2017年11月19日

加計学園問題は「讀賣新聞を熟読せよ」?


様々な分野や組織における「試験」にまつわる不正行為は枚挙にいとまがないと言われる。
 
個人的な不正行為の代表は「カンニング」と言われているが、この言葉は英語の「CUNNING」の意味である「狡猾な、ずる賢い」という意味とは少々異なり、試験のとき、隠し持ったメモや他人の答案を見るなどして答案を作成する不正行為であり、まさに和製英語であろう。
 
ヒョットすると経験のある人もいるかもしれないが、昔から行われていた馴染みのあるカンニングは以下のようなものだった。
●記憶しきれない公式や用語など、テストに出題される可能性があるものをメモにし、筆箱など手元に忍ばせ、試験中に参照する。(ここから、カンニングペーパーなる言葉が生まれてという)
●机の上や体(手のひら、太腿など)や文房具(筆記用具や消しゴム等)に直接書き込む。
●他人の解答をのぞき見る。
●友人など、他の受験者からメモを回してもらう。
 
最近ではこんな不正行為が発覚していた。
■無線による連絡。
■携帯電話を持ち込んで電子メールで教えてもらう。
      
まあ、極めつけは「試験の実施者や監督者等を買収する」ことかもしれない。
 
以上は学校関係(小学校〜大学)での不正なのだが、国内でも有名な大企業内で、もっとすごい、常軌を逸した行為が行われていたというから、あきれるばかりである。 
 
<日産、現場の実態知らず 「答え見ながら資格受験」>
 2017/11/18 0:16 日本経済新聞 電子版 
 無資格者による検査が問題となっている日産自動車は17日、社内調査の結果を発表した。法令違反と知りながら不正を続け、資格試験で問題と答えを一緒に配っていたことなどが明らかになった。工場や本社の管理職は実態を把握できていなかった。1999年に仏ルノーと資本提携しコスト削減の徹底で経営危機を脱した。成長軌道に乗ったかに見えたが、拡大によるひずみを露呈した。
 日産は同日、報告書を国土交通省に提出した。記者会見した西川広人社長は「皆様にいただいていた信頼を裏切る行為になった。深くおわび申し上げる」と陳謝。2018年3月末まで社長や関係役員は月額報酬の一部を自主返上する。
 報告書は法律事務所が中心となり、従業員や役員の聞き取り調査を基にまとめた。「無資格者による検査」のほか、「監査時の不適切な対応」や「ずさんな検査員の養成方法」が指摘された。
 資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせたりしていた。国交省や社内の監査の日だけ、無資格者をラインから外したり、無資格者に正規の検査員のバッジを配ったりし、不正が見つからないよう偽った。
 報告書は「完成検査の重大性を十分に認識しておらず規範意識は著しく鈍麻していた」と厳しく批判した。本社と工場の管理職と、検査現場との間に距離があり、現場は人手が足りないのに改善を求めることなく、不正な状態を隠していた。
 日産の国内工場は、北米に輸出する多目的スポーツ車(SUV)や国内向けの小型車「ノート」のヒットで急激に忙しくなっている。国内外で効率を競わせて優秀な工場に人気車の生産を割り振る戦略をとっており、人件費の高い国内工場は固定費をなるべく抑える必要がある。余裕の無い人員配置になりがちで、報告書はノートを造る工場では忙しさが不正の広がりに拍車をかけたとした。
 工場を競わせる仕組みが始まったのはルノーとの資本提携後だ。現在は会長を務めるカルロス・ゴーン氏が日産のトップに就き、コスト削減の徹底で業績を回復した。
 西川社長は「長年にわたり続けてきたことを考えるとゴーン流経営は関係ない」と主張したが、報告書は「工場に割り振られる低減率(コスト削減)の目標も一様に適用され完成検査の工程に特段の配慮はなかった」と言及。西川社長も「経営と現場で壁があったと指摘され、今後(数値)目標を独り歩きさせないことは課題だ」と述べた。
 
利益追求の余り人件費を削減し、少々品質が悪くても現実的には影響がないと勝手に判断し、検査データを捏造するという某製鉄会社ほどの悪質さではないかもしれないが、「資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせる」という行為は、おそらく小学生でも分かる「狡い行為」であり、そんな試験で合格した人たちは、自分の子どもには、ナント言い訳をするのだろうと、思わず心配してしまう。
 
民間企業は利益が出なければ投資家から見放され存続は困難になる。
 
一方、国家の場合は、出来の悪い総理大臣を支えるためには、いくらでも税金を注込むことが可能らしい。
     
<内閣官房参与 15人も必要? 自民野党時「多すぎる」>
 毎日新聞 2017年11月18日 22時57分
 安倍晋三首相がブレーン役の内閣官房参与に、先の衆院選で落選した元議員を含む2人を新たに任命した。これで参与の人数は旧民主党の菅内閣と並んで過去最多の15人。こんなに必要なのか。
 参与は特定の課題で首相に助言するポストで、官邸機能の強化を目的に1987年に設置規則を定めた。当初は1人だったが徐々に拡大し、2008年に上限を撤廃した。
 第2次以降の安倍内閣では、参与の重視が際立っている。発足当初は小泉純一郎元首相の政務秘書官だった飯島勲氏を筆頭に、財務、外務両省の事務次官経験者など実務系の計7人を起用。その後も政権の長期化に伴って増加している。首相に近い加藤勝信厚生労働相の義姉、加藤康子氏も加わった。
 首相は8日、衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命した。荒井氏は首相と衆院当選同期で盟友として知られる。官邸関係者は「政治経験が豊富で、アドバイザーとして適任だ」と語る。
 西川氏は農業政策、荒井氏は地域活性化を担当する。ただ、官邸では農林水産物の輸出振興で宮腰光寛首相補佐官、地方創生で和泉洋人首相補佐官がおり、「業務が重複するのではないか」との指摘も出ている。
 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「自分を支えた人は見捨てないのが首相の特性で、『お友達』批判を招く原因でもある。今回は『失業対策』のようにみえる」と指摘。参与15人について「それぞれの分野に正規の役職者がおり、参与には少額でも税金が使われる。官邸の権限で首相に近い人物を集めている印象を与えるならマイナスだ」と語る。
    ◇
 菅内閣で参与が増えたのは、11年3月の福島第1原発事故後、原子力関連の有識者を相次ぎ任命したためだ。この中には当時の菅直人首相の知人もいたため、野党の自民党は厳しく批判した。
 「ツーメニー(多すぎる)の例は参与の数であります」。11年5月の衆院本会議の代表質問で、当時自民党の小池百合子氏が参与の多さを批判。「指示する人が多いため物事の進行が妨げられる。整理する考えはあるか」と菅氏に迫った。12年8月に参院自民党がまとめた「民主党政権の検証」でも、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と断じた。
 設置規則には(1)当分の間、参与を置くことができる(2)首相の諮問に答え、意見を述べる(3)非常勤とする−−とあるのみだ。南部義典・元慶応大講師(政治学)は「権限が不明で、国会での答弁義務も負わないのでチェックが利かない。任命手続きや任期など、国会の関与を強める工夫が必要だ」と話している。【佐藤丈一】
過去最多タイまで増えた内閣官房参与
(敬称略)
 名前   就任時の主な肩書   担当
飯島  勲 元首相秘書官     特命事項
浜田 宏一 米エール大名誉教授  国際金融
藤井  聡 京都大院教授     防災・減災ニューディール
宗像 紀夫 弁護士        国民生活の安心安全
吉村 泰典 慶応大教授      少子化対策・子育て支援
堺屋 太一 元経済企画庁長官   成長戦略
平田 竹男 早稲田大院教授    スポーツ・健康・資源戦略
谷口 智彦 慶応大院教授     国際広報
加藤 康子 都市経済評論家    産業遺産
佐々木 勝 前東京都立広尾病院長 災害医療・危機管理
岡本 全勝 前復興事務次官    復興再生
木山  繁 国際協力機構理事   経協インフラ
菅原 郁郎 前経済産業事務次官  経済再生など
西川 公也 元農相        農林水産業の振興
荒井 広幸 元参院議員      地域活性化など
 
かつて、民主党政権に対して、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と批判したことがブーメーランの如くみずからに返ってきていることを全く自覚していないようである。
 
内閣官房参与に任命される人たちの中には、政権批判をするような連中は存在しない。
 
さらには、「衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命」した行為は、税金でのお友だち救済行為であり、やはりこれも政治の私物化の一端であろう。
 
ところで、昨日は17日の安倍晋三首相の施政方針演説の大手マスメディアのWeb上での「社説」しかチェックしなかったので、購読していない新聞社の全面広告などは全く見る機会はなかった。
 
元外交官の天木直人が、「加計学園獣医学部募集の全面広告を掲載した読売新聞」と題して簡単に書いていた。
 
きょう11月18日の読売新聞を見て驚いた。
加計疑惑の国会追及が予算委員会で始まろうとしているというのに、来年四月開校に向けて11月22日から出願がスタートしますと、一頁の全面広告を掲げているのだ。
読売新聞はどこまで安倍首相を支えるつもりか。
金に色はない。
この広告費も税金から支払われているということだ。
どこまでも国民を馬鹿にしている。
こんなことがまかり通っていいのだろうか。
これで野党が加計学園の開校を阻止できなければ、この国は何でもアリになってしまう(了)
 
<安倍メディア読売新聞に掲載された加計学園の誇大全面広告>
 2017年11月18日 15:15 田中龍作ジャーナル
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広告案は認可の日程をにらんで作成されたのだろうか。グッドタイミングだ。=読売新聞18日朝刊27面=
 安倍晋三の機関紙とまで揶揄される読売新聞。中曽根康弘の機関紙と言われた時代もあった。ジャーナリズムとは端から思っていなかったが、ここまでやるか?
 きょうの朝刊に加計・今治獣医学部の広告が掲載されたのである。それも全面広告だ。林文科相の開設認可から、わずか4日後のことである。
 「新しい獣医学部、誕生」「52年ぶりの獣医学部に託されたミッション」と麗々しく謳いあげている。
 「国際的に通用する人材を養成」と書かれているが、同校の英語教育を担当する講師陣は英会話教室の外人教師や、地元中学高校の元先生らがほとんどだ。文科省に提出された「教員名簿」で明らかになった。
 卒業生が国際的に通用するためには英語で書かれた専門誌や学会誌を読みこなせなければならないはずだ。
 だが、ほとんどの講師は大学生の指導経験がない。果たしてちゃんと指導できるのだろうか?
 「国内最大級規模の教員組織」の謳い文句も怪しい。教員数が最大級なのは定員を140名にしているからだ。教員比率は他大学の1対1にはるかに及ばない。
 北海道大学・帯広畜産大学の共同獣医学部では1対1より多い教員数だが、それでも足りないと言われている。獣医学部は実習中心だからだ。
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新聞広告に顔写真入りで登場する柳澤学長(中央)と吉川学部長(左隣)。手前は実物の番頭ワタナベ。=9月、今治市議会。撮影:筆者=
 新聞広告申し込みサイトによれば、読売新聞の全国版で全面広告を打つのに要する費用は4千791万円だ。
 官邸の方から読売に働きかけたのか。それとも読売が安倍首相の意向を忖度したのか。安倍友・読売新聞による、安倍友・加計学園のための誇大全面広告である。
 加計学園が読売新聞に支払った広告料は、いつか私学助成金となって加計学園に還流する。安倍友同士でお金を回しあうシステムがここにある。
 今治加計獣医学部問題を考える会・共同代表の黒川敦彦さんは、憤りを隠せない様子で次のように語った。
 「認可されたからと言って(広告を出すのは)納得がいかない。加計理事長は広告を出す前に地元に説明すべきだ」。
 国会で加計問題が追及されたら、安倍総理はまた「読売新聞を熟読してくださいよ」と言って逃げるのだろうか。
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獣医学部の特色を説明する広告文。柳澤学長と吉川学部長のインタビュー形式になっているが、都合のいい事しか載っていない。広告と言ってしまえばそれまでだが。=読売新聞18日朝刊27面=
 
これほど政権とベッタリの新聞社も珍しいのだが、この会社には「ジャーナリズム」という言葉は存在しないのであろう。
 
モリカケ問題が沈静化しない理由」という記事が出ていたが、全文は「日経ビジネスオンライン」の会員のみらしいので、詳細は下記の動画を参照してほしい。
 
【なぜモリカケ問題は終わらないのか その理由の「全て」】
   
 
5月3日の憲法記念日に安倍晋三首相がビデオメッセージを右派の集会に送り、憲法改正に関して読売新聞が独占インタビュー記事を掲載していた。
 
その事実を国会で追及され、平然と「自民党総裁としての考え方は相当詳しく(インタビューに応じた)読売新聞に書いてある。ぜひそれを熟読して頂いてもいい」と発言していた。
こんな調子では、明日からの国会審議でも、「加計学園問題に関しては讀賣新聞広告に書いてある通りです」とでも言いかねない、とオジサン思う。

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2017年11月17日

バイオハザードを防ぐには国難を排除すべし


日本における地方議会の議員に政策調査研究等の活動のために支給される費用を「政務活動費」というのだが、「政活費」とも呼ばれるのだが、多くの議員たちはそれを「生活費」と思い込んでいるらしい。
 
数日前も、「岡山県議 政務活動費で小説・週刊誌など約1000冊購入」というニュースが流れていたが、政務活動費で昨年度までの2年間にベストセラーとなった小説や週刊誌などを含む書籍およそ1000冊、合わせて130万円余りの購入費を書籍代として支出していたとは、明らかな公私混同以外の何ものでもない。
 
都議会は、税金から1人あたり月50万円が支払われる政務活動費について、今年度分から領収書をインターネットで公開することを決めたのだが、政治資金については、公開へ向けた具体的な動きは出ておらず、舛添要一前都知事のような、政治資金をやはり同じように「生活費」に当てていた議員がいたらしい。  

 「都議のブラックボックス、非開示の中身は? 政治資金」  
 
まあ、政治資金は議員個人が集めた金なので政治資金収支報告書に記載さえすれば、特にお咎めがないのは、自分たちが作ったルールなので当然なのだが、少々古いが、「政治資金特集『収入編』」という記事を見れば、まさにザル法であることは間違いない。
 
しかし、政治資金ではなく国民の税金を私物化するような行為は「脱法」どころか違法であるはずである。
 
それが国の最高責任者と自負している男が行えば決して許されることではない。

1週間ほど前に、「加計問題 『認可すべきではない』前川氏が疑問呈す」という記事の中で、前川・前事務次官が、設置審が答申で課題として示した「留意事項」にも触れ「定年間近の教員が多い。(最初に入学する学生の)卒業前に先生が辞めるのなら無責任だ」と強調していたにもかかわらず、「加計学園 文科相、獣医学部新設を認可 野党は経緯追及へ」と、あっさりと認可されてしまった。
 
その後、実際に定年間近の教員候補が、「加計新学部教員に就任予定 帯畜大教授、辞退の意向」という事態も起きている。
 
安倍内閣の一員である文科相が加計学園獣医学部新設に不認可を下すわけがないのだから、ここまでは想定された流れなのだろうが、まだまだ多くの疑問が残っている。
 
<加計獣医学部 “目玉”施設では「縫いぐるみで実習」のア然>
 2017年11月16日 日刊ゲンダイ
 「答案が全くできていないのに、何度も書き直させて無理やり合格させた印象だ」
 共産党の小池晃書記局長が会見で憤りの声を上げたのも当然だ。14日付で認可された学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設の申請書類はそれほど酷い内容だったからだ。
 文科省の大学設置室が公表した岡山理科大獣医学部の申請書類には、大学設置審が審査過程でどんな点に「是正意見」や「面接審査意見」を付け、加計学園側がどう対応したのかが分かる。
 例えば「小動物外科学実習」で〈避妊手術については1日で麻酔から縫合まで実施する計画だが、手術後のケアや経過観察、抜糸という重要な項目が抜けている〉、「獣医画像診断学実習」では〈座学が中心であり、実際に動物を使った内容が3日分しかなく、目標に到達できるような授業計画とは言えない〉などの指摘があったほか、〈大学から遠距離の学外施設への移動の上行う実習については午後から3時間以上の移動を要するものが含まれており、実習に充てる時間が十分に確保できるような計画とは思われない〉などとケチョンケチョンだった。
 政府が新たな獣医学部設置の条件とする「獣医師が新たに取り組むべき分野への対応」に沿うためにPRしていた「家畜越境感染症や人獣共通感染症に対応する公共獣医事」でも、設置審は〈牛の解剖がないため、公共獣医事分野の獣医として最低限必要な知識や技術を十分に身につけられるとは思われない〉と指摘していた。「世界に冠たる獣医学部」(加計孝太郎理事長)と言いながら、当初計画では必要最低限のカリキュラムも組まれていなかったのだ。
 笑っちゃうのが市民団体から疑問の声が出ていた、狂犬病や結核菌などの病原体を扱う実験室「バイオセーフティーレベル3(BSL3)」の研究施設だ。設置審が〈感染症等の関係法令において定められた基準に則した施設であるか〉とただしたのに対し、加計学園側は〈BSL3施設は経験の豊富な専門業者が建築する〉〈バイオセーフティの安全管理手技を実践・修得することが目的である〉と説明した上で、〈人獣共通感染症学実習では動物は使わず(略)シミュレーション動物(縫いぐるみ)を用いる〉と回答していたのだ。繰り返すが、BSL施設は新たな獣医学部の“目玉”ではなかったのか。手順を覚えるだけで生きた動物を扱わず、縫いぐるみで実習になるのか。
 極め付きは、新たな獣医学部新設の要件とされている「石破4条件」を満たしていないことを加計学園自身も“認識”していた疑いだ。同条件は〈近年の獣医師需要動向を考慮〉となっていて、加計学園は6月に全国の大学や四国域内など検査・検疫施設など4000余りの事業者を対象に需要アンケート調査を実施。その中で〈本学が目指す新しい『獣医学科』で学んだ獣医師を将来採用したいと思われますか〉との設問があるのだが、〈ぜひ採用したい〉との回答は3.7〜7.8%で、〈採用したくない〉が35.6〜36.6%にも上ったのだ。このアンケート結果で、なぜ将来の獣医師が足りない、となるのかサッパリ分からない。野党は徹底追及するべきだ。
 
せっかくの目玉である「バイオセーフティーレベル3(BSL3)」の研究施設らしいのだが、「生きた動物を扱わず、縫いぐるみで実習」では、本来の「人獣共通感染症学実習」とはいえず、このままでは「バイオハザード」を引き起こす危険性が大である。
 
特別国会で野党は徹底的に追及するべきなのだが、その肝心の追及する質問時間が大幅に削減されている。
 
これに関しては、毎日新聞が警鐘を鳴らしていた。
 
<特集ワイド 野党の質問時間削減 大政翼賛会への道、歩むのか>
 毎日新聞 2017年11月16日 東京夕刊
 もしかしたら日本の運命を大きく変えることになるかもしれない。開会中の特別国会で、与党・自民党が、野党が国政をただす場である委員会審議の質問時間を削ってしまったのだ。「与党議員の質問機会が少ないから」が理由らしいが、それは事実か。大政翼賛会へと歩んだ戦前の国会でも、同じ動きがあったのだが……。【吉井理記】
 「国会が自ら、国会の権能を低下させる愚挙です。日本を破滅させた戦争の時代にも、国会の力を封じる動きがありました」と怒りが収まらないのは、「国会質問制度の研究」などの著書がある千葉商科大の田中信一郎特別客員准教授だ。
 歴史を振り返る前に、おさらいしておこう。問題になっているのは、衆議院の委員会審議などで、与野党の質問(正確には質疑。決められたテーマに限り問いただすこと)時間をどう割り振るか、ということだ。
 国会法や衆院規則、実務手引きである「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例で、この特別国会まで「野党8、与党2」の割合だった。ところが自民党は衆院選での大勝を背景に野党の反対を数で押し切り、まず15日の文部科学委員会で「野党2、与党1」とした上で、国会審議の中心となる予算委などでも配分を見直す方針なのだ。
 「2対1」なら一見野党が多そうだが、「それは錯覚です」と田中さん。
 「注意すべきは、この時間は質問だけでなく、首相や閣僚ら政府答弁の時間も入っている点です。与党から政府閣僚が選ばれるのですから、事実上は政府=与党です。するとどうなるでしょうか」
 例えば、野党の持ち時間を4時間として、質問2時間に対し、政府が答弁を2時間したとしよう。「2対1」だから、与党の持ち時間が2時間で、質問1時間、政府答弁も1時間とする。発言時間を単純計算すれば、野党の2時間に対し、与党+政府の発言は4時間、つまり「2対4」と逆転する。
 政治学が専門の明治大教授、西川伸一さんも嘆息する。「そもそも、国会は野党のためにあるといっても過言ではありません。なぜなら国会で議論される予算案や内閣提出法案は、全て与党が事前承認したものしか提出されないからです。だからこそ国会質疑を通じた野党のチェックが重要なのですが、その野党の質問封じは、国会の否定です。少数意見を聞かず、多数決ですべてを決めれば、国会の意味がなくなりますから。議論が政府協賛の与党色に染められ、『大政翼賛会』『戦前回帰』という指摘も、あながち絵空事とも言えなくなってきます」
帝国議会ではゼロの時も
 では、その戦前の国会である帝国議会で、何があったのか? 田中さんが解説する。
 「帝国議会では最初、議員が政府に国政全般をただす『質問』は制限されていました。それでも田中正造ら自由民権運動を率いた先人の努力が、政府をただす機会を広げていったのです。しかし軍国主義が高まる時期から、議員が政府に質問する場が再び制限され、国会の力が失われていきました」
 当時は書面質問が原則だったが、議員は内容や理由を議場で演説することが慣例になっていった。田中正造はこうした質問を通じて足尾鉱毒事件を社会に問うことができた。
 慣例は「先例集」にまとめられ、国会運営のマニュアルとなっていたが、1935年前後に慣例が改められ、議員の演説時間や、政府答弁に対する再質問を制限する改定がなされた、という。残された「先例集」からは、改定を誰が言い出したかわからないが、議会多数派(当時は立憲政友会)の可能性が高い、という。
 「この時期は、満州事変(31年)で国際的孤立が深まり、天皇機関説事件(35年)など、思想弾圧が激しさを増す時代です。そんな風潮を反映し、国会で議論することに疑いを持ったり、政府批判は許せないと考えたりする議員が増えたための改定でしょう。つまり国会自ら、国会の力を弱めたのです」
 この結果、政府への質問そのものが国会から消えていく。田中さんによると、大正デモクラシー期の第31回帝国議会(13〜14年)では衆院で計100件の質問があったが、各政党が大政翼賛会に合流した後の第76回帝国議会(40〜41年)では18件。日米開戦後は質問ゼロという国会もあり、43年6月〜44年9月の4回の国会は、1件の質問もなかった。国会が、政府の追認機関に堕した結果である。
 「国会の監視機能が働いていれば、無謀な戦争をしたり、続けたりすることはなかったかもしれない。でも結局、国会が機能しないがために、国を滅ぼす政策を止められませんでした」
 そもそも今回の問題は、自民党の若手議員が「自分たちの質問する機会が少ない」と訴えたことが発端とされるが、この理由には裏付けが乏しい。
 なぜなら、本当に政府をただしたいなら、時間もテーマも制限されない書面質問(質問主意書)が可能だからだ。例えば、「森友・加計(かけ)学園問題」で揺れた今年の通常国会では、衆院で438件の質問主意書が出されている。さて、与党分はどれだけか?
 「ゼロ」である。政府をただすのは与野党を問わず、国会議員の責務だ。質問主意書が出されれば、答弁書を作る各省庁の職員の負担は増えるから、主意書の乱発は論外だが、本来なら与党議員も出すべきものだ。実際、旧民主党政権時代は民主党議員も出していた。
 立憲民主党の川内博史衆院議員もその一人だ。旧民主党議員時代の2010年、鳩山由紀夫政権に官僚の天下り規制のあり方を問う主意書を出した。
 「規制のあり方が甘いと感じ、政府をただしました。政府をチェックし、政策を良いものにするために、必要と思えば出すべきです。自民党の若手議員の活躍の場がないというなら、もっと政府内に若手を登用すればいい。そもそも与党は、自分たちが国会に提出する法案を自分たちで承認しておいて、国会で何を問うつもりか。『安倍1強』と呼ばれる状況で、政府のチェックがきちんとできるのか」
 その自民党のベテラン議員によれば、かつては与党議員の依頼で、各省庁が質問を作り、答弁も書く「自問自答」が横行していたらしい。さすがに最近は少ないようだが、この議員は「今でも『貴重な質問の機会を頂いて』とか言いながら、『○○大臣のご決意をお聞かせください』『××に行かれたご感想は』なんて、恥ずかしい質問をする若手がいる。時間をくれと言う前に、質問力を磨くべきだ」と首を横に振るのだ。
 では、野党の質問時間を削ることは何を意味するのか? 田中さんがまとめた。
 「今のまま質問時間を減らせば、国権の最高機関として政府をチェックする機能は確実に低下する。これは間違いない。厳しい監視にさらされてこそ、健全な政権や政治が実現するんです。国会が機能しないことが、この国に何をもたらすか、72年前に私たちは経験済みです。与野党の政争とか、そんな小さな話ではないんです」
 自民党の選挙スローガンは「この国を、守り抜く。」であった。今からでも遅くはない。この国を守るためにこそ、野党の声に耳を傾けるべきだろう。
 
「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例が続いたのは、与党側に「野党の言いたいことを聞く」という謙虚な姿勢があったからである。
 
長年の慣例を打ち破るという行為は、もはや謙虚さを捨て、横暴・傲慢さをむき出しにする独裁政治の現れである。
 
何度でも言うが、安倍晋三という男は「息を吐くように嘘を付く」。
 
都議選で自民党が惨敗した時や衆院選で圧勝したあとでも、平然と「謙虚に国民の声に耳を傾ける」と言いながら、国民の声を代表する野党議員の質問時間を削減する。
 
「この国を、守り抜く」ためには、その阻害要因である、「お前こそが国難だ」と言われた男を排除するしかない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:36| 神奈川 ☁| Comment(0) | 加計学園疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月07日

北朝鮮のミサイルの脅威を煽っても加計学園疑惑からは逃れられない

9月に入ってしばらく家を離れていたが、新聞もパソコンもない生活であったので、テレビの表面的な報道しか目に入らず北朝鮮の地下水爆実験の成功に対しては、あたかも一触即発を煽るかのような論評が多く見られた。
 
さっそくそれに乗じた戦争好きの大統領がこんなことをつぶやいていたそうだ。
 
すると国内からも戦争オタクの政治屋が、本音をつぶやいていた。
 
  「米の核、日本配備の是非議論を 石破氏、北抑止策で発言
 
「北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射などを踏まえた抑止力向上のため、日本国内に米国の核兵器を配備することの是非を議論すべきだと、非核三原則の見直し議論の必要性に踏み込んだ。」
 
政府はもちろんこんな発言には否定的なのだが、安倍晋三は官房副長官時代に、「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」という発言をしており、政策論としてはやらないとことわってはいたが政策というのは日本を取り巻く安全保障環境が大きく変われば容易に「集団的自衛権」も容認してしまうように、時の政府によっていくらでも変えられてしまうものであることは、いうまでもない。
 
うがった見方をすれば、ポスト安倍を狙う石破茂は、あえて安倍政権に非核三原則の見直しをさせないという思惑があったのかもしれない。 
 
ところで、党の代表は決まったが、かつて「ブーメーランの民主党」と揶揄されていたことを思い出すかのような、幹事長内定者の週刊誌報道で前途多難さを暗示させるような民進党。
 
旧民主党政権が失敗した「政治主導」については第2次安倍政権では全ての官庁の局長以上の人事権を内閣府が握ることによって政権寄りの官僚が生まれ、その代表的な人物が森友学園への国有地払下げ問題で徹底的に交渉記録は存在しない、破棄したと常識では信じられない国会答弁を繰り返し、ついに国税庁長官の地位を仕留めた佐川理財局長であった。
 
しかし国民の多くはそれを簡単には許すことができないと、「佐川国税庁長官の罷免求め署名続々 市民団体『森友問題幕引き許さない』」という事態になっている。
 
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さらに幕引きがなかなか許されないのが加計学園疑惑。
   
<【今治発】混乱を報道のせいにする加計理事長>
 2017年9月6日 18:47 田中龍作ジャーナル
 やはり今治市は徹底した加計ファーストだった―
 6日、今治市議会で加計学園の幹部を迎え国家戦略特区特別委員会が開催された。今治入りしたのは吉川泰弘・獣医学部長(予定)、柳澤康信・岡山理科大学学長、渡邉良人・事務局長だ。
 柳澤学長は、公に姿を見せたことのない加計孝太郎理事長からの親書を恭(うやうや)しく読み上げた。
 「新都市の土地16万u、補助金96億円を議決頂き、多大なるご支援有難うございます。報道等様々な情報、ご迷惑をおかけしております…」。
 加計理事長の親書からは税金を納める市民への謝意はなかった。報道が混乱を招いている、というのである。
 きょうの特別委員会は加計学園側から経緯について説明したいと今治市に申し出があり開催された。
 だが実際は議会も知らぬ間に市長主導で決められたようだ。誘致賛成派の市議会議員からでさえ「議会が下部組織になったような錯覚を受けた」との指摘も飛び出した。
 あいさつに立った菅良二市長は、「10月には認可されるものと信じ、今後とも全力で取り組んでいく所存」とやる気満々の姿勢を見せた。
 加計学園の渡邉事務局長は、今後のスケジュールについて9月末までに再補正申請書を提出すると説明したが、設置審からの指摘内容については「説明を差し控えたい」と逃げた。
 何が問題で保留となったのか、賛成派の市議たちですら首をかしげた。
 BSL3施設の安全性について、ある市議が「病原菌に対して市民が不安をもっている。説明会を開いてほしい」と質問した時のことだ。
 すると特区委員長の寺井政博市議は、加計学園側ではなく市役所の秋山久企画課長に回答を求めた。
 「市民の代表の市会議員の皆さんに優先して説明します。10月に認可頂ける状況になりましたら是非ともまた説明致したいと思う」。
 秋山課長は現時点で市民への説明会を開く意志はない、と口を滑らせたのだ。
 菅市長は最後に「加計学園さんは大事なパートナー、いましばらく辛抱の時」と締めくくった。
 加計孝太郎理事長はもちろんのこと、今治市長も役人も、市民に目を向けていない。その姿勢があらためて明らかになった。
 定員5名の傍聴席に対して希望者は38名。市民の強い要望によって結局15名が許されたが、抽選もれの市民からは大ブーイングが起きた。
 抽選にもれた市民が「(ツイキャスなどの)中継を入れて下さい」と寺井委員長に要請した。委員会が始まる前のことだ。
 寺井委員長は「妨害しないで下さい、警察を呼びますよ」と言い放った。そして委員会が終わると本当にパトカーが来て警察官が市民を排除した。
 
木村草太もこう言っていた。
 

詳細は、こちらを参照のこと。 
 
まさに地域ぐるみの加計学園誘致でそれも市民に断りもなしに税金をばら撒こうとしている。
 
<加計学園 「理事長なぜ出席せぬ」 野党からは疑問の声>
 毎日新聞 2017年9月7日 09時11分 
学校法人「加計(かけ)学園」が新設を計画している岡山理科大獣医学部を巡り、「総理のご意向」との疑念が出てから初めて、学園幹部が6日、地元の愛媛県今治市議会という公の場で説明に臨んだ。
 加計学園を巡る一連の問題を国会で追及してきた野党からは疑問の声が上がった。民進党の宮崎岳志衆院議員は「大学設置審が保留の判断をしたのに、開学時期を変えずに済む根拠を教えてほしい」と皮肉り、「建設費の水増しなどを否定するのなら、公の場で詳細な資料を公開して納得できる説明をすべきだ」と語った。
 「そもそも、学園の責任者である加計孝太郎理事長がなぜ出席しないのか」。同党の調査プロジェクトチーム座長を務める今井雅人衆院議員はこう疑問を呈し、今月下旬に召集予定の臨時国会で、安倍晋三首相と友人関係にある加計氏の参考人招致を引き続き求める考えを示した。
 元総務相の片山善博・早稲田大公共経営大学院教授(政治学)は「市から多額の補助金が投入される以上、市長や市議会は建設費が水増しされていないかきっちり吟味する必要がある」と指摘。「国民の疑念はまだ解消されておらず、うやむやにしてはならない」と述べ、政府に説明責任を果たすよう求めた。【杉本修作】
 
当然ながら今治市民からは、「加計学園 『市の土地譲渡は違法』今治市長を市民が提訴」という動きが出てきている。
 
やはり家を不在中に見逃してしまったのだが、安倍政権の盾となっている菅義偉官房長官の会見では「天敵」扱いされている東京新聞の望月記者に対してのこんな圧力があったという。
 

安倍官邸が東京新聞と望月記者に不当抗議! 菅官房長官への厳しい質問封じを狙い撃ちした卑劣な言論弾圧を許すな」 
 
北朝鮮のさらなる制裁に関しては強き一点張りの安倍晋三首相だが、明らかに自分がまいた加計学園疑惑に関しては徐々に外堀が埋められ始めており、言論弾圧とも受け取られるようなことをするようでは、臨時国会は最後まで持ち答えられないのかも知れない、とオジサンは思う。

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2017年08月20日

コンプライアンス意識欠如の人知国家に成り下がったか?

昨夜は各地で花火大会が行われたが、オジサンの地元の多摩川の花火大会は早々に中止となったが、「世田谷区たまがわ花火大会」の会場では、「公園で落雷、9人搬送 命に別条なし、花火大会は中止」というところもあった。
 
場所によっては、雷を恐れず行われた花火大会もあったようである  

 
毎回、花火を打ち上げるかのようにミサイルを打ち上げて楽しんでいる北朝鮮の金正恩と「チキンレース」を行ってきた米国のトランプ大統領。
 
どうやら、オスロを中心として米朝の水面下での交渉が進んでいるという。
 
   「ノルウェーで開催へ 米朝極秘協議に中国が期待感」 

   「米国完敗、追い詰められたトランプ政権が選んだ北朝鮮政策」 
 
   「対米交渉の前線に立つ謎の北朝鮮女性「マダム・チェ」とは何者?」 
 
本来ならば、超大国の米国が危険なオモチャを振り回している北朝鮮の3代目のボンボンに対しては「大人の対応」を取ればよかったものの、肝心の超大国のトップは図体ばかりはデカイが、頭の中はカラッポの「政治は素人」の単なる不動産屋。
 
不動産王時代ならば、その金力で物を言わせ、なんでも思う通りに物事を進められたが、政治の世界ではそうは問屋が卸してはくれなかったようである。


   「(時時刻刻)『トランプ主義』支柱、退場 『ケンカ別れ』政権にリスク バノン氏更迭
 
■<考論>「反トランプ」に動けば政権打撃 米ブルッキングス研究所、ジョン・フダック上級研究員
 バノン氏の更迭でホワイトハウスの日々がそう変わるわけではなく、本当の意味で焦点になるのは、バノン氏の今後の動きだ。もし、彼が声を上げてトランプ大統領の反対者になった場合、トランプ氏にとって非常に壊滅的な影響を持つ。バノン氏は直接トランプ氏の支持基盤に訴えかけることができるからだ。
 「トランプ氏への支持を絶対に変えない」と世論調査で答えているような支持層への影響もバノン氏がどう動くかにかかってくる。(バノン氏が会長を務めた)ブライトバートのようなメディアがどのレベルまでトランプ氏批判に転じるかにもかかわってくる。
 バノン氏の更迭自体は政権の安定には関係しないだろう。現政権の混乱は一人を解任して正常化できるレベルのものではない。バノン氏が「真の問題」と考えていた共和党の伝統的な支持層や主流派は解任を歓迎するが、問題の解決にはならないと気がつくだろう。
 重要な点は、バノン氏がトランプ氏を動かしていたわけではないことだ。バノン氏がトランプ氏をつくったのではない。グローバリズムや移民、人種問題について似た考えを持っていたから雇われただけだ
 
さて、森友疑惑をめぐっては、最近になって籠池泰典容疑者と近畿財務局の池田靖国有財産統括官(当時)が国有地の売買交渉時に具体的な金額をやりとりしていた新事実が判明し、財務省が国有地を不当に安く払い下げていた「背任」の疑いが強まったにもかかわらず、それを追及するメディアは現れなかった。
 
真相解明には事実関係を知り得る立場にあった2013年から15年末までの3年間、「内閣総理大臣夫人付」として安倍首相の妻・昭恵夫人に付き添い、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕された森友学園前理事長の籠池容疑者と財務省の橋渡し役も務めた“森友疑惑のキーパーソン”谷査恵子谷の証言が欠かせないのは言うまでもなかった。
 
しかし、6日付で在イタリア日本大使館の1等書記官に異動という辞令によって「高飛び」させてしまい、もはや国会への証人喚問は不可能になってしまった。
 
これで森友学園疑惑の「アキエルート」の解明への道は閉ざされてしまった。
 
一方、安倍晋三が主役の加計学園疑惑に関しては、やはり肝心の「加計孝太郎理事長」隠しが進行している。
 
しかし、獣医学部を開設する土地や建築物に関する疑惑は後を絶たない。
 
すでに水増し建築費の証拠が明らかになったにもかかわらず、安倍政権のマディアへの締め付けは厳しくなってきている。 

 
その流出した建設中の岡山理科大学獣医学部キャンパスの建築図面を詳細に調べるとトンデモない事実が明らかになった。 
 
<加計獣医学部の図面で発覚 最上階に“豪華パーティー会場”>
 2017年8月20日 日刊ゲンダイ
 加計学園の獣医学部新設計画は、やっぱりデタラメだった――。
 愛媛県今治市で建設中の岡山理科大学獣医学部キャンパス。建築図面が流出したとのウワサが永田町を駆け巡っていたが、日刊ゲンダイは全52ページにわたるその図面を入手した。驚いたのは、最先端のライフサイエンス研究とは無関係な豪華“パーティー施設”が計画されていることだ。
 日刊ゲンダイが入手したのは〈(仮称)岡山理科大学 獣医学部 今治キャンパス 新築工事及び周辺工事 獣医学部棟〉と題された建築図面。作成者として加計学園関連グループ会社の「SID創研」と「大建設計」の名前がある。日付は平成29年3月。図面は全52ページの詳細なもので、7階建ての獣医学部棟の平面図や断面図、施設配置図や設備品まで事細かに記されている。
 1〜6階は講義室や実習室、実験動物飼育室などとなっているのだが、最上階の7階の図面には、教育施設として似つかわしくない表記が出てくる。「ワインセラー」「冷蔵ショーケース」「ビールディスペンサー」……。一体、何のための設備なのか。図面には「パントリー(配膳室)」と書いてある。隣は「大会議室」だ。つまり、会議室を“宴会場”として利用するための設備のようなのだ。
■立食なら100人規模のパーティー可能
 獣医学部キャンパスは今治市内でも高台にあたる「いこいの丘」にある。最上階ならかなり見晴らしがいいはずで、建物の北西に位置する「大会議室」からは瀬戸内海が望めそうだ。
 1級建築士に図面を見てもらったところ、会議室の大きさは「ホテルの宴会場」程度もあり、立食なら100人規模のパーティーが可能だという。まさか、加計孝太郎理事長は、海の見える最上階でワインを傾けながら、親友の安倍首相と「いやぁ、おかげさまで」なんて談笑しようと考えているのか。「男たちの悪巧み…」再び?
 こんな設備を大学に設ける必要があるのかどうか。元文科省審議官の寺脇研氏(京都造形芸術大教授)は、「加計理事長の趣味じゃないか」と言った上でこう続ける。
「ワインセラーやビールディスペンサーが大学内に置いてある例は聞いたことがありません。学生数が数万、数千人単位の“マンモス大学”なら、学部棟とは別に来賓施設があってもおかしくないでしょうが、生徒数1000人にも満たない獣医学部程度のキャンパスに宴会場なんて造る必要はありません。来賓パーティーをやるなら、市内のホテルを借りればいい。これは文科省の設置審査に引っかかりますよ。加計学園が教育や研究よりも、接待を気にしていると思われても仕方ないでしょう」
 どういう目的でワインセラーやビールディスペンサーが必要なのか加計学園に問い合わせたが「夏季休業中のため、休業明けに順次対応する」という返事だった。
 ただでさえ、獣医学部新設を巡っては、愛媛県と今治市の補助金算出の根拠となる建設費192億円に“水増し”疑惑が浮上している。膨らんだ建設費の一部が宴会場のためだとすると、ますます税金を投入する理由がなくなる。
 図面が明らかになった今、獣医学部新設の必要性、国家戦略特区とアベ友の闇がさらに深まったと言える。
 
加計学園の獣医学部新設に関しては、「補助金適正化法違反」で大阪地検に逮捕された籠池前理事長とはその額の大きさからしても比べようもないほどの悪質な犯罪となる。 
 
最後に、安倍晋三と同じ山口県出身で、地域エコノミストとして活躍している藻谷浩介・日本総合研究所調査部主席研究員が「時代の風」でモリカケ問題の本質から、日本は「法治の国か、人治の国か」と問うていた。 
 
<時代の風 森友・加計問題が問うもの>
 毎日新聞 2017年8月20日 東京朝刊
法治の国か、人治の国か
 内閣改造でいくつかのミニサプライズ人事があった。これを契機に、春先から続いたいわゆる「もり・かけ」疑惑(森友学園小学校、および加計(かけ)学園獣医学部の新設に関し、関係当局の態度の中立性に対して生じた疑惑)への世論の関心は、ようやく弱まっていくことになるのだろうか。そうであれば、終始鉄面皮な対応を続けた官邸の粘り勝ちということかもしれないが、日本の国家組織のコンプライアンス(法令順守)という観点からは、ここから先の再発防止体制構築こそが重要となる。
 両疑惑に関しては最初から、「北朝鮮情勢緊迫の折、こんなさまつな問題で大騒ぎすべきではない」というような声が、ネット中心に発せられ続けてきた。だがこの話をさまつと断じたすべての論者こそ、社会常識を問われるべきだろう。この問題が問うたのは、「有力政治家の知り合いであれば、役人がいろいろそんたくして法規制の運用を融通してくれ、しかも何か証拠となるような書類は全く残らない、というような国に日本はなってしまっているのか」ということだからだ。日本は引き続き法治国家なのか、それとも、程度の差はあれロシアや中国などと同じジャンルにくくられても仕方がない「人治の国」になってしまっているのかが問われたのである。
 森友学園問題の場合は、近畿財務局による敷地代金の異例の値引きの妥当性が検証されなくてはならない。コンプライアンス関係者であれば常識だと思うが、「違法でなければOK」という話ではなく、手続きが「適正」で「公平」かどうかが問題なのである。記録が残っていないというのは、事実であれば論外だ。
 加計学園の獣医学部新設に関しては、規制緩和のはずが、「獣医学部は広域圏に一つ」「開設は2018年4月」という“規制”が途中で突然に加えられたことが最大の問題点である。京都産業大の関係者は筆者に、「iPS細胞研究の京大と連携するなど、内容では明らかにウチが勝っていたのに、間に合いようのない期限が出て来て、断念を余儀なくされた」と、無念の思いを語った。加計学園と京産大を平場で競わせなかったのはなぜかを明らかにせねば、規制緩和は「当局の恣意(しい)」の別名になってしまう。森友問題同様、あるべき書類や面談記録が出ていないことも、法治国家として大失態だ。
 筆者は、これらの事案の背後に首相の個人的な関与があったとはまったく思わない。だが、指示も関与もしていないことを部下が勝手に進め、しかもその意思決定に関する公文書が表に出て来ないことの方が、組織としてはより大きな問題だ。会社で考えても明らかだが、社長がおかしな指示をすることよりも、社長が指示してもいないおかしなことが勝手に進められ、しかも関連する書類が残っていない方が、よほど困ったことなのである。上場企業であれば、トップ自らが指揮をとって全容を解明し、勝手にそんたくした部下を処断するとともに再発防止策を提示しなくては、株主に許されることはないだろう。真相を隠し通した側が昇進をするようでは、言語道断と言わざるを得ない。
 「さまつな問題を北朝鮮問題緊迫の折に騒ぐな」と主張していた向きにとって、さらに間の悪い事態は、北がミサイル実験を続けている最中に、防衛相と事務次官が同時に辞任したことだ。稲田朋美元防衛相は、議員当選前は日本の防衛問題を威勢よく語る右派の論客だったが、実際に国防の責任者になってみると、部下の信望を失うような言動を重ね、防衛省の組織や統制に大きな傷を与えて退任する結果となった。もり・かけ問題を議論することが北朝鮮への対処の邪魔であるというのなら、かかる大臣を任命し、何度もあった更迭の機会に頑固に首を振らず、結果として最悪のタイミングでの辞任を招いてしまったことは何なのか。ポジショントーク(特定の立場から行う、結論ありきの強弁)は、こういうところで底が割れるのである。
 首相の揚げ足を取りたいとか、擁護したいとか、そういう政治的思惑を、国家組織のコンプライアンス問題に持ち込むべきではない。この話題にワイドショーでの賞味期限が来るのであれば幸いだ。同じような事案が水面下で続かないように、今こそ官僚組織の締め直しを図るべきである。=毎週日曜日に掲載
 
「『北朝鮮情勢緊迫の折、こんなさまつな問題で大騒ぎすべきではない』というような声が、ネット中心に発せられ続けてきた。だがこの話をさまつと断じたすべての論者こそ、社会常識を問われるべきだろう。」
 
たしかに、7月初めころ、「閉会中審査ではなく臨時国会には加計孝太郎を招致せよ」とつぶやいたところ、下記のコメントが付けられていた。 
 
それにしても国内のしかもどうでも良いニュースばかり取り上げられてますね。せっかくブログをしているのに、テレビ(しかも地上波限定)や新聞でアツイ話題ばかりww
北朝鮮やロシア問題、重要な法案についてはスルー?? 沖縄の尖閣や竹島問題など危機はすぐ近くにあるのに、くだらない加計問題を熱心に語っていられるのは、平和ボケの証ですね。いや、マスゴミや野党の術中にハマっている情報弱者の典型と言えるかもしれませんね。
 
その頃、遠地に行っていたので帰宅後、「言われなき誹謗中傷に反論する」の中でこうつぶやいた。
 
オジサンにコメントを寄せた主の紹介サイトが以下であった。
脱『愛国カルト』のススメ
このサイトは「情報速報ドットコム」と相互理ンクを張っており、常に最新のニュースネタを提供しており、「国内のしかもどうでも良いニュースばかり取り上げ・・テレビ(しかも地上波限定)や新聞でアツイ話題ばかりww」であることは言うまでもない。
 
「これらの事案の背後に首相の個人的な関与があったとはまったく思わない。だが、指示も関与もしていないことを部下が勝手に進め、しかもその意思決定に関する公文書が表に出て来ないことの方が、組織としてはより大きな問題だ」と筆者は言っているが、それならば「指示も関与もしていないことを部下が勝手に進め、しかもその意思決定に関する公文書が表に出て来ないこと」にしたような部下とそんな組織に誰がそうさせたのか、それが最大の問題であろう、とオジサンは思う。

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2017年08月18日

安倍政権の人気挽回策のサプライズとは

北朝鮮の脅しには一切屈しないとか厳しい制裁を加えると勇ましく吠えている安倍晋三首相。
 
そして国民にはより一層の恐怖を与えるかのように、「北朝鮮ミサイル 中四国9県で18日Jアラート送受信訓練」ということを行っている。
 
そんな国内情勢を背景に、安倍政権は5年連続防衛費増大方針を続けている。
 
おそらく実際には役立たずで将来的にも役には立たない代物に今後1兆4000億円ほど金を注込むという。


  
  「陸上イージス・宇宙部隊…日米連携が理由、新装備次々
そして米国からはダメ出しを食らっていた稲田朋美が防衛省を去り、トランプ政権発足後、初めての「日米2プラス2」が開かれたのだが、その中身は「日本をトリモロス」どころか、完全に米国の核の傘に入ったままの日本の姿が改めて明らかになった。
 
 
<(時時刻刻)対北朝鮮、日米同盟で牽制 トランプ政権初、2プラス2>
 2017年8月18日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 北朝鮮が米領グアム島周辺への弾道ミサイル発射を予告する中で開かれた日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)。トランプ米政権発足後初の顔合わせは、現実になりつつある脅威を前に、日米同盟をいかに強化していくかが共通の課題となった。一方、「トランプ流」の影響も見え隠れしている。▼1面参照
 ■共同発表文書「強い非難」
 着々と進む北朝鮮の核・ミサイル開発に日米がどう向き合うか。北朝鮮がグアム島周辺に中距離弾道ミサイルを発射すると予告するなど、米朝の威嚇の応酬が続く中での2プラス2となった。
 「新たな段階に入っており、地域及び国際の平和と安定に対する増大する脅威となっている」。日米の4閣僚による共同発表文書は、かつてない表現で危機感をあらわにする。そのうえで「最も強い表現で非難」し、「同盟の能力を強化する」ことを確認する。
 安倍政権は今月3日に内閣改造に踏み切り、外相と防衛相が交代したばかり。にもかかわらず、就任まもない閣僚が訪米したのは「北朝鮮へのメッセージを明確に打ち出し、日米結束と協力強化を確認する」(米政権幹部)ためだ。
 北朝鮮による2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、トランプ大統領が「見たこともない炎と怒りを受ける」と軍事行動をちらつかせれば、北朝鮮がグアム島周辺へのミサイル発射を予告。その後、北朝鮮は米国の出方をしばらく見守ると明らかにしたが、21日からは米韓合同軍事演習を控えており、着地点は見えていない。
 そうした中、共同発表では「不可逆的な朝鮮半島の非核化を実現するための具体的な行動を北朝鮮にとらせる」と強く迫る姿勢をみせる。北朝鮮の最大の貿易相手国である中国にも、圧力を強めるよう改めて促す。
 米国はこれまでも、マティス国防長官が「金正恩(キムジョンウン)政権の崩壊」の可能性に言及してきた。一触即発の事態に備えるべく、共同発表では武力衝突が起きた場合の「非戦闘員を退避させるための活動(NEO)」での協力強化も確認。避難民の輸送手段や退避場所など、日米政府間では水面下でNEO計画の練り直しが進行しているという。
 2プラス2ではさらに、東シナ海や南シナ海への海洋進出を強める中国にもクギを刺す。米国が防衛義務を負う日米安全保障条約第5条が尖閣諸島(沖縄県)に適用されると、改めて確認。名指しこそ避けながらも、南シナ海で軍事拠点化を進める中国の行動に「反対」の姿勢を明確に示す。
 北朝鮮への非難や中国への牽制(けんせい)で足並みをそろえつつ、同盟の「能力強化」を内外に示す――。そんな2プラス2の狙いを、外務省関係者はこう解説する。「日米同盟として能力を強化すると明確に打ち出すことは、日本を攻撃させないためのシグナルになる」
 ■連携理由に新装備次々 陸上イージス・空自に宇宙部隊
 トランプ大統領就任後初の2プラス2を前に、防衛省は北朝鮮の弾道ミサイルに対処するため、陸上配備型の新迎撃システム「イージス・アショア」を導入する方針を固めた。米国から購入する。航空自衛隊に「宇宙部隊」を創設し、日米で宇宙監視システムも構築することも決めた。
 北朝鮮の脅威が高まる中、米国との連携を強めるための新装備に次々と乗り出す格好だ。
 日本の弾道ミサイル防衛(BMD)はイージス艦の迎撃ミサイル「SM3」が大気圏外で迎撃し、撃ち漏らしたものを大気圏内で地対空誘導弾「PAC3」が迎え撃つ二段構え。だが、北朝鮮警戒にあたるイージス艦は24時間365日態勢で展開中で「現場は疲弊」(海上自衛隊幹部)状態になっている。
 政府は当初、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)の導入も検討した。ただ、1基あたり800億円程度とされるイージス・アショアに対し、サードは1千億円超。イージス艦の負担軽減にもなると判断し、費用面と効率面から導入を決めた。
 ただ背景には、安全保障をめぐる「トランプ流」の考え方も見え隠れする。
 ひとつは、同盟国への負担増路線だ。トランプ氏は大統領就任前の昨年3月、「我々は『世界の警察官』はできない」と発言。「日本はどうやって北朝鮮から自分を守ろうというのか。日本に(核を)持たせるということはさほど悪いことではない」とまで言及し、日本に軍備強化を促す姿勢をみせていた。
 オバマ政権だった2015年4月の2プラス2でも「(日米の)防衛協力の強化」がうたわれたが、今回は日本独自の軍事力強化も促す。共同発表には「日本は防衛能力を強化させる」と明記する。
 もうひとつは、「米国第一」を掲げて外国への武器売却を進める防衛産業強化路線だ。トランプ氏は初外遊先のサウジアラビアと1100億ドル(約12兆円)の巨額契約を締結。7月末には防衛産業基盤を強化するよう大統領令まで出した。日本へのイージス・アショアの売却は、米側にもメリットがあるというわけだ。
 そんな中、2プラス2に続く防衛相会談で、日本側は米側に導入方針を伝える見通し。日本側には「迎撃システムはいくら導入してもきりがない」(政府関係者)と戸惑う声も漏れるが、防衛省幹部はこう強調する。「米国に『買え』と言われて買うものではない。必要だから買う」(ワシントン=佐藤武嗣、相原亮)
 ■共同発表要旨
 日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の共同発表要旨は次の通り。
 【概観】
 ◇日米同盟は両国が共有する価値を促進する上で一層重要
 ◇米国の核戦力を含むあらゆる種類の能力を通じた日本の安全への同盟のコミットメント(関与)を再確認
 【北朝鮮情勢】
 ◇北朝鮮の核・弾道ミサイル開発を最も強い表現で非難。抑止・対処のため同盟の能力を強化
 ◇北朝鮮に圧力をかけ続けることで一致。(制裁などを盛り込んだ)国連安全保障理事会決議の完全な履行を要求。中国に断固とした措置をとるよう強く奨励
 【中国の海洋進出】
 ◇東シナ海の安全保障環境に継続的な懸念を表明。(大量の中国漁船や公船が尖閣諸島に近づいた)2016年8月初旬の状況を想起
 ◇(米国が防衛義務を負う)日米安全保障条約5条の尖閣諸島への適用を再確認
 ◇南シナ海の状況への深刻な懸念を表明。埋め立てや係争地の軍事化を含め、現状を変更し、威圧的な一方的行動への反対を再確認
 【防衛協力の強化】
 ◇日本は同盟をさらに強化する具体的な方策と行動を立案。次期中期防(中期防衛力整備計画)期間を見据え、同盟の役割拡大と防衛能力の強化を意図
 ◇米国は最新鋭の能力の日本での展開にコミット
 ◇「日米防衛協力のための指針」の実施を加速。安全保障関連法のもと、さらなる協力の形態を追求
 ◇ミサイル防衛、非戦闘員退避のための活動、防衛装備・技術協力・情報共有の強化加速を確認
 【在日米軍】
 ◇米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古移設が、普天間の継続使用を回避する唯一の解決策だと再確認
 
さて、安倍政権である。
 
8月15日の公式行事(官僚の書いた作文の朗読)を終えて夕方から夏休みに入り、山梨県鳴沢村の別荘に向かった安倍晋三首相。
 
過去2年間は、加計学園の加計孝太郎理事長と一緒にバーベキューやって翌日はゴルフというお決まりのスケジュールであったが、今年ばかりはそうはならなかった。
 
メディアがこぞって待ち構えているところに加計孝太郎理事長がのこのこ現れる度胸はないだろう。
 
その代り、鳴沢村の笹川陽平日本財団会長の別荘にて、笹川会長、森喜朗元首相、小泉純一郎元首相、麻生太郎副総理兼財務相、茂木敏充経済再生担当相、西村康稔官房副長官、萩生田光一自民党幹事長代行、日枝久フジテレビ相談役らと会食していたのだが、それは当然ながら、「『加計解散』を了承か 歴代首相勢揃い“意味深”会議の中身」とキナ臭い話になっていたらしい。
 
同記事中には、「2カ月後の10月末までに状況が変わらなければ文科省も可否の判断を出しづらいでしょうが、この2カ月の間に何か大きな動きがあれば別です。安倍首相が解散を打って、総選挙に勝てば、世論の反発も封じ込めるでしょう。加計問題をいったんリセットする意味でも、総選挙を仕掛ける可能性が高まっています」と憶測話が載っていた。 
 
先月末頃、田原総一朗が安倍首相に「政治生命を賭けた冒険」を提案したと少々話題になったが、とても政治生命を賭けるほどの勇気を安倍晋三は持ち合わせていない。
 
それならば、人気挽回として加計学園疑惑を晴らすことが出来なければ一層、白紙にすればという話が出てきた。  

 
<加計・獣医学部を白紙撤回?安倍政権が人気挽回サプライズ作戦か>
 8/17(木) 6:00配信 DIAMOND Online
・・・前略・・・
● モリカケ問題で 安倍政権は3つの誤りを犯した
 北朝鮮の核ミサイルや中国の膨張主義、北東アジアの脅威は高まり、アメリカではトランプ政権で自国中心主義が露骨になった。加計や森友など小さな問題で大騒ぎしている時ではない。そんな意見をよく聞く。もっともらしく聞こえるが、事件の規模が小さいからと、たいした問題ではない、と考えるのは浅はかである。加計・森友は政権の体質を表す出来事だ。
 政権の命取りになりかねない大事になったのは、致命的な「3つの誤り」を犯したからだ。第一は「権力の私物化」。第二は「都合の悪いことをウソで切り抜ける隠蔽」。第三は「誰も自分の責任と思わない空洞行政」である。
 「安倍さんはいい人だ」とよく聞く。「知り合いを大事にする」という。そんな性格は決して悪いことではないが、最高権力者という自覚がないと周りを振り回すことになる。留学仲間の加計クンとの友情を大事にすることが、加計学園の事業を応援することに繋がっては困る。
 50年門戸が開かなかった獣医学部の扉をこじ開けなければ、と思ったのかもしれないが、こじ開けるとこととお友達関係が直結すると「権力の私物化」になってしまう。友達を大事にしたい首相の我がままに周囲が従ったのが事の起こりではないだろうか。
 「加計学園に」という結論が先に決まり、その結論に落とすよう行政が歪められたとしたら問題だ。首相の奥さんが名誉校長に就任した小学校は、国有地の買い取りが格安にできた。普通ありえないことが「安倍つながり」だと可能になる。悪気がないところが深刻である。上に立つ者が「権力の私物化」に鈍感なら、下はどうなるだろう。未熟な首相に強い権力を与えてしまったことに間違いがあったのかもしれない。
 ● 常識をわきまえた政治家が中枢におらず 誰一人として深く責任を感じていない
 二つ目の隠蔽体質は、健全な常識をわきまえた政治家が政権中枢にいないことを示している。「ウソで固めて逃げ切る」という対処方針が誤りだった。メディアや国会対策に目が奪われ、その場しのぎの答弁や説明で切り抜けられると思ったのか。
 その場しのぎでウソをつくと、どんどん辻褄が合わなくなり、さらに大きなウソをつかなければならない。多忙な首相が年に5回もゴルフや焼き肉でご一緒しながら、「加計学園が国家戦略特区に申請するということを知ったのは今年1月」。誰も信じないような答弁をする結果となった。
 答弁のつじつま合わせに知恵を絞るが、大局が読めない。浅知恵に長けた側近を重用した結果である。「首相は本当のことを言っていない」と多くの人は受け取った。平気でウソをつく首相が支持を失うのは自然なことだろう。
 官邸主導で迷走する今回の事態に、深く責任を感じている当事者が見当たらない。指揮を執るのは菅官房長官だが、厄介な仕事を押し付けられた、という素振りが見え見え、と官邸詰めの記者は言う。事実上の司令塔は政務担当の今井尚哉秘書官だという。秘書グループが答弁書などの方向付けをしているというが官僚の集まりでしかない。今井秘書官を軸に森友学園は財務省、加計学園は内閣府とその後ろにいる経産省が対応していることに限界がある。
 役人は論理的整合性を重視するが、世間がどう受け止めるかには無頓着だ。担当する部分には知恵を絞るが、全体像に想像が及ばない。菅官房長官の下で事務を仕切る杉田官房副長官や、国家戦略特区を担当する和泉首相補佐官も同様。だれもが責任を感じていないから、誤った政策を転換する、という大きな決断ができない。決めた方向を変えることができないまま、政策暴走を許している。
● 憲法改正を画策する首相が 本気で加計学園と心中するか
 事件は小学校や獣医学部の認可で起きたのがせめてもの幸いだった。満州事変から太平洋戦争へとのめり込み、原爆が落とされるまで「政策の軌道修正」ができなかった大失敗の経験が日本にはある。その反省の上に今日があるのに、歴史に学ぶことをしない安倍政権は、愚行を繰り返している。
 森友学園は籠池逮捕で終わらない。詐欺で起訴され、これにて一件落着となれば、「国有地安売り」の財務省へ批判が沸騰するだろう。国税庁長官になったまま姿を現さない元理財局長の佐川宣寿氏への風当たりだけでなく、事件当時の近畿財務局長らに厳しい視線が注がれるだろう。この件については、改めて書く。
 加計学園の獣医学部新設を政府は本気で正面突破するつもりだろうか。方向転換できない政権は突っ走るかもしれないが、冷静に考えれば、一歩後退して安倍政権の体制を立て直すことが得策であると誰でも分かることだ。責任を取らない側近の差配で愚行を改められないなら、政治家はいらない。憲法改正を画策する首相が加計学園と心中するとは思えない。首相周辺で、白紙撤退のダメージを瀬踏みしつつ「選択肢のひとつ」として密かに検討されているという。
 新国立競技場の建設費が膨大になって、政府は計画を白紙に戻した。誰の入れ知恵か知らないが、賢い選択と評価され、安倍内閣への風当たりは和らいだ。完成は東京五輪にはなんとか間に合うが、前年に予定されるラグビーワールドカップの東京開催に間に合わなくなった。ラグビーWCの旗を振った大先輩の森喜朗元首相の顔に泥を塗ってでも決断したのである。背後に高い支持率があった。
 今回は親友の加計理事長に泣いてもらうしかない。その決断を、安倍首相ができるか。政治家としての正念場である。
 (デモクラシータイムス同人・元朝日新聞編集委員 山田厚史)  
 
御用学者や提灯ジャーナリストではない山田厚史の冷静な分析と提案である。
 
確かに内閣支持率がまだ高かったころの「新国立競技場計画の白紙撤回」は可能であったが、今回の加計学園疑惑は、来年4月の開校にあわせ文科省の認可が必須になり、不認可となれば、加計学園グループの赤字は解消できないという加計孝太郎の長年の願いを断ることができるのならば、「あなたはどこの国の総理ですか?」といわれないかもしれないが、おそらくダメであろう。
 
むしろこの際だから、「本気で加計学園と心中」してくれたほうが、この国のためになるかもしれない、とオジサンは思う。


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2017年08月14日

安倍政権の終戦記念日を早めよう

高速道路で覆面パトカーをうっかり追い抜いて捕まった経験のあるオジサンとしては、極めて興味深い事件があった。 
 
さて、自ブログで「内閣改造を読む」と題して、「今般の内閣改造ではっきりしたことは、当分の間、日本政治の主役は安倍総理であり続けるということ。そして、政治の主戦場は改憲論議となることではないでしょうか。」と読み切った自称国際政治学者の三浦瑠麗。
 
その見立ては決して間違ってはいないのだが、現状肯定といういわゆる「リベラルっぽい保守」というイメージが強い。 
 
東大理一に現役合格し在学中に1年先輩と結婚し一児の母で、法学でドクターになったという変わり種なのだが、「三浦瑠麗(みうら るり)と松本人志が、気になって仕方ない〜『うん? なんて言ってほしいのかな?』」という記事を読むとオジサンの年代では反吐がでそうな生理的に嫌悪感を催す女性でもある。  
 
先週の金曜日の東京新聞の朝刊に、とんでもない記事がでていたのだが、スルーしてしまったが、翌日には、しっかりと噛みついてくれた人がいた。

そしてこのお方も参戦していた。



さらには、この人は、掲載した東京新聞までも批判するツイートを飛ばしていた。

まあ、どうでもいい話だったのだが、まだまだ簡単には終わらすことができない話がある。
 
ちょうど1か月前に「今治加計獣医学部問題を考える会」が疑惑の渦中の加計学園の加計孝太郎理事長に公開質問状を送っていた。
 
学校法人加計学園 理事長 加計晃太郎 様

今治加計獣医学部問題を考える会 

共同代表 黒川 敦彦 
       村上 治  
       山本 征洋 
       武田 宙大 
       住所 今治市末広町4-3-6


公開質問状
 
 
拝啓 盛夏の候、貴学ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。私たちは、今治における国家戦略特区における獣医学部開設に関する一連の疑惑について真相の究明を求める市民団体です。今回の獣医学部設置につきまして、貴学と今治市は長い準備の過程を経て来たことは認識しております。しかし、昨今の全国的な報道で騒がれてきたように、獣医学部の設置に関して安倍総理らによる不適切な働きかけがあったのではないかという疑惑に対して、今治市民・国民に対して十分な説明が行われていない中、獣医学部の建設工事だけがなし崩し的に進んでいる現状に強い不安と危惧を覚えております。
今治市に問い合わせても、満足な回答を得られていない疑問が数多くあり、下記のとおり公開質問をさせていただきたく存じます。
日々、ご多忙のことと存じますが、2017年7月13日(木)の18:00までに、FAX***********までにご回答くださいますよう、何卒お願い申し上げます。
 )
■質問事項■
○今治に建設中の獣医学部に関する設計図面および建築費の積算根拠を示す書類一切を開示下さい。文部科学省○○課に問い合わせたところ、貴学が当該書類を開示してはならないという規制はない、ということを確認しています。
○貴校が文部科学省に提出されている「寄附行為認可申請書」(平成29年3月31日申請)の中に記載されている、施設費148億1,587万円を、延床面積32,528uで割ると建築単価は150万円/坪となり、通常の鉄骨造の建築単価から考えても倍近い金額です。なぜこのような高額になっているのか、その理由を具体的に説明下さい。
○内閣総理大臣に提出されている「広島県・今治市 国家戦略特別区域会議の構成員の応募について」(平成 29 年 1 月10 日申請)の中に記載されている建築物の延床面積36,000uと、前述の文科省申請の延床面積32,528uとを比べると、実際に建築中の建物が当初計画より10%も小さくなっています。にもかかわらず建築予算は192億円のままです。192億円の当初予算額に無理やり合致するよう建築計画を偽装し変更しているように見受けられるのですが、その理由を説明下さい。
○今治市大学立地事業費補助金交付要綱第8条(1)には、補助事業を実施するためには原則として競争入札によらなければならないと記載されていますが、競争入札は実施されたのか、関連する文書を提示下さい。
○以下の財務的な事項についての認否をお答えください。
(1)加計学園の経営する3大学(岡山理科大学、倉敷芸術科学大学、千葉科学大学)のうち、岡山理科大学を 除く2大学では入学者の定員割れが毎年続き経営が赤字です。本当でしょうか。
(2)岡山理科大学附属中学・高等学校も定員割れの上、毎年、経営の赤字が続いておりますが債務超過ですか。
(3)加計学園副理事の加計役氏が理事長をつとめ、英数学館小学校・中学校・高校を有する学校法人広島加計学園が法人登記簿において平成29年度で12億13013144円の債務超過に陥っていますが本当でしょうか。
(4)加計学園監事の唐井一成氏が理事長である医療法人順正会が法人登記簿において平成29年時点で77,556,803円の債務超過に陥っているとありますが本当でしょうか。
(5)今治の獣医学部設置の3年前より加計学園の法人登記簿では、日本私立学校振興・共済事業団から、岡山理科大学および倉敷芸術大学の土地と建物をすべて担保に入れ、平成27年に24億7000万円、平成28年に20億円8000万円、平成29年に7億円で総額52億5000万円もの借り入れを行っていますが、同事業団に問い合わせたところ「土地・建物・修繕費」以外には使用できない用途の融資であるとの回答でした。ところが、加計学園のこの期間についてその目的に対応する金額に見合う事業が見当たりません。いったい何のため借り入れを起こし、何に支出したのかご回答ください。
(6)(1)〜(4)によって、2大学や附属中学・高校の運営が赤字、さらに理事や幹部の経営する学校法人、医療法人が債務超過に陥り、いっぽうで日本私立学校振興・共済事業団からの巨額な借り入れをしている状況下で、今回今治の岡山理科大学の獣医学部新設を申請する資金源が学園には潤沢にあるのでしょうか。獣医学部の新設には経営母体の財政が潤沢であることが認可の前提条件になっております。資金があるのであれば、どういう名目の資金を保有しているのか。具体的にご説明ください。
○BSL3の研究施設を建設するという話がありますが、実際にBSL3の研究施設を建築・運営する計画があるかご説明下さい。
○今治市において、私たち市民に対して加計晃太郎理事長が直接、経緯および現況を説明する場を開催いただきたく、候補日程を3つほど提示下さい。 
以上

 
いずれの質問にもまともには回答できない内容なので、いまだ回答は届いていないし、加計理事長が公の場に現れることも実現していない。
 
その後、建設中の獣医学部に関する設計図面が流出し、「寄附行為認可申請書」(平成29年3月31日申請)の中に記載されている、施設費148億1,587万円が法外な金額であることが明確になった。  
 
<【加計獣医学部】 設計図流出「建設補助金・水増し請求詐欺事件」に発展か>
 2017年8月13日 21:07 田中龍作ジャーナル
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来年4月の開学を目指し急ピッチで建設が進む加計学園・獣医学部キャンパス。=今治市いこいの丘 撮影:筆者=
 
 文科省の大学設置審が認可の判断を保留した加計学園岡山理科大学・獣医学部。ここに来て建設補助金の水増し請求を立証する資料が流出した。獣医学部棟の設計図である。
 田中は工事関係者の はからい で設計図を つぶさに 見た。タイトルは「岡山理科大学 獣医学部 今治キャンパス 新築工事及び周辺工事」。加計学園のファミリー企業であるSID創研と大建設計が平成29年3月に作成した。
 鉄骨1本に至るまで指示した設計図は、膨大かつ緻密な書面であった。建築専門家に時間をかけて見てもらった。
 建築専門家は「坪80万円、高くても100万円」と分析する。ところが加計学園の見積もりによると坪単価は約150万円。(総坪数9,857坪)
 建築専門家の見積もりが正しければ坪当たり50?70万円の水増し請求となる。水増しは総額で約49億?68億円に上ることになる。
.jpg20170814_tanaka02.jpg今治市による「土地の無償譲渡」と「建設費の補助金提供」の差し止めを求めて、住民たちが監査請求をした。=6月12日、今治市監査委員会 撮影:筆者=
 
 森友学園の籠池理事長夫妻は小学校建設にあたって、国土交通省の補助金5,644万円を詐取したとして逮捕された。
 加計学園獣医学部の32億?45億円と比べれば実に可愛いものである。(建築専門家の見積もりが正しい場合)
 今治市と愛媛県は建設費192億円のうち半分にあたる96億円を負担する。
 税金として搾り取られることになる住民が設計図と見積書を出すよう求めても、行政は「審査中なので公開できない」と言って拒んできた。
 いくらでも水増し請求ができる構造だ。私学建設をめぐるブラックボックスともいえる。そこに文教族の政治家と建設業者が蜜を求めて群がった。 
 設計図の流出は不正にメスを入れる絶好の機会となるだろう。安倍一強が揺らぎ始めた今、捜査当局の奮起を期待する。
 
ネット上ではこんな声が上がっていた。
 
大学や研究所でも、別に関係なく、建築の設計積算をやった人間ならおおよその金額は把握できる。
まったく難しいということではない。
今治市の連中も、単に手を抜いて、というか、「忖度」して、評価作業をしなかっただけだ。
ほとんどの市会議員にとっては、自分たちの金ではなく市民の税金だから、痛くもかゆくもないと、加計とアベ、それから市長の悪事をむしろ後押ししたんだろうな。
 
たしかに、「安倍一強が揺らぎ始めた今、捜査当局の奮起を期待する」ことは大方の国民の強い要求かも知れない。
 
だが、残念ながら捜査当局に期待しても無理かもしれない。
 
安倍政権の狡猾なところは、昨年7月には木澤克之というあろうことか加計学園で監事を務めていた人物を最高裁判事に任命し司法にまで手をのばしている。
 
山口敬之レイプ事件のもみ消しに関与した警視庁の中村格刑事部長も警察庁総括審議官に昇格させ検察にも手を打っている。
 
あの佐川理財局長を国税庁長官に任命したのも、安倍政権に反旗を翻す企業やメディアに国税の睨みを効かすのが目的であろうと多くの識者は指摘している。
 
終戦記念日を前にして、つくづく悪行の為には手段を選ばない安倍政権を終わらせねばならない。
 
多くの国民がこうした事実を知り、選挙で自公政権を退陣させる以外に道はない、とオジサンは思う。

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2017年08月12日

国家戦略特区に群がる政商や御用経済学者

もう3年ほど前になるが「月刊日本」という雑誌に評論家の佐高信が「なぜ竹中平蔵をパソナ会長と報道しないのか」というタイトルでインタビューを受けていたのだが、その中で印象的な一節がある。
 
また竹中平蔵は人材派遣会社パソナグループの会長として一億円もの年収をもらいながら、政府の一員として労働規制緩和を推進しているにもかかわらず、大手メディアは竹中を「パソナ会長」ではなく「慶応大学教授」とだけ報道し、利益相反の可能性を追及することがない。
 普通は収入が多い方を本業と見なすのだから、竹中は「パソナ会長」と報道されて然るべきです。ただ大手メディアが「慶応大学教授」という肩書を紹介するのは、利益相反の可能性に意図的に触れないようにしているというよりは、慶大教授の方がパソナ会長よりも上等だという、メディア側の価値判断の結果でしょう。
 
このインタビューの主旨は、小泉政権以降、郵政民営化・TPP・アベノミクスなど、歴代内閣が一貫して推進してきた新自由主義政策を大手メディアが推進してきたことへの批判であった。
 
先月の末には、「『残業代ゼロ』法案に関する日経新聞のトンチンカンな記事について」という内容で、徹底的に日本経済新聞の水野裕司編集委員を論破した日本労働弁護団常任幹事でブラック企業被害対策弁護団代表でもある佐々木亮が、以前、「竹中平蔵パソナグループ会長の『正社員をなくしましょう』発言と派遣法改正案の関係」という記事を書いていたことを思い出させてくれるような日本経済新聞の記事があった。  
 
<派遣社員 無期雇用に パソナやヒューマンHD >
 2017/8/11 23:36 日本経済新聞 電子版 
・・・前略・・・
パソナは専門職として派遣する社員の対象職種を、17年度中に8職種から20職種に拡大する。来春に勤続年数が5年を超える対象職種の派遣社員は最大で約5千人。希望者は無期雇用契約に変更する。時給制から月給制となり、スキルに応じて昇給できる。すでに対象となる派遣社員への説明会を開始した。
 パソナの専門職派遣は従来、貿易関連や秘書などだけだった。サイバーセキュリティーやデジタルマーケティングといったIT(情報技術)関連の領域の派遣社員も対象に加える。
 13年4月施行の改正労働契約法に基づき、18年4月から、勤続年数が5年を超える有期雇用契約の労働者は無期雇用の申し入れができるようになる。
 人材派遣分野では技術者派遣などを除き、大半の派遣社員が有期雇用だ。派遣社員を無期で直接雇用すると、派遣会社は派遣先企業が切り替わる際の待機時などに社員の給料を負担する必要が生じる可能性がある。ただ、深刻な人手不足が続く中、派遣社員の需要は堅調であるため、社員の希望に応じて人材を確保することが競争力強化につながると各社は判断したようだ。
・・・後略・・・
 
2013年の改正労働契約法では多くの派遣労働者たちが「生涯ハケンはゴメン」と反対の声を上げていた。 
 
表向きは、「勤続年数が5年を超える有期雇用契約の労働者は無期雇用の申し入れができるようになる」のだが、受け入れ企業からすれば雇用コストが上昇することから「5年未満」で契約を打ち切られると指摘されてきた。
 
それが、パソナは「勤続年数が5年を超える対象職種の派遣社員は希望すれば無期雇用契約に変更する」という。
 
派遣労働者にとっては契約止めという解雇の恐れはなくなり朗報なのだが、その裏には政府が進める正社員の「派遣社員化」という思惑と一致し、パソナの竹中平蔵会長にとっては業務の拡大に結びつくということであろう。
 
まさに、「政商納言・竹中平蔵の『ぱそな儲かりていとをかし』」と言われた竹中平蔵が加計学園疑惑の中心でもある国家戦略特区でも暗躍していた。 

加計学園獣医学部を擁護していた有識者が、国家戦略特区申請のコンサルティング業務で荒稼ぎするなど、既得権益の立場に立って税金を食い物にする構図が生まれていることが明らかになっており、加計学園獣医学部新設の提案を審査する立場にある国家戦略特区諮問会議と特区申請のコンサルティング会社のメンバーが被っているというズブズブを超えた一体化が指摘されているという。    
 
<加計学園獣医学部の擁護派が国家戦略特区申請コンサルティング会社で荒稼ぎ、諮問会議メンバーも兼ねる最悪の事態に>
 2017年8月11日12:52 Buzzap
国家戦略特区WGで議事要旨の改ざんが指摘されたことを先日報じたばかりの加計学園獣医学部新設問題ですが、提案を審査する立場にある国家戦略特区諮問会議と特区申請のコンサルティング会社のメンバーが被っているというズブズブを超えた一体化が指摘されています。
◆特区ビジネスコンサルティング
問題となっているのは「株式会社特区ビジネスコンサルティング」。理念と提供サービスに関しては以下のように説明されています。
・・・・・・・・・
我々は、単なる規制緩和、特例措置などの提言や要望の提示にとどまらず、具体的な事業戦略立案から行政・政治対応に関するコンサルティングやロビイングの代行事業、及び関連事業への参画・業務支援、広報PR支援まで行うことのできるわが国唯一のビジネスコンサルティング企業です。
(特区ビジネスコンサルティング ? 特区ビジネスコンサルティング(魚拓)より引用)
・・・・・・・・・
2015年1月15日に設立された極めて若い企業ですが、この時点で日本で唯一「国家戦略特区をはじめ、規制改革を伴う民間企業のビジネス展開」で「行政に対する提案から事業開始までのコンサルティングおよびロビイング活動」を実施できるとの触れ込みです。
この会社の顧問には加計学園の関係者でもあることが先日判明した、政権の駆け付け擁護で有名な経済学者高橋洋一氏名前が掲載されています。
こちらの「株式会社特区ビジネスコンサルティング 会社案内 サービス内容(pdf)」(魚拓)によると、1案件あたり150万円からの料金で申請手続きを行っています。
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提案実績を見ると、すでに10件以上の提案が国家戦略特区WGのヒアリングにこぎ着けていますが、高橋洋一氏が教授職を務める嘉悦大学も含まれています。
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さらにこちらの広報・PRサポートとして行われている「有識者ネットワーク」を活用した各種シンポジウム・セミナーの開催のところですが、なんと高橋洋一氏と並んで国家戦略特別区域諮問会議の有識者議員である竹中平蔵氏の写真が堂々と載せられています。
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これはつまり、国家戦略特区でどのような企画を実施していくのかを審査する立場の国家戦略特区諮問会議の有識者委員が国家戦略特区でのビジネスを提案し、申請するコンサルティング会社とズブズブの関係にあることを意味しています。
◆NPO法人万年野党
ではいったい特区コンサルティングはどのようなシンポジウムやセミナーを行っているのか、調べてみると非常に面白い事が分かりました。
まず、ネットですぐに出てくるのが2015年10月22日に行われたこちらのセミナー(魚拓)。登壇者の中に先日八田座長と共に議事要旨改ざんについて記者会見を行った原英史国家戦略特区WG委員の名前があります。
そして主催が特区ビジネスコンサルティングなのですが、強力しているのが「NPO法人万年野党」というNPO団体なのです。この万年野党の構成員の名簿(魚拓)を見てみますと、会長はなんと田原総一朗氏。そしてアドバイザリーボードには竹中平蔵氏、高橋洋一氏の名前があります。
さらには上記の特区コンサルティングのシンポジウム・セミナーの講演者に名前の上がった堺屋太一氏も同様にアドバイザリーボードです。また、岸博幸氏は理事であり、先ほどの原英史国家戦略特区WG委員も理事として名前が上がっています。
この時点で特区コンサルティングと万年野党が極めて密接な関係を持つ団体であることが分かりますが、これだけではありません。
加計学園問題に絡み、前川前事務次官が通ったとされる歌舞伎町の出会い系バーに突撃取材して「裏取りした」「前川前事務次官と〇〇に行った〇〇ちゃんに聞いた」などと具体的な場所や名前も挙げずに豪語したジャーナリストの須田慎一郎氏や、法科大学院に関する前川氏の談話に獣医学部の話を絡めて批判していた野村修也氏の名前も。

◆特区ビジネスという「既得権益」の存在
そもそも国家戦略特区という特区自体の誕生に産業競争力会議の民間議員である竹中平蔵氏が深く関わっている事は今さら指摘するまでもありません。しかし現在も国家戦略特区諮問会議の有識者委員という審査側の立場にありながら、竹中平蔵氏は特区コンサルティングという特区ビジネスにも深く関係しているという状況が存在しています。
そして特区コンサルティングと密接な関係にあるNPO法人万年野党には竹中平蔵氏のみならず国家戦略特区WG委員までもが在籍しています。そして万年野党の構成員が同じ国家戦略特区案件である加計学園獣医学部新設問題で前川氏を攻撃するのを見るにつけ、既にこの特区ビジネスが既得権益化しているのではないかという疑念を拭い去ることはできません。
巨額の私たち日本人の税金が投入される国家戦略特区が極一部の人々の利権として食い物にされているのだとしたら、極めて由々しき問題であると言わざるを得なそうです。
 
文科省の既得権益に対して岩盤規制にドリルで風穴をあけるべく国家戦略特区が、特区ビジネスとして既得権益化しているという皮肉。

あらためて安倍晋三首相は、「腹心の友」に対する便宜・利益供応だけではなく、特区に群がる「政商」連中にも手厚い便宜供応をしていたということであろう、とオジサンは思う。

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2017年08月11日

内閣の顔ぶれが変わったが、もう安倍は賞味期限切れ

1か月ほど前のツイッターを整理していたらこんなものを見つけた。
 
昨日、「加計学園」の獣医学部新設を認めるか否かという設置認可の可否を判断する大学設置・学校法人審議会が実習計画などが不十分だとして、判断を保留する方針を決めたと報道された。
 
内容的には今月下旬の予定だった文科相への答申が2カ月程度延期される見込みなのだが、実は加計学園の内部からも異論が出ているという。
 
2008年から加計学園系列の千葉科学大で客員教授を務める加藤元氏(獣医学)は、「獣医学部の新設なんてとんでもない話。むしろ今、必要なのは大学の数を減らすことですよ」と指摘しているという。
 
加計学園関係者が一刀両断『獣医学部新設など言語道断』」によれば、「現在、獣医学を学べる大学は日本に16校ありますが、世界の最先端をいく米国と比べると、恐ろしいほどレベルが低い。底上げを図るには、今の16校から多くても4校にまで減らし、1校あたりの教授陣のマンパワーと予算を4倍に増やし、獣医師の専門性を高めるカリキュラムを組む必要があります」、そして「どうしても大学を新設したいなら、全米獣医師会が設けた基準『AVMAスタンダード』をクリアするようなレベルの高い大学をつくらないと意味がない」と強調していた。
 
その基準とは「学生1人に対して常勤の教授が1.2倍以上いること、羊、乳牛、馬などの動物が十分にいる環境があること」などが条件となっているにもかかわらず、「この基準を満たしている大学は日本に一つもありません。難関とされる北大や東大でさえクリアできていないのに、加計学園にクリアできるわけがないのです」という。
 
そもそも加計問題は日本の獣医師不足に端を発したものだったが、この前提がおかしいという。
 
「恒常的に不足しているのは所得が低い地方公務員の獣医師であって、都心の動物病院はいつも飽和状態です。大学を増やし、仮に獣医師を倍増させたところで、地方の待遇改善を図らない限り解決にはつながりません。ところが、安倍政権や加計学園は獣医学部を増やせばいいと考えているようです。私に言わせれば、極めて安易な発想だし、自分たちのエゴばかりで本末転倒です」
 
「加計学園の初代理事長は、獣医学部新設を熱望しており、息子である現理事長も長い間、設置のために尽力してきました。そのことを、加計学園で客員教授を務めている私はよく知っていますが、やはりおかしいものはおかしい。政治家や地方自治体は獣医学・獣医療を本当に必要とする国民の立場に立って物事を考えるべきです」
 
わずか2か月余りの答申の延期で、取り巻く状況が変わるわけでもなく、やはり単なる「ホトボリ」が冷めるのを待つのが狙いなのであろう。
 
そして、全く成果が期待されていなかった閉会中の審査が行われたが、その内容は国民の代表である野党議員をはなから愚弄する答弁に終始していた。




  「閉会中審査「ない」尽くし 稲田氏や前次官いない/報告有無明言しない/日報再調査応じない
 
「ないない尽くし」で思い出すのは、1980年前後のバイクブームによる事故や暴走族増加の助長に対してバイクが社会から否定される存在となり、1982年の全国高等学校PTA連合会にて全国で「三ない運動」を推進することが決まったという過去の歴史である。
 
いわゆる、「免許を取らせない」「買わせない」「運転させない」というスローガンが全国的に広まった。 
 
その後、他の分野でも「○○しない」という「三ない運動」が発生したことがあった。
 
たとえば、公職選挙法に基づく、以下の「三ない運動」は、
◆政治家は有権者に寄付を「贈らない」。
◆有権者は政治家に寄付を「求めない」。
◆政治家から有権者への寄付は「受け取らない」
であり、現在では残念ながら有名無実となっている。
 
そして、暴力団の排除を目的とした、暴力団排除条例における「三ない運動」では、
●暴力団を利用しない
●暴力団を恐れない
●暴力団に金を出さない
などがあった。
 
ちなみに昨年10月には「高校生バイク『3ない運動』廃止含め見直し 埼玉県教委方針 全国で半数が推奨せず」という流れになっているにもかかわらず、改造安倍内閣では依然として「三ない運動」を続けているようである。
 
これでは、さすがの政府広報紙もこんな記事を載せるようになってしまった。
 
資質が根本的に疑われて辞任した稲田朋美に代わって防衛相に返り咲いた小野寺五典防衛相はさっそく北朝鮮の挑発に対して、待ってましたとばかりに、「迎撃ミサイル中四国配備へ調整 政府、北朝鮮予告で」と、全く役立たずの地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)を配備する調整に入ったという。
 
防護範囲は半径数10キロのPAC3で、途中で落下した弾道ミサイルを迎撃することは不可能と専門家は指摘しているにもかかわらず防衛相としての精一杯のパフォーマンスなのであろう。
 
ところで、防衛省の陸上自衛隊特殊部隊の秘密訓練の一部を明らかにした記事があった。 
 
<追跡せよ!陸自特殊部隊が渋谷・歌舞伎町で行っている極秘訓練>
 2017.08.10 現代ビジネス
秘密のヴェールに包まれた陸自特殊部隊
突然だが、日本に「特殊部隊」がいくつあるか、ご存じだろうか。
もちろん、文字通り「特殊な仕事をする部隊」は全て特殊部隊と呼べるが、ここで注目したいのは、「対テロ」を目的とした武装集団だ。
相手はテロリストであるから、暴力団闘争や殺人事件などの一般刑事事件事案ではなく、政治犯罪のような国家転覆を狙った犯罪行為に対して出動することになる。たとえば、カルト集団による大量殺人計画や、国家犯罪行為が「対テロ」の範疇となるわけだ。テロ(支援)国家・組織として指定されているものの代表がIS、いわゆる「イスラム国」や北朝鮮となる。
さて冒頭の問いの答えだが、日本の対テロ特殊部隊は、警察に一つ、海上保安庁に一つ、そして自衛隊に二つの、合計4部隊がある。
警察には「特殊急襲部隊SAT」、海上保安庁には「特殊警備隊SST」、そして自衛隊には陸上自衛隊の「特殊作戦群」と海上自衛隊の「特別警備隊SBU」が置かれている。これらの特殊部隊は、各部隊の特徴を活かして連携をとっていると言われている。今回は、一般にはあまり知られていない、陸上自衛隊の特殊部隊「特殊作戦群」についてご紹介しよう。
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特殊作戦群陸上自衛隊の特殊作戦群(撮影:伊藤明弘)

特殊作戦群は、2004年3月、習志野駐屯地に発足した陸上自衛隊唯一の対テロ・対ゲリラ部隊だ。隊員は陸自の中から選抜され、体力はもちろん知力にも優れた、まさにエリート集団と言っていい。だが、部隊の名簿や隊員の顔写真は非公開とされており、その実態は秘密のヴェールに隠されている。
特殊作戦群の英語表記はSFGp(Special Force Group)とされており、中央即応集団傘下の特殊任務を司っている。米軍と比較してみると、米軍特殊作戦司令部SOCOMの傘下に、グリーンベレーやデルタフォースと同様の位置づけだ。
語学、化学、そしてイマジネーション
特殊作戦群の部隊の規模は、隊員数約300名とされているだけで、詳しい構成も発表されていない。だが筆者の取材によると、その内訳は約200名が戦闘要員であり、組織としては本部管理中隊、第1中隊から第3中隊、そして教育隊に分かれているようだ。
隊員になるために必要なのは、空挺資格やレンジャー資格はもちろん、体力測定などの素養試験もあり、合格率はたった3%とも噂される。晴れて入隊した後の教育もかなりハードだ。語学では必修の英語はもちろん、朝鮮語、中国語、ロシア語、アラビア語などのコースがあり、それぞれをマスターすることが求められる。隊員によってはプライベートの時間にも、字幕なしの映画を観ているという。
また、化学テロを想定し、化学記号の暗記はもちろん化学式の勉強もする。もちろん射撃や格闘訓練は、ほぼ毎日だ。
さらに個性的な隊員教育の一つとして、「イマジネーションを豊かにする」訓練があるという。これは、かつて初代群長が軍事専門雑誌『ストライク アンド タクティカルマガジン』(略称:SATマガジン)のインタビューで明かしたエピソードだが、隊員たちに映画『ミッション・インポッシブル』のワンシーンを挙げ、
「もし君が主人公のトム・クルーズだったら、この場面でどうするか?」
と質問したこともあるという。そして、最良のミッションをいかにして遂行すべきか討論するのだそうだ。
さらに、興味深い「課外授業」がある。
数名の隊員でチームを組み、渋谷や歌舞伎町の繁華街に繰り出す。隊員たちに与えられるのは、1枚の顔写真だ。それだけを頼りに、人混みの中から該当者を探し出すのである。フジテレビ系で放送されている『逃走中』というゲームバラエティ番組にも似た、極秘訓練なのだ。
隠密行動を見抜くおばあちゃん?
制限時間は2時間。エリアは限られているとはいえ、範囲は広く、当然ながら人通りは多い。隊員たちはどうするのか。
ある者は、発見確率の高い場所で張り込む戦術をとったという。たとえば渋谷なら、スクランブル交差点のみを見張り、体力の温存をはかる作戦だ。逃走役を指揮する教官は、こうした隊員たちの作戦を逆手にとることもあるといい、駆け引きが続く。
しかし最終的には、ほとんど不可能に思えるこのミッションも、多くのチームがクリアするというから恐れ入る。
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隊旗を持つ隊員隊旗を持つ隊員もけっして素顔を見せない(撮影:伊藤明弘)

また、ところ変わって真夜中の山中でも、チームで監視訓練を行うという。誰にも知れずに入山し、敵であるテロリスト役の行動を追跡するのだ。
ある隊員は、山中に潜んでいた夜中の2時に、暗視装置越しに向かってくる人影を見て、すわテロリスト役に見つかったかと緊張したという。だが、その正体は近くの里に住んでいるおばあさん。なんと、夜食を持ってきてくれたそうだ。
そして、「今晩は9人だね」と言って、人数分の握り飯を渡してくれたという。隊員たちは隠密裏に行動していたはずだが、おばあさんには、人数まで手に取るように把握されていた。特殊部隊としては笑えない大失態なのだが、「シニア・ソルジャー」もおそるべしだ。
こうした一見、楽しいゲームのように思える訓練も、厳しい基礎教育・訓練のベースの上に行われている。特殊部隊として欠かすことのできない、臨機応変な対応を可能にする、「柔らかい頭」を育てるためのものなのだ。
そう考えると、陸自特殊部隊の知られざる極秘訓練は、我々一般の社会人にも自分を成長させる方策を示唆してくれているのかもしれない。ルーチンワークに凝り固まることなく、自分の頭を使って、楽しむことが大切だということだろう。
 
上記の記事では、「我々一般の社会人にも自分を成長させる方策を示唆してくれているのかもしれない。ルーチンワークに凝り固まることなく、自分の頭を使って、楽しむことが大切だということだろう」と前向きに陸自特殊部隊の知られざる極秘訓練を捉えていたが、いままでの自衛隊特殊部隊の任務が「対テロ・対ゲリラ」だけではなく、一般の国民も時にはターゲットにしているということを忘れてはならない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 13:06| 神奈川 ☔| Comment(0) | 加計学園疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月10日

疑惑のホトボリは決して冷ましてはならない

せっかくの「避暑」も後半は迷走し長寿といわれた台風5号の影響で寒い日々を送っていたが、昨日帰宅した時には、都心で38℃という異常な猛暑日で閉め切っていた我が家の室温はサウナ風呂なみであった。
 
その猛暑日の翌日は、今朝から冷房の部屋にいるような涼しさで、蝉しぐれと共に早くも虫の音が聞こえてきた。
 
日替わりで気温が10度近くも変化すると、体調に異変をきたす高齢者も多いらしい。
 
不在中に安倍内閣の改造があったらしいが、どうも評判が良くない。
 
表面的には「お友だち内閣」という悪評を避けるために、極力自民党内では「非主流」とか冷や飯を食わされていた連中を入閣させたり、当選回数の少ない若手を抜擢したりしたのだが、組閣発表の翌日には、はやくもこんな名前があがっていた。
 
◆一億総活躍担当相の松山政司
◆内閣官房副長官の西村康稔
◆防衛相に返り咲いた小野寺五典防衛相
◆茂木敏充人づくり担当相
 
安倍改造内閣はハレンチ閣僚だらけ! 16歳少女に女体盛り、北情勢緊迫の中キャバクラ通い、女性記者セクハラ
 
噂の類もあるのだろうが、マスメディアは組閣の度に一斉に過去の不祥事を調べるため、叩けばいくらでも埃が出てくるということであろう。
 
小池百合子都知事に言わせれば「スキャンダルをリデュース(抑制)、閣僚経験者に頑張ってもらうリユース(再利用)、ちょっとリフレッシュするということで、『3R』」内閣らしいのだが、新たな五輪担当相に就任した鈴木俊一元環境相に関しては「私の前の環境相であり、岩手出身。復興五輪を進めるのにふさわしい、素晴らしい人材」とほめていた。
 
ところが、この「素晴らしい人材」もスキャンダルではないが、「ガソリン代、3年で1400万円=鈴木五輪相の収支報告」と本人以外の事務所のスタッフの行状がばらされていた。
 
そして、定例の菅義偉官房長官の会見では、相変わらずこの記者とのバトルが繰り広げられていたらしい。  


<菅官房長官が壊れ始めた! 会見で「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」>
 2017.08.09 リテラ
 昨日8日の菅義偉官房長官の会見だった。
 この日の会見で質問に出たのが、国家戦略特区のヒアリングに加計学園の幹部が出席していた問題。周知のように、2016年6月、国家戦略特区ワーキンググループが愛媛県と今治市からヒアリングをおこなった際、加計学園の幹部3名が同席していたにもかかわらず、公開されている議事要旨にそのことが伏せられていたのだ。さらには、発言内容を一部削除することで、発言主旨を真逆に書き換えるという議事録の改竄まで行われていたことも明らかになった。
これまで安倍首相らは「すべてオープンになっている」などとして議事録を根拠に選定過程の透明性を主張し、WGの八田達夫座長も「一点の曇りもない」などと説明してきたが、この政府の前提が改竄の事実により完全に崩れさったわけである。
 8日の菅官房長官の定例会見では、東京新聞の望月衣塑子記者がこの問題を追及。ところが、官房長官は、またぞろ「八田座長の答弁以上でも以下でもない」「ルールに基づいて行なっている」「承知してません」などとはぐらかし続けた。
 しかし、望月記者は引き下がらずにたたみかける。そして、2015年4月2日の今治市職員による官邸訪問時にも、加計学園の幹部が同行しており、その際、当時の下村博文文科相が「加計さん。しっかりやってくれよ」と声をかけたという報道について、望月記者が、調査をして国民にしっかりと説明する気はないのかと質した。
 すると、菅義偉長官はこう吐き捨てたのだ。
「国会で述べたとおりです。国会で述べたとおりだと。ここは質問に答える場所では私はないと思います」
東京新聞・望月記者の追及に「ここは質問に答える場所じゃない」
 菅官房長官は自分がいったい何を言ったかわかっているのか。2日前に新たに報じられた事実や疑惑について追及されているのに「国会で述べた通り」というのも意味不明すぎて呆れるが、「ここは質問に答える場所ではない」とは、もはや語るに落ちたというべきだろう。
 当たり前だが、内閣官房長官の定例会見は、ただ政府側の公式発表を垂れ流すための場所ではない。その時々の国民の疑問を、記者が官房長官に質問することで、政府の考えを国民に知らせ、政府もまた考え方にフィードバックするためにこそある。
 にもかかわらず菅官房長官は、「質問に答える場所ではない」などと言って、国民の疑問を完全にシャットダウンしようとしたのだ。「国民に丁寧に説明する」などといいながら、真逆な態度。こんなインチキが許されるのか。
 しかも、この日の会見での菅官房長官のトンデモは、これで終わりではなかった。朝日新聞の記者も議事録問題について追及したのだが、そのなかで朝日記者がこんな質問をした。
「歴代のとくに保守の政治家は、歴史的検証に耐えられるようにということで、公文書管理の管理ということはかなり力を入れてこられたと思うんですけども。そのなかでですね、ある政治家の本では、『政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為』と、そういうことをおっしゃっている政治家もいるのですが、これを本に記されていたのはどなたか、官房長官はご存知ですか」
 これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者がこんな種明かしをしたのだった。
「これは、官房長官の著作に書かれているのですが」
 そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは「国民への背信行為」と断じていたのだ。 
野党時代、議事録を残さない政府を「背信行為」と批判していた菅氏
 自分が本で書いていたことを「知らない」とは、ゴーストライターにでも書かせていたのか。菅氏はその事実を突きつけられて焦った様子で「いや、私は残していると思いますよ」などと強弁したが、もはや何を言っても後の祭りだった。
 しかし、重要なのは菅氏が自分で書いた本の重要な記述を忘れたということではない。
 朝日記者は続けて、「かつて、2012年の著作で表明されていた見解と、いま政府で起きているところとを照らし合わせて、忸怩たる思いや、やはり(議事録を)きちんと残すべきだという、そういう気持ちはないのでしょうか」と質問していたが、最大の問題は、議事録を残さない政府の姿勢を「国民への背信行為」と断じていた菅官房長官のいまの態度だ。
 菅氏は森友問題、加計問題、自衛隊日報問題でも、各省庁の議事録やメモ、記録の廃棄、改ざんについて「問題ない」と言い切り、自らも率先して、都合の悪い情報を徹底的につぶしてきた。まさに「国民への背信行為」を自分自身が行っているのだ。
 菅官房長官といえば、これまで「政権の要」「安定の菅」「影の宰相」などともてはやされてきたが、最近は見る影もない。加計学園問題では、内部文書を「怪文書」と断言して、撤回に追い込まれたり、前川喜平・前文科事務次官を個人攻撃したりと、安倍首相と似たり寄ったりのヒステリックさを露呈。質問者の発言を「全く問題ない」「指摘はあたらない」などと全否定してまともに応じない“スガ語”も、結局、ただ都合の悪い事実を遮断するための語彙にすぎないことが、国民に完全にバレてしまった。
 あげくは、記者会見を「質問する場ではない」などとほざき、かつての自身の本で示した決意も「知らない」とのたまう菅氏。もともと、政治家としての確固たる信念など微塵もなく、政権を守る謀略にだけ長けていた官房長官は、計算違いの連続に、とうとう壊れ始めたのではないか。
 いずれにしても、百害あって一利なし。安倍首相ともども、さっさと退いていただきたい。

野党時代は時の政権に対して攻撃な言葉を発する議員は多いのだが、その典型は稲田朋美であったり安倍晋三であった。
 
いざ政権の座に就くと簡単に昔の言葉を撤回してしまうという、政治家としての信念も信条もかなぐり捨てる連中が多いようである。
  
それなりに一所懸命、安倍内閣を庇い、守ってきている菅義偉官房長官なのだが、守られる当の本人がこんなことを言っていたらしい。 
そして加計学園疑惑は収まるどころか、次から次へと新事実が露呈しており、どうも雲行きが怪しくなっている。
 
今月末には文科省内の審議会で獣医学部新設の認可の判断が下される予定であったが、「加計学園獣医学部 認可の判断『保留』へ 文科省審議会」ということになったらしい。
 
うがった見方をすれば、ホトボリの冷めるまで「保留」として、秋風が吹いて世間が忘れかけた頃に「認可」ということなのか。
 
さらには「10月22日の衆院補選との同時総選挙」を行えば世間の関心が選挙に向いてしまい、その間に認可するというストーリーもあり得る。
  
それにしても、現地での獣医学部建設は着々と進んでおり、「保留」さらには「不認可」にでもなれば、加計学園は大幅な赤字にため干上がってしまう可能性がある。
 
これまで、加計学園の「腹心の友」とは、奢り奢られ、持ちつ持たれつでやってきた安倍晋三首相とっては、それだけは避けたいところであろうと考えれば、「保留」というのは、とりあえずの世間を欺くポーズなのであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:32| 神奈川 ☁| Comment(0) | 加計学園疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月31日

掘った墓穴が段々大きくなってくる

先週の閉会中の審査が終了した翌日に、「大山鳴動、ついに黒いネズミが墓穴を掘る」とのつぶやきの中でこう書いた。
 
2013年11月から2016年12月24日の間で、「加計学園の獣医学部新設計画を把握」していれば、当然、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」の「(6)関係業者との接触等倫理の保持に万全を期するため、
@ 関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けること、職務に関連して贈物や便宜供与を受けること等であって国民の疑惑を招くような行為をしてはならない。」に明らかに抵触しているわけで、それを逃れるために見え透いた虚偽答弁をしてしまった姑息な安倍晋三首相は、自ら深い墓穴を掘ってしまった
 
その後、「殿の一大事」とばかりに菅義偉官房長官が、「<加計学園>理事長との安倍首相会食『大臣規範に抵触せず』」の中で、「(首相は国会答弁で)互いにおごったり、おごられたりしていると言っていた。通常の交際まで大臣規範は禁止していない」とかばっていたが、「通常の交際」とは相手が私人で「関係業者」ではない人物との交際のことであろう。
 
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【毎日新聞より】
 
浅薄な安倍晋三首相は当初、「互いにおごったり、おごられたりしている」ごく普通の友人に過ぎないことを強調したつもりであった。
 
当然、その時点では安倍晋三首相の頭の中には「「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」の詳細は全く入っていなかったのであろう。
 
その辺りを詳しく報道した記事があった。
 
<「加計知ったのは1月20日」 首相「大臣規範」意識か 関係者の供応禁止>
 2017年7月31日 朝刊 東京新聞
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 安倍晋三首相が衆参の予算委員会での閉会中審査で、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を知ったのは学園が事業者に決まった今年1月20日と説明し、波紋を広げている。首相は学園の加計孝太郎理事長を「腹心の友」と認める仲のため、業者による供応などを禁じた「大臣規範」への抵触を恐れたのではないかとの指摘が出ている。学部新設を申請した自治体にも疑問を示す声がある。 (清水俊介、安藤美由紀)
 大臣規範は、閣僚や副大臣らの政治的中立性を確保するため、大規模な政治資金パーティーの自粛などを定める。罰則はない。「関係業者」との接触では、供応接待や便宜供与を受けることで「国民の疑惑を招くような行為」を禁じる。
 首相は加計氏と30年来の友人。第2次安倍内閣発足後も会食などを重ね「先方にごちそうしてもらうこともある」と答弁した。
 首相は国家戦略特区諮問会議の議長で、特区や事業者を認定する責任者。獣医学部新設の事業者として応募した加計氏は「関係業者」に当たる可能性がある。
 首相が加計氏と最後に会ったのは昨年12月24日。事業者が加計学園に決まった今年1月20日に初めて学園の計画を知ったと答弁した。その前は知らなかったとすれば、過去の会食は関係業者からの供応に当たらないと考えたかもしれない。参院予算委では、日本維新の会の浅田均氏が「大臣規範に抵触するから(以前から計画を知っていたと)認めないのか」と追及した。
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は今月28日の記者会見で「大臣規範は通常の交際まで禁止していない」と、首相と加計氏の会食は大臣規範違反ではないと強調した。
 岩井奉信(ともあき)日本大教授(政治学)は「古い友達だが、加計氏はやはり利害関係者で、首相は決定権者。大臣規範に抵触する可能性が高い」と指摘。大臣規範に関し「パーティーも平然と行われ空文化している感がある」と再確認を求めた。
◆官僚用意文書にはなし
 閉会中審査のために内閣府が用意した安倍首相の答弁書を本紙は入手したが、そこには「1月20日」の文言は書かれていない。誰がどのような判断で「1月20日」を答弁に加えたのだろうか。
 国家戦略特区による獣医学部は形式上、新設したい事業者を公募で選ぶやり方を取っていた。愛媛県今治市の申請でも加計学園が前提ではないという建前だが、今年1月の公募に応じたのは加計学園だけだった。
 申請から公募までの1年半、獣医学部を取り上げた特区の会議は10回以上あったが、議事要旨や配布資料に加計学園の名は出てこない。首相が出席する諮問会議で初めて登場するのが、加計学園が事業者に選ばれた1月20日だった。
 政府関係者によると、どの時点で加計学園の名前が登場するかは、内閣府が国会質問に備えて以前から調べており、首相側にも伝えていた可能性があるという。支持率が下落する中、以前のような強弁は通じない。野党に「いつ」と迫られた首相が、疑念を払拭(ふっしょく)するため、窮余の策として「1月20日」で予防線を張ろうとした見方もできる。
 首相答弁と国家戦略特区資料との矛盾はない。しかし、加戸守行前愛媛県知事が閉会中審査で「12年間、加計ありきでやってきた」と語ったように、今治市と加計学園が、ともに獣医学部新設を目指していたのは周知の事実だったはずだ。
 07年から今治市が国に申請していた構造改革特区の提案書には、事業主体として「加計学園」と明記されていたこともある。市関係者は「首相が知らないなんてありえない。身の潔白を強調しようとするあまり、かえって問題をこじらせている。やましいことがないなら堂々と答弁してほしかった」と話す。 (中沢誠)
 
潔さが欠落しているところが安倍晋三という男の特徴である。

たしかに24日の安倍晋三首相の該当箇所の答弁は下を向いて答弁書を読み上げていた。
 
「首相答弁と国家戦略特区資料との矛盾はない」ように、昨年の12月24日の「クリスマスイブ。男たちの悪巧み」以降は、安倍晋三首相は加計孝太郎との接触は避けているので、今年の1月20日ならば問題はない、と安易に考えて入り知恵した輩がいたのであろう。
 
しかしこんな姑息なことは一般国民には通用しないことは言うまでもない。
 
むしろ、ますますいかがわしさが強くなっただけである。
 
そんな腹心の友との関係の源はその父である加計勉にあると、彼の生い立ちと「教育ビジネス」について現代ビジネスは過去2回にわたってルポしており、今回は完結編である。   
 
<加計学園の急成長を支えた「特異なビジネス」と「政界人脈」>
 2017.07.31 現代ビジネス
 加計学園をめぐる「疑惑」は、衆参両院の閉会中審議を経ても決着をみることはなかった。学園の成り立ちを追った第一部、第二部に続き、第三部では「教育実業家」を自認した加計勉氏、そしてその跡を継いだ孝太郎氏らの「ビジネス」を読み解く。
5人の親族たち
戦後まもなく定められた私立学校法には、次のような規定がある。
〈役員のうちには、各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族が一人を超えて含まれることになってはならない〉
つまり、ひとつの学校法人につき、理事以上の役職に就ける親族は最大2人まで、ということである。「同族経営化」を未然に防ぐための決まりだ。もっとも、帝京大学グループ(冲永家)や近畿大学グループ(世耕家)など、創業家の親族が代々要職を占める大手私学法人は少なからず存在する。
現在の加計学園とそのグループ学校法人・社会福祉法人の役員には、加計孝太郎理事長、その息子である役(まもる)氏と悟氏、孝太郎氏の姉である美也子氏、その息子である勇樹(勇輝)氏と、少なくとも5人の「三親等以内の親族」の名前がある。彼らは各人がそれぞれ別々の学校法人の理事長や役員を務めているため、そこに法的な問題はない。
とはいえ、創立者の加計勉氏が一代で築き上げた加計学園グループは、各法人がまるで「相続」されるかのようにして、今日まで歩んできた。例えば現在、加計学園が運営する倉敷芸術科学大学で副学長の要職を務める悟氏は、すでに報じられているように、同大学で獣医学系学科の講師を兼任している。
7月24・25日に行われた国会の閉会中審査では、「加計学園が今治市に獣医学部を新設することを、安倍総理がいつ知ったのか」さらに言えば「安倍総理が加計学園に何らかの便宜を図ったのか否か」という点のみがクローズアップされた。
だが一方で、こうした「同族経営」の私学に、国・自治体が多額の補助金を注ぎ込むことの是非は別に問われなければならないだろう。
「頼まれるから、後に引けない」
さて、加計勉氏から、長男・加計孝太郎氏への代替わりが見えてきた1990年代、加計学園はさらなる拡大路線を歩み始めた。平成になってグループが新設した学校・関連施設新設を列挙してみよう。
加計学園本体が運営する学校に(加計)、姉妹法人の高梁学園(2010年に順正学園に改称)が運営する学校・施設に(高梁)、関連法人の英数学館が運営する学校に(英数)、その他には(その他)と付記した。
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学園創立者で孝太郎氏の父・加計勉氏は理事長を務めていた1996年、日本経済新聞によるインタビューで、記者の「なぜ、こんなに(学校新設に)積極的なのか」という率直な質問に答えている。
周知の通り、このころ日本の景気は下り坂にさしかかっていた。にもかかわらず、加計学園グループがわずか5年の間に吉備国際大学、倉敷芸術科学大学という2つの大学を新設したことを、世間は驚きとともに受け止めていたのだ。
〈無理をして拡大しているわけではない。県や市から要請があり、地元がなん十億円という資金を投じて用地買収、整備などの準備もしてくれるから後に引けなくなる。私も頼まれると『ひと肌脱がなくては』というタイプではある〉
さらにこの時、勉氏は大学新設の「戦略」や「勘どころ」についても明かしている。
〈(記者)ーー(大学に)個性があれば文部省も認めてくれる?
個性に加えて、時代に対応できているかどうかだ。コンピューター関連の学部にしても、一時は関心が高まったが、もうこの学部、学科はそろった感じだ。いまの人気は『看護』『療法』などで、宮崎でもこうした学科を設ける(注・その後の宮崎での経緯は後述)。
ーー学校経営のマーケティングが不可欠ということ?
そう。時代、社会のニーズから、地域の進学率、大学数、学部の性格などを綿密にみていけば見通しはつく。それでこそ時代に合った人材を養成できる〉
勉氏が自ら語っているように、1990年代以降、加計学園は時流に乗って看護系・福祉系の学校・学部学科を増やすなどの施策を打ち、急拡大を遂げていった。もちろん、誘致する自治体側の希望に学園側が応えようとしていたこと、また学園が打ち出す「ニーズに合わせた教育の提供」が、学園自身の興隆に寄与しただけでなく、地域や社会に対する貢献にもなったことを疑う余地はないだろう。
ただ、その事業の中には少なからぬ額の税金がなし崩し的に投じられた事例や、あるいはその是非が地元で激しい論争を招いた事例もある。
県知事が理事長の「吉備高原学園」
加計学園が本拠地を置く岡山県の行政を語るうえで決して無視できないのが、1972年から1996年、6期の長きにわたって県知事を務めた長野士郎氏だ。元内務官僚・自治官僚の長野氏は、戦後のいわゆる「昭和の大合併」を主導し、「地方自治の神様」の異名をとる辣腕官僚だった。
その長野氏が、岡山県知事就任直後にぶち上げた目玉政策が「吉備高原都市構想」である。岡山県中部に横たわる吉備高原の山中に、当時注目されていたバイオ関連企業などを誘致、「テクノポリス」と呼ばれる一大都市圏を作り上げるという壮大な計画で、構想委員会には、SF作家の小松左京氏など著名な識者が名を連ねた。
計画区域とされた土地は1800ヘクタール(東京ドーム385個分)、その中に「産業区」「居住区」「農用区」「センター区」など7つの区画を設ける。最終的な見込み人口は3万人、総事業費は745億円で、1980年代半ばから断続的に開発が始まった。
この吉備高原都市は「人工都市」である以上、そこには学校も必要になる。構想の中の教育部門を担当したのが加計学園だった。
区画北側の山腹に、全寮制の「吉備高原学園高校」が開校したのは1991年。運営は岡山県などの地元自治体と加計学園が共同出資する第三セクター方式で、理事長に長野知事、学園長に勉氏が就任するという、全国を見渡しても前例のない「知事肝いり」の事業だった。
約50億円の学校建設費用は全額岡山県がもち、法人設立費用は県が2750万円、加計学園が2000万円を負担したという。もちろん、学校職員は大半が加計学園からやってきている。
全寮制・単位制という珍しいシステムを採用した吉備高原学園高校には、当初から意図していたわけではなかったが、他の学校に馴染めなかった不登校の生徒、中退経験者といった生徒がやがて全国から集まるようになった。
吉備高原都市構想には、中国銀行やバイオ企業の林原など、地元岡山を代表する企業も参画・出資していた。そうした中で、系列校でも唯一となる全寮制高校を開くことは、加計学園にとってもチャレンジングな事業であったことは間違いない。しかし--。
バブル崩壊で、公共事業費の大盤振る舞いを続けた長野知事の県政はあっという間に行き詰まった。気がつけば岡山県は全国最悪の財政難に悩まされるようになり、歳出を削らなければ「財政再建団体」転落、つまり破綻も避けられない情勢となった。県民は「野放図なハコモノ投資を行った長野知事の責任だ」と追及の声をあげた。
吉備高原都市構想も頓挫した。町の建設開始から10年が経っても、住宅区画はほとんどが売れ残り、人口はわずか2000人にしか増えない。大企業や大手商業施設が進出してくるはずもなく、町の中心に建つ商業ビル「きびプラザ」はテナントが埋まらず歯抜け状態となった。1996年に長野氏が知事を引退するとともに、計画は根本から見直され、翌97年の県行政改革大綱で事実上凍結された。
現在も、同地にある吉備高原学園は加計孝太郎氏の次男・役氏が学園長、岡山県知事で元天満屋社長の伊原木隆太(いばらぎりゅうた)氏が理事長に就いて運営されている。2007年6月には、鈴木宗男元衆院議員の元秘書で、現在は加計学園系列校の千葉科学大学危機管理学部教授を務めるムウェテ・ムルアカ氏が訪れて講演を行った。
「地方移住」「田舎暮らし」が注目を浴びるようになった現在、かつてと比べ格安で土地が売り出されていることもあり、吉備高原都市には再び少しずつ移住者が増え始めているという。だが、依然として住宅区画には広大な空き地が広がっており、巨大な公共施設にも人の姿はまばらだ。
現在も吉備高原学園高校には300人あまりの生徒が在籍し、勉学やさまざまな活動に励んでいる。その教育的意義は確かにあるだろう。しかし同学園を包括し、加計勉氏もまたその夢を賭けた、壮大な未来都市構想そのものは多額の税金を呑み込んだすえ、未完に終わった。
市民を二分した「幻の大学構想」
加計学園グループの大学が地元の反対運動に直面し、開学を断念した前例もある。
加計学園が千葉県銚子市に千葉科学大学を開学した翌年の2005年春、孝太郎氏の姉・美也子氏が理事長を務めるグループ法人のひとつ高梁学園(現・順正学園)が、宮崎県日向市で4年制大学の新設計画を突如明らかにした。開学予定は2年後の2007年4月に設定された(注・今年に入り、美也子氏は「加計学園と順正学園は勉氏の没後、決裂した」と証言している)。
前述したインタビューで勉氏が語ったように、加計学園グループにとって、宮崎県は本拠地の岡山県・広島県以外で初進出を遂げた地である。美也子氏と、当時の日向市長の黒木健二氏は4月25日に合同記者会見を行った。
黒木氏は「大学の誘致を望む住民の声もあり、昨年(2004年)10月からアプローチしてきた。地域経済の起爆剤になる」(2005年4月26日、宮崎日日新聞)と、あくまで「大学誘致は地元の強い要望に応えるものだ」と強調した。
しかし、日向市の近隣自治体である延岡市には、すでに1999年に同じ高梁学園が運営する九州保健福祉大学が設けられていた。同大学が新設された際には、総事業費114億円のうち、79億9000万円を県と市が持っている。決して軽くはない負担である。さらなる大学新設に対し、同年夏の日向市議会では議員たちから疑問が噴出。黒木市長は「校舎建設費や運営費用への補助については、合併特例債の活用も検討しており、すでに国と協議も始めた」と説明している。
現在議論されている愛媛県今治市での岡山理科大学獣医学部新設においても、愛媛県と今治市が96億円を上限に建設費用を負担する予定になっており、この点も「加計学園問題」の一環をなしている。2005年当時に日向市が模索したという「合併特例債を大学建設費用に使う」とのプランは、要するに「市の名義で借金をしてまで大学を作る」ようなものだ。控えめに言っても異例の対応である。
およそ6万人の市民は、賛成派と反対派に割れた。反対派は市民団体「日向市まちづくり100人委員会」を結成し、「大学誘致の発表に至る経過を具体的に示すべき」という趣旨の質問書を市に提出。さらに、10月には4581人の署名を集め、大学設置の是非を問う住民投票の実施を要求した。
一方の賛成派陣営も、当時の市商工会議所会頭を代表に据えた「日向市の発展を考える会」を設け、1万人強の誘致賛成署名を集めた。
だが、高梁学園は反対派からの批判というよりも、こうした騒動が巻き起こったことそのものを重く見て、自ら計画を取り下げた。2005年11月末、加計美也子理事長と黒木市長は大学設置を断念すると発表。当時の美也子氏の説明はこう記録されている。
〈6万人の市で5000人近くが”反対”している中では、先生も学生も快適と言えない。設置にふさわしくない環境と判断した〉(2005年11月30日、読売新聞)
政治は誰のためにあるのか
今治市の岡山理科大学獣医学部新設について、それを推進する側の政府関係者、また前愛媛県知事の加戸守行氏は「獣医不足に悩む四国において、獣医学部の誘致は地元の悲願だった」との証言を国会で行った。ただ、それがどのような水準における「悲願」なのかーー行政関係者だけでなく、一般の市民も誘致を望んでいるのかーーは判然としない。
少なくとも、昨年11月に募集された獣医学部新設に関するパブリックコメントでは、寄せられた意見のうち約75%が獣医学部新設に反対するものだったという事実がある(なおパブリックコメントの関連資料は、今年1月18日に行われた国家戦略特区特別委員会で配布されている)。
このとき積極的に意見を寄せた中に、日本獣医師会関係者などの新設反対派が多かったおそれはある。とはいえ、その可能性を差し引いても、多額の税金を加計学園に提供することに慎重な一般の今治市民が、無視できるほど少ないとは思えない。
老境にさしかかった学園創立者・加計勉氏が、学校経営の一線を退き、長男・孝太郎氏に加計学園の、長女・美也子氏に高梁学園の理事長の座を譲ったのは2001年初めのことだった。そのおよそ7年後の2008年4月30日、勉氏は心不全でこの世を去った。享年85、1961年の加計学園誕生からまもなく半世紀が経とうとしていた。
5月3日に岡山市内で行われた葬儀には密葬にもかかわらず約1400人が参列し、安倍総理(当時は衆院議員)のほか、塩崎恭久・現厚労大臣ら、政財界の要人が全国から駆けつけている。
(勉氏の葬儀の様子「加計学園創立50周年記念誌」より)
そして2010年11月、現理事長・加計孝太郎氏のもとで、加計学園50周年記念行事が盛大に執り行われた。創立の地である岡山市内の岡山理科大学で行われたセレモニーには、かねて学園と関係の深い毎日新聞社大阪本社からヘリコプターが飛来し、花束と祝辞を投下するパフォーマンスで会場を沸かせたという。
第二次政権に返り咲く前の安倍総理は、このときも式に列席し、以下のような祝辞を寄せた。
〈理事長の孝太郎先生とは、30数年前にお会いして以来ずっと家族ぐるみで親しくしていただいております。毎年毎年新しいことに挑戦され、その名声を高めておられることに改めて敬意を評したいと思います〉(「加計学園創立50周年記念誌」2011年)
生前の勉氏は、2001年に名誉理事長に退いてからも学園への影響力を保っていたが、2008年の勉氏の死後は孝太郎氏が学園全体を統括する立場となった。
同年に千葉科学大学に新設された危機管理学研究科では、翌2009年から萩生田光一官房副長官が客員教授を務めていたことがすでに報じられている。また、2011年9月にタイの泰日工業大学と加計学園が教育交流協定を結んだ際には、安倍総理が自ら調印式に出席し、孝太郎氏とともに写真に収まった。
「加計学園創立50周年記念誌」(2012年)より
第一部では、勉氏が池田勇人元総理、宮沢喜一元総理ら政界の要人とのコネクションを重視していたことを記した。孝太郎氏と安倍総理の付き合いもまた、総理が自ら語っている通り、公私にわたる長く深いものだ。
もちろん勉氏にしろ孝太郎氏にしろ、宮澤氏や安倍総理と初めて知り合った時から、「この人は将来、総理大臣になる」と確信していたはずもないだろう。孝太郎氏は父・勉氏の「人を見る眼」を受け継いだのかもしれない。
現在、加計学園の運営する学校には約2万人の学生・生徒・児童が通い、1000人を超える教職員が働いている。「大企業」ともいえる規模の私立学校法人の円滑な運営に、政界や行政との連携が欠かせないことそれ自体は、致し方ないことだろう。その一方で、加計学園が半世紀以上にわたって展開してきた数々の教育事業には、すでに決して少なくない額の税金が費やされている。
今回の「加計学園問題」はわれわれ国民に、「政治とは、教育とは、いったい誰のためにあるのか」という根本的な問いを投げかけている。
 
「理事長の孝太郎先生とは、30数年前にお会いして以来ずっと家族ぐるみで親しくしていただいております。毎年毎年新しいことに挑戦され、その名声を高めておられることに改めて敬意を評したいと思います」と2011年の安倍晋三のことばをそのまま解釈すれば、「毎年毎年新しいことに挑戦」している中に、獣医学部新設も当然含まれており、いまさら「今年1月20日に初めて学園の計画を知った」という大嘘は誰も信じる者はいない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:12| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 加計学園疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする