2018年07月16日

もはや組織の頭が腐れば、下の者が容易に腐り始める


自然冷暖房が基本であるオジサンの書斎の室温は遥かに30℃超。
 
それでも午前中はいい方で、午後からはもろに西日攻撃にさらされ部屋にはいられず退避せざるを得ない。
 
「20分作業して10分休憩」とはオジサンの話ではなく、西日本豪雨に襲われた各地にやってきた「自分は体力に自信がある」と思っていたボランティアたちへのアドバイス。
 
何しろ35℃位の炎天下で帽子またはヘルメットをかぶり、マスクして長袖、長ズボンで手には厚手のゴム手袋して長靴姿がボランティアたちの基本的なスタイルだという。
 
この格好だけで炎天下にいるだけで汗だくになるところを、水浸しの畳とか家具類を運ぶ作業などでもかなりの体力を消耗し、中には熱中症にかかり救急搬送されたボランティアも現れている。
 
こんな過酷な現場からは、政府の責任者は何しているという批判の声が上がっていたが、先週の火曜日には国会で、カジノ法案に釘づけであった石井啓一国土交通相は、立憲民主党の白眞勲議員に「ギャンブルと人命とどちらが大切ですか?」と問われ、「私はギャンブルの所管ではございません。IRの所管でございます」などと答え「ご飯論法」と批判されていた。
 
今回の災害にもっとも密接に関わるはずの石井啓一国土交通相なので、仕方なく、暑い中を防災服を着て週末に広島を訪れた。
 「国交相が広島視察 支援の不十分さに憤る市民も」  
 
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NHKの画面からはこれらの被災住民たちの声は消されていた。
 
もっとも、仮に「スコップ1本」持っていたら、「そんなスコップ1本で何ができる、単なるパフォーマンスか?」と批判されるのが関の山であろう。
  
全てが後手に回ってしまい、今の安倍政権が何をやっても評価されないであろう。
 
むしろ、海外で調子に乗り顰蹙を買い、非難轟々の閣僚もいる。
 
「私人」の安倍昭恵が、「パリの凱旋門パレードをどうしても見たい」と駄々をこね、安倍晋三首相は欧州・中東外遊で、なんとか欧州だけは行きたいと最後まで粘っていたという。
 
結局、与党内からの説得で外遊を断念したまではよかたのだが、代理出席した輩が酷かった。
 
第二次安倍内閣に入閣する前までは、「脱原発」の姿勢から自ブログで積極的に発信していた河野太郎が外相になったとたん、「脱原発」の立場から簡単に「脱して」しまった。
 
そして首相代理として革命記念式典パレードに出席した河野太郎はその後、安倍昭恵風にこんなツイートを世界中にばらまいていた。

中にはストレートに批判していた人がいたが・・・・。ナント河野太郎からブロックされたという。 

ところで、先週末に、「自民・竹下亘総務会長、参院選敗北なら安倍晋三首相退陣」という発言にネトウヨ達は危機感を持ったようである。発言の内容的は至極ごもっともであり、緩み切った自民党議員への戒めということであろう。 
 
元経産省官僚の古賀茂明が、まさにいまの安倍政権の振る舞いは良心を欠いており、火事場泥棒的な政策が民主主義を破壊すると力説していた。
 
<古賀茂明「西日本豪雨でも酒宴 火事場泥棒の安倍政権が民主主義を破壊」>
 2018.7.16 07:00 AERAdot.
・・・前略・・・
 ここから先は、全くの仮説だが、安倍総理には、実は、もっと他に隠したいことがあったのではないだろうか。それは、文科省の佐野太前科学技術・学術政策局長の受託収賄事件の関係で出てきた事実だ。
 佐野前局長の逮捕は、7月4日だった。この時、マスコミは一斉にこの事件に飛びついた。ちょうど、参議院でカジノ法案の審議が始まる直前のタイミングだったので、また「えさ」を撒いたなと思った。しかし、翌5日に、野党が文科省のヒアリングを行った時、ある事実が明らかになった。
それは、文科省前局長が東京医科大学に便宜供与した「私立大学研究ブランディング事業」の助成対象に、加計学園系列の千葉科学大学と岡山理科大学が選定され、しかも、募集要項に書いてある2千万〜3千万円という金額よりもはるかに多い金額の補助金をもらっていたということだ。選定されたのはこの事業が始まった2016年度で東京医大は落選した年だ。198校中40校、約5倍という難関をパスしたのだ。実は、この事実は、17年12月に東京新聞が報じていたのだが、その時は、事業選定に疑いをかける根拠がなかったので、他紙は追随せず、ほとんど知られずに葬り去られてしまった。
 しかし、今回は違う。東京医大の選定にあたって不正が行われていたということは、他の大学でも不正があり得るということを示すからだ。1法人から2大学、金額も平均をかなり上回るという事実と、安倍総理が補助事業選定の時期に加計孝太郎氏と頻繁に会食やゴルフをしていたということを重ねれば、誰でも特別に優遇されたのではと疑うだろう。文科省が選定の審査会の議事録がないとしているのもいかにも怪しいという心証を与える。
 私は、これを知った瞬間、加計学園の獣医学部と同じことが起きる可能性があると思った。
 文科省内では、選定過程でいろいろな資料が作られているはずだ。その開示を求めても、「存在しない」「廃棄した」「大学の研究の秘密に関わるから開示不可」という理由で非公表とされるだろう。しかし、実際には必ずそのような資料は存在し、複数の官僚がそれを持っている。マスコミが本気で取材すれば、これらの資料がリークされて、また、「怪文書」騒ぎが起こり、最後は、本物だという展開になる可能性は十分にある。「総理案件」という言葉が出るかもしれない。そうなったら、安倍政権は、本当の危機を迎え、秋の総裁選で、石破茂氏が一気に浮上する。そんな展開さえあり得る。
 安倍総理から見れば、この話は、完全に消さなければならない不都合な真実だ。国会が終わるまで、何とか、マスコミや野党の追及を避けられれば、逃げ切りは可能。そう考えて、本件の出だしのところで、完全に報道をシャットアウトしたいと考えた。そこで、かねて大きな危機が来た時に備えて、切り札として準備しておいたオウムの死刑執行を急いで実行に移したということはないだろうか。
 結局、東京新聞と毎日新聞が、国民民主党の山井和則議員の発言を引用する形で短く触れたのを除けば、大手全国紙やテレビは、この件を報じなかった。
 安倍総理の自民党総裁3選が堅いというコンセンサスでまとまった大手メディアは、官邸の意向を忖度しているのかもしれない。マスコミが取材しなければ、文科省から真相に迫る情報が出て来る可能性は低い。結局、安倍総理の目論見通りに行くのだろうか。
■参議院定数6増法案、参議院で可決で民主主義終了
 西日本の水害の被害が拡大する中、自民党の火事場泥棒的な動きが際立っている。
 まず、カジノ法案が7月6日に参議院で審議入りとなった。この法案の主管大臣である、石井啓一国交相は、災害対策で最も重要な役割を担う大臣だ。その大臣を国会に張り付けるとは、どういうつもりなのか。カジノ法案には国民の過半が反対している。被災者に限らず、国民が望んでいるのは、行方不明者の捜索と被災者支援に政府が全力を注ぐことだ。石井国交相があくびを押し殺すのに必死という姿が映し出されるのを見れば、やはり、今はカジノ法案を審議している時ではないということは明らかだ。こんな火事場泥棒的なことは今すぐやめてもらいたい。
火事場泥棒といえば、参議院の定数6増法案も11日に参議院で可決され、衆議院に送付されてしまった。これで、今国会での成立の可能性が極めて高くなった。この法案の内容の解説は、省略するが、一言で言えば、参議院で合区された高知・徳島、鳥取・島根の選挙区で、立候補できなくなる自民党議員の当選を確実にするためだけの法案である。
 もちろん、世論調査では、大部分の国民がこの法案には反対だ。「自民の、自民による、自民のための」法案をこの大災害のどさくさに紛れて通してしまうとは。自民党議員には良心というものがないのだろうか。
 国民の権利として最も重要な参政権の行使について、政権与党が恣意的に自分たちの都合の良い仕組みに変えられる。民主主義が機能する最低限の条件を破壊する行為が堂々と進められている。ついに民主主義の終わりが始まったと考えた方がよさそうだ。
■火事場泥棒の「国土強靱化」
 7月11日付の日経新聞電子版に「国土強靱化、予算の焦点に 老朽インフラ更新急務 」という記事が大きく掲載された。
「西日本を襲った記録的豪雨など自然災害の頻発を受け、インフラの災害対策を進める国土強靱化が政府の予算編成の焦点に浮上してきた」という内容だ。
 10日の自民党役員連絡会終了後の二階俊博幹事長の記者会見では、「防災はいくらしてもしすぎることはない。どれだけしてもまだ足りない」という発言が飛び出した。
 国土強靱化は二階幹事長が主導する第2次安倍政権のバラマキ装置の代表。18年度当初予算では3.7兆円だが、この大幅増額を狙う動きである。
 しかし、今回の災害で死者・行方不明者が200人を上回ったのは、避難が遅れたことが大きな原因だった。宴会開始前、明るいうちに避難指示を出しておけばかなりの人たちが助かったはずだ。そうした政府側の落ち度について反省することなく、いたずらに予算増額をするだけでは本当の防災にはならない。
 これから西日本では膨大な復旧工事が必要となるが、今、建設土木業界は、人手不足と資機材の高騰などに苦しんでいる。こんな時こそ、予算の単純増額ではなく、むしろ、緊急性の低い予算を凍結して、その分を被災地復興に充てるべきだ。そうすれば、人が足りない、ダンプが足りない、コンクリートが足りないという事態の緩和につながり、真の復旧支援に役立つだろう。
 自民党が「国土強靱化で予算大幅増」を叫ぶ裏には、19年に統一地方選と参院選を控え、予算のバラマキで地方の票を集めたいという邪念がある。「防災」「復旧」を錦の御旗にして、公共事業費バラマキへの批判を回避する。人々の災いに乗じて、自らの利権拡大を図る。こんな自民党の動きは全く許せない。
 国土強靭化で予算を増やすなら、何を減らすのか。プライオリティ付けをするのが、政府の重要な仕事だ。国防予算もこれからどんどん増やすのが安倍政権の方針だが、全ては赤字垂れ流しで行う。そんなことなら、高校生にもできる。
 今や、国会は、火事場泥棒活躍の舞台と化した。こんなことなら、さっさと国会を閉じて、秋の臨時国会まで、国会議員は全員、被災者支援のためにボランティア活動をするべきだ。国民の苦しみを知れば、少しはまともな政策論議をする気になるのではないだろうか。
 
「火事場泥棒活躍の舞台と化した国会を閉じて、秋の臨時国会まで、国会議員は全員、被災者支援のためにボランティア活動をするべき」という主張と提案には大いに賛成である。
 
このレベルのことを、大手テマスメディアが書き立てれば少しは事態が変わる可能性があるのだが、残念ながら「1ミリ」たりとも変わりそうもない。
 
最後に、「政界地獄耳」耳から一般庶民的な感覚の批判を紹介しておく。
 
<西村官房副長官は辞任が妥当>
 2018年7月14日8時48分 政界地獄耳
 ★自民党の失策と勘違いによって、被災者たちは政治的に追い詰められる。今までやり放題をしてきて、都合が悪くなると「全く問題ない」「民主党政権の時よりずっと良くなっている」という言い訳しか思いつかなくなってしまった。今どき、政権を民主党政権と比べてみようと、国民は思わない。比べるべきは、自民党政権の別の首相だろう。自民党はおごりとたるみで、本当に情けない政党になってしまったのではないか。無論、個々の議員は頑張っている者もいるだろう。すべてを否定しようとは思わない。だが、党や内閣の指導的役割を担う人間の発言や行動を見て、若手は学ぶ。幹部のあしき前例ばかりが露呈すると、心配になる。
 ★自民党の派閥会合があった12日、前経済再生担当相・石原伸晃は石原派のあいさつで「日本のインフラ技術があっても、これだけ大勢の方が亡くなった。『コンクリートから人へ』という政策は間違っていた」と指摘。総裁派閥の前総務会長・細田博之も、派閥の会合で「ダムは予想せざる事態に対応するため必要なのだと、今回また確認された」と、群馬県の八ツ場(やんば)ダムが建設中止になった、いずれも民主党政権時代の政策を批判した。2人の残念なところは、では政権を奪取した時、最初にその政策を変える努力をしなかったところだ。そんなことを言えば、その他の失策はすべて、自民党の失策ということになる。
 ★赤坂自民亭での党幹部や閣僚の宴席をあおり、浮かれた写真をネットに上げ続けた自称防災のプロ、官房副長官・西村康稔は12日の参院内閣委員会で「災害発生時に会合していたかのような誤解を与え、多くの方に不愉快な思いをさせた」と陳謝した。また間違えている。誰も誤解などしていない。首相の側近として党幹部や閣僚に最新の防災情報を伝達するのを怠り、自ら率先して宴席で浮かれていたことを恥じ、首相らを誘導しなかったことなど、事態を分析できなかった官房副長官としての不作為を国民に陳謝すべきだ。謝罪まで間違うな。辞任が相当だろう。
 
安倍晋三首相が国会答弁でまともに答えられない場合、必ず引き合いに出すのが「民主党政権時代よりはよかった」という前政権批判。
 
そんな親分の低レベルな答弁に毒されて、石原伸晃や細田博之がピント外れの頓珍漢なことを言ってしまう。
 
はたして、政権を民主党から取り戻した安倍政権は「人からコンクリートへ」と政策を改めたのだろうか。
 
それならば絶対に決壊しない堤防を危険な個所に造って来たのか? 
 
「ダムは予想せざる事態に対応するため必要なのだと、今回また確認された」ことは真っ赤な嘘であり、ダムの水量が増え、決壊の恐れがあるので放流したのだが、下流地域住民に対する避難時期のタイミングが遅かったことが原因であった。
 
組織の頭が膿であふれ腐り始めると、各派閥の長も腐ってくるという格好の事例であろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 11:48| 神奈川 ☁| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月15日

ギャンブルと人命とどちらが大切ですか?


真夏日どころか猛暑日が続く毎日だが、西日本の豪雨災害で避難所に入った被災者や、この連休を使って各地からボランティア作業に集まった人たちの中には熱中症で救急搬送された人が続出している。
 
甚大な被害が出た岡山、広島、愛媛3県では14日、各地で今年最高の暑さを観測した。
 
3連休の初日で、住民らは大勢のボランティアの手を借りて泥や壊れた家具の運び出しなどを進めたが、猛烈な暑さのため3県全体で132人が熱中症の疑いで救急搬送され、うち三原市の高齢女性が死亡した。 
 
二次災害や「関連死」が発生しないことを祈るばかりなのだが、熱中症とみられる症状で救急搬送された人が全国で1535人に上り、富山、静岡、鳥取、広島、大分、熊本各県ではすでに計6人が死亡したという。
 
夏休みを間近に控えている子どもたちには楽しみな夏だが、命だけは助かったが家を丸ごと失くした人たちにとっては最悪の夏になることは間違いない。
 
このような状況に対しては地元自治体の力だけでは不十分であり、国が本格的に対策に乗り出さなければならない。
 
しかし肝心の国の最高リーダーやその側近の連中の危機意識の薄弱さには、今さらながら呆れてしまう。

そして被災者たちの見舞いに避難所に安倍晋三首相が行く前には、使われている小学校の体育館には急遽、大型クーラーが取り付けられたらしい。
 
【倉敷・真備町報告】これが安倍首相訪問の前夜に付いたクーラーだ」 
 
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クーラー。体育館の左右の壁に沿って5台づつ計10台が設置された。=11日、岡田小学校体育館・倉敷市真備町 撮影:田中龍作=

 
もっとも、もしもこれが事実ならすべての避難所に安倍晋三首相は訪問すれば避難者たちは大いに助かるかもしれない。
 
しかし、炎天下を歩いて移動しなければならない場所も多く、どうやら「もう、歩きたくない」という気持が足に現れたらしい。

安倍首相、右足『股関節周囲炎』と診断 広島視察を延期」 
 
これには、「?」という声も聞こえてくる。
 
◆飲み会や外国旅行は支障なくこなしています。車椅子で行かれたらどうですか。広島ではみんな待っているのではないでしょうか。
◆広島では岸田支持が多く、せっかく広島入りしても、「広島でも、安倍がダントツで大人気!」のアピールができなければ、総裁選に向けて逆効果になると、安倍側近は判断したのだろう。
◆「股関節周囲炎」って、自己申告じゃないの?
つまり痛い痛い痛い痛いと言わなけりゃ誰にもわからないし、痛くなくても、股関節の周りが痛い痛い痛い痛いと言えば、「股関節周囲炎」って診断されるって事でしょ。
股関節に痛いいた〜い関節注射でもしてやりゃ良いのに。
そうすりゃぁ途端に「もう痛くありませ〜ん!」って言うんじゃないの?
◆広島行ったら被災者から怒鳴られるから行きたくなかったのだろう。
岡山・愛媛で被災者から冷たい目で見られていたのではないか。
文句も言われていただろう。
マスコミが報道しないだけで。
安倍が子供の頃から嫌な事から逃げまくっているのは今も全く変わってない。
安倍らしいといえば安倍らしいが。
幼少の折から何の努力も苦労も全くせずにここまで来てしまった。
それなのに今は総理大臣。
しかもまた3選されるという。
どこまで悪運の強い奴なのか。
悪運強すぎ。
溜息しか出てこない。
マスコミを筆頭に世の中が安倍に甘すぎるからだろう。大甘だ。
仮に民主党政権時代に飲み会含めてこんな事やっていたら今頃恐ろしいほどの非難・批判の嵐で政権が崩壊していただろう。
なぜか安倍政権ではほとんど叩かれない。
今回の災害対応をはじめ今までの安倍政権の不祥事と同じことを民主党政権がやっていたらマスコミが連日朝から晩まで批判しまくって(耳にタコができるくらい)20回〜30回は政権が崩壊していただろう。

 
さて、7月5日の晩からこの1週間余りで、安倍政権の防災に対する意識の低さというのか欠如に対する批判は、さまざまなメディアに登場した。
 
それらについては、週刊文春のWeb版はこんなまとめ記事を発信していた。
 
<西日本豪雨 対応が”後手後手”に回った政権幹部の発言まとめ>
 2018/07/14 文春オンライン
 200人を超える死者という惨事となった西日本豪雨(平成30年7月豪雨)。13日現在も自衛隊や消防などによる懸命な救助・捜索活動が続いているが、一方で、政府の初動の遅れが批判されており、安倍晋三首相をはじめとする閣僚は弁解に追われることになった。関連する発言を集めてみた。
◆安倍晋三首相
「政府一丸となって、先手先手で、被災者の皆さんの生活支援を行ってまいります」
ツイッター 7月8日      

西日本を中心に記録的な豪雨に見舞われたのは、7月5日から8日にかけてのこと。5日午後、気象庁は異例の会見を開き、週末にかけて「記録的な大雨となる恐れ」があるとして厳重な警戒を呼びかけていた(日テレNEWS24 7月5日)。
 しかし、首相官邸が連絡室を設置したのが6日、関係閣僚会議開催は7日で、災害対策基本法に基づいた非常災害対策本部を設置したのは8日の朝だった。5日の夜には68万人に避難指示や勧告が出されており、6日には264万人に避難勧告、8府県に大雨特別警報が出され、7日の夜の時点で51人の死亡と76人の行方不明が明らかになっていた。
 はたして本当に政府の対応は「先手先手」だったのか? 
 8日の非常災害対策本部での会議で安倍首相は「救命・救助、避難は時間との戦いだ」と語ったが(YOMIURI ONLINE 7月8日)、時事ドットコムニュースの首相動静によると7日の関係閣僚会議は15分で終わり、安倍首相は午後、私邸でゆっくり過ごしている。8日の非常災害対策本部会議は約20分で終わっており、やはり午後は私邸で休んでいた。気象庁が緊急会見を開いた7月5日14時から非常災害対策本部が設置された8日午前8時までを指して「空白の66時間」と表現した記事がSNSで拡散された(犬飼淳氏のnote 7月8日)。
 なお、安倍首相は昭恵首相夫人とともに11日からベルギー、フランス、サウジアラビア、エジプトを歴訪する予定だったが、9日午後に中止を発表した。安倍首相は外遊の実現に最後までこだわっていたらしく、9日正午頃に記者会見を開いた公明党の山口那津男代表は外遊について「(首相は)『検討している』との話だった」と明かしている(ロイター 7月9日)。9日正午の時点で外遊の中止を決断していなかったということになる。
◆安倍晋三首相
「政府一丸となって、災害発生以来、全力で取り組んできた」産経ニュース 7月11日
 問題視されているのが、気象庁が緊急会見を開いた5日の夜に開催された自民党議員の懇親会「赤坂自民亭」だ。
 衆院宿舎の会議室に食べ物やお酒を持ち寄るもので、安倍晋三首相のほか、岸田文雄自民党政調会長、竹下亘総務会長、小野寺五典防衛相、上川陽子法相、吉野正芳復興相らが顔を揃えた。猛烈な勢いで豪雨による災害が広がっている最中、政府首脳は酒を酌み交わして盛り上がっていた。
 11日、西日本豪雨への政府対応の初動に遅れがあったのではないかと記者団に問われた安倍首相は「政府一丸となって、災害発生以来、全力で取り組んできた」と全面的に否定。5日の「赤坂自民亭」について質問されると、「様々な課題があるが、まさに現場主義を徹底し、被災者生活再建チームを直ちに送った」と答えたという(朝日新聞デジタル 7月11日)。まったく答えになっていない。
 西村康稔 自民党・官房副長官
「週末の大雨による災害発生時に会合を開いているかのような誤解を与え、不愉快な思いを抱かせたことをお詫び申し上げます」
ツイッター 7月10日

西村氏は「赤坂自民亭」終了後の午後10時頃、笑顔の集合写真とともに「和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を撮り放題!正に自由民主党」などとツイッターに投稿。猛批判を浴びて、11日、陳謝した。
 ところで、西村氏の言う「誤解」とは何のことだろう? ツイートには「週末の大雨による災害が発生時に会合を開いているかのような誤解」を与えたと記されている。つまり、会合自体は問題などなく、大雨の被害が出ていた週末にやっているかのように誤解させてしまったから申し訳ない、と言っているのだ。
 誰もそんな誤解はしていない。5日にこんな会を開いて政府首脳が揃ってノンキに酔っ払っていたことを批判しているのだ。西村氏は何も謝っていない。
◆西村康稔 自民党・官房副長官
「現在、京都、岡山、広島、山口、愛媛、高知、福岡の各府県で自衛隊員約21,000名が人命救助など活動中」
ツイッター 7月6日
 大雨に関する関係閣僚会議の模様とともに「自衛隊員約2万1000名が人命救助など活動中」とツイートした西村氏だったが、防衛省によると、この日の夕方の時点で京都、高知、福岡、広島、愛媛、岡山、山口の7府県から災害派遣要請を受け、約600人を人命救助などにあたらせていたという。2万1000名というのは待機していた自衛隊の数だ。(毎日新聞 7月7日)
 西村氏はわざと嘘を書いたのか、正しい情報を把握していなかったのか。どちらにしても問題がある。
◆竹下亘 自民党・総務会長
「どのような非難も受ける。正直言って、これだけすごい災害になるという予想は私自身はしていなかった」
産経ニュース 7月9日
「赤坂自民亭」に参加していた自民党の竹下亘総務会長は9日の記者会見で謝罪した。率直に謝っているようにも見えるが、開き直っているようにも見える。政府首脳がなぜ危機意識を共有できなかったのかという問題を検証していくべきだろう。  小野寺五典 防衛相
「防衛省からは随時連絡が来ており、その都度指示を出していたので特に支障はないと思っている」
朝日新聞デジタル 7月10日
「赤坂自民亭」に出席していた小野寺五典防衛相だが、記者会見で「防衛省として、5日午後の時点で連絡員を派遣し情報収集している」と語り、会合の最中にも「防衛省からは随時連絡が来ており、その都度指示を出していたので特に支障はないと思っている」と落ち度はなかったことを強調した。
 しかし、小野寺氏は飲酒しながら自衛隊に指示をしていたのではないか? と非難が殺到。さらに「赤坂自民亭」に出席していた石田真敏衆院議員が「いろいろ人も変わってワイワイ声も聞こえないくらい」、左藤章衆院議員が「酒飲んでワァーっというだけです」と証言したことで(Nスタ 7月10日)、「声も聞こえないところで報告を受けて自衛隊に指示を出していたのか」という批判も巻き起こった。
 小野寺氏は13日に記者会見を開き、なんと自身の発言をすべて否定。「酒席の場で連絡を受けたり、報告をしたりしたということはない」として、「赤坂自民亭」の場からは自衛隊に指示を出していないと釈明した(日刊スポーツ 7月13日)。本当に政府首脳は自分の都合の良いように発言をコロコロ変える。
◆石原伸晃 自民党・元幹事長
「今年の七夕の短冊に願いごとを書くとしたら、まず何より『大雨の被害がこれ以上広がらないように』」
ツイッター 7月7日

 多くの人を驚かせたのは石原伸晃氏によるツイートだった。様々な災害対応についてレポートされている中で、このツイートがあったのなら、「ああ、こういうことを思いながら活動しているんだな」と思うが、いきなりこのツイートだったので「願ってるだけか」「なんのための国会議員だ」という批判が相次いだ。
 石原氏のツイートには七夕飾りを示す絵文字がついていたが、七夕飾りもろとも家を押し流されて人命を失った被災地の人々は、この絵文字をどんな気持ちで見ただろう?
◆山本太郎 自由党共同代表
カジノの審議が遅れて誰か人死にますか? 国民生活、誰か困りますか? 困るの、利害関係者だけじゃないですか?
参院内閣委員会 7月10日
 政府が批判されているのは初動の遅さのみではない。被害の拡大が報じられ続けていた7月10日に開かれた参院内閣委員会の議案は、特定複合観光施設区域整備法案、つまりカジノ法案だった。質問に立った山本太郎自由党共同代表は西日本豪雨への対策を急ぐべきだとして、カジノについての審議の休止を求めた。
◆石井啓一 国土交通相
「私はギャンブルの所管ではございません。IRの所管でございます」
参院内閣委員会 7月10日
 今回の災害にもっとも密接に関わるはずの石井啓一国土交通相は、実施法案の担当として10日の参院内閣委員会に約6時間出席した。立憲民主党の白眞勲氏に「ギャンブルと人命とどちらが大切ですか?」と問われた石井氏は、上記のように回答してみせた。答えになっていない。「ご飯論法」である。
 国民民主党の矢田稚子氏は「一刻を争う状況でカジノ法案の審議をしていていいのか」と質したが、石井氏は「審議のあり方は国会で決めていただく」と語るにとどめた。立憲民主党の辻元清美国対委員長は党会合で「国交省が中心とならないと、道を開けるなどができない。人命第一と言いながらカジノ第一だ」と批判している(毎日新聞 7月10日)。
 これに先立つ9日、立憲民主党の枝野幸男代表は、政府が全力で災害対応に取り組めるよう国会での審議を中断する「政治休戦」を自民党の菅義偉官房長官に申し入れたが、菅氏は「国会のことは国会で決めてほしい」と退けた(日本経済新聞 7月9日)。
 カジノ法案についての審議は13日にも行われた。自民党の関口昌一参院国対委員長は13日午前、国民民主党の舟山康江参院国対委員長と会談し、カジノ法案について17日に安倍晋三首相が出席する質疑を行いたいと提案したが、舟山氏は災害への対応を優先すべきだと拒否。舟山氏は「首相が委員会に来る余裕があるなら、豪雨対策の指揮を執るべきだ」と語った(北海道新聞 7月13日)。
 『週刊文春』7月19日号では、米国の大手カジノ業者が日本参入のために仕事を依頼したロビイストが、麻生太郎財務相、西村康稔官房副長官、萩生田光一自民党幹事長代行らのパーティー券を購入していたことをスクープしている。
 山本氏が言うように、カジノ法案の審議が遅れれば利害関係者が困るのだろう。しかし、その前に政府にはやることが山のようにあるはずだ。
 
200名を超える死者の中には、避難勧告や指示に対して「まだこの家は大丈夫だ」と思っていて手遅れになった人たちもいたという。
 
それはせっかく建てた家を放したくはないという気持ちが強かったらしく、当人を攻めるわけにはいかない。

せめて、亡くなった人たちに対する「自己責任」などと言う誹謗中傷的な言葉だけは発しないでほしい、とオジサンは思う。

      
posted by 定年オジサン at 11:37| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月06日

ショー化した死刑執行で国民の目をそらし、陰で命の水を外資に売り飛ばす


映画「A」(1998年)などで長年、オウム真理教を追ってきたドキュメンタリー監督の森達也さんが、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の死刑執行に反対する「オウム事件真相究明の会」を設立したのが2週間前。
 
オウム事件、死刑より真相を 森達也さん
 
そのような動きが世間の耳目を集めないように12年前に死刑が確定されていた松本智津夫死刑囚が死刑執行されたというニュースが飛び込み、まさに当ブログ作成中に13人の確定死刑囚がそれぞれ収監されている拘置所で次々と死刑執行されそうで、最新のニュースでは、「松本智津夫死刑囚ら7人の死刑執行 オウム真理教元代表」となっているが、どうやら今週中に全員を執行するよかもしれない。
   
いつもながら安倍政権の姑息なところは、政権にとって都合の悪いニュースは他のニュースで覆い隠すということや、多くの国民の関心を特定のニュースに集め、その裏で政権にとって「重要法案」を成立させてしまうというということである。
 
昨日、唐突に発表された文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者が東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕されたというニュース。
 
このニュースに対してはこんな声を昨日紹介した。
すると、これも官邸の情報操作であることが判明している。
<新たな安倍案件 文科省受託収賄事件に加計学園が2校>
 2018年7月5日 21:07 田中龍作ジャーナル
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山井和則議員。「加計学園が2つも。忖度、口利きがあったと思わざるを得ない」と文科省を追及した。=5日、衆院第16控室 撮影:筆者=
 
 受託収賄で特捜部に逮捕された文科省の局長ばかりに焦点が当てられる「私立大学研究ブランディング事業」。
 競争率5倍で79億円(平成29年度)もの国費を投入して行われる援助事業なのだが、加計学園が2校(千葉科学大学、岡山理科大学)も選ばれていることが、きょうあった野党合同ヒアリングで明らかになった。1学校法人で2大学選ばれたのは加計学園のみ
 援助金額は2校合わせて約8千万円(7,973万円/初年度=平成28年度)。文科省の説明によると1校あたり2〜3千万円程度が目安。加計学園に対する優遇は明らかだ。ちなみに東京医科大学は3,500万円(平成29年度)。
 きょうのヒアリングで文科省が加計学園への援助金について明らかにしたのは、初年度(平成28年度)のみだった。平成29年度と30年度はいくら注ぎ込まれたのか。援助期間は5年だ。加計学園への援助は来年度も再来年度も続く。
 
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文科省の児玉大輔・高等教育視学官は、返答に窮し目をつぶる場面が目立った。悪党になりきれない人物だ。=5日、衆院第16控室 撮影:筆者=
 
選考過程も不透明である。山井和則議員の追及に文科省の児玉大輔・高等教育局視学官は「選考過程の話なのでどこまでお答えできるか・・・」とウヤムヤにした。議事録についても「残していない」と答えた。

 選考は申請書を点数化して決めるのだが、文科省は点数の決め方についても明らかにしなかった。点数順ばかりでなく、委員会の合議による部分もあるという。裁量が入る余地を残したため、問題が起きた。
 国費を投入する案件で議事録を残していないはずがない。安倍案件になるとすべてが闇の中となる。
 田中の近くにいたクラブ詰めの記者は「山井さんの気持ちは分かるけど、ここは加計(加計問題・野党合同ヒアリング)じゃない。加計でやってくれないと・・・」と愚痴った。
 本質は加計と同じ、安倍友への税金垂れ流しだ。だが、記者クラブメディアは官邸の目論見通り、東京医科大学と佐野官房長(当時)の贈収賄で行きたいのだろう。
 
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加計学園・千葉科学大学。ブランディング事業として文科省から3,752万円(平成28年度)の援助を受けた。29年度と30年度分は明らかにされていない。援助はさらに向こう2年間続く。=銚子市 撮影:筆者=
 
クラブ記者の政権との癒着ぶりは目を覆うばかりである。 
 
ところで、多くの国民は忘れていたかもしれないが、1年ほど前にはこんな記事が出ていた。
  
<官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優>
 2017年9月28日 MONEY VOICE
 危険すぎる水道民営化の動き。誰が得をして誰が損をするのか?
■ひっそりと水道法改正、民間事業者が参入しやすく
あまり多くの人の注目を浴びないまま、2017年3月に水道法の「改正」が閣議決定され、民間事業者が参入しやすいように改正された。
水道管の更新は0.76%しかされておらず、人口減少が見込まれる今、水道料金の値上げは必至の状況である。そんな中、その運営を民間事業者に託して「直面する課題に対応し、水道の基盤の強化を図る」とするのだが、何を言わんとしているのかよくわからない。
しかし水の現状を知るならば、課題があることに気づくのではないか。簡単に言うと、民間事業者に丸投げして、料金の値上げを伴う「課題解決」させようとしているように見える。
確かにインフラ事業を民間事業者が担っていることも多い。しかしその民間事業者はどうしているのか。電力会社は高給を取りながら潜在的危険性のある原子力発電を運用し、費用の問題から必要な津波対策を怠っていたために大事故を起こし、その対策費用の大半は税金に頼っている。
ガス会社は築地に代わる市場用地を売却したが、その豊洲市場は土壌汚染されていて、施設が完成した後にも移転できずにいる。
むしろ民営化には危機感を持って監視した方がいいのではないか。今の楽観に基づいた「民営化」に、警戒心を持ってほしい。その思いからこの文章を書くことにした。
■このままでは「持続不可能」な水道事業
水道料金は水道事業の全額を賄えていない。そのために一部だが、公費(税金)からの支出がされていることが多い。水道管の敷設には莫大な資金がかかるが、高度成長期以降に敷設した水道管の多くは更新の時期を迎えている。
しかしその資金は膨大で、負担しきれないほどの額になっており、そこから水道事業は持続不可能だと考えられるようになった。さらにのしかかるのが人口減少で、1人当たりの水単価を上げなければならない状況だ。
ダムなど恒久的な資産を造っても、その費用を賄えるほどの水道料金を稼ぎ出すことができない。こうした八方塞がりの状況になると、解決策を考えるよりも事態を悪化させる「巨大な改革案」が出されがちだ。「他国と交渉するよりも戦争した方が早い」、「国連を脱退する」とするようなものだ。
まさに水道がその対象となり、「小さな水道は広域化しよう」、「民間企業に任せてしまえ」というような流れになる。
■日本は世界の流れに逆行している
しかし本当に必要なのは解決策を考えることなのだ。民営化すると、民間企業には利潤や余分な報酬が必要になる。つまり水道料金を高くする可能性が高い。
実際に水道事業を民営化した国の後の事態を調査してみればいい。なんと水質が悪化した上に料金が高くなり、貧しい人は水が得られなくなって、人権問題を生じている例が多いのだ。その結果、「再公営化(再度公営事業に戻すこと)」をせざるを得なくなった事例が多く見受けられる。
世界でのトレンドは「再公営化」なのだ。しかも契約解除に伴って違約金を払わさせられる例も多い。そんなときに日本は遅れて出てきて、民営化しようとするのだ。
■日本の水道事業が赤字になる本当の理由
水道事業は小さい単位で行われている。簡易水道769事業を含めて、全国に2123事業も存在し、水価格も事業者ごとに異なっている。その差も非常に大きく最大では14倍ある。
今後人口の減少が予測される日本では、1人当たりの水道負担が大きくなる。しかし水道料金が赤字化して高くなるのは、そのせいばかりではない。むしろ多くの問題は、これまでの水道の考え方にあったのかもしれない。
水道料金は各事業単位で独立採算で決めて良いことになっており、どこに住むかによって年間にすれば数万円違ってしまうのだ。その中で水道料金の高い地域は、ほぼダムを造った地域になっている。
高いものを見ると、「夕張シューバロダム」「宮ケ瀬ダム」「月山ダム」などに水源を依存する自治体が、水道料金が高いのだ。これに対して安いのは、井戸から汲んだ水を供給している地域だ。ダムを造らず、良質の水道水に恵まれた地域が安い。
■なぜ無駄なダムが造られるのか?
ダムがなくても川に水は流れているが、その水には水利権がついている。しかも水利権はこれだけ農業の水利用が減っても失われない。水利権は他に譲渡したりすることができないものとされているからだ。
そもそも高くつくダムを造らざるを得なかったのも、この水利権のせいだ。川に流れている水には所有者の名前は書かれていないが、水利権はついている。川の水を使って発電や水道供給をしようとしたら、川に流れる水量に影響を与えずに水を使うしかない。
そこで造られたのがダムである。ダムは川を流れる水のうち、余分な水だけを集める。流れる水はそのままに、一時的に多く流れる水をダムでせき止めて、その分だけ使うのだ。
ところが、日本の農業に利用する水は減り続け、今や往年の利用水量の半分以下になってしまった。だから農業用に確保された水を転流すれば、それだけで水は足りてしまうのだ。水利権に手を付けずに、ダムを造らせたのと同じ構図が今回の水道民営化にある。
日本では、土建国家と呼ばれるほど公共事業が進められる状況の中で、必要以上のダムが造られた。ダムに貯められた水のうち、使われない水の方が多いほどなのだ。そのことは、各地の水需要の予想図を見るとわかる。水需要が減っているのに、自治体の考える水需要の予想図だけが伸びているのだ。これではどんどんダムが造られてしまう。 
■自治体が助長する「水の無駄使い」
現に、今なおダムがあちこちに造られようとしている。その水を消費するはずの人口が減っているのに。しかも節水型の装置のおかげで水消費量はどんどん減っている。
かつての水需要の大きな部分を占めていた水洗トイレの水消費はどんどん減り、いまではかつての5分の1ほどの水しか使わなくなった。食器洗浄機の水消費量は、手洗いするより消費量が少なくなった。
需要と供給があるとき、ダムを造って供給量を増やすことばかり考えるが、水需要そのものを減らすべきなのだ。この誤算の結果を水道料金だけに反映させるから、単位当たりの水道料金が高くなるのだ。
かつては産業の消費する莫大な水に対する料金にも、「使えば使うほど高くなる」逓増制の料金制度を課していた。すると事業者は高くなる料金を嫌って、水を再利用できる仕組みにしたり、海外に逃げたりして消費量を減らした。それによって水消費量は激減した。
すると需要が減って困った自治体は、料金を逆に「消費量が多いと安くなる」逓減制に変えたりしている。これによって水の無駄遣いが増えているのが現状なのだ。
■水道民営化で元水道官僚たちが大儲け
水道料金の算定式は、電力で批判されたのと同じ「総括原価方式」を採っている。かかった費用はすべて料金に上乗せして、適正な報酬額を含めて料金から取っていい仕組みなのだ。そのせいでとめどないダム建設ラッシュと、料金の値上がりが続くのだ。かけた費用は利益率を上乗せして料金に反映できるのだから。
電気はこの「総括原価方式」を2020年には廃止することにした。ところが水道ではそのまま「総括原価方式」が維持され、さらに民営化で元水道官僚たちによる民営会社が仕事を受けようとしている。これでは「ゴミにたかる害虫」を増やすことと同じだ。民営化の前にすべきことをすれば、支出は不要になるからだ。
すべきことはまず人口推定に見合った「水需要」を正しく想定し、正当な水需要に合わせた水供給プランを作り直すことだ。これまで聖域のようにされていた「水利権」を実際の農業用水の必要量に合わせて見直し、余剰分を有料で水道供給用に転流できるようにする。
するとダムの新規建設は不要になるから、不要不急のダム建設は中止できる。水道料金の前提になる「総括原価」も下がるので、水道管路の更新以外には原価自体も下げられる。それに沿って料金を改定していき、どうしても料金が上げざるを得ないときには、職員1人当たりの供給水量から見て、人件費、その他の費用が高すぎるならば民営化も考えなければならないだろう。
それを最初から民営化ありきにしたのでは、問題をさらにこじらせることになる。
■民営化は水道問題の解決策ではない
民間企業は自らの利益を高め、企業価値を高くすることを目指す組織であることを忘れてはならない。海外で水道の民営化が行われた国々では、水質の悪化や料金の高騰を招いて、今や「再公営化」が進められているのだ。
日本はこのタイミングで水の配分について再考し、今後に適したシステムに変える必要がある。そのことを忘れて水道を民営化させれば、さらなる「ゴミにたかる害虫」を増やすことになってしまう。
世界の過去の事例やこれまでの民営化の実績を実情を振り返って、拙速でない対策を採らなければならない。私には少なくとも民営化は解決策とは思えない。

そして上記記事の1か月後にはワシントンで麻生太郎が閣議決定されたに過ぎず、国会でも議論されていない内容をあたかも日本国内で確定されたかのようなスピーチを行っていたことは、当時、ネット上でも大いに取り上げられていた。
 
<「水道はすべて民営化する」麻生太郎の腹の内と、日本を食い潰す外資の正体>
 2017年10月3日 MONEY VOICE
 崩れ去る安全神話。なぜ「日本の水道」は外資に売り渡されるのか
・・・前略・・・
■麻生太郎氏「日本の水道はすべて民営化します」
「(安倍晋三首相に続いて)私も戻ってきました」。2013年4月19日、麻生太郎副総理が、ワシントンのCSIS(米戦略国際問題研究所)を訪れたとき、開口一番、彼はこう言いました。
彼は、ここで「日本経済再生に向けた日本の取組みと将来の課題」というタイトルでスピーチを行い、その中で、「日本の国営もしくは市営・町営水道は、すべて民営化します」と発言。会場から少なからぬどよめきが起こったのです。
CSIS(米戦略国際問題研究所)は、外交問題評議会(CFR)の下部組織として知られています。ワシントンDCにあるからといって、その他多くのワシントンの保守系シンクタンクの1つに過ぎません。
麻生氏は、「世界のほとんどの国では、水道経営は民営化されているので、“日本の命の糧”を、つまりは、外資に売り渡す」と宣言したのですが、もちろん、それは事実ではありません。
たかが一介のシンクタンク相手に、国会でも議論されず、公約にも一切書かれていない重大事をなぜ軽々しく約束してしまうのでしょう。
それは言うまでもなく、外交問題評議会(CFR)とCSIS(米戦略国際問題研究所)こそが、安倍内閣の司令塔だからです。秘密保護法や共謀罪なども、ほとんどがここからの指令によるものです。
■なぜ麻生太郎は日本の水道を外資に売り渡すのか?
実は、日本の上水道の配管の内側には、水道に含まれている重金属類や化学物質の錆がびっしりこびりついているのです。
日本の水道は、蛇口に口を付けて、そのまま飲むことができるほど安全だというのは、すでに過去のことです。
日本のインフラが安全であるという神話は、首都高速道路の橋脚の劣化によって露呈されたように、安全どころの話ではなく、危険水域に入っていると言ってもいいのです。
これは、米国も同じですが、インフラ投資に回す予算がないため、騙し騙し使っているの過ぎないのです。
麻生副総理は、全国の水道の配管を新しいものに付け替えるとすれば、おそらく数十兆円のコストがかかるため、これを税負担でやろうとすれば有権者の反対に遭って政権を失いかねないので、外資に売り渡して、外圧によって達成しようとしているのです。
■国民の生活よりも国のバランスシート
その代わり、私たちの健康は確実に脅かされることになり、水道料金は2倍、3倍と跳ね上がることは必至です。
これは、すでに建設国債の発行さえままならない事態になっているように、赤字国債の増発ができなくなってしまったので、国のバランスシートから建設費を切り離すためにやろうとしているのです。
・・・後略・・・
そして、ついに今年になって密かに、「水道事業に民間活用などの改正法案 衆院通過」となってしまった。 

閣議決定さえすれば数の力で何でもできると思い込んでいる安倍政権。
 
刑法85条の賭博罪容認法案とも呼ばれている、「カジノ法案にトランプ氏の影 きょう参院審議入り」という記事では、「米国カジノ業者が子会社をつくり運営し、日本人がギャンブルで損した金を米国に貢ぐ。国を売る話だ」と立憲民主党の枝野幸男代表が批判するように、これもまた水道の民営化と同様、日本のためどころか、まさに日本そのものを売るという、暴挙であろうと、オジサンは思う。 

posted by 定年オジサン at 12:32| 神奈川 ☔| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月22日

膿の中で育った自民党のクズ議員


安倍政権の閣僚の失言、放言、暴言、妄言などを数え上げればキリがない。
 
すでに、「なぜ学ばない?政治家の失言・暴言・不適切発言集」というニュースサイトには、ウンザリするほどのポンコツ閣僚たちが紹介されている。
 
閣僚クラスがこのような体たらくなので、第2次安倍政権以降の総選挙で当選した議員連中は、その当選回数によって「魔の2回生」とか「魔の3回生」と呼ばれるほどである。
 
ツイッター上では、「#自民党議員はクズばかり」といったハッシュダグまでが登場している。
 
さらにネット上で、「自民党のクズ議員」というキーワードで検索するとおびただしい画像が現れる。
 
最近では、またもや「魔の3回生」議員が、「アベノリスクニュース」というサイトで「【人間のクズ】安倍チル議員、参考人のがん患者にヤジ【これが自民】」と手厳しく糾弾されていた。
 
ざっくり言うと
安倍チル穴見陽一、参考人として国会に呼ばれたがん患者に「いい加減にしろ」とヤジを飛ばす。自身のHPに謝罪文を掲載するも、反省の気持ちの全く見られない、自民党らしい哀れで惨めな言い訳に終始。
自民党に票を入れるということは、穴見陽一のような人間に票を入れることである。自民党に票を入れる際には、今自分は日本を腐らせる毒物を国中に散布する下劣な行為を行っているという認識を持つべきである。
毎日毎日自民党がどれだけ腐りきっているかを示すニュースが飛び込んでくる。
6月15日、衆議院厚生労働委員会で、喫煙問題の参考人として招かれたがん患者に、自民党の穴見陽一がヤジを飛ばした。
TBSニュースによるとこんな具合であった。
 自民党議員の発言が物議をかもしています。国会で参考人として受動喫煙対策について意見を述べていたがん患者に対し、自民党の議員が「いいかげんにしろ」などとヤジを飛ばしていたことがわかりました。
 15日の衆議院・厚生労働委員会。参考人として招かれた日本肺がん患者連絡会の長谷川理事長が、受動喫煙対策について意見を述べていました。長谷川氏自身も肺がんの患者です。この時、こんなヤジが飛びました。
 「いい加減にしろ」
 ヤジを飛ばしたのは、自民党の穴見陽一衆院議員。委員会に出席していたある与党議員は、この時の穴見議員の様子について・・・  「穴見議員は“いい加減にしろよ”とか、“そんなキレイ事ばかり言うならタバコを禁止にしろ”とかブツブツ言っていた。それがだんだんと大きくなってきたから気になった」(委員会に出席した与党議員)


そして、このようなヤジに批判が集まり、昨日、お決まりの謝罪のコメントを発表した。
 
不快な思いを与えたとすれば、心からの反省とともに深くおわびする
 
自民党クズ議員の常套句となってしまった感がある、「・・・とすれば」から始まる謝罪コメントは、あたかも相手が不快に思ったので仕方なく謝罪するのであって、自分も発言には決してやましいことはない、という傲慢な発想が潜んでおり、相手がどのように受け止めるのかという「想像力」が全く欠如しており、政治家としては致命的なことである。
 
1年ほど前にも、「大西議員 がん患者『働かなければいい』」という暴言があったことは記憶に新しい。
 
穴見とか大西とかがクズなのはもちろんのこと、それを許している自民党という組織全体が、完全に腐りきっている。
 
自民党には他人に寄り添うような気持ちは欠片もなく、あるのは自身の欲望だけであろう。
 
その欲望の権化が安倍晋三であることは言うまでもない。 
  
安倍晋三を取り巻く仲間たちの共通項は「卑劣と破廉恥」であると、「その共通項は卑劣と破廉恥 安倍晋三と薄っぺらな仲間たち」という記事から識者の言葉を拾ってみる。
 
■前川喜平前文科次官
「嘘を嘘で塗り固めた上に、さらに嘘の上塗りをしたものにほかなりません」
「何が嘘で何が本当だったか、ご本人も分からなくなってしまったのではないでしょうか」  
「一連の愛媛文書によって、2015年2月25日の面談及びその後の会食の際に、安倍総理と加計理事長が獣医学部新設について話し合っていたことは、決定的に明らかにされており、そうした事実を覆す反証は、何ら示されていません」
 
■元文科官僚の寺脇研京都造形大教授
「これまでの経緯を見る限り、加計学園に危機管理能力があるとは思えません。それなのに、加計理事長は巧妙に逃げを打った。官邸から指導を受けたのではないかと勘繰ってしまいます。安倍首相の意向が働いた疑惑を裏付ける事実は次々に明るみに出ているのに、1年以上もごまかし続けるノウハウを官邸は持っていますからね。加計理事長の言動にも呆れました。補助金などを通じて公金が投入されている学校法人のトップなのに、公的な立場にあるという意識がまるで感じられなかった。〈お待ちしています〉と口にしたのも、国会に招致されることはないとタカをくくっているのがミエミエでした」  
 
■政治評論家の本澤二郎
「安倍首相は総裁3選実現のためにはどんな手を使ってでも環境を整え、邪魔なものは徹底的に排除しようとしています。大阪北部地震の発生当日に、ライバルの岸田文雄政調会長を赤坂の高級日本料理店に呼び出し、しゃぶしゃぶに舌鼓を打っていたというのもフザケた話ですが、大方ポストをチラつかせて懐柔を試みたのでしょう。加計理事長がこのタイミングで会見したのも、2人の密談疑惑に何としてもフタをする必要があるからです」
「“アベ友”は安倍首相を絶対に裏切らない。忠誠を誓うことで恩恵にあずかっているからです。安倍首相の守ることがすなわち、自分の身を守ることにつながっている」
 
安倍政権が通常国会を32日間の延期を決定したのは、経済界からの永年の要求であった、「残業代ゼロ法案」とか「過労死促進法案」と呼ばれる「高度プロフェッショナル制度」を含む働き方改革関連法案の成立であった。
 
その経済界を牛耳っている経団連を構成する連中を、日本経済新聞の西條都夫編集委員のはこう分析していた。 
  
<経団連、この恐るべき同質集団>
 2018/6/21 7:22 日本経済新聞  
 経団連といえば経済界の司令塔であり、正副会長は会社でいえば取締役に相当する存在だ。5月末に就任した中西宏明会長(日立製作所会長)と、それを支える18人の副会長の経歴を調べることで、日本経済を引っ張るパワーエリートの横顔を浮き彫りにしたい。
 前回の記事では、正副会長の出身母体の企業は平成元年に比べると、ずいぶん裾野が広がり、30年前の製造業一辺倒から金融や運輸、商社などに多様化した、と評価した。
 ところがそれとは対照的に、人の属性の多様化は全く進まず、(1)全員男性で女性ゼロ(2)全員日本人で外国人ゼロ(3)一番若い杉森務副会長(JXTGエネルギー社長)でも62歳。30代、40代はおろか50代もいない――という「超同質集団」であると指摘した。
 加えて経営者としてのカテゴリーでも、全員がいわゆるサラリーマン経営者。かつて副会長に名を連ねたソニーの盛田昭夫氏やダイエーの中内功氏のようなアントレプレナー(起業家)が姿を消し、いわゆるプロ経営者もいないのは物足りない、とも書いた。
 その後、いろいろ調べると、さらに同質性を補強するような材料を見つけた。19人の正副会長全員のだれ一人として転職経験がないのだ。別の言い方をすれば、全員が大学を出て今の会社の門をたたき、細かくみれば曲折があったにせよ、ほぼ順調に出世の階段を上ってきた人物であるということだ。
 年功序列や終身雇用、生え抜き主義といった日本の大企業システムの中にどっぷりとつかり、そこで成功してきた人たちが、はたして雇用制度改革や人事制度改革、あるいは「転職が当たり前の社会」の実現といった目標に本気で取り組めるものなのだろうか。
20180622_nikkei.jpg 19人の出身大学も調べてみたが、やはりというべきか、圧倒的な1位は東大で、中西会長以下12人が東大卒。次いで一橋大が3人、京大、横浜国大、慶応大、早稲田大が各1人だった。
 地方創生が叫ばれるなかで、首都圏以外の大学を出たのは山西健一郎・三菱電機取締役相談役ただ1人(京大工卒)というのも、どうか。
 誤解のないよう急いで付け加えると、「東大卒がダメ」とか「転職経験がないからダメ」と言いたいわけではない。むろん「男性はダメ」「60歳を超えているとダメ」というのでもない。
 問題は正副会長が19人もいて、似たような経歴の人しかおらず、ダイバーシティー(多様性)に欠けることだ。「老壮青」や「老若男女」といった姿からは大きく乖離(かいり)している。
 日本企業がかつて躍進したのは社員の同質性が高く、それがチームワークの良さにつながり、品質の改良などに威力を発揮したからだ。だが、近年は同質性より異質性が重要になった。異なるモノの見方や経験がぶつかり合うことで、そこにイノベーションが生まれる。
 移民や外国人の活躍する米シリコンバレーの繁栄がその証しであり、逆に同質性を色濃く引きずる日本企業は失速した。
 中西会長自身が3年前の筆者とのインタビューで多様性の重要性を強調し、「どれほど優秀な外国人に日立に来てもらえるかが経営の勝負どころ」「女性の起用に数値目標を導入するのは賛成。多少無理をしてでも女性の役職を引き上げることで、組織に新風が吹き込まれ、よりイノベーティブな企業風土に生まれ変わるだろう」と述べている。
 日立の再生で発揮した剛腕を経団連でも振るうことを新会長には期待したい。
 
「サラリーマン経営者でプロ経営者もいない」。
 
「全員が大学を出て今の会社の門をたたき、ほぼ順調に出世の階段を上ってきた人物である」。
 
三代続いた政治屋家業の世襲とか、人生の挫折を経験せず、他人の痛みを感じないで政治屋になった連中が多い自民党との相似性が際立っている。
 
経団連には剛腕を振るえそうな新会長に期待できそうだが、「魔の○回生」が今後も永田町界隈を跳梁跋扈するようでは、まだまだ日本の不幸は続くのかも知れない、とオジサンは思う。 

posted by 定年オジサン at 11:59| 神奈川 🌁| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月27日

肉を切らせて骨を斬る


異なる人物を年齢だけで比較することは、余りフェアではないが、たまたま目に入った「46歳」という年齢の2人の男の光と影。 
 
オジサン夫婦も1980年代に夢中になった任天堂の「ファミリーコンピュータ」。
 
そのゲーム機は家庭のテレビ画面を使わなければできない代物であった。
 
発売元の任天堂では46歳の新社長が誕生した。
 
任天堂、『脱カリスマ』へ集団経営 社長に古川氏
   
一方、同じ46歳でも芸能界という特殊な社会で育ち、しかもテレビメディアに強力な影響力を持つ大手事務所所属の46歳のアルコール依存症の男哀れさは目に余るものがあった。
 
ジャニーズ事務所が姑息なメディア工作! TOKIO山口達也の強制わいせつを1カ月近くも隠蔽し、「キスしただけ」と矮小化」  
 
さて、国会では「モグラの頭叩き」のように、次から次へと様々な不祥事が露見し、安倍政権に対する突っ込みどころ満載にもかかわらず野党は先週末から審議拒否戦術に出ている。
 
そのため昨日の予算委員会での集中審議は、安倍晋三首相からすれば身内からの「よいしょ質問」に対して、得々と自己アピールの場と化していた。
 
 「与党単独審議 これでうみが出せるか
 
「私の妻や長年の友人がかかわる話であれば、疑念の目を向けられるのはもっとも」
「国会審議が政策論争以外に集中してしまう状況を招いたことは率直に反省」
 
ひところはやった、「反省は猿でもできる」という古めかしい言葉が、安倍晋三首相の口から常套句のように発せられていた。
問題は、反省して、どこを、どのように正すのかということが曖昧で、「全容を解明し、うみを出し切る」というには程遠いと言わざるを得ない。
 
もっとも、誰もが「お前こそがウミそのものだ!」と指摘するように、本気でウミを出すには本人の退陣しかないので、「嘘つき総理」にはそれ以上のことは言えるはずがない。
 
したがって、「国会の混乱 与党の責任はより重い」ことは確かである。
 
野党側の審議拒否を批判する自民党連中も、自分たちが野党に転落したころの国会対応の無責任さを忘れているようである。
 
最近、出回っている野党時代の自民党の審議拒否状況を丹念に調べ上げた人がいた。      


しかし野党への批判の声も少なくはない。
 
<野党、戦略なき審議拒否 解散・退陣要求せず>
 2018/4/26 17:30 日本経済新聞 電子版   
 立憲民主、希望、民進、共産、自由、社民の野党6党は26日、国会で審議拒否を続けた。27日も審議を欠席する方針だ。5月の大型連休明けまで2週間以上の長期にわたり膠着が続く公算が大きい。野党は麻生太郎財務相の辞任などを審議復帰の条件に掲げる一方、衆院解散や内閣総辞職を強く求めているわけではない。戦略や展望がない審議拒否の出口はみえない。
■小沢氏の影
 「4月中が山場だ。まだいろいろと出てくる」。12日、東京・赤坂の料理店。自由党の小沢一郎共同代表は立憲民主党の枝野幸男代表に話した。枝野氏はこの場に辻元清美国会対策委員長も呼んだ。枝野、小沢両氏は19日も都内のホテルで意見交換し、その翌日の20日から審議拒否に入った。
 旧民主党時代には微妙な関係だった両氏だが、今国会では距離を縮め、協力関係を深める。共産党の志位和夫委員長も「審議の土台が破壊されている」と訴える。
 希望、民進両党内には異論もあるが、審議拒否に同調している。両党はいま、新党「国民民主党」の結党準備にかかり切り。「ただでさえ、この時期の新党づくりには批判がある。野党6党の足並みは乱せない」(民進党幹部)と話す。
■選挙は避けたい?
 与党は27日、衆院本会議で働き方改革関連法案を審議入りさせる構えだ。重要法案の審議は野党が復帰する一つの契機のはずだが、26日も歩み寄りはなかった。
 1996年の「住専国会」では、小沢氏が率いる新進党が22日間、国会内で座り込みを続けた。当時、小沢氏の狙いは衆院解散に追い込むことにあるといわれていた。最終的に橋本龍太郎首相と小沢新進党党首のトップ会談を経て国会が正常化したが、特に目立った成果は得られなかった。いまはそこまで世論が沸騰しているわけでもない。
 野党は何を求めるのか。枝野氏は「全貌解明が優先だ」と話す。学校法人「森友学園」「加計学園」などの問題のことだ。野党の合同ヒアリングという非公式な場に官僚を呼んで問いただしている。一方で本来の舞台である国会論戦に応じないことは矛盾をはらむ。
 「立憲民主党としては総辞職をまだ求めていない。野党だから解散を求める、というのは無責任」。枝野氏は強調する。かつては国会の空転が長引けば、局面打開のため衆院解散につながる、というのが与野党の相場観だった。
 背景には衆院選への準備不足もある。立憲民主党の地方組織は現時点で20都道府県連にとどまる。新党結成を目指す民進、希望両党も候補者擁立や調整はできていない。ただ、解散になれば、分裂している野党も一本化が進む可能性はある。野党共闘が持論の小沢氏の狙いもポイントになる。
 「国会は審議するところであり、現実的な対応も必要かなと思う」。民進党の小川敏夫参院議員会長は漏らす。落としどころを描けない審議拒否が続くなら、野党も世論の逆風を受けかねない。
 
衆参で「ねじれ現象」状態であった2009年以前ならば、野党は審議拒否戦術で与党が目論む重要法案を参議院で否決したり、問責決議案を可決して内閣を追い込むという戦術にはそれなりに意味があった。
 
しかし現在の国会内勢力情勢は、衆参両院で与党側が3分の2を占めており、その気になればすべての法案は野党議員が出席しても、賛成過半数で成立してしまう。
 
ひとたび成立した法案は、たとえ国民の反発を買っても選挙が無ければ国民は異議を表明する機会はない。
 
野党側の出席を期待するつもりで、与党側は解散風を吹かせており、国会議員というものはひとたび解散になれば、全ての衆議院議員は全員無職状態になり、選挙に強くない議員連中は浮足立つ。
 
ましてや、現在の野党第一党の立憲民主党は自民党に比べれば資金力や地方組織の規模という点では圧倒的に基礎体力に大きな差がある。
 
さらに最近できた国民民主党という看板替えした新党などは選挙になれば消えてなくなるだろうと思うのだが、否、むしろ喜んでいるのでは、という見方もあった。
 
<黒い霧解散?喜ぶのは国民民主党だけ/政界地獄耳>
 2018年4月26日8時33分 日刊スポーツ
  ★「困ったら解散だ」がまかり通るなら半年に1度解散してみたらいい。自民党国対委員長・森山裕は野党が内閣不信任決議案を提出した場合の対応について「出されれば解散も内閣の1つの選択肢だろう」と野党をけん制した。また首相・安倍晋三も「あらゆる選択肢、あらゆる行動なども頭に入れながら、とにかく政治の停滞がないようしっかり取り組んでいきたい」と思わせぶりな対応をした。いずれも国会空転のいらだちが背景にあるのだろう。
 ★一方、同党幹事長・二階俊博は「幹事長の知らない解散があるわけがない。誰が言っているか知らないが、やるならやればいい」と強い不快感を示した。二階にとってはこんな状態で選挙に突入されては幹事長としてたまらないという思いだろう。この段階で表面的な解散風を吹かしたところで自民党はどんな選挙にしようというのか。「安倍首相を支えて」「女性活躍を支援します」と全国で自民党候補が叫ぶのだろうか。選挙後に森友・加計学園疑惑、財務省公文書改ざん問題、財務省次官セクハラ問題、厚労省データ捏造(ねつぞう)問題、防衛省日報問題、同省3等空佐暴言問題など何ひとつ解決しておらず、手つかずで残ったままだ。ただ選挙で与党が過半数を超せば安倍再選にならざるを得ず、森友・加計疑惑は今までは首相と夫人、官邸の側近議員や側近官僚だけが関わる事件だったが、安倍再選によって安倍を信任した自民党全体の事件になる覚悟が必要だろう。
 ★解散風で喜ぶのは第2自民党として発足した連合主導で神津新党と名乗るのかと思われた国民民主党だ。今解散しても半年前の落選者が多い分、議席を増やす可能性を秘めるのと、新党の売り出しに解散はもってこいと思っているだろう。なるほどそこが第2自民党といわれるゆえんか。(K)※敬称略
 
「選挙で与党が過半数を超せば安倍再選にならざるを得」ないのなら、総裁選に手を上げる予定の者たちには出番がなくなる可能性もある。 
 
したがって、「安倍再選によって安倍を信任した自民党全体の事件になる覚悟」がなければ、解散を避ける動きが出るかもしれない。
 
ところで、この時期になると必ず話題になるのが、税金を使った閣僚連中の外遊である。
 
<14閣僚が物見遊山 “GW外遊ラッシュ”で浪費される血税6億円>
 2018年4月27日 日刊ゲンダイ
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 今年のゴールデンウイーク(GW)も首相を筆頭に14閣僚が外遊する。ただでさえ物見遊山だと批判されがちなGWの海外出張。特に今年は、不祥事続発で政権も国会も異常事態に陥り、日本の政治は大混乱だ。それなのに、失態のド真ん中にいる閣僚までノコノコ出かけていくのだから、能天気過ぎやしないか。
 野党から辞任要求が出されているのに、麻生財務相はフィリピンへ。アジア開発銀行の年次総会出席などが渡航目的だ。
 平日の真っ昼間に公用車でセクシー個室ヨガに通い、与党からも非難されている林文科相は、国際会議出席などで米国と中国へ行く。丸1週間不在だ。
 裁量労働制デタラメデータの加藤厚労相は、政府主催の拉致問題啓発行事出席などで米国へ。日報隠蔽の小野寺防衛相はエストニアとフィンランドを訪問する。サイバー関連施設の視察だというからお気楽なもんだ。
 ■政務3役合わせて31人
 物見遊山外遊は閣僚だけじゃない。副大臣と政務官の計17人も米国、中国、東南アジア、欧州、南アフリカなど世界中に散らばる。「今年は選挙がないから、久々に羽を伸ばそうということ」(自民党関係者)らしい。
 海外出張費は当然ながら税金から支払われる。過去の野党の質問主意書に対する政府答弁を調べると、政府専用機を使用して米国へ3日間訪問した首相の出張費は1億円超。今回は中東へ5日間だから、それより費用がかかるだろう。民間機のファーストクラスを使う閣僚は日数や行き先、随行人数にもよるが、質問主意書によれば出張費は1回につき1000万〜2000万円と推計できる。副大臣・政務官はビジネスクラスでその半分としても、政務3役合わせて31人のGW外遊に、トータルで最大6億円程度かかる計算だ。
 「財務省の決裁文書改ざんの調査結果がGW明けにも出るという状況で、閣僚が例年のごとく外遊ラッシュとは国民感情を逆なでするような話。首相が行くんだからいいじゃないか、ということもあるのでしょうが、上が上なら下も下。本当にこの内閣は国民をナメ切っています」(政治評論家・野上忠興氏)
 安倍首相の先日の訪米だって成果ナシなのに1億円が浪費されたわけで、GW外遊でも巨額の税金が無駄に消えることになりそうだ。
 
過去の記録(記事)が残っているのは、2015年の「GWは“旅行気分” 安倍内閣13大臣が外遊に使う『血税7億円』」と、昨年の「北朝鮮危機そっちのけ 大臣11人『GW外遊』に税金10億円」であった。
 
昨年の推定外遊費用「10億円」が突出しており、それに比べれば今年は控えめかも知れない。
 
ところで、国家公務員の特別職である内閣総理大臣や国務大臣(閣僚)たちは、原則24時間勤務であり、一般労働者並みの休日はない。
 
しかし一年中、国会が開催されているわけでもなく、各種委員会も連日開催ということは基本的にはない。
 
ましてや、野党が国会での審議拒否をすれば、委員会開催が開かれず一緒に休むことになる。

さらには「公務中にも関わらず公用車でヨガ」に行くことも許されている。
 
安倍政権の狡猾さは、財務省次官セクハラ問題で連休直前になって初めて、「福田氏、6カ月減給20% 退職金を減額、午後発表へ」というこであり、責任追及の機会がすべて連休明けとなってしまう。
 
野党は結束して内閣退陣を求めるべきであり、解散になればいつも言っているが最低でも「3分の1以上」の議席を獲得すれば衆議院での憲法改正発議はかなわなくなり、それはそのまま安倍晋三に引導を渡すことになるだろう、とオジサンは思う。

 
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2018年04月24日

どうした野党第一党の立憲民主党!?


「宏池会 何かと思えば こっちかい(笑)」とか「宏池会 改憲ダメよと こう誓い。」と揶揄される宏池会。

自民・古賀氏、首相の9条改憲案『必要性まったくない』」という記事を、「古賀氏、首相の9条改憲案『必要性まったくない』」と、早とちりしてタイトルを読み誤り、元経産省官僚の古賀茂明が言っているのかと思ってしまった。

大方の読者は一様に好意的に古賀発言を受けいれていたが、親安倍派らしき弁護士はこうつぶやいていた。この弁護士は最近では、こんなツイートにリツイートしていた。
少々考えさせられる対比画像ではある。
 
右の画像は、まさに男には持ち合わせていない「女の武器」を全面に出しているかの画像であることは間違いない。
 
もっとも男性の野党議員が同じことをやればどうなるか、3年前の記事には「1996年に住宅金融専門会社処理問題で公的資金を投入するかどうかで与党と対立した小沢一郎率いる新進党が、このピケを行い、22日間ものあいだ委員会室を封鎖。」という記事があったことを思い出す。
 
さて、既に上司である麻生太郎財務相が福田淳一財務省事務次官の辞任を受け取っていた「セクハラ疑惑」に関しては、政府は午前中の閣議で正式に辞任を了承し、懲戒処分は見送り、世論を気にしてかセクハラ疑惑の調査結果次第では減額を検討するということで、約5300万円となる退職金の支払いは保留したらしい。
 
要するに、麻生太郎財務相が辞表を受け取った時点で、政府・自民党は徹底的にこのセクハラ事務次官を守り通すことを決めていたのであろう。
 
もっとも一部の報道では、麻生太郎による安倍晋三への「仕返し」「嫌がらせ」という見方もあった。
 
政権へのダメージコントロールという観点からすれば、果たして賢明な対応とは思えない。
 
セクハラ事務次官を懲戒処分し、あくまでも本人の問題としてバッサリ切り捨てればそれなりに国民は納得するものであり、これほど大きな、社会的な問題にまで発展しなかったかもしれない。
 
もっとも自民党内からは、安倍晋三の「お友だち」が、後ろから鉄砲で撃つような不用意な発言をしていた。
 
これをいち早く報道したのが赤旗の、「被害者を『犯罪者』扱い 下村元文科相、セクハラ告発に 『福田次官ははめられた』」という記事であった。
 
その後、各メディアも後追い報道したが、赤旗はさらに、「本誌が報道した」と、「セクハラ被害者犯罪者扱い 下村元文科相が撤回 『謝罪』しながら人権侵害に居直り」の中で、以下のような小池書記局長の批判を掲載していた。
 
「被害者を犯罪者扱いする大変重大な発言だ」
「「セカンドレイプ」(二次的な性的加害)だと大きな批判を浴びているなかでの今回の下村氏の発言は『言語道断だ』」
「いまの自民党の異常さが出ているのではないか。国民の意識との乖離(かいり)が本当に大きくなってきている」   
 
東京新聞は共産党が発表した音声データによる下村発言の要旨を掲載。   
 
◆「メディアは国家つぶすために存在しているのか」下村氏の講演会発言要旨
 共産党が音声データを発表した下村博文元文部科学相の講演会での発言要旨は次の通り。
 テレビ局の大半は「安倍降ろし」です。それが都合いいんでしょうね。確かにわれわれも謙虚に反省しなければいけないし、説明責任を果たさなければいけないけども、外国のメディアの人から「森友、加計問題って忖度(そんたく)で役人が動いていることであって、大騒ぎする必要があるのか。もっと重要な問題があるでしょ。北朝鮮、中国、米国の問題を国会で全然議論していない。最近は、国会で野党が審議に応じない。ちょっと考えられない」などと言われたが、その通りだと思う。
 やはり野党とメディアが安倍降ろしです。国会議事堂前で毎日やってますよ、「安倍辞めろ」と。私は安倍晋三首相に非常に近い立場でもあるが、よく精神的にこたえないで頑張っている。メディアも好意的に取り上げませんから。
 しかし、安倍総理でなく石破茂元幹事長が憲法改正できるのか。朝日新聞は石破さんに好意的だ。敵の敵は味方なんです。石破さんが総理になったら、今度は石破つぶしに来るでしょうね。憲法九条については、安倍さんよりもっと過激だから。
 日本のメディアは日本国家をつぶすために存在しているのかと、最近、つくづく思う。テレビは見ませんが、なんとなくむしゃくしゃするから。そんなことばっかりでしょ。つまんないことで。
 
確かに、福田淳一財務事務次官がとんでもない発言をしているかもしれないけど、しかしそんなの隠しとっておいて、テレビ局の人が週刊誌に売るということ自体がはめられていますよね。ある意味犯罪だと思う。
 
下村発言に対しては、「下村自身が犯罪者だ」と、「セクハラ被害のテレ朝記者を『犯罪者』呼ばわりの下村博文・元文科相の“犯罪性”! 加計問題では疑惑まみれのまま遁走」という記事では厳しく糾弾していた。
 
ところで、今回のセクハラ疑惑事件では、野党第一党の声があまり聞こえてこない。
 
調べてみると、どうやら獅子身中の虫により発言を控えているようである。
 
<立憲民主にも「セクハラ問題」 安倍政権を追いつめる時に足かせか>
 2018/4/19 15:19 JCASTニュース
 財務省の福田淳一事務次官によるセクハラ問題で、野党は麻生太郎財務相の辞任を求めるなど攻勢を強めている。そんな中でも内部にセクハラ問題を抱えているのが立憲民主党だ。
2017年10月の結党直後に所属議員にセクハラが相次いで報じられ、党としては役職停止や党員資格停止といった処分を行ったものの、それでも議員辞職を求める声は止まないまま。記者会見でも質問が出るが、枝野幸男代表は「適切に対応している」「お任せしている」などと歯切れの悪い答えを続けており、問題はくすぶり続けている。
■東海4県の女性議員が議員辞職求めて署名運動
 セクハラ問題を起こしたのは2人。1人目が、17年10月の衆院選で静岡1区で立憲民主党から立候補した青山雅幸衆院議員だ。小選挙区では敗れたものの、比例東海ブロックから復活当選した。同月、元女性秘書が「だきしめられた」「キスまでされた」といったセクハラ被害を週刊文春で告発。これを受け、立憲民主党は10月30日、青山氏を無期限の党員資格停止にする処分を決めている。
  青山氏は18年2月に記者会見して元秘書の女性と和解が成立したことを明らかにしたが、和解の内容を理由にセクハラの有無については説明を避けた。
  直後に静岡県内の女性議員が議員辞職を求める声明を発表し、東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)の女性議員から署名を集めて4月11日に立憲民主党に提出。立憲民主党側は、すでに和解が成立していることや、すでに青山氏を処分していることから、新たな対応は行わない方針だ。
■初鹿氏は2年連続でセクハラ報じられる
 2人目が初鹿明博衆院議員。民進党に所属していた16年12月、20代の舞台女優とラブホテルに入ったことを週刊新潮に報じられ、党青年局長を辞任。立憲民主党から出馬して比例復活当選した直後の17年11月には、支援者の女性にキスを迫るなどのわいせつ行為を行った疑惑を週刊文春に報じられた。これを受け、立憲民主党は6か月の役職停止処分を決めた。
 この2つの問題が、数か月が経過した今でもくすぶっている。18年4月12日に立憲民主党が開いた会見では、記者から
「青山さんのことで色々やっていたが、そのことは聞いているか」
という質問が出たが、枝野氏は「男女共同参画本部にお任せしている」。初鹿氏についても
「これについても幹事長部局にて適切に対応していただいています」
と述べるにとどめた。
 直後に福山哲郎幹事長も発言。初鹿氏について「役職停止処分は解けていない」と強調した上で、セクハラ行為があったことについては
「心から、そのことについては、ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げたいと思っている」
と改めて陳謝した。その上で、
「一方で、そのセクハラ被害をされた(編注:「受けた」の言い間違えだとみられる)女性は、公職の方であり、初鹿さんとは一定の話し合いが進んでいるとも聞いているので、そこは当事者間で話し合いを続けていただければと思っている」
とした。
 
 
関東地方では余り話題にならなかった京都府知事選挙。
 
結果は、「京都府知事に西脇氏初当選 福山氏に約8万票差」であったが、負けた候補者名が「福山氏」とあり、知らない人は立憲民主党の福山幹事長と勘違いしたかも知れない。
 
国政選挙では与野党が激しく対立しているが、地方の選挙においては与野党の「相乗り」が多い。
 
京都府知事候補者の無所属新人で前復興庁事務次官の西脇隆俊は、「自民党、民進党、公明党、立憲民主党、希望の党推薦」で、対立候補は共産党推薦の市民候補であった。
 
この選挙に関しては、辛口評論家といわれている佐高信が、立憲民主党の福山哲郎幹事長に対して「失格幹事長」と批判していた。(週刊金曜日 1178号)
 
「自公推薦候補に対して民進党、希望の党、そして立憲民主党が相乗りしたと聞いて開いた口がふさがりません。」
「同じ京都育ちのあなたまで、それに乗っかるということはどういうことですか。安倍(晋三)政治を倒そうと国会で対決しているのに、京都でその安倍と手を組む政治センスのなさは、上げ潮ムードの立憲民主党の幹事長として失格でしょう。」
「自由党と社民党は自主投票だとか。せめてそうすことはできなかったのですか。」
「この間の立憲民主党のキャッチコピーは、福山が提案した『まっとうな政治』でした。それに共鳴して多くの人が票を投じ、立憲民主党は躍進したわけですが、京都府知事選挙で自民党と組むのは『まっとうな政治』ですか?」
 
内閣支持率が世論調査のたびに低下しているにもかかわらず、与党の自民党の支持率はそれと連動して下がることが無く、本来ならば野党第一党の立憲民主党の支持率が上がってもよさそうなのだが、現実には、「政党支持は自民37%、立民10%…読売世論調査」である。
 
2か月前には、「立憲民主党は早くも『曲がり角』に差し掛かっている」と分析されており、これでは腐りきっている安倍政権が潰れても当分は自民党政権は安泰なのかもしれない、とオジサンは思う。


posted by 定年オジサン at 12:56| 神奈川 ☁| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月14日

4.14 森友学園疑惑徹底追及!安倍内閣は退陣を!当たり前の政治を市民の手に取り戻そう


3月27日の佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が終わり、ほとんどの尋問に対して証言を拒否し続けたことにより、安倍政権への影響は全くなかったと安堵したのか、安倍晋三首相は、「私が関与したとは誰も言っていない」、「後は国民の皆さんがどう判断するかだ」と居直っていた。
 
衆参両院でその他の問題に関する集中審議もなんとかしのいだので、内閣支持率がさらに激減することはなくなり、来週からはトランプ大統領詣で日本から脱出する安倍晋三首相。
 
しかし、加計学園問題に関して「首相案件」という言葉が世に出てきて、それを裏付ける文書も農水省からも発見されるなど、この間に明らかになった疑惑を野党は「五大疑惑」と位置付けた。
 
(1)森友学園への国有地格安売却と財務省文書改ざん
(2)加計学園の獣医学部新設
(3)自衛隊海外派遣部隊の日報問題
(4)裁量労働制データや過労死事案をめぐる厚生労働省の対応
(5)前川喜平前文部科学事務次官の授業への文科省の対応
 
野党は国会で安倍政権を追及するが、国民が直接審判を下す機会は残念ながら今年はない。
 
しかし、選挙だけが国民の声を反映するわけではなく、むしろ多くの国民がそれぞれ、様々な形で怒りを行動に移す時である。
 
20180414.jpg 
 
そして14日は、東京の国会前大行動に加えて、各地で森友疑惑の徹底究明、安倍政権の退陣を求める行動が計画されている。
 
【札幌】「国会行けないヤツら集まれ!安倍やめろ緊急デモin 札幌」
    午後1時45分〜 札幌市・大通り公園西3丁目
    札幌市では、午後1時45分から大通公園西3丁目で行われます。
【旭川】「安倍改憲に反対する憲法講演会」
    午後2時〜 旭川市・トーヨーホテル翡翠の間
    北海道旭川市では午後2時からトーヨーホテル3階翡翠の間で行われます。資料代300円。
【仙台】「安倍政権に退陣を求める抗議行動」
    午後2時〜 仙台市・一番町の平和ビル前
    仙台市では午後2時から一番町の平和ビル前で行われます。
【群馬】安倍政権は退陣を!あたりまえの政治を市民の手で!4.14群馬集会
    集会15時〜、デモ15時45分〜
    高崎シティギャラリー・ハローフォーラム(広場)
    (主催:戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす群馬県共同センター)
【船橋】連日アクション「船橋から国会に向けて声をあげよう」
    午後5時〜 船橋駅南口
    連日、抗議行動をしている千葉県船橋市では、
    午後5時から船橋駅南口でアクションをします。
【新潟】安倍政権は退陣を! in 新潟 あたりまえの政治を市民の手で!
    午前 11時〜
    中央区古町十字路
    (主催:総がかり行動新潟実行委員会・安倍9条改憲NO!市民アクション@新潟)
【名古屋】「安倍政権は退陣を!あたりまえの政治を市民の手で!名古屋大行動」
    午前11時〜 名古屋市・栄メルサ前
    (主催:安倍内閣の暴走を止めよう共同行動実行委員会)
    名古屋市では、午前11時から栄メルサ前で行われます。
【伊勢】抗議行動「国会前に全国連帯☆嘘(うそ)つき内閣さようなら!」
    午後4時20分〜 三重県伊勢市・伊勢庁舎前交差点
    (主催:「市民連合みえ」、「市民連合いせ」)
    三重県伊勢市では、午後4時20分から伊勢庁舎前交差点で抗議行動を行います。
【大阪】「9条改憲NO!森友疑惑徹底追及!安倍内閣は総辞職を! おおさか総がかり集会」
    午後3時〜 大阪市・うつぼ公園
    午後4時〜 御堂筋を南下するデモ行進
    (主催:大阪総がかり集会実行委員会)
    大阪市では、午後3時から、うつぼ公園で「おおさか総がかり集会」が開かれ、
    4時から御堂筋を南下するデモを実施します。市民有志によるサウンドカーも出ます。
【神戸】「安倍政権は退陣を!あたりまえの政治を市民の手で!全国一斉神戸デモ」
    午後12時半〜 神戸市・三宮の花時計前集合
    (主催:憲法改悪ストップ兵庫県共同センター)
    神戸市では、午後0時半から三宮の花時計前集合で行われます。
【福岡】「安倍政権に退陣を求める天神PARCO前街宣」
    午後5時半〜 福岡市・PARCO前広場(北玄関)
    福岡市では、午後5時半からPARCO前広場(北玄関)で行われます。
【鹿児島】「安倍政権の退陣をもとめるかごしま抗議集会@みなと大通り公園」
    鹿児島県民怒っちょいもす 強気で抗議!!
     午後6時〜抗議集会
    午後7時〜デモ
    (主催:憲法壊すな・戦争法廃止!かごしまの会)
 
選挙以外で内閣を総辞職に追い込むという経験を味わえる最大の機会としたいものである、とオジサンは思う。    

posted by 定年オジサン at 10:05| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月04日

ガラパコズ化した日本の政治


いまや日本の官庁はその名称を変更しなければならないかもしれない。
 
安倍政権のために都合のよいインチキデータを提供した厚労省は、「功労省」。
 
安倍晋三・昭恵を守るために公文書改ざんした財務省は、もちろん「罪務省」。
 
安倍政権に盾突いた元次官が講演した中学校に嫌がらせメールを出した文科省は「文句省」。
 
さらに、諸外国に国交断絶を呼びかけて、北朝鮮を挑発し、米朝韓の三者会談まで視野に入ったこのタイミングで「「北朝鮮が次の核実験の準備を一生懸命やっている」と発言したが、ナントて、アメリカの北朝鮮研究グループ「38ノース」によって、「核実験場の衛星画像からは活発な動きは確認されなかった」と、あっさりと否定されてしまったのが、河野外務大臣。
 
こんな男が大臣をやっている外務省は、もはや「害務省」。  
 
そして最近になって昔のデータが出てきたと発表した「防衛省」は「忘衛省」。

イラク日報、なぜ今発見 政権か防衛省か、責任の所在は
 
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【朝日新聞DIGITALより】

 
それにしても、「なぜ今頃?」という違和感はぬぐいきれない。
 
陸自イラク派遣日報 “絶妙タイミング”で発見公表の狙い」(日刊ゲンダイ)によると、こんな狙いがあるらしい。
 
・・・前略・・・
■目的は改ざん疑惑打ち消し?
 小野寺大臣は「可能な限り捜したが、その時点では確認できず、不存在と回答していた」と説明し、稲田答弁に問題ナシみたいな口ぶりだったが冗談じゃない。これが許されるのであれば、都合の悪い資料はとりあえず「見つからない」と言ってシラを切り、ほとぼりが冷めた頃に「ありました」というインチキ答弁が続出しかねない。国会質疑は成り立たず、答弁内容そのものの信用性も失われてしまうだろう。
 不思議なのはなぜ、このタイミングでイラク派遣の日報発見が公表されたのかということだ。
 実は小野寺大臣は、もうひとつ「重要」な内容に触れている。共産党の穀田恵二国対委員長が衆院外務委で指摘した、防衛省の内部文書をめぐる改ざん疑惑だ。統合幕僚監部が12年7月に作成した文書で、小野寺大臣は同じ表題の文書が2つ見つかったと公表したのだ。小野寺大臣は改ざんの意図は否定していたが、どうにも怪しい。
「共産党が指摘した通りの同じ表題の2つの文書が見つかり、財務省に続いて防衛省でも……となれば政権はグダグダ。そこで、改ざん疑惑を打ち消すために『イラク日報が出てきた』と明かしたのではないか」(防衛省担当記者)
 要するに今も防衛省の「隠蔽体質」は変わっていないということだ。
 
ところで、昨年4月1日に亡くなった政治学者宇野重昭の息子の宇野重規が先日こんなツイッターを飛ばしていた。     

残念がらこの記事を読み逃していたため、古新聞紙入れから引っ張りだして読んでみた。
 
「時代を読む」というコラムで、幕引きを計ろうとしている政府与党に対して、「首相の個人的なスキャンダルで大切な時間を使わざるをえなくなったこと自体を問題視すべき」と主張し、日本政治のガラパコズ化に警鐘を鳴らしていた。  
 
<進む政治の「ガラパコズ化>
 森友文書改ざん問題について、政府与党は佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問によって「幕引き」に入ろうとしている。官邸前ではなお、安倍晋三首相の責任を追及する抗議活動が続くが、真相究明は遠のくばかりである。北朝鮮情勢が急速に変化する中、この問題にこれ以上、時間を取られるのは望ましく、ないという意見もあるが、果たしてそれでいいのか。筆者には「日本政治のガラパコス化」が進むばかりに思えてならない。
 世界の政治で静かに進行する変化が3つあると思う。
 第一は「政府の情報公開である。一国3レベルでみれば、確かに情報の締め付けが進んでいる国もある。しかしながら、世界全体でみれば、間違いなく自由な情報の流通は加速化している。そのような状況を前提に、情報をむしろ積極的に市民に開示し、NPOなどで活用してもらうことで、政治の効率性や柔軟なイノベーションを実現している国も多い。今や「電子政府」名高いエストニアがそのいい例であろう。
 そのような状態で日本の森友学園とも問題はいかなる意味をもつのか。佐川氏は「文書は存在しない」「破棄した」と繰り返し、喚問でも「刑事訴追の恐れがあるので」を呪文のように唱えて答弁を拒絶した。野党の追及を巧みにかわしたとの評もあるが、世界の潮流を考えると、日本政府は一切、情報公開をにやる気がないと世界に宣言したに等しい。文書を保存し、公開することは現代国家の第一要件である。
 第二は「機動的な政府」である。今日求められているのは、大きな政府でもなければ小さな政府でもない。政府は自らの果たす役割を明確に定義し、時々刻々と変化する状況に機動的に対応する必要がある。
 政府はいたずらに民間を規制するのではなく、むしろその知見を社会に提供し、多様な主体が活躍する制度作りに専念すべきである。その前提にあるのは、専門的能力と高い責任感を持った公務員である。
 このような「機動的な政府」に向けて森友問題はどのような影響を及ぼすだ何よりも懸念されるのは、公務員に対する信頼と公務員の士気の低下であろう。国会のやりとりで最も注目されたのは、太田充理財局長の「それはいくら何でもご容赦ください」という答弁であった。与党議員の心ない質問に対して、吐き出すように答えた様子が印象的であった。あの姿を見て、現役の公務員はもちろん、将来、公務員として活躍したいと思っている若者にたいしても、失望した人がすくなくないはずだ。
【和田政宗「太田理財局長アベノミクスを潰すために、意図的に変な答弁をしてるのではないか」】
 
 第三は、「少子高齢化への対応」である。先進国のみならず、世界の多くの国々が直面する。「課題先進国」日本はまさにそのフロントランナーであり、残された時間は少ない。日本が国力と英知をかけて取り組みべき課題はこれであり、働き方の改革や子育てを巡る環境改善が喫緊の課題であることは周知のとおりだ。
 しかしながら現在の国会をみても、事態は逆であると言わざるをえない。本来、働き方改革に向けられるべき時間が森友問題に費やされている。これを野党の追及のせいであるとする主張人もいるが、むしろ首相の個人的なスキャンダルで大切な時間を使わざるをえなくなったこと自体を問題視すべきであろう。
 今回の問題は「日本の政治のガラパコズ化」を進めるばかりである。一刻も早い根本的解決を願う。
 
内閣人事局に人事権を握られ、国民の公僕から官邸の下僕と化した日本の官僚組織。
 
思い出すのが、1980年に流行語となった「赤信号 みんなで渡れば怖くない」。
 
現在、事務所から独立したが、元事務所の社長とキナ臭さが漂っている北野武が「ツービート」時代に漫才ネタとして放った言葉であるが、平成最後の年になり、「公文書改ざん みんなでやれば怖くはない」となってしまった哀れな「罪務官僚」たちをみるにつけ、宇野重規の指摘するように、「日本の政治のガラパコズ化」はますます進んでいくのではないだろうか、とオジサンは思う。

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2018年03月31日

「こんな人たち」「ああいう人たち」これが安倍政権のレベル


2017年度が終わり、日本では新年度に入る。
 
新年度になれば、新入生や新入社員たちが街中にあふれてくる。
 
国会では新年度の予算案が成立し、さらには安倍晋三が自ら播いた種の後始末が、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が思惑通りに終わったとして、こんな話が飛んでいた。
 
二階俊博自民党幹事長は「安倍晋三首相を始め、政治家がどういう関わりあいを持っておったか、一つの焦点だったと思うが、幸いにして(関わりは)なかったことが明白になった」と発言。

さらに自民党幹部からは「佐川氏の勝ち」「あれだけはっきり関与はないと言ったのだから、昭恵氏を国会に呼ぶ必要はない」などという信じられない言葉も飛び出していた。
 
公文書改ざんという国家的な大犯罪がすっかり消えてしまったかのようである。
 
しかしこの問題は今後、安倍政権にはボディブローのように重くのしかかってくることは間違いない。
 
庶民にとっては、4月から暮らしを直撃する値上げが待っている。
 
 「勤続5年で無期契約、果実系ビール… 4月こう変わる」 
 
20180331_nikkei.jpg
【日本経済新聞より】

 
<新年度値上げ 暮らしを直撃>
 2018年3月31日 朝刊 東京新聞 
20180331_tokyo.jpg 4月から食料品、外食を中心に値上げが相次ぐ。人件費の増加や原材料高が理由で、庶民の暮らしへの影響も懸念される。税制改正では富裕層への課税が強化。75歳以上の後期高齢者医療は制度が見直され、保険料が上がる人も。の不安解消で、非正規労働者が5年を超えて勤務すると正社員と同様に定年まで働けるようになる雇用ルールも始まる。
 キリン、サントリー、サッポロのビール大手3社は業務用ビールを値上げする。アサヒは既に実施しており居酒屋などで価格転嫁が広がる可能性がある。ワインもメルシャンなどが一部商品の値上げに踏み切る。
 このほか、納豆メーカー大手のタカノフーズが27年ぶりに主力商品の出荷価格を引き上げる。「松屋」を展開する松屋フーズは、牛丼や定食など一部メニューを4月3日から改定。牛丼並盛りに当たる「牛めし」は290円から320円になる。日本たばこ産業(JT)は「わかば」など旧3級品と呼ばれる計6銘柄を4月1日から40円値上げする。
 一方、日本生命保険などは死亡保険の保険料を引き下げる。長寿化による保険金支払いの減少を受けた措置だ。
 税制では小規模な宅地を相続する際に評価額を80%減額できる特例の一部が見直され、この措置を利用した節税が難しくなる。
 後期高齢者医療では所得が低かったり、74歳まで夫や子供らに扶養されたりしていた人を対象にした保険料の軽減措置が廃止、縮小される。公的年金額は2017年度と同じ水準に据え置かれる。
 
「庶民の暮らし」には全く無関心らしい永田町では、相変わらず低レベルの大臣が闊歩している。
 
北朝鮮からも『退陣直前』といわれた安倍政権」の中で、「暴言・妄言太郎」、「漢字もまともに読めず、新聞も読んでいないポンコツ太郎」とこき下ろしたが、昨日は集中した非難に対して口先だけの謝罪をしていた。
 
<森友文書改ざん 麻生氏発言に非難集中 TPP比較で>
 毎日新聞 2018年3月30日 22時12分)       
 麻生太郎副総理兼財務相が、学校法人「森友学園」に関する決裁文書改ざん問題を巡る新聞の報道姿勢を批判したことが、波紋を広げている。麻生氏は改ざんした財務省のトップで、野党から政治責任を追及される身。佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問で収束を図ろうとした与党に、自ら冷や水を浴びせた格好だ。
 麻生氏は29日の参院財政金融委員会で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の新聞報道が少ないと指摘し、「森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本のレベル」と批判した。野党はこれに猛反発し、同委は30日の理事会で、麻生氏に釈明させることで一致した。
 ところが、麻生氏は財金委に先立つ記者会見で非を認めず、「不祥事を許した組織のトップとしてのレベルはどのようにお考えか」という皮肉を交えた質問にも、「レベルは自分で判断するもんじゃない」と動じなかった。
 財金委では、民進党の古賀之士氏が「与野党で森友問題にしっかり取り組もうという中で、問題を軽んじている」と謝罪を要求。しかし、麻生氏は「そういった印象を与えたのであれば、その点に関しては訂正する」と答えるにとどめた。
 さらに共産党の大門実紀史氏に「TPPへの気持ちは分かるが、おわびした方がいい」と促され、「森友と比較したのはよろしくないという点に関しては反省いたします」とようやく釈明。立憲民主党の風間直樹氏が発言の撤回を求めると、「誤解を招くような発言があったとすれば謝罪を申し上げる」と陳謝した。
 改ざん問題で内閣支持率は急落し、安倍晋三首相は「改めて国民の皆さまに深くおわび申し上げる」(25日の自民党大会)と火消しに追われている。公明党幹部は「これまでの失言は『麻生氏だから』で許される部分があったが、今はだめだ」とあきれた。
 立憲民主党の枝野幸男代表は記者会見で「いいかげんなことを言ってマスコミ批判する。やる気がないなら、国民のためにさっさと地位を引かれるべきだ」と麻生氏の辞任を要求。希望の党の泉健太国対委員長も会見で「乱暴な答弁も含め、一刻も早く身を処すべきだ」と同調した。【小山由宇、光田宗義】
 
「(森友問題を軽んじている)印象を与えたのであれば訂正する」
「森友と比較したのがよろしくないという点は反省する」
「誤解を招くような発言があったとすれば謝罪を申し上げる」
 
素直に「お詫びする」とか、「謝罪する」と言わず、ごたくを並べれば、本当は謝りたくはないという気持ちがミエミエになる。 
 
このような言い回しは、最近の自民党の舌禍議員連中の常套句になっているようである。
 
それにしても、社説でこのように書かれるようではもうお終いであろう。
 
<麻生財務相発言 このレベルの大臣では>
 2018年3月31日 東京新聞
 麻生太郎財務相が「森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル」と述べた問題は、これまで多々ある暴言の域を超えている。改ざん事件の責任をとり身を引いたらどうか。
 国のトップ官庁で公文書改ざんという前代未聞の不正を許した大臣としての責任をみじんも感じていないかのような傲慢(ごうまん)さである。
 事実誤認に基づく氏の発言は毎度のことだが、当事者意識を全く忘れ、報道機関をおとしめるような暴言は看過できない。
 麻生氏は29日の参院財政金融委員会で、学校法人「森友学園」をめぐる新聞の報道姿勢に不満をまくしたてた。
 米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP11)が8日に署名されたことについてのやりとりの中で、麻生氏は「日本の指導力で、間違いなく、締結された」と強調。「茂木大臣がゼロ泊4日でペルーを往復しておりましたけど、日本の新聞には1行も載っていなかった」と発言した。
 続けて「みんな森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル」と述べた。
 しかし、茂木敏充経済再生担当相が出席した署名式の開催地は、ペルーでなくチリである。署名式の記事は、本紙を含め大手各紙が9日付夕刊や翌10日付朝刊で詳しく報じている。
 30日の同委員会で批判が相次ぐと、麻生氏は「森友に関し、公文書を書き換える話は誠にゆゆしきことで遺憾の極み。軽んじているつもりは全くない」「森友と比較したのがけしからんという点については謝罪させていただきたい」と釈明に追われた。
 だが、釈明すれば済む問題ではない。公文書を改ざんし、国会で虚偽答弁を繰り返したことはTPP11と同じく重大事である。 「新聞が1行も報じていない」といった虚偽(ポスト真実)を平気で多用したり、TPP11に比べ大したニュースでもない森友問題を報じ続ける新聞の方がおかしいといった印象操作を繰り返す。
 「ナチスの手法に学べばいい」と発言したこともあるように、国民は簡単にだますことができる、政治家は国民をだましてもいいと考えているのではないか。国民の納める税金を差配する要職を任せるには、とても値しない。
 「平成の政治史に残る事件」(自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長)である。地位に恋々とせず、国民のために潔く、速やかに辞任したらどうなのか

アホ太郎の辞任は時間の問題であろう。
 
さて、今から19年前に、こんな発言をした男がいた。
 
ああいう人ってのは人格あるのかね
 
1999年9月17日、府中療育センターの重度知的・身体障害者療育施設を視察した後の記者会見で当時の石原慎太郎都知事が発した言葉であったことを記憶している人も多いと思う。
 
最近では、思わずこんな言葉を思い出させてくれた輩がいた。
 
<自民萩生田氏、9条改正反対者を「ああいう人たち」>
 2018年3月30日23時8分 日刊スポーツ
 自民党の萩生田光一幹事長代行は30日のBSフジ番組で、憲法改正論議に絡み「9条があったことで戦争にも紛争にも巻き込まれなかったと、相変わらずプラカードを掲げているああいう人たち」と発言した。9条改正に反対する市民運動をやゆしたとして問題視される可能性がある。
 安倍晋三首相は昨年の東京都議選の演説で、やじを飛ばした聴衆に「こんな人たちに負けるわけにはいかない」とやり返し、批判を浴びた。
 
忘れてはならぬ、以下のトリオを。 
 
20180331warudakumi.jpg

 
あらためて、「こんな人たち」や「ああいう人」たちを絶対に許してはならない、とオジサンは思う。

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2018年03月21日

財務省が「罪務省」となり、文科省が「文句省」、そして東京都までが!


20日の記者会見で「国民が不審に思う点を重点的に解明する」と来週の27日に衆参両院で行われることが決まった佐川宣寿元国税庁長官の国会証人喚問の意義を強調した自民党の森山裕国対委員長。
 
この証人が、全てありのまま証言するのか、それとも「自身の訴追の恐れあり」として証言をことごとく拒否するのか、いずれにしても安倍政権にとっては「両刃の剣」であり、内閣支持率がこれ以上下がることはあっても回復は困難であろう。
 
少なくとも今後は財務省から改ざん実行者と教唆(又は明快な指示)した連中が「犯罪者」として明らかになる。
 
そして、加計学園関連で結局は貧乏くじを引かされた形になった文科省だが、最近またまた話題になっている。      
 
<(時時刻刻)「自民部会、無視できぬ」 文科省、当初照会隠す 前川氏講演調査>
 2018年3月21日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 前川喜平・前文部科学事務次官が名古屋市立中学校でした講演を文科省が調査した発端は、自民党の議員による照会だった。名古屋市教委に質問を送る際も、自民党議員の意見を聞き、質問を修正していた。文科省は「主体的な判断だった」と繰り返すが、省内からも「教育現場の萎縮につながる調査内容だった」と疑問視する声が出ている。
 中央省庁にとって、予算や政策の決定にかかわる自民党の部会は存在が極めて大きい。文科省幹部は「とりわけ部会長や部会長代理とは濃密な関係で、重みは無視できない」と明かす。文科省に照会した赤池誠章参院議員は自民党の文部科学部会長、池田佳隆衆院議員は同部会長代理だ。
 国会での数の力を背景に、特に与党には情報が手厚く集まる。20日も自民党の同部会が開かれ、文科省が高校の学習指導要領案の最新状況などを説明した。中堅職員は「行政の人間としては、国会議員から聞かれたことは真摯(しんし)にお答えしようとする」と話す。
 しかし、講演の調査は政策に関わる内容ではなく、特定の中学校の授業に関する問い合わせだ。市教委への質問は、前川氏が天下り問題で辞職したことや、「出会い系バー」に出入りしていたことが公になったことに触れ、招いた経緯を「具体的かつ詳細にご教示ください」と求めていた。
 前川氏は辞職後、学校法人・加計学園の獣医学部設置について「行政がゆがめられた」などと安倍政権を批判している。天下り問題での処分もあり、文科省内には「義務教育の教壇に立って問い合わせがあれば、調べざるを得ない」という声がある。それでも、調査には省内で戸惑いがある。ある幹部は質問を見て「前川氏に対する価値判断が入っており、現場を萎縮させかねない。100のことを言われ、50をやるのも役人の知恵だ。現場を守ることも必要なのに、そのバランスを欠いていたと思う」。
 一方、市教委に対する調査が15日に発覚した後も、文科省の対応には自民党議員の存在を隠そうとする姿勢がにじんできた。与党議員の働きかけを問われた担当者は当初否定。前川氏の講演の存在を「新聞記事で知った」と説明したが、その後に「外部からの問い合わせがあり、新聞を取り寄せた」と変わった。野党議員が「外部とは誰か」と聞いても、文科省は「差し控える」と繰り返していた。
 林芳正文科相は20日、議員からの照会を認めた。だが「事実確認が必要だと判断したのは文科省」という主張は崩さなかった。(根岸拓朗)
 ■メール受け「対応します」
 「(天下り問題による)国家公務員法違反者が教壇に立てるのですか。確認をお願いします」
 調査のきっかけとなったのは、赤池氏が文科省官房長に送ったメールだった。
 前川氏の講演は、地元の中日新聞が2月17日に報道した。赤池氏によると、池田氏から「問題提起を受けて」、天下り問題で懲戒処分相当となっていた前川氏が公立学校で授業する点に問題がないか、確認するため問い合わせたという。官房長からは18日、「対応します」と返信が届いた。
 文科省によると、19日に電話で市教委に問い合わせをし、22日に池田氏に報告。「詳細が分かれば教えて欲しい」と依頼された。池田氏からの具体的な要望について担当課長は「明確には記憶にない」とした。その後、市教委への15項目の質問案を作成し、池田氏の意見を踏まえて一部修正し、3月1日に送付した。
 赤池氏は20日、報道陣に「(照会が)文科省への圧力になるなら、国会議員の仕事はできなくなる」と強調した。(峯俊一平)
 ■不当な支配進めた
 中嶋哲彦・名古屋大院教授(教育法学)の話 文科相が個々の学校の授業内容を調査できるのは、違法な教育が行われたという明白な事実がある時に限られる。その点、今回は法的な根拠がない。教育行政は本来、教育への「不当な支配」を防ぐ役割があるのに、政権に批判的なためか、前川氏の招聘(しょうへい)を不適切と決めつけて調査した。学校の萎縮を招き、不当な支配を進めたといえる。
 ■組織の統治を欠く
 元総務相の片山善博・早稲田大院教授(地方自治論)の話 国会議員が官僚に理不尽な要求をすることは、よくある。だが、今回は拒否できなければ、文科相に相談すべき内容だった。授業について市教委に問い合わせることは文科相の見識が問われる行為で、結果責任も生じる。議員からの要求を受け、官僚がそのまま調査した文科省は組織のガバナンス(統治)を著しく欠いている。
 ■保守派・首相の出身派閥 赤池氏と池田氏
 赤池氏と池田氏は、安倍晋三首相の出身派閥の自民党細田派に所属。文教行政との関係が長く、保守的な主張で知られる。
 赤池氏は松下政経塾出身。衆院議員を経て、2013年に参院選比例区で当選。第2次安倍政権で文部科学政務官も務めた。
 一方、池田氏は日本青年会議所会頭を経て、自民党愛知県連の公募に応じて12年に初当選した。16年11月には衆院文部科学委員会で「教育で大切なことは、日本人が長年培ってきた道徳的価値観を教えること」などと、安倍政権が進めた道徳の教科化を評価した。
 文科省幹部は「2人とも道徳教育などで文科省にかなりの不信感を持っている。かなりの右派だ」と語る。
 
「2人とも道徳教育などで文科省にかなりの不信感を持っている。かなりの右派だ」と文科省幹部に言われていた1人の赤池誠章は数年前、映画『ちびまる子ちゃん イタリアからきた少年』のボスターに自らのブログでいちゃもんつけてた。 


<「友達に国境はな〜い!」 文部科学省の国家意識>
 2015年12月03日(木) 参議院議員赤池まさあきニュース
 皆さん、このポスターを見て感じることはありませんか。
「友達に国境はな〜い!」
ちびまる子ちゃんは、可愛いいのですが・・・
 私は、このポスターを見て、思わず仰け反りそうになりました。同省政務官時代に、国家公務員として、それも国家の継続を担う文科行政を担う矜持を持て。国際社会とは国家間の国益を巡る戦いの場であり、地球市民、世界市民のコスモポリタンでは通用しないと機会あるごとに言ってきたのに・・・
 文科省の担当課に確認しました。ちびまる子ちゃんが言う分には目くじら立てる程のことはないと思ったのですが、東宝株式会社からいくつかのキャッチフレーズの提案があり、わざわざこれを文科省の担当課が選んだとか・・・ 誰も異論を挟む人はいなかったとのことでした。
 たかがキャッチフレーズ。されどキャッチフレーズ。一事が万事で、言葉に思想が表出するものです。国家意識なき教育行政を執行させられたら、日本という国家はなくなってしまいます。
 文科省の担当課には、猛省を促しました。
 
もう一人が毎日新聞に18日、自民党文教族の池田佳隆衆院議員が関与した犯人であったとスッパ抜かれたが、「前川氏授業への干渉問題 渦中の自民“魔の3回生”が雲隠れ」していたという。
 
そして、今回の文科省への政治圧力の背景が、「前川氏授業に介入 背景に安倍チルドレン議員の“妬み説”も」ということが事実ならば、言語道断なのだがなんとも情けない話である。
 
さて、先月以来、霞が関では厚労省、財務省、そして文科省と不祥事が連続しているが、東京都では不祥事ではないが、かなり危ない話が進んでいる。
   
弁護士で甲南大学法科大学院の園田寿教授は、東京で、立法事実のない「迷惑防止条例」の改正という大きな問題が起こっており、報道や表現の自由が規制対象とされかねないと、警鐘を鳴らしていた。 
 
<知らなかった! 森友の影に隠れて、東京都迷惑防止条例のとんでもない改正が進行中>
 3/20(火) 8:39 YAHOOニュース
 ■はじめに
 いま、東京で、「迷惑防止条例」の改正という大きな問題が起こっています。条例の正式な名前は、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」ですが、痴漢や盗撮などの検挙のさいに根拠となる条例ですから、割となじみのある条例ではないでしょうか。
 改正が実現すると、たとえばマスコミの記者が問題の起きた政治家や官僚などを取材するために、住居や職場で待ち構えたり、市民運動家やオンブズマンなどが特定の政治家や行政機関などを監視するような、報道や表現の自由が規制対象とされかねないのではないかといったようなことが懸念されています。
 改正案には、盗撮の規制強化など、評価できる部分もありますが、全体としてもっと十分な議論と検討のための時間が必要ではないかと思います。このような大きな改正が、実はほとんど審議されず、今年の3月には成立するらしいということです。現在、東京と同じような迷惑防止条例は47都道府県のすべてに設けられていますが、改正案が成立すると、東京で成立した条例だから右へ倣えで、これが他の道府県にも影響するのではないかということが懸念されます。
東京都迷惑防止条例(現行)
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例(案)の概要(PDF形式:126KB)
審議は1回 小池都知事が密かに急ぐ“デモ封じ条例”の中身
警視庁の迷惑防止条例改正案が「東京都版の共謀罪」と物議 解釈次第で報道の自由も制限可能か
自由法曹団による東京都迷惑防止条例改正に反対する意見書
■そもそも「迷惑防止条例」とは何か?
 「迷惑防止条例」が制定されたのは、東京が最初で、昭和37年ということです。昭和39年の東京オリンピックの2年前で、警視庁の幹部がある雑誌(ジュリスト261号)の対談で、「少なくともオリンピックまでには、普通の品性の人がおどかされたり侮辱を受けたりしないで町中を自由に歩き回れる程度までにはしたいという私どもの念願」で、この条例が成立したと述べています。
 当時は、暴力団の資金源が、賭博から別のものに変化してきたということと、チンピラやぐれん隊(「ぐれる」から出た言葉で不良集団のこと)などによる、小暴力撲滅のために適格な取締り法規を作りたいというのが制定の理由です。
 そのような社会的背景があって、たとえば「ダフ屋行為の禁止」とか、「粗暴行為(ぐれん隊行為)の禁止」、「押し売りの禁止」、「不当な客引きの禁止」、「卑わい行為の禁止」など、全部で8か条の暴力的不良行為を取締る条文ができました。 つまり、暴力団やぐれん隊などによる、都民の生活安全とか風俗環境を害する暴力的行為を取り締まるのが条例の目的でした。
 それはそれで当時の規制の根拠は認められるでしょうが、今のように、暴力団とまったく関係のない、会社員や公務員などの痴漢や盗撮にこの条例が適用されるということは、その時はまったく考えられていなかったことでした。適用が拡大していったといえます。
 このような条例は、逮捕するかどうかの現場の警官の裁量が大きいだけに、ともすれば拡大適用される傾向があります。たとえば、昭和33年に制定された刑法208条の2の凶器準備集合罪ですが、これは当時暴力団の抗争事件が多発したので、日本刀やピストルなどを準備して集合した段階で暴力団員を逮捕できるようにすることが目的でした。それがその後、「プラカードも使い方によっては凶器だ」との理屈で、学生運動やデモ行進などに適用され、バットや木刀を持って集まった中学生のケンカにも凶器準備集合罪が適用されたことがあります。
■迷惑防止条例の目的は?
 ところで、迷惑防止条例は、いったい何を守ろうとしているのでしょうか。
 条例を見ますと、第1条の目的のところに、「この条例は、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等を防止し、もつて都民生活の平穏を保持することを目的とする。」と書かれています。
 この「都民生活の平穏」とは、いったい何でしょうか。
 実は、条例で書かれている禁止行為はもともと「具体的な被害者」が想定しにくいものなのです。つまり、条例は、東京都にいる個々の都民や滞在者自身を保護したり、その人たちの具体的な利益を守ろうとするのではなく、ここでは、もっと一般的で、ざっくりした「公衆」の「平穏」とか「安心感」が問題になっています。はっきりいえば、自分が直接の被害に遭っていなかったとしても、条文で書かれているような禁止行為を見たり聞いたりしたときの、都民の「不快感」や「不愉快感」が処罰の根拠だといえます。専門的にいえば、迷惑防止条例の禁止行為は基本的には「社会的法益に対する罪」だといえます。
 痴漢が典型例とされる卑わい行為(第5条1項3号)もそうです。確かに、痴漢行為は、具体的な個人が被害者だといえますが、条例は、具体的な被害者を守ろうとするものではなく、痴漢を「公共の場所」とか「公共の乗り物」で実行した場合のみを処罰の対象としています。もしも条例が個人の利益を守るのであれば、このような限定は不要です。だから、私は、電車などでの痴漢は刑法の強制わいせつ罪(刑法176条)も一緒に成立していると思っています。
 ともかく、上で述べたように、基本的には都民のざっくりとした「不快感」とか「不愉快感」を起こさせるような暴力的行為を取り締まることが、迷惑防止条例の目的だと考えられます。
 したがって、「不愉快だ」という一部の人間の判断(感情)によって都民が恣意(しい)的に逮捕されないように、処罰の対象は慎重に規定しなければならないと思います。
■今回の改正案でよいのか?
 改正案の中には、確かに盗撮の規制強化といった評価すべき点もあると思いますが、今回の改正案の中で一番問題になるのは、次の点ではないかと思います。
 現行の条例は、第5条の2で「つきまとい行為等の禁止」として、
 (1) つきまとい
 (2) 粗野・乱暴な言動、
 (3) 連続電話
 (4) 汚物の送付
を禁止しています。罰則は、6月以下の懲役または50万円以下の罰金(常習の場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金)です。
 改正案では、これに、さらに、
 (a) 監視していると告げること
 (b) 名誉を害する事項を告げること
 (c) 性的しゅう恥心を害する事項を告げること
といった禁止行為が追加されます。罰則は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(常習の場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金)と重くなります。
 また、現行1号の「つきまとい」に加え〈みだりにうろつくこと〉が追加され、さらに現行3号の「連続電話等」に加え〈電子メールやSNS等の連続送信〉が追加される予定です。
 ところで、このような改正案の評価ですが、われわれ専門家は一般に2つの点から分析します。第一に、このような法改正を必要とする事実(立法事実)があるのかどうか、第二に、かりにこのような改正案が成立した場合に、日常の業務(活動)にもっとも影響を受ける可能性のある人はだれだろうかという点です。このような点を検討して、改正が合理的かどうかを総合的に判断します。
 第一に、改正で追加される予定の行為ですが、いま特に東京都でこのような行為が頻発しており、何らかの規制が必要な事態になっているのでしょうか。
 警察は、「スマートフォン等の普及やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者増加に伴い、人々のコミュニケーション手段が多様化し、新たなつきまとい行為等を規制する必要性があることから、『正当な理由なく、専ら、特定の者に対するねたみ、恨みその他の悪意の感情を充足する目的』によるつきまとい行為等の行為類型を追加する」必要性があるとしていますが、そのような抽象的な理由ではなく、このような行為を規制することが特に必要だとされるなら、その事実を具体的に示してほしいと思います。
 第二の点ですが、やはり「監視していると告げること」や「名誉を害する事項を告げること」、また「みだりにうろつくこと」といった禁止行為の規定は、あまりにも広くて漠然としたものであり、禁止される行為を適切に限界づけているとはいいがたいように思います。
 とくに刑法上の名誉毀損罪(刑法230条)と比較していえば、改正案では刑法と違って「公然性」が要件とされていませんし、直接一対一で相手を罵倒するような場合も犯罪となりかねません。本当にこのような行為を処罰する必要性があるのでしょうか。冒頭で触れた、マスコミや市民運動家などの心配も杞憂(きゆう)ではないように思います。
■まとめ
 迷惑防止条例が、単に逮捕のきっかけとなる法的根拠を作るだけのものとなってしまうおそれはないのでしょうか。いずれにしても、都民の立場に立って、本当に必要な改正か否かを議論する時間はまだまだ十分ではないように思います。「都民ファースト」という、少し前に都民を魅了したあの素晴らしい発想は、すでに色あせてしまったのでしょうか。(了)
 

昨年の衆院選で、希望の党代表として合流希望した民進党議員の一部を「排除」した小池百合子都知事が、今度は街頭から市民を「排除」する気のようである。
 
改正案が成立して、国会前デモに参加する市民を威圧する効果が発揮されたら、喜ぶのは支持率が落ち目の安倍政権だけであり、改正案を提出した都知事のおひざ元の「都民ファーストの会」が反対しなければ、都民にとって改正案は「迷惑条例」そのものであろう、とオジサンは思う。

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