2016年12月05日

時代劇が衰退し勧善懲悪の道徳観がなくなり政治家の悪がはびこる

オーストリア大統領選、親EU派が勝利 極右候補敗れる」によると、米国次期大統領にドナルド・トランプが米国民の選挙によって決まったことからの影響か、英国のEU離脱をめぐる国民投票と同様、大衆主義の波に乗って移民反対派のホーファー氏が勝利し、EU加盟国で初めてとなる極右系の国家元首が誕生するかどうかが注目されたが、実現しなかったという。
 
同じく注目を集めているイタリアの憲法改正の是非を問う国民投票は反対派が勝利し、これでイタリアのEU離脱も視野に入ってくることになるかもしれない。
 
「ファースト・レディ」と言えば米国の歴代大統領夫人たちが、真っ先に思い出される。
 
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アメリカ合衆国の歴代ファーストレディ:左から、ナンシー・レーガン、レディーバード・ジョンソン、ヒラリー・クリントン、ロザリン・カーター、ベティー・フォード、バーバラ・ブッシュ (1994年)
 
その米国大統領夫人であるファースト・レディを護衛するための費用は、1日当たり100万ドル也であるということを、「メラニア夫人のNY残留に、ニューヨーカー10万人が”ノー”」という記事で初めて知った。
 
物価水準や人件費水準等、日本と比べようもないのだが、居酒屋を開いたり、SP2名従えて、「安倍昭恵さん 深夜2時に布袋寅泰呼び出し酔って首筋にキス」したり、SPなしで夫にも内緒で、「安倍昭恵さんの高江来訪について」と沖縄県東村高江のヘリパッド建設反対派のテントに行っていた安倍昭恵首相夫人には、まさか日本円換算で1億円の護衛費用などはありえないであろう。
 
所詮は日本の「ファースト・レディ」はこの程度なので、その夫も同じレベルであることは間違いない。  
   
小泉内閣、安倍内閣では「改革の司令塔」として活躍した元大蔵官僚出身で嘉悦大学教授の、別名内閣提灯持ち経済学者の橋洋一が「断言しよう。異例ずくめの『安倍・トランプ会談』は満点外交だ!」と力を込めて精一杯持ち上げていた「安倍・トランプ会談」。 

どうやら高橋も安倍晋三も恥をかいたに過ぎなかったようである。
 
トランプ・安倍氏会談に異議 日本へ米政府、対ロ接近を警戒か」によると実態はこうなる。
 
日米外交筋によると・・・米政府は、大統領選の結果を受けた11月10日の首相とトランプ氏との電話会談後、両氏が合意したニューヨークでの17日の初会談開催に異論があると日本政府に伝えてきた。
 ホワイトハウス内に反対論が強く、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が急先鋒だったという。米側は、トランプ氏との夕食会は受け入れられないとの考えも伝達。日本側は夕食会を見送り、通訳だけを同席させ「個人的な非公式会談」と位置付け、打開を狙った。・・・しかし、オバマ氏は20日、APEC首脳会議の記念撮影後、昼食会場に向かう途中で立ち止まり、首相と数分間会話をして終わらせた。 
 
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【オバマ米大統領に話し掛ける安倍首相(C)AP】

 
上の同じ写真の説明が、産経新聞によると「オバマ米大統領 安倍晋三首相との最後の接触は立ち話」の中では、『APEC首脳会議の記念撮影を終え、言葉を交わすオバマ米大統領(奥)と安倍首相=20日、リマ(代表撮影・共同)』となり、あたかも立ち話しているように写真を切り取っていた。 
 
この間の一連の安倍晋三首相の外交ベタの顛末を、外務省関係者やペルーでのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)への同行記者たちからの詳細な取材にもとづき、「週刊現代」2016年12月10日号は、「トランプとプーチンにナメられて…安倍官邸『大パニック』実況中継 外務省と経産省が『責任のなすり合い』」と書いていた。
 
さて、先日の「巨悪にはカネがあつまり貪り食う・やりたい放題の安倍政権」の中で、政治資金での飲み食いが目立つ自民党議員の一覧を示してこうつぶやいた。
 
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「あくまでも、これらの金額は総務省に届け出た政治資金収支報告書の中央分と地方分に基づき、関係する政党支部と資金管理団体の収入を合算したものであるが、テレビドラマでよく見かける『菓子折り』に隠れている毒まんじゅうの類は含まれていない。」
 
しかし、最近は陰で悪事を働いている連中は、必ず最後は正義の味方に懲らしめられるという「勧善懲悪」の時代劇番組は無くなってしまった。
 
数年前からオジサン夫婦は中村吉右衛門主役の「鬼平犯科帳」の再放送を楽しんでいた。
 
それがネタが付き、代わりに吉右衛門の父親の松本幸四郎主演の再放送がローカル局で放映されている。
 
そして先週の木曜・金曜と、最後の「鬼平犯科帳 THE FINAL」が2夜連続放映された。
 
同年代の多岐川裕美や少し年上の憧れの梶芽衣子等が、昔を彷彿させてくれる演技を見せてくれた。
 
懐かしもの系全般のライターとして活動する傍ら、TV番組や映画等を企画・プロデュースしているフリーライター・編集者の岩佐陽一は、最近の「大人も子供も荒れているのは、時代劇衰退の影響だと」と語っていた。
  
<「鬼平犯科帳」終了 時代劇衰退で“社会荒れる”と危惧の声>
 2016年12月5日 日刊ゲンダイ
 人気時代劇シリーズ「鬼平犯科帳」(フジテレビ系)が12月3日の放送で28年の歴史に幕を閉じた。民放の時代劇は「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」「子連れ狼」など軒並み終了。NHKの大河こそ根強い人気を誇るが、民放のゴールデン枠はテレ東の「石川五右衛門」のみだ。
 実は、時代劇が消えていくことで弊害がある。大人も子供も荒れているのは、時代劇衰退の影響だという。TV番組に関する多数の著書があり、番組の企画も行うフリーライターの岩佐陽一氏に聞いた。
「時代劇の典型的な筋書きといえば、勧善懲悪、因果応報です。小さいうちから何げなく見続けることで、『悪いことをしたらいけない』という教えを学びました。善悪の基準は人によって異なるとはいえ、人を殺したり盗みを犯したりするのは、よくありません。絶対的にダメなものはダメ。そういうことをしたら、必ず自分にはね返ってくるという意識が、時代劇を見ることで培われるのです」
 30代以上は、小さいころドラマやアニメを見たいのに、両親や祖父母にチャンネルの主導権を握られ、時代劇を見て育ったはず。「つまんない」と渋々ブラウン管を眺めていても、悪さに手を染めた悪代官が「御用だ、御用だ」と追い詰められて奉行所で裁きを受けると、なぜかスカッとしたものだろう。
 そんなシーンを題材に、「悪いことしたらダメだよ」と大人が子供に倫理観を教えるキッカケとなるのが時代劇だった。だからこそ、作り手にも強さがあった。それを象徴するのが、1973年に神奈川で起きた殺人事件だという。
「男性が『必殺仕置人』を見ているうちに性的に興奮。一緒に見ていた女性を誘ったものの、拒まれたことに腹を立てて殺したという事件です。男の供述で、必殺シリーズは打ち切りの危機となりましたが、当時のプロデューサーが『番組は“殺人はよくない”ということを訴えるものであり、これを見て殺人を犯すというのは番組の責任ではなく本人の責任だ』と明言したのです」
 その後、犯人は「番組のせいではない」と証言を変えることになる。
■制作側には倫理観、道徳観を伝える意思が
「今のテレビ業界で、このような対応は難しいでしょうが、当時の制作陣は、時代劇の仕事に対する意地とプライドを持ちながらメッセージを伝えようとしていました。現代で、周りの顔色をうかがわずに自分の価値観をきちんと伝えることができる大人がどれくらいいるでしょうか。制作側の姿勢には、『自分の倫理観、道徳観を伝える』という意思がハッキリ表れていたのです」
 ところが、時代劇は下火になり、大人向けも子供向けも何が善だか分からないドラマばかり。そこに競争社会や格差社会で相手を蹴落とす意識が重なったら、大人も子供も軸を失って荒れるのは無理はないだろう。
「時代劇に描かれる生活には、電気も水道もなく、車もありません。代わりにあんどんで文字を読んだり、川の水や井戸から水をくんだり、かごを使ったりしていました。人と人とが助け合うシーンがよく見られます。テクノロジーが発達する前の暮らしを知り、今の便利さのありがたみに気づけば、モノを大事にしたり、助け合ったりする精神や人情が芽生えます。そういうことを子供に教えるには、もってこいの題材が時代劇だったのです」
 時代劇衰退が、世の中が荒れる原因のすべてではないが、これほど強烈に勧善懲悪をテーマにする題材はほかにない。そう思うと、こんな見方もあながち無理筋ではないだろう。
 
昔の子どもは大人から「嘘つきはドロボーの始まり」と教え込まれていた。
 
それだけ、嘘をつくことは悪いことだと子どもたちはそれなりに納得していたものであった。
 
そして「末は博士か大臣か」と言われた時代では、大臣、とくに総理大臣は最高の出世(?)の憧れでもあったかもしれない。
 
そんな憧れも、「漢字が読めない総理大臣」や「平気で嘘をつく総理大臣」、さらには「違法ではないが不適切」な行為を繰り返す大臣が雨後の筍の如く現われて、すっかり冷めてしまった。
 
時代劇を制作する側には「自分の倫理観、道徳観を伝えるという意思がハッキリ表れていた」のは、今は昔の話になってしまった。
 
格差を拡大させて貧困を増加させ、米国から近い将来増額を請求されるであろう「おもいやり予算」に備えて高齢者のための福祉予算はどんどん削る。
 
時代劇の中ではこんな政策をする城主には、水戸黄門が懲らしめていたし、悪党には容赦ないが弱い者には手厚かった鬼の平蔵などがいた。
 
やはり、「悪は凝らしめ」、「善いことは勧める」とい「勧善懲悪」の道徳観は今こそ求められているのではないだろうか、とオジサンは思う。
 
【付録】1960年代から70年代後半にかけて人気のあった時代劇ベスト10
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posted by 定年オジサン at 13:21| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

楽しくなければ見なけりゃいい、フジテレビの内実は?

今から30年前、「楽しくなければテレビじゃない―80年代フジテレビの冒険」と題する単行本が世に出た。
 
この本はテレビに造詣が深い16名の放送評論家や大学教授や講師たちなどによる、広い意味での「フジテレビ論」が書かれており、論調やテーマも様々である。
 
当時の番組から、当時の視聴率から、当時の番組ポスターから、フジテレビのイメージ調査から、マーケティングの視点から…と、様々な角度で時に甘口、時に辛口なコメントからフジテレビを見ていく本になっている。
 
その前書きから引いてみる。
  
1980年代当時のフジテレビといえば、1970年代に視聴率が低迷し、局としても迷走を極めていたことから、1981年に「母と子のフジテレビ」から「楽しくなければテレビじゃない」と意識改革を行って局の方向性を改め、現在に続くバラエティ番組中心編成を重きにした「軽チャー路線」に路線変更しました。
その時期に「笑っていいとも!」や「オレたちひょうきん族」などの番組を生み出した結果として視聴者の支持を集めて、翌1982年には年間視聴率三冠王を獲得しました。
1985年には、現在の「AKB48」の前身とも言える、同じく秋元康氏がプロデュースした女性アイドルグループ「おニャン子クラブ」が「夕やけニャンニャン」という番組から誕生し、一大ブームを巻き起こしました。
更に1986年4月には、それまでの8マークから、目玉マークにロゴマークを変更して、翌1987年からは「FNSの日」(「FNSスーパースペシャルテレビ夢列島」「平成教育テレビ」「27時間テレビ」)が始まった時期でもあります。
 
オジサンも当時は30代の「若者」であったので、その頃のフジテレビは良く見ていたことを覚えている。
 
まさに「軽チャー路線」に乗っかって、評判の番組を見終わって「楽しければそれでいい」ので後には何も残らないことが良かったかもしれない。  
 
その後も、キャスティング先行のドラマ作りという、いずれの作品も、ネームバリューのある主演を据えてから、その人に合うテーマや筋書きを用意しているようなイメージでのドラマ作りの1990年代は、そんな作り方が大きくウケており、フジテレビの絶頂期であった。
 
しかし、残念がら2010年まで7年連続で視聴率三冠王に輝いてから5年、フジテレビの低迷が叫ばれて久しいという。
 
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東洋経済は5月に、「フジ『4月改編不発』、抜け出せない蟻地獄」、翌6月には、「フジテレビ『視聴率低迷』に株主の不満が炸裂」とフジテレビの凋落ぶりを特集していた。 
 
そして極め付きが、「フジテレビ 視聴率低迷の原因は『底の浅い捏造』と『悪意ある編集』」という記事であった。
 
これらの内容はすべて番組制作サイドの問題であり、民放では多かれ少なかれ良く聞く話でもある。  
     
しかし、こんな話はどうやらフジテレビだけのようである。
 
<フジテレビ・亀山社長「低視聴率は震災がきっかけ」に「違うだろ」の嵐! 真の理由は、積み重ねた「採用方式」か>
 2015.11.29 日刊サイゾー
・・・前略・・・
 テレビ局といえば、ずいぶんと前から「コネ入社」の多さが話題になっており、フジにおいてはそれが根本的な問題なのではという話もある。元アナウンサーなら俳優・竜崎勝の娘である高島彩や、同じく俳優・高橋英樹の娘である高橋真麻。現在もフジのアナといえば元プロ野球選手の田淵幸一の息子・田淵裕章や、俳優・生田斗真の弟の生田竜聖など。裏方スタッフにも俳優・陣内孝則の息子や、最近では歌手の藤井フミヤの息子が、フジの内定をとって大きく報道されるなどしている。
 芸能関係に限らず、有名企業の創業者・役員や政治家の子息・親族も非常に多い。現総理大臣である安倍晋三首相の甥もフジテレビで働いているというのだから驚きだ。
「政治家の息子を雇うことで、恩を着せるという考えがあっても不思議ではありませんし、有名企業の重役の子息を雇えば、CMやスポンサーにもなってくれやすいともいえます。これまでは、こうしたコネクションを作り上げてテレビ局は莫大な収益を維持してきたのですが、肝心の番組コンテンツの質が下落の一途で、単なるコネクションだけではカバーできなくなってきたということでしょう。人脈はあってもクリエイティブ能力がない。それが今のフジテレビの姿です
 
こういったコネクションによって、ジャーナリズムの一翼を担うメディア企業という看板自体が怪しくなっているのが、現在のフジテレビといえよう。
 
<フジテレビのコネ入社疑惑は藤井フミヤ長男だけじゃない!? 安倍内閣の閣僚、「文春」元編集長の子どもも入社>
 2016.10.01 リテラ
 今年、フジテレビにアナウンサーとして入社した藤井フミヤの長男・藤井弘輝が『めざましテレビ』(フジテレビ)レギュラーに抜擢されたことで「ここまで露骨にやるか」と大きな話題になっている。
 実は藤井弘輝をめぐっては、入社直後からコネ入社の噂が流れていた。いや、正確に言えば、入社の1年近く前、テレビ局の採用試験が始まったばかりの昨年6月頃から「藤井フミヤの息子がフジのアナウンサー試験に応募しているが、他局は受けておらず、もう採用が決まっている」との噂が広がり、写真週刊誌「FLASH」(光文社)が本人を直撃したほどだった。
「藤井フミヤはフジテレビのドンである日枝久会長にかわいがられていましたからね。局内でも日枝会長のプッシュがあったんじゃないかというもっぱらの噂でした」(フジテレビ関係者)
 そして、今年4月、弘輝は噂通りフジにアナウンサーとして入社し、わずか半年で異例の看板帯番組レギュラーに抜擢されたというわけだ。「FLASH」は前述の昨年の記事で、「『めざまし』あたりからスタートすることになっている」との内部情報を掲載したが、これもその通りになってしまった。もはやフジテレビは“コネ入社”の存在を隠すつもりすらないようだ。
 そもそも、フジテレビはコネ入社の多いテレビ局のなかでも、とびきりコネ入社が多いことで知られている。有名人の子弟も多く、芸能関係では、陣内孝則の長男、高橋英樹の娘・高橋真麻はもちろん、俳優・宇津井健やミュージシャン・ムッシュかまやつの長男、生田斗真の弟……。ジャニーズ事務所の副社長でメリー喜多川の長女である藤島ジュリー景子も、役員秘書室に在籍していた。
 しかも、フジテレビでは、大物政治家の子息も多い。たとえば、中曽根康弘元首相の孫(長女の息子)や、故・中川昭一氏と中川郁子衆議院議員の娘、また14年には安倍首相の甥にあたる岸信夫外務副大臣の次男、さらには安倍首相の側近で現閣僚の加藤勝信内閣府特命担当大臣の娘もまたフジテレビに入社している。
「他にも、大物財界人の子息、広告代理店やスポンサー筋の関係者、大手出版社幹部の子どもなどがたくさんいます。社員の半分以上はコネ入社といっていいでしょう。フジテレビの入社式が父兄同伴なのは有名ですが、これも子弟をコネ入社させた有力人物向けに始めたといわれています」(前出・フジテレビ関係者)
 こうしたコネ入社の多くはもちろん、政界やスポンサー対策、大物芸能人の取り込みを目的にしている。だが、フジテレビのコネ入社をめぐってはさらにもうひとつ、唖然とするような噂が広がっている。それは、「スキャンダル対策に週刊誌幹部の子弟を入社させていた」というものだ。
 そのことを指摘しているのが、『フジテレビ凋落の全内幕』(中川一徳+伊藤博敏+安田浩一+窪田順生+林克明ほか/宝島社)。同書はフジテレビの現状を多角的に取材検証した告発本だが、その第1章「鹿内家追放クーデターから24年 日枝フジ会長“長期独裁”が招いた『機能不全』と『モラル崩壊』の内情」(中川一徳)にはフジテレビを長期にわたり支配する日枝久フジ・メディア・ホールディングス会長の独裁支配のやり口が詳細に描かれている。
 日枝氏は1988年にフジテレビ代表取締役に就任し、92年にはフジの創業者一族・鹿内家を“クーデター”で追放して以降、今年24年目という長期政権を敷いてきた。その大きな特徴は組織や人事を完全掌握することだ。自分の地位をおびやかしそうな辣腕で知られる幹部や実力者を次々に追放し、周りを子飼いで固め、自分に忠誠を誓った人間はどんな不祥事を起こしても責任を問わず、重用する。まさに“情実人事”でその体制を維持してきたのだ。
 また、日枝会長が権力基盤を固めるため最大限に利用したのが“コネ入社”だったと、同書は書く。
〈政治家、官界、有力スポンサー、電通などの広告代理店、そしてグループ内の幹部の子弟から、時々の利用価値に応じて選択する。(略)
 ちなみに、今夏、改造された第二次安倍政権を見ても、3人の閣僚の子弟がフジテレビにいる。いずれも、政治家との深いつながりがあってのことだ」〉
 そして、同書がもうひとつ指摘していたのが、前述した“コネ入社によるスキャンダル対策”の疑惑だ。
 実は、今から約20年前、フジテレビがお台場に移転する際、当時の鈴木俊一都知事にヤミ献金が渡ったとされる疑惑が浮上したことがある。この一件は結局事件化されなかったが、月刊「文藝春秋」(1997年4月号)で記事化されている。筆者は1章執筆者でもある中川氏本人だった。
 当時、フジ側から抗議などのリアクションはなかったというが、しかし、その後、2013年秋の「文藝春秋」になぜか日枝会長がインタビューに登場。最初から最後まで、日枝会長に言い分を語らせるインタビューで、日枝氏は当時の疑惑報道についても「その報道は事実でないのでとても不愉快だった」と反論していた。
 中川氏はこの日枝インタビューに疑義を呈した後、こう書いている。
〈なお、このインタビュー記事が載った翌年、フジテレビに大手出版社関係者の親族が複数名入社したのも、効果は別として日枝流の危機管理なのかもしれなかった〉
 同書ではそれ以上突っ込んだ記述はないが、確かに調べてみると、14年、フジテレビに出版関係者の子弟が3人入社していた。しかも、彼らの父親のひとりは「週刊現代」や「フライデー」の編集長を務めた講談社の編集幹部、もうひとりは元「週刊新潮」の新潮社編集幹部、そして最後のひとりはくだんのインタビューが掲載された「文藝春秋」や「週刊文春」の編集長を歴任した文藝春秋の幹部だった。
 この3人が全員、コネ入社だったわけではないようだが、少なくとも、そのうちのひとりについては、上層部の意向が強くはたらいたといわれている。
 公共の電波を使い、曲がりなりにもジャーナリズムの一翼を担うメディア企業がコネ入社を許しているというだけでも問題だが、幹部の独裁支配や保身、私利私欲に使われているとは、もはや開いた口がふさがらない。
 もっとも、このコネ入社は同局を確実に蝕んでいるようだ。前掲書は、フジの元人事担当幹部のこんな証言を掲載している。
「1万人受験して30人採用のところ、成績が9000番台の者が平気でコネだけで入社してくる。毎年、少なくない人数になるし、現実に不祥事を起こす率も高い。さらに怖いのは、年数が経てばそういった人物がそれなりのポストに上がっていくことで、組織に与える打撃も大きくなる」
 フジテレビの現在の低迷は、日枝独裁とコネ入社の結果だといっても言いすぎではないだろう。
(伊勢崎馨)
 
「自分の地位をおびやかしそうな辣腕で知られる幹部や実力者を次々に追放し、周りを子飼いで固め、自分に忠誠を誓った人間はどんな不祥事を起こしても責任を問わず、重用する。まさに“情実人事”でその体制を維持してきた」人物は、この国の「最高責任者」と酷似している。

1万人の受験者中、成績が9000番台の者が平気でコネだけで入社して、年数が経てばそういった人物がそれなりのポストに上がっていくことは明らかであり、そのような組織が腐敗していくことは容易に想像できる。
 
その筆頭がフジテレビになる日は近いかもしれない。  
 
冒頭に紹介した本の最後の章では、「フジテレビにとってテレビとは何か」ということが載っており、当時は編成局在籍で現在は相談役になっている村上光一はこんなことを言っていた。
 
「編成現場で、テレビっていうのは何ですかと聞かれた場合、フジテレビの編成が考えているテレビとは、情報の見せ物である、といつも語っています。基本的に、フジテレビが目指しているすべてのことがらは、テレビの本質と関連させて言えば、"情報の見せ物"につきるのではないでしょうか。感動とか、文化というものは、あとから付随してくるものなのですね。」
 
さらに名物プロデューサーと呼ばれた横澤彪こんな風に言っていた。
 
「放送は、つまるところイベントでなんですね。」
さらに、「『笑っていいとも!』をサーカス小屋、『ライオンのいただきます(現在は打ち切)』を化け物屋敷と表現していて、視聴者に見せるためには、どういうふうに膨らますかが決め手となって裏側にドキュメントを作って見せていかなければならない」といっていた。
 
しかし現在のフジテレビは「見せ物」である「情報」を正しく視聴者に伝えず、時には自局に都合よく「捏造」までして放映している会社である。
 
在京の大手紙は民間テレビ局と密接な関係があり、フジテレビは産経新聞と同じフジサンケイグループに入っており、記事や番組の作り方には「偏った危うい思想性」も潜んでいる。
 
あとから付随してくるような「感動」や「文化」を前面に出すような番組作りは、今後さらに賢明で良質な視聴者からは見放されることであろう、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:30| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月01日

政府介入で遂に「報道捨てーション」となってしまったか

もはやTPP参加国の比ではないほどに広がった中国が提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)。
 
20150401AIIBmember.jpg 
 
まさに「アジア投資銀に48カ国・地域 日米抜き、戦略欠き孤立」という状態なのだが、麻生太郎財務相は相変わらず米国と同じ理屈をこねくり回して日本自らの決断力のなさを露呈させていた。
 
あらかじめ決められた記者だけに質問が許された記者会見では、強気の発言を繰り返し、また歓迎してくれる新興国などには税金をばら撒いている安倍晋三も、中国主導のAIIBという仕掛けには、米国の意向に従うしかないという醜態を曝け出している。
 
さすがにこんな首相には「安倍晋三首相を「バカ」と連呼 爆問・太田光のラジオ発言が物議醸す」と騒がれるほど、お笑い芸人から本音というのか正鵠を突かれている。
 
「ドロ仕合というか、これは完全に沖縄の言っていることが正しいと思う」
「総理大臣でもバカはバカでしょ」「私は個人的にバカだと思っていますけど」
「翁長さんが県知事になったわけだから、じゃあ、あんたたちは選挙っていうことの意味を全部無効にするのか、っていうふうに捉えられてもしょうがないよね」
「でも、それ散々無視してきた経緯は、沖縄県民もみんな見ているわけですよね。だから、そんなのは言い訳っていうか、言い逃れに過ぎないっていうのは、子供だって分かるし、ましてや幼稚すぎるよね、やってることが」
「安倍っていう男のやっていることは、幼稚すぎると思うんだよね。何か自分の都合の悪くなったら会いませんみたいなことは、いくらなんでもバカにしすぎなんじゃないの」
「で、要するにあの人は、じゃ国を守りたい、日本を取り戻したいっつうんだったら、沖縄を取り戻せってオレは思うし、なんで日本を守らないの。沖縄は日本ですよ。何で日本を守らないの?あのバカは」
 
