2018年05月21日

上に立ってはいけない人が立っている日本の不幸


今国会で政府が最重要法案と位置づけていた「働き方改革」関連法案は、既に厚労省のデータのイカサマがばれているにもかかわらずまたもや強引に数の力で与党は法案の成立を企てている。 
 
『働き方』論点残し採決の構え 与党、衆院委で23日にも 本格審議まだ2週間」 
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
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【朝日新聞DIGITALより】

安倍政権が「終わったこと」として幕を何度となく降ろしても湧き出る新事実に対して、相変わらず姑息なことをやっている悪辣政権。 

本来ならば、大手メディアが連携して追及しなければならない問題が、通り一遍の記事によってないがしろにされている。
 
それならばと、弁護士の郷原信郎が、5月10日に行われた柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人質疑に対する答弁について明快な分析をしていた。  
 
<首相が秘書官に「口裏合せ」を懸念されることの“異常”>
 2018年5月19日 郷原信郎が斬る    
自らの「『口裏合わせ』のおそれ」に言及した安倍首相
 
加計学園の獣医学部新設をめぐる問題について、5月10日の衆参両院予算委員会で柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人質疑が行われ、5月14日の衆参両院の予算委員会の集中審議では、柳瀬氏の参考人質疑の結果に関連して、安倍首相に対する質疑も行われた。
それらの質疑で、柳瀬氏と安倍首相の答弁が一致しているのが、「柳瀬氏は、加計学園関係者と3回も首相官邸で面談したのに、首相に報告しなかった」という点だが、それは、首相と首相秘書官との一般的な関係からは「あり得ないこと」だというのが常識的な見方であり、最新のNHK世論調査で、柳瀬氏の説明に「納得できない」とする回答が、全体で8割近くに上り、与党支持者でも7割を超えている。
柳瀬氏は、参考人質疑で、「2015年4月に官邸で加計学園関係者と面会していた記憶はあったが、愛媛県、今治市側とは会った記憶はなかった、そのことを、昨年7月の衆参両院での閉会中審査の前に今井尚哉首相秘書官にも伝えていた」と答弁し、一方、安倍首相は、「柳瀬氏と加計学園関係者とが首相官邸で面談していたことは、柳瀬氏から聞いた今井秘書官から、ゴールデンウイーク中に『柳瀬元秘書官が国会に呼ばれれば学園関係者と面会したことを認める』との報道が流れた際に、報告を受けて知った」とした。
そして、今井氏が、昨年7月に柳瀬氏と加計学園関係者との面談の事実を知りながら、それを安倍首相に知らせなかった理由について質問され、
 
柳瀬元秘書官から、「加計学園関係の獣医学の専門家から話を聞いた記憶はあるが今治市の方と会った記憶はない」との話を聞いたとのことでした。ただ当時は今治市との面会の有無が争点となるなかで、このやり取りを含め私に報告がこなかったということですが、と同時に、いわば私が柳瀬元秘書官と、こういうことについて口裏を合わせているということはあってはならないことでございますので、その際柳瀬元秘書官は参考人として呼ばれていましたので、このやり取りについては、私に伝えない方がいいだろうということであった、とのことでございます。その後、今井秘書官も柳瀬秘書官とは、こうしたことについては連絡を取っていないということでございます。
 

などと述べた。
「加計学園問題の真相」に関わる重要事実の隠蔽
この安倍首相の答弁は、加計学園問題の真相解明に関して、極めて重要な内容を含んでいる。
安倍首相の答弁のとおりだとすると、今井氏は、安倍首相と柳瀬元秘書官とが「加計学園関係者と官邸で面談したこと」について口裏を合わせをしてはいけないと考え、安倍首相に伝えなかった、ということになる。今井氏は、安倍首相に知らせれば「口裏合わせ」をする恐れがある、つまり、それを伝えると、安倍首相が、参考人質疑の前に、柳瀬氏に連絡をとったりする可能性があると考えていたということになる。
この閉会中審査で、安倍首相は
 
友人が関わることですから、疑念の目が向けられるのはもっともなこと。今までの答弁でその観点が欠けていた。足らざる点があったことは率直に認めなければならない。常に、国民目線で丁寧な上にも丁寧に説明を続けたい。 

と述べていた。その閉会中審査では、和泉洋人首相補佐官、前川喜平・前文部科学事務次官に加え、藤原豊・前内閣府審議官、八田達夫国家戦略特区民間議員・ワーキンググループ座長などが参考人招致されていたのであり、そこで求められていた「丁寧な説明」というのは、当然のことながら、単に、それまでの言い方を反省し、言い方を丁寧にして、「獣医学部新設について指示したことはない」という従前どおりの内容の「説明」を繰り返すことではなかった。加計学園の獣医学部新設が認められた経緯と、そこに、首相のみならず、首相官邸や、秘書官、補佐官等の首相の側近がどのように関わったかについて真相を明らかにした上、安倍首相が、その真相を「説明」することが、閉会中審査の目的だったはずだ。
安倍首相も、招致されている参考人に事前に連絡をとったりして、自分に有利な答弁をするように求めたりしてはならないことは当然わかっていたはずであり、今井氏としても、把握している事実は、できるだけ詳しく安倍首相に報告するのが当然だ。ところが、今井氏は、安倍首相が「口裏合わせ」をすることを懸念して、柳瀬氏と加計学園関係者との官邸での面談のことを伝えなかったというのである。
それが事実だとすると、最も近い立場で首相を支えている政務秘書官の今井氏が、安倍首相が、そのような軽率な行為を行うおそれがあると思っていたということであり、それは、安倍首相に対して、あまりに「失礼な対応」だと言わざるを得ない。
柳瀬秘書官が首相官邸で加計学園関係者と面談したということであれば、それが如何なる理由によるものであれ、加計学園の獣医学部新設に至る経緯の中で極めて重要な事実だ。それを、首相に知らせていなかったとすると、安倍首相は、「森友、加計問題隠し解散」などとも言われた解散後の総選挙中での加計学園問題についての「説明」も、上記のような重要な事実の認識を欠いたまま行っていたことになる。それは、加計学園問題に対する安倍首相の国会や国民への「説明」全体に重大な疑念を生じさせる問題だ。
もっとも、昨年7月の閉会中審査の前に、柳瀬氏から、加計学園関係者との官邸での面談の事実について知らされた時点で、今井氏が、柳瀬氏に、その直後の参考人質疑で、加計学園関係者と官邸で会ったことをありのままに答弁するよう指示或いは助言し、柳瀬氏がそのような答弁が行うまでは、万が一にも、安倍首相が柳瀬氏と「口裏合わせ」をすることがないように、それを安倍首相には伝えなかったというのであれば、安倍首相に対して「失礼な話」ではあるが、それなりの合理性があるといえなくもない。
しかし、実際には、柳瀬氏は、「加計学園関係者との官邸での面談の事実」について自分から明らかにしようとせず、愛媛県文書の公開まで、「記憶している限り会った事実はない」と面談の事実自体を否定し続けた。しかも、柳瀬氏は、今年5月に再度参考人招致され、加計学園関係者との面談は認めたものの、愛媛県、今治市職員との面談については「記憶がない」としている。極めて信ぴょう性が高い愛媛県文書の記載(【柳瀬氏、「参考人招致」ではなく「証人喚問」が不可欠な理由】)によれば、柳瀬氏が、愛媛県職員らに「自治体がやらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件」などと、国家戦略特区による獣医学部新設に向けて懇切丁寧に指導をしていることは明らかで、柳瀬氏の答弁が真実を語っているとは到底考えられない
これらの対応が、加計学園問題の真相解明を著しく妨げていることは明らかだ。昨年7月の時点での柳瀬氏の対応は、今井氏の指示か、少なくとも了承を受けて行っているものと考えられる。
文芸春秋6月号の今井氏に関する記事とインタビュー
文芸春秋6月号の、森功氏の【「総理の分身」豪腕秘書官の疑惑】という記事では、今井氏が森友・加計学園問題の「すべての黒幕」であった疑いが指摘されている。この記事に関連して、同誌から今井氏宛てに、4月下旬に質問状をファックス送付したところ、その日の夕刻に、今井氏から担当編集者に「これはしっかり説明にうかがいたい」と電話があり、急遽、インタビューする運びとなったとのことだ。
4月10日に、愛媛県が首相官邸での面談記録を公開したことで、柳瀬氏の参考人招致が不可避となり、柳瀬氏が官邸で愛媛県職員らとともに加計学園関係者と会っていた事実を否定することが困難になった。そうなると、昨年7月の閉会中審査で、2015年4月2日での官邸での面談について質問されたのに、加計学園関係者との面談の事実を秘匿していたことが明らかになる
文芸春秋のインタビュー記事にも書かれているように、それまで5年4か月、メディアのインタビューには一切応じていなかった今井氏が、今回、自発的に、しかも急遽、インタビューに応じたのは、柳瀬氏の再度の参考人招致が行われ、そこで加計学園関係者との官邸での面談の事実を明らかにせざるを得ないとことを受けての対応だった可能性が高い。
「柳瀬氏は愛媛県などの職員との面会を否定しているが加計学園関係者との官邸での面会は国会で認める方向で調整に入った。」と一斉に報じられたのが5月2日、今井氏のインタビューは4月下旬であり、その直前である。
そのインタビュー記事では、愛媛県が公開した文書で、官邸での柳瀬氏との面談の事実と発言内容が記載されていることについての質問に対して、今井氏は次のように答えている。
 
今井)僕は柳瀬が嘘をついているとは思いません。実際には会っていたとしても、本当に覚えていない可能性はあると思います。例えば、面会の場に大勢の人がいたら、忘れることだってあります。面会記録も、一年経てば捨ててしまうものです。
−首相秘書官が面会した内容を総理に報告しないのですか。
今井)秘書官は自分の業務としてやっているだけですから、いちいち報告しません。総理に直接関係する案件だけは必要に応じて上げる、そういうものです。
 
この文芸春秋の発売日が5月10日、まさに柳瀬氏の参考人質疑が行われた日だった。そこで柳瀬氏は、2015年4月2日に首相官邸で加計学園関係者と面談したことを認めたが、面会者が「10人近くの大勢だったため、愛媛県や今治市の方が同席していたか分からない」と述べた。今井氏が「例えば、面会の場に大勢の人がいたら、忘れることだってあります。」と述べているのは、柳瀬氏の再度の参考人質疑が行われること及びそこでどのような答弁をするかを想定した上での発言だと思われる。
再度の参考人質疑で、柳瀬氏が今井秘書官の関与に言及
5月10日行われた参考人質疑で、柳瀬氏は、国民民主党の川合孝典参議院議員の質問に対して、
 
去年の集中審議の前に今井秘書官から一度事実を訊かれまして、私は今治市の職員の方とお会いした記憶はないのです、と。ただ、加計学園の事務局の方、それからその専門家の方からお話を伺った記憶はあります、と。こういうふうに、集中審議の前に、もう去年の7月の集中審議の前には今井総理書記官にも訊かれてお答えしています。私はずっと一貫して同じ記憶でございますし、7月の集中審議では今治市の職員と会いましたかということを何度も訊かれましたので、記憶にございません、という答弁をさせて頂きました。
 
と述べた上、「全体像が見えなくなって、国民の方にわかりづらくなり、国会審議にも大変御迷惑をおかけして。大変申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。
柳瀬氏は、ここで、「今井秘書官」という名前を出し、昨年7月の閉会中審査で、2015年4月2日の官邸での面談について、その日に「加計学園関係者と会った」とは言わず、「今治市職員と会った記憶はない」とだけ答弁をすることは、柳瀬氏が独断で決めたのではなく、今井秘書官に報告した上、了解を得た上での対応だったという趣旨であろう。
加計学園の獣医学部新設に、首相や首相官邸がどのように関わったのかが問題になっているのであり、「2015年4月2日に官邸で加計学園関係者と会った」という重要な事実を秘匿するのは、国会に対しても、国民に対しても、著しく背信的で、「官僚の常識」からも到底行い得ない行為だ。柳瀬氏も、国会で何回も頭を下げることになった。柳瀬氏が閉会中審査で「不誠実な答弁」を行ったことについては、今井氏が了解しており、今井氏も「同罪」であるからこそ、柳瀬氏は、敢えて「今井氏への事前説明」に言及したと考えるのが自然であろう。
今井氏が、昨年7月の閉会中審査での、官邸での加計学園関係者との面談を秘匿するという柳瀬氏の「不誠実な答弁」を指示或いは容認し、一方で、その重要な事実を安倍首相に知らせなかったのは、なぜだろうか。
少なくとも、加計学園問題についての重要な事実が、できるだけ表に出ないようにしていること、そして、その「隠ぺい」について安倍首相は全く関わっていなかった話にしようとしていることは間違いない。その結果、「首相が秘書官に『口裏合わせ』を懸念され、重要事実を長期間知らされなかった」などという“異常”な話になってしまっているのである。
安倍首相は、ゴールデンウイーク中に今井氏から柳瀬氏が官邸で加計学園関係者と会っていたことを知らされ、その際、「口裏合わせがあってはならないと考えて、これまでそのことは知らせなかった」と言われて、今井氏にどう言ったのであろうか。「そう思うのは無理もない。知らされていたら口裏合わせをしたかもしれない。やっぱり今井ちゃんは頭がいい。」と納得したのだろうか。真っ当な感覚を持っていれば、それはあり得ない。今井氏に対して、「そんな重要なことをどうして私に知らせなかったのか。私が口裏合わせなどするわけがないじゃないか!」と激怒するのが当然だろう。そうでなかったとすれば、「加計学園問題について重要な事実を可能な限り隠蔽し、その隠蔽に安倍首相が関わっていないことにする」という方針について、今井氏と安倍首相とが「完全に一致していた」ということになる。
今井政務秘書官の更迭を検討すべき
森友・加計学園問題の「すべての黒幕」であったかどうかはともかく、少なくとも、それらの問題についての政府側の対応を中心となって取り仕切っていたのが今井氏であり、それが、少なくとも加計学園問題について、真相解明を著しく妨げていたことは、今回の柳瀬氏と安倍首相の答弁からすると、ほぼ間違いないと言える。安倍首相が、本当に「十分な説明をすること」「膿を出し切ること」をしようとしているのであれば、今井氏が加計学園問題について何をやってきたのかを、すべて明らかにした上、今井政務秘書官の更迭を検討すべきであろう。
 
「『加計学園問題について重要な事実を可能な限り隠蔽し、その隠蔽に安倍首相が関わっていないことにする』という方針について、今井氏と安倍首相とが『完全に一致していた』」ということまで一般のメディアは踏み込めていなかった。
 
今井尚哉首相秘書官は、森友学園をめぐる文書改ざん問題の責任を取って3月に国税庁長官を辞任した佐川宣寿前国税庁長官と昭和57年入省の同期で、政務の首相秘書官という立場から安倍晋三首相の家族とも近く、森友学園と近畿財務局の交渉が進められていた当時に昭恵夫人付だった谷査恵子は経産省の後輩にあたる。
 
さらに、加計学園問題で、「首相案件」と発言したとされる柳瀬唯夫元首相秘書官も首相官邸で今井の部下だったという事実から、「すべての黒幕」であろう今井尚哉秘書官が、「加計学園問題について何をやってきたのかを、すべて明らかに」しなければ、幕引きは永遠にできない。  
 
この件では、またもやトンデモ閣議決定が密かにされていたという事が明らかになっていた。 
 
<安倍内閣が「柳瀬元首相秘書官と愛媛県の面会確認は困難」の閣議決定! 裏で今治市の2つの証拠文書を隠ぺい>
 2018.05.19 リテラ
 なんでも言い切れば許されるとでも思っているのだろうか。18日におこなわれた閣議で、政府は麻生財務相の「セクハラ罪っていう罪はない」という発言の撤回と謝罪を求めた質問主意書に対し、「現行法令において『セクハラ罪』という罪は存在しない」との答弁書を閣議決定した。
「セクハラ罪」がこの国にないことくらい、誰でも知っている。問題となっているのは、麻生太郎財務相が「殺人とか強制わいせつとは違う」などと述べたように、セクハラを軽んじる趣旨の発言だったからだ。それを撤回も謝罪もせず、政府も麻生大臣と同じように、ふてぶてしく「そんな罪は存在しない」とダメ押しするとは……。
 しかし、18日の閣議ではもうひとつ、度肝を抜くような決定がなされた。なんと、柳瀬唯夫・元首相秘書官が2015年4月2日に官邸で愛媛県関係者と面会していたのかを確認することは「困難」だというのである。
 いやいやいや、しっかり面会記録を作成し、交換した名刺もきちんと保存していた愛媛県職員の証言を精査すればわかることだ。曖昧な記憶しかない柳瀬氏とは違い、愛媛県の中村時広知事は「県の職員はまさにメインテーブルに座っていた。こちら側は6人で、真ん中を含めて右側3人が愛媛県職員。後ろじゃなく対面。一番真ん中のうちの一人が県職員」と具体的に対面時の配置まであきらかにしている。
 しかも、中村知事は要請があれば国会に出る意向まで示しているのに、与党がそれを強固に拒否。にもかかわらず、愛媛県関係者との面会確認は困難だと閣議決定してしまう。──「決定したんで」という一言で押し通し、幕引きしようという魂胆がみえみえだ。
 だが、2015年4月2日の官邸訪問を裏付ける文書は、まだある。この問題があきらかになる発端となった、今治市の「復命書」だ。
 この復命書は、今治市の企画財政部企画課長と課長補佐が4月2日の東京出張を市長に対して報告しているもので、そのなかの「旅行行程」のページには、15時〜16時30分まで首相官邸で「獣医師養成系大学の設置に関する協議」がおこなわれたと記されており、今治市も「2015年4月2日に愛媛県職員と本市職員が官邸を訪問したことは事実」と認めている(AERA dot.4月16日更新記事より)。
 しかし、問題は、この文書がほとんど黒塗りとなっている、ということだろう。すでに獣医学部が開学しているいま、黒塗りにして隠す理由はないにもかかわらず、今治市は昨年、情報公開請求に対し「全面非開示」を決定。愛媛県文書が出てきたときには、菅良二市長は市職員が官邸で柳瀬氏と面会したかどうかについて「コメントは控える」とし、「国と県は一緒に取り組んできた仲間なので、迷惑をかけることができない」と述べた。
今治市が隠した国家戦略特区WG「復命書」の“加計ありき”記述
 さらに、今治市は、2015年6月5日におこなわれた国家戦略特区ワーキンググループによるヒアリングに市職員が出席した際の「復命書」を“改ざん”した可能性も指摘されている。加計疑惑発覚前の2016年12月に情報公開請求で部分開示されたものと、発覚後の2017年6月に全開示されたものでは、押された印鑑の数や位置が違うだけでなく、出席者を記した行が14行から9行に減っており、さらには約3ページにわたって綴られている議事要旨が、全開示された際にはなぜか1ページでおさまっているのだ。
 しかも、「今治市民ネットワーク」共同代表の村上治氏は、この文書を起案した今治市の企画財政部課長補佐は「内閣府の指示を受けて書き換えた」と話していた、と証言している。
 すでに、この2015年6月5日のWGによるヒアリングには加計学園関係者が出席していたこと、そしてWGの議事要旨ではそのことが伏せられていたことが昨年8月に判明している。つまり、今治市は加計学園関係者が出席していたことを復命書に記載していたが、それではWGの議事要旨と整合がとれなくなるために、今治市に書き換えさせた、ということだ。
 そして、ここで問題となるのが、3ページから1ページに書き換えられた今治市文書の議事要旨の内容だ。ここには、WGの議事要旨には書かれていない加計学園関係者の発言、あるいは「加計ありき」を裏付ける内容が記載されていた。その可能性が非常に高いのだ。
「膿を出し切る」と言うのであれば、「面会を確認できない」などと閣議決定する前に、まずは中村知事を国会に招致し、さらにこの今治市に残された2つの「復命書」を、黒塗りを取り除き、改ざん前のバージョンで開示することを要請するべきなのだ。
室井佑月「口にきな粉ついてるのに『食べたとこ見てないだろ』と言い張ってる」
 だが、安倍首相はもはや“加計問題は終わった”という態度に終始。その上、17日おこなわれた衆院内閣委員会では「前川前次官も含めて、私から指示や依頼を受けた人は一人もいない」と答弁した。前川氏は15日に文書で「私は加計学園獣医学部新設を安倍首相自身の強い意向だという認識をもっていた」とする反論文を出し、「私の名前に言及することは極めて心外であり、私の名前をこのように使わないでいただきたい」と公表したが、安倍首相はそれを無視して、またも前川氏の名前をもち出して加計問題を正当化したのだ。
 部下に無理筋の答弁をさせ、謀略によって貶めた相手の主張をねじ曲げて自己正当化の道具にし、誰もが虚偽とわかる嘘を吐きつづける。──この異常な状態を、的確に言い表した者がいる。作家の室井佑月氏だ。
 室井氏は2018年5月11日放送『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送)で、柳瀬氏の国会答弁を、このように表現した。
「その場に一人しかいなくて、テーブルの上のきな粉餅がなくなってて、そいつの口のまわりにきな粉がいっぱいついてるんだけど『食べたところ見てないだろ!』って言われたら。その感じなんだよ」
 まさに言い得て妙であり、これは「加計孝太郎理事長と獣医学部の話はしていない」などと言い張る安倍首相にも同じことが言えるだろう。しかし、膝を打っている場合ではない。この室井氏の発言を受けて、ジャーナリストの青木理氏は、こうつづけた。
「口の周りにきな粉をいっぱいつけているくせに『俺は食っていない!』って言うようなことが、一般でも通らないのに、国会や国政の場で通ってしまうと、この社会の根本的なモラルもそうだし、民主主義社会の基盤が壊れていっちゃうという意味でいうと、ものすごく重大なこと」
 公文書の改ざんしかり、セクハラ暴言しかり、この加計問題での政治の私物化しかり。一般社会ではけっして許されないのに、国の中枢が「やってない」「問題ない」「わからない」などという強弁や言い訳でやり過ごそうとしている。いま、日本大学アメリカンフットボール部の問題と安倍政権の対応の類似性が指摘されているが、安倍首相を黙認するということは、不正義がまかり通る社会を許すことになるのだということを、よくよく考えなければいけないだろう。
 
「日本大学アメリカンフットボール部の問題と安倍政権の対応の類似性」には、自分が明確に指示したわけではないが、その暗黙の指示に従わなければ自分の将来が危ういと相手に思わせる、ということであろう。
 
日大のアメフト部(フニックス)の内田監督は学内では常務理事を務め、日大で実質“ナンバー2”とも言われ人事権を掌握している。
 
内閣府の最高責任者の安倍晋三も同様に霞が関官僚の人事権を掌握している。
 
あるフェニックスOBはこう語っていた。
 
「内田氏は気が小さく、監督の器ではない。コーチ時代は篠竹監督がいたのでおとなしくしていたが、学内での地位が上がるにつれて独裁的な組織運営をするにようになった。人の上に立ってはいけない人だ」と。
 
「内田氏」を「安倍晋三」に置き換えればこうなる。
 
安倍晋三は気が小さく、総理大臣の器ではない。官房副長官のころは小泉純一郎首相がいたのでおとなしくしていたが、自民党内での地位が上るにつれて独裁的な組織運営をするようになった。人の上に立ってはいけない人」となる。
 
日本国民の上にはこんな人物が立っているということが、現在の最大の不幸であろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:32| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月18日

倫理観や誠実さを失った指導者に市民は立ち向かおう


「平成」という時代の最後の年になった2018年、まだ振り返るには少々早すぎるのだが、今月に入り、73歳の老骨のジャーナリストの岸井成挌が亡くなり、続いて「新御三家」の次男坊格の63歳の西城秀樹が亡くなり、昨日明らかになったのが、「若大将」シリーズのヒロインの星由里子が74歳で亡くなった。
 
特に3人にはなんら関係がないのだが、「惜しい人」とか「早すぎる」という気持ちは多くの人々が持っているのではないだろうか。
 
第2次安倍内閣後、大きく右旋回してしまい、文字通り「アベ様のNHK」と批判されているNHKが、自社のスクープ記者に対して信じられない人事を行っていたという。  

<森友問題スクープ記者を“左遷” NHK「官邸忖度人事」の衝撃>
 2018年5月17日 日刊ゲンダイ
 「皆様のNHK」どころか、これでは“安倍様のNHK”だ。森友学園問題に関するスクープを連発していたNHK大阪放送局の記者が突如“左遷”されるというのだ。安倍政権の急所である森友問題を報道させないための“忖度人事”ではと、NHK内部に衝撃が走っている。
 森友問題を最初に指摘した木村真豊中市議が15日、フェイスブックに〈大阪NHKの担当記者さんが、近く記者職から外されるということです!〉〈NHKが「忖度」したということなのか〉と投稿し、物議を醸している。
 これを受け、日刊ゲンダイが調べたところ、木村氏が言及したA記者は現在、大阪放送局の報道部の副部長だが、来月8日付で記者職を離れ、番組チェックなどを行う「考査室」へ異動する内々示が出されたという。
「考査室は、定年間際の社員が行くような部署で、悪くいえば“窓際”。A記者は昨年、森友問題が発覚した後、いち早く籠池前理事長のインタビューを行い『籠池に最も近い記者』とメディア関係者の間で一目置かれていました。今年4月4日の『財務省が森友学園側に口裏合わせ求めた疑い』をスクープしたのもA記者。文書改ざん問題など、検察の捜査が進んでいて、真相究明はまさにこれからというタイミングだけに、A記者も上層部に記者職を継続したいと伝えていた。なのに“考査室”ですからね」(NHK関係者)
スクープ記者がいなくなれば、安倍首相を追い詰めるような森友問題の報道はNHKからガタ減りするだろう。やはり“忖度人事”なのか。
 A記者に話を聞こうとしたが、「私の立場ではお答えすることはできません」と口をつぐんだ。NHKに問い合わせると、「職員の人事に関して、原則、お答えすることはありません」(広報局)と返答した。
 前出の木村市議はこう言う。
「スクープ記者を外すようではNHKは終わりです。視聴者を見て番組を作っているとはいえず、今後、受信料を払いたくないという国民も出てくるのではないでしょうか」
 NHKの森友報道をめぐっては、先日、共産党議員の国会事務所に〈森友報道をトップニュースで伝えるな〉と、上層部が部下に指示したとのNHK内部からとみられるタレコミもあった。いったい誰のための公共放送なのか。
 
「 僕の知る限り、この日刊ゲンダイの記事はほとんど事実です。書かれていないこともありますが。NHKはひどい組織です、本当に。(岩上安身)」
 
「【NHKの飛ばしと隠し】財務省職員による森友側への口裏合わせなど、森友問題でスクープを連発していたNHK大阪放送局の記者が突如「考査室」に“左遷”されるという。「公共」放送の看板を降ろした方がいい。アベとアソウに居直りがどんどんメディアを蝕んでいく(金子勝)」
 
「安倍政権べったり報道で失墜したNHKへの信頼をつなぎとめるのに森友スクープ記者がどれほど貢献したことか。その記者を称賛するどころか左遷するというのだ。取材現場の落胆、萎縮は計り知れない。どこまでも上層部がダメな会社である。」
 
NHKの体たらく振りは今に始まったわけではないのだが、国民からすれば政権がらみの不正に対して国会に自浄能力がないのなら司法の力に頼らざるを得ない。
 
ところが肝心の司法も地方の地検クラスでは政権への忖度がはなはだしい。  

<森友文書改ざん、佐川前長官不起訴へ…大阪地検>
 2018年05月18日 06時04分 讀賣新聞
 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題で、大阪地検特捜部は、虚偽公文書作成容疑での告発状が出ている佐川宣寿のぶひさ・前国税庁長官(60)らを不起訴(嫌疑不十分)にする方針を固めた。
 国有地売却を巡り、背任容疑で告発された当時の財務省近畿財務局幹部らも不起訴(同)にする。
 改ざんされたのは、国有地売却などに関する14の決裁文書。交渉経過のほか、安倍昭恵首相夫人や複数の国会議員の名前などが削除された。改ざんは昨年2〜4月、財務省理財局が財務局に指示して行われ、当時、理財局長だった佐川氏の国会答弁との整合性を取るためだったとされている。
 虚偽公文書作成罪の成立には、作成や決裁権限を持つ者が文書の趣旨を大幅に変える必要がある

「安倍晋三と安倍昭恵」の登場する部分を完全に削除しても改ざんには当たらないと、司法がお墨付きを与えてしまったことになる。
 
日本という国は残念ながら「憎まれっ子世にはばかる」という諺があるように、「惜しい人ほど早く亡くなり、悪い奴ほど長生きする」ということが現実にはびこっている。
 
さて、朝日新聞社と関係が強い日刊スポーツは、その前身会社となる名古屋日刊スポーツ新聞社・大阪日刊スポーツ新聞社・西部日刊スポーツ新聞社の歴代社長は、全て朝日新聞社出身であった。
 
そしてスポーツ紙でありながら共同通信記事を掲載したり、社会・政治関連でもサビの利いたコラムを掲載している。
 
<低次元相次ぐ国会、最後がカジノでいいのか/地獄耳>
 2018年5月18日8時55分 政界地獄耳
 ★自民・公明の連立与党は6月20日までの今国会で、統合型リゾート施設整備法案(IR法)、いわゆるカジノ法案を成立させる方針を固めた。ギャンブル依存症を懸念する公明党が、同法案に難色を示していたが、依存症対策をまとめ、日本人によるカジノ使用料は1回につき6000円。マイナンバーカードで本人確認した上で、入場回数を週3回、月10回までに制限し、20歳未満や暴力団員も入場を禁じるとした。
 ★だが、週3回、月10回までの制限とはいえ、それほど通うのは十分依存症ではないのか。毎回6000円の入場料の支払いは、10回で6万円に上り、その回収に躍起になるということにはならないのだろうか。この中途半端な官製カジノで、海外からの観光客の集客になるのだろうか。公明党が懸念した依存症対策も、どこが万全なのか理解に苦しむ。
 ★会期中の国会は、森友・加計学園疑惑、財務省公文書改ざん、防衛省日報隠蔽(いんぺい)疑惑、厚労省データ改ざん疑惑、財務事務次官セクハラ辞任と、低次元の問題が相次ぎ国民を失望させた。そして、その最後にカジノ法成立では、この国は何を守り何を進めたいのか、どんな国になろうとしているのか、分からなくなる。まさにこの現実が国難といえる。
 ★自民党幹部が言う。「確かにこの国会は、働き方改革が主軸になるはずだったが、早々に厚労省のデータ改ざんが発覚し、目玉法案が骨抜きになった。だが、カジノ法案成立で終わるのでは、あまりに情けない。強引に働き方改革関連法案を成立させるのではないか」。専門職などを労働時間規制の対象から外す「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)は、財界の悲願と言われるが、経済界には不要論も根強い。
 ★法案成立の攻防で強引な成立や国会の延長、秋の国会へのずれ込みなどがあれば、自民党総裁選への影響は必至だ。体裁のためのカジノ法案と働き方改革関連法案の抱き合わせは、危険をはらんでいる。
 
ところで、安倍晋三を守るためには「何でもアリ」状態な霞が関官僚や、そこから内閣府に派遣されている公設秘書連中の劣化が甚だしい。  
 
知事、閣僚、大臣の秘書官を経験した片山善博・早稲田大大学院教授は、柳瀬唯夫・元首相秘書官の言動を「信じがたい話」と切り捨てていた。
 
<異例の「滅公奉私」 閣僚・知事・大臣秘書官経験 片山善博氏に聞く>
 2018年5月18日 朝刊 東京新聞
20180518_tokyo.jpg・・・前略・・・
−鳥取県知事を務めた経験から、県職員が官邸で首相秘書官と面会したことをどうみるか。
 「一般的にはまずない。県から『課長が行きます』などと首相秘書官に面会予約を取るなんてあり得ない。個別の政策でお願いがあれば、各省庁に行く。今回のケースは加計学園が窓口となって面会予約を取り、同行したのだと思う」
 −柳瀬氏は面会について「首相からも政務秘書官からも指示は全くなかった」と説明している。
 「不可解だ。民間人や自治体職員と、首相や政務秘書官の指示もないのに面談することは通常ない。もし『会ってほしい』と連絡がきて、『首相の友人が経営する学校法人だから邪険にできない』と思ったら、どう対応するか首相に意向を聞くはずだ」
 −自治相秘書官時代、面会依頼にどう対応したか。
 「政治家は、表向き仲良くしている人でも本当は会いたくないことも多い。だから秘書官が会う前に、大臣の腹の内を聞く。そうしないと大臣に迷惑がかかる可能性がある。私は全部、大臣に対応方針を相談した」
 −柳瀬氏は首相に面会内容を報告していないと説明。首相も「国家の重大事でもない限り、途中段階で説明を受けることはほとんどない」と国会答弁した。
 「信じ難い話だ。途中経過は聞かないとしても、出だしと結末は聞いているはずだ。もし首相が一切何も聞いていないのであれば、柳瀬氏は首相から全く独立して、加計学園に対して私設コンサルタント業をしていたことになる」
 −2015年4月2日に柳瀬氏と学園関係者が会った後の同7日、首相は加計学園の加計孝太郎理事長と会っている。
 「直接か間接かは別として、柳瀬氏が(面会について)首相の耳に入れないことは考えられない。そうでないと首相が(加計氏と会った際に)赤っ恥をかくかもしれない」
 −疑念を晴らすために安倍政権がすべきことは。
 「全部正直に話すことだが、できていないから、国民が納得できない状態が一年以上続いている。官邸はばれたら、ばれたところだけ苦し紛れに認めている。組織のダメージコントロールとしては一番稚拙なやり方だ」
<かたやま・よしひろ> 東大卒業後、自治省(現総務省)入省。梶山静六自治相の大臣秘書官など歴任。1999年に鳥取県知事選に出馬し初当選し、2期務める。2010年、民主党の菅直人政権で、民間人閣僚として総務相を務めた。66歳。
 
最後に、3月にトランプ米大統領に解任されたティラーソン前国務長官が16日、南部バージニア州の州立軍事学校の卒業式で演説した言葉を紹介しておくことにする。
 
「指導者が真実を隠し、国民が事実に基づかない『もう一つの事実』を受け入れれば、国民は自由を放棄する道をたどる」

「倫理観や誠実さを失った指導者に市民が立ち向かわなければ、米国の民主主義は衰退していく」
 
こんな米国に追従している日本の民主主義も、これ以上「嘘つき政権」を野放しすれば完全に衰退して行くのではないだろうか、とオジサンは思う。

 
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2018年05月17日

ネットリテラシーがないととんでもないことになる


昨日は、「安倍政権の最大の弱点は政策の失敗である」の中でこんな悲観的なつぶやきをした。
 
今月末には財務省が森友学園との国有地払下げ交渉記録を提出すると報道されていた。
これが明らかになれば、「交渉記録は全て廃棄した」という佐川宣寿前国税庁長官の虚偽答弁が明らかになるのだが、その先がない。
交渉記録には「安倍首相や安倍昭恵から具体的な指示があった」などと言う文言は絶対に出てこない。
 
たしかに、「森友学園 国有地売却問題 佐川氏、交渉記録を認識 隠蔽の疑い」という記事がでていたが、その実態はどうやら「森友文書 公表延期23日に 財務省『黒塗り間に合わぬ』」ということらしいので、いわゆる「ノリ弁」と揶揄される、安倍政権にとって不都合な事実が覆い隠された代物が公表されることは明らかであろう。
 
来週には「働き方改革」関連法案が強行採決されるとの話もあり、政党支持率では維新(1.5%)、国民(1.1%)、社民(0.8%)、自由(0.7%)、希望(0.7%)の5野党がプロ野球のセントラル・リーグみたいな「5弱」を形成している状態では、野党が連携して国会で「モリカケ疑惑」を追及することは期待できそうもない。
 
さらには、安倍晋三首相が、数時間も拘束されてしまう集中審議を避けて45分程度の党首会談を目論んでいるようだが、野党が多くて各党首の持ち時間も限られ、安倍晋三首相の一方的なパフォーマンスの場と化してしまう可能性もある。    
 
さて、6月12日に会談場所まで決った米朝首脳会談なのだが、その前哨戦が両国の首脳周辺で始まっている。
 
首脳会談というのは、その会談で全く新しい内容が決まるということはありえず、会談後の共同記者会見の内容が事前に決まらなければ開かれることはない。
 
そのため水面下での駆け引きが活発となり、どちらも会談の成果を国民に示すパフォーマンスが求められることになる。  
 
<北、核放棄先行を非難 米朝会談「再考」と警告>
 2018年5月17日 朝刊 東京新聞
 【北京=城内康伸】北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)第一外務次官は16日、談話を発表し、対北朝鮮強硬派のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らが見返りより核放棄を先行させる「リビア方式」の適用を主張していると非難し、6月12日に予定される米朝首脳会談を「再考するほかない」と警告した。また、北朝鮮は16日未明、板門店(パンムンジョム)で同日開催予定だった南北閣僚級会談の中止を韓国政府に伝えた。米朝会談に向けた事前交渉を有利に進めるための「瀬戸際戦術」とみられる。
 談話は朝鮮中央通信が伝えた。ボルトン氏ら米高官が、核放棄の後で制裁緩和に応じるリビア方式や、核だけでなく生物化学兵器の完全放棄も求めているとし、「大国に国を丸ごと委ねて崩壊したリビアやイラクの運命をわが国に強要しようとする不純な企図の表れだ」と批判した。
 その上で「核開発の初期段階にあったリビアを『核保有国』であるわが国と比べること自体が愚かだ」と開き直り、「トランプ米政権が一方的な核放棄だけを強要するなら、そのような対話には、もはや興味を持たないだろう」とけん制した。
 米朝首脳会談は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が自ら提案しただけに、実際に中止する可能性は低い。談話は「彼(ボルトン氏)に対する拒否感を隠さない」と強調しており、米政権内でのボルトン氏の影響力を低下させる狙いもありそうだ。
 談話に先立ち、朝鮮中央通信は、米韓空軍が11日から始めた共同訓練「マックス・サンダー」を「軍事的挑発」と非難。北朝鮮は16日に予定していた南北閣僚級会談を一方的に中止した。韓国統一省によると、北朝鮮は閣僚級会談の無期延期を通告した。
 同通信は訓練を「(4月27日の南北首脳会談で署名した)板門店宣言に対する露骨な挑戦で、良好に発展している朝鮮半島の流れに逆行する」と反発、訓練の中止を暗に求めた。
<リビア方式> 1980年代から核開発を始めたリビアは、2003年12月に最高指導者のカダフィ大佐が核を含む大量破壊兵器の放棄を宣言。無条件で査察を受け入れ、開発関連資機材も米国に搬送した。ボルトン大統領補佐官は当時、ブッシュ(子)政権の国務次官として交渉に関与。米国はその後、リビアに対する経済制裁を解除し、国交を正常化した。だが、カダフィ氏は11年、欧米が支援する反政府勢力により殺害された。北朝鮮は、核放棄が政権崩壊を招いたとして核保有を主張してきた。
 
「今までなんども北朝鮮に騙されてきた」と安倍晋三自身が口走るほどなので、先月の南北首脳会談結果を懐疑的に捉えている国内の主要メディア。
 
本来ならばまともな、それも互角に渡り合えるような会談は考えられない米朝首脳会談なのだが、中間選挙に向けて初めての外交的な成果がほしいトランプ大統領と、金王朝の存続を願う世襲三代目の金正恩という両国トップの極めて個人的な事情がもたらした産物でもある。
 
その点では、歴然とした両国の力の差を眼中に入れない北朝鮮としては、「大国に国を丸ごと委ねて崩壊したリビアやイラクの運命をわが国に強要しようとする不純な企図の表れだ」と批判することには道理がある。
 
「瀬戸際戦術」とみられようが、米朝会談に向けた事前交渉を有利に進めるためにはこれからも両国の空中戦は続くことであろう。
 
ところで、今朝のモーニングショーで、「800人懲戒請求に弁護士反訴へ」というニュースをパネルで取り上げていた。


<大量「懲戒請求」で弁護士会にジレンマ、数百万円の郵送費と「弁護士自治」の間で>
 2018年05月17日 10時27分 弁護士ドットコムニュース
 とあるブログを発端として、各弁護士会に対し、大量の懲戒請求が届いた問題で提訴の動きが進んでいる。神原元弁護士は5月9日、請求者らに損害賠償を求めて東京地裁に提訴。佐々木亮弁護士と北周士弁護士も5月16日に記者会見し、6月下旬から訴訟を起こすことを明かした。
しかし、この問題で負担が生じているのは、請求を受けた弁護士だけでない。彼らが所属する弁護士会にも郵送費用などが発生している。
弁護士法上、懲戒請求者らに対しては、調査開始とその結果を書面で伝えなくてはならない(同法64条の7)。通常は配達証明などの手法が取られるため、1件当たりの郵送費用は合計で千円を超える。
日弁連によると、このブログに起因すると見られる懲戒請求は、2017年だけで約13万件。朝鮮学校への助成金交付などを求める声明に反発するものだ。すでに一部の懲戒請求については、審査自体をしない運用となっており、費用を抑えるため結果をまとめて送るなどの工夫も取られているが、それでも郵送費は全体で数百万円になると推測される。
●弁護士・懲戒請求者・日弁連の三者に調査開始を通達
どこで費用が発生するのか。懲戒制度の仕組みを見てみよう。
懲戒請求は、各地の弁護士会に届く。受け取った弁護士会は、会内の「綱紀委員会」に調査を要求する。
この際、各弁護士会から、(1)懲戒請求を受けた弁護士、(2)懲戒請求者、(3)日弁連、の三者に調査開始の通達が送られる(同法64条の7)。当然、いずれも郵送費が発生する。
郵送方法は会ごとに異なる。たとえば、東京弁護士会では通常、請求者への発送は、簡易書留を使っているという。費用は最低でも1通392円(82円+310円)だ。
●結果の通知は「配達証明」 最低1通822円
懲戒請求を受けた弁護士は、綱紀委員会から弁明を求められるため、対応を余儀なくされる。その間、弁護士会を変更できないので、開業や転居などが困難になりうる。
調査の上で、綱紀委員会が審査相当と判断すれば、各弁護士会の「懲戒委員会」が処分を判断する。弁護士法は、審査する・しないも含め、結果の通達を求めているため、ここでも郵送費がかかる。
この「出口」部分の通達は、異議申し立てに期限があることから、通常は「配達証明郵便」が使われている。最低でも1通822円(82円+310円+430円)だ。
●個別の懲戒請求については郵送費が発生している
ブログを発端とした懲戒請求は2017年6月頃から届き始めた。日弁連は同年12月、中本和洋会長(当時)の声明を発表。各弁護士会の会長に、これらを懲戒請求として扱わないよう伝えたと明かした。
各弁護士会もこれに呼応して声明を発表。この手の懲戒請求が届いても、綱紀委員会に上げない対応を取った。調査開始・結果の通達は必要なくなり、郵送費用がかからなくなった。
ただし、これはあくまでも「所属弁護士全員を懲戒することを求める」書面についての対応だ。個々の弁護士に送られた懲戒請求については、制度に沿って運用されているようだ。提訴を予定している佐々木・北両弁護士が所属する東京弁護士会は「個人宛てのものであれば、手続きに乗せている。手続きは手続きなので粛々とやっている」と話す。
●「弁護士自治」のため、強く出られない弁護士会
懲戒請求の中には、弁護士本人のツイートを貼り付けるだけという明らかな不当請求もある。なぜ、そんなものも懲戒制度に乗せるのか。
キーワードは「弁護士自治」だ。弁護士は、仕事の性質上、権力と対峙することもある。そのため、戦後にできた弁護士法では、懲戒は国ではなく、弁護士会内部で判断することになった
自治を保つ上では、厳しい倫理が求められる。その趣旨からすれば、組織的だからといって、機械的に跳ねつけてしまうと、弁護士自治への信頼が揺らぐ懸念がある。
日弁連内部では、中本前会長の声明を出す際にも議論があったという。懲戒請求者に対する提訴の動きについても、「懲戒請求したら、弁護士に訴えられる」という誤ったメッセージが世間に伝わり、萎縮効果を生むのではないかと心配する向きもあるそうだ。
ブログにそそのかされた人にとっては軽い気持ちだったのかも知れない。しかし一連の懲戒請求によって、「弁護士自治」という根幹を人質にとられた弁護士会は、悩ましい選択を求められることになったのだ。 
 
会見を開いた佐々木亮弁護士は旬報法律事務所所属でブラック企業被害対策弁護団代表も務めている。
 
ブラック企業大賞実行委員や首都圏青年ユニオン顧問弁護団でもあり、労働者側に立った弁護士である。 
 
さらには、ブラック企業に関するある学習会の講師として講演を依頼したことがあり、一緒に何度か飲食もした経験がある。
 
BUSINESS INSIDER JAPANの竹下郁子記者は、「『時代を変える高揚感があった』 ヘイトと『日本スゴイ』で弁護士へ大量懲戒請求」という記事で、佐々木亮弁護士にインタビューをしており、こんな話を聞いていた。
 
本人たちは軽い気持ちで悪ふざけだったのかもしれないけれど、労力的にも精神的にも相当の負担を感じています。でも、私は弁護士だからこうやって対抗できますが、これまでもネットから生まれた悪意が外国人や生活保護受給者などに向けられてきたことを考えると、本当につらく大変だっただろうと思います。自分の行動に責任を持ち、しっかり反省して欲しいです
 
本件を『弁護士は怖いから喧嘩を売ってはいけません』というオチで終わらせてはならない。そうではなくて、『ヘイトクライムは憎むべき犯罪であり、その犯罪者は社会から追放されなければならない』という教訓が導かれなければならないのだ。私個人の被害回復よりそちらを優先させる方法を考えていく」 
 
ある弁護士はこの背景をこうツイートしていた。

    
「とあるブログ」とは「余命三年時事日記」であり、ブログ主は決してネトウヨレベルではないのでたちが悪い。
 
本人が狙いをこう語っていた。  
 
【三代目余命「弁護士への集団懲戒請求」を語る】

 
そして解説する動画もある。 
【大量の懲戒請求を受けている件について…。】

 
悪徳企業と闘っている弁護士たちを、ごくフツーのネット住民を「洗脳状態」にして「内容確認せず署名」させて懲戒請求させたということは、いかなり理由があろうとも決して許される行為ではない、とオジサンは思う。
 
posted by 定年オジサン at 13:51| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月16日

安倍政権の最大の弱点は政策の失敗である


中間選挙に向けて「Trump First」に邁進するトランプ大統領。
 
こんな男が米朝首脳会談で成果を上げようが、ノーベル平和賞はブラックジョークとなる。
 
北朝鮮には「完全な非核化」を当たり前のように要求しながら、イスラエルには、自分の支援者にユダヤ系米国人が多いため、あえて米国大使館をパレスチナ自治区のエルサレムに強引に移転したことに対して、パレスチナ自治区ガザの抗議デモが14日から2日間続き、イスラエル軍との衝突でデモ参加者の死傷者が出ており、死者は計61人に上ったという。
 
外交に関しては経験と能力がない単なるビジネスマンが己の地位維持のために行った代償は計り知れない。
 
こんな男に盲目的に追従している安倍晋三の最後を見ずして亡くなったこの人はさぞかし無念であったであろう。
 
訃報 毎日新聞社特別編集委員 岸井成格さん73歳
 
安倍政権の政策に真っ向から批判してやまない数少ないジャーナリストであった。
 
3年前の戦争法の国会審議真っ最中には、同年9月16日のTBSの報道番組「NEWS23」で「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言をしていたのが岸井成格。
 
その発言を取り上げ、「放送法」第4条をもち出して〈岸井氏の発言は、この放送法第四条の規定に対する重大な違法行為〉と批判広告を出していたのが「放送法遵守を求める視聴者の会」であった。
 
『NEWS23』でキャスター岸井成格の降板が決定の情報!「安保法制批判は放送法違反」の意見広告にTBSが屈服?
 
その後、この怪しげな「視聴者の会」の実態は、「報道圧力団体『視聴者の会』賛同者はやっぱり安倍応援団と日本会議だらけだった! 憲法改正のための報道統制が狙い」と暴露された経緯がある。
 
残念ながら2016年4月以降、民放テレビの報道番組からは、ことごとく骨のある「硬派」なジャーナリストは姿を消されてしまった。
 
11年前、所信表明のわずか2日後に突然記者会見を開き、辞任を表明した安倍晋三。
 
表向きの理由は難病である「潰瘍性大腸炎」であることが公表されたが、裏には「反安倍メディアにやられた」という思いが強かったという。
 
そのため、民主党政権が3人の首相であっけなく沈没し、2012年12月に政権に復帰した時には、かなり入念な執拗なメディア対策が練られた。
 
その成果が、日本会議が後押していた「放送法遵守を求める視聴者の会」とか、総務省から民放各社宛の「停波もありえる」という恫喝につながっている。
 
したがって、「モリカケ疑惑」が再び浮上しても、一部の新聞メディアが精力的に報道するが、一般大衆が視聴する昼下がりのワイドショーなどで、批判的に取り上げないので世論の厳しい目が安倍政権になかなか向かないということが、安定的な内閣支持率「30%超」が物語っている。
 
たしかに、国有地格安払下げ問題も結果的には国有地は返却され、だれも損はしていない。
 
安倍晋三の40年来の「腹心の友」に対する利益・便宜供与問題も、地元の今治市では精力的に追及の手を緩めない運動が行われているが、それ以外の地域ではかなり関心が低いと思われる。
 
それだからなのか、国会答弁では平気で、「安倍首相が集中審議で前川前次官の発言を捏造!『前川も京産大は熟度が十分でない、加計しかないと認めた』と大嘘」をつき、前川喜平・前文科省事務次官から反論されていた。

前川喜平氏、安倍首相答弁に『私の名前使わないで』」  
 
崩れかかった「疑惑のデパート」となっている安倍政権からは、まだまだ、こんな「『官用車』と虚偽記載か 加計問題に新たな疑惑」が露見しているという。

連休明けには「何かが起きる」と期待させられたが、与党から「18連休の野党」と批判され、成果を得られずして国会審議拒否戦術を撤回してしまった野党に対して、与党側は強気に出れば「逃げ切れる」と読んでいるのかもしれない。
 
それが、国民生活には直接影響しないことから、安倍応援メディアが、「モリカケよりも政策論争をやるべきだ」という論調を盛んに流し始めているらしい。
 
しかし、「『モリカケよりも』の安倍応援団 政策論争で困るのは誰か」と慶応義塾大学経済学部教授の金子勝は、これまでの安倍政権の政策の失敗を一つづつ具体的に指摘していた。
 
安倍政権が掲げた「経済政策」の最重要課題は「デフレ脱却」だった。黒田日銀は5年前「2年間で物価を2%上げる」と宣言した。ところが、達成時期を6回も延長したうえ、とうとう「物価上昇率2%」の達成時期を「撤廃」した。大失敗だ。
「財政健全化目標」も、2020年から2025年へ5年も先送り。借金は膨れる一方だ。「待機児童ゼロ」も減るどころか、増加の一途をたどっている。「女性活躍」は、財務省の福田淳一前事務次官のセクハラに対して、麻生副総理は「(女性記者に)はめられた」とセカンドレイプのごとき発言を繰り返し、安倍首相本人は口をつぐんだままだ。
 さらに、「成長戦略」の柱として何度も「セールス外交」を行った「原発輸出」は、次々に頓挫している。ベトナム、台湾は建設中止、リトアニアは建設凍結、イギリスは事業費が3兆円に膨張し、大手銀行の融資に政府保証をつけても立ち往生。トルコも事業費が4兆円に倍増し、伊藤忠が撤退。この5年間、安倍政権の「成長戦略」で成果を上げたものは、ほとんど見当たらない。
 「外交の安倍」を自負しているようだが、外交政策も、北朝鮮問題は「蚊帳の外」に置かれ、北方領土は1ミリも返還されず、TPP離脱の米国には2国間貿易交渉を迫られる始末だ。
 安倍政権の政策はことごとく失敗に終わっている。考えてみると、この5年間、安倍政権は、行き詰まるたびにスローガンを変えてきた。「3本の矢」(2013年)→「女性活躍」(2014年)→「1億総活躍」(2015年)→「働き方改革」(2016年)→「人づくり革命」(2017年)といった調子だ。失敗を隠すために、次の政策目標を掲げるという繰り返しだった。
 森友・加計疑惑も、嘘がバレるとスリカエと居直りとごまかしに終始し、また嘘が発覚するというパターンである。
 政策論争をして困るのは、実は安倍首相自身だろう。安倍応援団メディアは、このことを分かっているのだろうか。

今月末には財務省が森友学園との国有地払下げ交渉記録を提出すると報道されていた。
 
これが明らかになれば、「交渉記録は全て廃棄した」という佐川宣寿前国税庁長官の虚偽答弁が明らかになるのだが、その先がない。
 
交渉記録には「安倍首相や安倍昭恵から具体的な指示があった」などと言う文言は絶対に出てこない。
 
それゆえ、安倍晋三首相は、モリ・カケ疑惑それぞれで、「私が指示したという証拠を示せ」と強弁することができるのだが、それ以上は野党は追及できそうもない。
 
しかし、スローガンが長続きしない安倍政権は「菜っ葉に肥やし(かけ肥だけで実にならない)政権」であろうことは言うまでもない。
 
それならば、安倍応援団メディアも分かっていない「政策論争をして困るのは、実は安倍首相自身」ということになれば、野党の攻め所はこの5年間の安倍政権の政策で「生活が楽になったか否か」ということを国民から直接聞き、それをベースに国会での政策論争を挑むべきではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:13| 神奈川 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月10日

米朝首脳会談は実現度が増してきたが、安倍政権は尻に火が付き始めた


一般企業の感覚からすれば「セクハラ」に関しては大きくずれていると批判されている財務省で、今さらながらの研修が行われた。 
講師『常識とズレている』 セクハラ問題、財務省幹部ら研修
 
言うまでもないが、このような研修は麻生太郎財務相と「マンツーマン」で行うべきである。 
 
ところで、北朝鮮に対する「完全非核化」のことを多くのメディアが「CVID」と表現している。
 
日本語も、ましてや英語もままならない安倍晋三首相の口からもこぼれてくる。
 
こんな英単語などがあるはずがなく、時事用語辞典では、「Complete, Verifiable, and Irreversible Dismantlement」、即ち「Complete」(完全)、「 Verifiable」(検証可能)、「 Irreversible」(不可逆)、「 Dismantlement」(解体)のそれぞれの頭文字をとって「CVID」と呼ばれると解説している。
 
なぜ、このようながんじがらめの用語が生まれたかと言えば、話しは25年前にさかのぼる北朝鮮核開発問題である。
 
第1次核危機と呼ばれたのは、1993年3月、国際原子力機関(IAEA)の特別査察に抵抗するかたちで北朝鮮が核不拡散条約(NPT)からの脱退を宣言して以降、約1年半の間、米朝高官協議が断続的に行われた期間である。
 
この危機は翌年、米朝枠組み合意(94年10月21日)が署名されることで、いったんは外交的な解決をみている。
 
その後、ブッシュ政権発足後の2002年10月にケリー国務次官補が訪朝した際、北朝鮮が高濃縮ウラン(HEU)による核開発計画に着手していることを認めたことに端を発して第2次核危機が発生した。
 
北朝鮮は1997年ころからミサイル技術をパキスタンに供与する代わりに、ウラン濃縮技術を入手したものと考えられる。これにより「米朝枠組み合意」は機能不全に陥り、2002年11月に朝鮮半島エネルギー開発機構が重油提供の停止を決定すると、北朝鮮は凍結されていた核施設の再稼働を発表し、03年1月に再びNPTからの脱退を表明した。
 
このような経緯があったので、今回の米朝首脳会談に際しては、CVIDという言葉が米国側の成果として使われ始めたということである。

しかし、これらは全て金正恩の父(金正日)や祖父(金日成)の時代である。
 
大連会談の論理 - 米朝会談を前に動かそうとする習近平とトランプ」 
      
さて、加計学園問題に関して参考人招致された柳瀬唯夫・元総理秘書官に対する質問が行われたが、野党側の追従姿勢が甘く、決定的な証言はやはり得られなかった。
 
総理秘書官経験の江田 憲司(無所属の会)からは、柳瀬元総理秘書官は「加計学園関係者との面談」を総理に報告していないとの発言に、総理秘書官としての職責を果たしていないことを批判されていた。
 
<柳瀬氏が官邸で加計学園と面会3回認める 「安倍首相まで動かせるんだ」と同席者 本誌スクープの全内幕>
 2018.5.10 10:28 AERAdot.
 国会で10日午前、経産省の柳瀬唯夫・経済産業審議官を参考人招致し、加計学園問題についての質疑が行われた。
 柳瀬氏は当時、首相秘書官だった2015年4月2日、首相官邸で愛媛県、今治市、加計学園職員と面会したという報道について、一貫して「記憶の限り、会ってない」と答えてきた。だが、ここにきて逃げられなくなり、ついに国会で「面談した」と認めた。柳瀬氏は加計学園とは2015年4月2日も含め計3回、官邸で面会したことを明らかにした。愛媛県や今治市の職員の同席については「10人近くの随行者の中にいたかもしれない」などと述べた。
 同年4月2日の面会後に作成された愛媛県の忘備録に残されていた「首相案件」という言葉については、「そもそも私は首相という言葉を使わないので違和感がある。違う形で伝わったのではないか」と否定した。さらに柳瀬氏は加計学園幹部、愛媛県、今治市の職員らとの面会について「(安倍晋三)首相に報告したこともない。話が出た覚えもない」と強調した。
 本誌が昨年7月23日(オンライン版)に柳瀬氏が官邸で愛媛県今治市の職員らと面会していたことをスクープしてから9カ月以上の歳月が経過。ようやくパンドラの箱が空いた。この問題で柳瀬氏を最初に本誌が直撃したのは、同年7月21日。その時の一問一答は以下の通りシドロモドロだった。
――今治市と官邸で面会された事実はあるのか?
柳瀬:すいません、今日ずっと出てまして、ファックスをいただいて。それでね、これ、まったく記憶ないんですよね。すいません、ちょっとね、ごめんちょっと曖昧なんだけど、この時もいろんな人の出入りがあり、会ってたと思うんだけど、これについてはちょっと記憶がないんですね。
――会ってないとはっきり言えますか?
柳瀬:いや、わかんないですね。覚えがちょっとないので。うーん、ちょっとわかんないですね。
――会っていないなら否定してもらった方がはっきりします
柳瀬:いやいや、それはね。どんだけの人と会ってるかわかんないからね。申し訳ないんだけども、すみません。そういうことで。申し訳ございません。
――今治の話にはかかわっていた?
柳瀬:それは仕事として特区の話には色々と仕事で。担当ではありましたからね。成長戦略をやってましたので、特区ができたての頃ですよね、たぶん。すいません、ちょっとちゃんとした記憶がないのでなんとも言いようがないんですけれど。すいません。よろしくお願いいたします。(電話切る)
小誌が報道した翌24日、25日と連続で衆参の国会に呼ばれた柳瀬氏は、野党から面会の事実について追及されたが、「記憶はない」を連発。2日間で計14回も「記憶にない」「会っていないと思う」などと答弁した。
 首相官邸での面会の事実を掴んだきっかけは愛媛県や今治市で加計学園の獣医学部問題について取材している時、関係者から「どれだけマスコミや世間が騒いでも、これは安倍晋三首相からお墨付きが出ているんだ」という話を聞いたことだった。
 そこから、取材を重ねるうちに官邸を訪問したのは、今治市だけではなく、加計学園、愛媛県も同席していたこと。訪ねた相手が柳瀬首相秘書官だったこと、その時の記録のようなものが愛媛県に残っているなど輪郭が徐々にわかってきた。
「柳瀬氏は多忙なのか、かなり待たされたそうです。部屋に入ってきて名刺交換をすると、矢継ぎ早に話し始めた。その中で、担当者は必死でメモを取りながら、話を聞き、いわば、御指示を御拝聴のような感じの雰囲気だったそうだ。加計学園の出席者が少し質問はしたが、県と今治市はほとんど言葉を発しなかったそうだ」(愛媛県関係者)
 そして今年4月、朝日新聞の報道で明らかになったように愛媛県によって<獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長・柳瀬首相秘書官との面談結果について>という忘備録がまとめられ、中村時広知事ら幹部に報告されていた。
 そこには柳瀬元首相秘書官が<本件は、首相案件>と発言したことが記され、まさに安倍首相の「お墨付き」を得た面談だったことが裏づけられた。
「地方の役人が官邸に呼んでもらえるなんて、異例中の異例。官邸とのセットは加計学園がやってくれ、今治市に連絡が入り、そこから愛媛県にも来て欲しいと言われ、同行したそうです。まざまざと加計理事長の力を見せつけられたようなもの。面談が終わってから『加計理事長の力はすごい、こうやって安倍首相まで動かせるんだ』という話が参加者から出ました」(前出の愛媛県関係者)
 愛媛県の忘備録はこうした証言を裏付けるように、<加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった>とも記されていた。
 しかし、柳瀬氏は4月10日、メディア各社に朝日新聞の報道を否定するコメントを出した。内容は以下の通りだ。
 『朝日新聞等の報道に関しまして、以下のコメントをさせていただきます。国会でも答弁していますとおり、当時私は、総理秘書官として、日々多くの方々にお会いしていましたが、自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはありません。自分の総理秘書官時代には、国会でも答弁していますとおり、50年余り認められていなかった獣医学部の新設がどうなるかという制度論が議論されており、制度を具体的にどこに適用するかという段階ではありませんでした。実際、その後、獣医学部新設を追加規制改革項目として、取り上げるかどうかについては、いわゆる「石破四原則」の決定により、検討が開始されることになり、翌年の平成28年11月に、獣医学部新設が国家戦略特区の追加規制改革事項として、決定されたと認識しています。具体的な地点の選定手続きは、私が総理秘書官の職を離れてかなり時間がたってから始まり、今治市が特区を活用して、獣医学部新設を行う規制改革が決まったのが平成29年1月だったと認識しています。したがって、報道にありますように、私が外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ません。』
 だが、この後、農林水産省、文部科学省などで面会を裏付ける文書やメールが見つかり、ついに認めざるを得なくなった。
 これで安倍首相が加計学園の獣医学部の計画を知ったのは2017年1月と国会で答弁していたことが虚偽ではないのかという、疑惑が再浮上した。
「首相秘書官だった柳瀬氏と今治市の職員らの面会を週刊朝日に昨夏、すっぱ抜かれて以降、これまでの答弁と整合性がつかないと、官邸に激震が走った。昨年10月には麻生(太郎)財務相の進言で、森友、加計疑惑をリセットするため、解散。大勝して国民の審判を仰いだとやりたい放題だったところ、朝日新聞が今年3月、森友疑惑で財務省が公文書を改ざんしていた件、4月には加計疑惑で官邸での面会のメモ(忘備録)が残されていたことをスクープ。国会が空転し、柳瀬氏に面会を認めさせる方向で正常化させるしかなかった。だが、首相の2017年1月に知ったという答弁はこのまま、国会で維持してゆくようだ」(自民党幹部)
 だが、2015年4月に作成された忘備録には「首相案件」という言葉を柳瀬氏が発したと記されており、大いなる矛盾となる。また、加計学園は当時、本誌の取材に対し、「柳瀬氏とは会っていない」などと否定。柳瀬証言が崩れたことで加計学園や今治市も苦しい対応に迫られそうだ。
 安倍首相の“政治の師匠”でもある小泉純一郎元首相は4月、忘備録についてこう語っている。
「記録と記憶ね、記録のほうが正確だと思っている人が圧倒的に多いと思うけどね。記憶にないということは人間ありますよ。でも、記録残っちゃっているんだからね。これはどっちがうそをついているかは、大体、みんな想像しちゃうよね。早く本当のことを言え、と」
 すべてが明らかになる日は来るのか。(ジャーナリスト・今西憲之)
 
一方、国有地格安払下げ疑惑に関しては、安倍政権は財務省にのみ責任を押し付けて逃げ切ろうとしていたが、またもや「残っていない」と言われていた記録が大量に出てきたという。

<財務省と森友 500ページ以上の交渉記録>
 2018年5月9日 12:07 日テレニュース
 森友学園への国有地売却問題で財務省側が学園側などと面会や交渉をした500ページ以上の記録が残っていたことがNNNの取材でわかった。去年国会で当時の佐川理財局長が「ない」と答弁していたもの。
森友問題をめぐっては14の決裁文書の改ざんが明らかになっているが、関係者によるとそれとは別に2014年から16年までに財務省側が森友学園などと面会や交渉をした際の記録500ページ以上が残っていたことがわかった。
記録の中には2016年3月に当時の理財局の幹部と森友学園の理事長だった籠池被告とのやりとりも詳細に記されている。さらに安倍首相の昭恵夫人や複数の政治家の名前もあるという。去年の国会で佐川氏は記録は残っていないと答弁し続けていた。
大阪地検特捜部もこうした記録を把握しており、財務省も来週までに記録を国会に提出する方針。
 
このニュース記事からは、膨大な記録(紙文書)が何処に保存されていたのか、そして誰が明らかにしたのかということは分からないが、財務省内部からの告発であることは確かである。
 
こんな声も飛んできた。

森友学園に関する多くの疑惑のキーマンとしては、柳瀬元秘書官の先輩でもある今井尚哉首相秘書官がより多くの鍵を握っていると言われてきた。
 
<今井尚哉・首相秘書官が初めて語った安倍政権の「責任」>
 文藝春秋 2018年6月号
 「私から文藝春秋に“出頭”するとは思いもよりませんでした。でもどうせ批判されるなら正当に批判されたいと思って」
 4月下旬、こう言いながら現われたのは、第二次安倍政権発足後の5年4カ月間、メディアのインタビューに一切応じたことのない今井尚哉首相秘書官だ。
 月刊「文藝春秋」では、5月号(4月10日発売)から、ノンフィクション作家の森功氏による短期集中連載『「官邸官僚」の研究』をスタート。第1回目は、加計学園問題をめぐって前川喜平文部科学事務次官(当時)に、「総理が自分の口からは言えないから、私が代わって言う」と迫ったとされる和泉洋人首相補佐官を取り上げた。
 第2回目に取り上げるのが今井氏である。経済産業省出身の今井氏は、森友学園をめぐる文書改ざん問題の責任を取って3月に国税庁長官を辞任した佐川宣寿氏(財務省)と昭和57年入省の同期。また、政務の首相秘書官という立場から安倍晋三首相の家族とも近く、森友学園と近畿財務局の交渉が進められていた当時に昭恵夫人付だった谷査恵子氏は経産省の後輩にあたる。さらに、加計学園問題で、「首相案件」と発言したとされる柳瀬唯夫元首相秘書官も首相官邸で今井氏の部下だった。
 そのため、一連の森友・加計問題で揺れ続ける国会において、野党から疑惑解明のキーパーソンと目され、証人喚問を要求されてきた。
 これまで政権の黒子として口を閉ざしてきた今井氏だが、今回、森氏が改めて取材を重ね、その成果を踏まえた事実関係を問う質問を官邸に送ると、「これはしっかり説明にうかがいたい」と、急遽インタビューが実現することとなった。
 約2時間に及んだインタビューの終盤、森氏が、「(安倍政権は)数々の疑惑に対して国民が納得できる説明をしていない」と問うと、今井氏はこう話した。
「そこは安倍政権として正直に説明していくほかありません。森友問題は、いくら値引きしろとか、そういう話に昭恵夫人がかかわっていないことだけは間違いありませんが、交渉の過程で名前があがっていたのは事実ですから、無関係とは言えません。うかつにも名誉校長を引き受けたのは間違いでした。安倍総理にも間違いなく道義的責任があります
 他にも一昨年の伊勢志摩サミットで配布し酷評された通称「今井ペーパー」や、谷内正太郎国家安全保障局長との確執を生んだと言われる「習近平への首相親書書き換え事件」の真相など、初めて明かされる事実が次々と飛び出したスクープインタビューの全文は、森氏執筆の『「官邸官僚」の研究(2)「総理の分身」豪腕秘書官の疑惑』とともに、5月10日発売の「文藝春秋」6月号に掲載される。
 
昨日は、ほとんど中身のない日中韓の三者会談というパフォーマンスで、森友・加計学園疑獄から目を逸らさせようと必死であった安倍晋三首相だが、世間の風はそんなに甘くはない。
 
バカ殿を守ろうとしている連中からも時間が経つにつれ新事実が露呈してくるものである。
 
自民党内からも、「安倍政権には基本的な良心が欠けている」と村上誠一郎・元行革相からも徹底批判されている。
 
さらには、昨日の日中首脳会談では、「年内に訪中する」と言っていたが、「前首相」として訪中するのであれば、誰も文句は付けないであろう、とオジサンは思う。     

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2018年05月06日

アベに改憲=懐剣である


昨年の今頃は5月3日の憲法記念日に、改憲派の集会にビデオメッセージを送り、その中では改憲に向けてのスケジュールまで提示していたにもかかわらず、1年後の今年はスケジュールについては一切触れなかった安倍晋三首相。
 
それでは、安倍晋三首相の狙い通りにこの1年間が事が進んでいたのかと言えば、全くの真逆な動きとなってしまったことは周知のとおりである。
 
最近は国内で自ら播いた種が芽を出しながらじわじわと安倍晋三の周辺を取り囲むような状況となり、かなりの焦燥感が露わになっている。
 
そのようなときに手を差し伸べるのが政権擁護メディアであり、安倍政権のためならフエイク記事や投稿で援護するつもりで度々名誉棄損訴訟で賠償命令を食らっている産経新聞の御用記者の阿比留瑠比政治部編集委員である。
 
5月の連休中の中東への外遊の前に、安倍晋三首相は4月28日、産経新聞のインタビューに応じる形で虚偽事実を混ぜながら思いのたけを語っという。

詳報 『日本は蚊帳の外ではない』『日米の絆が北朝鮮を動かした』
 
蚊帳の外からの無能外交」でもつぶやいたのだが、欧州のメディアからも「蚊帳の外」と酷評されてしまい、それを払拭したいとの思いが、このタイトルを見ただけで、南北首脳会談の結果を見てのあわて振りが手に取るように分かる。
 
4月28日のインタビューの概要は、「『自民党総裁選出馬は国会閉会後に判断』『憲法改正へ困難があっても乗り越える』」という産経新聞の別の記事で紹介されているのだが、この記事のタイトルを見ただけで、自民党総裁選の出馬に黄色ではなく赤信号がともり、憲法改正への道のりが遠ざかってしまったという思いがにじみ出ている。
 
このインタビュー内容の解説と辛辣かつ的確な批判は、日刊ゲンダイの独壇場であろう。
 
<しがみつく安倍首相 未だに「3選」「改憲」など寝言の仰天>
 2018年5月5日 日刊ゲンダイ
■自分の愚かさと惨めさに気づかない首相を頂く国民の最大の不幸
 焦燥感の表れなのだろう。この連休中、安倍首相が「総裁3選」への意欲を見せ、「改憲」への執念を示した。どちらも逆風なのは明らかなのに、強がりと寝言の連発には仰天するしかない。
 3選に触れたのは4月29日の産経新聞のインタビュー。9月の自民党総裁選について「国会閉会後に判断する」と答え、<会期延長がなければ6月20日の国会閉会後に出馬表明する考えを示した>という。もっとも、応援団メディアがこのタイミングで既定路線のはずの“総裁選出馬”をわざわざ報じたことは、むしろ安倍の苦境を物語っているのだが、とにかくインタビューの中身は、勘違いな手前味噌のオンパレードだった。
「北朝鮮に対して圧力を最大限まで高めていくと申し上げました。(中略)その結果として平昌五輪を契機に北朝鮮が話し合いを求めてきた。まさに日本が国際社会をリードしてきた成果ではないですか。決して日本が蚊帳の外に置かれていることはありません」
「先日訪米し、トランプ米大統領と2日間にわたり11時間以上、時をともにすることができました。いかに日米の絆が強固なものであるかを示せたのではないでしょうか」
 日本が国際社会をリード? 日米の絆が強固? ただ時間が長けりゃいいのか? マトモな国民なら、ちょっと笑ってしまう。
 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)がこう言う。
「北朝鮮に対し『圧力一辺倒』だった安倍首相は、対話も選択肢にしてきた世界の国々から、『水を差すな』と煙たがられてきた存在。それなのに、『日本が国際社会をリードしてきた』と自分の成果のように言うのには呆れました。盗っ人猛々しい。
 外交で成果と言うのなら、北朝鮮から拉致被害者を返してもらってから言って欲しい。対米国でも、鉄鋼やアルミニウムへの関税除外やTPP復帰を勝ち取ってからだし、対ロシアでも北方領土を返してもらってこそ成果でしょう。国民の多くが海外メディアに触れられないのをいいことに、親安倍メディアが安倍首相の口先だけの『やってる感』を大本営発表のまま喧伝してきたから、“外交の安倍”などと威張っていられたのです」
「蚊帳の外」という批判にムキになるのも、子供っぽい安倍の性格がよく出ている。外遊先のロシアで同行記者に総裁選対応について問われた自民党の二階幹事長が、「(安倍首相の)3選支持は1ミリたりとも変わっていない」とヨイショし、「立派な外交実績を上げている」と持ち上げていたが、褒め殺しにしか聞こえない。
■「いよいよ憲法改正に取り組む時」にア然
 改憲についても安倍は、「議論が深まってきた」という驚くべき認識らしい。訪問先のヨルダンで記者団にそう強調し、3日の憲法記念日に改憲派集会へ寄せたビデオメッセージでも、「この1年間で憲法改正の議論は大いに活性化し、具体化した」「いよいよ私たちが憲法改正に取り組む時が来た」と誇らしげに語っていた。
 安倍が「自衛隊を憲法9条に明記」する加憲論を唱え、「2020年に新憲法を施行」とブチ上げたのは、昨年の憲法記念日。今回と同じ改憲派集会へ送ったメッセージだった。あれから1年。改憲機運はむしろしぼんでいる。
 確かに自民党内では安倍が押し付けた通りに、9条に自衛隊明記を含めた改憲4項目がまとまった。が、内閣支持率が3割を割り込む中、「改憲どころではない」という空気が党内に充満している。モリカケ問題や防衛省の日報隠蔽、財務次官のセクハラと不祥事続発で、国会の憲法審査会の議論も一切進んでいない。
 もともと改憲に慎重な公明党は、山口代表が2日、「日本国憲法の歴史の下で、これまで改正を一度も行っていない」と改憲に否定的な姿勢を街頭演説で見せるような状況なのだ。
 肝心の国民も全く盛り上がっていない。朝日新聞の世論調査では、「安倍政権の下での憲法改正」に反対が58%(昨年は50%)、賛成は30%(同38%)で、反対が上回っているだけでなく、昨年より増えている。首相に対する国民不信がこれだけ高まっているというのに、「いよいよ改憲に取り組む時」とは、バカも休み休み言ってくれ、である。
 政治評論家の野上忠興氏もこう言う。
「安倍首相の描いていた改憲に向けての『工程表』が完全に狂ってしまい、今は悔しくて仕方ないんじゃないですか。それを隠すため、強がりを言っているように思います。去年の今ごろは、安倍1強の下、すべて思い通りと、いい気分だったことでしょう。去年のうちに自民党改憲案をまとめ上げ、今年中に国会で発議し、来年の参院選とダブルで国民投票というスケジュールを想定していたわけですが、全部パー。さぞかし無念でしょう。一寸先は闇ですよ」
■折れた「3本の矢」をいまだアピールする鉄面皮
 事態が逆回転しているのは安倍だって分かっているはずだ。それでも改憲への意欲を見せ続けるのは、そうしなければ支持者の右派をつなぎ留められず、赤信号がともっている総裁3選への望みもついえてしまうからだ。
 何のために、3選を目指すのかと問われれば、安倍は「自民党の党是である憲法改正を実現するため」と言うしかない。2期までだった党の総裁選規程を変えてまで、トップの座に居座り続けるには、それなりの理由が必要で、改憲を主張し続けるしかないのだ。
 加えて、モリカケで露呈したように、私利私欲にまみれた首相のこと。改憲は自己満足のためでもある。
「改憲は安倍首相にとって『レガシー』づくり。9条でも、他の条文でも何でも、憲法を変えられればいいというのがホンネです。実際、解釈改憲で米国が望んでいた集団的自衛権の行使は可能になっているので、9条を変える必要性はないのですからね。『憲法を変えた総理』として歴史に名を残すべく執着してきたものの、それが無理になって、3選の目もなくなり、本当に惨めなものです。それでも自転車をこぐのをやめたら倒れてしまうから、パンク寸前でも必死にこぎ続けているという状態。哀れです」(野上忠興氏=前出)
 安倍は前述の産経インタビューで、「経済政策『三本の矢』を継続的に進めてきた結果、昨年のGDPは過去最高となった。雇用も250万人増え、正社員の有効求人倍率も初めて1倍を超え、『人生100年時代』に備えていくことができるようになった」と毎度のセリフで5年半の政権運営を自画自賛していた。
 折れてしまった「3本の矢」をいまだアピールする厚顔。それしか訴えるものがない愚かさ。国民の支持を失い、哀愁さえ漂うまでに落ちたら、最後は誠意を見せて、自ら辞するのが権力者の矜持ではないのか。しかし安倍は、自分が笑いものになっていることに気づいていない。
 政治評論家の森田実氏が言う。
「今の安倍首相に対する世論は、薄い表面は熱く煮えたぎっていても、その下の大部分は冷えきっている風呂のようなもの。一部の右派の支持者は応援しても、多くは安倍首相を信用していません。嘘つきでごまかしばかりのうえ、官僚を腐敗させた首相に、むしろ嫌悪感でいっぱい。ところが権力者は長く居座るほど、国民と遊離していき、国民の心が分からなくなるものなのです」
 無意味な中東訪問から戻った安倍は、その足で山梨の別荘へ逃げ込み、4日は大学時代の友人とゴルフで息抜きをした。「調子はいいですよ」と記者団に笑顔を見せたらしいが、日本が世界から置いてきぼりにされているというのに、いい気なもんである。こんな鉄面皮首相を頂く国民は不幸というしかない。
 
安倍晋三首相は、インタビューの中で、「トランプ氏とは1年余りに6回会談し、20回電話で会談しました。」と言っていたが、おそらく直近の20回目の電話会談に関しては、その内容が水増しだとバレていた。
 
<安倍首相、「日米電話首脳『会談』」の捏造&水増しをトランプ大統領に大曝露されてしまう>
 2018年4月30日16:20 BUZZUP
 安倍政権がまるっきり蚊帳の外に置かれた南北首脳会談。歴史的会談の後も電話待ちに終始した安倍首相ですが、28日になってトランプ米大統領との間に行われた日米電話首脳「会談」に見事なまでの捏造と水増しが発覚してしまいました。

しかもその事実を大曝露したのは「会談」相手のはずのトランプ大統領その人でした。どういうことでしょうか?

首相動静によると、安倍首相とトランプ大統領の電話「会談」は日本時間午後10時33分から11時3分までの30分間とされています。
これは外務省の公式サイトでも「4月28日,午後10時30分頃から約30分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ドナルド・トランプ米国大統領(The Honorable Donald Trump, President of the United States of America)と電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです」(魚拓)とされているとおり、日本政府の公式見解と断定できるもの。
・・・中略・・・
しかし、トランプ大統領は同日午後10時45分に以下のようにツイートしています。それによると、
韓国の文大統領と長く素晴らしい会談を持った。物事は非常によい方向に動いており、米朝首脳会談の日時も間もなく決まるだろう。それと日本の安倍首相にも現在進行形の交渉について情報を提供しておいた(拙訳)
とのことです。
◆「会談」時間の水増し
まずは日時から見てみると、日米電話首脳「会談」が始まってから12分後、日本政府の見解によるとまだ絶賛会談中のはずの時間にトランプ大統領はツイートをしています。
そして安倍首相との「会談」について「spoke to」と過去形で表現しています。中学生レベルの英語能力があれば、これは電話を切った後にその内容についてツイートしていると理解できるもの。
つまりは日米電話首脳「会談」はせいぜい10分前後しか行われていなかった事となり、政府は「会談」の時間を3倍にも水増ししていたことがここで明らかになります。
もちろんトランプ大統領が電話「会談」中にスマホをいじってツイートしていたと強弁することも可能ですが、そうするとトランプ大統領は「過去形すらまともに使えない馬鹿」であり、安倍首相は「スマホをいじりながら『会談』される程度に軽んじられている存在」ということになってしまうので注意が必要です。
◆ていうかそれ、会談なの?
トランプ大統領は文大統領との電話会談について「talk with」という言葉を使い、「long and very good」な話し合いを持った事を強調しています。
それに比して安倍首相に対しての「spoke to」には対話のニュアンスは薄く、話して伝える、伝達するという意味が主となります。これはその直後の「inform」の通知する、知らせるという意味と呼応し、この「会談」が一方向的なものであったことを読み取ることができます。
また実際に話した時間が10分だとすれば、会談には通訳が入りますので実質的に本人同士が話した時間は5分程度と推定できます。その時間はせいぜいトランプ大統領が文大統領との会談で得た情報を伝えれば終わってしまう程度のもの。込み入った電話「会談」が成立する長さではありません。
少なくとも協議後に安倍首相が記者団に対して「詳細な説明を受けたが、詳細については差し控えたい」と述べるような詳細な説明を受けるには不十分です。
確かに安倍首相はインタビューでも「決して日本が蚊帳の外に置かれていることはありません」と述べてしまっており、引っ込みが付かなくなっている可能性もあります。
しかしさすがにトランプ大統領からの数分間の情報通知を日米電話首脳「会談」と捏造し、おまけに「会談」時間まで大きく水増しした挙句に当のトランプ大統領の何気ないツイートで嘘がバレてしまうのはいくらなんでも、いくらなんでもご容赦いただきたいレベルの残念なフェイクニュースと言えそうです。
 
南北首脳会談では、あたりまえだが通訳なしに両国の母語で会話が進んだが、日本の場合正式な海外の首脳と通訳なしに会話したのは過去には宮沢喜一首相のみと伝えられている。
 
したがって電話会談であろうと直接の会談であろうと、間に通訳による説明がはいり、双方が通訳を通した会話となれば、全体の時間の内訳は、たとえば、「トランプ発言」+「日本の通訳説明」+「安倍晋三首相発言」+「米側の通訳の説明」でようやく1つの会話になり、仮に最初のトランプ発言が5分でも10分後に安倍晋三首相が答えられるということになり、30分の電話会談ではせいぜい双方の話は5分程度であろう。
 
となれば、実際の10分の電話会談とは名ばかりで、一方的にトランプが安倍晋三に伝えた(inform)という表現は理にかなっている。
 
ここでも安倍晋三はトランプにコケにされたわけであるが、それを覆い隠すために「30分の日米首脳会談」と発表したということである。
 
もはやこんな男に憲法改正を語る資格は全くない。
 
最後に法政大学の山口二郎教授の「本音のコラム」を紹介しておく。
(クリックすると拡大版)
 
20180506_tokyo.jpg     
 
それにしても、つくづく、「気違いに刃物」のことわざを当てはめると、「安倍に総理の座」すなわち、「安倍にカイケン=懐剣」となるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:54| 神奈川 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月30日

キャバクラヨガ常連者は文部科学大臣としての資格は無い


シャンティ・フーラ」という時事サイトの運営者の竹下雅敏氏
 
20年以上前から様々なテーマで講演活動を行っており、東洋医学セミナーを開講するまではとくに問題はないのだろうが、2006年より宗教と霊的世界に関する講演活動を開始したりすると、なんとなくオジサンは胡散臭く感じてしまう。
 
この感覚は高校生の頃、訳も分からずある新興宗教団体に誘われた経験からしみついた偏見かもしれない。
 
そんな偏見を吹き飛ばすような記事を最近、たまたま竹下雅敏氏のサイトで見つけた。
 
それには、こんな書き出しで始まる。
 
 林芳正文科相が公用車でキャバクラヨガに通っていたことを、週刊文春が報じました。リテラも後を追って報じましたが、報道に対して、ポジティブスターヨガの庄司ゆうこ代表が、“ポジティブスターヨガは健全なヨガスタジオ”だとして、週刊文春に訂正と謝罪を求めました。リテラはさっそく記事を削除、風俗店と確認は出来なかったとして謝罪をしました。
 庄司ゆうこ氏の反論に対して、週刊文春がどのような対応をするのか様子を見ていたのですが、ここで非常に斬新な視点から、林文科相の行為とポジティブスターヨガの問題点を指摘する記事が出てきました。引用元の記事は、緻密で正確な論拠を提示しており、この論理に反駁するのは難しいのではないかと思います。
 要点は、医師以外の者が客に健康増進のためにマッサージを施すには、免許が必要だということです。しかも、こうした免許を与える養成校の認可権限を持っているのは文部科学大臣なので、林大臣が「健康のため」に無免許のマッサージを受けていたとすれば、大臣を務める資格は無いと論じています。
 「健康のため」ではなく、キャバクラのような接待としてのサービスであれば、マッサージに免許は要らないそうです。ところが当のポジティブスターヨガの庄司代表自身が、キャバクラヨガであることを否定しています。なので、ポジティブスターヨガは、無免許で健康のためのマッサージを客に施していたことになり、“ポジティブスターヨガは受講者に対し、セミナー料を全額返還すべき義務がある”としています。
 時事ブログでこの問題を取り上げた時、文春の記事には店の名前も代表の名前も出ていませんでした。ところが、記事に対して、当のヨガスタジオの代表が自ら、お店と自身の名前を公開して反論しました。カレイドスコープも論じていますが、庄司ゆうこ氏の反論はあまり説得力があるものには見えません。ポジティブスターヨガの業務形態は、通常の認識において、キャバクラと言われる店とどう見ても変わりがないからです。
 ポジティブスターヨガが通常のヨガ教室の営業形態とかけ離れているのは明らかで、庄司代表の言う“健全なヨガ教室”の健全の意味がはっきりとはわかりませんが、性的サービスを含まないという意味で使っているとしても、個室で1対1でヨガを指導するサービスは、キャバクラでの接待業務とどう違うのか、私にはわかりません。
 キャバクラでないとすれば、無免許で違法に施術していたことになり、接待でのマッサージであったとすれば、キャバクラヨガの名称を受け入れざるを得ません。
 記事の内容は非常に斬新で、林文科相の責任を追求する論拠になっていると思います。
 
以下の内容は、「びんぼっちゃまのブログ」からの引用なのだが、その指摘には多くの問題点が含まれていた。
 
(前略)
医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。
(中略)
文部科学大臣はあん摩マッサージ指圧師の養成校の認可権限を持つ。
あん摩マッサージ指圧師の免許を取得するには3年以上の専門教育を認可された養成校で受け、国家試験に合格する必要がある。
(中略)
林大臣が性的あるいはキャバクラのようなサービスではなく、「健康のため」無免許マッサージを受けていたとすれば文部科学大臣を勤める資格はない。即刻辞任すべきである。
仮にポジティブスターヨガでの施術がキャバクラのようなサービスであれば、盲人の自立を妨げるわけでは無いので問題無い。
(中略)
(健康を目的とした)マッサージはあはき法第1条違反である。よってポジティブスターヨガは受講者に対し、セミナー料を全額返還すべき義務がある。
もちろん、性的あるいはキャバクラのようなサービスのための「マッサージ」ならあん摩マッサージ指圧師の免許は不要である。しかしそのことは庄司代表が自ら否定されているのである。
(以下略)




   
林芳正文科相の「公用車によるキャバクラヨガ通い」報道をうけて、当日、TBSの午後の情報番組ではその店にレポーターが訪れ実際に林文科相が受けたとされるヨガとマッサージの「真似事」を庄司ゆうこ代表から受けていた。
 
しかしそのフロアは女性利用客がグループヨガを受ける広い場所らしく、個室の中は公開していなかった。
 
マスメディアに騒がれ、お得意様の林文科相の名誉を守るため、「風俗店」ではないことを強調したことにより、違法マッサージ店ということが明らかになってしまったということであろう。
 
再度、引用されたブログの結論を提示しておく。
 
政治家が合法な性風俗店やキャバクラに通うなら問題無い。
また合法な性風俗店やキャバクラに政治家が通っていても問題はあるまい。既婚者がそのような店に通うのは奥さんから見て問題はあると思うが、それは家庭内の問題である。
少なくとも国会の質疑時間を使って責め立てる必要のある問題では無い。
もちろん、そういう政治家は人格的に信用できない、と判断し、対立候補に票を入れるのは有権者の自由であるし、国会外で論ずるのは否定しない。
少なくとも裁判所は名誉毀損の免責事由と判断するだろう。
また普段の言論が性的に潔癖であることを求めている政治家が性風俗店に通ったり、不倫したりすれば言動不一致ということで批判されても仕方あるまい。
イクメン宣言して不倫した議員が辞職に追い込まれたのは当然のことである。
林大臣がその点に関し、今までどのような発言をしてきたのか、把握してないのでこの記事では問題にしない。
もちろん、通っていた店で違法なサービス、例えば18歳未満による性的サービスを受けていたなら大臣はおろか、議員辞職すべき事件となる。
よって性的には関係なく、この店舗で提供されたサービスが違法か合法かが問題になる。
 
◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇ 
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(あはき法)第一条
 医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。
◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇
 
しかし無免許マッサージ業者が堂々と営業しているのが現実であり、そのようなことを知らずに足繁く通っていた林文科相は、どのように言い逃れするのか、野党はGW明けには、このことも追及すべきではないだろうか、とオジサンは思う。

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2018年04月18日

ネトウヨ思想に汚染されていたのか、自衛隊は


いまから20年ほど前の1998年に発覚した大蔵省接待汚職事件。
 
銀行のMOF担とよばれる行員が旧大蔵官僚を接待するため東京・歌舞伎町のノーパンしゃぶしゃぶ店「ローラン(楼蘭)」を使っていたことがマスメディアに暴露され、この事件を契機に財政と金融の分離がなされ大蔵省から財政部門が独立し「財務省」と名前が変わったわけだが、残念ながら現在でも財務省のトップ連中には当時のDNAが残っているようである。
 
次官の疑惑…財務省「被害者は申告を」 セクハラ軽視、深刻」 
 
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【東京新聞より】

 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
それにしても、常識のかけらもないこの男には言われたくない。 


ところで、政界での不祥事は枚挙に暇がないほどだが、こんな事件は今までには無かったことではないだろうか。 
 「『お前は国民の敵だ』現職自衛官が民進・小西氏に暴言か」 


<次はクーデター 幹部自衛官が国会議員に「お前は国民の敵だ」>
 2018年4月18日 田中龍作ジャーナル
 国会議事堂前で幹部自衛官が現職の国会議員に対して「お前は国民の敵だ」と言い放つ事件が起きた。軍部が国会議員を蔑ろにした 戦前戦中に逆もどりしたかのような光景だった。事件の一部始終を小西議員に聞いた ―
 16日夜9時ごろ、小西洋之参院議員(民進)が参院会館前を歩いていたところ、ジョギングの男と目が合った。
 男は「小西か? お前は国民の敵だ。お前は気持ち悪い」と落ち着いた口調で言った。その目は据わっていた。
 男が「私は自衛官だ」と続けたので、小西議員は驚いた。右手には国権の最高機関である国会議事堂が聳え立っていた。
 同議員が「ここがどういう場所だか分かっているのか?」と問うと、自衛官は「何が悪いんだ。市民が国会議員に文句を言って何が悪いんだ?」と居直った。
 17日午前の参院外交防衛委員会で、前夜の事件を挙げてシビリアンコントロールの観点から、小野寺五典防衛相を追及した。小野寺大臣は事実を確認すると引き取った。
 事態は急展開した。午後1時、防衛省人事教育局の武田博史局長が、小西議員の事務所に自衛官の本人情報を持ってきた。
 小西議員は度肝を抜かれた。暴言の主は、30代の3等空佐だったのである。バリバリのエリート将校だ。しかも所属は統合幕僚監部ときている。
 統合幕僚監部は陸・海・空の3自衛隊を束ね指揮する中枢組織だ。今回の日報隠しでは中心的な役割を担っていた。渦中の組織に所属する幹部自衛官が国会議員を「お前は国民の敵だ」と言ってのけたのである。
 夕方、制服組トップの河野克俊統幕議長が謝罪に訪れた。統幕議長は「あってはならないこと。申し訳ありません」と頭を下げた。
 小西議員は「全組織をあげて再発防止のため再教育しろ。特に法令順守とシビリアンコントロール」と語気を強めた。
 統幕議長は「教育します」と うな垂れた。
 「シビリアンコントロールが崩壊して、文民に対して自衛隊が牙をむいてきた小野寺大臣と統幕議長が即刻辞任しなければ、将来クーデターが起きる。次は機関銃」・・・小西議員は指摘する。「マスコミや野党の反応が鈍い」と残念がった。
 青年将校が首相や大臣を襲撃した2・26事件(1936年)は、5・15事件(1932年)の処分が甘かったために起きた。
 幹部自衛官がこうした発言をするということは、普段から「国会議員の某はけしからん」などという言葉が飛び交っていることの証左ではないだろうか。でなければ、とっさに出てくる言葉ではない。この国の実力組織は危うい。

まさに、「あるべき自衛隊の姿の対極にあるもの」になりつつあると警告していた記事がある。 
 
<自衛隊の危機 01 ―なぜ、ネトウヨの浸透を許しているのかー>
 2018.04.15 VICE
 いま、自衛隊では大きな異変が起きている。防衛省内部の情報源を多数含むため、取材・執筆メンバーを明かすことができない匿名取材班〈Project Army〉が、読者に届けるのは〈自衛隊の是非〉ではなく、〈自衛隊の現状〉と〈憲法9条の限界〉である。
この記事は、賛否を呼ぶかもしれない。しかし、ただ1点、僕らが〈自衛隊の将来像について、今すぐに議論を始めなければならない〉という点だけは、異論がないはずだ。
「私は、保守を自任していますが、いまの自衛隊はさすがにマズい。このままでは、将来の司令官たる将官の卵たちの頭の中が、〈ネトウヨ思想〉に汚染されてしまいます」
人目をはばかり、取材班を自宅に招き入れた防衛省の中堅幹部(背広組)は、深刻な表情で言った。はたして、ネット右翼に思想があるのかどうかは疑わしいが、中堅幹部から聞かされた自衛隊の〈将校教育〉の現状は、危険なものだった。
始まりは2016年6月、海上自衛隊の幹部学校(以下、海幹校)に、1人の女性がやってきたことだった――。彼女の名は、吉木誉絵(31歳)。古事記アーティストなる肩書で佐久弥レイという芸名も持っている。
なぜ、彼女が海上自衛隊の幹部を育成する海幹校へやってきたのか。それは彼女が、海上自衛隊・幹部学校の〈客員研究員〉に就任したからだった。この一報を受けて、最初に疑念の声を上げたのは、防衛省・防衛政策局・調査課の若手だったという。
「吉木って、いったい誰だって話になって……海幹校の客員研究員は、ただの名誉職ではありません。海幹校へ自由な出入りが許され、各国軍の関係者が出席するレクや、一般には公開されない防衛研究所のデータベースへのアクセス権も与えられます。もちろん、招聘された客員研究員が、その立場に相応しい方であれば、自衛隊にとっても非常に意義のある制度だとは思いますが……この制度が始まったのは2014年で、最初に招かれた客員研究員は、現代地政学の泰斗であるエドワード・ルトワックの翻訳者として知られる、地政学研究者の奥山真司さんでした。奥山さんは〈本物の研究者〉ですから、もちろん、自衛隊にとって有益でしたが、吉木なんて、ただのネトウヨ・タレントで、研究者でも何でもないですからね」(前出:中堅幹部)
たしかに、この中堅幹部の言う通り、吉木誉絵がこれまでに発表した論文、あるいは論考は短いコラムを除いて、ほとんど見当たらない。にもかかわらず、2016年6月に突如、海幹校の客員研究員に就任した〈後〉からは、自衛隊三軍の事実上の〈制服〉トップである河野克俊(統合幕僚長)や、米軍のジョセフ・P・アゥコイン(第7艦隊司令官)のインタビューを保守系月刊誌の『Voice』で発表している。
ではなぜ、吉木は、奥山真司に匹敵する他の本物の研究者たちを差し置いて客員研究員の座を射止めることができたのか――事態を危惧する防衛省OBのひとりが〈真相〉を口にした。
「大塚海夫さん(海幹校・校長)に指示して、吉木誉絵を海幹校に押し込んだのが、武居さんだったと聞いて驚きましたよ……」
この発言には、取材班も驚いた。武居智久は(統幕長就任を有力視されていた)元海上幕僚長(第32代海幕長)にして、現在、日本人として初めて米国・海軍大学の教授を務める自衛隊きっての〈知米派領袖〉である。その武居がどうして、学問的な実績もない、ただのタレントを海幹校に推薦したのか。
「海自は、いまボロボロなんです。まず、武居さんの前の海幕長(第31代)、河野克俊さん(現統合幕僚長)は、もっとも過激な保守系論壇誌といわれる月刊『WiLL』を発行するワック・グループの鈴木隆一(社長)と、毎月のように食事会やゴルフをするほど昵懇。ワック・グループには、科学番組『ガリレオX』などを製作する映像部門があり、昔から自衛隊関連のDVDなどを製作しているため、河野さんをはじめ、現在の自衛隊三軍の最高幹部は、中堅時代からの長い付き合いで、ほとんど身内といっても過言ではありません。
ただ、この〈人脈〉と、今回の吉木案件は、直接には繋がっていません。というのも、吉木は竹田恒泰(明治天皇の玄孫/評論家)の後援組織〈竹田研究会(学生青年局)〉事務局長を務める、いわば竹田の愛弟子だからです。そして、自衛隊はもともと〈明治天皇の玄孫〉を売り物にする竹田とは、一定の距離をおいていました。
私が危惧しているのは、いわゆる(自衛隊内部の)旧来の保守グループではない、中堅若手の〈新たな保守グループ〉が台頭しつつあり、海自きっての知米派の武居さんが、その精神的支柱に祭り上げられているのではないかということです」(前出OB)
だが、疑問はある。というのも、このOBによると、吉木誉絵は旧来の保守グループとは違うらしいが、河野統幕長と昵懇の『WiLL』2017年8月号には、〈平和を欲するなら戦いに備えよ〉という吉木のインタビュー記事が掲載されている。
「あれは、すでに吉木が客員研究員になってしまったので、海自に義理立てして載せたというのが、本当のところらしいですよ。吉木が客員研究員に就くことは、河野さんも知らなかったそうです。ただ、河野さんと武居さんは個人的にも仲が良く、その武居さんの推薦で、吉木を海幹校が呼んでしまったので、なにか実績をつくらないとマズいだろうと。
それで、河野さんは(吉木から)インタビューを受けたし、鈴木社長にも紹介したと聞いています。ただ、吉木があまりにもヒドくて、鈴木社長から『(吉木の)原稿を掲載しろ』と指示されたWiLL編集部の方は大変だったそうです。
私がワックの関係者から聞いたところでは、吉木は『自分では、長い原稿を書けない』と言ったそうで、(編集部がゴーストライティングする)聞き書きで記事を作ったところ、今度は『長い原稿は直せない』と言い出し、最終的に(掲載された形の)一問一答になった、と。これで客員研究員なんて恐ろしい話です」
こういった印象を吉木に抱いているのは、彼だけではなかった。昨年の6月21日、吉木は、客員研究員の立場で広島、江田島の海自幹部候補生学校で講演をしたが、ある聴講者が前出のOBと同様の感想を抱いていた
「テーマは〈古事記を知ることは己を知ること〉だったのですが、支離滅裂でびっくりしました。古事記は凄いというところから話が始まったのですが、次から次に論点がずれて、最終的には何を言わんとしているのか、まったく分かりませんでした」
しかし、本当に、吉木の話は、それほど〈ワケが分からない〉のか。2017年12月14日、吉木講演会に参加した、ある者のメモを掲載する。
――吉木さんの〈古事記と安全保障〉がテーマの講演に参加してきました。吉木さんは「戦後の日本は、自分さえ良ければよい、という誤った個人主義にミスリードされている」「個人主義は、国家主義と相反する(敵対する?)ものとして生まれた」「連合国や社会主義に傾斜した、バランスの悪い個人主義になってしまった」と現在の日本の個人主義について嘆いておられました。
その後、古事記を例に、日本では本来「他者を重んじる精神」や「和を結ぼうとする精神」が尊ばれており、それを守り、受け継ぐことが、他者、大きくは「日本国を考えることに繋がるのではないか」「日本独自の個人主義を考えなければならない」と主張していました。それが最終的に、安全保障に繋がるといった趣旨でした。
確かに、現在の日本の個人主義に対して、吉木さんがおっしゃることに、共感はできました。
限られた時間なので、そこまで話す余裕がなかったのかもしれません。ただ、「戦前、日本人が持っていた思想を取り戻そう」「それが、日本の安全保障に繋がる」というだけでは、そこにスローガン以上の意味はない気がしました。――
なぜ、海幹校は、吉木誉絵を〈客員研究員〉として招聘したのだろうか。われわれは、当事者たちに直接、尋ねることにした。
〈吉木誉絵事務所〉に質問状を送るために、その所在を調べると、同事務所は、ライトノベルの編集やファッション誌の広告営業を手掛ける編集プロダクション内に設けられていた。
半ば公的な海上自衛隊の幹部学校〈客員研究員〉をめぐる〈質問状〉について、吉木のマネジャー、S氏は「質問への回答でギャランティは出ますか」と応えた。
ギャランティは出ないことを説明し、質問状を送った。
以下のリストが質問内容だ(以下、敬称を略した概要)。
どのような経緯で、海上自衛隊・幹部学校の〈客員研究員〉になったのか。
(吉木は)自らを〈研究者〉であると考えるか。
(吉木が)客員研究員として大切にしていた〈理念〉はなにか。
回答は「答えない」だった。
続けて、S氏から「質問の内容については、海上自衛隊に問い合わせて下さい」といわれた。吉木は「自らを〈研究者〉であると考えるかどうか」という質問にさえ、答えられないのだろうか。
われわれは、防衛省にも質問を投げかけた(以下、敬称を略した概要)。
吉木誉絵を海上自衛隊・幹部学校の〈客員研究員〉に招聘したプロセス、選考理由について知りたい。
「客員研究員の選定は〈他薦〉で、他薦された客員研究員希望者の中から、幹部学校で検討し、受け入れを決定します』
これは、防衛省海上幕僚監部広報室による回答だ。では、吉木に決定した理由は何なのだろうか。
「吉木氏の〈情報発信力〉および研究実績から、幹部学校の研究分野での波及効果が見込まれると考えています」
吉木に研究実績がない、という事実はすでに記した。そうなると、海幹校の本音は〈情報発信力〉、自らの組織に都合の良い発言を繰り返す〈ラウドスピーカー〉の確保にあるのだろうか。これも既述の通り、現在、吉木が主戦場にしているのは、月刊『WiLL』や『Voice』といった保守系雑誌である。
〈原則1年〉の任期と定められているはずの客員研究員の肩書を、就任から1年が過ぎても使い続けている吉木の姿勢について尋ねた質問には「吉木氏が客員研究員の任期を終えた事実はありません」との回答だった。
海幹校は、内規の特例を使って、吉木の任期を〈2年〉に延長していたのである。
いったい、新たな保守グループはどのような目的で、吉木や竹田を重用しているのか――。
 
保守本流の学者らが海上自衛隊・幹部学校の客員研究員になっているという話なら、ある意味ではうなづけるところがあるが、最近の中堅若手の新たな保守グループに受けいられやすい若い女性が採用されたとなれば、話は別である。
 
もっとも、「海幹校の本音は〈情報発信力〉、自らの組織に都合の良い発言を繰り返す〈ラウドスピーカー〉の確保にある」という見立ては大いに説得力があるかもしれない。 
 
どうやら「女性が輝く社会」をつくることは、安倍内閣の最重要課題のひとつらしいのだが、その輝いてほしい女性たちが、すでに2年前から、「頭のネジが緩んだというかネジが外れたみたいな若い極右の女」と非難され、最近は、メディアに頻繁に顔をだしながら、意味不明の持論で「論点整理係」と揶揄されている三浦瑠璃や、「付け焼き刃保守」という冠を頂いている薄っぺら言論で海上自衛隊・幹部学校の客員研究員をやっている今回の吉木誉絵たちならば、日本の将来はかなりアブナイと言わざるを得ない、とオジサンは思う。
 
 
posted by 定年オジサン at 12:02| 神奈川 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月17日

年齢で高齢者を定義はできないが、それなりの環境整備が必要


60歳定年になって母の自宅介護生活のため、継続雇用せずに年金を前倒し受給した。
 
そのため65歳からの受給年金額は5年間継続雇用した場合より、その間1年ごとに0.5%ずつ減額されていたため、かなり低い金額である。
 
おかげで所得税は一切取られず、「確定申告」する程の雑所得もないのだが、フリーランスや自営業者はこの時期になると税務署とのシビアな攻防が至る所で起きている。
 
ましてや、徴収する側の最高責任者が国会で国民に対して堂々と虚偽答弁を繰り返していた人物なら、余計腹が立ってくる。
 「佐川氏へ『納税者一揆』デモ 確定申告開始、国税庁包囲
 
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【朝日新聞DIGITALより】
 
もう数か月も公の場に姿を表せていない佐川宣寿国税庁長官なのだが、実は逃亡者のような生活を送っているという。 
 
<雲隠れの佐川・国税庁長官を発見 まるで逃亡犯のような行動>
 2018.02.17 07:00 NEポストセブン
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【【周囲を気にしながら退庁した佐川氏】

 確定申告が始まった2月16日午後、東京・霞が関の国税庁の周辺では、佐川宣寿・長官の罷免を求める抗議デモが行なわれ、1000人を超える人が集まった。デモは全国各地の国税局や税務署周辺でも行なわれ、「一官吏」に対して国民がこれだけ大規模な抗議活動を起こしたのは前代未聞だ。
 この日、当の本人は「税務署回り」という理由で国税庁を不在にしていた。
 佐川長官といえば、昨年の通常国会で、安倍首相夫妻の“お友達”が理事長を務めていた森友学園に国有地が格安で売却された問題をめぐって、財務省理財局長として「記録は速やかに廃棄した」という“証拠隠滅答弁”を行なったことで、その名を知られた。今年に入って財務省と森友側との膨大な交渉記録が残っていたことが発覚し、 “佐川バッシング”が広がっている。
 にもかかわらず、佐川長官は“雲隠れ”状態が続いていた。全国紙の経済部記者が言う。
「長官を捕まえようと自宅を夜討ち朝駆けしているが、どこの社もつかまえられない」 
 遡ること2日──。バレンタインデーの夕方、東京・霞が関にある国税庁の建物から、一人の男性が出てきた。あたりをキョロキョロと見回すと、停めてあった公用車に飛び乗った。マスコミから“逃走中”の佐川長官、その人だった。
 公用車に乗った佐川長官が向かったのは、都内のホテル。どうやら、ここを自宅がわりにしているようだ。
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【人目を気にしてホテル暮らしか】

 翌日、ホテルから登庁する様子は前日以上の警戒ぶりだった。午前7時45分に公用車が地下駐車場に入ると、ホテル従業員が10分おきに地下駐車場とホテル正面の車寄せの見回りを始めた。佐川長官は一般客用のエレベーターではなく、従業員用のエレベーターで地下駐車場に降り、車が出発したのは9時半だった。
 佐川氏を乗せた公用車は霞が関とは別の方向に出発。普通なら10分もかからない距離を30分以上かけて遠回りして国税庁に入っていった。
 その姿は徴税官というより指名手配の逃亡犯。確定申告シーズンが終わるまで逃げ回るつもりなのだろうか。
 
自分の家族の将来のことを考えれば、負の遺産を残さずに正々堂々と長官就任の記者会見を開き、あらゆる質問に答えるならば禍根は残らないであろう。
 
もっとも彼の年齢からすれば、来月の誕生日以降は定年退職して関連団体の要職への道が用意されているらしい。
 
当然、65歳どころかもっと長く複数の天下り先を渡れば、億単位の退職金を手にするだろうから、年金なんかは当てにしなくてもいいかもしれない。
 
しかし一般のサラリーマンはそんな道はなく、1年でも長く働きたいという人は多いが、年金受給年齢が70歳以降になるとすれば話は別である。    
 
(時時刻刻)高齢社会、支え手増やす思惑 新大綱『65歳以上、一律に高齢者でない』
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
<クローズアップ2018
「高齢者65歳以上」転換 望ましい老後、模索>
 毎日新聞 2018年2月17日 東京朝刊
 政府は16日午前の閣議で、高齢社会対策大綱を決定した。65歳以上を一律に高齢者とみなす考え方からの転換を打ち出し、65歳以降も働き続けられる環境を整えるとともに、年金の受取時期を70歳以降に遅らせることができる制度見直しの検討を盛り込んだ。背景には元気な高齢者の増加があるが、高齢になるほど経済的・身体的状況の個人差は大きくなる。自分にとって「望ましい老後」を選べる仕組みが求められる。【阿部亮介、下桐実雅子】

「労働ありき」に懸念
 
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 東証1部上場の電子部品メーカーを7年前に定年退職した山下隆志さん(69)=東京都=は有機溶剤リサイクル会社に再就職した。法務部長なども務め知的財産管理に明るい。その経験を生かし、米国など海外企業との契約書類の作成や知財管理に関するアドバイスをしてきた。2年前には「行政書士」と「海事代理士」の国家資格を取得した。これが有利になり、別の化学メーカーからも「アドバイザー」として法的な助言を求められている。
 再就職当初はフルタイムで働いていたが、徐々に勤務日数を減らし、今は両社で週1日ずつ働く。
 「いろんな分野の勉強をして仕事をまだまだ続け、いい技術を持った企業の海外進出を応援したい。あと10年はできる」。山下さんは声を弾ませる。
 定年退職した人の再就職先を紹介する人材紹介会社「サイエスト」では、あっせんを希望する登録者数は年々増加している。事業を開始した2014年の登録者数は100人程度だったが口コミなどで広がり、現在は定年退職前の55歳から82歳までの約3500人に。60〜65歳が半数を占め、人事や法務、マーケティングなど専門知識を生かした約300人が国内外の企業で働いている。山下さんも同社から紹介された一人だ。
 同社の担当者は「定年まで勤め上げたことが人材の質を保証している。登録者は月100人ずつ増えている」と話す。
 高齢者像は医学の面からも変化がみられる。日本老年学会などが13年から高齢者に関する調査を収集・分析したところ、「若返り現象」がみられた。
 
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 健康状態や体力、残っている歯の数、知的機能などが過去のデータに比べて一貫して改善。病気にもかかりにくくなっていた。調査したワーキンググループ(WG)の座長を務めた大内尉義(やすよし)・虎の門病院長は「以前より5〜10歳、ものによっては20歳若返っており、非常に驚いた」と振り返る。
 例えば、歩行速度。06年の75〜79歳の人たちは、1997年の65〜69歳の人たちと同じだ。食べ物をかむのに十分とされる「歯数20本」を保っているのも、57年には男性55歳、女性48歳だったが、2011年は男女とも68歳になった。
 これらのデータを踏まえ、WGは65〜74歳を「准高齢者」、75歳以上を「高齢者」とする新たな定義を示した。診療に当たる医師の多くも、75歳から患者の衰えを実感する。例えば心臓の病気で入院した時、全身に目配りしないと寝たきりになるケースが、このくらいから顕著になる。60歳以上の人に「支えられるべき高齢者」の年齢を尋ねた内閣府の意識調査によると、「70歳以上」の世代が多かった。
 ただし、元気な高齢者像が強調されると「働くのが当たり前」との雰囲気が強まる懸念がある。WGの新定義に対して、「悠々自適に過ごしたい人もいる」などの批判も多かったという。大内院長は「フレイル(筋力や心身の活力が低下した状態)の人もいて、高齢になると個人差が大きい。多様性を認めることが大切だ」と指摘する。
年金見直し 雇用が鍵
 加藤勝信厚生労働相は16日の閣議後の記者会見で「人生100年という時代を迎えようとしている。選択肢の幅を広げる検討をしたい」と述べ、個々の人生設計に合わせて年金の受取時期が選べる制度の意義を強調した。
 公的年金の受給開始年齢は原則65歳だが、今も受け取る時期を60〜70歳の間で選ぶことができる。早く受け取れば受給額は減り、遅くすれば増える。90歳まで生きるとすれば65歳で年金を受け取った人の年金生活は25年に及ぶ。75歳で受給すれば年金額が増える上、年金に頼る期間は15年になる。自分の事情を考えて老後の暮らしを計画できる。
 だが、政府の狙いは年金財政への好影響だ。
 年金は現役世代の保険料で賄う。少子高齢化の下では少ない現役世代が多くの高齢者を支えることになり、年金財政は厳しくなる。経済学者らの間では年金受給開始年齢そのものを引き上げるべきだとの意見は根強い。しかし、受給年齢引き上げには国民の強い反発が予想され、政治的ハードルは高い。この点について加藤氏は16日の会見で「考えていない」と否定した。
 厚生年金の保険料は働いている間は納付する。働く高齢者の増加は年金財政の支え手が増えることでもある。ただし、政府の狙い通りに運ぶには働ける場の確保が不可欠だ。今は企業に60歳以降の雇用確保を義務づけているが、60代後半に引き上げる必要がある。
 政府は昨年3月にまとめた働き方改革実行計画で、2020年度までを60代後半の雇用確保のための「集中取り組み期間」と位置付け、将来的に65歳以降の継続雇用について検討する方針を盛り込んだ。今国会に提出予定の働き方改革関連法案にも定年の延長などをした企業に対する助成制度を盛り込む。
  
オジサンが生まれた頃は、日本人の平均寿命は男58歳、女61.5歳であった。
 
したがって55歳で引退して「お爺ちゃん」と呼ばれる人が多かった記憶がある。 
 
その後の調査では、1960年に男65.32歳、女70.19歳、1970年に男69.31歳、女74.66歳、1980年に男73.35歳、女78.76歳と格段に伸びていたが、多くの企業において、依然55歳が定年退職年齢であった。
 
1986年の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正で60歳定年が企業への努力義務に、1994年の改正で60歳未満定年制が禁止(1998年施行)されたことで60歳が日本の定年になった。
 
定年が60歳になったことにより人件費の上昇を防ぐ意味からも、55歳を超えたら基本給は徐々に下げる企業も少なくはなかった。
 
さらに退職金の基礎データも55歳時点の基本給をベースに計算するという企業もかなり多かった。
   
2000年に企業に対して、65歳までの雇用確保措置を努力義務化され、2004年に企業に対して、65歳までの雇用確保措置の段階的義務化(2006年施行)、2012年には企業に対して、希望する労働者全員を65歳まで継続雇用することが義務化がされ(2013年施行)、今日まで続いている。
 
たしかに、65歳以上を一律に高齢者とみなす考え方からの転換は決して悪くはなさそうだが、平均寿命が延びてもあくまでも統計上の「平均」であり個人差は大きい。
 
それを一律、「年金の受取時期を70歳以降に遅らせる」ために、まだ高齢者ではないので65歳以上も働けと言うだけでは、無年金状態が5年近く生じる可能性もある。
 
企業の負担もあるだろうが、全体的にみれば、自然な流れとして「65歳を定年」にして70歳までは継続雇用可能にするという、現行の制度の5年間引き伸ばしということを考える必要があるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 13:06| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月22日

やはり労働者の賃金は労働者が決めなければならない


トランプ米大統領の就任から1年を迎えた20日に全米各地で行われた「反トランプデモ」に関して現地からのリポートの視点がメディアにより若干の差異があった。 
 
<反トランプ100万人デモ 政府機関 閉鎖続く>
 2018年1月22日 朝刊 東京新聞
20180122_tokyo.jpg 【ワシントン=石川智規】トランプ米大統領の就任から1年となった20日、全米各地でトランプ氏に抗議する「ウィメンズ・マーチ(女性大行進)」が相次ぎ、米メディアによると、参加者は100万人を超えた。同日には連邦政府のつなぎ予算が失効し、政府機関の一部が約4年ぶりに閉鎖。大統領の資質と政権運営の手腕が共に問われる波乱の2年目の幕開けとなった。
 抗議デモは、首都ワシントンに加え、ニューヨークやロサンゼルス、シカゴなどの各都市で行われ、トランプ氏の排外主義的な政策や人種差別的、女性蔑視的な言動を非難した。米メディアによると、ニューヨークは約20万人、ロサンゼルスは約60万人、シカゴでは約30万人が参加。21日もラスベガスなど他の都市で行われる。
 与野党幹部は20日、政府閉鎖の解消に向けた打開策を協議したが、歩み寄りはみられなかった。共和党上院トップのマコネル院内総務は「22日朝までに新たな予算案をまとめる」と表明したが、民主党が応じるかは見通せない。
 米紙ワシントン・ポストによると、417ある国立公園は20日、首都ワシントンのスミソニアン博物館などで開業したものの、ニューヨークの自由の女神像など約3割では職員らが自宅待機となり、運営が休止されたという。
 トランプ氏は当初、19日中にフロリダ州の別荘に入り、20日に就任1年を祝うパーティーを支援者らと行う予定だった。しかし、政府閉鎖のため旅程を変更。ホワイトハウスで過ごし、ツイッターで「私の大統領1周年の記念日に、民主党は素晴らしいプレゼントをくれた」と、民主党を皮肉った。
 
「米メディアによると、ニューヨークは約20万人、ロサンゼルスは約60万人、シカゴでは約30万人が参加」とデモ参加者の人数を際立たせていたようである。

一方、朝日新聞の視点は「ウィメンズ・マーチ(女性大行進)」というより「ウィメンズ・パワー」にあったようである。
 
<「投票に力を」女性ら大行進 反トランプデモ、全米各地で再び> 
 2018年1月22日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 トランプ米大統領の就任から1年を迎えた20日、1年前に女性を中心に世界的に広がったトランプ氏に対する抗議デモ「ウィメンズマーチ」が、全米各地で再び開かれた。11月に連邦議会の中間選挙を控える中、「パワー・トゥー・ザ・ポール」(投票に力を)と行動を呼びかけた。
 ワシントンのリンカーン記念堂前には数万人の女性が集まり、トランプ氏を批判するプラカードがあふれた。バージニア州のハレー・バグショーさんは「全米で小さくてもたくさんの行進が起きている」と語り、女性による一連のデモが、多くの女性がセクハラ被害を告発した「#MeToo」(ハッシュタグ・ミー・トゥー)の動きにつながったと訴えた。
 セクハラ騒動の「震源地」となったハリウッドのあるロサンゼルスでは約50万人が参加。サンフランシスコでも約8万人が市中心部を行進した。参加したルネ・ジーンさん(34)は「もはやトランプ氏を大統領と思っていないが、次の選挙では周囲にも投票を呼びかけたい」と話した。
 デモは20、21の両日で全米250地域で開かれる。(ワシントン=土佐茂生、サンフランシスコ=宮地ゆう)
 ■「私たちには、決定権がある」 政治家目指すうねりに発展
 トランプ流の政治に「ノー」を叫ぶ声は、政権2年目を迎えたこの日も全米で聞かれた。女性らの行進はいま、自ら政治を志す動きに発展している。
 「もしヒラリー(クリントン元民主党候補)が大統領になっていれば、私は小学校の先生を続けていた」
 今年11月の連邦議会選挙で、ニュージャージー州から下院議員をめざす弁護士で元小学校臨時教諭のリサ・マンデルブラットさんは、こう語った。20日には地元のデモに参加した。
 立候補のきっかけは昨年1月、首都ワシントンでの行進だった。「公平性や平等など、子どもに教えてきた価値観を侮辱する大統領の誕生」に衝撃を受けて参加すると、全米から同じような不安を持った人々が大勢集まり、抗議の声を上げた。「私たちにはまだ決定権があり、民主主義社会に生きていると実感し、勇気づけられた」
 デモから戻ると夫や友人に相談し、民主党の女性候補の選挙を支援する1985年設立の団体エミリーズ・リストに電話を入れ、昨年5月に出馬表明した。
 とりわけ、反中絶など女性の権利を制限しようとする政権の動きを警戒し、「出産するか否かを決めるのは政府や政治家ではない」と訴えている。
 マンデルブラットさんのような初挑戦の女性候補が全米で急増している。
 エミリーズ・リストの広報責任者バネッサ・カルデナスさんは「大統領選後、民主党の女性議員の誕生を後押しする前代未聞のうねりが起きている」と話す。
 立候補に関心を持って同団体に連絡してくる女性は、大統領選前の2年弱で900人ほどだったが、トランプ氏の当選以降は約1年3カ月で2万6千人超に膨れ上がった。
 米タイム誌がラトガース大の集計として伝えたところによると、少なくとも79人の女性が今年の州知事選に立候補を模索し、過去最多だった94年の2倍となる可能性がある。下院選で現職に挑む民主党の女性候補も前回16年の選挙から3倍以上に増える見込みという。(ニューヨーク=金成隆一)
 
「ウィメンズ・マーチ(女性大行進)」を中心に「トランプ流の政治」が反面教師となって多くの女性たちを覚醒させ立ち上がらせているという記事である。
 
それにしても米国の女性の逞しさには圧倒されるが、下記の写真の奥の建物が、つくづく国会議事堂だったらよかったのにと思ってしまう。
 
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ワシントンで、トランプ米大統領の女性蔑視発言などに抗議するデモ参加者=2017年1月21日【EPA=時事】
 
さて、国内に目を移せば、年が新しくなってもリセットされない問題が山積している。 
 
安倍晋三の腹心の友である加計孝太郎理事長が責任者の岡山理科大獣医学部が今年の4月には開校するらしいのだが、莫大な補助金支出に対する地元市民への説明はなかなか納得される内容ではなかった。 
 
<「加計学園」説明会に不満と怒りの声、納得してない>
 2018年1月21日21時48分 日刊スポーツ
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愛媛県今治市で開かれた、加計学園が開学する岡山理科大の獣医学部に関する住民説明会(共同)
 
 愛媛県今治市は21日、同市内で、学校法人「加計学園」(岡山市)が4月に開学する岡山理科大獣医学部について、市民向け説明会を開催した。今治市の菅良二市長(74)や、岡山理科大学の柳澤康信学長(70)らが出席。学園の加計孝太郎理事長(66)の姿はなかった。市民からは、県と合わせて最大96億円の補助金の支出や、土地の無償譲渡に対する不満、加計氏が出席しないことに対する怒りの声が上がった。
 第2次安倍政権の国家戦略特区制度を活用し、今治市での新設が計画された岡山理科大獣医学部。野党は、加計氏が安倍晋三首相の長年の友人であることや、行政上の手続きに関して「総理のご意向」と書かれた内部文書が流出するなど、決定過程の不透明さを追求している。市が決定した学園への補助金や土地の無償譲渡については、市の第三者委員会が12日に「手続きに瑕疵(かし)はなく、妥当だ」との最終報告を出した。それでも、市民からは「納得していない」という声も多く聞かれる。
 市のこれらの決定経緯ついて、菅市長に質問した沢田康夫さん(76)は「市長は質問に対して全く答えておらず、疑惑も一切晴らされていない」と怒りを隠せなかった。菅市長は、補助金支出や土地の無償譲渡について「みなさんの生活に支障が出ないことは大前提。議会の理解を得て決定した」と繰り返した。
 この日の説明会は、予定通り2時間で終了。質疑応答の質問者はわずか3人だった。終了後には「何も説明されていないじゃないか!」と菅市長に詰め寄る市民の姿も。説明会後に予定されていた市長の囲み取材も、「混乱をきたす」という理由で中止された。
 一方、開学に賛成する声もあった。市内の高校1年生、池本慎太郎さん(16)は「いろんな疑惑はあるが、大きな大学ができて、市の活性化にもつながる。進学の選択肢の1つにもなってくる」。
 開学に向けた説明会は昨年4月以来、2回目。前回の300人を大きく超える約500人が集まった。
 
加計学園の岡山理科大学は昨年12月に推薦入試を実施して、他校と重複して受験できる併願制を採用したことにより、獣医学部(獣医学科、獣医保健看護学科)は募集人員36人に対して699人が出願。倍率は30倍を超えたらしい。
 
しかし、他の学科の志願状況は1月11日時点で、<理学部103人(昨年度最終志願者数=1045人)、工学部65人(同955人)、総合情報学部13人(同112人)、生物地球学部42人(同423人)、教育学部12人(同181人)、経営学部9人(同164人)、獣医学部143人(なし)>と昨年に比べ激減している。
 
加計学園の財政事情はすでに補助金頼りの自転車操業ということは広く知られている。
 
学園の「平成29年度事業計画」の「経常収支差額」を見ると、岡山理大は約9億円のプラスだが、倉敷芸術科学大は約6億円マイナス、千葉科学大も約5億円マイナス。“屋台骨”の岡山理大に学生が集まらなければ、獣医学部新設の問題どころではなく、仮に経営難に陥れば、多くの学生が被害を受けるのは避けられない状態だという。
 
果たしてそうなれば安倍晋三は最後まで加計孝太郎を支えるのだろうか。   
 
先日、「またもやNHKの印象操作番組か」の中でNHKの「クローズアップ現代+」でG7各国の名目賃金のグラフを明らかにしていたことを紹介した。

通常国会が開会される本日に、日本経済新聞が日本の賃金は世界と比較して見劣っていると報じていた。  
 
<日本の賃金、世界に見劣り 国際競争力を左右(賃金再考)>
 2018/1/22 1:31 日本経済新聞 電子版
 世界の賃上げに日本が取り残されている。大企業の賃上げ率は4年連続で2%を超えるが、主要7カ国で日本だけが2000年の賃金水準を下回る。多くの人が賃上げの実感に乏しく、このままではデフレ脱却の足取りも弱くなる。年功序列や終身雇用など「日本株式会社」の慣行にとらわれない賃金のあり方が求められている。
 
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 ロボットが接客し、荷物の搬送や清掃も担う――。エイチ・アイ・エス(HIS)がグループで展開する「変なホテル」は、同規模のホテルの4分の1にあたる7人で運営する。「世界的に低い生産性を高める」(沢田秀雄会長兼社長)ことで、類似施設の2倍以上の利益率が可能となった。
 人手不足が続くなか、省人化投資による生産性向上の取り組みが相次いでいる。経済学のセオリーでは、従業員一人ひとりの生産性が上がれば、企業の収益力が高まり、対価としての賃金も上がる。だが、この生産性と賃上げの関係に異変が生じている。
 
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 日銀によると、この5年で日本の労働生産性は9%伸びた一方で、物価変動の影響を除いた実質賃金の上昇率は2%にとどまる。
 世界を見渡すと、日本の賃金が取り残されている。経済協力開発機構(OECD)の調べでは物価の影響を除いた実質賃金(各国通貨ベース)は日、米、独など主要7カ国のうち、日本だけが00年よりも低い水準だ。過去20年、デフレが続くなか、多くの日本企業が「人件費が増えると国際競争力が落ちる」(素材大手首脳)と考え、賃上げを渋ってきた。
 
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 しかし、人手不足と経済のデジタル化が構図を変えた。ロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長は「生産性向上の成果を賃金で還元できるかどうかが企業の生き残りを左右する」と言い切る。製造業も高い品質の製品を安価に作るコスト競争力ではなく、新しいビジネスモデルを競う段階にきている。賃金はコストではなく、イノベーション(革新)への投資になりつつある。
 世界では人材獲得競争が広がる。人事コンサルティング大手の米マーサーによると、日本企業の給与・報酬は部長・取締役の幹部クラスでアジア各国に抜かれる傾向にある。アジア企業は若手社員でも、日本よりも高い賃金を払い始めた。
 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は17年、日本国内の新卒採用で初任給40万円を提示した。ソニーなど日本の電機大手の2倍近い水準だが、「世界的には珍しくはない。優秀な人を採るためのグローバルスタンダード」(ファーウェイの日本法人)。
 日本企業は発想の転換がいる。働き方改革に伴って過剰な残業を見直す企業が増えたが、残業時間が減れば残業代も減る。短い時間で効率よく働いても、時間で測る従来型の賃金体系では働く人に成果を還元できない。
 高いスキルを持つ人には、成果に応じて高い賃金を払う仕組みが必要だ。優秀な人材には高い賃金で報いなければ、人材の獲得競争で海外企業に後れをとる。「日本の労使は仕事のスキルではなく、雇用を保証することを重視してきた。これまでの仕組みを変える必要がある」(富士通総研の早川英男エグゼクティブ・フェロー)
 政府は労働規制の緩和などで企業の背中を押さなければならない。時間ではなく仕事の成果で賃金を払う「脱時間給制度」の整備は関連法案の審議が先延ばしにされてきたが、22日召集の通常国会で議論される見通しだ。
 持続的な賃上げにつなげるには、新たなサービスで利益を生み出すことも大切だ。ソフトウエアロボットによる資料作成や人工知能(AI)を使った接客、製造現場の無人化……。仕事の量を減らすだけでは売り上げは伸びず、上がった生産性を従業員に還元する好循環の勢いがつかない。
 ヤマトホールディングスは主婦や高齢者向けの買い物代行サービスの開発に取り組んでいる。値上げや外部への配送委託の削減で収益の改善に取り組んでいるが、それだけでは成長できない。新しいビジネスの種をまき、将来の従業員に報いようとする。
 上場企業は18年3月期に2年連続の過去最高益を見込む。動き始めた賃上げが長続きするかどうか。3%の賃上げがテーマとなる18年の春季労使交渉で、企業と労働組合がどれだけ発想を転換できるかが、日本の国際競争力を左右する。

 22日、経団連が労使フォーラムを開き、春季労使交渉が本格的に始まる。日本の国際競争力を高め、経済成長力を維持していくための賃金のあり方を探る。
 
「年功序列や終身雇用など『日本株式会社』の慣行」は1995年以降確実に破壊されてきている。
 
成果主義が取り入られ、あたかも労働者がみずから「目標を設定」し、それをクリアできれば賃金が上がるという夢物語は残念ながらほとんどの企業では成功していないのが現状である。
 
それは、「人件費が増えると国際競争力が落ちる」というまことしやかな理由から、また先行き不透明という理由で企業収益の真っ当な配分を怠ってきたからであり、さらには労働者側が強く要求してこなかったことも一因である。
 
今国会では、経営側からみた「働かせ方改革」が喧伝されているが、やはり働く側が自ら自分たちの働き方や賃金を決めなければ現状は変えられないであろう、とオジサンは思う。    

posted by 定年オジサン at 13:03| 神奈川 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする