2018年02月18日

国会の惨状よそに似非国際学者が闊歩する


気になる安倍政権の危険性を示唆するツイッターが飛んでいた。 

まさに、以前は考え方が非常に近いと持ち上げていたが、自分の尻に火が付き始めて、我が身が危なくなると、形振りかまわず目の上のタンコブを無き者にしようとする恐ろしさ。
 
誰が見ても明らかなスポーツ選手の政治利用としかい思えないこの日米の写真の違い。 

こんな現在の日本の政治の劣化と惨状を表しているのが2枚の写真。
 
20180218_abesinzo.jpg
【お疲れ?安倍晋三首相】

 
20180218_kouotaro.jpg
【豪快?河野太郎外相】
  
  
さて、最新の米国の犯罪捜査の番組を見ると、街中の至る所に設置してある監視カメラと顔認証システムによって、たちどころに容疑者が明らかになる場面をよく見かける、というよりは当たり前の手段として使われている。
 
日本では、昨年の10月18日、法務省が東京・羽田空港で、日本人の入国審査手続きに顔認証を使った「顔認証ゲート」の運用を始めた。
 
帰国する日本人が対象で、ゲートで撮影した顔写真をパスポートのICチップに記録されている画像と照合、本人と確認できればゲートが開く仕組みだ。
 
パスポートが無ければ日本を出ることも入ることも不可能なので、いやおうなしに「顔認証ゲート」の洗礼を受けてしまう。
 
このゲートはあくまでもパスポート写真とゲート使の際の写真との照合なので、善意に解釈すればその場限りの写真を使われていることになる。
 
しかし本格的に顔認証システムを実生活に応用しようとすれば、膨大な顔写真を集める必要がある。
 
それも無断ではなく、本人確認ができる程度の情報付きの写真が必要となり本人の申請が必要と思われる。     


<中国IT、異形のイノベーション 顔認証で買い物、帰りも手ぶら>
 2018年2月18日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 安い労働力を売りに「世界の工場」と言われた中国は、今やイノベーション(技術革新)で世界の最前線の様相を見せる。背景には技術者や起業家の奮闘に加え、独自の政治環境もある。異形の発展を遂げる中国式「創新(イノベーション)」は世界に広がるのか。
 (北京=福田直之、米カリフォルニア州バークリー=宮地ゆう)
 上海市中心部から車で20分ほど走った住宅街にある「百安居(バイアンチュイ)」は一見、日本の郊外でも見かけるような普通のホームセンターだ。
 だが、買い物の仕方は随分と違う。2017年に改装した同店は「顔認証」技術を使い、客が手ぶらで来て、手ぶらで帰れるシステムを導入した。
 お店に入った客はまず、自分の顔を端末に読み取らせる。欲しいものが見つかれば、店内のあちこちにある端末に再び自分の顔を読み取らせる。画面上に現れるリストから目当ての商品を選び、画面上の仮想買い物かごに入れていく。
 最後に出口近くにある端末にもう一度顔を読み取らせ、売り場で選んだ商品の合計額が表示されれば、あとは中国で5億人が利用するキャッシュレス決済「支付宝(アリペイ)」で支払うだけだ。言わば顧客の顔が財布や買い物かご代わり。市内なら商品も配達してくれる。
 アリペイは中国IT大手・阿里巴巴集団(アリババグループ)の関連会社が手掛けるサービスだ。お店や友人など相手のコードをスマートフォンで読み取るだけで、銀行口座からお金を支払える手軽さが受けて普及した。「顔認証」が広がれば、決済にスマホすらいらなくなる時代も近づく。
 イノベーションは、中国社会と人々の生活を激変させた。都市には無人コンビニや無人レストランなどが出現。物流にドローンを活用する会社もある。自動運転などにつながる人工知能(AI)の研究も活発だ。
 発展の裏には、世界第2の経済大国でありながら、発展途上でもあるという中国の特殊な土壌がある。
 中国には100元(約1670円)以上の高額紙幣がなく、汚れも目立つ現金の「不人気」がアリペイの普及に拍車をかけた。即席麺の需要を押し下げたとまで言われるネット出前は、地方出身の安い労働力抜きには成り立たない。GPSを使った乗り捨て型の自転車レンタルサービスは、放置自転車の規制がないことで爆発的に広まった。
 ■膨大な個人情報を活用 自分のデータ提供、薄い抵抗感
 「我々は計画経済を定義し直す」。17年5月、貴州省で講演したアリババの馬雲(ジャック・マー)会長はそう言い切った。 かつての社会主義経済の話ではない。膨大な消費者データを分析すれば何が、いつ、誰に売れるか予測がつくという意味だ。人口約14億人の中国には、「情報社会のオイル」と言われるデータが豊富にある。
 四川省成都市の旅行ガイド、符堅さん(27)が最近気にしているものがある。自分がどれだけ信用に値するかを数値化するサービス「芝麻(チーマー)(ゴマ)信用」で与えられる点数だ。
 点数が高ければ、ホテルの宿泊や自転車の共有サービスで保証金は不要になる。クレジットサービスの限度額も上がる。シンガポールなどのビザ申請の資料にすることもできる。
 芝麻信用はアリババの関連会社、アント・フィナンシャル・サービスが15年1月に始めた事業だ。
 「返済を延滞したことはないか」「資産状況」「学歴」「信用できる人との交際」まで、ありとあらゆる情報を集めポイント化する。
 アントの広報担当者は「保証金のような仕組みは不要になる。みんな信頼を失わないように心がけるので、人間の質を高める効果もある」と意気軒高だ。
 芝麻信用の点数を上げるには、アントに多くの個人情報を提供する必要がある。抵抗もありそうだが、中国でそうした議論は広がらない。符さんも「どうせ個人情報なんて次々と人の手を渡っていってしまうものでしょう」と割り切る。
 背景には、共産党の一党支配が続く中国特有の「文化」もある。中国には国民一人ひとりの経歴や賞罰などを記録し、行政が管理する「人事タン案(タンアン)」の制度があり、「個人情報は誰かに見られているものだ」という意識がもともと強い。
 集められる情報は、企業に蓄積されるだけとは限らない。芝麻信用などは政府が設立した金融協会と個人信用情報を共有する枠組みを立ち上げた。
 ■保護下で育ち、国外狙う 政府と密着、言論監視も協力
 「東北3省は困難に直面しているが、建国したころ、この地域が国内総生産の85%を占めていたことを忘れてはならない」
 1月、中国ITの4強「BATJ」の一角を占めるネット通販大手、京東集団の劉強東会長は、黒竜江、吉林、遼寧の3省に計200億元(約3340億円)規模の投資をして経済振興を図ると表明した。鉄鋼など重厚長大産業が中心の東北地方は成長率が低迷しており、東北振興は政府の悩みの種。そこに巨額の投資を約束して、救いの手を差し伸べたのだ。
 ほかのIT大手もこぞって国策に寄り添う。習近平(シーチンピン)国家主席の肝煎りで建設が始まった北京近郊の新都市・雄安新区には、アリババや京東のほか、対話アプリの騰訊(テンセント)、検索大手の百度(バイドゥ)の「BATJ」がいち早く進出を表明。テンセントやバイドゥは、政府が強める言論監視に従い、政権に都合の悪いユーザーや書き込み、検索を排除している。
 一方、政府はクラウド・コンピューティングやビッグデータなどの技術強化を国家戦略に据え、760億元(約1兆3千億円)規模の投資基金を創設。国内IT企業の育成に余念がない。国家の安全を名目に築く外国サービスの参入障壁は、事実上、国内企業の保護政策にもなっている。
 巨大で特殊な国内市場で育った中国IT大手は、海外にも目を向ける。アリババのクラウドサービスやキャッシュレス決済、自転車のレンタルサービスなどはアジア諸国や日米への進出を図っている。
 米カリフォルニア大バークリー校のスティーブン・ウイーバー教授(情報・政治学)は「中国IT企業はかつて日本の自動車メーカーが国内の保護主義の枠を抜け出し、海外に出た1980年代ごろと似たような時期にある」と指摘する。
 ■特殊な環境、競争力に疑問符 
米カリフォルニア大バークリー校、アナリー・サクセニアン教授(IT・地域経済学)
 中国のIT企業は、至る所に政府の影が及ぶ環境の下にある。政府の助成を受けている企業もあるし、成功している多くの企業は政府と強い結びつきを持っている。こうした特殊な環境にいることは、国外市場での彼らの競争力をそぐことになりかねないだろう。
 IT企業がイノベーションを遂げるためには日米欧などの主要な市場で利用者とつながらなければならない。国内だけで成功しても、グローバルな競争力には直結しない。
 中国IT企業は非常に先端的でおもしろいサービスや製品を提供しているが、中国市場にしか需要がないようなものが多く、大きな技術革新はまだ見えない。
 ただし、AIの深層学習には大量のデータが必要で、中国にはそれがある。政府がAI関連分野に巨額の投資をしているので、中国企業は国外企業に対し優位に立つことができる。
 
共産党の一党支配が続く中国特有の「文化」と「個人情報は誰かに見られているものだ」という意識がもともと強いことが、このような「異形のイノベーション」を生み出しているのかもしれない。
 
権力者の究極的な願望は、すべての国民の個人情報を完全に把握することであることは言うまでもない。
 
そのためには完全な顔認証システムの基礎となる「顔データベース」が必須である。
 
その手段として登場したのが、「顔写真付」のナンバーカードであり、政府はなんとか最大限の普及を目指してはいるが、2017年8月末時点のマイナンバーカードの普及率は人口比でわずか9.6%の普及率で、申請すれば無償でもらえるにもかかわらず、交付枚数は約1230万枚に過ぎない。
 
自治体内部からの情報漏洩の危険性が高く、多くの国民の支持を得ていないのが現状である。
 
このあたりが中国と大きく異なる点で、多くの国民の自由が保障されている憲法の存在が大きいことも確かである。
 
とりわけ、表現の自由度は中国に比べればはるかに高く、そのおかげでトンデモ発言が度々登場する。
 
生理的な嫌悪感を覚える数多くの連中の中でも最近は自称「国際政治学者」然としている三浦瑠麗の発言がネット上で炎上していた。
 
当初はあまり関心がなかったのだが、批判される毎にその言い訳に綻びが出ているにもかかわらず、開き直る態度には、あきれてしまう。
 
ことの発端は、三浦瑠麗が2月11日に放送されたテレビ番組「ワイドナショー」(フジテレビ系列)に出演し、北朝鮮のテロリスト分子が日韓に潜んでいると発言、とりわけ大阪が危険だとの認識を示したことであった。
 
そもそもこの番組自体が安倍晋三ヨイショ番組で、番組のMCのお笑い芸人松本人志も最近は安倍晋三との会食が報道されている。
 
こんな番組なので近頃は、安倍晋三の「喜び組」と揶揄されてきた三浦瑠麗の発言に過激度が増したことは容易に想像がつく。
 
今までの経緯を見ると、先週の日曜日の発言後、翌日には、「三浦瑠麗氏、ワイドナショーでの発言に批判殺到 三浦氏は『うがった見方』と反論」し御丁寧にも自ブログで、「朝鮮半島をめぐるグレートゲーム」と題して、発言の根拠を英国のデイリーメールだと明かした。
  
それに対して、「三浦瑠麗『北朝鮮スリーパー・セル潜伏』の情報源は“ネッシー”スクープの英タブロイド紙! 公安も失笑したフェイク」という記事がでた。
 
すると、またもや反論したのだが、「三浦瑠麗の再反論“大震災時に北朝鮮工作員の迫撃砲発見”に阪神大震災を取材した記者たちが『聞いたことない』」となってしまった。
 
この記事はこう結んでいた。
 
多くの住民が犠牲になった阪神大震災という大災害を利用して、そんなデマを口にするというのは、それこそ、関東大震災で「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマを拡散して、朝鮮人の虐殺を扇動した行為と同じではないか。そして三浦氏の今回の発言は、まさに差別のためのデマをつくり出してきたネトウヨの行動と地続きにある。
 抗弁すればするほど泥沼にはまって、国際政治学者としての知識や情報の乏しさ、フェイクぶりを露呈していく三浦氏。しかし、最大の問題はその無自覚な差別的本質にあるのではないか。

物言えば唇寒し」とか「雉も鳴かずば撃たれまい」といったことわざを三浦瑠麗はどこまで理解しているかは不明だが、今回の一連の経緯を見ると、明らかにこの似非国際政治学者は立派な「ネトウヨ」であることを自ら証明してしまったのであろう、とオジサンは思う。     

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2017年12月27日

攻撃型空母とステルス戦闘機でどこを攻めるのか?


テレビメディアは撮りだめした年末用の長時間(2〜3時間)スペシャル番組を流し続け、「平和な日本」を演出しているかのようである。
 
新聞メディアは今年を振り返る自社の記事をベースにした「まとめモード」に入ったかのようである。
 
国会回次情報」によれば、国会議員にとって今年は時間当たりの単価が最高の年であった。
 
昨年の国会会期期間は、150日間の通常国会の後には臨時国会が86日開かれていた。
 
ところが2017年は、通用国会の他は特別国会が名目上39日で冒頭解散の臨時国会を含めても合計190日で46日も少なかった。
 
2年前には8カ月に及ぶ通常国会も開かれたことを考えると、いかに今年は安倍政権が国会を軽視していたことが分かる。
 
もっとも見方を変えれば、国会を開けば安倍晋三夫妻にとって不都合な事実が炙り出されることを嫌った結果ともいえる。
     
安倍政権5年の宴(うたげ)12月26日(火)」という記事によれば、安倍晋三首相は恒例の御用ジャーナリストもどき連中と今年最後の宴を繰り広げたようである。

 
さて、国会は閉会しメディアも年末体制に入った頃に、なにやらキナ臭い話が出始めていた。 
 
<防衛省「空母」用戦闘機を導入検討 「自衛目的」と整合性問題>
 2017年12月25日 朝刊 東京新聞
20171227_tokyo.jpg 防衛省が将来的に海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦で運用することも視野に、短距離で離陸できるF35B戦闘機の導入を本格的に検討していることが、政府関係者への取材で分かった。既に導入を決めた空軍仕様のF35A計42機の一部をB型に変更する案、別に追加購入する案があり、来年後半に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込むことも想定している。
 護衛艦であってもF35B戦闘機を搭載すれば軍事的には「空母」と位置付けられ、自衛のための必要最小限度を超えるため攻撃型空母を保有することは許されない、としてきた政府見解との整合性が問題となる。中国などアジア各国が強く反発することも予想される。加速する中国の海洋進出への対処が目的で、当面は滑走路が短い南西諸島での運用を想定し、将来的にヘリ搭載型護衛艦を改修するか新造する。
 F35Bは空自が導入するA型の派生型で、米海兵隊に配備。空母よりも甲板が狭い上陸作戦用の強襲揚陸艦に搭載するため、短距離で離陸でき、オスプレイのように垂直着陸が可能。レーダーに捕捉されにくい高度なステルス性を備えている。防衛省はF35B導入で宮古、石垣、与那国島のほか、南・北大東島の各空港も空自戦闘機による警戒監視活動に使用でき、活動範囲が拡大するとしている。実際にどの空港を使うかは地元と協議するとみられる。
 さらに将来、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」「かが」などの艦首を、戦闘機が発艦しやすいスキージャンプ台のように改修、甲板を耐熱塗装する。航空燃料タンクや弾薬庫を増設、整備、管制機能を改造するなどしてF35Bを搭載できる「軽空母」として運用する構想があるほか、強襲揚陸艦を新造する案もある。
 沖縄県・尖閣諸島をはじめとする南西諸島で、F15などの空自戦闘機が離着陸できる長さ3000メートル級の滑走路があるのは、下地島空港だけ。しかし、同空港は1971年、国と当時の琉球政府が締結した覚書で民間機以外は使用しないとされている。

そもそも「空母」に「攻撃型」とが「防衛型」という区別があること自体が理解に苦しむ。
 
海外展開しているPKO部隊が装備する拳銃や小銃でも殺傷能力があるが、あくまでも護身用とされてきた。
 
しかし戦争法成立後には「駆け付け警護」という意味不明な任務のため装備武器はスカレートしている。
 
「自衛のための必要最小限度」という表現もあくまでも憲法9条に抵触しないという強引な解釈に過ぎないことは明らかだった。
    
そして早くも、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」自体を戦略的に改修するというレベルになってきた。

<防衛省、「いずも」空母化検討 専守防衛反する恐れ>
 2017年12月27日05時00分 朝日新聞DIGITAL
 防衛省が、海上自衛隊最大のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を空母に改修し、航空自衛隊がステルス機能を持つ最新鋭戦闘機F35Bを導入し搭載する検討に入ったことがわかった。日本は憲法9条に基づく「専守防衛」を掲げ攻撃型空母など攻撃的兵器を保有してこなかった。改修後に実質的な攻撃能力をもつようになれば、防衛政策を大きく転換させる恐れが強い。複数の防衛省幹部が明らかにした。「いずも」は全長248メートル、基準排水量約1万9500トンの護衛艦で空母のように甲板が平らな構造をしているのが特徴だ。防衛省内では「いずも」の甲板を耐熱処理などしたうえで、垂直着陸が可能なF35Bを新たに導入して搭載する案が検討されている。
 「いずも」の空母化をめぐっては、2015年の就役以来、F35Bを搭載する案が航空自衛隊内などにあった。ただ、専守防衛の観点や中国などの反発を懸念する見方があり、検討は本格化していなかった。だが、来年末に防衛大綱と中期防衛力整備計画(中期防)の改定を控え防衛省で「空母化」の構想が再浮上。尖閣諸島(沖縄県)など離島防衛に活用する「防御型空母」を名目とする案が検討されている。
 しかし、実際には「攻撃と防御の境目は説明が難しい」(防衛省幹部)。日本は憲法上、攻撃型空母をはじめ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や長距離戦略爆撃機など攻撃的兵器は、自衛のための「必要最小限度の範囲を超える」戦力にあたるとして保有を禁じており、議論になるのは必至だ。同省は首相官邸の判断を仰ぎながら、来年夏をめどに結論を出す考えだ。
 小野寺五典防衛相は26日の会見で、F35Bの導入を含めた「いずも」の空母化について「具体的な検討は現在行っていない」と否定したものの、「不断に様々な検討を行っていくことは必要だ」とも語った。
 
「具体的な検討は現在行っていない」という現在は「会見時」のことであり、会見後は、「不断に様々な検討を行っていくことは必要だ」と、公然と空母化を認めている。
 
しかし、こんな重要なことは国会が閉まっているために政府に問いただすことはできず、また政府にとって不都合なニュースは扱わないと暗黙の合意があるらしいテレビメディアは一切、国民に知らしめることはしない。
 
せいぜい、帰宅途中のサラリーマン向けの夕刊紙がその危険性の詳細を解説している程度である。  
 
<ミサイル配備に攻撃型空母導入も 安倍“壊憲”政権の大暴走>
 2017年12月27日 日刊ゲンダイ
 なぜ、大騒ぎにならないのか不思議だ。防衛省が海上の航空基地と呼ばれる「空母艦載機」の運用を視野に、レーダーに捉えにくいステルス性に優れた最新鋭戦闘機「F35B」の導入を検討――と報じられた問題。東シナ海や南シナ海への海洋進出を加速させている中国に対抗するため、というが、ちょっと待て。攻撃型空母の保有は、明らかに憲法9条の2項(戦力不保持)違反だ。
 F35Bは米ロッキード・マーチンが開発。短い滑走路でも離陸でき、垂直着陸が可能。防衛省は将来、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」「かが」の甲板を改修してF35Bを運用する案などを考えているという。だが、政府は、こうした専守防衛を逸脱する「攻撃型空母」の保有は国会で繰り返し否定してきたはずだ。
 例えば、8月10日の参院外交防衛委。北のミサイルに反撃するための武器保有の可能性を問われた小野寺五典防衛相はこう断言していた。
 〈性能上専ら他国の国土の壊滅的な破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器を保有することは、直ちに自衛のための必要最小限の範囲を超えることになるため、いかなる場合も許されないと考えております。このため、例えば大陸間弾道ミサイル、ICBM、長距離戦略爆撃機、攻撃型空母についてはいかなる場合においても保有することは許されない旨、政府として累次申し上げてきております〉
 2015年9月4日の安保法制をめぐる特別委でも、当時の中谷元防衛相は小野寺と同様の発言をしていたが、説明してきたことと、やっていることが真逆ではないか。
■“いきなり予算計上”の姑息
 安倍政権は、18年度予算案に敵基地攻撃が可能な「長距離巡航ミサイル」の費用も盛り込んだが、これだって憲法違反の疑いが濃厚だ。攻撃型空母といい、巡航ミサイルの導入といい、許し難いのは、国会で何ら議論することなく好き勝手にバンバン決めていることだ。安倍首相は「改憲議論を深めてほしい」などと言っているが、すでに自ら壊憲しまくっているワケだ。武器輸出反対ネットワークの杉原浩司代表はこう言う。
 「国民に情報を出すことも、国会に諮ることもなく、いきなり予算計上して武器を買いますと。やり方が汚すぎます。長距離巡航ミサイルに加え、攻撃型空母まで認めたら、明文改憲しなくとも事実上、改憲したのも同然です。国民もメディアも本気で反対の声を上げるべきです
 軍拡競争が軍事衝突の抑止力にならないどころか、かえって戦争の引き金を引きやすい状況を招くことは先の大戦で十分、分かったはず。メディアはいい加減、相撲協会のドタバタなんて放っておいて、壊憲政権の大暴走をやめさせるべきだ。
 
それにしても、ひとたび「憲法9条を変える」という方針を決めれば、もはや憲法9条にこだわる必要はない、とでも考えている安倍政権の傲慢さには目を覆うばかりである。
 
安倍晋三夫妻は、今年は国会内外で散々攻められ、自らは反撃が出来ず、応援団に頼るしかなかった。
 
「孫子の兵法」の中に、「勝つべからざるは守るなり、勝つべきは攻むるなり」というフレーズがあるが、二千数百年前の弱肉強食の時代に生きた孫武が書いた兵法書であり、それを拡大解釈してスポーツの世界などでは「攻撃は最大の防御」と使われることがある。
 
しかし原文の意味をひも解けば、決してそのような意味ではない。
 
勝つ条件が整わない場合は守りを固めるべきである。勝つ条件が整っている場合は攻撃すべきである。守備をするのは戦力が足らないからで、攻撃をするのは余裕があるからである。守備が上手な者は大地の底にひそみ隠れるように兵力を秘匿し、攻撃が上手な者は天界の上で行動するように素早く攻め立てる。だから、味方の兵力を損なうことなく、完全な勝利を得ることができる。
 
いくら「備えあれば憂いなし」とうそぶいても、平時に「敵基地先制攻撃」ができる装備をすれば、どのような結果をもたらすのかという想像力を今の安倍政権にもとめても残念ながら無理であろう、とオジサンは思う。
 

 
いつもの「つぶやき」は今年はこれが最後です。
 
明日からは年末モードに入ります。
 
今年の締めくくりでも、と思ったがすでにこのお方が分かりやすい「重大ニュース」を書いてくれたのでそちらを参照のこと。
   
posted by 定年オジサン at 12:20| 神奈川 ☀| Comment(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月12日

「核兵器は必要悪ではなく絶対悪だ」「私たちは死よりも生を選ぶ代表者」


先月末ころ、「都知事に専念すると難題が露わになってきた」の中で、 
「昨年の『都知事選』、今年の夏の『都議選』と、ホップ・ステップを続けたが、最後のジャンプで、どうやら踏切板を踏み間違えたらしく失速してしまい、大方の見方は『ほとんど再起は不能で政治生命は終わり』などと酷評されていた。
残された大きな課題は2020年の五輪の成功もさることながら、当面の難題は自ら『立ち止まらせた』豊洲移転問題であったが、食の安全性という観点から豊洲市場の土壌調査をやっていたのだが、完全な『安全宣言』がされないまま来年10月11日の開場が発表されていたが、どうやらそれが怪しくなってきた。」とつぶやいた。
 
さらに、ジャーナリストの伊藤博敏の「ゼネコンがさっそく小池都知事に見切りをつけたかもしれない」という記事を紹介しつつ、こう結んだ。
 
「都議選で自民党のドンを落選させたまでは良かったが、物事には、作用と反作用がある。
どんな施策も、いいことづくめというわけにはいかず、効果が出る一方で、必ず副作用も出る。
しがらみが問題だからといって、単純にしがらみを元から消し去ってしまったら、角を矯めて牛を殺すことになりかねない。
みずから播いた種なのだが、すべての『しがらみ』を絶つと孤立無援になることが多く、小池百合子都知事は徐々に都庁内でそんな道をだどっていくのではないだろう」 
 
まさにその通りの展開となってしまった。  
 
<豊洲、入札改革より契約 予定価格上げ4件落札>
 2017年12月12日 朝刊 東京新聞
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 豊洲市場(東京都江東区)の土壌汚染対策工事で、都は11日、入札が不調だった工事4件の予定価格を最大1.4倍引き上げて再入札し、すべて落札された。来年10月中旬の開場に向け、都は早く工事を始める必要性に迫られており、小池百合子知事が6月から試行する入札契約制度改革の趣旨より、業者との契約を優先した形だ。 (木原育子)
 今回の入札は、地下水管理システムの3件と、換気設備1件の計4件。地下水管理3件は、それぞれゼネコン大手が応札した。
 4件はいずれも、10月30日の入札で応札額が予定価格を上回るなどして不調となっていた。その後、都は業者へのヒアリングなどを実施。都幹部によると、業者側は、開場時期が決まっていて工事の失敗が許されないなどのリスクがあり、人件費などを上乗せした結果、予定価格を上回ったと説明したという。
 都側は業者側の説明を踏まえ、地下水管理システムの3件の入札予定価格をいずれも1.4倍、3工事合わせて5億円弱引き上げた。予定価格に対する落札額の割合(落札率)は99.7〜100%と高止まりした。換気設備一件の落札率は90.0%だった。
 競争性を高めるため小池百合子知事が始めた入札契約制度改革の趣旨も、今回の入札では棚上げ。一者入札は中止するとの方針から、一者でも落札できるように改め、予定価格の公表を入札後から入札前に変更した。
 都は今回の落札について「条件が折りあった」と説明。落札率の高止まりについては「今回から予定価格の事前公表にも踏み切ったことが大きい」としている。
 豊洲市場の土壌汚染対策工事は、地下水管理システムの機能強化と換気設備、コンクリート敷設の計9件あり、今回で計6件の工事業者が決まったことになる。都は開場スケジュールを見据え、残る3件も年内にも工事契約を結ぶ方針。うち2件は15日に開札し、1件は入札せず、特定の業者と契約する特命随意契約を検討している。
 豊洲市場を巡っては、本体工事でも入札が不調となり、業者から「東日本大震災の復興需要で作業員を確保できない」などの声が出て、予定価格を6割増に引き上げ、2014年2月に再入札した経緯がある。落札率は99.7〜99.9%となり、今回も同じような経緯をたどっている。
 
そもそも「入札」とは発注側の予定金額を少しでも多く下回った業者に仕事を発注する仕組みであるはずが、事前に入札業者から「いくらなら入札してもらえるか」と聞いて、事前に予定価格を公表するということは、完全に小池百合子都知事肝いりの「入札契約制度改革」(@予定価格の事後公表、AJV編成義務の撤廃、B1者入札の中止)が破綻したことになる。
 
豊洲新市場のメイン施設の施工会社と落札率は以下の通りであった。
 
青果棟(落札率99.96%)
鹿島建設・西松建設・東急建設・TSUCHIYA・岩田地崎建設・京急建設・新日本建設(7社JV)
水産仲卸売場棟(落札率99.86%)
清水建設・大林組・戸田建設・鴻池組・東急建設・銭高組・東洋建設(7社JV)
水産卸売場棟(落札率99.79%)
大成建設・竹中工務店・熊谷組・大日本土木・名工建設・株木建設・長田組土木(7社JV)  
 
JV方式の仕切役のスーパーゼネコンは、鹿島、清水、大成の3社であったが、大型工事となるとかならず受注調整といわれる「談合」はなくならない。   

 「大林組、受注調整か リニア入札不正 名古屋支店を捜索」 

<リニア入札 大手4社 受注ほぼ均等「どの社も取りたい工事」>
 2017年12月12日 朝刊 東京新聞
20171212_tokyo_3.jpg 大手ゼネコン大林組に東京地検特捜部の強制捜査が入ったリニア中央新幹線は、総工費九兆円を超える巨大プロジェクトで、これまでに22件の契約が締結されている。大林組を含む大手ゼネコン4社の共同企業体(JV)が、それぞれ3〜4件ずつ受注。工事を分け合う構図となっている。
 受注調整などの不正があった可能性があるとみられている「名城非常口」(名古屋市中区)は、愛知県内で最初に契約が成立した工事。東京地検特捜部に偽計業務妨害容疑で捜索を受けた大林組が受注した。現時点で、同社はゼネコン4社で唯一、品川と名古屋の両方の駅部工事も担当する。
 特捜部が担当者を任意で聴取している鹿島は、3件を受注。内訳はトンネル工事が二件、非常口工事が1件だった。大成建設はすべてトンネル工事で4件。清水建設は、品川駅と非常口、トンネル2件の計4件だった。
 JR東海は、リニア中央新幹線工事の入札で、「指名競争見積方式」と「公募競争見積方式」を採用。指名方式は、難工事で高い技術や経験が必要とされる駅部の工事で採用されており、あらかじめJR東海が数社を選定した上で、施工方法や価格を総合評価する。
 一方、公募方式は、施工方法や価格などを総合的に評価した上で順位を決め、上位の業者がJR東海と協議をして契約を決める。「名城非常口」はこの方式だった。
 リニア中央新幹線の東京・品川−名古屋間の総延長の九割近くがトンネルで、既存の東海道新幹線の駅直下に新駅を造るなど難工事も多い。建設業界関係者は「夢の大規模プロジェクト。どの社も取りたい工事だ」と話す。
 
昔から、大型の公共工事には「談合」が当然のごとく行われ、中小の土木建設業者は独自では受注できないので、大手のゼネコンが中心となって「受注調整」という名の談合は、ある意味では「必要悪」といわれてきた歴史がある。
 
しかし、米ソの冷戦以降は大国同士の争いは双方が保有する「核兵器」の均衡によって無くなっているが、抑止力という言葉によって核兵器は長年、「必要悪」と言われ続けてきたが、カナダ在住のサーロー節子さんは、ノーベル平和賞の授賞式で被爆者として初めて演説し「核兵器は必要悪ではなく絶対悪だ」と強調した。
<傘に頼る国へ「共犯者となるのか」 ICAN 平和賞授賞式演説>
 2017年12月12日 07時05分 東京新聞
20171212_tokyo_1.jpg 【オスロ=沢田千秋】広島、長崎の被爆者らと連携し、核兵器禁止条約の採択に尽力した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))に対するノーベル平和賞の授賞式が十日、ノルウェー・オスロで行われた。英語で被爆体験を語り続けてきたカナダ在住のサーロー節子さん(85)は、被爆者として初めて授賞式で演説し「核兵器は必要悪ではなく絶対悪だ」と強調。ICANのベアトリス・フィン事務局長(35)も「全ての国に私たちの終わりではなく、核兵器の終わりを選んでほしい」と条約への参加を呼び掛けた。 
◆怒り
 「核兵器とは、血迷った男が絶えず私たちのこめかみに銃を突きつけているようなものだ」。フィン氏の口調は冷静だったが、核保有国に対する怒りに満ちていた。
 特に核保有国が主張する「抑止力効果」に強い疑問を投げかけた。「彼ら(核保有国)は恐怖を戦争の兵器としてたたえている。無数の人間を一瞬で皆殺しにする準備があると宣言し、威張っている」と強く批判。北朝鮮の核開発問題も「核兵器の存在が、核競争への参加に他国を駆り立て、私たちを安全にするどころか紛争を起こす」と指摘した。
 圧巻は「米国よ、恐怖よりも自由を(選べ)」などと、事実上の核保有9カ国に対し、名指しで禁止条約への参加を迫ったことだ。フィン氏は「核の傘」に頼る国々も「他国を破壊する共犯者となるのか」と迫り、条約に署名しない日本政府などを批判した。
 ノーベル平和賞委員会も、ICANの意見を全面的に支持した。ベーリット・レイスアンデルセン委員長は授賞理由の演説で「限定された核戦争など幻想だ」と指摘。「核兵器を使う、という脅しでさえ、人道的、道徳的、法的に受け入れられない」と断じた。
◆拒否
 しかし「世界の安定は核の均衡でのみ保たれる」(ロシアのペスコフ大統領報道官)と主張する核保有国が姿勢を軟化させる気配はない。
 10日の授賞式には、世界に約15000個あるとされる核弾頭の9割以上を保有する米、英、仏、中国、ロシアの5大国が恒例だった駐ノルウェー大使の出席を見送った。事実上のボイコットで、条約を「核不拡散や核軍縮の害悪」(ロバート・ウッド米軍縮大使)と批判する米国は、条約に署名や批准をしないよう呼び掛けている。
 日本には、国際社会に「世界で唯一の被爆国としての特別な役割がある」(オーストリアのトーマス・ハイノツィ前軍縮大使)と、条約参加を期待する声が強いが、菅義偉(すがよしひで)官房長官は10日、「条約の署名、批准は行わない」と言い切った。
<核兵器禁止条約> 核兵器の開発や保有、使用などを全面禁止する条約。前文で核兵器使用による被爆者の受け入れ難い苦しみに留意すると明記した。核兵器使用は国際人道法に「一般的に反する」とした1996年の国際司法裁判所の勧告的意見を踏まえている。条約制定の賛否を問う投票では122カ国・地域の賛成で採択された。米国やロシアなどの核保有国や、米国の「核の傘」に頼る日本は条約に不参加だった。 
 
『私たちは死よりも生を選ぶ代表者』 ICAN受賞講演
  
米国よ、恐怖よりも自由を選びなさい。
ロシアよ、破壊よりも軍備撤廃を選びなさい。
イギリスよ、圧政よりも法の支配を選びなさい。
フランスよ、テロの恐怖よりも人権を選びなさい。
中国よ、非理性よりも理性を選びなさい。
インドよ、無分別よりも分別を選びなさい。
パキスタンよ、ハルマゲドンよりも論理を選びなさい。
イスラエルよ、抹殺よりも良識を選びなさい。
北朝鮮よ、荒廃よりも知恵を選びなさい。

 
上記は核保有国への戒めだが、唯一の被爆国の日本に対しては、どうだろう。
 
「日本よ、核をオモチャの如くもてあそぶ北朝鮮に対して脅しをかけるトランプよりも、自由と軍備撤廃と法の支配と人権と理性と分別と論理と良識と知恵を選びなさい」と言わねばならない、とオジサンは思う。

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2017年11月09日

北朝鮮の危機を煽るほど武器が売れるトランプ商法


この世に男が存在する限りセクハラは無くならない、と言ったら多くの真っ当な男性から反論されるだろう。
 
力関係から一般的には男の方が強いので女性が被害者になることから、男のセクハラの対象はほとんどが女性である。
 
そして権力を持った男のセクハラは留まるところを知らない。
 
セクハラに関するニュース」というサイトには毎日のように新しいニュースが飛び込んでいる。
 
日本人からみれば「ジェントルマンの国」と昔から思われていた英国。

しかしその英国には「保守党は性でへまをし、労働党は金でへまをする」という古い格言があるらしい。
 
その国で、「セクハラ疑惑 英政界に激震 国防相辞任、自殺議員も」ということが起きているのだから、一定の地位にいる権力側の男はいつでもセクハラの加害者や容疑者になる可能性が高いということであろう。
 
19年新卒採用はや過熱 企業『気が休まる時がない』」という記事を目にすると、「アベノミクスの成果」と自慢する男の顔が浮かぶのだが、実際に新卒者側の「売り手市場」になったのであれば、総選挙での10代と20代の有権者の自民党支持率が高かったのもある程度はうなづける。
 
1年未満の文書は全て破棄しました。パソコン上からも自動で削除されます」という国民を舐め切った言葉が跋扈したのは、森友学園国有地払下げ疑惑を追及していた今年の通常国会。
 
その張本人は安倍政権を守り切ったご褒美として国税庁長官に上りつめたが、今でもその男の罷免署名が続いている。
 
こんなことを思い出させてくれるような、「行政文書の保存1年以上 森友・加計受け政府指針」という記事。
 
 今回の措置のきっかけとなったのは森友学園への国有地払い下げ問題だ。財務省が学園側との交渉記録を軽微な事案として保存期間を1年未満に分類。売買契約の成立後に「廃棄した」と説明したが、どの時点で廃棄したかは不明確なうえ、交渉過程を正確に検証することができなくなった。加計学園による国家戦略特区での獣医学部の新設計画でも、文部科学省と内閣府との調整記録の一部が個人メモとされ、保存されていなかったことが疑念を呼んだ。
 新指針でも懸念はなお残る。新指針では各省の課ごとに保存期間などを判断するとし、行政文書かの認定は「利用状況などを踏まえ、総合的に考慮して実質的に判断される」とした。各省や課ごとの裁量に大きな余地があり、都合の悪い文書を保存すべき行政文書と認定せず、個人メモとして廃棄する道は残る。外部機関のチェックが届かない仕組みも従来と変わらない。重要な文書が客観的なチェックなく安易に捨てられる恐れがある。
 
簡単に言えば、国民の納得は絶対に得られない「ザル法」ならぬ「ザル指針」であることは間違いない。
 
都合の悪いことを隠蔽することは「省益第一」の官僚社会の悪臭紛々する悪習である。   
 
同じ8日には、「会計検査院 税金無駄遣い874億円 16年度」という検査結果が発表された。
 
最も興味深かった省庁の検査結果は以下の通り。
 
 <省庁名>   国交省 
 <指摘金額>  384億円  
 <件数>    30件 
 <指摘事例>  269億円を交付した23自治体の公共工事契約640件で、入札手続きにミス。本来の落札者が失格になる
 
なぜか、国民の関心が強い今年3月に国会から検査要請を受けた学校法人「森友学園」への国有地売却問題については触れられておらず、「検査院は検査結果がまとまり次第、国会に報告する」と言っているのだが、意図的に政権側を忖度して遅らせているようである。
 
さて、格下の同盟国で「ただ酒を飲み好きな肉を食い続けた」トランブ大統領の恫喝的武器セールスの旅も、本命の中国に場を移したようである。
 
もちろん中国は日本・韓国とは異なり国連安保常任理事国であり、米国と2大覇権国を目指している国である。
 
したがって、米国産の武器のセールス相手にはならない。 
 
「その挑発的な言動からリチャード・ニクソン元大統領による『狂人理論』と比較される、トランプ大統領(71)の外交術。安倍晋三総理大臣(63)との関係は蜜月そのもので、初来日した5日のゴルフでは『シンゾーと私は類い希な関係だ!』とご機嫌だ。
日本の報道の多くはこれを好意的に報じていたが、国際社会のアンダーグラウンドマーケットで生きてきた元経済ヤクザの私には、緊張が無限の金を生み出す『マッドマン・エコノミクス』への参加を安倍首相に呼び掛けた『盃儀式』にしか見えないのである」と語るのは、投資顧問会社から暴力団の世界に飛び込んだ「“カタギ出”のインテリ経済ヤクザ」の猫組長。 
 
<元経済ヤクザが分析する「トランプ日本訪問の本当の狙い」>
 2017.11.09 現代ビジネス
まるで「盃儀式
解散から衆院選に向かう10月7日、AFP通信がある重要な外信記事を報じたことをご存じだろうか。日本で話題にならなかったものの、それは『米、サウジにTHAAD売却へ 約1兆7000億円』というものだ。朝鮮半島危機が、中東を舞台に早くも経済効果となって表れたか…と私は驚きを覚えた。
「緊張状態が金を生む」という発想は、暴力団員として生きてきた私にとってあまりにも当然の自己体験によるものだ。組と組の抗争が始まれば、各個人、組織とも「道具」(武器)を整備しなければならず、合法と非合法にかかわらず莫大な金が動くことは言うまでもない。
また「いざ」となった時は実行犯の逃走資金はもちろん、一昔前であれば出頭前の遊興費まで組織が用意した。逮捕後の差し入れ、裁判の弁護士費用から、残された家族の面倒を見るための資金も組織が用意しなければならない。
ヤクザ組織の戦闘力とは「懲役に行ける組員を何人所属させているのか」と同意なのだが、そうした人員を支えるものこそ経済力なのだ。この意味で、緊張状態は金を生む、のである。
ではなぜ極東アジアの緊張が中東で「金」を生むこととなったのか――まずは歴史から振り返ろう。
北朝鮮と中東諸国の軍事的な繋がりは80年代に遡る。1980年にイランで革命が起こり、アメリカ大使館人質事件によってアメリカはイランへの武器輸出を表立っては禁止にした。そのイランに接近し、武器のサプライヤー(供給者)となった国こそ北朝鮮である。
この時期、北朝鮮はシリア、イエメン、そして後に重要なプレイヤーとなるパキスタンにもミサイルを供給した。武器と石油の取引に使われる貨幣はドルなのだから、ミサイルは北朝鮮の貴重な「輸出資源」となっていたのだ。
恐怖が金を生む
90年代、米中関係の問題から、パキスタンにミサイルを供給していた中国が同国から手を引く。パキスタンの敵国は1974年に核を保有したインド。是が非でも核開発と核兵器を搭載するミサイルが欲しいパキスタンで、核兵器とミサイルの独自開発を主張していたのが、同国で「核開発の父」とされたカーン博士(81)である。
ミサイル技術はありながら、核開発技術が欲しい北朝鮮との思惑は一致し、96年にバーター取引が成立した。
98年、パキスタンは北朝鮮の技術を応用したミサイル「ガウリ」の発射と核実験に成功。その8年後、北朝鮮が自国での核実験に成功する。「核とミサイル」の交換である。その北朝鮮の核実験成功に前後して、世界のアンダーグラウンドマーケットで軍事用核物質の価格が高騰。その市場への参入を試みて、現役のヤクザだった私がロシアマフィアに接触した話は以前書いた通りだ。(「金正恩氏の行動は、元経済ヤクザの眼から見れば驚くほど合理的だった」http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52970
それから11年を経た2017年、北朝鮮の金主になろうと手を挙げた国こそ、かつてブッシュ元大統領によって北朝鮮とともに「悪の枢軸」と名指されたイランなのである。
本来であればもっと早い時期にイランもミサイルと核爆弾をセットで入手するはずだったのだが、9・11後に浴びせられた欧米諸国の激しい制裁により、今日まで核保有実現には至っていなかった。だがついに、イランは北朝鮮から「禁断の武器」を入手しようとしているのだ。それはまさに、パキスタンの技術によって北朝鮮が核を保有したように――。
冒頭の「サウジへのTHAAD売却」のニュースこそ、その証拠に他ならない。サウジ・イランの間で直接的な軍事衝突はないものの、イエメンにある反政府・反サウジ武装勢力「フーシ派」をイランは支援している。11月4日にもフーシ派がサウジの首都に弾道ミサイルを発射し、サウジが迎撃したという事件が起こったばかり。しかもこのミサイルはイランが供給したものとされている。
オバマ政権下では米・サウジ関係は冷え切っていたものの、トランプ政権となり両者の関係は劇的に改善。今年5月、アメリカはサウジへの約12兆円の武器輸出と10年間で約39.2兆円の追加輸出の契約を結んだばかりだ。
まさに緊張が金を生んでいる。北朝鮮のミサイル発射実験と核実験をうけ、制裁が発動された。困窮する北朝鮮はイランに武器・技術を供与する。イランの脅威が高まることを警戒したサウジアラビアは、アメリカから武器を買う…回り回って、北朝鮮危機はアメリカに大きな利益をもたらしているのだ。
朝鮮半島の緊張を支点に、いわば「マッドマン・エコノミクス」が生まれたわけだが、その利益を享受しているのは、イランという金主を見つけた北朝鮮も同じであるといえよう。
悲観でも楽観でもなく
北朝鮮が追及しているのは「社会主義の具現化ではなく、国益」という実態に私は触れたことがある。04年、小泉政権下で北朝鮮から日本人拉致被害者が帰国した際、表では政府間交渉が行われていたが、北朝鮮が見返りとして求めていたのは「金」だった。
国家には体面があるため、表立って金銭を要求することはできない。表のチャンネルで金銭要求をすれば、日本政府が態度を硬直させることは火を見るよりも明らかだ。
ヤクザ社会には在日の人たちも多かったこともあり、当時北朝鮮は「身代金」の交渉を複数のヤクザ組織を通じて行った。その一つが私の知人の在京組織の系列団体。汚れ役ではあるが、交渉に関与することで国士の体面を保てるし、手数料に与ることもできる。関与したヤクザ組織は懸命に動いたものだった。
戦争というのは、国家が暴力をツールにした「国益追求」の活動である。「戦争は悲惨」と人は言うが、悲惨なのは大量の死者が出ることではなく、たかが銭金のために大量の人が死ぬことだ。拉致問題においても国益を追求した北朝鮮が、金になる打算もなく日本にミサイルを撃ち込むはずがない。
資源もないこの日本の財産は、高等教育を受けた大量の労働力と、超高度に整備された電気、ガス、交通インフラなどがある国富に満ち溢れた国土だ。北朝鮮が国益を追求するのならば、無傷でこの黄金の国土の入手を考える方が合理的である。断言しても良いが北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込むことはない。
ヤクザ社会には「まわり盃」という言葉がある。「兄弟の兄弟は俺の兄弟」という考え方で、自他組織のトップ、幹部同士が盃を結び合うことで、ある種の経済圏、防衛圏を築き上げるのだ。今回のトランプ氏訪日こそ「まわり盃」と私は見ている。
外交重視と言われる安倍総理は第1次、第2次政権の実に6年の間に、諸外国と兄弟分の盃を交わし続けた。そこに就任1年未満のトランプ氏が訪日し、安倍首相との盃を交わすことで、「まわり盃」を結びたい、ということだ。
6日には日米首脳による共同会見が行われたが、トランプ氏の「米国の防衛装備品を日本は大量に買うべきだ」という発言は重要だ。「押し売り」と報じるメディアもいるが、売ろうとしているのは、ヤクザの上部団体が下部団体に売りつける不当に高いトイレットペーパーや水ではない。
優秀なアメリカ製の武器には厳しい輸出規制がかけられており、第三国が求めてもマフィアなど地下組織を媒介にしてしか入手できない。価格が割高になるのは当然で、各国が求めてやまないその武器を、直接売ってくれるというのだ。しかも運用においては「世界最強の暴力組織・米軍が面倒をみまっせ」ということなのだから、この一言が日本の安全保障を強力に担保した、と見るべきだろう。
また、トランプ氏は「米国は、日本に対する巨額の貿易赤字に苦しんできた」と述べながら、経済については「2国間で引き続き議論を重ねることで一致した」と発言した。続いて訪れる各国で、トランプ親分は「シンゾーは私と経済協力を約束してくれた、おたくはどないしてくれますの?」と持ち掛けるカードを手にしたのだ。
北朝鮮とアメリカが創り上げる「マッドマン・エコノミー」の世界に日本が巻き込まれることを、悲観する人もいるだろう。私が選ぶのは悲観でも楽観でもなく、傍観である。はたして日本はアメリカに利益を提供する弟分であり続けるのか、それとも五分の兄弟として「マッドマン」たちから旨みを吸い上げるのか。注目しているのはその点だ。
 
「シンゾーは私と経済協力を約束してくれた、おたくはどないしてくれますの?」と持ち掛けるカードを手にしたのだとの見立てはまさにその通りかもしれない。
 
トランプの相手は北朝鮮なんかではない。
 
米国が独占してきた世界の覇権国という地位を脅かす中国とどのように共存共栄していくか、そしてそれを米国の利益にどのように結び付けるかである。   
 
残念ながら日本のシンゾー君にはそのような戦略が一切なく、ただ米国のあとについていくだけであり、それを見事に演じてくれたのがゴルフ場のバンカーに転げ落ち、その後必死にトランプを追いかけた場面であった。 

それにしても、トランプという男は北朝鮮の危機を餌に、シンゾーに米国兵器のさらなる購入表明させ、その事実を外交カードにして韓国を訪問し、「韓国が米国から原潜購入か、仏メディア「中国は激怒するだろう」ということに成功したことをみれば、狡猾なしたたかな「死の商人」である、とオジサンは思う。

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2017年10月29日

国民の生命と財産より、日本しか守らない安倍政権


選挙に「勝てば官軍」とばかりに、言葉の解釈まで変えてしまうかのような選挙後の自民党の異常な言動が目に余る。
 
例えば、選挙後の安倍晋三首相の会見や閣僚たちの口から、申し合わせたかのように飛び出していた「謙虚」。
 
自民党内でのこの言葉の意味はどうやらこんな内容らしい。
 
【謙虚】・・数の力で何でもやれる。ウソを思いっきり吐く。
      国民を騙すために口当たりの良い言葉を言う。
      選挙前と、選挙後の対応を変える。
      選挙に勝利したら、国会の質問時間を「与党2:野党8」から「与党7:野党3」に変える。


 「野党の質問時間、削減検討 衆院、配分見直す案 政府・自民
 
上記の朝日新聞の記事に対しては、常に一定の「反朝日派」とかネトウヨ連中の批判ツイッターが必ず飛んでいる。
 
朝日新聞に対しては根強い恨みがある団体の一つに「朝日新聞を糺す国民会議」という妖しげな組織がある。
 
自民党の元衆院議員のブログによれば、2014年の10月25日に、「結成国民大集会」が開催されたらしい。
 
この組織の目的は、
朝日新聞が、朝鮮人女性を『強制連行』し、『従軍慰安婦』にしたとの吉田清治の虚偽証言報道を2014年まで30年以上にわたって放置、訂正することがなかったことに関し、国際世論における日本人の名誉を毀損したとして、朝日新聞を糺すことにより日本人の名誉を回復すること」とされている。
 
これだけ読んでもオツムが「フツー」じゃない連中の集まりなのだが、2015年1月26日、日本国内外の8749人は、朝日新聞が掲載した計13本の慰安婦記事について吉田清治の創作証言がそのまま採用され続けてきたことなどを「虚報」とした上で、「多くの海外メディアに紹介され、ねじ曲げられた歴史を国際社会に拡散させた」、「日本国と国民の国際的評価は著しく低下し、原告らを含む国民の人格や名誉が傷つけられた」とし、1人あたり1万円の慰謝料と謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 
当然ながら、2016年7月28日、東京地裁は請求を棄却、原告側は控訴したが原告団参加者も56人に減り、2017年9月、一審支持で棄却され、上告したが最高裁から門前払いされていた。
 
すなわち、朝日新聞を眼の仇にしている右派連中の思い上がった裁判闘争が敗北したに過ぎなかったのだが、それを報じたトンデモメディアがあった。
 
<産経新聞のミスリードがヒドすぎる! 今度は「朝日新聞がネトウヨに勝訴」した慰安婦報道裁判を、「朝日新聞読者らの敗訴」と珍妙見出し>
 2017.10.27 リテラ
  産経新聞が今月25日のウェブ版(本紙26日付朝刊)で掲載した短い記事が、一部で話題を呼んでいる。といっても、注目されているのはその内容ではない。見出しのほうだ。
「朝日新聞読者らの敗訴確定 慰安婦報道巡る集団訴訟」
 朝日新聞の読者が裁判で負けた? どういうこと? と思ってしまうが、実はこれ、朝日新聞の慰安婦報道に対し「朝日新聞を正す会」(以下、正す会)なる団体が提訴した集団訴訟で、原告側が敗訴したという記事だ。
「正す会」は昨年、朝日の慰安婦報道で「国民の『知る権利』が侵害された」などとして原告482人の1人あたま1万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。しかし、2016年9月の一審判決では「記事は特定の人の名誉やプライバシーを侵害しておらず、原告は具体的な権利侵害を主張していない」として請求棄却。今年3月の二審も一審支持。そして、最高裁は今月24日付けの決定で上告を退け、原告団の敗訴が確定した、というわけである。
 原告の訴えを見ても裁判所の判断を見ても、至極当然としか言いようがない判決だが、産経新聞の見出しの立て方はあきらかにおかしい。事実、同じ最高裁決定を報じた朝日新聞の見出しは、「慰安婦報道訴訟、朝日新聞社の勝訴確定」である。ツイッターでもこんな失笑が漏れている。
〈「朝日新聞が勝訴」と書いたら死ぬ病気かなんかだろうか、産経新聞は。〉
〈いやぁ、産経新聞凄いなぁ。「朝日新聞勝訴」と書きたくないんだねw これから産経さんが読者に訴えられて勝訴したら、ちゃんと「産経新聞読者敗訴」って書いて下さいねw〉
〈「朝日新聞を訴えてた似非愛国者集団の敗訴が確定した」という内容をここまで捻じ曲げたタイトルはまとめサイトでもそうそうない。〉
 ようするに、朝日新聞にイチャモンのような裁判を引き起こした連中のことが、産経の手にかかると、「朝日新聞読者」となるらしい。どうしても朝日の勝訴を認めたくないのか、それとも、一般的な意味で朝日新聞を購読している人たちを貶めたいのか、それはわからないが、いずれにせよ、近年稀に見る珍妙な見出しである。
 産経といえばつい先日も、総選挙投票日の一面で「安倍政権5年 審判は」という見出しのもと、立憲民主党の街宣写真を党名を隠して、安倍自民党の街宣風景と錯覚させるように掲載。立憲民主党の盛り上がりが、あたかも「安倍政権への審判」であるかのようにミスリードしていた。もとよりこの新聞にジャーナリズムなど期待すべくもないが、ここまで来るとまとめサイトもびっくりだ。
 こんな見出しが許されるなら、産経新聞を日々チェックしている本サイトもまた「産経新聞読者」として産経の安倍政権御用ぶりを連日批判している事実を、ぜひ産経に報じてもらいたいところだ。
 産経によると、八木秀次も小川榮太郎も杉田水脈も「正論」編集長も、みーんな“朝日新聞読者”

 ところで、この朝日慰安婦報道訴訟は前述の「正す会」以外にも、右派が意味不明な集団訴訟を起こし、無残な敗訴を繰り返しているのをご存知だろうか。
 たとえば2014年に結成された「朝日新聞を糺す国民会議」(以下、糺す会議)なる団体だ。「糾す会議」は、朝日の慰安婦報道で「国民の名誉が傷つけられた」などとして、朝日新聞に謝罪広告の掲載と、原告2万5722人が1人につき1万円の慰謝料を請求する訴訟を起こした。その人数にドン引きだが、興味深いのは原告と関係者の面々である。
 同団体ホームページに掲載されている代表呼びかけ人(14年11月17日現在)を見てみると、上智大名誉教授の故・渡部昇一氏や、安倍首相のブレーンである八木秀次・麗澤大教授、中西輝政・京都大名誉教授、日本会議副会長の小堀桂一郎氏と小田村四郎氏、藤岡信勝・元新しい歴史教科書をつくる会会長などの極右文化人、あるいは水島総・文化放送チャンネル桜社長に田母神俊雄サンほか、小川榮太郎氏、大高未貴氏、潮匡人氏、「なでしこアクション」の山本美優子氏など、いちいち上げていけばキリがないが、とにかく極右のオールスターというべき布陣だ。
 しかも、同団体には関連団体として「朝日新聞を糺す国会議員の会」なる議員組織もあり、先日の選挙で希望の党から当選した中山成彬や、自民党の長尾敬、杉田水脈など、こちらも錚々たるネトウヨ議員たちが参加している。
 だが、肝心の裁判の結果は全面敗訴。「糾す会」は昨年7月、東京地裁であえなく請求棄却。報道によると、地裁は「旧日本軍についての誤った報道で、日本政府への批判的な評価が生まれたとしても、個人の人格権が侵害されたと解するには飛躍がある」という至極当たり前の判断を下した。そして、原告団を2万人超から56人へと大幅に減らして控訴した高裁でも、裁判所は今年9月、「記事は原告らの名誉を侵害するものではない」として一審を支持して請求を棄却。原告団は上告を断念し、敗訴が確定した。
 ということは、産経の論理でいえば、「糾す会議」の面々もまた「朝日新聞読者」になるのだろうか。八木秀次や小川榮太郎は“朝日新聞読者”文化人で、中山成彬や杉田水脈は“朝日新聞読者”議員……。ちなみに、同団体の代表発起人リストには産経新聞社が発行する雑誌「正論」の元編集長・上島嘉郎氏も名を連ねている。なかなかハイレベルなジョークである。
 いずれにせよ、「糾す会議」にしても「正す会」にしても、やっていることは、端的に言ってイチャモンみたいな訴訟であり、裁判所の決定も至極当然としか言いようがない。「産経新聞読者」である本サイトは、今後も産経のヘンテコな記事をどんどん取り上げていく所存である。
 
こんな産経新聞という右派メディアや国民会議なる組織が現在の安倍政権を支えているわけである。
 
その安倍政権は、口先では「国民の生命と財産を守る」と言いながら、同じ国民であるはずの沖縄県民の命よりも米軍の活動を優先している。
 
さらに、米国の核の傘の下で守られているので、世界の趨勢である核兵器禁止条約には参加せず、米国に追随した。
 
そして過去23年間毎年採択されていた「国連核兵器廃絶決議案」は従来に比べてかなり内容的に後退してしまった。   

 「核禁条約触れず、棄権続出 核廃絶決議、非人道性の表現弱める 核使用容認の解釈も
 
<国連委採択 核廃絶決議 賛成国は減少 抑止力前提 日本に反発>
 2017年10月29日 06時57分 東京新聞
20171029kakugunsyukunougoki.jpg
 【ニューヨーク=赤川肇】国連総会第一委員会(軍縮)で27日採択された日本主導の核兵器廃絶決議は、米国や昨年棄権の英仏の核保有国を含む144カ国の賛成を得たが、7月に採択された核兵器禁止条約に触れず、核兵器の非人道性についての表現が後退しており、条約推進国を中心に昨年より10カ国多い27カ国が棄権に回った。昨年より賛成が23カ国減り、150国を下回ったのは2003年以来14年ぶり。
 昨年と同じ中国、ロシア、北朝鮮、シリアの4カ国が反対。条約推進国のブラジル、ニュージーランドなど27カ国が棄権した。
 決議は核拡散防止条約(NPT)の重要性や強化を従来通り主張。北朝鮮の核・ミサイル開発を踏まえ、昨年より安全保障や核抑止力を重視する姿勢を明確にした。
 「核兵器の全面廃絶に向けた共同行動への決意」をうたった本文第1項では、昨年の「核兵器なき平和で安全な世界を目指して」との文言を削除。「国際的な緊張関係を緩和し、NPTで想定された国家間の信頼を強化し」と挿入した。
 百122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約を巡っては、日本や核保有国は不参加の立場。今回の決議でも核保有国の支持を優先して一切言及せず、新たに「核兵器のない世界の実現に向けたさまざまなアプローチに留意する」との一節を設けた。
 核兵器を非合法化する核兵器禁止条約が制定された中、核抑止力を前提にした決議に批判も相次いだ。昨年は共同提案国だったオーストリアのトーマス・ハイノツィ軍縮大使は「国際的な緊張関係を緩和」「国家間の信頼を強化」との文言が加わった決議を「核軍縮を後回しにする書きぶりだ」と日本の変節を疑問視した。
 日本の決議は今回で24年連続の採択。年内にも国連総会本会議で採決され正式な決議となる。
◆「唯一の被爆国」存在埋没
 日本主導で国連総会第一委員会(軍縮)で採択された核兵器廃絶決議案は、賛同国を昨年から23カ国減らした。核兵器を非合法化する核兵器禁止条約の採択や、同条約を推進した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞で核廃絶の機運が高まる中、唯一の戦争被爆国の存在が埋没する皮肉な結果となった。 (大杉はるか)
 賛同国が減った背景には、核軍縮に対する日本の姿勢がある。外務省幹部は「『核兵器禁止条約は、核保有国と非保有国の溝を深めるから正しくない』という日本の主張に、イエスと言わない国が相当いる」と認める。
 同条約は、7月に122カ国の賛成で採択された。核拡散防止条約(NPT)が、核兵器国に核軍縮交渉の努力を求めているにすぎず、削減が進まないとの不満が採択を後押しした。核保有国は「国際的な安全保障の現実を無視している。核抑止政策と相いれない」(米英仏の共同声明)などと不参加。米国の核抑止力に依存する日本も「核兵器国を巻き込まなければ意味がない」と参加を見送った。今回の決議案でも条約に直接触れていない。
 外務省幹部は「北朝鮮の核放棄が見込めない中(米国と)逆のことをやるのは、核なき世界の実現に資さない」と話す。北朝鮮の脅威を前に、安保と核軍縮を切り離せないとの説明だ。
 28日に出された河野太郎外相の談話では「全ての国が核軍縮の取り組みにコミット(関与)できる共通の基盤の提供を追求した」と決議案の意義を強調した。だが、賛同国が減ったことを考えると、日本の立場や主張が十分に理解されたとはいえない。核軍縮に向けて政府が目指す「核保有国と非保有国の橋渡し」の実現は、より困難になった。
 
ことしも日本が提案した決議案は国連本会議で正式な決議になるが、内容が後退した決議は、ますます絵に描いた餅状態になってしまう。
 
昨年1月の一般教書演説で当時のオバマ米大統領は、「危機的状況にある全ての国を引き受け、再建することはできない」と述べて「脱・世界の警察官」を宣言した。
 
だがトランプ大統領になってからは、再び世界の警察官的な発想が持ち上がっており、安全保障と核兵器の保有は一体となっている。
 
憲法9条を形骸化して米国の指示の下、世界中に日本の自衛隊を派兵したい安倍晋三首相の意を汲んだ外務省は、米国の顔色を無視することはできないということであろう。
 
ノーベル平和賞が決まった非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の「顔」として核禁止条約制定交渉でも被爆体験を英語で語り、重要な役割を果たしていたカナダ在住の被爆者、サーロー節子さんは、国連の委員会で採択された日本政府主導の核兵器廃絶決議案が核兵器禁止条約に言及していないことについて「被爆者への裏切りだ。失望を超え、腹立たしい」と強く批判していた。
 
非人道的兵器である核兵器による被害者が国内にまだ生存しているにもかかわらず、今回の日本政府の姿勢は、加害者を糾弾すべき被害者があたかも加害者を擁護しているかのようである、とオジサンは思う。

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2017年09月22日

本当に脅威なのは北朝鮮なのか、それとも軍人ファーストの米国か

国連総会で一般討論演説を行い、6回目の核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応について「すべての核・弾道ミサイル計画を放棄させなくてはならない」と強調した安倍晋三首相。
 
この「首相の一般討論演説は5年連続5回目」と報道されていた。
 
これは素晴らしいことなのか否か?
 
例えば、サッカー日本代表はW杯には1998年のフランス大会が初出場だった。
 
その後は、2002年の「日韓大会」、2006年のドイツ大会、2010年の南アフリカ大会、2014年のブラジル大会と4年連続出場し、さらには苦労しながらも2018年のロシア大会への切符を手に入れ、「6大会連続出場」となる。
 
W杯出場がいかに大変なことなのかは、世界各地域で行われる予選が2年間も行われ、特に欧州の場合は予選が決勝戦並みのチーム同士の試合もありレベルは非常に高い。
 
五輪ではないが出場するだけでも多くのハードな試合で勝ち進まなければならない。
 
さて話しを安倍晋三首相に戻そう。
 
国連総会の出席は加盟国ならば必ず出席できる。
 
そして一般討論演説に関してはこんなツイッターがあった。


さらに、御丁寧にも各国の首脳の一般討論演説における会場の聴衆者の比較までしている人がいた。

実際の会場の様子はこんな感じだったらしい。

国外では何を言っても安倍晋三首相にとって都合の悪いことは決して報道しない日本のマスメディア。
 
しかし、党内コンセンサスも取らずに臨時国会での冒頭解散はまさに「暴走解散』と言われ、自民党内からも批判が出ている。


 
<石破氏「何のための解散か明確にする必要」>
 2017年9月21日 15:26 日テレニュース
 安倍首相が意向を固めた28日の臨時国会冒頭の衆議院解散について、自民党の石破元幹事長は21日、「何のための解散か明確にする必要がある」と述べた。
 石破元幹事長「私の知る限りこの解散の意味って何なんだろうって大勢の人が思っている。国民に対して何のための解散か。そして何を問うのかということは明確にする必要がある」
 与野党からは「解散は加計学園の問題で追及を避けることが目的で、大義がない」などと、批判が出ている。石破元幹事長は解散の理由について、安倍首相は国民が納得する説明をすべきだとの認識を示したもの。また、安倍首相が選挙公約として消費税率を引き上げた際の税収を教育などに充てることを検討していることに異論が噴出している。
 石破元幹事長は党側との調整が不十分だとの認識を示した上で、「党内民主主義をすっ飛ばして国民に問うべきではない」と安倍首相の対応に苦言を呈した。
 
そして、こともあろうか自民党の幹事長がこんな発言をしてしまっていた。 
 
いくら冒頭解散しても国民が解明を求めている疑惑の数々は決して消えることはない。
 
<「加計」、北対応 論戦棚上げ 所信表明せず冒頭解散へ>
 2017年9月22日 朝刊 東京新聞
20170922yamadumikadai.jpg  政府・与党は、28日召集の臨時国会で安倍晋三首相による所信表明演説を行わず、冒頭で首相が衆院を解散する日程を固めた。野党は森友や加計(かけ)問題を巡る政府の説明が不十分だとして、六月の通常国会閉会直後から憲法の規定に基づき、臨時国会の召集を求めていた。政府は3カ月以上も応じなかっただけでなく、冒頭解散で審議はさらに先送りされる。 (金杉貴雄)
 民進党の大島敦幹事長は21日、自民党の二階俊博幹事長と国会内で会い、共産、自由、社民各党との共通の要求として、臨時国会で首相の所信表明演説と、それに対する各党代表質問、予算委員会での質疑を行うよう主張した。加計、森友問題に関し、加計孝太郎理事長と首相夫人の昭恵氏の証人喚問も求めた。二階氏は「承っておく」と述べるにとどめた。
 民進党は、自民党から前向きな回答がなかったとして、同日午後の衆参の議運委理事会を欠席。両院とも22日に改めて開くことを委員長職権で決めた。民進党の前原誠司代表は「議論もせず冒頭解散すれば戦後初の暴挙だ。絶対あってはならない」と批判した。
 
ところで、最近こんな話が湧いてきたらしい。
 
<「森友」記録 復元の可能性 財務省 業者に消去延期指示>
 2017年9月22日 07時04分 東京新聞
 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、財務省と学園側との交渉記録を含む可能性のある電子データが保管されていることが、同省への取材で分かった。「7月末までにコンピューターのハードディスクを破壊してデータを復元不能にする」との業者との契約を同省が覆し、業者に延期を指示した。
 同省が記録復元を視野に入れていることを意味し、情報開示を求める声が再燃することは必至だ。
 問題の電子データをめぐっては、財務省の佐川宣寿・前理財局長(現国税庁長官)が今年2月の衆院予算委員会などで「(学園側との)売買契約締結をもって事案は終了し、交渉記録は残っていない」と答弁。野党や情報開示を求めるNPO法人は「技術的に復元可能だ」と反論していた。
 交渉記録が含まれる可能性があるのは、職員個人のパソコン内のディスクのほか、ファイルを集積管理するサーバーや、文書データが添付された電子メールを中継したサーバーにつながったディスク。財務省と森友学園との交渉の全期間にわたり使われた。
 財務省によると、これらの機器は5月末に4年間のリース契約が満了し、既に新システムでの業務が始まっている。システムを納入したNECと同省の契約では、交渉期間内に使われた旧機器は7月末までにディスクに穴を開けたり、無意味なデータを上書きしたりして、記録を復元不能にするよう定められていた。
 だが、財務省はこの消去期限を延長するようNECに指示。財務省は取材に、「関係機関による調査が行われていることをふまえ、機器の撤去やデータ消去の作業期限を延長している」と回答した。今後の取り扱いについては「調査の推移などをふまえながら検討する」としている。
 
あれほど体を張って(?)虚偽答弁を繰り返し安倍政権を守り切ったとして国税庁長官の地位をゲットした佐川宣寿・前理財局長だったが、「税務署員も悲鳴 佐川長官「罷免運動」拡大で10月辞任も」という罷免運動が大きく報道され、さらには近畿財務局の池田靖前国有財産統括官と籠池前理事長の国有地の払い下げの値引き交渉の音声データを大阪地検特捜部がリークしたらしく、これ以上、財務省としても「知らぬ存ぜぬ」では国民が許さないと判断したのかもしれない。
 
大阪地検特捜部から復元データの提出を求められ差し出す事にでもなれば、この疑惑は解明に大きく前進することになる。
 
さて、米国は北朝鮮に比べて「戦略核弾頭数」では200倍以上、核弾頭数合計では900倍以上保有している超核保有国である。
 
その米国が北朝鮮のミサイル試射や核実験が世界を脅かす重大な危険だと言いふらしている。
 
決して米国本土へ向けて北朝鮮が大陸間弾道ミサイルを発射することはできないという事実を米国は十分認識しているにもかかわらず、米国では対北朝鮮核攻撃を念頭においた核兵器開発がおこなわれている。
 
以下に、週刊金曜日(2017.9.15)1152号の「報道されない米国の対北朝鮮核攻撃計画」という記事紹介する。
 
・・・前略・・・
たとえば、米軍の核兵器の製造や実験を担当する国家核安全保障局(NNSA)と米空軍は今年4月、ネバタ州の核実験場で、最新鋭の核爆弾B61-12の実用化に向けた投下実験を、F16戦闘爆撃機を使用して3月に行ったと発表している。
このB61-12は、投下後に地中を貫通し、地下深くに建設された軍事基地や核施設を破壊する機能を備える。
北朝鮮の金正恩が最も恐れている兵器である。
米国の科学誌「ポピュラー・メカニックス」電子版が昨年1月12日に掲載した「なぜ国防総省の新たな核兵器が批判に晒されているのか」という記事では「B61-12は、特に強固に守られているか、地下に建設された北朝鮮の核関連施設に対して使用されるだろう」と指摘していた。
そして同記事によれば、実戦でB61ー12を搭載するのは、米空軍のB2戦略爆撃機であるという。
このB2は同じ地中貫通型核爆弾B61-11も搭載。オバマ政権時代の2013年3月18日にはミズーリ州のホワイトマン空軍基地から韓国上空に飛来し、同国南部海域に模擬爆弾を投下する演習を実施している。
しかも米空軍の核攻撃部隊である「地球規模攻撃軍団」はこの数年、「グローバルライトニング」と呼ばれる地球上のすべての地域を狙える核先制攻撃の軍事演習を実施。
米国の核問題研究家であるウィリアム・アーキン氏が05年に情報公開法で入手した軍の内部資料によれば、「グローバルライトニング」での核攻撃対象国の一つとして、北朝鮮が「核とミサイルの能力を向上させている北東アジアの紫国(North Asia Country of Purple)という変名で登場している。
つまり米国は、核兵器を実戦化していない北朝鮮を核攻撃の対象にし、B2によるそのための演習まで実施しているのだ。
こうした事実を無視し、北朝鮮だけを一方的に非難しても問題解決にならない。
「核武装国による非核装国に対する核攻撃」という米国の戦略こそ、考え直すときではないか。    
 
この記事を素直に読めば、大統領選挙期間中に公約した内容がほとんど反故にされ、軍人に乗っ取られたトランプ政権の方が北朝鮮よりはるかに世界の脅威ではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:24| 神奈川 ☁| Comment(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月15日

国連制裁とミサイル発射の国際的イタチゴッコ

今年84歳になる、元『話の特集』の編集長でフリージャーナリストの矢崎泰久が1週間ほど前にある週刊誌に、「北朝鮮」と題してこんな文を書いていた。 
 
 アメリカに対する挑発行為だとわかっている北朝鮮のミサイル発射に対して、日本政府が右往左往している。その度に、「国民の生命と財産を守る」という声明を出しているが、いかにそれが無意味なものかは誰にもわかっている。 
 国民の危機感を煽って、安倍政権が軍国化への道を急いでいることは明らかだ。
 北朝鮮がやっていることは、第2次世界大戦の直前に、日本がアメリカやイギリスに行っていたことと酷似している。結果的には1941年12月8日にハワイの真珠湾攻撃という奇襲に出て、戦争になった。
 つまり追い詰められた結果、無謀な選択をせざるを得なかったのである。その結果は改めて述べるまでもない。無条件降伏した挙句に、アメリカ軍に占領された。72年経った今でも、それは変わらない。
 軍国主義者の一見成敗されたかに繕われたが、岸信介を筆頭に巨悪は残った。平和憲法を破棄し、日本を復活させたい日本会議が現在それを引き継いでいる。
 戦争責任を免れた天皇は、曖昧な「象徴」に棚上げされ、政治上の実権は奪われた。復古主義者たちは、再び明治時代の帝国憲法を復活させ、世界に冠たる日本を作るという野望に燃えている。
 かつての日本が雛形のような北朝鮮は、小泉純一郎、森喜朗、麻生太郎、安倍晋三の4バカによって最高の存在になった。生殺しにして甚振る(イタブル)絶好の素材だった。
 はっきり言って、北朝鮮はマンガの世界におけるヒール役に等しい。わけのわからない小国を国連はオモチャにしてきた。
主としてアメリカの前線基地である日本と韓国が、中国とロシアに対決する構図を作り続けてきたのである。
 北朝鮮の背後には、中国とロシアがいる。いかなる制裁措置を断行しようと、全く意味がない。アメリカは日本と韓国を同盟国としているが、それが中国とロシアに対する盾であることは歴然である。同じ理屈で、北朝鮮は中国、ロシアの防波堤の役割を担っている。
 北朝鮮のミサイルがほぼロシア製であることもわかっている。核実験の技術と資金は中国が負担していると私は思う。ま、とどのつまりは、国際的な鼬(イタチ)ごっこにすぎない。それを百も承知で世界中でやっているわけだから、力関係に歪みが生じたらどうなるかわからない。
 第2次世界大戦直後の戦争が米ソ冷戦の影響を受けていたように、その後の民族紛争や宗教戦争の裏側にもアメリカ、中国、ロシアの影が見えかくれしてきた。ベトナムのようにはっきりと代理戦争が明白になった地域も少なくない。
 世界の覇権を自らが握りたいという野心を大国が捨てない限りは、世界平和など夢のまた夢にすぎない。
 「ミサイル発射から、すべてを把握していた」と嘘をつき首相は毎度同じ言葉を口にする。Jアラートはかつての空襲警報と酷似している。まったく不快そのものだ。第一、被害があった時は終わっているだろう。一瞬の災禍なのだ。いかなる対策をたてようと通用するわけがない。
 それでも自衛隊をミサイル迎撃に配置し、鉄道を止め、自治体に通報する。いかにも姑息な対応を日本政府は繰り返している。既成事実を積み上げて、防衛費の無駄遣いを隠蔽しようとしているかが、見え見えである。
 ミサイル通過の警報なんて、お騒がせ以外の何ものでもない。8月29日のミサイル発射は一切の通告もなかった。第一通告があったとしても、避難訓練にいかなる意味があるのか。いたずらに煽るばかりである。
 国連安保がどのような決定をしても、北朝鮮にとっては、ミサイルの発射や核開発への決意に繋がるだけだと知るべきだろう。
 もっと大胆な覚悟を持って臨むのなら話は別である。
平和が脅かされるなら 東京オリンピックは中止する」くらいの声明をだしたらどうか。
 トランプ大統領だけでなく、習近平主席、プーチン大統領の頭の中はどうなっているのかわからない。3人とも明らかに独裁者であり、核のボタンを握っている。しかも、世界の何処に核爆弾が置かれているかも判然としない。何処から何処へ発射され、着弾するか予想はできない。
 ただはっきり言えることは、核戦争が勃発すれば、一瞬にして地球は破滅する。被害を受けた人々は塗炭の苦しみを受けるに違いない。人類はあらゆるものを失うだろう。おそらく世界の終りに直面する。
 要するに、同じテーブルについて、トコトン話し合うしか解決の道がないのはわかっている。それが出来ないのは、常に疑心暗鬼だからだ。
 核の恐怖はある。その証拠にヒロシマ・ナガサキが厳然と聳えている。
 
さすがに戦中派として戦後の歴史を実体験した内容である。
 
戦後生まれの「軍事評論家」連中とは一味違った見方をしている。 
 
「北朝鮮のミサイルがほぼロシア製であることもわかっている。核実験の技術と資金は中国が負担していると私は思う。ま、とどのつまりは、国際的な鼬(イタチ)ごっこにすぎない。それを百も承知で世界中でやっている」と喝破していたが、まさに大国の「力比べ」となっており均衡しているればよいが、ひとたび力関係に歪みが生じた場合は、最悪の結果を誰も予想すらできないであろう。
 
そして今朝、国連の制裁決議が採択されたのをあざ笑うように北朝鮮がミサイルを発射した。
 
最大高度770kmという日本上空の遙か彼方、ほとんど宇宙空間を飛び去って、襟裳岬の東約2000kmに着水だという。
 
朝の情報番組は全てこのミサイル発射に関する内容一色となっていたが、前回と同じく、今回も「襟裳岬の東」という表現をしてるが、明らかに意図的な印象操作であろう。
 
なにしろ「襟裳岬の東2000km」とあたかも日本の領海とか経済的排他水域に落ちたようなイメージを与えているが、2000km先の海上といえば太平洋のど真ん中みたいなものであり、まさに「大本営発表」の事前訓練なのかと訝ってしまう。 
 
しかし事前通告がなくとも、前日には、「北朝鮮、ミサイル発射の兆候 ICBMの可能性」とい情報が日米韓の間では共有されていたという。
 
さらには、「中ロ、北朝鮮制裁破りか 石炭輸入に抜け道」によると、中ロの制裁破りは戦略の一環だという。
 
中ロ両国は北朝鮮への圧力強化に伴う米国のアジアでの影響力拡大を懸念している。制裁によって北朝鮮を追い込み、大勢の難民が流入することも警戒する。ソウルの国民大学校のアンドレイ・ランコフ教授は「中ロが制裁破りを厳しく取り締まらないのは、北朝鮮の崩壊や混乱の回避に向けた戦略の一環だ」と分析している。
 
そんな抜け道のルートはこんな感じだそうである。
 
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【日本経済新聞より】

 
ところで「我が国にとって脅威が増した」時に、最高責任者はどこで何をしていたのか。
 
昨夜の報道ステーションが安倍晋三夫妻のはしゃぎ振りを伝えていた。
 

【安倍総理のダブルスタンダード、インドへの原発技術輸出、モディ首相と会談20170914houdoustation】

 
<日インド首脳会談 新幹線方式導入など円借款1900億円>
 毎日新聞 2017年9月14日 13時05分
 【ガンディナガル加藤明子】インドを訪問中の安倍晋三首相は14日昼(日本時間同日午後)、同国西部ガンディナガルでモディ首相と会談し、日本の新幹線方式を導入するインドの高速鉄道建設などに円借款約1900億円の供与を発表する。北朝鮮の核・ミサイル開発に対しては、国連安全保障理事会の新たな制裁決議の「完全な履行」の必要性を強調。海洋進出を続ける中国を念頭に、海洋での安全保障協力なども確認する。
 高速鉄道はムンバイとアーメダバード間の約500キロを結ぶ計画で、総事業費は9800億ルビー(約1兆8000億円)。今回の円借款は約1000億円で、運営管理を現地スタッフが学ぶ研修施設を建設する。インドは計7路線を計画しており、日本政府は残る6路線の受注も目指している。円借款は他にインド北東州の道路網改善計画(386億円)など。
 また日本企業の進出に対応し、今後5年間でインド人の日本語教師1000人を育成することでも合意する。現地の高等教育機関に100の日本語講座を新設する方針だ。
 
手土産代わりに1900億円の円借款という大盤振る舞いをすれば、当然、国を挙げての大歓迎となるのであろうが、同行した「私人」が相変わらずの品格の無さを振りまいていたが、インドをまるでひと昔前の後進国扱いしているようで、「こんな連中」に日本が支配されることは断じて許されない、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:34| 神奈川 ☁| Comment(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

「3度殺された」沖縄遺族の怒り

あくまでも「アベ様」のNHKが8〜10日に実施した調査の結果は、内閣支持率が「支持する」が先月より5ポイントアップの44%、「支持しない」は7ポイントダウンの36%だった。
 
誰もが分かるように「北風」の効果が絶大で、北朝鮮の行動に87%が「不安を感じる」と答え、対話より圧力という安倍晋三首相の対北朝鮮外交を「評価する」が67%に達している。
 
もちろん、北朝鮮がミサイルを日本上空を通過して試射し、核実験を強行したのだから、国民が不安になるのは無理もない。
 
本来ならば政府が国民に対して毅然たる態度で安心感を与えるべき時に、安倍晋三首相が必要以上に北朝鮮危機を煽り立てていることが大いに問題である。
 
具体的には、北朝鮮が6回目の核実験を実施した3日(日)、午後1時、午後5時、午後11時と、露骨にも1日に3回も記者団の前に姿を見せて「差し迫った脅威だ」などと語り、それに歩調を合わすかのように、菅官房長官まで「水爆実験だった可能性も否定できない」と、危機を煽ってみせていた。
 
これに対しては、政治学者の五十嵐仁がこう解説していた。

「安倍首相は、北朝鮮の脅威が迫っているかのように断じていますが、本当に切迫しているのか疑問だらけです。もし、危機が迫っているなら韓国が大騒ぎしているはずですが、北朝鮮のミサイルが日本上空を通過した8月29日、韓国のトップニュースは卵が殺虫成分に汚染された問題だった。そもそも、北朝鮮が日本を飛び越えてミサイルを撃ったのは、今回が初めてではありません。以前から日本は射程圏内にあるわけで、日本の危機は大きく変わっていない。ミサイルが現実の脅威なら、すぐに原発を停止する必要があるのに、停止もしていない。切迫していないと分かりながら、支持率をアップさせるために危機を煽り立てているのは明らかです」(日刊ゲンダイ)
 
金子勝立正大名誉教授は最近の国内情勢をこう指摘していた。
 
「この5年間、安倍首相が国民を戦時体制に慣れさせようとしてきたのは間違いない。大きかったのは、朝日新聞を筆頭とするメディアと、野党が弱体化したことです。安倍首相にブレーキをかける勢力が力を失ってしまった。その結果、平和を訴える声は小さくなり、勇ましい発言がハバを利かせる社会になってしまった。戦前も軍部にストップをかける政党とメディアが無力化した結果、戦争に突入している。いま日本は非常に危うい状況です」
 
「安倍政権は、北朝鮮が核を保有していることを認めたうえで、『対抗上、日本も持つ必要がある』という理屈を持ちだしてくる可能性があります。その時は、当然、改憲が前提になる。北朝鮮の危機を契機に安倍内閣の支持率がアップしていますが、安倍内閣を支持するほど、日本は北朝鮮危機に巻き込まれる恐れが強まると考えるべきです
 
ところで、安倍晋三首相は8月の内閣改造後、改憲については「スケジュールありきではない」と明言していた。
 
しかし、内閣支持率が上がったことで自民党内ではさっそく「自民、来月にも9条改憲案 支持率復調の中、議論再開」という動きが始まったらしいが、「首相案、押し切れず 党草案、根強い支持 自民改憲本部」という状態であるようだ。
 
さらには、「自民改憲案議論『9条に自衛隊』巡り紛糾 早期発議に公明慎重 」と、自民党の独自憲法改正草案にこだわる連中も多くいるらしく、総選挙日程をにらんで公明党は慎重になっている。
 
さて、話は変わって日曜日にNHKはこんなドキュメント番組を放送していたらしい。

  「核ミサイル、那覇で誤射 NHK報道 59年の米軍飛行場」 
 
その後、こんな事件が沖縄で起きていた。

  「『集団自決』のガマ、荒らされる 説明板抜かれ、遺品割られる 沖縄・読谷」 
 
地元の悲しみと怒りは計り知れない。
 
<『3度殺された』 散らばる遺骨・遺品、千羽鶴…反戦平和を冒涜[チビチリガマ損壊]>
 2017年9月13日 09:42 琉球新報
20170913tibirigama.jpg
全国から届いた千羽鶴も被害を受けた=12日午後、読谷村波平のチビチリガマ

 【読谷】暗闇を明かりで照らすと、粉々になった瓶のガラス片や折り鶴が無残にも散らばっている。「ミルクユニガティ ムルシラシドゥル チビチリガマ(平和な世を願い、みんなに伝えていこう チビチリガマ)」。「チビチリガマ」の歌碑は引き抜かれ、ガマの入り口に建立された「平和の像」の上に投げ出されていた。1987年11月にも平和の像が破壊された。ガマを再び襲った暴力に、チビチリガマの遺族会の与那覇徳雄会長は「初代会長の比嘉平信さんは『遺族は2度殺された』と話したが、今回で3度殺された」と唇をかみしめた。
 チビチリガマは、住民が殺し合いに追い込まれた「集団自決」(強制集団死)の悲劇が起きた場所。遺族にとっての墓所でもあり、平和を祈る場でもある。ガマの中は、戦中に住民が持ち込んだ水やガソリンが入った瓶、皿や茶わんなどの遺品と共に、複数の小さな遺骨も1カ所に集められていた。瓶の破片の傍らに遺骨も見受けられた。与那覇会長は「生き延びた人も苦しんだガマだ。遺族も長年、語れなかった」と語る。第一発見者で僧侶の知花昌一さん(69)=読谷村=は、変わり果てたガマの姿に「ひどいな…」と何度もつぶやく。「平和に対する冒涜(ぼうとく)だ」と言葉を振り絞る。
 午後1時ごろ、通報を受けた嘉手納署の署員が現場を確認した。チビチリガマの入り口に張られた規制線。高校時代の同級生と足を運んだ金城巖(いわお)さん(69)=沖縄市=は「ここを訪れることで分かることがある。反戦平和を考えるために必要な場所をけがされたのは、憤りを感じる。絶対に許せない暴挙だ」と規制線を見つめた。
 規制解除後、地域研究の授業の一環で県外から訪れた学生は、知花さんの案内を受けた。学生の1人は「まさかこんなことになるとは。ここは荒らしていい場所ではない」と言葉を詰まらせた。
    ◇    ◇
 チビチリガマ 読谷村波平にある自然壕。1945年4月の沖縄戦で米軍が上陸したことに伴い、周辺の住民140人が避難。4月2日、米軍の投降に応じずに83人が「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた。事実は長い間表に出なかったが、83年に作家・下嶋哲朗さんや住民による調査で全容が明らかになった。
 
少なくとも沖縄県生まれの人ならば、このような蛮行は決してやらない。
 
それでは、どこの誰がやってきて実行したのだろうか。  
 
台湾生まれながら戦後、沖縄県首里に戻り、大阪外国語大学、大阪市立大学大学院を経て、沖縄国際大学で教鞭をとるのだが、そのかたわら、沖縄返還後は戦跡のガイドも務めていた石原昌家沖国大名誉教授の談話にその答えが隠されているように思う。
 
<残酷行為にも非暴力で(談話・石原昌家沖国大名誉教授)[チビチリガマ損壊]>
 2017年9月13日 10:04 琉球新報
 住民が集団で死に追い込まれたチビチリガマは、沖縄戦の日本軍による住民被害を象徴する場所だ。それを破壊する行為は、被害住民を2度も3度も殺すようなものだ。残酷すぎる。「命どぅ宝」という沖縄の平和の思想を発信している場所として注目を集めてきたからターゲットになったのだろう。
 辺野古の新基地建設を阻止する運動が、戦争体験者を先頭に展開されている。今回の行為には、沖縄の武装化を進めたい勢力の、運動をひるませ押しつぶそうという狙いがあるのではないか。
 このような行為に対して、あくまでも非暴力に徹して屈しないという姿勢を貫き、相手を諭すように平和の尊さを訴えていくべきだ。(平和学)
 
今回の行為には、沖縄の武装化を進めたい勢力の、運動をひるませ押しつぶそうという狙いがあるのではないか」との指摘はまさに正鵠を射ている。
 
安倍政権から見れば、辺野古の新基地建設を阻止する運動は「目の上のたんこぶ」なのだろう。
 
それにしても、安倍政権のこの5年間で、この国の空気は一変してしまった。
 
ますます右傾化が進み、軍事色が急速に濃くなっている。
 
北朝鮮のミサイル発射を想定した避難訓練の様子が、当たり前のようにテレビのニュースで報じられている。
 
戦前のように子どもたちが防空頭巾をかぶって逃げるなどということは、5年前には考えられなかったことである。
 
戦時下のようなニュースが、違和感なくお茶の間に流されているという異常性が感じられなくなったとき、日本国民は安倍政権によって命と財産が危険に晒されるということを覚悟しておかなければならないだろう、とオジサンは思う。

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2017年09月09日

一笑に付すことができない問題が多い

9月に入って昨日は「残暑」らしかったが、季節的には「秋暑の候」という表現が使われる。
 
地球温暖化が進み、日本の「四季」にも影響が現れており、なかなか季節感が暦からは感じられない日々が続いている。
 
8月に入り20日以上も降雨が観測され、しかも迷走し長寿の台風5号によって日本列島は九州から北海道まで甚大な水害に見舞われた。
 
すでにテレビのニュースからは消えてしまったが、被害に遭った被災地ではまだまだ避難所生活を強いられている人々もいる。
 
6年前に起きた東日本大震災で被災した地域に対する国の復興交付金は総額2兆7888億円になるのだが、その19%の交付金が使われていないという。
 
<復興交付金 5346億円未着手 全体の19%、本社調べ>
 2017/9/9 0:46 日本経済新聞 電子版
 東日本大震災で被災した宮城、岩手、福島3県で復興交付金を使う事業の進捗を日本経済新聞が調べたところ、まだ5346億円分が工事の契約を結べず、着手できていないことがわかった。交付金総額の19%に相当する。前例のない大規模な災害からの復興事業のため、住民合意の形成や並行する大規模工事間の工程調整に想定以上の時間がかかっている。
20170909fukkouokure.jpg
 復興交付金を使った事業は、国が定めた「復興・創生期間」が終わる2020年度末までに完了しなければならない。工事完成のメドが立たないと、事業ができなくなる懸念もある。工事期間を考えれば、着手までに残された時間は少ない。
 東日本大震災の発生から11日で6年半になる。復興交付金を使う事業の3月末の契約状況を復興庁が調べたデータをもとに、被災3県の72市町村の進捗率を集計した。
 復興交付金は16年度までの6年間で総額2兆7888億円。このうち事業が完了したか、建設会社などと契約を結んで事業が進んでいるのは81%にあたる2兆2542億円だった。残る5346億円は震災から6年が過ぎた段階でも工事契約を結べていない。
 「津波で流された橋を架け替えるには重機を通す建設道路をつくる必要がある。道路用地が上下水道などの予定地と重なれば工事期間をずらさなければならない。多くの工事が集中し、事業間の調整が難しい」。宮城県気仙沼市の菅原茂市長は復興事業が遅れがちな要因を、こう説明する。
 2万人近くが犠牲になった東日本大震災では多くの住宅やインフラが津波で流された。国や県、地元市町村が一斉に復興事業に取りかかり、工事期間などの「交通整理」に今も苦心している。
 大規模災害に対応するため、被災自治体の業務量は膨大になった。震災前に気仙沼市の一般会計予算は300億円程度だったが、17年度は約1000億円。震災後の最大時期には2000億円規模のこともあった。一方で職員数に大きな変化はなく、1人あたりの仕事量は3〜6倍に増えた。職員不足も復興事業を遅らせる一因だ。
 街をどんなかたちで再生するかの合意形成にも時間がかかる。岩手県釜石市は21地区の市街地を再建するため、各地区で官民の協議会を設けて議論してきた。テーマは被災者が移り住む住宅の概要から公園や小中学校の再建場所、共同ごみ置き場の位置まで幅広い。
被災地では復興事業がなお続いている(宮城県気仙沼市)
 釜石市復興推進本部事務局の金野尚史係長は「当事者が納得して進めないと将来、事業をやり直すことになり余計に費用がかかるリスクもある」と話す。進捗が遅れている現状は、住民参加を重視した結果でもある。
 復興交付金の期限が近づくなか、気仙沼市は工事の設計業務などで民間委託を増やし、事業を加速する。釜石市は国や岩手県の担当者も交えた調整会議を毎月開き、組織の垣根を越えて工事期間の最適化を進める。
 津波被害が小さかった地域では事業を終える自治体も出てきた。宮城県の村井嘉浩知事は「人手や資金、物資を被害の大きい沿岸部へ集中的に振り向け、復興事業の加速に努める」と話す。
 ▼復興交付金 東日本大震災で大きな被害を受けた地域を再生する国の支援の中核的な制度で、市町村に配分される。被災者が移り住む住宅の建設や市街地再生に向けた土地区画整理など用途は幅広い。3月末時点で北海道から東北、関東、信越の11道県102市町村に交付されている。
 
「多くの工事が集中し、事業間の調整」が必要であり、工事期間などの「交通整理」をするために、東日本大震災復興基本法(平成23年6月24日法律第76号)第4章(24条)に復興庁設置の基本方針が規定され、翌年に復興庁を発足したはずであった。
 
どうやら国民からも強制的に金を徴収したのだが、10年間という復興期間に如何に効率的に事業を進めるのかというグランドデザインをしっかりと作らずに各自治体にカネをばら撒いてしまったことが最大の原因であり、国の失政ともいえる結果である。
 
2020年東京五輪が近くづけば首都圏に多くの人手が集められ被災地はこのままでは見捨てられる可能性が高い。  
 
今週も様々なニュースが飛び込んできたのだが、手元にあるツイッターで主な出来事を整理してみた。   

ところで、テレビメディアでは、当時の高市早苗総務相の民放テレビ局に対する「停波」恫喝の影響が依然として残っているという事態が明らかになっている。
 
 「(Media Times)情報番組、発言の修正要求? 降板のコメンテーター『告発』」 
 
「政治的公平」を定めた放送法を根拠にしたプロデューサーの言い訳であったが、「歴史修正主義発言」は決して政治的に偏っているわけではなく、安倍政権が政治的に大きく右に偏っているに過ぎない。
 
むしろ「言論の自由」の範囲であり、余りにも「歴史を歪める発言」が多い安倍晋三首相に忖度し過ぎの日本テレビの体質自体が問題視されるべきであろう。
 
さて、話は現在のところ最も旬だがが食えない北朝鮮関連話題なのだが、1992年より防衛庁取材を担当している東京新聞論説兼編集委員の半田滋が、「北朝鮮危機の渦中、ついに自衛隊が『敵地攻撃力』を手にする」という記事で、「敵基地攻撃能力の保有は攻撃力ばかりでなく、抑止力にもなるが、どれほどの犠牲も強いてでも攻撃を仕掛けようとする北朝鮮の金正恩労働党委員長には通用しない」と指摘していた。
 
そんな金正恩とトランプのチキンレースが終わるときには、日本が「戦場」になることは間違いないと、米国の主要メディアが報じているという。
 
<米朝衝突「その時」日本はここが狙われる>
 2017.09.09 週刊現代
三沢、横須賀、そして東京
「日本では、北朝鮮による攻撃のもっともありえる標的は東京だ。3500万もの人口を抱える政治・商業の中心地である」――ニューヨーク・タイムズ紙(8月9日付)
「金正恩が(爆撃に)関心を寄せる場所に、東京近郊の3つの在日米軍基地(横田、横須賀、座間)がある。ここを叩けば東京を壊滅させられる」――ワシントン・ポスト紙(7月25日付)
米主要紙は、北朝鮮によるミサイル攻撃のターゲットとして、「日本」を具体的に名指しし始めている。もはや、空想の世界ではないのだ。
米朝戦争は、明日にも始まる可能性がある。豪政府系の戦略政策研究所上級アナリストのマルコム・デービス氏が言う。
「北朝鮮からグアム沖にミサイルが発射され、12カイリ外に落ちようとも、あるいは途中で撃ち落とされようとも、挑発行為だとしてトランプが報復すれば、北朝鮮は間違いなく反撃します。危機が段階的に高まり、朝鮮半島で戦争になれば、有史以来もっとも強烈で暴力的な衝突になる」
8月21日から米韓合同軍事演習が始まり、緊張が高まる。本誌が前号で報じたとおり9月9日にトランプが北朝鮮を空爆するかどうかは、金正恩の出方次第だ。
米朝が開戦すると、日本はどうなるのか。本誌は、長期にわたって米朝の開戦シミュレーションに関与してきた米軍の高位の退役軍人から、驚きの証言を得た。
「米韓の軍事作戦の鍵は、日本だ。レッドラインを超えて開戦に至った際、北朝鮮を壊滅させるのに必要なのは防空圏を叩くことだ。三沢基地の第35戦闘航空団F−16部隊による北朝鮮爆撃が、作戦の第一条件になる」
――何が起こる?
「北朝鮮もそれをわかっているから、F−16戦闘機の攻撃の先手を打ち、日本の三沢をノドンミサイルで爆撃するだろう」
――三沢以外には?
「空海軍の要衝である岩国や嘉手納といった基地は当然狙ってくる。連中からもっとも近い前線基地だから」
戦後72年、はじめて日本が戦争当事国になる可能性が出てきたのは、この「在日米軍」の存在ゆえだ。東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏が言う。
「ジュネーブ条約第一追加議定書では、攻撃する相手国の軍事施設を目標に反撃するのは違反ではないので、北朝鮮が正当防衛を理由に在日米軍基地を攻撃することは可能です」
先の米軍高官も言う。
「ミサイル発射が在日米軍基地に対して始まれば、日本では個別的自衛権だ、集団的自衛権だ、という議論になるだろう。だが日本がアメリカに協調しないことはあり得ない。必ず日米が共同で北朝鮮のミサイルを迎撃することになる」
軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏も続ける。
「日本海に常駐しているイージス艦のSM3や国内のPAC3で迎撃することになります。実験結果からすると、ほとんど撃ち落とせるでしょう」
撃ち落とせなかったミサイルは基地に着弾するか、精度が悪く基地周辺の民家やビルに落ちるかもしれない。ただ、攻撃の当初で核弾頭が積まれることは考えにくいため、落ちてしまってもそれほど甚大な被害にはならないと黒井氏は言う。
「日本全土を攻撃する1300kmという射程距離を考えれば、ノドンに載せられる弾頭は700kgが限界です。ビル一棟を壊せるレベルではなく、家屋を6〜7軒壊す程度の威力しかありません」
岡崎研究所の村野将氏もこう語る。
「日本に届く北朝鮮のミサイルはノドン約200発+αだが、開戦初期の数時間で発射できるのは最大で50〜60発ほど。迎撃効率も考えれば、実際に飛んでくるミサイルはもっと少なく、基地周辺が火の海になるという事態は避けられるでしょう」
そもそも、北朝鮮が在日米軍基地の攻撃を意図するとすれば、「軍事的には、朝鮮半島に向かうための兵站・補給支援を断ち切り、日米の軍事能力をそぎ落とすのが狙いであり、いきなり一般の住宅にミサイルを撃ち込むというのは考えにくい」(村野氏)からだ。
だが、問題はその先だ。先の米軍高官が言う。
「在日米軍基地へのミサイル発射に対しては、自衛隊は在日米軍とともに迎撃し続ける。北朝鮮は自暴自棄になって、日本のインフラの壊滅を狙いにいくだろう」
――具体的には?
「サイバーテロに原発テロ、化学兵器によるテロも考えられる。だが、まずは東京周辺の基地、具体的には横須賀を狙うだろう。基地攻撃だという言い訳が立つ上に、都市部に近いことで威嚇効果を上げられるからだ」   
核兵器を使う可能性
東アジア情勢に精通するカナダ人ジャーナリストのマシュー・フィッシャー氏も語る。
「米軍が北朝鮮本土への大規模攻撃やインフラ破壊の工作を続ける選択をするならば、北朝鮮は政権の生き残りをかけて、日本の人口密集地域に対してもノドンを撃つだろう。米軍はさらなる反撃を続け、最終的には北朝鮮側も、核兵器を使用しても、もはや失うものは何もないと結論づけることになる」
日本の人口密集地域への攻撃――。しかも、核兵器の使用もありうる?
前出の村野氏も言う。
「東京を核攻撃して、脅しの信憑性を高める。こんなことをすれば当然アメリカは核で報復するでしょうが、北朝鮮が米都市部を狙える核ICBMを複数持てば、東京を攻撃しても報復を抑止できると誤認する恐れがあります」
'03年に米韓の研究者によって行われた核戦争シミュレーション(マイケル・ユー/デクスター・イングラム「ウォー・シミュレイション」)は、12級の核爆弾が東京で地面爆発するケースを詳細に扱っている。
12級というのは、'16年に北朝鮮が行った核実験の数値とほぼ同じ。東京・永田町付近に、午前8時、核兵器を搭載したミサイルが着弾するシナリオだ。
〈(着弾地点半径)2.5km以内に存在する人の90%以上は、核爆弾が投下された瞬間、苦痛を感じることもなく、カメラのフラッシュのような閃光を見た瞬間に消える〉
約10万人が爆弾投下直後に死亡し、その後強い放射能や火事と酸素欠乏で、30日以内に約32万人が死亡、合計42万3627人が死亡するという。
前出のマルコム・デービス氏も、もっともひどいシナリオは、核戦争の勃発だと証言する。
「私が所属する豪政府系シンクタンクASPIの見解は『あと6〜9ヵ月ほどで半島で紛争が起きる可能性がある。そうなれば第2次大戦以降はじめて核兵器が使われる可能性がある。数万という犠牲者が出た後、北朝鮮の政権は壊滅するが、それに伴い韓国の大部分も破壊され、日本も大きな被害を受ける可能性が高い』というものです。
北朝鮮は最大60発の核兵器を持っているとみられますが、現時点では、核弾頭は韓国や日本までしか飛ばせそうにない。事態がエスカレートすれば、被害に遭うのは日本や韓国です。非常に危険な状況にあります」
米朝開戦へのカウントダウンは、もうすでに始まっている。
「週刊現代」2017年9月2日号より 
 
20年くらい前の週刊誌記事ならば興味深いSF的な読み物であったが、残念ながら現時点では一笑に付すことはできない。
 
1950年6月25日に北朝鮮が国境線と化していた38度線を越えて韓国に侵攻したことによって勃発した朝鮮戦争。
 
その3週間ほど前にオジサンは生まれ、1953年7月27日に国連軍と中朝連合軍は朝鮮戦争休戦協定に署名し休戦に入ったので、その当時中国大陸での侵略戦争に敗れ帰国していた父は進駐軍の運転手として働いていたそうだが、朝鮮特需のお蔭で一時は懐が温かくなっていたと聞いたことがある。
 
しかし再び朝鮮半島で非常事態が発生すれば、日本は安倍政権のために戦争当事国になる可能性があり、特需どころか国民の生命までもが脅かされることになることだけは確かであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:44| 神奈川 ☁| Comment(0) | 反戦平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月21日

誰が止めるのか、増大する防衛関連費

国会の一切の審議もなく、日本の安全保障対策として米国内の軍需産業の要請を受けて、言われるがままに新たな武器の調達を強いられるのが、日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)。
 
過去にも日米ガイドラインを改定し実質上の安保条約を勝手に見直してきた。
 
そして、最近の北朝鮮の米国への挑発に乗じて、トランプ大統領が「米国第一」を掲げて外国への武器売却を進める防衛産業強化路線に対して、憲法上、専守防衛の日本としては、「迎撃システムはいくら導入してもきりがない」という政府側が戸惑いながらも反対はできない。
 
そして、先週は、「トランプ大統領就任後初の2プラス2を前に、防衛省は北朝鮮の弾道ミサイルに対処するため、陸上配備型の新迎撃システム『イージス・アショア』を導入する方針を固めた。米国から購入する。航空自衛隊に『宇宙部隊』を創設し、日米で宇宙監視システムも構築することも決めた。」と報道された。
 
そもそも、イージス艦はその名の通り、海に浮かんだイージス・システムのことであり、艦載イージスBMDを「イージス・アフロート(Aegis Afloat)」と呼んだりもする。
 
このイージス・システムを陸上で使おうという計画が、現在着々と進められおり陸に揚がったイージスBMDのことを「イージス・アショア(Aegis Ashore)」と呼ぶ。
 
20170821Aegis Ashore.jpg
【外観はまるで船の艦橋】
 
 
ちなみに、ポーランドのイージス・アショアのために2017会計年度で米議会が計上した予算は6億2,140万ドルで、この額は施設建設、ウェポン・システムのアップグレード、SM-3ブロック2Aを含めたものであり、これに加えて、2016会計では装備調達費(Aegis Ashore Equipment)として約3千万ドル、施設建設費(Construction of Aegis Ashore)として1億6千900万ドルが計上されているので、計8億2千万ドルほどかかっているという。
 
当然、日本への導入も800億円以上になることは間違いない。    
 
それにしても、北朝鮮が米国向けに脅しで発射するミサイルの落下物に対するシステムとしては余りにも高価な買い物である。
 
<陸上型イージス、導入へ課題山積 隊員養成や国内説明 >
 2017/8/21 0:20 日本経済新聞 電子版
 防衛省は北朝鮮のミサイル発射に備えて導入を決めた地上配備型の迎撃システム「イージス・アショア」を陸上自衛隊に運用させる方向で調整に入った。弾道ミサイル防衛(BMD)を巡る陸海空3自衛隊の連携体制をつくる狙いだが、隊員の確保や養成など課題は多い。野党は導入方針を国内より先に米国に伝えたことを問題視。秋の臨時国会で追及する構えもみせている。
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【イージス・アショアはPAC3と連携して運用する狙いがある=共同】

 イージス・アショアは弾道ミサイルを大気圏外で撃ち落とすイージス艦の迎撃ミサイルを陸上に配備するもの。開発中のミサイル「SM3ブロック2A」を用いれば日本全域を2基でカバーできる。24時間態勢で警戒監視を続けるイージス艦の負担を軽減する狙いもある。
 BMDを巡っては、海上自衛隊がイージス艦、航空自衛隊が地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)をそれぞれ運用している。陸上自衛隊はPAC3展開時の警備などを担っているが、ミサイル防衛用の装備品をもっていない。
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 海自は北朝鮮ミサイルの警戒監視、空自は日本領空への接近を続ける中国機やロシア機への緊急発進の負担が増す。災害派遣の主力を担うものの比較的人員に余裕のある陸自がイージス・アショアの運用を担うことで、陸海空自で一体的に迎撃態勢を構築する。
 だが、ミサイル防衛に習熟していない陸自が隊員を育て、専用部隊をつくるには膨大な時間やコストがかかる。交代制で24時間態勢の警戒監視をするにはイージス・アショア1基あたり100人規模の部隊が必要との声もある。
 ミサイルへの国民の懸念が強まる中、国内への説明も課題だ。イージス・アショア導入の方針は小野寺五典防衛相が17日の日米防衛相会談で米側に伝えたが、国会などで説明したことはない。共産党の小池晃書記局長は日本経済新聞の取材で「国民にも国会にも一切示されないで、米側に説明してしまうことは非常に問題だ」と指摘した。
 イージス・アショアは高性能のレーダーをもつ。近隣地域に電波障害を起こす可能性もあり、住民の理解が欠かせない。導入費は1基あたり約800億円と高額だ。民進党の大串博志政調会長は「財政面はきちんと内容をみて判断していく」と日本経済新聞の取材に語った。
 ミサイル迎撃能力をどう高めるかも引き続き検討が必要だ。政府関係者はイージス艦と同等の迎撃性能をもつイージス・アショアの導入を「今あるミサイル防衛の網を広げる効果がある」と説明する。しかし、網そのものの目を細かくし撃ち漏らしをなくすには、在韓米軍などがもつ地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の導入を求める声もある。
 THAADの迎撃高度は40〜150キロメートル程度と、イージス艦やPAC3の補完性が高いとされる。だが価格は1基あたり約1千億円かかるうえ、日本全域の防護には6基が必要とされる。防衛省はTHAAD導入の検討を続ける方針だが、イージス・アショア以上にハードルが高いとの指摘もある。
 
じつはこのイージス・アショアは、発射装置に対地巡航ミサイル「トマホーク」が収容されており北朝鮮に対する敵基地攻撃論が沸き起こっている中でのイージス・アショア導入となれば、当然日本が対地攻撃能力を保有したとの声がたかまりそうだが、ソフト・ハードが異なり公式的には「対地攻撃はできない」とされているが、ソフトのベースラインの書き換えによって対地攻撃は可能になるとも言われている。
 
そしてさらに防衛省は以前から導入を決めていた無人偵察機「グローバルホーク」の導入の中止を検討し始めたらしい。  
 
 
 
<無人機グローバルホーク導入中止を検討 費用23%増>
 2017年8月21日05時06分 朝日新聞DIGITAL
 上空から監視する無人偵察機「グローバルホーク」の導入について、防衛省が中止を含めて見直す検討を進めていることが分かった。導入を決めた際は3機分で約510億円と見積もっていたのが、米国のメーカーが日本向けに製造するには追加費用がかかることが判明。約23%増の約630億円にまで膨らむ見込みになったためだ。複数の政府関係者が明らかにした。
 防衛装備庁は、高額の装備品の導入にかかる費用が見積もりより15%上回った場合、計画の見直しを義務づけており、今回はその規定が適用される初めてのケースとなる。来年度予算の概算要求に向けて、小野寺五典防衛相が近く、導入を続けるか中止するかを最終判断する。
 現在の中期防衛力整備計画(2014〜18年度)には、滞空型の無人機3機を調達することが盛り込まれている。政府は14年11月、導入する機種を米ノースロップ・グラマン社が製造するグローバルホークに決定。米国政府から「有償軍事援助」(FMS)の形で購入することを決めた。小野寺氏は、14年6月に機種選定手続きが始まった当時の防衛相だった。
 日本政府関係者によると、これまでは3機の本体と地上装置で計約510億円と見積もられていた。しかし、今年4月になって米国政府から「約630億円まで値上がりする」と連絡が入った。米軍向けの製造はすでに終わり、日本向けに取り付けるレーダーの主要な部品の在庫がないため、「メーカーが代替品を開発するために追加の費用がかかる」という説明だったという。合わせて、20年3月と見込まれていた最初の日本への配備も「21年7月にずれ込む」と通告された。
 一方、調達の透明化や効率化を図り、防衛産業の技術基盤を維持していくために15年10月に発足した防衛装備庁は通達などで、高額の装備品の費用が見積もりより15%上昇すると計画を見直し、25%上昇すると中止を検討するよう義務づけている。
 米側からの連絡を受け、防衛省や防衛装備庁はグローバルホークの導入を継続するか検討を開始。「北朝鮮や中国の沿岸部を高い高度から継続的に監視し、艦艇や航空機の動向を把握するために必要」との意見がある一方で、「日本政府がすでに運用している情報収集衛星や開発中の次期電波情報収集機などで、かなりの部分を代替できる」などの意見も多いという。
 さらに費用がかさんで、当初の見積もりより25%以上増える可能性もある。防衛省関係者は「来年度以降、北朝鮮のミサイルを迎撃するための1基約800億円の陸上配備型新システム『イージス・アショア』の導入が始まるなど、今後も高額の装備品の購入が続く。費用の面ではグローバルホークの導入は極めて厳しい状況。あとは、政治決断だ」と話す。(土居貴輝)
     ◇
〈グローバルホーク〉 画像や電波情報の収集、警戒監視、偵察を任務とする高高度滞空型の無人偵察機。高度5万フィート(約1万5千メートル)以上で航行し、滞空時間は約36時間。全長約15メートル、全幅約40メートル。
 防衛省は導入費用として17年度予算までに約490億円(関連経費を含む)を計上。20年3月以降、三沢基地(青森県)に配備する予定だった。同基地には14年以降、米軍が断続的に配備してきており、今年5月には横田基地(東京都)にも初配備された。
 11年の東日本大震災の際には、米軍は「トモダチ作戦」の一環としてグローバルホークで福島第一原発を上空から撮影した。
■防衛省が導入中か導入計画中の高額の装備品
・航空自衛隊・F35A戦闘機(42機)           約8278億円
・海上自衛隊・SH60K能力向上型ヘリコプター(約90機) 約5153億円
・陸上自衛隊・垂直離着陸ヘリコプター・オスプレイ(17機)約2347億円
・陸上自衛隊・新多用途ヘリコプター(約150機)    約2044億円
・陸上自衛隊・水陸両用車(52両)             約352億円
 
上記の「高額装備品」の中で、オスプレイの価格に関しては、2年前に、「自衛隊内でも異論…安倍政権『オスプレイ』相場の2倍で購入」という指摘があったが、その後、「ぼったくりではない日本向けオスプレイの価格」と、軍事ブロガーが価格の詳細を解説していた。
 
さらに、「F35A戦闘機」の価格についても、「バカ高い日本のF35 裏に国内の軍事メーカー保護」では、経団連の要請で安倍政権が国内メーカーに配慮したともいわれている。
 
軍事ジャーナリストの清谷信一が厳しく批判していた。

「補正予算で調達されるものを見れば、一目瞭然です。政府予算で落とされた国内メーカーのヘリや装甲車を購入しているのです。国内メーカーの不満をなだめるために、補正予算でバラマキが行われています。補正予算は、原油が高騰したとか、災害出動が増えて自衛隊員の手当など出費が増加したなど、当初予算では想定しなかった支出を手当てするものです」

さらには、三菱重工の小牧南工場(愛知)とIHI瑞穂工場(東京)に、F35Aのリージョナルデポ(整備拠点)が設置される問題を国会で追及した共産党の本村伸子衆院議員は当時こう語っていた。
 
「米国の政府監査院が他の戦闘機と比べてF35Aのコストが高すぎると指摘しています。米軍はコスト削減のため、整備などを日本に下請けさせると考えられます。日本が調達するF35Aの42機のうち、これまで22機分で総額で6155億円を使い、その多くは米国に支払われた。その上、日本が貢ぐ関係になるのです」    
 
かなり前から「日本は米国のATM」と言われ、米国の言いなりの高額な武器を調達してきた。
 
国家の安全保障に関する費用は「保険」だと言われてきたが、まさに掛け捨て保険に長年、莫大な国家予算を投じてきたのである。
 
5年連続で過去最高を更新した防衛関係費と社会保障費。
 
防衛関係費は、5兆1251億円と、戦後最大となったが、これを20%削減すれば「高等教育の無償化」のために憲法を改正する必要はない。 
 
結局は、米国のトランプ大統領も日本の安倍晋三首相も、「国のため」といいつつ国民を欺いて国内の軍需産業の繁栄と軍事メーカーの援助をしていたに過ぎない、とオジサンは思う。

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