1年ほど前の毎日新聞2014年4月2日付け夕刊に掲載されていた興味深い記事をネット上で見つけた。
 
 特集ワイド:番組改編「政治家との力関係が変化している」
 テレビから消えた、辛口コメンテーター 「困ったものですね」。たった一言で深刻なニュースがあっさり片付けられていく--そんなシーンが増えてはいないか。春の番組改編で、民放各社の報道・討論番組のコメンテーターの顔ぶれが変わった。付けばテレビが辛口から薄口に〓〓果たしてそれでいいのか。【浦松丈二】
 「世の中を注意して見るようになり、僕の中でもいろんなものが変わりました。視聴者のみなさん、ありがとう」。3月31日。テレビ朝日の昼の情報番組「ワイド!スクランブル」で2001年からコメンテーターを務めてきた作家、なかにし礼さん(75)が降板 を報告した。なかにしさんは「日本国憲法は世界に誇る芸術作品」と称賛して、安倍晋三政権下で進む解釈改憲の動きを真っ向から批判している。ほかにも原発 再稼働を批判する元経済産業省官僚、古賀茂明さん(58)も3月末でコメンテーターを降板。安倍政権の路線に批判的な論客が一掃されたようにみえる。
 「討論、時事番組の仕事を干されている」と打ち明けるのは経済アナリストの森永卓郎さん(56)だ。読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」やTBS「がっちりマンデー!!」など民放4番組にレギュラー出演中だが、06-07年の10本前後からはぐっと減った。 「09年に民主党に政権が代わる寸前は自由に発言できた。発言規制が強まったのは民主党の野田佳彦政権前後からです。第1波が小沢一郎氏の事件。政 治資金収支報告書への虚偽記載容疑が問われ、無罪が確定したが、私を含め確定前から『小沢氏は無罪』と言い続けた人が干された。第2波が消費増税。反対した人は魔女狩りのように追放された。リベラル派が一掃された後に誕生した安倍政権下でメディアと政府、財界の構造的な癒着が起きている」  森永さんは次のコメントが原因で、最近、ある番組を降ろされた。
 
 司会者 「なぜ沖縄に米軍が駐留しているのですか」
 森永さん 「普天間にしろ、嘉手納にしろ、あそこにいるのは海兵隊という殴り込み部隊。占領にいく部隊です。だから海兵隊が日本を守ることはありえない。僕は、日本がアメリカに逆らった時に、日本を占領するために常駐していると思っています」
 第二次大戦末期、沖縄を占領したのは米陸軍と海兵隊だった。森永さんの発言は政府見解とは無論大きく異なるが「以前なら許容範囲でした。ところが最近は『極論に走らないでください』とまずクギを刺される」という。
 「このコメントは全面カットされて放送されませんでした。私が番組を降ろされた後、元NHK記者の池上彰さんが解説していましたが、見事でした。 どこからも批判されない内容で、天才だなと思いました。今、番組に求められている人材は池上彰さんです。一方、何かを起こしそうな人はトレンドではない。 お笑いならタモリさん、明石家さんまさん、ビートたけしさん。キャスターなら久米宏さん、鳥越俊太郎さん、亡くなった筑紫哲也さん」。がんの闘病を経験した鳥越俊太郎さん(74)がレギュラー出演する民放全国放送の番組は、今やBS朝日「鳥越俊太郎 医療の現場!」だけになった。
 ある民放関係者は「安倍首相と直接会った社長から、番組改編後の出演者を誰にするかの指示が下りてくる。何が話されたかは知らされない。ただでさえ出演者に降板を告げるのは大変なのに、制作現場は説明に困っています」と声を潜める。
 「1980年代から90年代のテレビ黄金期はバラエティー、ドラマだけでなく報道番組も視聴率を重視し、衝撃的なニュース映像と歯切れのいいコメントで構成されるようになりました。テレビが世論と政治を動かす『テレポリティクス』の時代が幕を開けたのです」。政治とメディアの関係に詳しい立教大兼任講師の逢坂巌さんはそう解説する。
 テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ!」で司会を務めるジャーナリスト、田原総一朗さんは、その黄金期の代表格だ。89年から10年まで続いた「サンデープロジェクト」では司会として政治家から言質を引き出し、「日曜に政治が変わる」とまで評された。田原さんに番組で追い込まれて辞任した首相は海部俊樹、宮沢喜一、橋本龍太郎の3氏を数える。
 だが、田原さんは「僕は政治家を失脚させようと思ってやったわけではない。突っ込めば新しいアイデアが出てくると思っていた。ところが、失脚してしまう。権力者は意外に弱い」と話す。郵政民営化などで巧みにテレビを利用した小泉純一郎元首相はその例外だった。安倍首相も前回政権担当時には、「お友だち人事」などでメディアから激しいバッシングを浴びて「政権投げ出し」に至っている。
 ところが「世の中が大きく変わってきた。いわゆる『批判』に国民が関心を示さなくなっている。景気のいい時代は批判に関心を持つだけのゆとりがあった。そのゆとりが今はない」(田原さん)。昨年7月の参議院選挙。安倍政権が進めるアベノミクスが焦点だった。「出演してもらった全党党首に『対案を提示してほしい』と頼んだが、結局、何も出てこなかった。だらしないと思います」。返す刀でメディアの側を批判する。「安倍さんの周りにいる人たちを見ても面白い。ただ批判して良心的なふりをしても仕方がない。当事者に出てもらって言質を取る。テレビの番組作りは 永久連続革命。マンネリ化したらおしまいだ」
 逢坂さんは「リアクション芸だけでバラエティー化した報道番組は深い議論は苦手で、感情的な批判や攻撃に向かいやすい。そこを視聴者に見透かされ、飽きられてしまうと、後は権力を持ち世論を味方に付けた政治家に利用されるだけです」と警告する。
 タモリさんの司会で、82年から続いたフジテレビの番組「笑っていいとも!」。テレビ黄金期を築いた看板番組だったが、3月31日に終了した。21日には、現役首相として初めて安倍首相をスタジオ出演させた。フジは安倍首相のおいを4月から入社させている。逢坂さんがいう。「安倍首相に見送られるように『笑っていいとも!』が終了したことは、政治家とテレビの力関係の変化をみせつけ、テレビが政治を動かす時代の終わりを象徴しているようです」
 おとなしい「薄口」のテレビに魅力は果たしてあるのだろうか。 
 
こんな記事から1年経ったらもっと酷いことになっていた。 
 
ご存じ「報道ステーション」における元経産省官僚の古賀茂明の「電波ジャック」発言から発した古館伊知郎とのバトルがあったが、その前後の詳細は以下を参照してほしい。
 
『報道ステーション』で古賀茂明が「官邸の圧力で降板」の内情暴露! 古舘が大慌て 
続報! 古賀茂明『報ステ』爆弾発言は菅官房長官の圧力が動機だった! 古賀批判は的外れ
さらに続報! 古賀茂明が『報ステ』放送中・放送後のスタッフとのやりとりをすべて明かした!
 
こんなツイッターも飛んでいた。


そして遂にこんなオフレコメモまでが登場した。
  
<事実無根じゃない! 菅官房長官が古賀茂明を攻撃していた「オフレコメモ」を入手>
 2015.03.31 リテラ
20150401sugakoga.jpg
 『報道ステーション』(テレビ朝日系)で爆弾発言を行った古賀茂明氏へのバッシングが止まらない。ネットでは、古賀氏に対して「捏造だ」「被害妄想だ」「陰謀論を平気で事実のようにしゃべっている」という声があふれ、そして、30日には、菅義偉官房長官が記者会見で、古賀発言を完全否定した。「テレビ朝日の『報道ステーション』のコメンテーター」が、生放送中に菅官房長官の名を挙げて「バッシングを受けた」と語ったことを、「まったくの事実無根」「事実に反するコメントだ。公共の電波を使った行為であり、極めて不適切だ」と批判したのである。
 よくもまあ、こんな白々しい嘘がつけるものである。そもそも、菅官房長官は、この会見で「放送法という法律があるので、まずテレビ局がどう対応されるかを見守りたい」と発言。テレビ朝日に対して、あからさまな圧力をかけていたではないか。
 これだけでも、菅官房長官が日常的にメディアに圧力をかけていることの傍証となるものだが、本サイトはもっと決定的な証拠を入手した。
 古賀茂明氏が『報道ステーション』で「I am not ABE」発言をした少し後の2月某日、菅は会見の後のオフレコ懇談ではっきりと、古賀バッシングを口にしているのだ。その「オフレコメモ」を入手したので、ここに紹介しよう。
 メモはまず、官房長官会見でのこんなやりとりが書かれている。
 (会見)
Q イスラム国の事件を受けて、今月初めごろにフリージャーナリストや作家がマスコミの間で政権批判を自粛するような雰囲気が広がっていると指摘するような声明が出た。
マスコミも政権批判をすれば取材がしにくくなるという懸念があって、これをもって政府から暗黙の圧力という指摘もあるが
A まず、政府としては、もとより憲法が保障する報道、表現の自由は最大限尊重されると考えている。そして我が国においてもあらゆる政策についても、国会や言論界で自由闊達な意見の表明が行われているではないでしょうか。
つい先日、この運動をやっているかたが、テレビに出て発言をしていましたけれども、ISILへの対応について、政府を批判してましたけれども、あたかも政府が人命に本当に危険迫るようなことをしたと、あたかも見てきたような、全く事実と異なることを、テレビ局で堂々と延々と発言していました。そういうことを見ても日本はまさに自由がしっかりと保障されているのではないでしょうか。はき違えというのもあるかだろうと思います。

 公式会見でも十分、マスコミ報道を皮肉るものだが、その後に、オフレコ制限がついた部分のメモがこう続いている。
 (オフレコ)
Q 会見で出た、ISILの件でまったく事実と違うことを延々としゃべっていたコメンテーターというのはTBSなんでしょうか。
A いやいや、いや、違う。
Q テレビ朝日ですか?
A どことは言わないけど
Q 古賀茂明さんですか?
A いや、誰とは言わないけどね。(※肯定の反応)ひどかったよね、本人はあたかもその地に行ったかのようなことを言って、事実と全然違うことを延々としゃべってる。放送法から見て大丈夫なのかと思った。放送法がある以上、事実に反する放送をしちゃいけない。本当に頭にきた。俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだけど。
 どうだろう。これは古賀氏が『報ステ』発言の動機として説明したことと完全に合致する。古賀氏は『IWJチャンネル』でこう語っていた。
「官房長官は名前は出さないけど明らかに私を攻撃してくる。『俺だったら放送法違反だと言ってやったのに』と言ってるという話も聞いている。官房長官という政府の要人が、放送免許取り消しもあるよという脅しですよ」
 ようするに、嘘をついていたのは古賀氏でなく、菅官房長のほうなのだ。明らかに、「放送法違反」という言葉で古賀氏と『報道ステーション』を攻撃しなから、平気で「事実無根」などと強弁する。捏造と謀略による報道弾圧を繰り返してきた安倍政権の官房長官ならではの手法といえるだろう。
 しかし、信じられないのが、マスコミの対応だ。彼らはこのオフレコ懇談の席に同席し、誰よりも菅官房長官が嘘をついていることを知りながら、なんの追及もせずに、「事実無根」発言を垂れ流していたのである。
 もっとひどいのが、当事者である『報道ステーション』だ。菅官房長官の会見やその後のオフレコ懇談には、当然、テレビ朝日の担当記者も出席しており、同様のメモが報道局全体で共有されていた。
 ところが、昨晩の『報道ステーション』では、そういう報道は一切なかった。菅の圧力を否定する会見をコメントなしで流し、古舘伊知郎が「古賀さんがニュースと関係のない部分でコメントをしたことに関しては、残念だと思っております。テレビ朝日と致しましてはそういった事態を防げなかった、この一点におきましても、テレビをご覧の皆様方に重ねておわびをしなければいけないと考えております」と謝罪したのだ。
 しかも、30日の会見VTRからは、わざわざ菅がテレビ朝日に圧力をかけた傍証となる「放送法という法律があるので、まずテレビ局がどう対応されるかを見守りたい」をカットしていた。
 チーフプロデューサーの更迭で4月から番組そのものが大きく変わるといわれている『報道ステーション』。改編を前にすでに報道を捨てたということなのだろうか。
(山水 勲)
 
外部に出さないという約束で政治家が本音を話すのが「オフレコ談義」であった。
 
当然、そこに出席している記者たちはフリージャーナリストなどは除外され身元がはっきりしている記者クラブの連中であるはずである。
 
そのような記者から「オフレコメモ」が漏れるということは、自分の所属する社では書けないので出所不明のままで記事にしてくれと考えた記者が存在するということであろう。
 
「俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだけど」と菅義偉官房長官発言にビビったジャーナリズム精神が全くないは早くも権力に屈服していた。 
  
<テレビ朝日の早河会長「遺憾」 報道ステーションの古賀氏発言>
 2015年3月31日 19時41分 東京新聞
 テレビ朝日の早河洋会長は31日の定例会見で、「報道ステーション」に出演した元経済産業省官僚の古賀茂明氏が自身の降板をめぐり官邸などを批判し、古舘伊知郎キャスターと口論になったことについて「予定にないハプニングで遺憾に思う。視聴者の方におわびしたい」と謝罪した。
 早河会長は、古賀氏が同会長らの意向で降板することになったと指摘したことに「昨年暮れに制作態勢の総点検を現場に指示したが、固有名詞を挙げて議論していない」と反論。
 「官房長官をはじめ、官邸の皆さんからバッシングを受けてきた」という古賀氏発言にも「私にも社長にも圧力めいたものはなかった」と否定した。
(共同)
 
生放送番組なので「予定にないハプニング」は視聴者にとっては大歓迎であり、お蔭で古舘伊知郎というキャスターの裏の顔が公共の電波で公開されたわけであるので、おわびする必要は全くなかった。 
 
名指しで批判されたテレビ朝日の会長が、「私にも社長にも圧力めいたものはなかった」ならば、時の権力者が「俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだけど」と言っていることには堂々と反論や批判すべきであろう。 
 
本来なら、古賀茂明に「権力に屈したんじゃないか」と告発されたのだから、その経緯について検証するのがジャーナリズムの責務ではないのだろうか。
 
すでに昨夜の報道ステーションはキャスターやゲストコメンテーター等の「たった一言で深刻なニュースがあっさり片付けられていく」昼のワイドショー並みの番組になっていた。
 
まさに「報道捨てーション」と言っても決して言い過ぎではないだろう、とオジサンは思う。
posted by 定年オジサン at 11:38| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月25日

お好みの二人の女

オジサンの家の住人は現在3人で平均年齢は68歳を超える。
 
もちろん、オジサン以外は女性である。
 
そのうちの一人はオジサンの実母だが、一日おきにデイサービスに通っている。
 
車椅子生活のため一人では何もできず、デイサービス事業所からの迎えの車が来れば玄関まで移動し、事業所のヘルパーと一緒に庭から階段を車椅子ごと降ろす作業が発生する。
 
そして無事、迎えの車に乗せて見送るとようやくオジサンは在宅介護から暫し解放される。
 
午前中のブログ更新を終えて昼食後の2時からがオジサンのお楽しみの時間となる。
 
といっても、遠くへは外出できず、近くのスーパーに行くにも携帯電話は離せない。
 
必然的に、食後の数時間は再放送番組鑑賞となる。
 
それもサスペンスドラマが多い。
 
すでに「サスペンスドラマが似合う女優編」という内容ののブログもあった。
 
さらに9年前に作成されたらしい「サスペンスドラマデータベース」なんていう労作も存在する。
 
ドラマ系を放映しているのはテレビ朝日とTBSが多いが、オジサンはもっぱらテレビ朝日の再放送を見る。
 
その再放送番組の中でも、最近では2人の女性が主人公の番組がとりわけお好みである。
 
オバサンが出勤し、実母が出かけている間にお好みの女性の活躍を楽しんでいる。
 
若い順に言えば、一人は沢口靖子で、もう一人は名取裕子である。
 
この二人の唯一の共通点は、最近の女優とは異なり「結婚歴のない独身」であることだ。
 
そのほかは、かなり対照的な面もある。
 
生まれが関西と関東で、血液型がA型とAB型。
 
この2人が主人公の番組が「科捜研の女」と「京都地検の女」。
 
科捜研の女」は必ず番組の冒頭で死体が発見され、科捜研が出動し被害者の遺留品等から身元と殺害現場を限定する。
 
最先端の科学捜査技術を駆使し、警察が所有している豊富なデータベースから犯人を見つけだす。
 
その過程での活躍ぶりは「A型の沢口靖子」のはまり役だとオジサンは決め付けている。
 
しかし彼女が演じる主人公「榊マリコ」はB型で離婚歴があるコミカルなキャラクターであったが、その後真面目人間に作風が変更されているところが面白い。
 
少々現実離れしている脚本も多いのだが、2時間スペシャルではなく1時間余りでの犯人探しなので、そのスピード感が心地よい。
 
  
 
*
  
京都地検の女」はその名のとおり検事が主役であるため、警察で調書を取られた容疑者の取調べから物語は始まる。
 
そして、明らかに容疑者が自供し起訴するだけのような事案を、お得意の「主婦の勘」から勝手に再捜査し、時には真犯人を探し出したり、起訴内容が「殺人」から「過失致死」に変わる場合も少なくない。
 
「結婚歴のない独身」の名取裕子が、東京に単身赴任の夫と、京都で娘との二人暮しという、私生活とは真逆の女性を演じている。
 
最近見た「京都地検の女」がこれ。
 
     
  
オジサンの年齢になると若い女優のドラマなんかは感情移入が不可能なためまず見ることはない。
 
ベテランといわれる年齢の女優の演技を見ていると、短時間だが非日常の世界に安住感を覚えてしまう。
 
そしてこれらの再放送番組を見終わった頃、母がデイサービスから戻り、オジサンは現実の世界に呼び戻されるのである。




posted by 定年オジサン at 10:55| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月12日

今は亡き芸人と若手芸人

「お笑い芸人」という言葉はいつ頃から使われ始めたのか知らないが、本来は「芸人」が語源のはずである。
 
「アイドル」とは若い女性をさす言葉なので、男の場合は「男性アイドル」と呼ばれる。
 
一般に、男女を問わない言葉には「芸能人」とか「声優」がある。
 
すると「お笑い芸人」とは、観客の「笑い」を取ることを目的とした芸人なのだろうか。
 
ただ単に笑いを取るために汗をかいているとしか見えないのが「お笑い芸人」かもしれない。
 
オジサンが生まれた頃には、同じ笑いでも取り方が今とは随分異なっていた。
 
先週、お笑い界の大御所芸人のBIG3の一人のタモリの「芸人」と「アーティスト」振りを紹介した。
 
そのタモリの『今夜は最高!』に出演し、「米軍相手のショウでやっていたという」ハナモゲラ語モドキの言葉を発し、タモリと意気投合したのが約30年ほど前の「トニー谷」。
 
当時のタモリは「トニー谷の系譜を継ぐ芸人」と位置づけられており、お笑い界の新旧交代劇とでもいうべき対面だったらしい。
 
そのトニー谷は数奇な人生を送り、半端な芸人ではなかった。
 
東京都出身の舞台芸人(ボードビリアン)で本名は大谷正太郎。
 
リズムに乗りそろばんを楽器のようにかき鳴らす珍芸が売りで、妙な英単語を混ぜたしゃべりは「トニングリッシュ」と称された。
 
短めのオールバックにコールマン髭、吊りあがったフォックスめがねがトレードマーク。
 
徹底して嫌われた芸風だったらしく、、「天皇陛下の前に出られない芸人」といわれていたらしい。
 
オジサンがトニー谷を知ったのは、紆余曲折のあと芸能界にカムバックした頃だった。
 
1966年によみうりテレビがテレビ化して日本テレビ系全国ネットで放映開始した「ニッケ アベック歌合戦」。
 
出場者がリズムに乗って舞台に出て、司会のトニー谷が「♪あなたのお名前なんてえの」と出場者に聞き、出場者はリズムに乗って答えるのだが、トニー谷はそろばんでなく、拍子木を両手に持ってリズムを刻んでいた。
     
物議も醸し出したこんな歌詞も歌っていた
 
最後に、当時流行語にもなった「家庭の事情」。
 
    
   
もう現在では、こんなに「毒」のある芸人はいなくなってしまったのが残念である。
 
(付録)
 
YouTubeを探していたら、昔、問題を起こして暫く芸能界から身を引いていた今は亡き男の映像を見つけた。
 
人気絶頂の頃に比べると、胃潰瘍で胃を摘出したらしくほっそりとした顔になってカムバックした頃の「東京ぼん太」。
  
   
  

この栃木県出身の東京ぼん太の後に出てきた栃木の若者が、「U字工事」。
 
彼らの18番がこの画像。
 
   

 
    

posted by 定年オジサン at 11:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月06日

想い出の役者

1962年5月6日から1968年3月まで放映された「てなもんや三度笠」。
 
まさにテレビ全盛時代を迎えた頃、オジサンが小学生の最後の学年から高校生になるまで好きだった番組の1つだった。
 
  
 
それに主役として抜擢されたのが、それまで脇役しか演じたことのなかった藤田まこと。
 
当時の藤田まことは脇役としてテレビで6本、ラジオで5本の番組にレギュラー出演していたが、ディレクターの澤田隆治に「主役の役者が他の番組で脇役を演じては恰好がつかない」という理由からそれらの番組を全て降板するよう要求された。
 
「てなもんや三度笠」は1年間52回の予定で放映を開始したが、当初藤田まことは番組が予定通り1年間存続することを危ぶんでいたが、予想外の人気を博し1965年には視聴率最高64.8%を記録した。 
 
オジサンが30代の半ば頃、仕事先の新人の女子社員が当時人気のあった「必殺仕事人」で飾り職人の秀役を演じていた三田村邦彦の大ファンだった。
 
その頃は仕事が余りにも忙しくて家でまともにテレビなどを見ているゆとりがなかった。
 
しかし、その彼女の話に出てくる「秀さん」こと三田村邦彦は当時オジサンの家の隣に妻の中山麻理と、妻の実家の地続きの家に住んでいた。
 
三田村邦彦の長男はオジサンの娘とより2ヶ月ほど早く生まれたが、たまにお互いに赤ん坊を抱いて散歩するときに会うことがあった。
 
オジサンは特に秀さんには興味がなかったが、その後話のタネにと「必殺仕事人」をテレビで見て、昔と大きくイメージが変わった藤田まことに再会した。
 
  
 
藤田まこと主演の「必殺シリーズ」は中断を挟みつつ1992年3月まで続いたがその間、藤田まことはテレビへの出演を同シリーズ1本に絞り、あとは舞台に出るというスタンスをとったことがまさに役者魂といったところかもしれない。
 
その後、1988年、「はぐれ刑事純情派」シリーズに出世街道をはずれた刑事役で好演。
 
大人のドラマとしてもオジサンは大変気に入っていた。
 
特に事件が解決して眞野あずさの店でのシーンと、堀内孝雄の主題歌とともに毎回楽しみであった。
 
  
  
10代の頃から50代半ばまで、オジサンにとって絶えず役回りを変えながら楽しませてくれた数少ない役者だった藤田まこと。
 
そんな役者が昨年の2月に亡くなり来年は三回忌になるという頃、偲ぶ会の企画がされたという。 
 
振り返ったら、亡くなってからというもの「お別れ会」も「偲ぶ会」もやっていなかった…。
「必殺シリーズ」の中村主水役や「はぐれ刑事純情派」シリーズなどで人気だった俳優の藤田まことさん(本名・原田眞=享年76歳)である。昨年2月に亡くなって…気づいたら、もう三回忌だという。で、「年内に何とかしないと…」と言うことになったのだろう、藤田さんの偲ぶ会が11月24日に東京・有楽町の東京国際フォーラム・ホールBで行われることになった。
藤田さんは、昨年2月16日に大阪の自宅で倒れ、大阪・吹田市の大阪大学医学部付属病院に搬送されたが、翌17日午前7時25分に大動脈破裂のため帰らぬ人となった。当時、葬儀は密葬で近親者のみで執り行われたこともあって、生前から親交のあった芸能界など業界関係者はもちろん、政財界の間からも「まだ、しっかりお別れも出来ていない」といった声が上がっていたと言う。
そういったことから当初、藤田さんの78回目の誕生日に当たる今年4月13日に「偲ぶ会」を予定していたが、あの3月11日に起こった痛ましい東日本大震災のために開催は延期されてしまった。しかし、来年2月には三回忌を迎えることから「その前に父のために何とか花道を作ってあげたかった」と、藤田さんの事務所「藤田まこと企画」の社長を務める長女の原田敬子さんの意志もあって、開催することになった。
森喜朗元総理や東京都の石原慎太郎知事をはじめ兵庫県の井戸敏三知事、元内閣官房長官の野中広務氏、芸能界からも森光子や黒柳徹子らが「発起人」となって、タイトルも「役者人生最後の花道」と決まった。「1人でも多くのゆかりのある方々と共に俳優・藤田まことの役者人生を偲んでもらい、最後の花道になればと思っています」と原田敬子さん。
すでに2000人を超えるゆかりの人たちに招待状も発送したという。当日は、ニッポン放送で5時間のワイド番組「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」を担当している徳光和夫の司会で進行する。藤田さんの映像などで在りし日を偲ぶという。また、藤田さんの最後の映画主演作品となった「明日への遺言」で主題歌「ねがい」を歌った歌手の森山良子も特別出演し、同曲を献奏するになっている。「ねがい」は、森山が映画主題歌としては初めて書き下ろした作品。
♪闇と光をかけぬけながら 命は何を叫ぶだろう くり返す悲しみに負けないあしたに ねがいを 清らかなねがいを 青い星に…。 
生前、同曲を聴いた藤田は「(劇中の)妻を思う気持ちや、妻が夫に対する愛情の深さを考えながら曲を聴かせていただきました。映画に合った素晴らしいもので、とても感動しました」と語っており、今回の偲ぶ会でのフィナーレを飾ることになった。また、終了後には同会場で出席者による献花も行われる。
 
【発起人】石原慎太郎(東京都知事)/井戸敏三(兵庫県知事)/榎本善紀(京楽産業.代表取締役社長)/黒柳徹子(女優・ユニセフ親善大使)/塩川正十郎(元財務大臣)/下村俊子(神戸?月堂代表取締役会長)/左右田鑑穂(東建コーポレーション代表取締役社長)/園田正和(兵庫信用金庫名誉会長)/野中広務(元内閣官房長官)/春次賢太朗(春次メディカルグループ理事長)/前田司(前田製菓取締役社長)/森光子(女優)/森喜朗(元内閣総理大臣)
【発起の会】朝日放送/石森プロ/テレビ朝日/フジテレビジョン/松竹/東映
 
 芸能ジャーナリスト 渡邊裕二のギョウカイヘッドロック より
 
この数年、男性の役者が惜しいことに70代の若さ(?)で亡くなる人が多いように感じる。
 
もちろん、それぞれ死因は様々でありそれが寿命であるといわれれば、その通りである。
 
まだまだ多くのファンを楽しませてくれる可能性があっただけに残念である。
 
ところが、もう「御用済み」にもかかわらず、ぬけぬけと居座っている御仁たちもいる。
 
先週見たNHKの国会中継では、おぞましい光景を映し出していた。
 
たしかに日本は老人を大事にする国である。
 
しかし、衆院本会議の最後列に、首相までやったお役目ご免の与野党の高齢者たちがずらりと並ぶ姿を見ると、うんざりしてしまう。
 
政治の世界こそ、国民のためになる大きな仕事をやって、さっと身を引くような潔い人間が必要ではないのだろうか、とオジサンは考えてしまう。
posted by 定年オジサン at 13:10| 神奈川 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月07日

進化するCM

民放のテレビ番組はスポンサーが命である。昨今の不況からスポンサーもテレビ番組へ出費を抑えたため、番組制作費が削減され良質の番組が少なくなったといわれている。
 
とくにオジサンたちの年代が見て手ごたえのある番組は圧倒的に少なくなり、高齢者にとってはさらにひどく、「懐かしの・・・」といった類の番組しかなくなっている。
 
その代わり制作費のかからない若手芸人やタレントまがいの連中を使ったパラエティーやクイズ番組が横行しているのが、この数年のテレビ界ではないのだろうか。
 
そんな中、番組の間に放送される企業のコマーシャル(Commercial Message)というのが、ある意味注目をあびている。
 
テレビ全盛の頃は、放送の途中でCMが入ると一斉にトイレに行くといった行動が多かった。 
 
もちろん今でもオジサンはそういった行動をしているのだが、時には、CMの方が面白くなっているものがある。
 
オジサンの生まれた年代から、1900年代までのオジサンが好きだった印象的なCMは以下のものである。
 
<1950年代>
姓はオロナイン、名は軟膏(大塚製薬:オロナインH軟膏 大村崑)
 
<1960年代>
なんである、アイデアル(アイデアル洋傘のCM 植木等)
俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー(前田製菓:ランチクラッカー 藤田まこと)
うれしいとメガネが落ちるんですよ・オロナミンCは小さな巨人です。(大塚製薬:オロナミンC  大村崑)
 
<1970年代>
クリープを入れないコーヒーなんて(森永乳業:クリープ 芦田伸介)
英語でやってごらんよ(松下電器産業=現・Panasonic:クイントリックス 坊屋三郎)
「クイントリックス!!」外人だろあんた?(同上)
 
<1980年代>
とってもスティック!(片岡物産・アストリアスティックコーヒー タモリら)
デリシャスやなくてデリーシャスよ(キッコーマン:デリシャスソース 竹村健一)
タコが言うのよ?(サントリー:タコハイ/樹氷 田中裕子)
ユンケルンバでガンバルンバ(佐藤製薬:ユンケル タモリ)
5時から男のグロンサン(ライオン:グロンサン 高田純次)
ムシムシコロコロキンチョール(大日本除虫菊:キンチョール 郷ひろみ)
Yes coke yes(コカ・コーラ 早見優)
 
<1990年代>
セコム、してますか?(セコム:長嶋茂雄)
勉強しまっせ引越しのサカイ ほんまかいなそうかいな(サカイ引越センター 徳井優・華ゆり(フラワーショウ))
サカイ 安い 仕事キッチリ(サカイ引越センター 徳井優)

これらは全て当時の人気者や有名俳優が宣伝する製品名を直接連呼して視聴者に訴える形式のものだった。
 
50年経っても昨日のように覚えているCMも数多い。
 
2000年代に入ってCMも段々と進化してきて、視聴者を「トイレに行かせない」ため様々な手法を使っている。
 
最近よく見かけるのは直前の番組に出ていた役者(タレント)がそのままCMに起用されていることである。
 
もっともこれは番組のスポンサーのCMでなければ成立しないCMである。
 
広く宣伝することが目的だから有名俳優を使うことは昔から変わっていない。
 
CMを独立した作品としてシリーズ化した最近のヒットCMには、某携帯電話キャリアーの「白犬」一家の物語がある。
 
さらにこの正月からの新バージョンになったシリーズCMに大手建築メーカーのCMがある。
 
映画「Shall We ダンス?」でブレークした役所広司が出演している「ダイワマン」シリーズがそれである。
 
最初は役所広司が一人で演じていたのだが、唐沢寿明が「ダイワマンX」で加わり、さらに黒木メイサが「ダイワウーマン」となって登場している。
 
豪華なキャスティングで商品名とは全く無関係な物語がドンドン進んでいくというのが、ある意味、引き付ける。
 
このCMを途中から見ると、とてもどこかのCMとは思えない不思議な世界が広がってくる。
 
内容はオジサン風にいえば「真剣にふざけている」ので大人が楽しめる。
 
演出手法が、「つかこうへい的で三谷幸喜的な劇的リアリティー空間に宝塚的味つけが加わった内容」(法政大学・稲増龍夫教授)と絶賛されている。
 
なんだかCMの宣伝になってしまったが、国民の閉塞状態が長く続いているこの日本で、こんな能天気さも必要なのかもしれない、とオジサンは思うのである。
posted by 定年オジサン at 13:48| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月09日

嗚呼!ワイドショー

現役サラリーマンの頃は、平日の昼間なんかにテレビを見ることなんかありえなかった。
 
有給休暇を平日にとれば昼間から家でテレビなんかを見ている暇はなかった。
 
定年退職後、少し生活が落ち着き一定のリズムができ始めると、それが1つの習慣となる。
 
特に予定が入っていない日は、朝食を母と食べ、食後に話し相手になる。
 
9時頃には書斎に戻りPC作業を始めて、早いときには午前中に、遅くとも13時過ぎにはブログを更新する。
     
そして、テレビを見ながら昼食の準備・・・基本は「温める」だけ・・・をして昼食となる。
 
するといつも同じような時間帯に午後のワイドショーを見ることになる。
 
昨日(8日)の朝も朝食後テレビ番組表を何気なく見ていて驚いた。
 
とにかく、オジサンがまとめた表を見ていただきたい。

単なる、各局のワイドショーの一覧ではない。
 
全て番組の先頭のタイトルに「海老蔵」の文字が載っているものである。
 
それも全て内容は前日7日の晩に、退院した市川海老蔵の緊急記者会見模様である。
 
11月25日に「海老蔵大怪我」の第一報から連日大々的に放送していた「海老蔵ネタ」。
 
犯人と思しき人物も特定され、後は容疑の逮捕を待つばかりにと、暇なメディアの下請けカメラマンたちが所轄警察署の前で待機していた。
 
警視庁捜査一課が被害届けを正式に受理して本格的に捜査に乗り出したものの、一向に新事実が明らかにされなかった。
 
ようやく2週間目になろうとした晩に記者会見が設定されたものだから、翌日の8日は、全ての番組が同じ内容の様子を一日中、垂れ流すことになった。
 
一覧表を整理して改めて分かったことがいくつかあった。
 
「NHK教育テレビ」と「テレビ東京」は一切の海老蔵報道がない。
 
テレビ東京は前身が教育専門局(科学テレビ)であったため、「教育的」ではない内容は放送しないという姿勢を貫いているようである。
 
それに比べると、昔は「日本教育テレビ(NET)」と呼ばれていた「テレビ朝日」は朝日新聞が株主になってから大きく変身した。
 
ひところ「ドラマのTBS」といわれたTBSはさすがにワイドショーが他局に比べて少ない。
 
そして「面白くなければテレビじゃない」というキャッチフレーズのフジテレビとテレビ朝日が同じ数ワイドショー番組を持っているが、讀賣新聞がオーナーの日本テレビは群を抜いて、まさに朝から夜半までワイドショーの垂れ流しである。
 
各局、朝一番のワイドショーは全て開始時刻が少しづつ異なり同時刻の放送はない。
 
ところが夕方は民放4社は申し合わせたように、すべて「16:53」なのである。
 
なんでNHKは、受信料を取ってまで、朝からこんな内容を放送したんだろう。
 
本来は三面記事的な芸能関連を朝からトップニュースで放送しているから、オジサンは受信料を払っていないのである。
 
もっとも、いまさらオジサンがとやかく言うことでない。
 
ところで、記者会見までは、被害者のはずだった海老蔵が、むしろ事件の引き金を引いた可能性が高くなり、相手も負傷した可能性もあり、さらに海老蔵の昔の隠し子からいたるところでの悪行がさらけ出された。
 
それを打ち消すような記者会見の内容は、一種の不自然さを視聴者に与えた。
 
それは肝心のことに対する質問は「捜査中で話せない」と口を濁している。
 
加害者といわれる男が逮捕され、起訴され裁判になったら海老蔵は自己の正当性を主張し続けることは難しい。
 
したがってオジサンは、またもやこんな出所不明な裏情報に真実味を感じてしまう。
・・・前略・・・
 
そして例の暴行現場のビル。エイベックスが出資しており数々の芸能人が遊びに来ていたという。暴行事件のあった夜、松田翔太が同席していたと噂になっている。
現在伊藤リオン氏はまだ出頭せず。妻子持ちという事もあり海老蔵サイドと示談金と口裏合わせを協議中だという。
警察の聴取前に金で話しをつけ、現在報道されている海老蔵不利の状況を出頭した伊藤の証言で逆転させる魂胆。
この交渉が決裂すると、海老蔵不利の証言ばかりますます増えていくことになる。事件現場は相手の手の中。
不利な証言はいくらでも作ることができる。
そうなると海老蔵側のダメージはCM自粛どころの話ではない。
伊藤に非があるような証言を引き出すため、金額の交渉が進められているという。
ちなみに数年前に2度、海老蔵とこのグループの間でトラブルがあったが、この時は示談金500万で解決しているという。
そして伊藤氏の居場所がほぼ特定されているのに警察が動かないのは、海老蔵サイドが被害届を取り下げる可能性が出てきたからだ。当初は海老蔵サイドの証言を鵜呑みにし、捜査一課まで出てきたが、調べれば調べるほど「酔っぱらいのケンカ」レベルにまで落ちた事件。
指名手配など、警察が力を入れて捜査しても恥の上塗りだからだ。警察としてもさっさと手をうって捜査から下りたいのがホンネ。
この事件の〆は、最終的に海老蔵側が言い値を払わされる事になる。その代わり全ての責任は伊藤氏が負うという海老蔵被害者のシナリオ。そして海老蔵は被害届を取り下げ伊藤側は罰金のみ。

タグ:海老蔵
posted by 定年オジサン at 10:20| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月29日

テレビは娯楽

ある日、電車の中で若い女性と男性がこんな会話をしていた。

「やっぱ、派遣じゃこれ以上給料はあがらないし、資格でも取んなきゃ・・」

「どんな資格をとるつもりなんだよ」

「うん、管理栄養士を取ろうと思っているの」

「それって、簡単に取れるのか?」

「私は高卒なので4年制専門学校の管理栄養士課程に通わなければならないの」

「そうすると管理栄養士国家試験受験資格を得られるのよ」

「4年間も通える金なんかないじゃないか!」

「そうなの、それで栄養士の資格を取って、実務を3年くらいやると受験資格が得られるのよ」

「じゃあ、その間はどうやって暮らすんだよ」

「そうねえ・・派遣社員にでもなろうかな・・・」


オジサンは最後は腹の中で吹き出してしまったが、実は当人は真面目に考えている。

最近、取り分け若い女性に対して「資格を取りなさい」というCMや世の中の風潮が強くなっているとオジサンは感じている。

しかし日本国内だけでも「資格」と名の付くものは、「認定」レベルも含めれば、誰もその総数はカウントしたことがないのではないだろうか。


世の中に知られている人気のある資格を「ビジネス系」と「事務系」に分けると以下のようになる。


【資格人気ランキング】


★ビジネス系人気資格

 ・宅地建物取引主任者
 ・旅行業取扱主任者
 ・ファイナンシャル・プランナー
 ・販売士検定
 ・中小企業診断士
 
★事務系人気資格

 ・簿記検定
 ・ビジネス実務
 ・法務検定
 ・秘書技能検定
 ・銀行業務検定
 ・マナー検定


どれも取得していれば仕事に就くには大いに有利になるだろう。


だが当然資格取得までは、冒頭に紹介した女性のように「カネと時間」がなければ容易ではない。



 

昨夜、珍しく夕飯を妻と共にした後、午後9時からテレビ朝日の「土曜ワイド劇場」で「100の資格を持つ女C」という番組を見た。


以前も見たことがあったがシリーズになっているらしい。


仕事に役立つ資格を持つだけでもかなりの努力と資金力がいると想像するのだが、


このシリーズの主役は、「バツイチの子持ちの中年女性が生きるために多くの資格を取っている」という設定になっており、本来は警察署の事務職員なのだが、豊富な資格を利用してその警察の妻と娘に三行半を突きつけられた警部と協力して難事件を解決する、といストーリーである。


例えば、ある事件でアリバイを主張する容疑者の撮った○○タワーのライトアップされた写真に印字されていた時刻を見て、その時刻には既にライトアップは終了しているので、その写真はもっと早い時刻に撮影されたものであると見抜いて、容疑者のアリバイ工作をを崩す場面。


 それは、夜景鑑賞士資格 

さらには、ボーイスカウトでのキャンプディレクターの資格を持っているので、首吊り自殺した人間の紐の結び目が珍しく、一般的ではないと一人つぶやく場面。


 それは、キャンプ・ディレクタ と、
 ボーラインノット (Bowline Knot もやい結び)
              

あといくつかの資格を利用して、結婚式場にウェディングプランナーとして潜入捜査の真似をしたり、実際に存在する珍しい資格が毎回登場し、過去3回のシリーズでは、23の資格が登場しているが、その中には、
 「ジュニア洗濯ソムリエ 認定」
 「ラッピングエデュター 第42期 1級インストラクター」なんて余りなじみの無い資格は愛嬌があって面白いのだが、
「販売士検定合格証書 1級販売士」
「宅地建物取引主任者」「気象予報士」
「不動産鑑定士」という資格取得となるとスーパーウーマンの領域に入ってしまう。


ドラマの終盤で容疑者の女性が自殺したと思われた男性をロープで絞め殺し、殺した男性の首にロープを巻きつけ、引きずり、天井の大きな梁から吊り下げるシーンを見て、滑車も使わず女性一人で死体を引き上げ、おまけに結び目が「ボーラインノット」とは、


「でき過ぎだ、余りにも非現実的だ! さっそく抗議の投書を出してやろう!!」


とオジサンが息巻いていたら、


「あなた久しぶりにテレビを見たんじゃないの! このドラマは彼女の資格が売り物の番組なんだから枝葉末節なんかに気にしないで楽しめばいいのよ、テレビは娯楽なんだから・・・」とオバサンにたしなめられてしまった。


先が長い人生である。作り物のテレビドラマに真実性を求めてしまう、大人げない我が身が恥ずかしくなった。

posted by 定年オジサン at 16:38| 神奈川 ☁| Comment(1) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする