2018年02月13日

永田町の外からリベラル新党を立ち上げられるのか


2005年3月1日に、自民党を中心に改憲への動きが活発化する中、9条をはじめ憲法について広く知ってもらうことを趣旨とするウェブマガジンとして立ち上がった「マガジン9条」。
 
その後、2度ほどサイトのリニューアルをして現在の「マガジン9」となる。
 
サイトの名前通り、憲法9条関連の話題が多く、9条に関心の強い揺るぎのない人たちが多くアクセスしているかも知れない。
 
しかし本当は、そのように9条守ることに揺るぎのない人たち以外にこそ知ってもらいたい内容が盛り沢山である。
 
そんな中で、先週、こんなコラムが載っていた。    
 
<「9条、いいね!」ビートたけしの瞬間芸>
 2018年2月7日 マガジン9
 国会が始まって改憲論議が本格化してきた。憲法9条の2項は残して3項に自衛隊の存在を明記するという安倍加憲の奇策は、野党のみならず与党側からも疑問視されていて、その矛盾は明らかになりつつある。だが、安倍総理は強気だ。
 「自衛隊の存在を書き加えるだけ。なにも変わりません。震災や災害時での自衛隊の活躍は皆さんありがたいと思っているでしょう。それに北朝鮮だって中国だっていつ攻めてくるか分からない。自衛隊は必要でしょう。それが違憲だなんて、あんまりではありませんか」
 シラっと、国民に呼びかける。根本的、本質的な論議は脇に置いて、ただひたすら自衛隊という目に見える具体的な存在、それも「災害時に助けてくれる頼もしい存在」というイメージに矮小化して、とにかく国民投票で「マル」をつけさせようと、それだけをもくろんでいるとしか思えない。だからわかりやすい。すっきりしている。「自衛隊、いいんじゃね?」、はい、マルとなりやすい。
 安倍改憲がいかに恐ろしいか、本サイトの伊藤真さんの「けんぽう手習い塾」第90回にくわしいが、それをすべての市民が理解して国民投票に臨むのは並大抵のことではない。「自衛隊、いいんじゃね?」くらいシンプルなワンフレーズがほしい。そう思っていたら、この人がふとつぶやいてくれた。ビートたけしである。去る1月27日、TBS系番組「新・情報7daysニュースキャスター」のなかで「陸海空、これをわれわれは保持しない。日本が一番いいね。憲法9条で」と発言したのである。
 発言は唐突だった。話題は憲法とは全然関係ない、アメリカでの河川事故についての衝撃映像について。75歳の男性が携帯電話を見ながら操船していて、前方不注意で、ほかのボートに衝突したというニュースで、たけしは「海でも陸でも高齢ドライバーによる事故が相次いで、空でもあったらどうするの」と発言、続いてこう言ったのである。
 「陸海空、これをわれわれは保持しない。日本が一番いいね。憲法9条で」
 えっ? 何でここで憲法なの? と、ほかの出演者はポカンとして話は続かず、すぐに話題は切り替わってしまった。まったく関係ない話題の中で突然発した一言に、半分寝ながら見ていた私は思わず飛び起きた。えっ? 今、9条いいね、って、言ったよね? 確かに……。自分の耳を疑うほど、あっという間の瞬間芸ではあった。
 たけしの真意は分からない。改めて問うても「そんなこと言ったかな、知らねえよ」とか何とか言ってごまかすだろう。正面切っての発言でなく、まったく関係ない文脈の中に紛れ込ませて、ぽろりと言うところがこの人らしい。
 「陸海空、それを保持しない。いいんじゃね?」「9条、いいね!」。たけしが期せずして発した、このストレートでまっとうなワンフレーズを胸に刻みたい。
 
この何気ない(?)文の中に、今後、やって来るであろう憲法改正のための国民投票運動における重要なポイントがある。
 
改憲派は安倍晋三を始め、上記文中のように、「『自衛隊、いいんじゃね?』、はい、マル」みたいな、誰でもが理解しやすいキャッチフレーズを投票日までの期間中に、膨大な資金を投入しマスメディアを使って日常的に垂れ流すことが予想される。
 
それに対して、護憲派はと言えば、「ケンポーをマモリましょう」では全く一般の国民にとっては心に響かない。
 
70代前半までの人は。生まれてからズット憲法に守られて生活をしてきたので、突然、「憲法を護る」と言われてもピンとこない。
 
そこで、テレビで顔なじみのビートたけしのような芸人が、何気なく「陸海空、それを保持しない。いいんじゃね?」「9条、いいね!」と発するような状況が当たり前になれば、かなり効果があると思われる。
 
しかし、その頃には安倍晋三首相と会食を共にしてきた数多の俳優、タレント、芸人たちが、連日、CMで「あたらしいケンポーは、私たちの手で!」とか、「古い憲法サヨナラ、新しい憲法、初めまして」などとやられたらその結果は火を見るより明らかであろう。    
 
さて、イラク戦争開戦前後に川口順子外務大臣宛に2通の公電を送ったため、北島信一外務省大臣官房長から詰問を受け、竹内行夫外務事務次官署名入り「勧奨退職」を通告されたとして、事実上の「解雇処分」を受けたと主張していた元外交官の天木直人。
 
複数国の公使、大使を務めた外交官としての経歴は特にケチをつけることはないが、退任後、政治ブログ「天木直人のブログ」を開設し、その中での外交関連話題はそれなりの経験からくる見立てが一定の評価を得ることもあるが、政局関連になると永田町界隈に太いパイプを持ちあわせていないのか、予測が見事に外れることがしばしばある。
 
もっとも本人は安保条約の下の日米同盟を支持しており、安倍内閣に対しても、ひいきの引き倒し的な発言はするが、安倍内閣打倒とは今までは唱えてはいなかった。
 
天木直人に対しては、そのブログを詳細に読んでいる人から、「<天木直人というどうしようもないアホ>」と痛烈に批判されている。  
 
「戦後民主主義の思想的指導者」といわれる政治学者、丸山眞男を高く評価しているブロガーの田中宏和が自分のブログ「世に倦む日日」の中で、最近、そんな天木直人との興味深い対談記事を書いていた。
 
<天木直人氏との対談 - 「安倍首相に憲法9条を改憲させてはいけない」>
  2018-02-09 23:30 世に倦む日日
 元外交官の天木直人氏と対談する機会をいただき、都内で1時間ほど撮影して動画を配信することになった。初めての経験だ。天木氏と私とは共通点が二つある。一つは、憲法9条に強くコミットする政治的立場にあることで、憲法9条を基軸に据えた日本の政治と外交でなくてはならないという信念と主張を持っていることである。天木氏は新党憲法9条という政党まで立ち上げて活動されている。ここまで強烈に憲法9条にコミットし、憲法9条の価値と意味を訴えている論者は他にいないだろう。この点は、9条改憲の政局が進行している今日の状況を鑑みたとき、特に注目され刮目されるべき事実だと思われる。憲法9条が変えられようとしている現実政治への危機感から、私たちは対談の席を持つことになった。その冒頭でも申し上げたが、天木氏はいわゆる左翼とか左派の世界に身を置く人ではない。左の地平にオリジナルのバックグラウンドを持った人ではなく、左の論壇業界にキャリアとネットワークを持つ人ではない。いわば純粋の霞ヶ関の元エリートというか、外務官僚としての人生を歩んで来た経歴の人だ。敢えて単純な表現を試みれば、ニュートラルなリベラルのステイツマンであり、イデオロギーフリーな良心的で職人気質を持った日本国の外交官という表象が妥当だろう。
 
左翼世界の住人ではないのに9条にコミットし、9条改定を目論む安倍政権に対抗し、体を張って阻止しようとしている人というのは、私にはとても貴重に見えるし、ありがたい存在に思われてならない。例えば、河野洋平、野中広務、加藤紘一などが同じ属性のステイツマンと言えるし、天木氏ほどアグレッシブな個性ではないが、防衛官僚の柳澤協二が同じ範疇に入るだろう。3年前の安保法制の政局のとき、安倍政権の暴走に危惧を抱いたマスコミは、世論の後押しを受けて柳澤協二にスポットを当て、柳澤協二に国民の声(反安倍・反安保)を代弁させたが、できれば今回、9条改憲の流れに牽制を試みようとするマスコミ - 例えば金平茂紀のTBS報道特集 - が、元官僚の天木氏の9条護憲論を拾い上げてくれるとよいと思う。対談の中でも述べ、ブログでも繰り返し書いてきたけれど、左翼世界の外の護憲リベラルの方が、むしろ素朴に9条護守に情熱的なのはどうしてなのだろうか。左派だのリベラルだのを自称(僭称)して左翼業界で論壇商売している者が、オレは護憲派じゃないとか、2項を削除しようとか、立憲的改憲だとか言い散らして国民の前で欺瞞のアクロバットを踊るのはなぜだろうか。野中広務の9条護憲論は熱かった。声が震え、目が潤っていた。天木氏もそういうところがあり、言葉に力が入る。
 
野中広務の9条護憲論は、まさに自らの戦争体験からの信念と態度だった。それは人を感動させる言葉で、9条の価値と意味がそこにある。8月6日に広島の平和記念公園にカメラが入り、原爆死没者慰霊碑に刻まれた「過ちは繰り返しませぬから」を映すとき、その前で手を合わせる人々の姿を映すとき、9条の精神と初志が重く甦る。この国を新たに出発させた原点に立ち帰る。その決意はまさにイデオロギーフリーで、右だの左だのはそもそも関係ない。共産党が護憲派だから嫌だとか、護憲と言うと古い戦後左翼のイメージだから嫌だとか、そういう9条に纏わる卑しく低俗で愚かしい、右翼のプロパガンダによって刷り込まれた悪性の政治感情とは無縁なものだ。9条とはそういう問題であり、共産党と自民党の間のポジションをアクロバティックに演出しないといけないから何とか詭弁で尤もらしい改憲論を細工しようとか、そういう愚劣な問題ではないはずだ。天木氏の9条護憲論も、野中広務ほどではないが言葉に力が入る。そこには常に孤独感が漂っている。自分は9条を国の政策の基軸に据えるのが正しいと確信するのに、どうして周囲はそれに同調する人が少なく、また、それを理解する人が少なくなる一方なのだろうと、そういうやりきれない哀愁感が滲んでいる。そのシンプルなメッセージと孤独な挑戦のリフレインが、私を天木氏の護憲論に引き込む。
 
私と天木氏の共通点のもう一つは、既成野党では安倍自公政権に歯が立たないという認識が一致している点である。その現状認識が同じで、何か別の方策を立てる必要があると焦っている点が同じだ。左翼なり左派なりの現在の言論状況を見回したとき、その認識と観点を明確にしている者は少なく、ほとんど皆無に等しい。ツイッターで意見を拡散しているしばき隊や左翼論者は、どれも例外なく立憲民主党か共産党の活動家かシンパで、あるいは小沢一郎と山本太郎の応援団で、立憲と共産の「野党共闘」で次の選挙に臨んで勝つのだと意気込んでいる。既成野党の数合わせでは勝てないという冷静な判断がない。何度負けても同じ失敗を繰り返そうとする。安倍晋三と5回国政選挙を戦って、既成野党は5戦5敗した。6年間で5連敗している。もうそろそろ、今の既成野党では勝てないという結論と自覚を持ってもいいのに、ネット空間の反安倍の者たちはそのスタートラインに立とうとしない。既成野党が選挙に負けるたびに、安倍政権の岩盤は強くなり、安倍政権を倒す条件は困難さを増して行く。安倍晋三の独裁が固まり、それが世間で容認されて行く。若い世代の観念においては、おそらく選挙で安倍晋三が野党に勝つのはデフォルトであり、われわれの少年時代の巨人のV9のような常態感覚に違いない。共産党や立憲民主党は、単なる負け犬の抵抗勢力にしか見えないはずだ。
 
私自身は、毎度言っているように、永田町の外からリベラル新党を立ち上げるべしという持論であり、既成野党とは全く無縁の、国民から圧倒的な支持を集められるキャラクターをシンボルとして担ぐ構想を考えている。その救世主となるカリスマが動き、マスコミが注目して、過去6年間の選挙で投票所に足を運ばなかった1千万人から1千500万人を動かし、議席を得るという戦略を想定している。投票率53%の現実を投票率65%に変える条件を創出することで、大きな政治変動を起こそうと策している。ポピュリズムと言われようと、空想と言われようと、安倍政権を倒すにはその方法しかなく、それだけが唯一の展望だと確信する。したがって、それは、天木氏の新党憲法9条とは少し方向が異なるかもしれない。が、私のリベラル新党の計画は未だ何も緒に就いておらず、何から着手すればよいかも不明な、アイディアだけが先行する状態だから、天木氏との対話を通じて相談を重ね、見解を聴き、そのことで輪郭と中身を埋めて行き、動画配信で世間に浸透させ、提案に共感し賛同してくれる人を増やして行けばよかろうと勘案している。今年は憲法9条の勝負の年ではあるけれど、何もせず1年を過ごしてしまうと、来年の参院選が目前に迫り、またぞろ共産党と立憲民主党の「野党共闘」がどうのの政治に撞着してしまう。同じことを繰り返し、安倍晋三が圧勝して高笑いする図が再現される
 
安倍晋三の9条改憲を阻止するためには、安倍内閣の支持率を落とさないといけない。支持率が落ちれば、公明党が改憲に合意しなくて済む環境が醸成され、マスコミが先送り観測を書き始めるだろう。自民党内に、改憲政局を権力闘争に転化しようと蠢くポスト安倍の反乱も起こるかもしれない。安倍内閣の支持率を落とすためには、国会と週刊誌で醜聞炎上という手もあるけれど、最も確実なのは有力な対抗勢力を出現させることだ。昨年の小池百合子のような対抗馬、すなわち安倍晋三にとって本格的な脅威となる政敵が登場して、次の選挙で浮動票を大量に取るぞという期待と予想が膨らむ政治構図を作ることができれば、内閣支持率はおのずと低下する方向に向かう。既成野党の共闘路線ではそうした展開は不可能である。
 
9条とは、「イデオロギーフリーで、右だの左だのはそもそも関係ない。共産党が護憲派だから嫌だとか、護憲と言うと古い戦後左翼のイメージだから嫌だとか、そういう9条に纏わる卑しく低俗で愚かしい、右翼のプロパガンダによって刷り込まれた悪性の政治感情とは無縁なものだ。」という問題であるという指摘は、いま最も欠けている発想かもしれない。
 
9条改憲に対して、国民を2分するような運動では解決しないのかもしれない。 
 
「既成野党が選挙に負けるたびに、安倍政権の岩盤は強くなり、安倍政権を倒す条件は困難さを増して行く」ことは、まさに事実である。
 
「若い世代の観念においては、おそらく選挙で安倍晋三が野党に勝つのはデフォルトであり、われわれの少年時代の巨人のV9のような常態感覚に違いない」ことは、最近の20代から30代の安倍内閣支持率の高さを見れば一目瞭然である。
 
「安倍内閣の支持率を落とさないといけない」ことは、誰でもが考えていることであろう。
 
マスメディアに批判されようが、野党が安倍晋三と安倍昭恵にまつわる政治スキャンダルを追及しメディアが後押ししたころは、内閣支持率は急落した。
 
しかし、当面は、「最も確実なのは有力な対抗勢力を出現させること」なのだが、「安倍晋三にとって本格的な脅威となる政敵」の影も姿も見当たらないことが、今の日本の実態であり悲劇でもあるのではないだろうか、とオジサンは思う。
    
【安倍首相に憲法9条を改憲させてはいけない/天木直人×田中宏和 特別対談】


posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月12日

改憲は「安倍ファースト」という安倍の趣味


労働者側では多くの弁護士たちが中心になって、安倍政権が積極的に進める、労働者の「働き方改革」の学習会が昨年から行われてきている。
 
ようやく、年が明けてから通常国会が始まり、いくつかのメディアでもそれなりに「働き方改革一括法案」のいかがわしさを指摘し始めている。 
 
 「政権が掲げる『働き方改革』国会 働く人のための改革なのか」(朝日新聞DIGITAL) 
 
たとえば、安倍晋三首相が「長年議論だけが繰り返されてきた『同一労働同一賃金』。いよいよ実現の時が来ました」と言いながら、厚労省作成の法案要綱には「同一労働同一賃金」という文字はない
 
さらに「『非正規』という言葉を一掃する」というのも政権のスローガンに過ぎず、「時間によらず成果で評価する制度」と言いながら、やはり法案要綱にこの文言はないと指摘していた。
 
ここ数年の「官製春闘」で会社員の賃金は上昇しているとされるが、暮らしが楽になったという実感は乏しい。
 
それは賃金上昇があっても支出も年々増えているからであり、その背景にあるのは増え続ける社会保険料や税金である。
 
民間シンクタンクの試算では、「手取り」を維持するだけでも1.5%の賃上げが必要とされており、今春闘で政府が要請する「3%の賃上げ」が実現しても、そのうち半分は増税などで帳消しになってしまうのが実情だ。
 
 「賃上げ1.5%分、増税で帳消し 社会保険料や消費税 増えぬ『手取り』」 
 
20180212_tokyo.jpg
【東京新聞より】

 
相変わらず、「未完成春闘」は続いているのである。 
 
さて、冬季五輪が開催したが、北朝鮮がこの五輪を100%.政治利用していることに、非難もあれば韓国側の対応にそれなりに理解を示している声もある。
 
最高裁で、受信料の徴収は合憲というお墨付きを得たからなのか、公共放送であろうNHKがSNSを使ってこんな情報を流していた。   

さすがに、これはチョットおかしいのではという批判や非難が上がっていた。 
当然ながら「安倍サマのNHK」なので、安倍政権を代弁していることは誰の目にも明らかであり、「NHKの国会報道が酷い! 必ず政府答弁で終わる恣意的編集、安倍政権の問題点を隠しサポートする『NW9』」と書かれてしまうのである。 
 
ところで、ソニー出身でグーグル日本法人元代表のアレックス株式会社代表兼CEOの辻野 晃一郎がビジネスマンながらも現在の政治の劣化について確信を鋭く突いていた。 
 
<自民党支持者の私が安倍政権に抱いた「大きな疑念>
 2018.02.09 現代ビジネス
・・・前略・・・
政権批判と不寛容さを増す社会
私は、もともとは自民党支持者だ。
正確に言うと、今のところ政権運営能力を保持した政党は自民党しかないことを渋々ながらも認めている立場だ。
2009年から3年余の間、旧民主党が政権を担った時期にそのことを痛感した。
また、思想的には特に右でもなければ左でもない。ましてや反権力でもない。権力者が権力を公正に行使してくれるのなら結構だ。
実際、第二次安倍政権が発足した当初は大いに期待したものだ。しかしながら、次第に、この政権は日本の将来を極めて危ういものにするのではないかと感じるようになった。
JNNの最新の世論調査が2月5日に発表された。
それによると、森友学園への国有地売却をめぐり、75%の人が佐川宣寿国税庁長官は「改めて国会で説明すべき」と回答しており、国税庁長官に就任して以来、一度も記者会見を行っていない理由についても78%の人が「納得できない」と答えている。
また、茂木敏充経済再生担当大臣の「線香配布」問題でも、70%が茂木氏の説明に「納得できない」と答えており、「納得できる」の15%を大きく上回っている。
昨年10月の衆院選前に、この連載への寄稿で、現政権の何が問題なのかを自分なりに整理して指摘してみた。別に政権批判が目的なのではなく、一国民の目線でおかしいと感じることを率直に指摘したまでだ。
すると、早速ツイッターなどで「がちがちの左翼脳」とか「朝日新聞の受け売り」などと言われたり、名誉棄損にあたるような誹謗中傷を受けたりした。
ヘイトが横行しているが、世間は不寛容な空気に包まれ、自由な言論を封じ込めようとするエネルギーが確実に高まっていることを実感した。
安倍政権への期待が疑念に…
最初は期待したこの政権を疑うようになったきっかけは、2015年9月の一連の安保法制の強行採決だ。
前年7月に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたころから政権の暴挙が目立つようになったが、安保法制の強行採決ははっきりとこの政権の異常さを露呈したものと感じた。
さらに決定的だったのは、昨年11月にドナルド・トランプ米大統領が来日した時だ。ジェラルド・フォード以降、歴代の現役米大統領は全員来日しているが、皆、羽田空港から入国している。
しかし、トランプは平然と米軍横田基地に降り立った。これは日本を植民地扱いしているとも解釈でき、我が国の主権を侵害する行為であったといえるが、安倍政権はそれを黙認し、メディアもそのことをまったく取り上げなかった。
挙句には、安倍総理は、「日米が100%共にあることを力強く確認した」と発言したり、米国製武器調達の積極推進を約束したりするなど、友好ムードをアピールする限度をはるかに超えて露骨に米国への隷属的な態度を示した。
また、国連での核兵器禁止条約採択の場では、日本政府は核保有国などと歩調を合わせて参加をボイコットした。
その後のICANのノーベル平和賞受賞に際しても冷たい対応に終始したが、これは、沖縄に対し一貫して冷淡な態度を取り続ける姿勢とも共通したものだ。   
日米安保条約によって守られているという建前の日本として微妙な立ち位置にいることは理解するが、米軍基地負担を一身に担う沖縄へ寄り添い続けること、および唯一の被爆国として、核不拡散や核兵器の全面的な廃絶に向けて尽力し続けることは、日本国としての基本的立ち位置である。
それを踏みにじるような行為は、多くの国民にとっても決して気持ちのよいものではないだろう。安倍総理は、長崎の被爆者代表に「あなたはどこの国の総理ですか?」と面と向かって問われていた。
トランプ政権は、米国の核戦略の指針「核態勢見直し(NPR)」を発表し、爆発力を小さくして機動性を高めた小型核兵器の導入に言及した。
これに対し、河野太郎外相は、「高く評価する」との談話を発表しているが、米国は、世界で唯一、人類に対して広島と長崎で実際に核攻撃を実施した国であることを決して忘れてはならない。
北朝鮮に対する先制攻撃「ブラッディ・ノーズ作戦」の現実味が高まっているようだが、米国という国が何をしでかすかわからない点においては北朝鮮以上に危険な存在ともいえる。
我が国の責務は、米国の暴走を煽ることではなく、抑えることであるのを間違えないでもらいたい。
戦争を放棄した国から戦争ができる国へ
武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に置き換え、長く封じ込めてきた戦争ビジネスをついに解禁し、防衛省主導のもと、経団連をはじめとした経済界もその動きに積極的に加担している。
海外の武器展示会で、防衛副大臣が不慣れな手つきで武器を構える写真がネットに流れ話題にもなった。
憲法で明確に戦争を放棄した我が国を、強引な手法でなし崩し的に戦争ができる国に仕立て直そうとするやり口は尋常ではない。その総仕上げとしていよいよ今年は冒頭に触れた改憲が本格的に動き出そうとしている。
立憲国家にとっての憲法は、コンピュータでいうところのOSのようなものだ。時代に合わせて見直す議論があるのはむしろ健全だが、それは100%国民の為でなければならない
私自身は、戦争放棄、平和主義、人権主義、国民主権などの現憲法の原理原則は不変であるべきと考える立場だが、改憲については、護憲派と改憲派がそれぞれの考えを慎重に時間をかけて議論することが大前提だ。
強引に安保法制を成立させ、政治のモラルハザードを率先垂範するような現政権に憲法の見直しを主導する資格があるとはとても思えず、日本国民は大いに警戒しなければならない。
経済至上主義という根底にある問題
産業革命以降、世界の経済は大量消費を前提とした大量生産のビジネスモデルを根底に発展してきた。
2度の世界大戦を含む20世紀は、日本だけではなく、世界がまさに「物欲」や「支配欲」をベースにした資本主義で大きく経済発展を遂げた世紀であった。
そして、戦後の高度成長期は金融資本主義に移行してマネーゲームの世界が生まれた。
マネーゲームの世界はリーマンショックによって一旦破綻したが、その後は、インターネットや人工知能などの技術革新によって、「フィンテック」というテクノロジー主導のマネーゲームに姿を変えた。
日本ではコインチェックの事件が起きたばかりだが、仮想通貨フィーバーもその延長線上にある。
そもそも、行政が歪む根底にある問題とは何であろうか。前述の一連の政治スキャンダルはそのほとんどが利権や金銭に絡んでいる。
別に今に始まったことではないが、結局、政治が利益誘導の道具として利用される構図になっていることが本質的な問題だろう。田中角栄時代のロッキード事件以前から今日に至るまで、政治の本質は何も変わっていないということだ。
安倍政権が高い支持率を得てきた一番の拠り所も、実態はどうあれ、表向きの経済が好調な状態が続いているからだ。
世の中の根底に経済至上主義がある限り、権力者を利用して利益誘導しようという人たちが消えることはなく、政治が歪む根本要因となり続けている。戦争ビジネスはその最たるものだ。
「欲」の支配からの脱却
資本主義や経済至上主義が行きつくところまで行った結果、富の格差は広がる一方だ。
一説ではビル・ゲイツやジェフ・ベゾスなど、世界の8人の富豪が、世界の下位50%の人と同じ富を持つといわれる。また、米国に限ると、上位0.1%の人が下位90%の人と同等の富を持つとされる。
行き過ぎた格差社会の是正はまさに政治の役割だが、一方で、経済至上主義や利権に支配された政治が現代の格差社会を生み出したともいえる。
インターネットが普及した現代社会は「Wisdom of crowds(群衆の叡智)」の時代だ。今や、技術革新によって、一個人の発言や行動の影響力は飛躍的に高まった。政治の暴走や歪みを食い止めるのは、良識ある個人個人の叡智や行動でしかない。
政治の劣化について突き詰めて行くと、結局のところ人間の「欲」というテーマに行き当たる。
現代社会では、かつて大切にされた教えも忘れ去られてしまっているが、たとえば、孔子の教えを体系化した「論語」では、全人格的な成長を遂げた個人としての「君子」の在り方を描き、「徳」の大切さについて説く。
世の中の秩序を形成して維持し発展させてきた人類は、今こそ、欲に支配された古い秩序から抜け出さねばならないのではないか。
それができない限り、毎度同じような政治スキャンダルが繰り返され、戦前の軍産複合体や戦争ビジネスが復活し、歴史は繰り返す、という結論になりかねない。
今年は、政治家だけでなく、将来に対する我々一人ひとりの自覚と責務が問われる年になる。
 
評論家顔負けのエリート実業家の的確な分析と変節してしまった安倍政権批判である。 
 
一方、元朝日新聞の防衛担当の編集委員を経て、現在は軍事評論家、ジャーナリストである田岡俊次は、安倍晋三首相の「改憲」は本人の趣味の世界と喝破していた。 
 
<自衛隊明記の安倍改憲 それで自衛官の士気は高まるのか>
 2018年2月11日 日刊ゲンダイ
 安倍首相は1月4日、伊勢神宮に参拝後の記者会見で「今年こそ憲法のあるべき姿を国民に提示、憲法改正に向けた国民的議論を深めていきたい」と述べ、憲法改正に突き進んでいる。
 だが「改憲」と言っても、国民投票で多数の賛成を得るため、第9条1項の「戦争放棄」と2項の「陸、海、空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」はそのままにし、新たに「自衛隊の保持」を認める第3項を追加するだけだ。これでは次に「自衛隊は戦力ではないのか、3自衛隊は事実上、陸、海、空軍ではないか」との論議が再燃し、「憲法9条論議に終止符を打つ」という安倍首相の目的は果たせないだろう。
 自衛隊の存在を明記しても、現実的に考えればそれが日本の防衛、安全保障に有効とは思えない。「自衛官の士気が高まる」と言う人もいるが、現在でも自衛隊の士気が低いわけではない。もちろん平時だから戦意に満ちているはずはないが、規律は他国の軍隊と比較してもかなり良いほうだろう。有事の場合を考えても、前線の兵士が危険を冒して戦うのは、主として仲間から軽蔑されたくないためであるのは戦場心理学の定説で、憲法を考えつつ戦闘する兵士はまずいないだろう。
 米国のベトナム戦争のように戦争の大義が怪しく、長期化すれば士気、規律も低下するが、専守防衛で自国を守るのなら士気にまず問題は生じない。もし自衛隊が国民に白眼視されていれば士気に響くこともあろうが、2015年の内閣府の世論調査では自衛隊に「良い印象」を持つ人は41.4%、「どちらかといえば良い印象」が50.8%で計92.2%だ。
■形骸化した条文を無理に潰しても実益はない
「侵略を受けた場合どうするか」の質問に「自衛隊に志願する」と答えた人は男性の10.8%、女性の3.2%で、男約670万人、女約250万人が自衛隊に押しかければ大変だ。そのほか「何らかの方法で自衛隊を支援する」という人は男女計56.8%、「ゲリラとなって抵抗する」という無謀、勇敢な人も1.9%いる。
 東日本大震災での活躍で自衛隊支持が急増したと思われがちだが、実はそうでもない。1950年7月にマッカーサーの指令で7万3000人の「警察予備隊」がつくられ、再軍備が始まったが、その年の11月15日の朝日新聞の世論調査では「軍隊の創設」に賛成が53.8%、反対が27.6%で国民の約3分の2は再軍備支持だった。その後も支持は徐々に高まり、東日本大震災の2年前、2009年の内閣府の調査でも自衛隊に「良い印象」「どちらかといえば良い印象」は計80.9%に達していた。
 自衛官には「国民に敵視、軽視されている」との被害者意識を持つ人もいるが、妄想に近い。何事にも反対者はいるものだ。元航空幕僚長の田母神俊雄氏らは「こんな憲法では戦えない」と言い、安倍首相も「自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。何かあれば命を張ってくれというのは無責任です」と述べた。これは自衛官が任用の際「日本国憲法及び法令を遵守し…事に臨んでは危険を顧みず責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえます」と服務宣誓をしたことを忘れた論だ。自衛官は現行憲法を承知の上で入隊したのだから、日本を守るため命を懸ける義務がある。現代の戦争では命の危険にさらされるのは軍人だけではない。
 もし自衛官が「戦えない」なら逃亡か投降することになるが、有事の際、命令に反抗又は不服従は7年以下の懲役か禁錮で、それを教唆、扇動した者も同罪だ。総理大臣は自衛隊の最高指揮官であり、その人が「命を張ってくれとは無責任」と言えば、出動命令に反抗、逃亡した隊員が起訴されても「最高指揮官が危険な命令は無責任とおっしゃっていた」と主張できよう
 1947年の憲法施行から僅か3年後、憲法9条を起草したマッカーサー自身が再軍備を指示して、憲法9条は空文化し、国民の大多数が70年近くそれを容認してきたのだから事実上「9条無視」が定着した、とも言える。国連憲章の「旧敵国条項」と同様、すでに形骸化した条文を無理に潰しても実益はない。安倍首相の趣味に類するか、と思われる。
 
「自衛隊明記案が国民投票で否決されても自衛隊の合憲性は変わらない」と訳の分からぬことを口走っていた安倍晋三首相だが、それに対しては、「だったら何故、憲法改正をするのか?!」と批判されていたが、「命を賭して任務を遂行している者の正当性を明確化することは、わが国の安全の根幹に関わる。改憲の十分な理由になる」との詭弁も、「憲法を考えつつ戦闘する兵士はまずいないだろう」とバッサリ切られればお終いである。
 
むしろ自衛官は、「日本国憲法及び法令を遵守し…事に臨んでは危険を顧みず責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえます」と服務宣誓をしているのだから、いまさら憲法に「あなたたちは合憲ですよ」と言われても少しも励みにもならない。
 
安倍晋三首相の下での憲法改正に反対は50%を超えており、やはり改憲自体が「安倍ファースト」になっているのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:43| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月23日

憲法は国のかたち、理想の姿を語るのはではなく、国民が公権力を縛るためのルール


昨夜の天気予報というのか積雪予報では、都心は「10pの積雪」と報じていたが、いざ蓋を開けてみると、「4年ぶりに20センチを超えた」という。
 
そもそも「天気予報」はあくまでも予測であり、外れても「誤報」との批判を浴びることはない。
 
今朝の東京新聞の「筆洗」にこんなことが書いてあった。
 
「八百屋」とか「大江戸八百八町」「浪花八百八橋」。これらの場合の「八百」とは実数ではなく、それほどたくさんのという意味である▼八百種類の商品をそろえてなくても八百屋。江戸時代当時、大阪に実際にあった橋の数は八百を大きく下回り二百程度だったとか▼「うそ八百」。これも実数ではなくたくさんのうそや、うその程度の甚だしさの意味である。実際に八百ものうそをこしらえ、なおかつ平気な顔でいるのは容易なことではないだろう。そう思いきや、米紙ワシントン・ポストに一年で約二千百四十のうそをついた男の話が掲載されていた。・・・後略。
 
そのワシントン・ポストの内容は、「米紙 トランプ氏『うそ』1年で2140回 演説など分析」と、「うそ八百」を3回近く発したことになる。
 
世界の首脳の中で「トランプ大統領ともっとも個人的な信頼関係が強い」と吹聴していた、わが国の安倍晋三首相の「うそ八百」はいかほどかと調べると、既に、「安倍晋三の嘘まとめ」というサイトがあり、その中には、さらに「安倍晋三ウソのカルタ 暫定版」がリンクされていた。
 
その安倍晋三が昨日、召集された通常国会の衆参両院で、施政方針演説を行った。
 
決して「うそ八百」だらけではないが、いろいろと問題のある内容が含まれていた。
 
いつものように、在京大手紙の社説からその内容を調べてみた。
 
■朝日新聞・社説「憲法70年 際立つ首相の前のめり
 
改憲の是非を最終的に決めるのは、主権者である国民だ。
重要なのは、国民がその改憲を理解し、納得できるような丁寧な議論を積み重ねることだ。
首相は施政方針演説で、国会の憲法審査会で与野党が議論を深めることへの期待を述べた。
だが首相の前のめり姿勢は、これに逆行する。
国会議員の数を頼み、強引に押し切るようなふるまいは、国民に分断をもたらしかねない。  
 
かなり以前から「首相の前のめり」という表現を使っていたが、前のめりになってコケてくれればいいのだが、そのままゴールになだれ込まれることが、今年は現実的になってきたということである。
 
■毎日新聞・社説「安倍首相の施政方針演説 挑発を抑えたのは前進だ
 
憲法改正については各党が具体案を国会に持ち寄り、議論が進展することへの期待感を示すにとどめた。
昨年の衆院選で勝利した余裕も感じられる。今年9月の自民党総裁選まで無難な政権運営に努めるのかもしれない。
3選されれば、2021年までの長期政権が視野に入る。
首相は長期的な課題に与野党の枠を超えて取り組もうと呼びかけた。野党への挑発を抑えたのは前進だ。
少子高齢化とその先にある人口減少問題は長期的対応を必要とする。言葉通りの取り組みを期待したい。 
 
「野党への挑発を抑えたのは前進だ」という評価は少々甘すぎる。
 
改憲の国会発議は衆参両院議員の3分の2以上の賛成が必要だが、自民党が狙っている改憲項目すべてに賛成する議員は恐らくその要件を満たしているとは思えず、少しでも野党を取り込みたいという思惑がミエミエである。
 
■讀賣新聞・社説「施政方針演説 働き方改革で成果が問われる
 
・長時間労働の慣行を是正するとともに、多様な雇用形態を確保し、女性や高齢者の労働力を有効活用する方向性は妥当だ。関連法案の成立を急がねばなるまい。
・「国難」とみなす少子化問題に関して、首相は、社会保障を「全世代型」に転換し、介護職や保育士の処遇改善に努めると訴えた。着実に進めることが大切だ。
・高等教育について「真に必要な子どもたちの無償化を実現する」と語ったが、バラマキへの強い懸念が拭えない。
 本人の学習意欲・能力や両親の所得などを吟味し、無償化の対象を「真に必要な」学生に限定する制度設計が欠かせない。・憲法に関しては、「50年、100年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法だ」とし、改正案を持ち寄るよう各党に呼びかけた。
 具体案があることで、議論も建設的になり得る。与野党双方に積極的な対応を期待したい。 
 
まさに、政府広報紙の面目躍如といった内容である。
 
「バラマキへの強い懸念が拭えない」と言いながら、落とし所も提示しており、基本的には施政方針を全て支持する姿勢であることには変わりがない。           

■産経新聞・主張1「働き方改革 活力引き出す処方箋示せ
■産経新聞・主張2「施政方針演説 中国の脅威に言及足りぬ」 
 
上記の右派メディアは「油を注ぐ」かのような主張がお好きで、特に中国に対しては好戦的であることが特徴である。   
   
■東京新聞「通常国会召集 結論ありき慎み熟議を
 
安倍晋三首相が施政方針演説の冒頭で「断行する」と強調したのが「働き方改革」である。長時間労働の解消や、雇用形態による不合理な待遇差是正の必要性には同意するが、政府が提出する法案が完全とも言えまい。
 野党側は働き方改革関連法案の問題点も指摘する。私たちの暮らしにかかわる重要な問題だ。政権側には結論ありきでなく、活発な議論を交わし、時には野党側の意見も取り入れる柔軟さも求めたい。 
大多数の国民が納得する内容でなければ、憲法改正を発議すべきでないのは当然だ。数の力を背景に、自民党の考えを押し通すことがあってはならない。
 首相は昨年の国会で、野党の質問にまともに答えなかったり、自席からやじを飛ばすなど「国権の最高機関」である国会に対する礼を欠く場面も目立った。
 首相が態度を改め、「全国民の代表」と誠実に向き合うことができるのか。首相自身が誓った「謙虚な姿勢」「真摯(しんし)な政権運営」の真偽も問われることになる。
 
野党の立場からの社説であり、自民党支持層ではない国民からは分かり易い内容である。
 
安倍晋三首相に「大人の振る舞い」を期待したいが、いまさら「首相の品格」を求めることは「八百屋で魚を求めるに等しい」わけで、すでに2年前には、「安倍晋三,総理大臣としての品位・品格,この適格性に関する決定的な欠乏症」というかなり長文なメディア記事のまとめサイトも存在する。
 
在京紙の社説は、それなりに組織の公式的な見解であり、言葉もかなり吟味されて使われている。
 
しかし、そのような縛りが全くないネットメディアでは、もっと直截的な歯に衣着せぬ内容にあふれている。
 
<安倍首相の空疎すぎる施政方針演説!「非正規という言葉を一掃する」は真っ赤な嘘、裏に格差温存のカラクリ>
 2018.01.22 リテラ
 本日、通常国会が召集され、安倍首相が施政方針演説をおこなった。その中身にはこれからが思いやられる空疎な言葉ばかりが並んだ。
 たとえば、演説は「150年前、明治という時代がはじまったその瞬間を、山川健次郎は政府軍と戦う白虎隊の一員として迎えました」という一文からスタートし、“明治150周年”をアピール。「明治という新しい時代が育てた数多の人材が技術優位の欧米諸国が迫る『国難』とも呼ぶべき危機のなかで、わが国が急速に近代化を遂げる原動力となりました」「明治の先人たちに倣って、もう一度、あらゆる日本人にチャンスを創ることで、少子高齢化もきっと克服できる」などと言い出した。
 なぜ、欧米列強と同列で少子高齢化が語られるのか。さっぱり意味がわからないが、その後も安倍首相は「人づくり革命」「生産性革命」をぶち上げては“革命”を大安売り。かと思えば、声をうわずらせながら「みなさん、日米同盟は、間違いなく、かつてないほど強固なものとなりました!」とアジり、トランプ大統領と電話会談を含めて20回以上も首脳会談をおこなってきたとアピールした上で、「個人的な信頼関係の下、世界のさまざまな課題にともに立ち向かってまいります」と宣言した。
 例の「肥だめのような国」発言で世界中から非難の声があがり、もはや常軌を逸した差別主義者としてその名を轟かせているトランプとの「個人的な信頼関係」をひけらかす……。それがいかに恥ずかしいことか、安倍首相にはまったくわかっていないらしい。
 その無知さ、傲慢さは憲法改正への言及でも表れていた。年頭から「今年こそ」などと述べたことが批判を浴びたせいか期限を切ることは避けたが、「各党が憲法の具体的な案を国会にもち寄り、憲法審査会において議論を深め前に進めていくことを期待」と宣言。しかし、何度も指摘されつづけてきたように憲法改正の発議の権限は言うまでもなく立法府にあり、安倍首相の姿勢は三権分立を完全に無視している。挙げ句、行政府の長がいけしゃあしゃあと各党に改憲案をもってこいと命令するとは、憲法を云々言う以前の大問題だ。
「同一労働同一賃金」政策の裏にある“格差をつけるカラクリ”
 しかし、きょうの施政方針演説でもっとも注意を向けるべきは、この一言だったはずだ。
 それは、少子高齢化の次に安倍首相が口にした、演説の最大の目玉である「働き方改革」に言及するなかで発せられた。
「長年議論だけが繰り返されてきた『同一労働同一賃金』。いよいよ実現のときがきました。雇用形態による不合理な待遇差を禁止し、『非正規』という言葉を、この国から一掃してまいります
 非正規という言葉をこの国から一掃する──。じつは安倍首相は2016年6月の記者会見をはじめ、この言葉を事ある毎に述べてきたが、今国会での「働き方関連改革法案」成立に血道を上げるなか、施政方針演説であらためて宣言したことの意味は重い。そして、一見すると、格差是正に向けた大胆な改革というようにも映るだろう。
 しかし、騙されてはいけないのは、安倍首相はけっして「非正規雇用をなくす」あるいは「正規と非正規の格差をなくす」と言っているわけではない、ということ。たんに「非正規」という言葉を使わない、というだけの話なのである。
 たしかに、働き方改革関連法案では、正社員と非正規の処遇改善を図る「同一労働同一賃金の導入」が盛り込まれ、ガイドライン案でも「基本給・各種手当、福利厚生や教育訓練の均等・均衡待遇の確保」が謳われている。だが、基本給も手当も「実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める」としており、能力や会社への貢献度による「違いに応じた支給」でよいと認めているのだ。これでは理由をつけることで格差もつけられるし、賃金格差は埋まらないどころか格差そのものを容認することになる。
 事実、昨年3月に発表された「働き方改革実行計画」では、「正規と非正規の理由なき格差を埋めていけば、自分の能力を評価されている納得感が醸成。納得感は労働者が働くモチベーションを誘引するインセンティブとして重要、それによって労働生産性が向上していく」と説明している。ようするに、「理由なき格差」=格差に理由をつけることで納得させよう、というわけだ。
 だいたい、「非正規という言葉をこの国から一掃する」という掛け声とは裏腹に、第二次安倍政権がはじまった2012年から16年までの4年間で、非正規雇用者は207万人も増加。一方、この間の正規雇用者は22万人増加でしかなく、雇用者数の9割が非正規というのが実態だ。安倍首相が成果として誇る「就業者数185万人増加」とは、不安定就労の非正規雇用者を増やした結果でしかない。つまり、「非正規という言葉をこの国から一掃する」というのは、“見かけ倒し”の同一労働同一賃金の導入によって格差を容認するための詭弁でしかないのだ。
高度プロフェッショナル制度と裁量労働制で残業ゼロに
 しかも、この「同一労働同一賃金の導入」をさも格差是正策であるかのように打ち出す一方で、安倍政権の働き方改革関連法案の「本丸」は別にある。それは高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の導入と、1日にどれだけ働いても合意した「みなし労働時間」で定額賃金を支払う「裁量労働制」の拡大だ。
 プロ制度を大手メディアは「働いた時間ではなく成果で評価する」「働く時間ではなく成果に応じて賃金を払う」などと紹介しているが、成果に合わせて賃金を決めることは現行法でも可能なこと。しかし、高プロが導入されれば、労働基準法が定める週40時間労働や休憩、休日などの規制から除外されてしまう。さらに、「高度の専門職」「年収は平均年収額の3倍程度の労働者」が対象とされているが、経団連は以前「年収400万円以上を対象」と主張していたことからも、この要件は引き下げられるという見方が強い。
 また、「裁量労働制」の拡大では、専門職のほかに管理職や一部の営業職にまで対象を広げる。これは「1時間働いても8時間働いたことになるのだから、いいのでは」と思われがちだが、とんでもない。仕事が片付かなければ逆に何十時間でも働かせることが可能になるのだ。
「長時間労働を是正する」と言いながら、労働時間の規制をなくそうという法案を推し進める安倍首相。そもそも、この働き方改革関連法案では、時間外労働の上限規制を、過労死ラインの月80時間を超える「月最大100時間未満」にしようというのだから開いた口が塞がらない。
 あたかも格差を是正するものだと見せかけて、そのじつ、格差を容認させようとするばかりか、労働者を消耗品のように使い捨てする大企業の主張を押し通そうとする。それが、安倍首相が法案成立を目論む働き方改革関連法案の中身だ。通常国会で安倍首相は甘言を弄するのだろうが、騙されてはいけない。今国会でも、本サイトでは安倍首相の「嘘」を徹底チェックしていく。
 
最大の悲劇というのか喜劇とでもいうのか、トランプ米国大統領も安倍晋三首相も、己の発言が「嘘」ではなく正しいと「信じ込んでいる」ことである。
 
「働き方改革」という改革は、言葉を変えれば、「労働基準法」の破壊でもある。
 
これが無ければ経済界は労働者を思うがままに使い、切り捨てすることができてしまうのである。
 
今後の国会で野党は労働者の立場から、この「○○改革」の欺瞞性を追及しなければ存在価値がないと腹を括ってほしい、とオジサンは思う。
 
最後に憲法99条「憲法尊重擁護の義務」を知らない、守れない安倍晋三首相に対して立憲民主党の枝野幸男代表のメッセージを送る。


posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月10日

日米地位協定が存在する限り沖縄はもちろん日本国民に安寧の日はない


忙しい政治家のツイッターは、はたしてどこまで本人がツイートしているのかは定かではない。
 
実際、3年前にはこんなことが起きていた。

この内容から、世間では山本一太が「安倍晋三」のツイッターの影武者ということが定説となっている。
 
それならば、このツイートの「作者」も山本一太なのかもしれない。 

多くのブロガーが指摘していた「×勝利に奢る」⇒「○勝利に驕る」という単なる無知からの誤用なのか、それとも変換された漢字の選択ミスかは不明だが、少なくとも学習機能付きの変換機能では、直近に使用した「おごる」という言葉の変換漢字が「奢る」であったということは確かである。
 
最近の安倍晋三首相の人気タレントや芸能人、そしてアーティストの連中に、税金で「奢っていた」ので、さもありなん! 
 
昨日、「アベノミクスはやはり張り子の虎か」というつぶやきの中で、相次ぐ米軍ヘリの事故に関しての小野寺五典防衛大臣の発言をこのように批判した。 
 
そして日本のお間抜け代表は日本を守る小野寺五典防衛大臣のこの一言。
 「緊急着陸相次ぐ米軍ヘリ、防衛相『ちょっと多すぎる』」
ひとたび沖縄県民の真上にヘリが落ちて着たら、もう米軍基地はお終いである。
だからといって、県民に被害が出なければいいというものではない。
「ちょっと多すぎる」という言葉には、「たまに起きることは止む終えない」と暗に認めているようであり、県民感情を全く無視した発言であり、「チョット間抜けた」コメントであることは言うまでもない。
 
その後、こんなツートが飛んできて、リンク先の記事を読んで改めて知った事実に驚いている。

  
<なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟>
 内閣改造でも絶対に変わらないこと 
 2017.08.05 現代ビジネス
 私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。
たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?
『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。
事実か、それとも「特大の妄想」か
それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。
あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。
けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。
ひとつ、簡単な例をあげましょう。
以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。
<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>
もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。
けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。
そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。
さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。
なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、
○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。
という見解が、明確に書かれているからです。
つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。
 
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北方領土問題が解決できない理由
さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。
○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1
こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。
そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。
したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。
たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。
2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。
ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。
その理由は、まさに先の大原則にあったのです。
官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。
その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。
ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。
もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。
「戦後日本」に存在する「ウラの掟」
私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。
そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。
私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。
また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。
なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません
けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。
私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。
今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。
そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。
そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。
本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。
 
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商業目的以外でのこのマンガの使用・拡散は、このサイトから自由に行ってください。       
 
○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。
 
まさに占領国並みの扱いが現に存在しているというのである。
 
つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできないと日本の外務省がはっきりと認めている。
 
8年前、「沖縄県民の負担を軽減するため、『日米地位協定』改正の要求を提出し、米軍再編計画と在日米軍基地の問題を見直す」という「虎の尾」を踏んでしまった鳩山由紀夫首相(当時)は僅か9カ月足らずで政権の座を追われてしまい、それ以降歴代の首相はわが身を守るために同じ轍を踏まないということを身上としてきた。
 
したがって、いくら沖縄県内で米軍機が墜落しようとも、日本の防衛大臣ごときが何を言っても米軍からすれば表向きは「謝罪」の言葉を発するが、事故機と同種の機種は平然と毎日沖縄の上空を飛び交うことになる。
 
「時代に対応した国の姿、理想の形」を憲法を変えることにより実現しようとしている安倍晋三首相は、まず憲法の上に位置する米国から押し付けられた屈辱的な「日米地位協定」を見直していくことが先決ではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

右でも左でもなく前へ進めばうまく行くのか?


政治団体とは、政治的な目的を行うために作られた団体で、活動範囲や区域などにより、 総務省に届出を行う全国団体と、各都道府県の選挙管理委員会に届出が必要となる都道府県内団体に分類される。
 
そして、政党とは同じ政治的目的をもつ人達により組織されている団体であり、日本では「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するものであるか、 近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」と定められている。
 
日本の政治団体名・政党名一覧」というサイトを見ると、現存する政党以外で有名無実な政党も数多く存在する。
 
特徴的なのは、新しくできた政党で、既存政党から分派した政党名には「新党」という名が頭に付く政党が多く見られるが、残念ながら選挙に於いてはほとんどが埋没している。
 
さらに「革新」という文言が入った新党もあるが、実態は「与党崩れの革新党」と言われている。
 
その昔、社会党が元気なころは「保革対決」といった状況があったが、、中曽根内閣が国鉄分割民営化を断行し、それにより国労が衰退し、最終的には総評、社会党が消滅してしまい、自民党に対峙する革新政党がなくなってしまった。
 
新社会党とか社民党という名で残っている政党は、残念ながら「名ばかり政党」になってしまい、新たに出来た政党はほとんどが出自は自民党である。
 
このような状態が長く続き、今年の総選挙では、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男が「『右』や『左』は20世紀の古い考え方だ。上からの政治か、草の根の声に寄り添った本当の民主主義かが問われている。右でも左でもなく前へ進む新しい選択肢を掲げたい。」と有権者の心を鷲づかみにして、野党第一党に躍進し、「左」といわれていた共産党が大きく議席を失ってしまった。
 
そして、「『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ、現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。
 すでに壊れた冷戦構造の残滓であるイデオロギーから現代を読み解くことを無意味と断じる向きもありますが、私はそうは思いません。日本では今、右派と左派のねじれが顕著で、そうしたねじれがあるところにこそ、社会の矛盾が凝縮されるからです。本特集では企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。」と、『週刊ダイヤモンド』編集部の山口圭介がいくつかの特集記事を発表していた。
  
最初に、1972年に「あさま山荘事件」を起こすなど、あの時代に強烈なインパクトを残した極左暴力集団(過激派)の一つ、連合赤軍に所属して、殺人罪、死体遺棄罪、強盗致傷罪など計31の訴因で起訴され、懲役20年の刑を受けた元連合赤軍活動家、植垣康博さんに左派の衰退や事件について聞いた3回シリーズのいくつかのインタビュー記事から抜粋する。
 
『護憲で思考停止』がリベラル左派衰退の理由、元連合赤軍が語る
 
【 元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(2)】
■学校でも戦争、軍事を教え国民皆兵制にすべき
――護憲で思考停止の政党というと。
記者が訪れた夜、酔った客が「植垣は人殺しなんて何とも思ってない」とからんだ。それまで笑顔で受け答えしていた植垣さんは「言っていいことと悪いことがありますよ」と真顔で答えていた
 社民、共産、立憲民主……。憲法改正を自民党が主導して言ってますが、左翼が憲法についてもっと積極的に発言していたら、左翼が力を持っていたかもしれない。ただ護憲であれ、改憲であれ、安保体制を打破しないと、自主的な憲法は絶対につくれない。要するに米軍の従属下にある限り、アメリカの意向を無視できない。
――植垣さんは憲法論議ではどんなお考えなんですか。
 安保条約を破棄したうえで、自主憲法制定。軍隊を持つか持たないかはあまり重要じゃない。大切なのは軍事を知るべきだ。日本人の悪いところは、学校でも戦争、軍事を教えないところ。そして国民皆兵制にすべき。武器の扱いを知るべき。軍隊を持っていてもそれがつぶれれば終わり。本当の戦いはそこからという面があります。
――左派政党も改憲を積極的に言うべきだという考え。極端な話、共産党も改憲を主張すべきと?
 言うべきだ。左翼の定義が変わるだろうね。左翼、右翼という区別がいまや意味を成していないわけですけど。左翼は護憲、右翼は改憲という固定観念は打破していかないと。
 
『極左だった私が右翼にモテる訳』元連合赤軍が説く“義”」  
 
【元連合赤軍活動家・植垣康博氏インタビュー(3)】 
■名前を出さない限り大した力にはなりません
――ネット右翼についてはどうみていますか。
 所詮自分の名前を出さないでやっていて、どこまで本気で言っているのかなという印象です。名前を出さない限り、大した力にはなりません。わーわー叫ぶのは勝手ですが。ヘイトスピーチも大した力になっていない。名前を出すことはリスクがありますが、出してこその言論の自由なんじゃないかと。連合赤軍の問題でも匿名で出る人いるが、あれじゃあだめ。私みたいにちゃんと顔を出せよと(笑)。
――左派が衰退しているということは、逆に言えば、日本全体が右傾化しているとも言えます。
 日本経済の先が見えないことに対して無思考。考えないで行動してしまう。それが最大の問題ではないでしょうか。マスコミも右傾化してしまっている。朝日、毎日も右傾化しているように思う。朝鮮問題にしても振り回されている。私なんか「出来レースなんだからほっておけ」なんて思う。日本だけ良かれという国粋主義もあります。そういう意味では昔の右翼とは全然違う。
  
政治の世界の右傾化、保守化の動きに、当の右翼団体が実は違和感を感じている。
 
今も民族派運動を続ける蜷川正大氏が、「『ネトウヨは男のすることじゃない!』右翼民族派の主張」と語る。
 
■匿名でモノを言う人は右も左も嫌い
――今は若い世代を中心にネット右翼が台頭しています
 全然評価しない。僕は匿名でモノを言う人は右も左も嫌いです。自分の言動に責任を持つのは最低限のマナーだと思うからです。こたつの中でヌクヌクとしてながら過激な言葉を発するのは男のすることじゃない。例えば朝鮮人がどうとか個人の国籍を否定しても意味がない。個人に石を投げるのは卑怯じゃないですか。
 僕は右翼ですけど、実は左翼の友達もいっぱいいる。野村の慰霊祭を毎年開いていますが、元連合赤軍活動家の植垣康博さんも参加してくれている。人と付き合うのに思想なんか関係ない。右翼の中にだって嫌いな人もいっぱいいます(笑)。
――社会全体の右傾化が叫ばれて久しい
 僕は朝日新聞を好きじゃないが、じゃあ全て産経新聞になっていいかというとそれも違う。反対意見がなくなると議論は活性化しない。嫌だけど反対の意見にも耳を傾けることが物事を考えるきっかけになるんです。そうしないとファシズムになってしまう。双方が日本男児であるべきだと思う。  
 
左右の「ねじれ」を具体的に調査をしてまとめたのがこの記事。  
 
“極右”の安倍政権が左派的政策をとり、共産党が「保守」と呼ばれる訳
 
・・・前略・・・「若い有権者は、最も左派色の濃い日本共産党を“保守”と呼び、保守を代表する自民党や日本維新の会を“リベラル”と認識している──。本来の立ち位置とは正反対の政党認識が話題になっている。
 今年7月から8月にかけ、「読売新聞」と早稲田大学が実施した共同調査で明らかになった。この調査結果をまとめたのが、下図である。」
 
20171120_weeklydiamond_01.jpg
・・・中略・・・ 
「下図を見てもらいたい。これは日本の政党の立ち位置を示したものだ。自民党は一般的に政治・文化的には保守、経済的にも右派で小さな政府を志向する右上に配置されることが多い。ただ、時に“極右”とやゆされる現安倍政権は経済政策の面では左派であり、右下の「保守左派」のカテゴリーに分類される。
 逆に、リベラル派の旧民主党などは緊縮的な財政政策を取りがちで、「事業仕分け」はその典型だろう。こうした政策はむしろ経済右派の考え方となる。」
 
20171120_weeklydiamond_02.jpg
 
■「保守左派」を都合よく利用する狡猾な安倍政権
 具体的に見ていこう。2012年の衆院選で政権を奪い返すと、安倍政権は13年にアベノミクスを本格始動させる。その年の7月に行われた参院選は株高の後押しを受けて圧勝。参議院で野党が多数を占める衆参のねじれの解消に成功する。
 この辺りから抑えていた保守色が強まっていく。同12月に特定秘密保護法を成立させた安倍首相は、靖国神社にも参拝した。
 その後、支持率が低下しだすと、左派モードに切り替えて「地方創生」を提唱。さらに消費税の増税先送りを決定し、14年の衆院選と15年の統一地方選にも勝利した。その後に出てきたのが、国民的な議論を呼んだ安全保障関連法案だ。これも同9月に強行採決で成立に持ち込んだ。
 強引な政権運営への不満が高まってくると、今度は「1億総活躍社会」を打ち出し、参院選に完勝する。すると再度保守モードに切り替わり、いわゆる共謀罪法を実現するといった具合だ。
 聞こえのいい左派的な経済政策を隠れみのに、本丸である保守色の強い政策を通す。その手腕は見事だが狡猾さも透ける。
 共産党の愚直な“保守”と、自民党の狡猾な保守。この二つの保守の根っこにあるのも右派と左派のねじれといえる。 
 
もはや、「保守≒右翼」、「革新≒左翼」という構図はわが国には存在しないのかもしれない。
 
しかし、現在の安倍政権の改憲への勢いは容易には止められず、来年の通常国会で改憲案の発議がされれば、2019年に予想される国民投票では、「新しい憲法を作りましょう」というキャンペーンの下、憲法を変えられないのは「守旧派」だとのレッテル貼りがメディアに氾濫するのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☀| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月04日

秋晴れの空の下に4万人の9条生かせの声


昨日は13時前に国会周辺に着いた。
 
すでに多くの警官が歩道を「行動参加者」と「通行者」に分断しているのだが、2年目の8月の国会前のこんな光景を見せつけられた安倍官邸が「2度とあんなことはさせるな」と警備当局に厳しい指示をだしていた。
 
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国会正門前で開かれた安保法案に反対する集会で、道路を埋め尽くす大勢の人たち=2015年8月30日午後、東京都千代田区(共同通信社ヘリから)
 
そのため、こんな場面があちらこちらで見受けられた。
 
20171104_jabornet02.jpg
 
それにもめげず、多くの老々男女は「安倍の9条改憲NO!」の意思を明確に表していた。
 
20171104_jabornet.jpg
【レイバーネットより】

 
さて、どのくらいのメディア関係者が来ていたのかは定かではないが、在京紙での昨日の集会の取り扱いを調べてみた。
 
讀賣新聞、産経新聞は論外なのだが、気になるのは、朝日新聞の「憲法改正反対派が集会」という見出し。
 
まるで、「革マル派が集会」と同じレベルのタイトルなのだが、ヒョッとして政治部のキャップに直されたかのような表現である。 
 
基本的には憲法は国民が改正を望まなければ変えることはできない。
 
ましてや憲法に縛られるべき権力側の者が一方的に自己都合により憲法の改正を唱え、広めることは憲法擁護義務違反となることも、最近では多くの国民に知れ渡っている。
 
したがって、政権が推し進める「憲法改正」という動き自体が普通ではないにもかかわらず、それに反対している多くの市民たちを「憲法改正反対派」と呼ぶことは、安倍政権におもねった印象操作である。
 
それでは、毎日新聞はどうなのか。
 
立憲民主 枝野代表ら護憲派市民集会に」との見出しで、ましてや動画付である。
 
明らかに朝日新聞とは真逆の立場での、それも真っ当な報道である。

さらには、全面的に市民運動を支持しているメディアは、「憲法公布71年 『9条生かせ』国会周辺4万人」というタイトルとなっている。
 
こにような、「閉じられている国会」周辺の騒ぎもどこ吹く風なのか、安倍晋三首相の頭の中には明日来日予定のフエイク大統領とのゴルフしか頭にないらしく、「安倍首相 半年ぶりゴルフ トランプ氏とのプレー控え」と準備に余念がない。
 
さすがに、この記事に対するこんなツイートには笑ってしまった。

そして昨晩は、安倍晋三首相は、こんな状態だったらしい。
 
 「首相、イバンカ氏と夕食 『楽しかった』

もっとも上記の記事中の写真は明らかに36歳のイバンカとの年齢差を感じさせる表情である。
   
いくら、米国の大統領の娘だからといって、単なる大統領補佐官であり、仮に、日本から首相補佐官クラスが訪米したところで大統領はそう簡単には会ってくれはしないだろうし、夕食会なんかありえない。
 
海外からはこんな反応があるようである。

 
イバンカ氏、熱狂歓迎に米メディアは…20171103houd... 
  
最後に、昨日の国会前での集会における様子を動画で紹介しておく。

【スピーチ者】
@高田 健 (全国市民アクション運営委員)
A枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)
B鎌田 慧 (ルポライター)
C落合恵子 (作家)
D 川崎 哲 (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)
E金 泳鎬 (元・韓国産業資源部長官)
F志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)
G江崎 孝 参議院議員 (民進党)
H福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)
I 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ
J濱田邦夫 (元最高裁判所判事・弁護士)
K暉峻淑子 (埼玉大学名誉教授)
L清水雅彦 (日本体育大学教授・憲法学)
M永田浩三 (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)
N柚木康子 (安保法制違憲訴訟女の会)
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 開会 ? コール (1)【1/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 高田 健さん (全国市民アクション運営委員)【2/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 枝野幸男 衆議院議員 (立憲民主党代表)【3/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 鎌田 慧さん (ルポライター)【4/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 落合恵子さん (作家)【5/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 川崎 哲さん (核兵器廃絶国際キャンペーン〈ICAN〉国際運営委員)【6/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 金 泳鎬 (キム・ヨンホ) さん (元・韓国産業資源部長官)【7/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 志位和夫 衆議院議員 (日本共産党委員長)【8/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 江崎 孝 参議院議員 (民進党)【9/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 福島瑞穂 参議院議員 (社会民主党副党首)【10/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 小沢一郎 衆議院議員 (自由党代表) からのメッセージ【11/19】
 

2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (2)【12/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 濱田邦夫さん (元最高裁判所判事・弁護士)【13/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 暉峻淑子さん (埼玉大学名誉教授)【14/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 清水雅彦さん (日本体育大学教授・憲法学)【15/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 永田浩三さん (元NHKプロデューサー・武蔵野大学教授)【16/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: 柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)【17/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」:〈行動提起〉山口菊子さん (総がかり行動実行委員会)【18/19】
 
2017.11.03「安倍9条改憲 NO!…11.3 国会包囲大行動」: コール (3)〜 閉会【19/19】

集会終わってつくづく感じるのは、参加者は好天気に恵まれて圧倒的に高齢者が多かったのだが、彼ら彼女らが、改憲によりもっとも影響を受けるであろうと心配している肝心の10代、20代の若者が少なかったのだが、現職大統領を退陣に追い込んだお隣の韓国の若者たちの運動をもっと研究すべきではないか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:19| 神奈川 🌁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月03日

総選挙に棄権した人たちも一緒に国会前に行こう!!


総選挙の結果、改憲派議員が8割になったって?
 
それでは、そのすべての議員が9条に3項を追加して「自衛隊を明記」することを賛成しているのか?
 
衆院選の全候補者を対象に実施したアンケートを基に、当選者分を再集計してみると、安倍晋三首相が提案した憲法9条への自衛隊明記に賛成する当選者は全体の54%と半数を超えたが、改憲の発議に必要な衆院の3分の2(310人)には届いていない。
  
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【朝日新聞DIGITALより】
 
 
それでは一般国民ではどうなのか?
 
20171103kaikenhagiin.jpg
【朝日新聞DIGITALより】

 
少なくとも現時点では安倍政権のもとで憲法9条の改正については「反対」が「賛成」を大きく上回っていることがわかる。

こんな状態では、仮に衆参両院で「憲法9条に3項追加」という改正案を発議しても国民投票ではとても過半数の確保は難しい。
 
共同通信社が第4次安倍内閣の発足を受けて1、2両日に実施した全国緊急電話世論調査による結果が以下の通り。
 
◆憲法9条に自衛隊を明記する
 反対は52.6%
 賛成38.3%
◆内閣支持率
 支持する:49.5%(+5.0)
 支持しない:38.3%
◆安倍晋三首相(自民党総裁)について
 首相を続けてほしい:41.0%
 続けてほしくない :51.2% 
 
これらから分かることは、「安倍晋三首相が提案している自衛隊を9条に明記することは過半数が反対し、さらに安倍晋三首相はもう首相を続けないでほしい」ということになる。
 
明らかに国民から支持されない安倍晋三の改憲などは、国民は全く望んでいないことが良く分かる。
 
今日の文化の日は、国会周辺はかなり暖かい好天気になりそうである。
 
台風の影響で10月22日の投票に行けなかった人や、行かなかった人たちは、是非、温かい日差しの下、国会周辺に集まってほしいものである。
 
オジサンもこれから国会に向けて出発することにする。    

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posted by 定年オジサン at 10:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

改憲派の枝野幸男に期待するところ


昨朝から丸一日中、テレビのワイドショーを独占していたのが、猟奇殺人事件と呼ばれそうな、たった1人で8月下旬から10月中旬までに9人の男女を殺害し、遺体をバラバラにしたという、おぞましい事件
 
海の向こうでは、来週初来日の予定の米国トランプ大統領のおひざ元のニューヨークでは、「NYで車突入テロ、8人死亡 市長『卑劣な行為』」という事件が起きており、それぞれの事件の詳細はまだ未発表なので中途半端なコメントはできないが、いずれも正常ではない病んだ人間が何処にでも存在するということであることは確かである。
 
共通するのは両国のトップが富裕層優遇政策を取り続けていることから、必ずしも国民から高い支持を得ていないということである。
 
しかし国のトップがいかなる人物であろうと、彼らを支え暗躍する組織が必ず存在する。
 
江戸幕府では8代将軍吉宗の時代に「御庭番」なるものが存在していたそうだが、さしずめ現在の日本でそれらに相当する部署は内閣府かもしれない。
   
総選挙の結果が出そろった翌日の10月24日に、「衆院選 なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超」という記事がでていたが、余り気にはしていなかった。
 
ネット上で炎上していていたということは、無所属で立候補した山尾志桜里に834票の小差で敗れた自民党の鈴木淳司を支援していた「ネトウヨ」連中の仕業であろうと無視していた。
 
ところが、こんな記事を読むとどうやら背後に権力側の姿が見え隠れしていた。   
  
<「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載されていたランサーズ、内閣府が「主要」取引先であることが話題に>
 2017年10月27日20:09 BUZZAP
 先日BUZZAP!では業務をアウトソーシングするサイト「クラウドワークス」で「保守(反民進・嫌韓)系まとめブログサイトの運営管理」「政治・芸能系時事ネタ動画を1本50円で作成する」などの依頼が掲載されていたことをBUZZAP!では既に報じてますが、クラウドソーシングサイトの二大巨頭のもう片方である「ランサーズ」の気になる情報が話題になっています。
それはランサーズの主要取引先にリクルートやITmedia、エン・ジャパン、マイナビなどの就職情報関連企業と並んで内閣府の名前が掲載されていること。

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魚拓
◆ランサーズには「山尾しおりデマ記事依頼」が掲載
ランサーズといえば10月23日には「愛知7区の無効票が多すぎ!山尾志桜里の選挙区に何が起こったか!?」というタイトルの記事の作成依頼(魚拓)が掲載されていたことでネット上では話題となっていました。
もちろんこの山尾しおり候補の選挙区で無効票が多すぎるという話は単なる印象操作に基づく陰謀論で、一言で言うならばデマ。毎日新聞は
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
愛知7区の投票総数に無効票が占める率は4.23%で、前回2014年衆院選小選挙区の全国平均3.29%より高い(今回の全国平均は集計中)。だが、今回の小選挙区選挙で東京12区は9.71%。東京14、16、17区も5%を超えた。
衆院選:なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超 ? 毎日新聞
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と客観的な数字を上げて完全否定しており、自称保守界隈と産経新聞のみが大騒ぎするという、釣られた諸氏の情弱っぷりを見せつけるだけの結果に終わっています。
この依頼を掲載したinadog氏は「ブログの運営、Youtube動画の投稿などをしております」とする東京都在住の40代男性という自己紹介(魚拓)ですが、サイトの特性上どういった人物かについてこれ以外の検証方法はありません。
◆内閣調査室が「山口敬之昏睡レイプ事件」で行った印象操作
ところで内閣府は内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務としており、同任務を遂行するにあたり内閣官房を助けるものとされています。
そして内閣官房の内部組織のひとつである内閣情報調査室の職員が、「山口敬之昏睡レイプ事件」の被害者を民進党関係者と印象操作するチャート図をマスコミにリークし、2ちゃんねる(当時)にも投下されていたことは以前報じたとおり。
 
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奇しくもこの時にリークされたのは、被害者女性に付く弁護士の所属する事務所の代表が次期衆院選に民進党から出馬予定であること、その人物と民進党の前政調会長である山尾しおり代議士夫婦が親しいという関係を示す内容のものでした。

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(被害者女性の画像部分はトリミングしています)

いったい内閣府はランサーズの主要取引先として、日本国民の税金を使ってどのような「取引」を行っていたのでしょうか?*
 
3年前、東大卒のエリート内閣府職員・A氏(30)が渡航先の韓国から日本にゴムボートで密入国しようとして死亡した事件があったことを記憶している人はほとんどいない。
 
それは全てのメディアに箝口令がひかれたらしいのだが、「ゴムボート死の内閣府官僚 公安にマークされていたとの証言」という記事を読むと、ますます内閣府というのは政府内の伏魔殿なのかもしれない。
 
さて、話変わって安倍1強を倒すために大風呂敷を広げながらも、その中身が小粒となり、国民の期待を破った小池百合子だが、それを救ったのが公示前8日間で立憲民主党を立ち上げ、投票先を悩んでいた有権者層の救いとなった枝野幸男の過去の言動が週刊朝日に掲載されていた。 
  
<立憲・枝野代表、実は「改憲」派 “排除”した過去も…>
 2017.11.1 07:00 週刊朝日
・・・前略・・・
 小池百合子代表は「首班指名に値する立派な方と思っている」と述べたが、党内では公然と、立憲民主党の枝野幸男代表を首班指名すべしとの意見も出ていた。主張した小川淳也衆院議員は、本誌記者にこう語った。
「たとえば憲法9条第3項(の追加)を誰より早く言い始めたのは枝野幸男氏その人ですからね。希望の党の考え方と、まったく齟齬(そご)はないと思います」
 どういうことか。枝野氏といえば民進党内の“リベラル派”として小池氏に「排除」されたイメージがあるが、実は改憲派だ。
「文藝春秋」2013年10月号に「改憲私案発表 憲法九条 私ならこう変える」という論文を発表し、枝野氏自身もメディアのインタビューで「私は護憲派ではない」「保守」と公言しているのだ。
 小川氏が言及した9条3項とは、現行憲法の最大の矛盾とされる「自衛隊の存在」を明記しようと安倍首相が打ち出した改憲案のこと。一方、枝野氏も論文の中で、9条に「自衛権の行使」の条件を定めた条文を書き加える改憲案を示していた。自衛隊の現状を憲法に追加するという“加憲発想”は、安倍案の原型という見方もできる。
 さらに、同論文の中では集団的自衛権の行使について、自衛艦と共同行動中の米国の軍艦が攻撃された場合を例に挙げ、<常識的には助けるべきでしょうが、憲法にははっきり書かれていません>と、範囲を限定して憲法に明記することで行使を一部、容認するような記述がある。PKOで海外活動中の自衛隊が「駆けつけ警護」を行うことも、
<助けに行くことができると考えます。(中略)憲法で明文化する必要があります>と、許容する考えを示している。民進党出身の希望の党議員がこう語る。
「枝野氏は前原誠司代表時代の05年に民主党で憲法調査会の会長を務め、『憲法提言』をつくっている。決して観念的な平和論者ではない。だからこそ、前原氏の希望合流も党幹部としてのんだのです」
 希望の党から出馬して落選した元民進議員もこう枝野氏を評する。
「枝野氏は護憲論者ではなく、平和主義的な改憲で法律的な理屈さえ通ればいいという人。枝野氏、小池氏、安倍首相はそれぞれ加憲、改憲を主張しているが、差異は実は大きくない」
 自民党細田派の改憲論者の重鎮議員からも、こんな声が上がるほどだ。
「枝野氏は保守政治家なので、高村正彦副総裁も改憲論議を呼びかけた。希望の党はあてにできないので、今後は立憲民主に目配りする必要がある」
 一方で憲法学者の長谷部恭男早稲田大教授がこう語る。
「枝野氏の改憲案は、過去に内閣法制局長官などにより政府見解などで示されてきた考え方のとおりで、従来の政府解釈を憲法に明文化しようとしたもの。『駆けつけ警護』も含め、すべて個別的自衛権の行使として説明できる。一方、安倍首相の行った『解釈改憲』では、集団的自衛権の行使について自衛隊が『地球の裏側』まで行って武力行使できると国会で答弁するなど、どこまでも範囲が拡大する余地を残した。両者はまったく違う考え方です」
 枝野氏の改憲案には、従来どおりの政府解釈をあえて憲法に明文化することで、「解釈変更」などで憲法の趣旨を変えてしまうことに対抗するという意図があるというのだ。
「現に憲法を変えるという人たちが多数いる以上、ただ反対と言うより、もし変えるならこうでなければおかしいと言うほうが、世論を説得する効果があるかもしれない。枝野氏は憲法で首相の解散権を制約することも主張している。改憲派対護憲派という単純な図式で見るべきではない」(長谷部教授)
 立憲民主党の会派に入った山尾志桜里氏も、「枝野論文」について専門家に意見を求めるなど研究に余念がないという。
「逆風」の中にある希望の党からは早速、立憲民主党にラブコールが送られている。希望の党の柚木道義衆院議員も連携を主張する。
「第2自民党にならず、『安倍1強許すまじ』で他の野党と連携することを両院議員総会で小池代表に確認しました。枝野さんは希望とも連携する気持ちがあると思う」
 実際、希望の党は着々と「民進党化」が進んでいる。衆院選では、自民党出身で小池氏と近かった若狭勝氏や福田峰之氏が比例復活すらできず落選。小池氏自身、敗戦の責任を問われて国会運営から距離を置くことを余儀なくされた。
 民進党を離党して希望の「チャーターメンバー」(設立メンバー)となった細野豪志氏や長島昭久氏なども、微妙な立場に追いやられているという。前出の民進出身の希望議員がこう語る。
「民進党の党内手続きを経て合流した我々は、いわば『合法的』な合流組。一方、強引に党を割った細野氏らの行為は『違法』で、民進党をガタガタにして希望と合流せざるを得なくする一因をつくった責任もある。細野氏は両院議員総会でも後方に座り、積極的に発言しなかった。党内の空気を感じているのでしょう」
 チャーターメンバーたちからは「考え方の違う立憲民主とは一緒にやれない」という不満も聞こえるが、その影響力が低下すれば、希望はますます立憲民主党に接近することになりそうだ。
 だが、一方の立憲民主党の反応は芳しくない。
 当の枝野代表は10月27日、「合併して、政党を大きくするのは時代遅れだ。再編にはくみしません」「(19年の)参院選は立憲民主党で戦う」と野党再編を否定する発言を繰り返した。
“野合”によるイメージダウンを避ける意図がありそうだ。立憲民主党のある議員は、希望への冷ややかな見方を示す。
「希望は次の参院選も候補者を立てられず、バラバラになって崩壊するのではないか。一部は岡田克也氏が結成した無所属の会派に流れるなどするだろう。まずは今回の選挙戦で共闘した社民、共産との連携にプライオリティーがある」
 さらに立憲民主党が希望の党と組めない“隠された裏事情”もあるという。それは、今回共闘した共産党の存在だ。
「立憲民主は北海道など各地域で候補者が共産党と『当選後、希望の党の会派には入らない』などの政策協定を結んでいる。希望と合流するようなことになれば共産党がだまっていないから、元のさやには簡単には戻れないよ」(前出の民進出身の希望落選議員)
・・・中略・・・
 安倍政権は「19年夏の参院選と同日に改憲の是非を問う国民投票を仕掛けてくるシナリオを描いている」(政府高官)とされる。
果たして今後、野党はどう戦うつもりなのか。
「野党再編のキーマンは無所属の会の岡田さんだろう。参院選がある再来年の夏から逆算して彼が政権奪取を掲げて希望、立憲との統一を仕掛けるしか道はない」(民進党閣僚経験者)
 民進党の有田芳生参院議員は、「第三の道」を模索する手もあると語る。
「例えばイタリアでは小党分立が当たり前で、野党連合として選挙の時には一緒に戦うことで政権奪取も可能になっている。日本もイタリア型の野党連合を目指せば、小党分立でも政権奪取を狙うことができる」
 だが、与党はそんな弱小野党を舐めきっている。
 11月1日召集の特別国会では当初、安倍首相の所信表明演説と各党による代表質問を来年の通常国会まで先送りする予定だったが、メディアに批判され、ようやく重い腰をあげ、野党との調整に入った。
「衆院選の大勝でみそぎは済んだと判断し、加計学園の獣医学部新設に11月にも認可を出す予定です。国会を開かないと加計疑惑隠しとメディアが騒ぐので、国会審議に応じるほうが得策との判断に傾いた。審議しても野党にはたいした力がないからね」(自民党国対幹部)
 混沌の中から真の“希望”が生まれるのはいつになるのだろうか。(本誌・小泉耕平、直木詩帆、村上新太郎)
※週刊朝日 2017年11月10日号
 
国民投票法の起案等、立法政策に携わってきた法学者で政治学者の南部義典は、すでに4年前に、「“枝野私案”は、政府・自民党の有力な対立軸になりうるか?」という記事の中で、「憲法第9条改正“枝野私案”」について詳細に分析し、
 
あえて自民党憲法改正草案の対抗軸として、3分の2以上の合意形成を阻止する立場を鮮明にすると同時に、政府解釈の変更にもブレーキを掛けるという知恵と戦略に基づいて提案されたものであると理解します。
枝野私案は、憲法論議の悲惨な現状に対する積極的「止揚」として、その限りにおいて理解され、評価されるべきものと考えます。自民党「憲法改正草案」をベースにした具体的な議論を完全停止させ、与野党間の合意形成の可能性をゼロにするだけでなく、対案としての意義を国民に広く示すことで、今回、論理的な解釈を政治的に変更しようとする目論見を自然停止させる『逆ベクトル』が作用すると考えます。
と評価していた。
 
4年後の今、この評価内容が、単なる「改憲阻止」行動でなく戦略的な「安倍改憲阻止」につながっていくことになればいいのだが、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:28| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

ほんとうに必要なのか緊急事態条項

最近、よく目にする機会が多くなった「ナチスの手口」。
 
今朝の東京新聞「本音のコラム」でも法政大学の山口二郎教授が使っていた。
 
20170924honnecolum.jpg 
 
今回の解散風(まだ正式に解散がきまっていない)は、多くの人が「安倍首相による首相のための首相の解散」とまで指摘しているが、上記コラムでは「国会の機能を破壊する行為」と「国連演説を国内向けのプロパガンダに利用」したことが、ナチスの手口に近いと批判していた。
 
これを日本の政治屋で最初に口にしたのが、漢字はまともに読めないが、頭に浮かんだことは軽々と口から出てしまう麻生太郎副総理。
 
4年前に、「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に代わった。あの手口に学んだらどうかね」と発言し物議をかもし、今年になっても、「(政治は)結果が大事だ。何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくてもだめだ」と身内の派閥会合でこう発言し、撤回を余儀なくされた。
 
新しい所では、昨日の宇都宮市内での講演における発言がある。

 
  「麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 武装難民対策」 
 
先週、ドイツ近現代史の専門家である東大大学院教授の石田勇治氏は日刊ゲンダイのインタビューでこう答えていた。
 
■麻生発言は国益を損なう
  ――麻生副総理の発言をどう捉えましたか。
 ナチ・ドイツやヒトラーの歴史の受け止め方というのは、国や地域によって異なるとはいえ、国連総会がアウシュビッツ収容所の解放日にちなんで「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」(1月27日)を定め、人権侵害の再発防止を世界中に呼びかけている。そんな中で、肯定的とも受けとれる言葉でヒトラーを引き合いに出して自分の考えを伝えようとした。それも、政権中枢にいる副総理が、2度もです。今回の失言も全世界に配信されましたから、国益への打撃は大きいと言わざるを得ません。
  ――麻生発言に対して中国や韓国は即座に反発しました。
「やはり日本は信用できない国だ」「そういう政治家を選挙で選んだ国民も問題だ」と近隣諸国から指摘されかねません。
  ――ナチ・ドイツを評価する発言の真意はどこにあると思いますか。
 麻生氏の発言は歴史家が検証してきた史実から乖離している部分も多く、勝手に思い描いたナチ・ドイツのイメージに彼がどんな憧れや共感をもって発言しているのかは不明です。しかし、「緊急事態条項」を日本国憲法に加えたいと主張する自民党の政治家が「ナチスの手口」を学ぶべきだと公言したことを見過ごしてはなりません。ナチスは「大統領緊急措置権」すなわち「緊急事態条項」を乱用して独裁への道を開いた。つまり「ナチスの手口」とは、ずばり「緊急事態条項」のことなのです。
  ――自民党の改憲草案の解説書「Q&A」では「緊急事態条項」を盛り込む必要性について〈東日本大震災における政府の対応の反省も踏まえて〉と述べています。2015年11月にパリ同時多発テロが発生した際、オランド仏大統領は非常事態宣言を出しました。日本でも当時、改憲して「緊急事態条項」の規定を盛り込むべき――といった声が出ましたが、どこが問題なのでしょうか。
 オランド大統領が出した非常事態宣言は、憲法ではなく、法律に基づくものですから、これを持ち出して改憲論議を進めるのは筋違いです。憲法上の「緊急事態条項」は、国難に直面した際、優れた指導者がきちんと判断してくれることを期待して国民が持つ権利を停止し、あらゆる権力を政府に委ねること。つまり、性善説に立っています。
  ――あくまでも為政者が誤った判断をしないだろうと信じて一時的に強権力を与えるのですね。
 しかし、憲法に基づいて政治を行う、立憲主義を止めてしまうわけですから、それまでの民主的な統治形態を放棄してそのまま恒久的な独裁に転じる危険性を秘めている。憲法で国民の自由を保障したまま、法律によって、緊急時にのみ「例外的に」「一時的に」自由の制限を行うことと、「緊急事態条項」を憲法に書き込むことは大きく異なるのです。1933年に首相となったヒトラーは、ワイマール憲法48条を徹底的に乱用しました。例えば、新聞に少しでも批判的な記事を載せたら、たちまち拘束するなど言論統制を進めました。そして「国会議事堂炎上事件」が起きると、緊急事態を宣言して、国民の基本権を停止しました。「一時的な措置」だとされましたが、結局、1945年の終戦まで独裁は持続し、ホロコーストに帰着しました。
■自民党改憲案は実に乱用しやすい内容
  ――確かに今の日本で政権や政治家に性善説を求めるのは難しいですね。
 問題が起きても真実はごまかし、国民の目からそらしてばかり。これから10〜30年後、あるいはもっと先にどんな政治家が現れるのかを考えた時、従来のような性善説に立った発想で権力を委ねていいのでしょうか。仮に日本国憲法に自民党改憲案のような「緊急事態条項」が盛り込まれ、悪意ある政治家、あるいは悪意はなくとも、時の為政者の誤った判断で乱用されたら、取り返しのつかない事態に陥ります。そんなリスクの高い独裁権力を政府に与える必要はありません。大災害に備えるためというのであれば、現行の災害対策基本法などを周知徹底し、法律を整備して対応すればいい。それで十分です。
  ――それでも安倍政権は改憲して「緊急事態条項」を盛り込みたい考えです。とりわけ最近は北朝鮮のミサイル・核開発の危険性をあおり、世論を喚起するような姿勢が目立ちます。ナチ・ドイツがワイマール憲法48条を乱用していった時と今の日本の状況は似ているのでしょうか。
 今の政権を見ていて、確かに政治姿勢やメディアの使い方、ポピュリズム的な対応の部分で危険な兆候が見られます。しかし、今の日本がナチ前夜の状況なのかと問えば、それは違う。なぜなら、日本国憲法のなかに「緊急事態条項」が存在しないからです。仮に日本国憲法に自民党改憲案のような権力の集中に対して警戒心の薄い「緊急事態条項」が盛り込まれたら、たちまちナチ前夜のような危機的な状況になるかもしれません。「ナチスの『手口』と緊急事態条項」の中で憲法学者の長谷部恭男さんと議論したことですが、緊急事態の期間の設定の仕方や司法によるチェックに重きを置いた、米独仏などの「緊急事態条項」と比較すると、自民党改憲案のそれは政権に対して甘い内容、実に乱用しやすい内容なのです。
  ――安倍首相は5月に独自の改憲案を新聞発表し、高村副総裁は来年の通常国会に改憲原案を提出したい意向を示しました。安倍首相はなぜ、これほどまでに改憲したいのだと思いますか。
 ひとつには、「アメリカに憲法を押し付けられた」というルサンチマン(恨みつらみ、憤り)でしょうか。しかし、憲法というのは、世界の人権の歴史とほぼ一緒に発展してきた普遍的なものであって、日本固有なものが必要だという考え方は理解しがたい。もうひとつは、日本をいざとなったら戦争態勢だってとれる「普通の国」にしたいのでしょう。「緊急事態条項」は9条の問題とリンクしていると思います。「緊急事態条項がなければ戦争はできない」と為政者が考えても不思議はありませんから。
■ドイツは日本と違って過去の問題を避けなかった
  ―――北朝鮮問題に対し、ドイツのメルケル首相は一貫して「平和外交」を強調し、「圧力を強める」と声高に叫んでいる安倍首相の姿勢とは真逆です。同じ敗戦国でありながら、依然として中国や韓国とギクシャクしている日本はドイツと何が違うのでしょうか。
 ドイツは地理的に遠いので、北朝鮮への対応が違うのは当然でしょう。ただ過去の問題への対応も違います。ドイツでは1960年代から、ナチ時代を反省する声が出てきました。どの国も自国の負の部分については目を背けたいもの。しかし、ドイツでは政治家も国民も、ナチ問題は国の根幹にかかわる深刻な問題として受け止めました。そして1990年の東西ドイツ統一をきっかけに加害の過去と向き合う公的規範ができあがりました。一方、日本の場合は、かつての軍部独裁や、南京虐殺、731部隊などの戦争犯罪が提起する問題に、政治家も国民も十分に向き合ってこなかった。ドイツが日本と異なるのは、そうした過去の問題を避けなかったことです。
  ――「緊急事態条項」を阻止するためにメディアは何をするべきだと思いますか。
 メディアは単に情報提供するのではなく、アジェンダセッティング(議題設定)もジャーナリズムの重要な役割です。「緊急事態条項」についても性善説で論じられる問題や危うさをきちんと報じるべきです。この条項が憲法に書き込まれ、いつか発動されたとき、真っ先に失われるのは言論・報道の自由だと思います。
 
「国難に直面した際、優れた指導者がきちんと判断してくれることを期待して国民が持つ権利を停止し、あらゆる権力を政府に委ねること。つまり、性善説に立ってい」るのが、憲法上の「緊急事態条項」ならば、今の安倍政権のように「優れた指導者」どころか真っ当な思考力が欠如し、「きちんと判断してくれることを期待」できないのなら、これほど危険なものはないということになる。 
 
ドイツ第三帝国ナンバー2、ヒットラーの後継者と言われたヘルマン・ゲーリングの有名な言葉がある。 
 
「国民は常に指導者たちの意のままになるものだ。簡単なことだ。自分達が外国から攻撃されていると説明するだけでいい。そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危険に晒す人々だと公然と非難すればいいだけのことだ。この方法はどの国でも同じように通用するものだ。」
 
日本の上空数100kmを通過した北朝鮮のミサイル試射を「我が国に向けてミサイルを発射した」というのは、まさに、この言葉通りの振る舞いをしているのが最近の安倍晋三であろう。
  
それでは、あらためて安倍政権が目論んでいる「緊急事態条項」の実態を過去の歴史を踏まえて、憲法学者とドイツ近現代史の専門家に解説してもらった内容の抜粋を、毎日新聞の「論点 シリーズ憲法70年 必要か緊急事態条項」から紹介する。
 
【緊急勅令の再現許すな 渡辺治・一橋大名誉教授】
 緊急事態条項の狙いは、緊急事態を口実に、国会の意思を無視して政府に権限を集中させることにある。ドイツにおけるワイマール共和国の崩壊とナチスの制覇をもたらした教訓が持ち出されるが、より注目しなければならないのは戦前日本の教訓だ。現代の改憲案の緊急事態規定は、戦前の明治憲法のそれをまねたものだからだ。
 明治憲法は緊急事態条項の「宝庫」だった。政府はこれを活用して国民を戦時体制に駆り立てた。
 明治憲法の緊急事態条項は4つ。
▽議会閉会時に緊急事態が生じた時、政府が議会の議を経ずに法律に代わる命令を出せる緊急勅令(第8条)
▽戦時、事変に際し、軍事独裁を可能にする戒厳大権(第14条)
▽憲法を停止し、天皇独裁を可能にする非常大権(第31条)
▽恐慌等の危機に際し、勅令で行う財政緊急処分(第70条)だ。
いずれも緊急事態に際しての天皇の独裁的権限を規定したものだ。政府にとって使い勝手が良かったのが8条と70条の緊急勅令だ。緊急事態ならば議会を通さず法律に代わる命令を出せるため、歴代内閣は緊急勅令を乱発し、国民に不人気な政策を強行した。
 1928(昭和3)年の治安維持法改正は、共産党員の弾圧目的で制定した同法の処罰対象を党の支援者にまで拡大する内容だが、法案は議会の反対多数で廃案となった。だが、時の田中義一内閣は議会閉会直後に同じ内容を緊急勅令で通してしまった。満州事変では緊急勅令を使い、議会にかけずに戦費支出のため国債を増発した。戦前はこうした緊急勅令が100回以上も乱発された。
 戦後の日本国憲法は9条で戦争放棄をうたうと同時に、緊急事態条項を条文から外した。だが、この憲法に不満を抱いた保守政治家は、憲法を改正して軍備の保持と同時に、政府権力を強める緊急事態条項の復活を切望した。50年代に発表された憲法改正案には、ほぼ例外なく9条改正とセットでこの条項が明記された。
 60年の安保闘争による岸内閣の退陣で、復古的な改憲論は下火となったが、北朝鮮の核開発と東日本大震災が状況を変えた。非常時に政府が迅速に対応するためだとして、緊急事態条項が「国民受けが狙える」項目として復活したのだ。
 しかし、政府が非常時に緊急事態条項を使うのは、国民の安全を守るためではない。23(大正12)年の関東大震災の際には、緊急勅令によって戒厳令の一部が発動されたが、そこで行われたのは被災民の迅速な救済ではなかった。報道や言論活動が禁じられ、「暴動の恐れ」を理由に多くの朝鮮人や社会主義者が殺された。政府が行ったのは、緊急事態を口実とした国民の自由の制限と弾圧なのだ。
 自民党は条項について国会議員の任期延長に絞って議論するという。だが、自民党の「本命」が緊急命令権にあるのは、戦前の経験を見れば明らかだ。しかも、緊急事態条項の創設は、海外での武力行使を認める9条改憲とセットになっている。戦争にかかわることを否定している現行憲法の抜本的な転換につながる。このような憲法改正を認めてはいけない。

【ヒトラーの危険な「手口」 石田勇治・東京大大学院教授】
 麻生太郎副総理兼財務相が8月末「ヒトラーはいくら動機が正しくても駄目」と発言した。ヒトラーを肯定的ととれる言葉で引き合いに出して自説を述べるのは論外だ。麻生氏は2013年にも「(ワイマール憲法は)誰も気づかないで変わった。あの手口、学んだらどうかね」と発言したが、あの時は二つの意味で耳を疑った。
 一つは、日本政治の中枢から、主権者である国民が気付かないうちに憲法が変わるのが良いとの考えが表明されたことへの驚き。もう一つは、国家テロと言論弾圧によって議会制民主主義を形骸化させ、独裁体制を樹立したヒトラーの政治手法のどこに模範とすべき点があるのか、という疑問だ。
 ヒトラーが「手口」としたのはワイマール憲法48条の緊急事態条項だ。国の安寧と秩序が脅かされた時、普段は認められない緊急措置権(緊急令)の行使を大統領に認めるもので、当初はクーデター対策だった。世界恐慌で政党対立が激化し、国会が機能不全に陥る1930年代初頭には緊急令は法律と同等のものとして多用された。
 33年1月に発足したヒトラー政権は、与党が国会に多数の基盤を持たない少数派政権だったが、ヒンデンブルク大統領の緊急措置権に支えられていた。翌月末、国会選挙戦の最中にベルリンの国会議事堂が炎上する事件が起きると、ヒトラーはこれを「共産党による国家転覆の謀略」と断定。大統領を動かして緊急令を発動させた。人身・言論の自由をはじめ国民の基本権が停止され、共産党議員など左派指導者が一斉に拘束された。
 同年3月の国会では、共産党国会議員81人全員が拘禁されるなか、政府は国会の3分の2の賛成を得て授権法(全権委任法)を成立させた。緊急事態条項をてこに立法権を手に入れたヒトラー首相は、政権発足からわずか53日で独裁への道を開いた。
 議事堂炎上に伴う緊急令によって、国民の基本権は保障されなくなり、誰でも令状なしに逮捕されるようになった。公権力による人権侵害が合法化され、後のホロコースト(ユダヤ人大虐殺)につながった。緊急令は45年のドイツ敗戦で連合軍が解除するまで続いた。
 戦後に制定されたドイツの憲法(基本法)には当初、緊急事態条項はなかったが、68年の改正で盛り込まれた。だが、これは、主権回復の条約で戦勝国から非常時対応を求められたからだ。改正は、10年に及ぶ議論と3度の修正案を経て行われた。
 また、ワイマール憲法への反省から、緊急事態か否かの確定は議会が行うこととし、そのために連邦議会と連邦参議院による(上下両院)常設合同委員会が設けられた。緊急時の議会の責任と権限はむしろ強化され、政府に全権力が集中する仕組みは作られなかった。為政者のさじ加減で基本権を制限できる規定も存在せず、緊急事態条項は一度も使われていない
 ヒトラー政権の歴史は、緊急事態条項が大きな危険を伴う条文であることを教えている。日本国憲法に盛り込むことが適当なのか、過去の失敗事例に学ぶ視点が必要ではないだろうか。

少なくとも安倍晋三首相は日本には「過去の失敗事例」が全くないと思っているふしがあり、近現代史を理解する能力には欠けているようである。

この条項が憲法に書き込まれ、いつか発動されたとき、真っ先に失われるのは国民の自由、すなわち言論・報道の自由であり、まさにメディアの生命線でもある。
 
したがって、その生命線を守る意味からも、メディアには単に情報提供するのではなく、「緊急事態条項」について性善説で論じられる問題や危うさをきちんと報じることを期待したい、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月20日

護憲派議員増やすよりも改憲派議員を減らせ

「大義なき解散」と与党内からも批判され、ドタバタと「人づくり解散」と位置付けるという。
 
それでは「どんな人」をつくるのかと見れば、「高齢者中心の社会保障から子どもや若者への支援も拡充させる」とか、2年後の10月に10%に引き上げられる消費税の増税分から、「幼児教育の無償化など教育、子育て支援にも充てる」という。
 
まるで生産能力のない高齢者を切り捨てて、子どもや若者を中心に、という風に聞こえてきてしまう。
 
5年前、社会保障の充実・安定化と、そのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すため「社会保障と税の一体改革」として、2012年8月には関連8法案が成立し、その後、社会保障制度改革推進法に基づき、内閣に、社会保障制度改革国民会議が設置され、報告書が2013年8月6日にとりまとめられた。
 
この報告書等に基づき、改革の全体像や進め方を明らかにする法案が提出され、2013年12月に成立したのだが、社会保障は充実するどころか低下しているのが現状である。
 
とりわけ、すでに高齢者に対する社会保障費は削減の一途である。 
 
しかしいずれにしても、そんなことは国会で与野党がしっかり議論すれば済むことであり、わざわざ解散して国民に信を問うようなことではない。
 
もっともあくまでも方針レベルが伝えられているに過ぎないのだが、「改憲」に関しては若干、メディア間で温度差がある。

 「自民「9条に自衛隊」公約 改憲方針、首相提案通り
 
これに対しては、こんな報道もあった。
 
<改憲条文案 公約せず 首相、25日解散表明>
 2017年9月20日 朝刊 東京新聞
20170920kaikennittei.jpg 自民党は19日、「10月10公示−同22日投開票」の日程を軸に実施する衆院選の公約に関し、改憲の条文案は掲げない方針を決めた。消費税率10%への引き上げの増収分の使途を見直し、教育財源などに充てることを盛り込み、主要争点に位置付ける。与党幹部によると、安倍晋三首相は今月25日に記者会見を行い、28日召集の臨時国会冒頭の衆院解散を表明する方向で調整に入った。野党は、解散前に国会審議を行うよう要求したが、自民党は拒否する構えだ。 (生島章弘)
 自民党の二階俊博幹事長は19日の役員連絡会で、首相から早期解散を検討していると伝えられたことを明らかにした。続く記者会見で、改憲の党内論議について「日を区切って結論を出すこと自体が難しい問題で、急ぐ必要はない」と衆院選前の意見集約は見送る考えを示した。
 衆院選で、有権者は条文形式の自民党改憲案に判断を示せないことになる。
 自民党は改憲に関し、首相が提唱する自衛隊の存在明記など4項目で10月中にも自民党案をまとめ、来年の通常国会で発議を目指していた。議論は衆院選後の11月以降に先送りされ、来年に発議する目標も不透明になった。二階氏は消費税の使途見直しについて、党政務調査会で早急に議論し「政策を固め、国民の批判を仰ぐことは当然」と公約に盛り込む考えを示した。
 消費税を巡っては、税率5%から10%への引き上げを決めた2012年の自民、公明両党と民主党(当時)の三党合意に、増収分の2割を年金・医療・介護・子育て支援の充実に、5割強を財政赤字の削減に充てることを明記している。
 使途見直しに対し、19日の自民党厚生労働部会では異論が出た。丹羽雄哉元厚生相は記者団に「高齢化社会でお年寄りが不安になっている。思いつきで(見直しを)やられては困る」と語った。与党内では、20年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する財政健全化目標の先送りは避けられないとの見方が強まった。
 民進党は自民党との国対委員長会談で、解散前に首相の所信表明演説や代表質問を行うよう要求した。自民党側は「政府に伝える」と答えるにとどめた。民進党の前原誠司代表は「敵前逃亡・自己保身・疑惑隠し解散だ」と批判した。
 自民の改憲議論 改憲を巡り自民党が議論しているのは、9条改憲、大学など高等教育を含む教育無償化、大災害などでの緊急事態条項、参院の合区解消−の4項目。
 今月12日の党憲法改正推進本部の全体会合では、9条改憲を議論。戦力不保持などを規定した2項を残したまま自衛隊を明記するとした安倍晋三首相の案に賛成意見が相次いだ。現行の2項を削除し、国防軍の保持を明記した2012年の党改憲草案を重視する意見も残った。
 衆院解散がなければ、秋の臨時国会中に党の案をとりまとめ、衆参両院の憲法審査会に示す方針だった。公明党などとの協議を経て改憲原案を来年の通常国会に正式に提出し、衆参両院の3分の2以上の賛成で発議、国民投票にはかる−との日程を描いていた。
 
衆院選日程は時の内閣が決めることになっている。
 
憲法54条は、衆院解散の日から40日以内に投票を行わなければならないと規定れており、正式な選挙期間は解散後に衆院選が公示されてから12日間のみである。
 
しかし実際は各党と候補予定者は解散と同時に投票日に向けて一斉に走り出すため、解散から投票日までが事実上の選挙期間に位置付けられている。
 
戦後、解散から投票までの平均期間は約30日だという。
 
最短は1983年の20日間で最長は2009年の40日間で、倍の開きがある。
 
20日間に次いで短いのが1996年、2000年、2014年の23日間となっており、安倍晋三首相が決める衆院選の実質的な期間は2回とも、短さで上位に並ぶことになり、長い選挙戦でボロが出ないうちに済ましてしまおうという意図が透けて見える。
 
20170920touhyoukikan.jpg
【東京新聞より】

 
今回の解散で、労働側から多くの批判が出ていた「働き方改革関連法案」が閣議決定が見送られ、衆院選の後になることとなった。
 
これにより、法案の審議は来年の通常国会になるとみられるが、この際、じっくりとこの法案の問題点をあぶり出すべきである。
 
しかし、悪法案が見送られることは結構なことなのだが、6年半前に起きた原発震災の後処理がまた先延ばしになってしまった。

<核燃料20年度取り出し開始断念 福島第1原発1、2号機プール>
 2017/9/20 02:2 共同通信
 事故を起こした東京電力福島第1原発1、2号機のプールに保管されたままの使用済み核燃料を巡り、政府と東電が目標としていた「2020年度」の取り出し開始を断念し、3年程度遅らせる方針を固めたことが19日、関係者への取材で分かった。
 1〜3号機の溶融核燃料の最初に取り出しを行う号機の選定と具体的な工法確定についても、目標の「18年度前半」を1年程度遅らせる。いずれも月内に改定する第1原発の廃炉に向けた中長期ロードマップに盛り込む。
 こうした変更は全体の作業工程に影響する恐れもあり、30〜40年で終えるとする廃炉の計画も見直しを迫られる可能性がある。
 
2020年度の取り出し延期とは、まるで東京五輪開催開催時に、「まだフクシマの後処理が終わっていない」との国際批判を避けるためではないかと勘ぐってしまう。先延ばしすればするほどリスクは大きくなることは必至である。
 
ところで、自民党の「改憲」スケジュールが少々不透明になってきたのだが、昨日の毎日新聞夕刊にこんな特集が載っていた。

<特集ワイド いきなり解散と言うけれど… 気がつけば「改憲勢力」ばかり>
 毎日新聞 2017年9月19日 東京夕刊 
 背景に新自由主義の台頭 護憲は「旧態依然」?
 「池田勇人首相以降、本気で改憲をやろうとする首相はいませんでした。その点、安倍首相は本気なので『異質』です。しかし内閣支持率が下落した今、安倍首相は実現のためというより、求心力を維持するために改憲を訴え続けていくしかない、という状況に変わりました」
 こう解説するのが、政権への「辛口」で知られる政治評論家の森田実さん。東京都議選で自民党が惨敗した後の7月13日、官邸で安倍首相と会食し、意見交換した。
 確かに改憲を巡る安倍首相の言動は変化した。5月3日、保守系の民間団体へのビデオメッセージで、憲法9条について、戦争放棄をうたった1項と戦力不保持を定めた2項を堅持した上で、自衛隊の存在を明記。2020年に改正憲法施行というスケジュールも示した。ところが、「森友学園」「加計(かけ)学園」問題などの影響で、7月に内閣支持率が危険水域とされる20%台まで低下すると「スケジュールありきではない」などと述べ、強気の姿勢から一転した。
 安倍首相は衆院を解散する意向を固めたようだが、悲願である改憲は諦めていないとみられる。選挙後に改憲派で3分の2を割るかもしれないが、その「強気」はどこから来るのだろう。
 改憲派の論客、百地章国士舘大特任教授(憲法学)は「小池百合子都知事の存在はプラスになるでしょう」と語る。
 小池氏の力は都議選でさく裂。代表を務めた「都民ファーストの会」から49人を当選させた。小池氏側近の若狭勝衆院議員(無所属)が代表を務める政治団体「日本ファーストの会」は、月内に設立する予定の新党で改憲を目指す考えを明らかにしている。14日の記者会見では、改憲によって衆参両院制から1院制へ変更する基本政策を強調した。「小池知事には訴えの一つにしたいと話して賛同していただいている」と述べた。
 では、小池氏の姿勢はどうか。毎日新聞の03年衆院選の当選議員アンケートでは「改憲賛成」と回答を寄せた。また、第2次安倍内閣発足後の13年3月の衆院本会議で、当時自民党に所属していた小池氏は質問の中で、安倍首相の憲法観を問いただした。「憲法の改正は国会にのみ認められた権限です。国会が最高法規である憲法を議論することは当然です」。都知事就任以降、改憲に関連する目立った発言はないが、改憲派と見ても違和感はない。
 「小池新党」に対しては「都議選の勢いを次の衆院選まで維持すれば一定勢力を形成する」というのが、政界関係者の一致した見方だ。さらに、民進党を離れた細野豪志氏ら、改憲に前向きな国会議員の参加も予定される。小池新党は、改憲を前面に押し出してスタートを切る可能性は高い。
 また、民進党も改憲勢力に加わるとの見方がある。理由は前原誠司新代表の存在だ。以前から自衛隊の存在を明記する「加憲」が持論で、安倍首相の立場と変わらない。6日の広島市内での演説で「憲法については堂々と議論する」と述べた。「安倍政権での改憲は許さない」としてきたこれまでの党執行部の方針とは違い、改憲に向けた議論に取り組む姿勢を見せている。
 小池新党+民進党。そこに与党の公明党、与党寄りの姿勢が目立つ日本維新の会を加えたら、改憲への車輪は動くか−−。
 公明党の山口那津男代表は14日、「自民党内の議論が集約されていない」などと発言し、憲法9条改正や20年の改正憲法施行は現状では難しいとの認識を示した。そうだとしても、公明党は一昨年の安全保障関連法の議論など、これまで最終的には自民党に同調してきた。また、維新は改憲による教育無償化などを掲げているし、代表の松井一郎大阪府知事ら党幹部は、安倍首相らと会談を繰り返すなど近しい関係を築いている。9条改正について、松井氏は「党内で意見集約をしたい」と前向きだ。 この現状を百地さんはどう見ているのか。「若狭さんの改憲発言は小池さんの意向を受けてのことでしょう。前原代表も議論には前向きなので、国会を挙げて改憲問題に取り組む態勢ができてきた。その意味で、画期的なことです」と話し、千載一遇のチャンスだと強調する。
 なぜ改憲勢力がこれほどまでに大勢を占めるようになったのだろう。その答えを日本の政界の動きと世界的な潮流から解説するのは、「右傾化する日本政治」などのと著書がある上智大の中野晃一教授(政治学)だ。
 まず日本の政界について語る。「四半世紀前の(小選挙区比例代表並立制を導入した)政治改革から始まり、構造改革、郵政民営化改革など、この国ではずっと改革ブームが続いています。政治とは改革をするものであり、改革を語れない政治家は守旧派と見なされる。その流れの中で憲法も語られ『改革イコール改憲』とされる一方、護憲派は旧態依然としているというレッテルを貼られてしまうのが現状です」と指摘する。
 世界的な動きでは、東西冷戦の終結後にグローバル資本主義の時代に入り、新自由主義が台頭したことが改憲派の躍進に影響したと分析する。新自由主義は政府による規制をできる限り減らし、自由競争を重んじる考え方だ。それが改憲派の増大を招く理由について中野さんは「政府は『官から民へ』という流れで、国民の面倒を見るというインタレストポリティクス(利益誘導型政治)から撤退した。その結果、どうやって国民の支持を取り付けるかを考えると、特に保守政党はイデオロギーに訴えるようになるのです」と語る。欧米の場合はそれが排外主義や移民排斥などに表れ、日本では、自主憲法制定(改憲)につながっているというのだ。
 改憲勢力の基盤は揺るがないようだが、改憲の実現性について、森田さんと中野さんの見方は一致していた。それは「改正を問う国民投票で過半数の賛成が得られる自信が、安倍首相や自民党になければ、国会発議を見送るのではないか」という考えだ。森田さんが解説する。「1955年の自民結党時、政綱には『現行憲法の自主的改正をはかり』と明記されました。だから国民投票で改正案が否決されると、党の存在理由が揺らいでしまうのです」。報道機関の世論調査では改憲に対する賛否は割れており、改憲への環境が整っているわけではない。
 ただ、国政での護憲派は衰退の一途だ。明確な護憲政党と言える共産、社民両党の衆参の国会議員は計39人。全国会議員(定数717)の5%に過ぎない。国政選挙で護憲の意思を託す受け皿になる政党が弱体化しているのが現実である。
 国民の賛否が割れているテーマを慎重に議論することにこそ、国会議員の存在意義がある。これからの憲法論戦は、この国の行く末を決める重要な節目になりそうだ。
 
世論調査で「改憲に賛成か、反対か」と問えば、賛成の比率が高くなっているが、「憲法9条」についてはまだまだ過半数が改正には反対している。
 
しかし狡猾な安倍政権は北朝鮮のミサイル試射(発射実験)をあたかも日本に向けて発射したかのような印象操作をしており、最近では、落下するかもしれないミサイルの迎撃にはまったく役立たずの地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を北海道の陸上自衛隊函館駐屯地に配置し、地域住民は「標的になる危険性も高まる」と不安を増している。
 
こんな時に「自衛隊が米国と一つになって日本を守る」ということを繰り返せば、安倍晋三首相の思惑通り「9条に自衛隊を明記してもいいのかも」という声が広がってしまう恐れがある。
 
そうならないためには、国会内に明確な護憲政党の議員を増やすことだが、現実的には不可能な状態である。
 
それならば、当面は衆議院の「改憲派」の議員数を減らすことが先決であり、野党側は早急に小選挙区の候補者の絞り込みをしなければならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:30| 神奈川 ☁| Comment(0) | 憲法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする