20メートル以内の森林も生活圏森林として除染している。市は1平方メートルの中にチェーンソーを使わないと切れない太さの竹が4本以上あると、竹林に認定している。
 
偽装写真を「写真の担当者が誇張した」と言い訳する下請け会社の元社長はおそらく確信犯であったのだろう。
 
今年の3月に会社が閉鎖したらしいが、ある意味では3次下請けという重層構造のしわ寄せを食らったのかもしれない。
 
一昨日、「笑えない、衆院予算員会集中審議風景」の中で、こんなことをつぶやいた。
 
「御用ジャーナリストの山口敬之も、北朝鮮に関しては、「北朝鮮危機を扇動、“安倍の代弁者”山口敬之が『騒ぎすぎという奴は全員北朝鮮で毒饅頭を食らっている』と陰謀論」とジャーナリスとは思えない言動をしていたようである。」
 
たしかにジャーナリスとは思えない御用ジャーナリストの山口敬之は、2年ほど前に知り合いの女性とトラブルを起こし、「安倍応援団・山口敬之の女性スキャンダルを『週刊新潮』が取材中の情報! “準強姦”告発を警察がもみ消しの疑惑」と、いわゆる「新潮砲」を食らっていた。
 
その後、山口敬之は、「ジャーナリストの山口敬之氏、週刊新潮の記事に反論!事実関係を否定!まさかの昭恵夫人がいいね!」とFaceBookで反論していた。
その中身が、「私のスキャンダル記事について」と「週刊新潮の記事について」。
 
もっとも週刊誌記事に対して反論することは、まさに表現の自由なのだが、事実のもみ消しを権力側が行っていたとなれば、話は違ってくる。 
 
<“安倍の太鼓持ち”山口敬之のレイプ事件潰しは官邸の圧力? 逮捕寸前に中止命じた警察官僚は菅官房長官の右腕>
 2017.05.10 リテラ
・・・前略・・・
 だが、さらに本サイトが注目したいのはその後の展開だ。というのも女性はその後、レイプ被害を警察に訴え、山口は一時、逮捕寸前だったのに、官邸に近い警察官僚の手で捜査がつぶされていたからだ。昨日の本サイトでも「事件そのものが揉み消されたとなれば、大きな圧力が存在したということになる」と指摘したが、まさに、その通りの事態が起こっていたのだ。
 事件の捜査に動いていたのは高輪署だった。女性が相談した当初は、消極的だったというが、監視カメラやホテルのベルボーイ、タクシーの運転手などへの確認をしてもらったところ、容疑が濃厚になり、6月に逮捕状が出され、山口氏が米国から帰国する8日には、成田空港で捜査員が逮捕執行のため捜査員が待ち構える事態にまで発展する。
 ところが、その直前、上層部からストップがかかったのだという。決裁したのは警視庁の中村格刑事部長(当時)。所轄が扱い逮捕状まで出した準強姦のような事件に、警視庁刑事部長が介入するのは異例中の異例だ。
 実は、この中村元刑事部長は現在、警察庁の組織犯罪対策部長の職にあるが、第二次安倍政権発足時に菅義偉官房長官の秘書官をつとめ、菅官房長官から絶大な信頼を得て、いまも「菅官房長官の片腕」として有名な警察官僚。
 そして、山口氏は当時、まだTBSの記者だったが、安倍首相とは2006年にいっしょに靖国神社に極秘参拝するなど、第一次政権前からズブズブの関係を築いていた。菅官房長官とも、その著書で明らかにしているように、当時、安倍首相返り咲きのために頻繁に情報交換をしてべったりの関係を築いていた。
 また、このレイプ事件を起こす直前、山口氏は被害者女性に「今売ってる週刊文春に僕の寄稿が掲載されるから読んでおいてね」というメールを送っているが、これは、「週刊文春」(文藝春秋)15年4月2日号に掲載された「歴史的スクープ 韓国軍にベトナム人慰安婦がいた!」。旧日本軍の従軍慰安婦を糾弾する韓国へのカウンターとして書かれたもので、実はネタ元は官邸、菅官房長官ともいわれていた。
 そして、山口氏はこの記事をTBSに無断で文春に発表したことがきっかけで同局を退職。安倍首相と昵懇の見城徹氏率いる幻冬舎から安倍首相のPR本『総理』を出版し、評論家デビューを果たすのである。
 その最中に起きたレイプ事件を、安倍首相や菅官房長官子飼いの警察官僚がもみ消したというのは、どう考えても偶然とは思えない。安倍首相や菅官房長官が自分たちの応援団ジャーナリストを守るためになんらかの圧力をかけた、との疑惑が浮上するのは当然だろう。
 中村元刑事部長は「週刊新潮」の取材に対し、忖度や圧力は否定しているが、「事件の中身として、(逮捕は必要ないと)私が判断した。(捜査の中止については)指揮として当然だと思います。自分として判断した覚えがあります」と、逮捕を阻止したことを認めている。前述したように、準強姦事件に、警視庁の刑事部長が直接判断を下すというのはありえない。
 そういう意味では、これは森友学園問題と同じ、官僚を使って“身内”を特別扱いしまくっている安倍政権の疑惑なのだ。
 いまのところ、テレビや新聞がこの問題を後追いする気配はないが、被害者女性は検察審査会に不服申し立てをする準備をしているという。本サイトとしては、安倍政権がどう捜査に関与したのかを引き続き、追及していくつもりだ。
 
「成田空港で捜査員が逮捕執行のため捜査員が待ち構える事態にまで発展する。 ところが、その直前、上層部からストップがかかった」・・・テレビの刑事ドラマの脚本のようである。
 
しかし現実的には、上層部の本人が、「事件の中身として、(逮捕は必要ないと)私が判断した。(捜査の中止については)指揮として当然だと思います。自分として判断した覚えがあります」と認めているというが、13年前と11年前の2回も東京都迷惑防止条例違反で逮捕され、最終的には実刑を食らった植草一秀が自ブログ『知られざる真実』で「ニュースサイトが排除する山口敬之氏重大情報」と題して自分の体験から警察権力批判を行っている。
 
私はかねてより、日本の警察、検察、裁判所制度には三つの重大な欠陥があると指摘してきた。
第一は、検察、警察に不当に巨大な裁量権が付与されていること
第二は、基本的人権が尊重されていないこと
第三は、裁判所が人事権を通じて行政権力の支配下に置かれていること
である。
不当に巨大な裁量権とは、
犯罪が存在しないのに犯罪をねつ造して市民を犯罪者に仕立て上げる裁量権

犯罪が存在するのにその犯罪者を無罪放免にする裁量権
のことである。
これを警察・検察権力と言う。
この巨大な裁量権こそ、検察・警察の巨大な天下り利権の源泉である。
そして、重要なことは、この裁量権が政治的目的で多用されていることだ。
政治的な敵対者に対しては、犯罪をねつ造して犯罪者に仕立て上げることが行われる。
他方、政治的な友好者に対しては、犯罪が存在しても無罪放免にする、あるいは、不当に緩い措置を講じる。
これが日本の検察・警察権力の実態である。 
 
まさに、今回の山口敬之のレイプ事件もみ消しは、「犯罪が存在するのにその犯罪者を無罪放免にする裁量権」を持っている警察が、「政治的な友好者に対しては、犯罪が存在しても無罪放免にする」という警察権力の濫用であろう。  
   
ところで、日にちは若干戻るが、安倍晋三首相が5月3日に突然言い出した憲法改正のスケジュールは、「ナベツネの入れ知恵なのか、ビデオメッセージの改憲日程」とつぶやいたのだが、それは全くの検討外れだったようである。
 
<安倍首相の「9条に自衛隊明記」改憲案は日本会議幹部の発案だった!「加憲で護憲派を分断し9条を空文化せよ」>
 2017.05.10 リテラ
 安倍「3項加憲」の発案者は日本会議政策委員・伊藤哲夫!
 安倍首相が3日に突如打ち出した“2020年新憲法施行宣言”が大きな物議を醸している。本サイトでも指摘してきたように、これは総理大臣の権限を大きく越えた発言で、明らかに憲法尊重擁護義務(99条)違反だ。ところが、国会で安倍首相はその発言が自民党総裁としてのものであると二枚舌を駆使し、「読売新聞を熟読してもらいたい」などと、うそぶいたのである。
 まさに国会軽視、民主主義の破壊者としかいいようがないが、この安倍の“2020年新憲法施行宣言”にはもうひとつ、とんでもない問題が潜んでいる。それは、この宣言で打ち出した9条への「3項加憲」案が、ある“日本会議幹部”が昨年ぶち上げていた狡猾な改憲戦略の丸写しだったという事実だ。
 周知のように、安倍首相は読売新聞のインタビュー公開と同日、日本会議のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」と「民間憲法臨調」が共催する改憲集会へのビデオメッセージでも、「9条1項、2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込む」という「3項加憲」方式での9条改憲を打ち出した。
 しかし、安倍の従来の持論といえば、少なくとも9条2項「戦力の不保持」を削除したうえで自衛隊を明記することだった。それがなぜ突如、一見軟化したかに思える「1項、2項を据え置きで3項追加」に方針転換したのか。
 実は、昨年の参院選のすぐ後、日本会議の中枢メンバーが、ずばり「「三分の二」獲得後の改憲戦略」と題して、この「9条3項加憲」を打ち出していたのだ。
 その人物とは、日本会議常任理事で政策委員の伊藤哲夫氏。伊藤氏といえば、かねてから安倍首相のブレーン中のブレーンと言われてきたが、氏が代表を務めるシンクタンク・日本政策研究センターの機関誌「明日への選択」には、憲法改正はもちろん、歴史修正主義、「偏向教科書」運動、夫婦別姓反対、ジェンダーフリーバッシングなどなど、フル装備の極右思想が理論的に展開されている。そんな“理論派”の伊藤氏が、「明日への選択」16年9月号で提案したものこそ“自衛隊条項の戦略的加憲”だった。
 明かされた「護憲派に反安保のような統一戦線をつくらせない」の本音
 伊藤氏はまず、“中国の脅威”を強調するなどして〈「反戦・平和」の抵抗運動〉を押さえ込み、〈護憲派への徹底した「反転攻勢」を始めるべき〉としたうえで、こう述べている。
〈ところで、もう一方で提案したいと考えるのが、改憲を更に具体化していくための思考の転換だ。一言でいえば、「改憲はまず加憲から」という考え方に他ならないが、ただこれは「三分の二」の重要な一角たる公明党の主張に単に適合させる、といった方向性だけにとどまらないことをまず指摘したい。むしろ護憲派にこちら側から揺さぶりをかけ、彼らに昨年のような大々的な「統一戦線」を容易には形成させないための積極戦略でもある、ということなのだ〉
〈(平和、人権、民主主義には)一切触れず、ただ憲法に不足しているところを補うだけの憲法修正=つまり「加憲」なら、反対する理由はないではないか、と逆に問いかけるのだ〉
 さらに、具体的には〈例えば前文に「国家の存立を全力をもって確保し」といった言葉を補うこと、憲法第九条に三項を加え、「但し前項の規定は確立された国際法に基づく自衛ための実力の保持を否定するものではない」といった規定を入れること〉とまで言明している。まさに安倍首相のいう「3項加憲」とまったく同じである。
 しかも見ての通り、伊藤氏は「加憲」の狙いが「護憲派の分断」にあると開陳している。ようするに、本来、安倍首相や日本会議が悲願とする戦前回帰の改憲では国民の支持が得られないから、まずはソフトな「加憲」から入り、一度憲法改正を実現させてから本丸へと切り込もうという、姑息きわまりない策略なのである。
 事実、伊藤氏は「加憲」を〈あくまでも現在の国民世論の現実を踏まえた苦肉の提案でもある〉とし、〈まずはかかる道で「普通の国家」になることをめざし、その上でいつの日か、真の「日本」にもなっていくということだ〉と結んでいる。では、その「真の『日本』」とは何か。
 伊藤氏は〈戦後リベラリズムの系列に属するあらゆる発想の否定〉を理念とし(「明日への選択」03年10月号)、大日本帝国憲法を〈その精神自体は大いに学ばれ、継承されるべきだと真剣に考える〉と絶賛している(同誌04年3月号)。これを踏まえれば、「改憲はまず加憲から」の先に描く青写真が、戦後民主主義の否定と復古的な臣民意識の確立なのは明白だ。
 「3項加憲で2項の戦力保持と交戦権否定を空文化」と真の目的が
 安倍首相が初めて「加憲」を言い出したのは日本会議系の改憲集会でのことだったが、実はそのアイデアすら、日本会議のブレーンによる、護憲勢力を分断しまず改憲を既成事実化するための、“まやかしの作戦”だったというわけである。
 まさに「一国の首相が極右団体に牛耳られている」との見方をされても仕方のない、完全に国民を馬鹿にした話だろう。
 しかし、恐ろしいのはここからだ。そもそも、9条1項と2項には触れないという点をもって、首相や日本会議が悲願とする極右的改憲から一歩でも後退したのか? 答えはノーだ。
 昨日9日の国会参院予算委員会では、共産党の小池晃議員が「どう書くにせよ、1項、2項に加えて、3項に自衛隊の存在理由が書かれることになれば、3項に基づいて海外での武力行使に対する制約がなくなってしまう。2項は空文化せざるを得なくなるのではないか」と質した。これに対し安倍首相は「御党は政府見解と違い自衛隊は憲法違反と述べている」などと言ってごまかしたが、しかし、この「3項加憲」は現状の追認でもなんでもなく、真の狙いが憲法の平和主義を骨抜きにすることなのはもはやバレバレなのである。
 実際、先にその戦略の元ネタであることを指摘した日本政策研究センターの「明日への選択」では、伊藤氏による“戦略的加憲論”を掲載した翌々月号で、同センター研究部長の小坂実氏が、こんな本音を暴露していた。
〈「戦力」の保持を禁じ、自衛隊の能力を不当に縛っている九条二項は、今や国家国民の生存を妨げる障害物と化したと言っても過言ではない。速やかに九条二項を削除するか、あるいは自衛隊を明記した第三項を加えて二項を空文化させるべきである〉(同誌11月号「今こそ自衛隊に憲法上の地位と能力を!」)
 ようするに、自衛隊の明記は「戦力の不保持」と「交戦権否認」を定めた2項を「空文化させる」と断言しているのだ。実際、3項が加えられ自衛隊が明文化すれば、その活動に歯止めがきかなくなり、専守防衛が崩壊するのは目に見えている。
 しかし、信じられないのは、こうしたまやかしに乗っかって、リベラル派の中にも、この提案に賛同する声が出てきていることだろう。
 本来なら、“自衛隊を合憲化するために憲法に書き込むべき”などという主張は、安倍首相が自衛隊を違憲だと認識していることの証明なのだ。立憲主義国家の行政の長としてそんなことを言うなら、まずは自衛隊を解散させてからにしろ、と反論すべきなのに、「現状をきちんとするために改憲もありだ」などというのは、まさに連中の詐術に乗せられているだけではないか。
 繰り返すが、自衛隊の明文化は“現状の追認”どころではなく、正真正銘の“平和主義の破壊”である。こんな安倍首相の詐術にだまされてはいけないし、連中がほくそ笑む「護憲派の分断」にも屈してはならない。
 
「加憲で護憲派を分断し9条を空文化せよ」という目論見は、2年前にすでに「新9条案」というのが、今井一や伊勢崎賢治、そして戦争法に反対していた改憲派の小林節らが唱えており、当時の東京新聞も特集報道で「安倍流の改憲を許さないための新九条である」としてこの提案を積極的に肯定し推進していた経緯がある。
 
世に倦む日日のブログ主が「左からの初めての本格的な改憲策動に寒気と目眩を禁じ得ない」と、なげくのも当然である、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:56| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする