2017年11月21日

選挙で勝ったら白紙委任なのか、はやくも増税の動き


ようやく国会論戦が始まった昨日の代表質問。
 
野党側は2つに分かれた元民進党のそれぞれの代表と、与党はポスト安倍を伺う自民党の政調会長。
 
立憲民主党も希望の党も、自らの立ち位置を明確にした上で、内閣の方針をただすのは当然ではあるが、「批判ばかり」という指摘を恐れてか、政権の問題点を鋭く突くというよりは、提案型の質問になった感があった。
 
さらに、「森友」「加計」両学園をめぐる問題への言及には本気度が感じられず、むしろ与党側の岸田文雄政調会長の、「国民に疑問の声がある以上、誠意を持って丁寧に説明することが重要だ」との発言が目立っていた。   

<(時時刻刻)対首相、質問三様 自民・立憲・希望の代表質問>
 2017年11月21日05時00分 朝日新聞DIGITAL
■立憲民主党:枝野幸男代表
 「立憲主義に反した状況を放置して真っ当な憲法議論ができるわけがない。憲法を守ってから言え」
 「ギャンブル依存症を拡大させ、経済にもマイナスだ」
 「原発ゼロは具体的なプロセスが問われる段階だ」
■自民党:岸田文雄政調会長
 「野党や国民に上から目線で臨むようでは、国民の信を失い、真っ当な政治は行えない」
 「国民の間に疑問の声がある以上は引き続き誠意を持って丁寧に説明していくことが重要」
 「改正のための改正であってはならない」
●安倍晋三首相
 「衆院選の討論会でも質問が多くあり、その都度丁寧に説明した。今後もその考え方に変わりはない」
 「国会における議論が深まる中で、国民的な理解も深まることが極めて重要だ」  
 「与野党に関わらず国会の中で責務、責任を果たすべきで、それが有権者の負託にこたえることだとの指摘もある」
 
はたして、今後の予算委員会でどこまで政府を追い込むことができるのか、その前に質問時間削減問題を解決することが先決で、自民党の「5:5」の主張が通れば、自民党の「政府方針賛成」というヨイショ質問時間と同等の答弁時間を政府側に使われれば、当然「自民;野党」は「10:5」になる可能性も大である。
 
ところで、日本維新の会の足立康史という絵にかいたような「チンピラ議員」が15日の衆院文部科学委員会で自民党の石破茂元幹事長や希望の党の玉木雄一郎代表らを「犯罪者だ」と発言した根拠は、加計学園をめぐり日本獣医師連盟から献金を受けたという事であった。
 
確かに特定業者や団体から献金をもらい、便宜・供与をすれば斡旋利得処罰法に抵触する恐れがあるが、そんな議員や大臣は自民党内には「掃いて捨てる」ほど存在する。
 
実際には献金を受けた側の職務権限の有無により立件されるのだが、少なくとも野党側の議員にはそのような権限はなく、「犯罪者の疑いがある」との発言は暴言に等しい。
 
しかし特定業者の許認可権を持っている現職の大臣が献金を受けていたとなれば話は別である。
 
<林文科相に「政治とカネ」疑惑浮上 獣医師連盟からの100万円献金を不記載、加計問題“癒着隠蔽”か>
 2017.11.18 ZAKZAK
 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を認可した林芳正文科相に、「政治とカネ」の疑惑が直撃した。林氏の資金管理団体が2013年、日本獣医師会の関係団体から100万円の寄付を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかったのだ。夕刊フジの取材で17日、分かった。当時、林氏は獣医師免許を交付する農水相だった。獣医学部新設に反対する業界団体からの献金不記載は“癒着の隠蔽”とも受け取られかねない。
 政治団体「日本獣医師政治連盟」の政治資金収支報告書によると、13年9月2日、林氏の資金管理団体「林芳正を支える会」に100万円を寄付したと記されている。
 ところが、「林芳正を支える会」の13年分の収支報告書に、同連盟からの100万円寄付の記載はなかった。
 林事務所は16日午後、夕刊フジの取材に書面で回答し、「事務所で確認したところ、記載漏れであることが判明した」と不記載を認めた。そのうえで、「直ちに収支報告書を訂正し、道義的見地から日本獣医師政治連盟へ返金する」としている。
 夕刊フジの「日本獣医師政治連盟との関係が公になることを避けるための不記載か?」との質問には、回答書面で言及していない。
 林氏が献金を受けた13年9月は、安倍晋三政権が「岩盤規制をドリルで破る」として、「国家戦略特区」を立ち上げる3カ月前だ。
 国家戦略特区の導入前から獣医学部の新設に反対してきた日本獣医師政治連盟は13年、林氏だけでなく、菅義偉官房長官や旧民主党の城島光力元財務相ら与野党の政治家に、30万〜200万円を寄付する「政界工作」を展開していた。前年には、希望の党の玉木雄一郎代表にも100万円を寄付している。
 市民団体「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之・神戸学院大教授は「寄付の方法が口座振込なら記録が残る。現金の受け渡しでも収支の帳尻が合わなくなる。いずれにしても、100万円の記載を忘れることは常識的にあり得ない」と語り、政治資金規正法に抵触する可能性を指摘し、続けた。
 「オモテに出せない特別な事情があったのではないか。単純ミスとはいえない可能性もある。刑事告発するかどうかは、林氏本人の説明を聞いて判断したい」
   
このような後ろめたい人物が文科相となり認可した「加計学園」の獣医学部新設計画なのだが、教員に関しては、「早くも教授就任辞退者…加計獣医学部は深刻な先生不足も」あるらしいが、肝心の学生もどうやら留学生枠があるという。

もっとも安倍晋三を取り巻く連中も「加計学園枠」の恩恵を被っている。

さて、加計学園問題は「行政がゆがめられた」ことなのだが、それによって一般国民に直接的には不利益がもたらされることはない。
 
しかし、企業に対しては、「賃上げ・投資で法人減税 政府方針、実質負担25%に 」とさらに内部留保が増える方針を掲げながら、「国民負担は5300億円 安倍政権『増税ラッシュ』のデタラメ」ということは、許されないことである。
 
税理士でもある浦野広明立正大客員教授はこう解説する。
 
「日本人は“環境保全のために使う”などと言われると増税に納得してしまいがちです。しかし、名目が何であれ森林環境税は住民税増税そのものです。徴税額が一律となれば、消費税と同じように低所得者にとって重い負担になる税金となります。しかも使途を限定する特定財源は、役所が税収を使い切ろうとするため、ムダなバラマキにつながりやすい側面があります」  
「増税ラッシュは今後ますます加速しそうです。財務省は“高所得者が優遇されている制度を改正する”という理屈でサラリーマンの給与所得控除を縮小するつもりのようですが、だったら累進課税を強化すればいいだけの話。給与所得控除縮小に目をつけた財務省は、まず年収800万円世帯の増税で様子を見て、国民から大きな反発がなければ年収600万円、年収500万円……と段階的に引き下げるつもりでしょう。いずれ控除を全廃し、今は低所得で非課税の世帯からも税徴収しようとするはずです」
財務省案を基に試算したところ、年収800万円のサラリーマンは年5万6800円、年収900万円の人は年6万1700円の増税になるという。
 
国税庁の「民間給与実態統計調査」によれば、15年度の年収800万〜1000万円未満の給与所得者は216万人いるので、計1200億円の増税となる計算になる。  
 
<税制改正 与党、新「目的税」検討 専門家安易な増税警鐘>
 2017年11月21日 07時00分 東京新聞
20171121sinzei.jpg 与党による2018年度税制改正の議論が22日から本格化するのを前に、森林整備に使う「森林環境税」と、日本から海外に出る人に課す「観光促進税」の2つの新税創設が浮上している。財政が厳しい中で新たな財源を確保するのが難しいためだが、使い道を限定する特定財源は、無駄遣いの温床として問題となってきた。10月の衆院選で圧勝したことで、国民に新たな負担を求めることに与党の抵抗感が薄れている。専門家は、いわゆる目的税の形で安易な増税をすることに警鐘を鳴らしている。 (白山泉)
 森林環境税は、間伐などの森林整備や木材利用の推進といった森林保全に活用する。課税対象として有力なのは、住民税を納める約6200万人から年間1000円を徴収する案だ。
 昨年の与党税制改正大綱で創設する方向が示され、「地球温暖化防止や国土の保全など、国民一人一人が恩恵を受ける」として「国民に等しく負担を求める」と説明している。しかし、森林が少ない都市部では反対の意見もあり、「公園整備などに使途を広げるべきだ」などの声が出ている。
 観光促進税は、訪日外国人のほか日本人を含む出国者が負担する。航空券代に上乗せして徴収する案が有力だ。昨年の出国者は約4100万人。出国者から一律1000円を徴収すれば約400億円の税収になり、17年度の観光庁の当初予算の2倍の額が得られる。
 観光庁が今月まとめた中間報告では、使い道は「高次元な観光施策の実行」と曖昧だ。観光プロモーションや案内板の多言語表示などが想定されるが、どれだけの効果があるかは十分に検証されていない。
 いずれの税も詳細な制度設計はこれから。だが特定財源は、予算が余っても「使い切らないと損だ」と、無駄遣いが生まれやすい。揮発油(ガソリン)税などの「道路特定財源」は、無駄な道路がつくられ続けたことで批判が大きく、09年に使い道を定めない一般財源となった。
 立教大の関口智教授(租税論)は「本当に必要な施策があるなら、新税を創設する前に優先順位に沿って通常の予算を組み替えて実施するのが筋だ」と指摘。安倍政権が法人税を減税した一方で、消費税増税や所得税改革は遅れていることを踏まえ、「基幹税の議論から逃げ、特定の目的のために税を取るという説得の仕方をするのは政治の怠慢だ」と話している。
<特定財源> 特定の使い道に充てる税などの歳入。使い道を限定しないものを一般財源という。特定財源には、税法で使途を特定する目的税や、特別会計法で使途を特定するものなどがある。道路特定財源での道路使用者など恩恵を受ける人が負担する分かりやすい面もあるが、集めた税収を使い切ろうとするため、無駄遣いが生まれやすい。
 
なぜ国会議員になるのか。
 
そして、なぜ政党を作ったり、既存政党に入ったりするのか。
 
政党として、なぜ政権を取ろうとしているのか。
 
それは莫大な国家予算を政権側が、さまざまな名目で自由に使えるからである。
 
法律で新しい税を創設すれば、その税収入を使える省庁が外部業者に仕事を発注することができ、その業者から「政治献金」という"真っ当な金"を手中に収めることができるからである。
 
選挙に勝ったなどと言って、「国民から多大な信任を得た」とうそぶきながら、選挙公約には全くなかったことを「白紙委任」されたかのように国民から税金をさらに徴収するということは詐欺であり、先の「チンピラ議員」の足立君の言葉を借りれば「政府は犯罪者集団だ」ということになるのではないだろうか、とオジサンは思う。

posted by 定年オジサン at 12:10| 神奈川 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする