2017年11月19日

加計学園問題は「讀賣新聞を熟読せよ」?


様々な分野や組織における「試験」にまつわる不正行為は枚挙にいとまがないと言われる。
 
個人的な不正行為の代表は「カンニング」と言われているが、この言葉は英語の「CUNNING」の意味である「狡猾な、ずる賢い」という意味とは少々異なり、試験のとき、隠し持ったメモや他人の答案を見るなどして答案を作成する不正行為であり、まさに和製英語であろう。
 
ヒョットすると経験のある人もいるかもしれないが、昔から行われていた馴染みのあるカンニングは以下のようなものだった。
●記憶しきれない公式や用語など、テストに出題される可能性があるものをメモにし、筆箱など手元に忍ばせ、試験中に参照する。(ここから、カンニングペーパーなる言葉が生まれてという)
●机の上や体(手のひら、太腿など)や文房具(筆記用具や消しゴム等)に直接書き込む。
●他人の解答をのぞき見る。
●友人など、他の受験者からメモを回してもらう。
 
最近ではこんな不正行為が発覚していた。
■無線による連絡。
■携帯電話を持ち込んで電子メールで教えてもらう。
      
まあ、極めつけは「試験の実施者や監督者等を買収する」ことかもしれない。
 
以上は学校関係(小学校〜大学)での不正なのだが、国内でも有名な大企業内で、もっとすごい、常軌を逸した行為が行われていたというから、あきれるばかりである。 
 
<日産、現場の実態知らず 「答え見ながら資格受験」>
 2017/11/18 0:16 日本経済新聞 電子版 
 無資格者による検査が問題となっている日産自動車は17日、社内調査の結果を発表した。法令違反と知りながら不正を続け、資格試験で問題と答えを一緒に配っていたことなどが明らかになった。工場や本社の管理職は実態を把握できていなかった。1999年に仏ルノーと資本提携しコスト削減の徹底で経営危機を脱した。成長軌道に乗ったかに見えたが、拡大によるひずみを露呈した。
 日産は同日、報告書を国土交通省に提出した。記者会見した西川広人社長は「皆様にいただいていた信頼を裏切る行為になった。深くおわび申し上げる」と陳謝。2018年3月末まで社長や関係役員は月額報酬の一部を自主返上する。
 報告書は法律事務所が中心となり、従業員や役員の聞き取り調査を基にまとめた。「無資格者による検査」のほか、「監査時の不適切な対応」や「ずさんな検査員の養成方法」が指摘された。
 資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせたりしていた。国交省や社内の監査の日だけ、無資格者をラインから外したり、無資格者に正規の検査員のバッジを配ったりし、不正が見つからないよう偽った。
 報告書は「完成検査の重大性を十分に認識しておらず規範意識は著しく鈍麻していた」と厳しく批判した。本社と工場の管理職と、検査現場との間に距離があり、現場は人手が足りないのに改善を求めることなく、不正な状態を隠していた。
 日産の国内工場は、北米に輸出する多目的スポーツ車(SUV)や国内向けの小型車「ノート」のヒットで急激に忙しくなっている。国内外で効率を競わせて優秀な工場に人気車の生産を割り振る戦略をとっており、人件費の高い国内工場は固定費をなるべく抑える必要がある。余裕の無い人員配置になりがちで、報告書はノートを造る工場では忙しさが不正の広がりに拍車をかけたとした。
 工場を競わせる仕組みが始まったのはルノーとの資本提携後だ。現在は会長を務めるカルロス・ゴーン氏が日産のトップに就き、コスト削減の徹底で業績を回復した。
 西川社長は「長年にわたり続けてきたことを考えるとゴーン流経営は関係ない」と主張したが、報告書は「工場に割り振られる低減率(コスト削減)の目標も一様に適用され完成検査の工程に特段の配慮はなかった」と言及。西川社長も「経営と現場で壁があったと指摘され、今後(数値)目標を独り歩きさせないことは課題だ」と述べた。
 
利益追求の余り人件費を削減し、少々品質が悪くても現実的には影響がないと勝手に判断し、検査データを捏造するという某製鉄会社ほどの悪質さではないかもしれないが、「資格試験の問題と一緒に答えを配ったり、教材を見ながら試験を受けさせる」という行為は、おそらく小学生でも分かる「狡い行為」であり、そんな試験で合格した人たちは、自分の子どもには、ナント言い訳をするのだろうと、思わず心配してしまう。
 
民間企業は利益が出なければ投資家から見放され存続は困難になる。
 
一方、国家の場合は、出来の悪い総理大臣を支えるためには、いくらでも税金を注込むことが可能らしい。
     
<内閣官房参与 15人も必要? 自民野党時「多すぎる」>
 毎日新聞 2017年11月18日 22時57分
 安倍晋三首相がブレーン役の内閣官房参与に、先の衆院選で落選した元議員を含む2人を新たに任命した。これで参与の人数は旧民主党の菅内閣と並んで過去最多の15人。こんなに必要なのか。
 参与は特定の課題で首相に助言するポストで、官邸機能の強化を目的に1987年に設置規則を定めた。当初は1人だったが徐々に拡大し、2008年に上限を撤廃した。
 第2次以降の安倍内閣では、参与の重視が際立っている。発足当初は小泉純一郎元首相の政務秘書官だった飯島勲氏を筆頭に、財務、外務両省の事務次官経験者など実務系の計7人を起用。その後も政権の長期化に伴って増加している。首相に近い加藤勝信厚生労働相の義姉、加藤康子氏も加わった。
 首相は8日、衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命した。荒井氏は首相と衆院当選同期で盟友として知られる。官邸関係者は「政治経験が豊富で、アドバイザーとして適任だ」と語る。
 西川氏は農業政策、荒井氏は地域活性化を担当する。ただ、官邸では農林水産物の輸出振興で宮腰光寛首相補佐官、地方創生で和泉洋人首相補佐官がおり、「業務が重複するのではないか」との指摘も出ている。
 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「自分を支えた人は見捨てないのが首相の特性で、『お友達』批判を招く原因でもある。今回は『失業対策』のようにみえる」と指摘。参与15人について「それぞれの分野に正規の役職者がおり、参与には少額でも税金が使われる。官邸の権限で首相に近い人物を集めている印象を与えるならマイナスだ」と語る。
    ◇
 菅内閣で参与が増えたのは、11年3月の福島第1原発事故後、原子力関連の有識者を相次ぎ任命したためだ。この中には当時の菅直人首相の知人もいたため、野党の自民党は厳しく批判した。
 「ツーメニー(多すぎる)の例は参与の数であります」。11年5月の衆院本会議の代表質問で、当時自民党の小池百合子氏が参与の多さを批判。「指示する人が多いため物事の進行が妨げられる。整理する考えはあるか」と菅氏に迫った。12年8月に参院自民党がまとめた「民主党政権の検証」でも、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と断じた。
 設置規則には(1)当分の間、参与を置くことができる(2)首相の諮問に答え、意見を述べる(3)非常勤とする−−とあるのみだ。南部義典・元慶応大講師(政治学)は「権限が不明で、国会での答弁義務も負わないのでチェックが利かない。任命手続きや任期など、国会の関与を強める工夫が必要だ」と話している。【佐藤丈一】
過去最多タイまで増えた内閣官房参与
(敬称略)
 名前   就任時の主な肩書   担当
飯島  勲 元首相秘書官     特命事項
浜田 宏一 米エール大名誉教授  国際金融
藤井  聡 京都大院教授     防災・減災ニューディール
宗像 紀夫 弁護士        国民生活の安心安全
吉村 泰典 慶応大教授      少子化対策・子育て支援
堺屋 太一 元経済企画庁長官   成長戦略
平田 竹男 早稲田大院教授    スポーツ・健康・資源戦略
谷口 智彦 慶応大院教授     国際広報
加藤 康子 都市経済評論家    産業遺産
佐々木 勝 前東京都立広尾病院長 災害医療・危機管理
岡本 全勝 前復興事務次官    復興再生
木山  繁 国際協力機構理事   経協インフラ
菅原 郁郎 前経済産業事務次官  経済再生など
西川 公也 元農相        農林水産業の振興
荒井 広幸 元参院議員      地域活性化など
 
かつて、民主党政権に対して、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と批判したことがブーメーランの如くみずからに返ってきていることを全く自覚していないようである。
 
内閣官房参与に任命される人たちの中には、政権批判をするような連中は存在しない。
 
さらには、「衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命」した行為は、税金でのお友だち救済行為であり、やはりこれも政治の私物化の一端であろう。
 
ところで、昨日は17日の安倍晋三首相の施政方針演説の大手マスメディアのWeb上での「社説」しかチェックしなかったので、購読していない新聞社の全面広告などは全く見る機会はなかった。
 
元外交官の天木直人が、「加計学園獣医学部募集の全面広告を掲載した読売新聞」と題して簡単に書いていた。
 
きょう11月18日の読売新聞を見て驚いた。
加計疑惑の国会追及が予算委員会で始まろうとしているというのに、来年四月開校に向けて11月22日から出願がスタートしますと、一頁の全面広告を掲げているのだ。
読売新聞はどこまで安倍首相を支えるつもりか。
金に色はない。
この広告費も税金から支払われているということだ。
どこまでも国民を馬鹿にしている。
こんなことがまかり通っていいのだろうか。
これで野党が加計学園の開校を阻止できなければ、この国は何でもアリになってしまう(了)
 
<安倍メディア読売新聞に掲載された加計学園の誇大全面広告>
 2017年11月18日 15:15 田中龍作ジャーナル
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広告案は認可の日程をにらんで作成されたのだろうか。グッドタイミングだ。=読売新聞18日朝刊27面=
 安倍晋三の機関紙とまで揶揄される読売新聞。中曽根康弘の機関紙と言われた時代もあった。ジャーナリズムとは端から思っていなかったが、ここまでやるか?
 きょうの朝刊に加計・今治獣医学部の広告が掲載されたのである。それも全面広告だ。林文科相の開設認可から、わずか4日後のことである。
 「新しい獣医学部、誕生」「52年ぶりの獣医学部に託されたミッション」と麗々しく謳いあげている。
 「国際的に通用する人材を養成」と書かれているが、同校の英語教育を担当する講師陣は英会話教室の外人教師や、地元中学高校の元先生らがほとんどだ。文科省に提出された「教員名簿」で明らかになった。
 卒業生が国際的に通用するためには英語で書かれた専門誌や学会誌を読みこなせなければならないはずだ。
 だが、ほとんどの講師は大学生の指導経験がない。果たしてちゃんと指導できるのだろうか?
 「国内最大級規模の教員組織」の謳い文句も怪しい。教員数が最大級なのは定員を140名にしているからだ。教員比率は他大学の1対1にはるかに及ばない。
 北海道大学・帯広畜産大学の共同獣医学部では1対1より多い教員数だが、それでも足りないと言われている。獣医学部は実習中心だからだ。
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新聞広告に顔写真入りで登場する柳澤学長(中央)と吉川学部長(左隣)。手前は実物の番頭ワタナベ。=9月、今治市議会。撮影:筆者=
 新聞広告申し込みサイトによれば、読売新聞の全国版で全面広告を打つのに要する費用は4千791万円だ。
 官邸の方から読売に働きかけたのか。それとも読売が安倍首相の意向を忖度したのか。安倍友・読売新聞による、安倍友・加計学園のための誇大全面広告である。
 加計学園が読売新聞に支払った広告料は、いつか私学助成金となって加計学園に還流する。安倍友同士でお金を回しあうシステムがここにある。
 今治加計獣医学部問題を考える会・共同代表の黒川敦彦さんは、憤りを隠せない様子で次のように語った。
 「認可されたからと言って(広告を出すのは)納得がいかない。加計理事長は広告を出す前に地元に説明すべきだ」。
 国会で加計問題が追及されたら、安倍総理はまた「読売新聞を熟読してくださいよ」と言って逃げるのだろうか。
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獣医学部の特色を説明する広告文。柳澤学長と吉川学部長のインタビュー形式になっているが、都合のいい事しか載っていない。広告と言ってしまえばそれまでだが。=読売新聞18日朝刊27面=
 
これほど政権とベッタリの新聞社も珍しいのだが、この会社には「ジャーナリズム」という言葉は存在しないのであろう。
 
モリカケ問題が沈静化しない理由」という記事が出ていたが、全文は「日経ビジネスオンライン」の会員のみらしいので、詳細は下記の動画を参照してほしい。
 
【なぜモリカケ問題は終わらないのか その理由の「全て」】
   
 
5月3日の憲法記念日に安倍晋三首相がビデオメッセージを右派の集会に送り、憲法改正に関して読売新聞が独占インタビュー記事を掲載していた。
 
その事実を国会で追及され、平然と「自民党総裁としての考え方は相当詳しく(インタビューに応じた)読売新聞に書いてある。ぜひそれを熟読して頂いてもいい」と発言していた。
こんな調子では、明日からの国会審議でも、「加計学園問題に関しては讀賣新聞広告に書いてある通りです」とでも言いかねない、とオジサン思う。

posted by 定年オジサン at 12:34| 神奈川 ☀| Comment(0) | 加計学園疑惑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする