2017年05月09日

笑えない、衆院予算員会集中審議風景

第2次安倍政権発足の2日後、安倍晋三首相はこんなことを言っていた。
 
5年前に突然辞したとき、被害者家族の皆さんに大変残念な思いをさせた。私にとってもつらいことだった。私がもう一度総理になれたのは、何とか拉致問題を解決したいという使命感によるものだ。
 5人帰還の時、帰ってこられなかった被害者の家族の皆さんは涙を流していた。それを見て全員取り戻すことが私の使命と決意した。しかし、10年経ってもそれは達成されておらず申し訳ない。再び総理を拝命し、必ず安倍内閣で完全解決の決意で進んでいきたい。
 この内閣で必ず解決する決意で拉致問題に取り組む。オールジャパンで結果を出していく」
救う会全国協議会ニュース》(2012.12.28)より
 
解決するためには北朝鮮とパイプを作り粘り強く交渉を続けなければならないはずだが、いつのまにか忘れたのか、それとも単なる口約束だったかは定かではないが、最近では北朝鮮の核やミサイルの脅威を煽り、国民を不安に落とし込めて、憲法改正を狙っている。
 
ようするに安倍晋三にとって北朝鮮は外交相手ではなく、己のレガシー作りのための手段としか見ていない。
 
こんな安倍晋三の代弁者であり、森友学園疑惑において安倍昭恵の関与が濃厚になった頃、テレ朝のモーニングショーで昭恵を一所懸命庇い続け、コメンテーターらから総反撃を食らい2度と出演しなくなった御用ジャーナリストの山口敬之も、北朝鮮に関しては、「北朝鮮危機を扇動、“安倍の代弁者”山口敬之が『騒ぎすぎという奴は全員北朝鮮で毒饅頭を食らっている』と陰謀論」とジャーナリスとは思えない言動をしていたようである。
 
その記事では最後に「ようするに、こういう人間が地上波のテレビ局に出演し、『北朝鮮危機』を煽ってきたのである。この国のメディア状況はもはや、末期的というしかない。」
 
たしかに、メディアが末期的というのは、こんなところにも現れているようである。

『共謀罪』告発、一般人は捜査対象外? 野党が追及

 「安倍首相、改憲発言の整合性「新聞読んで」 衆院予算委

 「改憲案の説明、国会で避ける首相 党総裁と立場使い分け
 
こんなていたらくな国会審議状況を75歳の後期高齢者になっても意気盛んな老骨漢ジャーナリストは憤りを隠せなかった。
 
<悲しい国対政治<本澤二郎の「日本の風景」>
 2017年05月09日 「ジャーナリスト同盟」通信
 <安倍の大嘘答弁に対抗できない野党>
 5月8日の衆院での安倍追及場面をラジオで聞いた。結論を言うと、ただ歯ぎしりするほかなかった。「私の嘘を信じてほしい」という安倍を、野党は突き崩せないのだ。しどろもどろの安倍答弁を、ラジオでさえもわかる。わけのわからない日本語を連発する、悪役の安倍晋三を突き崩せない。「ハイ、時間です」でおしまいだ。これぞ国会対策政治である。昔に比べても劣化している。今日5月9日の参院も同じなのか。低級・無能・無恥の安倍に比例する野党質問ということになろうか。
<結束して審議中断もできない体たらく>
 国民の不満は募るばかりである。
 野党が結束して体当たりするという場面がない。不思議千万である。時間が来ると、すいすいと幕を引いてしまう。昭惠の国会喚問を叫んで終わりだ。愚劣な演劇を見せられる、聴衆もたまったものではない。「入場券を返せ」と怒り狂う愚劣な永田町劇場である。
 見物している方が、ストレスが溜まってしまい、見なければよかった、と反省するのである。お芝居の筋書きが出来ている。国会対策が、見事に機能している。
 結束して審議中断、安倍を追い詰めようとしない野党である。どれくらいの金が、野党国対に流れているのであろうか。共産党まで、この枠の中にはまり込んでいるのであろうか。けしからんと思うほかない。
<55年体制よりも劣化した国会審議>
 神道小学校建設に、広大な国有地をタダ同然に払い下げた、大胆不敵な安倍犯罪を、追い詰めることが出来ない議会である。3分の2以上が、安倍のろれつの回らない答弁を支援している今の日本の議会である。
 無恥・無能批判は、野党へと向けられることになる。まだ55年体制の方がしっかりしていた。
 不思議なことは、野党追及にスターが登場しない。質問者はよく勉強をしているが、スターではない。それだけで視聴率が下がる。もうこれだけで、毒を飲まされた野党を印象付けている。
 安倍の大嘘を信じろ、という場面で、野党の理事が体を張る場面が、繰り返し訪れるのだが、野党はバラバラである。見る・聞く方は、失望と不満が充満するだけである。
<NHKは1行も報道せず>
 4・30NHKスペシャルの9条秘話報道は、安倍の大嘘を暴露していて小気味よかったが、5・8国会の報道は、依然として公共放送が、その責任を放棄していることを、改めて証明していた。NHK料金を支払うのものは、馬鹿モノである。本当にそう思う。 安倍がグローブにぐらつく場面、死に体安倍を、NHKは同日の午後から夜のニュースで、たったの1行さえも報道しなかった。NHKは、ジャーナリズムを投げ捨ててしまったままである。日本の悲劇を先導するNHKなのだ。
<安倍改憲・安倍共謀罪の毛ばりに食らいついた野党>
 安倍は、この日のために改憲論を発信していた。この毛ばりに食らいついた野党ハゼに、安倍は「詳しい内容は読売新聞を読みなさい」と開き直った。「読売は安倍の広報紙」と議会の場で答弁したのだ。
 ナベツネの悪魔性を、安倍自ら明かしたのだ。三文作家ならぬ三文芝居に辟易して、極右の維新政党の質問の場面で、NHKラジオのスイッチを切った。
 フランス国民は、極右を排除した大統領選挙を選択して、EUの危機を封じ込めた。今日は韓国の大統領選挙である。自立しようとする大統領誕生がまじかである。日本は犯罪首相を放任することになるのか。
2017年5月9日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
 
「政府広報紙」とか「自民党機関誌」という冠をつけて紹介していた「讀賣新聞」。
 
行政府の長が国権の最高機関である国会で、「自民党総裁の考え方は相当詳しく『読売新聞』に書いてありますから是非それを熟読していただいて...」と私企業の宣伝を平然としてしまった安倍晋三首相。
 
総理大臣は「憲法尊重擁護の義務を負う」ことは、どうやら学んだようだが、最大与党の総裁が最高権力者の総理大臣になることは日本では当たり前になっており、その発言が「自民党総裁」であろうが「内閣総理大臣」であろうが、国民からすればまったく同じとみられてしまう。
 
首相と婚姻関係を結び同居している夫人を「私人」と閣議決定する安倍内閣なので、「党総裁は私人で総理は公人」という閣議決定をやりかねない。  
 
読売新聞社が政権と一心同体であることは周知の事実だが、利益誘導までやってしまうという、余りにも国会の場を愚弄するかのような言動に対しては、マスメディアはもっと厳しく批判しなければならない、とオジサンは思う。

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2017年04月18日

ポンコツ閣僚3点セットは「失言・撤回・辞任せず」

国会審議がテレビ中継されているにもかかわらず、自らの勉強不足と頭の悪さをここまであからさまに曝け出す大臣も珍しい。
 
共謀罪 金田法相、不安定な答弁 民進党が集中砲火」 
 
民進党の山尾志桜里委員が森林法が対象犯罪となっていることを念頭に「保安林でキノコを採ることもテロの資金源となるのか」とただすと、金田勝年法相は「森林窃盗の対象には竹、キノコの他、森林内の鉱物、岩石なども含まれ、相当の経済的利益を生じる場合もある」と、あたかも犯罪集団の資金源になりうるため対象としたと説明していた。
 
詳細は以下の動画を見てもらいたい。
 
【共謀罪!安倍晋三vs山尾しおり「共謀罪カウント方法変えて277に」4/17衆院・決算行政監視委員会】
 
さらに、共謀罪の対象となる犯罪数が「ルールなき数え方」により、国民を欺くかのごとく少なくなっていたことが明らかになった。
 
<「共謀罪」対象犯罪 衆院事務局調査「316」 政府「277」と相違>
 2017年4月18日 朝刊 東京新聞
20170418hanzaisu.jpg 犯罪に合意することを処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案で、政府が「277」と説明している対象犯罪の数が衆院事務局の調査では「316」に上ることが分かった。金田勝年法相は、17日の衆院決算行政監視委員会で「数え方に一定のルールはない」と説明。野党からは「ルールがない数え方で絞ったというのは非常に問題だ」との批判が上がった。(山田祐一郎、我那覇圭、岡本太) 
 民進党の山尾志桜里(しおり)氏が、277の対象犯罪数の根拠をただした。山尾氏は、今国会で衆院事務局がまとめた資料で「共謀罪」の対象犯罪が316に上ると指摘。政府が説明する277の対象犯罪とは計上方法が異なり、犯罪数が39多かった。資料は、2005年に国会提出された共謀罪法案で法務省から提供された資料を参考に作成された。
 例えば、衆院の資料では刑法の「激発物破裂」は「現住建造物等損壊」「非現住建造物等損壊」「建造物等以外損壊」の3つが個別の対象犯罪となっているが、政府は今回、3つをまとめて1つの対象犯罪とした。このほかにも「電汽車往来危険」「艦船往来危険」を、政府は「往来危険」として1つで計上している。山尾氏は「数字ありきで300以下に抑えたのだとしたら、国民に対して大変失礼ではないか」と批判した。
 政府は国際組織犯罪防止条約締結のために、法定刑が死刑や4年以上の懲役・禁錮の罪の共謀罪の創設が必要だと説明してきた。05年4月時点のこの対象犯罪数は619だった。政府は今回、この犯罪数を676と説明しているが、今回の衆院の資料では841(今年2月現在)だったことも判明した。
◆野党議員の質問に「細部は官僚呼んで」 
 金田勝年法相は17日の衆院決算行政監視委員会で、「共謀罪」法案の対象犯罪の数について「数え方に一定のルールはない」との見解を示した。一方で、野党議員の突っ込んだ質問に対しては、政府参考人の法務官僚に答弁させるよう求める場面があった。
 金田氏は、個々の対象犯罪を選定した理由を民進党の山尾志桜里氏に問われ、「細部のことは法案作成に携わった政府参考人も(審議に)呼んでほしい」と述べた。
 法案提出前に「成案を得てから説明する」と答弁を先送りしていた40項目に関しては「今からでも法務委員会で質問してください。直ちにお答えする」と強調。その上で「具体的な質問通告はいただいていない」「通告は分かりやすくお願いしたい」などと質問者に注文を付け、踏み込んだ説明は避けた。
 これに対し、山尾氏は「しっかりした答弁が出てこないのが議論を混乱させる最大の原因だ」と批判した。
 金田氏は二月、共謀罪を巡り「法案ができた後に専門的知識のある法務省刑事局長も加わって充実した議論」をするよう求める文書を報道機関に配布し、野党から批判されて撤回した経緯がある。 (横山大輔)
 
「末は博士か大臣か」と言われたのはいつ頃だったのか、「レファレンス協同データベース」によると、「『末は博士か大臣か』という言葉は、いつ、どこで、誰が言ったものか。」という質問に対しては、「記述のある資料は見あたらず。判明しなかった旨、調査経過を連絡する。」と素っ気ない回答である。
 
もっとも巷のうんちくレベルの「YAHOO JAPAN 知恵袋」によると意外と古く、明治の初期らしい。
 
少なくとも21世紀の子どもたちの夢には「博士」や「大臣」は残念ながら入ってはいない。
 
職業として、それも「家業」として国会議員になったような連中は、総理大臣にはなれなくても「一度はやりたい大臣」志望者が後を絶たない。
 
もちろん、大臣になれば一般の議員よりも期末手当が加算されるので年収は増えることは確かである。
 
そして政権の都合から内閣改造が繰り返され「粗製乱造」された大臣は勝手気ままに、思いつくままに頭に浮かんだことをそのまま口から出してしまう輩が多くなってきている。  
  
<安倍内閣 止まらぬ閣僚の失言 「1強」政権に緩み>
 毎日新聞 2017年4月18日 東京朝刊
20170418mondaihatugen.jpg 安倍内閣の閣僚らが発言を問題視され、謝罪・撤回に追い込まれるケースに歯止めがかからない。山本幸三地方創生担当相は17日、「一番のがんは文化学芸員」などとした発言を撤回し、謝罪した。7日には東京電力福島第1原発の自主避難を「本人の責任」とした今村雅弘復興相が発言を撤回したばかり。政権の緩みが露呈している。【遠藤修平、樋口淳也】
 山本氏は16日、大津市で開かれた地方創生に関するセミナーで、学芸員について外国人観光客らへの文化財などの説明、案内が不十分として「学芸員を一掃しないとだめだ」などと批判した。
 山本氏は17日、国会内で記者団に「言葉が行き過ぎたことは反省しており、撤回しておわびを申し上げたい」と述べたうえで「地方を元気にするために全力を挙げて頑張っていきたい」と続投に意欲を示した。
 官邸幹部は「特に地方に行った時は危ないから気をつけてくれと言っている。ウケを狙ってサービスしたくなってしまう」と閣僚の緩みを不安視する。北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射に対する警戒態勢を続ける中、政権の命取りになりかねないためだ。
 報道各社の世論調査では内閣支持率が軒並み5割を超え、野党の政党支持率は低迷している。「安倍1強」と言われる状況が長期化し、変化の兆しも見えないことが、政権の緩みという形で表れている。
 政権の要である菅義偉官房長官は17日の記者会見で「閣僚は常に閣僚としての責任をもって発言してほしい」と強調。懸命に引き締めをはかっている。しかし、政府・与党内では山本氏の発言を問題視しない意見が大勢だ。
 安倍晋三首相は同日の衆院決算行政監視委員会で「国家としてあまりに無礼」と追及する民進党の山尾志桜里前政調会長に対し、「山本氏が謝罪し撤回したと聞いている」とそっけなかった。自民党の二階俊博幹事長は会見で、既に謝罪・撤回されたことを踏まえ、「これ以上コメントするつもりはない」と早々に幕引きを図った。
 民進党の野田佳彦幹事長は17日の記者会見で「異常な発言が続くということは政権としては緩みがあると言わざるを得ない」と国会で追及する考えを強調した。共産党の小池晃書記局長は「一掃すべきはこういう閣僚だ」と辞任を要求した。

過去にも舌禍発言閣僚は絶えなかった。
 
<閣僚の不用意な発言続発 「がんは学芸員」発言を撤回、謝罪> 
 2017年4月18日 朝刊 東京新聞
20170418kakuryouhatugen.jpg
 安倍内閣の閣僚から不用意な発言が飛び出し、波紋を広げるケースが相次いでいる。
・・・中略・・・
 閣内では今月に入り、今村雅弘復興相が東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者が帰還するかどうかは「本人の判断」などと発言し、国会で謝罪したばかり。3月には稲田朋美防衛相も「森友学園」に関する国会答弁を訂正している。
 止まらない閣僚の問題発言に関し、自民党の二階俊博幹事長も17日の記者会見で「閣僚がそれぞれ適切な発言に留意するのは当然だ」とくぎを刺した。
 民進党の野田佳彦幹事長は会見で「閣僚の資質に関わる問題発言が続出しているのに、政権には守ろうとする姿勢ばかりが目立つ」と批判した。共産党の小池晃書記局長は「一掃すべきはこういう閣僚だ」と強調した。 (古田哲也)
◆山本担当相の発言要旨
 中国や東南アジアの爆買い的な観光はもう終わり、質が変わってくる。文化や伝統、歴史をしっかりと理解してもらうような観光が本物で、一番長続きする。
 文化財の説明をきちんと説明できるかどうかが勝負。二条城では過去、全く英語の案内表記がなく、何の歴史的な説明もなかった。イギリス人が抗議し、今はがらっと変わり、ガイドも付くようになった。
 日本ではいったん国の重要文化財に指定されると、火も水も使えない。花も生けるのも駄目、お茶もできないというばかげたことが当然のように行われており、一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。
 この連中は普通の観光マインドが全くない。プロの自分たちが分かればいい、他の人たちは分からないだろうから来なくてもいいよ、というのがだいたいだ。この連中を一掃しなければ駄目だ。
 大英博物館はロンドン五輪後に大改造したが、一番反対したのが学芸員たちで、全部首にして入れ替えた。とにかく観光客に楽しく見てもらわない限り、国は成り立たないんだという感覚で徹底した結果、大成功した。
 
あらためて、山本幸三地方創生担当相の知識不足と憶測からの発言と、正しい内容を精査してみる。
 
山本:「二条城では過去、全く英語の案内表記がなく、何の歴史的な説明もなかった。イギリス人が抗議し、今はがらっと変わり、ガイドも付くようになった」
 
実態1:「英語表記は以前からしていた。字体やデザインがバラバラだったので昨年10月と今年3月に統一した。修正した表記もあるが、市が判断して決めたこと。抗議されて変えたわけではありません」(京都市元離宮二条城事務所)
 
山本:「国の重要文化財に指定されると、火も水も使えない。花も生けるのも駄目、お茶もできない」
 
実態2:「養生して生け花もしている。消防署の指導を受けながらかがり火を炊いたこともある。火も水もつかえないわけではない
 
山本:「一番のがんは文化学芸員と言われる人」
 
実態3:「文化学芸員などはおらず、博物館法上では学芸員
 
少なくとも、この山本幸三という人物は、事前に調べて発言したわけではなさそうであり、単なる噂や風評を耳にして公言したということであろう。 
    
多くの舌禍大臣は、「言葉が行き過ぎたことは反省しており、撤回しておわびを申し上げたい」といって済ませている。
 
事実と異なることを公人が言えば、単なる謝罪や、発言を撤回しても虚偽事実を言われた側の記憶は一生残る。
 
こんな大臣が続けば、子どもに対して、「そんないい加減なことを言うと"大臣"になっちゃうよ!」という親が出てくるかもしれない。
 
そして第2次安倍政権になってからは、「ドミノ辞任」を恐れてか、安倍晋三首相は舌禍大臣を決して辞任させていない。
 
1950年代後半、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の家電3品目が「三種の神器」として喧伝され、1960年代半ばのいざなぎ景気時代には、カラーテレビ (Color television)・クーラー (Cooler)・自動車 (Car) の3種類の耐久消費財が高度成長期の「3C」として新・三種の神器として喧伝された。
 
そして安倍内閣のポンコツ閣僚にとっては、「失言・撤回・辞任せず」が「三種の神器」となってしまったのではないだろうか、とオジサンは思う。   

posted by 定年オジサン at 11:47| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月27日

政府に対しては不満だが、内閣支持率が大きく下がらない原因は?

今朝のテレビニュース。
 
森友学園の問題について、政府・与党は籠池理事長の証人喚問で幕引きを図る戦略でした。しかし、逆に昭恵夫人側と籠池夫妻の間で交わされたメールやファクシミリによるやり取りが公表され、野党側は昭恵夫人らの証人喚問を要求しています。こうしたなか、2017年度予算案は憲法の規定で28日に自然成立してしまうのを避けるため、27日に採決を行うことで与野党がすでに合意しています。参議院予算委員会で安倍総理大臣も出席して質疑が行われた後に採決が行われ、夜の本会議で成立する見通しです。
 
衆議院議席を3分の2以上占めていれば、参議院で反対されても、再び衆議院で採決すればすべての法律が成立してしまうのが今の国会勢力図である。
 
もっとも予算案に関しては衆議院の議決が優先されるため、参議院での議決には左右されない。
 
したがって野党は過去の「ねじれ国会」時代みたいに「予算案の人質」戦略は取れなくなっており、仮に抵抗しても衆院成立後1か月経てば自然成立してしまう。
 
「国民の生活に係る予算案を政局の具にしてもいいのか!」と自民党に恫喝されれば反論する力もない現在の野党なので、本日の参院本会議で成立させることに合意したという話である。
 
予算が成立してしまえば予算委員会は閉会されるので、政府側も安倍晋三首相も疑惑の矢面に立たされる場面は激減する。
 
その前にもう一度、全く解明されていない森友学園がらみの疑惑を整理しておく。
 
森友学園、残る疑問 値引きは正当? 3通の契約書は…
 
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その昔、元橋本龍太郎首相の秘書だった官邸内部事情に詳しい民進党の江田憲司は、自ブログで「森友問題の謎を解くカギ・・・官邸内のメカニズムを知る必要」があると書いていたが、そんなメカニズムを知らなくても、ベテランの新聞記者OBが書くニュース物語を呼んだ方が理解できるかもしれない。
 
<籠池理事長はクロ、首相夫人は判定負け>
 2017年03月25日 中村仁のブログ
 大阪の森友学園の問題をめぐる証人喚問、参院予算委員会は、国民生活に密着した予算案の審議という最も重要な本来の役割を放棄し、関係者の責任追及に熱中しました。もっとも、生の政治、行政の舞台裏が俎上に乗せられ、国民が「やはり、裏ではそんなことが行われているのだ」と再確認するケース・スタディには十分、なりました。
 森友問題をめぐる動きを総括してみます。人間的に全く信頼できない人物に、よくまあ、これだけよくも引っかき回されたなあ、という感じですね。3通りも用意した建築申請書も虚偽というか詐欺なら、看板の愛国教育ついても、虚偽か偽装に思えてきます。うさんくさい愛国教育学園と安倍首相夫妻の関係も絡み、ニュース価値を引き上げました。
 結局、「籠池理事長はクロで、補助金申請書の虚偽記載で訴追、逮捕、学校は破綻」、「昭恵・首相夫人は目に余る軽率な行動が明らかにされ、判定負け」で、最大の敗者はこの二人です。さらに「安倍首相自身もむきになりすぎ、森友問題の政治的、ニュース的な価値を高める結果を招いた」、「財務省関係などの行政の不手際は、首相に対する忖度が生んだ」です。
経営破たんで回収できない損害も
 経済的に大損するのは、「認可取り消し、校舎解体の末、費用を払ってもらえなくなる建築、工事会社」ということになります。国に損害は発生しますかね。財務省は売った国有地を買い戻します。校舎の解体が条件ですから、実際に取り戻せるかどうかは別です。木造建築補助金(国交省)や騒音助成金(関空会社)の返還も求めます。経営が破たんしてしまえば、校舎の解体費用をだれがだすのか、補助金や助成金を返還する原資があるのか。事後処理は複雑ですね。
 首相からの100万円寄付の有無は、双方が肯定、否定で応酬しており、真相は解明されないでしょう。国有地を不当な安値で払い下げ、学校開設を認可(その後、取り消し)に至る不透明な経緯を追及する上では、もともと、あまり意味がありませんでした。首相側の「もらっていない。議員、首相の職を賭す」との発言で、野党、メディアが活気つきました。選挙区外の寄付であり、「そもそも違法ではない」と、クギを最初に刺しておいたら、ニュース価値は落ちていたでしょう。
 籠池夫人当ての首相夫人のメールには、首を傾げます。「100万円の寄付の記憶がないのです」という表現は実に妙です。なぜ「寄付していません」ときっぱり否定しなかったのか。寄付していても、していなくても、記憶に残らない金額であるはずがありません。なぜ「記憶がない」といったのか。他のメールには、「私もまだまだ追い詰められるかもしれません」とあり、解釈によっては、憶測を呼び文言です。
 籠池夫人とのメールのやり取りが、問題発覚後2、3月だけでも、約60回というのは、信じがたい数字です。フェースブックに自分の見解を投稿したというのは、追及されている問題の大きさ、首相夫人という立場を考えると、話題を拡散するだけの効果しか持ちませんでした。情報戦の時代の格好の餌食になり得る立場にいることへの備えが頭から消えています。だすなら、きちんとした公式の発表文にすべきでした。
持論の愛国教育につまづく
疑惑が本当なら「議員、首相を辞める」との首相の国会答弁は、逆効果でした。愛国教育を看板にした人物との関係が不透明ではないかと探られることが気になったのでしょう。安保法制論議が国会で議論されているさ中に、大阪に飛び、民放のテレビ番組に出演(2015年9月)したのも不自然なタイミングでした。国有地払い下げを地元で調整している時期と重なっているとの指摘がされています。夫妻ともども持論の愛国教育で足を取られた形です。
 この問題はどのような結末に向かうのでしょうか。寄附金に関する証言では、籠池氏を偽証罪で告発するのは無理でしょう。もっと追い込むには、金銭関係の出入りを記録する帳簿の調査が必要です。一方、首相夫人側も寄付を否定する証拠を持ち合わせていないように見受けられます。籠池氏は、3通りの建築費を算定し、行政機関に提出した書類が虚偽記載で、詐欺に相当するとの点では検察の捜査対象となり、逮捕もありえます。メディアの関心は政治から離れ、そこに移っていくでしょう。
 そのころには、森友学園は多額の債務を抱え、経営破たんしています。とんだ災難に見舞われるのは藤原工業という建築業者、その他の工事者ですね。総工費15億円程度の仕事にありつけると思ったのには誤算でした。この間、来年度予算案の審議がろくに行われず、国民生活全体のことが二の次にされたという意味では、国民こそが最大の被害者なのでしょう。
 
最大の被害者である国民に対する週末の世論調査の結果が発表された。
 
日本経済新聞の「森友問題、政府説明『納得できず』74% 本社世論調査」にもかかわらず、安倍内閣の支持率はほぼ横ばいの62%、共同通信の「森友、首相説明納得できず62%」では、それでも安倍内閣支持率は52.4%と高率を維持している。
 
内閣支持率が40%を下回ると危険水域に入る可能性があるが、残念ながら50%を超えていることは、別の理由がある。  
 
まさに「安倍内閣に代わる内閣が見当たらない」ということで、単に安倍晋三が首相を辞めても自民党から別の輩が出てくるだけである。
 
真の国民の不安を取り除き、不満の受け皿を提示しなければ、政権交代への道は全くない。  
 
<脱アベノミクス 民進党は対立軸を示せ>
 2017年3月27日 東京新聞
 「経済の好循環」「財政再建と経済成長の両立」など掛け声倒れの空手形はもう十分だ。いつまでも道半ばのアベノミクスから脱却せねば国民生活は改善しないだろう。新たな経済社会像が必要だ。
 「期待できない経済成長に依存するのではなく、将来不安を取り除けるような新しいモデルを示してこそ、アベノミクスへの対立軸たり得る」
 27日の結党1年を前に初めて開かれた民進党大会。党員の心に最も響いたのは来賓として招かれた井手英策・慶応大教授のあいさつではなかったか。
 民主党に維新の党が合流して結党した民進党だが、民主党政権時代に失った国民の信頼は回復できないままである。安倍政権が閣僚の辞任など失策がないわけではないのに「自民1強」を許しているのはなぜか。
 それは民進党がよって立つ国家像、とりわけアベノミクスへの対立軸を示せないためだろう。
 井手教授によれば日本の現状は「みすぼらしい社会」だという。家計所得は、この20年で2割落ち込んだ。年収300万円以下の世帯が34%を占め、貯蓄率ゼロ家庭も二割。高齢者世帯で生活保護を受給する世帯は倍増した。だが現役世代への社会保障サービスの水準は先進国で最低。財政は逼迫(ひっぱく)し、再分配機能を失ったからだ。
 かつて北欧諸国と並ぶ平等主義といわれた姿はなく、格差社会いや格差放置社会である。困っている人がいても「自己責任だ」として切り捨てる冷たい社会なのだ。
 アベノミクスは、富裕層をますます富ませる一方で経済弱者を大量に増やし社会の分断を強めた。中間層から低所得層への転落が増える中で起きたことは、生活保護の不正受給がわずかなのに、さも多いかのような受給者たたきだった。弱者が、より弱い立場の人をたたく絶望的な構図である。
 アベノミクスは楽観的な成長見通しの下で消費税増税を再三先送りするなど財政規律をすっかり失った。税負担が軽いということは社会保障サービスを再分配でなく自己負担、自己責任で担えと同義である。
 逆に税負担を増やせば自己負担は軽くできるということだ。
 対立軸は明らかだ。目指すのは危うい成長頼みでなく、また自己責任の恐怖におびえる国でもない。負担能力に応じて誰もが負担し、誰もが受益者となる。弱者たたきもなく、負担を分かち合って安心して暮らせる社会である。
 
東京大学大学院、東北学院大学、横浜国立大学大学院、コロラド大学と渡り歩いてきた井手英策慶応大学経済学部教授。
 
しかし彼は「6年前に倒れて脳内出血になり、それから階段の上り下りがうまくできなくなりました。だから障害者の問題は身近です」という弱者の立場をよく分かっている若き経済学者である。
 
3月9日には予算委員会公聴会で安倍政治を批判するこんな意見を述べていた。 
 
【予算委員会公聴会2017年3月9日 井出英策氏 経済政策の考え方、このままでいいの??】

 
そして3日後の3月12日の民主党定期大会での来賓あいさつスピーチでは最も会場の心を鷲づかみにしたものだったようである。
 
【民進党・2017年度定期大会来賓挨拶 慶応大学経済学部 井手英策教授】

 
安倍政治はいつかは終わる。
 
早く、どのように終わらすかは喫緊の課題だが、そのあとをどうするのか、という夢のある展望をそろそろ野党連中は国民に示すべきではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:37| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月22日

愛国小学校は問題だが、大学に進学することが人生のリスクとは?

先週来、大阪の森友学園の国有地取得疑惑に関連して、「重篤なスキャンダルが消えていくテレビメディア」とか、「テレビの民放は瀕死状態だが、この愛国夫妻は日本には不要」と、連日つぶやいてきた。
 
そして、「暗殺された金正男より現存する安倍晋三・昭恵の疑惑をなぜメディアは取り上げない!」の中で、テレビ東京のある番組に圧力がかかっているのだろうか、と指摘した。

しかし、その後もテレビ東京の夕方サテライトは精力的にこの問題について報道し、「安倍晋三小学校」云々についても、安倍晋三と妻昭恵の食い違いを明確にしていた。
 
【必見】夕方サテライトが独占スクープ!森友学園で総理夫人が名誉校長になるまで!首相答弁と食い違い!」 
 
実際の映像は、「初公開! 総理夫人が名誉校長になるまで」を見てもらいたい。

明らかに、安倍晋三首相が国会で虚勢を張った答弁が嘘であったことがバレている。 
 
さらに昨日は、「総理夫人が名誉校長 学校認可めぐる議事録入手」を放映していた。
 
この森友学園の国有地取得疑惑で国会議員が動き始めた途端、毎日新聞は「大阪・国有地売却 8億円減額の根拠示せず 国側」と書き始め、朝日新聞は早くから報道していたが「両論併記」スタイルからぬけだせなかったのだが、やっと社説で、「豊中の小学校 不可解な点が多すぎる」と指摘するようになった。  
 
文芸評論家の斎藤美奈子に言わせれば、この問題は大きく4つに分けられるという。
 
@同学園が4月開校予定の小学校予定地として国有地を近隣国有地の価格の約1割で買い取っていること。
A小学校用地すら決まっていない段階で文科省の承認が下りていること。
B同小学校の名誉校長が首相夫人の安倍昭恵氏であること。
C同学園の教育方針が「教育勅語」の唱和を含む極右的なものであること。
 
明らかに法的に問題があり重要なものは上記の@とAだが、BとCは「さもありなむ」と思われるかもしれないが、自民党が今国会に提出予定の「家庭教育支援法案」の先取りしたのが森友学園に見えるという。
 
言い換れば安倍晋三夫妻が積極的にこの法案実現のために自民党案のモデル校にしようとしているのが「森友学園」ということになる。
 
ところで、日本労働弁護団常任幹事で自由法曹団常任幹事、さらに京都脱原発弁護団事務局長でもある若手の渡辺輝人弁護士は、具体的な数字を挙げて今回の問題を分かり易く解説していた。 
     
<森友学園の国有地取得の収支>
 2/20(月) 11:00 YAHOO JAPAN ニュース 
・・・前略・・・ 
国有地を買ったのに国への収支が現状プラス
森友学園は梅田駅(大阪駅)まで徒歩含め30分圏内の国有地8770平方メートル(約2660坪)を、約1年間、国から賃借した上、1億3400万円で購入しましたが、本稿執筆時点で、国に対する収支が1億3910万円プラスになっています(表参照)。原因は国が森友学園に対して「有益費」として約1億3000万円余、建設中の建物が国によって「木質化」の先導事例に選定され約6000万円の補助金を得ている一方、土地の購入費用は頭金を除き10年分割とされたからです。 
20170222kinsensyusi.jpg 
今後10年かけて分割で支払う金額の合計が下記の通りであり、この金額について国が本物件に抵当権を設定しています。国が年利1%の低利で金融機関の真似事をしている感があります。そして、建設中の建物に対する補助金も含めると、10年後に全部払い終わった時点でも森友学園の国に対する収支がプラスになる計算です。そしてこの元利合計額が登記簿に記載されている数字に合致します。 
 20170222saimuzabdaka.jpg
・・・後略・・・ 
 
<森友学園への不明瞭な国給付>
 2/21(火) 6:00 YAHOO JAPAN ニュース  
・・・前略・・・
本物件代金の約8億2200万円の減額根拠の不可解さ
2月15日の衆議院財務金融委員会における宮本たけし議員(共産党)の質問からは、さらに不可解な事情が浮かび上がります。上記のように1億3000万円余の「有益費」の「返還」が「合意」された2016年3月30日(青い四角でマーク)をまたぐ前後1ヶ月ほどの間に、さらに、国が本物件の時価を査定した9億5600万円から8億2200万円の減額を行い、1億3400万円という廉価な土地代金が決定され、同年6月20日に森友学園に売却(代金は賃貸借の保証金をほぼ満額充当した頭金を除き10年分割)されたことです。 
 
20170222moritomogakuenkeii.jpg 
8億2200万円の内訳は約8億1900万円強の「地下埋設物撤去及び処理費用」と、撤去尾する際の事業の長期化による土地の価格の2%減額約200万円の合計です。
前者については、消費税分を除くと、撤去する土の47.1%が「埋設物」(ごみ)とされ、その処理費用(掘削、積み込み、運搬、埋め戻しは除く処理のみの費用)が1立方メートル当たり2万2500円と非常に高額です。この埋設物の処理費だけで4億3920万円。そして、共通仮設費、現場管理費、一般管理費で2億4400万円強を計上しています。これらだけで工事費用の85%にものぼります。
これだけ巨額のごみの撤去・処理費用が計上されているのに、国は実際に撤去がされたか確認していない、と答弁しています。これは建物基礎部分以外、撤去はしていないという森友学園の理事長の証言とも矛盾はありません。
はたして、これだけの量の埋設物(ごみ)が残留しているのかも不明であり、その算定根拠の妥当性は今後厳しくチェックされる必要があります。
・・・後略・・・
 
国有地に関する土地取引は国土交通省管轄かもしれないが、極右小学校の許認可は文科省の管轄である。
 
しかし、その文科省が児童向けの教育マニュアルならともかく、「斡旋実態隠蔽マニュアル」を作成したとは、開いた口がふさがらない。
 
<文科省天下り「隠蔽マニュアル」 調整役OBの「名前出さず」>
 2017年2月22日 朝刊 東京新聞
20170222amakudaripoint.jpg 文部科学省の天下りあっせん問題で、あっせんの実態を隠蔽(いんぺい)する同省職員作成のマニュアルには、再就職等監視委員会の調査に虚偽の報告をするよう促すような記載があることが分かった。職員が違法性を認識しながらあっせんを続けていた可能性が強まり、松野博一文科相も21日の会見で「職員に法を守る意識が欠けていた」と語った。
 文科省によると、文書が作られたのは2015年3月ごろ。再就職に関わった複数の人事課職員のパソコンのメールに添付されていた。異動する際、業務を引き継ぐために作ったとみられるという。
 文書には、違法な天下りをチェックする再就職等監視委員会への対応が記されていた。例えば、在職中の再就職活動は国家公務員法に抵触する恐れがあるため「3月退職、5月再就職の場合、4月中に最終面接があったとする等、適宜、調整しておく必要有り」として、再就職決定時期を退職後に偽装することを促すような記載があった。
 あっせんの中心的役割を担った文科省人事課OBの嶋貫和男氏(67)については「(再就職について)誰から声がかかったかについては、基本的に代表(嶋貫氏)ではない誰かとする」と、名前を出さないように決め、「何かの際に協力してもらえる者」の名前を伝えるよう促している。
 再就職のタイミングについては、2カ月以内に再就職すると「(監視委に)詳細な状況報告を求められる」と警告している。 文科省のあっせんを巡っては、10年7月ごろまでに、嶋貫氏を中心とする体制を引き継ぐ文書が作られていたことも判明。再就職の流れについて「某氏(嶋貫氏)と相談しながら再就職先の案を確定」「省内意見調整」などと、段取りが具体的に記されている。
 松野文科相は中間報告で、監視委から指摘された38件の天下りあっせん事案のうち、17件で違反を確認したと明らかにした。監視委が既に違法と認定した10件と合わせた27件のうち26件に、辞職した前川喜平前事務次官や人事課職員ら計16人が関与したことも判明した。
 
文科省の職員は国家公務員であり、それぞれ相応な大学を卒業している国民の公僕であるはずである。
 
それなりに裕福な家庭に生まれ育ち、一所懸命勉強して晴れて文科省に入省できたにもかかわらず、このような組織ぐるみの国家公務員法違反行為に加担させられ将来を台無しにしてしまえば、せっかく学費を出してもらった親には顔が向けられないであろう。
 
しかし世の中にはこんな恵まれた環境で育ち国家公務員になれるのはほんの一握りであり、最近は親からの仕送りだけでは大学に満足に通えず奨学金という借金をする学生が多くなっている。   
 
そして、借りた奨学金を返せない人も急増しているという。 
 
<奨学金返還「人生のリスク」 10年で強制執行120倍>
 2017年2月22日 朝刊 東京新聞
20170222kyouseisikkou.jpg 日本学生支援機構から奨学金を借りた人が返せなくなり、給料の差し押さえなど強制執行にまで進むケースが急増している。2005年度には4件だったが、15年度に120倍超の498件になった。就職できなかったり、低賃金が続くことが大きく影響しているようだ。一方で返さない事例を見逃せば不公平感が高まるうえ、新たな借り手に必要な資金の減少につながるため、回収を厳しくせざるを得なくなっている。 (白山泉)
 専門学校を卒業してアパレル業界に就職した都内の30代男性は学生時に約430円の奨学金を借りた。今の給料は手取り15万円程度。返還が滞り、15年冬に支援機構と毎月約3万円の支払いを約束したが、延滞金も含め返還額は400万円以上も残った。結局、返せなくなり、数カ月後に給料を差し押さえる「強制執行」を予告する通知が届いた。
 支援機構は返還が困難になった人の救済措置を行っている。14年度に延滞金の利率を年10%から5%に引き下げ、今年4月からは月額の返金額を3分の1に減らして返還期間を延ばす制度も新たに設ける方針。
 一方で奨学金の回収のため、簡易裁判所を通じた支払い請求や強制執行など法的措置を強化している。延滞者の割合は減少傾向にあるが、返還が困難な人を追い詰めている側面もある。
 政府は17年度予算案で返還不要の給付型奨学金の新設を盛り込み、国会で審議中。教育無償化に向けた議論も活発化している。だが、すでに奨学金を借りている返還困難者の救済策は十分とは言えない。
 若者の労働問題に取り組むNPO法人「POSSE(ポッセ)」の岩橋誠さんは「延滞金が増え、元本の返還まで届かない人も多い。延滞金のカットなどの救済策が必要だ」と、現在の返還困難者の救済策では不十分だと指摘している。
◆外部委託で回収強化 正社員前提「制度限界」
 非正規社員が増え、正社員ですら簡単に給料が上がらない今の日本で、若者が背負う数百万円の借金は重荷だ。日本学生支援機構の2014年度の調査では、奨学金の延滞が続く理由として「低所得」を挙げた人が51.6%。07年度の40.8%から増えた。「延滞金額の増加」も46.8%にのぼる。
 一方で、学びたくてもお金がない人を支援するために、奨学金の重要性はさらに高まっている。奨学金の貸出資金の一部に返還金を充てている支援機構にとって、「次世代の奨学金の原資を確保するため」に延滞金を減らすことは不可欠だ。支援機構は債権回収会社(サービサー)への外部委託をするなど、奨学金の回収業務を強化している。「返還できる人からはしっかり返還してもらうことが大切」と説明する。
 だが、返還できるのにしない人と、生活が厳しくて本当に返せない人を明確に分けるのは簡単ではない。差し押さえまで進んだ場合、将来、クレジットカードの審査が通りにくくなったり、職場にいづらくなる場合もあり、支援機構の取り組みが利用者を追い詰める。
 奨学金の返還の相談を受けている太田伸二弁護士は「大学を出たらみんなが正規社員になり、奨学金を返済できるという制度設計はもう成り立たない。このままでは大学に進学することが人生のリスクになりかねない」と話している。
<奨学金の返還> 奨学金は毎月の口座引き落としで返還するが、残高不足などで引き落としができないと「延滞」となる。日本学生支援機構が委託した債権回収会社が、返還の指導や猶予制度の案内などをしているが、延滞になってから9カ月がたっても猶予の手続きや入金がない場合には、裁判所を通じて「支払督促」を実施。その後に訴訟に移る。分割返還による和解で解決する場合が多いが、それでも延滞が続くと給与差し押さえなどの「強制執行」になる。
 
遊興費のためにサラ金から借金し返せなくなった人間は、当然「自己責任」と批判され、公的機関の救いは得られない。
 
1943年10月、財団法人大日本育英会として創立し、所管省庁がいろいろと変わったが、2003年に独立行政法人日本学生支援機構となり、文科省が管轄しているこの機構は税金が投入されている。
 
しかし、「大学さえ卒業すれば正社員になって一定の給料がもらえる」といった当初の制度設計は完全に破たんしている。
 
米国の雇用を増やすよりは、もっとおひざ元の日本の若者の将来設計を見直さなければ、いくら「将来年金確保法」といった法律を作ったところで、将来は年金すらもらえない人が多く出てくることだろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:50| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月14日

内政の行き詰まりをゴルフ外交で覆い隠す

先週、オジサンが家を離れた翌日から安倍晋三首相も日本を離れ米国に旅立った。
 
実質的な困難な話題を避けて「信頼の醸成」だけを目的とした「おべっか外交」を繰り広げたらしい。
 
前社長と「当社のボーナスは常に年間5か月」という取り決めがなされていた労使関係が、新社長に代り、突然「ボーナスの月数は見直す」と宣言されて慌てふためいた労組の幹部が、おっとり刀で臨んだ団体交渉で、従来通りの要求をしたところ、あっさりと「今まで通り」と回答されて、大喜びで「満額回答だ!」とはしゃいでいるかのような日米会談後の共同会見だった。     
  
『満額回答だ』はトランプ大統領の言うセリフだ」という指摘はまさにその通りなのであろう。
 
簡単にまとめた記事があるので確認しておく。   
  
<首相を厚遇の見返りは? 取引外交のトランプ氏>
 2017年2月14日 朝刊 東京新聞
20170214trumpsettai.jpg
 安倍晋三首相は13日、訪米日程を終え帰国した。首相はワシントンとフロリダ州パームビーチでの計約62時間にわたる滞在中、トランプ米大統領から異例の厚遇を受けた。日本政府は「信頼関係を確固たるものにできた」と強調するが、トランプ政治の本質はディール(取引)。今回の見返りに、同氏が掲げる「米国第一」に協力せざるを得なくなる懸念が指摘されている。
 「それなら私も行く」
 11日夜(現地時間、以下同じ)、パームビーチのトランプ氏の別荘での夕食会。首相が北朝鮮の弾道ミサイル発射について記者団に見解を述べることを知ったトランプ氏は、自ら同席を申し出た。その共同記者発表でトランプ氏は「米国は100パーセント日本とともにある」と明言。米国の後ろ盾を得て、北朝鮮に圧力をかけたい首相を援護した。
 トランプ氏は10日のワシントンでの首脳会談で、首相を笑顔と抱擁で迎えるなど気遣いが目立ったが、パームビーチの非公式日程でも破格の対応は続いた。
 大統領専用車に首相を乗せ、所有するゴルフ場に入ると、カートに首相や通訳を乗せて自ら運転。18ホールを終えるとプレー続行を打診し、別のゴルフ場で9ホールも続けた。計5時間近くプレーする間「幅広い課題で素晴らしい対話」(ホワイトハウス)をしたというが、具体的な内容は日米双方とも明かしていない。
 厚遇の狙いは何か。トランプ氏は今回、表立って対日要求をほとんどしなかったが、安倍政権とトランプ政権の関係は始まったばかり。今後、見返りを求めてくる可能性は十分ある。
 柳沢協二・元内閣官房副長官補は「トランプ氏が終始上機嫌だったのは、水面下の折衝で『手土産』があったと考えるのが自然」と指摘する。 (清水俊介、アメリカ総局・石川智規)
 
米国の諺にも「Sometimes the best gain is to lose」(損して得取れ)というのがあり、政治は素人でも商売人上がりのトランプの好きなことわざの一つであろう。
 
政府関係者によると、安倍晋三首相は今回の会談に備え万全を期したらしい。
 
複数の心理学の専門家にトランプ大統領の過去の言行から読み解ける性格の分析を依頼し、A4紙1枚にまとめられたリポートには「トランプ氏の話を聞いたらまずは否定せず『イエス』と答える」「トランプ氏は知らないことを言われるのを極めて嫌う」「上から目線の語り口は絶対に禁物」などの対処法が並んだという。
 
そのため記者のカメラの前では終始2人とも笑顔の連続であったのだが、腹の中は決して明らかにはしなかったようである。
 
もっとも、この2人はこんな共通性があることも確かめられている。
 
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【幼児性と加虐性、敵と見なしたら絶対に許さない偏執性。さらには、異なる文化や意見を認めない排他性と、自分は絶対的に正しいというナルシシズム】
 
今月の初めころ、「『米で70万人雇用創出』 首相、首脳会談で提案へ 投資、年金資産も活用」という記事があったが、会談と並行して水面下で調整していた世耕弘成経済産業相と国家通商会議のナバロ委員長との会談を、首脳会談直前に「世耕・ナバロ会談はリスキーだ」という外務省サイドからの判断で取りやめになっている。
 
<難題封じ「日米蜜月」演出 検証・首相訪米>
 2017/2/14 1:59 日本経済新聞 電子版
・・・前略・・・
■虚々実々 消えた「雇用貢献策」
 首脳会談を前に自動車や為替の問題で日本を批判していたトランプ氏への対策として、日本政府が検討していた「日米成長雇用イニシアチブ」は提案を見送った。
 米国内でのインフラ整備や雇用創出などトランプ氏の成長戦略に貢献する姿勢を示せば、対日批判も緩和できるとして、経済産業省を中心にとりまとめを進めていた。
 だが政府内では「具体的な数字を出すのは時期尚早ではないか。安易な取引にしてはいけない」(政府高官)と目標数値先行の議論に慎重論もあった。具体的な目標をわざわざ日本側から示す必要があるのか。米国との交渉を進めていた外務省からも対米交渉力が落ちるとの懸念が示された。
 かねて政府内ではトランプ氏が安全保障問題とからめて通商問題で妥協を迫ってくる可能性への懸念がくすぶっていた。例えば、日本側が重視する米軍による沖縄県・尖閣諸島の防衛義務の確認や、在日米軍の駐留経費の日本側負担増を求めない代わりに、日本国内での米国車の販売台数を増やすなどの「取引」だ。
 トランプ氏がもしそういう発想で迫ってくる可能性があるなら、経済協力で具体的な目標数値を示すのは得策ではない。今回の会談では「イニシアチブ」の提示を見送り、まずはトランプ氏の日本への認識をしっかり確立することに重きを置くことにした。
 「日本は米国にとって重要な同盟国であり、ディール(取引)の対象と考えるべきではない」。外務省幹部は首脳会談に先立ち、米高官に繰り返しこう主張した。
 説得のカギは「中国」と「日本の技術」だった。首相は首脳会談で中国を念頭に知的財産侵害などの問題を挙げ、返す刀で新幹線技術や防衛装備品の技術などを例に日本と協調する利点を説いた。外務省幹部は「米国での雇用創出は中国などにもできるが、技術協力は日本にしかできない」ことは伝わったのではないかと語る。同席者によると、トランプ氏は首相の話に時折うなずきながら聞き入っていたという。
■同床異夢 波乱含みの為替先送り
 「経済対話で為替は扱わない」。首脳会談に先立ち財務省幹部は米ホワイトハウス高官に直接、伝えた。財務長官候補のムニューチン氏をはじめ、米財務省の体制が全く整っていないためだ。会談前には浅川雅嗣財務官がワシントン入りして露払いに奔走。「為替は素人が火遊びすると大変なことになる」。麻生氏はペンス氏に対し市場混乱を避けるために通貨を経済対話から切り離すよう提案した。首相は13日のBSフジ番組で会談で「『為替については専門家である財務相に任せよう』と申し上げ、大統領もすぐに了解した」と述べた。
 「世界の需要を強化するために財政、金融、構造政策を用いる」。日本側の要請で共同声明に盛り込んだ一文も、実は20カ国・地域(G20)での決まり文句だ。「うまく乗り切ってくれた」。首脳会談で為替に突っ込んだやり取りがないばかりか、通貨の国際合意を事実上、確認したことで日銀では安堵の声が広がった。
 米の準備不足にも助けられて為替は財務相案件として「隔離」できたが、日本が円安を追い風に大量の自動車を米国に輸出しているというトランプ氏の“曲解”が解けたわけではない。通貨を巡るムニューチン氏のスタンスも未知数。米利上げ観測などから再びドル独歩高の圧力が強まれば、「米国第一」のトランプ氏が再び円安を攻撃する展開も考えられる。
 「ロス氏は日本でのビジネス経験も長く、日本の経済・産業に非常に深い理解がある」。世耕弘成経済産業相は米議会の承認が遅れるロス次期商務長官との早期会談に意欲を示した。トランプ政権きっての知日派が頼みの綱だからだ。
 日米首脳は「公正な貿易推進」で合意したが、トランプ氏の「公正」の尺度は米国製品の購入(バイ・アメリカン)であり米国内の雇用促進。自動車や農産物輸出というわかりやすい成果を目指して日米自由貿易協定(FTA)交渉を持ちかける可能性も高い。「経済対話は時間稼ぎだ」。コメ、牛肉など農産品市場の開放要求を恐れる農林水産省幹部の本音だ。
 その対話について日本政府内では早ければ今春にも設置するとの見方が広がる。「まずは大丈夫だが、トランプ氏はいろいろ変なことを言ってくる」。政府関係者は波乱を予感している。
 
取りあえず「朝貢券外交」はひとまず終わったが、内政に関しては問題が山積している。
   
安倍晋三首相の不在中、予算委員会では金田勝年法相や稲田朋美防衛相が、大臣の適格性や情報隠蔽に関して野党から攻められていた。
 
このポンコツ大臣を任命した安倍晋三首相の任命責任は決して無視できないことである。
  
そしてさらに無視できないことは、この4年間、安倍晋三首相は国民に嘘をつき続けたということである。
 
首相訪米前に毎日新聞夕刊に興味深い記事が掲載されていた。
 
<特集ワイド 安倍政権4年の「不都合な真実」 首相が語らない結果とは> 
 毎日新聞 2017年2月7日 東京夕刊
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 「政治は結果がすべて」。安倍晋三首相がよく口にするお好みのフレーズである。政権4年の成果を誇る姿をテレビで見た方も多いだろう。なのに私たちの先行きは相変わらず明るく感じられないのはなぜか。国会中継には映らない「不都合な真実」を検証する。【吉井理記】
 80年代にも多かった緊急発進 「デフレ脱却」のごまかし 「女性活躍」の空疎
 思い出してほしい。安倍内閣が、安全保障関連法案を閣議決定した2015年5月14日のことだ。安倍首相は記者会見で、安保法が必要な理由を国民にこう語り掛けた。
 「自衛隊機の緊急発進、スクランブル回数は10年前と比べて実に7倍に増えた。(中略)日本が危険にさらされた時には、日米同盟は完全に機能する。そのことを世界に発信することによって、抑止力はさらに高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなっていきます」
 全文は首相官邸のホームページに掲載されている。この説明に首をひねるのが、思想家の内田樹さんである。
 「安保法で『抑止力がさらに高まる』という。『さらに』は比較対象がなければ意味をなさない言葉です。記者会見で『抑止力』に関わる数値として唯一示されたのがスクランブル回数です。つまり、安保法施行後にこれが減少しなければ安保法は安全保障上、意味がないことになります」
 実際、他国は昨年3月に施行された安保法による「抑止力の高まり」は感じていないようだ。防衛省によると昨年4〜12月のスクランブルは883回で、既に施行前の昨年度の873回を上回る。スクランブル回数の増減を抑止力のバロメーターとするなら、数字上は安保法に「結果」は表れていない。
 「スクランブルは1980年代には900回を超える年も珍しくなかったのに、そこには一切触れず、前代未聞の危機が迫っているかのような物言いをする。そもそも一国の法に過ぎない安保法で『抑止力が高まる』という言説自体がうそです。他国は日本の事情ではなく、自国の都合で動く。恣意(しい)的なデータ利用は安倍首相の一貫した特徴です」
 不安の時代である。だからこそ安倍首相は、景気の良い話をよく持ち出すのか、とも勘ぐってしまう。
 昨年12月13日の参院厚生労働委員会では「もはやデフレではないという状況をつくり出した」。今年1月20日の施政方針演説では、3年連続の賃上げ実現▽名目国内総生産(GDP)44兆円増▽有効求人倍率が全都道府県で1倍超え▽正規雇用も増加▽企業倒産は26年ぶり低水準−−と、明るい話だらけだ。
 だが今や、事実かどうかは二の次となる「ポスト・トゥルース(真実)」の時代が到来していると言われる。語られない事実にこそ目を向けよう。
 「消費者物価も企業物価も下がっているのに『デフレではない』なんて、一体どういう理屈ですか」と苦笑いするのは、アベノミクスを批判してきた慶応大教授の金子勝さんだ。データを見てみよう。
 16年の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年比0.3%減の99.7。アベノミクスの前提である「年2%の物価上昇率達成」は遠い。安倍首相は「原油安の影響」と説明するが、この影響を除いた指数すらプラス0.3%にとどまる。企業物価指数は21カ月連続下落だ。
 家庭の台所はどうか。総務省の家計調査によれば、2年連続減だった家庭の消費支出は、昨年も減っている。実質賃金は昨年にようやくアップしたが、「賃上げ実現」と言っても、15年まで4年連続の下落だった。
 「安倍首相が繰り返し触れる有効求人倍率の上昇は、人口減で求職者が減っているからに過ぎません」と金子さん。企業倒産は08年から減り続けている一方で、休廃業・解散は安倍政権になってから増え、16年は過去最多の2万9583件に達したことには言及しない。「正規雇用の増加」は喜ばしいが、非正規雇用も政権交代前より180万人増えた現実がある。
 金子さんの表情が険しくなる。「深刻なのは異次元と称された金融緩和を続け、昨年からはマイナス金利政策にまで手をつけてもなおこの結果、という事実です」
 日銀は金融緩和で銀行から買い集めた400兆円以上の国債を抱えている。今後、欧米経済の混乱などで金利が上がり、国債価格が下がれば「日銀は、多額の国債の評価損を抱え、債務超過に陥って金融システムが崩壊する」と警鐘を鳴らすのだ。
 もう一つの金看板「女性活躍」はどうか。世界経済フォーラムが、国会議員の男女比や賃金格差などをもとに各国を順位付けした「男女平等ランキング」がある。日本は10年に94位だったが、政権交代後は過去最低水準で、16年は111位だった。これも「結果」である。
 「『女性活躍』に注目を集めた意義はありますが、中身が伴っていません」。日本女子大の大沢真知子教授(労働経済学)は肩を落とす。
 「安倍政権が15年に作った女性活躍推進法は、企業などに女性登用に関する情報公開を求めていますが、何を公開するかは企業任せ。企業の人材育成に男女差があり、女性は男性のようなキャリア形成が難しい。男女雇用機会均等法に基づいて女性に不利になる制度を見直し、あらゆる間接差別を禁じなければ駄目です」
 最大の問題は、非正規労働者の7割を占める女性の低賃金対策が手つかずであることだ。
 「昨年、廃止が議論された配偶者控除は、女性を含む非正規労働者の低賃金化の要因ですが、廃止するだけでは意味がない。貧困に悩むシングルマザーを含め、高賃金の仕事ができるスキルを磨けるよう、社会全体を底上げする必要があります」
 そもそも安倍首相は「ジェンダーフリー論」を批判し、05年のシンポジウムでは男女共同参画基本法の「根本的見直し」に言及した過去がある。政治学者として女性政策を検証する首都大学東京の堀江孝司教授が指摘する。「安倍首相が言う『女性活躍』は、労働市場に女性を参加させるための経済政策です。安倍首相から男女共同参画などの言葉は今も聞かないし、社会政策としての男女平等を追求したいわけではない。『女性活躍』の名の下、景気を良くして、悲願の改憲の地ならしをしたいのでしょう」
 安倍首相は再登板後の12年12月26日の会見で「前政権を批判しても課題は解決されない」と述べていた。それから4年。いまだに民主党政権を批判する国会答弁を見る限り、やはり「結果」が伴っているとは言い難い。
 さて再び内田さん。「今の日本は、楽観的で『強い』ことを言う人が評価され、政策の不安視やリスクの列挙は歓迎されない。『好循環している』『もはやデフレではない』と言えば済む。勇ましい言葉が飛び交い、無謀な戦争に突き進んだ戦前と驚くほど似ています」
 過ちを改めないことが、すなわち過ちである。今こそ「結果」に向き合うべきだ。

残念がら、安倍晋三という男は決して自分の過ちを認めないため、改めることもない。
  
したがって安倍晋三首相の結果が伴わなかった「不都合な真実」を一つづつ国会で明らかにし、それに代わる国民のための政策を示していくことが本来の野党の役目であり、それが選挙の結果になって現れるのではないだろうか、とオジサンは思う。

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2017年02月02日

自国の負の歴史に目を閉ざす似た者同士

連日国会では衆議院予算委員会が開かれているのだが、安倍晋三首相の傲慢な姿勢は相変わらずで今に始まったわけではないが、NHKの国会中継では不都合な場面は決して放映されない。
おそらく安倍晋三首相の頭の中は、10日にトランプ大統領と行われる予定の日米首脳会談のことで一杯なのかもしれない。
  
もっとも本音は翌日の「日米首脳会談、11日にフロリダでも ゴルフも検討 両政府調整、トランプ氏別荘で」と報道されているようにゴルフで個人的な友好関係を築くことのほうが優先されそうである。
 
もちろん手土産はいろいろ用意しているのだろうが、国民の貴重な年金の財源に手を付けることはまさに売国奴ものである。
 
<公的年金、米インフラに投資 首脳会談で提案へ 政府、雇用創出へ包括策>
 2017/2/2 1:31日本経済新聞 電子版
 政府が10日に米ワシントンで開く日米首脳会談で提案する経済協力の原案が1日、明らかになった。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が米国のインフラ事業に投資することなどを通じ、米で数十万人の雇用創出につなげる。対米投資などで米成長に貢献できる考えを伝え、トランプ政権との関係強化につなげる。
 日米で通商政策や経済協力を話し合う閣僚級協議を新たに立ち上げることも検討する。日本側は麻生太郎副総理・財務相、世耕弘成経済産業相、岸田文雄外相ら、米側はウィルバー・ロス次期商務長官、ライトハイザー次期米通商代表部(USTR)代表らの参加を想定している。首脳会談での合意をめざす。
 安倍晋三首相は1日の衆院予算委員会で日米首脳会談では「米産業界全体の生産性向上や競争力強化に貢献していくか、インフラ整備への協力も含め大きな枠組みで議論したい」と述べた。政府はトランプ氏が重視する米国内での雇用創出に力点を置く包括的な「日米成長雇用イニシアチブ」(仮称)の策定に着手した。
 原案は(1)米国へのインフラ投資(2)日米で第三国のインフラ投資(3)ロボットや人工知能(AI)分野での日米共同研究(4)サイバー攻撃への対処――が柱。米国側のニーズに応じ、具体的な経済協力の分野を詰める。
 インフラ分野では、米企業などがインフラ整備の資金調達のために発行する債券をGPIFが購入することが柱だ。GPIFは130兆円規模の資金運用のうち5%まで海外インフラに投資可能。現時点で数百億円にとどまっており拡大の余地が大きい。テキサス州やカリフォルニア州での高速鉄道の整備プロジェクトには国際協力銀行(JBIC)などを通じて長期融資する。
 研究開発分野では医療や介護向けロボットの共同開発を目指す。米国ではインフラの老朽化が深刻。ロボットを活用して点検作業を効率化する。原子炉の廃炉に向けた共同研究も検討課題とする。
 トランプ米大統領は貿易赤字や為替相場に関して日本を名指しで批判。メキシコに工場建設を計画するトヨタ自動車もやり玉にあがる。日本側は積極的に経済協力プランを打ち出すことで緊密な日米関係を演出する。
 
既に破綻しているアベノミクスの延命政策の一環で株価維持のためGPIFは運用資産に占める株式の割合の上限をそれまでの2倍にあたる約50%に拡大し、実際に株式の運用比率を44%にまで買い進めたが、昨年の時点で5兆円以上の運用損失を出している。
 
それにもかかわらず「米企業などがインフラ整備の資金調達のために発行する債券をGPIFが購入する」ということらしいのだが、GPIFの理事長の耳には入っていなかったらしい。  
 
<インフラ投資通じた経済協力の報道、そのような事実ない=GPIF> 
 2017年 02月 2日 11:10 JST REUTER
 [東京 2日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の高橋則広理事長は2日、GPIFがインフラ投資を通じた経済協力を行うとの報道について、「そのような事実はない」とのコメントを発表した。
高橋理事長は「GPIFは、インフラ投資を含め、もっぱら被保険者の利益のため、年金積立金を長期的な観点から運用しており、今後とも、その方針に変わりはない。なお、政府からの指示によりその運用内容を変更することはない」とコメントした。
2日付日経新聞朝刊は、政府が10日に米ワシントンで開く日米首脳会談で提案する経済協力の原案が1日、明らかになったとして、GPIFが米国のインフラ事業に投資することなどを通じ、米で数十万人の雇用創出につなげると報じた。。
  
GPIFは当然ながら「被保険者ファースト」の立場を取っているはずなのだが、トランプ大統領の歓心を買うために、国内調整もせずに決めてしまったらしい。
 
そしてトランプ政権との関係強化を図るために閣僚級協議を新たに立ち上げることを検討するらしく、そのため日本側は麻生太郎副総理・財務相、世耕弘成経済産業相、岸田文雄外相迄もが揃って朝貢外交に訪米することになった。 
 
<異例の“4閣僚”訪米 不測の事態の「危機管理」どうなる?>
 2017年2月2日 日刊ゲンダイ
 安倍首相が切望している日米首脳会談をめぐり、官邸がテンヤワンヤしている。トランプ大統領の要請で進められている麻生財務相の同行だけでなく、岸田外相と世耕経産相までお供することで調整中。政権幹部4人がまとめて同じ目的地に外遊に出るのは異例だからだ。
 総理大臣の外遊は、羽田空港から政府専用機で飛び立つのが通例だ。
「国会会期中なので、4人ともワシントンとの単純往復になる見通しです。安倍首相が利用する政府専用機に4人とも同乗すれば話は早いのですが、危機管理上どうなのか。不測の事態が起きたら、政権が機能しなくなる恐れがある。それで、どうやって4人を移動させるのかが懸案になっています」(永田町関係者)
 安倍首相不在時の臨時代理順位は、1位が副総理でもある麻生財務相。2位が菅官房長官で、3位石原経再相、4位岸田外相、5位塩崎厚労相だ。どう調整するつもりなのか。
 「日米首脳会談について情報が何もないので、外務省に聞いてください」(内閣広報室)
 外務省の回答はこうだった。
国会で承認を得ていない事案なので何とも言えませんが、臨時代理の順番は変えればいいんじゃないか」(報道課)
 消費増税の再延期を発表する直前の2016年5月に、安倍首相と麻生大臣は外遊先で合流。麻生大臣が政府専用機に同乗して帰国した例があるから、2トップのセットそのものは問題ないようだ。
「首相と主要閣僚で構成されるNSC(国家安全保障会議)の内規で、同じ機体で移動が認められるメンバーは2人までと定められている。4人全員がNSCの9大臣会合の構成員なので、政府専用機に乗れるのは安倍首相と閣僚1人だけ。プライドの高い麻生財務相は、トランプ大統領に呼びつけられて訪米することにさえ辟易しているそうですから、民間機で長距離移動を強いたらブンむくれでしょう」(官邸関係者)
 4月からまた年金をカットするくせに、岸田外相と世耕経産相ご一行のために高額のチャーター機を飛ばしたらヒンシュクもの。民間機での訪米となりそうだ。
 
もっとも、安倍晋三・麻生太郎・岸田文雄や世耕弘成らが揃っていなくなれば、むしろスッキリするかもしれない。
 
こんな連中がのさばっていることの方が日本の「危機」であろう。  
 
さて、米国では元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者で、ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニストでもあるお馴染みのPaul Craig Robertsが、興味深い記事を投稿していた。 
 
トランプは公約を守れるだろうか?
 2017年1月31日 Paul Craig Roberts
 トランプに対する私の見方は条件付きで、証拠を待つというものだ。1パーセントがトランプに反対していることで、私は勇気づけられているが、我々は史上最大の策略を味わったばかりなのだ。既成支配体制はヒラリーを連中の候補者に立てていたのだから、実際、無意味な策略だ。
トランプの大統領命令は、彼が1パーセントのために動いているという主張の裏付けにはならない。グローバル企業が愛してやまないTPPをトランプは拒絶した。彼は大企業が国内賃金を抑制するのに利用している大量移民を封鎖しようとしている。ネオコンと軍安保複合体にとって大いに不快なことに、彼はロシアとの関係を正常化すると公約している。
ムニューチンに関しては、彼はノミ・プリンスがゴールドマン・サックスを退職したのと同じ年、2002年に、ゴールドマン・サックスを退職している。14年前のことだ。元社長のノミがゴールドマン・サックスの工作員ではないという事実を我々は知っているので、彼はゴールドマン・サックスの手先だと言い張る前に、ムニューチンが一体何をするのか成り行きを見守るというのが私の立場だ。違う見方については、当ウェブのゲスト・コラムのノミ・プリンス記事をお読み願いたい。
こんな風に考えよう。もしトランプが本気なら、そして既存支配体制が、彼は無法者の巣窟の掃除に本気のようだと見ているなら、無法者による支援ではなく、一体どのような良い支援を彼は得られるのだろう?
上からの変化には固い決意の人物が必要だ。そうでない人物は圧倒されることになる。
証拠を待つというのが私の立場だ。長年、読者の皆様が、何らかの希望が必要だといってられる。トランプによる既存支配体制に対する攻撃は、皆様にとって希望となるだろう。一体どうして、この希望を早計に捨て去ろうとするのだろう?
そもそもはなから私の懸念は、トランプには経済と外交政策論議の経験が皆無なことだった。彼はこうした問題も、関係者も知らない。だが彼は、二つの大事なことを知っている。中産階級と労働者階級が傷ついていることと、ロシアとの紛争は熱核戦争になりかねないことだ。 あらゆる問題中で一番重要なこの二つで彼を支持するというのが私の見解だ。
私の懸念は、トランプが、ロシアとの良好な関係という点で、既に針路から逸れているのではないかということだ。トランプには、就任第一週に、ロシアのプーチン大統領と話すという思慮分別がある。一時間の会話はうまくいったと報じられている。しかしながら、トランプ政権の報告では、経済制裁には触れられなかったし、トランプは、経済制裁解除を核兵器削減と結びつけて考えているという。
トランプには、今の連中より機敏な顧問が必要なのは明らかだ。28のNATO加盟諸国と対決して、これらの国々や兵器の集団と比較すればわずかな国民しかいないロシアは、潜在的脅威に対処すべく、核兵器に頼っているのだ。オバマ政権時代、ロシアにとっての脅威は、極めて現実的なものに見えていたはずで、丸ごと明白なウソを基礎にした、ロシアと、その大統領の悪者扱いは、戦争に至ることはなかったが、史上稀にみる高みの挑発となっていた。
もし私がトランプの顧問だったら、トランプがまずプーチンに語るべきことは“経済制裁は過去のことで、前任者によるでっち上げのウソに基づく侮辱を私はお詫びする”だと言い張っていたはずだ。
それが必要だったのだ。信頼さえ回復できれば、二枚舌のアメリカ人が、攻撃しやすいようにロシアをはめようとしていると、ロシア政府が懸念することなく、核兵器削減問題を持ち出すことも可能だろう。
もしあなたがロシア人だったら、ロシア政府の一員だったなら、ロシア大統領だったなら、300年間、ロシアの一部だったウクライナで、選挙で選ばれた政府を打倒したアメリカ・クーデターを経験したなら、長年ロシアの一部だった南オセチアのロシア人住民やロシア平和維持軍に対する、アメリカがそそのかし、それで、ロシア国軍が介入せざるを得なくなった攻撃を経験したなら、しかもこの介入を、アメリカ政府は“ロシアによる侵略”と非難しているのだが、アメリカ合州国を読者は、信じるのだろうか? 皆様がまったくバカ者でない限りそうではあるまい。
トランプには、彼が肩入れしている状況を良くするよう彼に説明できるだけ十分精通している顧問が必要なのだ。
この顧問連中は一体何者だろう?
“イスラム教徒入国禁止”を考えてみよう。イスラム難民は、アメリカとそのNATO属国が、もっぱらウソに基づき、多数のイスラム教諸国を爆撃したがゆえに、アメリカとヨーロッパにとっての問題となったのだ。あらゆる戦争経験からして、欧米諸国は戦争が難民を産み出すことを知っていたに違いないはずだと思いたくなる。ところがどうやらそうではなかったのだ。
イスラム難民問題に対処する最も容易で確実な方法は難民を産み出す爆撃を止めることだ。
どうやら、この解決策は、トランプ政権の理解を超えているようだ。ニュース報道によれば-報道機関の状況を考えれば、容易には知りがたいのだが-トランプ新政権は、1月29日、多数の女性や子供とともに、8歳の少女を殺害したイエメンにおけるSEALチームによる攻撃を許可していた。私が確認した限りでは、でっちあげの“対テロ戦争”という名目によるブッシュ/オバマ政権によるイスラム教徒殺害政策のトランプ政権による継続に反対する抗議デモをしている女性はいない。
トランプのアキレス腱は、ネオコンがでっちあげた“イスラムの脅威”という巧妙に仕組まれた脅威を信じていることだ。もしトランプがISISを打ち破りたいのであれば、アメリカ政府とCIAがISISに資金提供するのを止めさえすれば良いのだ。ISISはワシントンが産み出したもので、リビア政権打倒に利用し、ロシアが介入するまで、アサド打倒のため、シリアに送りこまれていたのだ。
ロシアとの関係を修復しながら、同時にイランとの紛争を復活させ、中国を威嚇することはできないのだと、トランプに説明するには十分な地政学の知識が必要だ。
私が恐れていた通り、トランプは、彼の狙いを実現するために誰を任命すべきか、まるで分かっていない。
次にトランプ批判者たちを見てみよう。属性で集団を分断するアイデンティティー政治、は、欧米の歴史を、異性愛の白人男性による、他の全員に対する不当な迫害だと説明する。トランプに対する攻撃は正当性が欠如しており、被害者政治にどっぷり漬かっている連中を除いた人々はそれが分かっている。トランプ反対のデモ行進をし、彼のイスラム教徒入国禁止を非難する人々は、イスラム難民や移民を産み出した戦争反対のデモ行進はしていない。トランプに反対する人々は、“対テロ戦争”と、それが依拠している9/11言説を支持しながら、“イスラム・テロリスト”のアメリカ入国禁止に反対するという不合理な立場にある。 もしイスラム教徒が、ブッシュ/オバマの言辞が主張する通り、テロリストなのであれば、ワシントンによる彼らの国々に対する攻撃で被害を受けて、復讐を考えたかも知れないイスラム教徒のアメリカ入国を認めるのは全く無責任だ。
リベラル/進歩派/左翼は、とうの昔に労働者階級を見捨てていた。連中の正当ではない不平は、結果的には、異議を唱えるあらゆる人々を、正当性無しという連中の範疇に十把一絡げにすることになる。そこで、真実を語る人々は、虚構を語る連中と一緒にshut down。大衆はトランプに対する仕組まれた攻撃と、真実を語っている人々とを区別することができなくなるだろう。
異議を唱える人々の信用を傷つけるをアイデンティティ政治の愚劣さは、最悪の右翼分子を力づけることになるというのが私の結論だ。ノミ・プリンスが考えているように、もしゴールドマン・サックスも、我々に反する活動をしているのてあれは、アメリカは過去のものだ。
 
「トランプのアキレス腱は、ネオコンがでっちあげた“イスラムの脅威”という巧妙に仕組まれた脅威を信じていることだ。もしトランプがISISを打ち破りたいのであれば、アメリカ政府とCIAがISISに資金提供するのを止めさえすれば良いのだ。ISISはワシントンが産み出したもので、リビア政権打倒に利用し、ロシアが介入するまで、アサド打倒のため、シリアに送りこまれていたのだ。」とまさに正鵠を突いた内容は、既に「アメリカ国務長官、『ISISの結成目的はシリア政権の打倒』」という記事で明らかになっており、これは過去の歴史に目をつぶる安倍晋三首相と同様、トランプ大統領も米国の暗黒の歴史をしっかりと検証することから始めなければならない、とオジサンは思う。


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2017年02月01日

日本国民の政治家への信頼度は世界最低レベル?!

大統領に就任して10日余りで早くも世界各国から「米国の入国制限」について批判が上がっている。
 
しかし日本では安倍晋三首相が国会の予算員会で「コメントする立場にない」と発言したことに、海外メディアが反応していた。


これに反して米国内では「移民制限に沈黙守る米産業界、トランプ新政権との対立回避へ」という記事によると、主だった企業は静観しているという。
 
●航空機大手ボーイングや自動車大手フォード・モーター、ゼネラル・モーターズ
●ゴールドマン・サックス、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー
●コーヒーチェーン大手スターバックス
●ゼネラル・エレクトリック(GE)
 
これは、トランプ大統領が雇用創出に向けた政策を助言する諮問委員会を設立すると発表しており、ブラックストーン・グループのスティーブ・シュワルツマンCEOが委員長を務め、米主要企業のトップが委員として参加することが影響しているらしい。
 
一方、日本では国内の雇用増加よりも米国内での雇用創出優を手土産にするらしい。
  
<「日米イニシアチブ」検討、数十万人の米雇用増目指す=政府筋>
 2017年 01月 31日 16:36 JST REUTER
 [東京 31日 ロイター] - 日本政府が米政府に説明する目的で、米国内での雇用創出を見据えた政策パッケージの検討を進めている。複数の政府筋が明らかにした。トランプ米大統領が雇用を優先課題に掲げる中、米国のインフラ投資活性化などを通じ、日米連携で数十万人規模の雇用増につなげることを目指す。名称は「日米成長雇用イニシアチブ」とする方向で、2月10日の日米首脳会談に向けて最終調整する。
新たに打ち出す枠組みでは、米国内のインフラ投資を含め、複数の分野で日米が協力し、米国内での雇用拡大とともに生産性向上を促す。
具体的には、米国内で発行されるインフラ事業テコ入れのための債券(インフラ債)への投資や、米東海岸、カリフォルニア州、テキサス州で構想されている高速鉄道プロジェクトへの資金供給も視野に入れる。
安倍晋三首相は30日の参院予算委員会で、米国との通商協議に関し「ウィンウィンの関係を作り、米国の雇用を増やし、日本も良くなっていく」と述べ、日米間での経済対話に意欲を示した。
ただ、トランプ大統領は雇用創出を求める一方、自動車貿易を巡って日本批判を展開しており、今後のトランプ氏の動向次第で、同計画の扱いが流動的になる可能性もある。
 
少なくとも過去の米国との通商協議に関しては、決して「ウィンウィンの関係」ではなかったことを思い出してもらいたいものである。 
 
日米首脳会談、詳細決まらず…政府が調整に苦慮」によると、28日の電話会談で2月10日の実施が決まったが、トランプ政権発足に伴う混乱などもあり、詳細な日程は固まっていないという。
 
日本側の理由としては、国会で2017年度予算案の審議が本格化する時期にあたるためなのはいうまでもない。
 
こんな会談について、日刊ゲンダイは「世界が抗議の中の軽挙妄動 日米首脳会談の危うさと醜悪」と題して、2人の識者のコメントを紹介していた。
 
「英、仏、独、加……と、これだけ世界のリーダーが抗議しているのに、もし安倍首相が“入国禁止”の大統領令について抗議せず、笑顔で握手したら、日本のイメージは一気にダウンしますよ。普段、安倍首相が“我々は、自由、民主主義、法の支配という共通の価値観で結ばれている”などとエラソーなことを口にしているからなおさらです。トランプの大統領令は、法の支配にも民主主義にも逆行しますからね。しかし、大統領当選直後の昨年11月、トランプに会うためにニューヨークまで飛んで行った安倍首相が、面と向かって抗議できるのか、非常に不安です」(政治学者・五十嵐仁)
 
「今度の日米首脳会談は、過去に例のない異常なものになると思う。通常、首脳会談は事前に“議題”と“落としどころ”を決めて、成功を演出します。しかし、今回は、ぶっつけ本番になる恐れがある。トランプ政権が発足直後のうえ、混乱への対応に追われ、日本とゆっくり話し合う余裕がないからです。安倍首相は、シナリオがないまま、トランプ大統領と向き合うことになるのではないか。その時、実績をつくりたいトランプ大統領が次々に要求を突きつけてくるのは確実です。力関係を考えたら、安倍首相は断れないと思う。気がかりなのは、いつの間にか“譲歩するのは仕方ない”という空気が日本国内に広がっていること。尖閣諸島への日米安保の適用を明言してもらうために、片っ端から要求をのむ恐れがあります」(元外交官の天木直人)
   
「日米自動車交渉が激化した1995年の時と同じことが起こるかもしれません。アメリカが日本車の輸入に100%の関税をかけると突然通告してきて、困り果てた日本側は、窮余の策として自動車メーカーが現地生産を拡大するという“自主計画”を発表した。本来、民間企業に負担を強いるのはスジ違いですが、“モノ作りはアメリカで行い、アメリカ人の労働者を使え”と訴えているトランプ大統領の要求に応えるには、そのくらいしか方法が見つからない。理不尽な話だし、市場原理とは程遠いが、日本の自動車メーカーが、現地での生産拡大を了承させられる可能性があります」(同上)
 
誰がどう見たって「渦中の栗」を拾いに行く「葱を背負った鴨」状態で日米会談と称する御用聞きに伺うとしか国民には映らない。
 
内閣支持率が異常に高いと言っても、その内閣のトップに大きな期待をかけ信頼しているわけでは決してない。
 
残念ながら、すぐに今の内閣に代わる内閣のイメージがないからであり、それは国民の与野党を問わず政治家への信頼度が低いのではないかという分析結果が出ている。 
 
<日本国民の政治家への信頼度はなぜ世界最低レベルなのか>
 2017年2月1日 DIAMOND online
 国民からの評価が
「最低」に近い日本の政治家

 なぜ、我々は政治家をこんなに信頼していないのであろうか。自分たちで選んだ人々であるのに不思議といえば不思議である。これは、我が国特有の現象なのであろうか。それともどの国でも同じなのだろうか。そこで、今回は、政治家に対して国民はどう思っているかについての国際比較データを取り上げてみよう。
 図1は、世界価値観調査と並んで有名な国際共同意識調査であるISSP(International Social Survey Program)調査における政治家への評価に関する2つの設問について、世界40ヵ国の国民の回答結果を散布図グラフにしたものである。
図1 世界各国の国民は政治家をどう見ているか?

20170201_no1figure.jpg
 散布図のX軸は、「政治家は自己利益の追求だけだ」と思っている人の比率、Y軸は、「政治家は正しいことをしていると信頼」している人の比率である。
 両軸で回答分布には違いがある。X軸の自己利益の追求かについては10〜90%の幅でばらついている。国民により、ほとんど一か十かの範囲で、大きく見方が分かれているのである。それに対して、Y軸の正しいことをしていると信頼しているかについては、0〜60%の幅の中で、大方の国民は相対的に低い水準の範囲に収まっている。
 両方のプラス・マイナスの評価はだいたい比例している。すなわち、政治家が自己利益中心だと思われている国では、正しいことをしていると信頼されていないし、逆ならば逆である。マイナス評価が両方とも大きい国はラトビア、クロアチア、スロベニアといった国であり、逆にプラス評価の大きい国はノルウェー、デンマーク、スウェーデン、スイスといった国である。
 一方、こうした比例関係から外れた国も多い。政治家は自己利益中心だと思われているのに、正しいことをしていると信頼されている国としては、フィリピン、ベネズエラ、南アフリカが目立っている。大国としては、ロシア、インドがこれらの国に近い。どちらかといえば途上国的な性格の強い国が該当している。
 こうした国では、自分のことばかり考えている政治家でも皆の役に立つ働きをしている場合も多いという見方だといえる。政治家は、少々、人格的には問題があっても、やることをやってくれればよいという考えが強いともいえる。
政治家への信頼がなければ
優れた政策も実現しない

 日本の場合は、政治家が自己利益中心かどうかという判断では、比率は49.7%で40ヵ国中25位とそれほど大きくマイナスではない。ところが、正しいことをしていると信頼しているかという点では、比率が8.7%と1割未満であり、国別には下から4位と国民からの信頼度が極めて低くなっている。ある程度、政治家の善意や活動の公益目的を認めながらも、政治家を信頼できるというところにまでは、まるで至らないというわけである。
 日本の値が、調査年の特殊事情によって左右されていないかを確かめるため、正しいことをしていると信頼しているかに対する回答率に関して前2回の結果を掲げておくと、2010年調査と2004年調査では、それぞれ、7.3%、8.4%となっている。2010年の民主党政権時代と前後の自民党政権時代とで値に大きな差はないようである。
 日本の国民は、みんなのことを考えている政治家だからといって、必ずしも、政治家として役に立ってはいないと考えているようだ。あるいは、ささいな個人的欠陥でも、そうしたものがあれば政治家としては信頼できないと考えがちなのかもしれない。
 政治家への信頼がなければ優れた政策でも実現しない(逆に言えば信頼があれば無意味な政策でも実現する)。この点について、我が国政治家の祖ともいえる聖徳太子の十七条憲法の第九条ではこう述べられている。
「信はこれ義の本なり。事ごとに信あるべし。それ善悪成敗はかならず信にあり。群臣ともに信あるときは、何事か成らざらん。群臣信なきときは、万事ことごとくに敗れん」(決定版中村元選集別巻6「聖徳太子」p.181)。
 日本ではこうした見方が伝統的なので、他国であれば、トランプ米大統領ではないが、少々の個人的問題があっても政治家としては信頼されるのに、日本では国民の評価が厳しくて、政治家はなかなか信頼されにくいのであろうか。
 政治家に対する見方の日本の特徴は、日本における政治家の能力やこれまでの実績に問題があるせいなのか。それとも、ここで触れたように、聖徳太子以来の政治家に厳しい目をもつ政治風土があるせいなのか。あるいはまた、何らかの世界共通の傾向に沿った結果なのか。理由が知りたいところである。
人口規模と反比例する
政治家への信頼度

 日本における政治家への信頼度の低さの理由の一側面として人口規模との関係を探ってみよう。
◆図2 人口規模と政治家への信頼度(先進国比較)

20170201_no2figure.jpg
 所得水準が高い先進国では、基本的に、民主主義国としての歴史が長い。民主主義が定着しているかは政治家への見方にも影響を与えると考えられるので、ここでは先進国に限定して、人口規模と政治家への信頼の相関図を図2に描いた。
 散布図の中で2つの変数の相関関係を確かめるために描かれるものが相関図である。ここでは政治家への信頼が人口規模と関係しているのではないだろうかと考えながら散布図を描いているので相関図と呼んだのである。 
 これを見ると、「政治家は正しいことをしていると信頼」の割合は人口規模が大きいほど低くなる傾向が見て取れる。 政治家への信頼度の高いスイスやニュージーランド、北欧のデンマーク、スウェーデンといった国は人口が1000万人未満の小国であり、反対に、日本のほか、米国、英国、フランス、ドイツといった大国における政治家への信頼度はそう高くない。人口の大きな国はやはり国民と政治家との距離がどうしても遠くなってしまい、信頼が得にくいということなのであろう。日本も人口規模からすれば政治家への信頼度が低いのも無理はないのかもしれない。日本における政治への信頼性の低さは、伝統的な政治風土というよりは、国の規模によるものといえそうだ。
 ところで、一般傾向から乖離した「はずれ値」にこそ情報が潜んでいるといわれる。例外的な位置にある国に着目してみよう。
 ベルギーは人口規模が小さい割に政治家への信頼度は高くない。国がオランダ語圏とフランス語圏とに分裂しかねない状況の中での政治の難しさが原因ではないかと思われる。
 逆に、スイスは人口の割に非常に政治家への信頼度が高い。また、米国は人口大国であるにもかかわらず政治家への信頼度が、日本やフランスほどには低くない。米国やスイスの相対的な政治家への信頼度の高さは州の独立性が強い連邦制によるものかもしれない。大国でも政治が小国として機能すれば政治家への信頼度が増す可能性がある。そうだとしたら、日本の地方分権、あるいは道州制もこうした観点からも評価した方がよいだろう。
 社会保障の維持のために高齢者に負担を納得してもらう必要が増している今、政治不信からの脱却は極めて重要な国民的課題である。政治への信頼性の回復のためには、今回触れたデータからも、国の政治家より県の政治家、県の政治家より市町村の政治家と、住民との距離が近い政治家の役割を高めていくことが重要ではないかと考えられる。
 近年、地域政党から出発して全国政党を目指す動きがあらわれたり、オリンピックや水産物卸売市場といった地域課題をめぐる東京都の女性知事の活動が注目を浴びていたりしているが、これらも同じ理由からなのではないだろうか。
(統計データ分析家 本川 裕)
 
「米国やスイスの相対的な政治家への信頼度の高さは州の独立性が強い連邦制によるものかもしれない」という分析は、今後トランプ大統領の加速する過激な言動によっては大きく書き換えられる可能性がある。
 
「国の政治家より県の政治家、県の政治家より市町村の政治家と、住民との距離が近い政治家の役割を高めていくことが重要」なことは住民サービス度向上からしてもある程度はうなずける。
 
しかし、いくら「オリンピックや水産物卸売市場といった地域課題をめぐる」活動が注目を浴びていても、自民党からは離党せず、総選挙では自民党を応援するとささやかれている当時東京10区選出議員時代には「IR推進議連」のメンバーでもあった新自由主義の塊のような小池百合子には、信頼度の高い政治家にはなってほしくはない、とオジサンは思う。

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2017年01月27日

日本は大学も国自体も独立からはほど遠い

安倍晋三首相の久々の「オウンゴール」で一昨日は盛り上がった「訂正でんでん」騒動。
 
オジサンがフォローしているある人のツイッターに対して翌日こうつぶやいた。

 
ところが、調べてみると、安倍晋三首相が自らの漢字読解能力の無さを曝け出した翌日の夜遅く、ネット上の賑わいを遂に最大通信社が全国に発信していた。
 
<首相「訂正でんでん」 「云云」を誤読か
 2017/1/25 23:55 共同通信  
 安倍晋三首相が24日の参院本会議で、民進党の蓮舫代表の代表質問に対し「訂正でんでんという指摘は全く当たりません」と答弁したことがインターネット上などで話題になっている。官邸関係者は「答弁原稿にあった『云云(うんぬん)』を誤読したのではないか」としている。
 蓮舫氏は、首相が施政方針演説で「批判に明け暮れ、国会でプラカードを掲げても何も生まれない」と野党の対応を皮肉ったことに対し「われわれが批判に明け暮れているという言い方は訂正してほしい」と迫った。
 これに対し、首相は「民進党の皆さんだとは一言も言っていない。訂正でんでんとの指摘は当たらない」と反論した。
 
この記事は外国特派員も目にしており海外に発散しているらしい。
 
安倍晋三をナチスのヒットラーに見立てた「パロディ・総統閣下」シリーズの作者は最新作動画をアップしていた。
  
【総統閣下は「訂正でんでん」を正当化するつもりです】

 
さらに面白いのは、ネトウヨとは一線を画する右翼漫画家のこの人も、安倍晋三首相を庇うふりしながら揶揄していた。
 
安倍首相は今頃、こう言いたいと思う。
「先ほど私の官僚ペーパーの読み方に問題があるでんでん
との指摘があった。だが、人の漢字の読み間違いなど
軽々しくでんでんすべき事柄ではない。現にネトウヨから
揚げ足取りに過ぎないでんでんの擁護論も出ている。
でんでん大したことではない。誰だってでんでん虫を
見たことがあるだろう。あれは渦みたいにぐるぐる回る
家に住んでるから目が回る。でんでん目が回らない
という人がいたらお目にかかりたい。
でんでんむしむしの歌は、出ろ出ろの意味であって
決して出ないという意味ではない。
先ほどからカタツムリと言えでんでんとの批判もあるが、
でんでんが好きな私としては固くムリである。
固くムリではカタツムリのシャレになってないでんでんの
指摘もあろうが、私はでんでん気にしない。次から次に
でんでん批判ばっかりせずに、対案を出してもらいたい。
でんでん対案を出さずに批判するのはでんでん
理解できない。
でんでん無視無視である。」
 
そして昨日あたりから、またもやツイッターを賑わしていた内容が、ネトウヨ系の掲示板へのこんなコメントであった。
 
ごんた | 2017年1月25日 07:30 | 返信
その昔、アベの若いころ、自民党の部会で、「ガイチテキ、ガイチテキ」と発言するので、不思議に思った宮澤喜一が、こっそりと原稿を見たら「画一的」だった、という話がある。具体的で信憑性のある話だとは思っていたが、アベの学力問題については、自民党の古参議員の間では、深刻に受け止められていたようだ。
 
野党を批判的に攻撃するような国会での答弁書まで官僚に書かせていることが、あらためて全国的に知れ渡ってしまったのだが、その後この答弁書を作成した「犯人探し」まで起きていたのだが、中には高級官僚の天下りを追及された側が、仕返しとばかりに「云云」にルビをつけなかったのでは、という根拠のないヨタ話もでている。
 
しかし、天下りでなければ問題なしとばかりに「現役出向」が日常的になっている国立大学が多いことが明らかになった。
 
【河野太郎『大臣!!きちんと調査をしろ!!』 平成29年1月26日】
 
<「国立大は文科省の植民地」 83校に241人出向>
 2017年1月27日 07時01分 東京新聞
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  文部科学省の天下りあっせん問題を巡り、自民党の河野太郎前行革担当相は26日の衆院予算委員会で、今月1日現在で同省の官僚計241人が、全国の国立大学法人の幹部職員として出向していることを明らかにした。「文科省の植民地になっている」と指摘し、出向をやめるよう求めたのに対し、松野博一文科相は「実態を調査したい」と答弁した。 (清水俊介)
 官僚が退職して再就職するのと異なり、国立大学法人を含む独立行政法人(独法)などへの出向は「現役出向」と呼ばれる。政府は天下りとは区別しているが、天下りと同様に、補助金や許認可を巡る出身省庁との癒着や、受け入れ側の運営に省庁の意向が過剰に反映される懸念を指摘する声がある。
 文科省が河野氏に提出した資料によると、同省から出向を受け入れているのは北海道から沖縄まで83大学。一大学当たり平均2.9人で、最多は千葉大と東京大の10人だった。計70人以上が大学の運営に携わる理事を務め、副学長や事務局長など影響力の大きいポストも目立つ。
 予算委で河野氏は、特に事務局長について「出向者が占めている」と指摘。「さまざまな補助金などで文科省が各大学に(影響力を)持っている中、これだけ大量に出向している。国立大学は独法になったのに独立していない」などと批判した。
 松野氏は「出向は学長の要請に基づいて行う。行政で得た知見を大学改革に役立てる一方、(出向者が)現場感覚を養うメリットも考えている」と理解を求めたが、河野氏は「既得権を残すための方便だ」と指摘した。
<国立大学法人> 国立大学設置を目的に、国立大学法人法に基づいて設置。大学の自主性に配慮し、国立大学ごとに法人化して、自主的な運営を行わせることで、教育研究水準の向上を図るとの狙いがある。2003年成立の同法人法に基づいて、04年に法人化された。
 
せっかく14年前に「独立法人」になった国立大学が独立できず、政府と癒着しているどころか自民党議員から「文科省の植民地になっている」とまで言われてしまっている程の体たらくである。
 
いくら安倍晋三首相が民主党政権時代と比較して、数値的に良くなったと自画自賛しても、陰では民主党時代よりもさらに悪くなっていることが多くあり、昔の自民党体質をはるかに上回るほどの腐敗ぶりと言えよう。
 
国会では、強引にTPP協定の批准を行い関連予算を執行し始めている安倍政権だが、トランプ大統領が正式にTPP離脱の大統領令に署名したことにより、当初はTPPの目的と狙いを説明しトランプ大統領を翻意させる意気込みだったが、やっと米国の出方が明確になり、「貿易交渉、日米2国間協議へ TPP固執の首相が軟化」となり、日本としてはTPPよりもかなり厳しい2国間交渉をやらざるを得なくなっている。   
   
<政府 2国間交渉を検討…米TPP離脱念頭>
 毎日新聞 2017年1月26日 23時52分
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 政府は26日、米国の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)離脱表明を踏まえ、トランプ大統領が主張する2国間交渉に応じる検討に入った。安倍晋三首相が衆院予算委員会で「2国間の交渉についても、我々はしっかり交渉していきたい」と述べた。日米両政府は首相とトランプ氏の初の首脳会談を2月10日に米ワシントンで行う最終調整に入っており、通商交渉の進め方や日米同盟の今後が最大の焦点となる。
来月10日首脳会談で調整関連
 トランプ氏はTPP離脱の大統領令に署名し、貿易交渉を多国間から2国間に切り替える姿勢だ。首相が2国間交渉の可能性に言及したのは初めて。TPPでトランプ氏を翻意させるのは困難とみられ、首脳会談でのトランプ氏の発言を踏まえ、交渉入りするかどうか最終判断する。
 首相は米側に引き続きTPP復帰を働きかける考えを示しつつ、「経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)ができないわけではない」と2国間交渉の可能性に言及。「もしそうした形になっても、守るべきものは当然守らないといけない。農業は国の基(もとい)という考え方でしっかり交渉したい」と述べ、コメなど重要5項目の自由化に応じない姿勢を強調した。小野寺五典氏(自民)に対する答弁。
 また、トランプ氏との会談で「日米同盟は揺るがないことを内外にしっかりと示したい」と説明。第1次政権も含め、トランプ氏が3人目の米大統領になると指摘し、「私もさまざまな大統領と経験を積んでおり、しっかり国益を守る。経験を生かして交渉する」と強調した。後藤祐一氏(民進)への答弁。
 トランプ氏は日本の自動車輸出に関し「不公平だ」などと批判しており、首脳会談でも言及する可能性がある。一方、日本側は中国の海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル開発を視野に、日米同盟の強化を確認することを優先する考えだ。
 首相はまた、ペンス副大統領のカウンターパートとして麻生太郎副総理兼財務相が同行することも明らかにした。両首脳は近く電話協議して日程などを正式決定する。【影山哲也】
 
「もしそうした形になっても、守るべきものは当然守らないといけない。農業は国の基(もとい)という考え方でしっかり交渉したい」という安倍晋三首相の言葉が全く信憑性がないことはすでにTPP交渉時に明らかになっており、トランプ大統領の餌食になることは時間の問題であろう。
 
戦後、自民党政権は対米追随外交を行ってきており、既に「米国第一」なのだが、その相手が「米国第一」との姿勢ですべての交渉に臨めば、もはや日本は独立国としての矜持を放棄するようになってしまうのではないだろうか、とオジサンは思う。
 
最後に、「世界終末時計」がトランプ発言で30秒進み残り2分半になったことを示しておく。
 
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2017年01月21日

分断のまま船出したトランプ米政権

当初噂されていた就任式での「トランプ暗殺計画」は雲散霧消し、無事就任演説が行われたようである。
 
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今朝の主だった在京紙では、朝日新聞「トランプ氏と世界 自由社会の秩序を守れ」と産経新聞「トランプ氏就任へ 偉大な米国の指針を語れ」が社説でトランプ大統領にそれぞれ注文をつけていた。
 
そして注目のTPPに関しては推進派の讀賣新聞「トランプ新政権、TPP離脱方針発表」と産経新聞「『米国第一』主義を宣言 TPP離脱を正式表明 『米国を再び誇り高く、安全で偉大な国にする』」の2紙が危機感から取り上げていた。
 
昨日は50分もかけて安倍晋三首相が「施政方針演説」を行っていたが、その内容は突っ込みどころ満載で、三権分立を無視したような「まるで党大会」と見紛うような、野党批判を繰り返すお粗末なものであった。
 
詳細は他の機会にするが、対米関係では、元外交官が「世界の首脳の中で唯一人無条件でトランプにすり寄る安倍首相」と的を射る批判をしていた。
  
さて、心配(?)された大統領の就任演説を紹介しておく。
 
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就任演説をするトランプ新大統領=ワシントンで2017年1月20日、AP
 
 
第45代米国大統領に就任したドナルド・トランプ新大統領(70)の就任演説
 ロバーツ最高裁判所長官、カーター元大統領、クリントン元大統領、ブッシュ元大統領、オバマ大統領、米国の皆さん、そして世界の皆さん、ありがとう。
 私たち米国民は今、国を立て直し、すべての人々との約束を元に戻すという偉大な取り組みを始めたところです。今後の米国と世界が歩む道を共に決めていくことになります。私たちは難問や困難に直面するでしょう。しかし、その仕事を成し遂げるでしょう。
 私たちは4年ごとに秩序立ち、平和的な権力の移行を実現するプロセスのために集まります。オバマ大統領とミシェル夫人がこの移行を親身に手助けしてくれたことに感謝しています。彼らは素晴らしいです。
 一方で今日の式典は特別な意味合いがあります。なぜならば今日は単に一つの政権や政党から、もう一方の政権や政党に権力を移すのではなく、ワシントンDC(の支配階層)からあなた方、米国の人たちに移すのだからです。
 長い間、人々がコストを負担してきたのにもかかわらず、私たちの首都の一部の集団が見返りを奪い取ってきたのです。ワシントンは繁栄しましたが、人々はその富を共有できませんでした。政治家が豊かになりながらも、仕事は奪われて、工場は閉じられました。支配階層は自分たちだけを守り、国民を守りませんでした。
 支配階層の勝利は、皆さんの勝利ではありませんでした。彼らの成功は、皆さんの成功ではありませんでした。彼らが首都で祝っていたとしても、懸命に努力してきた私たちの家族への祝福はほとんどなかったのです。
 まさに今、ここから全てが変わります。なぜならこの瞬間が皆さんの瞬間、皆さんのものだからなのです。
 それは今日ここに集まった皆さんと、これを見ている皆さんのものです。今日は皆さんの日です。皆さんへの祝福です。
 そして、米国は皆さんの国なのです。
 重要なのは、私たちの政府をコントロールするのは政党ではなく国民だということです。
 2017年1月20日は、国民が再びこの国の支配者になった日として記憶されるでしょう。
 忘れられていた我が国の男性も女性も、もう忘れられることはないでしょう。
 今、皆があなたの声に耳を傾けています。
 何千万人もの皆さんは、世界の誰もが見たことのない歴史的瞬間の一部になりました。
 この運動の核心は、国は国民に仕えるものだという重大な信念なのです。
 国民は、子どもたちのために素晴らしい学校を、家族のために安全な地域を、そして、自分のためによい仕事を望んでいます。これらは善良な人たちの当然で合理的な要求なのです。
 しかし、大半の人たちは異なる現実に直面しています。貧困にあえぐ都市部の母親や子供たち。墓石のように国中に散乱するさびれた工場。潤沢な資金がありながら、才能がある若者を学ばせていない教育制度。多くの命や潜在的な可能性を奪ってきた犯罪やギャング、麻薬(のはんらん)。米国にとっての修羅場はここで、この瞬間に終わらせます。
 私たちは一つの国です。彼らの痛みは私たちの痛みなのです。彼らの夢は私たちの夢。彼らの成功は私たちの成功。私たちは一つの心、家、輝かしい運命を共有しています。今日の就任宣誓は、全ての米国民への忠誠の宣誓です。
 私たちは、この数十年間、国内産業を犠牲にして外国産業を潤わせてきました。米軍が嘆かわしいほどに消耗するのを許しながら、他国の軍を助成してきました。他国の国境を守りながら、自分たちの国境を守ってきませんでした。海外で数兆ドルを費やす一方で、国内インフラは荒廃し、衰弱しました。
 私たちの富や強さ、自信が地平線の向こうに消えたにもかかわらず、他国を豊かにしてきました。取り残された数百万の米国の労働者について考えることもなく、一つずつ、工場が閉ざされ国内からなくなっていきました。私たちの中間層の富が奪われ、世界中にばらまかれました。
 しかし、それは過去の話です。今、私たちは未来だけを見つめています。
 今日、この場に集まっている私たちが、あらゆる都市や外国資本、権力に関する新たな規則を決めていくのです。今日から新たなビジョンが我が国の規則となり、この瞬間から「米国第一」を追っていくのです。
 貿易、税金、移民、外交に関する全ての決定が米国の労働者や家族に利益をもたらしていくのです。他の国が私たちの製品を製造したり、私たちの会社を乗っ取ったり、私たちの職を奪ったりする破壊行為から国境を守らないといけません。私はあなた方のために全身全霊で戦い、決して失望させません。
 米国は再び勝ち始めるだけではなく、かつてないような勝利を収めるのです。私たちは仕事や国境(の管理)、富、そして夢も取り戻します。我々の素晴らしい国内をつなぐ新しい道路や橋、空港やトンネルや鉄道を建設していきます。私たちは人々を生活援助を受けるような状況から抜け出させて、職場に戻し、米国人の手と労働力を用いて国を立て直すのです。
 私たちは二つの簡単な規則にだけ従っていきます。それは米国の製品を購買し、米国人を雇うことです。私たちは世界の国々との間で友好と親善を求めていきます。ただし、全ての国が自らの利益を第一に求めていくという考え方に基づきます。私たちは自分たちの生活様式を他人に押しつけるわけではありません。しかし、(世界の)全員が見習うような例として輝かせていくのです。
 私たちは古い同盟を強化し、新しい同盟を築き、文明的な国々を結束させて、イスラム過激派のテロに対抗して、彼らを地球上から完全に根絶やしにします。
 私たちの政治の根幹をなすものは、米国への完全なる忠誠心となるでしょう。そして国への忠誠心を通して、お互いに尽くし合う心を再発見することになります。皆さんが心を開いて愛国心を持つ時、偏見が生まれる余地がなくなるでしょう。聖書は教えてくれます。「見よ。ともに団結して生きる。なんという恵み、なんという喜び」であると。
 私たちは率直に気持ちを述べなければなりません。受け入れられないことについて正直に議論しなければなりません。しかし、常に連帯の気持ちを忘れてはいけません。米国が団結する時、誰からも制止されない存在になるのです。恐れる必要はありません。私たちは常に守られ、これからも守られているからです。偉大な軍隊と警察が守ってくれるでしょう。そして何より神が守ってくれます。
 最後に、私たちはさらなる大きな夢を持たなければなりません。米国という国は、努力を続ける限り存続し続けるのです。もはや言葉だけで行動しない政治家は受け入れられません。彼らは常に泣き言を言い、何もしてきませんでした。意味のない話ばかりをする時間はおしまいにしましょう。行動する時が来たのです。私たちは失敗しません。再び力強く繁栄するのです。
 私たちは新たな千年紀の幕開けにいます。宇宙の謎を解き明かし、災害の悲惨さから地球を解放し、明日のエネルギーや産業、技術を利用する用意ができています。
 新しい国の誇りは私たちの魂を奮い立たせ、目標を高くし、分断を癒します。私たちの兵士が決して忘れなかった古い見識を思い起こす時です。それは黒人や白人、肌が褐色であれ、私たちにはみんな愛国者の赤い血が流れ、栄光ある自由を享受し、偉大な米国旗に敬意を払うことです。
 デトロイトの田舎の通りに生まれた子どもであれ、ネブラスカの風に吹きさらされた平原に生まれた子どもであれ、同じ夜の空を見上げ、同じ夢で胸をいっぱいにし、同じ偉大な神から生命の息吹を与えられました。
 近くの、遠くの、小さな、大きな全ての街で、山から山へ、海から海へ、全ての米国民の皆さんにこの言葉を聞いてほしいのです。
 あなたは2度と無視されることはないでしょう。あなたの声や希望、夢は米国民の運命を決定づけます。そして、あなたの勇気や善良さ、愛は永遠に私たちを導いてくれるでしょう。
 私たちは再び米国を強くするのです。米国を再び豊かにします。米国に誇りを取り戻します。米国を再び安全にします。そしてともに、米国を再び偉大な国にします。ありがとう、あなたに神のご加護を。米国に神のご加護を。
 
演説内容の評価は評論家連中に任せることにするが、「4年ごとに秩序立ち、平和的な権力の移行を実現するプロセス」があるので米国は、大きく偏らず傾かず、長くは停滞しない国なのかもしれない。
 
「1党独裁」を許している日本の政治形態とは大きな違いがある。
 
米国内が分断していたのでは「今後の米国と世界が歩む道を共に決めていく」ことができないので、ここは一つ、選挙戦で激しいバトルを繰り広げた宿敵と仲良くしともらおうと、こんな動画を用意した。
 
くれぐれもトランプが冷静さを失って暴走しないためにも、こんな雰囲気を作ってもらいたい、とオジサンは思う。
 
【トランプ&ヒラリー「居酒屋」】

 
【三年目の浮気(ドナルドとヒラリー)】

 
【トランプ&ヒラリー 「長山洋子/影山時則の絆」】

posted by 定年オジサン at 10:25| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月08日

オバマ大統領の最期のあがきに抗うかのようなトランプ新体制

「アホノミクス」の名付け親で辛口批評が定評の浜矩子・同志社大教授が日刊ゲンダイの新春インタビュー第1弾でこう言い放っていた。
 
「私はトランプ氏より安倍首相の方が危険人物だと思っています。トランプ氏は『引きこもり型排外主義』ですが、“妖怪アホノミクス”は『拡張型排外主義』で、世界一になりたい。TPPにしても、米国がいなくなって日本主導でバージョン2をつくれればラッキーという発想じゃないですか。大東亜共栄圏づくりを目指すという感性も見えるし、発言にもそうした野望が出ている。トランプ氏は『世界のために頑張らない』と言っているので、まだ相対的には害がない。まあ、どっちも勝るとも劣らずおぞましいんですけどね。」
 
図らずも、「世界のために頑張らない」と言っているトランプは、「相対的には害がない」らしく、安倍晋三よりは「危険ではない」という。
 
そのトランプが米国大統領に正式に就任する日まで2週間を切った。
 
就任式には恒例の大物歌手たち出演するのだが、今回は「米大統領就任式 有名歌手、出演拒否相次ぐ デモ申請多数」という異例の事態になっているらしい。   
 
これに似たトランプへの嫌がらせは、すでに「レームダック」状態になっているオバマ大統領が今までの任期中にできなかった大胆な政策を次々と打ち出している。
 
<オバマ大統領、北極圏と一部大西洋で新たな石油・ガス掘削を禁止>
 2016年 12月 21日 08:57 JST REUTERS
 [ワシントン 20日 ロイター] - オバマ米大統領は20日、海洋資源を保護するため、北極圏の米海域の大半と大西洋の一部について新たな石油・天然ガスの掘削を禁止した。
大統領は今回、「公共の目的」を理由に一部の資源区域をリース・掘削の対象から除外する権限を大統領に認めた1950年代制定の外縁大陸棚法を適用した。
トランプ次期大統領にこの除外指定を取り消す権限はなく、覆すには法廷で争うしかない。
オバマ大統領が掘削を禁止した区域は、アラスカ沖のチュクチ海、ボーフォート海の大半、北東部ニューイングランドからチェサピーク湾までの大西洋海域。
今回の措置はカナダと合同で発表された。
オバマ大統領は20日の声明で、合同での規制について「両国の高い安全基準をもってしても、同海域への油流出リスクは非常に高く、厳しい自然条件下でわれわれが流出油を除去できる力は限られるとの科学的な評価に基づく」と説明した。
カナダは、北極圏のカナダ海域全域を今後の洋上石油・ガス権益リースの除外区域に指定。5年ごとに見直すとした。
 
もちろん半世紀以前の法律をいまさら適用した背景には、トランプ次期大統領がエネルギー資源開発の必要性を説いているのを阻止する意図が見え見えだと言われている。
 
<先住民の聖地守れ=次期政権の開発抑止−米大統領>
 2016/12/29-15:38 JIJI.com
 【ワシントン時事】オバマ米大統領は28日、ユタ州とネバダ州の先住民の聖地とされる地域などを「国定記念物」に指定した。環境を保護し、トランプ次期政権下での鉱山開発や石油・ガス掘削を防ぐのが狙いとみられる。
 対象地区はユタ州の砂漠を含む135万エーカー(54万ヘクタール)など。岩壁画や遺跡があり、オバマ氏は声明で「重要な文化遺産を守る」と強調した。
 トランプ次期政権は環境規制を緩和し、原油開発などを促進する方針だが、米メディアによると、今回の指定は覆すのが難しいとされる。 
 オバマ大統領は20日には北極海の原油、ガス開発を禁じる措置を発表しており、政権移行前に可能な限り環境保護に取り組む姿勢をアピールしている。
 
これも1世紀前の法律を適用してのことであり、トランプ次期大統領の環境問題に対する懐疑的な考えを牽制するものであろう。 
 
この地域は「ベアーズ・イヤーズが国定公園として保護されるべき5つの理由」というサイトを見ると、こう書かれていた。
 
アメリカ先住民はいまもベアーズ・イヤーズで儀式を行い、狩りをし、ハーブや薬草を集めています。この種のものとしては初である、アメリカ先住民の独立した部族5つ(ホピ族、ナバホ族、ユインタ族、ユーレイ・ユート族、ユート・マウンテン・ユート族、ズーニ族)の同盟がベアーズ・イヤーズの文化遺跡として190万エーカーのこの地を国定公園に指定するようオバマ大統領に呼びかけています。ここに国定公園を設立することは石油とガス開発、カリウムおよびウラン鉱山の脅威を鎮めるだけでなく、継続するアメリカ先住民族の盗墓と聖地の略奪を防止するために切に必要とされる観光客の教育および法の施行をもたらします。
・・・中略・・・
この種の国定公園は、先祖代々の土地を保護することを願う世界中の先住民族にとって重要な前例となります。ベアーズ・イヤーズの保護はアメリカの将来の世代のための強力な遺産です。残すところ数か月となったオバマ政権。いまこそ行動を起こすときです。
 
これはオバマ大統領に4か月前に訴えた内容であった。
 
それが、もしヒラリー・クリントンが当選していたらこのような政策は取られなかったかもしれない。
 
さらに、外交に関しても今までの伝統を破ることをした。
 
<国連安保理、イスラエル入植地非難決議を採択 米国棄権>
 2016年12月24日 BBC NEWSJAPAN
 国連安全保障理事会は23日、ヨルダン川西岸と東エルサレムでイスラエルが進める入植地建設を違法だと非難し、建設停止を求める決議案を採択した。イスラエル非難決議案では拒否権を行使するのが慣例となっている米国は、投票を棄権し、決議成立を容認するという異例の対応に出た。前日には、イスラエルを支持するドナルド・トランプ次期米大統領が介入し、採決が先送りされていた。
 イスラエルのネタニヤフ首相は安保理決議に強く反発し、従うつもりはないと表明。一方でパレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は、安保理決議は「イスラエルの政策にとって大打撃」になると評価した。
イスラエルによる入植地建設を非難する決議案は当初、エジプトが取りまとめ、安保理に提出した。オバマ政権は、拒否権行使の慣例を破り、棄権して可決を容認する意向を示していた。このため、ネタニヤフ首相がトランプ次期大統領に働きかけ、次いでトランプ氏がエジプトのシシ大統領と電話会談。この結果、22日に予定されていた採決の直前に、エジプトが決議案を撤回した。
・・・中略・・・
1月20日に米国大統領となるトランプ氏は、非難決議案可決の後に「国連については、1月20日以降に事態は変わる」とツイートした。
22日の採決に介入したトランプ氏はそれに先立ち非難決議の否決を呼びかける声明を発表。「イスラエルとパレスチナの和平は、当事者間の直接交渉なくしては実現しない。国連が条件を押し付けるのでは、イスラエルの交渉が不利になり、すべてのイスラエル人にとって極めて不公平な状態になるだけだ」と表明し、イスラエル擁護の態度を鮮明にしていた。
      
オバマ大統領が今まで塩漬けにしていたような法律を適用してまでトランプ次期大統領の政策に影響を及ぼうそうと画策したが、全く功を奏せずむしろますます危ういトランプ政権の骨格が露骨になってきた。
 
<トランプ政権、偏る人脈 大富豪/ゴールドマン・サックス/将軍>
 2017年1月8日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 トランプ次期米大統領は、20日の正式就任まで2週間を切り、新政権の陣容を固めた。政治経験のない「異端児」の組閣には、大富豪(Gazillionaire)、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、将軍(General)という三つの特徴が見られ、頭文字から「3G」政権と呼ぶ声もある。既存政治の打破を掲げるトランプ氏は、独自の人脈から選んだ側近らブレーンを中心に政権運営を進めるとみられる。
 ■閣僚総資産1.5兆円
 「大富豪、ゴールドマン・サックス、将軍。『3G政権』だ」。民主党のマカスキル上院議員はトランプ次期政権をこう命名した。
 ほぼ固まったトランプ新政権の陣容で、目をひくのは大金持ちが多いことだ。
 米ボストン・グローブ紙のまとめでは、閣僚でもっとも金持ちなのは教育長官に就くベッツィ・デボス氏。義父が直販大手アムウェイ創業者で総資産は51億ドル(約6千億円)。ウォール街の「再建王」と呼ばれる投資家のウィルバー・ロス次期商務長官の総資産は25億ドルだ。トランプ氏本人も37億ドルで負けていない。
 グローブ紙によると、昨年内定した閣僚の総資産の合計は少なくとも131億ドル(約1兆5300億円)に及ぶ。オバマ現政権の5倍、ブッシュ前政権(末期)の34倍になる。
 次に目立つのが、金融大手ゴールドマン・サックス(GS)出身者だ。
 ホワイトハウスの経済政策の司令塔となる国家経済会議(NEC)議長に、GSのゲーリー・コーン前社長兼最高執行責任者(COO)を起用。財務長官には、元GS幹部でトランプ選対の「金庫番」を務めたスティーブン・ムニューチン氏を指名した。
 トランプ氏は選挙中、「私はビジネスの世界で成功した。何も成し遂げていない政治家らとは異なる」とアピールした。政治経験の豊富な人物より、自身と同じようなビジネスの成功者を好んで選んでいる。
 ただ、トランプ氏の勝利を支えたのは、かつて栄えた製造業がさびれてしまった「ラストベルト」(さびついた地帯)の白人労働者とされる。富豪や起業家が集まった政権が、大規模減税や規制緩和など「企業寄り」の政策を進めてもラストベルトの景気改善につながるかは分からない。
 もう一つの特徴は、将軍・軍人の重用ぶりだ。
 国防長官には、イラク戦争などで指揮を執り、「狂犬」の異名を取るジェームズ・マティス元中央軍司令官(元海兵隊大将)を起用。外交・安全保障政策を統括する国家安全保障担当大統領補佐官に元国防情報局長のマイケル・フリン氏(元陸軍中将)を充てた。
 米メディアは、これほど元将軍を重用するのは、南北戦争後の1869年に発足したグラント政権以来と指摘する。
 トランプ氏は「私は軍人を強く信頼している」と話す。これに対し、ニューヨーク・タイムズ紙は「文民によるリーダーシップをとる制度のバランスを失わせる」と警鐘を鳴らす。
 (ワシントン=佐藤武嗣、五十嵐大介)
 ■長女イバンカ氏と夫、カギ 父と頻繁に電話/選挙後も「戦い続ける」
 ビジネスにおけるトランプ氏の判断に、家族の意見を重視する特徴が指摘される。政権運営でも、家族の影響力が注目される。
 トランプ氏の5人の子どものうち、最初の妻との間に生まれた3人は、自身の中核企業「トランプ・オーガニゼーション」の副社長に就く。3人とも政権移行チームに名を連ねる。
 とくに目立つのが長女のイバンカ氏(35)だ。トランプ氏が「娘でなければ、デートをしていた」と語るほどの寵愛(ちょうあい)を受ける。米メディアによると、多い時には1日5回も電話で話す関係で、大統領選でも副大統領候補の人選や陣営の意思決定で大きな影響を与えていたという。
 イバンカ氏には選挙後、ホワイトハウスの役職があてがわれるのではと取りざたされたが、本人はテレビのインタビューで「新政権には入らず、娘として関わる」と話した。その上で「選挙で熱意をもって訴えた問題があり、そのために戦い続けたい」と言及、有給の産休の実現などを指すとみられる。すでにワシントンで住む家を選んだ。トランプ氏の妻のメラニア氏は子どもの学校のために当面はニューヨークにとどまるため、イバンカ氏が事実上のファーストレディーを務めるとの観測もある。
 イバンカ氏の夫ジャレッド・クシュナー氏(35)も政権のカギを握る存在だ。敬虔(けいけん)なユダヤ教徒で、トランプ氏は、中東和平の交渉を委ねる可能性にも言及している。
 経済誌フォーブスは「この男がトランプを当選させた」との見出しで独占インタビューを掲載。シリコンバレーの人脈などを活用し、支持者の掘り起こしなどを担い、選挙戦の全体図を描いていたと報じた。
 クシュナー氏は、ニューヨークを拠点とする「不動産王」の息子という点でトランプ氏と共通点がある。父親が04年に訴追され、脱税などを認めて収監されたため若いころから会社を担い、事業を拡大してきた。
 クシュナー氏を長時間インタビューしたことのあるニューヨーク・マガジンのガブリエル・シャーマン氏は、クシュナー氏について「若いころから、いかに権力を握るかを考えてきたと感じた。気になるのは、自分が何を知らないのかを、知らないタイプの人間ということ。義父が大統領になることで何でもできると考える可能性がある」と指摘する。
 ■要職に「異端」の3氏
 トランプ氏は「最後に話を聞いた人の意見を重視する」と言われる。政権の意思決定は少数の側近の声が影響する可能性が高い。ただ、既存政治の打破を掲げ、共和党主流派とも距離を置くトランプ氏の周りには、「異端者」が集まる。
 大統領上級顧問兼首席戦略官に就くのはスティーブン・バノン氏。過激な記事が並ぶニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の会長から、トランプ陣営のトップに移った人物だ。白人至上主義や人種差別的とされる記事も多数掲載しており、「避妊は女性を醜くし、狂わせる」などと女性蔑視の記事で物議を醸したこともある。
 バノン氏は選挙期間中、ほとんどメディアに姿を現さなかった。選挙後のインタビューで「政治は戦争だから、テレビに出なかった」と発言。今後も陰の存在として動きそうだ。
 国家安全保障担当の大統領補佐官に就任するフリン氏も異端だ。元陸軍中将で、イスラム主義に敵意をむき出しにする。ツイッターで「イスラム教を恐れることは理にかなっている」と発信。講演でも「イスラム主義は悪質ながんだ」などと述べている。
 一方、経済政策の分野では、新設の国家通商会議の議長に就くピーター・ナバロ氏と、商務長官になるロス氏が中心的存在だ。
 とくにナバロ氏は、経済問題のほとんどは中国に起因すると訴える対中強硬派だ。著書「中国による死」を映画化した映像では、中国製のナイフが米国地図を切り裂くと、血が流れ出るシーンで始まる。トランプ氏も選挙戦中に「中国が雇用を奪っている」と主張。トランプ政権の対中政策がどうなるのか注目される。
 (ニューヨーク=中井大助)
 
「G」が物理の世界では「重力加速度」を表しており、「3G」政権とはかなりの圧力である。
 
これが外向きに働く力になるのか、それとも内部に向かう力かによって今後は大いに異なる。
 
しかし確実に言えることは将軍(General)の存在が、今後の世界を危うくするかもしれない。
   
元将軍ともなれば軍需産業界との密なつながりも予想され、国家予算で製造された人殺し武器や兵器類の消化のためには、海外で戦争を起こす必要性が必ず出てくる。
 
米国が核能力を「大いに強化し拡大」すべきだと言って憚らないトランプなので、一触即発の危険性をはらんでいる政権であろう。
 
たしかに要職に異端児が3人もいるのだが、目を日本に向ければ、第3次安倍再改造内閣はもっと酷い異端児だらけの異様集団であることは言うまでもない、とオジサンは思う。
 



posted by 定年オジサン at 12:21| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする